JP5322245B2 - 粒子膜の製造装置、及び粒子膜の製造方法 - Google Patents

粒子膜の製造装置、及び粒子膜の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、粒子膜の製造方法、並びに当該製造方法に好適に用いることができる、粒子膜の製造装置に関するものである。
従来、微粒子を基板上に2次元又は3次元に高密度で集積させる方法として、移流集積法が知られている。移流集積法とは、水溶液等の溶媒中に長時間分散する粒子の分散液に、ガラス等の溶媒になじみ易い平坦な基板を浸漬させ、基板上に粒子膜を作製する方法である。この方法では、基板と分散液との界面における粒子の自律的集積力を利用することにより粒子の高密度集積を実現することができる。これまでに、移流集積法による粒子膜の成膜にはディップコーターが主に使用されてきた(例えば、非特許文献1参照)。
ディップコーターでは、微粒子分散液に基板を浸漬させた後に、任意の速度で基板を微粒子分散液から引上げることにより、基板上に微粒子膜を成膜させる。ここで、基板を微粒子分散液から引上げる際に、基板と微粒子分散液との間にメニスカスが発生し、液流と毛細管力によりナノ粒子がメニスカス先端へと供給される。メニスカス領域では溶媒の蒸発が起こるため、粒子膜の膜厚に対して液膜の厚さが薄くなると、粒子間には液化架橋力が発生し、ナノ粒子は基板表面に固定化される。
また、水平駆動型ナノコータを用いた、ポリスチレン粒子分散液による粒子膜の製造方法が報告されている(例えば、非特許文献2〜3参照)。具体的には、第一の基板に対して、第二基板を0.14°傾斜させ、ナノ粒子を含む懸濁液をその間に挟み込み、第一の基板のみを水平方向に移動させることによって粒子膜を形成する方法が開示されている。
アインテスラ社ホームページ、平成20年12月24日検索、インターネット<URL:http://www.eintesla.om/products/dip/array.html> 2008年度精密工学会秋季大会 関西地方定期学術講演会公演論文集65頁、2008年7月22日発行 2008年度精密工学会秋季大会 学術講演会講演論文集 689頁、2008年9月17日発行
しかしながら、非特許文献1に記載の方法では、実用サイズの基板上に高精度で粒子膜を成膜することが困難であるという問題が生じる。
具体的には、上記方法では、作業環境における温度や湿度の変化等の攪乱により、形成される、同一面内における粒子膜の密度が不均一となり、実用サイズの基板上に均一に粒子膜を成膜することは困難であった。
また、非特許文献2〜3に記載の方法では、実用サイズの基板上に成膜する場合であっても粒子膜を成膜することができるが、より均一に粒子膜を成膜することが望まれている。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、実用サイズの基板上に成膜する場合であっても均一に粒子膜を成膜することができる、粒子膜の製造方法、並びに粒子膜の製造装置を実現することにある。
本発明者は上記課題を解決するために、実用サイズの基板上に成膜する場合であっても均一に粒子膜を成膜する方法について鋭意検討を行った。その結果、単位時間当たりの粒子膜の増加体積と、単位時間当たりのメニスカス領域からの粒子の供給体積とが等しいときに、単粒子膜が高密度で成膜されると考え、粒子膜の被覆率は、基板の移動速度と分散液中の粒子濃度とにより決定されるとの仮説を立てた。そして、当該仮説に基づいて、メニスカス領域における粒子濃度の変動を抑制することができれば、実用サイズの基板上に均一に粒子膜を成膜することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明に係る粒子膜の製造装置は、上記課題を解決するために、対向する第一の基板と第二の基板との間に充填された粒子分散液のメニスカス領域を掃引することで、当該メニスカス領域の溶媒を蒸発させながら第一の基板上に粒子膜を形成させる粒子膜製造装置であって、当該メニスカス領域における粒子濃度を測定する粒子濃度測定手段と、上記粒子濃度測定手段により測定された粒子濃度に基づいて、上記メニスカス領域における粒子濃度を調整する粒子濃度調整手段と、を備えていることを特徴としている。
上記構成によれば、粒子濃度調整手段により、粒子濃度測定手段で測定した粒子濃度に基づいて、上記メニスカス領域における粒子濃度を調整するため、メニスカス領域における粒子濃度を一定の値となるように調整しながら成膜することができる。これにより、実用サイズの基板上に成膜する場合であっても均一に粒子膜を成膜することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る粒子膜の製造方法は、上記課題を解決するために、対向する第一の基板と第二の基板との間に充填された粒子分散液のメニスカス領域を掃引することで、当該メニスカス領域の溶媒を蒸発させながら第一の基板上に粒子膜を形成させる粒子膜の製造方法であって、当該メニスカス領域における粒子濃度を測定する粒子濃度測定工程と、上記粒子濃度測定手段により測定された粒子濃度に基づいて、上記メニスカス領域における粒子濃度を調整する粒子濃度調整工程とを含むことを特徴としている。
上記方法によれば、粒子濃度調整工程により、粒子濃度測定工程において測定した粒子濃度に基づいて、上記メニスカス領域における粒子濃度を調整するため、メニスカス領域における粒子濃度を一定の値となるように調整しながら、成膜することができる。これにより、実用サイズの基板上に成膜する場合であっても均一に粒子膜を成膜することができるという効果を奏する。
更には、本発明に係る粒子膜は、上記課題を解決するために、上記本発明に係る粒子膜の製造方法によって製造され、成膜周囲全域において集積密度が均一に制御されていることを特徴としている。
上記構成によれば成膜周囲全域において集積密度が均一に制御された粒子膜を提供することができる。
本発明に係る粒子膜の製造装置は、以上のように、実用サイズの基板上に成膜する場合であっても均一に粒子膜を成膜することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る粒子膜の製造方法は、実用サイズの基板上に成膜する場合であっても均一に粒子膜を成膜することができるという効果を奏する。
本実施の形態に係る粒子膜の製造装置の一例を模式的に示す断面図である。 本実施の形態に係る粒子膜の製造装置における、第一の基板及び第二の基板の配置の一例を模式的に示す斜視図である。 参考例1で得られた粒子膜のSEM画像を示す図面である。 参考例1で得られた結果と、物理モデルによる理論式から求められる曲線とをプロットした、粒子濃度と被覆率との関係を示すグラフである。 参考例2で得られた結果と、物理モデルによる理論式から求められる曲線とをプロットした、粒子濃度と被覆率との関係を示すグラフである。 実施例1で得られた、基板移動距離と静電容量との関係を示すグラフである。 参考例3で得られた、各粒子膜のSEM画像を示す図面である。 実施例2で得られた、走査距離と静電容量との関係を示すグラフである。 本実施の形態に係る粒子膜の製造方法の一例を示すフローチャートである。 図9に示す粒子膜の製造方法における、第一の基板の撓みのみに基づいた静電容量変化に関するデータベース作成方法の一例を示すフローチャートである。 本実施の形態に係る粒子膜の製造方法の別の一例を示すフローチャートである。 図11に示す粒子膜の製造方法における、静電容量プローブ位置に関するデータベース作成方法の一例を示すフローチャートである。 本実施の形態に係る粒子膜の製造装置の別の一例を模式的に示す断面図である。 本実施の形態に係る粒子膜の製造装置の更に別の一例を模式的に示すブロック図である。 実施例2によって測定した、第一の基板の撓みのみに基づいた静電容量変化を示すグラフである。 図15のグラフについて、第一の基板の撓みのみに基づいた静電容量変化がゼロになるように、測定された静電容量の値を補正した結果を示すグラフである。 実施例2の成膜時における、第一の基板の走査距離とメニスカス領域における静電容量との関係を示すグラフである。 実施例2の成膜時における、粒子間の距離の分布を示す図である。 比較例1の成膜時における、第一の基板の走査距離とメニスカス領域における静電容量との関係を示すグラフである。 比較例1の成膜時における、粒子間の距離の分布を示す図である。
本発明の実施の一形態について説明すれば、以下の通りである。
尚、本明細書では、範囲を示す「A〜B」は、A以上B以下であることを示す。
(I)粒子濃度の測定方法
本実施の形態に係る粒子濃度の測定方法は、粒子分散液と接触させた基板の位置を、当該粒子分散液に対して変化させながら、当該基板上に発生する、粒子分散液のメニスカス領域において、溶媒を蒸発させることにより、基板上に粒子膜を形成する方法における、当該メニスカス領域の粒子濃度を測定する方法である。
本実施の形態に係る粒子濃度の測定方法では、上記メニスカス領域を含む領域の静電容量を測定して、当該静電容量に基づいて粒子濃度を決定する。
本実施の形態に係る粒子濃度の測定方法を適用することができる、基板上に粒子膜を形成する好適な方法は移流集積法であり、具体的には、ディップコーターを用いた方法や、後述するような二枚の基板間に粒子分散液を充填し、一方の基板を移動させることにより膜を形成する方法に適用することができる。
上記粒子分散液の静電容量の測定は、例えば、基板が導電性を有している場合には、センサープローブ(以下、単に「プローブ」と略する場合がある)と基板との間で形成される静電容量を計測することにより行うことができる。具体的には、基板をアースし、上記基板におけるメニスカスが発生している側の面に対向するように静電容量計のプローブを設置して、当該プローブと第一の基板との間の静電容量を測定することにより行うことができる。
また、基板に導電性がない場合では、プローブ内で静電容量が形成されるようなプローブを用いることにより行うことができる。例えば、KLAテンコール社によって独自開発されたプローブ(商品名:「2810」)等により、電界の広がりを積極的に利用することによりプローブと基板との間の静電容量を計測することができる。この場合、プローブと基板との間の距離を1mm以下に設定することにより、基板が導電性を有している場合と同等の感度を得ることができる。
静電容量を測定する対象は、上記メニスカスにおける粒子分散液を含む領域であれば、特には限定されず、メニスカス領域(粒子分散液と、当該分散液とプローブとの間の空気層とからなる領域)の静電容量のみを測定してもよいし、当該メニスカス領域と、粒子分散液と、第二の基板と、当該第二の基板とプローブとの間の空気層とからなる領域と合わせた領域の静電容量を測定してもよい。
上記プローブの位置は、メニスカス領域のほとんど全てを覆うように配置することが好ましい。このとき、上記プローブの位置が、成膜されたナノ粒子単層膜領域と重ならないようにすることが好ましい。これら条件を満たせば、後述の二枚の基板を用いて成膜する場合において、第二の基板上にプローブの一部が重なっても構わない。また、上述したKLAテンコール社製プローブを用いる場合では、プローブ先端と基板との間の距離が1.5mm以下であれば、プローブの配置位置に限らずナノ粒子濃度の変動を良好に計測することができる。
高分解能でナノ粒子濃度変化による容量変化計測を行う観点から、プローブは基板近くに配置することが好ましい。具体的には、高分子微粒子等の、比較的誘電率の小さな材料を成膜する場合では、プローブと基板との間の距離は、200μm以上3000μm以下の範囲内に設定することが好ましく、200μm以上1.0mm以下の範囲内に設定することがより好ましい。また、無機物半導体や金属等の、誘電率が大きい材料を成膜する場合では、基板からより離れた位置でも検出可能であるため、プローブと基板との間の距離は、200μm以上3.0mm以下の範囲内に設定することが好ましい。上記範囲内とすることにより、プローブの真下において粒子の成膜が阻害されることを抑制でき、且つ良好に静電容量を測定することができる。
プローブの直径は小さければ小さいほど、局所的な領域の計測が可能になるが、後述の二枚の基板を用いて成膜する場合においては、プローブの直径が小さくなると第二の基板のエッジとの予期しない静電容量が形成されてしまうおそれがある。また、後述の実施例で使用している市販品に限っては、プローブの直径が小さくなるほどプローブと基板間の距離に制限が出てくる等の問題が生じる。以上のことから、直径10mm程度のプローブを用いることが好ましい。
本実施の形態に係る粒子濃度の測定方法では、分散液の溶媒よりも誘電率が高い粒子を用いる場合では、メニスカス領域の粒子濃度が高くなれば測定される静電容量は高くなり、メニスカス領域の粒子濃度が低くなれば、測定される静電容量は低くなる。つまり、上記粒子濃度と静電容量とは比例関係にあるため、予め、上記粒子濃度と静電容量との関係式を計算等により求めておけば、静電容量を測定することにより上記粒子濃度を測定することができる。
また、分散液の溶媒よりも誘電率が低い粒子を用いる場合でも、上記粒子濃度と静電容量とは反比例の関係にあるため、同様に、予め、上記粒子濃度と静電容量との関係式を計算等により求めておけば、静電容量を測定することにより上記粒子濃度を測定することができる。
本実施の形態に係る方法では、上記静電容量に加えて、上記基板の撓みの度合いに基づいて粒子濃度を決定することが好ましい。これにより、より高い精度で粒子濃度を測定及び調整することができる。
上記撓みの測定は、例えば、基板におけるメニスカスが発生している側の面と反対側の面に対向するように静電容量計(例えば、静電容量型変位計)のプローブを別途設置して、当該プローブと基板との間の静電容量を測定し、当該静電容量から、第一の基板の撓みを計算することにより行うことができる。
また、粒子分散液が無い状態で、基板を移動させて、当該基板の各位置において基板の撓みのみに基づいた静電容量変化に関するデータベースを予め作成し、当該データベースを用い、基板の撓みのみに基づいた静電容量変化がゼロになるように、測定された静電容量の値を補正してナノ粒子濃度を求めてもよい。当該方法であれば、静電容量計を別途設ける必要が無いためより好ましい。
尚、上述の説明では、粒子分散液と接触させた基板の位置を、当該粒子分散液に対して変化させながら、当該基板上に発生する、粒子分散液のメニスカス領域において、溶媒を蒸発させることにより、基板上に粒子膜を形成する方法における、当該メニスカス領域の粒子濃度を測定する方法である場合について説明したが、これに限るものではない。単に、粒子分散液の粒子濃度を測定することに用いてもよい。粒子分散液の静電容量を測定して、当該静電容量に基づいて粒子濃度を決定するのであれば、本実施形態と略同様の効果が得られる。
(II)粒子膜の製造方法
本実施の形態に係る粒子膜の製造方法は、第一の基板の位置を、当該第一の基板上に対向して配置した第二の基板に対して、当該第一の基板の面方向に沿って変化させながら、当該第一の基板と第二の基板との間に充填された粒子分散液の、当該第一の基板の位置の変化する方向側におけるメニスカス領域において、溶媒を蒸発させることにより、第一の基板上に粒子膜を形成する方法である。本実施の形態に係る粒子膜の製造方法は、好ましくは単粒子膜を形成する方法である。
上記粒子膜の製造方法は、上記メニスカス領域における粒子濃度を測定する粒子濃度測定工程と、粒子濃度測定工程により得られた粒子濃度に基づいて、上記メニスカス領域における粒子濃度を調整する粒子濃度調整工程と、を含む。
(II−I)粒子濃度測定工程
上記粒子濃度測定工程は、上記メニスカス領域における粒子濃度を測定する工程である。例えば、上述した「(I)粒子濃度の測定方法」で説明した、静電容量から粒子濃度を求める方法や、光散乱を利用して粒子濃度を求める方法等により行うことができる。
例えば、静電容量から粒子濃度を求める上記方法により上記粒子濃度測定工程を行う場合には、上述した「(I)粒子濃度の測定方法」と同様に、上記第一の基板をアースし、第一の基板におけるメニスカスが発生している側の面に対向するように静電容量計のプローブを設置して行うことができる。
上記粒子濃度測定工程は、上記メニスカスにおける粒子分散液を含む領域の静電容量を測定し、当該静電容量から粒子濃度を決定することが好ましい。この場合、上述した「(I)粒子濃度の測定方法」と同様に、静電容量を測定する対象は、上記メニスカスにおける粒子分散液を含む領域であれば、特には限定されず、メニスカス領域の静電容量(実際には、粒子分散液と、当該分散液とプローブとの間の空気層とからなる領域の静電容量)のみを測定してもよいし、当該メニスカス領域と、粒子分散液と、第二の基板と、当該第二の基板とプローブとの間の空気層とからなる領域と合わせた領域の静電容量を測定してもよい。
尚、プローブと第一の基板との間の距離は、同様に、200μm以上3000μm以下の範囲内に設定することが好ましく、200μm以上1.0mm以下の範囲内に設定することがより好ましい。
(II−II)粒子濃度調整工程
上記粒子濃度調整工程は、粒子濃度測定工程により測定した粒子濃度に基づいて、上記メニスカス領域における粒子濃度を調整する工程である。
上記工程では、具体的には、上記粒子濃度測定手段により求められる粒子濃度が、設定された粒子濃度に対して低い場合には、メニスカス領域における濃度を高くするように調整し、設定された粒子濃度に対して高い場合には、メニスカス領域における濃度を低くするように調整する。
上記粒子濃度調整工程において、基準とする粒子濃度は、例えば、所定の粒子濃度、及び第一の基板の移動速度において成膜を行い、成膜した粒子膜の被覆率を求め、以下の関係式
c=k×ψ/(v(1−ψ))
(式中、cは被覆率、kは定数、ψは分散液中の粒子濃度(体積%)、vは第一の基板の移動速度(μm/s)である)
から、kを求めることにより、所望の被覆率を得るための粒子濃度を求めることができる。
上記粒子濃度を調製する方法としては、例えば、(i)上記第一の基板と第二の基板との間に電界を印加する方法や、(ii)上記粒子分散液に対して、濃度の高い粒子分散液や濃度の低い粒子分散液を添加する方法、(iii)第一の基板の移動速度(変化速度)を変化させる方法、等が挙げられる。
上記(i)の方法では、例えば、粒子濃度測定工程により求められる粒子濃度が、設定された粒子濃度よりも低い場合には、電界をメニスカスに向かう方向に印加することにより、粒子分散液中の粒子を電気泳動によりメニスカスに向かって移動させることができる。
また、同様に、粒子濃度測定工程により求められる粒子濃度が、設定された粒子濃度よりも高い場合には、電界をメニスカスとは反対に向かう方向に印加することにより、粒子分散液中の粒子をメニスカスとは反対方向に向かって移動させることができる。
これらの操作の何れか一方のみにより上記粒子濃度の制御を行ってもよいし、両方の操作により上記粒子濃度の制御を行ってもよい。
また、上記(ii)の方法では、例えば、粒子濃度測定工程により求められる粒子濃度が、設定された粒子濃度よりも低い場合には、予め作製した、粒子分散液の初期濃度よりも濃度の高い粒子分散液を粒子分散液に対して添加することにより、粒子分散液の濃度を高めることができ、結果としてメニスカス領域における粒子濃度を高くすることができる。
また、同様に、粒子濃度測定工程により求められる粒子濃度が設定された粒子濃度よりも高い場合には、予め作製した、粒子分散液の初期濃度よりも濃度の低い粒子分散液を粒子分散液に対して添加することにより、粒子分散液の濃度を低くすることができ、結果としてメニスカス領域における粒子濃度を低くすることができる。
(ii)の方法についても、これらの操作の何れか一方のみにより上記粒子濃度の制御を行ってもよいし、両方の操作により上記粒子濃度の制御を行ってもよい。
また、上記(iii)の方法では、例えば、粒子濃度測定工程により求められる粒子濃度が設定された粒子濃度よりも低い場合には、第一の基板の移動速度を遅くすることにより、成膜のためにメニスカスから排出される粒子の量が減少し、結果として、メニスカス領域における粒子濃度を、初期濃度よりも高くすることができる。
また、同様に、粒子濃度測定工程により求められる粒子濃度が、設定された粒子濃度よりも高い場合には、第一の基板移動速度を速くすることにより、成膜のためにメニスカスから排出される粒子の量が増加し、結果として、メニスカス領域における粒子濃度を、初期濃度よりも低くすることができる。
(iii)の方法についても、これらの操作の何れか一方のみにより上記粒子濃度の制御を行ってもよいし、両方の操作により上記粒子濃度の制御を行ってもよい。
尚、上述の説明では、上記(iii)の方法について第一の基板のみを移動させる構成を前提としていたが、例えば、第二の基板のみを移動させる構成や、第一の基板と第二の基板の両方を移動させる構成であっても同様に、これらの基板移動速度を変化させることにより、成膜のためにメニスカスから排出される粒子の量を調整することができるため、ほぼ同様の効果を奏する。
上記方法(i)(ii)(iii)の方法において、印加する電界の量や、添加する分散液の量、第一の基板移動速度は、設定された粒子濃度と、粒子濃度測定工程により測定された粒子濃度との差から必要な量を求めることができる。
(II−III)撓み測定工程
本実施の形態に係る粒子膜の製造方法では、上記粒子濃度測定工程において静電容量から粒子濃度を求める場合には、上記第一の基板の撓みの度合いを測定する撓み測定工程を更に含むことが好ましい。
この場合には、上記粒子濃度測定工程では、上記静電容量に加えて、上記撓み測定工程により測定した、撓みの度合いに基づいて粒子濃度を決定する。これにより、より高い精度で粒子濃度を測定及び調整することができる。
上記撓み測定工程は、用いる第一の基板に撓みが無い場合には必要ないが、通常、薄い板状物では、撓みが生じている。そして、この撓みに起因して、上記粒子濃度測定工程における静電容量の測定において、静電容量を測定する範囲(空気層の量)が変化するため、測定される粒子濃度に誤差が生じ得る。従って、上記撓み測定工程により測定した、撓みの度合いに基づいて粒子濃度を決定することにより、より高い精度で粒子濃度を測定及び調整することができる。
上記撓み測定工程は、例えば、第一の基板におけるメニスカスが発生している側の面と反対側の面に対向するように静電容量計のプローブを別途設置して、当該プローブと第一の基板との間の静電容量を測定し、当該静電容量から、第一の基板の撓みを計算することにより行うことができる。
上記撓み測定工程は、粒子膜を作製中に行ってもよいし、粒子分散液を供給する前に、事前に第一の基板の撓みを測定することによって行ってもよい。つまり、成膜前に、粒子分散液が無い状態で、粒子膜が形成される第一の基板を移動させて、第一の基板の各位置において第一の基板の撓みのみに基づいた静電容量変化に関するデータベースを予め作成し、当該データベースを用いて、基板の撓みのみに基づいた静電容量変化がゼロになるようにコンピュータ上で補正することによって、成膜時に測定された静電容量の値を補正してナノ粒子濃度を求めてもよい。尚、当該方法は、静電容量計のプローブを別途設置する必要が無いのでより好ましい。
また、撓みの度合いに基づいて粒子濃度を決定する代わりに、当該撓みの度合いに基づいて、静電容量計のプローブ等の位置を補正してもよい。但し、プローブが動くことによるノイズの発生を抑制する観点からは、撓みの度合いに基づいて粒子濃度を決定する方法が好ましい。当該撓み測定工程も、粒子膜を作製中に行ってもよいし、粒子分散液を供給する前に、事前に第一の基板の撓みを測定することによって行ってもよい。第一の基板の撓みを事前に測定する場合には、例えば、当該測定によって、第一の基板の位置に対する撓みのデータベースをまず作成し、粒子濃度測定工程において、当該データベースに基づいて、静電容量計のプローブ等の位置を補正することによって、より高い精度で粒子濃度を測定及び調整することができる。
(II−IV)基板
本実施の形態で使用する、上記第一の基板としては、表面に粒子を成膜することができる基板であれば特には限定されず、例えば、シリコン基板、ガラス基板、金属基板、金属酸化物基板、金属窒化物基板、高分子基板、有機結晶基板、マイカ等の平滑な鉱石基板等が挙げられる。
また、第一の基板上に粒子を成膜し易くする観点から、上記第一の基板として、表面にバインダー層がコーティングされた基板を用いてもよい。上記バインダー層としては、成膜する粒子の種類等により適宜変更すればよいが、例えば、上記粒子として金粒子を用いる場合には、変性ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン等のアミノ基を有する高分子薄膜層やアミン系自己組織化単分子膜の層、並びに微少量の酸素、窒素、及び水蒸気を含み、且つHeやAr等の希ガスを主成分とする大気圧プラズマで活性化したポリスチレン等の炭化水素高分子の層が挙げられる。
また、上記粒子濃度調整工程において、上記第一の基板と第二の基板との間に電界を印加して、上記粒子濃度を調整する場合には、上記第一の基板と第二の基板とは、その表面が導電性となっている必要がある。この場合には、上記第一の基板としては、ITO(indium tin oxide)基板、FTO(fluorine-tin-oxide)基板、ZnO(zinc oxides)基板、シリコン基板、金属基板、導電性高分子基板が挙げられる。
上記第二の基板としては、特には限定されず、例えば、シリコン基板、ガラス基板、金属基板、金属酸化物基板、金属窒化物、高分子基板、有機結晶、マイカ等の平滑な鉱石基板等が挙げられる。上記第二の基板も、上記粒子濃度調整工程において、上記第一の基板と第二の基板との間に電界を印加して、上記粒子濃度を調整する場合には、その表面が導電性となっている必要がある。この場合、上記第二の基板としては、ITO(indium tin oxide)ガラス、FTO(fluorine-tin-oxide)基板、ZnO(zinc oxides)基板、シリコン基板、金属基板、導電性高分子基板が挙げられる。
メニスカス領域における、上記第一の基板と第二の基板との間の距離は、成膜させる粒子の直径等によって適宜変更すればよく、200μm以下であれば特には限定されない。例えば、直径1μmの粒子では、10μm〜200μmの範囲内に設定することができる。
上記第二の基板は、上記第一の基板に対して平行であっても、傾いていても構わないが、第一の基板の位置の変化する方向側における上記第二の基板と上記第一の基板との距離が、当該変化方向と反対側における上記第二の基板と上記第一の基板との距離よりも短くなるように、上記第二の基板を、上記第一の基板に対して傾斜して配置することが好ましい。
第二の基板を、上記第一の基板に対して傾斜して配置する場合、第一の基板の面方向に対する、第二の基板が成す角度は、例えば、0.1〜0.5°の範囲内に設定することができる。
(II−V)粒子分散液
上記粒子分散液は、成膜させる粒子を溶媒に分散させた分散液である。上記粒子としては、第一の基板上に成膜することができれば特には限定されず、例えば、ポリスチレンやポリアクリル酸に代表される高分子微粒子、シリカ、酸化チタンに代表される金属酸化物微粒子、カドミウムテルル、カドミウムセレンに代表される化合物半導体微粒子、金、銀、銅に代表される金属微粒子、チタンやハイドロキシアパタイト等の生体適合性微粒子、フラーレン等のカーボン微粒子が挙げられる。
上記粒子濃度調整工程において、上記第一の基板と第二の基板との間に電界を印加して、上記粒子濃度を調整する場合には、上記粒子は、分散液中において電荷を帯びる粒子であることが好ましい。
上記粒子の直径は、小さければ小さいほど、より密に充填した単層膜を形成することができるため好ましい。本実施の形態に係る方法では、例えば、直径が3〜2000nmの範囲内の粒子を使用することができる。
上記溶媒としては、導電性の溶媒であれば特には限定されず、溶液中でナノ粒子を帯電させることができればよい。例えば、超純水や、超純水にナトリウムやカルシウム等のイオン種を溶解させた水溶液や、イオン性液体や、水溶液高分子溶液等が挙げられる。
上記粒子分散液における粒子濃度は、基板の移動速度、作製される粒子膜の被覆率によって、適宜変更することができる。
上述した粒子膜の製造方法の一例のフローチャートを図9に示す。尚、例示する当該製造方法では、メニスカスにおける粒子分散液を含む領域の静電容量を測定し、当該静電容量から粒子濃度を決定する。
図9に示すように、上記製造方法では、まず、成膜速度や成膜する基板の位置等の初期条件設定を行う。その後、第一の基板の各位置における第一の基板の撓みのみに基づいた静電容量変化に関するデータベースを作成する(撓み測定工程)。
次に、第一の基板と第二の基板との間に粒子分散液を充填し、メニスカスを形成させ、溶媒を蒸発させながら、第一の基板を移動させることにより、第一の基板上に粒子膜を形成する。
ここで、粒子膜を形成している間、所定時間毎に、上記メニスカス領域における粒子濃度を測定する(粒子濃度測定工程)。粒子濃度の測定は、第一の基板1の撓みのみに基づいた静電容量変化に関する上記データベースを用い、第一の基板1の撓みのみに基づいた静電容量変化がゼロになるように、測定した粒子濃度の値をコンピュータ上で補正して、ナノ粒子濃度を求めることによって行う。
そして、求めた上記濃度に基づいて、粒子濃度を調製する(粒子濃度調整工程)。具体的には、測定した粒子濃度が設定値より高ければ第一の基板の移動速度を速くし、測定した粒子濃度が設定値より低ければ第一の基板の移動速度を遅くする。そして、これらの一連の操作を、成膜が完了するまで繰り返し行うことによって、粒子膜を製造することができる。
尚、上述した、第一の基板の撓みのみに基づいた静電容量変化に関する上記データベースの作成は、具体的には、図10に示すように、まず、粒子分散液が無い状態で、第一の基板の撓みのみに基づいた静電容量変化を測定し、当該測定結果を第一の基板の位置情報と共にコンピュータ等に出力する。そして、第一の基板を移動させて、これらの操作をデータベース作成が終了するまで繰り返すことによって、上記データベースを作成する。
また、第一の基板の撓みによる誤差を抑制するための別の方法として、静電容量計におけるプローブの位置をピエゾ制御することによって補正する方法が挙げられる。但し、プローブが動くことによるノイズの発生を抑制する観点からは、撓みの度合いに基づいて測定した粒子濃度の値をコンピュータ上で補正してナノ粒子濃度を求める上述した方法がより好ましい。
静電容量計におけるプローブの位置をピエゾ制御することによって補正する方法として具体的には、図11に示すように、成膜速度や成膜する基板の位置等の初期条件設定を行った後、第一の基板の表面形状の、撓み等の僅かな違いに応じて静電容量計におけるプローブの位置補正をするためのデータベースを作成する。
次に、第一の基板と第二の基板との間に粒子分散液を充填し、メニスカスを形成させ、溶媒を蒸発させながら、第一の基板を移動させることにより、第一の基板上に粒子膜を形成する。
ここで、粒子膜を形成している間、所定時間毎に、静電容量計におけるプローブの位置を、先に作成したデータベースに基づいて補正し、上記メニスカス領域における粒子濃度を測定する(粒子濃度測定工程)。そして、上述の方法と同様に、当該測定結果に基づいて、粒子濃度を調製する(粒子濃度調整工程)。
尚、静電容量計におけるプローブの位置補正をするためのデータベースの作成については、具体的には、図12に示すように、まず、粒子分散液が無い状態で、第一の基板面に対向するように設置した静電容量計のプローブによって静電容量を測定し、当該静電容量から、第一の基板に対する静電容量計におけるプローブの位置(より具体的には、第一の基板面に対する、静電容量計におけるプローブの測定面の傾斜)を求める(撓み測定工程)。
そして、第一の基板面に対する、静電容量計におけるプローブの測定面の傾斜が、3.4mradを越えていれば、当該傾斜が3.4mrad以下となるように静電容量計におけるプローブの位置を補正し、当該操作を、第一の基板面に対する、静電容量計におけるプローブの測定面の傾斜が3.4mrad以下となるまで繰り返す。その結果、傾斜が3.4mrad以下になれば、静電容量値変化としての電圧値変化を、第一の基板の位置情報と共にコンピュータ等に出力する。そして、これらの操作を、粒子膜を作成する第一の基板の全ての位置について行い、第一の基板の各位置における、静電容量計におけるプローブ位置の補正の程度についてのデータベースを作成する。
このようなデータベースを作成することによって、撓み測定工程を成膜中に行うことなく、基板の形状の僅かな違いに基づく粒子濃度の測定誤差を抑制することができる。
