JP5326160B2 - 圧迫止血バンド - Google Patents

Description

本発明は大腿部、手首、わきなどを通じての経皮的血管内造影術及び経皮的血管成形手術の後、微細に切開された手術部位に付着して圧迫機構によって切開部位を圧迫して止血する圧迫止血バンドに関する。

一般に、大腿部、手首、わきなどを通じての経皮的血管内造影術及び経皮的血管成形手術の後、微細に切開された手術部位には止血が必要である。従来は、このような手術部位の止血を、単純にバンドや綿などを利用して行ってきたが、その止血効果は低く、止血に多くの困難が伴った。

このような問題点を解決し、前記微細に切開された手術部位を効果的に圧迫して止血するために、バルーンを用いた圧迫止血バンド、物理的圧迫ディスク、高価なコラーゲンを用いた血管内止血器具、手術用縫合糸を用いた血管内手術器具、クリップなど、様々な止血器具が開示されている。

前記バルーンを用いた圧迫止血バンドは簡単で使いやすいが、止血に必要な十分な圧迫を加えることができない。さらに物理的圧迫ディスクは、止血をなした後、砂袋を長期間にわたって手術部位に載置しなければならない欠点があり、前記コラーゲンを用いた止血器具や縫合糸を用いた血管内手術器具、クリップなどは高価で使用方法が複雑であるため、使用失敗率が高いという欠点があった。

より明確には、前記バルーンを用いた従来の圧迫止血バンドは、図１及び図２に示すように、中央に空気注入バルブ２が連結されたバルーン３と前記バルーンの周囲に形成されたバンド部５とからなる。

上記圧迫止血バンドは、前記バルーン３の下端部を微細に切開された手術部位に正確に位置させた状態でバンド部５に接着した後、バルーン３にエアを供給することにより、前記バルーン３が膨脹しながら、手術部位を圧迫して止血する。

しかし、前記バルーンを用いた圧迫止血バンドは、空気圧によるバルーンの膨脹によって、手術部位を圧迫することになるため、十分な圧迫力を得ることが困難で、それによって止血効果がかなり低下するという問題点があった。

また、前記膨脹されたバルーンは、その圧迫部位が半球形に形成されているため、手術部位に正確に位置させるように使用することが容易ではなく、これによって手術部位を効果的に圧迫することができなくなる問題点があった。

本発明は従来技術が有する上述の問題及び諸般の問題点を解決するためになされたもので、大腿部、腕首、わきなどを通じての経皮的血管内造影術及び経皮的血管成形手術の後、微細に切開された手術部位を従来のようなバルーンではない圧迫部材で加圧して十分な圧迫力を提供して止血効果を極大化する圧迫止血バンドを提供することにその目的がある。

本発明の他の目的は、圧迫部材の広い圧迫面が微細に切開された手術部位に正確に位置して圧迫する作業を非常に容易になすことができ、止血効果を極大化させることが可能な圧迫止血バンドを提供することにある。

本発明のさらに他の目的は、バンドが手術部位に付着されるか、あるいは手首、足首などの身体部位を包むように着用されて、圧迫部材の圧迫効果を高めることで止血効果を極大化する圧迫止血バンドを提供することにある。

前記目的を達成するために、本発明は、
大腿部、腕首、わきなどを通じての経皮的血管内造影術及び経皮的血管成形手術の後、微細に切開された手術部位を圧迫する圧迫機構と、
前記圧迫機構の周りに設けられ、身体部位に取り外し可能に取り付けることができるバンド部とを含んでなり、
前記圧迫機構は、中央にネジ孔を有する本体と、前記本体のネジ孔に螺合されるネジ部を有するノブと、前記ノブの先端に連結され、身体部位に対して前後進しながら前記切開された手術部位を圧迫するようになった圧迫面を持つ圧迫部材を含む、圧迫止血バンドを提供する。

前記のような圧迫止血バンドにおいて、前記ノブの先端には環状挿入突部が形成され、前記圧迫部材の内側には前記環状挿入突部が回転可能に挿入される環状収容溝が形成され、前記環状挿入突部は係止突起を有し、前記環状収容溝は、前記挿入突部の係止突起にかかって前記圧迫部材が外れることを防止する係止凹部を有する。

