JP5321940B2 - リングレーザジャイロの形成方法 - Google Patents

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Description

本発明はリングレーザジャイロの形成方法に関し、詳細には角度センサに適用され、簡易な構成のリングレーザジャイロの構成に関する。
角速度センサは、カーナビゲーション、カメラの手振れ補正、ゲーム、航空機、ロケット、ロボットなど多くの分野に応用されている。角速度センサ(ジャイロ)には光学式ジャイロ、回転型ジャイロ、振動型ジャイロなどがある。そのうち、振動型ジャイロは、特許文献1などに記載されており、近年MEMS技術により、安価に生産されるようになってきている。これらは圧電力、静電力により、物体を振動させ、発生するコリオリ力を検出して角速度を検出するものである。MEMSによる振動型ジャイロは小型で低コストであり、民生用機器に広く利用されるようになってきている。しかし、振動ジャイロはゼロ点オフセットが大きいため、絶対角度の検出には向かず、慣性航法に利用することは難しい。
また、航空機や潜水艦、ロケットなどに搭載されるような高精度な検出が必要な場合には、サニャック効果を用いた光ファイバジャイロやリングレーザジャイロが利用されている。光ファイバジャイロは特許文献2、特許文献3などに記載されている。光ファイバジャイロは、多数回巻かれた光ファイバーの両端面にレーザ光をスプリットして挿入する。巻いた面と垂直な軸方向を中心に角速度が加わると、分離された光に光路差が生じる。この光路差により分離された二つの光の間に位相差が生じる。この位相差を検出することにより、角速度を得るようになっている。しかし、この光ファイバジャイロは光の光路差を検出するためにファイバーを非常に長くする、つまり多く巻く必要があるため、温度変化に敏感であることが問題となる。
一方、リングレーザジャイロは複数のミラーによってリング状の光路をもつレーザ共振器を構成し、この光路中に時計回りと反時計回りのレーザを発振させ、両レーザ光の発振波長の差を検出して、角速度を検出するものである。しかし、このリングレーザジャイロも性能は良いが、比較的大きく、高価であるため一般民生用途に使用することは難しい。
そこで、MEMS技術により高精度な光ジャイロを容易にバッチ処理で形成する構成が特許文献4に提案されている。この特許文献4に提案されている光ジャイロはリングレーザジャイロの周回光路をシリコンの異方性エッチングを用いて形成されている。そのためより高精度な光ジャイロをバッチ処理で容易に形成することができる。しかし、特許文献4の光ジャイロは基板と平行な面に周回光路を形成しているため、1軸方向の検出しかできない。2軸方向の検出をするためには90deg向きを変えてもう一つ配置する必要があり、装置が大型化してしまう。また、リソグラフィーなどでレンズを形成する場合、基板表面に平行な光に対してレーザ光をコリメートするのが難しいという問題があった。そこで、シリコン基板(100)を積層し、異方性エッチングによるピラミッド状傾斜面を共振面として利用して、基板表面と垂直かつ互いに直交する二つの周回光路を形成し2軸方向の角速度を検出できるリングレーザジャイロが提案されている。
特開平10−227644号公報 特公昭62−39836号公報 特公平2−60127号公報 特許3,751,553号公報
しかしながら、上記リングレーザジャイロを構成する際、両周りの発振光の干渉縞を形成し、その動きを検出する必要があり、基板に垂直で直交した2方向の周回光路で発生した両周りのレーザ光を有効に取り出すためにはそれぞれの軸に三角形状のプリズムを配置する必要があったため構成が複雑になり、製作が困難であった。
本発明はこれらの問題点を解決するためのものであり、簡易な構成、かつ二軸方向の検出が可能である、リングレーザジャイロの形成方法を提供することを目的とする。
前記問題点を解決するために、干渉縞発生装置は、準平面を有する基体と、基準平面に直交する方向へ、基準平面に対して平行に積層される1以上の基板と、光源と、基準平面に直交する方向へ、基準平面に対して平行に積層される平板状プリズム基板とを有している。そして、プリズム基板の外周には発振したレーザ光を反射する反射膜が形成されている。また、基体及び/又は基板及び/又はプリズム基板には、光源からの光を反射する3以上の反射面が、基準平面に直交する平面内に該反射面の法線を有するように、かつ基準平面に平行又は所定角傾斜するように形成されている。更には、光源が平面内に光を放射するように配置され、光源から放射された光が3以上の反射面により平面内を順逆方向に周回してレーザ発振する周回光路を形成している。そして、プリズム基板の第1の反射面と、該第1の反射面に隣接する第2の反射面とのなす角が90度からズレており、周回光路内で発振した順逆方向のレーザ光のそれぞれの一部が、平板状プリズムの入射面からプリズム基板に入射し、順逆方向のレーザ光のうちいずれか一方のレーザ光がプリズム基板の第1の反射面及び第2の反射面とを反射し、他方向のレーザ光に対して微小角度交叉した状態で重ね合わされて干渉縞を発生する。このような干渉縞を発生する干渉縞発生装置を有し、基準平面に直交する方向へ、基準面と平行に干渉縞の変化を検出する検出手段を有する検出基板が積層され、検出された干渉縞の変化に基づき角速度を演算する演算手段を有するリングレーザジャイロを形成するリングレーザジャイロの形成方法において、干渉縞発生装置を構成するプリズム基板の第1及び第2の端面は、リングレーザジャイロを構成する基板を積層接合した後、全体を基準表面に対して垂直から微小角度だけ斜めにダイシングして形成される。よって、干渉縞を形成するプリズムの傾斜端面を容易に、かつ低コストに形成することができる。
また、干渉縞発生装置は、基準平面を有する基体と、基準平面に直交する方向へ、基準平面に対して平行に積層される1以上の基板と、光源と、基準平面に直交する方向へ、基準平面に対して平行に積層される平板状プリズム基板とを有している。そして、プリズム基板の外周には発振したレーザ光を反射する反射膜が形成されている。また、基体及び/又は基板及び/又はプリズム基板には、光源からの光を反射する3以上の反射面が、基準平面に直交すると共に互いに直交する2つの平面内に該反射面の法線を有するように、かつ基準平面に平行又は所定角傾斜するようにそれぞれ形成されている。更に、光源が第1の平面内及び第2の平面内に光を放射するように配置され、光源から放射された光が3以上の光源の反射面により第1の平面内を順逆方向に周回してレーザ発振する第1の周回光路を形成し、かつ光源から放射された光が3以上の前記光源の反射面により第2の平面内を順逆方向に周回してレーザ発振する第2の周回光路を形成している。そして、プリズム基板の第1の反射面と、該第1の反射面に隣接する第2の反射面とのなす角が90度からズレており、周回光路内で発振した順逆方向のレーザ光のそれぞれの一部が、プリズム基板の入射面からプリズム基板に入射し、順逆方向のレーザ光のうちいずれか一方のレーザ光がプリズム基板の第1の反射面及び第2の反射面とを反射し、他方向のレーザ光に対して微小角度交叉した状態で重ね合わされて第1の干渉縞を発生する。更には、プリズム基板の第1の反射面及び第2の反射面に隣接する第3の反射面の法線が第2の周回光路を含む面内、かつ基準平面と平行な方向に対して微小角度傾斜し、第2の周回光路内で発振した順逆方向のレーザ光のそれぞれの一部が、プリズム基板と第1の周回光路が接する面から入射し、順逆方向のレーザ光のうちいずれか一方のレーザ光がプリズム基板の端面及び第1の周回光路と対向する面を反射し、他方向のレーザ光に対して微小角度で交叉した状態で重ね合わされて第2の干渉縞を発生する。このような干渉縞を発生する干渉縞発生装置を有し、基準平面に直交する方向へ、基準面と平行に干渉縞の変化を検出する検出手段を有する検出基板が積層され、検出された干渉縞の変化に基づき角速度を演算する演算手段を有するリングレーザジャイロを形成するリングレーザジャイロの形成方法において、干渉縞発生装置を構成するプリズム基板の第1及び第2の端面は、リングレーザジャイロを構成する基板を積層接合した後、全体を基準表面に対して垂直から微小角度だけ斜めにダイシングして形成される。よって、干渉縞を形成するプリズムの傾斜端面を容易に、かつ低コストに形成することができる。
更に、干渉縞発生装置は、基準平面を有する基体と、基準平面に直交する方向へ、基準平面に対して平行に積層される1以上の基板と、2つの光源と、基準平面に直交する方向へ、基準平面に対して平行に積層される平板状プリズム基板とを有している。そして、プリズム基板の外周には発振したレーザ光を反射する反射膜が形成されている。また、基体及び/又は基板及び/又はプリズム基板には、各光源からの光を反射する3以上の反射面が、基準平面に直交すると共に互いに直交する2つの平面内に該反射面の法線を有するように、かつ基準平面に平行又は所定角傾斜するようにそれぞれ形成されている。更に、第1の光源が第1の平面内に光を放射するように配置され、かつ第2の光源が第2の平面内に光を放射するように配置され、第1の光源から放射された光が3以上の第1の光源用の反射面により第1の平面内を順逆方向に周回してレーザ発振する第1の周回光路を形成し、かつ第2の光源から放射された光が3以上の第2の光源用の反射面により第2の平面内を順逆方向に周回してレーザ発振する第2の周回光路を形成している。そして、プリズム基板の第1の反射面と、該第1の反射面に隣接する第2の反射面とのなす角が90度からズレており、周回光路内で発振した順逆方向のレーザ光のそれぞれの一部が、プリズム基板の入射面からプリズム基板に入射し、順逆方向のレーザ光のうちいずれか一方のレーザ光がプリズム基板の第1の反射面及び第2の反射面とを反射し、他方向のレーザ光に対して微小角度交叉した状態で重ね合わされて第1の干渉縞を発生する。更には、プリズム基板の第1の反射面及び第2の反射面に隣接する第3の反射面の法線が第2の周回光路を含む面内、かつ基準平面と平行な方向に対して微小角度傾斜し、第2の周回光路内で発振した順逆方向のレーザ光のそれぞれの一部が、プリズム基板と第1の周回光路が接する面から入射し、順逆方向のレーザ光のうちいずれか一方のレーザ光がプリズム基板の端面及び第1の周回光路と対向する面を反射し、他方向のレーザ光に対して微小角度で交叉した状態で重ね合わされて第2の干渉縞を発生する。このような干渉縞を発生する干渉縞発生装置を有し、基準平面に直交する方向へ、基準面と平行に干渉縞の変化を検出する検出手段を有する検出基板が積層され、検出された干渉縞の変化に基づき角速度を演算する演算手段を有するリングレーザジャイロを形成するリングレーザジャイロの形成方法において、干渉縞発生装置を構成するプリズム基板の第1及び第2の端面は、リングレーザジャイロを構成する基板を積層接合した後、全体を基準表面に対して垂直から微小角度だけ斜めにダイシングして形成される。よって、干渉縞を形成するプリズムの傾斜端面を容易に、かつ低コストに形成することができる。
また、光源、第1の光源あるいは第2の光源はプリズム基板と周回光路を形成する基体又は基板の間に配置され、光源のプリズム基板側には、発振したレーザ光の大部分を反射し、一部を透過する反射透過膜が形成されている。よって、光源側に検出面を配置することで電気的な配線を一箇所に集中し、構成を簡単にすることができる。
更に、ダイシングされた端面が研磨加工されていることにより、反射率及び波面精度を向上することができる。
本発明のリングレーザジャイロの形成方法によれば、干渉縞発生装置を構成するプリズム基板の第1及び第2の端面は、リングレーザジャイロを構成する基板を積層接合した後、全体を基準表面に対して垂直から微小角度だけ斜めにダイシングして形成される。よって、干渉縞を形成するプリズムの傾斜端面を容易に、かつ低コストに形成することができる。
図1は本発明の第1の実施の形態に係るリングレーザジャイロの構成を示す図である。同図の(a)は本実施の形態のリングレーザジャイロの断面図、同図の(b)は同図の(a)におけるA−A’線断面図、同図の(c)は同図の(b)におけるB−B’線断面図である。なお、図1に示すリングレーザジャイロのサイズを例示すると、図1(a)〜(c)における上下・左右方向のサイズは数mm程度である。
図1の(a)に示す本実施の形態のリングレーザジャイロ10は、主として、底面基板11、反射面基板12、スペーサ基板13を含んで構成する周回光路装置と、更に当該周回光路装置にプリズム基板14を含んで構成する干渉縞発生装置と、更には当該干渉縞発生装置に後述する検出部を有する検出基板15を含んで構成する検出装置とを有している。また、底面基板11には光源16、レンズ17、18が設けられている。更に、底面基板11は基体であり、基準平面19を有している。反射面基板12は薄い平行平板状であって、その中央部に厚み方向を深さ方向として正四角錐状の孔が貫通穿設され、反射面基板12の正4角錐状の孔は4つの壁面を有している。これらの壁面のうち、図1の(a)に示す4つの壁面のうち2つの壁面を反射面20、21として使用される。また、スペーサ基板13は、反射面基板12とプリズム基板14との間を所定の間隔に設定するための基板であり、図1の(c)に示すように、正方形形状の穴を厚さ方向に穿設されている。この正方形形状の穴の大きさは、反射面基板12に穿設された正4角錐上の穴の底面の大きさよりも一回り大きい。更に、スペーサ基板13の上に設けられたプリズム基板14の図1の(a)における下方の平面部分が反射面24となっている。
そして、光源16は本実施の形態において半導体レーザ素子であり、図1の(a)において、図の面内で左右方向へ、基準平面19に平行にレーザ光を放射する。本実施の形態における光源16の半導体レーザ素子はチップの両端面から発光し、端面における反射がないように両端面に反射防止膜が形成されている。また、レンズ17、18は、光源16の両側端面近傍に実装され、光源16から放射されるレーザ光の発散角を調整する。即ち、レンズ17、18は光源16から放射される光の発散角を調整する発散角調整手段である。光源16、レンズ17、18は、基準平面19をなす底面基板11の上面に適宜の方法で実装されている。なお、光源16から放射されるレーザ光は発散性で、周回光路を辿るレーザ光の光束径は位置により変化するが、図面が複雑化するので、このような光束径の変化は図1に示されていない。以下の図においても同様である。
図1の(b)、(c)において、周回光路が形成される平面25があり、この平面25は図1の(b)、(c)に示すように基準平面19に直交している。平面25は図1の(a)において図面上に対して平行であり、反射面20、21、24の何れも、その法線が1平面である平面25に平行であるから、平面25は反射面21、22、24の法線を面内に含む。1平面である平面25は、半導体レーザ素子である光源16から放射されるレーザ光と、これらレーザ光の発散角を調整する発散角調整手段としてのレンズ17、18の光軸とを含んで、基準平面19に直交する平面である。
従って、光源16からレーザ光を図1の(a)の左右方向へ放射させると、放射されたレーザ光はレンズ17、18で発散角を調整され、反射面20、21、24により反射される。光源16から反射面20側へ放射されたレーザ光(実線矢印)は、レンズ17で発散角を調整され、反射面20、24、21で順次反射され、レンズ18を介して光源16へ戻る。光源16から反射面21側へ放射されたレーザ光(点線矢印)は、レンズ18で発散角を調整され、反射面21、24、20で順次反射され、レンズ17を介して光源16へ戻る。
このようにして、光源16から上記2つの向きに放射されたレーザ光は順逆方向に周回してレーザ発振する周回光路を1平面である平面25内に形成する。この周回光路は、図1の(a)に示すように三角形形状であり、準逆方向の光路は同一である。レンズ17、18による発散角の調整は、周回光路を順逆方向に周回して光源16に戻るレーザ光の波面形状をレーザ発振の効率を良好にする面形状となるように行われる。
ここで角速度を検出するためには、前述した周回光路で発生した順逆方向のレーザ光を干渉させ、干渉縞の動きを検出することにより、ビート周波数を求める。周回光路を形成するプリズム基板14の反射面24は、一部の光を反射し、残りを透過する反射透過面となっており、プリズム入射面26を兼ねている。周回光路においては順逆方向両方向にレーザが発振しているため、このプリズム入射面26を透過してプリズム基板14内を2方向に進む。すなわち、光源16から反射面20側へ放射され、レンズ17を透過したレーザ光の一部は、プリズム入射面26を透過してプリズム基板14の第2のプリズム反射面28へ入射する。一方、光源16から反射面21側へ放射され、レンズ18を透過したレーザ光の一部は、プリズム入射面26を透過してプリズム基板14のコーナー部29へ入射しコーナー部29への入射光路から僅かにずれてプリズム入射面26に戻り、ここで反射されたのち第2のプリズム反射面28へ入射する。実際には90度に対してわずかにずれたコーナー部26(例えば91度)の両側の面、すなわち第1のプリズム反射面27と第2のプリズム反射面28の両方で反射することで、入射光路から僅かにずれて戻ることになるため、2つの光線は進行方向に互いに微小角をなして重なり合う。
このようにして、図1に示す第1の実施の形態のリングレーザジャイロ10における干渉縞発生装置を構成するプリズム基板14の上面において2光束が重なり合うが、これらはレーザ光でコヒーレントであるから互いに干渉して干渉縞を生じる。すなわち、図1に示す第1の実施の形態のリングレーザジャイロ10における干渉縞発生装置は、基準平面19を有する底面基体11と、基準平面19に直交する方向へ基準平面19に対して平行に積層される反射面基板12、スペーサ基板13、プリズム基板14、検出基板15と、光源16とを有し、1以上の反射面基板12、プリズム基板14に、3以上の反射面20、21、24が、基準平面19に直交する平面25内に法線を有し、基準平面19に平行または所定角傾斜して形成され、光源16が平面25内に光を放射するように配置されている。そして、光源16から放射された光が3以上の反射面20、21、24により1平面である平面25内を順逆方向に周回してレーザ発振する周回光路を形成し、周回光路から出射した順逆方向のレーザ光は基準平面19に積層された平板状プリズムであるプリズム基板14に入射する。更に、順逆方向のレーザ光のうち一方のレーザ光は互いのなす角が90度からずれているプリズム基板14の第1のプリズム反射面27と第2のプリズム反射面28を反射することで、もう一方のレーザ光と微小角度交叉した状態で重ね合わされて、干渉縞を発生するものである。
ここで、図2に第1の実施の形態のリングレーザジャイロ10における干渉縞発生装置によって発生した干渉縞の様子を示す。同図の(a)の干渉縞は角速度が0の状態における干渉縞の状態(基準状態)であり、同図の(b)、(c)は周回光路が図1の(a)の図面に直交する軸の回りに時計方向もしくは反時計方向の回転を生じたときの干渉縞の様子を示している。回転方向が時計方向であるか反時計方向であるかに従い、干渉縞は基準状態から右もしくは左へずれ、そのずれ量は前述のビート周波数に対応し、回転の角側に比例する。ここで、干渉縞が発生する場所に、干渉縞の明暗を検出する検出部30が形成された検出基板15がプリズム基板14に積層されている。
従って、このような構成を有する第1の実施の形態に係るリングレーザジャイロ10によれば、周回光路を周回するレーザ光は、図1の(a)に示すような時計回りと反時計回り、つまり順逆方向に周回しており、光路長を共振長としてレーザ発振している。この状態で、周回光路全体が、図面に直交する軸の回りに回転すると、サニャック効果により時計回りのレーザ発振波長と反時計回りの発振波長にずれが生じる。このずれをビート周波数として第1の実施の形態におけるリングレーザジャイロ10における検出装置を構成する検出基板15に設けられた検出部30によって検出し、検出結果に基づき所定の演算を行うことにより角速度を算出することができる。
因みに、演算される角速度Ωは、上記ビート周波数をf、周回光路が1平面内で形成する三角形の面積をS、周回光路の光路長をL、レーザ光の波長をλとして、周知の如く次式で与えられる。
Ω=L・λ・f/(4・S) ・・・(1)
ビート周波数fは干渉縞の変位量により求まるので、検出部30の出力をコンピュータ等の演算手段(図示せず)に入力して上記式(1)を演算することにより角速度を算出できるのである。
なお、上記(1)式によれば、角速度Ωは、周回光路の面積Sに反比例的である。従って、周回光路の形状は、その面積が大きくなるような形状であることが好ましい。また、1つの周回光路を形成するための反射面の数を4あるいは6とすることにより、面積の大きい四角形形状あるいは六角形形状の周回光路を形成できる。周回光路が四角形形状あるいは六角形形状の場合の詳細な構成は後述する。
このように、図1に示す第1の実施の形態に係るリングレーザジャイロ10は、周回光路を順逆方向に周回するレーザ光の一部を取り出して干渉させ、光源16、反射基板12及びスペーサ基板13を含んで構成する周回光路装置と、該周回光路装置とプリズム基板14を含んで構成し干渉縞を生成させる干渉縞発生装置と、干渉縞の変化を検出する検出部30が設けられた検出基板15を有する検出装置と、検出された干渉縞の変化に基づき角速度を演算する演算手段(図示していないコンピュータ等)を有している。
なお、発散角調整手段としてのレンズ17、18は上記の如く周回光路を順逆方向に周回して光源に戻るレーザ光の波面形状がレーザ発振の効率を良好にするように発散角の調整を行うものであり、これらを用いることにより、光源16におけるレーザ発振の効率を高めることができるが、発散角調整手段を用いなくてもレーザ発振が可能で、周回光路を形成できることが知られている。従って、発散角調整手段はこの発明の周回光路装置にとって必須のものではない。
また、スペーサ基板13は周回光路用の空間を形成するためのものであるから、反射面基板12に形成する正四角錐形状の孔の深さを十分の深く取ることにより、スペーサ基板を介することなく、反射面基板12の上に直接、プリズム基板14を接合することもできる。
更に、図1に示す第1の実施の形態において、基体を構成する底面基板11における基準平面19と逆側の面の形状は周回光路の形成に何ら影響しないので、基準平面19と逆側の部分は平面である必要はなく適宜の形状であることができる。同様に、検出基板15の検出部30が形成されていない側の形状は、周回光路の形成に影響しないので、この部分は平面である必要はなく、適宜の形状であることができる。底面基板11の基準平面と逆の側の面は、これを平面に設定し基準平面19に平行な面内において光が周回する他の周回光路を形成するための光源と、3以上の反射面とを形成することができる。また、反射面20、21には金メッキなどを施してレーザ光を反射しやすくしておくのが良い。
図1に示す周回光路装置において、反射面基板12に、上記のように、正四角錐状の斜面をもつ孔を形成するには、次のようにすれば良い。即ち、反射面基板12としてシリコン基板を用い、その表面(図1の(a)において、スペーサ基板13を設けられる側の面をシリコン結晶における(100)面とし、この(100)面に対して異方性ウェットエッチングによるエッチングを行うと、(111)面が露呈して正四角錐形状の孔を容易かつ確実に形成することができる。このように形成された(111)面は反射面として使用されるが、この反射面が基準平面19に対してなす傾斜角は正確に±54.7度になる。
図1の第1の実施の形態においては、反射面基板12は上記のようにシリコン基板をエッチングしたものであり、大きな開口が形成される方の面に周回光路の空間を形成するための穴を貫通させたスペーサ基板13を積層して接合し、さらにその上に、下面に反射面24が形成されたプリズム基板14が積層され接合されている。
なお、上述したように、底面基板11と反射面基板12とを単一の基板とし、その一方の面に截頭4角錐形状の穴を形成して基体としてもよいが、この場合基体をシリコン基板として異方性ウェットエッチングにより反射面となるべき斜面を形成する際、光源16やレンズ17、18を実装するために孔の底面部を基準平面に平行な平滑な面とする必要があるが、このような底面部の形成は必ずしも容易でない。従って、図1に示すように、反射面部材に截頭正4角錐形状の孔を、反射面基板12を貫通するように穿設し、この部分を、平坦な平面を基準平面19として持つ底面基板11により塞いで、基準平面19を孔の底面として、この底面に半導体レーザ素子の光源16やレンズ17、18を実装するのがよい。なお、光源16としての半導体レーザ素子は固定台を設けてその上に実装しても良い。また、プリズム基板14の反射面24の位置がずれると正確な周回光路装置を形成できないので、静電アクチュエータなどを設けて反射面24を図1の(a)の上下方向へ微動調整するようにしてもよい。
図3は本発明の第2の実施の形態に係るリングレーザジャイロの構成を示す断面図である。同図において、図1と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す第2の実施の形態のリングレーザジャイロ40は、反射面基板12とスペーサ基板13との間にガラス基板41が積層され、このガラス基板41の基準平面19に平行な片面に、発散角調整手段であるマイクロレンズ42、43が形成されている。このような構成を有する本実施の形態のリングレーザジャイロ40によれば、半導体レーザ素子である光源16から図の左右方向へ放射されたレーザ光束は、それぞれ反射面20、21により反射され、マイクロレンズ42、43により発散角を調整され、ガラス基板41を透過し、プリズム基板14の反射面24により反射され、マイクロレンズ42、43を介して反射面20、21に反射され、光源16へ戻り、レーザ発振する周回光路を形成する。スペーサ基板13の厚さ等は、ガラス基板41の厚み等を考慮して、上記周回光路装置が形成されるように調整される。
図1に示す第1の実施の形態では、レンズ17、18の光軸が基準平面に平行であるので、一般にはこれらを底面基板11の表面に作りこむことは難しく、別体として形成したレンズ17、18を底面基板11の基準平面19に後付で設けることになり、精密な取り付け工程が必要となるが、図3に示す第2の実施の形態では、マイクロレンズ42、43の光軸がガラス基板41の面に直交するので、マイクロレンズ42、43をガラス基板41の表面に形成することはフォトリソグラフィ技術とエッチング等を組合せることにより簡単に実現でき、周回光路装置の製造が容易である。周回光路は基準平面に直交する1平面(図3の図面に平行な平面である。)内に形成される。
図4は本発明の第3の実施の形態に係るリングレーザジャイロの構成を示す断面図である。同図において、図1と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態のリングレーザジャイロ50は面発光型の光源51を使用したものである。ここで言う面発光型の光源とは第1、第2の実施の形態で使用した端面発光の半導体レーザ素子ではなく、基板の表面から光を発するもので、例えばVCSELのようなものである。ただし、一般的な面発光レーザとは異なり、光源自体に共振長を規定するための反射ミラーを片面側のみしか有していないものとすることで、周回光路長に依存した共振波長が得られるように構成されているものとする。また、本実施の形態では三角形状の周回光路の、2辺の方向に出射するように構成するため発散角が広くなるように構成されたものである。図4における三角形状の周回光路はシリコン基板の反射面基板12の異方性エッチング面である(111)面を2面と、光源基板52の反射透過面53の1面とにより形成されている。第1、第2の実施の形態では光源を実装している面、つまり底面基板11の反射面基板12との接合面を基準平面19としていたが、第3の実施の形態では反射面基板12のエッチングした開口の大きいほうの面を基準平面19としている。光源基板52の反射透過面53は一部を反射、一部を透過するため、周回光路内で反射により発振した順逆両方向のレーザ光の一部は、反射透過面53から周回光路の外部に取り出される。光源基板52自体はレーザ光を透過する材質で形成されている。光源基板52にはプリズム基板14が積層されている。
このような構成を有する本実施の形態によれば、図4における周回光路において図中の右回りのレーザ光(実線矢印)は光源基板52を透過し、プリズム基板14の第2のプリズム反射面28で反射した後、検出部30に入射する。また、図4における周回光路において図中の左回りのレーザ光(点線矢印)は光源基板52を透過し、プリズム基板14のコーナー部29で反射する。厳密には第1のプリズム反射面27と第2のプリズム反射面28を反射する。そして、入射方向とは微小角度方向を変えて戻り、光源基板52の反射透過面53で反射した後、右回りのレーザ光と重なって検出部30に入射する。右回りと左回りのレーザ光は微小角度で交叉しているため、検出部30では所定間隔の干渉縞が形成されており、装置全体が回転した際の右回りと左回りのレーザ光のビート周波数が干渉縞の動きによって観察される。更に図示していない演算手段(コンピュータ等)により演算することにより角速度を算出する。
このように、第3の実施の形態では検出部30が光源基板52の表面上に形成されており、光源51に供給する配線と検出用の配線を同一の基板上にまとめることができる。また、プリズム基板14の第1のプリズム反射面27と第2のプリズム反射面28は反射膜が形成されており、効率よく光が伝播するようになっている。更に、レーザ結晶(YAGやYVO4などの固体レーザ)をLDやVCSELなどの別光源で励起し、レーザ結晶表面から光を発するようにしてもよい。
図5は本発明の第4の実施の形態に係るリングレーザジャイロの構成を示す断面図である。同図において、図4と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態のリングレーザジャイロ60は斜めにダイシングを行った例である。ここでは第3の実施の形態のリングレーザジャイロを用いた例を示す。端面が傾斜したプリズム基板14を用意して当該プリズム基板14を、周回光路を形成する基板に貼り付ける必要があるが、図5のように全てを張り合わせた後に全体を斜めにダイシングすることでプリズム基板14に傾斜した第1のプリズム反射面27を形成するようにしてもよい。このようにすることで、バッチ生産が可能で生産性を向上し、低コスト名デバイスを提供することが可能となる。ダイシング面61を光学面として利用するには十分な面精度が得られない場合には、ダイシング後に、第1のプリズム反射面27を研磨してもよい。
図6は本発明の第5の実施の形態に係るリングレーザジャイロの構成を示す図である。同図の(a)は本実施の形態のリングレーザジャイロの断面図、同図の(b)は同図の(a)におけるC−C’線断面図、同図の(c)は同図の(b)におけるD−D’線断面図である。同図において、図4と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態のリングレーザジャイロ70は、同図の(b)に示す平面25内に形成される三角形形状の第1の周回光路71−1と、同図の(b)に示す平面72内に形成される三角形形状の第2の周回光路71−2とを含んで構成されている。本実施の形態では、第1の周回光路70−1を形成するための光源と、第2の周回光路70−2を形成するための光源を共通化して光源51としている。光源51は反射面基板12に穿設された正四角錐形状の軸上に位置している。光源51から放射されるレーザ光は、基準平面19に直交する1平面である平面25内に三角形形状の第1の周回光路71−1を形成し、また基準平面19に直交する平面71内に三角形形状の第2の周回光路71−2を形成する。平面25と平面72は何れも基準平面19に直交し、かつ相互に直交する。
また、平面25内の第1の周回光路71−1のレーザ光に対しては、反射面20、21、および反射透過面53がレーザ光を反射して周回させる3面の反射面を構成し、平面72内の第2の周回光路71−2のレーザ光に対しては、反射面22、23、および反射透過面53がレーザ光を反射して周回させる3面の反射面を構成している。即ち、光源基板52の反射透過面53は、2つの周回光路を形成する2組の3面の反射面において共通に用いられている。このようにして、基準平面19に直交すると共に、互いに直交する第1及び第2の平面である平面25、71内にそれぞれ第1、第2の周回光路71−1、71−2を形成することができ、これら第1、第2の周回光路71−1、71−2内でレーザ光が順逆方向に周回する。
このような本実施の形態のように2つの周回光路を用いることにより、各周回光路を周回する順逆方向のレーザ光の一部を取り出して干渉させ、干渉縞を検出することで直交2軸方向の角速度を検出できるリングレーザジャイロを構成することができる。すなわち、図6の(a)に示すように、プリズム基板14の2つの隣接する第1のプリズム反射面27及び第3のプリズム反射面72を基準平面19に対して微小角度傾斜して形成してあるので、2つの直交する第1、第2の周回光路71−1、71−2で発生する干渉縞が第2のプリズム反射面28上に形成される。これを検出基板15上の検出部30−1及び検出部30−2を用いて取り出すことができる。図示していない演算手段(コンピュータ等)を用いて、検出された干渉縞の動きに基づいて角速度を演算することができる。
図7は本発明の第6の実施の形態に係るリングレーザジャイロの構成を示す図である。同図の(a)は断面図、同図の(b)は同図の(a)のE−E’線断面図である。同図において、図6と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態のリングレーザジャイロ80は、同図の(b)に示す平面25内に形成される六角形形状の第1の周回光路81−1と、同図の(b)に示す平面82内に形成される六角形形状の第2の周回光路81−2とを含んで構成されている。詳細には、本実施の形態のリングレーザジャイロ80は、検出基板15の上に、基準平面19(検出基板15の上方の面)に直交する方向へ、基準平面19に平行にプリズム基板14、第1の反射面基板83、ガラス基板84、光源基板52、ガラス基板85、第2の反射面基板86、上面基板87が積層された構成となっている。そして、第1の反射面基板83と第2の反射面基板86とは同一構成のもので、例えば図1に用いた反射面基板12と同じく、表面を(100)面とするシリコン基板に異方性ウェットエッチングで、基準平面に対する傾斜角が±54.7度の傾斜面((111)面)を持つ正四角錐状の孔を貫通させて穿設されている。また、第1の反射面基板83と第2の反射面基板86とに穿設された正四角錐状の孔の小径部には、検出基板15の上面である基準平面19、上面基板87の下面88が露呈している。本実施の形態においては、検出基板15の上面である基準平面19、上面基板87の下面88も反射面として使用される。また、光源基板52には、基板内に面発光型のレーザ光源素子の第1の光源51−1が配置され、光源基板52における基準平面に平行な2面からレーザ光を放射するようになっている。レーザ光源素子の第1の光源51−1は、一般的な面発光レーザとは異なり、光源自体に共振長を規定するための反射ミラー(反射膜)を有していないものとすることで、周回光路長に依存した共振波長が得られるように構成されている。更に、ガラス基板84、85には、マイクロレンズ89、90が、光軸を共通にし、かつレーザ光源素子の第1の光源51−1が光軸上に位置するように形成されている。
レーザ光源素子の第1の光源51−1から図7の(a)の下方へ放射されるレーザ光(実線矢印)は、ガラス基板84を透過し、マイクロレンズ89により発散角を調整されて、第1の反射面基板83の反射面20で反射された後、プリズム基板14のプリズム入射面91(反射透過面としても形成されている)で反射されて反射面21に入射し、反射されると図7の(a)で上方へ向かう光束となり、ガラス基板84、光源基板52、ガラス基板85を順次透過して、第2の反射面基板86の反射面21−1、上面基板87の下面88(反射面として形成されている)で順次反射され、更に第2の反射面基板86の反射面20−1で反射されて図7の(a)で下方へ向かう光束となり、マイクロレンズ90、ガラス基板85、光源基板52を透過してレーザ光源素子の第1の光源51−1に戻る。このようにして六角形形状の第1の周回光路81−1が形成される。すなわち、レーザ光源素子の第1の光源51−1から図7の(a)で下方へ放射されたレーザ光(実線矢印)は第1の周回光路81−1を反時計周りに周回し、レーザ光源素子の第1の光源51−1から図7の(a)の上方へ向かって放射されるレーザ光(点線矢印)は第1の周回光路81−1を上記とは逆に時計回りに周回する。なお、本実施の形態においても、レーザ光を反射させる各反射面には金メッキなどを施してレーザ光を反射し易くしておくのがよい。
図7の(b)は第1の反射面基板83と検出基板15の基準平面19と、マイクロレンズ89の位置関係を図7の(a)の上方から見た状態を示している。この関係は、第2の反射面基板86と上面基板87と、マイクロレンズ90の位置関係と同様である。レーザ光源素子の第1の光源51−1はマイクロレンズ89、90の光軸上にあるから、第1の周回光路81−1は、基準平面19に直交する1平面の平面25内に形成される。レーザ光が周回する正確な周回光路を形成できるように、上面基板87の下面88及びプリズム入射面91は、基準平面19と直交する方向に微動できるような構成にしても良い。
このような周回光路を用いてリングレーザジャイロを構成するために、プリズム基板14の反射透過面のプリズム入射面91で発振した順逆方向のレーザ光の一部をプリズム基板14に入射し、一方のレーザ光をコーナー部29で反射させた後、もう一方と重ね合わせることで、干渉縞を発生させることができる。検出基板15上の検出部30−1によって干渉縞の動きを検出し、図示していない演算手段(コンピュータ等)を用いて、検出された干渉縞の動きに基づいて角速度を演算することができる。
更に、本実施の形態のリングレーザジャイロ80の第2の周回光路81−2について説明すると、光源基板52には図7の(b)に示すように第2の光源51−2を備えており、反射面22、プリズム入射面91、反射面23、反射面23−1、上面基板87の下面88、反射面22−1によって第2の周回光路81−2を形成してレーザ発振させ、検出基板15上の検出部30−2によって干渉縞の動きを検出し、図示していない演算手段(コンピュータ等)を用いて、検出された干渉縞の動きに基づいて角速度を演算することができる。よって、本実施の形態によれば、2軸方向の角速度を検出することが可能となる。
以上説明したような本発明のリングレーザジャイロを、簡易な構成であって二軸方向の検出が可能な角速度センサに適用することが可能となる。
なお、本発明は上記各実施の形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載であれば多種の変形や置換可能であることは言うまでもない。
本発明の第1の実施の形態に係るリングレーザジャイロの構成を示す図である。 第1の実施の形態のリングレーザジャイロにおける干渉縞発生装置によって発生した干渉縞の様子を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係るリングレーザジャイロの構成を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るリングレーザジャイロの構成を示す断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係るリングレーザジャイロの構成を示す断面図である。 本発明の第5の実施の形態に係るリングレーザジャイロの構成を示す図である。 本発明の第6の実施の形態に係るリングレーザジャイロの構成を示す図である。
符号の説明
10,40,50,60,70,80;リングレーザジャイロ、
11;底面基板、12;反射面基板、13;スペーサ基板、
14;プリズム基板、15;検出基板、16,51;光源、
17,18;レンズ、19;基準平面、20〜24;反射面、
25,72,82;平面、26,91;プリズム入射面、
27;第1のプリズム反射面、28;第2のプリズム反射面、
29;コーナー部、30,30−1,30−2;検出部、
41;ガラス基板、42,43,89,90;マイクロレンズ、
52;光源基板、53;反射透過面、61;ダイシング面、
71−1,81−1;第1の周回光路、
71−2,81−2;第2の周回光路、83;第1の反射面基板、
84;ガラス基板、85;ガラス基板、86;第2の反射面基板、
87;上面基板、88;下面。

Claims (6)

  1. 基準平面を有する基体と、前記基準平面に直交する方向へ、前記基準平面に対して平行に積層される1以上の基板と、光源と、前記基準平面に直交する方向へ、前記基準平面に対して平行に積層される平板状のプリズム基板とを有し、前記プリズム基板の外周には発振したレーザ光を反射する反射膜が形成され、前記基体及び/又は前記基板及び/又は前記プリズム基板には、前記光源からの光を反射する3以上の反射面が、前記基準平面に直交する平面内に該反射面の法線を有するように、かつ前記基準平面に平行又は所定角傾斜するように形成され、前記光源が前記平面内に光を放射するように配置され、前記光源から放射された光が3以上の前記反射面により前記平面内を順逆方向に周回してレーザ発振する周回光路を形成し、前記プリズム基板の第1の反射面と、該第1の反射面に隣接する第2の反射面とのなす角が90度からズレており、前記周回光路内で発振した順逆方向のレーザ光のそれぞれの一部が、前記プリズム基板の入射面から前記プリズム基板に入射し、順逆方向のレーザ光のうちいずれか一方のレーザ光が前記プリズム基板の前記第1の反射面及び前記第2の反射面とを反射し、他方向のレーザ光に対して微小角度交叉した状態で重ね合わされて干渉縞を発生する干渉縞発生装置を有し、基準平面に直交する方向へ、基準面と平行に干渉縞の変化を検出する検出手段を有する検出基板が積層され、検出された干渉縞の変化に基づき角速度を演算する演算手段を有するリングレーザジャイロを形成するリングレーザジャイロの形成方法において、
    前記干渉縞発生装置を構成する前記プリズム基板の第1及び第2の端面は、前記リングレーザジャイロを構成する基板を積層接合した後、全体を基準表面に対して垂直から微小角度だけ斜めにダイシングして形成されることを特徴とするリングレーザジャイロの形成方法。
  2. 基準平面を有する基体と、前記基準平面に直交する方向へ、前記基準平面に対して平行に積層される1以上の基板と、光源と、前記基準平面に直交する方向へ、前記基準平面に対して平行に積層される平板状のプリズム基板とを有し、前記プリズム基板の外周には発振したレーザ光を反射する反射膜が形成され、前記基体及び/又は前記基板及び/又は前記プリズム基板には、前記光源からの光を反射する3以上の反射面が、前記基準平面に直交すると共に互いに直交する2つの平面内に該反射面の法線を有するように、かつ前記基準平面に平行又は所定角傾斜するようにそれぞれ形成され、前記光源が第1の平面内及び第2の平面内に光を放射するように配置され、前記光源から放射された光が3以上の前記光源の反射面により前記第1の平面内を順逆方向に周回してレーザ発振する第1の周回光路を形成し、かつ前記光源から放射された光が3以上の前記光源の反射面により前記第2の平面内を順逆方向に周回してレーザ発振する第2の周回光路を形成し、前記プリズム基板の第1の反射面と、該第1の反射面に隣接する第2の反射面とのなす角が90度からズレており、前記周回光路内で発振した順逆方向のレーザ光のそれぞれの一部が、前記プリズム基板の入射面から前記プリズム基板に入射し、順逆方向のレーザ光のうちいずれか一方のレーザ光が前記プリズム基板の前記第1の反射面及び前記第2の反射面とを反射し、他方向のレーザ光に対して微小角度交叉した状態で重ね合わされて第1の干渉縞を発生し、前記プリズム基板の第1の反射面及び第2の反射面に隣接する第3の反射面の法線が前記第2の周回光路を含む面内、かつ前記基準平面と平行な方向に対して微小角度傾斜し、前記第2の周回光路内で発振した順逆方向のレーザ光のそれぞれの一部が、前記プリズム基板と前記第1の周回光路が接する面から入射し、順逆方向のレーザ光のうちいずれか一方のレーザ光が前記プリズム基板の端面及び前記第1の周回光路と対向する面を反射し、他方向のレーザ光に対して微小角度で交叉した状態で重ね合わされて第2の干渉縞を発生する干渉縞発生装置を有し、基準平面に直交する方向へ、基準面と平行に干渉縞の変化を検出する検出手段を有する検出基板が積層され、検出された干渉縞の変化に基づき角速度を演算する演算手段を有するリングレーザジャイロを形成するリングレーザジャイロの形成方法において、
    前記干渉縞発生装置を構成する前記プリズム基板の第1及び第2の端面は、前記リングレーザジャイロを構成する基板を積層接合した後、全体を基準表面に対して垂直から微小角度だけ斜めにダイシングして形成されることを特徴とするリングレーザジャイロの形成方法。
  3. 前記光源は前記プリズム基板と前記周回光路を形成する前記基体又は基板の間に配置され、前記光源の前記プリズム基板側には、発振したレーザ光の大部分を反射し、一部を透過する反射透過膜が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のリングレーザジャイロの形成方法
  4. 基準平面を有する基体と、前記基準平面に直交する方向へ、前記基準平面に対して平行に積層される1以上の基板と、2つの光源と、前記基準平面に直交する方向へ、前記基準平面に対して平行に積層される平板状のプリズム基板とを有し、前記プリズム基板の外周には発振したレーザ光を反射する反射膜が形成され、前記基体及び/又は前記基板及び/又は前記プリズム基板には、前記各光源からの光を反射する3以上の反射面が、前記基準平面に直交すると共に互いに直交する2つの平面内に該反射面の法線を有するように、かつ前記基準平面に平行又は所定角傾斜するようにそれぞれ形成され、第1の光源が第1の平面内に光を放射するように配置され、かつ第2の光源が第2の平面内に光を放射するように配置され、前記第1の光源から放射された光が3以上の第1の光源用の反射面により前記第1の平面内を順逆方向に周回してレーザ発振する第1の周回光路を形成し、かつ第2の光源から放射された光が3以上の第2の光源用の反射面により前記第2の平面内を順逆方向に周回してレーザ発振する第2の周回光路を形成し、前記プリズム基板の第1の反射面と、該第1の反射面に隣接する第2の反射面とのなす角が90度からズレており、前記周回光路内で発振した順逆方向のレーザ光のそれぞれの一部が、前記プリズム基板の入射面から前記プリズム基板に入射し、順逆方向のレーザ光のうちいずれか一方のレーザ光が前記プリズム基板の前記第1の反射面及び前記第2の反射面とを反射し、他方向のレーザ光に対して微小角度交叉した状態で重ね合わされて第1の干渉縞を発生し、前記プリズム基板の第1の反射面及び第2の反射面に隣接する第3の反射面の法線が前記第2の周回光路を含む面内、かつ前記基準平面と平行な方向に対して微小角度傾斜し、前記第2の周回光路内で発振した順逆方向のレーザ光のそれぞれの一部が、前記プリズム基板と前記第1の周回光路が接する面から入射し、順逆方向のレーザ光のうちいずれか一方のレーザ光が前記プリズム基板の端面及び前記第1の周回光路と対向する面を反射し、他方向のレーザ光に対して微小角度で交叉した状態で重ね合わされて第2の干渉縞を発生する干渉縞発生装置を有し、基準平面に直交する方向へ、基準面と平行に干渉縞の変化を検出する検出手段を有する検出基板が積層され、検出された干渉縞の変化に基づき角速度を演算する演算手段を有するリングレーザジャイロを形成するリングレーザジャイロの形成方法において、
    前記干渉縞発生装置を構成する前記プリズム基板の第1及び第2の端面は、前記リングレーザジャイロを構成する基板を積層接合した後、全体を基準表面に対して垂直から微小角度だけ斜めにダイシングして形成されることを特徴とするリングレーザジャイロの形成方法。
  5. 前記第1光源及び前記第2の光源は前記プリズム基板と前記周回光路を形成する前記基体又は基板の間に配置され、前記第1の光源及び前記第2の光源の前記プリズム基板側には、発振したレーザ光の大部分を反射し、一部を透過する反射透過膜が形成されていることを特徴とする請求項4記載のリングレーザジャイロの形成方法。
  6. 前記ダイシングされた端面が研磨加工されていることを特徴とする請求項1、2、4のいずれかに記載のリングレーザジャイロの形成方法。
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