尚、図9及び図11のフローチャートでは、粒子濃度調整する方法として、第一の基板の移動速度を変化させる方法を例示したが、当然のことながら、上述した、第一の基板と第二の基板との間に電界を印加する方法や、粒子分散液に対して、濃度の高い粒子分散液や濃度の低い粒子分散液を添加する方法を採用することも可能である。
また、第一の基板面に対する、静電容量計におけるプローブの測定面の傾斜の閾値を3.4mradに設定したが、当該値は目的に応じて適宜変更することができる。
(III)粒子膜の製造装置
上述した本実施の形態に係る粒子膜の製造方法は、例えば、以下に説明する製造装置により好適に実施することができる。
本実施の形態に係る粒子膜の製造装置の一例を模式的に示す断面図を図1に示す。また、本実施の形態に係る粒子膜の製造装置における、第一の基板1及び第二の基板2の配置の一例を模式的に示す斜視図を図2に示す。
図1及び図2に示すように、本実施の形態に係る粒子膜の製造装置20は、第一の基板1の位置を、当該第一の基板1上に対向して配置した第二の基板2に対して、当該第一の基板1の面方向に沿って変化させながら、当該第一の基板1と第二の基板2との間に充填された粒子分散液4の、当該第一の基板1の位置の変化する方向側におけるメニスカス領域5において、溶媒を蒸発させることにより、第一の基板1上に粒子膜を形成させる装置である。
上記粒子膜の製造装置20は、第一の基板1と第二の基板2とを互いに対向して配置する基板配置手段11と、第二の基板2の位置に対する第一の基板1の位置を、当該第一の基板1の面方向に沿って変化させる基板移動手段12と、上記メニスカス領域5における粒子濃度を測定する粒子濃度測定手段3と、上記粒子濃度測定手段3により測定された粒子濃度に基づいて、上記メニスカス領域5における粒子濃度を調整する粒子濃度調整手段13と、を含む。
(III−I)基板配置手段
上記基板配置手段11は、第一の基板1と第二の基板2とを互いに対向して配置する構成であれば特には限定されない。例えば、図2に示すように、第二の基板2をクランプ等の固定具により固定し、第一の基板1は、クランプ等の固定具が備えられた、第一の基板1の載置面を有する台等の上に固定する構成であってもよい。このような構成の場合には、第一の基板1を固定した台等を基板移動手段12により移動させることにより、上記第一の基板1を、当該第一の基板1の面方向に沿って変化させることが可能となる。
(III−II)基板移動手段
上記基板移動手段12としては、第二の基板2の位置に対して第一の基板1の位置を変化させることができれば特には限定されず、例えば、ステッピングモータや、サーボモータ制御型のXステージ等により第一の基板1を移動させる構成が挙げられる。また、反対に、第一の基板1を固定して、第二の基板2をステッピングモータ等により移動させる構成であっても構わない。
(III−III)粒子濃度測定手段
上記粒子濃度測定手段3としては、メニスカス領域5における粒子濃度を測定することができれば特には限定されず、例えば、「(I)粒子濃度の測定方法」で説明した静電容量計や、光散乱や光反射を利用して粒子濃度を求める構成が挙げられる。
例えば、静電容量を測定する場合では、粒子濃度測定手段は、静電容量計と、静電容量計により測定される静電容量に基づいて粒子濃度を計算する粒子濃度算出手段とを備える構成とすることができる。
(III−IV)粒子濃度調整手段
上記粒子濃度調整手段13としては、上記第一の基板1と第二の基板2との間に電界を印加することにより、上記メニスカス領域5における粒子濃度を調製する構成が挙げられる。
ここで、図1に示すように、メニスカス領域5において粒子分散液4と接触する第二の基板2の端部10と、粒子分散液4のメニスカス領域5の先端と接触する第一の基板1とを結ぶ直線は、第一の基板1の面方向に対して垂直となる関係にはならず、第二の基板2から第一の基板1へ向かってメニスカス領域5へ近づくように傾いている。このため、第二の基板2から第一の基板1へと生じる電気力線の方向は、メニスカス領域5へ向かう方向となる。よって、上記第一の基板1から第二の基板2へと電界を印加することにより、上記メニスカス領域5へ粒子を移動させることができる。
尚、図1では、粒子濃度調整手段13として、上記第一の基板1と第二の基板2との間に電界を印加することにより、上記メニスカス領域5における粒子濃度を調製する構成を記載しているが、これに限るものではない。上記粒子分散液に対して、濃度の高い粒子分散液や濃度の低い粒子分散液を添加する構成等であってもよい。粒子濃度調整手段13が上記メニスカス領域5における粒子濃度を調製することができれば、本実施形態と略同様の効果が得られる。このような構成としては、例えば、シリンジポンプ、チューブヘッド等により、濃度の高い粒子分散液や濃度の低い粒子分散液を添加する構成が挙げられる。
また、第一の基板1及び第二の基板2の少なくとも1つの移動速度を変化させることによって、つまり、掃引速度を制御することによって上記メニスカス領域5における粒子濃度を調製する構成であってもよい。
但し、本実施形態のように、粒子濃度調整手段13が、上記第一の基板1と第二の基板2との間に電界を印加することにより、上記メニスカス領域5における粒子濃度を調製する構成である場合は、より簡便に粒子濃度を制御することができるため、特に効果が大きい。
(III−V)撓み測定手段
本実施の形態に係る粒子膜の製造装置では、上記粒子濃度測定手段において静電容量から粒子濃度を求める場合には、上記第一の基板の撓みの度合いを測定する撓み測定手段を更に備えることが好ましい。
図13に、撓み測定手段を備えた粒子膜の製造装置の一例を模式的に示す断面図を示す。
図13に示す製造装置20’は撓み測定手段6を備えているため、より高い精度で粒子濃度を測定及び調整することができる。
具体的には、上記撓み測定手段6は、例えば、第一の基板1におけるメニスカス領域5が発生している側の面と反対側の面に対向するように静電容量計のプローブを別途設置して、当該プローブと第一の基板1との間の静電容量を測定し、当該静電容量から、第一の基板1の撓みを計算することができる。その結果、上記粒子濃度測定手段3では、上記静電容量に加えて、上記撓み測定手段6により測定した、撓みの度合いに基づいて粒子濃度を決定することが可能となる。
これにより、基板の形状の僅かな違いによる誤差を防ぐことができるため、より高い精度で粒子濃度を測定及び調整することができる。
ここで、撓み測定手段6による第一の基板1の撓みの度合いの測定は、粒子膜を作製中に行ってもよいし、粒子分散液を供給する前に、事前に第一の基板1の撓みを測定することによって行ってもよい。
事前に第一の基板1の撓みを測定する場合には、当該測定によって、第一の基板1の位置に対する撓みのデータベースを作成し、粒子濃度測定において、当該データベースに基づいて、第一の基板1の撓みによる誤差を補正して粒子濃度を計算することによって、より高い精度で粒子濃度を測定及び調整することができる。
より具体的には、成膜前に、粒子分散液が無い状態で、粒子膜が形成される第一の基板1を移動させて、第一の基板1の各位置において第一の基板1の撓みのみに基づいた静電容量変化に関するデータベースを予め作成し、当該データベースを用いて、基板の撓みのみに基づいた静電容量変化がゼロになるようにコンピュータ上で補正することによって、成膜時に測定された静電容量の値を補正してナノ粒子濃度を求めることができる。
このように事前に第一の基板1の撓みを測定する場合には、粒子濃度測定手段3を用いて当該撓みを測定することができるため、撓み測定手段6を別途設ける必要はなく、よりシンプルな装置構成にすることができる。
尚、撓みの度合いに基づいて粒子濃度を補正する代わりに、撓みの度合いに応じて静電容量計のプローブ等の粒子濃度測定手段3の位置を補正することによって、第一の基板1の撓み等による誤差を抑制することもできる。そのような実施形態に係る粒子膜の製造装置の一例を模式的に示すブロック図を図14に示す。但し、プローブが動くことによるノイズの発生を抑制する観点からは、撓みの度合いに基づいて粒子濃度を補正する方法がより好ましい。
図14に示すように、製造装置20’’は、初期条件設定手段7と、基板移動手段12と、粒子濃度調整手段13とを制御コンピュータ9で制御する構成である。そして、上記粒子膜の製造装置20’’は、粒子濃度調整手段13として基板速度可変手段14と電界付与手段15と粒子分散液供給手段16とを備えており、各手段が制御コンピュータ9と接続されている。
