JP5309766B2 - シールドフラットケーブル - Google Patents

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Description

本発明は、複数本の導体を平行一列に並べて絶縁体で被覆し、その外側を共通のシールド導体で覆ったシールドフラットケーブルに関する。
電子機器内の配線や機器可動部の配線に、省スペース化と簡便な接続を目的として、可撓性のあるフラットケーブルが用いられている。また、機器の使用周波数が高くなるとノイズの影響が大きくなることから、シールドされたシールドフラットケーブルが用いられる。シールドフラットケーブルは、通常、平角または丸形の導体を所定の間隔で一列に並べて配列し、全体を電気絶縁樹脂からなる絶縁体で一体化して形成される。そして、絶縁体の外側を共通の導電体で覆ってシールド導体とし、また、必要に応じてその外側を樹脂による外被で保護した形状とされる(例えば、特許文献1,2参照)。
従来のシールドフラットケーブルは、シールド導体をケーブル端末部でコネクタや回路基板の接地端子に接続するのに、ドレインワイヤを用いている。ドレインワイヤは、通常、シールドフラットケーブルの絶縁体を覆っているシールド導体の内側で、ケーブルの長手方向全長に亘って接触するように配設されている。シールドフラットケーブルの端末部は、コネクタや回路基板の端子部に接続するために外被と共にシールド導体は除去されるが、上記のドレインワイヤによりシールド導体がシールド端子に接地接続される。
特開平8−64037号公報 特開2003−16849号公報
シールド導体とドレインワイヤは、軸方向に沿って線状に電気的に接触するが、その接触面積はドレインワイヤの表面積の半分以下である。しかも、シールド導体の巻付けや外被の被覆で接触状態を得ているため、電気的接触が不十分になることがあり、シールド導体の接地の信頼性が低下する恐れがある。また、ケーブル端末部では、シールド導体が除去されるため、このシールド導体が除去された領域部分で、インピーダンスのミスマッチを起こす恐れがある。また、シールド機能が低下するため、伝送信号を不安定にするという問題がある。
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたもので、シールド導体の接地接続を確実にし、また、シールド導体の除去によるインピーダンスのミスマッチを防止し、シールド効果の低下を抑制するシールドフラットケーブルの提供を目的とする。
本発明によるシールドフラットケーブルは、複数本の導体を平行一列に並べて絶縁体で一体に被覆したフラットケーブルの少なくとも一方の面に、接地接続用の金属箔テープが縦添えで配され、金属箔テープおよび絶縁体をシールド用の金属箔シートで覆うようにしたものである。
接地接続用の金属箔テープは、フラットケーブルの両面に配し、絶縁体に接着させるようにしてもよい。また、接地接続用の金属箔テープが、フラットケーブルの一方の面にのみ配される場合、フラットケーブルの他方の面にシールド用の金属箔シートを接着させるようにしてもよい。なお、絶縁体と接地接続用の金属箔テープとの接着、または、絶縁体とシールド用の金属箔シートとの接着に、接着剤が縞鋼板の模様で塗布されるのが好ましい。なお、絶縁体は押出成形により表面が凹凸のない平坦面で形成されていることが好ましい。
また、シールド用の金属箔シートの外側を外被で被覆し、ケーブル全体を保護した構成とすることができる。外被は、押出成形で形成するのが好ましく、この場合、シールド用の金属箔シートは、樹脂層と金属箔層とからなり、樹脂層が外被と接着するように外側になるよう設けるのが好ましい。
また、外被を有しないケーブルでは、シールド用の金属箔シートは、絶縁体に1.5重以上巻き付けて難燃性をもたせ、外被を有するケーブルでは、外被をポリウレタン樹脂とエチレン酢酸ビニル共重合樹脂との混合樹脂で形成して難燃性をもたせる。
その他、絶縁体にカーボンブラックを0.4重量%〜0.6重量%添加して、YAGレーザによるケーブル端末での金属箔の加工を容易にする。また、ケーブルの折り曲げられる個所には、シールド用の金属箔シートが切断しない最小曲げ半径より大きな曲げ半径の曲げ規制部材を取り付けた構成としてもよい。
