JP5322188B1 - 携帯型led光照射器 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型かつ軽量で持ち運びができ、しかも消費電力の少ない安価な携帯型LED光照射器を提供する。
【解決手段】本発明の携帯型LED光照射器1は、正面に挿入口4が設けられた筐体2と、筐体内に設けられ、義歯床Dを収容する大きさの照射室3と、照射室内に設けられ、挿入口4から挿入した義歯床Dを載置する載置台5と、照射室内の載置台5と対向する位置に設けられ、直列接続した複数個のLEDを複数列並べて配置したLED群12,12,…から載置台5に向けて集中的にLED光を照射する光源部9と、筐体2に内蔵され、商用電源からの電力をLEDの定格電圧に変換して光源部9に供給する電源部15と、電源部15から光源部9のLED群12に流れる電流を検出し、検出した電流が制限電流を超えたときにLED群12に流れる電流を遮断しつつ一定の制限電流が流れるように制御する電流制限回路30を備えて構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の携帯型LED光照射器1は、正面に挿入口4が設けられた筐体2と、筐体内に設けられ、義歯床Dを収容する大きさの照射室3と、照射室内に設けられ、挿入口4から挿入した義歯床Dを載置する載置台5と、照射室内の載置台5と対向する位置に設けられ、直列接続した複数個のLEDを複数列並べて配置したLED群12,12,…から載置台5に向けて集中的にLED光を照射する光源部9と、筐体2に内蔵され、商用電源からの電力をLEDの定格電圧に変換して光源部9に供給する電源部15と、電源部15から光源部9のLED群12に流れる電流を検出し、検出した電流が制限電流を超えたときにLED群12に流れる電流を遮断しつつ一定の制限電流が流れるように制御する電流制限回路30を備えて構成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、義歯床のリベース材として用いられるアクリル系レジンおよび硬質レジンを硬化させるLED光照射器に係り、特に、歯科訪問診療で義歯床を補修する際に使用できるように持ち運び可能とした携帯型LED光照射器に関する。
現在、日本では高齢化率が23%を超える超高齢化社会に突入しており、在宅介護を受ける高齢者に対する歯科訪問診療が重要な課題となっている。また、歯科訪問診療の多くは義歯床の補修であるため、補修用のリベース材を使用する機会が多くなり、変形の少ない光硬化型リベース材の需要も多くなりつつある。しかし、歯科訪問診療で光硬化型リベース材を使用するに当たっては、歯科医が持ち運びできるコンパクトな光照射器が必要となるが、小型かつ軽量でしかも安価な器具は現在のところ市販されていない。したがって、前記のような光硬化型リベース材はほとんど使用されていないのが現状である。
例えば、従来の光照射器として、下記の特許文献1には歯科用修復部材の光硬化装置が開示されている。この装置は、筐体内の上方にハロゲンランプを配設し、その下方にターンテーブルを設置して、ハロゲンランプのエネルギーでターンテーブル上の修復部材を光硬化させ、ターンテーブルに吸引パイプと減圧ゴムパイプを介して接続された真空ポンプにより、ターンテーブル上の隙間の空気を吸引して排気するように構成されている。また、筐体下方にはファンが設けられていて、ファンにより吸気口から外気を吸引し、ターンテーブル上の修復部材を冷却した後、ハロゲンランプの熱を排気口から外部に排気するようになっている。ところが、この装置の場合、ハロゲンランプ、ターンテーブル、真空ポンプ、ファンといった大きなサイズの構成部品が多く、大型で重量が嵩み、とても持ち運びできるものではない。また、光源としてハロゲンランプ(100〜300W)を使用しているため、熱が発生するとともに、消費電力が多くなり、運転コストが高くなるという問題もある。
本発明は、前記のような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、小型かつ軽量で持ち運びができ、しかも消費電力の少ない安価な携帯型LED光照射器を提供することにある。
この目的を達成するため、本発明の携帯型LED光照射器は、正面に挿入口が設けられた筐体と、前記筐体内に設けられ、義歯床または石膏模型を収容する大きさの照射室と、前記照射室内に設けられ、前記挿入口から挿入した義歯床または石膏模型を載置する載置台と、前記照射室内の前記載置台と対向する位置に設けられ、直列接続した複数個のLEDを複数列並べて配置したLED群から前記載置台に向けて集中的にLED光を照射する光源部と、前記筐体に内蔵され、商用電源からの電力をLEDの定格電圧に変換して前記光源部に供給する電源部と、前記電源部から前記光源部のLED群に流れる電流を検出し、検出した電流が制限電流を超えたときに前記LED群に流れる電流を制御する電流制限回路と、を備え、前記電流制限回路が、前記電源部を構成する全波整流回路またはコンデンサインプット型整流回路の出力端に一端が接続されたバイアス抵抗と、前記バイアス抵抗の他端にゲートが接続され、かつ、前記LED群にドレインが接続されたFETと、前記バイアス抵抗の他端にコレクタが接続され、かつ、前記FETのソースにベースが接続されたトランジスタと、前記FETのソースに一端が接続され、かつ、前記トランジスタのエミッタに他端が接続された電流制限抵抗と、からなるとともに、前記電流制限抵抗と並列に温度センサが接続され、当該温度センサにより温度上昇を検知したときに前記LED群への電流を遮断することを特徴とする。
本発明の携帯型LED光照射器において、前記電源部は、等電圧分配方式あるいはトランス方式の電源回路を採用することができる。等電圧分配方式の電源回路は、前記商用電源に入力端子を介して接続される巻線と、この巻線を均等に分割した個々の出力端子に接続され、前記LED群に直流電圧を供給する全波整流回路とから構成される。また、トランス方式の電源回路は、前記商用電源に入力端子を介して接続される巻線と、この巻線の出力端子に接続され、前記LED群に直流電圧を供給するコンデンサインプット型整流回路とから構成される。
本発明の携帯型LED光照射器において、前記光源部が、前記筐体の天板から前記載置台に向かって開口部が広くなる断面略台形状の基板と、この基板上に実装された複数列のLED群とからなるLED基板により構成されて前記光源部は、前記筐体の天板から前記載置台に向かって開口部が広くなる断面略台形状の基板と、この基板上に実装された複数列のLED群とからなるLED基板により構成されており、かつ、前記LED基板と前記筐体との間にLED光放熱用の隙間あるいはアルミニウム製の放熱板が設けられている構造を採用することができる。また、前記照射室の内面には、鏡面加工が施されているのが好ましい。
本発明の携帯型LED光照射器によれば、前記の構成を採用したことにより、以下のような作用効果が得られる。
(1)小型かつ軽量で、しかも消費電力が少なく、持ち運びが可能であるため、歯科訪問診療用の携帯器具として好適に使用することができる。
(2)電源部として等電圧分配方式あるいはトランス方式の電源回路を使用したことにより、発熱がほとんど起こらないため、放熱用のファンが不要となり、また熱によるリベース材の変形を防ぐことができる。
(3)商用電源(50Hzあるいは60Hz)を扱うため、高周波ノイズ対策の必要がない。
(4)回路構成が少ない部品で済むため、故障しにくく、長寿命である。
(5)商用電源を扱い、直接、交流電圧を分割して使用するため、効率が非常に良い。
(6)商用電源を分割して使用してもトランスの磁心には電流が流れないので、小型かつ軽量化できる。
(1)小型かつ軽量で、しかも消費電力が少なく、持ち運びが可能であるため、歯科訪問診療用の携帯器具として好適に使用することができる。
(2)電源部として等電圧分配方式あるいはトランス方式の電源回路を使用したことにより、発熱がほとんど起こらないため、放熱用のファンが不要となり、また熱によるリベース材の変形を防ぐことができる。
(3)商用電源(50Hzあるいは60Hz)を扱うため、高周波ノイズ対策の必要がない。
(4)回路構成が少ない部品で済むため、故障しにくく、長寿命である。
(5)商用電源を扱い、直接、交流電圧を分割して使用するため、効率が非常に良い。
(6)商用電源を分割して使用してもトランスの磁心には電流が流れないので、小型かつ軽量化できる。
以下、本発明の実施形態について、願書に添付した図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態の携帯型LED光照射器(以下、単に「光照射器」という。)1は、歯科訪問診療で義歯床D(石膏模型でも良い)を補修する際に、リベース材として用いられるアクリル系レジンおよび光重合型硬質レジンを硬化させるための器具である。この光照射器1は、直方体型の筐体2(例.幅139mm×奥行113mm×高さ169mm)を備えており、筐体2の内部には、少なくとも義歯床Dを収容することができる大きさの照射室3(例.幅105mm×奥行90mm×高さ95mm)が設けられている。
筐体2の正面には、照射室3に義歯床Dを挿入するために開口した挿入口4が設けられており、照射室3内には、挿入口4から挿入した義歯床Dを載せて置く載置台5が設けられている。また、筐体2の正面には、電源のONとOFFを切り換える押しボタン式の電源スイッチ6が設けられており、筐体2の背面には、商用電源のコンセントに接続される差込プラグ7と配線コード8が一体に設けられている。なお、筐体2は、軽量化の観点や、後述する光源部9からのLED光が反射し易いように、白色の合成樹脂等の素材で構成されていると良い。また、LED光の反射効率を高める観点から、照射室3の内面に、例えばアルミ粘着シートを貼り付けるかあるいはクロムめっきを施すことにより、鏡面加工が施されていても良い。この場合、アルミ粘着シートよりもクロムめっきの方が安価に製作できるので好ましい。
照射室3内には、アクリル系レジンおよび光重合型硬質レジンを硬化させるための光を照射する光源部9が設けられている。光源部9は、載置台5と対向するように、照射室3の天井にボルトで取付固定されたLED基板10により構成されており、基板上に実装された複数個のLEDから載置台5に向けてピーク強度が波長460nm付近のLED光を集中的に照射するようになっている。
