JP5310361B2 - 撮像装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents
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一方、1回の撮影で生成された1枚の撮影画像から被写体を切り抜く技術も知られているが、撮影環境によっては適用が困難となっている。
撮像手段と、この撮像手段により撮像された背景内に被写体の存在しない第1被写体抽出用画像の画像フレームを生成する第1生成手段と、この第1生成手段により生成された前後二つの前記第1被写体抽出用画像の画像フレーム間の変動量を算出する算出手段と、
この算出手段により算出された前記変動量が所定値以下であるか否かを判定する判定手段と、背景内に被写体が存在する被写体存在画像の前記撮像手段による撮像を指示する第1撮像指示手段と、前記判定手段により前記変動量が所定値以下であると判定された場合に、当該判定に係る二つの前記第1被写体抽出用画像の画像フレームのうちの何れか一の画像フレームと、前記第1撮像指示手段による撮像指示に従って前記撮像手段により撮像された前記被写体存在画像との間で対応する各画素の差分情報に基づいて、前記被写体存在画像から被写体領域を抽出する被写体抽出手段と、前記判定手段により前記変動量が所定値以下でないと判定された場合に、前記被写体存在画像の背景と同一の背景内に被写体の存在しない被写体非存在画像の前記撮像手段による撮像を指示する第2撮像指示手段と、を備え、前記被写体抽出手段は、前記第2撮像指示手段による撮像指示に従って前記撮像手段により撮像された前記被写体非存在画像と前記被写体存在画像との対応する各画素の差分情報に基づいて、前記被写体存在画像から前記被写体領域を抽出する、ことを特徴としている。
前記算出手段は、前記第1被写体抽出用画像の画像フレーム間の対応する各画素に係る画素値の相違度に基づいて、前記変動量を算出することを特徴としている。
前記撮像手段により撮像された背景内に被写体の存在する第2被写体抽出用画像の画像フレームを生成する第2生成手段と、前記第1被写体抽出用画像と前記第2被写体抽出用画像の対応する各画素の差分情報に基づいて、前記被写体存在画像から前記被写体領域を抽出するための抽出用情報を生成する抽出用情報生成手段と、を更に備え、前記被写体抽出手段は、前記抽出用情報生成手段により生成された前記抽出用情報を用いて前記被写体存在画像から前記被写体領域を抽出することを特徴としている。
前記第1被写体抽出用画像と前記第2被写体抽出用画像の各々の撮像条件を同じ条件に設定する撮像条件設定手段を更に備えることを特徴としている。
前記第1被写体抽出用画像と前記第2被写体抽出用画像との位置合わせを行う位置合わせ手段を更に備え、前記被写体抽出手段は、前記位置合わせ手段により位置合わせされた前記第1被写体抽出用画像と前記第2被写体抽出用画像の対応する各画素の差分情報に基づいて、前記被写体存在画像から前記被写体領域を抽出することを特徴としている。
前記撮像条件設定手段は、更に、前記第2被写体抽出用画像の撮像後に前記撮像手段により前記被写体存在画像を撮像する際の撮像条件を設定することを特徴としている。
前記撮像手段は、前記判定手段により前記変動量が所定値以下であると判定された場合に、前記被写体存在画像を撮像することを特徴としている。
撮像手段を備える撮像装置に、前記撮像手段により撮像された背景内に被写体の存在しない第1被写体抽出用画像の画像フレームを生成する第1生成ステップと、この第1生成ステップにより生成された前後二つの前記第1被写体抽出用画像の画像フレーム間の変動量を算出する算出ステップと、この算出ステップにより算出された前記変動量が所定値以下であるか否かを判定する判定ステップと、背景内に被写体が存在する被写体存在画像の撮像を指示する第1撮像指示ステップと、前記判定ステップにより前記変動量が所定値以下であると判定された場合に、当該判定に係る二つの前記第1被写体抽出用画像の画像フレームのうちの何れか一の画像フレームと、前記第1撮像指示ステップによる撮像指示に従って前記撮像手段により撮像された前記被写体存在画像との間で対応する各画素の差分情報に基づいて、前記被写体存在画像から被写体領域を抽出する第1被写体抽出ステップと、前記判定ステップにより前記変動量が所定値以下でないと判定された場合に、前記被写体存在画像の背景と同一の背景内に被写体の存在しない被写体非存在画像の前記撮像手段による撮像を指示する第2撮像指示ステップと、前記第2撮像指示ステップによる撮像指示に従って前記撮像手段により撮像された前記被写体非存在画像と前記被写体存在画像との対応する各画素の差分情報に基づいて、前記被写体存在画像から前記被写体領域を抽出する第2被写体抽出ステップと、を実行させることを特徴としている。