本発明によれば、接地接続用の金属箔テープとシールド用の金属箔シートとは、平面的な面接触であるので電気的接触が確実であり、かつ接触面積も大きい。接地接続用の金属箔テープに対して接地バーを接触させるのも同様である。これにより、シールド用の金属箔シートの接地接続を確実にすることができる。また、ケーブル端末部でシールド用の金属箔シートが除去された場合においても、接地接続用の金属箔テープがケーブル端末まであるのでよりインピーダンスのミスマッチが防がれ、かつシールド機能の低下が軽減され、信号伝送の安定性と信頼性を確保することができる。
図により本発明の実施の形態を説明する。図1は外被を有しないケーブルの構成例を示し、図2は外被を有するケーブルの構成例、図3はシールドフラットケーブルの断面を示す図である。図中、1a〜1dはシールドフラットケーブル、2a,2bは導体、3は絶縁体、4は金属箔シート(シールド導体)、4aは金属箔層、4bは樹脂層、4cは接着剤、5は外被、6は金属箔テープ(接地接続用導体)、7はグランドバーを示す。
本発明によるシールドフラットケーブル1aは、図1に示すように、例えば、断面が平角の導体2aを平行一列に並べ、これらを絶縁樹脂からなる絶縁体3で、互いに電気的に絶縁して一体に被覆してなる。絶縁体3の平坦な両面の少なくとも一方の面側には、接地接続用導体としての金属箔テープ6が縦添えで配され、この金属箔テープ6と絶縁体3の外周の全面を覆うようにシールド導体としての金属箔シート4が巻き付けられる。
接地接続用の金属箔テープ6は、列状に並べられた導体2aを全てカバーする幅のものが用いられ、絶縁体3の片面または両面に縦添えされる。シールド用の金属箔シート4は、絶縁体3および金属箔テープ6の全体を覆うようにして巻き付けられ、重ね部分で閉じるようにして設けられる。金属箔シート4と金属箔テープ6とは、互いの金属箔面が接するように配されて、その広い接触面で良好な電気導通状態を形成することができる。
シールドフラットケーブル1aは、シールド導体を形成する金属シート4により、一括して外部からのノイズ信号をシールドし、また、外部へのノイズ信号の放射をシールドする。このシールド用の金属箔シート4は、厚さが0.01mm〜0.05mmのものが用いられ、銅やアルミ等の金属箔の単体からなる金属箔シートを用いることができる。また、図1(B)に示すように、金属シート4は、金属箔を樹脂シートにラミネートまたは蒸着して形成され、金属箔層4a(7μm〜25μm)と樹脂層4b(4μm〜25μm)からなる金属箔シートを用いることができる。なお、金属箔シート4の樹脂シート基材には、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)が用いられる。
金属箔シート4として、金属箔層4aと樹脂層4bからなるラミネート形状のものが用いられる場合は、金属箔層4aを内側に樹脂層4bが外側になるように巻き付けられ、少なくともその重ね合わせ部分は、接着剤4cにより接着固定される。これにより、金属箔シート4の金属箔層4aは、内側に配された接地接続用の金属箔テープ6に直接接触させて電気的に接続することができる。また、樹脂層4bが外側となって金属箔層4aが露出しないため、外被がなくてもケーブルとしての一定範囲の耐久性を持たせることができる。
また、絶縁体3と金属箔シート4との間に配される接地接続用導体となる金属箔テープ6も、シールド用の金属箔シート4と同様に、金属箔を樹脂シートにラミネートして強度を強めたものを用いることができる。この金属箔テープ6は、金属箔層が外側になるように絶縁体3の片面または両面に接するようにして縦添えされ、金属箔シート4の巻付けにより保持される。シールド用の金属箔シート4と接地接続用の金属箔テープ6とは、その金属箔同士が金属箔テープのほぼ全面積で接触するので、低抵抗で良好な電気接続を形成することができる。
絶縁体12は、導体2a間を電気的に絶縁するとともに、高周波領域での使用に対しては、導体2a間および金属箔シート4(または金属箔テープ6)との間に介在して、静電結合を形成するコンデンサとして機能する。絶縁体3の誘電正接および比誘電率のいずれも、低い方が伝送損失も小さく、高周波の信号を効率よく伝送することができる。しかし、機器との接続のために、誘電体材料の比誘電率により寸法を決定し所要のインピーダンスを実現する必要がある。