図2に示すように、本実施形態のLED基板10は、放熱性に優れたアルミニウムや銅等の金属製のメタル基板11と、メタル基板11に半田付けされた複数列のLED群12,12,…とから構成されている。メタル基板11は、LEDの照射効率を高めるため、図1に示すように、筐体2の天板から載置台5に向かって次第に開口部が広くなるように、折り曲げ角度を135度に設定した断面略台形状に成形されている。また、各LED群12は3個のLED(3W)を導線13で直列に接続したものであり、この1列3個のLED群12を、上部に4列と左右に各1列奥行方向に沿って並べて配置し、さらに、奥側に1列幅方向に沿って並べて配置することにより、計7列21個のLEDにより光源部9が構成されている。
ここで、LED群12を構成する個々のLEDは、レンズ付きLEDで集光して照射効率を高めているが、これに限らず、レンズ無しのLEDやパワーLEDを使用することもできる。本実施形態では、広照射角(140度)のLEDランプ「X-Lamp XT-E ロイヤルブルー(CREE.Inc.)」を使用した。なお、LED群12を構成するLEDの個数は特に限定されない。また、図1に示すように、LED光の放熱性を高める目的でLED基板10と筐体2との間に隙間14が設けられているが、この構造に代えて、LED基板10と筐体2との間に熱伝導率の高いアルミニウム製の放熱板(図示略)を介在させた構造にしても良い。
さらに、筐体2には前記光源部9に電力を供給する電源部15が内蔵されている。電源部15は、照射室3の下段に設けられた電源格納室16に格納されており、外部の商用電源から配線コード8を介して入力された電力を照射室3内に設置された光源部9へと供給するように構成されている。また、電源部15は、商用電源の電源電圧をLEDの定格電圧に変換する機能を有しており、例えば等電圧分配(EVD:Equal Voltage Distributor)方式の電源回路(特許第4657382号)や、トランス方式の電源回路を採用することができる。
図3は等電圧分配方式の電源回路を採用した電源部15の配線図である。この電源部15は7分割整流回路であり、前記電源スイッチ6と、入力端子17と、巻線18と、出力端子19と、全波整流回路20とから構成されている。入力端子17は前記配線コード8を介して商用電源に接続される。巻線18は単巻変圧器(オートトランス)からなり、電源スイッチ6を介して入力端子17に接続されている。また、巻線18の出力側には7分割された複数の導線を介して出力端子19,19,…が設けられており、各出力端子19には全波整流回路20を介して3個のLEDが直列に接続されている。この3個のLEDからなるLED群12を7列設けることによって、前記光源部15が構成されている。
この等電圧分配方式の電源回路によれば、電源スイッチ6をONにすると、商用電源から入力されたAC100Vの電源電圧が巻線18で降圧されて均等に分割される。そして、均等に分割された交流電圧は、全波整流回路20で整流されて直流電圧に変換され、安定した電力が各LED群12に供給される。これにより、各LED群12のすべてのLEDが点灯し、光源部9から載置台5に向けてLED光が照射されるようになっている。
図4はトランス方式の電源回路を採用した電源部15の配線図である。この電源部15はコンデンサインプット型整流回路であり、前記電源スイッチ6と、入力端子17と、巻線18と、出力端子19と、全波整流回路20と、電解コンデンサ21と、電流制限抵抗22とから構成されている。この電源回路において、巻線18はEIトランスやトロイダルトランスからなり、電源スイッチ6を介して入力端子17に接続されている。また、巻線18の出力側には導線を介して出力端子19が設けられており、この出力端子19には全波整流回路20、電解コンデンサ21、及び電流制限抵抗22を介して21個(3個×7)のLEDが直列に接続されている。この21個のLEDを直列接続したLED群12,12,…が、前記光源部9を構成することになる。
このトランス方式の電源回路によれば、電源スイッチ6をONにすると、商用電源から入力されたAC100Vの電源電圧が巻線18で降圧される。そして、降圧された交流電圧は、全波整流回路20で整流されて直流電圧に変換され、電解コンデンサ21によって脈動を除去した安定的な電力がLED群12に供給される。これにより、LED群12のすべてのLEDが点灯し、光源部9から載置台5に向けてLED光が照射されるようになっている。
また、この光照射器1には、全波整流回路20と光源部9との間に電流制限回路30が設けられているため、LED群12に流れる電流が一定に維持され、ちらつきを抑えて安定したLED光が照射されるとともに、電源を入れたまま時間が経過しても一定の温度以上に上昇しないようになっている。すなわち、電流制限回路30は、電源部15からLED群12に流れる電流を検出し、検出した電流が制限電流を超えたときにLED群12に流れる電流を遮断しつつ一定の制限電流が流れるように制御するものである。