撮像手段を備える撮像装置のコンピュータを、この撮像手段により撮像された背景内に被写体の存在しない第1被写体抽出用画像の画像フレームを生成する第1生成手段、この第1生成手段により生成された前後二つの前記第1被写体抽出用画像の画像フレーム間の変動量を算出する算出手段、この算出手段により算出された前記変動量が所定値以下であるか否かを判定する判定手段、背景内に被写体が存在する被写体存在画像の撮像を指示する第1撮像指示手段、前記判定手段により前記変動量が所定値以下であると判定された場合に、当該判定に係る二つの前記第1被写体抽出用画像の画像フレームのうちの何れか一の画像フレームと、前記第1撮像指示手段による撮像指示に従って前記撮像手段により撮像された前記被写体存在画像との間で対応する各画素の差分情報に基づいて、前記被写体存在画像から被写体領域を抽出する第1被写体抽出手段、前記判定手段により前記変動量が所定値以下でないと判定された場合に、前記被写体存在画像の背景と同一の背景内に被写体の存在しない被写体非存在画像の前記撮像手段による撮像を指示する第2撮像指示手段、前記第2撮像指示手段による撮像指示に従って前記撮像手段により撮像された前記被写体非存在画像と前記被写体存在画像との対応する各画素の差分情報に基づいて、前記被写体存在画像から前記被写体領域を抽出する第2被写体抽出手段、として機能させることを特徴としている。
図1は、本発明を適用した一実施形態の撮像装置100の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、撮像装置100は、レンズ部1と、電子撮像部2と、撮像制御部3と、画像データ生成部4と、画像メモリ5と、解像度変換部6と、特徴量演算部7と、ブロックマッチング部8と、画像処理部9と、記録媒体10と、表示制御部11と、表示部12と、操作入力部13と、CPU14とを備えている。
また、撮像制御部3と、特徴量演算部7と、ブロックマッチング部8と、画像処理部9と、CPU14は、例えば、カスタムLSI1Aとして設計されている。
また、レンズ部1は、図示は省略するが、被写体Sの撮像の際に、ズームレンズを光軸方向に移動させるズーム駆動部、フォーカスレンズを光軸方向に移動させる合焦駆動部等を備えていても良い。
また、撮影時にライブビュー画像表示を行う場合には、撮像制御部3は、電子撮像部2により被写体Sを所定の撮像フレームレートで連続して撮像させて、各画像フレームを電子撮像部2から画像データ生成部4に逐次出力させる。
具体的には、背景内に被写体の存在しない第1被写体抽出用画像2aにおけるライブビュー画像の画像フレーム間の変動量の判定処理(後述)にて、当該ライブビュー画像の画像フレーム間の変動量が所定値以下であると判定された後、第1被写体抽出用画像2a(図5(b)参照)が撮像された場合には、撮像制御部3は、当該第1被写体抽出用画像2aの撮像の際の撮像条件を固定した状態に維持する。
そして、ユーザによるシャッタボタン13aの撮像指示操作に基づいて、撮像制御部3は、レンズ部1を通過した被写体存在画像P1aと同一の画角の光学像を、第1被写体抽出用画像2aの撮像後に固定された撮像条件で電子撮像部2により二次元の画像信号に変換させ、当該電子撮像部2の撮像領域から背景内に被写体Sが存在する第1被写体抽出用画像2bに係る画像フレームを読み出させる。即ち、撮像制御部3は、レンズ部1及び電子撮像部2によりライブビュー画像として撮像される第1被写体抽出用画像2a及び第1被写体抽出用画像2bの各々の撮像条件を同じ条件に設定する。
なお、被写体存在画像P1aの撮像の際には、レンズ部1のレンズ位置の調整動作に時間がかかることを考慮すると、AF(自動合焦処理)を行わずに、例えば、AE(自動露出処理)やAWB(自動ホワイトバランス)等を行うのが好ましい。
