以下に添付図面を参照して、この発明にかかる商品購入支援システム、商品購入支援方法および商品購入支援プログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
(商品購入支援システムのシステム構成)
まず、この発明にかかる実施の形態の商品購入支援システムのシステム構成について説明する。図1は、この発明にかかる実施の形態の商品購入支援システムのシステム構成を示す説明図である。
図1において、この発明にかかる実施の形態の商品購入支援システムは、カード会社サーバ101と、店舗端末装置102と、顧客端末装置103と、を含んで構成されている。商品購入支援システムにおいて、カード会社サーバ101、店舗端末装置102および顧客端末装置103は、インターネットなどのネットワーク100に接続されている。
カード会社サーバ101は、クレジットカードなどのカードの発行元となるカード会社に設けられており、当該カードを用いた決済(以下「カード決済」という)をおこなう。カード会社サーバ101は、カード決済に用いる各種のデータを記憶した、図示を省略する顧客データベース(DB)を備えている。
顧客DBは、顧客IDに関連付けして、顧客情報を記憶している。顧客情報は、顧客の氏名、住所、電話番号、性別および顧客端末装置103の電子メールアドレス、などの顧客特定情報を含んでいる。また顧客情報は、顧客IDをなすカード番号が付与されたカードの有効期限、利用限度額、支払いに利用する金融機関名、支店名、預金種目や口座番号などカード決済の実行に要するカード情報を記憶している。
店舗端末装置102は、カード会社サーバ101のカード決済を利用できる店舗に設けられている。また、店舗装置は、店舗において販売している商品に関する商品情報を記憶する商品情報DB(図8を参照)を備えている。店舗端末装置102が設けられた店舗は、衣装や装飾品などの服飾品を商品として販売している。また、店舗は、靴や鞄など、服飾品以外であって、顧客が身につけるあるいは所持する物品を販売していてもよい。
店舗には、試着室あるいは身につけた装飾品や上記の物品を所持した状態の顧客の状況(以下「店舗において顧客が商品を試着した状況」という)を確認することができるエリアが設けられている。この試着室あるいはエリアには、店舗において顧客が商品を試着した状況を撮影するビデオカメラなどの撮影装置が設けられている(図2を参照)。
撮影装置は、動画を撮影することができるビデオカメラであることが好ましいが、これに限るものではない。撮影装置は、たとえば静止画を撮影するデジタルスチルカメラであってもよい。この場合、撮影装置を実現するデジタルスチルカメラは、たとえば1秒間に複数ショットの撮影(連写)が可能な連写機能を備えていることが好ましい。
この実施の形態において、撮影装置は、店舗端末装置102とは別体とされ、店舗端末装置102に対して当該店舗端末装置102との間で通信可能に設けられている。このため、撮影装置は、店舗端末装置102とは離間した位置に設置することができる。具体的には、たとえば撮影装置を試着室内に設置し、店舗端末装置102を店舗のバックヤードに設置することができる。
また、具体的には、たとえば同じ系列の複数の店舗における各試着室に撮影装置をそれぞれ設置し、これらの複数の撮影装置を、複数の店舗を統括する同じ店舗端末装置102に接続するようにしてもよい。このように、撮影装置の台数と店舗端末装置102の台数とは必ずしも同数である必要はなく、複数の撮影装置を当該撮影装置よりも少ない台数の店舗端末装置102によって管理することが可能になる。
なお、撮影装置は、店舗端末装置102と一体に設けられていてもよい。この場合、具体的には、店舗端末装置102および撮影装置は、たとえば店舗端末装置102としての機能および撮影機能を備えた専用の装置によって実現することができる。
また、店舗には、撮影装置によって撮影された撮影データを、所定の記録媒体に記録する記録装置が設けられている。所定の記録媒体は、顧客が携帯することが可能な記録媒体であって、たとえば顧客の携帯型電話機など、顧客の携帯端末装置によって実現することができる。この場合、記録装置は、顧客の携帯端末装置と通信をおこなって、顧客の携帯端末装置に撮影データを送信することができるパーソナルコンピュータなどのコンピュータ装置によって実現することができる。
また、所定の記録媒体は、たとえばICチップを搭載したクレジットカードなど、顧客のカード104に内蔵のICチップ104aによって実現することができる。この場合、記録装置は、顧客のカード104に内蔵のICチップ104aに対するデータの読み取りおよび書き込みが可能なカードリーダライタ(図2を参照)によって実現することができる。
このように、撮影装置によって撮影された撮影データを、顧客が携帯する記録媒体に記録することにより、店舗端末装置102に対する不正アクセスや店舗端末装置102がネットワーク100に接続された状態での操作ミスなどに起因して、店舗端末装置102から顧客の個人情報が漏洩することを防止することができる。
顧客端末装置103は、顧客の携帯型電話機など、顧客の携帯端末装置によって実現することができる。顧客端末装置103は、所定の記録媒体を実現する顧客の携帯端末装置(顧客端末装置103)とすることができる。また、顧客端末装置103は、顧客のカード104に内蔵のICチップ104aに記録されたデータの読み取りが可能なカードリーダを備えたパーソナルコンピュータであってもよい。
(店舗端末装置102のハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の店舗端末装置102のハードウエア構成について説明する。図2は、この発明にかかる実施の形態の店舗端末装置102のハードウエア構成を示す説明図である。
図2において、この発明にかかる実施の形態の店舗端末装置102は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、HD(ハードディスク)205と、HDD(ハードディスクドライブ)204と、FDD(フロッピー(登録商標)ディスクドライブ)206と、着脱可能な記録媒体の一例としてのFD(フロッピーディスク)207と、ビデオカメラ208と、ネットワークI/F(インターフェース)209と、カードリーダライタ210と、ICチップ104aと、通信I/F211と、を備えている。店舗装置101が備える各部201〜211は、バス212によって、それぞれ接続されている。
CPU201は、店舗端末装置102全体の制御を司る。ROM202は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。HDD204は、CPU201の制御にしたがってHD205に対するデータのリード/ライトを制御する。HD205は、HDD204の制御で書き込まれたデータを記憶する。
FDD206は、CPU201の制御にしたがってFD207に対するデータのリード/ライトを制御する。FD207は、FDD206の制御で書き込まれたデータを記憶する。FD207の他、CD−ROM(CD−RW)、MO、DVD(Digital Versatile Disk)などの着脱可能な記録媒体であってもよい。この場合、FDDに代えて、これらの着脱可能な記録媒体に対して、CPU201の制御にしたがってデータのリード/ライトをおこなうドライブを設ける。
