JP5324069B2 - 歯科用補綴物 - Google Patents
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Description
以下、本発明について詳細に説明する。
また、ビニルアルコール構造単位は、通常30〜99モル%、さらには40〜90モル%、特には45〜80モル%、殊には50〜75モル%が好ましく、かかるビニルアルコール構造単位が多すぎた場合には吸水性が大きくなり口腔内で使用時に曲げ弾性率などの機械的強度が低下する傾向があり、少なすぎた場合には曲げ弾性率などの機械的強度が不足する傾向がある。
またEVOHは、ケン化度が100%でない場合は、ケン化後に残存するビニルエステル構造単位を含有する。かかるビニルエステル構造単位は、通常0〜75モル%、さらには0〜54モル%、特には0〜36モル%、殊には0〜25モル%である。
また、EVOHの曲げ弾性率は、ISO14663に従ってISO178に準拠して測定した値で通常1〜9.9GPa、さらには2〜9.8GPaが好ましく、特には3〜9.7GPaであることが好ましい。
R1〜R3は通常炭素数1〜30、特には炭素数1〜15、さらには炭素数1〜4のアルキル基または水素原子が好ましい。R4〜R5は炭素数1〜30、特には炭素数1〜15、さらには炭素数1〜4のアルキル基または水素原子が好ましく、水素原子が最も好ましい。殊には、R1〜R6がすべて水素で、Xが単結合であるものが好ましい。
Xは単結合または結合鎖を示し、R4、R5、及びR6はそれぞれ独立して水素原子または
有機基を示し、R7及びR8はそれぞれ独立して水素原子またはアシル基を示す。]
一般式(2)で示される化合物の代表例としては、R1〜R6はすべて水素であり、Xが単結合であり、R7およびR8がアセチル基である3,4−ジアセトキシブテンが挙げられる。
Xは単結合または結合鎖を示し、R4、R5、及びR6はそれぞれ独立して水素原子または
有機基を示し、R9及びR10はそれぞれ独立して水素原子または有機基を示す。]
本発明の歯科用補綴物におけるEVOHの含有量は、通常1〜100重量%、好ましくは10〜100重量%、特に好ましくは30〜100重量%である。かかる量が少なすぎた場合、本願発明の効果が得られにくい傾向がある。
これらの繊維フィラーは通常、径が約0.01〜500μm、長さが0.01〜1000μmであり、これらの単繊維が数十〜数十万本単位で収束したロービング、それらを短くした短繊維やストランド、よりをかけたヤーン、織物、編物、混繊状であるマット、クロス、リボン、ストロー等種々の形状を使用することができる。
義歯床に用いる場合には、中でも長繊維の収束糸のロービングや織物、編物形状のものを使用すると高い補強効果が得られる傾向があり、係留部材に用いる場合には、作業性の点から、通常、短繊維やリボン、ストロー状のものが用いられる。
1.患者の口腔内を、ガム状物質にて直接かみあわせてかたどりし、かかる凹型へ石膏を流し込み、患者の口腔内を再現した石膏型(印象模型)を作製する。
2.印象模型の余剰部を削除し、技工作業が出来る石膏模型を作製する
3.模型を咬合器に装着し、患者から採得した咬合をもとに、人工歯を配列する。(複模型)
4.ワックスにて彫刻再現し、蝋義歯を作製する。(ワックスアップ、スプルーイング)5.蝋義歯を石膏でフラスコに埋没被覆する。
6.埋没したワックスを熱湯にて流し採るか、または電気炉等で加熱焼却し鋳型を作製する。
7.鋳型に義歯床用樹脂をあらかじめ加熱して流動化し、型に流し込んだ後に冷却して固化させる。
8.鋳型から固化した歯科用補綴物を取り出し、機械加工および研磨加工する。
9.患者の口腔内にあわせて微調整した後に装着する。
なお、実施例中「部」、「%」とあるのは特に断りのない限り重量基準を示す。
診断用模型を咬合器に装着し、サベヤーにてサベイングを行ったのち、硬石膏にて複模型を作製した。複模型にて幅2mm、長さ30mm、厚み1.8mmの既製パターンワックス4本を用い、係留部のワックスアップを行った。次にアクリル樹脂製人工歯を配列後、さらにワックスを20部用いて歯肉形成を行い、スプルーイングし石膏系埋没材にて埋没を行った。
脱蝋した後、スプルーイングにより予め設置した注入孔より、加熱炉内にて250℃で完全に溶融したエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(エチレン含有量29モル%、平均ケン化度99.6モル%、MFR8.2g/10分(ISO14663に従ってISO1133に基づいて測定した)、曲げ弾性率3.9GPa(ISO14663に従ってISO178に準拠して測定した)、接触角64°(接触角測定機(「協和界面科学株式会社」製、”FAMAS”、23℃、50%RH、を用いて液滴法(水)にて測定)17部を4〜6気圧にて加圧注入を行った。その後、室温にて30分間冷やし、埋没型より取り出し後、診断用模型にて適合性を確認し、床および係留部材部分を研磨して仕上げを行い、[図1]のような歯科用補綴物を得た。