前記のような圧迫止血バンドにおいて、前記圧迫部材の圧迫面は大面積を有する平坦部からなる。

前記のような圧迫止血バンドにおいて、前記圧迫部材は外周縁に凹部を有する。

前記のような圧迫止血バンドにおいて、前記バンド部は、両側にベルクロファスナーでなる延長部が延設されて身体部位を包むようになっている。

本発明の圧迫止血バンドは、微細に切開された手術部位にノブのネジ作用によって前進する圧迫部材によって、従来のバルーンによる圧迫よりも効果的な圧迫力を提供し、別の空気注入なしにも使用することができるので、使用便利性を極大化するのはもちろん、前記圧迫部材の圧迫面を大面積の平坦部に形成するか、あるいはバンド部で腕や足首などの身体部位をくるむように着用することにより、手術部位に正確に着用する作業が従来に比べて非常に容易になされ、手術部位の圧迫などによる止血効果を高め、使用上の信頼度を極大化させる効果を持つ。

本発明の前記及び他の目的及び特徴は添付図面に基づく以下の好適な実施例の説明からより明らかになるであろう。

従来の止血バンドを示す平面図及び側面図である。 従来の止血バンドを示す平面図及び側面図である。 本発明の一実施例による圧迫止血バンドの平面図である。 本発明の圧迫止血バンドに用いられる圧迫機構を示す側面図である。 図４の圧迫機構の分解断面図である。 図４の圧迫機構の作動状態を示す側面図である。 本発明の圧迫止血バンドに用いられる圧迫部材の他の実施例を示す平面図である。 本発明の圧迫止血バンドに用いられる圧迫部材の他の実施例を示す平面図である。 図７の圧迫部材の使用状態を示す平面図である。 本発明の他の実施例による圧迫止血バンドを示す平面図である。

以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。

図３ないし図５を参照すれば、本発明の圧迫止血バンドは、大腿部、腕首、わきなどを通じての経皮的血管内造影術及び経皮的血管成形手術の後、微細に切開された手術部位を圧迫する圧迫機構１０と、前記圧迫機構の周りに設けられるバンド部３０とを含んでなる。

前記圧迫機構１０は、本体１５の中央にネジ孔１６が形成され、前記ネジ孔に対応するネジ部２２を持つノブ２０が螺合してなるもので、前記ノブの先端に圧迫面２６を持つ圧迫部材２５が結合されて構成され、前記ノブの回転調節によって圧迫部材が前後進しながら圧迫作用をすることになる。

前記ノブ２０の先端には環状挿入突部２３が形成され、前記圧迫部材２５の内側には前記環状挿入突部２３が回転可能に挿入される環状収容溝２７が形成される。前記環状挿入突部２３はその外周縁に形成された係止突起２３ａが形成され、前記環状収容溝２７は前記係止突起２３ａにかかって圧迫部材２５が外れないようにする係止凹部２７ａを有する。

前記圧迫部材２５の圧迫面２６は大面積の平坦部でなることが好ましい。また、前記圧迫面２６は、微細に切開された手術部位が長く形成されることを考慮して、長方形に形成することもできる。

前記バンド部３０は、圧迫機構１０の圧迫力増大のために非弾性材質で形成されることが好ましい。そして、前記バンド部３０は接着層を有し、前記圧迫機構１０の本体１５から両方向に長く伸びる。参照符号３２は前記バンド部３０の接着層に着脱可能に接着されている離型紙を示す。

ついで、前記のように構成される新規の圧迫止血バンドの作動について説明する。

まず、本発明のバンド部３０の離型紙２３を除去した後、圧迫部材２５の圧迫面２６が、大腿部、腕首、わきなどを通じての経皮的血管内造影術及び経皮的血管成形手術の後、微細に切開された手術部位に位置するように接着する。この際、前記圧迫部材２５の圧迫面２６が大面積の平坦部で形成されているので、手術部位に位置させる作業が容易になされる。

このように、手術部位に付着された状態でノブ２０を回転操作すれば、前記ノブ２０のネジ部２２が本体１５の中央のネジ孔１６に螺合されて前進することにより、図６に示されるように、前記ノブ２０の先端に結合された圧迫部材２５が前進することになる。

