JP5325499B2 - 航空機用ラジアルタイヤ - Google Patents

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本発明は、航空機用ラジアルタイヤ、特には、トレッドの剥離を抑制した航空機用ラジアルタイヤに関する。
近年、空港の拡張に伴い、航空機の滑走路までの移動距離が増大している。このため、航空機に装着されたタイヤは、該航空機が滑走路まで移動する間にタイヤの温度が以前にも増して上昇しており、その状態のまま一気に離陸速度まで加速するため、非常に厳しい条件で使用されることになる。また、かかるタイヤは、滑走路上に飛散している異物により外傷を受け、その傷がベルト層まで達することによって次回更生が不可能になる事態が頻発していた。
この問題を解決するため、特許文献1では、ポリケトン繊維コードによるベルトの保護層を設けることが提案されている。
特開2006−224951号公報
ところで、航空機用のタイヤは、近年の航空機の大型化に伴い、タイヤ1本1本に加わる荷重が増加し、更には航空機の離陸速度が上昇しているため、トレッド部における発熱が増加している。それ故、従来の航空機用のタイヤは、使用回数が少ないにも関わらず、使用条件等によりトレッド内部で局所的に発熱が大きい箇所が生じ、トレッド部のゴムがブローしてトレッドの剥離やセパレーションを引き起こしていた。
そこで、本発明は、特にトレッド部の発熱に起因したトレッドの剥離を抑制した航空機用ラジアルタイヤを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、トレッドの陸部のタイヤ径方向内側に、ポリケトン繊維コードをゴムで被覆してなる補強層を設けることによって、タイヤ発熱時における航空機用ラジアルタイヤのトレッドの剥離を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨構成は以下の通りである。
(1)一対のビード部及び一対のサイドウォール部と、両サイドウォール部に連なるトレッド部とを有し、前記一対のビード部間にトロイド状に延在してこれら各部を補強するカーカスと、その外周でトレッド部を強化するベルトとを備え、前記トレッドの表面にタイヤ周方向に延びる周溝及びトレッド端にて区画された複数の陸部を有する航空機用ラジアルタイヤにおいて、
トレッドとベルトとの間であって、前記陸部のタイヤ径方向内側のみに、ポリケトン繊維コードをゴムで被覆してなる少なくとも一層の補強層を設け
前記補強層を構成する有機繊維コードが下記式(I)及び(II)を満たすポリ
ケトン繊維のコードであることを特徴とする航空機用ラジアルタイヤ

σ≧−0.01E+1.2・・・(I)
σ≧0.02 ・・・(II)
[但し、σ:177℃における熱収縮応力(cN/dtex)
E:25℃における49N荷重時の弾性率(cN/dtex)]
)前記補強層のコードが波形の型付けを有する前記(1)記載の航空機用ラジアルタイヤ。
)前記タイヤを適用リムに組み、且つ、規定内圧を加えて12時間放置した状態において、前記補強層の全周分に占めるコードの全長が、当該補強層の全周長の1.005〜1.08倍であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の航空機用ラジアルタイヤ。
)トレッドとベルトの間に、更に保護層をそなえる前記(1)〜()の何れか一項に記載の航空機用ラジアルタイヤ。
本発明によれば、トレッドの陸部のタイヤ径方向内側にポリケトン繊維コードをゴムで被覆してなる補強層を設けることによって、タイヤ発熱時等におけるトレッドの剥離が抑制された、航空機用ラジアルタイヤを提供できる。
以下に本発明を、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明の航空機用ラジアルタイヤの一例の部分断面図であり、図2は本発明の航空機用ラジアルタイヤの他の例の部分断面図であり、図3は本発明の航空機用ラジアルタイヤの他の例の部分断面図である。