ビデオカメラ208は、レンズと、当該レンズを通過した光を光電変換する撮影素子と、撮影素子から出力されるアナログの電気信号をデジタル電気信号に変換するA/D変換回路と、デジタル電気信号に対する所定の画像処理をおこなって撮影データを生成する画像処理回路と、生成した撮影データを出力するインターフェースと、を備えている。ビデオカメラ208については、公知の各種の技術を用いて容易に実現可能であるため、説明を省略する。
ネットワークI/F209は、通信回線を通じてネットワーク100に接続され、ネットワーク100を介して、カード会社サーバ101や顧客端末装置103などの外部装置に接続される。そして、ネットワークI/F209は、ネットワーク100と内部とのインターフェースを司り、カード会社サーバ101や顧客端末装置103などの外部装置との間におけるデータの入出力を制御する。
店舗端末装置102は、たとえばネットワークI/F209を介して、ビデオカメラ208から出力された撮影データを顧客の携帯端末装置に送信する。顧客の携帯端末装置に送信された撮影データは、顧客の携帯端末装置の処理によって当該顧客の携帯端末装置が備える所定のメモリに記録される。
カードリーダライタ210は、顧客のカード104に内蔵のICチップ104aに記録された情報の読み取り、および、顧客のカード104に内蔵のICチップ104aに対する情報の記録が可能であって、ビデオカメラ208から出力された撮影データを顧客のカード104に内蔵のICチップ104aに記録する。ICチップ104aに対する情報の読み取りおよび記録が可能なカードリーダライタ210については、公知の技術を用いて容易に実現可能であるため、説明を省略する。
通信I/F211は、有線あるいは無線によって顧客の携帯端末装置に接続され、ビデオカメラ208から出力された撮影データを顧客の携帯端末装置に送信する。通信I/F211は、たとえばUSBコネクタによって実現することができる。この場合、通信I/F211と顧客の携帯端末装置とはUSBケーブルを介して有線接続される。また、通信I/F211は、たとえばBluetoothなどの無線通信I/Fによって実現してもよい。
(店舗端末装置102の機能的構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の店舗端末装置102の機能的構成について説明する。図3は、この発明にかかる実施の形態の店舗端末装置102の機能的構成を示すブロック図である。図3において、この発明にかかる実施の形態の店舗端末装置102は、撮影部301と、記録部302と、商品情報DB303と、購入情報受信部304と、商品特定部305と、発送先決定部306と、を備えている。
撮影部301は、店舗において顧客が商品を試着した状況を撮影し、撮影データを生成する。この実施の形態において、具体的には、たとえばビデオカメラ208によって撮影部としての機能を実現することができる。撮影部301は、撮影データを再生するためのプログラムをカード会社サーバ101からネットワーク100を介してダウンロードさせるためのアプリケーションを組み合わせた撮影データを生成する。
また、撮影部301は、店舗において顧客が試着した商品を特定可能な情報を含む撮影データを生成する。店舗において顧客が試着した商品を特定可能な情報は、たとえば商品IDとすることができる。撮影に際しては、撮影に先立って商品IDを入力するようにしてもよい。これにより、撮影データと商品とを確実に対応付けることができる。商品IDは、たとえば手作業で入力したり、商品に取り付けられた値札などに印刷されているバーコードを読み取ったりすることによって入力する。
さらに、撮影部301は、店舗において商品を試着した顧客を特定可能な情報を含む撮影データを生成する。店舗において商品を試着した顧客を特定可能な情報は、たとえばあらかじめ付与されている顧客IDとすることができる。具体的には、たとえばクレジットカードなどのカード番号を、顧客IDとすることができる。
撮影に際しては、たとえば撮影に先立ってカードリーダライタ210にクレジットカードを挿入し、顧客IDを読み取ってから撮影を開始する。これにより、撮影データと顧客とを確実に対応付けることができる。
記録部302は、撮影部301によって撮影され生成された撮影データを、顧客が携帯する記録媒体に記録する。この実施の形態において、顧客が携帯する記録媒体を顧客の携帯端末装置によって実現する場合、具体的には、たとえばネットワークI/F209や通信I/F211、および、ネットワークI/F209や通信I/F211による撮影データの送信を制御するCPU201、ROM202およびRAM203によって記録部302としての機能を実現することができる。
また、商品購入支援システムにおいて、顧客が携帯する記録媒体を顧客のカード104に内蔵のICチップ104aによって実現する場合、具体的には、たとえばカードリーダライタ210によって記録部302としての機能を実現することができる。
商品情報DB303は、商品ごとに、当該商品に関する情報を記憶している。商品情報DB303は、たとえば店舗の店員などによって作成され、商品を識別可能な商品IDごとに、サイズ、色、販売価格、取扱店舗名、商品名、在庫数などの商品情報を関連付けて記憶している。この実施の形態において、具体的には、たとえばHD205などのメモリによって商品情報DB303としての機能を実現することができる。
購入情報受信部304は、カード会社サーバ101から送信された購入情報を受信する。購入情報は、カード会社サーバ101において決済処理を実行した商品、および当該商品の決済処理をおこなったことを示し、カード会社サーバ101において決済処理が実行されるごとに、該当する商品を販売する店舗端末装置102に送信される。この実施の形態において、具体的には、たとえばネットワークI/F209によって、購入情報受信部304としての機能を実現することができる。
商品特定部305は、購入情報受信部304によって受信された購入情報に基づいて、発送する商品の種類、サイズを特定する。購入情報には、たとえば商品IDなど、発送する商品(種類やサイズ、色など)を特定可能な情報が含まれている。購入情報は、撮影データの再生をおこなった顧客端末装置103において、撮影データに含まれる各種の情報に基づいて生成される購入要求情報に基づいて生成される。上記のように、撮影データには店舗において顧客が試着した商品を特定可能な情報(商品ID)が含まれているため、撮影データに基づいて生成される購入要求情報および購入情報に商品を特定可能な情報を含ませることができる。
発送先決定部306は、購入情報受信部304によって受信された購入情報に基づいて、商品の発送先を決定する。購入情報には、顧客の住所など商品の発送先を特定可能な情報が含まれている。購入情報は、撮影データの再生をおこなった顧客端末装置103において、撮影データに含まれる各種の情報に基づいて生成される購入要求情報に基づいて生成されている。上記のように、撮影データには、店舗において商品を試着した顧客を特定可能な情報(顧客ID)が含まれているため、撮影データに基づいて生成される購入要求情報および購入情報に顧客を特定可能な情報を含ませることができる。
この実施の形態において、具体的には、たとえばRAM203をワークエリアとしながら、ROM202に記憶されたプログラムをCPU201によって実行することによって、商品特定部305および発送先決定部306としての機能を実現することができる。