図5は電流制限回路30の一例を示すものであり、この電流制限回路30は、バイアス抵抗31と、FET32と、トランジスタ33と、電流制限抵抗34を備えてなる。バイアス抵抗31は、一端がダイオード35を介して全波整流回路20の出力端に接続され、他端がFET32のゲートに接続されている。FET32は、LED群12にドレインが接続され、電流制限抵抗34の一端にソースが接続されている。トランジスタ33は、FET32のソースにベースが接続され、バイアス抵抗31の他端にコレクタが接続され、電流制限抵抗34の他端にエミッタが接続されている。なお、ツェナーダイオード36はLED群12を過電圧から保護するための素子、コンデンサ37は脈流を取り除いて直流に整流するための素子、コンデンサ38は発振を防止して安定化するための素子である。
図5の構成によれば、バイアス抵抗31からFET32のゲート・ソース間に電圧がかかるとFET32がONし、LED群12に電流が流れてLEDが点灯する。また、FET32のゲート・ソース間電圧が0.65Vを超える(電流制限抵抗34に流れる電流が制限電流1.5Aを超える)と、トランジスタ33のベースにバイアス電圧がかかり、トランジスタ33がONし、コレクタ・エミッタ間に電流が流れる。これにより、FET32がOFFし、LED群12に流れる電流が遮断される。このFET32とトランジスタ33のON/OFF切替が高速で行われることにより、LED群12に定格を超える過電流が流れるのを阻止し、LED群12に流れる電流が一定の制限電流1.5Aに維持されるようになっている。したがって、電源スイッチ6を切り忘れても、過電流により筐体2が高温化するのを防止することができる。なお、図示しないが、電流制限抵抗34と並列にサーミスタ等の温度センサを接続し、温度上昇を検知してLED群12への電流を遮断する回路構成にしても良い。
図6は電流制限回路30の他の例を示すものであり、この電流制限回路30は、バイアス抵抗39と、2個のトランジスタ40,41と、電流検出抵抗42を備えてなる。バイアス抵抗39は、一端が全波整流回路20の出力端に接続され、他端が第1のトランジスタ40のベースと、第2のトランジスタ41のコレクタに接続されている。第1のトランジスタ40は、LED群12にコレクタが接続され、電流検出抵抗42の一端にエミッタが接続されている。第2のトランジスタ41は、第1のトランジスタ40のエミッタにベースが接続され、電流検出抵抗42の他端にエミッタが接続されている。なお、図示したように、LED群12を過電圧から保護するためにツェナーダイオード43を設けても良い。
図6の構成によれば、バイアス抵抗39から第1のトランジスタ40のベースにバイアス電圧がかかると、第1のトランジスタ40がONし、LED群12に電流が流れてLEDが点灯する。また、電流検出抵抗42に流れる電流が制限電流を超えると、第2のトランジスタ41のベースにバイアス電圧がかかり、第2のトランジスタ41がONし、第1のトランジスタ40のバイアス電圧が遮断される。これにより、第1のトランジスタ40がOFFし、LED群12に流れる電流が遮断される。この2個のトランジスタ40,41のON/OFF切替が高速で行われることにより、LED群12に定格を超える過電流が流れるのを阻止し、LED群12に流れる電流が一定の制限電流に維持されるようになっている。
なお、電流制限回路30として図5と図6の2つの例を挙げたが、流れる電流が大きい場合には図5の回路の方が好ましく、流れる電流が小さい場合には構成が簡単な図6の回路の方が好ましい。
以上説明した実施形態において、電源部15は、上述したものに代えてスイッチング電源を用いることもできる。
以上が本実施形態の光照射器の構成であり、以下その使用方法を説明する。
この光照射器1は、歯科訪問診療で義歯床Dを補修する際に、家庭用の商用電源を利用して、義歯床Dに接着したアクリル系レジンおよび光重合型硬質レジンを短時間で硬化させる簡易型の器具として使用することができる。
図1において、まず、光照射器1の差込プラグ7を家庭用の商用電源のコンセントに接続する。次に、ペースト状のリベース材を塗布して義歯床Dを補修する。ここで、リベース材は、LED光(波長460nm付近のピーク強度)の照射により硬化する光重合型硬質レジンを使用する。その成分としては、光硬化性モノマー、光重合開始剤(増感剤)、光重合促進剤(還元剤)で構成され、光硬化性モノマーとしてウレタンメタクリレート、増感剤としてカンファーキノン、還元剤としてジメチルアミノエチルメタクリレート等を配合したものを使用することができる。
そして、前記光重合型硬質レジンを義歯床Dに塗布して補修した後、その義歯床Dを挿入口4から照射室3内に挿入し載置台5の上に置いてセットする。ここで、電源スイッチ6を押して電源をONにすると、電源部15から光源部9へと電力が供給され、照射室3の天井に配置されたLEDが点灯し、光源部9からLED光が照射される。このとき、照射室3内では、複数列のLED群12,12,…から載置台5の上の義歯床Dに向けて一斉にLED光が照射される。また、LEDから照射されたLED光は、筐体2の内壁面に反射して載置台5に集光する。これにより、LED光を受けた光重合型硬質レジンは光重合開始剤の架橋反応により素早く硬化するため、極めて短時間(約20〜30秒)で光重合型硬質レジンを硬化させることができる。
また、本実施形態の光照射器1では、光源部9から照射される光がLED光であり、UVランプのような有害な波長の紫外線ではないため、長期にわたって安全に、安心して使用することができる。しかも、電源部15に等電圧分配方式あるいはトランス方式の電源回路を採用したことにより、高周波トランスを使用したスイッチング電源に比べ、通電時に高周波ノイズが発生しないため静かである。また、発熱もほとんど起こらず、故障しにくく長寿命であるといった利点もある。さらに、小型かつ軽量であるため、持ち運びに便利であり、消費電力も少なく安価であるため、省エネ対策の製品である。
最後に、本発明の効果を試験により検証したので以下に説明する。
1.試験材料
《携帯型LED光照射器の試作》
この光照射器は、1列3個のLED(3W)のモジュールを上部4列、左右及び奥側に各1列配置し、計7列21個のLEDからなる光源部を備える。
電源回路は、当社の開発した等電圧分配器のオートトランスを使用した。
試作した光照射器の寸法は、幅139mm、奥行113mm、高さ169mmであり、照射室の内容積は、幅105mm、奥行90mm、高さ95mmである。
試験材料は、硬質レジンとして光重合型MFRハイブリッド超硬質レジン「Gradia DA3(GC CORPORATION、Lot
No.1201301)」を使用し、光照射器として比較例1「Α-Light(株式会社モリタ東京製作所)」、比較例2「Dentacolor XSc(Heraeus Kulzer)」、比較例3「LABOLIGHT
LV-III(GC CORPORATION)」、実施例1「試作器T1(本発明者)」、及び実施例2「試作器T2(本発明者)」を使用した。実施例2(試作器T2)は、実施例1(試作器T1)にさらに青色LEDを7列21個追加し、計42個のLEDを装着したものである。なお、これらの光照射器の波長分布を図7に示した。実施例1(T1)と実施例2(T2)は、波長460nm付近がピーク強度である。
《携帯型LED光照射器の試作》
この光照射器は、1列3個のLED(3W)のモジュールを上部4列、左右及び奥側に各1列配置し、計7列21個のLEDからなる光源部を備える。
電源回路は、当社の開発した等電圧分配器のオートトランスを使用した。
試作した光照射器の寸法は、幅139mm、奥行113mm、高さ169mmであり、照射室の内容積は、幅105mm、奥行90mm、高さ95mmである。
試験材料は、硬質レジンとして光重合型MFRハイブリッド超硬質レジン「Gradia DA3(GC CORPORATION、Lot
No.1201301)」を使用し、光照射器として比較例1「Α-Light(株式会社モリタ東京製作所)」、比較例2「Dentacolor XSc(Heraeus Kulzer)」、比較例3「LABOLIGHT
LV-III(GC CORPORATION)」、実施例1「試作器T1(本発明者)」、及び実施例2「試作器T2(本発明者)」を使用した。実施例2(試作器T2)は、実施例1(試作器T1)にさらに青色LEDを7列21個追加し、計42個のLEDを装着したものである。なお、これらの光照射器の波長分布を図7に示した。実施例1(T1)と実施例2(T2)は、波長460nm付近がピーク強度である。
2.試験方法
《試作器の性能試験》
(1)消費電力の測定
消費電力の測定は、検電器「ワットモニターTAP-TST8(サンワサプライ株式会社)」を使用し、20分間測定を行った。
(2)照度の測定
照度の測定は、照度計「LX2(三和電気計器株式会社)」を使用し、図8に示すように、載置台5の手前部の左側a、中央b、右側cの3箇所、中央部の左側d、中央e、右側fの3箇所、及び奥部の左側g、中央h、右側iの3箇所の計9箇所の測定を行った。LEDから載置台5までの距離は55mmである。
(3)温度上昇の測定
温度上昇の測定は、デジタル温度計を使用し、照射室内の温度を20分間測定した。
《歯科理工学的性質試験》
(4)硬化深さの測定
硬質レジンを金型(φ6×12×3mm穴)に充填し、ポリエステルフィルム(3M-ESPE)及びスライドグラスで上下面を圧接後、スライドグラスを除去して光照射器の照射室内に設置して光照射を行った。
光照射時間は210秒とし、光照射終了直後に金型から硬質レジンを取り外し、未重合部分をアルコールワッテで除去した。
硬化深さの測定には、ダイヤルシックネスゲージ(精度1/100mm、ピーコック(株式会社尾崎製作所))を用いた。試料はそれぞれ硬質レジンと光照射器の組み合わせで6個とした。
(5)曲げ強さの測定
硬質レジンを金型(2×2×25mm)に充填し、上下面をポリエチレンストリップスで被覆して圧接した後、光照射器の照射室内に設置して光照射を行った。光照射時間は片面30秒ずつ行い予備重合とし、金型から取り外してから更に150秒間、光照射して重合を完了した。
硬化した試験体は、バリを除去した後、#1500のカーボランダムペーパーで研磨して仕上げた。その後、37℃の水中に24時間保管して試験に供した。
曲げ強さの測定には、万能試験機5567型(インストロン)を使用し、支点間距離20mm、クロスヘッドスピード1mm/minで曲げ試験を行った。試験体はそれぞれ10個とした。
《試作器の性能試験》
(1)消費電力の測定
消費電力の測定は、検電器「ワットモニターTAP-TST8(サンワサプライ株式会社)」を使用し、20分間測定を行った。
(2)照度の測定
照度の測定は、照度計「LX2(三和電気計器株式会社)」を使用し、図8に示すように、載置台5の手前部の左側a、中央b、右側cの3箇所、中央部の左側d、中央e、右側fの3箇所、及び奥部の左側g、中央h、右側iの3箇所の計9箇所の測定を行った。LEDから載置台5までの距離は55mmである。
(3)温度上昇の測定
温度上昇の測定は、デジタル温度計を使用し、照射室内の温度を20分間測定した。
《歯科理工学的性質試験》
(4)硬化深さの測定
硬質レジンを金型(φ6×12×3mm穴)に充填し、ポリエステルフィルム(3M-ESPE)及びスライドグラスで上下面を圧接後、スライドグラスを除去して光照射器の照射室内に設置して光照射を行った。
光照射時間は210秒とし、光照射終了直後に金型から硬質レジンを取り外し、未重合部分をアルコールワッテで除去した。
硬化深さの測定には、ダイヤルシックネスゲージ(精度1/100mm、ピーコック(株式会社尾崎製作所))を用いた。試料はそれぞれ硬質レジンと光照射器の組み合わせで6個とした。
(5)曲げ強さの測定
硬質レジンを金型(2×2×25mm)に充填し、上下面をポリエチレンストリップスで被覆して圧接した後、光照射器の照射室内に設置して光照射を行った。光照射時間は片面30秒ずつ行い予備重合とし、金型から取り外してから更に150秒間、光照射して重合を完了した。
硬化した試験体は、バリを除去した後、#1500のカーボランダムペーパーで研磨して仕上げた。その後、37℃の水中に24時間保管して試験に供した。
曲げ強さの測定には、万能試験機5567型(インストロン)を使用し、支点間距離20mm、クロスヘッドスピード1mm/minで曲げ試験を行った。試験体はそれぞれ10個とした。
3.試験結果
(1)消費電力の測定結果
図9に示すように、実施例1(T1)と実施例2(T2)の消費電力はそれぞれ30Wと60Wであり、比較例1(α)の750W、比較例2(D)の1300W、比較例3(L)の130Wに比べ、非常に省エネであった。
(2)照度の測定結果
図10に示すように、実施例1(T1)の場合、手前部、中央部及び奥部の平均値は、それぞれ174kLx、189kLx、167kLxであった。最低値は奥部右側の151kLx、最高値は中央部中央の204kLxであり、若干のばらつきが生じたものの、すべて150kLx以上の照度が得られた。
(3)温度上昇の測定結果
図11に示すように、実施例1(T1)の場合、電源投入時は27.3℃、30秒後は27.9℃、60秒後は29.9℃、180秒後は33.0℃、300秒後は35.0℃、及び600秒後は39.4℃と、時間の経過に伴いわずかに発熱が起こったが、ファンを使用しなくても作業上問題のないレベルであった。
(4)硬化深さの測定結果
図12に示すように、硬化深さは、比較例1(G-α)が3.49±0.17mm、比較例2(G-D)が3.61±0.08mm、比較例3(G-L)が3.71±0.12mmであったのに対し、実施例1(G-T1)が2.96±0.08mm、実施例2(G-T2)が3.51±0.10mmの値を示した。
(5)曲げ強さの測定結果
図13に示すように、曲げ強さは、比較例3(G-L)が93.8±9.9MPa、実施例1(G-T1)が95.2±17.4MPa、実施例2(G-T2)が96.6±11.9MPaの値を示した。
(1)消費電力の測定結果
図9に示すように、実施例1(T1)と実施例2(T2)の消費電力はそれぞれ30Wと60Wであり、比較例1(α)の750W、比較例2(D)の1300W、比較例3(L)の130Wに比べ、非常に省エネであった。
(2)照度の測定結果
図10に示すように、実施例1(T1)の場合、手前部、中央部及び奥部の平均値は、それぞれ174kLx、189kLx、167kLxであった。最低値は奥部右側の151kLx、最高値は中央部中央の204kLxであり、若干のばらつきが生じたものの、すべて150kLx以上の照度が得られた。
(3)温度上昇の測定結果
図11に示すように、実施例1(T1)の場合、電源投入時は27.3℃、30秒後は27.9℃、60秒後は29.9℃、180秒後は33.0℃、300秒後は35.0℃、及び600秒後は39.4℃と、時間の経過に伴いわずかに発熱が起こったが、ファンを使用しなくても作業上問題のないレベルであった。
(4)硬化深さの測定結果
図12に示すように、硬化深さは、比較例1(G-α)が3.49±0.17mm、比較例2(G-D)が3.61±0.08mm、比較例3(G-L)が3.71±0.12mmであったのに対し、実施例1(G-T1)が2.96±0.08mm、実施例2(G-T2)が3.51±0.10mmの値を示した。
(5)曲げ強さの測定結果
図13に示すように、曲げ強さは、比較例3(G-L)が93.8±9.9MPa、実施例1(G-T1)が95.2±17.4MPa、実施例2(G-T2)が96.6±11.9MPaの値を示した。
4.結論
実施例1(T1)と実施例2(T2)は、共に既存の光照射器に比べて消費電力が少ないにも関わらず、硬質レジン硬化用の光照射器として十分な機能を発揮できることが判明した。なお、LEDの個数を2倍にした実施例2(T2)は、硬化深さと曲げ強さの点で実施例1(T1)よりも高い値を示したが、消費電力及び発熱の観点から考えると、実施例1(T1)の方がより優れているといえる。
実施例1(T1)と実施例2(T2)は、共に既存の光照射器に比べて消費電力が少ないにも関わらず、硬質レジン硬化用の光照射器として十分な機能を発揮できることが判明した。なお、LEDの個数を2倍にした実施例2(T2)は、硬化深さと曲げ強さの点で実施例1(T1)よりも高い値を示したが、消費電力及び発熱の観点から考えると、実施例1(T1)の方がより優れているといえる。
≪異なる試作器の性能試験≫
試作器の仕様は以下のとおりである。
試作器A
外形寸法:幅140mm、奥行110mm、高さ170mm
内寸法:幅104mm、奥行93mm、高さ90mm
光源部:青色LEDモジュール
青色LED81個、抵抗8.2Ω9個
出力ピーク波長:460〜466nm
試作器Aの波長分布を図14に示した。
試作器B
外形寸法:幅140mm、奥行110mm、高さ170mm
内寸法:幅104mm、奥行93mm、高さ90mm
光源部:2波長タイプLEDモジュール
青色LED41個、紫色LED40個、抵抗5.1Ω9個)
出力ピーク波長:460〜466nm(青色LED)と400〜410nm(紫色LED)
試作器Bの波長分布を図15に示した。
試験材料は以下のものを使用した。
試料1:Gradia DA3(GC CORPORATION)
試料2:Pearleste DA3(株式会社トクヤマデンタル)
試料3:トクソーライトリベース(株式会社トクヤマデンタル)
試料4:Mild Rebaron
LC(GC CORPORATION)
試作器の仕様は以下のとおりである。
試作器A
外形寸法:幅140mm、奥行110mm、高さ170mm
内寸法:幅104mm、奥行93mm、高さ90mm
光源部:青色LEDモジュール
青色LED81個、抵抗8.2Ω9個
出力ピーク波長:460〜466nm
試作器Aの波長分布を図14に示した。
試作器B
外形寸法:幅140mm、奥行110mm、高さ170mm
内寸法:幅104mm、奥行93mm、高さ90mm
光源部:2波長タイプLEDモジュール
青色LED41個、紫色LED40個、抵抗5.1Ω9個)
出力ピーク波長:460〜466nm(青色LED)と400〜410nm(紫色LED)
試作器Bの波長分布を図15に示した。
試験材料は以下のものを使用した。
試料1:Gradia DA3(GC CORPORATION)
試料2:Pearleste DA3(株式会社トクヤマデンタル)
試料3:トクソーライトリベース(株式会社トクヤマデンタル)
試料4:Mild Rebaron
LC(GC CORPORATION)
(1)消費電力の測定結果
試作器Aの消費電力は19W、試作器Bの消費電力は14Wであり、両者とも非常に省エネであった。
(2)温度上昇の測定結果
図16に示すように、試作器Aの場合、電源投入時は23.0℃であり、時間の経過とともに徐々に上昇し、3600秒後は68.3℃であった。また、図17に示すように、試作器Bの場合、電源投入時は21.0℃であり、時間の経過とともに徐々に上昇し、3600秒後は67.8℃であった。両者ともに、多少の発熱が起こったが、ファンを使用しなくても作業上問題のないレベルであった。
(3)硬化深さの測定結果
図18に示すように、試作器Aによると、試料2を除き、3.0mm以上の硬化深さが得られた。また、図19に示すように、試作器Bによると、試料1〜4のすべてにおいて3.0mm以上の硬化深さが得られた。さらに、試料1〜4以外の硬質レジンとして、例えば「セラマージュ(株式会社松風)」、「エステニアC&B(クラレメディカル株式会社)」、「プライムアート(サンメディカル株式会社)」、「プロシモ(GC CORPORATION)」の他、オペークでも3.0mm以上の硬化が可能であった。
試作器Aの消費電力は19W、試作器Bの消費電力は14Wであり、両者とも非常に省エネであった。
(2)温度上昇の測定結果
図16に示すように、試作器Aの場合、電源投入時は23.0℃であり、時間の経過とともに徐々に上昇し、3600秒後は68.3℃であった。また、図17に示すように、試作器Bの場合、電源投入時は21.0℃であり、時間の経過とともに徐々に上昇し、3600秒後は67.8℃であった。両者ともに、多少の発熱が起こったが、ファンを使用しなくても作業上問題のないレベルであった。
(3)硬化深さの測定結果
図18に示すように、試作器Aによると、試料2を除き、3.0mm以上の硬化深さが得られた。また、図19に示すように、試作器Bによると、試料1〜4のすべてにおいて3.0mm以上の硬化深さが得られた。さらに、試料1〜4以外の硬質レジンとして、例えば「セラマージュ(株式会社松風)」、「エステニアC&B(クラレメディカル株式会社)」、「プライムアート(サンメディカル株式会社)」、「プロシモ(GC CORPORATION)」の他、オペークでも3.0mm以上の硬化が可能であった。
1…携帯型LED光照射器
2…筐体
3…照射室
4…挿入口
5…載置台
6…電源スイッチ
7…差込プラグ
8…配線コード
9…光源部
10…LED基板
11…メタル基板
12…LED群
13…導線
14…隙間
15…電源部
16…電源格納室
17…入力端子
18…巻線
19…出力端子
20…全波整流回路
21…電解コンデンサ
22…電流制限抵抗
30…電流制限回路
31…バイアス抵抗
32…FET
33…トランジスタ
34…電流制限抵抗
35…ダイオード
36…ツェナーダイオード
37…コンデンサ(脈流除去用)
38…コンデンサ(発振防止用)
39…バイアス抵抗
40…第1のトランジスタ
41…第2のトランジスタ
42…電流検出抵抗
43…ツェナーダイオード
2…筐体
3…照射室
4…挿入口
5…載置台
6…電源スイッチ
7…差込プラグ
8…配線コード
9…光源部
10…LED基板
11…メタル基板
12…LED群
13…導線
14…隙間
15…電源部
16…電源格納室
17…入力端子
18…巻線
19…出力端子
20…全波整流回路
21…電解コンデンサ
22…電流制限抵抗
30…電流制限回路
31…バイアス抵抗
32…FET
33…トランジスタ
34…電流制限抵抗
35…ダイオード
36…ツェナーダイオード
37…コンデンサ(脈流除去用)
38…コンデンサ(発振防止用)
39…バイアス抵抗
40…第1のトランジスタ
41…第2のトランジスタ
42…電流検出抵抗
43…ツェナーダイオード
Claims (5)
- 正面に挿入口が設けられた筐体と、
前記筐体内に設けられ、義歯床または石膏模型を収容する大きさの照射室と、
前記照射室内に設けられ、前記挿入口から挿入した義歯床または石膏模型を載置する載置台と、
前記照射室内の前記載置台と対向する位置に設けられ、直列接続した複数個のLEDを複数列並べて配置したLED群から前記載置台に向けて集中的にLED光を照射する光源部と、
前記筐体に内蔵され、商用電源からの電力をLEDの定格電圧に変換して前記光源部に供給する電源部と、
前記電源部から前記光源部のLED群に流れる電流を検出し、検出した電流が制限電流を超えたときに前記LED群に流れる電流を制御する電流制限回路と、
を備え、
前記電流制限回路が、前記電源部を構成する全波整流回路またはコンデンサインプット型整流回路の出力端に一端が接続されたバイアス抵抗と、前記バイアス抵抗の他端にゲートが接続され、かつ、前記LED群にドレインが接続されたFETと、前記バイアス抵抗の他端にコレクタが接続され、かつ、前記FETのソースにベースが接続されたトランジスタと、前記FETのソースに一端が接続され、かつ、前記トランジスタのエミッタに他端が接続された電流制限抵抗と、からなるとともに、
前記電流制限抵抗と並列に温度センサが接続され、当該温度センサにより温度上昇を検知したときに前記LED群への電流を遮断する
ことを特徴とする携帯型LED光照射器。 - 前記電源部が、前記商用電源に入力端子を介して接続される巻線と、この巻線を均等に分割した個々の出力端子に接続され、前記LED群に直流電圧を供給する全波整流回路とから構成された等電圧分配方式の電源回路であることを特徴とする請求項1に記載の携帯型LED光照射器。
- 前記電源部が、前記商用電源に入力端子を介して接続される巻線と、この巻線の出力端子に接続され、前記LED群に直流電圧を供給するコンデンサインプット型整流回路とから構成されたトランス方式の電源回路であることを特徴とする請求項1に記載の携帯型LED光照射器。
- 前記光源部が、前記筐体の天板から前記載置台に向かって開口部が広くなる断面略台形状の基板と、この基板上に実装された複数列のLED群とからなるLED基板により構成されており、かつ、前記LED基板と前記筐体との間にLED光放熱用の隙間あるいはアルミニウム製の放熱板が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の携帯型LED光照射器。
- 前記照射室の内面に鏡面加工が施されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の携帯型LED光照射器。
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Publication Number | Publication Date |
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KR102418273B1 (ko) * | 2021-03-19 | 2022-07-06 | 선우윤 | 경화 기능을 갖는 레진 아트물 제조장치 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05164031A (ja) * | 1991-12-11 | 1993-06-29 | Hitachi Ltd | 内燃機関点火装置 |
JP2003033374A (ja) * | 2001-07-19 | 2003-02-04 | Shiyoufuu:Kk | 技工用光重合器 |
JP2004237049A (ja) * | 2003-02-05 | 2004-08-26 | Shiyoufuu:Kk | 技工用led光重合器 |
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2012
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Patent Citations (5)
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