JP5324497B2 - フィルタ、およびこれを用いた衛星放送受信装置 - Google Patents

フィルタ、およびこれを用いた衛星放送受信装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5324497B2
JP5324497B2 JP2010039766A JP2010039766A JP5324497B2 JP 5324497 B2 JP5324497 B2 JP 5324497B2 JP 2010039766 A JP2010039766 A JP 2010039766A JP 2010039766 A JP2010039766 A JP 2010039766A JP 5324497 B2 JP5324497 B2 JP 5324497B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
line
frequency
transmission line
dielectric substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010039766A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011176663A (ja
Inventor
敦史 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2010039766A priority Critical patent/JP5324497B2/ja
Publication of JP2011176663A publication Critical patent/JP2011176663A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5324497B2 publication Critical patent/JP5324497B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Description

本発明は、衛星放送受信装置に用いられるフィルタに関し、特にマイクロストリップラインを用いたフィルタに関する。
一般に衛星放送受信装置には、受信した高周波信号から所定の周波数成分を通過させる10GHz〜12GHz程度のフィルタが使われる。従来この種のフィルタとしては、マイクロストリップライン型の半波長フィルタが広く使われていた。
図12に従来のマイクロストリップ型半波長フィルタの構成を示す。マイクロストリップ型半波長フィルタ1は、入力端子5と出力端子6との間に複数の半波長線路7を近接配置して構成され、入力端子5に入力された高周波信号のうちの所定の周波数成分のみが出力端子6に出力される。
また特許文献1には、通過帯域の周波数に対して、約半波長の長さの共振器や、1/4波長結合線路、1/4波長ショートスタブを複数本用いたフィルタおよび、これらのフィルタの欠点を改善するために、マイクロストリップ線路の途中にスルーホールを設け、このスルーホールをインダクタとして機能させることで、フィルタの基板に対する占有面積、周波数選択性を改善したフィルタが開示されている。
また特許文献2では、衛星放送受信用コンバータにおけるイメージ周波数帯域の減衰特性を改善した、複数のλ/4素子の結合によるインタディジタル型バンドパスフィルタが開示されている。
特開2002−94302号公報(平成14年3月29日公開) 特開2003−46305号公報(平成15年2月14日公開)
図12に示すように従来のフィルタでは、上述したように入・出力端子間に半波長線路を複数配置しなければならず、基板に対する占有面積の縮小が困難であり、またこのフィルタの縮小が困難な結果として、フィルタを使用する受信装置の小型化を妨げていた。これに対し、基板に対するフィルタの占有面積を縮小するために、チップインダクタとチップコンデンサーを用いてフィルタを集中定数で構成する方法も考えられるが、周波数が高くなるにしたがって、必要なインダクタンスやキャパシタンスは小さくなる。しかし、現在のところ製造可能なチップインダクタとチップキャパシタの下限値は、それぞれ一般的に1nH、0.3pF程度であり、実質的に5GHz程度までの周波数にしか対応できないという問題がある。
また特許文献1のフィルタでは、基板に対する占有面積、周波数選択性を改善できたとしているものの、使用周波数の上昇に伴って、インダクタとして機能させるスルーホールの直径を拡大させる必要があり、基板占有面積の縮小化と相反してしまう。また、開示された特性実測データによれば、通過特性S21は通過帯域の全域に亘って概ね−8dB、入力反射特性S11は通過帯域の全域に亘って概ね−5dB程度であり、衛星放送受信装置等を含む無線装置への採用にあたっては、挿入損失補償用のアンプなどが必要と考えられる。
また特許文献2のフィルタにおいても、衛星放送受信用コンバータに採用した際、イメージ周波数帯域の減衰特性が改善されたとするものの、通過帯域の減衰が約−2dBであり、挿入損失補償用のアンプなどが必要となる場合があり、また、λ/4フィルタ素子、結合用フィルタ素子を複数使用し、これを周知のフィルタと同様に所定間隔で複数対向配置する必要があり、基板に対するフィルタ占有面積の大幅な縮小は難しい。
