本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、照明装置において輝度ムラの発生を抑制することを目的とする。
(課題を解決するための手段)
本発明の照明装置は、光源と、前記光源に対して光出射側とは反対側に配される底板を有するとともに前記光源を収容するシャーシと、前記光源に対して前記光出射側に配される光学部材と、前記シャーシ内に配されるとともに前記底板側から前記光学部材側に立ち上がる立ち上がり部を有していて光を反射させる反射部材とを備え、前記立ち上がり部は、段階的に立ち上がる形態とされるとともに、立ち上がり基端が前記底板を基点とされる第1立ち上がり部と、立ち上がり先端が前記光学部材に至る第2立ち上がり部とを少なくとも有しており、このうち前記第2立ち上がり部が前記光学部材に対してなす角度は、前記第1立ち上がり部が前記底板に対してなす角度よりも大きなものとされる。
このようにすれば、反射部材における立ち上がり部では、そこで反射した光が光学部材に達するまでの光路長が短いものとなるので、光を効率的に光学部材に供給することが可能となる。ここで、本発明では、立ち上がり部が段階的に立ち上がる形態とされており、立ち上がり基端が底板を基点とされる第1立ち上がり部と、立ち上がり先端が光学部材に至る第2立ち上がり部とを次の設定とすることで、光学部材に供給する光量をその面内において均一化することが可能とされる。
すなわち、第2立ち上がり部が光学部材に対してなす角度は、第1立ち上がり部が底板に対してなす角度よりも大きなものとされているから、仮に第2立ち上がり部が光学部材に対してなす角度を、第1立ち上がり部が底板に対してなす角度と同一またはそれより小さくした場合に比べると、第2立ち上がり部の立ち上がり先端側部分と光学部材との間に保有される間隔を広く確保することができる。従って、第2立ち上がり部の立ち上がり先端側部分と光学部材との間に光が入り易くなって、光の供給量を十分に確保することができ、もって光学部材のうち第2立ち上がり部の立ち上がり先端付近に対応した部位に局所的な暗部が生じ難くなる。
一方、第1立ち上がり部が底板に対してなす角度は、第2立ち上がり部が光学部材に対してなす角度よりも小さなものとされているから、仮に第1立ち上がり部が底板に対してなす角度を、第2立ち上がり部が光学部材に対してなす角度と同一またはそれより大きくした場合に比べると、第1立ち上がり部の形成範囲を広く確保することができる。従って、十分な形成範囲が確保された第1立ち上がり部によって光を効率的に光学部材に供給することができるので、光学部材において光の供給量にムラが生じ難くなり、もって光学部材のうち第1立ち上がり部の立ち上がり基端付近に対応した部位に局所的な暗部が生じ難くなる。以上により、光学部材に供給される光量を面内において均一なものとすることができる。
本発明の実施態様として、次の構成が好ましい。
(1)前記立ち上がり部は、前記第1立ち上がり部の立ち上がり先端と、前記第2立ち上がり部の立ち上がり基端とが互いに連なる形態とされる。このようにすれば、立ち上がり部が2段階で立ち上がる形態とされているので、仮に立ち上がり部を3段階以上で立ち上がる形態とした場合に比べると、反射部材の形状が複雑化するのを避けることができる。従って、反射部材の製造コストを低減できるとともに、立ち上がり部の形状を一定に維持する上でも好適となる。
(2)前記シャーシは、前記光学部材と対向する部分が、前記光源が配される光源配置領域と、前記光源が配されない光源非配置領域とに区分されており、前記立ち上がり部のうち少なくとも前記第2立ち上がり部は、前記光源非配置領域に配されている。このようにすれば、光源非配置領域では、光源配置領域に比べると、シャーシ内の光量が相対的に少なくなる傾向とされるものの、そこに第2立ち上がり部を配置することで、第2立ち上がり部と光学部材との間に保有される間隔が十分に広く確保されるとともに、その間への光の進入を促すことができる。これにより、光量が少なくなりがちな光源非配置領域においても、光学部材への光の供給量を十分に確保することができる。
(3)前記反射部材は、前記底板に沿って配されるとともに少なくとも一部が前記光源配置領域に配される底部を有しており、前記第1立ち上がり部は、前記底部から前記光学部材側に立ち上がる形態とされている。反射部材のうち光源配置領域に対応して配される部分は、光源とシャーシの底板との間に介在することになるため、仮にその部分が複雑な形状となっていれば、例えば光源を設置する上での妨げとなる可能性がある。その点、本発明によれば、反射部材のうち光源配置領域に配されるのは、底板に沿って配される底部における少なくとも一部であるから、例えば光源を設置する上で反射部材が妨げとはなり難くなる。
(4)前記第1立ち上がり部における前記底部からの立ち上がり基端位置は、前記光源非配置領域に配されている。このようにすれば、光源配置領域の全域にわたって底部が配されることになるから、例えば光源を設置する上で反射部材が妨げとなるのを確実に防ぐことができる。また、光源非配置領域に第1立ち上がり部を含めた立ち上がり部の全域が配されるので、光源配置領域に比べてシャーシ内の光量が少なくなりがちな光源非配置領域において立ち上がり部により光を反射させることで、光学部材のうち光源非配置領域と重畳する部位への光の供給量を十分に確保することができる。
(5)前記光源は、光を発する発光面を有しており、前記底部は、前記発光面と対向状をなすよう配されている。このようにすれば、光源配置領域の全域にわたって配される底部により光源の発光面からの光を光学部材へ反射させることができる。ここで、仮に第1立ち上がり部における立ち上がり基端位置を光源配置領域に配した場合には、第1立ち上がり部と光源との間の間隔が狭くなるため、光源配置領域における反射光が光源に直接戻され易くなる。それに比べて、本発明では、光源配置領域の全域にわたって底部が配されているから、底部と光源との間の間隔を十分に広く確保することができる。これにより、光源配置領域において底部により反射された光が光源に直接戻され難くなり、もって光の利用効率を高く保つことが可能となる。
(6)前記第1立ち上がり部及び前記第2立ち上がり部は、前記光学部材との間に保有される間隔が前記光源から遠ざかる方向へ向けて小さくなるよう形成されている。シャーシ内の光量は、光源から遠ざかるほど少なくなる傾向とされる。これに対して、第1立ち上がり部及び第2立ち上がり部と光学部材との間に保有される間隔を光源から遠ざかる方向へ向けて小さくすれば、各立ち上がり部から光学部材に至るまでの光路長がシャーシ内の光量に比例するような傾向となる。この光路長が短くなるほど光をより効率的に光学部材へと導くことができるので、上記のような各立ち上がり部により光をムラなく光学部材へと導くことが可能とされる。
(7)前記第1立ち上がり部及び前記第2立ち上がり部は、共に傾斜状をなしている。このようにすれば、共に傾斜状をなす第1立ち上がり部及び第2立ち上がり部により光を光学部材へと効率的に且つムラなく反射させることができる。
(8)前記第1立ち上がり部が前記底板に対してなす角度、及び前記第2立ち上がり部が前記光学部材に対してなす角度は、共に鋭角とされる。このようにすれば、第1立ち上がり部にて反射した光は、底板に対してなす角度に基づいた角度付けがなされ、第2立ち上がり部にて反射した光は、光学部材に対してなす角度に基づいた角度付けがなされるが、その角度を鋭角とすることで、光を光学部材へと効率的に導くことができる。
(9)前記第1立ち上がり部は、前記光学部材との間に保有される間隔が前記光源から遠ざかる方向へ向けて小さくなるよう形成されるとともに傾斜状をなしており、前記第1立ち上がり部が前記底板に対してなす角度は、鋭角とされるのに対し、前記第2立ち上がり部が前記光学部材に対してなす角度は、略直角とされている。シャーシ内の光量は、光源から遠ざかるほど少なくなる傾向とされる。これに対して、第1立ち上がり部と光学部材との間に保有される間隔を光源から遠ざかる方向へ向けて小さくすれば、第1立ち上がり部から光学部材に至るまでの光路長がシャーシ内の光量に比例するような傾向となる。この光路長が短くなるほど光をより効率的に光学部材へと導くことができるので、上記のような第1立ち上がり部により光をムラなく光学部材へと導くことが可能とされる。しかも、第1立ち上がり部は、傾斜状をなすとともに底板に対してなす角度が鋭角とされているので、光を光学部材へと効率的に導くことができる。その一方、第2立ち上がり部は、第1立ち上がり部の立ち上がり先端から光学部材へ向けて略直角に立ち上がる形態とされているから、第1立ち上がり部の立ち上がり先端側部分と光学部材との間には、第2立ち上がり部の長さ以上の間隔が空けられることになる。これにより、光学部材のうち第2立ち上がり部の立ち上がり先端付近に対応した部位に局所的な暗部が生じ難くなる。
(10)前記シャーシは、平面に視て矩形状をなしており、前記光源が前記シャーシの長辺方向に沿って延在する形態とされるとともに、前記光源配置領域と前記光源非配置領域とが前記シャーシの短辺方向に沿って並ぶよう配されている。このようにすれば、光源として例えば線状のものを用いるのに好適となる。
(11)前記反射部材は、表面が白色系の色を呈するものとされる。このようにすれば、反射部材の表面にて光を効率的に反射させることができる。
(12)前記反射部材は、前記シャーシとは別部品とされ、前記シャーシ内に敷設される反射シートにより構成されている。このようにすれば、反射シートに用いる材料を選択する上での自由度が高くなる。
(13)前記反射シートは、発泡PETからなる。このようにすれば、軽量で且つ成形性に優れる。
(14)前記反射シートは、前記底板に沿って配される底部を有しており、前記底部と、前記立ち上がり部における少なくとも前記第1立ち上がり部とに跨って配されるとともに、前記底部と、前記立ち上がり部における少なくとも前記第1立ち上がり部とを前記光学部材側から押さえる押さえ面を有する押さえ部材が備えられている。反射シートにおける立ち上がり部は、底部から光学部材側に立ち上がる形態であるため、例えば底部からの立ち上がり角度が変動したり、反りや撓みなどの変形が生じるなど、形状が不安定化し易い傾向にある。その点、本発明によれば、押さえ部材が反射シートのうち底部と、立ち上がり部における少なくとも第1立ち上がり部とに跨って配される押さえ面を有しており、その押さえ面によって底部と、立ち上がり部における少なくとも第1立ち上がり部とが光学部材側から押さえられるから、立ち上がり部が光学部材側に変位するのを規制することができる。これにより、底部に対する立ち上がり部の立ち上がり角度が変動したり、立ち上がり部に反りや撓みなどの変形が生じるのを抑制することができる。つまり、立ち上がり部の形状を安定的に保つことができるので、そこで反射される光の方向性を安定化させることができ、もって当該照明装置から出射される光にムラが生じ難くなる。
(15)前記反射シートは、前記底板に沿って配される底部を有しており、前記底板における端部には、前記光学部材側に立ち上がる側板が設けられ、この側板における立ち上がり端部には、外向きに張り出す受け板が設けられているのに対し、前記第2立ち上がり部における立ち上がり先端には、前記受け板に沿うよう延出する延出部が設けられている。このようにすれば、反射シートにおける底部が底板に、延出部が受け板にそれぞれ沿って配されるので、底部と延出部との間に位置する立ち上がり部の形状を安定化させることが可能となる。
(16)前記底板と前記立ち上がり部との間には、前記立ち上がり部を前記底板側から受けることが可能な受け部が設けられている。反射シートにおける立ち上がり部は、底板側から光学部材側に立ち上がる形態であるため、例えば底板側からの立ち上がり角度が変動したり、反りや撓みなどの変形が生じるなど、形状が不安定化し易い傾向にある。その点、本発明によれば、受け部によって立ち上がり部を底板側から受けることが可能とされているから、立ち上がり部が底板側に変位するのを規制することができる。これにより、底板側からの立ち上がり部の立ち上がり角度が変動したり、立ち上がり部に反りや撓みなどの変形が生じるのを抑制することができる。つまり、立ち上がり部の形状を安定的に保つことができるので、そこで反射される光の方向性を安定化させることができ、もって当該照明装置から出射される光にムラが生じ難くなる。
(17)前記反射部材は、前記シャーシに一体形成されている。このようにすれば、部品点数及び組付工数を削減することができる。
(18)前記シャーシは、ポリカーボネートからなる。このようにすれば、表面の光反射率を高く設定する上で有利となる。
(19)前記シャーシは、前記光学部材と対向する部分が、前記光源が配される光源配置領域と、前記光源が配されない光源非配置領域とに区分されるのに対し、前記光学部材は、前記光源配置領域と重畳する部位のうち少なくとも前記光源側と対向する面の光反射率が、前記光源非配置領域と重畳する部位のうち少なくとも前記光源側と対向する面の光反射率よりも大きいものとされており、前記光学部材のうち少なくとも前記光源側と対向する面における光反射率の最大値をRmax、最小値をRminとしたとき、前記第2立ち上がり部の立ち上がり基端位置が、前記光学部材のうち下記式(1)を満たす光反射率Raを有する領域と重畳するよう配されている。
(Rmax−Rmin)/2+Rmin>Ra ・・・式(1)
光源から出射された光は、まず光学部材のうち光反射率が相対的に大きい部位に到達するため、その多くが反射される(つまり透過されない)こととなり、光源からの出射光量に対して照明光の輝度が抑制される。一方、ここで反射された光は、シャーシ内で反射部材により反射させ、光源非配置領域に到達させることが可能とされる。光学部材のうち当該光源非配置領域と重畳する部位は、相対的に光反射率が小さいため、より多くの光が透過されることとなり、所定の照明光の輝度を得ることができる。
ところで、シャーシ内の光量は、光学部材における光反射率を上記のように設定することで、ある程度均一化が図られているものの、完全に均一するのは難しく、やはり光源非配置領域の方が光源配置領域よりも上記光量が少なくなりがちとされる。そのため、光学部材に供給される光量は、光学部材における上記式(1)を満たす光反射率Raを有する領域では、式(1)を満たさない光反射率を有する領域に比べると、相対的に少なくなる傾向とされる。
本発明では、第2立ち上がり部の全体が光学部材における上記式(1)を満たす光反射率Raを有する領域と重畳するよう配されているから、第2立ち上がり部の立ち上がり先端側部分と光学部材における上記式(1)を満たす光反射率Raを有する領域との間に保有される間隔が十分に広く確保されるとともに、その間への光の進入を促すことができる。これにより、光学部材における上記式(1)を満たす光反射率Raを有する領域と、上記式(1)を満たさない光反射率を有する領域との間に生じ得る光の供給量の差を緩和することができる。
(20)前記第1立ち上がり部の立ち上がり先端位置が、前記光学部材のうち上記式(1)を満たす光反射率Raを有する領域と重畳し、且つ前記第1立ち上がり部の立ち上がり基端位置が、前記光学部材のうち下記式(2)を満たす光反射率Rbを有する領域と重畳するよう配されている。
(Rmax−Rmin)/2+Rmin<Rb ・・・式(2)
このようにすれば、第1立ち上がり部が上記式(1)を満たす光反射率Raを有する領域と、上記式(2)を満たす光反射率Rbを有する領域との境界位置を跨いで配されることになる。ここで、仮に第1立ち上がり部における立ち上がり基端位置が、上記式(1)を満たす光反射率Raを有する領域と重畳するよう配されるものでは、第1立ち上がり部が上記式(1)を満たす光反射率Raを有する領域と、上記式(2)を満たす光反射率Rbを有する領域との境界位置に存在しないため、上記境界位置付近において光学部材に供給される光量が局所的に低下し、局所的な暗部となる可能性がある。その点、本発明によれば、上記境界位置付近においても第1立ち上がり部によって光を効率的に光学部材へと導くことができて、光学部材に供給される光量が局所的に低下するような事態を回避することができる。これにより、光学部材における上記式(1)を満たす光反射率Raを有する領域と、上記式(2)を満たす光反射率Rbを有する領域との間に生じ得る光の供給量の差を緩和することができる。
(21)前記シャーシは、前記光学部材と対向する部分が少なくとも、第1端部と、前記第1端部とは反対側の端部に位置する第2端部と、前記第1端部と前記第2端部とに挟まれる中央部とに区分され、このうち前記中央部が前記光源が配される光源配置領域とされ、前記第1端部及び前記第2端部が前記光源が配されない光源非配置領域とされているのに対し、前記光学部材は、前記光源配置領域と重畳する部位のうち少なくとも前記光源側と対向する面の光反射率が、前記光源非配置領域と重畳する部位のうち少なくとも前記光源側と対向する面の光反射率よりも大きいものとされている。このようにすれば、光源から出射された光は、まず光学部材のうち光反射率が相対的に大きい部位に到達するため、その多くが反射される(つまり透過されない)こととなり、光源からの出射光量に対して照明光の輝度が抑制される。一方、ここで反射された光は、シャーシ内で反射部材により反射させ、光源非配置領域に到達させることが可能とされる。光学部材のうち当該光源非配置領域と重畳する部位は、相対的に光反射率が小さいため、より多くの光が透過されることとなり、所定の照明光の輝度を得ることができる。本発明によれば、中央部が光源配置領域とされ、第1端部及び第2端部が光源非配置領域とされているから、当該照明装置の中央部に十分な輝度を確保することができ、当該照明装置を備える表示装置においても表示中央部の輝度が確保されることとなるため、良好な視認性を得ることが可能となる。
(22)前記立ち上がり部は、前記第1端部と前記第2端部とに対応して一対設けられている。このようにすれば、光量が少なくなりがちな光源非配置領域である第1端部と第2端部とにそれぞれ対応して立ち上がり部を配するようにすることで、光をより効率的に光学部材へと導くことができる。
(23)前記光学部材は、少なくとも前記光源側と対向する面における光反射率が前記光源から遠ざかる方向へ向けて小さくなるものとされている。このようにすれば、光源配置領域と重畳する部位から光源非配置領域と重畳する部位にかけて、光学部材から出射する照明光の輝度分布をなだらかなものとすることができる。
(24)前記光学部材のうち前記光源側と対向する面には、光を反射させる光反射部が形成されている。このようにすれば、光反射部の態様によって光学部材の光源側の面における光反射率を適宜に制御することが可能とされる。
(25)前記光反射部は、前記光学部材のうち前記光源側の面内において略点状をなし、光反射性を備える多数のドットからなる。このようにすれば、ドットの態様(面積、分布密度など)により光反射率を容易に制御することが可能となる。
(26)前記光源は、熱陰極管からなる。このようにすれば、高輝度化などを図ることができる。
(27)前記光源は、冷陰極管からなる。このようにすれば、長寿命化などを図ることができ、また調光を容易に行うことが可能となる。
(28)前記光源は、LEDからなる。このようにすれば、長寿命化並びに低消費電力化などを図ることができる。
次に、上記課題を解決するために、本発明の表示装置は、上記記載の照明装置と、前記照明装置からの光を利用して表示を行う表示パネルとを備える。
このような表示装置によると、表示パネルに対して光を供給する照明装置が、輝度ムラを生じさせ難いものであるため、表示品質の優れた表示を実現することが可能となる。
前記表示パネルとしては液晶パネルを例示することができる。このような表示装置は液晶表示装置として、種々の用途、例えばテレビやパソコンのディスプレイ等に適用でき、特に大型画面用として好適である。
(発明の効果)
本発明によれば、輝度ムラの発生を抑制することができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1から図11によって説明する。まず、液晶表示装置10を備えたテレビ受信装置TVの構成について説明する。
図1は本実施形態のテレビ受信装置の概略構成を示す分解斜視図、図2は図1のテレビ受信装置が備える液晶表示装置の概略構成を示す分解斜視図、図3は図2の液晶表示装置の短辺方向に沿った断面構成を示す断面図、図4は図2の液晶表示装置の長辺方向に沿った断面構成を示す断面図、図5は図2の液晶表示装置に備わるシャーシにおける熱陰極管及び反射シートの配置構成を示す平面図、図6は図3の要部拡大断面図である。なお、図5においては、シャーシの長辺方向をX軸方向とし、短辺方向をY軸方向としている。
本実施形態に係るテレビ受信装置TVは、図1に示すように、液晶表示装置10と、当該液晶表示装置10を挟むようにして収容する表裏両キャビネットCa,Cbと、電源Pと、チューナーTと、スタンドSとを備えて構成される。液晶表示装置(表示装置)10は、全体として横長の方形(矩形状、長手状)を成し、縦置き状態で収容されている。この液晶表示装置10は、図2に示すように、表示パネルである液晶パネル11と、外部光源であるバックライト装置(照明装置)12とを備え、これらが枠状のベゼル13などにより一体的に保持されるようになっている。本実施形態では、画面サイズが32インチで横縦比が16:9のものを例示するものとし、さらに詳細には画面の横寸法(X軸方向の寸法)が例えば698mm程度、縦寸法(Y軸方向の寸法)が例えば392mm程度とされる。
次に、液晶表示装置10を構成する液晶パネル11及びバックライト装置12について説明する(図2ないし図4参照)。
液晶パネル(表示パネル)11は、一対のガラス基板が所定のギャップを隔てた状態で貼り合わせられるとともに、両ガラス基板間に液晶が封入された構成とされる。一方のガラス基板には、互いに直交するソース配線とゲート配線とに接続されたスイッチング素子(例えばTFT)と、そのスイッチング素子に接続された画素電極、さらには配向膜等が設けられている。また、他方のガラス基板には、R(赤色),G(緑色),B(青色)等の各着色部が所定配列で配置されたカラーフィルタや対向電極、さらには配向膜等が設けられている。なお、両基板の外側には偏光板11a,11bが配されている(図3及び図4参照)。
バックライト装置12は、図2に示すように、表側(光出射側、液晶パネル11側)に開口部14eを有した略箱型をなすシャーシ14と、シャーシ14の開口部14eを覆うようにして配される光学部材15群(拡散板(光拡散部材)30と、拡散板30と液晶パネル11との間に配される複数の光学シート31)、シャーシ14の長辺に沿って配され光学部材15群の長辺縁部をシャーシ14との間で挟んで保持するフレーム16とを備える。さらに、シャーシ14内には、光源(線状光源)である熱陰極管17と、熱陰極管17の端部において電気的接続の中継を担うソケット18と、熱陰極管17の端部及びソケット18を一括して覆うホルダ19とが備えられる。その上、シャーシ14内には、光を反射させる反射シート20が敷設されている。なお、当該バックライト装置12においては、熱陰極管17よりも光学部材15側が光出射側となっている。
シャーシ14は、合成樹脂製とされ、図3及び図4に示すように、底板14aと、底板14aの各辺における端部から表側に立ち上がる側板14bと、側板14bの立ち上がり端部から外向きに張り出す受け板14cとから構成され、全体として浅い略箱型をなしている。底板14aは、液晶パネル11及び光学部材15と長辺方向及び短辺方向を一致させた矩形状(長手状)をなしており、平面に視た大きさが液晶パネル11及び光学部材15とほぼ同じ程度となるような形成範囲を有している。また、底板14aにおける長辺方向の両端部には、ソケット18を挿通するための挿通孔が穿設されている。側板14bは、底板14aにおける長辺側の両端部及び短辺側の両端部のそれぞれに一対ずつ設けられており、底板14aからの立ち上がり角度はほぼ直角とされている。受け板14cは、各側板14b毎に形成されるとともに側板14bに対する屈曲角度がほぼ直角とされ、底板14aに並行する形態とされる。受け板14cには、反射シート20及び光学部材15の外端部が載せられ、これらを裏側から受けることが可能とされる。また、受け板14cには、図3に示すように、固定孔14dが穿設されており、例えばネジ等によりベゼル13、フレーム16、及びシャーシ14等を一体化することが可能とされている。
反射シート20は、合成樹脂製(例えば、発泡PET製)とされ、その表面が光反射性に優れた白色とされており、図2に示すように、シャーシ14における内面側(熱陰極管17と対向する面側)に配されるとともにそのほぼ全域を覆うように敷かれている。この反射シート20により、熱陰極管17から出射された光を光学部材15側に反射させることが可能となっている。反射シート20は、全体としてシャーシ14と長辺方向及び短辺方向を一致させた矩形状(長手状)をなしており、その短辺方向について対称形状とされる。反射シート20は、シャーシ14における底板14aに沿って配される底部20aと、底部20aの端部から表側(光出射側、光学部材15側)に立ち上がる一対の立ち上がり部20bと、各立ち上がり部20bにおける立ち上がり先端部(底部20a側とは反対側の端部)から外向きに延出する一対の延出部20cとから構成される。反射シート20のうち、底部20a及び一対の立ち上がり部20bは、図3及び図5に示すように、平面に視た大きさがシャーシ14の底板14aとほぼ同じとされ、平面に視て底板14aと重畳するよう配されている。言い換えると、シャーシ14の底板14aは、平面に視て反射シート20における底部20a及び一対の立ち上がり部20bの全域にわたる範囲に形成されている。従って、仮にシャーシの底板が底部20aのみと重畳する範囲にわたって形成された場合と比べると、底板14aの形成範囲が広くなっていると言える。この形成範囲が十分な広さとされる底板14aを利用して、その裏面側にインバータ基板22などの部品を搭載したり、或いは液晶表示装置10を壁掛けするための壁掛けアタッチメント(図示せず)などを取り付けることが可能とされる。
詳しくは、底部20aは、平面に視てシャーシ14の底板14aにおける短辺方向の中央側(中央部14Cと重畳する位置)に配されるとともに、底板14aの板面に並行する形態とされる。また、底部20aは、その板面がX軸方向及びY軸方向に沿ったものとされ、光学部材15(拡散板30)の板面に対しても並行する形態とされる。底部20aは、矩形状(長手状)をなしており、その長辺方向がX軸方向(シャーシ14の長辺方向、熱陰極管17の軸方向)と、短辺方向がY軸方向(シャーシ14の短辺方向)とそれぞれ一致している。底部20aの長辺寸法は、シャーシ14の底板14aの長辺寸法とほぼ同じ大きさとされるのに対し、底部20aの短辺寸法は、底板14aの短辺寸法よりも小さなものとされる。つまり、底部20aは、短辺方向についてのみシャーシ14の底板14aよりも小型に形成されている。
立ち上がり部20bは、底部20aをその短辺方向について挟んだ位置に一対配されており、平面に視てシャーシ14の底板14aにおける短辺方向の両端側(両端部14A,14Bと重畳する位置)に配されている。つまり、一対の立ち上がり部20bは、底部20aにおける長辺側の両端部からそれぞれ逆向きに立ち上がる形態とされる。立ち上がり部20bは、平面に視て矩形状(長手状)をなしており、長辺方向及び短辺方向が底部20aと同じとされる。立ち上がり部20bの長辺寸法は、シャーシ14の底板14aの長辺寸法とほぼ同じ大きさとされるのに対し、立ち上がり部20bの短辺寸法は、底板14aの短辺寸法よりも小さなものとされる。つまり、両立ち上がり部20bは、短辺方向についてのみシャーシ14の底板14aよりも小型に形成されている。各立ち上がり部20bの面積(Y軸方向の長さ寸法)は、底部20aの面積(Y軸方向の長さ寸法)よりも大きいものとされている。また、反射シート20のうち底部20aは、シャーシ14の底板14aの内面に沿って延在していて隙間が殆ど保有されないのに対し、立ち上がり部20bは、底板14aから離間しつつ立ち上がる形態であるため、底板14aとの間に隙間を保有している。なお、この立ち上がり部20bの詳しい構成については、後に改めて説明するものとする。
延出部20cは、各立ち上がり部20bにおける立ち上がり先端部からそれぞれ外向きに延出するとともに、平面に視てシャーシ14における各受け板14cと重畳するよう配されている。延出部20cは、底部20a(底板14a及び受け板14c)の板面と並行する形態とされていて受け板14cにおける表側の面に載置される。延出部20cは、受け板14cと、拡散板30の外縁部との間に挟持されるようになっている。
光学部材15は、図2に示すように、液晶パネル11及びシャーシ14と同様に平面に視て横長の方形(矩形状)をなしている。光学部材15は、液晶パネル11と熱陰極管17との間に介在しており、裏側(熱陰極管17側、光出射側とは反対側)に配される拡散板30と、表側(液晶パネル11側、光出射側)に配される光学シート31とから構成される。拡散板30は、所定の厚みを持つほぼ透明な樹脂製の基材内に拡散粒子を多数分散して設けた構成とされ、透過する光を拡散させる機能を有するとともに、詳しくは後述するが熱陰極管17の出射光を反射する光反射機能も併有している。光学シート31は、拡散板30と比べると板厚が薄いシート状をなしており、3枚が積層して配されている。具体的には、光学シート31は、拡散板30側(裏側)から順に、拡散シート、レンズシート、反射型偏光シートとなっている。
熱陰極管17は、図3及び図4に示すように、全体として管状(線状)をなすとともに、中空のガラス管17aと、ガラス管17aの両端部に配された一対の電極17bとを備えており、ガラス管17a内には、水銀及び希ガスなどが封入されるとともにその内壁面に蛍光材料が塗布されている。熱陰極管17における発光面ESは、ガラス管17aの外周面であり、軸心から放射状に発光可能とされる。各電極17bには、フィラメントと、フィラメントの両端部に接続された一対の端子とが備えられている。熱陰極管17の両端部には、それぞれソケット18が外嵌されていて、そのソケット18を介して上記端子がシャーシ14の底板14aの外面側(裏面側)に取り付けられたインバータ基板22に接続されている。熱陰極管17は、インバータ基板22から駆動電力が供給されるとともに、インバータ基板22によって管電流値、つまり輝度(点灯状態)を制御可能とされている。熱陰極管17は、拡散板30とシャーシ14の底板14a(反射シート20)との間に介在しており、拡散板30よりはシャーシ14の底板14aに近い位置に配されている。なお、熱陰極管17の外径寸法は、冷陰極管の外径寸法(例えば4mm程度)と比べると大きく、例えば15.5mm程度とされる。
上記した構造を有する熱陰極管17は、図5に示すように、その長さ方向(軸方向)をシャーシ14の長辺方向と一致させた状態でシャーシ14内に1本のみ収容されるのであるが、その位置は、シャーシ14における短辺方向の略中央とされる。詳しくは、シャーシ14の底板14a(光学部材15及び熱陰極管17と対向する部位)を、その短辺方向(Y軸方向)に第1端部14Aと、当該第1端部14Aとは反対側の端部に位置する第2端部14Bと、これらに挟まれる中央部14Cとに区分した場合、熱陰極管17は、中央部14Cに配置され、ここに光源配置領域LAを形成している。一方、底板14aの第1端部14A及び第2端部14Bには熱陰極管17が配置されておらず、ここに光源非配置領域LNが形成されている。すなわち、熱陰極管17は、シャーシ14の底板14aの短辺方向の中央部14Cに偏在した形で光源配置領域LAを形成しており、当該光源配置領域LAの面積(Y軸方向の長さ寸法)は光源非配置領域LNの面積(Y軸方向の長さ寸法)よりも小さいものとされている。さらには、画面全体の面積(画面の縦寸法(短辺寸法))に対する光源配置領域LAの面積(Y軸方向の長さ寸法)の比率は、例えば4%程度とされている。また、一対の光源非配置領域LNは、ほぼ同じ面積とされている。
シャーシ14における中央部14C(光源配置領域LA)には、平面に視て反射シート20のうち底部20aの一部(詳しくは、短辺方向の中央部分)が重畳するのに対し、第1端部14A及び第2端部14B(光源非配置領域LN)には、平面に視て反射シート20のうち底部20aの一部(詳しくは、短辺方向の両端側部分)及び各立ち上がり部20bが重畳している。つまり、光源配置領域LA内には、底部20aの主要部分が配されるのに対し、光源非配置領域LN内には、底部20aにおける両端側の一部と、両立ち上がり部20bの全域とが配されている。また、熱陰極管17は、その長さ寸法が画面の横寸法(長辺寸法)とほぼ同等になるよう形成されている。
熱陰極管17の端部及びソケット18を覆うホルダ19は、白色を呈する合成樹脂製とされ、図2に示すように、シャーシ14の短辺方向に沿って延びる細長い略箱型をなしている。当該ホルダ19は、図4に示すように、その表面側に光学部材15ないし液晶パネル11を段違いに載置可能な階段状面を有するとともに、シャーシ14の短辺方向の受け板14cと一部重畳した状態で配されており、受け板14cとともに当該バックライト装置12の側壁を形成している。ホルダ19のうちシャーシ14の受け板14cと対向する面からは挿入ピン23が突出しており、当該挿入ピン23がシャーシ14の受け板14cの上面に形成された挿入孔24に挿入されることで、当該ホルダ19はシャーシ14に取り付けられるものとされている。
次に、拡散板30が有する光反射機能に関する構成について詳細に説明する。
図7は拡散板における光反射率の分布を説明する平面図、図8は図7の拡散板における熱陰極管と対向する面の概略構成を示す要部拡大平面図、図9は図7の拡散板の短辺方向における光反射率の変化を示すグラフ、図10は図7の拡散板の長辺方向における光反射率の変化を示すグラフである。なお、図9及び図10においては、拡散板の長辺方向をX軸方向とし、短辺方向をY軸方向としている。また、図9において、横軸はY軸方向(短辺方向)を示しており、Y軸方向に沿って図7に示す手前側端部から奥側端部までの光反射率をプロットしたグラフとなっている。同様に、図10において、横軸はX軸方向(長辺方向)を示しており、Y軸方向に沿って図7に示す左側端部から右側端部までの光反射率をプロットしたグラフとなっている。
拡散板30は、ほぼ透明な合成樹脂製(例えばポリスチレン製)の基材中に、光を拡散させる拡散粒子が所定量分散配合されてなり、全体にわたって光透過率及び光反射率がほぼ均一とされる。なお、拡散板30の基材(後述する光反射部32を除いた状態のもの)における具体的な光透過率及び光反射率は、例えば光透過率が70%程度、光反射率が30%程度とされるのが好ましい。拡散板30は、熱陰極管17と対向する面(以下、第1面30aという)と、当該第1面30aとは反対側に位置して、液晶パネル11と対向する面(以下、第2面30bという)とを有する。このうち、第1面30aが熱陰極管17側からの光が入射される光入射面とされるのに対し、第2面30bが液晶パネル11へ向けて光(照明光)を出射する光出射面とされる。
そして、拡散板30のうち光入射面を構成する第1面30a上には、図7及び図8に示すように、白色を呈するドットパターンをなす光反射部32が形成されている。光反射部32は、平面視丸形をなす複数のドット32aをジグザグ状(千鳥状、互い違い状)に配置することで構成されている。光反射部32を構成するドットパターンは、例えば金属酸化物が含有されたペーストを拡散板30の表面に印刷することにより形成される。当該印刷手段としては、スクリーン印刷、インクジェット印刷等が好適である。光反射部32は、それ自身の光反射率が例えば75%程度とされ、拡散板30自身の面内の光反射率が30%程度とされるのに比して、大きい光反射率を有するものとされている。ここで、本実施形態では、各材料の光反射率は、コニカミノルタ社製CM−3700dのLAV(測定径φ25.4mm)にて測定された測定径内の平均光反射率を用いている。なお、光反射部32自身の光反射率は、ガラス基板の一面全体に亘って当該光反射部32を形成し、その形成面を上記測定手段に基づいて測定した値としている。
拡散板30は、長辺方向(X軸方向)及び短辺方向(Y軸方向)を有しており、光反射部32のドットパターンを変化させることにより、拡散板30の熱陰極管17と対向する第1面30aの光反射率が、図9に示すように、短辺方向に沿って変化するものとされている(図7参照)。すなわち、拡散板30は、図7に示すように、全体として第1面30aにおいて、熱陰極管17と重畳する部位(以下、光源重畳部DAと称する)の光反射率が、熱陰極管17と重畳しない部位(以下、光源非重畳部DNと称する)の光反射率より大きい構成とされている。なお、拡散板30における第1面30aの光反射率は、図10に示すように、長辺方向に沿って殆ど変化することがなく、ほぼ一定とされている(図7参照)。
上記拡散板30における光反射率の分布について詳しく説明する。拡散板30の光反射率は、図7から図9に示すように、短辺方向(Y軸方向)に沿って熱陰極管17から遠ざかる方向へ向けて連続的に小さく、熱陰極管17に近づく方向へ向けて連続的に大きくなっていて、その分布は正規分布(つりがね状の曲線)をとる設定とされる。具体的には、拡散板30の光反射率は、その短辺方向の中央位置(熱陰極管17の中心と一致する位置)にて最大となり、短辺方向の両端位置にて最小となる。この光反射率の最大値は、例えば65%程度とされ、最小値は、例えば30%程度で拡散板30自身が有する光反射率と同等とされる。従って、拡散板30における短辺方向の両端位置では、光反射部32が僅かにしか配されていない、若しくは殆ど配されていないと言える。そして、拡散板30のうち、上記光反射率における最大値から最小値を差し引いた値の半分の値に最小値を足した値(例えば47.5%程度)を超える領域が半値幅領域HWとされ、その半値幅領域HWの幅寸法が半値幅とされる。つまり、光反射率の最大値をRmaxとし、同最小値をRminとしたとき、拡散板30のうち次に表す式(3)を満たす光反射率Rbを有する領域が半値幅領域HWとされる。
[数3]
(Rmax−Rmin)/2+Rmin<Rb ・・・(3)
一方、拡散板30のうち、上記光反射率における最大値から最小値を差し引いた値の半分の値に最小値を足した値(例えば47.5%程度)を超えない領域、すなわち上記半値幅領域HW外の領域が非半値幅領域NHWとされる。つまり、光反射率の最大値をRmaxとし、同最小値をRminとしたとき、拡散板30のうち次に表す式(4)を満たす光反射率Raを有する領域が非半値幅領域NHWとされる。この非半値幅領域NHWは、拡散板30において半値幅領域HWを挟んだ位置に一対配されている。
[数4]
(Rmax−Rmin)/2+Rmin>Ra ・・・(4)
本実施形態に係る拡散板30の短辺寸法に対する半値幅の比率は、例えば60%程度とされる。つまり、拡散板30における短辺方向の中央側の約60%の領域が、半値幅領域HWとされ、拡散板30における短辺方向の両端側の約20%ずつの領域がそれぞれ非半値幅領域NHWとされる。このうち、半値幅領域HWには、光源配置領域LA(光源重畳部DA)の全域と、各光源非配置領域LN(各光源非重畳部DN)のうち光源配置領域LAにそれぞれ隣接する所定領域とが含まれている。なお、具体的には、半値幅領域HWには、各光源非配置領域LNにおける半分強の領域が含まれており、その拡散板30の短辺寸法に対する比率は、例えば28%程度とされる。一方、非半値幅領域NHWには、各光源非配置領域LNのうち拡散板30における端寄りの領域(光源配置領域LA側とは反対側の領域)の所定領域が含まれている。なお、具体的には、非半値幅領域NHWには、各光源非配置領域LNにおける半分弱の領域が含まれており、その拡散板30の短辺寸法に対する比率は、既述した通り例えば20%程度とされる。また、上記した半値幅領域HWは、非半値幅領域NHWと比べて相対的に光反射率が高い高反射率領域であると言え、裏返すと非半値幅領域NHWが相対的に光反射率が低い低反射率領域であると言える。
上記のような光反射率の分布とするため、光反射部32は、次のように形成されている。すなわち、光反射部32を構成する各ドット32aの面積は、拡散板30における短辺方向の中央位置、つまり熱陰極管17の中心位置と一致するものが最大となり、そこから遠ざかる方向へ向けて次第に小さくなり、拡散板30における短辺方向の最も端寄りに配されたものが最小となる。つまり、各ドット32aの面積は、熱陰極管17の中心からの距離が大きくなるほど、小さくなる設定とされる。このような構成の拡散板30によれば、拡散板30全体として照明光の輝度分布をなだらかにすることができ、ひいては当該バックライト装置12全体としてなだらかな照明輝度分布を実現することが可能となる。なお、光反射率の調整手段として、光反射部32の各ドット32aの面積は同一とし、そのドット32a同士の間隔を変更するものとしても良い。
さて、本実施形態では、反射シート20における立ち上がり部20bが、図3に示すように、底板14a側から光学部材15側に向けて2段階でもって段階的に立ち上がる形態とされているところに特徴を有しており、さらには、この立ち上がり部20bをシャーシ14における光源配置(光源配置領域LA及び光源非配置領域LN)、及び拡散板30における光学設計(半値幅領域HW及び非半値幅領域NHW)に対応付けて配置することで、拡散板30に供給される光量をその面内において均一化するようにしている。
詳しくは、立ち上がり部20bは、図6に示すように、底部20aから表側へ所定の角度でもって立ち上がる第1立ち上がり部25と、第1立ち上がり部25の立ち上がり先端からさらに表側へ所定の角度でもって立ち上がる第2立ち上がり部26とから構成されており、これら第1立ち上がり部25及び第2立ち上がり部26の立ち上がり角度が互いに異なる設定とされている。第1立ち上がり部25の立ち上がり基端は、底板14aを基点としており、底部20aにおけるY軸方向の端部に直接連なっている。第1立ち上がり部25の立ち上がり先端と、第2立ち上がり部26の立ち上がり基端とは、互いに直接連なっている。第2立ち上がり部26の立ち上がり先端は、光学部材15の拡散板30に至っており、延出部20cにおける延出基端に直接連なっている。なお、この立ち上がり部20bは、既述した通り、その全域が光源非配置領域LNに配されている。
第1立ち上がり部25は、立ち上がり基端側(底部20a側、熱陰極管17側)から立ち上がり先端側(第2立ち上がり部26側、熱陰極管17側とは反対側)にかけて一定の勾配を有する傾斜状をなしている。第1立ち上がり部25は、その板面(表面)がY軸方向及びZ軸方向の双方、つまり底部20a(拡散板30)の板面(表面)に対して傾斜する形態とされる。従って、第1立ち上がり部25と対向する拡散板30との間に保有される間隔は、立ち上がり先端側、つまりY軸方向について熱陰極管17から遠ざかる方向へ向けて(画面中央側から画面端側へ行くに連れて)小さくなるものとされる。第1立ち上がり部25が底部20a(拡散板30)に対してなす角度(底部20aからの立ち上がり角度、Y軸方向(底部20aから立ち上がり部20bに向かう方向)に対してなす角度)θ1は、好ましくは鋭角(90度を超えない大きさ)とされ、より好ましくは45度を超えない大きさとされており、具体的には例えば20度程度とされる。
第1立ち上がり部25における立ち上がり基端位置BP1は、拡散板30における半値幅領域HWと重畳するとともに、光源非配置領域LN内に配されている。これに対し、第1立ち上がり部25における立ち上がり先端位置EP1は、拡散板30における非半値幅領域NHWと重畳するとともに、光源非配置領域LN内に配されている。従って、第1立ち上がり部25は、拡散板30における半値幅領域HWと非半値幅領域NHWとに跨って配されており、両領域HW,NHWの境界位置を挟んで立ち上がり基端側部分が半値幅領域HW側に、立ち上がり先端側部分が非半値幅領域NHW側にそれぞれ配されている。
第2立ち上がり部26は、立ち上がり基端側(第1立ち上がり部25側、熱陰極管17側)から立ち上がり先端側(延出部20c側、熱陰極管17側とは反対側)にかけて一定の勾配を有する傾斜状をなしている。第2立ち上がり部26は、その板面(表面)がY軸方向及びZ軸方向の双方、つまり拡散板30(底部20a)の板面(表面)に対して傾斜している。従って、第2立ち上がり部26と対向する拡散板30との間に保有される間隔は、立ち上がり先端側、つまりY軸方向について熱陰極管17から遠ざかる方向へ向けて(画面中央側から画面端側へ行くに連れて)小さくなるものとされる。第2立ち上がり部26が拡散板30(底部20a)に対してなす角度(Y軸方向(底部20aから立ち上がり部20bに向かう方向)に対してなす角度)θ2は、好ましくは鋭角(90度を超えない大きさ)とされ、より好ましくは45度を超えない大きさとされるものの、上記した第1立ち上がり部25が底板20aに対してなす角度θ1よりも大きなものとされ、具体的には例えば30度程度とされる。つまり、第2立ち上がり部26は、第1立ち上がり部25よりも立ち上がり角度が急になっている。従って、第2立ち上がり部26と拡散板30との間に保有される間隔におけるY軸方向についての変化率は、第1立ち上がり部25と拡散板30との間に保有される間隔におけるY軸方向についての変化率よりも大きなものとされている。
第2立ち上がり部26における立ち上がり基端位置BP2は、既述した第1立ち上がり部25における立ち上がり先端位置EP1と同一位置であり、拡散板30における非半値幅領域NHWと重畳するとともに、光源非配置領域LN内に配されている。これに対し、第2立ち上がり部26における立ち上がり先端位置EP2は、拡散板30における非半値幅領域NHWと重畳するとともに、光源非配置領域LN内に配されている。従って、第2立ち上がり部26は、その全域が非半値幅領域NHWに配されていることになる。
次に、底部20a及び立ち上がり部20b(第1立ち上がり部25及び第2立ち上がり部26)における短辺寸法(Y軸方向についての寸法)と、半値幅領域HWまたは非半値幅領域NHWのY軸方向についての寸法との関係について詳しく説明する。底部20aにおける短辺寸法W1は、図3に示すように、シャーシ14における短辺寸法の約40%程度であって、半値幅領域HWのY軸方向についての寸法の約60%程度とされる。これに対し、各立ち上がり部20bにおける短辺寸法(W2+W3)は、シャーシ14における短辺寸法の約30%程度であって、半値幅領域HWのY軸方向についての寸法の約50%程度とされる。また、各立ち上がり部20bにおける短辺寸法は、非半値幅領域NHWのY軸方向についての寸法の約1.6倍程度とされる。従って、底部20aは、半値幅領域HWにおける中央側の約60%の領域と重畳するよう配されるのに対し、各立ち上がり部20bは、半値幅領域HWにおける両端約20%ずつの領域とそれぞれ重畳するとともに各非半値幅領域NHWの全域とそれぞれ重畳するよう配されている。底部20aと各立ち上がり部20bとの境界位置(第1立ち上がり部25の立ち上がり基端位置BP1)は、半値幅領域HWのうち、端寄りの位置(熱陰極管17側とは反対側に偏心した位置)とされており、熱陰極管17とは重畳しない位置、つまり光源非配置領域LNに配されている。従って、底部20aは、光源配置領域LAの全域と、両光源非配置領域LNの一部(光源配置領域LA寄りの端部)とに跨って配されており、各立ち上がり部20bは、各光源非配置領域LNの残りの部分に対応して配されている。このため、底部20aは、光源配置領域LAにおいて熱陰極管17の発光面ESとZ軸方向について対向状をなしている。また、この底部20aは、底板14aに沿って並行する形態であるため、熱陰極管17をシャーシ14に取り付ける上で必要なソケット18を底板14aに固定するのが容易なものとなっている。
立ち上がり部20bのうち、各第1立ち上がり部25における短辺寸法W2は、図3及び図6に示すように、シャーシ14における短辺寸法の約25%程度であって、半値幅領域HWのY軸方向についての寸法の約40%程度とされる。また、各第1立ち上がり部25における短辺寸法W2は、非半値幅領域NHWのY軸方向についての寸法の約3.6倍程度とされる。これに対し、立ち上がり部20bのうち、各第2立ち上がり部26における短辺寸法W3は、シャーシ14における短辺寸法の約6%程度であって、非半値幅領域NHWのY軸方向についての寸法の約35%程度とされる。従って、各第1立ち上がり部25は、半値幅領域HWにおける両端約20%ずつの領域とそれぞれ重畳するとともに、各非半値幅領域NHWにおける中央寄りの約65%の領域とそれぞれ重畳するよう配されている。第1立ち上がり部25と第2立ち上がり部26との境界位置(第1立ち上がり部25の立ち上がり先端位置EP1、第2立ち上がり部26の立ち上がり基端位置BP2)は、非半値幅領域NHWのうち、端寄りの位置(熱陰極管17側とは反対側に偏心した位置)とされる。
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用を説明する。液晶表示装置10を使用するにあたって熱陰極管17を点灯させると、熱陰極管17から発せられた光は、拡散板30の第1面30aに対して直接的に、またはシャーシ14内に配された各部材(ホルダ19、反射シート20など)にて反射されてから間接的に入射し、拡散板30を透過した後、光学シート31を介して液晶パネル11へ向けて出射される。
ここで、拡散板30へ向かう間接光は、主にシャーシ14内のほぼ全域にわたって敷設された反射シート20によって反射されたものである(図2及び図5)。反射シート20のうち光源非配置領域LNに配された立ち上がり部20b(第1立ち上がり部25及び第2立ち上がり部26)は、図3及び図6に示すように、一部が光源配置領域LAに配された底部20aから表側に立ち上がる形態とされているので、立ち上がり基端側から立ち上がり先端側にかけて(熱陰極管17から遠ざかる方向へ向かって)拡散板30との間の間隔、つまりシャーシ14内において光が行き交う空間が狭くなっており、立ち上がり部20bから拡散板30に至るまでの光路長が短くなっている。ここで、シャーシ14内における光量は、熱陰極管17からの距離に概ね反比例する傾向とされ、光源配置領域LAに比べて光源非配置領域LNの方が少ない傾向となっており、そのため光源非配置領域LNには暗部が生じ易くなっている。その点、本実施形態では、光量が少なくなりがちな光源非配置領域LNにおいて、立ち上がり部20bによって光が行き交う空間自体が狭められていて拡散板30に至る光路長が短いものとされるので、光を効率的に拡散板30へと導くことができる。これにより、光源非配置領域LNにおいて拡散板30に供給する光量を十分に補うことができ、もって光源非配置領域LNが暗部として視認され難いものとされている。
特に、本実施形態においては、立ち上がり部20bが2段階でもって段階的に立ち上がる形態とされ、且つ第2立ち上がり部26が拡散板30に対してなす角度θ2を、第1立ち上がり部25が底板14aに対してなす角度θ1よりも大きくなる設定としており、それにより次の作用及び効果を得ることができる。すなわち、上記した角度設定によれば、仮に第2立ち上がり部が拡散板30に対してなす角度を、第1立ち上がり部25が底板14aに対してなす角度θ1と同一またはそれより小さくしつつ、第2立ち上がり部の立ち上がり先端を拡散板30に至らせた場合に比べると、第2立ち上がり部26と拡散板30との間の隙間における奥行き(Y軸方向の距離、立ち上がり基端から立ち上がり先端までの距離)を短くすることができるとともに、第2立ち上がり部26の立ち上がり先端側部分と拡散板30との間に保有される間隔を広く確保することができる。従って、第2立ち上がり部26の立ち上がり先端側部分と拡散板30との間に光が入り易くなって、そこへの光の供給量を十分に確保することができる。これにより、拡散板30のうち第2立ち上がり部26の立ち上がり先端付近に対応した部位に局所的な暗部が生じ難くなる。
一方、本実施形態では、第1立ち上がり部25が底板14aに対してなす角度θ1は、第2立ち上がり部26が拡散板30に対してなす角度θ2よりも小さなものとされているから、仮に第1立ち上がり部が底板14aに対してなす角度を、第2立ち上がり部26が拡散板30に対してなす角度θ2と同一またはそれより大きくした場合に比べると、平面に視た第1立ち上がり部25の形成範囲を広く確保することができるとともに、平面に視た底部20aの形成範囲が狭くなる。第1立ち上がり部25では、底部20aに比べると、反射した光が拡散板30に達するまでの光路長が短いので、拡散板30への光の供給効率が相対的に高いものとされる。従って、底部20aの形成範囲を縮小し、第1立ち上がり部25の形成範囲を拡張することで、光をより効率的に拡散板30に供給することができるので、拡散板30において光の供給量にムラが生じ難くなる。これにより、拡散板30のうち第1立ち上がり部25の立ち上がり基端付近に対応した部位に局所的な暗部が生じ難くなる。
次に、拡散板30が有する光反射機能について詳細に説明する。熱陰極管17から発せられた光が入射される拡散板30の第1面30aには、図7に示すように、面内で光反射率が領域毎に異なる光反射部32が形成されていることで、各領域毎に光の入射効率が適切に制御可能とされている。詳しくは、第1面30aのうち熱陰極管17と重畳する光源重畳部DAでは、熱陰極管17からの直接光が多く、光源非重畳部DNよりも光量が相対的に多くなっている。そこで、光源重畳部DAにおける光反射部32の光反射率を相対的に大きくすることで(図7及び図9参照)、第1面30aへの光の入射を抑制(規制)することができるとともに多くの光がシャーシ14内に反射されて戻される。一方、第1面30aのうち熱陰極管17と重畳しない光源非重畳部DNでは、熱陰極管17からの直接光が少なく、光源重畳部DAよりも光量が相対的に少なくなっている。そこで、光源非重畳部DNにおける光反射部32の光反射率を相対的に小さくすることで(図7及び図9参照)、第1面30aへの光の入射を促すことができる。このとき、光源非重畳部DNには、光源重畳部DAの光反射部32によってシャーシ14内に反射された光が上記した反射シート20などにより導かれていて光量が補われているので、光源非重畳部DNに入射する光量を十分に確保することができる。
上記したように拡散板30の光学設計を工夫することにより、シャーシ14内の光量の均一化をある程度は図ることができるものの、完全に均一化するのは難しく、やはり光源配置領域LAの方が光源非配置領域LNよりもシャーシ14内の光量が少なくなりがちとされる。そのため、拡散板30に供給される光量は、拡散板30における非半値幅領域NHWでは、半値幅領域HWに比べると、相対的に少なくなる傾向とされる。そこで、本実施形態では、半値幅領域HW及び非半値幅領域NHWに対する立ち上がり部20bの配置を工夫することで、拡散板30に供給する光量のさらなる均一化を図るようにしている。
すなわち、本実施形態では、立ち上がり部20bのうち、第2立ち上がり部26の立ち上がり基端位置EP2が、拡散板30における非半値幅領域NHWと重畳する位置に配されており、第2立ち上がり部26の全域が非半値幅領域NHWと重畳するよう配されている。このようにすれば、第2立ち上がり部26と拡散板30における非半値幅領域NHWとの間の隙間における奥行き(Y軸方向の距離、立ち上がり基端から立ち上がり先端までの距離)を短くすることができるとともに、第2立ち上がり部26の立ち上がり先端側部分と拡散板30における非半値幅領域NHWとの間に保有される間隔を広く確保することができる。従って、第2立ち上がり部26の立ち上がり先端側部分と拡散板30における非半値幅領域NHWとの間に光が入り易くなって、そこへの光の供給量を十分に確保することができる。これにより、拡散板30のうち光量が不足しがちな非半値幅領域NHWへの光の供給量を十分に確保することができる。
さらには、本実施形態では、立ち上がり部20bのうち、第1立ち上がり部25の立ち上がり基端位置BP1が、拡散板30における半値幅領域HWと重畳し、且つ第1立ち上がり部25の立ち上がり先端位置EP1が、拡散板30における非半値幅領域NHWと重畳するよう配されている。このようにすれば、第1立ち上がり部25が半値幅領域HWと非半値幅領域NHWとの境界位置を跨いで配されることになる。従って、半値幅領域HWと非半値幅領域NHWとの境界位置においても第1立ち上がり部25によって光を効率的に拡散板30へと導くことができる。
ここで、仮に第1立ち上がり部における立ち上がり基端位置及び立ち上がり先端位置が共に非半値幅領域NHWと重畳する配置とされる場合には、第1立ち上がり部が半値幅領域HWと非半値幅領域NHWとの境界位置に存在せず、そこには底部が存在することになる。このため、上記境界位置では、底部から拡散板30に至るまでの光路長が、第1立ち上がり部から拡散板30に至るまでの光路長と比べると、長くなってしまい、拡散板30に供給される光量が局所的に低下してしまう。そうなると、本来的に光量が多い半値幅領域HW(明部)と、非半値幅領域NHWのうち立ち上がり部によって光量が補われている部分(明部)との間に、非半値幅領域NHWのうち底部が存在するために局所的に光量が低下した部分(暗部)が介在することになるため、そこが局所的な暗部として視認され易くなってしまう。
その点、本実施形態では、半値幅領域HWと非半値幅領域NHWとの境界位置には、底部20aが存在せず、第1立ち上がり部25によって光を効率的に拡散板30へと導くことができるので、拡散板30に供給される光量が局所的に低下するような事態を回避することができる。これにより、拡散板30において半値幅領域HWと非半値幅領域NHWとで供給される光量並びに出射する光量に差が生じ難くなり、もって照明光に輝度ムラが生じ難くなる。
また、上記とは逆に、仮に第1立ち上がり部における立ち上がり基端位置及び立ち上がり先端位置(第2立ち上がり部の立ち上がり基端位置)が共に半値幅領域HWと重畳する配置とされる場合には、第1立ち上がり部の全域と第2立ち上がり部の一部、つまり立ち上がり部の大部分が半値幅領域HWと重畳することになる。この半値幅領域HWでは、非半値幅領域NHWに比べると、光反射率が高くて光の出射が抑制されているため、立ち上がり部の大部分を半値幅領域HWと重畳した配置とすると、光の出射が過度に抑制されてしまい、輝度が低下するおそれがある。その点、本実施形態では、半値幅領域HWに対して、第1立ち上がり部25の一部のみが重畳する配置構成とされているので、立ち上がり部20bにて反射されて拡散板30に至った光の出射が過度に抑制されることが回避される。これにより、拡散板30のうち立ち上がり部20bと重畳する部位において輝度が低下するのを抑制することができる。
<実施例>
以下、上記実施形態に係る拡散板30及び反射シート20の配置を用いた実施例と、拡散板及び反射シートの配置を上記実施形態とは異ならせた構成の比較例とで輝度ムラがどの程度視認されるかを実験し、その結果を下記の表1及び図11に示す。当該比較実験では、半値幅領域及び非半値幅領域の比率を異ならせた拡散板を2種類用意し、反射シートをシャーシ内に収容するとともに各拡散板をシャーシの開口部に配置した状態で熱陰極管を点灯させたものをほぼ正面から目視した。また、表1の「評価」において「◎」は、輝度ムラが全く視認されない場合を、「○」は、輝度ムラが概ね視認されない場合を、「△」は、輝度ムラがやや視認される場合を、「×」は、輝度ムラが視認される場合を示す。なお、表1に記載した「第1立ち上がり部の立ち上がり基端位置」、「第2立ち上がり部の立ち上がり基端位置」、及び「半値幅領域と非半値幅領域との境界位置」は、いずれもシャーシにおけるY軸方向の中央位置(熱陰極管の中心位置)からの距離である。また、図11は、実施例及び比較例に係る拡散板及び反射シートの配置を採用した場合における拡散板からの出射光のY軸方向についての輝度分布を表すグラフであり、縦軸が最大輝度をそれぞれ100%とした場合の相対輝度を示し、横軸が拡散板におけるY軸方向の位置を示す(図3を参照)。
実施例は、第1立ち上がり部25の立ち上がり基端位置BP1が半値幅領域HWと重畳するのに対し、第2立ち上がり部26の立ち上がり基端位置BP2が非半値幅領域NHWと重畳する配置であって、第1立ち上がり部25が半値幅領域HWと非半値幅領域NHWとの境界位置に跨って配されるとともに第2立ち上がり部26の全域が非半値幅領域NHWと重畳して配されるものである。比較例は、第1立ち上がり部及び第2立ち上がり部の立ち上がり基端位置が共に半値幅領域と重畳する配置であって、第1立ち上がり部の全域が半値幅領域と重畳して配されるとともに第2立ち上がり部が半値幅領域と非半値幅領域との境界位置に跨って配されるものである。
上記した表1及び図11からも明らかなように、実施例の拡散板30及び反射シート20の配置を採用することで、全体の輝度を高く維持しつつも輝度ムラをより良好に防止することができる。これに対し、比較例では、画面中央側における輝度は十分に高く維持できるものの、画面端側との間に生じる輝度差が実施例と比べて相対的に大きくなっており、それが輝度ムラとして視認され易い傾向にあると言える。これは、比較例では、第1立ち上がり部の全域と第2立ち上がり部の一部、つまり立ち上がり部の大部分が光反射率の高い半値幅領域と重畳する配置構成であるため、立ち上がり部にて反射されて拡散板に至った光の出射が過度に抑制されていて、拡散板のうち立ち上がり部と重畳する部位における輝度が低下しているためと思われる。それに比べて実施例では、半値幅領域HWに対して、第1立ち上がり部25の一部が重畳する配置構成とされているので、立ち上がり部20bにて反射されて拡散板30に至った光の出射が過度に抑制されることが回避され、もって拡散板30のうち立ち上がり部20bと重畳する部位、つまり画面端側において輝度を高く維持することができて、画面中央側との間に輝度差が生じるのを抑制することができるのである。これにより、輝度ムラが視認され難いものとなっている。
以上説明したように本実施形態のバックライト装置12は、光源である熱陰極管17と、熱陰極管17に対して光出射側とは反対側に配される底板14aを有するとともに熱陰極管17を収容するシャーシ14と、熱陰極管17に対して光出射側に配される光学部材15である拡散板30と、シャーシ14内に配されるとともに底板14a側から拡散板30側に立ち上がる立ち上がり部20bを有していて光を反射させる反射部材である反射シート20とを備え、立ち上がり部20bは、段階的に立ち上がる形態とされるとともに、立ち上がり基端が底板14aを基点とされる第1立ち上がり部25と、立ち上がり先端が拡散板30に至る第2立ち上がり部26とを少なくとも有しており、このうち第2立ち上がり部26が拡散板30に対してなす角度θ2は、第1立ち上がり部25が底板14aに対してなす角度θ1よりも大きなものとされる。
このようにすれば、反射シート20における立ち上がり部20bでは、そこで反射した光が拡散板30に達するまでの光路長が短いものとなるので、光を効率的に拡散板30に供給することが可能となる。ここで、本実施形態では、立ち上がり部20bが段階的に立ち上がる形態とされており、立ち上がり基端が底板14aを基点とされる第1立ち上がり部25と、立ち上がり先端が拡散板30に至る第2立ち上がり部26とを次の設定とすることで、拡散板30に供給する光量をその面内において均一化することが可能とされる。
すなわち、第2立ち上がり部26が拡散板30に対してなす角度θ2は、第1立ち上がり部25が底板14aに対してなす角度θ1よりも大きなものとされているから、仮に第2立ち上がり部が拡散板30に対してなす角度を、第1立ち上がり部25が底板14aに対してなす角度θ1と同一またはそれより小さくした場合に比べると、第2立ち上がり部26の立ち上がり先端側部分と拡散板30との間に保有される間隔を広く確保することができる。従って、第2立ち上がり部26の立ち上がり先端側部分と拡散板30との間に光が入り易くなって、光の供給量を十分に確保することができ、もって拡散板30のうち第2立ち上がり部26の立ち上がり先端付近に対応した部位に局所的な暗部が生じ難くなる。
一方、第1立ち上がり部25が底板14aに対してなす角度θ1は、第2立ち上がり部26が拡散板30に対してなす角度θ2よりも小さなものとされているから、仮に第1立ち上がり部が底板14aに対してなす角度を、第2立ち上がり部26が拡散板30に対してなす角度θ2と同一またはそれより大きくした場合に比べると、第1立ち上がり部25の形成範囲を広く確保することができる。従って、十分な形成範囲が確保された第1立ち上がり部25によって光を効率的に拡散板30に供給することができるので、拡散板30において光の供給量にムラが生じ難くなり、もって拡散板30のうち第1立ち上がり部25の立ち上がり基端付近に対応した部位に局所的な暗部が生じ難くなる。以上により、拡散板30に供給される光量を面内において均一なものとすることができる。
また、立ち上がり部20bは、第1立ち上がり部25の立ち上がり先端と、第2立ち上がり部26の立ち上がり基端とが互いに連なる形態とされる。このようにすれば、立ち上がり部20bが2段階で立ち上がる形態とされているので、仮に立ち上がり部を3段階以上で立ち上がる形態とした場合に比べると、反射シート20の形状が複雑化するのを避けることができる。従って、反射シート20の製造コストを低減できるとともに、立ち上がり部20bの形状を一定に維持する上でも好適となる。
また、シャーシ14は、拡散板30と対向する部分が、熱陰極管17が配される光源配置領域LAと、熱陰極管17が配されない光源非配置領域LNとに区分されており、立ち上がり部20bのうち少なくとも第2立ち上がり部26は、光源非配置領域LNに配されている。このようにすれば、光源非配置領域LNでは、光源配置領域LAに比べると、シャーシ14内の光量が相対的に少なくなる傾向とされるものの、そこに第2立ち上がり部26を配置することで、第2立ち上がり部26と拡散板30との間に保有される間隔が十分に広く確保されるとともに、その間への光の進入を促すことができる。これにより、光量が少なくなりがちな光源非配置領域LNにおいても、拡散板30への光の供給量を十分に確保することができる。
また、反射シート20は、底板14aに沿って配されるとともに少なくとも一部が光源配置領域LAに配される底部20aを有しており、第1立ち上がり部25は、底部20aから拡散板30側に立ち上がる形態とされている。反射シート20のうち光源配置領域LAに対応して配される部分は、熱陰極管17とシャーシ14の底板14aとの間に介在することになるため、仮にその部分が複雑な形状となっていれば、例えば熱陰極管17を設置する上での妨げとなる可能性がある。その点、本実施形態によれば、反射シート20のうち光源配置領域LAに配されるのは、底板14aに沿って配される底部20aにおける少なくとも一部であるから、例えば熱陰極管17を設置する上で反射シート20が妨げとはなり難くなる。
また、第1立ち上がり部25における底部20aからの立ち上がり基端位置BP1は、光源非配置領域LNに配されている。このようにすれば、光源配置領域LAの全域にわたって底部20aが配されることになるから、例えば熱陰極管17を設置する上で反射シート20が妨げとなるのを確実に防ぐことができる。また、光源非配置領域LNに第1立ち上がり部25を含めた立ち上がり部20bの全域が配されるので、光源配置領域LAに比べてシャーシ14内の光量が少なくなりがちな光源非配置領域LNにおいて立ち上がり部20bにより光を反射させることで、拡散板30のうち光源非配置領域LNと重畳する部位への光の供給量を十分に確保することができる。
また、熱陰極管17は、光を発する発光面ESを有しており、底部20aは、発光面ESと対向状をなすよう配されている。このようにすれば、光源配置領域LAの全域にわたって配される底部20aにより熱陰極管17の発光面ESからの光を拡散板30へ反射させることができる。ここで、仮に第1立ち上がり部における立ち上がり基端位置を光源配置領域LAに配した場合には、第1立ち上がり部と熱陰極管17との間の間隔が狭くなるため、光源配置領域LAにおける反射光が熱陰極管17に直接戻され易くなる。それに比べて、本実施形態では、光源配置領域LAの全域にわたって底部20aが配されているから、底部20aと熱陰極管17との間の間隔を十分に広く確保することができる。これにより、光源配置領域LAにおいて底部20aにより反射された光が熱陰極管17に直接戻され難くなり、もって光の利用効率を高く保つことが可能となる。
また、第1立ち上がり部25及び第2立ち上がり部26は、拡散板30との間に保有される間隔が熱陰極管17から遠ざかる方向へ向けて小さくなるよう形成されている。シャーシ14内の光量は、熱陰極管17から遠ざかるほど少なくなる傾向とされる。これに対して、第1立ち上がり部25及び第2立ち上がり部26と拡散板30との間に保有される間隔を熱陰極管17から遠ざかる方向へ向けて小さくすれば、各立ち上がり部25,26から拡散板30に至るまでの光路長がシャーシ14内の光量に比例するような傾向となる。この光路長が短くなるほど光をより効率的に拡散板30へと導くことができるので、上記のような各立ち上がり部25,26により光をムラなく拡散板30へと導くことが可能とされる。
また、第1立ち上がり部25及び第2立ち上がり部26は、共に傾斜状をなしている。このようにすれば、共に傾斜状をなす第1立ち上がり部25及び第2立ち上がり部26により光を拡散板30へと効率的に且つムラなく反射させることができる。
また、第1立ち上がり部25が底板14aに対してなす角度θ1、及び第2立ち上がり部26が拡散板30に対してなす角度θ2は、共に鋭角とされる。このようにすれば、第1立ち上がり部25にて反射した光は、底板14aに対してなす角度θ1に基づいた角度付けがなされ、第2立ち上がり部26にて反射した光は、拡散板30に対してなす角度θ2に基づいた角度付けがなされるが、その角度を鋭角とすることで、光を拡散板30へと効率的に導くことができる。
また、シャーシ14は、平面に視て矩形状をなしており、熱陰極管17がシャーシ14の長辺方向に沿って延在する形態とされるとともに、光源配置領域LAと光源非配置領域LNとがシャーシ14の短辺方向に沿って並ぶよう配されている。このようにすれば、光源として例えば線状の熱陰極管17を用いるのに好適となる。
また、反射シート20は、表面が白色系の色を呈するものとされる。このようにすれば、反射シート20の表面にて光を効率的に反射させることができる。
また、反射部材は、シャーシ14とは別部品とされ、シャーシ14内に敷設される反射シート20により構成されている。このようにすれば、反射シート20に用いる材料を選択する上での自由度が高くなる。
また、反射シート20は、発泡PETからなる。このようにすれば、軽量で且つ成形性に優れる。
また、反射シート20は、底板14aに沿って配される底部20aを有しており、底板14aにおける端部には、拡散板30側に立ち上がる側板14bが設けられ、この側板14bにおける立ち上がり端部には、外向きに張り出す受け板14cが設けられているのに対し、第2立ち上がり部26における立ち上がり先端には、受け板14cに沿うよう延出する延出部20cが設けられている。このようにすれば、反射シート20における底部20aが底板14aに、延出部20cが受け板14cにそれぞれ沿って配されるので、底部20aと延出部20cとの間に位置する立ち上がり部20bの形状を安定化させることが可能となる。
また、シャーシ14は、拡散板30と対向する部分が、熱陰極管17が配される光源配置領域LAと、熱陰極管17が配されない光源非配置領域LNとに区分されるのに対し、拡散板30は、光源配置領域LAと重畳する部位(光源重畳部DA)のうち少なくとも熱陰極管17側と対向する面(第1面30a)の光反射率が、光源非配置領域LNと重畳する部位(光源重畳部DA)のうち少なくとも熱陰極管17側と対向する面(第1面30a)の光反射率よりも大きいものとされており、拡散板30のうち少なくとも熱陰極管17側と対向する面(第1面30a)における光反射率の最大値をRmax、最小値をRminとしたとき、第2立ち上がり部26の立ち上がり基端位置BP2が、拡散板30のうち下記式(5)を満たす光反射率Raを有する領域(非半値幅領域NHW)と重畳するよう配されている。
[数5]
(Rmax−Rmin)/2+Rmin>Ra ・・・(5)
熱陰極管17から出射された光は、まず拡散板30のうち光反射率が相対的に大きい部位に到達するため、その多くが反射される(つまり透過されない)こととなり、熱陰極管17からの出射光量に対して照明光の輝度が抑制される。一方、ここで反射された光は、シャーシ14内で反射シート20により反射させ、光源非配置領域LNに到達させることが可能とされる。拡散板30のうち当該光源非配置領域LNと重畳する部位は、相対的に光反射率が小さいため、より多くの光が透過されることとなり、所定の照明光の輝度を得ることができる。
ところで、シャーシ14内の光量は、拡散板30における光反射率を上記のように設定することで、ある程度均一化が図られているものの、完全に均一するのは難しく、やはり光源非配置領域LNの方が光源配置領域LAよりも上記光量が少なくなりがちとされる。そのため、拡散板30に供給される光量は、拡散板30における上記式(5)を満たす光反射率Raを有する領域(非半値幅領域NHW)では、式(5)を満たさない光反射率を有する領域(半値幅領域HW)に比べると、相対的に少なくなる傾向とされる。
本実施形態では、第2立ち上がり部26の全体が拡散板30における上記式(5)を満たす光反射率Raを有する領域(非半値幅領域NHW)と重畳するよう配されているから、第2立ち上がり部26の立ち上がり先端側部分と拡散板30における上記式(5)を満たす光反射率Raを有する領域(非半値幅領域NHW)との間に保有される間隔が十分に広く確保されるとともに、その間への光の進入を促すことができる。これにより、拡散板30における上記式(5)を満たす光反射率Raを有する領域(非半値幅領域NHW)と、上記式(5)を満たさない光反射率を有する領域(半値幅領域HW)との間に生じ得る光の供給量の差を緩和することができる。
また、第1立ち上がり部25の立ち上がり先端位置EP1が、拡散板30のうち上記式(5)を満たす光反射率Raを有する領域(非半値幅領域NHW)と重畳し、且つ第1立ち上がり部25の立ち上がり基端位置BP1が、拡散板30のうち下記式(6)を満たす光反射率Rbを有する領域(半値幅領域HW)と重畳するよう配されている。
[数6]
(Rmax−Rmin)/2+Rmin<Rb ・・・(6)
このようにすれば、第1立ち上がり部25が上記式(5)を満たす光反射率Raを有する領域(非半値幅領域NHW)と、上記式(6)を満たす光反射率Rbを有する領域(半値幅領域HW)との境界位置を跨いで配されることになる。ここで、仮に第1立ち上がり部における立ち上がり基端位置が、上記式(5)を満たす光反射率Raを有する領域と重畳するよう配されるものでは、第1立ち上がり部25が上記式(5)を満たす光反射率Raを有する領域(非半値幅領域NHW)と、上記式(6)を満たす光反射率Rbを有する領域(半値幅領域HW)との境界位置に存在しないため、上記境界位置付近において拡散板30に供給される光量が局所的に低下し、局所的な暗部となる可能性がある。その点、本実施形態によれば、上記境界位置付近においても第1立ち上がり部25によって光を効率的に拡散板30へと導くことができて、拡散板30に供給される光量が局所的に低下するような事態を回避することができる。これにより、拡散板30における上記式(5)を満たす光反射率Raを有する領域(非半値幅領域NHW)と、上記式(6)を満たす光反射率Rbを有する領域(半値幅領域HW)との間に生じ得る光の供給量の差を緩和することができる。
また、シャーシ14は、拡散板30と対向する部分が少なくとも、第1端部14Aと、第1端部14Aとは反対側の端部に位置する第2端部14Bと、第1端部14Aと第2端部14Bとに挟まれる中央部14Cとに区分され、このうち中央部14Cが熱陰極管17が配される光源配置領域LAとされ、第1端部14A及び第2端部14Bが熱陰極管17が配されない光源非配置領域LNとされているのに対し、拡散板30は、光源配置領域LAと重畳する部位(光源重畳部DA)のうち少なくとも熱陰極管17側と対向する面(第1面30a)の光反射率が、光源非配置領域LNと重畳する部位(光源重畳部DA)のうち少なくとも熱陰極管17側と対向する面(第1面30a)の光反射率よりも大きいものとされている。このようにすれば、熱陰極管17から出射された光は、まず拡散板30のうち光反射率が相対的に大きい部位に到達するため、その多くが反射される(つまり透過されない)こととなり、熱陰極管17からの出射光量に対して照明光の輝度が抑制される。一方、ここで反射された光は、シャーシ14内で反射シート20により反射させ、光源非配置領域LNに到達させることが可能とされる。拡散板30のうち当該光源非配置領域LNと重畳する部位は、相対的に光反射率が小さいため、より多くの光が透過されることとなり、所定の照明光の輝度を得ることができる。本実施形態によれば、中央部14Cが光源配置領域LAとされ、第1端部14A及び第2端部14Bが光源非配置領域LNとされているから、当該バックライト装置12の中央部に十分な輝度を確保することができ、当該バックライト装置12を備える液晶表示装置10においても表示中央部の輝度が確保されることとなるため、良好な視認性を得ることが可能となる。
また、立ち上がり部20bは、第1端部14Aと第2端部14Bとに対応して一対設けられている。このようにすれば、光量が少なくなりがちな光源非配置領域LNである第1端部14Aと第2端部14Bとにそれぞれ対応して立ち上がり部20bを配するようにすることで、光をより効率的に拡散板30へと導くことができる。
また、拡散板30は、少なくとも熱陰極管17側と対向する面(第1面30a)における光反射率が熱陰極管17から遠ざかる方向へ向けて小さくなるものとされている。このようにすれば、光源配置領域LAと重畳する部位から光源非配置領域LNと重畳する部位にかけて、拡散板30から出射する照明光の輝度分布をなだらかなものとすることができる。
また、拡散板30のうち熱陰極管17側と対向する面(第1面30a)には、光を反射させる光反射部32が形成されている。このようにすれば、光反射部32の態様によって拡散板30の熱陰極管17側の面における光反射率を適宜に制御することが可能とされる。
また、光反射部32は、拡散板30のうち熱陰極管17側の面内において略点状をなし、光反射性を備える多数のドット32aからなる。このようにすれば、ドット32aの態様(面積、分布密度など)により光反射率を容易に制御することが可能となる。
また、光源は、熱陰極管17からなる。このようにすれば、高輝度化などを図ることができる。
以上、本発明の実施形態1を示したが、本発明は上記実施の形態に限られるものではなく、例えば以下のような変形例を含むこともできる。なお、以下の各変形例において、上記実施形態と同様の部材には、上記実施形態と同符号を付して図示及び説明を省略するものもある。
[実施形態1の変形例1]
実施形態1の変形例1について図12を用いて説明する。ここでは、立ち上がり部20b‐1の形状を変更したものを示す。なお、図12は本変形例に係る反射シートを用いた液晶表示装置における短辺方向に沿った断面図である。
立ち上がり部20b‐1は、図12に示すように、3段階でもって段階的に立ち上がる形態とされる。詳しくは、立ち上がり部20b‐1は、立ち上がり基端がシャーシ14の底板14aを基点とされる第1立ち上がり部25‐1と、立ち上がり先端が拡散板30に至る第2立ち上がり部26‐1と、第1立ち上がり部25‐1及び第2立ち上がり部26‐1の間に介在する第3立ち上がり部27とから構成される。第3立ち上がり部27が底板14aまたは拡散板30に対してなす角度θ3は、第1立ち上がり部25‐1が底板14aに対してなす角度θ1‐1よりも大きいものの、第2立ち上がり部26‐1が拡散板30に対してなす角度θ2‐1よりは小さいものとされる。第3立ち上がり部27における立ち上がり基端位置BP3(第1立ち上がり部25‐1における立ち上がり先端位置BP1‐1)及び立ち上がり先端位置EP3(第2立ち上がり部26‐1における立ち上がり基端位置EP2‐1)は、共に光源非配置領域LN内で且つ拡散板30における非半値幅領域NHWと重畳する設定とされる。従って、第3立ち上がり部27は、第2立ち上がり部26と共にその全域が拡散板30における非半値幅領域NHWと重畳するよう配されている。
以上のように本変形例では、立ち上がり部20bの立ち上がり段階数を増加させ、その増加させた第3立ち上がり部27が底板14aまたは拡散板30に対してなす角度θ3を、第1立ち上がり部25における同角度θ1と、第2立ち上がり部26における同角度θ2との間の値に設定としており、各立ち上がり部25‐1,26‐1,27における同角度が熱陰極管17からの距離に対応して比例的に大きくなっている。従って、拡散板30と立ち上がり部20b‐1との間の間隔をY軸方向についてよりなだらかに変化させることができるので、立ち上がり部20b‐1にて反射された光を拡散板30に対して一層ムラなく導くことができ、さらなる輝度ムラの抑制に好適となる。
[実施形態1の変形例2]
実施形態1の変形例2について図13を用いて説明する。ここでは、反射シート20‐2の形状を変更したものを示す。なお、図13は本変形例に係る反射シートを用いた液晶表示装置における短辺方向に沿った断面図である。
この反射シート20‐2では、図13に示すように、上記した実施形態1にて示した底部が省略されている。すなわち、反射シート20‐2は、シャーシ14の底板14a側から拡散板30側に立ち上がる一対の立ち上がり部20b‐2と、各立ち上がり部20b‐2の立ち上がり先端部からさらに延出する一対の延出部20c‐2とから構成される。各立ち上がり部20b‐2を構成する第1立ち上がり部25‐2同士は、互いの立ち上がり基端同士が連ねられており、両第1立ち上がり部25‐2におけるY軸方向に沿って切断した断面形状が略V字型をなしている。両第1立ち上がり部25‐2における立ち上がり基端位置BP1‐2は、共通とされていて、Y軸方向について熱陰極管17における中心とほぼ同じ位置とされる。従って、両第1立ち上がり部25‐2における立ち上がり基端位置BP1‐2は、拡散板30における半値幅領域HWと重畳する位置であって、光源配置領域LA内とされている。このような構成によれば、拡散板30における半値幅領域HWから非半値幅領域NHWにわたって立ち上がり部20b‐2によって光を効率的に供給することができ、輝度ムラの抑制に好適となる。
[実施形態1の変形例3]
実施形態1の変形例3について図14を用いて説明する。ここでは、拡散板30の第1面30aにおける光反射率の分布を変更したものを示す。なお、図14は本変形例に係る拡散板の短辺方向における光反射率の変化を示すグラフである。
拡散板30の第1面30aのうち、光源重畳部DAにおいては、図14に示すように、光反射率が例えば65%で概ね一様とされ、拡散板30内で最大値を示している。一方、光源非重畳部DNにおいては、光反射率は、光源重畳部DAに近い側から遠い側へ向けて連続的に漸次小さくなり(スロープ状に変化し)、拡散板30の短辺方向(Y軸方向)の両端部で最小値の30%とされている。光反射部32を構成するドット32aは、光源重畳部DAにおいては、その面積が最大とされ且つ同一とされるのに対し、光源非重畳部DNにおいては、光源重畳部DAからの距離に反比例して連続的に漸次小さくなるよう形成されている。
[実施形態1の変形例4]
実施形態1の変形例4について図15を用いて説明する。ここでは、拡散板30の第1面30aにおける光反射率の分布をさらに変更したものを示す。なお、図15は本変形例に係る拡散板の短辺方向における光反射率の変化を示すグラフである。
光反射部32は、図15に示すように、拡散板30の第1面30aの面内における光反射率が光源重畳部DAから光源非重畳部DNにかけて段階的に逐次小さくなるよう形成されている。すなわち、光反射部32を構成する各ドット32aの面積(光反射率)は、光源重畳部DAで最も大きく且つ一様とされるのに対し、当該光源重畳部DAから遠ざかる方向へ向けて所定領域毎に段階的に逐次小さくなり、拡散板30の短辺方向(Y軸方向)の両端部で最も小さくされている。つまり、光反射部32における光源非重畳部DNでは、当該拡散板30の短辺方向(Y軸方向)に沿って、光反射率がストライプ状に変化している。このような構成により、拡散板30から出射する照明光の輝度分布をなだらかにすることが可能となる。さらに、このように光反射率が段階的に異なる複数の領域を形成する手段によれば、当該拡散板30の製造方法が簡便なものとなり、コスト削減に寄与することが可能となる。
<実施形態2>
本発明の実施形態2を図16または図17によって説明する。この実施形態2では、反射シート20を表側から押さえる押さえ部材40を備えるものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。また、図16はシャーシにおける熱陰極管、反射シート及び押さえ部材の配置構成を示す平面図、図17は図16のxvii-xvii線断面図である。
押さえ部材40は、合成樹脂製(例えばポリカーボネート製)で、全体の表面が光の反射性に優れた白色などの白色系の色とされている。押さえ部材40は、図16に示すように、シャーシ14内において長辺方向に離間した位置に3つ、間欠的に並列して配置されている。詳しくは、各押さえ部材40は、シャーシ14における短辺方向については、全て略中央位置に配されるのに対し、シャーシ14における長辺方向については、略中央位置と、両端部付近位置とにそれぞれ分散して配されている。
押さえ部材40は、図17に示すように、反射シート20を表側(光出射側)から押さえる押さえ面44を有する本体部41と、本体部41から表側(光出射側)へ突出するとともに拡散板30を支持可能な支持部42と、本体部41から裏側(光出射側とは反対側、シャーシ14の底板14a側)へ突出するとともに押さえ部材40をシャーシ14に取付可能な取付部43とから構成される。このうち、本体部41は、平面に視て矩形状(長手状)をなすとともに、その長辺方向をY軸方向(シャーシ14及び反射シート20における短辺方向)と一致させ、短辺方向をX軸方向(シャーシ14及び反射シート20における長辺方向)と一致させた状態でシャーシ14内に配される。そして、本体部41の長辺寸法は、反射シート20の底部20aにおける短辺寸法よりも大きなものとされ、本体部41の一部が立ち上がり部20bにまで至る大きさとされる。そのため、本体部41は、反射シート20における短辺方向の中央部分(底部20aと両立ち上がり部20bとに跨る部分)の外形に倣い、側方から視て屈曲形状とされている。本体部41は、その長辺方向(両立ち上がり部20b間)の中央位置を中心とした対称形状をなしている。
詳しくは、本体部41における長辺方向の中央部は、平面に視て底部20aと重畳するとともに底部20aを表側から押さえることが可能な底部押さえ面44aを有する底部押さえ部41aとされるのに対し、本体部41における長辺方向の両端部は、底部押さえ部41aから表側に向けて立ち上がる形態とされ、平面に視て両立ち上がり部20bと重畳するとともに両立ち上がり部20bを表側から押さえることが可能な立ち上がり部押さえ面44bを有する立ち上がり部押さえ部41bとされる。つまり、これら底部押さえ部41a及び両立ち上がり部押さえ部41bは、その全域にわたって反射シート20に対する押さえ面44を有しており、この押さえ面44が反射シート20における底部20aと両立ち上がり部20bとに跨る範囲を押さえることができるよう形成されていると言える。より詳しくは、底部押さえ部41aは、底部20aに並行するほぼ真っ直ぐな板状をなしている。一方、立ち上がり部押さえ部41bは、その立ち上がり基端部(底部押さえ部41a側の端部)から立ち上がり先端部(底部押さえ部41a側とは反対側の端部)にかけて一定の勾配を有する傾斜状をなしており、その傾斜角度(屈曲角度、立ち上がり角度)は、底部20aに対する第1立ち上がり部25の傾斜角度と略同一とされる。つまり、立ち上がり部押さえ部41bの立ち上がり角度は、好ましくは鋭角(90度を超えない大きさ)とされ、より好ましくは45度を超えない大きさとされており、具体的には例えば20度〜30度程度とされる。そして、底部押さえ部41aは、底部20aをその短辺方向について全長にわたって押さえることが可能とされるのに対し、両立ち上がり部押さえ部41bは、立ち上がり部20bのうち底部20aに隣接する第1立ち上がり部25の一部(立ち上がり基端部)を押さえることが可能とされる。
支持部42は、光学部材15を裏側、つまり熱陰極管17側から支持することができ、それにより光学部材15(特に拡散板30)と熱陰極管17とにおけるZ軸方向(光学部材15の板面に対して直交する方向)についての位置関係(距離、間隔)を一定に規制することが可能とされる。これにより、光学部材15に所望の光学的機能を安定的に発揮させることができる。この支持部42は、本体部41のうち底部押さえ部41aに設けられており、詳しくは底部押さえ部41aにおける長辺方向について一端部寄りに偏心した位置に配されている。なお、シャーシ14内においてその長辺方向に沿って並んだ各押さえ部材40は、隣り合う支持部42が千鳥状をなすような向きで配される(図16)。支持部42は、全体としてZ軸方向(拡散板30の板面と略直交する方向)を軸方向と一致させた円錐状をなしており、詳しくは底部押さえ部41aの板面に沿って切断した断面形状が円形状とされるとともに、突出基端側から突出先端側にかけて次第に径寸法が小さくなるよう先細り状に形成されている。
取付部43は、シャーシ14の底板14aに形成された取付孔14fに挿入・係止されることで、押さえ部材40をシャーシ14に対して取付状態に保持することが可能とされる。取付部43は、本体部41のうち底部押さえ部41aに一対設けられており、詳しくは底部押さえ部41aにおける長辺方向(Y軸方向)について互いに離間した位置に並んで配されている。一対の取付部43のうち一方の取付部43は、平面に視て表側の支持部42と重畳する位置、より詳しくは同心となる位置に配されている。取付部43は、取付孔14fに挿入される過程で弾性変形可能な係止片を有しており、この係止片が取付孔14fの縁部に対して裏側から掛止されることで、押さえ部材40をシャーシ14に対して取付状態に保持できるようになっている。なお、反射シート20における底部20aには、取付孔14fに連通するとともに取付部43を挿通可能な挿通孔が取付孔14fに対応した位置に開口形成されている。
以上説明したように本実施形態によれば、反射シート20は、底板14aに沿って配される底部20aを有しており、底部20aと立ち上がり部20bにおける少なくとも第1立ち上がり部25とに跨って配されるとともに底部20a及び立ち上がり部20bにおける少なくとも第1立ち上がり部25を拡散板30側から押さえる押さえ面44を有する押さえ部材40が備えられている。反射シート20における立ち上がり部20bは、底部20aから拡散板30側に立ち上がる形態であるため、例えば底部20aからの立ち上がり角度が変動したり、反りや撓みなどの変形が生じるなど、形状が不安定化し易い傾向にある。その点、本実施形態によれば、押さえ部材40が反射シート20のうち底部20aと立ち上がり部20bにおける少なくとも第1立ち上がり部25とに跨って配される押さえ面44を有しており、その押さえ面44によって底部20a及び立ち上がり部20bにおける少なくとも第1立ち上がり部25が拡散板30側から押さえられるから、立ち上がり部20bが拡散板30側に変位するのを規制することができる。これにより、底部20aに対する立ち上がり部20bの立ち上がり角度が変動したり、立ち上がり部20bに反りや撓みなどの変形が生じるのを抑制することができる。つまり、立ち上がり部20bの形状を安定的に保つことができるので、そこで反射される光の方向性を安定化させることができ、もって当該バックライト装置12から出射される光にムラが生じ難くなる。
<実施形態3>
本発明の実施形態3を図18または図19によって説明する。この実施形態3では、シャーシ214の形状を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。また、図18はシャーシにおける熱陰極管及び反射シートの配置構成を示す平面図、図19は図18のxix-xix線断面図である。
シャーシ214には、図18及び図19に示すように、反射シート20における立ち上がり部20bを裏側(光出射側とは反対側)から受けることが可能な受け部45が設けられている。受け部45は、底板214aから表側に向けて立ち上がる壁状(板状)をなしており、その主壁面(主板面)がY軸方向と一致するとともに、板厚方向がX軸方向と一致している。受け部45は、底板214aと立ち上がり部20bとの間に介在していると言える。受け部45は、底板214aのうち、平面に視て各立ち上がり部20bと重畳する位置に配されている。受け部45は、X軸方向について離間した位置に5つ並んで配されており、ほぼ等ピッチ配列とされる。各受け部45のうちX軸方向について中央に位置する受け部45は、シャーシ214における長辺方向の中央位置に配されている。受け部45は、Y軸方向に沿って切断した断面形状が略略三角形とされており、立ち上がり部20bと底板214a及び側板214bとによって囲まれた空間(隙間)に倣う形状とされている。受け部45のうち表側を向いた面(立ち上がり部20bとの対向面)は、底板214a及び側板214b(Y軸方向及びZ軸方向)の双方に対して傾斜状をなしており、ここが立ち上がり部20bにおける一部を裏側から受けることが可能な受け面45aとされる。受け面45aは、立ち上がり部20bに沿って延在(並行)する形態とされ、立ち上がり部20bの形状に対応した2段階の傾斜面により構成される。詳しくは、受け面45aは、第1立ち上がり部25に並行する第1受け面45a1と、第2立ち上がり部26に並行する第2受け面45a2とから構成される。第1受け面45a1が底板214a(Y軸方向、底部20aから立ち上がり部20bに向かう方向)に対してなす角度(傾斜角度)は、第1立ち上がり部25が底板214aに対してなす角度と略同一とされる。同様に、第2受け面45a2が拡散板30(Y軸方向、底部20aから立ち上がり部20bに向かう方向)に対してなす角度(傾斜角度)は、第2立ち上がり部26が拡散板30に対してなす角度と略同一とされる。これにより、立ち上がり部20bと受け部45の受け面45aとの間に殆ど隙間が保有されることがない設定とされる。各受け部45は、底板214a及び側板214bの内面にそれぞれ連なる形態とされており、それによりシャーシ214の強度の向上が図られている。
以上説明したように本実施形態によれば、底板214aと立ち上がり部214bとの間には、立ち上がり部214bを底板214a側から受けることが可能な受け部45が設けられている。反射シート20における立ち上がり部20bは、底板214a側から拡散板30側に立ち上がる形態であるため、例えば底板214a側からの立ち上がり角度が変動したり、反りや撓みなどの変形が生じるなど、形状が不安定化し易い傾向にある。その点、本実施形態によれば、受け部45によって立ち上がり部20bを底板214a側から受けることが可能とされているから、立ち上がり部20bが底板214a側に変位するのを規制することができる。これにより、底板214a側からの立ち上がり部20bの立ち上がり角度が変動したり、立ち上がり部20bに反りや撓みなどの変形が生じるのを抑制することができる。つまり、立ち上がり部20bの形状を安定的に保つことができるので、そこで反射される光の方向性を安定化させることができ、もって当該バックライト装置12から出射される光にムラが生じ難くなる。
<実施形態4>
本発明の実施形態4を図20から図22によって説明する。この実施形態4では、反射シート320の形状を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。また、図20はシャーシにおける熱陰極管及び反射シートの配置構成を示す平面図、図21は図20のxxi-xxi線断面図、図22は図20のxxii-xxii線断面図である。
反射シート320は、図20から図22に示すように、全体として擂り鉢状に形成されており、シャーシ14の底板14aにおける中央側に配される底部320aと、底部320aにおける長辺側の両端部及び短辺側の両端部からそれぞれ立ち上がる計4つの立ち上がり部320bとを備える。立ち上がり部320bは、底部320aの長辺側の両端部から立ち上がるとともに底部320aをY軸方向について挟んだ位置に配される一対の長辺側立ち上がり部320bAと、底部320aの短辺側の両端部から立ち上がるとともに底部320aをX軸方向について挟んだ位置に配されるとともに長辺側立ち上がり部320bAと隣り合う一対の短辺側立ち上がり部320bBとからなる。長辺側立ち上がり部320bAは、2段階でもって段階的に立ち上がる形態とされていて、第1立ち上がり部325Aと第2立ち上がり部326Aとから構成される。短辺側立ち上がり部320bは、長辺側立ち上がり部320bAと同様に2段階でもって段階的に立ち上がる形態とされていて、第1立ち上がり部325Bと第2立ち上がり部326Bとから構成される。長辺側と短辺側とで第1立ち上がり部325A,325B同士が互いに連なるとともに、長辺側と短辺側とで第2立ち上がり部326A,326B同士が互いに連なっており、各境界位置において屈曲されている。なお、本実施形態にて用いられる拡散板30は、上記した実施形態1と同様の光反射性能を有するものとされるので、長辺側立ち上がり部320bA及び短辺側立ち上がり部320bBのうち、長辺側立ち上がり部320bAの第2立ち上がり部326Aについて立ち上がり基端位置を非半値幅領域と重畳する設定とすればよい。
<実施形態5>
本発明の実施形態5を図23または図24によって説明する。この実施形態5では、光源として冷陰極管50を用いるとともに、光源保持部材51を追加したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。また、図23はシャーシにおける冷陰極管、光源保持部材及び反射シートの配置構成を示す平面図、図24は図23のxxiv-xxiv線断面図である。
本実施形態において光源(線状光源)をなす冷陰極管50は、図23及び図24に示すように、細長い管状(線状)をなしており、両端部が封止された中空の細長いガラス管と、ガラス管の両端部の内側に封入された一対の電極とを備える。ガラス管内には、水銀及び希ガスなどが封入されるとともにその内壁面に蛍光材料が塗布されている。冷陰極管50の両端部には、それぞれ中継コネクタ(図示せず)が配されるとともに、電極からガラス管の外部に突出するリード端子に対して中継コネクタが接続されている。冷陰極管50は、この中継コネクタを介してシャーシ14の底板14aの外面側に取り付けられたインバータ基板(図示せず)に接続されるとともにその駆動を制御可能とされる。なお、冷陰極管50の外径寸法は、上記実施形態1にて示した熱陰極管17の外径寸法(例えば15.5mm程度)と比べると小さく、例えば4mm程度とされる。
上記した構造を有する冷陰極管50は、その長さ方向(軸方向)をシャーシ14の長辺方向と一致させた状態で、6本が互いに所定の間隔(配列ピッチ)を空けて平行に並んだ状態でシャーシ14内に偏在した形で収容されている。より具体的には、シャーシ14の底板14a(拡散板30と対向する部位)を、その短辺方向に第1端部14Aと、当該第1端部14Aとは反対側の端部に位置する第2端部14Bと、これらに挟まれる中央部14Cとに等分に区分した場合に、冷陰極管50は底板14aの中央部14Cに配置され、ここに光源配置領域LAを形成している。本実施形態に係る光源配置領域LAは、実施形態1と比べて広くなっている。一方、底板14aの第1端部14A及び第2端部14Bには冷陰極管50が配置されておらず、ここに光源非配置領域LNが形成されている。すなわち、冷陰極管50は、シャーシ14の底板14aの短辺方向の中央部に偏在した形で光源配置領域LAを形成しており、当該光源配置領域LAの面積は各光源非配置領域LNの面積よりも大きいものとされている。さらには、画面全体の面積(画面の縦寸法(短辺寸法))に対する光源配置領域LAの面積(Y軸方向の長さ寸法)の比率は、実施形態1と比べて大きくなっており、例えば42%程度とされている。また、一対の光源非配置領域LNは、ほぼ同じ面積とされている。また、冷陰極管50は、その長さ寸法が画面の横寸法(長辺寸法)とほぼ同等になるよう形成されている。
反射シート420における底部420aは、その短辺寸法がシャーシ14の底板14aにおける光源配置領域LAよりも少し広くなる大きさとされ、平面に視て光源配置領域LAと重畳している。つまり、底部420aは、光源配置領域LAに応じて形成範囲が拡張されており、それに伴って光源非配置領域LNに対応した立ち上がり部420bにおける形成範囲が縮小されている。従って、立ち上がり部420bのうち第1立ち上がり部425が底部420aに対してなす角度は、実施形態1よりも大きなものとされ、それに対応して第2立ち上がり部426が拡散板430に対してなす角度も、実施形態1よりも大きなものとされる。その一方、拡散板430における半値幅領域HWは、光源配置領域LA及び底部420aの拡張に伴って拡張されており、それに伴って非半値幅領域NHWの幅寸法が縮小されている。そして、第2立ち上がり部426における立ち上がり基端位置BP2は、実施形態1と同様に非半値幅領域NHWと重畳する設定とされている。
シャーシ14の底板14aには、冷陰極管50を保持するための光源保持部材51が取り付けられている。光源保持部材51は、底板14aとの間で底部420aを挟持可能な本体部51aと、本体部から表側へ突出するとともに冷陰極管50を保持可能な光源保持部51bと、本体部51aから表側へ突出するとともに拡散板430を裏側から支持可能な支持部51cと、本体部51aから裏側へ突出するとともに底板14aに取り付けられる取付部51dとから構成される。このうち、光源保持部51bは、本体部51aにおいてその長辺方向について6つが所定の間隔を空けて並列配置されており、その配列ピッチは冷陰極管50間の配列ピッチと同一とされる。光源保持部51bは、一対のアーム部を有しており、両アーム部の先端部間に保有される隙間を通して冷陰極管50を着脱することが可能とされる。両アーム部は、冷陰極管50の着脱時には、外向きに開きつつ弾性変形可能とされ、両アーム部間にて冷陰極管50を弾性的に保持可能とされる。この光源保持部51bにより、冷陰極管50を軸方向について真っ直ぐな状態に保つことができるとともに、冷陰極管50と拡散板430とのZ軸方向についての位置関係を一定に維持することができる。
なお、本体部51aは、上記した実施形態2に示した押さえ部材40における底部押さえ部41a(図17参照)とほぼ同様の構成であり、支持部51cは、上記した実施形態2に示した押さえ部材40における支持部42(図17参照)とほぼ同様の構成であり、取付部51dについては、上記した実施形態2に示した押さえ部材40における取付部43(図17参照)と同様の構成であるから、重複する説明は割愛するものとする。
以上説明したように本実施形態によれば、光源は、冷陰極管50からなる。このようにすれば、長寿命化などを図ることができ、また調光を容易に行うことが可能となる。
<実施形態6>
本発明の実施形態6を図25または図26によって説明する。この実施形態6では、光源としてLED60を用いたものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。また、図25はシャーシにおけるLED及び反射シートの配置構成を示す平面図、図26は図25のxxvi-xxvi線断面図である。
本実施形態において光源をなすLED60は、図25及び図26に示すように、シャーシ14内に収容されるLED基板61上に多数個が実装されることで、全体としてX軸方向に沿って延在する線状光源を構成する。LED基板61は、表面が光の反射性に優れた白色を呈する合成樹脂製とされ、シャーシ14の底板14aに沿って延在して配されるとともに図示しない固定手段によって底板14aに対して固定されている。LED基板61は、平面に視て横長な矩形状をなしており、その長辺方向をシャーシ14の長辺方向と一致させた状態で底板14aに取り付けられている。LED基板61の短辺寸法は、画面の縦寸法(シャーシ14の短辺寸法)よりも小さく、LED基板61の長辺寸法は、画面の横寸法(シャーシ14の長辺寸法)とほぼ同等とされる。また、LED基板61には、金属膜からなる配線パターンが形成されるとともにその所定の位置にLED60が実装されている。このLED基板61には、図示しない外部の制御基板が接続されていて、そこからLED60の点灯に必要な電力が供給されるとともにLED60の駆動制御が可能となっている。
LED60は、LED基板61上に表面実装される、いわゆる表面実装型とされており、LED基板61における表側の面上にX軸方向及びY軸方向について碁盤目状に(行列状に)多数並列配置されている。各LED60は、LED基板61に固着される基板部上にLEDチップを樹脂材により封止した構成とされる。基板部に実装されるLEDチップは、主発光波長の異なる3種類があり、具体的には各LEDチップがR(赤色)、G(緑色)、B(青色)を単色発光するようになっている。このLED60は、LED基板61に対する実装面とは反対側の面が発光面ESとなる、トップ型とされている。LED60における光軸は、Z軸方向(液晶パネル11及び光学部材15の板面と直交する方向)とほぼ一致している。
シャーシ14の底板14a(拡散板30と対向する部位)を、その短辺方向に第1端部14Aと、当該第1端部14Aとは反対側の端部に位置する第2端部14Bと、これらに挟まれる中央部14Cとに等分に区分した場合に、LED60を多数個実装したLED基板61は、底板14aの中央部14Cに配置され、ここに光源配置領域LAを形成している。一方、底板14aの第1端部14A及び第2端部14BにはLED基板61が配置されておらず、ここに光源非配置領域LNが形成されている。すなわち、LED60及びLED基板61は、シャーシ14の底板14aの短辺方向の中央部に偏在した形で光源配置領域LAを形成している。なお、画面全体の面積(画面の縦寸法(短辺寸法))に対する光源配置領域LAの面積(Y軸方向の長さ寸法)の比率は、適宜に設定可能であり、実施形態1または実施形態4と同様にすることもでき、また実施形態1,4にて示した値以外の値とすることもできる。
以上説明したように本実施形態によれば、光源は、LED60からなる。このようにすれば、長寿命化並びに低消費電力化などを図ることができる。
以上、本発明の実施形態6を示したが、本発明は上記実施の形態に限られるものではなく、例えば以下のような変形例を含むこともできる。なお、以下の各変形例において、上記実施形態と同様の部材には、上記実施形態と同符号を付して図示及び説明を省略するものもある。
[実施形態6の変形例1]
実施形態6の変形例1について図27から図29によって説明する。この変形例1では、実施形態6から反射シート320‐1の形状について、実施形態4と同様に変更したものを示す。なお、上記した実施形態1,4と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。また、図27はシャーシにおける熱陰極管及び反射シートの配置構成を示す平面図、図28は図27のxxviii-xxviii線断面図、図29は図27のxxix-xxix線断面図である。
反射シート320‐1は、図27から図29に示すように、全体として擂り鉢状に形成されており、シャーシ14の底板14aにおける中央側に配される底部320a‐1と、底部320a‐1における長辺側の両端部及び短辺側の両端部からそれぞれ立ち上がる計4つの立ち上がり部320b‐1とを備える。立ち上がり部320b‐1は、一対の長辺側立ち上がり部320bA‐1と、一対の短辺側立ち上がり部320bB‐1とからなる。このうち長辺側立ち上がり部320bA‐1は、2段階でもって段階的に立ち上がる形態とされていて、第1立ち上がり部325A‐1と第2立ち上がり部326A‐1とから構成される。短辺側立ち上がり部320b‐1は、長辺側立ち上がり部320bA‐1と同様に2段階でもって段階的に立ち上がる形態とされていて、第1立ち上がり部325B‐1と第2立ち上がり部326B‐1とから構成される。底部320a‐1は、実施形態6と比べると、短辺側立ち上がり部320bB‐1を設けた分だけ、長辺方向(X軸方向)について小型化されている。これに対し、LED基板61‐1は、底部320a‐1のほぼ全域にわたる程度の大きさを有している。従って、LED基板61‐1は、平面に視た大きさが実施形態6と比べて長辺方向について小型化され、低コスト化が可能とされる。なお、これに伴い、LED60‐1の設置個数が減少するものの、各立ち上がり部320bA‐1,320bB‐1によって光を効率的に拡散板30へ導くことができるので、所望の輝度を十分に得ることが可能とされている。
<実施形態7>
本発明の実施形態7を図30によって説明する。この実施形態7では、反射シート620の形状を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。また、図30は本実施形態に係る反射シートを用いた液晶表示装置における短辺方向に沿った断面図である。
立ち上がり部620bは、図30に示すように、底部620a(底板14a)に対してなす角度θ1′が鋭角とされた第1立ち上がり部625と、拡散板30に対してなす角度θ2′が略直角とされた第2立ち上がり部626とから構成されている。詳しくは、第1立ち上がり部625は、底部620aからの立ち上がり角度θ1′が実施形態1に記載した第1立ち上がり部25よりも緩やかに設定されており、その立ち上がり先端がシャーシ14の底板14bに至る。そして、第1立ち上がり部625の立ち上がり先端からは、第2立ち上がり部626が側板14bに沿って表側に延出する、つまり拡散板30に向けてほぼ垂直に立ち上がり、その立ち上がり先端が拡散板30に至る。従って、第1立ち上がり部625の立ち上がり先端と、拡散板30の外端との間には、少なくとも第2立ち上がり部626の長さ分の間隔が空けられており、第1立ち上がり部625の先端側部分と、拡散板30の外縁部分との間には、第2立ち上がり部626の長さ以上の間隔が空けられている。これにより、拡散板30における外縁部分への光の入射を一層促すことができ、局所的な暗部がより発生し難くなる。また、第1立ち上がり部625の立ち上がり先端位置EP1と、第2立ち上がり部626の立ち上がり基端位置BP2と、第2立ち上がり部626の立ち上がり先端位置EP2とは、Y軸方向についてほぼ同じ位置となっている。
以上説明したように本実施形態によれば、第1立ち上がり部625は、拡散板30との間に保有される間隔が熱陰極管17から遠ざかる方向へ向けて小さくなるよう形成されるとともに傾斜状をなしており、第1立ち上がり部625が底板14aに対してなす角度θ1′は、鋭角とされるのに対し、第2立ち上がり部626が拡散板30に対してなす角度θ2′は、略直角とされている。シャーシ14内の光量は、熱陰極管17から遠ざかるほど少なくなる傾向とされる。これに対して、第1立ち上がり部625と拡散板30との間に保有される間隔を熱陰極管17から遠ざかる方向へ向けて小さくすれば、第1立ち上がり部625から拡散板30に至るまでの光路長がシャーシ14内の光量に比例するような傾向となる。この光路長が短くなるほど光をより効率的に拡散板30へと導くことができるので、上記のような第1立ち上がり部625により光をムラなく拡散板30へと導くことが可能とされる。しかも、第1立ち上がり部625は、傾斜状をなすとともに底板14aに対してなす角度θ1′が鋭角とされているので、光を拡散板30へと効率的に導くことができる。その一方、第2立ち上がり部626は、第1立ち上がり部625の立ち上がり先端から拡散板30へ向けて略直角に立ち上がる形態とされているから、第1立ち上がり部625の立ち上がり先端側部分と拡散板30との間には、第2立ち上がり部626の長さ以上の間隔が空けられることになる。これにより、拡散板30のうち第2立ち上がり部626の立ち上がり先端付近に対応した部位に局所的な暗部が生じ難くなる。
<実施形態8>
本発明の実施形態8を図31によって説明する。この実施形態8では、反射シートを省略するとともに光反射機能をシャーシ714に持たせるようにしたものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。また、図31は液晶表示装置における短辺方向に沿った断面図である。
シャーシ714は、図31に示すように、表面が光反射性に優れる(高い光反射率とされる)白色を呈するポリカーボネート製とされている。従って、シャーシ714のうち、熱陰極管17及び拡散板30と対向する内面によってシャーシ714内の光を効率的に反射させることができるとともに、その反射光を拡散板30に入射させることができる。つまり、シャーシ714の内面のほぼ全域が拡散板30に対する光反射面を構成しており、上記した実施形態1にて示した反射シート20としての機能を併有している。シャーシ714における底板714aは、拡散板30の板面に沿って並行する底部70を一体に有するとともに、表側(拡散板30側)に向けて立ち上がる立ち上がり部71が一体形成されている。底部70は、シャーシ14におけるY軸方向の略中央部に配されるのに対し、立ち上がり部71は、シャーシ714におけるY軸方向の両端部に一対配されている。立ち上がり部71は、2段階でもって段階的に立ち上がる形態とされ、立ち上がり基端が底板714aを基点とする第1立ち上がり部72と、立ち上がり先端が拡散板30に至る第2立ち上がり部73とから構成され、第2立ち上がり部73が拡散板30に対してなす角度θ2が第1立ち上がり部71が底板714aに対してなす角度θ1よりも大きなものとされる。第1立ち上がり部72及び第2立ち上がり部73は、X軸方向についてシャーシ714のほぼ全長にわたって形成されている。
なお、本実施形態に係る底部70及び立ち上がり部71の構成、作用及び効果は、上記した実施形態1と同様であるため、重複する説明は割愛する。また、本実施形態に係る底部70及び立ち上がり部71と、シャーシ714における光源配置領域及び光源非配置領域と、拡散板30における半値幅領域及び非半値幅領域との位置関係についても、上記した実施形態1と同様であるため、重複する説明は省略するものとする。
以上説明したように本実施形態によれば、反射部材は、シャーシ714に一体形成されている。このようにすれば、部品点数及び組付工数を削減することができる。また、反射部材を一体に有するシャーシ714は、ポリカーボネートからなる。このようにすれば、表面の光反射率を高く設定する上で有利となる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記した実施形態1中にて表1及び図11を用いて説明した実施例及び比較例は、いずれも本発明の特徴構造を有していることから、本発明に基づく効果を一定以上得ることができ、いずれも本発明に含まれるのは言うまでもない。すなわち、比較例のように、第2立ち上がり部の立ち上がり基端位置が拡散板における半値幅領域と重畳するよう配されるものも本発明に含まれる。
(2)上記した実施形態1における表1及び図11では、半値幅領域及び非半値幅領域の比率が異なる2種類の拡散板を用いた場合について説明したが、例えば、立ち上がり部における第2立ち上がり部の立ち上がり基端位置(第1立ち上がり部の立ち上がり先端位置)が異なる2種類の反射シートを用いるようにしてもよい。その場合でも、第2立ち上がり部の立ち上がり基端位置が拡散板における非半値幅領域と重畳する配置の実施例と、同立ち上がり基端位置が半値幅領域と重畳する配置の比較例とを比較すると、上記した実施形態1と同様の結果を得ることができるものと推考される。
(3)上記した実施形態1の変形例1では、第3立ち上がり部が底板または拡散板に対してなす角度を、第1立ち上がり部における同角度と、第2立ち上がり部における同角度との間の値に設定したものを例示したが、第3立ち上がり部における同角度を第1立ち上がり部における同角度よりも小さくしたり、逆に第3立ち上がり部における同角度を第2立ち上がり部における同角度よりも大きくすることも可能である。
(4)上記した実施形態1の変形例1では、3段階でもって段階的に立ち上がる立ち上がり部を示したが、4段階以上の段階をもって段階的に立ち上がる形態の立ち上がり部を備えるものも本発明に含まれる。
(5)上記した各実施形態では、立ち上がり部が傾斜状をなすものを例示したが、立ち上がり部の形状は適宜に変更可能である。例えば、立ち上がり部の断面形状を円弧状としたり、円弧状以外の湾曲形状(二次曲線形状や楕円形状など)とすることも可能である。
(6)上記した各実施形態では、第1立ち上がり部の立ち上がり先端位置が拡散板における非半値幅領域と重畳し、且つ第1立ち上がり部の立ち上がり基端位置が半値幅領域と重畳するよう配されるものを示したが、第1立ち上がり部の立ち上がり先端位置及び立ち上がり基端位置が共に拡散板における半値幅領域と重畳するよう配されるものや、第1立ち上がり部の立ち上がり先端位置及び立ち上がり基端位置が共に拡散板における非半値幅領域と重畳するよう配されるものも本発明に含まれる。
(7)上記した各実施形態では、立ち上がり部の全域が光源非配置領域に配されるものを例示したが、立ち上がり部の一部が光源配置領域に配される構成のものも本発明に含まれる。その場合、立ち上がり部のうち第1立ち上がり部の一部が光源配置領域に配されるようにしたものや、第2立ち上がり部の一部が光源配置領域に配されるようにしたものも本発明に含まれる。
(8)上記した各実施形態では、第1立ち上がり部及び第2立ち上がり部がY軸方向に対してなす角度が45度以下の鋭角としたものを例示したが、45度以上の鋭角としたものも本発明に含まれる。
(9)上記した実施形態1〜3,5〜8では、反射シートにおける短辺方向の端部にのみ立ち上がり部が配されるものを示したが、長辺方向の端部にのみ立ち上がり部が配されるものにも本発明は適用可能である。それ以外にも、例えば反射シートにおける中央側部分に断面山型をなす立ち上がり部が設けられたものにも本発明は適用可能である。
(10)上記した実施形態2では、押さえ部材の立ち上がり部押さえ部が第1立ち上がり部を部分的に押さえるものを示したが、例えば、立ち上がり部押さえ部が第1立ち上がり部の全域と、第2立ち上がり部の一部とを押さえるようなものや、立ち上がり部押さえ部が立ち上がり部の全域を押さえるようなものも本発明に含まれる。
(11)上記した実施形態2に記載した押さえ部材を、実施形態1の変形例1,2及び実施形態3〜7に用いることも勿論可能である。また、実施形態5に記載した光源保持部材における本体部に、実施形態2に記載した立ち上がり部押さえ部を設けることも可能である。
(12)上記した実施形態3に記載した受け部を、実施形態1の変形例1,2及び実施形態2,4〜7に用いることも勿論可能である。
(13)上記した各実施形態では、シャーシとして合成樹脂製のものを用いた場合を示したが、シャーシを金属製としたものにも本発明は適用可能である。
(14)上記した各実施形態では、底部及び立ち上がり部が互いに連なる形態の反射シートを例示したが、底部と立ち上がり部とで分離された、分割構造の反射シートを用いたものにも本発明は適用可能である。
(15)上記した実施形態4において、光源として、実施形態5に記載した冷陰極管を用いたり、実施形態6に記載したLEDを用いることも可能である。
(16)上記した実施形態1では、光源として1本の熱陰極管を用いたものを示したが、熱陰極管の使用本数は変更可能であり、2本以上とすることができる。具体的には、例えば熱陰極管を2本使用する場合、画面の縦寸法に対する光源配置領域の比率は、例えば37%程度とするのが好ましい。なお、熱陰極管を3本以上に用いる場合には、本数に比例して上記した光源配置領域の比率を調整すればよい。
(17)上記した実施形態5では、光源として6本の冷陰極管を用いたものを示したが、冷陰極管の使用本数は変更可能であり、5本以下または7本以上とすることも可能である。具体的には、例えば冷陰極管を4本使用する場合、画面の縦寸法に対する光源配置領域の比率は、例えば26%程度とするのが好ましい。また、例えば冷陰極管を8本使用する場合、画面の縦寸法に対する光源配置領域の比率は、例えば58%程度とするのが好ましい。これら以外に使用する冷陰極管の本数を変更する場合にも、冷陰極管の使用本数に比例して上記した光源配置領域の比率を調整すればよい。
(18)上記した実施形態6において、シャーシに対するLED基板の大きさ、並びにLED基板におけるLEDの設置位置及び設置個数などは適宜に変更可能である。
(19)上記した各実施形態では、シャーシにおける中央部が光源配置領域とされ、第1端部及び第2端部が光源非配置領域とされるものを示したが、シャーシにおける第1端部と第2端部との少なくともいずれか一方を光源配置領域とし、それ以外を光源非配置領域としたものも本発明に含まれる。その場合、第1端部と中央部とを光源配置領域とすることもでき、また第2端部と中央部とを光源配置領域とすることもできる。
(20)上記した各実施形態では、シャーシ内において光源が偏在配置されるもの(光源配置領域と光源非配置領域とを備えるもの)を示したが、光源がシャーシの全域にわたって万遍なく配されるような構成のものにも本発明は適用可能である。
(21)上記した実施形態1〜5,7,8では、光源として蛍光管(線状光源)の一種である熱陰極管または冷陰極管を用いた場合を示したが、他の種類の蛍光管を用いたものも本発明に含まれる。また、蛍光管以外の種類の放電管(水銀ランプなど)を用いたものも本発明に含まれる。
(22)上記した実施形態6では、光源として点状光源の一種であるLEDを用いたものを示したが、他の種類の点状光源を用いたものも本発明に含まれる。また、それ以外にも有機ELなどの面状光源を用いることも可能である。
(23)上記した各実施形態では、1種類の光源を用いたものを示したが、複数種類の光源を混在して用いるようにしたものも本発明に含まれる。具体的には、熱陰極管と冷陰極管とを混在させたり、熱陰極管とLEDとを混在させたり、冷陰極管とLEDとを混在させたり、熱陰極管と冷陰極管とLEDとを混在させてもよい。
(24)上記した各実施形態では、拡散板における光反射部を構成するドットパターンの各ドットを丸形状としたが、各ドットの形状はこれに限られるものではなく、楕円形状や多角形型等任意の形状を選択することができる。
(25)上記した各実施形態では、光反射部を拡散板の表面に印刷することで形成するものとしたが、例えばメタル蒸着等の他の形成手段を用いたものも本発明に含まれる。
(26)上記した各実施形態では、拡散板の表面に光反射部を形成することで、当該拡散板の面内の光反射率を調整するものとしたが、例えば以下のようにして拡散板自身の光反射率を調整しても良い。拡散板は一般に透光性基板に光散乱粒子が分散された構成を有している。そこで、拡散板自身の光反射率は、透光性基板に対する光散乱粒子の配合率(重量%)により決定することができる。つまり、光散乱粒子の配合率を相対的に大きくすることで光反射率を相対的に大きくすることができ、光散乱粒子の配合率を相対的に小さくすることで光反射率を相対的に小さくすることができるのである。
(27)上記した各実施形態では、光反射部を構成するドットの面積を変化させることで拡散板の光反射率の設計・制御を行うものとしたが、光反射率の制御手段としては、例えば同一の面積を有するドットの配置間隔を変化させたり、光反射率が異なるドットを形成したりする手段等を用いた場合も本発明に含まれる。このうち、光反射率が異なるドットを形成するには、例えば光反射率の異なる複数の材料によって各ドットを形成するようにすればよい。
(28)上記した各実施形態では、光学部材における拡散板に光反射部を形成し、その光反射率を適宜制御したものを示したが、拡散板以外の光学部材に光反射部を形成し、その光反射率を適宜制御するようにしたものも本発明に含まれる。また、光学部材として用いる拡散板及び光学シートの枚数及び種類については適宜に変更可能である。
(29)上記した各実施形態以外にも、液晶表示装置における画面サイズ及び横縦の比率などについては適宜変更可能である。
(30)上記した各実施形態では、液晶パネル及びシャーシがその短辺方向を鉛直方向と一致させた縦置き状態とされるものを例示したが、液晶パネル及びシャーシがその長辺方向を鉛直方向と一致させた縦置き状態とされるものも本発明に含まれる。
(31)上記した各実施形態では、液晶表示装置のスイッチング素子としてTFTを用いたが、TFT以外のスイッチング素子(例えば薄膜ダイオード(TFD))を用いた液晶表示装置にも適用可能であり、カラー表示する液晶表示装置以外にも、白黒表示する液晶表示装置にも適用可能である。
(32)上記した各実施形態では、表示パネルとして液晶パネルを用いた液晶表示装置を例示したが、他の種類の表示パネルを用いた表示装置にも本発明は適用可能である。
(33)上記した各実施形態では、チューナーを備えたテレビ受信装置を例示したが、チューナーを備えない表示装置にも本発明は適用可能である。