JP5318690B2 - 発光体 - Google Patents

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本発明は導光方式を用いて光が供給される発光体に関する。
導光方式面発光体においては、液晶表示装置のバックライト光源装置に見られるように、導光板表面に凹凸やドット印刷等で散乱機能を付与する構成や、導光板に基材樹脂との屈折率差がある光拡散材を内添する構成がある。
光拡散材が内添されている導光板においては、光拡散材の粒径が小さい場合、もしくは光拡散材と基材樹脂との屈折率差が小さい場合には、導光板の光源入射側端面付近で観察される光とその反対面端面付近で観察される光で色度変化が起こる場合があることがこれまでに分かっている。
色度変化はミー散乱理論の散乱効率を計算することで把握はできる。光拡散材の粒径が小さいほど、かつ、光拡散材と基材樹脂との屈折率差が小さいほど、色度変化を起こさない光拡散材の粒径および屈折率差の取れる範囲が狭くなる。
特許文献1に見られるように、色度変化を起こさないためには、粒径の大きい拡散材を使用する、あるいはミー理論における散乱効率比(ηB(b)/ηR(b))が0.75〜1.25以内となる特定の粒径の拡散材を使用する必要があった。
また、従来のミー散乱理論での散乱効率計算では、材質と粒径とが同時に変化した場合の散乱効率変化を理解するのは容易に行えないものである。
第3874222号公報
本発明は、光拡散材が内添された導光方式により発光する発光体において、光拡散材の粒径分布を制御することによって、発光体から出射される出力光の色度変化を改善することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る発光体の一態様は、拡散粒子を導光板基材へ含有させ、導光方式により発光する発光体であって、拡散粒子は、中心粒径b(b>0)の粒径分布を有し、かつ、当該中心粒径bを、拡散粒子の位相遅延量φ(rad)に対応する青色散乱効率と赤色散乱効率の比ηB(b)/ηR(b)が0.75以上1.25以下の範囲外とし、基材は、拡散粒子の粒子直径の層数分布を考慮した単位走行距離当たりの実効散乱係数の赤緑青比μB/μR,μR/μGが0.9以上1.1以下となる様に前記拡散粒子を分散させた。これにより、従来、色変化が生じると予想される拡散粒子を用いた発光体であっても、色変化を抑制することが可能になる。
ここで、位相遅延量φ(rad)は、基材の屈折率と拡散粒子の屈折率との屈折率差をΔnとするときに、波長λ(μm)の光が、拡散粒子(光拡散材)の粒子中心を通過したものと、拡散粒子を通過しなかったものの光学距離差bΔnを波長λ(μm)の位相差で表したものである。また、散乱効率は、位相遅延量φ(rad)を用いて計算される。さらに、実効散乱係数は、散乱効率と拡散粒子の体積粒径分布P(b)を用いて計算される。上述したように、本発明では、位相遅延量φ(rad)を定義して散乱効率を計算する。位相遅延量は色目変化に影響を及ぼす2つのパラメータ(光拡散材の粒径、光拡散材と基材樹脂との屈折率差)双方を盛り込んでおり、材質と粒径が同時に変化した場合でも、散乱効率の変化を容易に理解できるものである。
本発明の発光体の一態様によれば、ミー散乱理論の散乱効率計算により、特定の粒径では色度変化が起きると予想される光拡散材においても、粒径分布を制御することよって使用可能とすることができる。
本発明の実施形態にかかる面発光体の、位相遅延量の定義を示す図である。 本発明の実施形態にかかる面発光体の、散乱断面積の定義を示す図である。 本発明の実施形態にかかる面発光体の、散乱効率η(φ)と位相遅延量φの関係の一例を示す図である。 本発明の実施形態にかかる面発光体の、散乱効率η(b)と拡散粒子直径bの関係の一例を示す図である。 本発明の実施形態にかかる面発光体の、散乱効率比ηB(b)/ηR(b)の一例を示す図である。 本発明の実施形態にかかる面発光体の、散乱効率η(b)と拡散粒子直径bの関係の一例を示す図である。 本発明の実施形態にかかる面発光体の、ηB(b)/ηR(b)、ηB(b)/ηG(b)と拡散粒子直径bの関係の一例を示す図である。 本発明の実施例にかかる面発光体の、散乱効率比ηB(b)/ηR(b)と拡散粒子の粒径分布広がりの一例を示す図である。 本発明の実施例にかかる面発光体の、散乱効率比ηB(b)/ηR(b)と拡散粒子の粒径分布広がりの一例を示す図である。 本発明の実施例にかかる面発光体の、散乱効率比ηB(b)/ηR(b)と拡散粒子の粒径分布広がりの一例を示す図である。 本発明の実施例にかかる面発光体の、散乱効率比ηB(b)/ηG(b)と拡散粒子の粒径分布広がりの一例を示す図である。 本発明の実施例にかかる面発光体の、散乱効率比ηB(b)/ηG(b)と拡散粒子の粒径分布広がりの一例を示す図である。 本発明の実施例にかかる面発光体の、散乱効率比ηB(b)/ηG(b)と拡散粒子の粒径分布広がりの一例を示す図である。 本発明の実施例にかかる面発光体の、粒径分布制御による実効散乱係数比(B/R)の計算結果の一例を示す図である。 本発明の実施例にかかる面発光体の、粒径分布制御による実効散乱係数比(B/G)の計算結果の一例を示す図である。
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。本実施の形態では、面発光体を一例として説明する。
本発明では位相遅延量というものを定義して散乱効率を計算する。従来のミー散乱理論での散乱効率計算を行った場合には、色目変化に影響を及ぼす2つのパラメータ、具体的には、光拡散材の粒径、光拡散材と基材樹脂(基材)との屈折率差の内どちらか1つを固定して計算する場合が多かった(屈折率差固定が多い)。この場合、同材質で光拡散材の粒径が小さくなった場合や、同粒径で屈折率が小さくなった場合の散乱効率の変化は理解しやすいが、材質と光拡散材の粒径が同時に変化した場合の散乱効率変化を理解するのは容易に行えなかった。すなわち、屈折率差と粒径とが同時に変化した場合に、散乱効率の変化、また、実効散乱係数変化を把握することは困難であった。位相遅延量は色目変化に影響を及ぼす2つのパラメータ(光拡散材の粒径、光拡散材と基材樹脂との屈折率差)双方を盛り込んでおり、材質と粒径が同時に変化した場合でも、散乱効率変化を容易に理解できるものである。
本発明における位相遅延量φ(rad)とは、以下で定義される。
Figure 0005318690
b(b>0)は光拡散材の粒子直径(μm)、Δnは光拡散材屈折率と基材屈折率との差、λ(μm)は光の波長である。以下、「光拡散材の粒子」を適宜、「拡散粒子」と称す。図1に示すとおり、位相遅延量φ(rad)は、波長λ(μm)の光において、基材1内に存在する光拡散材2の粒子中心を通過したものと、光拡散材2を通過しなかったものの光学距離差bΔnを波長λ(μm)の位相差で表したものである。
ここで、屈折率nの値として、空気がn=1、基材1がn=n1、光拡散材2がn=n2とする。また、屈折率差Δnを、光拡散材2の屈折率n2から基材1の屈折率n1を差し引いた値(n2−n1)とする。
散乱効率は以下の通り定義される。拡散粒子1個の散乱効率ηは散乱断面積A/見かけの円面積πaで表され、a(a>0)は粒子半径(μm)である。図2に散乱断面積の定義を示す。散乱断面積Aは粒子断面積πaを粒子に起因する光電界擾乱効果の2乗で加重積分したものとして定義され、従って式(2)で近似できる事が判っている。この場合のφ(r)は光拡散材2の粒子の中心を通る光入射光軸からの距離rに入射した光に対する粒子の位相遅延量である。なお、位相遅延量φ(r)は式(1)により算出される。
Figure 0005318690
散乱効率η(φ)を横軸位相遅延量φに対して図示すると図3となる。この図の横軸を位相遅延量φ(rad)=2πΔnb/λから青、緑、赤の各波長に対応する粒子直径に変換すると、従来よく見られる散乱効率の関係に変換できる。逆に位相遅延量φを定義したことで、青、緑、赤の散乱効率を一つの曲線上で表すことが可能となっている。
図3の横軸位相遅延量φ(rad)=2πΔnb/λにおいて、屈折率差Δn=0.1と固定し、青色光λ=0.45(μm)、緑色光λ=0.55(μm)、赤色光λ=0.63(μm)に対するそれぞれの拡散粒子直径b(μm)を求め、それを横軸に取り直すと図4となる。
ここで、赤色光の位相遅延量φ_R(rad)は、式(1)より、
φ_R(rad)=2πΔn*b/λ=6.28*0.1*b/0.63≒b(μm)である。このことから、図3のη(φ)と図4のηR(b)はほぼ同値となる。
特定粒径の散乱効率の赤青比はηB(b)/ηR(b)で求められる。
本計算においてΔnは波長依存性を考慮していないが、それを考慮した場合においても同様の計算を行えば良い。
なおΔnが負の場合は位相遅延量φの値も負となるが、式(2)から判る通り散乱効率ηは位相遅延量φについて偶関数であり、Δnおよび位相遅延量φの値の正、負に関わらず0または正の値となる。図3では位相遅延量φの値が0以上の場合についてのみ散乱効率ηの値を示したが、上記理由により位相遅延量φの値が負の場合における散乱効率ηはその図示を省略する。
実効散乱係数の青赤比、青緑比μB/μR、μB/μG計算方法は以下の通りである。定量的に粒径分布をどの程度拡がらせれば良いかを明確化するために「拡散粒子直径の層数分布」という概念を用いて実効散乱係数を定義する。層数とは、平均自由行程の逆数を言い、拡散粒子が面発光体内にどの程度敷き詰められているかが把握できる指標である。層数1とは、面発光体内に存在する拡散粒子の総断面積を計算し、それが底面積と同値である場合と定義する。これより層数1の状態とは、底面に対して垂直方向から光を入射した場合、その底面内のどの位置から光を入射しても、平均1回拡散粒子に衝突することに相当している。拡散粒子の層数は光の平均衝突回数と言い換えても良い。
単位走行距離当たりの拡散粒子見かけの層数Sは、粒径が揃っていてばらつきがないとすると、式(3)で定義される。
:粒子個数密度、V:粒子体積率、S:層数、a:粒子半径、b=2a:粒子直径
Figure 0005318690
この層数に散乱効率η(φ=2πΔn*b/λ)を乗じ、拡散粒子の体積粒径分布P(b)を考慮に入れると、「拡散粒子直径の層数分布」を考慮に入れた単位走行距離当たりの実効散乱係数μB、μG、μRが求まる。式(4)に具体的に計算式を示す。V3Σは全粒子合計の体積率である。また、式(5)に、拡散効率比B/R、B/Gの計算式を示す。
Figure 0005318690
式(4)の加算関数の分母にbを配置してある為、単なる拡散粒子密度による平均値ではなく、「拡散粒子直径の層数分布」を考慮した平均値となっている事が理解される。即ちこの式を見出した事によって、粒径分布の実効散乱係数への影響を正しく評価できる事となったのである。拡散材粒径分布の典型例として余弦2乗分布を使用した場合の実施例を後に示す。
特定粒径の散乱効率の赤青比ηB(b)/ηR(b)が1であるということは、この特定粒径の光拡散材のみが内添されている導光板を作成した場合、両端面付近で観察される光の色度変化がないことを示している。同構成において、ηB(b)/ηR(b)が1以上とは、光源入射側端面付近で観察される光の色合いは青みを帯び、その反対面付近では、青色光成分が少なくなっていることから赤みを帯びることを示す。また、ηB(b)/ηR(b)が1以下とは、光源入射側端面付近で観察される光の色合いは赤みを帯び、その反対面付近では、赤色光成分が少なくなっていることから青みを帯びることを示す。
図5において、粒径約3μm以下、約4〜6μm、および約7〜8.5μmのものは、散乱効率の青赤比ηB(b)/ηR(b)>1.25または<0.75となっている。このため、この該当粒径を含んだ導光板を作成すると、両端面付近で観察される光の色度変化が起きると予想される。従来技術は粒径を特定とする思想であり、その理想の粒径分布は単一粒径である。特許文献1では、両端面付近で観察される光の色度変化を起こさないために該当粒径は使用しないとしている。
一方本発明は、両端面付近で観察される光の色度変化が起きると予想される粒径を含んでいても、光拡散材の粒径分布を拡がらせることで、両端面付近において観察される光の色度変化を改善するものである。
本発明はこの点で従来の思想とは異なる。また、従来の思想では粒子径が大きい場合や、基材と微粒子の屈折率差が大きい場合に色度変化が少なくなる、という思想であった。本発明は従来技術と異なり、微粒子の粒子径が例えば5μm以下の場合や基材と微粒子の屈折率差が0.1以下の場合であっても色度変化を小さくする事が可能である。
両端面で色度変化が極力少ない面発光体を得るには、実効散乱係数の青赤比、青緑比μB/μR,μB/μGが0.9以上1.1以下にあることが好ましい。青赤比、青緑比μB/μR,μB/μGが実質的に1に近づくことにより、面発光体の両端面での色変化を抑えることができる。従って、0.92以上1.08以下がより好ましく、特に、0.95以上1.05以下がさらにより好ましい。
以上説明したように、本実施の形態において、位相遅延量は、散乱効率の計算に用いる一つの要素であり、光拡散材の粒径、光拡散材と基材樹脂との屈折率差とをパラメータとする。従って、位相遅延量は、材質と粒径との少なくとも一方の変化に応じて散乱効率が変化する様子を示すことを可能とし、特に材質と粒径とが同時に変化する場合にも散乱効率の変化を示すことができる。
また、従来光拡散材として排除する必要のあった粒子直径の拡散粒子であっても、粒径分布を制御することにより、色度変化を抑制することができる。これにより、光拡散材として使用することが可能な粒子直径の幅を広げることを可能にする。
その他の実施の形態
実施の形態1では、面発光体を一例として説明したが、本発明は、面発光体に限られることはなく、他の形状の発光体に適用することも可能である。例えば、円、楕円、波状などの曲面の断面(端面)を有する柱状、多角形の断面(端面)を有する柱状、あるいはこれらの外形を有する筒状など、他の形状であってもかまわない。この場合、層数は、面発光体に準じて計算する。板状でない場合の層数は、発光部材において導光方向へ最大となる距離を該発光部材の導光距離と見なして算出する。
また、本発明の発光体は、次のようにして製造される。まず、中心粒径b(b>0)の粒径分布をする光拡散材について、拡散粒子の位相遅延量φ(rad)を用いて、散乱効率を計算する。続いて、散乱効率を用いて粒子直径b(b>0)の層数分布を考慮した単位走行距離当たりの実効散乱係数を計算し、実効散乱係数の赤緑青比μB/μR,μR/μGが0.9以上1.1以下となる様に拡散粒子を基材へ分散させる。この製造方法によれば、従来では、色変化が生じるとされていた粒径の拡散粒子を用いることを可能とする。すなわち、発光体は、拡散粒子の位相遅延量φ(rad)に対応する青色散乱効率と赤色散乱効率の比ηB(b)/ηR(b)が0.75以上1.25以下の範囲外とする、中心粒径bの粒径分布を有する拡散粒子を含む場合であっても、色変化を抑制することを可能とする。これにより、発光体に用いることができる光拡散材の範囲を拡大させることができる。また、位相遅延量φ(rad)を用いて拡散粒子を評価することにより、光拡散材の粒径、光拡散材と基材樹脂との屈折率差との双方の変化に対応することを可能とする。これにより、生産効率の向上を図ることができる。
なお、本発明における粒径分布とは、重量換算分布であり、光散乱粒子計測法により測定する事ができる。
実施例および比較例を以下に示す。光拡散材の体積粒径分布P(b)を考慮に入れた実効散乱係数比(B/R=μB/μR、B/G=μB/μG)を計算した。
実効散乱係数μを計算するときに用いる散乱効率η(b)について、ηB(b)、ηG(b)、ηR(b)と拡散粒子直径bの関係を図6に、ηB(b)/ηR(b)、ηB(b)/ηG(b)と拡散粒子直径bの関係を図7に示す。
体積粒径分布は粒径0μmに分布を持たせないように考慮して余弦2乗分布に従うと仮定し、中心粒径b(μm)とK=bpp/bを変化させた時の散乱効率比を計算した。中心粒径bは、粒径幅の中間値である。bppは粒径分布の半値幅である。
Figure 0005318690
図8A〜8Cは図7に示されているηB(b)/ηR(b)と拡散粒子直径bの関係に、余弦2乗分布に従う体積粒径分布P(b)(頻度分布)を追加したものである。また、図8Cにおいて、赤色光の位相遅延量φ_R(rad)については上述したように、拡散粒子直径b≒位相遅延量φ_R(rad)の関係になる。
図8A〜8Cにおいて、中心粒径bは図6のηB(b)曲線の極点になる位置3箇所を選んでおり、図8Aはb=3.0μmでKを変化させたときの分布の広がりとηB(b)/ηR(b)を示している。同様に、図8Bはb=5.5μm、図8Cはb=7.8μmでのそれを示している。図10は図8A〜8Cにおけるb、Kを変化させたときの実効散乱係数比(B/R=μB/μR)の計算結果を示している。また、上記と同様のことをηB(b)/ηG(b)についても行った結果を図9A〜9C、図11に示す。
なお、図8A〜8C、8A〜9Cでは、散乱効率比の規定上限(ηB(b)/ηR(b)またはηB(b)/ηG(b)が0.75)と散乱効率比の規定下限(ηB(b)/ηR(b)またはηB(b)/ηG(b)が1.25)とを点線で示している。
また、図10、11では、実効散乱係数比の規定上限(B/RまたはB/Gが1.1)と実効散乱係数比の規定下限(B/RまたはB/Gが0.9)とを点線で示している。
B/R=μB/μRについて考察する。図10より、b=3.0μmの時は、Kの値を0〜1に変化させてもB/Rが0.9から1.1以内とならず、両端面で色度変化が少ない面発光体を得られないことが分かる。
図10よりb=5.5μmの時は、K≒0.8〜1.0となるような分布を考えると、B/Rが0.9から1.1以内となり、両端面で色度変化が少ない面発光体を得られることが分かる。この時、平均粒径であるb=5.5μmはηB(b)/ηR(b)が0.75よりも小さく、従来は色変化が生じると予想されていた粒径範囲であることが図8Bより分かる。
図10よりb=7.8μmの時は、K≒0.45〜1.0となるような分布を考えると、B/Rが0.9から1.1以内となり、両端面で色度変化が少ない面発光体を得られることが分かる。この時、平均粒径であるb=7.8μmはηB(b)/ηR(b)が1.25よりも大きく、従来は色変化が生じると予想されていた粒径範囲であることが図8Cより分かる。
以上のことはB/G=μB/μGの場合についても同じ考察が行える。
このように、本発明によれば、従来色度変化が生じる微粒子を含む構成でありながら、色度変化が極力少ない発光体を得ることができる。なお、異なる粒径分布をもつ微粒子を複数混合しても良い。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
1 基材、2 光拡散材

Claims (1)

  1. 拡散粒子を導光体の基材へ含有させ、導光方式により発光する発光体であって、
    前記拡散粒子は、中心粒径b(b>0)の粒径分布を有し、かつ、前記中心粒径bを、拡散粒子の位相遅延量φ(rad)に対応する青色散乱効率と赤色散乱効率の比ηB(b)/ηR(b)が0.75以上1.25以下の範囲外とし、
    前記位相遅延量は、光拡散材の粒径、光拡散材と基材樹脂との屈折率差とをパラメータとして算出される値であり、以下の式を用いて計算し、
    Figure 0005318690

    上記式において、Δnは光拡散材屈折率と基材屈折率との差、λ(μm)は光の波長であり、
    前記基材は、前記拡散粒子の粒子直径の層数分布を考慮した単位走行距離当たりの実効散乱係数の赤緑青比μB/μR,μR/μGが0.9以上1.1以下となる様に前記拡散粒子を分散させた発光体。
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