上記製造装置20’’では、粒子膜製造を開始する前に初期条件を設定する初期条件設定手段7を備えている。初期条件設定手段7は、成膜速度や、成膜する基板の位置等を入力することによって、成膜に関する初期条件を設定する手段である。
また、初期条件設定手段7は、初期条件設定手段7における静電プローブ位置決定手段8によって、基板の形状の撓み等の僅かな違いに応じて静電容量計のプローブの位置補正するためのデータベースを作成する。
具体的には、粒子分散液が無い状態で、粒子膜が形成される第一の基板1を移動させて、第一の基板1の各位置において第一の基板1の形状の誤差に応じて静電容量計のプローブについて位置補正するためのデータベースを作成する。このデータベースを作成することによって、当該データベースに基づいて、粒子濃度測定手段3が静電容量計のプローブの位置を補正し、第一の基板1の形状の僅かな違いに基づく粒子濃度の測定誤差を抑制することができる。
尚、上述した本発明は、例えば、以下のように言い換えることができる。
即ち、本発明に係る粒子膜の製造方法は、第一の基板の位置を、当該第一の基板上に対向して配置した第二の基板に対して、当該第一の基板の面方向に沿って変化させながら、当該第一の基板と第二の基板との間に充填された粒子分散液の、当該第一の基板の位置の変化する方向側におけるメニスカス領域において、溶媒を蒸発させることにより、第一の基板上に粒子膜を形成する粒子膜の製造方法であり、上記メニスカス領域における粒子濃度を測定する粒子濃度測定工程と、上記粒子濃度測定工程により測定した粒子濃度に基づいて、上記メニスカス領域における粒子濃度を調整する粒子濃度調整工程と、を含むことを特徴としている。
上記方法によれば、粒子濃度調整工程により、粒子濃度測定工程において測定した粒子濃度に基づいて、上記メニスカス領域における粒子濃度を調整するため、メニスカス領域における粒子濃度を一定の値となるように調整しながら、成膜することができる。これにより、実用サイズの基板上に成膜する場合であっても均一に粒子膜を成膜することができるという効果を奏する。
更には、第一の基板の上記変化させる速度を高くしても、メニスカス領域における粒子濃度を一定の値となるように調整することができるため、より短時間で均一に粒子膜を成膜することができる。よって、高い生産効率で粒子膜を製造することができる。
本発明に係る粒子膜の製造方法は、上記粒子濃度測定工程では、上記メニスカス領域を含む領域の静電容量を測定し、当該静電容量から粒子濃度を決定することが好ましい。
上記方法によれば、静電容量はプローブを粒子分散液に接触させることなく、高感度で簡便に測定できるため、粒子濃度測定工程においてより高い精度で簡便に粒子濃度を測定することができる。よって、簡便且つより均一に粒子膜を成膜することができるという更なる効果を奏する。
本発明に係る粒子膜の製造方法は、上記第一の基板の撓みの度合いを測定する撓み測定工程を更に含み、上記粒子濃度測定工程では、上記静電容量に加えて、上記撓み測定工程により測定した、撓みの度合いに基づいて粒子濃度を決定することが好ましい。
上記方法によれば、上記静電容量に加えて、撓みの度合いに基づいて粒子濃度を決定するため、上記粒子濃度測定工程においてより高い精度で粒子濃度を測定することができる。よって、上記粒子濃度調整工程においてより高い精度で粒子濃度を調整することができるため、より均一に粒子膜を成膜することができるという更なる効果を奏する。
本発明に係る粒子膜の製造方法は、上記粒子濃度調整工程では、上記第一の基板と第二の基板との間に電界を印加することにより、上記メニスカス領域における粒子濃度を調整することが好ましい。
上記方法によれば、粒子濃度調整工程においてより簡便に粒子濃度を調整することができるため、より簡便に粒子膜を成膜することができるという更なる効果を奏する。
本発明に係る粒子膜の製造方法では、第一の基板の位置の変化する方向側における上記第一の基板と上記第二の基板との距離が、当該変化方向と反対側における上記第一の基板と上記第二の基板との距離よりも短くなるように、上記第一の基板に対して上記第二の基板を傾斜して配置することが好ましい。
上記方法によれば、上記第二の基板が、上記第一の基板に対して上記のように傾斜しているため、上記メニスカス領域における粒子分散液と第一の基板との接触線をより均一にすることができる。よって、より均一に粒子膜を成膜することができるという更なる効果を奏する。
本発明に係る粒子膜の製造装置は、上記課題を解決するために、第一の基板の位置を、当該第一の基板上に対向して配置した第二の基板に対して、当該第一の基板の面方向に沿って変化させながら、当該第一の基板と第二の基板との間に充填された粒子分散液の、当該第一の基板の位置の変化する方向側におけるメニスカス領域において、溶媒を蒸発させることにより、第一の基板上に粒子膜を形成させる、粒子膜の製造装置であり、第一の基板と第二の基板とを互いに対向して配置する基板配置手段と、第二の基板の位置に対する第一の基板の位置を、当該第一の基板の面方向に沿って変化させる基板移動手段と、上記メニスカス領域における粒子濃度を測定する粒子濃度測定手段と、上記粒子濃度測定手段により測定された粒子濃度に基づいて、上記メニスカス領域における粒子濃度を調整する粒子濃度調整手段と、を含むことを特徴としている。
上記構成によれば、粒子濃度調整手段により、粒子濃度測定手段で測定した粒子濃度に基づいて、上記メニスカス領域における粒子濃度を調整するため、メニスカス領域における粒子濃度を一定の値となるように調整しながら成膜することができる。これにより、実用サイズの基板上に成膜する場合であっても均一に粒子膜を成膜することができるという効果を奏する。
本発明に係る粒子膜の製造装置では、上記粒子濃度測定手段は、静電容量計により上記メニスカス領域を含む領域の静電容量を測定し、当該静電容量から粒子濃度を決定することが好ましい。
上記構成によれば、静電容量はプローブを粒子分散液に接触させることなく、高感度で簡便に測定できるため、上記粒子濃度測定手段は、より高い精度で簡便に粒子濃度を測定することができる。よって、より簡便且つ均一に粒子膜を成膜することができるという更なる効果を奏する。
本発明に係る粒子膜の製造装置では、上記第一の基板の撓みの度合いを測定する撓み測定手段を更に含み、上記粒子濃度測定手段は、上記静電容量に加えて、上記撓み測定手段により測定した撓みの度合いに基づいて粒子濃度を決定することが好ましい。
上記構成によれば、上記撓み測定手段は、上記静電容量に加えて、撓みの度合いに基づいて粒子濃度を決定するため、上記粒子濃度測定手段は、より高い精度で粒子濃度を測定することができる。よって、上記粒子濃度調整手段は、より高い精度で粒子濃度を調整することができるため、より均一に粒子膜を成膜することができるという更なる効果を奏する。
本発明に係る粒子膜の製造装置では、上記粒子濃度調整手段は、上記第一の基板と第二の基板との間に電界を印加することにより、上記メニスカス領域における粒子濃度を調整することが好ましい。
上記構成によれば、粒子濃度調整手段は、より簡便に粒子濃度を制御することができるため、より簡便に粒子膜を成膜することができるという更なる効果を奏する。
本発明に係る粒子膜の製造装置では、上記基板配置手段は、第一の基板の位置の変化する方向側における上記第一の基板と上記第二の基板との距離が、当該変化方向と反対側における上記第一の基板と上記第二の基板との距離よりも短くなるように、上記第一の基板に対して上記第二の基板を傾斜して配置することが好ましい。
上記構成によれば、上記第二の基板が、上記第一の基板に対して上記のように傾斜しているため、上記メニスカス領域における粒子分散液と第一の基板との接触線をより均一にすることができる。よって、より均一に粒子膜を成膜することができるという更なる効果を奏する。
本発明に係る粒子膜の製造装置では、上記粒子濃度調整手段は、第一の基板の位置の変化する速度を変化させることにより、上記メニスカス領域における粒子濃度を調整することが好ましい。