カラープロセス回路から出力される輝度信号Y及び色差信号Cb,Crは、図示しないDMAコントローラを介して、バッファメモリとして使用される画像メモリ5にDMA転送される。
即ち、解像度変換部6は、画像データ生成部4により生成された被写体抽出用画像(第1被写体抽出用画像2a及び第1被写体抽出用画像2b;図5(b),(c)参照)のYUVデータに基づいて、当該被写体抽出用画像のライブビュー画像表示用の画像フレームのYUVデータを順次生成する。
ここで、解像度変換部6は、レンズ部1及び電子撮像部2により撮像された第1被写体抽出用画像2aの画像フレームを生成する第1生成手段、及び、第1被写体抽出用画像2bの画像フレームを生成する第2生成手段を構成している。
具体的には、特徴量演算部7は、解像度変換部6により生成された第1被写体抽出用画像2aのライブビュー画像表示用の画像フレーム(第1ライブビュー画像)に基づいて、高周波成分の多い特徴の高いブロック領域(例えば、16×16画像の正方形)を特徴点として抽出する。
具体的には、例えば、ブロックマッチング部8は、特徴抽出処理にて抽出された一の第1ライブビュー画像におけるブロック領域が当該一の第1ライブビュー画像と隣接する第1ライブビュー画像内のどこに対応するか、つまり、当該隣接する第1ライブビュー画像内にてブロック領域の画素値が最適にマッチする位置(対応領域)を探索する。そして、画素値の相違度の評価値(例えば、差分二乗和(SSD)や差分絶対値和(SAD)等)が最も良かった第1ライブビュー画像間の最適なオフセットを当該ブロック領域の動きベクトルとして算出する。
変動量算出部9aは、第1ライブビュー画像間の対応する各画素に係る画素値の相違度Dを下記式(1)若しくは式(2)に従って算出する。そして、変動量算出部9aは、第1ライブビュー画像の全画素における相違度Dの総和を変動量として算出する。
これにより、変動量算出部9aは、解像度変換部により生成された前後二つの第1被写体抽出用画像2a間の変動量を算出する算出手段を構成している。
判定部9bは、判定手段として、変動量算出部9aにて算出された第1ライブビュー画像間の変動量が所定値以下であるか否かを判定することで、第1ライブビュー画像間に変動があるか否かを判断する。
位置合わせ部9cは、画像メモリ5に保存された第1ライブビュー画像から抽出した特徴点に基づいて、第1ライブビュー画像に対する第2ライブビュー画像の各画素の座標変換式(射影変換行列)を算出し、当該座標変換式に従って第2ライブビュー画像を座標変換して第1ライブビュー画像と位置合わせを行う。具体的には、位置合わせ部9cは、ブロックマッチング部8により算出された複数のブロック領域の動きベクトルを多数決により演算して、統計的に所定%(例えば、50%)以上となると判断された動きベクトルを全体の動きベクトルとして、当該動きベクトルに係る特徴点対応を用いて第2ライブビュー画像の射影変換行列を算出する。そして、位置合わせ部9cは、射影変換行列に従って第2ライブビュー画像を座標変換して第1ライブビュー画像と位置合わせを行う。
これにより、位置合わせ部9cは、第1ライブビュー画像と第2ライブビュー画像との位置合わせを行う位置合わせ手段を構成している。
マスク生成部9dは、位置合わせ部9cにより位置合わせされた第1ライブビュー画像と第2ライブビュー画像の対応する各画素の相違度Dを下記式(1)若しくは(2)に従って算出して相違度マップを生成する。
ここで、マスク生成部9dは、第1ライブビュー画像と第2ライブビュー画像の対応する各画素の相違度(差分情報)Dに基づいて、被写体存在画像P1aから被写体領域を抽出するためのマスク画像Mを生成する抽出用情報生成手段を構成している。
切抜画像生成部9eは、αブレンドを利用して、マスク生成部9dにより生成されたマスク画像Mを用いて被写体存在画像P1aから被写体領域を切り出して、単一色背景画像P3と合成して被写体切り抜き画像P4の画像データを生成する。なお、マスク画像Mの縁部分には、合成階調がつけられているため、切り出された被写体領域と単一色背景画像P3との境界部分がはっきりしていない自然な感じに合成することができる。
ここで、切抜画像生成部9eは、第1ライブビュー画像と被写体存在画像P1a(P1b)の対応する各画素の差分情報に基づいて、被写体存在画像P1aから被写体領域を抽出する被写体抽出手段を構成している。
また、記録媒体10は、画像処理部9のマスク生成部9dにより生成されたマスク画像Mと、被写体切り抜き画像P4の画像データをそれぞれ圧縮した上で対応付けて、当該被写体切り抜き画像P4の画像データの拡張子を「.jpe」として保存する。
具体的には、表示制御部11は、VRAM、VRAMコントローラ、デジタルビデオエンコーダなどを備えている。そして、デジタルビデオエンコーダは、CPU14の制御下にて画像メモリ5から読み出されてVRAM(図示略)に記憶されている輝度信号Y及び色差信号Cb,Crを、VRAMコントローラを介してVRAMから定期的に読み出して、これらのデータを元にビデオ信号を発生して表示部12に出力する。
そして、ユーザにより操作入力部13の所定のボタンが操作されると、当該ボタンに対応する制御指示をCPU14に出力する。CPU14は、制御指示が入力されると、操作されたボタンに応じて各部を制御する処理を行う。
図2及び図3は、被写体切り抜き処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
なお、被写体切り抜きモードにおける撮影は、当該撮像装置100を三脚に取り付けたり、机や棚の上などに載置する等、所定位置に固定した状態で撮像を行う。
ここで、更新前後の第1ライブビュー画像の画像フレーム間における変動がないと判定されると(ステップS5;YES)、即ち、例えば、撮影環境が変動のない安定した背景をバックに被写体Sを撮影する環境である場合、CPU14は、変動がないと判定された二つの第1ライブビュー画像の画像フレームのうち、更新後の第1ライブビュー画像を画像メモリ5に保存させる(ステップS6)。そして、CPU14は、当該第1ライブビュー画像の撮像の際の合焦位置(AF)や露出条件(AE)やホワイトバランス(AWB)等の撮像条件を撮像制御部3に固定した状態に維持させる(ステップS7)。
その後、表示制御部11は、レンズ部1及び電子撮像部2による被写体Sの撮像により順次生成された画像フレームに基づいてライブビュー画像を更新させる制御を行うとともに(ステップS9)、ユーザによるシャッタボタン13aの所定操作に基づいて撮像指示が入力されたか否かを判定する(ステップS10)。
この後、ユーザは、被写体Sを画角内に移動させる、或いは被写体Sが移動するのを待った後(図5(c)参照)、ステップS10にて、撮像指示が入力されたと判定されると(ステップS10;YES)、CPU14は、このとき表示部12の表示画面12aに表示された第2ライブビュー画像を画像メモリ5に保存させる(ステップS11)。
ここで、終了指示が入力されていないと判定されると(ステップS13;NO)、CPU14は、処理をステップS2に移行させる。一方、終了指示が入力されたと判定されると(ステップS12;YES)、CPU14は、被写体切り抜き処理を終了する。
ここで、終了指示が入力されていないと判定されると(ステップS12;NO)、CPU14は、処理をステップS2に移行して、それ以降の処理を実行する。一方、終了指示が入力されたと判定されると(ステップS12;YES)、CPU14は、被写体切り抜き処理を終了する。
図4は、領域検出処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
図4に示すように、画像処理部9のマスク生成部9dは、画像メモリ5に保存された第1ライブビュー画像のYUVデータと第2ライブビュー画像のYUVデータとの間で対応する各画素の相違度Dを下記式(1)若しくは式(2)に従って算出して相違度マップを生成する(ステップS31)。
ここで、二値化に成功したと判断されると(ステップS33;YES)、マスク生成部9dは、被写体領域の周辺部の残り過ぎを修正したり細かいノイズを除去するため、マスク画像データに対する収縮処理を行って所定値よりも小さい画素集合を除いた後(ステップS34)、収縮分を修正するための膨張処理を行う(ステップS35)。
その後、マスク生成部9dは、マスク画像データに対して平均化フィルタをかけて、被写体領域の縁部に合成階調をつけ(ステップS37)、マスク画像データを解像度変換部6により画像フレームのデータが変換される前の実撮像サイズにリサイズして(ステップS38)、領域検出成功とする(ステップS39)。
これにより、領域検出処理を終了する。
ここで、被写体領域の検出が成功したと判定されると(ステップS18;YES)、切抜画像生成部9eは、αブレンドを利用して、領域検出処理にて生成されたマスク画像Mを用いて被写体存在画像P1aから被写体領域を切り出して、所定の単一色背景画像P3と合成して被写体切り抜き画像P4(図6(c)参照)の画像データを生成させる(ステップS19)。
具体的には、切抜画像生成部9eは、被写体存在画像P1a、単一色背景画像P3及びマスク画像データを読み出して画像メモリ5に展開した後、被写体存在画像P1aのうち、マスク画像データの塗りつぶした部分(被写体S以外の部分)で覆われる画素については、単一色背景画像P3の所定の単一色で塗りつぶす一方で、被写体部分の画素については、何もせずに所定の単一色に対して透過させないようにする。なお、マスク画像Mの縁部分には、合成階調がつけられているため、切り出された被写体領域と単一色背景画像P3との境界部分がはっきりしていない自然な感じとなる。
その後、CPU14は、表示制御部11に、切抜画像生成部9eにより生成された被写体切り抜き画像P4の画像データに基づいて、所定の単一色背景画像P3に被写体Sが重畳された被写体切り抜き画像P4を表示部12の表示画面12aに表示させる(図6(c)参照)。
これにより、被写体切り抜き処理を終了する。
具体的には、隣接する第1被写体抽出用画像P2aのライブビュー画像表示用の画像フレーム(第1ライブビュー画像)間の対応する各画素の相違度Dに基づいて、変動量を算出し、変動量が所定値以下であると判定された場合には、例えば、変動のない安定した背景をバックに被写体Sを撮影する環境であり、1回の撮影での被写体領域の抽出に適した撮影環境であると判別することができる。
第1ライブビュー画像間の変動量が所定値以下であると判定されると、当該判定に係る二つの第1被写体抽出用画像P2aのうちの何れか一の第1被写体抽出用画像P2aと、被写体存在画像P1aとの間で対応する各画素の相違度Dに基づいて、被写体存在画像P1aから被写体領域を抽出して被写体切り抜き画像P4を生成する。具体的には、背景内に被写体Sの存在しない第1被写体抽出用画像P2aと背景内に被写体Sの存在する第2被写体抽出用画像P2bとの対応する各画素の相違度Dに基づいてマスク画像を生成し、当該マスク画像を用いて被写体存在画像P1aから被写体領域を抽出して被写体切り抜き画像P4を生成する。
従って、被写体存在画像P1aの撮影を一回行うだけで、被写体領域の抽出のための背景画像の撮像を別途行わなくとも第1被写体抽出用画像P2aと第2被写体抽出用画像P2bとを用いて生成されたマスク画像を利用して被写体存在画像P1aから被写体領域を簡便に抽出することができる。
そして、第2被写体抽出用画像P2bの撮像後に、被写体存在画像P1aを撮像する際の撮像条件を設定し直すことがで、被写体Sに合わせた撮影が可能となり、被写体領域の抽出元となる被写体存在画像P1aの撮像を適正に行うことができ、より高画質の被写体切り抜き画像P4を得ることができる。
この変形例にあっては、更新前後の第1ライブビュー画像の画像フレーム間における変動があるにも関わらず、ユーザによりシャッタボタン13aが撮像指示操作された場合に、被写体存在画像P1bの撮像後に被写体非存在画像P5を撮像して、これら被写体存在画像P1bと被写体非存在画像P5との対応する各画素の差分情報に基づいて、被写体存在画像P1bから被写体領域を抽出する。
なお、この変形例の撮像装置は、上記実施形態の撮像装置100と略同様の構成を有し、その詳細な説明は省略する。
そして、上記実施形態の被写体切り抜き処理と同様にステップS1〜S5の処理を行い、ステップS5にて、更新前後の第1ライブビュー画像の画像フレーム間における変動があると判定されると(ステップS5;NO)、CPU14は、ユーザによるシャッタボタン13aの所定操作に基づいて撮像指示が入力されたか否かを判定する(ステップS102)。