上述の問題点に鑑み本発明の目的は、基板に対する占有面積を縮小しつつ、通過帯域の損失が小さく、通過帯域外の減衰度が大きく、入・出力端子での整合性の良いフィルタを実現することにある。
上記課題を解決するため、本発明のフィルタは、入力信号の所定周波数を通過させるフィルタであって、誘電体基板と、前記誘電体基板の一方の面に配置される入力線路および出力線路と、前記誘電体基板の他方の面に配置される接地導体と、前記入力線路と前記出力線路との間に配置される両端が開放の伝送線路と前記伝送線路の中央部に接続され、スルーホールを介して前記接地導体に接続されるショートスタブとからなるマイクロストリップ線路を複数備え、複数の前記マイクロストリップ線路が互いに結合していることを特徴としている。
また、本発明のフィルタは、一方の前記伝送線路の前記中央部から一方の端部までの領域と、他方の前記伝送線路の前記中央部から一方の端部までの領域とが近接して対向に配置されるともに、一方の前記伝送線路の前記中央部から他方の端部までの領域と、前記入力線路とが、近接して対向に配置され、他方の前記伝送線路の前記中央部から他方の端部までの領域と、前記出力線路とが、近接して対向に配置されることを特徴としている。
また、本発明のフィルタは、前記伝送線路は、前記所定周波数の低域端周波数に対する電気長が80°〜110°であり、前記ショートスタブは、前記所定周波数の低域端周波数に対する電気長が15°〜45°であることを特徴としている。
また、本発明のフィルタは、前記伝送線路は、前記中央部から少なくとも片方の端部までの領域の一部において屈曲していることを特徴としている。
また、本発明のフィルタは、前記誘電体基板の一方の面に配置され、前記スルーホールと接続される接地面と、前記誘電体基板の一方の面の上方に配置される金属カバーを備え、前記金属カバーは前記接地面に接続されていることを特徴としている。
また、本発明の衛星放送受信装置は上記記載のいずれかのフィルタを用いることを特徴としている。
本発明によれば、基板に対する占有面積を縮小しつつ、通過帯域の損失が小さく、通過帯域外の減衰度が大きく、入・出力端子での整合性の良いフィルタが得られる。
本発明の実施例1のフィルタを示す上面図および断面図である。 実施例1のフィルタの周波数特性データである。 本発明の実施例2のフィルタを示す上面図および断面図である。 実施例2のフィルタの周波数特性データである。 実施例2のフィルタの変形例を示す上面図である。 実施例2のフィルタの他の変形例を示す上面図である。 実施例3のフィルタを示す上面図および断面図である。 本発明の実施例4の衛星放送受信装置を示すブロック図である。 実施例4の衛星放送受信装置における周波数関係を説明する図である。 実施例4の衛星放送受信装置に用いるフィルタと従来のフィルタとの寸法比較図である。 実施例4の衛星放送受信装置に用いるフィルタと従来のフィルタとの周波数特性比較データである。 従来のフィルタを示す上面図である。
以下に本発明におけるフィルタの実施例1について図1、図2を参照して説明する。図1(a)は実施例1に係るフィルタ100の上面図であり、図1(b)は、図1(a)における破線A−A’の断面図である。また、図1(c)は図1(a)の破線B−B’の断面図である。なお、本実施例では一例としてフィルタの通過帯域が6.37GHzから8.42GHzの場合について説明する。
フィルタ100は、厚みが500μm、比誘電率が3.33の誘電体基板108の表面に配置される。詳しくは、誘電体基板108の一方の面に、両端が開放の伝送線路109a、109bと、この伝送線路の中央部に、ショートスタブ103a、103bが接続されたマイクロストリップ線路102a、102bと、入力端子106および出力端子107に一端が接続される、入力線路105a、および出力線路105bが配置される。誘電体基板108の他方の面には、ほぼ全面に接地導体101が配置される。伝送線路109a、109bの全長は8.75mmであり、お互いに一方の先端から約4mmの領域が0.15mmの間隔を隔てて対向に配置されて結合している。また、入力線路105a、出力線路105bは、伝送線路109a、109bの他方の先端から約4.3mmの領域と0.1mmの間隔を隔てて対向に配置されて結合している。ショートスタブ103a、103bの長さは1.45mmであり、先端がスルーホール104a、104bを介して接地導体101に接続されている。そして、マイクロストリップ線路102a、102bは通過帯域の低域端である6.37GHzに対して電気長が約100°であり、ショートスタブ103a、103bはスルーホールの電気長を含めて約23°である。
本実施例のフィルタ100の通過特性について図2を用いて説明する。図2には、本実施例のフィルタの通過特性と、集中定数で構成した場合の5段チェビシェフ型フィルタ(以下、比較例1と記す)のシミュレーションデータを合わせて示している。図2に示す通り、本実施例のフィルタ100の通過特性は、比較例1に対して通過帯域の低域端である6.37GHzより低い周波数における減衰度が急峻であることがわかる。これは、マイクロストリップ線路間の結合によって、直列のキャパシタンスや伝送線路に沿ったインダクタンス、接地導体とマイクロストリップ線路間にキャパシタンスが発生する為である。
本実施例では、接地導体101と線路109a、109bとの間のキャパシタンスと、ショートスタブ103a、103bによって発生するインダクタンスによって、通過帯域の低域端付近に共振が発生するようにマイクロストリップ線路を構成、配置したことにより、通過特性が良好で、通過帯域外での減衰度をより大きくでき、しかも、基板に対する占有面積が小さいフィルタを実現することが可能になった。
一例として上記のように、先端が開放された、電気長が100°程度の伝送線路と、この伝送線路の中央部に、電気長が20〜30°程度のショートスタブを接続したマイクロストリップ線路を複数用いてフィルタを構成することにより、従来よりも小型で、減衰特性の優れたフィルタを構成できる。
なお、上述した周波数以外の他の周波数帯についても本実施例のフィルタを検討した結果、両端が開放された伝送線路の電気長を80°〜110°、これに接続される、スルーホールも含めたショートスタブの電気長を15°〜45°としたマイクロストリップ線路を複数用いることで、実使用に支障のないフィルタを実現できることが判った。
なお、本実施例では、誘電体基板として、テフロン(登録商標)系の基板を用いたが、他にガラスエポキシ基板やセラミック基板等を用いることもできる。
次に本発明におけるフィルタの実施例2について図3〜図5を参照して説明する。図3(a)は実施例2のフィルタ200の上面図であり、図3(b)は図3(a)の破線C−C’の断面図である。図4はフィルタ200の通過特性および反射損失特性データであり、図5は本実施例のフィルタの変形例を示す上面図である。
実施例2の構成が前述の実施例1と異なる点は、図3(a)に示す通り、誘電体基板208の表面に形成されるマイクロストリップ線路202a、202bにおける、伝送線路209a、209bを、ほぼ中央部から片側を屈曲させている点である。ここで、伝送線路209a、209bは直角に屈曲させて図示しているが、この限りではなく、直角以外の角度での屈曲も可能である。また、屈曲させても配置が容易となるようにショートスタブ203aを203bと同じ向きに配置している。入力線路205a、出力線路205bは、伝送線路209a、209bの屈曲させた部分と対向するように配置している。なお、実施例1と同様に、マイクロストリップ線路202a、202bの伝送線路209a、209bの全長は8.75mmであり、お互いに一方の先端から約4mmの領域を0.15mmの間隔を隔てて対向に配置されて結合している。入力端子206に一端が接続された入力線路205a、出力端子207に一端が接続された出力線路205bは、伝送線路209a、209bの、屈曲させた他方の先端から約4.3mmの領域と0.1mmの間隔を隔てて対向に配置されて結合している。ショートスタブ203a、203bの長さは1.45mmであり、先端がスルーホール204a、204bを介して基板裏面の接地導体201に接続されている。
本実施例のフィルタ200の通過特性について図4を用いて説明する。図4の通過特性データによれば、図2に示した実施例1のフィルタ100の通過特性と同等の特性が得られていることが判る。また、通過帯域の低域端の周波数より低い周波数における減衰度についても同等の特性が得られていることが判る。また、本実施例においては、図4に示すとおり、反射損失特性の検証も行なった。図4の反射損失特性データから明らかなように、通過帯域の6.37GHzから8.42GHzで−10dBを確保しており、極めて良好な特性が得られている。なお、一般的に反射損失−10dBの時、伝送損失は約0.4dBであり、伝送電力は約91%となる。
ゆえに、フィルタ特性を劣化させることなく、基板形状または回路規模に合わせてマイクロストリップ線路を適宜屈曲させることができ、フィルタを基板上に好適に配置することができる。例えば、図3(a)の場合は、入力線路205a、マイクロストリップ線路202bで囲まれる内側領域に、フィルタの電気特性に影響を与えない範囲で、他の回路を配置することも可能である。なお、マイクロストリップ線路の屈曲は、図3(a)の場合は、ほぼ直角で、屈曲方向が一方向の場合を図示しているが、図3(a)で示すところの、入・出力線路205a、205bと伝送線路209a、209bの結合配置を、所望する周波数特性に合わせて適切に設定すれば、角度と屈曲方向については共に自由に設定可能である。
さらに、図5を参照して実施例2の変形例であるフィルタ201について説明する。なお、図3のフィルタ200と同一機能の部分については同一符号で示している。なお、基板の積層構成は、図3のフィルタ200と同じであるので断面図は省略する。