上記構成によれば、粒子濃度調整手段は、より簡便に粒子濃度を制御することができるため、より簡便に粒子膜を成膜することができるという更なる効果を奏する。
本発明に係る粒子濃度の測定方法は、上記課題を解決するために、粒子分散液の静電容量を測定して、当該静電容量に基づいて粒子濃度を決定すること特徴としている。
上記方法によれば、例えば、粒子膜を形成しながら、メニスカス領域における粒子濃度を求めることができるため、得られる粒子濃度の結果に基づいて、メニスカス領域における粒子濃度を一定の値となるように調整することが可能となる。これにより、実用サイズの基板上に成膜する場合であっても均一に粒子膜を成膜することができるという効果を奏する。
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
〔参考例1〕
直径260nmのポリスチレン粒子(商品名:「研究用ポリスチレン粒子5026A」、モリテックス社製)を5体積%、10体積%、15体積%、20体積%の濃度で水に分散させた分散液をそれぞれ調製し、粒子濃度測定手段及び粒子濃度調整手段を備えていないこと以外は図1に示す構成と同様の装置を用い、成膜速度100μm/sで第一の基板を移動させ、30×60mmサイズの粒子膜を、バインダー層を塗布したシリコン基板上に成膜した。
尚、バインダー層を塗布した上記シリコン基板は、バインダー層としてポリスチレンを用い、厚さが200nm以下になるように、ポリスチレン(商品名「ポリスチレン」、キシダ化学社製)をトルエンに溶解させた溶液を、厚さ0.7mmのシリコン基板上にスピン塗布することにより作製した。また、第二の基板としてITOガラスを用い、第一の基板と第二の基板との間の距離は50μmとし、第一の基板の面方向に対する、第二の基板が成す角度は0.14°とした。
得られた粒子膜をSEMで観察し、その像を基に画像処理解析から粒子密度を算出した。その結果を図3、4に示す。図4に示す実線は物理モデルによる理論式から求められる曲線であり、プロットは実験結果を示す。
図4に示すように、実験結果は、理論式とよく一致しており、直径260nm、成膜速度100μm/sの条件では、粒子濃度が20.0質量%のときに最も密に粒子が充填された単層膜が形成されることが確認できた。
参考例1に示すように、物理モデルによる理論式から求められる、粒子の濃度変化と粒子の被覆率との関係は、実験値とほぼ一致していたことから、メニスカス領域における粒子の濃度を制御することにより、所望の被覆率の粒子単層膜を形成することができることが確認できた。
〔参考例2〕
直径1000nmのポリスチレン粒子(商品名:「研究用ポリスチレン粒子5100A」、モリテックス社製)を1.0体積%、2.0体積%、3.0体積%、4.0体積%の濃度で水に分散させた分散液をそれぞれ調製し、参考例1と同様の装置を用い、3.0μm/s、6.0μm/s、9.0μm/sの各成膜速度で第一の基板を移動させ、30×60mmサイズの粒子膜を、バインダー層を塗布したシリコン基板上にそれぞれ成膜した。
尚、バインダー層を塗布した上記シリコン基板は、バインダー層としてポリスチレンを用い、厚さが200nm以下になるように、ポリスチレン(商品名「ポリスチレン」、キシダ化学社製)をトルエンに溶解させた溶液を、厚さ0.7mmのシリコン基板上にスピン塗布することにより作製した。また、第二の基板としてITOガラスを用い、第一の基板と第二の基板との間の距離は50μmとし、第一の基板の面方向に対する、第二の基板が成す角度は0.14°とした。
得られた粒子膜をSEMで観察し、その像を基に画像処理解析から粒子密度を算出した。その結果を図4に示す。図5に示す実線は物理モデルによる理論式から求められる曲線であり、プロットは実験結果を示す。
図5に示すように、実験結果は、理論式とよく一致していた。このため、粒子濃度を調整すれば、基板移動速度を変化させても、高い被覆率の粒子単層膜を形成することができるため、より高い生産性で、高い被覆率の粒子単層膜を形成することができることが確認できた。
〔参考例3〕
直径1000nmのポリスチレン粒子分散液(商品名:「研究用ポリスチレン粒子5100A」、モリテックス社製)の濃度を40.5質量%とし、参考例1と同様の条件で、静電容量計(製品名:「マイクロセンス4800」、KLAテンコール社製)を用い、成膜過程における粒子濃度の変動を追跡した。結果を図6に示す。
図6に示すように、成膜領域が大きくなると、徐々に静電容量の値が増加していることから、成膜領域が大きくなると、メニスカス領域におけるポリスチレン粒子の濃度が減少していることが確認できた。ここで、静電容量の減少が確認された領域の膜の状態をSEMで測定したところ、充填密度の低い単層膜が形成されていることが確認された。
〔参考例4〕
Japanese Journal of Applied Physics 2001, 40, 346-349に記載されている方法で合成した直径15nmのAu粒子を5.0質量%の濃度で水に分散させた分散液を調製し、粒子濃度測定手段を備えていないこと以外は図1に示す構成と同様の装置を用い、基板間に0、60、100V/cmの電界をそれぞれ印加して、成膜速度1.25μm/sで第一の基板を移動させ、30×60mmサイズの粒子膜を、バインダー層を塗布したシリコン基板上にそれぞれ成膜した。
尚、バインダー層を塗布した上記シリコン基板は、バインダー層としてポリスチレンを用い、厚さが20nm以下になるように、ポリスチレン(商品名「ポリスチレン」、キシダ化学社製)をトルエンに溶解させた溶液を、厚さ0.7mmのシリコン基板上にスピン塗布することにより作製した。また、第二の基板としてITOガラスを用い、第一の基板と第二の基板との間の距離は50μmとし、第一の基板の面方向に対する、第二の基板が成す角度は0.14°とした。
結果を表1及び図7に示す。その結果、印加する電界を大きくすることにより形成される粒子膜の密度が高くなっていることが確認できた。従って、基板間に電界を印加することによって、メニスカス領域における粒子濃度を制御することができることが確認できた。
〔実施例1〕
参考例4で用いたものと同じ、直径15nmのAu粒子を、1質量%の濃度で水に分散させた分散液を調製し、図1に示す構成と同様の装置を用い、基板間に100、60、0V/cmの電界をそれぞれ段階的に印加して、成膜速度0.1mm/sで第一の基板を移動させ、30×60mmサイズの粒子膜を、バインダー層を塗布したシリコン基板上にそれぞれ成膜した。尚、バインダー層を塗布した上記シリコン基板は、ポリスチレン(商品名「ポリスチレン」、キシダ化学社製)をトルエンに溶解させた溶液を、厚さが20nm以下になるように、厚さ0.7mmのシリコン基板上にスピン塗布することにより作製した。
その結果を図8に示す。尚、図8において、縦軸は静電容量値であり、上に行くほど値が小さくなる。また、横軸が成膜時の基板の位置情報である。
図8に示すように、成膜開始とともに、まず、100V/cmの電圧を印加した(図8の領域1参照)。その後、印加電圧を100V/cmから60V/cmへと低下させ、その結果静電容量が大幅に低下した(図8の領域2参照)。そして、最後に、印加電圧を0V/cmへと低下させ、その結果、同様に、静電容量が大幅に低下した(図8の領域3参照)。
以上のように、印加電圧の大きさを変化させることにより、メニスカス領域において測定される静電容量の値を制御できることが確認できた。尚、電圧印加直後では、静電容量は少し変動しているが、次第に定常状態に到達していた。
また、静電容量の変化により成膜される粒子密度が制御できていることを確認するため、各領域における単層膜のSEMを測定した(図8参照)。その結果、静電容量の値に対応した、膜密度の異なる粒子膜が得られていることが確認できた。
尚、図8中のSEM画像は、下から上に向かう方向が基板の走査方向である。また、図8中の「−50μm」は、各SEM写真におけるスケールバーである。
〔実施例2〕
〔データベースの作成〕
図1に示す構成と同様の装置を用い、30×60mmに切り出したシリコンウエハ(カットウエハ)を第1の基板として用い、当該カットウエハを真空チャックにより装置に固定した。センシング領域直径10mmの円筒形静電容量プローブ(製品名:「2810」、KLAテンコール社製)を、カットウエハの短手方向の中心から、シリコンウエハ面に対して垂直方向に1.03mmの位置に固定した。そして、ステッピングモータにより、第1の基板のみを1000μm/sの速度でカットウエハの長手(X軸)方向に一軸移動させた。結果を図15に示す。