絶縁体3を形成する樹脂には、ポリエステル、ポリ塩化ビニル等を用いることもできるが、ポリオレフィン系の樹脂が好ましく、例えば、ポリエチレン樹脂等を用いることができる。ポリエチレン樹脂は、誘電正接が4×10−4程度であり、比誘電率が2.3〜2.4で、ポリエステル樹脂(例えば、PETで誘電正接が2×10−3程度、比誘電率が2.9〜3.0)より小さく、好ましい材料と言える。
上記のように構成されたシールドフラットケーブル1aは、コネクタや回路基板の端子部に接続するに際しては、導体2aおよび接地接続用の金属箔テープ6を露出させた端末部とする必要がある。この端末部の形成には、COレーザ、YAGレーザ等を用いて、シールド用の金属箔シート4に切込みを入れ、これを除去して接地接続用の金属箔テープ6を露出させる。次いで、金属箔テープ6の先端部分をYAGレーザを用いて除去し、絶縁体3の全面を露出させる。さらに、COレーザで絶縁体3を切断除去して内部の導体2aを露出させ(図示省略)、コネクタ等の端子部に導体2aの配列ピッチを保持した状態で接続する。
上述の如くに形成された端末部は、接地接続用の金属箔テープ6が少なくとも片面側で露出されていて、この金属箔テープ6の幅方向を横断するようにグランドバー7を配して、金属箔テープ6とグランドバー7とを接触させる。グランドバー7はコネクタの接地端子部分に接続される。接地接続用の金属箔テープ6とグランドバー7とは、面で接触するので、接続状態の保持固定を行うことができ、確実で安定した電気接続を確保することができる。
また、シールド導体としての金属箔シート4は、コネクタ等への接続のために端末部付近で除去された状態となるが、接地接続用の金属箔テープ6は接地接続のため残される。このため、導体2aと金属箔シート4間の絶縁体3を介しての静電容量および外部インダクタンスが均一に保たれ、この部分でのインピーダンスのミスマッチを生じないようにすることができる。また、端末部付近でのシールド用の金属箔シート4が部分的に除去されることによるシールド機能の低下も、接地接続用の金属箔テープ6により軽減することができ、ノイズ信号に対する信頼性を向上させることができる。
図2に示すシールドフラットケーブル1bは、上述したシールドフラットケーブル1aの金属箔シート4の外側を、外被5で覆ったものである。外被5で覆う構成以外の部分については、図1で説明した構成と実質的には同じ構成とすることができるので、詳細な説明は省略する。
外被5は、ジャケットとも言われ、金属箔シート4を含めてケーブル全体を保護するとともに、その機械的強度を補強し、屈曲等に耐える機能を備える。この外被5は、被覆厚さが0.2mm程度で、絶縁体3と同様なポリ塩化ビニル、ポリエチレン或いは後述のポリウレタン樹脂とエチレン酢酸ビニル共重合樹脂との混合樹脂等で形成することができる。また、外被5として、接着層を有する樹脂テープを、シールド導体4を覆うようにして両面から挟んで接着一体化するようにしてもよいが、押出し機による押出成形で形成するようにしてもよい。
外被5を有し、金属箔層と樹脂層からなるシールド用の金属箔シート4が用いられる場合は、金属箔シート4は、金属箔層4aを内側に樹脂層4bが外側になるように巻き付ける。外被5が絶縁樹脂の押出成形で形成される場合、外側の樹脂層4bの部分は、成形時の熱により外被5と融着一体化される。外被5と金属箔シート4の樹脂層4bとが融着一体化されると、端末部の形成時に外被5を除去する際に、金属箔シート4も一体で除去することができ、作業性を向上させることができる。
図3は、本発明による他のシールドフラットケーブルの断面を示す図である。図3(A)は外被無しで、平角の導体2aを用い、金属箔テープをケーブルの片面のみに配した例である。図3(B)は外被有りで、丸形の導体2bを用い、金属箔テープをケーブルの両面に配した例である。