この変形例では、マイクロストリップ線路202a、202bの伝送線路209a、209bを中央部から両端を屈曲させて構成する。より詳しくは、実施例1の図1(a)、実施例2の図3(a)では、伝送線路を直線状、又はショートスタブを中央として片側の伝送線路を屈曲させて構成したが、この変形例では、ショートスタブ203a、203bを中央として伝送線路209a、209bの両側の伝送線路を屈曲させ、この屈曲させた伝送線路を対向に配置させるのである。ここで伝送線路は、屈曲させた隣り合う伝送線路同士を対向に配置させ、隣り合う伝送線路と対向しない他方の屈曲させた伝送線路をそれぞれ、入力線路205a、出力線路205bと対向に配置させる。マイクロストリップ線路202a、202bの伝送線路209a、209bは、全長が8.75mmであり、お互いに一方の先端から約4mmの領域を0.15mmの間隔を隔てて対向に配置されて結合している。入力端子206に一端が接続された入力線路205a、出力端子207に一端が接続された出力線路205bは、伝送線路209a、209bの他方の先端から約4.3mmの領域と0.1mmの間隔を隔てて対向に配置されて結合している。ショートスタブ203a、203bの長さは1.45mmであり、先端がスルーホール204a、204bを介して基板裏面の接地導体(図示せず)に接続されている。なお、この変形例においても通過特性が実施例1と同等であった。
さらに、図6を参照して実施例2の他の変形例であるフィルタ220について説明する。なお、図3のフィルタ200と同一機能の部分については同一符号で示している。なお、基板の積層構成は、図3のフィルタ200と同じであるので断面図は省略する。
図6に示すとおり、この変形例が図5と異なる点は、マイクロストリップ線路213a、213bを追加している点である。なお、マイクロストリップ線路213a、213bの各部寸法は図5の変形例と同じである。また、マイクロストリップ線路の数は、上記に限らず基板面積に対するフィルタ占有面積が許容される範囲でさらに追加可能である。図6の他の変形例では、マイクロストリップ線路間の結合が増えることにより、通過帯域外の減衰度をより大きくすることができる。
上記説明のとおり、基板面積に対するフィルタ占有面積を同等に保ちながら、マイクロストリップ線路の数を増やしてフィルタの通過帯域外の減衰度を、より急峻にすることが可能である。
次に本発明におけるフィルタの実施例3について、図7を参照して説明する。図7(a)は実施例3に係るフィルタ300の上面図であり、図7(b)は図7(a)における破線D−D’の断面図である。本実施例が上述までの実施例と異なる点は以下のとおりである。すなわち、図7(a)のように、誘電体基板308の表面に形成されるマイクロストリップ線路302a、302bの伝送線路309a、309bに沿って、接地面310a、310bを設け、ショートスタブ303a、303bを接地面310a、310bにそれぞれ接続する。更に、図7(b)に示すように、金属カバー311を接地面310a、310bに接続している。金属カバー311は図7(a)には図示しないが、フィルタ300の全体を覆うことが望ましい。また、金属カバー311に脚部313を設け、脚部313を接地面310a、310bの任意の箇所に接続してもよい。接地面310a、310bは複数のスルーホール304を介して接地導体301と接続されている。
マイクロストリップ線路302a、302bの伝送線路309a、309bの全長は8.75mmであり、お互いに一方の先端から約4mmの領域が0.15mmの間隔を隔てて対向に配置されて結合している。また、入力端子306に接続された入力線路305a、出力端子307に接続された出力線路305bは、伝送線路309a、309bの他方の先端から約4.3mmの領域と0.1mmの間隔を隔てて対向に配置されて結合している。ショートスタブ303a、303bの長さは1.45mmであり、先端がスルーホール304a、304bを介して接地導体301に接続されている。
以上の通り、金属カバー311と接地導体301により、フィルタの周囲が電磁的に遮蔽され、フィルタ300への外部ノイズの進入や、フィルタ300からの不要な放射を抑圧することができるため、通過帯域外の減衰度を更に急峻にしたフィルタ特性が得られる。さらに図6(b)の通り、金属シャーシ312を接地導体301の一部、あるいは全域にわたって接触させることで遮蔽効果をより一層高めることもできる。なお、ここでは実施例1の構成に金属カバーを設けたものを一例として説明したが、実施例2の構成にも適用可能である。
次に本発明における衛星放送受信装置の実施例について、図8〜図11を参照して説明する。図8は衛星放送受信装置400のブロック図である。図8において衛星放送受信装置400は、水平偏波入力端子410、垂直偏波入力端子411、初段低雑音増幅器412、413、2段目低雑音増幅器414、実施例1〜実施例3のいずれかの構成によるイメージリジェクションフィルタ415、ミキサ416、IF増幅器417、IF出力端子418、ローバンド用誘電体発振器419、ハイバンド用誘電体発振器420で構成される。これらの機能ブロックと、図示しない電源回路、スイッチ等すべてが一枚の誘電体基板上に形成されている。誘電体基板については、実施例1で述べた比誘電率3.33の基板を用いている。
次に回路動作を説明する。初段低雑音増幅器412、413のいずれかの電源バイアスをオフすることにより、水平偏波と垂直偏波とを切り替えることができる。また、ローバンド用誘電体発振器419、ハイバンド用誘電体発振器420のいずれかの電源バイアスをオフすることにより、ローバンドとハイバンドを切り替えることができる。たとえば、初段低雑音増幅器413およびハイバンド用誘電体発振器420をオフした場合、初段低雑音増幅器412とローバンド用誘電体発振器419が有効となる。水平偏波入力端子410から入力されたRF信号は、初段低雑音増幅器412および2段目低雑音増幅器414で増幅されてイメージリジェクションフィルタ415を通過してミキサ416に入力される。ローバンド用誘電体発振器419から出力された9.75GHzの信号がミキサ416に入力され、RF信号がIF帯にダウンコンバートされ、IF増幅器417で増幅された後、IF出力端子418から出力される。初段低雑音増幅器と誘電体発振器の切り替えにより、合計4つのバンドを出力させることができる。