ここで、撮像指示が入力されたと判定されると(ステップS102;YES)、CPU14は、画像メモリ5のフラグテーブル(図示略)に背景撮影フラグ=1を書き込む(ステップS103)。
その後、CPU14は、ステップS104にて、画像メモリ5のフラグテーブル(図示略)に書き込まれた背景撮影フラグが「0」であるか否かを判定する(ステップS104)。
この後、ユーザは、被写体Sを画角外に移動させる、或いは被写体Sが移動するのを待った後(図10(b)参照)、ステップS107にて、第2撮像指示手段としてのシャッタボタン13aの所定操作に基づいて撮像指示が入力されたと判定されると(ステップS107;YES)、CPU14は、被写体非存在画像P5の光学像を所定の撮像条件で電子撮像部2により撮像させ、電子撮像部2から転送された被写体非存在画像P5の画像フレームに基づいて、被写体非存在画像P5のYUVデータを画像データ生成部4に生成させて、当該YUVデータを画像メモリ5に一時記憶させる(ステップS108)。
そして、画像処理部9の位置合わせ部9cは、ブロックマッチング部8により算出された複数のテンプレートの動きベクトルに基づいて全体の動きベクトルを統計的に算出し、当該動きベクトルに係る特徴点対応を用いて被写体存在画像P1bの射影変換行列を算出した後、当該射影変換行例に基づいて被写体存在画像P1bを射影変換することで、被写体存在画像P1bのYUVデータと被写体非存在画像P5のYUVデータとを位置合わせする処理を行わせる。
図9は、領域検出処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
ここで、背景撮影フラグが「0」でないと判定された場合(ステップS131;NO)、即ち、更新前後の第1ライブビュー画像の画像フレーム間における変動があるにも関わらず、被写体存在画像P1bが撮像された場合には、マスク生成部9dは、背景画像としての被写体非存在画像P5のYUVデータと被写体存在画像P1bのYUVデータとの間で対応する各画素の相違度Dを下記式(1)若しくは(2)に従って算出して相違度マップを生成する(ステップS132)。
ここで、背景撮影フラグが「0」でないと判定されると(ステップS133;NO)、マスク画像データを被写体存在画像P1bの実撮像サイズにリサイズする必要がないため、ステップS37の処理を飛ばしてステップS38に移行して、領域検出成功とする(ステップS39)。
ここで、被写体領域の検出が成功したと判定されると(ステップS18;YES)、切抜画像生成部9eは、αブレンドを利用して、領域検出処理にて生成されたマスク画像Mを用いて被写体存在画像P1a(P1b)から被写体領域を切り出して、所定の単一色背景画像P3と合成して被写体切り抜き画像P4(図6(c)参照)の画像データを生成させる(ステップS19)。
その後、CPU14は、表示制御部11に、切抜画像生成部9eにより生成された被写体切り抜き画像P4の画像データに基づいて、所定の単一色背景画像P3に被写体Sが重畳された被写体切り抜き画像P4を表示部12の表示画面12aに表示させる(図6(c)参照)。
これにより、被写体切り抜き処理を終了する。
即ち、例えば、変動のある安定していない背景をバックに被写体Sを撮影する場合や撮像装置100を手持ちで撮影する場合のように(図10(a)参照)、被写体存在画像P1bの撮像後、当該被写体存在画像P1bの背景と同一の背景内に被写体Sの存在しない被写体非存在画像P5を撮像することで、これら被写体存在画像P1bと被写体非存在画像P5との位置合わせを行った後、位置合わせされた被写体存在画像P1bと被写体非存在画像P5の対応する各画素の相違度Dに基づいて、被写体存在画像P1bから被写体領域を抽出することができる。
つまり、変動のある安定していない背景をバックに被写体Sを撮影する場合であっても、変動が無くなるのを待たずにユーザによるシャッタボタン13aの所定操作に基づいて被写体存在画像P1b及び被写体非存在画像P5を撮像することで、被写体存在画像P1bと被写体非存在画像P5の対応する各画素の相違度Dに基づいてマスク画像Mを生成して、当該マスク画像Mを用いて被写体存在画像P1bから被写体領域を抽出することができる。
このように、ライブビュー画像表示用の画像フレームを利用することで、変動のない安定した背景をバックに被写体Sを撮影する場合だけでなく、変動のある安定していない背景をバックに被写体Sを撮影する場合にも、被写体Sの切り抜きに最適な環境を見つけることができ、より使い勝手の良い撮像装置100を提供することができる。
即ち、プログラムを記憶するプログラムメモリ(図示略)に、第1生成処理ルーチン、算出処理ルーチン、判定処理ルーチン、被写体抽出処理ルーチンを含むプログラムを記憶しておく。そして、第1生成処理ルーチンによりCPU14を、撮像手段により撮像された背景内に被写体の存在しない第1被写体抽出用画像の画像フレームを生成する第1生成手段として機能させるようにしても良い。また、算出処理ルーチンによりCPU14を、第1生成手段により生成された前後二つの第1被写体抽出用画像の画像フレーム間の変動量を算出する算出手段として機能させるようにしても良い。また、判定処理ルーチンによりCPU14を、算出手段により算出された変動量が所定値以下であるか否かを判定する判定手段として機能させるようにしても良い。また、被写体抽出処理ルーチンによりCPU14を、判定手段により変動量が所定値以下であると判定された場合に、当該判定に係る二つの第1被写体抽出用画像の画像フレームのうちの何れか一の画像フレームと、第1撮像指示手段による撮像指示に従って撮像手段により撮像された被写体存在画像との間で対応する各画素の差分情報に基づいて、被写体存在画像から被写体領域を抽出する被写体抽出手段として機能させるようにしても良い。
1 レンズ部
2 電子撮像部
3 撮像制御部
6 解像度変換部
7 特徴量演算部
8 ブロックマッチング部
9 画像処理部
9a 変動量算出部
9b 判定部
9c 位置合わせ部
9d マスク生成部
9e 切抜画像生成部
13a シャッタボタン
14 CPU
Claims (9)
- 撮像手段と、
この撮像手段により撮像された背景内に被写体の存在しない第1被写体抽出用画像の画像フレームを生成する第1生成手段と、
この第1生成手段により生成された前後二つの前記第1被写体抽出用画像の画像フレーム間の変動量を算出する算出手段と、
この算出手段により算出された前記変動量が所定値以下であるか否かを判定する判定手段と、
背景内に被写体が存在する被写体存在画像の前記撮像手段による撮像を指示する第1撮像指示手段と、
前記判定手段により前記変動量が所定値以下であると判定された場合に、当該判定に係る二つの前記第1被写体抽出用画像の画像フレームのうちの何れか一の画像フレームと、前記第1撮像指示手段による撮像指示に従って前記撮像手段により撮像された前記被写体存在画像との間で対応する各画素の差分情報に基づいて、前記被写体存在画像から被写体領域を抽出する被写体抽出手段と、
前記判定手段により前記変動量が所定値以下でないと判定された場合に、前記被写体存在画像の背景と同一の背景内に被写体の存在しない被写体非存在画像の前記撮像手段による撮像を指示する第2撮像指示手段と、
を備え、
前記被写体抽出手段は、前記第2撮像指示手段による撮像指示に従って前記撮像手段により撮像された前記被写体非存在画像と前記被写体存在画像との対応する各画素の差分情報に基づいて、前記被写体存在画像から前記被写体領域を抽出する、
ことを特徴とする撮像装置。 - 前記算出手段は、
前記第1被写体抽出用画像の画像フレーム間の対応する各画素に係る画素値の相違度に基づいて、前記変動量を算出することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 前記撮像手段により撮像された背景内に被写体の存在する第2被写体抽出用画像の画像フレームを生成する第2生成手段と、
前記第1被写体抽出用画像と前記第2被写体抽出用画像の対応する各画素の差分情報に基づいて、前記被写体存在画像から前記被写体領域を抽出するための抽出用情報を生成する抽出用情報生成手段と、を更に備え、
前記被写体抽出手段は、
前記抽出用情報生成手段により生成された前記抽出用情報を用いて前記被写体存在画像から前記被写体領域を抽出することを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。 - 前記第1被写体抽出用画像と前記第2被写体抽出用画像の各々の撮像条件を同じ条件に設定する撮像条件設定手段を更に備えることを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
- 前記第1被写体抽出用画像と前記第2被写体抽出用画像との位置合わせを行う位置合わせ手段を更に備え、
前記被写体抽出手段は、
前記位置合わせ手段により位置合わせされた前記第1被写体抽出用画像と前記第2被写体抽出用画像の対応する各画素の差分情報に基づいて、前記被写体存在画像から前記被写体領域を抽出することを特徴とする請求項3又は4に記載の撮像装置。 - 前記撮像条件設定手段は、更に、
前記第2被写体抽出用画像の撮像後に前記撮像手段により前記被写体存在画像を撮像する際の撮像条件を設定することを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。 - 前記撮像手段は、
前記判定手段により前記変動量が所定値以下であると判定された場合に、前記被写体存在画像を撮像することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の撮像装置。 - 撮像手段を備える撮像装置に、
前記撮像手段により撮像された背景内に被写体の存在しない第1被写体抽出用画像の画像フレームを生成する第1生成ステップと、
この第1生成ステップにより生成された前後二つの前記第1被写体抽出用画像の画像フレーム間の変動量を算出する算出ステップと、
この算出ステップにより算出された前記変動量が所定値以下であるか否かを判定する判定ステップと、
背景内に被写体が存在する被写体存在画像の撮像を指示する第1撮像指示ステップと、
前記判定ステップにより前記変動量が所定値以下であると判定された場合に、当該判定に係る二つの前記第1被写体抽出用画像の画像フレームのうちの何れか一の画像フレームと、前記第1撮像指示ステップによる撮像指示に従って前記撮像手段により撮像された前記被写体存在画像との間で対応する各画素の差分情報に基づいて、前記被写体存在画像から被写体領域を抽出する第1被写体抽出ステップと、
前記判定ステップにより前記変動量が所定値以下でないと判定された場合に、前記被写体存在画像の背景と同一の背景内に被写体の存在しない被写体非存在画像の前記撮像手段による撮像を指示する第2撮像指示ステップと、
前記第2撮像指示ステップによる撮像指示に従って前記撮像手段により撮像された前記被写体非存在画像と前記被写体存在画像との対応する各画素の差分情報に基づいて、前記被写体存在画像から前記被写体領域を抽出する第2被写体抽出ステップと、
を実行させることを特徴とする画像処理方法。 - 撮像手段を備える撮像装置のコンピュータを、
この撮像手段により撮像された背景内に被写体の存在しない第1被写体抽出用画像の画像フレームを生成する第1生成手段、
この第1生成手段により生成された前後二つの前記第1被写体抽出用画像の画像フレーム間の変動量を算出する算出手段、
この算出手段により算出された前記変動量が所定値以下であるか否かを判定する判定手段、
背景内に被写体が存在する被写体存在画像の撮像を指示する第1撮像指示手段、
前記判定手段により前記変動量が所定値以下であると判定された場合に、当該判定に係る二つの前記第1被写体抽出用画像の画像フレームのうちの何れか一の画像フレームと、前記第1撮像指示手段による撮像指示に従って前記撮像手段により撮像された前記被写体存在画像との間で対応する各画素の差分情報に基づいて、前記被写体存在画像から被写体領域を抽出する第1被写体抽出手段、
前記判定手段により前記変動量が所定値以下でないと判定された場合に、前記被写体存在画像の背景と同一の背景内に被写体の存在しない被写体非存在画像の前記撮像手段による撮像を指示する第2撮像指示手段、
前記第2撮像指示手段による撮像指示に従って前記撮像手段により撮像された前記被写体非存在画像と前記被写体存在画像との対応する各画素の差分情報に基づいて、前記被写体存在画像から前記被写体領域を抽出する第2被写体抽出手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
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