図3(A)のシールドフラットケーブル1cの平角の導体2aとして、例えば、錫めっき軟銅箔が用いられ、導体厚さ0.035〜0.1mm、導体幅0.3mm〜0.8mmのものを、導体の配列ピッチ0.5mm〜1.25mmで、幅方向に平行一列に並べ、絶縁体3で被覆して一体化される。
図3(B)のシールドフラットケーブル1dに示す丸形の導体2bとしては、錫や銀メッキを施した撚り線あるいは単心線を用いることができるが、可撓性の点からは撚り線の方が望ましい。撚り線としては、AWG28〜AWG40相当の断面積のものが用いられ、例えば、外形0.06mmの導線を7本撚り(AWG34番相当)したものが用いられる。導体の配列ピッチは、信号電圧や丸形の導体2bの太さにもよるが、前記の撚り線を用いた場合は、0.3mm〜0.5mm程度とされる。
絶縁体3の被覆厚さは、絶縁樹脂材の誘電率とケーブルの特性インピーダンスによって決められる。絶縁体3としては、接着層を有する樹脂テープを列状に並べられた導体2a,2bを、両面から挟んで一体化するようにしてもよいが、押出し機による押出成形で形成するのが望ましい。押出成形の場合は、絶縁体3の両面を凹凸のない平坦面とすることができるので、金属箔テープ6あるいは金属箔シート4との積層部分に凹凸が生じず、導体2a,2bとの間の分布容量が一定で均一なインピーダンスとすることができる。
図4は、金属箔シートおよび金属箔テープの接着に関する実施の形態を説明する図である。図4(A)は、本発明による接着剤の付与形態の一例を説明する図、図3(C)は金属箔シートおよび金属箔テープの接着部と非接着部について説明する図である。図中、8は接着縞、8a,8bは短尺バー状の接着縞、9は接着面、10は非接着面を示す。
金属箔シート4または金属箔テープ6は、図1〜3の構成例で説明したように、導体2a,2bとの離間距離が一定に保持され、特性インピーダンスがケーブル全長に亘って均一にされていることが望ましい。特に外被5を有しないケーブルにおいては、金属箔シート4および金属箔テープ6は、絶縁体3に接着され一体的にされていることが好ましい。しかし、金属箔シート4と金属箔テープ6とは、互いに接着されず電気的に接触している状態が好ましい。接着剤は、互いに接着される金属箔シート4と絶縁体3のいずれかの接着面に、また、金属箔テープ6と絶縁体3かのいずれかの接着面に付与される。なお、接着剤には、例えば、ポリエステル系の接着剤を使用することができる。
これらの接着は、その全面で一様に接着する必要はない。このため、その接着面には、接着剤をゼブラ状、格子状、水玉状、縞鋼板状などの種々の形態で塗布して接着することができる。しかし、これらの塗布形状や塗布状態によっては、種々の問題を生じることがある。例えば、図4(B)に示すように、金属箔テープ6と絶縁体3との接着面9と非接着面10とが斜め縞状であるとする。この場合、ケーブルを、例えば、非接着面10のN−Nラインに沿って折り曲げると、金属箔テープ6が非接着面10で浮いた状態になり、ケーブルのインピーダンスが変化する。さらに、この状態で繰り返し折り曲げられると、折り筋が生じて金属箔に破断が生じる恐れがある。
したがって、どのような方向で折り曲げられても接着縞が必ず存在するような接着剤の塗布形態が好ましい。これには、図4(A)に示すような、すべり止めの鋼板として知られる縞鋼板(チェッカードプレートとも言う)の模様に塗布するのが好ましいことが判明した。この縞鋼板模様の接着縞8は、直交する短尺バー状の接着縞8aと8bを交互に配し、全体を長手方向あるいは幅方向に傾斜させたものである。例えば、接着縞8a,8bの1片の幅を0.5mm、長さを4.5mm程度とし、任意の密度で絶縁体3の接着面または金属箔テープ6あるいは金属箔シート4側の接着面に塗布する。この縞鋼板模様の接着縞によれば、直線状の非接着面10が生じないようにすることができ、金属箔テープ6あるいは金属箔シート4が筋状に浮き上がることもない。
また、近年は、難燃性を備えたケーブルの要求が高く、UL規格の垂直燃焼試験VW−1に合格する難燃性ケーブルが求められている。