図9は、衛星放送受信装置400で処理される受信周波数帯域と、局部発振周波数と、イメージ帯域との周波数関係図である。衛星からの電波には水平偏波と垂直偏波があるが、両者の周波数は全く同じであるため、ローバンドとハイバンドの関係についてのみ示している。ローバンドに関しては、局部発振周波数が9.75GHz、受信周波数帯域が10.7GHz〜11.7GHzであるので、イメージ帯域は7.8GHz〜8.8GHzとなる。ハイバンドに関しては、局部発振周波数が10.6GHz、受信周波数帯域が11.7GHz〜12.75GHzであるので、イメージ帯域は8.45GHz〜9.5GHzとなる。
したがって、衛星放送受信装置400として、7.8GHz〜9.5GHzがイメージ帯域、10.7GHz〜12.75GHzが受信周波数帯域となる。イメージ帯域のノイズは、ミキサ416によってIF帯域にダウンコンバートされ、妨害となるのでイメージリジェクションフィルタ415で充分に減衰させる必要がある。
本実施例は、上記の周波数関係を勘案し、図8のイメージリジェクションフィルタ415に、実施例1と同じ構造、すなわち、誘電体基板の構造、マイクロストリップ線路の形状および配置が同じフィルタを使用し、実施例1で用いた6.37GHz〜8.42GHzの通過帯域を10.7GHz〜12.75GHzに適用するよう設定したものである。なお、本実施例においても、通過帯域の低域端周波数である10.7GHzに対して、伝送線路109a、109bの電気長は100°程度、ショートスタブ103a、103bの電気長は20〜30°程度に設定される。
図10は、本実施例で適用するフィルタと、従来のフィルタの寸法比較図である。図10(a)に通過帯域を10.7GHz〜12.75GHzに設定し、衛星放送受信装置400に適用したフィルタの上面図を示す。図10(b)に従来のマイクロストリップ型半波長フィルタ(以下、比較例2と記す)を同上の通過帯域に設定して、衛星放送受信装置400に適用する場合の上面図を図10(b)に示す。なお符号は、図1、図12で用いたものと同一で示している。
図10(b)に示すとおり、比較例2では長さが8mm程度の半波長共振器を3つ用いた場合を示している。ここで、比較例2の半波長共振器の物理長については一般的に、受信周波数の低域側周波数を10.7GHzとした時、半波長が約14mmとなり、これに比誘電率3.33の誘電体基板における波長短縮率0.55を掛けて約8mmの物理長が導き出される。
これに対し本実施例で採用した、図10(a)の実施例1と同じ構造によるフィルタでは、全長で9mm程度に収まり、比較例2に対して、本発明で採用したフィルタの、基板に対する占有面積縮小の効果が高いことは一目瞭然である。
図11は、本実施例で採用した図10(a)のフィルタと、図10(b)に示す比較例2の周波数特性比較図である。図11から明らかなように、図10(a)のフィルタの通過帯域外の減衰特性は、図10(b)の比較例2と比べて大幅に改善していることがわかる。なお、本発明において、実施例1と同じ構造のフィルタをイメージリジェクションフィルタに適用する場合を説明したが、実施例2と同じ構造のフィルタまたは、実施例3と同じ構造のフィルタを用いることもできる。
以上のように実施例4では、実施例1〜3のフィルタを衛星放送受信装置のイメージリジェクションフィルタとして用いることにより、7.8GHz〜9.5GHzのイメージ帯域のノイズを大幅に減衰させつつ受信装置の小型化が図れる。
本発明は、衛星放送受信装置等の無線装置の小型化を実現するうえで有効であり、これ以外にもマイクロ波やミリ波を用いるすべての無線装置に適用することもできる。
1 マイクロストリップ型半波長フィルタ
7 半波長線路
100、200、300 フィルタ
101、201,301 接地導体
108、208、308 誘電体
102a、102b、202a、202b、302a、302b マイクロストリップ線路
109a、109b、209a、209b、309a、309b 伝送線路
103a、103b、203a、203b、303a、303b ショートスタブ
104a、104b、204a、204b、304a、304b スルーホール
105a、205a、305a 入力線路
105b、205b、305b 出力線路
5、106、206、306 入力端子
6、107、207、307 出力端子
310a、310b 接地面
311 金属カバー
312 金属シャーシ
313 脚部
410 水平偏波入力端子
411 垂直偏波入力端子
412、413 初段低雑音増幅器
414 2段目低雑音増幅器
415 イメージリジェクションフィルタ
416 ミキサ
417 IF増幅器
418 IF出力端子
419 ローバンド用誘電体発振器
420 ハイバンド用誘電体発振器

Claims (6)

  1. 入力信号の所定周波数を通過させるフィルタであって、
    誘電体基板と、
    前記誘電体基板の一方の面に配置される入力線路および出力線路と、
    前記誘電体基板の他方の面に配置される接地導体と、
    前記入力線路と前記出力線路との間に配置される両端が開放の伝送線路と前記伝送線路の中央部に接続され、スルーホールを介して前記接地導体に接続されるショートスタブとからなるマイクロストリップ線路を複数備え、
    複数の前記マイクロストリップ線路が互いに結合していることを特徴とするフィルタ。
  2. 一方の前記伝送線路の前記中央部から一方の端部までの領域と、他方の前記伝送線路の前記中央部から一方の端部までの領域とが近接して対向に配置されるともに、
    一方の前記伝送線路の前記中央部から他方の端部までの領域と、前記入力線路とが、近接して対向に配置され、
    他方の前記伝送線路の前記中央部から他方の端部までの領域と、前記出力線路とが、近接して対向に配置されることを特徴とする、請求項1に記載のフィルタ。
  3. 前記伝送線路は、前記所定周波数の低域端周波数に対する電気長が80°〜110°であり、
    前記ショートスタブは、前記所定周波数の低域端周波数に対する電気長が15°〜45°であることを特徴とする請求項1〜2のいずれか一項に記載のフィルタ。
  4. 前記伝送線路は、前記中央部から少なくとも片方の端部までの領域の一部において屈曲していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルタ。
  5. 前記誘電体基板の一方の面に配置され、前記スルーホールと接続される接地面と、
    前記誘電体基板の一方の面の上方に配置される金属カバーを備え、前記金属カバーは前記接地面に接続されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のフィルタ。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のフィルタを備える衛星放送受信装置。
JP2010039766A 2010-02-25 2010-02-25 フィルタ、およびこれを用いた衛星放送受信装置 Expired - Fee Related JP5324497B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010039766A JP5324497B2 (ja) 2010-02-25 2010-02-25 フィルタ、およびこれを用いた衛星放送受信装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010039766A JP5324497B2 (ja) 2010-02-25 2010-02-25 フィルタ、およびこれを用いた衛星放送受信装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011176663A JP2011176663A (ja) 2011-09-08
JP5324497B2 true JP5324497B2 (ja) 2013-10-23