この際、前記圧迫部材２５は、ノブ２０の先端の環状挿入突部２３が環状収容溝２７に回転可能に挿合されているので、前記ノブ２０の回転操作の際、回転しないで、ノブ２０のネジ移動作動によって前進移動だけを行うことになる。このように、前進する圧迫部材２５の圧迫面２６が微細に切開された手術部位を圧迫しながら止血作用をすることになる。

さらに、前記圧迫部材２５は、ノブ２０が本体１５に螺合して前進することによって圧迫力を提供するので、前記圧迫部材２５は、従来のバルーンを用いた圧迫より非常に優れた圧迫力を提供することになる。さらに、前記圧迫部材２５の大面積を有する圧迫面２６は、手術部位を効果的に圧迫することができ、それによって優れた止血作用をもたらす。

また、前記圧迫部材２５による手術部位の圧迫力を少し緩和しようとする場合は、前記ノブ２０を逆回転させることで、前記ノブ先端の圧迫部材２５を後退させる。これは、本発明における圧迫止血バンドは、手術部位に対する圧迫力を使用者によって調節可能であることを示す。

一方、添付図面の図７Ａ及び図７Ｂは本発明の圧迫部材の他の実施例を示すものである。これらの図に示される圧迫部材２５は、圧迫部材２５の一側外周縁に“Ｖ”形凹部２８が形成されたものであるが、全体形状が互いに異なる。

このような凹部２８を形成する理由は、図８に示すように、血管に挿入されたチューブやシース（ｓｈｅａｔｈ）５０などを凹部２８を通じて外部に抜き出すためである。この構造において、前記圧迫部材２５の“Ｖ”形凹部２８に、血管に挿入されたチューブやシース５０を引き出すための切欠部位が位置させることで、前述したような圧迫及び止血作用がなされる。すなわち、前記圧迫及び止血作用は切欠部位がそれぞれの圧迫部材２５の凹部２８で包まれた状態でなされる。このような状態で前記血管に挿入されたチューブやシース５０などを抜き出すことにより、最小の出血及び痛みで抜き出し作業を行うことができる。

また、添付図面の図９は本発明の他の実施例を示すもので、これは、前述した好適な実施例と異なり、前記バンド部３０の両側にベルクロファスナー３６、３６を持つ延長部３５、３５を延設して、腕、手首、足首やその他の身体部位を包むように構成されたものである。ベルクロファスナー３６の使用は、前述の実施形態におけるバンド部３０の接着層の接着力が比較的弱化することにより、手術部位の圧迫効果が低下することを避けるためのものである。手首、足首、その他の身体部位を前記バンド部３０の両側延長部３５で包み、ベルクロファスナー３６の使用によってそれらを互いに付着させることで、前記圧迫部材２５が手術部位をしっかりと圧迫し、止血効果を増大させることを可能にする。

以上説明したように、本発明の圧迫止血バンドは、微細に切開された手術部位にノブのネジ作用によって前進する圧迫部材によって、従来のバルーンによる圧迫よりも効果的な圧迫力を提供し、別の空気注入なしにも使用することができるので、使用便利性を極大化するのはもちろん、前記圧迫部材の圧迫面を大面積を有する平坦部に形成するか、あるいはバンド部で腕や足首などの身体部位を包むように着用することにより、手術部位に正確に着用する作動が従来に比べて非常に容易になされ、手術部位の圧迫などによる止血効果を高めて使用上の信頼度を極大化する効果を持つ。

Claims (1)

1. 大腿部、腕首、わきなどを通じての経皮的血管内造影術及び経皮的血管成形手術の後、微細に切開された手術部位を圧迫する圧迫機構と、前記圧迫機構の周りに設けられ、身体部位に取り外し可能に取り付けることができるバンド部とを含んでなり、
   前記圧迫機構は、中央にネジ孔を有する本体と、前記本体のネジ孔に螺合されるネジ部を有するノブと、前記ノブの先端に連結され、身体部位に対して前後進しながら前記切開された手術部位を圧迫するようになった圧迫面を持つ圧迫部材を含み、前記圧迫部材は外周縁に凹部を有し、
   前記ノブの先端に環状挿入突部が形成され、前記圧迫部材の内側に前記環状挿入突部が回転可能に挿入される環状収容溝が形成され、前記環状挿入突部と前記環状収容溝との回転可能な係合によって前記圧迫部材は前記ノブの先端に対して回転可能に連結されていることを特徴とする、圧迫止血バンド。