図5は、本発明によるケーブルの難燃性を高める構成例を示す図である。図1に示した外被無しのケーブルでは、金属箔シート4を巻き付けた重ね合わせ部分が、巻き付け状態を接着により保持する程度の狭い重なり量で形成されている。しかしながら、金属箔シート4の巻き付けの重なり量が少ないと、燃焼により重なり部分の接着剤4cが融解する。そして、この重なり部分からテープ内側のポリエチレン樹脂等が気化して洩れ出し、これが燃焼してケーブルの延焼を助長することになる。
したがって、図5に示すように、金属箔シート4’の巻き付けの重なり部分を大きくすることが望ましい。試験の結果、金属箔シート4’を1.5重に巻き付けることで、燃焼ガスの漏れを抑制することができた。したがって、金属箔シート4’は、絶縁体3の外周に1.5重以上に巻き付け、巻き付けの重なり部分を0.5巻き分以上とするのが好ましい。また、金属箔シート4’の金属箔が、アルミ箔の場合、7μmの厚さでは穴があき難燃性試験に不合格となり、10μm以上の厚さが必要であった。銅箔の場合は、7μmの厚さで難燃性試験に合格した。したがって、金属箔シート4’を薄くして且つ難燃性を高めるには、銅箔シートを用いるのが好ましい。
また、図2の外被を有するケーブルでは、外被材料に難燃性のものを用いることにより、難燃性を高めることができる。難燃性の外被としては、従来、ハロゲン系難燃剤を添加した難燃ポリエチレンやポリ塩化ビニル樹脂が用いられているが、環境問題からハロゲンを含まないハロゲンフリーの難燃性ケーブルの要求が高くなっている。本発明においては、ケーブルの外被5として、ポリウレタン樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂との混合樹脂(例えば、特開2008−117609号公報参照)を用いて、ケーブルの難燃化を実現している。
ポリウレタン樹脂とEVA樹脂は、重量比で40:60〜90:10とし、EVAのVA含有率は50〜90重量%とするのが好ましい。この混合樹脂100重量部に対し、水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物を40〜250重量部を含有させることが好ましい。難燃性の外被5で金属箔シート4を覆う場合は、金属箔シート4は一部重なっていればよい。
コネクタ接続等のための端末形成に際しては、シールド用の金属箔シート4の金属箔はYAGレーザを用いて切断することが望ましい。なお、絶縁体部分の切断には、通常、COレーザが用いられる。しかし、絶縁体が透明ないし自然色であると、YAGレーザで金属箔を切断するときに絶縁体の内部の導体を劣化させることがある。一方、絶縁体を着色してYAGレーザが透過しにくくすると、今度は、COレーザによる絶縁体の切断がしにくくなる。
本発明においては、絶縁体にカーボンブラックを添加して、絶縁体の色を薄黒とするのが望ましい。なお、カーボンブラックの添加量は、0.5wt%程度(0.4重量%〜0.6重量%)とするのが好ましい。この程度のカーボンブラックの添加量であれば、YAGレーザが内部の導体に影響を与えることなく、金属箔シートのみを切断することができる。また、絶縁体をCOレーザにより確実に切断することができる。
また、シールド用の金属箔シートを有するフラットケーブルでは、外被の有無に関係なく、極端に折り曲げ(最小曲げ径以下での曲げ)られると、金属箔シートの金属箔層に亀裂が入ったり切断されたりすることがある。このため、ケーブルが所定の曲げ半径以下の半径で曲げられないように、折り曲げられる箇所には、金属箔シートが切断しない最小曲げ半径よりも大きな曲げ半径とする曲げ規制手段を、備えていることが望まれている。
本発明においては、ケーブルが所定の曲げ径以下には曲げられないような、曲げ規制部材を予め曲げが想定される個所に接着等で設けておく。曲げ規制部材は、円筒、円柱、半円筒、半円柱の棒状部材で形成することができる。なお、これらの曲げ規制部材の湾曲面の半径は、例えば、ケーブルの90°の折り曲げに対しては、曲げ半径1.5mm程度、180°の折り曲げに対しては、曲げ半径2.5mm程度とすることができる。