(顧客端末装置103のハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の顧客端末装置103のハードウエア構成について説明する。図4−1および図4−2は、この発明にかかる実施の形態の顧客端末装置103のハードウエア構成を示す説明図である。
図4−1においては、顧客の携帯端末装置によって実現される顧客端末装置103のハードウエア構成を示している。図4−2においては、顧客のカード104に内蔵のICチップ104aに記録されたデータの読み取りが可能なカードリーダを備えたパーソナルコンピュータによって実現される顧客端末装置103のハードウエア構成を示している。
図4−1において、顧客の携帯端末装置によって実現される顧客端末装置103は、CPU401と、ROM402と、RAM403と、ディスプレイ404と、キーボード405と、ネットワークI/F406と、カメラ407と、マイク408と、スピーカ409と、を備えている。また、各構成部はバス410によってそれぞれ接続されている。
CPU401は、顧客端末装置103全体の制御を司る。ROM402は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。ROM402あるいはRAM403においては、撮影データなどを記憶する記憶領域が設けられている。RAM403においては、撮影データなどを不揮発に記憶する。
RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。ディスプレイ404は、設定中のモード(マナーモードやドライブモードなど)や電波の受信状態を示す各種のマーク、アイコンあるいはツールボックスなどを表示し、主にTFT液晶ディスプレイなどの液晶ディスプレイによって実現される。
キーボード405は、文字、数値、各種指示などの入力のためのキーを備え、データ入力をおこなう。ネットワークI/F406は、通信回線を通じてネットワーク100に接続され、ネットワーク100と顧客端末装置103の内部とのインターフェースを司る。ネットワークI/F406は、ネットワーク100を介して店舗端末装置102との間におけるデータの入出力を制御する。
カメラ407は、キーボード405の操作によって撮影対象を撮影し、静止画像などの画像データを生成する。生成された画像データはRAM403などに記憶される。マイク408は利用者の声をアナログ/デジタル変換した音声データを入力し、スピーカ409は通話相手側から送信された音声データをデジタル/アナログ変換した音声を出力する。
図4−2において、顧客のカード104に内蔵のICチップ104aに記録されたデータの読み取りが可能なカードリーダを備えたパーソナルコンピュータによって実現される顧客端末装置103は、CPU411と、ROM412と、RAM413と、HDD414と、HD415と、FDD416と、着脱可能な記録媒体の一例としてのFD417と、ディスプレイ418と、キーボード419と、マウス420と、スキャナ421と、ネットワークI/F422と、カードリーダ423を備えている。また、各構成部はバス424によってそれぞれ接続されている。
CPU411は、パーソナルコンピュータ全体の制御を司る。ROM412は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM413は、CPU411のワークエリアとして使用される。HDD414は、CPU411の制御にしたがってHD415に対するデータのリード/ライトを制御する。HD415は、HDD414の制御で書き込まれたデータを記憶する。
FDD416は、CPU411の制御にしたがってFD417に対するデータのリード/ライトを制御する。FD417は、FDD416の制御で書き込まれたデータを記憶する。着脱可能な記録媒体として、FD417の他、CD−ROM(CD−RW)、MO、DVD(Digital Versatile Disk)などであってもよい。
ディスプレイ418は、カーソル、アイコン、ツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータに関するウインドウ(ブラウザ)を表示する。また、ディスプレイ418は、利用明細の確認にかかる各種の表示画面を表示する。具体的には、ディスプレイ418は、たとえばCRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどによって実現することができる。
キーボード419は、文字、数値、各種指示などの入力のためのキーを備え、データ入力をおこなう。マウス420は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウインドウの移動やサイズの変更などをおこなう。ポインティングデバイスとして同様の機能を備えるものであれば、マウス420に代えてあるいは加えてトラックボール、ジョイスティックなどであってもよい。
スキャナ421は、画像を光学的に読み取る。ネットワークI/F422は、通信回線を通じてネットワーク100に接続され、ネットワーク100を介して外部装置に接続される。そして、ネットワークI/F422は、ネットワーク100と内部とのインターフェースを司り、ネットワーク100を介して店舗端末装置102との間におけるデータの入出力を制御する。
カードリーダ423は、顧客のカード104に内蔵のICチップ104aに記録された撮影データを読み取る。また、カードリーダ423は、撮影データに加えて、顧客のカード104に内蔵のICチップ104aに記録された各種のデータを読み取る。カードリーダ423は、顧客のカード104に内蔵のICチップ104aとの間における通信のための電波を送受信するアンテナなどを備えている。
(顧客端末装置103の機能的構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の顧客端末装置103の機能的構成について説明する。図5は、この発明にかかる実施の形態の顧客端末装置103の機能的構成を示すブロック図である。図5において、この発明にかかる実施の形態の顧客端末装置103は、データ読取部501と、データ記憶部502と、データ再生部503と、プログラムダウンロード部(ダウンロード部)504と、プログラム実行部(実行部)505と、入力部506と、表示部507と、購入要求情報送信部(送信部)508と、を備えている。
データ読取部501は、顧客のカード104に内蔵のICチップ104aに記録された撮影データを読み取る。この実施の形態においては、具体的には、たとえばカードリーダ423によって、データ読取部501としての機能を実現することができる。データ読取部501は、顧客のカード104に内蔵のICチップ104aによって所定の記録媒体を実現する場合に必要となり、顧客の携帯端末装置によって所定の記録媒体を実現する場合は不要とすることができる。
データ記憶部502は、データ読取部501によって読み取った、顧客のカード104に内蔵のICチップ104aや顧客の携帯端末装置に記憶されたデータを記憶する。データ記憶部502が記憶するデータは、撮影データを含んでいる。この実施の形態において、顧客端末装置103を顧客の携帯端末装置によって実現する場合は、具体的には、たとえばROM402あるいはRAM403によってデータ記憶部502としての機能を実現することができる。
また、この実施の形態において、顧客端末装置103を顧客のカード104に内蔵のICチップ104aに記録されたデータの読み取りが可能なカードリーダを備えたパーソナルコンピュータによって実現する場合は、具体的には、たとえばROM412、RAM413、HD415あるいはFD417によってデータ記憶部502としての機能を実現することができる。