製作中、射出成形時には溶融樹脂が型内の末端まで完全に満たされ、気泡が混入することなく均一に成形できた。また、型から取り出したときの外表面の平滑性は良好であった。一方内表面は石膏型表面を忠実に再現し凹凸が見られたが、サンドブラスト処理により良好な平滑面とすることができた。
エチレン含有量38モル%、平均ケン化度99.6モル%、MFR3.3g/10分(ISO14663に従ってISO1133に基づいて測定した)、曲げ弾性率3.2GPa(ISO14663に従ってISO178に準拠して測定した)接触角74°(接触角測定機(「協和界面科学株式会社」製、”FAMAS”、23℃、50%RH)を用いて液滴法(水)にて測定)のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を用い、射出成型により1mm厚のシート成型後、切り出しを行い6×20mm×1mmのチップを作成した。
チップを上唇内粘膜と歯肉との間に3時間挟み、口腔内材料として装着感を確認したところ、唾液とのなじみ良好で異物感が無く、歯肉表面への吸着感が得られた。また会話への影響も見られなかった。
実施例2において、一般式(1)で示される構造単位(R1〜R6が水素、Xが単結合)を1.5モル%有し、エチレン含有量37モル%、平均ケン化度99.6モル%、MFR4.0g/10分(ISO14663に従ってISO1133に基づいて測定した)、曲げ弾性率は3.2GPa[一般式(1)で示される構造単位(R1〜R6が水素、Xが単結合)を2.0モル%有する以外は上記と同条件のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の曲げ弾性率が3.1GPaであり、一般式(1)で示される構造単位(R1〜R6が水素、Xが単結合)を有しない以外は上記と同条件のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の曲げ弾性率が3.2GPaであったことに基づく推測値]であり、接触角72°(接触角測定機(接触角測定機(「協和界面科学株式会社」製、”FAMAS”、23℃、50%RH)を用いて液滴法(水)にて測定)のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を用いた以外は実施例2と同様の方法でチップを作成し、同様の方法で評価したところ、良好な装着感を得ることができた。
実施例2においてエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物に替えて接触角104°(接触角測定機(「協和界面科学株式会社」製、”FAMAS”、23℃、50%RH)を用いて液滴法(水)にて測定)である高密度ポリエチレンを用いた以外は実施例2と同様の方法でチップを作成し、同様の方法で評価したところ、装着に関して当初より違和感がし、また経時による改善も見られなかった。
実施例2においてエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物に替えてポリエチレンテレフタレートを用いた以外は実施例2と同様の方法でチップを作成し、同様の方法で評価したところ、装着に関しては当初より違和感がし、また経時による改善も見られなかった。
実施例3においてエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物に替えてポリカーボネートを用いた以外は実施例2と同様の方法でチップを作成し、同様の方法で評価したところ、装着に関しては当初より違和感がし、また経時による改善も見られなかった。
実施例3においてエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物に替えてポリアミドを用いた以外は実施例2と同様の方法でチップを作成し、同様の方法で評価したところ、装着に関しては当初より違和感がし、また経時による改善も見られなかった。
2 係留部材(クラスプ)
3 義歯
Claims (3)
- エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物からなる歯科用補綴物であって、該歯科用補綴物が義歯床であることを特徴とする歯科用補綴物。
- エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物からなる歯科用補綴物であって、該歯科用補綴物が義歯用の係留部材であることを特徴とする歯科用補綴物。
- エチレン−ビニルエステル共重合体ケン化物の曲げ弾性率が2GPa以上9.9GPa以下であることを特徴とする請求項2記載の歯科用補綴物。
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