上述のように構成されたシールドフラットケーブルは、外部への電磁放射を抑制すると共に、外部機器からの電磁放射を抑制するシールド機能を備え、高周波信号が使用される電子機器の配線や可動部の配線に用いることができる。また、導体を全て信号線として使用することもでき、一部を給電線として使用することもできる。また、デジタルデータ等の信号を高速で伝送するのに一対の信号線を用いて逆位相でデータ信号を送信する差動伝送用のケーブルとしても用いることができる。この差動伝送用のケーブルとして用いる場合、隣り合う一対の導体を信号線として、その両側の導体をグランド導体とし、隣接する信号線とのクロストークを防止する形態で使用することが可能となる。
本発明によるシールドフラットケーブル(外被無し)の概略を説明する図である。 本発明によるシールドフラットケーブル(外被有り)の概略を説明する図である。 本発明によるシールドフラットケーブルの他の例を示す図である。 本発明による金属箔シートおよび金属箔テープの接着に関する実施形態を説明する図である。 本発明によるシールドフラットケーブルの難燃化について説明する図である。
符号の説明
1a〜1e…シールドフラットケーブル、2a,2b…導体、3…絶縁体、4,4’…金属箔シート(シールド導体)、4a…金属箔層、4b…樹脂層、4c…接着剤、5…外被、6…金属箔テープ(接地接続導体)、7…グランドバー、8…接着縞、8a,8b…短尺バー状の接着縞、9…接着面、10…非接着面。

Claims (13)

  1. 複数本の導体を平行一列に並べて絶縁体で一体に被覆したフラットケーブルの少なくとも一方の面に、接地接続用の金属箔テープが縦添えで配され、前記金属箔テープおよび絶縁体がシールド用の金属箔シートで覆われていることを特徴とするシールドフラットケーブル。
  2. 前記接地接続用の金属箔テープが、前記フラットケーブルの両面に配されていることを特徴とする請求項1に記載のシールドフラットケーブル。
  3. 前記接地接続用の金属箔テープが、前記絶縁体に接着されていることを特徴とする請求項1または2に記載のシールドフラットケーブル。
  4. 前記接地接続用の金属箔テープが、前記フラットケーブルの一方の面にのみ配され、かつ前記絶縁体に接着され、前記フラットケーブルの他方の面に前記シールド用の金属箔シートが接着されていることを特徴とする請求項1に記載のシールドフラットケーブル。
  5. 前記絶縁体と前記接地接続用の金属箔テープとの接着に、または、前記絶縁体と前記シールド用の金属箔シートとの接着に、接着剤が縞鋼板の模様で塗布されていることを特徴とする請求項3または4に記載のシールドフラットケーブル。
  6. 前記絶縁体は、押出成形で形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のシールドフラットケーブル。
  7. 前記シールド用の金属箔シートの外側が、外被で被覆されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のシールドフラットケーブル。
  8. 前記外被が押出成形で形成されていることを特徴とする請求項7に記載のシールドフラットケーブル。
  9. 前記シールド用の金属箔シートは、樹脂層と金属箔層とからなり、前記樹脂層が外側になるように設けられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のシールドフラットケーブル。
  10. 前記金属箔シートは、前記絶縁体に1.5重以上巻き付けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のシールドフラットケーブル。
  11. 前記外被は、ポリウレタン樹脂とエチレン酢酸ビニル共重合樹脂との混合樹脂で形成されていることを特徴とする請求項7または8に記載のシールドフラットケーブル。
  12. 前記絶縁体にカーボンブラックが0.4重量%〜0.6重量%添加されていることを特徴とする請求項1〜11に記載のシールドフラットケーブル。
  13. 少なくとも1箇所で折り曲げられ、折り曲げられる個所には前記金属箔が切断しない最小曲げ半径よりも大きな曲げ半径とする曲げ規制部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載のシールドフラットケーブル。
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