データ再生部503は、データ読取部501によって読み取ったデータ、あるいは、データ記憶部502に記憶されたデータを再生する。撮影データには、撮影データを再生するためのプログラムをカード会社サーバ101からネットワーク100を介してダウンロードさせるためのアプリケーションが組み合わされているため、データ再生部503によるデータの再生に際しては、上記のアプリケーションのダウンロードが必要となる。
プログラムダウンロード部(ダウンロード部)504は、撮影データに組み合わされているアプリケーションにしたがって、撮影データを再生するためのプログラムをカード会社サーバ101からネットワーク100を介してダウンロードする。この実施の形態において、顧客端末装置103を顧客の携帯端末装置によって実現する場合は、具体的には、たとえばネットワークI/F406によって、プログラムダウンロード部504としての機能を実現することができる。
また、この実施の形態において、顧客端末装置103を顧客のカード104に内蔵のICチップ104aに記録されたデータの読み取りが可能なカードリーダを備えたパーソナルコンピュータによって実現する場合は、具体的には、たとえばネットワークI/F422によって、プログラムダウンロード部504としての機能を実現することができる。
プログラム実行部(実行部)505は、プログラムダウンロード部504によってダウンロードされたプログラムを実行する。この実施の形態において、顧客端末装置103を顧客の携帯端末装置によって実現する場合は、具体的には、たとえばRAM403をワークエリアとしながら、ROM402に記憶されたプログラムをCPU401によって実行することによって、プログラム実行部505としての機能を実現することができる。
また、この実施の形態において、顧客端末装置103を顧客のカード104に内蔵のICチップ104aに記録されたデータの読み取りが可能なカードリーダを備えたパーソナルコンピュータによって実現する場合は、具体的には、たとえばRAM413をワークエリアとしながら、ROM412に記憶されたプログラムをCPU411によって実行することによって、プログラム実行部505としての機能を実現することができる。
プログラムダウンロード部504によってダウンロードされたプログラムをプログラム実行部505によって実行することにより、データ再生部503におけるデータの再生が可能になる。データ再生部503によってデータを再生することにより、表示部507において撮影データが表示される。この実施の形態において、顧客端末装置103を顧客の携帯端末装置によって実現する場合は、具体的には、たとえばディスプレイ404によって、表示部507としての機能を実現することができる。
また、この実施の形態において、顧客端末装置103を顧客のカード104に内蔵のICチップ104aに記録されたデータの読み取りが可能なカードリーダを備えたパーソナルコンピュータによって実現する場合は、具体的には、たとえばディスプレイ418によって、表示部507としての機能を実現することができる。
入力部506は、プログラム実行部505によって実行されたプログラムによって表示された表示画面から、店舗において試着した商品または当該商品の代替え商品の購入要求情報の入力を受け付ける。代替え商品は、店舗において試着した商品に類似する商品とすることができる。代替え商品は、たとえば店舗において試着した商品と同等の機能を備えた商品とすることができる。
具体的には、たとえば店舗において試着した商品が春物のジャケットである場合、形や色が類似する別の春物のジャケットを代替え商品とすることができる。また、具体的には、たとえば店舗において試着した商品が春物のジャケットである場合、薄手のコートやウインドブレーカーなどを代替え商品としてもよい。
さらに、具体的には、たとえば店舗において試着した商品がボストンバッグである場合、形や色あるいは容量などが類似する別のボストンバッグを代替え商品とすることができる。また、具体的には、たとえば店舗において試着した商品がボストンバッグである場合、デイパック、トートバッグ、キャスター付きの鞄などを代替え商品としてもよい。
入力部506は、たとえば撮影データの再生に際して、表示部507に表示した「購入」キーや「予約」キーなどによって実現することができる。顧客端末装置103は、「購入」キーが操作された場合に、再生中の商品の購入要求情報を生成する。
購入要求情報は、商品または当該商品の代替え商品を特定可能な情報と、商品または当該商品の代替え商品を購入することを示す情報と、購入する顧客を特定可能な情報と、を含んでいる。商品または当該商品の代替え商品を特定可能な情報(以下「購入商品特定情報」という)は、撮影データに含まれる。購入要求情報は、撮影データに基づいて生成される。
また、顧客端末装置103は、「予約」キーが操作された場合に、再生中の商品の取り置きを依頼する予約要求情報を生成してもよい。予約要求情報は、商品を取り置いておく期限を定める情報を含んでいる。商品を取り置いておく期限は、たとえば予約要求情報を送信してから1日などとする。
この実施の形態において、顧客端末装置103を顧客の携帯端末装置によって実現する場合は、具体的には、たとえばキーボード405によって、入力部506としての機能を実現することができる。また、この実施の形態において、顧客端末装置103を顧客のカード104に内蔵のICチップ104aに記録されたデータの読み取りが可能なカードリーダを備えたパーソナルコンピュータによって実現する場合は、具体的には、たとえばキーボード419やマウス420によって、入力部506としての機能を実現することができる。
購入要求情報送信部508は、入力部506によって入力された購入要求情報をカード会社サーバ101へ送信する。この実施の形態において、顧客端末装置103を顧客の携帯端末装置によって実現する場合は、具体的には、たとえばネットワークI/F406によって、購入要求情報送信部508としての機能を実現することができる。
また、この実施の形態において、顧客端末装置103を顧客のカード104に内蔵のICチップ104aに記録されたデータの読み取りが可能なカードリーダを備えたパーソナルコンピュータによって実現する場合は、具体的には、たとえばネットワークI/F422によって、購入要求情報送信部508としての機能を実現することができる。
(カード会社サーバ101のハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態のカード会社サーバ101のハードウエア構成について説明する。図6は、この発明にかかる実施の形態のカード会社サーバ101のハードウエア構成を示す説明図である。
図6において、この発明にかかる実施の形態のカード会社サーバ101は、CPU601と、ROM602と、RAM603と、HDD604と、HD(ハードディスク)605と、FDD606と、着脱可能な記録媒体の一例としてのFD607と、ネットワークI/F608と、を備えている。また、カード会社サーバ101が備える各部601〜608は、バス609によってそれぞれ接続されている。
CPU601は、カード会社サーバ101全体の制御を司る。ROM602は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM603は、CPU601のワークエリアとして使用される。HDD604は、CPU601の制御にしたがってHD605に対するデータのリード/ライトを制御する。HD605は、HDD604の制御で書き込まれたデータを記憶する。
FDD606は、CPU601の制御にしたがってFD607に対するデータのリード/ライトを制御する。FD607は、FDD606の制御で書き込まれたデータを記憶する。着脱可能な記録媒体として、FD607の他、CD−ROM(CD−RW)、MO、DVD(Digital Versatile Disk)などであってもよい。
ネットワークI/F608は、通信回線を通じてネットワーク100に接続され、ネットワーク100を介して、店舗端末装置102、顧客端末装置103などの外部装置に接続される。そして、ネットワークI/F608は、ネットワーク100と内部とのインターフェースを司り、カード会社サーバ101と店舗端末装置102および顧客端末装置103との間におけるデータの入出力を制御する。
(カード会社サーバ101の機能的構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態のカード会社サーバ101の機能的構成について説明する。図7は、この発明にかかる実施の形態のカード会社サーバ101の機能的構成を示すブロック図である。図7において、この発明にかかる実施の形態のカード会社サーバ101は、購入要求情報受信部(受信部)701と、決済処理実行部702と、購入情報送信部(送信部)703と、を備えている。
購入要求情報受信部701は、顧客端末装置103から送信された購入要求情報を受信する。この実施の形態においては、具体的には、たとえばネットワークI/F608によって、購入要求情報受信部701としての機能を実現することができる。
決済処理実行部702は、購入要求情報受信部701によって受信された購入要求情報に基づいて決済処理を実行する。決済処理実行部702は、購入要求情報とカード会社サーバ101が備える顧客DBに記憶された情報とに基づいて決済処理を実行する。カード決済の決済処理については、公知であるため説明を省略する。この実施の形態においては、具体的には、たとえばRAM603をワークエリアとしながら、ROM602に記憶されたプログラムをCPU601によって実行することによって、決済処理実行部702としての機能を実現することができる。
購入情報送信部703は、購入要求情報に基づいて、商品または当該商品の代替え商品を取り扱う店舗の店舗端末装置102へ購入情報を送信する。この実施の形態においては、具体的には、たとえばネットワークI/F608によって、購入情報送信部703としての機能を実現することができる。
(商品情報DB303の一例)
つぎに、商品情報DB303の一例について説明する。図8は、商品情報DB303の一例を示す説明図である。図8において、商品情報DB303は、商品IDごとに、サイズ、色、販売価格、取扱店舗名、商品名、在庫数などの商品情報を関連付けて記憶している。取扱店舗名は、たとえばチェーン展開している店舗であれば、同じ商品を扱う別店舗の情報を、あわせて記憶していてもよい。在庫数は、商品を販売するごとに、あるいは営業終了時などの所定のタイミングで、適宜更新される。
(店舗端末装置102の処理手順)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の店舗端末装置102の処理手順について説明する。図9は、この発明にかかる実施の形態の店舗端末装置102の処理手順を示すフローチャートである。図9のフローチャートにおいて、まず、試着する商品IDの入力を受け付ける(ステップS901)。
つぎに、撮影が完了するまで待機する(ステップS902:No)。ステップS902においては、たとえばビデオカメラ208に対する所定の操作があった場合に撮影完了したと判断する。ステップS902において、撮影が完了したと判断した場合(ステップS902:Yes)は、撮影データを生成して、生成した撮影データを記録する(ステップS903)。ステップS903においては、生成した撮影データを、顧客の携帯端末装置あるいは顧客のカード104に内蔵のICチップ104aに記録する。
そして、撮影した商品の商品情報および当該商品の代替え商品情報を商品情報DBから抽出して(ステップS904)、抽出した商品情報および代替え商品情報を顧客の携帯端末装置あるいは顧客のカード104に内蔵のICチップ104aに記録して(ステップS905)、一連の処理を終了する。
(顧客端末装置103の処理手順)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の顧客端末装置103の処理手順について説明する。図10は、この発明にかかる実施の形態の顧客端末装置103の処理手順を示すフローチャートである。図10に示した処理は、顧客端末装置103に対して撮影データの閲覧にかかる所定の入力操作がおこなわれた場合に実行される。
図10のフローチャートにおいて、まず、撮影データを再生するためのプログラムがダウンロードされているか否かを判断する(ステップS1001)。当該プログラムがダウンロードされている場合(ステップS1001:Yes)は、ステップS1003へ移行する。当該プログラムがダウンロードされていない場合(ステップS1001:No)は、カード会社サーバ101にアクセスして、該当するプログラムをダウンロードする(ステップS1002)。
ダウンロードによってプログラムデータが読み込まれるまで待機し(ステップS1003:No)、読み込まれた場合(ステップS1003:Yes)は、読み込まれたプログラムデータを顧客端末装置103あるいは顧客のカードに搭載されたICチップ104aにおける所定のメモリに記憶する(ステップS1004)。
つぎに、撮影データの再生指示があったか否かを判断し(ステップS1005)、再生指示があった場合(ステップS1005:Yes)は、顧客端末装置103あるいは顧客のカードに搭載されたICチップ104aに記憶されている撮影データを再生する再生処理をおこなう(ステップS1006)。
再生処理の間に購入要求の入力があったか否かを判断し(ステップS1007)、購入要求の入力がない場合(ステップS1007:No)は、ステップS1005に戻って撮影データの再生指示があったか否かを判断する。一方、購入要求の入力があった場合(ステップS1007:Yes)は、購入要求情報を作成し(ステップS1008)、作成した購入要求情報をカード会社サーバ101へ送信する(ステップS1009)。
一方、ステップS1005において、撮影データの再生指示がない場合は(ステップS1005:No)、処理を中断して終了する終了指示があったか否かを判断する(ステップS1010)。終了指示がない場合(ステップS1010:No)は、ステップS1007へ移行する。終了指示があった場合(ステップS1010:Yes)は、一連の処理を終了する。
(カード会社サーバ101の処理手順)
つぎに、この発明にかかる実施の形態のカード会社サーバ101の処理手順について説明する。図11は、この発明にかかる実施の形態のカード会社サーバ101の処理手順を示すフローチャートである。
図11のフローチャートにおいて、まず、顧客端末装置103から送信された購入要求情報を受信するまで待機する(ステップS1101:No)。購入要求情報を受信した場合(ステップS1101:Yes)は、決済処理をおこなう(ステップS1102)。ステップS1102においては、カード番号に基づいたカード決済をおこなう。図示を省略するが、決済処理が完了した場合に、該当する顧客端末装置103へ、決済が完了したことを示す決済完了通知を送信してもよい。
つぎに、ステップS1101:Yesにおいて受信した購入要求情報に基づいて購入情報を作成し(ステップS1103)、作成した購入情報を該当する店舗端末装置102へ送信して(ステップS1104)、一連の処理を終了する。
図11においては、図示を省略しているが、ステップS1102における決済処理に先立って、商品情報DBを検索し、該当する商品の在庫の有無を確認するようにしてもよい。これによって、在庫が確保されている商品に限って決済処理がおこなわれ、顧客に確実に商品を届けることができる。
(店舗端末装置102の処理手順)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の店舗端末装置102の処理手順について説明する。図12は、この発明にかかる実施の形態の店舗端末装置102の処理手順を示すフローチャートである。図12に示した処理は、図10に示した処理とは別個に並行しておこなわれる。
図12のフローチャートにおいて、まず、カード会社サーバ101から送信された購入情報を受信するまで待機する(ステップS1201:No)。購入情報を受信した場合(ステップS1201:Yes)は、受信した購入情報に基づいて商品を特定する(ステップS1202)とともに、受信した購入情報に基づいて発送先を特定して(ステップS1203)、一連の処理を終了する。
ステップS1202の処理と、ステップS1203の処理とは、実行順序が逆であってもよい。すなわち受信した購入情報に基づいて発送先を決定した後に、受信した購入情報に基づいて商品を特定するようにしてもよい。
図12に示した処理の結果は、たとえば所定の配送センターや商品の製造工場に出力される。これにより、顧客端末装置103から受信した購入要求情報に基づいて、途中人間の作業を介することなく、特定した商品および発送先を該当する部署に伝達することができるので、顧客が所望する商品を確実に当該顧客に届けるよう手配することができる。
つぎに、この実施の形態の商品購入支援システムにおける全体の流れについて説明する。商品購入支援システムにおいては、店舗、顧客の自宅、カード会社の順番で、それぞれ以下に示す手順がなされる。
(店舗における手順)
商品購入支援システムにおいては、まず、店舗において以下の手順がなされる。店舗においては、商品購入支援システムに加盟している店舗に顧客が来店し、気に入った商品を試着室に持ち込んで試着をする。試着に際しては、はじめに顧客IDの入力をおこなう。顧客IDの入力は、店舗端末装置102が備える(あるいは店舗に設置された)カードリーダライタ210に、クレジットカードなどのカードを挿入することによっておこなう。
つぎに、ビデオカメラ208に設けられた、あるいはビデオカメラ208に接続された「試着撮影」ボタン(図13を参照)を押す。これによりビデオカメラ208が撮影を開始する。ビデオカメラ208は、試着室にいる顧客を360度の角度で撮影できるように設けられている。
図13は、試着室の一例を示す説明図である。図13において、試着室1300には、試着室1300の四隅にそれぞれビデオカメラ208が設けられている。これにより、試着室1300にいる顧客を360度の角度で撮影することができる。各ビデオカメラ208が撮影した撮影データは、所定の画像処理が施された後、カードリーダライタ210に挿入された顧客のカード104に内蔵のICチップ104aに記録される。
試着室1300におけるビデオカメラ208の配置は、これに限るものではない。たとえば試着室1300の周囲を周回するようなレールを設け、このレールにそってビデオカメラ208を移動させることによって、試着室1300にいる顧客を360度の角度で撮影するようにしてもよい。試着室1300におけるビデオカメラ208は、「試着撮影」ボタン1301が操作された場合に撮影を開始する。
ビデオカメラ208による撮影に際しては、顧客(被撮影者)のポージングなどを支援するガイド情報を報知するようにしてもよい。ガイド情報は、たとえば顧客が試着した商品を多様な角度から確認することができるように、顧客に複数パターンのポーズあるいは動作をとるように促す情報とすることが好ましい。
具体的には、たとえば「試着撮影」ボタン1301が操作された場合、「カメラに向かって立ち、5秒間静止してください。(5秒後に)振り返ってください。(振り返るために要する時間(たとえば2秒程度)後に)ターンして下さい。(ターンするために要する時間(たとえば4秒程度)後に)しゃがんでください。・・・」などのように所定時間ごとに顧客(被撮影者)にポージングを誘導するガイド情報を報知する。ガイド情報は、たとえば音声情報とすることができる。
また、たとえば試着室1300内にモニタを設け、このモニタに表示する画像情報をガイド情報としてもよい。ガイド情報を画像情報とする場合は、一連のポージングの内容や順番などをあらかじめ案内するようにしてもよい。さらに、音声情報と試着室1300内にモニタに表示する画像情報との双方を組み合わせたガイド情報としてもよい。
このように、顧客(被撮影者)にポージングを誘導するガイド情報を報知することにより、顧客が試着した洋服などの商品の状態や見栄えなどの検討に際して有用な画像を撮影することができる。また、360度の動画撮影によって、静止画や、一方向のみから撮影した単なる動画では充分に確認することが難しい「個人の身体的特徴を反映した着姿を試着した顧客自身が確認する」ことを、容易かつ確実に実現することができる。
ガイド情報が誘導する一連のポージングの内容や順番は、この実施の形態の商品購入支援システムを導入しているすべての店舗において統一することが好ましい。ガイド情報が誘導する一連のポージングの内容や順番を統一することにより、異なる店舗で異なる商品を試着した場合にも、試着した商品どうしを同じあるいは同等の条件で比較させることができる。
撮影データは、顧客のカード104に内蔵のICチップ104aに記録する前に、顧客端末装置103などに設けられた所定のメモリに一旦記憶し、撮影データを顧客に確認させた後に当該ICチップ104aに記憶するようにしてもよい。この場合、試着室1300内にモニタおよびICチップ104aへの記録を実行させる操作キーを設ける。これによって、顧客は、実際に試着してみて気に入った商品の撮影データのみを、ICチップ104aに記録させることができる。
このように、店舗において試着させ、さらに試着した状態を撮影した撮影データを店舗におけるモニタで顧客に見せることにより、購入について十分に検討したい商品であるかどうかを判断させることができる。そして、さらに検討したい場合に、撮影データをICチップ104aに記録させることにより、実際に購入した後にサイズ違いなどを理由とする返品や交換などを少なくすることができる。
また、このように、店舗において試着した状況を撮影した撮影データを持ち帰って検討させた後、店舗以外の場所からの購入を可能とすることにより、顧客は現金をもっていない場合であっても、気に入った商品を購入することができる。これによって、店舗側の販売機会が拡大し、販売促進を図ることができる。
さらに、顧客IDの読み取りおよび撮影データの記録に用いるカードを、クレジットカードではなく、商品購入支援システムに専用のカードとすることにより、顧客は試着した時点においてクレジットカードをもっていなくても、気に入った商品を購入することができる。これによって、店舗側の販売機会が一層拡大し、販売促進を図る効果を期待することができる。
具体的には、たとえば高額な現金を所有していない学生などが、たまたま訪れた店舗において気に入った商品を見つけた場合、店舗においてはクレジットカードのカード番号のみが分かればよいため、親などに電話でカード番号を確認することによって、商品購入支援システムを利用し、撮影データを持ち帰ることができる。この場合、実際に購入するかどうかは、支払いをする親などが最終的に決定することができるため、カードの乱用にはつながらない。
また、店舗側は、この商品購入支援システムのサービスを目当てにした顧客の来店を期待することができるので、店舗側の販売機会が拡大し、販売促進を図ることができる。さらに、撮影データのうち、撮影された商品に関する情報を、専用のデータ管理会社などで管理するシステムを構築することによって、購入した商品との併用に適した商品(たとえば洋服にあったアクセサリなど)の販売促進を図ることができる。
(顧客の自宅における手順)
商品購入支援システムにおいては、店舗においての手順のつぎに、以下に示す顧客の自宅における手順がなされる。撮影データを記録した顧客は、買い物から帰り、自宅などにおいてPCからカード会社などが運営する商品購入支援システムのサービスサイトへログインし、試着結果を確認するための所定の表示画面を表示させる。
図14は、試着結果の一覧を確認するための表示画面例を示す説明図である。図14において、表示画面1400には、顧客が試着した商品の一覧が示されている。表示画面1400において、商品の一覧は、たとえば試着をした日付ごとなど所定の期間ごとに1枚のシートに表示されている。別の日に試着した商品の一覧は、表示中のシートとは異なるシートのタブを選択することによって、所望の日付の一覧に変更することができる。
試着した商品の一覧においては、各シートに表示されているそれぞれの試着結果は、静止画像で示されている。表示画面1400においては、静止画像で示された試着結果のうち、所望する商品の試着結果を選択することによって動画として再生することができる。
図15は、試着結果を動画で確認するための表示画面例を示す説明図である。図15において、表示画面1500には、動画での再生を指定した商品を試着した際の状況が表示されている。また、表示画面1500には、動画で再生されている商品についての詳細な情報1501が示されている。表示画面1500における「START」キー1502をクリックするなどして操作することによって、商品を試着した際の状況を動画で再生することができる。
商品を試着した際の状況を個別に表示する表示画面1500においては、当該商品の購入を宣言する「SHOPPING」キー1503が表示されている。顧客は、動画で再生された商品を試着した際の状況を確認し、当該商品を購入する意思がある場合に「SHOPPING」キー1503を操作する。
この実施の形態の商品購入支援システムにおいては、「SHOPPING」キー1503などの購入の意思を示す操作がおこなわれた場合に、該当する商品を生産販売する会社あるいは企業に対して、生産依頼が要求される。これによって、店舗側は過剰な在庫を抱えることなく、極力在庫を少なくした状態で、顧客にあったサイズの顧客が気に入った商品を販売することができる。
このように、顧客の自宅において撮影データを再生させることにより、顧客は、表示画面1400に表示された撮影データに基づいて、当該顧客が試着した商品についての再確認をすることができる。また、顧客の自宅において撮影データを再生させることにより、たとえば試着した状況を家族などの複数人によって確認することができる。また、たとえば友人などのように、同居者以外の顧客端末装置103(あるいは一般的なコンピュータ)に送信して、試着した状況の確認を依頼することができる。
また、顧客の自宅において撮影データを再生させることにより、試着結果の確認に際して、顧客自身が既に所有している洋服の画像やファッション雑誌の写真などを取り込み、撮影データと組み合わせた状態などを確認することができる。組み合わせたデータは、たとえば当該組み合わせたデータと、何時・何処で・誰と会ったかなどのメモ情報とを対応づけて記憶しておくことにより、顧客の行動管理に活用することができる。これによって、同じ友人に対して、連続して同じ服装で会ってしまう、などを防止できるよう、ファッションチェックに活用することができる。
図16は、試着結果の一覧を確認するための表示画面例を示す説明図である。図16において、表示画面1600は、試着した状況ではなく、試着した商品の一覧を表示している。また、表示画面1600においては、試着した商品ごとに、当該商品の詳細情報が示されている。さらに、表示画面1600においては、商品ごとに、「購入」するか「予約」するかを指定する操作キー1601、1602が示されている。
表示画面1600において、「予約」キー1601は、予約が可能な店舗あるいは商品に限って表示されるようにしてもよい。また、「予約」キー1601を操作した場合は、その有効期限は、「予約」キー1601を操作してから24時間などに限定することが好ましい。これによって、直ちに購入するかどうか検討している顧客を考慮しつつ、予約された商品を購入する機会を当該商品を希望する他の顧客にも与えることができる。
「SHOPPING」キー1503あるいは「購入」キー1602を操作して、購入を宣言した後は、店舗に商品を受け取りに行ってもよいし、顧客端末装置103から即時決済した後、郵送によって商品を入手するようにしてもよい。表示画面1600には、「店に買いに行く」あるいは顧客端末装置103から決済して「郵送」の受け取り方法を選択できるような操作キーを表示してもよい。受け取り方法を選択できるようにすることで、たとえば出費者と商品の利用者とが異なる場合、出費者が店舗までおもむくことなく、所望する商品を利用者に届けることができる。
このように、顧客の自宅において撮影データを再生させることにより、自宅など、顧客が冷静になれる場所で確認した上で、商品を購入することができる。これにより、衝動買いやサイズ違いによる返品や交換などの無駄な作業の発生を防止することができる。また、顧客の自宅において撮影データを再生させることにより、他人の評価を聞くことができる。これによって、似合わない洋服を購入してしまうなどの失敗をなくし、確かな買い物ができ、無駄な出費を削減することができる。
顧客の自宅において撮影データを再生させることにより、別の洋服や小物と組み合わせるなどしながら商品の購入の是非を検討することができるので、意外な服や所持品が、これから購入しようとしている商品にあう、など新しい発見をすることが期待できる。
(カード会社における手順)
商品購入支援システムにおいては、上記のように顧客の自宅における手順がなされた後、カード会社(データ管理会社)において以下の手順がなされる。カード会社においては、取扱店から送信される、顧客が商品を試着した状況を撮影した撮影データをHD205に記憶する。
カード会社は、記憶した撮影データに基づいて、個人別・日別に「試着撮影」の結果が見られるようなサイトを作成し、提供することができる。これによって、衣装やアクセサリーの組み合わせについてのお勧め商品などを、撮影データの記録をおこなった顧客に対しておこなうことができる。