本発明の航空機用ラジアルタイヤの一例においては、図1に示すように、一対のビード部1及び一対のサイドウォール部2と、両サイドウォール部に連なるトレッド部3とを有し、前記一対のビード部1間にトロイド状に延在してこれら各部を補強するラジアルカーカス4と、その外周でトレッド部を強化するベルト5とを備え、前記トレッドの表面にタイヤ周方向に延びる溝6とトレッド端とで区画された複数の陸部7を有する。ここで、カーカス4及びベルト5について、図1には簡略して示してあるが、カーカス4としては一枚以上のプライからなる構造が、ベルト5としては一層以上のベルト層からなる構造が適合する。かかる航空機用ラジアルタイヤにおいて、前記陸部7のタイヤ径方向内側のトレッドとベルト5の間に、ポリケトン繊維コードをゴムで被覆してなる少なくとも1層の補強層8を設けることが肝要である。
すなわち、前記ポリケトン繊維コードは、熱収縮性を有し、高いモジュラスを有する有機繊維コードである。そのため、ポリケトン繊維コードをゴムで被覆してなる補強層を有するタイヤは、発熱時にポリケトン繊維コードが熱収縮してトレッドの径成長が抑制される。従って、トレッドと路面との接触圧が低減されるためトレッドの温度上昇が抑制され、タイヤからトレッドが剥離するのを防ぐことができる。
但し、かような作用を有するポリケトン繊維コードによる補強層は、ベルトの全幅にわたって連続して設けるのではなく、その設置域を限局する必要がある。すなわち、本発明の航空機用ラジアルタイヤにおいて、前記補強層8は溝6のタイヤ径方向内側には設置せず、何れか少なくとも一つの陸部7のタイヤ径方向内側にのみ設置する。その理由は、溝のタイヤ径方向内側は、溝の変形による歪みが大きく局部的に温度上昇が生じやすいため、かかる部分だけポリケトン繊維コードが熱収縮してしまうことを避けるためである。なお、補強層を連続的に設けた場合、タイヤ発熱時に溝のタイヤ径方向内側に設けたポリケトン繊維コードが過剰に収縮することによって、タイヤ断面内に歪みが生じ、耐久性の低下が懸念される。
また、タイヤ回転時の温度上昇の程度は各陸部によって異なるため、かような各陸部の温度上昇の程度に対応させて、補強層を各々適切に設置することが好ましい。ちなみに、特定の陸部において急激な温度上昇が発生することが分かっていれば、その部分にのみ補強層を設けてもよい。かように補強層を設けることは、トレッド剥離を抑制するのみならず、補強材によるタイヤ重量の増加を抑制できる。なお、タイヤに設ける補強層の層数は特に限定されず、必要に応じて適宜選択できる。
更に、前記補強層を配置すると、タイヤ発熱時の熱によって耐カット性が低減した陸部を、熱収縮性のある補強層によって締め付けることによって、トレッドの耐カット性も向上させることができる。
ここで、かかるトレッドの耐カット性等を更に向上させるため、本発明の航空機用タイヤにおいては、トレッドとベルトとの間、すなわち、図2に示すように補強層8のタイヤ径方向外側、及び/又は図3に示すように補強層8のタイヤ径方向内側に、保護層9を設けることが好ましい。かように補強層8と保護層9とを両方設けることによって、外傷によるトレッドの耐カット性を高めるだけでなく、カットを受けた際に保護層、又は、補強層のどちらか径方向外側に配置されたコードが剥離した場合であっても、径方向内側に配置された層のどちらかのコード層がベルトを保護することになる。そのため、健全なベルトを有する更生が可能なタイヤを得ることができる。
なお、保護層9の構成部材としては、有機繊維コード又はスチールコードをゴムで被覆してなるトリート材が好適に挙げられる。
タイヤのトレッド部が発熱するのは、主に離着陸等におけるタイヤの高速回転時であり、この時、タイヤに、初期走行時の発熱による伸び、及び高速回転時の遠心せり出しによる伸びが生じる。ここで、前記補強層のコードが、補強コードが配置される位置におけるタイヤ円周上にたるみ無く配置されている場合、上述したタイヤ初期走行時や高速回転時のトレッド面のタイヤ径方向外側へのせり出しによる負荷を該補強層のコードが負うことになってしまう。ここで、あらかじめ伸張した状態にあるポリケトン繊維コードは、伸張した状態にないポリケトン繊維コードよりも、温度上昇に伴う熱収縮による締め付け力が弱くなるため、結果として、高温時の熱収縮による各リブの締め付け効果、すなわちリブの接触圧低減効果が低下する。
そのため、本発明の航空機用ラジアルタイヤにおいて、前記補強層のコードには、初期走行時における発熱に伴うせり出しによる伸び代、及び高速回転時の遠心せり出しによる伸び代分だけ長さに余裕を持たせることが好ましい。従って、補強層のコードは、該補強相中で波形の型付けを有していることが好ましい。
具体的には、前記伸びしろ分だけ長さに余裕を持たせるという上述の観点から、前記補強層のコードは、タイヤを適用リムに組み、且つ、規定内圧を加えて12時間放置した状態において、前記補強層の全周分に占めるコードの全長が、当該補強層の全周長の1.005〜1.08倍の範囲となるように、波形の型付けを付与することが好ましい。
ここで、規定内圧とは、The tire and rim association規格の無負荷時内圧を意味する。
また、本発明の航空機用ラジアルタイヤにおいて、前記ポリケトン繊維コードは、上記式(I)及び(II)を満たすことが好ましい。かかる条件を満足するポリケトン繊維コードは、高温時に高い熱収縮応力を持つため、離着陸等の高速走行(高温)時に遠心力の作用によるトレッド面の径方向外方への迫り出しが大きくならず、高い剛性を発揮してタイヤ耐久性能(特に耐カット性)を保持し、一方滑走路上の異物により損傷を受けた後の高速回転(高温)時でも剛性を発揮するためトレッド剥離の発生をより確実に抑制する。
前記ポリケトン繊維は、一般式(III):
Figure 0005325499
(式中のAは不飽和結合によって重合された不飽和化合物由来の部分で、各繰り返し単位において同一でも異なっていてもよい)で表される繰り返し単位から実質的になることが好ましい。更に、該ポリケトンの中でも、繰り返し単位の97モル%以上が1−オキソトリメチレン[−CH−CH−CO−]であるポリケトンが好ましい。
上記ポリケトン繊維コードの原料のポリケトンは、部分的にケトン基同士、不飽和化合物由来の部分同士が結合していてもよいが、不飽和化合物由来の部分とケトン基が交互に配列している部分の割合が90質量%以上であることが好ましい。また、上記式(III)において、Aを形成する不飽和化合物としては、不飽和結合を含む化合物等が好ましく、エチレン基が最も好ましい。
更に、上記ポリケトンの重合度としては、下記式:
Figure 0005325499
(式中、t及びTは、純度98%以上のヘキサフルオロイソプロパノール及び該ヘキサフルオロイソプロパノールに溶解したポリケトンの希釈溶液の25℃での粘度管の流過時間であり;Cは、上記希釈溶液100mL中の溶質の質量(g)である)で定義される極限粘度[η]が1〜20dL/gの範囲にあることが好ましい。
上記ポリケトンの繊維化方法としては、(1)未延伸糸の紡糸を行なった後、多段熱延伸を行ない、該多段熱延伸の最終延伸工程で特定の温度及び倍率で延伸する方法や、(2)未延伸糸の紡糸を行なった後、熱延伸を行ない、該熱延伸終了後の繊維に高い張力をかけたまま急冷却する方法が好ましい。上記(1)又は(2)の方法でポリケトンの繊維化を行なうことで、上記ポリケトン繊維コードの作製に好適な所望のフィラメントを得ることができる。
ここで、上記ポリケトンの未延伸糸の紡糸方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法を採用することができ、具体的には、特開平2−112413号、特開平4−228613号、特表平4−505344号に記載のようなヘキサフルオロイソプロパノールやm−クレゾール等の有機溶剤を用いる湿式紡糸法、国際公開第99/18143号、国際公開第00/09611号、特開2001−164422号、特開2004−218189号、特開2004−285221号に記載のような亜鉛塩、カルシウム塩、チオシアン酸塩、鉄塩等の水溶液を用いる湿式紡糸法が挙げられ、湿式紡糸法が好ましい。
例えば、有機溶剤を用いる湿式紡糸法では、ポリケトンポリマーをヘキサフルオロイソプロパノール等に0.25〜20質量%の濃度で溶解させ、紡糸ノズルより押し出して繊維化し、次いでトルエン等の非溶剤浴中で溶剤を除去、洗浄してポリケトンの未延伸糸を得ることができる。
一方、水溶液を用いる湿式紡糸法では、例えば、亜鉛塩等の水溶液に、ポリケトンポリマーを2〜30質量%の濃度で溶解させ、50〜130℃で紡糸ノズルから凝固浴に押し出してゲル紡糸を行ない、更に脱塩、乾燥等してポリケトンの未延伸糸を得ることができる。ここで、ポリケトンポリマーを溶解させる水溶液には、ハロゲン化亜鉛と、ハロゲン化アルカリ金属塩又はハロゲン化アルカリ土類金属塩とを混合して用いることが好ましく、凝固浴には、水、金属塩の水溶液、アセトン、メタノール等の有機溶媒等を用いることができる。
また、得られた未延伸糸の延伸法としては、未延伸糸を該未延伸糸のガラス転移温度よりも高い温度に加熱して引き伸ばす熱延伸法が好ましい。
上記(1)の方法でポリケトンの繊維化を行なう場合、上記多段熱延伸の最終延伸工程における温度は、110℃〜(最終延伸工程の一段前の延伸工程の延伸温度−3℃)の範囲が好ましく、また、多段熱延伸の最終延伸工程における延伸倍率は、1.01〜1.5倍の範囲が好ましい。一方、上記(2)の方法でポリケトンの繊維化を行なう場合、熱延伸終了後の繊維にかける張力は、0.5〜4cN/dtexの範囲が好ましく、また、急冷却における冷却速度は、30℃/秒以上であることが好ましく、更に、急冷却における冷却終了温度は、50℃以下であることが好ましい。ここで、熱延伸されたポリケトン繊維の急冷却方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法を採用することができ、具体的には、ロールを用いた冷却方法が好ましい。なお、こうして得られるポリケトン繊維は、弾性歪みの残留が大きいため、通常、緩和熱処理を施し、熱延伸後の繊維長よりも繊維長を短くすることが好ましい。ここで、緩和熱処理の温度は、50〜100℃の範囲が好ましく、また、緩和倍率は、0.980〜0.999倍の範囲が好ましい。
本発明の航空機用ラジアルタイヤにおいて、ポリケトン繊維コード等の有機繊維コードやスチールコードを被覆するために用いるゴムの組成や物性は特に限定されず必要に応じて適宜選択でき、当業者に周知のゴム等を適宜配合することによって製造できる。
本発明の航空機用ラジアルタイヤにおいては、一対のビード部及び一対のサイドウォール部と、両サイドウォール部に連なるトレッド部とを有し、前記一対のビード部間にトロイド状に延在してこれら各部を補強するカーカスと、その外周でトレッド部を強化するベルトとを備え、前記トレッドの表面にタイヤ周方向に延びる周溝及びトレッド端にて区画された複数の陸部を有する航空機用ラジアルタイヤにおいて、前記陸部のタイヤ径方向内側もトレッドとベルトとの間に、ポリケトン繊維コードをゴムで被覆してなる少なくとも1層の補強層を設けること以外、特に限定されず、公知の部材、構造及び方法を用いて適宜製造することができる。従って、図1〜3に示す本発明のタイヤの一例においては、上記構成以外に、ラジアルカーカス4がビードコア10を巻き回してなり、ビード部1のタイヤ半径方向外側でラジアルカーカスの本体部と折り返し部との間に配置する第1スティフナーゴム11と、ビード部1においてラジアルカーカス4のタイヤ軸方向外側面に沿って配設された第2スティフナーゴム12と、サイド部からビードトゥに至るビード部外側面を形成するゴムチェーファー13とをそなえるが、かような構成は本発明の航空機用ラジアルタイヤの一例であり、適宜変更可能である。
また、本発明の航空機用ラジアルタイヤは、ソリッドタイヤであっても空気入りタイヤであってもよく、空気入りタイヤである場合、タイヤ中に充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いることができる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更可能である。
従来例としては補強層を有さないことを除いては図2に示す構造と同様のタイヤを製造した。また、実施例1及び3としては図2に示す構造と同様のタイヤ、実施例2及び4としては保護層を有さないことを除いて図2に示す構造と同様のタイヤを製造した。更に、比較例としては、図4に示すように補強層が連続しているタイヤを製造した。これらタイヤについて、下記の方法に従い発熱耐久性及び耐カット性の測定、及び次回更生性の可否の判断を行なった。各結果を表1に示す。
なお、補強層は、1400dtex/2/3の構造を有するポリケトン繊維コードをタイヤ周方向に対して波状に延びる複数本のコードを互いに平行に並べてゴムで被覆した一枚の波状コードプライから構成されており、コードの打込み数は5本/10mmであった。なお、タイヤを適用リムに組み、且つ、規定内圧を加えて12時間放置した状態において、前記補強層の全周分に占めるコードの全長は、当該補強層の全周長の1.05倍となるように波形を付けた。
保護層は1400dtex/2/3の構造を有するアラミド(繊維の)コードをタイヤ周方向に対して平行に延びる複数本のコードを互いにゴムで被覆した一枚のコードプライから構成されており、コードの打込み数は4本/10mmである。
(発熱耐久性の測定方法)
発熱耐久性試験として、離陸実験を実施し、ステップスピードで故障するまでの試験回数をカウントした。なお、カウントした値は、比較例1の値を100として指数化した。
(耐カット性の測定方法及び次回更生性の可否の判断方法)
耐カット性としては、試験前に補強層、又は保護層まで達するカット傷を重傷させたタイヤで、正規内圧、正規荷重の離陸試験を実施し、トレッド剥離するまでの試験回数を測定した。なお、測定した値は、比較例1の値を100として指数化した。また、耐カット性の測定においてトレッド剥離した後のタイヤを目視することによって、次回更生性の可否の判断を行なった。
Figure 0005325499
表1の結果から、実施例のタイヤは、発熱耐久性、耐カット性並びに次回更生性が、従来例及び比較例のタイヤよりも良好であることが分かる。
本発明のタイヤの一例の部分断面図である。 本発明のタイヤの他の例の部分断面図である。 本発明のタイヤの他の例の部分断面図である。 比較例のタイヤの一例の部分断面図である。
符号の説明
1 ビード部
2 サイドウォール部
3 トレッド部
4 ラジアルカーカス
5 ベルト
6 溝
7 陸部
8 補強層
9 保護層
10 ビードコア
11 第1スティフナーゴム
12 第2スティフナーゴム
13 ゴムチェーファー

Claims (4)

  1. 一対のビード部及び一対のサイドウォール部と、両サイドウォール部に連なるトレッド部とを有し、前記一対のビード部間にトロイド状に延在してこれら各部を補強するカーカスと、その外周でトレッド部を強化するベルトとを備え、前記トレッドの表面にタイヤ周方向に延びる周溝及びトレッド端にて区画された複数の陸部を有する航空機用ラジアルタイヤにおいて、
    トレッドとベルトとの間であって、前記陸部のタイヤ径方向内側のみに、ポリケトン繊維コードをゴムで被覆してなる少なくとも一層の補強層を設け
    前記ポリケトン繊維コードが下記式(I)及び(II)を満たすことを特徴とする航空機用ラジアルタイヤ。

    σ≧−0.01E+1.2・・・(I)
    σ≧0.02 ・・・(II)
    [但し、σ:177℃における熱収縮応力(cN/dtex)
    E:25℃における49N荷重時の弾性率(cN/dtex)]
  2. 前記補強層のコードが波形の型付けを有する請求項1記載の航空機用ラジアルタイヤ。
  3. 前記タイヤを適用リムに組み、且つ、規定内圧を加えて12時間放置した状態において、前記補強層の全周分に占めるコードの全長が、当該補強層の全周長の1.005〜1.08倍であることを特徴とする請求項1又は2に記載の航空機用ラジアルタイヤ。
  4. トレッドとベルトの間に、更に保護層をそなえる請求項1〜の何れか一項に記載の航空機用ラジアルタイヤ。
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