JP5312800B2 - 酸化鉛をベースとする感光性装置及びそれを製造する方法 - Google Patents

酸化鉛をベースとする感光性装置及びそれを製造する方法 Download PDF

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Description

本発明は光応答性装置を製造する方法に関する。本発明は、全てが正方晶の酸化鉛からなる感光性層を持つ光応答性装置にも関する。
光応答性装置、特にX線ディテクタは、デジタルX線撮像がますます重要になっている医用放射線学にとってキーとなる構成要素である。デジタルX線撮像は、画像品質を向上する可能性を提供し、同時に医用画像管理、コンピュータ支援診断及び遠隔放射線学(teleradiology)における機会を提供する。画像品質は、患者を透過したX線ビームの精密且つ正確な検出、故にX線ディテクタの性能にきわめて依存している。X線ディテクタにとってキーとなるパラメタは、空間分解能、応答の一様性、コントラスト感度、ダイナミックレンジ、取得速度及びフレームレートである。
医学的応用の分野において、FDXD(flat dynamic x-ray detector)は重要な役割を演じる。フラットディテクタは、市販の医療診断用のX線装置の多くの製造業者により使用されている。現在、フラットディテクタに対し2つの異なる技術が共存している。一方の形式のディテクタは、いわゆるX線の間接変換、すなわち吸収されたX線量が可視光に変換され、次いで電気信号に変換されることに依存し、これは取り込んだ画像のデジタル処理には必要である。もう一方の形式のディテクタは、X線の直接変換、すなわちX線量が直接電気信号に変換されることに依存する。一般的に、直接変換方式のディテクタは、間接変換方式のディテクタと比べ、より高い空間分解能及びより高い信号対ノイズ比を提供する。
フラットな直接変換方式のディテクタは、大きなバンドギャップを持つ半導体材料からなる吸収層を有する。この吸収層において、吸収されたX線量は電荷に変換される。通例、吸収層又は変換層はセレン、ヨウ化鉛、ヨウ化水銀、酸化鉛、テルル化カドミウム、テルル化カドミウム亜鉛からなる。一般的に、前記変換層は、薄膜電子回路の行列上に直接置かれる。以下に行う従来技術及び本発明の説明は、酸化鉛(PbO)を変換層として使用することに的を絞っている。
上述した材料のような直接変換材料において、電荷キャリア、すなわちホール又は電子が変換層の静電場内を移動している場合、電気信号が生成される。しかしながら、自由電荷キャリアを捕獲することが可能である前記変換層は、結晶学的欠陥、不純物等のような電気的欠陥を含んでいる。捕獲された電荷キャリアは"局在化(localized)"電荷キャリアとも呼ばれる。ディテクタの電気出力信号を生成するための局在化電荷キャリアが失われる。しかし、局在化電荷キャリアは再び移動可能にすることができる、すなわちこれらキャリアは"非局在化"となる。非局在化電荷キャリアはディテクタの電気出力信号に再び寄与する。この処理の原理は、電子(負の電荷)及びホール(正の電荷)に対する原理と同じである。熱力学的平衡において、局在化する電荷キャリア及び非局在化する電荷キャリアの平均数は等しい。局在化及び非局在化処理は夫々しばらく時間を必要とするので、電荷キャリアの局在化及び非局在化は、X線ディテクタの動的応答時間に影響を及ぼすことが明らかである。
特に撮像されるオブジェクトに対して前記ディテクタが移動するX線応用において、前記応答時間は、例えば患者の軟組織及び骨のような異なる身体的特徴のエリア間の遷移の分解能にとって重要である。この遷移は、明暗のコントラストとして画像上で見ることができ、画像のシャープネスはX線ディテクタの前記応答時間に依存している。上記応用に対する実施例は、容量撮像であり、血管を流れる造影剤の検出である。
実際に、長い応答時間は、動的なアーチファクトを引き起こす。これは例えば直接変換材料を有するディテクタに起こる。照射の最初の遅延信号の増大と同様にX線の照射を終了した後に残留信号を擾乱することが観測される。前記動的なアーチファクトは、撮像後、特に容量撮像又はX線透視応用のような高い繰り返し率で動的な撮像処理において擾乱するように見ることができる。動的なアーチファクトはさらに、患者の呼吸運動が動的なアーチファクトを生じさせるのと同様に、例えば心拍のような撮像している移動オブジェクトにも起こる。
しばしば、説明した動的なアーチファクトの理由は、変換層において電荷キャリアを用いた電気的欠陥の比較的ゆっくりとした補充及び取り出しである。
電気的に活性な欠陥は、変換層の成長方向に関する電子特性の不連続性により作り出される。特に、半導体材料である酸化鉛(PbO)は、2つの異なる結晶学的様相、すなわち正方晶PbO(赤色酸化鉛)及び斜方晶PbO(黄色酸化鉛)で存在する。従来の方法に従って酸化鉛の層を製造するとき、最初に常に黄色の斜方晶の酸化鉛からなるシード層(seeding layer)が基板の表面上に成長する。数μmの厚さのシード層が成長した後、酸化鉛は赤色酸化鉛として成長し続ける。黄色の斜方晶PbOは2.7eVのバンドギャップを持ち、赤色の正方晶PbOは1.9eVのバンドギャップを持っているので、これら2つの異なるPbOの結晶学的様相の間にある境界面に不連続性が存在する。このバンドギャップの不連続性は、完成した層の電子構造のかなりの擾乱であり、自由電荷キャリアを局在化することが可能である電気的欠陥を示す。上述したように、局在化した電荷キャリアは、一定の遅延で再び非局在化され、結像後に擾乱を引き起こす。
米国特許公報US 3,444,412号は、異なる導電型のサブ層から構成される感光性の酸化鉛(PbO)層を持つ光感応型装置の製造を開示している。この層の成長は、n型のPbOを持つ基板上で始まり、真性PbOの薄層が続く。最後の表面層は、酸化タリウムが加えられたPbOから成長する。酸化タリウムは、PbOに対しp型として働く。異なる出発物質は、最初はPbOだけで充填され、その後、前記表面層を成長させるためにPbO及び酸化タリウムの混合物で再充填される同じるつぼから蒸着される。酸化タリウムの代わりに、PbOに対しp型として働く異なる要素の混合物又はそのような要素自身も開示されている。例えば、酸化タリウムが好ましいけれど、PbFをPbOに加えることが提案されている。基板に次ぐPbO層の内部における結晶学的及び電子学的不連続性は扱っていない。
これをスタート地点とする場合、本発明の第1の目的は、改善した特性を持つ酸化鉛層を有する光応答性装置に対する製造方法を提案することである。
本発明は、感光性層を持つ光応答性装置を製造する方法を提案し、この方法は、
a)真空蒸着室の内部にきれいな基板を設けるステップ、
b)第1のるつぼから酸化鉛を蒸着させ、前記基板の表面上にシード層を形成するステップ、
c)正方晶の酸化鉛だけが前記シード層を形成する及び/又は前記シード層を形成する最初に成長した斜方晶の酸化鉛が正方晶の酸化鉛に変形されるように、前記シード層に影響を及ぼすステップ、及び
d)前記感光性層の最終的な厚さが前記基板上に堆積するまで酸化鉛の蒸着をし続けるステップ
を有する。
シード層の形成中、斜方晶の酸化鉛の形成を防ぐ添加剤を共蒸着することが好ましい。
この場合、前記添加剤を共蒸着するための第2のるつぼを利用することも有利であり、第1及び第2のるつぼは、蒸着処理の個々の制御を可能にする別個のるつぼである。
本発明による方法の好ましい変形例は、シード層の形成中、シード層に斜方晶の酸化鉛を形成するのを防ぐためにPbFが共蒸着される。しかしながら、KI、RbNo、TlI、HO、HF、NHF、HSの群から前記添加剤を選択することも可能である。
シード層に斜方晶の酸化鉛を形成するのを防ぐために、その成長中にシード層に光を照射することも可能である。基板がこの光の波長に対し透過性である場合、この光は、シード層における斜方晶の酸化鉛を正方晶の酸化鉛に変形するために、基板を介し照射されてもよい。
シード層における斜方晶の酸化鉛を正方晶の酸化鉛に変形するために、基板上に堆積する仕上げの酸化鉛を熱焼鈍することが有利である。
最後に、シード層における斜方晶の酸化鉛を正方晶の酸化鉛に変形するために、シード層上に機械的な圧力を加えることも可能である。
本発明の第2の目的は、改善した特性を持つ酸化鉛からなる直接変換層を有する光応答性装置を提案することである。
本発明は、接触している電極間に挟まれている酸化鉛(PbO)からなる感光性層を有する光応答性装置を提供することである。
本発明による光応答性装置の改良型によれば、前記接触している電極は、放射線透過型の上層電極を有し、この上層電極は、感光性層において検出されるべき放射線を透過する。
前記接触している電極が感光性層において検出される放射線の空間分解能を規定するために、構造化された下層電極を有する場合、利点となる。本発明による装置のある好ましい実施例において、下層電極はピクセルのような構造である。
本発明の例示的な実施例が図に描かれている。これら図における類似又は同一の構成要素は、対応する又は同一の参照符号が付されている。
図1は、従来の製造方法に従って作成される直接変換方式のX線ディテクタ1を示す。このディテクタ1はその主平面の一方に構造化された下層電極3を備える基板2を有する。基板2及び下層電極3は、例えばLCDパネルから知られる回路と同様なより複雑な薄膜型の電子回路を表す。電極3はアルミニウムから作られているが、他の金属及び光透過型のインジウムスズ酸化物(ITO)を含む他の導電性材料も適する。下層電極3の間にある間隙は、不動態化材料(passivation material)4としてシリコン窒化物が充填されている。例えばポリイミドのような従来知られる他の不動態化材料も、不動態化材料を全く設けない場合と同様に可能である。下層電極3及び不動態化材料4の上に、酸化鉛の層6が堆積している。この酸化鉛の層6は、ディテクタ1の所望の特性に依存して、全厚が100μmから1000μmの範囲にある。PbO層の通常の堆積温度での熱力学上安定した様相は、赤色の正方晶PbOであるため、この層6の主要部分は、赤色の正方晶PbOからなる副又はバルク層7で構成される。しかしながら、PbO層6が堆積する初めに、2μmの範囲の厚さを持つ黄色の斜方晶PbOからなる薄いシード層8が常に存在する。文献(M. F. Tompsett, J. St. Noble著、"In-situ scanning high-energy electron diffraction studies of evaporated lead monoxide films" in Thin Solid Films 5, 81-96(1970))によれば、斜方晶PbO層の作成は、基板の温度又は堆積速度の変化により回避されることはない。ディテクタ1は、変換層6において検出されるべきX線放射線に対し透過性である上層電極9により完成される。この上層電極9はアルミニウムから作られているが、他の金属及び光透過型のインジウムスズ酸化物(ITO)を含む他の導電性材料も適する。アルミニウムが電極材料として用いられる場合、上層電極9の厚さは、X線の透過性を補償するために、好ましくは1μm未満である。
始めに述べたように、正方晶PbOからなるバルク層7と、斜方晶PbOからなるシード層8との間にある境界面はディテクタ1の性能に悪影響を及ぼす。
これにより、本発明は、黄色の斜方晶PbOからなるシード層8を持たない、赤色の正方晶PbOからなる変換層6を持つX線ディテクタを製造する方法を幾つか提案する。
本発明による方法の実施例の第1のグループによれば、シード層8の作成は最初から防がれている。この目標は、PbO層の初期成長中に添加剤を供給することにより達成される。添加剤は、化学結合の切断及び再形成を可能にすることで堆積したばかりの層のPb2+及びO2−イオンの移動度を高めることにより、結晶化処理に影響を及ぼす。この文脈において、(HOを加えることによる)Hイオン、及び(HF、NHF又はPbFを加えることによる)Fイオンが特に重要である。一連の実験において、添加剤は、PbO層の結晶品質を向上させる、PbO層における欠点の数及び不飽和表面状態を減少させる、及びシード層8に斜方晶PbOの形成を防ぐのに効果的である。1つの重要な添加剤はHOであり、これは気体として加えられる。気相での追加は、PbOの対応する温度よりも100℃を越えて高い又は100℃を越えて低い融解又は蒸着温度を持つ他の全ての添加剤に対しても好ましい。
他の重要な添加剤はPbFであり、これはPbOを用いて共蒸着(co-evaporate)される。この場合、個々に加熱することができる2つの別個のるつぼが設けられる。第1のるつぼにはPbOとPbFとの混合物がある一方、第2のるつぼには純粋なPbOがある。PbO層の最初の数μmの成長中、第1のるつぼが加熱されて、その後ゆっくりと冷却される。同時に、第2のるつぼは、ほぼ一定の成長速度でスムースな遷移を達成するまでゆっくり加熱される。前記融解又は蒸着温度がPbOの対応する温度の±100℃の範囲内にある場合、PbOを用いた添加剤の共蒸着が好ましい。
O及びPbFの場合、活性イオン、すなわちH及びFは、対イオンがPbOのある固有成分に対応している化合物に加えられている。しかしながら、前記対イオンがPbOの結晶格子に混合されていない添加剤、例えばKI、RbNO、TlIを使用することも可能である。最後に、HOのような類似物が完全に解離して気相になる添加剤、例えばHF、NHF、HSを利用することも可能である。添加剤の濃度は通常5mol%よりも低いが、好ましくは0.1から1.0mol%の範囲にある。
成長の最初に添加剤としてPbFを用いて成長したPbO層の化学分析は、堆積した層がるつぼにあったのと同じ濃度を含んでいることを示す。電気測定は、PbOの堆積する層がPbOの出発物質の固有の伝導特性、すなわち好ましくは高い抵抗率を維持することを示す。特に、これらの結果は、添加剤が電気的ドーパント(electrical dopant)として働かないことを示す。電気的ドーパントは、伝導性をおよそ数桁増大させる。
本実施例による方法の実施例の他のグループによれば、最初に作られた斜方晶PbOからなるシード層8は、このPbO層に追加のエネルギーを供給することにより、正方晶PbOにほぼ変形する。斜方晶PbO(-217.5kJ/mol)と正方晶PbO(-219.1kJ/mol)との間にある反応エンタルピーは小さいので、克服すべき両方のPbOの変更の間には小さなエネルギーバリアだけしか存在しない。
本発明による方法の1つの変形例によれば、両方のPbOの変更の間にあるエネルギー差は、その成長中、シード層8に光を照射することにより与えられる。PbOにおいて振動モードを励起させる波長は、10から50μmの範囲にある、すなわちマイクロ波放射線(ν=30THzの周波数に対応するλ=10μm)に対する遠赤外線の境界にある。放射線の強度は、前記シード層8が非常に薄い(<2μm)ので、mW/cmの範囲にある。基板2は、この波長領域における放射線に対し透過性である場合、斜方晶PbOを正方晶PbOに変形するために、基板側から仕上げディテクタ(finished detector)に照射することも可能である。今日では、必要とされる波長領域にある光を与える市販の調律可能な光源、いわゆるテラヘルツ(Terahertz)レーザがある。
いまさっき説明した変形例よりもさらに簡単な変形例は、150から400℃の間の温度であるが、何れの場合も正方晶PbOから斜方晶PbOへの遷移温度(489℃)より下回る温度で仕上げのPbO層6を焼鈍(anneal)する可能性がある。本発明による方法のこの変形例は、PbO層6における亀裂を防ぐためにPbO層のような同じ温度膨張係数を持つ基板2のための材料を選択する必要がある。前記焼鈍は、PbO層の表面上における如何なる他の不要な化学反応を避けるために、真空又は窒素若しくはアルゴンのような不活性ガス内において行われるべきである。物理的な観点から、広域な赤外線光を用いたPbO層6の照射は、焼鈍手順に対応していることに注意すべきである。
最後に、本発明による方法のさらに他の変形例によれば、シード層8に機械的な圧力を加えることが可能である。最初の数μmの成長の後、PbO層の成長は中断され、作動スタンプは、初期のPbOシード層8に機械的な圧力を、前記PbO層上で10から100kbarの範囲で作用させる。この圧力下において、斜方晶PbOは正方晶PbOに変形し、前記層から前記スタンプを取り除いた後、PbO層の成長が続く。前記スタンプは好ましくはステンレス鋼から作られ、蒸着室の内部にある機械装置により稼動する。
図2は、上述した本発明による方法の実施例の1つに従って製造されたX線ディテクタ1を示す。図1に示されるディテクタに対し唯一であると共に本質的な違いは、黄色の斜方晶PbOからなるシード層8が無いことである。もっと適切に言えば、図2において全てのPbO層6は専ら正方晶PbOからなる。
添加剤として最初にPbFを加えて成長したディテクタの検査において、PbFの添加剤を加えずに成長したPbO層を有するディテクタと比較して、減少した残留電気信号が見つかる。これは、PbOの吸収層を有する直接変換方式のX線ディテクタの動的特性をかなり改善する。
請求項に記載される製造ステップのシーケンスが特許請求の範囲をこの特定のシーケンスに限定しないことを述べておく。特に、シード層8に影響を及ぼさせるステップは、シード層の成長中、又は酸化鉛層6が完成した後に起こる。例えば、シード層の成長中、斜方晶の酸化鉛の形成を防ぐことが可能である。しかし、焼鈍又は透明基板を介し光を照射することにより、酸化鉛層6が完成した後、斜方晶の酸化鉛を変形することも可能である。本発明の本質的なポイントは、本発明が行われる前にはそうであったように、シード層に斜方晶の酸化鉛が存在するのを防ぐことである。本目的が達成される特定のやり方は単に二次的な重要性である。
PbO変換層を持つ直接変換方式のディテクタの概略的な断面図。 本発明によるPbO変換層を持つ直接変換方式のディテクタの概略的な断面図。

Claims (7)

  1. 感光性層を持つ光応答性装置を製造する方法であって、
    真空蒸着室の内部にきれいな基板を設けるステップと、
    第1のるつぼから酸化鉛を蒸着させ、前記基板の表面上にシード層を形成するステップとを有し、
    正方晶の酸化鉛だけが前記シード層を形成するように、前記シード層の形成中、斜方晶の酸化鉛の形成を防ぐ添加剤としてPbFを一緒に蒸発させ、
    前記感光性層の最終的な厚さが前記基板上に堆積するまで酸化鉛の蒸着をし続ける、光応答性装置を製造する方法。
  2. 前記添加剤を一緒に蒸発させるための第2のるつぼを利用し、前記第1及び第2のるつぼは、前記蒸着処理の個々の制御を可能にする別個のるつぼであることを特徴とする請求項1に記載の光応答性装置を製造する方法。
  3. 感光性層を持つ光応答性装置を製造する方法であって、
    真空蒸着室の内部にきれいな基板を設けるステップと、
    第1のるつぼから酸化鉛を蒸着させ、前記基板の表面上にシード層を形成するステップとを有し、
    正方晶の酸化鉛だけが前記シード層を形成するように、前記シード層の成長中、前記シード層に斜方晶の酸化鉛の形成を防ぐために、前記シード層に光を照射し、
    前記感光性層の最終的な厚さが前記基板上に堆積するまで酸化鉛の蒸着をし続ける、光応答性装置を製造する方法。
  4. 前記光応答性装置が、接触している電極間に挟まれている酸化鉛からなる前記感光性層を有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光応答性装置を製造する方法
  5. 前記接触している電極の一方は、前記感光性層において検出されるべき放射線を透過する放射線透過型の上層電極である、請求項に記載の光応答性装置を製造する方法
  6. 前記接触している電極の一方は、前記感光性層において検出される放射線の空間分解能を規定するために、構造化された下層電極である、請求項に記載の光応答性装置を製造する方法
  7. 前記下層電極はピクセル構造を持つ請求項に記載の光応答性装置を製造する方法
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