ここで、測定ピッチは10回/秒とし、基板の撓みのみに基づいた静電容量変化に関するデータベースの作成を行った。そして、得られたデータをパーソナルコンピュータによって、図16に示すように、基板の撓みのみに基づいた静電容量変化がほぼゼロになるように、測定された静電容量の値を補正した。
〔ナノ粒子濃度変化測定〕
Japanese Journal of Applied Physics 2001, 40, 346-349に記載されている方法で合成した、直径12nmの金ナノ粒子を5重量%含む水溶液を、第1の基板(シリコンウエハ)と第2の基板(石英)との間に導入し、上記実験と同様に第1の基板のみを1000μm/sの速度で一軸走査した。
このとき、事前に第一の基板の撓みのみに基づいた静電容量変化に関する上記データベースを用い、基板の撓みのみに基づいた静電容量変化がゼロになるように、測定された静電容量の値を補正してナノ粒子濃度を求めた。尚、測定ピッチは同様に10回/秒とした。
そして、求めたナノ粒子濃度に基づいて、ナノ粒子濃度変化がほぼゼロになるように、シリンジポンプを用いて5重量%のナノ粒子分散水溶液を12L/hの速度で供給し続けた。
その結果、図17に示すように、走査距離全体に渡ってメニスカス領域における粒子濃度を一定に制御することができた。また、図18に示すように得られた粒子膜における粒子間距離分布は非常に狭く、本発明に係る方法及び装置によって、均一な粒子膜を作製し得ることが確認された。
尚、図18に示す粒子密度分布のグラフは、得られたSEMのデータから推測したものである。
〔比較例1〕
ナノ粒子濃度変化がほぼゼロになるように、シリンジポンプを用いて5重量%のナノ粒子分散水溶液を供給しなかったこと以外は、実施例2と同様の操作を行い、粒子膜を作製した。
その結果、図19に示すように、走査距離が長くなるに従って、メニスカス領域の静電容量が低くなり、粒子濃度が低下していることが確認された。
また、図20に示すように、メニスカス領域における粒子濃度の減少に伴って、作製される粒子膜の密度も低下していた。これは、3.7重量%粒子分散水溶液を用いて成膜したものに相当する粒子密度であった。
尚、図20に示す粒子密度分布のグラフは、得られたSEMのデータから推測したものである。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の粒子膜の製造方法は、実用サイズの基板上に成膜する場合であっても均一に粒子膜を成膜することができる。このため、基板上に、粒子膜を成膜することが要求される各種用途に好適に適用できる。
1 第一の基板
2 第二の基板
3 粒子濃度測定手段
4 粒子分散液
5 メニスカス領域
6 撓み測定手段
7 初期条件設定手段
11 基板配置手段
12 基板移動手段
13 粒子濃度調整手段
14 基板速度可変手段
15 電界付与手段
16 粒子分散液供給手段
20 粒子膜の製造装置
20’ 粒子膜の製造装置
20’’粒子膜の製造装置

Claims (14)

  1. 第一の基板の位置を、当該第一の基板上に対向して配置した第二の基板に対して、当該第一の基板の面方向に沿って変化させながら、上記第一の基板と上記第二の基板との間に充填された粒子分散液の、上記第一の基板の位置の変化する方向側におけるメニスカス領域において、溶媒を蒸発させることにより、上記第一の基板上に粒子膜を形成させる粒子膜製造装置であって、
    当該メニスカス領域における粒子濃度を測定する粒子濃度測定手段と、
    上記粒子濃度測定手段により測定された粒子濃度に基づいて、上記メニスカス領域における粒子濃度を調整する粒子濃度調整手段と、
    を備えていることを特徴とする粒子膜の製造装置。
  2. 上記粒子膜が単粒子膜であることを特徴とする請求項1に記載の粒子膜の製造装置。
  3. 上記粒子濃度測定手段は、センサープローブを有する静電容量計を備え、当該センサープローブによって上記メニスカス領域の静電容量を非接触で測定して、当該静電容量から粒子濃度を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の粒子膜の製造装置。
  4. 上記粒子濃度測定手段は、センサープローブを具備した静電容量計を備え、当該センサープローブによって上記メニスカス領域の静電容量を非接触で測定して、当該静電容量から、メニスカス領域の溶媒が蒸発する状況下における粒子濃度を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載の粒子膜の製造装置。
  5. 上記センサープローブと上記メニスカス領域を含む第一の基板との距離が、200μm〜3000μmであることを特徴とする請求項3又は4に記載の粒子膜の製造装置。
  6. センサープローブを備えた静電容量型変位計により、当該センサープローブと第一の基板との間に形成される静電容量値から上記第一の基板の撓みの度合いを測定する撓み測定手段を更に備え、
    上記粒子濃度測定手段は、メニスカス領域の静電容量に加えて、上記撓み測定手段により測定した撓みの度合いに基づいて粒子濃度を決定することを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載の粒子膜の製造装置。
  7. 上記粒子濃度調整手段は、上記第一の基板と第二の基板との間に直流電界を印加することにより、上記メニスカス領域における粒子濃度を調整することを特徴とする請求項3〜6の何れか1項に記載の粒子膜の製造装置。
  8. 上記粒子濃度調整手段は、上記第一の基板の位置の変化速度を制御することにより、上記メニスカス領域における粒子濃度を調整することを特徴とする請求項3〜7の何れか1項に記載の粒子膜の製造装置。
  9. 第一の基板の位置を、当該第一の基板上に対向して配置した第二の基板に対して、当該第一の基板の面方向に沿って変化させながら、上記第一の基板と上記第二の基板との間に充填された粒子分散液の、上記第一の基板の位置の変化する方向側におけるメニスカス領域において、溶媒を蒸発させることにより、上記第一の基板上に粒子膜を形成させる粒子膜の製造方法であって、
    当該メニスカス領域における粒子濃度を測定する粒子濃度測定工程と、
    上記粒子濃度測定工程により測定された粒子濃度に基づいて、上記メニスカス領域における粒子濃度を調整する粒子濃度調整工程とを含むことを特徴とする粒子膜の製造方法。
  10. 上記粒子濃度測定工程では、センサープローブを備えた静電容量計によって、上記メニスカス領域の静電容量を非接触で測定して、当該静電容量から粒子濃度を決定することを特徴とする請求項9に記載の粒子膜の製造方法。
  11. 上記粒子濃度測定工程は、センサープローブを備えた静電容量計によって、上記メニスカス領域の静電容量を非接触で測定して、当該静電容量から、メニスカス領域の溶媒が蒸発する状況下における粒子濃度を決定することを特徴とする請求項9又は10に記載の粒子膜の製造方法。
  12. センサープローブを備えた静電容量型変位計により、当該センサープローブと第一の基板との間に形成される静電容量値から上記第一の基板の撓みの度合いを測定する撓み測定工程を更に含み、
    上記粒子濃度測定工程は、上記静電容量に加えて上記撓み測定工程により測定した撓みの度合いに基づいて粒子濃度を決定することを特徴とする請求項10又は11に記載の粒子膜の製造方法。
  13. 上記粒子濃度調整工程は、上記第一の基板と第二の基板との間に直流電界を印加して、上記メニスカス領域における粒子濃度を調整することを特徴とする請求項10〜12の何れか1項に記載の粒子膜の製造方法。
  14. 上記粒子濃度調整工程は、第一の基板の位置の変化速度を制御することにより、上記メニスカス領域における粒子濃度を調整することを特徴とする請求項10〜13の何れか1項に記載の粒子膜の製造方法。
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