このように、顧客が試着した状況を撮影した撮影データをカード会社において管理することにより、当該カード会社が発行するクレジットカードなどのカードを利用できる店舗(加盟店)の増加を期待することができる。また、近年複数種類のクレジットカードを所有する顧客が多い中、このようなサービスを提供することにより、商品購入支援システムの利用ができない他のカードに対して優位性を確保することができる。
さらに、商品購入支援システムを利用する顧客は、撮影データを確認するために必ずパーソナルコンピュータなどの顧客端末装置103を用いて商品購入支援システムにログインするため、この機会を利用して企業の宣伝やキャンペーン情報などを画面の一部に表示することによって、各種の宣伝効果を期待することができる。
以上説明したように、この実施の形態の商品購入支援システムは、カード会社に設けられたカード会社サーバ101と、店舗に設けられた店舗端末装置102と、顧客が所有する顧客端末装置103と、ネットワーク100で接続された商品購入支援システムであって、店舗において顧客が商品を試着した状況を撮影する当該店舗に設けられた撮影部301と、撮影部301によって撮影された撮影データを顧客が携帯する記録媒体に記録する記録部302と、を備え、顧客端末装置103が、撮影データを再生するためのプログラムをカード会社サーバ101からネットワーク100を介してダウンロードするダウンロード部と、ダウンロード部によってダウンロードされたプログラムを実行する実行部と、実行されたプログラムによって表示された表示画面から、店舗において試着した商品または当該商品の代替え商品の購入要求情報の入力を受け付ける入力部506と、入力部506によって入力された購入要求情報をカード会社サーバ101へ送信する購入要求情報送信部508と、を備え、カード会社サーバ101が、顧客端末装置103から送信された購入要求情報を受信する購入要求情報受信部701と、受信部によって受信された購入要求情報に基づいて決済処理を実行する決済処理実行部702と、購入要求情報に基づいて、商品または当該商品の代替え商品を取り扱う店舗の店舗端末装置102へ購入情報を送信する購入情報送信部703と、を備え、店舗端末装置102が、カード会社サーバ101から送信された購入情報を受信する購入情報受信部304を備えたことを特徴としている。
この実施の形態の商品購入支援システムによれば、顧客に対して、店舗において顧客が商品を試着した状況を顧客端末装置103において確認してから購入するかどうかを判断させることができ、かつ、一度試着した商品であれば再度来店させたり、カード会社サーバ101に対する煩雑な決済依頼作業をおこなわせたりすることなく、顧客が所望する商品を即時購入させることができる。これによって、顧客に対して、当該顧客が満足のいく商品を購入させることができ、商品の購入にかかる顧客の満足度の向上を図ることができる。
すなわち、この実施の形態の商品購入支援システムによれば、店舗(会社や企業を含む)はできるだけ在庫を少なくしつつ、顧客は当該顧客に適したサイズの当該顧客が気に入った商品を確実に購入することができる。このように、この実施の形態の商品購入支援システムによれば、顧客は実際の店舗で3次元の試着情報を撮影した動画の撮影データを、顧客の自宅で確認してから購入の是非を判断することができるので、在庫を少なくしたい店舗側と、実際に試着してから購入の是非を判断したい顧客側と、の双方の要望を満足することができる。
また、この実施の形態の商品購入支援システムは、撮影データが動画データであることを特徴としている。この実施の形態の商品購入支援システムによれば、店舗において顧客が商品を試着した状況を動画で確認させることにより、商品の風合いなど、静止画では確認しづらい着用状態を正確に伝えることができる。これによって、顧客に対して、試着した商品についての購入の是非を十分に検討させ、当該顧客が満足のいく商品を購入させることができ、商品の購入にかかる顧客の満足度の向上を図ることができる。
また、この実施の形態の商品購入支援システムは、記録部302が、商品に関する情報を撮影データとともに記録することを特徴としている。この実施の形態の商品購入支援システムによれば、顧客が試着した商品を容易に特定することができる。これによって、購入要求情報を入力する顧客の負担を軽減するとともに、要求する商品を確実に購入させることができ、商品の購入にかかる顧客の満足度の向上を図ることができる。
また、この実施の形態の商品購入支援システムは、記録媒体が、顧客の携帯端末装置であることを特徴としている。この実施の形態の商品購入支援システムによれば、携帯端末装置において撮影データを再生させることができる。これによって、顧客に対して、撮影データの再生場所を選ばせることなく、顧客の任意のタイミングで、商品を試着した状況を確認させることができ、商品の購入にかかる顧客の満足度の向上を図ることができる。
そして、これにより、たとえば撮影データの再生に際して、再生に用いる機器や再生場所などに制限が生じることによる顧客の購買意欲の低下を抑制することができ、販売促進を図ることができる。
また、この実施の形態の商品購入支援システムは、記録媒体が、顧客のカード104に内蔵のICチップ104aであることを特徴としている。この実施の形態の商品購入支援システムによれば、記憶容量が大きいICチップ104aを搭載した携帯性に優れたカードに撮影データを記憶させることにより、複数の店舗において顧客が商品を試着した状況を1枚のカードに記録することができる。これによって、記録した撮影データの持ち歩きにかかる顧客の負担を軽減しつつ、複数の店舗の商品の撮影データをまとめて確認させることができる。
また、この実施の形態の商品購入支援システムは、店舗端末装置102が、購入情報受信部304によって受信された購入情報に基づいて、発送する商品の種類、サイズを特定する商品特定部305と、購入情報受信部304によって受信された購入情報に基づいて、商品の発送先を決定する発送先決定部306と、を備えたことを特徴としている。
この実施の形態の商品購入支援システムによれば、カード会社サーバ101から受信した購入情報に基づいて、発送する商品の種類、サイズを特定するとともに商品の発送先を決定することができるので、一度試着した商品であれば再度来店させることなく、顧客が所望する商品を店舗から顧客へ迅速に届けさせることができる。これによって、商品の購入にかかる顧客の満足度の向上を図ることができる。
上述した実施の形態においては、顧客端末装置103が、カード会社サーバ101に購入要求情報を送信し、カード会社サーバ101が店舗端末装置102に購入情報を送信する商品購入支援システムについて説明したが、購入要求情報を送信する経路はこれに限るものではない。具体的には、商品購入支援システムにおいては、たとえば顧客端末装置103が、店舗端末装置102に購入要求情報を送信し、当該購入要求情報を受信した店舗端末装置102がカード会社サーバ101に購入情報を送信するようにしてもよい。
また、具体的には、商品購入支援システムにおいては、たとえば顧客端末装置103が、店舗端末装置102に購入情報を送信するとともに、カード会社サーバ101に購入要求情報を送信するようにしてもよい。このとき、顧客端末装置103は、店舗端末装置102およびカード会社サーバ101に対して同時(ほぼ同時とみなせる一連の処理の間)に購入情報を送信することが好ましい。
なお、本実施の形態で説明した商品購入支援方法は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワーク100を介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。