Family

ID=44689097

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010039766A Expired - Fee Related JP5324497B2 (ja) 2010-02-25 2010-02-25 フィルタ、およびこれを用いた衛星放送受信装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5324497B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013008267A1 (en) * 2011-07-08 2013-01-17 Nec Corporation High-pass filters for high-speed data transmission systems

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0295905U (ja) * 1989-01-20 1990-07-31
JP3531603B2 (ja) * 2000-11-14 2004-05-31 株式会社村田製作所 高周波フィルタおよびそれを用いたフィルタ装置およびそれらを用いた電子装置
JP2003046305A (ja) * 2001-08-01 2003-02-14 Hitachi Kokusai Electric Inc 衛星放送受信用コンバータのbpf回路
JP3851900B2 (ja) * 2002-11-25 2006-11-29 シャープ株式会社 平面フィルタ、半導体装置、および無線装置
JP2004208126A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Sharp Corp フィルタ、lnb、およびトランスミッタ
US7145418B2 (en) * 2004-12-15 2006-12-05 Raytheon Company Bandpass filter
JP4139397B2 (ja) * 2005-03-24 2008-08-27 Tdk株式会社 共振器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011176663A (ja) 2011-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6326863B1 (en) Matching circuit chip, filter with matching circuit, duplexer and cellular phone
JP6723076B2 (ja) フィルタ
US20090243760A1 (en) Second-Order Band-Pass Filter and Wireless Apparatus Using the Same
WO2002058185A1 (fr) Element de circuit haute frequence et module de circuit haute frequence
US20100219915A1 (en) Bandpass Filter, and Wireless Communication Module and Wireless Communication Apparatus Which Employ the Bandpass Filter
JP3531603B2 (ja) 高周波フィルタおよびそれを用いたフィルタ装置およびそれらを用いた電子装置
JPH09139612A (ja) デュアルモードフィルタ
US8131246B2 (en) High-frequency circuit having filtering function and reception device
JP2002043807A (ja) 導波管型誘電体フィルタ
JP4550915B2 (ja) フィルタ回路及びフィルタ回路素子、これを備えた多層回路基板並びに回路モジュール
JP5324497B2 (ja) フィルタ、およびこれを用いた衛星放送受信装置
US20100253448A1 (en) Diplexer, and Wireless Communication Module and Wireless Communication Apparatus Using the Same
EP3598568B1 (en) Tunable probe for high-performance cross-coupled rf filters
KR20010021163A (ko) 유전체 듀플렉서 및 통신 기기
US20120200369A1 (en) Dc blocking device by using impedance matching
KR101066548B1 (ko) 저역 통과 여파기와 그 설계 방법
JP4209352B2 (ja) インターディジタルフィルター
KR100729969B1 (ko) 유전체 밴드 스톱 공진기와 이를 구비한 중계기
KR100661881B1 (ko) 스트립 라인 공진기를 구비한 중계기
JP2006253877A (ja) 高周波フィルタ
CN114824702B (zh) 一种小型化超宽带超宽阻带平面带通滤波器
JP3750420B2 (ja) 平面フィルタおよびそれを用いたデュプレクサおよびそれらを用いた高周波モジュールおよびそれを用いた通信装置
JP3841785B2 (ja) 高周波回路素子
JP2000252705A (ja) 帯域通過フィルタおよびそれを用いたデュプレクサおよびそれらを用いた高周波モジュールおよびそれを用いた通信装置
CN107834136B (zh) 带通滤波器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120223

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20130131

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130312

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20130501

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130625

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130718

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5324497

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees