JP5311124B2 - ガラス板製造装置及びガラス板製造方法 - Google Patents

ガラス板製造装置及びガラス板製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5311124B2
JP5311124B2 JP2009053436A JP2009053436A JP5311124B2 JP 5311124 B2 JP5311124 B2 JP 5311124B2 JP 2009053436 A JP2009053436 A JP 2009053436A JP 2009053436 A JP2009053436 A JP 2009053436A JP 5311124 B2 JP5311124 B2 JP 5311124B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weir
molten metal
width direction
float bath
glass ribbon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009053436A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010208864A (ja
Inventor
喜雄 岩坪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Electric Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Electric Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Electric Glass Co Ltd filed Critical Nippon Electric Glass Co Ltd
Priority to JP2009053436A priority Critical patent/JP5311124B2/ja
Publication of JP2010208864A publication Critical patent/JP2010208864A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5311124B2 publication Critical patent/JP5311124B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P40/00Technologies relating to the processing of minerals
    • Y02P40/50Glass production, e.g. reusing waste heat during processing or shaping
    • Y02P40/57Improving the yield, e-g- reduction of reject rates

Landscapes

  • Glass Compositions (AREA)

Description

本発明は、ガラス板の製造装置及びその製造方法に係り、詳しくは、フロート法によりガラス板を製造するための装置及び方法に関する。
周知のように、プラズマディスプレイ(PDP)用や液晶ディスプレイ(LCD)用などのフラットパネルディスプレイ(FPD)用のガラス基板に代表される各種のガラス板を製造する方法としては、フロートバスに貯留された溶融金属の表面に上流側から溶融ガラスを連続的に供給してガラスリボンを成形しつつ該フロートバスの下流側端部から成形後のガラスリボンを引き出していくフロート法が広汎に亘って採用されている。このフロート法において、成形後のガラスリボンを引き出す際には、フロートバスの下流側端部で当該ガラスリボンを引き上げ、搬送ローラにより搬出することが行われる。
この種のフロート法においては、溶融金属として錫を使用するのが通例であるが、この溶融錫は、フロートバス内で酸素と反応して酸化錫になると共に、この酸化錫はドロスとなって溶融錫上に浮くことになる。そして、このドロスがフロートバスの下流側端部つまりガラスリボンの引き上げ開始位置としてのテイクオフ位置に滞留していると、ガラスリボンの下面にドロスが付着した状態で当該ガラスリボンが引き上げられて搬出されるため、ガラス製品たるガラス板の品位低下を招くという問題が生じる。
そこで、特許文献1によれば、フロートバスの下流側端部における下流端壁内面の僅か上流側位置に、幅方向(ガラスリボンの流れ方向と直交する方向)に延びる堰を配設すると共に、フロートバスの下流端壁内面と堰の下流側端面との間から幅方向両側外方に延出されて堰の上流側にそれぞれ至る別経路のバイパス通路を設け、これらのバイパス通路にリニア誘導モータを配備することが開示されている。
このような構成によれば、ガラスリボンの流れに連れて堰の上方を下流側に流れた溶融金属(溶融錫)は、フロートバスの下流端壁内面と堰との間をリニア誘導モータの誘導作用によって幅方向両外方側に向かって流れ、バイパス通路を通過してフロートバスの堰の上流側に還流される。これにより、ガラスリボンの引き上げ開始位置(テイクオフ位置)にドロスが滞留することを抑制でき、ガラス板の不良発生率を低減することが期待できる。
特開2000−128552号公報
ところで、上記の特許文献1に開示されたフロートバスの下流側端部に配設されている堰は、フロートバスの幅方向に直線上に沿って連続して延び、且つ、その上端の全域が溶融金属中に浸されている。この場合、ガラスリボンの流れに連れて堰の上方を下流側に流れた溶融金属(表面部の溶融金属)は、基本的には、フロートバスの下流端壁内面に衝突した後、沈み込んで逆流して堰の下流側端面に衝突しようとする一連の流れを生成する。
しかしながら、このような溶融金属の基本的な一連の流れであっても、堰の上端の全域が溶融金属中に浸されている関係上、フロートバスの下流端壁内面に衝突した溶融金属の表面部が、ドロスを浮かばせた状態で堰の上方に逆流するという事態を積極的に阻止することはできない。そして、堰の上方付近には、ガラスリボンのテイクオフ位置が存在しているのが通例であるため、この位置に逆流して滞留したドロスがガラスリボンに付着した状態で引き上げられて搬出されるおそれがある。
さらに、上記のような溶融金属の基本的な一連の流れに則した流通態様であっても、ドロスを伴って沈み込み且つ逆流して堰の下流側端面に衝突しようとする溶融金属は、その衝突のみによっては幅方向両外方側に向かう充分な流れとはなり得ず、そのためリニア誘導モータの誘導作用が必要不可欠となる。このように、ドロスがガラスリボンのテイクオフ位置に滞留することを抑制すべく、フロートバスの下流側端部に溶融金属の幅方向両外方側に向かう流れを生成するための手段として、リニア誘導モータに依存していたのでは、当該モータの負担増を招くと共にその誘導作用も大きなものでなければならない。
したがって、リニア誘導モータを使用するか否かに拘わらず、ドロスがガラスリボンのテイクオフ位置に滞留しないようにすることの困難化は否めない事実として現存している。そして、ドロスがテイクオフ位置でガラスリボンに付着して引き出された場合には、ガラス製品の品位低下を招来し、ガラス板の不良発生率の増大により、生産性への重大な影響を与える。
本発明は、上記事情に鑑み、リニア誘導モータ等の誘導手段に依存することなく、ドロスがガラスリボンのテイクオフ位置に滞留することを抑制できるようにして、製品としてのガラス板の品位向上を図ることを技術的課題とする。
上記技術的課題を解決するために創案された本発明に係る装置は、フロートバスに貯留された溶融金属の表面に上流側から溶融ガラスを連続的に供給してガラスリボンを成形しつつ、該フロートバスの下流側端部から成形後のガラスリボンを引き出すように構成したガラス板製造装置において、前記フロートバスの下流側端部に、該フロートバスの幅方向中央部から幅方向両端部に亘り且つ上端が前記溶融金属の表面から上方に突出する堰を配設すると共に、該堰の幅方向途中の一箇所または複数箇所に、該堰の上流側と下流側とで溶融金属を流通させる連通路を形成し、且つ、前記ガラスリボンの引き出し経路を前記堰の上端よりも上方を通過する経路とすることにより、前記ガラスリボンを引き出す際のテイクオフ位置を前記堰よりも上流側位置となるように設定したことに特徴づけられる。なお、溶融金属の表面と堰の上端との離隔距離は、10mm以下(さらには5mm以下)であることが好ましい。
このような構成によれば、ガラスリボンの流れに連れて堰の配設箇所に至った溶融金属(表面部の溶融金属)は、ドロスを浮かべた状態で一または複数の連通路を通じて堰の下流側端面とフロートバスの下流端壁内面との間に存する流通部に流入し、当該下流端壁内面に衝突して逆流しようとする。しかし、この逆流しようとした溶融金属の一部ないし大半は、上端が溶融金属の表面から上方に突出する堰によって積極的に堰き止められるため、全体としては上記の流通部を幅方向中央部から幅方向両外方側に向かう当該溶融金属の流れが主流となる。しかも、堰の幅方向途中に形成された一または複数の連通路では、ガラスリボンの流れに連れて連続して下流側に向かう溶融金属の流れが主流となるため、この連通路を上記の流通部から当該溶融金属がドロスを伴って逆流するという事態は極めて生じ難くなる。さらに、ガラスリボンを出口を通じて引き出す際には、当該ガラスリボンと堰の上端との接触を回避する必要性があることから、ガラスリボンの引き出し経路が堰の上端よりも上方を通過する経路となっており、これに伴って、ガラスリボンのテイクオフ位置(引き上げ開始位置)は、堰よりも上流側位置となるように設定されている。そのため、堰の上流側近傍にドロスが滞留しようとしても、このドロスは溶融金属と共に連通路を通過して下流側に流れるばかりでなく、仮に堰の近傍にドロスが滞留したとしても、ガラスリボンのテイクオフ位置はそれよりも上流側位置に存することになる。以上の理由により、ガラスリボンのテイクオフ位置にドロスが滞留する確率は極めて低くなり、ガラスリボンの下面にドロスが付着した状態でフロートバスから引き上げられて搬出されるという事態が生じ難くなり、製品としてのガラス板の不良率が効果的に低減するばかりでなく、当該ガラス板の品位向上が図られる。
上記の構成において、前記堰の幅方向両端よりも幅方向外方側に、前記溶融金属を下流側から上流側に流動させる溶融金属流動部がそれぞれ形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、上述のようにフロートバスの下流側端部で幅方向両外方側に流れた溶融金属が、一定の経路に沿って下流側から上流側に還流され、還流後にドロスが水素と反応して溶融金属(例えば溶融錫)になるため、迅速にドロスによる汚染が消失して清浄な溶融金属となる。
この場合、前記溶融金属流動部は、前記堰の幅方向両端と前記フロートバスの両側壁内面との間をそれぞれ通るように形成されるものであってもよい。
このようにすれば、フロートバス内における堰の両端と両側壁内面との間を通り且つ両側壁内面に沿う一定の経路を通じて、溶融金属が下流側から上流側に還流されることになるため、フロートバス内の既存の部位が有効利用されて、装置の大型化を惹き起こすおそれがなくなる。この場合、溶融金属流動部には、溶融金属の還流に対する誘導作用を確実に得るための誘導手段(リニア誘導モータ)を適所に設置するようにしてもよい。
この構成に代えて、前記溶融金属流動部は、前記フロートバスの両側壁内面から幅方向両外方側にそれぞれ延出して形成され且つ前記堰の下流側位置から上流側位置に前記溶融金属を別経路で流動させるバイパス通路で構成されていてもよい。
このようにすれば、堰の下流側端面とフロートバスの下流端壁内面との間の流通部に、幅方向中央部から幅方向両外方側に向かう活発な溶融ガラスの流れを生成する上で有利になると共に、フロートバスとは別経路で溶融金属を下流側から上流側に還流させるものであるから、円滑且つ確実な還流が可能となる。なお、この場合にも、溶融金属の還流に対する誘導作用を確実に得るための誘導手段(リニア誘導モータ)をバイパス通路の適所に設置するようにしてもよい。
また、上記技術的課題を解決するために創案された本発明に係る方法は、フロートバスに貯留された溶融金属の表面に上流側から溶融ガラスを連続的に供給してガラスリボンを成形しつつ、該フロートバスの下流側端部から成形後のガラスリボンを引き出すガラス板製造方法において、前記フロートバスの下流側端部に、該フロートバスの幅方向中央部から幅方向両端部に亘り且つ上端が前記溶融金属の表面から上方に突出する堰を配設すると共に、該堰の幅方向途中の一箇所または複数箇所に、該堰の上流側と下流側とで溶融金属を流通させる連通路を形成した状態で、前記ガラスリボンの引き出し経路を前記堰の上端よりも上方を通過する経路とすることにより、前記堰よりも上流側位置をテイクオフ位置として前記ガラスリボンを引き出すことに特徴づけられる。
このような構成によれば、本発明に係るガラス板製造装置について冒頭で述べた基本構成により得られる作用効果と実質的に同一の作用効果を得ることができる。
以上のように本発明によれば、上端が溶融金属の表面から上方に突出する堰を、その幅方向途中の一箇所または複数箇所に連通路を形成して配設したから、ガラスリボンを引き出す際のテイクオフ位置にはドロスが滞留しなくなり、ガラスリボンの下面にドロスが付着した状態でフロートバスから引き上げられて搬出されるという事態が生じ難くなる。これにより、製品としてのガラス板の不良率が効果的に低減するばかりでなく、当該ガラス板の品位向上が図られる。
本発明の第1実施形態に係るガラス板製造装置の全体構成を示す概略平面図である。 図1の符号Eで示す領域を拡大した平面図である。 図2の矢印A方向より視た一部破断正面図である。 図2のI―I線に従って切断した縦断側面図である。 本発明の第2実施形態に係るガラス板製造装置の下流側端部を示す概略平面図である。 本発明の第3実施形態に係るガラス板製造装置の下流側端部を示す概略平面図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態においては、PDP用やLCD用に代表されるFPD用のガラス基板の成形に使用されるガラス板製造装置を例示する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るガラス板製造装置1を例示している。同図に示すように、ガラス板板製造装置1は、その構成要素であるフロートバス2に、溶融錫からなる溶融金属3が貯留されると共に、この溶融金属3の表面に、上流側から溶融ガラス4が連続的に供給されてガラスリボン5が成形されるように構成されている。そして、フロートバス2の下流側端部からは、成形後のガラスリボン5が図外の搬送ローラにより引き出されて搬出されるように構成されている。
フロートバス2の下流側端部には、その幅方向中央部から幅方向両端部に亘って堰6が配設されている。換言すれば、ガラスリボン5の流れ方向と直交もしくは略直交する方向に沿うように堰6が配設されている。この場合、堰6は、耐火煉瓦等の耐火物で形成されていてもよく、或いはタングステン等の金属で形成されていてもよい。
図2および図3に示すように、堰6の上端6aは、溶融金属3の表面3aから上方に突出しており、溶融金属3の表面3aと堰6の上端6aとの離隔距離Bは、10mm以下(好ましくは5mm以下)で、1mm以上となるように設定されている。そして、堰6の幅方向途中の複数箇所(図例では3箇所)には、堰6の上流側と下流側とで溶融金属3を流通させる連通路7が形成されている。これらの連通路7は、堰6の高さ方向中間位置に底部を有する溝8によりそれぞれ構成され、且つ、それらの下流側は、堰6の下流側端面6cとフロートバス2の下流端壁内面2aとの間の幅方向流通部3bに通じている。なお、堰6の下流側端面6cおよび上流側端面6は何れも、幅方向に直線上に延びると共に、フロートバス2の下流端壁内面2aも幅方向に直線上に延びている。
この場合、堰6の幅方向両端と、フロートバス2の両側壁内面2bとの間には、幅方向離隔距離が50mm以上、好ましくは100〜300mmの隙間がそれぞれ設けられている。そして、フロートバス2の両側壁内面2bの近傍には、堰6の幅方向両端とフロートバス2の両側壁内面2bとの間の隙間を通じて溶融金属を下流側から上流側に流動(還流)させる溶融金属流動部3cがそれぞれ形成されると共に、これらの溶融金属流動部3cは、堰6よりも上流側では、ガラスリボン5の両側縁の幅方向外方側にそれぞれ存在している。なお、これらの溶融金属流動部3aには、誘導手段としてのリニア誘導モータをそれぞれ設置することにより、溶融金属の下流側から上流側に向かう流れを誘導するようにしてもよい。
図4に示すように、ガラスリボン5の引き出し経路は、当該ガラスリボン5と堰6との接触を回避すべく、堰6の上端6aよりも上方を通過して出口9に通じる経路とされている。したがって、ガラスリボン5のテイクオフ位置(引き上げ開始位置)9は、堰6よりも上流側位置とされており、このテイクオフ位置9から、堰6の上流側端面6dにおける溶融金属3の表面との交差点までの離隔距離Cは、3〜250mm(好ましくは上限が100mm、下限が5mm)となるように設定されている(図2参照)。また、堰6の上流側端面6bは、下端から上端までの全域がフロートバス2の底壁面2cに垂直な面であってもよいが、図例のように、溝6bの形成部である上方部分が、下方から上方に移行するに連れて漸次下流側に移行する傾斜面であることが好ましい。なお、フロートバス2の底壁面は、堰6の上流側底壁面2cと下流側底壁面2dとが同一高さであってもよいが、異なっていてもよい。また、溝6bの底壁面は、下流側底壁面2dよりも、下流側底壁面2dにおける溶融金属3の深さDの1/2以上高いことがより好ましい。
以上のようなガラス板製造装置1の構成によれば、フロートバス2の上流側から溶融金属の表面に溶融ガラスを連続的に供給することによりフロートバス2の下流側で成形されたガラスリボン5が、堰6の上方を通過して引き上げられる際には、以下に示すような態様となる。
すなわち、巨視的に見れば、ガラスリボン5がフロートバス2の下流側に向かって移動する際に、ガラスリボン5の下面に引き連れられてフロートバス2の下流側端部に流れた溶融金属(表面部の溶融金属)は、図2に矢印aで示すように、堰6の幅方向三箇所に形成された連通路7を通過して、堰6の下流側端面6cとフロートバス2の下流端壁内面2aとの間の幅方向流通部3bに至る。そして、この溶融金属は、幅方向流通部3bにおいて矢印bで示すように幅方向中央部から幅方向両外方側に向かって流れた後、矢印cで示すように堰6の幅方向両端の外方側に存する溶融金属流動部3cを経て下流側から上流側に還流される。
このような溶融金属の流通態様を微視的に見れば、堰6の連通路7を下流側に流れて幅方向流通部3bに至った溶融金属は、図4に矢印dで示すように、フロートバス2の下流端壁内面2aに衝突した後、沈みこんで逆流する。この逆流した溶融金属は、堰6の下流側端面6cの下方部分に衝突してその逆流が阻止されるのみならず、堰6の下流側端面6cの上方部分によってもその逆流が阻止される。この場合、堰6の下流側端面6cの上方部分には連通路7の一端が存在しているが、この連通路7では溶融金属が連続して下流側に流れているため、連通路7を通じて溶融金属が逆流することが抑止され、したがって堰6の下流側端面6cの上方部分によっても溶融金属の逆流が適正に阻止される。このように、溶融金属が幅方向流通部3bにおいて上下流方向の流れが阻止された状態で、幅方向流通部3bには連通路7から連続して溶融金属が流入するため、この溶融金属は、その流れが可能な方向、つまり幅方向中央部から幅方向外方側に向かって流れることになる。
そして、溶融金属の流通が上記のような態様になることに加えて、ガラスリボン5のテイクオフ位置9が、堰6の上流側端面6dから上流側に離隔した位置に存在するため、溶融金属の表面に浮かんでいるドロスがテイクオフ位置9に滞留するという事態は生じ難くなる。これにより、ガラスリボン5は、堰6の上端6aに接触して傷が付くこと等が回避された上で、ドロスがその下面に付着して引き上げられることが効果的に抑止される。その結果、製品としてのガラス板の不良発生率が大幅に低減すると共に、製品の品位向上が図られる。
図5は、本発明の第2実施形態に係るガラス板製造装置1(その構成要素であるフロートバス2の下流側端部)を示す概略平面図である。この第2実施形態に係るガラス板製造装置1が上述の第1実施形態に係るガラス板製造装置1と相違する点は、フロートバス2の両側壁内面2bから幅方向外方側にそれぞれ延出して形成され且つ堰6の下流側位置から上流側位置に溶融金属を別経路で流動(還流)させるバイパス通路10を配設したところにある。このバイパス通路10は、内方端がフロートバス2内の堰6の下流側部分に連通され且つ幅方向外方に向かって延出された基端通路10aと、一端が該基端通路10aの外方端に連通され且つガラスリボン5の流れ方向に延びる中間通路10bと、外方端が該中間通路10bの他端に連通され且つ内方端がフロートバス2内の堰6の上流側部分に連通された先端通路10cとを備えている。なお、このバイパス通路10の少なくとも一箇所(例えば中間通路10b)には、溶融金属の下流側から上流側への流動を誘導する誘導手段としてのリニア誘導モータ(図示略)を設置することが好ましいが、当該モータは必ずしも必要ではない。
このような構成によれば、溶融金属が堰6に形成された連通路7を下流側に流れて幅方向流通部3bに流入し且つ幅方向流通部3bを矢印bで示すように幅方向外方側に流れた場合には、矢印eで示すようにバイパス通路10の基端通路10aに流入した後、矢印fで示すように中間通路10bを通過して、矢印gで示すように先端通路10cからフロートバス2内の堰6の上流側部分に還流される。この場合、バイパス通路10にリニア誘導モータ等の誘導手段が設置されていれば、溶融金属のバイパス通路10に対する流入および流出がより活発に行われる。なお、堰6の幅方向両端は、フロートバス2の側壁(隔壁)の内面2bbに隙間なく当接していてもよく、その場合には堰6の下流側端面6cと隔壁の下流側端面2bcとが段差なく滑らかに連なっていることが好ましい。
この第2実施形態に係るガラス板製造装置1は、ここで述べた構成および作用効果以外は、上述の第1実施形態に係るガラス板製造装置1と実質的に同一であるので、図5において、両者に共通の構成要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
図6は、本発明の第3実施形態に係るガラス板製造装置1(その構成要素であるフロートバス2の下流側端部)を示す概略平面図である。この第3実施形態に係るガラス板製造装置1が上述の第1実施形態に係るガラス板製造装置1と相違する点は、幅方向に延びる堰6を構成している個々の単位堰6xの平面視形状が三角形状、詳しくは下流側端面6cが幅方向に直線上に延びる形態をなし且つ上流側端面6dが幅方向中間部で屈曲する凸状の形態をなす三角形状であって、この同形状の複数(図例では二つ)の単位堰6xが相互間に連通路7を介在させて幅方向に直列に配設されているところにある。したがって、この場合には、単一の堰に形成された溝により連通路7が構成されているのではなく、幅方向に延びる堰6を構成している個々の単位堰6xの相互間に連通路7が形成されていることになる。但し、このような形状からなる堰6であっても、単一の堰に形成した溝により連通路7を構成するようにしてもよい。
このような構成によれば、幅方向に延びる堰6を構成している隣接する二つの単位堰6xは、連通路7の上流側に移行するに連れて幅方向の相互間隔が漸次長くなっていることから、ガラスリボン5に連れて堰6の直上流側に至った溶融金属は、連通路7に円滑に流入することになり、そのため幅方向流通部3bにおける矢印b方向への溶融金属の流れも活発になることが期待できる。
この第3実施形態に係るガラス板製造装置1は、ここで述べた構成および作用効果以外は、上述の第1実施形態に係るガラス板製造装置1と実質的に同一であるので、図6において、両者に共通の構成要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
なお、堰の平面視形状としては、上記第1〜第3実施形態における矩形状や三角形状に限らず、下流側端面が幅方向に直線上に延びる形態をなし且つ上流側端面が凸状の円弧をなす形状、或いは多角形状など、その他の形状であっても差し支えない。
1 ガラス板製造装置
2 フロートバス
2a 下流端壁内面
2b 側壁内面
3 溶融金属(溶融錫)
3a 溶融金属の表面
3c 溶融金属流動部
4 溶融ガラス
5 ガラスリボン
6 堰
6a 堰の上端
6b 溝
7 連通路
9 テイクオフ位置
10 バイパス通路

Claims (5)

  1. フロートバスに貯留された溶融金属の表面に上流側から溶融ガラスを連続的に供給してガラスリボンを成形しつつ、該フロートバスの下流側端部から成形後のガラスリボンを引き出すように構成したガラス板製造装置において、
    前記フロートバスの下流側端部に、該フロートバスの幅方向中央部から幅方向両端部に亘り且つ上端が前記溶融金属の表面から上方に突出する堰を配設すると共に、該堰の幅方向途中の一箇所または複数箇所に、該堰の上流側と下流側とで溶融金属を流通させる連通路を形成し、且つ、前記ガラスリボンの引き出し経路を前記堰の上端よりも上方を通過する経路とすることにより、前記ガラスリボンを引き出す際のテイクオフ位置を前記堰よりも上流側位置となるように設定したことを特徴とするガラス板製造装置。
  2. 前記堰の幅方向両端よりも幅方向外方側に、前記溶融金属を下流側から上流側に流動させる溶融金属流動部がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1に記載のフロートガラス製造装置。
  3. 前記溶融金属流動部は、前記堰の幅方向両端と前記フロートバスの両側壁内面との間をそれぞれ通るように形成されていることを特徴とする請求項2に記載のガラス板製造装置。
  4. 前記溶融金属流動部は、前記フロートバスの両側壁内面から幅方向両外方側にそれぞれ延出して形成され且つ前記堰の下流側位置から上流側位置に前記溶融金属を別経路で流動させるバイパス通路で構成されていることを特徴とする請求項2に記載のガラス板製造装置。
  5. フロートバスに貯留された溶融金属の表面に上流側から溶融ガラスを連続的に供給してガラスリボンを成形しつつ、該フロートバスの下流側端部から成形後のガラスリボンを引き出すガラス板製造方法において、
    前記フロートバスの下流側端部に、該フロートバスの幅方向中央部から幅方向両端部に亘り且つ上端が前記溶融金属の表面から上方に突出する堰を配設すると共に、該堰の幅方向途中の一箇所または複数箇所に、該堰の上流側と下流側とで溶融金属を流通させる連通路を形成した状態で、前記ガラスリボンの引き出し経路を前記堰の上端よりも上方を通過する経路とすることにより、前記堰よりも上流側位置をテイクオフ位置として前記ガラスリボンを引き出すことを特徴とするガラス板製造方法。
JP2009053436A 2009-03-06 2009-03-06 ガラス板製造装置及びガラス板製造方法 Expired - Fee Related JP5311124B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009053436A JP5311124B2 (ja) 2009-03-06 2009-03-06 ガラス板製造装置及びガラス板製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009053436A JP5311124B2 (ja) 2009-03-06 2009-03-06 ガラス板製造装置及びガラス板製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010208864A JP2010208864A (ja) 2010-09-24
JP5311124B2 true JP5311124B2 (ja) 2013-10-09

Family

ID=42969463

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009053436A Expired - Fee Related JP5311124B2 (ja) 2009-03-06 2009-03-06 ガラス板製造装置及びガラス板製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5311124B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW202023989A (zh) * 2018-09-14 2020-07-01 美商康寧公司 玻璃邊緣處理設備及方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1452625A (en) * 1973-12-12 1976-10-13 Pilkington Brothers Ltd Manufacture of flat glass
JP4235774B2 (ja) * 1998-10-21 2009-03-11 旭硝子株式会社 ガラス板の製造方法およびガラス板の製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010208864A (ja) 2010-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101351224B1 (ko) 판유리의 제조 방법
CN102196871A (zh) 钢的连续铸造用装置
JP6129435B1 (ja) 連続鋳造法
JP5311124B2 (ja) ガラス板製造装置及びガラス板製造方法
JP4900773B2 (ja) フロートガラスの製造装置及びその方法
TW201004878A (en) Method and apparatus for manufacturing float glass
JPWO2009151034A1 (ja) 溶融ガラスの脱泡装置
US20160297701A1 (en) Apparatus and methods for processing molten material
TW201618618A (zh) 蝕刻裝置
TWI360527B (ja)
EP1724241A1 (en) Method and device for manufacturing float plate glass
TWI755039B (zh) 基板處理裝置
EP3396003A1 (en) Scum removal device and scum removal method
JP2019094245A (ja) フロートガラス製造方法、およびフロートガラス
JP5251980B2 (ja) ストッカー
CN206340516U (zh) Dbc生产用铜片氧化治具
JP2006239746A (ja) 鋼の連続鋳造用タンディッシュ
CN110678277A (zh) 电磁制动系统和控制电磁制动系统的方法
JP4235774B2 (ja) ガラス板の製造方法およびガラス板の製造装置
TWI391347B (zh) 浮法玻璃之製造裝置
TW201034984A (en) Apparatus for manufacturing float glass
JP2008138259A (ja) 溶融金属めっき鋼帯の製造装置及び溶融金属めっき鋼帯の製造方法
US20160052051A1 (en) Pulling-up-type continuous casting apparatus and pulling-up-type continuous casting method
JP2014062009A (ja) ガラス板製造装置
JP6597953B2 (ja) 板ガラス製造装置及び板ガラス製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110927

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130326

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130606

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130619

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5311124

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees