JP5306596B2 - 通信制御装置、無線通信装置、通信制御方法および無線通信方法 - Google Patents

通信制御装置、無線通信装置、通信制御方法および無線通信方法 Download PDF

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本発明は、複数の異なる無線通信経路が利用可能で、使用するリアルタイム性を有するアプリケーション(以下、適宜、アプリと略称する)の要求帯域に対して、一の無線通信経路にて不足する帯域を他の無線通信経路を用いて補完して通信を実行することが可能な新規な通信制御装置、無線通信装置、通信制御方法および無線通信方法に関するものである。
例えば、インターネットプロトコル(IP)群が用いられる無線通信ネットワーク(以下、“無線IPネットワーク”と適宜省略する)では、無線通信装置のモビリティを向上させるため、いわゆるモバイルIPが規定されている(例えば、非特許文献1)。
モバイルIPでは、無線通信装置の位置に応じて動的に割り当てられる気付けIPアドレス(Care of Address)が用いられる。
C. Perkins、"IP Mobility Support (RFC2002)"、[online]、1996年10月、IETF、[平成18年3月15日検索]、インターネット<URL: http: //www.ietf.org /rfc/rfc2002.txt
ところで、昨今では、無線通信装置が複数の無線IPネットワーク(例えば、携帯電話ネットワークと無線LANネットワーク)を用いることができる環境が提供されつつある。
このような環境が提供されれば、一の無線IPネットワークで不足する帯域を他の無線IPネットワークで補完するように、複数の無線IPネットワークを同時に用いて通信を実行することが考えられる。
しかしながら、一の無線IPネットワークをマスタ経路とし、他の無線IPネットワークをスレーブ経路として、マスタ経路で不足する帯域をスレーブ経路で補完する場合、補完を要する帯域に対してスレーブ経路における許容帯域が満たないと、スレーブ経路に送出する補完帯域分のパケットは、帯域が不足しているために、経路上に存在するバッファに一時的に蓄積されて順次送出されることになる。このため、受信側においては、マスタ経路を介して受信したパケットとスレーブ経路を介して受信したパケットとの間に遅延を生じることになる。この遅延は、VoIPパケットにおいては、SN(シーケンス番号)の追い越しとして現れる。
VoIPなどのリアルタイムアプリでは、ネットワーク内でのパケットの追い越し等の揺らぎを吸収するために、ジッタバッファを設けるが、経路間の遅延が大きくなって、ジッタバッファのバッファ容量を超えると、容量を超えて遅延したパケットは、受信しても廃棄されることになる。このため、許容帯域を超えるパケットの送出を継続させると、経路上に存在するバッファに蓄積されるパケット量が増大して(バッファの限界量まで)、蓄積量に応じた遅延差を生じることになり、ついには、補完のつもりで送出したパケットのすべてが、受信側で破棄されることになる。
特に無線通信経路においては、許容帯域がフェージング等の伝搬環境の変化に依存するため、伝搬環境が悪い状態で正常な場合と同様の送信帯域(送信レート)でパケットの送出を行うと、遅延差やパケット破棄が生じることになる。
このような許容帯域以上の補完を避けるためには、補完する経路の許容帯域の変動、特に帯域の狭帯域化を的確に検知して、送信側に通知する必要がある。例えば、パケットの受信状況に基づいて当該経路の許容帯域を推定し、その推定結果およびアプリケーションから要求される帯域に基づいて当該経路の送信帯域を算出して、その算出した送信帯域情報を含んだ制御メッセージ(送信帯域制御Msg)をパケット送信側に送信する必要がある。これにより、パケット送信側では、受信した送信帯域制御Msgに基づいて、送信帯域を変更することが可能となる。
しかしながら、送信帯域に対して、通信経路の許容帯域が狭くなった場合には、許容帯域を超える分は、上述したように、通信経路内に滞留し、継続的に許容帯域を超える帯域を送信し続けると、滞留による遅延時間は増大することになる。この現象を避けるためには、送信帯域に対して、通信経路の許容帯域が狭くなった場合には、早期に、送信帯域を許容帯域以下に狭める必要があるが、許容帯域を解析して送信帯域を算出するには、相応の処理時間を必要とする。
このため、処理時間分、滞留(つまり遅延時間)が増大し、滞留の解消に要する時間が多く必要とすることになる。この滞留の増大は、元の送信帯域が高い程、大きく、許容帯域が低くなる程、大きくなる。つまり、高い送信帯域で送受されている状態から、急激に非常に低い許容帯域に落ちた場合に、多くのパケットが破棄されることとなる。
したがって、かかる点に鑑みてなされた本発明の目的は、複数の異なる無線通信経路が利用可能で、一の無線通信経路にて不足した帯域を他の無線通信経路を用いて補完しながら通信を実行するにあたって、通信経路の狭帯域化による破棄パケット数を効率よく低減できる通信制御装置、無線通信装置、通信制御方法及び無線通信方法を提供することにある。
上記目的を達成する請求項1に係る通信制御装置の発明は、無線通信装置との間で複数の異なる無線通信経路が利用可能で、使用するリアルタイム性を有するアプリケーションの要求帯域に対して、一の無線通信経路にて不足した帯域を他の無線通信経路を用いて補完して、前記無線通信装置と通信先との通信を制御する通信制御装置であって、
各無線通信経路を経て受信されるパケットに基づいて、対応する無線通信経路の帯域状態を監視する受信パケット監視手段と、
該受信パケット監視手段の監視結果に基づいて、狭帯域化した無線通信経路を除く無線通信経路の予測許容帯域を、当該無線通信経路を経て受信したパケットに基づいて解析する許容帯域解析手段と、
前記受信パケット監視手段の監視結果に基づいて、前記狭帯域化した無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記無線通信装置に制限させるための送信帯域制限情報を前記無線通信装置に送信するとともに、前記許容帯域解析手段の解析結果に基づいて、パケットの送信帯域の広帯域化が可能な無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記無線通信装置に広帯域化させるための送信帯域制御情報を前記無線通信装置に送信する送信制御手段と、
を有することを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の通信制御装置において、
前記受信パケット監視手段は、前記各無線通信経路を経て受信されるパケットの許容受信タイミング域と、対応する無線通信経路を経て受信したパケットの受信タイミングとに基づいて帯域状態を監視し、
前記許容帯域解析手段は、前記狭帯域化した無線通信経路を除く無線通信経路において、所定のタイミング以外のタイミングで送信されたパケットの受信タイミングと、当該無線通信経路に対応する前記許容受信タイミング域との比較に基づいて、当該無線通信経路の予測許容帯域を解析する、
ことを特徴とするものである。
さらに、上記目的を達成する請求項3に係る無線通信装置の発明は、通信制御装置との間で複数の異なる無線通信経路が利用可能で、使用するリアルタイム性を有するアプリケーションの要求帯域に対して、一の無線通信経路にて不足した帯域を他の無線通信経路を用いて補完して、前記通信制御装置を介して通信先と通信する無線通信装置であって、
各無線通信経路を経て受信されるパケットに基づいて、対応する無線通信経路の帯域状態を監視する受信パケット監視手段と、
該受信パケット監視手段の監視結果に基づいて、狭帯域化した無線通信経路を除く無線通信経路の予測許容帯域を、当該無線通信経路を経て受信したパケットに基づいて解析する許容帯域解析手段と、
前記受信パケット監視手段の監視結果に基づいて、前記狭帯域化した無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記通信制御装置に制限させるための送信帯域制限情報を前記通信制御装置に送信するとともに、前記許容帯域解析手段の解析結果に基づいて、パケットの送信帯域の広帯域化が可能な無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記通信制御装置に広帯域化させるための送信帯域制御情報を前記通信制御装置に送信する送信制御手段と、
を有することを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の無線通信装置において、
前記受信パケット監視手段は、前記各無線通信経路を経て受信されるパケットの許容受信タイミング域と、対応する無線通信経路を経て受信したパケットの受信タイミングとに基づいて帯域状態を監視し、
前記許容帯域解析手段は、前記狭帯域化した無線通信経路を除く無線通信経路において、所定のタイミング以外のタイミングで送信されたパケットの受信タイミングと、当該無線通信経路に対応する前記許容受信タイミング域との比較に基づいて、当該無線通信経路の予測許容帯域を解析する、
ことを特徴とするものである。
さらに、上記目的を達成する請求項5に係る通信制御方法の発明は、無線通信装置との間で複数の異なる無線通信経路が利用可能で、使用するリアルタイム性を有するアプリケーションの要求帯域に対して、一の無線通信経路にて不足した帯域を他の無線通信経路を用いて補完して、前記無線通信装置と通信先との通信を制御する通信制御方法であって、
各無線通信経路を経て受信されるパケットに基づいて、対応する無線通信経路の帯域状態を監視するステップと、
その監視結果に基づいて、狭帯域化した無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記無線通信装置に制限させるための送信帯域制限情報を前記無線通信装置に送信するとともに、前記狭帯域化した無線通信経路を除く無線通信経路の予測許容帯域を、当該無線通信経路を経て受信したパケットに基づいて解析して、パケットの送信帯域の広帯域化が可能な無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記無線通信装置に広帯域化させるための送信帯域制御情報を前記無線通信装置に送信するステップと、
を有することを特徴とするものである。
さらに、上記目的を達成する請求項6に係る無線通信方法の発明は、通信制御装置との間で複数の異なる無線通信経路が利用可能で、使用するリアルタイム性を有するアプリケーションの要求帯域に対して、一の無線通信経路にて不足した帯域を他の無線通信経路を用いて補完して、前記通信制御装置を介して通信先と通信する無線通信方法であって、
各無線通信経路を経て受信されるパケットに基づいて、対応する無線通信経路の帯域状態を監視するステップと、
その監視結果に基づいて、狭帯域化した無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記通信制御装置に制限させるための送信帯域制限情報を前記通信制御装置に送信するとともに、前記狭帯域化した無線通信経路を除く無線通信経路の予測許容帯域を、当該無線通信経路を経て受信したパケットに基づいて解析して、パケットの送信帯域の広帯域化が可能な無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記通信制御装置に広帯域化させるための送信帯域制御情報を前記通信制御装置に送信するステップと、
を有することを特徴とするものである。
さらに、上記目的を達成する請求項7に係る通信制御装置の発明は、無線通信装置との間で複数の異なる無線通信経路が利用可能で、使用するリアルタイム性を有するアプリケーションの要求帯域に対して、一の無線通信経路にて不足した帯域を他の無線通信経路を用いて補完して、前記無線通信装置と通信先との通信を制御する通信制御装置であって、
狭帯域化した無線通信経路が検出された場合、当該狭帯域化した無線通信経路以外の無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記無線通信装置に広帯域化させるよう制御する制御手段
を有することを特徴とするものである。
さらに、上記目的を達成する請求項8に係る無線通信装置の発明は、通信制御装置との間で複数の異なる無線通信経路が利用可能で、使用するリアルタイム性を有するアプリケーションの要求帯域に対して、一の無線通信経路にて不足した帯域を他の無線通信経路を用いて補完して、前記通信制御装置を介して通信先と通信する無線通信装置であって、
狭帯域化した無線通信経路が検出された場合、当該狭帯域化した無線通信経路以外の無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記通信制御装置に広帯域化させるよう制御する制御手段
を有することを特徴とするものである。
さらに、上記目的を達成する請求項9に係る通信制御方法の発明は、無線通信装置との間で複数の異なる無線通信経路が利用可能で、使用するリアルタイム性を有するアプリケーションの要求帯域に対して、一の無線通信経路にて不足した帯域を他の無線通信経路を用いて補完して、前記無線通信装置と通信先との通信を制御する通信制御方法であって、
狭帯域化した無線通信経路が検出された場合、当該狭帯域化した無線通信経路以外の無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記無線通信装置に広帯域化させるよう制御するステップ
を有することを特徴とするものである。
さらに、上記目的を達成する請求項10に係る無線通信方法の発明は、通信制御装置との間で複数の異なる無線通信経路が利用可能で、使用するリアルタイム性を有するアプリケーションの要求帯域に対して、一の無線通信経路にて不足した帯域を他の無線通信経路を用いて補完して、前記通信制御装置を介して通信先と通信する無線通信方法であって、
狭帯域化した無線通信経路が検出された場合、当該狭帯域化した無線通信経路以外の無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記通信制御装置に広帯域化させるよう制御するステップ
を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、各無線通信経路の帯域状態を受信パケットに基づいて監視し、その監視結果に基づいて、狭帯域化した無線通信経路に対するパケットの送信帯域を制限する送信帯域制限情報をパケット送信側に送信するとともに、狭帯域化した無線通信経路を除く無線通信経路の予測許容帯域を、当該無線通信経路を経て受信したパケットに基づいて解析して、パケットの送信帯域の広帯域化が可能な無線通信経路に対するパケットの送信帯域を広帯域化するための送信帯域制御情報を、パケット送信側に送信するようにしたので、通信経路の狭帯域化が発生した際の破棄パケット数を効率よく低減することが可能となる。
次に、本発明の一実施の形態について、図を参照して説明する。
(通信システムの全体概略構成)
図1は、本実施の形態に係る通信システム1の全体概略構成図である。図1に示すように、通信システム1には、無線通信装置であるモバイルノード300(以下、MN300と省略する)が利用可能な複数の異なる無線通信経路として、無線IPネットワーク10Aおよび無線IPネットワーク10Bが含まれている。無線IPネットワーク10Aは、IPパケットを伝送することができるIPネットワークである。無線IPネットワーク10Aでは、MN300の位置に応じて気付けIPアドレスが動的にMN300に割り当てられる。この無線IPネットワーク10Aは、例えば無線通信方式としてCDMA(具体的には、3GPP2の規格であるHRPD)を用いる携帯電話ネットワークである。
無線IPネットワーク10Bは、無線IPネットワーク10Aと同様にIPパケットを伝送することができる。無線IPネットワーク10Bでは、気付けIPアドレスがMN300に割り当てられる。この無線IPネットワーク10Bは、例えば無線通信方式としてIEEE802.16eの規定に準拠したモバイルWiMAXである。
無線IPネットワーク10Aにおける気付けIPアドレスは、MN300が無線IPネットワーク10Aに接続した際に、無線IPネットワーク10Aから付与される。同様に、無線IPネットワーク10Bにおける気付けIPアドレスは、MN300が無線IPネットワーク10Bに接続した際に、無線IPネットワーク10Bから付与される。また、これら無線IPネットワーク10Aおよび無線IPネットワーク10Bにおける気付けIPアドレスは、ホームIPアドレス(仮想アドレス)と対応付けられる。
なお、図1では、図面を簡略化するために、2つの無線IPネットワーク10Aおよび無線IPネットワーク10Bを示しているが、MN300が利用可能な異なる無線通信経路は、これら2つの無線IPネットワーク10Aおよび無線IPネットワーク10Bに限らず、より多くの無線IPネットワークが利用可能な場合もある。
無線IPネットワーク10Aおよび無線IPネットワーク10Bを含む複数の無線IPネットワークは、ネットワーク20に接続される。また、ネットワーク20には、MN300との無線通信経路を制御する通信制御装置を構成するスイッチングサーバ100が接続される。
スイッチングサーバ100は、IPパケットのルーティング処理を実行するVPNルータ機能を有しており、MN300とスイッチングサーバ100との間にVPN(IPSec)によるトンネルを確立することによって、OSI第3層の仮想化を実現して、MN300のIPモビリティを確保する。
すなわち、本実施の形態は、モバイルIP(例えば、RFC2002)とは異なり、MN300は、例えば無線IPネットワーク10Aをマスタ経路とし、残りの無線IPネットワーク10Bをスレーブ経路として、これら複数の無線IPネットワークを同時に用いて、アプリの要求帯域に対してマスタ経路で不足する帯域をスレーブ経路で補完しながら、通信先(具体的には、IP電話端末40)との通信を実行する。
スイッチングサーバ100は、ネットワーク20に接続された通信ネットワーク10Cを経由して、IP電話端末40と接続される。IP電話端末40は、音声信号とVoIPパケットとを相互に変換したり、IPパケットを送受信したりする。
具体的には、スイッチングサーバ100(通信制御装置)は、MN300(無線通信装置)が、選択した複数の異なる無線IPネットワークを用いて、IP電話端末40(通信先)に向けて所定の周期(20ms)で補完しながら送信したIPパケット(VoIPパケット)を受信して、IP電話端末40に中継するとともに、IP電話端末40がMN300に向けて所定の周期(20ms)で送信したIPパケット(VoIPパケット)を受信して、選択した複数の異なる無線IPネットワークを用いて補完しながらMN300に中継する。
本実施の形態では、MN300とIP電話端末40との間で、スイッチングサーバ100を介して、無線IPネットワーク10Aおよび無線IPネットワーク10Bを同時に用いて通信を実行している期間中に、MN300およびスイッチングサーバ100において、無線IPネットワーク10Aおよび無線IPネットワーク10Bからの受信パケットに基づいてそれぞれの帯域状態を監視する。その結果、狭帯域化が検出された場合には、当該無線IPネットワークに対するパケットの送信帯域を制限する送信帯域制限Msg(送信帯域制限情報)をパケット送信側に送信するとともに、狭帯域化した無線IPネットワークを除く無線IPネットワークの予測許容帯域を、当該無線IPネットワークを経て受信したパケットに基づいて解析して、パケットの送信帯域の広帯域化が可能な無線IPネットワークに対するパケットの送信帯域を広帯域化するための送信帯域制御Msg(送信帯域制御情報)をパケット送信側に送信する。
例えば、スイッチングサーバ100において、MN300からの送信経路である無線IPネットワーク10Aの上りの帯域状態が狭帯域化したと検出された場合には、スイッチングサーバ100からMN300に対して、無線IPネットワーク10Aの上りの送信帯域を例えば0に制限する送信帯域制限Msg(メッセージ)を送信する。また、スイッチングサーバ100では、狭帯域化した無線IPネットワーク10Aを除く無線IPネットワークの予測許容帯域を、当該無線IPネットワークを経て受信したパケットに基づいて解析する。
その結果、送信帯域の広帯域化が可能な無線IPネットワークが有る場合には、MN300に対して当該無線IPネットワークに対するパケットの送信帯域を広帯域化するための送信帯域制御Msg(メッセージ)を送信する。この処理を、MN300からの合計送信帯域が、アプリが必要とする要求帯域(アプリ要求帯域)となるまで、広帯域化が可能な無線IPネットワーク毎に所定の順序に従って実行して、送信帯域が制限された無線IPネットワーク10Aに割り当てられていた上りの送信帯域を、他の無線IPネットワークで補うようにする。
なお、送信帯域の広帯域化が可能な無線IPネットワークが存在しなかった場合や、存在していても狭帯域化によって制限した帯域分の送信帯域が全体として確保できなかった場合、すなわち全体の送信帯域としてアプリ要求帯域が確保できなかった場合には、送信帯域制限Msgの送出対象となった無線IPネットワーク10Aの上りの帯域状態を解析する。その結果、狭帯域化が解消している場合、すなわち滞留が解消している場合には、滞留解消時の受信帯域を、当該無線IPネットワーク10Aの上りの送信帯域とする送信帯域制御MsgをMN300に送信する。
一方、MN300は、スイッチングサーバ100が送信した送信帯域制限Msgを受信した場合には、その受信情報に従って対応する無線IPネットワークに対する送信パケットの送信帯域を0に制限し、また、送信帯域制御Msgを受信した場合には、その受信情報に従って対応する無線IPネットワークに対する送信パケットの配分率、すなわち送信帯域の配分率を変更して送信パケットを送信する。
MN300からスイッチングサーバ100への他の上り送信経路である例えば無線IPネットワーク10Bが狭帯域化した場合も、同様に処理する。また、スイッチングサーバ100からMN300への下り送信経路である無線IPネットワーク10Aや無線IPネットワーク10Bが狭帯域化した場合も、同様に処理する。
このように、無線通信方式の異なる複数の無線IPネットワークを用いて、帯域を補完しながら通信する補完通信中に、パケット受信側において、各無線IPネットワークの帯域状態を受信パケットに基づいて監視し、狭帯域化した無線IPネットワークが検出された場合には、当該狭帯域化した無線IPネットワークにおける送信帯域を制限する送信帯域制限Msgをパケット送信側に送信するとともに、狭帯域化した無線IPネットワークを除く他の使用中の無線IPネットワークの予測許容帯域を、当該無線通信経路を経て受信したパケットに基づいて解析して、パケットの送信帯域の広帯域化が可能な無線IPネットワークに対するパケットの送信帯域を広帯域化するための送信帯域制御Msgをパケット送信側に送信する。また、パケット送信側においては、パケット受信側からの送信帯域制限Msgや送信帯域制御Msgに基づいて、対応する無線IPネットワークの送信帯域を制限したり、送信帯域を変更したりする。これにより、通信経路の狭帯域化が発生した際の破棄パケット数を効率よく低減することができる。
次に、通信システム1の機能ブロック構成について説明する。具体的には、通信システム1に含まれるスイッチングサーバ100およびMN300の機能ブロック構成について、図2を参照して説明する。なお、以下、本発明との関連がある部分について主に説明する。したがって、スイッチングサーバ100およびMN300は、当該装置としての機能を実現する上で必須な、図示しない或いは説明を省略した論理ブロック(電源部など)を備える場合があることに留意されたい。
(スイッチングサーバ100)
図2に示すように、スイッチングサーバ100は、受信インターフェース部(I/F A)101Rx、受信インターフェース部(I/F B)103Rx、受信インターフェース部(I/F C)105Rx、送信インターフェース部(I/F A)101Tx、送信インターフェース部(I/F B)103Tx、送信インターフェース部(I/F C)105Tx、受信パケット監視手段107、許容帯域解析手段109、メッセージ解析手段111、パケット送出経路制御手段113、送信経路選択手段115を有している。
受信インターフェース部101Rxおよび送信インターフェース部101Txは、無線IPネットワーク10Aに対応する通信インターフェース部を構成するもので、例えばIEEE802.3abによって規定される1000BASE−Tによって構成され、ネットワーク20に接続され、無線IPネットワーク10Aに接続されている。
同様に、受信インターフェース部103Rxおよび送信インターフェース部103Txは、無線IPネットワーク10Bに対応する通信インターフェース部を構成するもので、例えばIEEE802.3abによって規定される1000BASE−Tによって構成され、ネットワーク20に接続され、無線IPネットワーク10Bに接続されている。
本実施の形態では、上述したようにIPSecによるVPNが設定されるため、これら無線IPネットワーク10Aおよび無線IPネットワーク10Bにそれぞれ対応する通信インターフェース部が送受信するIPパケット、具体的には、スイッチングサーバ100とMN300との間において送受信されるVoIPパケット(具体的には、MN300が送信するVoIPパケット)は、図3(a)に示す構成を有する。すなわち、VoIPパケットは、ホームIPヘッダ(ホームIPアドレス)、TCP/UDPヘッダおよびペイロードがカプセル化されて、無線IPネットワークに対応する気付けIPアドレスが付加される。
なお、スイッチングサーバ100とMN300との間において送受信されるアクセス制御パケットは、図3(b)に示す構成を有する。すなわち、アクセス制御パケットは、データリンク層ヘッダ、気付けIPアドレス、TCPヘッダおよび制御コードによって構成される。
受信インターフェース部105Rxおよび送信インターフェース部105Txは、通信ネットワーク10Cに対応する通信インターフェース部を構成するもので、ネットワーク20に接続されてIP電話端末40との通信の実行に用いられる。
受信パケット監視手段107は、受信インターフェース部101Rxおよび受信インターフェース部103Rxで受信したIPパケットのジッタを吸収するジッタバッファを有しており、受信したIPパケットを、送信インターフェース部105Txを経てIP電話端末40に送信する。
また、受信パケット監視手段107は、受信インターフェース部101Rxおよび受信インターフェース部103Rxで受信したIPパケットを、許容帯域解析手段109に供給するとともに、MN300からの後述する下り送信帯域制限Msgや下り送信帯域制御Msgを受信してメッセージ解析手段111に供給する。
さらに、受信パケット監視手段107は、無線IPネットワーク10Aおよび無線IPネットワーク10Bを経てそれぞれ受信されるパケットに基づいて、それぞれの帯域状態を監視しており、その監視の結果、狭帯域化した無線IPネットワークが検出された場合には、当該狭帯域化した無線IPネットワークにおける送信帯域を制限する上り送信帯域制限Msgを送信経路選択手段115に出力する。なお、上り送信帯域制限Msgは、例えば、狭帯域化した無線IPネットワークにおける上り送信帯域(Rsnd)を0、すなわちRsnd=0、に制限するように設定する。この受信パケット監視手段107による狭帯域化の検出を含む帯域状態の監視方法は、後述する。
許容帯域解析手段109は、受信パケット監視手段107の監視結果に基づいて、狭帯域化した無線IPネットワークを除く無線IPネットワークの予測許容帯域を、当該無線IPネットワークを経て受信パケット監視手段107で受信したパケットに基づいて解析し、パケットの送信帯域の広帯域化が可能な無線IPネットワークが在る場合には、当該無線IPネットワークに対するパケットの送信帯域を広帯域化するための上り送信帯域制御Msgを送信経路選択手段115に出力する。
この予測許容帯域の解析処理は、受信パケット監視手段107で受信されるMN300からの送信パケットの合計送信帯域が、アプリ要求帯域となるまで、広帯域化が可能な無線IPネットワーク毎に所定の順序に従って実行し、送信帯域が制限された無線IPネットワークに割り当てられていた上りの送信帯域を、他の無線IPネットワークで補うようにする。
なお、許容帯域解析手段109は、送信帯域の広帯域化が可能な無線IPネットワークが存在しなかった場合や、存在していても全体の送信帯域としてアプリ要求帯域が確保できなかった場合には、送信帯域制限Msgの送出対象となった無線IPネットワークの上りの帯域状態を解析し、その結果、滞留が解消している場合には、滞留解消時の受信帯域を、当該無線IPネットワークの上りの送信帯域とする送信帯域制御Msgを送信経路選択手段115に出力する。
この許容帯域解析手段109による予測許容帯域の解析方法については、後述する。
一方、メッセージ解析手段111は、受信パケット監視手段107で受信したMN300からの下り送信帯域制限Msgおよび下り送信帯域制御Msgを解析して、その結果をパケット送出経路制御手段113に供給する。
パケット送出経路制御手段113は、メッセージ解析手段111で解析された下り送信帯域制限Msgおよび下り送信帯域制御Msgに基づいて、送信経路選択手段115を制御する。
送信経路選択手段115は、受信インターフェース部105Rxを経て受信したIP電話端末40からのVoIPパケットを、パケット送出経路制御手段113の制御のもとに、送信インターフェース部101Txおよび送信インターフェース部103Txに振り分け、これにより無線IPネットワーク10Aおよび無線IPネットワーク10Bの送信帯域を制御する。
具体的には、パケット送出経路制御手段113の制御のもとに、IP電話端末40から受信したホームIPアドレスを含むIPパケットに、送信経路に応じた気付けIPアドレスを付加して、その気付けIPアドレスが付加されたIPパケットを、対応する送信インターフェース部101Txまたは送信インターフェース部103Txから無線IPネットワーク10Aまたは無線IPネットワーク10Bに送信する。なお、送信経路選択手段115は、受信インターフェース部105Rxが受信したIPパケットのジッタを吸収するためのジッタバッファを有している。
また、送信経路選択手段115は、受信パケット監視手段107からの上り送信帯域制限Msgおよび許容帯域解析手段109からの上り送信帯域制御Msgを、送信インターフェース部101Txまたは送信インターフェース部103Txから無線IPネットワーク10Aまたは無線IPネットワーク10Bを経てMN300に送信する。これら上り送信帯域制限Msgおよび上り送信帯域制御Msgは、図3(b)に示したアクセス制御パケットを用いて送信する。
なお、本実施の形態のスイッチングサーバ100は、上記の機能の他にも、無線IPネットワーク10Aおよび無線IPネットワーク10Bを経由してMN300とIP電話端末40との間において送受信されるIPパケットの順序を、VoIPパケットに含まれるRTP(real-time transport protocol)のシーケンス番号(SN)を用いてチェックする機能も有している。また、スイッチングサーバ100は、中継するIPパケットの統計情報(例えば、パケットロス、スループット、ジッタバッファのアンダーランカウントおよびオーバランカウント)を取得して、取得した情報をMN300に送信する機能も有している。
さらに、スイッチングサーバ100は、IP電話端末40が送信したIPパケットに含まれるホームIPアドレスと、ネットワーク20を介してアクセス可能なホームエージェント(図示せず)に登録されているホームIPアドレスとの照合を行う機能を有しており、これによりホームIPアドレスが、何れの通信事業者によってMN300に割り当てられたホームIPアドレスであるかを解析することができるようになっている。
(MN300)
MN300は、スイッチングサーバ100と同様に、無線IPネットワーク10Aおよび無線IPネットワーク10Bを同時に用いて通信を実行することができる。以下、上述したスイッチングサーバ100と同様の機能ブロックについては、適宜説明を省略する。
図2に示すように、MN300は、受信インターフェース部(I/F A)301Rx、受信インターフェース部(I/F B)303Rx、送信インターフェース部(I/F A)301Tx、送信インターフェース部(I/F B)303Tx、アプリケーション(アプリ)処理手段305、受信パケット監視手段307、許容帯域解析手段309、メッセージ解析手段311、パケット送出経路制御手段313、送信経路選択手段315を有している。
受信インターフェース部301Rxおよび送信インターフェース部301Txは、無線IPネットワーク10Aにおいて用いられる無線通信方式(3GPP2の規格であるHRPD)の無線通信を実行する。本実施の形態は、IP電話端末40との間で、無線IPネットワーク10Aを経由して所定の周期(例えば、20ms)でIPパケット(VoIPパケット)を送受信する。これら受信インターフェース部301Rxおよび送信インターフェース部301Txは、MN300に内蔵されるか、あるいは無線通信カードで構成される。
受信インターフェース部303Rxおよび送信インターフェース部303Txは、無線IPネットワーク10Bにおいて用いられる無線通信方式(モバイルWiMAX)に準拠した無線通信を実行するもので、同様に、MN300に内蔵されるか、あるいは無線通信カードで構成される。
なお、受信インターフェース部301Rxおよび送信インターフェース部301Tx、並びに受信インターフェース部303Rxおよび送信インターフェース部303Txは、無線IPネットワーク10Aおよび無線IPネットワーク10Bの各々においてMN300に割り当てられた気付けIPアドレスに基づいてIPパケットを送受信する。
受信パケット監視手段307は、受信インターフェース部301Rxおよび受信インターフェース部303Rxで受信したIPパケットのジッタを吸収するジッタバッファを有しており、受信したIPパケットをアプリ処理手段305に供給する。
また、受信パケット監視手段307は、受信インターフェース部301Rxおよび受信インターフェース部303Rxで受信したIPパケットを、許容帯域解析手段309に供給するとともに、スイッチングサーバ100からの後述する上り送信帯域制限Msgや上り送信帯域制御Msgを受信してメッセージ解析手段311に供給する。
さらに、受信パケット監視手段307は、スイッチングサーバ100の受信パケット監視手段107と同様に、無線IPネットワーク10Aおよび無線IPネットワーク10Bを経てそれぞれ受信されるパケットに基づいて、それぞれの帯域状態を監視しており、その監視の結果、狭帯域化した無線IPネットワークが検出された場合には、当該狭帯域化した無線IPネットワークにおける送信帯域を制限する下り送信帯域制限Msgを送信経路選択手段315に出力する。なお、下り送信帯域制限Msgは、上述した上り送信帯域制限Msgと同様に、狭帯域化した無線IPネットワークにおける下り送信帯域(Rsnd)を、Rsnd=0、に制限するように設定する。この受信パケット監視手段107による狭帯域化の検出を含む帯域状態の監視方法は、後述する。
アプリ処理手段305は、アプリに応じて受信パケット監視手段307からの受信IPパケットを処理するとともに、アプリに従ってIPパケット(例えば、VoIPパケット)を生成して送信経路選択手段315に送出する。なお、アプリ処理手段305は、無線IPネットワーク10Aおよび無線IPネットワーク10Bのそれぞれの気付けIPアドレスに対応付けられるMN300のホームIPアドレスを記憶している。
許容帯域解析手段309は、スイッチングサーバ100の許容帯域解析手段109と同様に、受信パケット監視手段307の監視結果に基づいて、狭帯域化した無線IPネットワークを除く無線IPネットワークの予測許容帯域を、当該無線IPネットワークを経て受信パケット監視手段307で受信したパケットに基づいて解析し、パケットの送信帯域の広帯域化が可能な無線IPネットワークが在る場合には、当該無線IPネットワークに対するパケットの送信帯域を広帯域化するための下り送信帯域制御Msgを送信経路選択手段315に出力する。
この予測許容帯域の解析処理は、受信パケット監視手段307で受信されるスイッチングサーバ100からの送信パケットの合計送信帯域が、アプリ要求帯域となるまで、広帯域化が可能な無線IPネットワーク毎に所定の順序に従って実行し、送信帯域が制限された無線IPネットワークに割り当てられていた下りの送信帯域を、他の無線IPネットワークで補うようにする。
なお、許容帯域解析手段309は、送信帯域の広帯域化が可能な無線IPネットワークが存在しなかった場合や、存在していても全体の送信帯域としてアプリ要求帯域が確保できなかった場合には、送信帯域制限Msgの送出対象となった無線IPネットワークの下りの帯域状態を解析し、その結果、滞留が解消している場合には、滞留解消時の受信帯域を、当該無線IPネットワークの下りの送信帯域とする送信帯域制御Msgを送信経路選択手段115に出力する。
この許容帯域解析手段109による予測許容帯域の解析方法については、後述する。
一方、メッセージ解析手段311は、スイッチングサーバ100のメッセージ解析手段111と同様に、受信パケット監視手段307で受信したスイッチングサーバ100からの上り送信帯域制限Msgおよび上り送信帯域制御Msgを解析して、その結果をパケット送出経路制御手段313に供給する。
パケット送出経路制御手段313は、スイッチングサーバ100のパケット送出経路制御手段113と同様に、メッセージ解析手段311で解析された上り送信帯域制限Msgおよび上り送信帯域制御Msgに基づいて、送信経路選択手段315を制御する。
送信経路選択手段315は、アプリ処理手段305から出力されたパケットを、スイッチングサーバ100の送信経路選択手段115と同様に、パケット送出経路制御手段313の制御のもとに、送信インターフェース部301Txおよび送信インターフェース部303Txに振り分け、これにより無線IPネットワーク10Aおよび無線IPネットワーク10Bの送信帯域を制御する。
具体的には、送信経路選択手段315は、パケット送出経路制御手段313の制御のもとに、アプリ処理手段305からのホームIPアドレスを含むIPパケットに、送信経路に応じた気付けIPアドレスを付加して、その気付けIPアドレスが付加されたIPパケットを、対応する送信インターフェース部301Txまたは送信インターフェース部303Txから無線IPネットワーク10Aまたは無線IPネットワーク10Bに送信する。
また、送信経路選択手段315は、受信パケット監視手段307からの下り送信帯域制限Msgおよび許容帯域解析手段309からの下り送信帯域制御Msgを、送信インターフェース部301Txまたは送信インターフェース部303Txから無線IPネットワーク10Aまたは無線IPネットワーク10Bを経てスイッチングサーバ100に送信する。これら下り送信帯域制限Msgおよび下り送信帯域制御Msgは、上述した上り送信帯域制限Msgおよび上り送信帯域制御Msgと同様に、図3(b)に示したアクセス制御パケットを用いて送信する。
なお、本実施の形態のMN300は、スイッチングサーバ100と同様に、IP電話端末40との間において送受信されるIPパケットの順序を、VoIPパケットに含まれるRTPのシーケンス番号(SN)を用いてチェックする機能も有している。
(帯域状態の監視方法)
次に、各無線IPネットワークの狭帯域化を検出する帯域状態の監視方法について、説明する。なお、帯域状態の監視方法は、スイッチングサーバ100側およびMN300側において同様であるので、ここではスイッチングサーバ100の受信パケット監視手段107で実行する場合を代表して説明する。
帯域状態を監視して狭帯域化を検出する方法には、(1)各無線IPネットワークを経て受信されるパケットの許容受信タイミング域を示す許容域と、当該無線IPネットワークを経て受信したパケットの受信タイミングとの比較に基づいて検出する方法(許容域に基づく検出方法)、(2)各無線IPネットワークに配分された送信帯域(帯域配分率)に応じた監視期間内で、当該無線IPネットワークを経て受信されるパケットに基づいて検出する方法(帯域配分率に基づく検出方法)、が考えられる。
(1)許容域に基づく検出方法
許容域に基づいて狭帯域化を検出するには、先ず、許容域を算出する。この許容域は、パケットの送信タイミングに対する理想受信タイミングからの許容受信タイミング域として設定する。理想受信タイミングの算出に当たっては、先ず、図4に示すように、MN300が送信するパケットの送信時刻(T)とシーケンス番号(SN)との関係(T−SN)を示す傾斜角αの直線Iを求める。例えば、パケットの送出間隔が20msの場合には、α=50(SN/s)の直線Iを求める。次に、受信パケットは、直線Iに対して遅れの方向に位置するものとして、受信パケットをSN−Tの図面上にプロットした場合に、直線Iを左から右に移動して、移動後の位置の左側に受信パケットのプロットが存在せず、かつ、最も右側に移動した位置の直線I′を理想受信タイミングとして算出する。
この場合の理想受信タイミングの具体的な算出例について、以下に説明する。先ず、図4の直線Iに相当する基準直線(SN−Tstd)を、下式のように仮定する。
SN=αstd・Tstd、Tstd=SN/αstd
ここで、αstdはパケットの送出間隔によって定まる傾斜であり、例えば、パケットの送出間隔が20msの場合には、1SN/20ms(50SN/s)である。
次に、基準直線と受信パケットとの時間差(Tstdsub(s))を下式により算出する。
Tstdsub(s)=T(s)−Tstd(s)
例えば、s番目に受信したパケットのシーケンス番号をSN(s)とすると、
Tstdsub(s)=T(s)−{SN(s)/αstd}
となる。ここで、受信パケット(s)のうち、時間差(Tstdsub)の最小値(Tsubmin)を求める。
Figure 0005306596
Tsubminを基準とした直線を理想受信タイミング(SN−Tass)とすると、
Tass=(SN/αstd)+Tsubmin
となる。つまり、受信パケットのうち、(受信時刻−送信時刻)が最小となるパケットを基準とした直線(図4のI′に相当)を理想受信タイミングとする。
また、許容域は、例えば、対応する無線通信経路における通信方式に応じて、あるいは使用する変調方式や送信帯域に応じて、理想受信タイミングから一義的に許容限界タイミングを算出して求めることもできるが、理想受信タイミングと実際のパケットの受信タイミングとに基づいて、例えば以下のようにして許容域を算出することもできる。
すなわち、理想受信タイミングを算出したら、所定期間において、例えば、下式により受信パケットの受信時刻Trecと理想受信タイミングにおける受信時刻Tideとの差分時間Tsubを算出する。
Tsub(s)=Trec(s)−Tide(s)
次に、下式により、差分時間Tsubの平均値、すなわち受信パケットの遅れ時間の拡がりの平均値(平均受信タイミング)に基づいて許容域Tpを算出する。なお、下式において、sは所定期間に受信したパケットに割り振られた受信番号、βは係数、meanは平均化処理を示している。
Figure 0005306596
このようにして、理想受信タイミングおよび許容域を求めたら、理想受信タイミングに許容域を加算することにより、当該無線通信経路の許容限界タイミングを算出することができる。
図5および図6は、許容域に基づく検出方法による狭帯域化の検出例を示すものである。ここでは、20ms間隔で送出されたVoIPパケットを受信する場合を示しており、図5は帯域配分率が25%の場合、図6は帯域配分率が50%の場合をそれぞれ例示している。なお、図5および図6において、横軸は時間Tを示しており、縦軸はパケットのシーケンス番号(SN)を示している。また、Tpは、当該無線IPネットワークにおけるパケットの理想受信タイミングからの許容域(ここでは、60ms)を示している。また、DpはVoIPパケットの送信タイミングから当該無線IPネットワークにおける理想受信タイミングまでの潜在的遅延時間(ここでは、80ms)を示しており、TbはVoIPパケットの送信タイミングからの再生許容時間(ここでは、200ms)を示しており、Dsは滞留遅延時間を示している。
図5および図6において、パケットSN1を受信した時刻T1から当該無線IPネットワークの許容帯域が50%に狭帯域化したものとする。この場合、図5の帯域配分率25%では、次のパケットSN3(黒丸で示す)を受信した時刻T3で、当該パケットSN3の受信タイミングが許容域Tpを外れることから、この時刻T3の時点で当該無線IPネットワークが狭帯域化したと検出することができる。この場合、時刻T3までに送信されたパケットにて生じる滞留遅延時間Dsは、240msとなるので、再生許容ラインを超える破棄パケット数(図中斜線を施した丸)は、2パケットで済むことになる。
また、図6の帯域配分率50%では、時刻T1でパケットSN1を受信してから、2個目のパケットSN3(黒丸で示す)を受信した時刻T3で、当該パケットSN3の受信タイミングが許容域Tpを外れることから、この時刻T3の時点で当該無線IPネットワークが狭帯域化したと検出することができる。この場合、時刻T3までに送信されたパケットにて生じる滞留遅延時間Dsは、240msとなるので、再生許容ラインを超える破棄パケット数(図中斜線を施した丸)は、3パケットで済むことになる。
このように、各無線IPネットワークの上り方向および下り方向のそれぞれについて許容域Tpを設定し、許容域Tpとパケットの受信タイミングとの比較に基づいて、受信タイミングが許容域Tpを外れたときに当該無線IPネットワークの許容帯域が狭帯域化したと検出すれば、フェージング等の伝搬環境の変化による許容帯域の変動をほぼリアルタイムで検出することができる。
(2)帯域配分率に基づく検出方法
帯域配分率に基づいて狭帯域化を検出する場合には、各無線IPネットワークにおける帯域配分率を、例えばアプリのパケット送信間隔と所定時間内での受信パケット数とに基づいて判定し、その判定された帯域配分率に反比例する監視期間内で、対応する無線IPネットワークを経て受信される順次のパケットの受信タイミングに基づいて、当該無線IPネットワークにおける許容帯域の狭帯域化を検出する。
図7および図8は、帯域配分率に基づく検出方法による狭帯域化の検出例を示すものである。図5および図6の場合と同様に、20ms間隔で送出されたVoIPパケットを受信する場合を示しており、図7は帯域配分率が25%の場合、図8は帯域配分率が50%の場合をそれぞれ例示している。なお、図7および図8において、Tmは、当該無線IPネットワークの帯域配分率に基づく監視期間を示している。その他の符号は、図5および図6の場合と同様である。
この検出方法では、帯域配分率に反比例する監視期間Tmを、例えば、帯域配分率に従った5パケット分の送信パケット期間として設定し、この監視期間Tm内で受信したIPパケットの受信タイミングの変位度具合γを下式に従って算出し、その算出した変位度具合γと当該無線IPネットワークに対して判定された帯域配分率に対応する閾値γthとの比較に基づいて、γ≦γthの場合に当該無線IPネットワークの許容帯域が狭帯域化したと検出する。なお、下式において、sは監視期間Tm内に受信したパケットに割り振った受信番号、meanは平均化処理、SNはIPパケットのシーケンス番号、Trecは受信時刻を示している。
Figure 0005306596
このようにすると、図7の帯域配分率25%では、Tm=400msとなり、図8の帯域配分率50%では、Tm=200msとなる。つまり、帯域配分率が高い(送信レートが高い)程、Tmが短くなる。したがって、帯域配分率が高い無線IPネットワークの許容帯域が狭くなった場合に、その狭帯域化を迅速に検出することができるとともに、帯域配分率が低い無線IPネットワークにおける許容帯域の狭帯域化も正確に検出することができる。
例えば、図7および図8において、パケットSN1を受信した時刻T1から当該無線IPネットワークの許容帯域が50%に狭帯域化したとする。この場合、図7の帯域配分率25%の場合においては、次のパケットSN3(黒丸で示す)を受信した時刻T3の監視期間Tm(T2−T3)で、当該無線IPネットワークが狭帯域化したことを検出する。この場合、時刻T3までに送信されたパケットにて生じる滞留遅延時間Dsは、240msとなるので、再生許容ラインを超える破棄パケット数(図中斜線を施した丸)は、2パケットで済むことになる。
また、図8の帯域配分率50%の場合においては、時刻T1でパケットSN1を受信してから、2個目のパケットSN3(黒丸で示す)を受信した時刻T3の監視期間Tm(T2−T3)で、当該無線IPネットワークが狭帯域化したと検出することができる。この場合、時刻T3までに送信されたパケットにて生じる滞留遅延時間Dsは、240msとなるので、再生許容ラインを超える破棄パケット数(図中斜線を施した丸)は、3パケットで済むことになる。
このように、各無線IPネットワークの上り方向および下り方向のそれぞれについて、帯域配分率に反比例する監視期間Tmを設定し、その監視期間Tm内で受信したIPパケットの受信タイミングの変位度具合γを算出して、その算出した変位度具合γが当該無線IPネットワークの帯域配分率に対応する閾値γth以下となったきに、当該無線IPネットワークの許容帯域が狭帯域化したと検出すれば、上述した許容域に基づく検出方法の場合と同様に、フェージング等の伝搬環境の変化による許容帯域の変動をほぼリアルタイムで検出することができる。
上述したようにして、受信パケット監視手段107で許容帯域の狭帯域化を検出したら、当該狭帯域化した無線IPネットワークにおける送信帯域を制限する上り送信帯域制限Msgを送信経路選択手段115に出力するとともに、狭帯域化した無線IPネットワークの情報を許容帯域解析手段109に通知する。
(予測許容帯域の解析方法)
次に、上述したスイッチングサーバ100側およびMN300側での予測許容帯域の解析方法について、図9を参照して説明する。なお、予測許容帯域の解析方法は、スイッチングサーバ100側およびMN300側において同様なので、ここでは、スイッチングサーバ100側で行う無線IPネットワーク10Aの上りの予測許容帯域の解析方法を代表して説明する。
無線IPネットワークの予測許容帯域は、所定のタイミング以外のタイミングで送信されたパケットの受信タイミングと、当該無線IPネットワークに対応する上述した許容受信タイミング域である許容域との比較に基づいて解析する。したがって、受信パケット監視手段107において、許容帯域の狭帯域化を、帯域配分率に基づいて検出する場合には、許容帯域解析手段109あるいは受信パケット監視手段107において、上述したようにして許容域を算出する必要がある。
図9は、無線IPネットワーク10A(経路A)における上りの理想受信タイミングおよび許容域の算出結果を示している。図9において、Tpaは経路Aの許容域(期間)を示している。許容域Tpaの下限は、当該経路Aの許容限界タイミングで、各無線IPネットワークの許容限界タイミングのうち、最も遅い許容限界タイミングが、想定再生タイミングとなる。なお、同時に使用される無線IPネットワークは、送信タイミングに最も近い(遅延の小さい)理想受信タイミングと、想定再生タイミングとの差分値(ジッタバッファ蓄積要求時間)が、アプリが許容する許容時間以下となっている。
スイッチングサーバ100において、予測許容帯域を解析するには、MN300のパケット送出経路制御手段313により送信経路選択手段315を制御して、複数の無線IPネットワークに割り振るパケット数は変えずに、割り振る送信パケットのシーケンス番号の間隔を変更することにより、アプリ処理手段305から出力されたパケットを、送信帯域に基づく所定のタイミングとは異なるタイミングで、複数の無線IPネットワークに送信する。
例えば、図9に示すように、パケットを送信帯域に基づいて等間隔で送信する通常送信モードと、全体の送信パケット数は変えずに、送信するパケットのシーケンス番号の間隔を変えて、すなわち複数の無線IPネットワーク間で、送信するパケットのシーケンス番号をシフトして送信する検査試行送信モードとを実行する。
図9では、通常送信モードにおいては、アプリ処理手段305から出力されたパケットのうち、送信帯域に基づいて10パケット毎のパケット、例えば、シーケンス番号S10,S20,S30,S40,S50,S60,S70,S80の送信パケットPs10,Ps20,Ps30,Ps40,Ps50,Ps60,Ps70,Ps80が、経路Aに振り分けて送信される場合を示している。また、検査試行送信モードにおいては、経路Aで送信するシーケンス番号S30,S50,S70の送信パケットPs30,Ps50,Ps70と、他の経路で送信するシーケンス番号S26,S44,S62の送信パケットPs26,Ps44,Ps62とを入れ替えて送信する場合を示している。なお、図9において、各シーケンス番号のスイッチングサーバ100側での受信パケットには、Prのプリフィックスを付して示している。
図9において、通常送信モードで送信されるパケットは、経路Aが狭帯域化していない場合には、経路Aの許容域内にて受信される。例えば、シーケンス番号S1のパケットPs10は、時間[T10,T10+Tpa]の許容域内に受信される。
これに対し、検査試行送信モードでは、全体の送信パケット数を変えずに、送信するパケットのシーケンス番号がシフトされる。図9においては、シーケンス番号S30,S50,S70の送信パケットPs30,Ps50,Ps70と、シーケンス番号S26,S44,S62の送信パケットPs26,Ps44,Ps62とが、入れ替えて送信されることになる。
このため、送信パケットPs20と送信パケットPs26との送信間隔は、通常送信モード時の時間(U30−U20)から時間(U26−U20)と4割短くなる。同様に、送信パケットPs40と送信パケットPs44との送信間隔は、通常送信モード時よりも6割短くなり、送信パケットPs60と送信パケットPs62との送信間隔は、通常送信モード時よりも8割短くなる。言い換えれば、送信パケットPs26と送信パケット送信パケットPs40との送信間隔は、通常送信モード時よりも4割長くなり、送信パケットPs44と送信パケットPs60との送信間隔は、通常送信モード時よりも6割長くなり、送信パケットPs62と送信パケットPs80との送信間隔は、通常送信モード時よりも8割長くなる。
この検査試行送信モードにおいて、送信パケットPs26の受信側での受信タイミングが、受信パケットPr26aで示すように、許容域内(期間[T26a,T26b])である場合には、当該経路Aの予測許容帯域は、現在の送信帯域に対して、10/6の帯域を有している可能性があることを意味することになる。一方、送信パケットPs26の受信側での受信タイミングが、受信パケットPr26bで示すように、許容域内でない場合には、当該経路Aの予測許容帯域は、現在の送信帯域に対して、10/6の帯域は有していないことを意味することになる。
同様に、送信パケットPs44の受信側での受信タイミングが、受信パケットPr44aで示すように、許容域内(期間[T44a,T44b])である場合には、当該経路Aの予測許容帯域は、現在の送信帯域に対して、10/4の帯域を有している可能性があり、受信パケットPs62の受信側での受信タイミングが、受信パケットPr62aで示すように、許容域内([T62a,T62b])である場合には、当該経路Aの予測許容帯域は、現在の送信帯域に対して、10/2の帯域を有している可能性があることになる。
これに対し、予測許容帯域が送信帯域と一致している場合には、送信パケットPs26の受信タイミングは、受信パケットPr26bで示すように、通常送信モード時の送信パケットPs30に対する受信パケットPr30の許容域内([T26c(T30a),T30b])となり、送信パケットPs44の受信タイミングは、受信パケットPr44bで示すように、通常送信モード時の送信パケットPs50に対する受信パケットPr50の許容域内([T44c(T50a),T50b])となり、送信パケットPs62の受信タイミングは、受信パケットPr62bで示すように、通常送信モード時の送信パケットPs70に対する受信パケットPr70の許容域内([T62c(T70a),T70b])となる。
したがって、MN300において、異なるタイミングのパケットシフトを繰り返し試行してパケットを送信することにより、スイッチングサーバ100側において、当該経路Aにおける上りの予測許容帯域を解析することができる。他の経路の上りの予測許容帯域についても、同様にして解析することができる。また、各経路の下りの予測許容帯域についても、スイッチングサーバ100において、異なるタイミングのパケットシフトを繰り返し試行してパケットを送信することにより、MN300側において、対応する経路の予測許容帯域を同様にして解析することができる。
なお、検査試行送信モードにおいて、送信するパケットのシーケンス番号をシフトする際は、シフトした後のシーケンス番号における受信タイミングが、少なくとも、シフト前のシーケンス番号における想定再生タイミングを越えないように設定することで、帯域の増加制限処理を加えておく。このようにすれば、例えば、図9において、経路Aの予測許容帯域が送信帯域と一致している場合、送信パケットPs62の受信タイミングは、上述したように、通常送信モード時の送信パケットPs70に対する受信パケットPr70の許容域内([T62c(T70a),T70b])となるが、そのときの受信パケットPr62bは、許容域内の受信パケットPr62aに対して大きく遅延している。しかしながら、通信しているアプリケーションから観れば、受信パケットPr62bの受信タイミングは、想定再生タイミングT62d内であるので、アプリケーションの再生に関しては、何ら影響はない。
また、通常送信モードおよび検査試行送信モードは、好ましくは、適当な周期で交互に実行する。このようにすれば、予測許容帯域が送信帯域と一致した場合であっても、シーケンス番号をシフトしたパケットが、シフトしない場合のシーケンス番号のパケットの受信タイミングで受信されるだけで、次のパケットに経路上のパケットの滞留として影響することはない。
このスイッチングサーバ100側での予測許容帯域の解析処理は、MN300がスイッチングサーバ100からの狭帯域化検出に基づく送信帯域制限Msgを受信したのに同期して、所要の経路に対して上述した検査試行送信モードを実行させることにより行う。あるいは、スイッチングサーバ100からの送信帯域制限Msgの受信に拘わらず、MN300から、適宜、上述した検査試行送信モードでパケットを送信することにより、スイッチングサーバ100において、各経路の予測許容帯域を解析して、その結果を図示しないメモリに更新しながら格納し、受信パケット監視手段107で狭帯域化経路が検出された時点で、当該経路を除く他の経路の予測許容帯域を読み出すようにしてもよい。
(通信システムの動作)
次に、本実施の形態に係る通信システムによる狭帯域化対応処理の概略動作について、図10に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、狭帯域化対応処理は、スイッチングサーバ100側およびMN300側において同様であるので、ここではスイッチングサーバ100側で実行する場合を代表して説明する。
MN300とIP電話端末40との間で、スイッチングサーバ100を介して、無線IPネットワーク10Aおよび無線IPネットワーク10Bを含む複数の無線通信経路を同時に用いて補完通信を実行している期間中に、MN300およびスイッチングサーバ100において、各経路からの受信パケットに基づいてそれぞれの帯域状態を監視する。
ここで、複数の無線通信経路を用いる補完通信は、例えば、以下に説明するようにして開始する。例えば、MN300側からスイッチングサーバ100に対してセッションを確立する場合には、実際のアプリの実行に先立って、MN300から利用可能な全ての無線IPネットワークを介してスイッチングサーバ100に制御メッセージを送出する。なお、利用可能な無線IPネットワークの少なくとも1つ、例えばアプリに対応して予め設定した無線IPネットワークに送出する制御メッセージには、当該アプリにおける受信パケットの揺らぎ吸収時間であるジッタバッファの許容時間(Tapr)を含むアプリ情報を挿入しておく。
また、スイッチングサーバ100では、MN300から送信された制御メッセージを受信して、アプリ情報に含まれる許容時間(Tapr)を記憶するとともに、制御メッセージの受信パケットに基づいて、各無線IPネットワークにおける受信パケットの理想受信タイミングおよび許容限界タイミングを算出する。そして、これら算出した各無線IPネットワークにおける理想受信タイミングおよび許容限界タイミングと許容時間(Tapr)とに基づいて、揺らぎ要求時間、すなわち、どの無線IPネットワークから到達したパケットも破棄されないジッタバッファの蓄積要求時間(Tjit)が、許容時間(Tapr)を超えないアプリに最適な複数の無線IPネットワークを選択する。この選択した無線IPネットワークの情報は、許容帯域とともに送信経路選択メッセージとしてMN300に送信し、これによりスイッチングサーバ100およびMN300において、選択された複数の無線IPネットワークを同時に用いて、例えば許容帯域に応じた割合でアプリの要求帯域を補完しながらアプリを実行する。
一方、スイッチングサーバ100側からMN300に対してセッションを確立する場合には、同様に、実際のアプリの実行に先立って、スイッチングサーバ100から利用可能な全ての無線IPネットワークを介してMN300に制御メッセージを送出する。
MN300には、アプリ毎の許容時間(Tapr)を予め記憶しておき、スイッチングサーバ100から送信された制御メッセージを受信することにより、実行するアプリに対応する許容時間(Tapr)を読み出す。したがって、この場合には、スイッチングサーバ100から送出する制御メッセージのアプリ情報に許容時間(Tapr)を含ませる必要はない。また、MN300では、各無線IPネットワークを介して受信した制御メッセージのパケットに基づいて、各無線IPネットワークにおける受信パケットの理想受信タイミングおよび許容限界タイミングを算出し、その算出した各無線IPネットワークにおける理想受信タイミングおよび許容限界タイミングと、読み出したアプリの許容時間(Tapr)とに基づいて、揺らぎ要求時間であるジッタバッファの蓄積要求時間(Tjit)が、許容時間(Tapr)を超えないアプリに最適な複数の無線IPネットワークを選択する。この選択した無線IPネットワークの情報は、許容帯域とともに送信経路選択メッセージとしてスイッチングサーバ100に送信し、これによりMN300およびスイッチングサーバ100において、選択された複数の無線IPネットワークを同時に用いて、例えば許容帯域に応じた割合でアプリの要求帯域を補完しながらアプリを実行する。
このようにして、複数の無線通信経路を同時に用いて補完通信を実行している期間中に、スイッチングサーバ100の受信パケット監視手段107において、例えば経路Aの狭帯域化(滞留)が検出された場合には、MN300に対して、滞留と判断した経路Aの送信帯域を0とするように促す送信帯域制限Msgの送出を送信経路選択手段115に要求する(ステップS11)。また、この送信帯域制限Msgの送出要求と同期して、許容帯域解析手段109に対して、経路Aを除く経路毎の予測許容帯域の解析を要求する(ステップS12)。
なお、経路Aの送信帯域を0とする送信帯域制限Msgは、MN300に向けて送出するように送信バッファ内に蓄積しているパケットに、送信帯域=0にする経路の識別子を書き込むことにより、送信における遅延を最小に抑えることができる。例えば、MN300とスイッチングサーバ100との間において、パケットのポート番号が特定の番号である場合には、対応する経路の送信帯域を0として、使用中の全ての経路を用いて送出する。なお、ポート番号については、経路を新規に接続した際に、MN300とスイッチングサーバ100との間において関連付けるポート番号を交換し、経路−ポート番号のテーブルに各々登録する。この際、ポート番号は、他の経路のポート番号と一致しない番号に設定する。
許容帯域解析手段109は、受信パケット監視手段107からの予測許容帯域の解析要求を受けて、経路Aを除く経路毎の予測許容帯域を、所定の優先順序に従って解析する。ここで、優先順位は、例えば、既に解析した予測許容帯域がメモリに格納されている場合には、予測許容帯域から送信帯域を差し引いた増加可能帯域の大きい順とし、予測許容帯域が解析されていない場合には、パケットの送信タイミングに対して許容限界タイミングの遅延の大きい順とする。
この予測許容帯域の解析処理においては、先ず、予測許容帯域を解析すべき経路Nが、狭帯域化した経路Aでないことを確認して(ステップS13)、当該経路における予測許容帯域を解析する(ステップS14)。この際、予測許容帯域の解析にあたっては、当該経路の許容帯域に基づいて、図9で説明したように、増加制限処理を加える。また、RSSIなどの無線情報を取得できる場合には、無線情報を加味して予測許容帯域を演算する。したがって、送信帯域の増加に伴う経路破綻(滞留)を起こさないように、精度良く予測許容帯域を解析しようとすると、演算量(演算時間)が増大していくことになる。
予測許容帯域を解析したら、その解析した予測許容帯域と当該経路に割り当てられている送信帯域とを比較する(ステップS15)。なお、既に解析した予測許容帯域がメモリに格納されている場合には、その予測許容帯域を読み出して送信帯域と比較する。
その結果、予測許容帯域と送信帯域とが等しければ、当該経路では現時点の送信帯域以上に帯域を広げることができないので、次の経路についての予測許容帯域の解析に移行する。
これに対し、予測許容帯域が送信帯域と異なれば、当該経路は狭帯域化していないことから、予測許容帯域は送信帯域よりも広いことになる。したがって、この場合には、MN300に対して当該経路Nの送信帯域を予測許容帯域とするように促す送信帯域制御Msgの送出を送信経路選択手段115に要求する(ステップS16)。
また、許容帯域解析手段109では、ステップS16で広帯域化した分を含めた使用中の全ての経路における合計送信帯域がアプリ要求帯域を満たすか否かを判定し(ステップS17)、アプリ要求帯域を満たせば、狭帯域化対応処理を終了し、満たさなければ、次の経路についての予測許容帯域の解析処理に移行する。
一方、狭帯域化した経路Aを除く、使用中の全ての経路について予測許容帯域を解析し、広帯域化が可能な経路については広帯域化しても、合計送信帯域がアプリ要求帯域を満たさない場合には、経路Aの許容帯域を解析する(ステップS18)。
この経路Aの許容帯域解析にあたっては、先ず、経路Aの滞留が解消しているかを判定する。この判定においては、経路Aの送信帯域を少し増加させる送信帯域制御Msgを送信し、他経路において、狭帯域化が生じていないと仮定すると、経路A経由のパケットのシーケンス番号のみが、到着していないか、遅延が増大して到着することになる。したがって、到達していなければ、SNの歯抜けとして現れるので、この場合には、経路Aの滞留は解消されていないと判定する。これに対し、遅延が増大しても到着していれば、SNの歯抜けは解消されたことになるので、この場合には、経路Aの滞留は解消されたものと判定して、経路Aにおける予測許容帯域を解析する。
ここで、経路Aの予測許容帯域は、例えば、滞留解消時の受信帯域が、その時の予測許容帯域と考えることができるので、この予測許容帯域が0を超えるか否かを判定し(ステップS19)、超えなければ、狭帯域化対応処理を終了する。これに対し、予測許容帯域が0を超えれば、その予測許容帯域を当該経路Aの送信帯域とするように促す送信帯域制御Msgの送出を送信経路選択手段115に要求して(ステップS20)、処理を終了する。なお、全経路における送信帯域の合計が、アプリ要求帯域に満たない場合には、その分のパケットは送信側にて、送信せずに破棄する。
図11は、図10に示すフローチャートに対応する動作を示すシーケンス図である。狭帯域化対応処理は、スイッチングサーバ100側およびMN300側において同様であるので、ここではスイッチングサーバ100側で実行する場合を代表して説明する。なお、図11において、スイッチングサーバ100側の滞留検知は、受信パケット監視手段107で実行し、帯域演算は、許容帯域解析手段109で実行し、送信制御は、送信経路選択手段115で実行する。また、MN300の受信制御は、受信パケット監視手段307で実行する。
図11から明らかなように、本実施の形態では、滞留検知にて、経路Aの滞留が検知されると、送信制御に対して、送信帯域制限Msgの送出要求が出されて、当該経路Aの送信帯域を0にするように促す送信帯域制限MsgがMN300に向けて送出されるとともに、帯域演算に対して補完演算要求が出される。したがって、経路Aの滞留が検知された時点から、その検知による送信帯域制限MsgがMN300で受信されるまでの期間T1が、経路Aの滞留を検知した後も、経路Aにパケットを送出し続けた滞留悪化期間となる。
その後は、帯域演算にて、経路Aを除く経路毎の予測許容帯域が演算されて、その演算結果に応じた送信帯域制御Msgが送信制御によりMN300に向けて送出され、さらに、アプリ要求帯域が満たされない場合には、経路Aの許容帯域が演算されて、その演算結果に応じた送信帯域制御Msgが送信制御によりMN300に向けて送出される。
図12は、図11に示した本実施の形態に係るシーケンス図との比較のために示す狭帯域化対応処理のシーケンス図である。図12では、滞留検知にて、経路Aの滞留が検知されると、帯域演算に対して帯域演算要求を出し、これにより使用中の全ての経路について送信帯域の算出を行った上で、その演算結果に応じた送信帯域制御Msgを、送信制御によりMN300に向けて送出するように要求している。したがって、この場合には、経路Aの滞留が検知された時点から、その検知に基づく送信帯域制御MsgがMN300で受信されて送信帯域が制御されるまでの期間T0が、滞留悪化期間となる。
ここで、図11に示した本実施の形態の場合の滞留悪化期間T1と図12に示した滞留悪化時間T0とを比較すると、図12の場合には、経路Aの滞留検知後、使用中の全経路の帯域演算が終了するまで送信帯域制御Msgが送出されないため、滞留悪化期間T0は長くなる。このため、経路Aにおける滞留は解消されず、逆に滞留を悪化させ、遅延時間を増大させることになる。
これに対し、図11に示した本実施の形態の場合には、経路Aの滞留検知後、他の経路の帯域演算を待たずに、経路Aの送信帯域を0にする送信帯域制限Msgを送出するようにしているので、滞留悪化期間T1は、図12の場合の滞留悪化期間T0よりは短くできる。したがって、経路Aにおける滞留を早期に解消することができる。しかも、滞留が検知された経路Aを除く経路毎に、順次、予測許容帯域を解析し、送信帯域の広帯域化が可能な経路については、送信帯域制御Msgにより広帯域化するようにしているので、滞留を早期に解消しつつ、送信帯域の合計を早期にアプリ要求帯域と一致させることができ、経路の狭帯域化による破棄パケット数を効率よく低減することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、狭帯域化が検知された経路の送信帯域を、送信帯域制限Msgによって0に制限するようにしたが、0に制限する場合に限らず、当該経路に配分されていた送信帯域よりも、狭い送信帯域に制限するようにすることもできる。
本発明の実施の形態に係る通信システムの全体概略構成図である。 図1に示すスイッチングサーバおよびMNの機能ブロック構成図である。 図1に示す実施の形態に係るIPパケットの構成図である。 理想受信タイミングの算出方法を説明するための図である。 許容域に基づく検出方法による帯域配分率25%の場合の狭帯域化の検出例を示す図である。 許容域に基づく検出方法による帯域配分率50%の場合の狭帯域化の検出例を示す図である。 帯域配分率に基づく検出方法による帯域配分率25%の場合の狭帯域化の検出例を示す図である。 帯域配分率に基づく検出方法による帯域配分率50%の場合の狭帯域化の検出例を示す図である。 予測許容帯域の解析方法を説明するための図である。 図1に示す通信システムによる狭帯域化対応処理の概略動作を説明するためのフローチャートである。 図10に示すフローチャートに対応する動作を示すシーケンス図である。 図11に示したシーケンス図との比較のために示す狭帯域化対応処理のシーケンス図である。
符号の説明
1 通信システム
10A,10B 無線IPネットワーク
10C 通信ネットワーク
20 ネットワーク
40 IP電話端末
100 スイッチングサーバ
101Rx,103Rx,105Rx 受信インターフェース部
101Tx,103Tx,105Tx 送信インターフェース部
107 受信パケット監視手段
109 許容帯域解析手段
111 メッセージ解析手段
113 パケット送出経路制御手段
115 送信経路選択手段
300 モバイルノード(MN)
301Rx,303Rx 受信インターフェース部
301Tx,303Tx 送信インターフェース部
305 アプリケーション(アプリ)処理手段
307 受信パケット監視手段
309 許容帯域解析手段
311 メッセージ解析手段
313 パケット送出経路制御手段
315 送信経路選択手段

Claims (10)

  1. 無線通信装置との間で複数の異なる無線通信経路が利用可能で、使用するリアルタイム性を有するアプリケーションの要求帯域に対して、一の無線通信経路にて不足した帯域を他の無線通信経路を用いて補完して、前記無線通信装置と通信先との通信を制御する通信制御装置であって、
    各無線通信経路を経て受信されるパケットに基づいて、対応する無線通信経路の帯域状態を監視する受信パケット監視手段と、
    該受信パケット監視手段の監視結果に基づいて、狭帯域化した無線通信経路を除く無線通信経路の予測許容帯域を、当該無線通信経路を経て受信したパケットに基づいて解析する許容帯域解析手段と、
    前記受信パケット監視手段の監視結果に基づいて、前記狭帯域化した無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記無線通信装置に制限させるための送信帯域制限情報を前記無線通信装置に送信するとともに、前記許容帯域解析手段の解析結果に基づいて、パケットの送信帯域の広帯域化が可能な無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記無線通信装置に広帯域化させるための送信帯域制御情報を前記無線通信装置に送信する送信制御手段と、
    を有することを特徴とする通信制御装置。
  2. 前記受信パケット監視手段は、前記各無線通信経路を経て受信されるパケットの許容受信タイミング域と、対応する無線通信経路を経て受信したパケットの受信タイミングとに基づいて帯域状態を監視し、
    前記許容帯域解析手段は、前記狭帯域化した無線通信経路を除く無線通信経路において、所定のタイミング以外のタイミングで送信されたパケットの受信タイミングと、当該無線通信経路に対応する前記許容受信タイミング域との比較に基づいて、当該無線通信経路の予測許容帯域を解析する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信制御装置。
  3. 通信制御装置との間で複数の異なる無線通信経路が利用可能で、使用するリアルタイム性を有するアプリケーションの要求帯域に対して、一の無線通信経路にて不足した帯域を他の無線通信経路を用いて補完して、前記通信制御装置を介して通信先と通信する無線通信装置であって、
    各無線通信経路を経て受信されるパケットに基づいて、対応する無線通信経路の帯域状態を監視する受信パケット監視手段と、
    該受信パケット監視手段の監視結果に基づいて、狭帯域化した無線通信経路を除く無線通信経路の予測許容帯域を、当該無線通信経路を経て受信したパケットに基づいて解析する許容帯域解析手段と、
    前記受信パケット監視手段の監視結果に基づいて、前記狭帯域化した無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記通信制御装置に制限させるための送信帯域制限情報を前記通信制御装置に送信するとともに、前記許容帯域解析手段の解析結果に基づいて、パケットの送信帯域の広帯域化が可能な無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記通信制御装置に広帯域化させるための送信帯域制御情報を前記通信制御装置に送信する送信制御手段と、
    を有することを特徴とする無線通信装置。
  4. 前記受信パケット監視手段は、前記各無線通信経路を経て受信されるパケットの許容受信タイミング域と、対応する無線通信経路を経て受信したパケットの受信タイミングとに基づいて帯域状態を監視し、
    前記許容帯域解析手段は、前記狭帯域化した無線通信経路を除く無線通信経路において、所定のタイミング以外のタイミングで送信されたパケットの受信タイミングと、当該無線通信経路に対応する前記許容受信タイミング域との比較に基づいて、当該無線通信経路の予測許容帯域を解析する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信装置。
  5. 無線通信装置との間で複数の異なる無線通信経路が利用可能で、使用するリアルタイム性を有するアプリケーションの要求帯域に対して、一の無線通信経路にて不足した帯域を他の無線通信経路を用いて補完して、前記無線通信装置と通信先との通信を制御する通信制御方法であって、
    各無線通信経路を経て受信されるパケットに基づいて、対応する無線通信経路の帯域状態を監視するステップと、
    その監視結果に基づいて、狭帯域化した無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記無線通信装置に制限させるための送信帯域制限情報を前記無線通信装置に送信するとともに、前記狭帯域化した無線通信経路を除く無線通信経路の予測許容帯域を、当該無線通信経路を経て受信したパケットに基づいて解析して、パケットの送信帯域の広帯域化が可能な無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記無線通信装置に広帯域化させるための送信帯域制御情報を前記無線通信装置に送信するステップと、
    を有することを特徴とする通信制御方法。
  6. 通信制御装置との間で複数の異なる無線通信経路が利用可能で、使用するリアルタイム性を有するアプリケーションの要求帯域に対して、一の無線通信経路にて不足した帯域を他の無線通信経路を用いて補完して、前記通信制御装置を介して通信先と通信する無線通信方法であって、
    各無線通信経路を経て受信されるパケットに基づいて、対応する無線通信経路の帯域状態を監視するステップと、
    その監視結果に基づいて、狭帯域化した無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記通信制御装置に制限させるための送信帯域制限情報を前記通信制御装置に送信するとともに、前記狭帯域化した無線通信経路を除く無線通信経路の予測許容帯域を、当該無線通信経路を経て受信したパケットに基づいて解析して、パケットの送信帯域の広帯域化が可能な無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記通信制御装置に広帯域化させるための送信帯域制御情報を前記通信制御装置に送信するステップと、
    を有することを特徴とする無線通信方法。
  7. 無線通信装置との間で複数の異なる無線通信経路が利用可能で、使用するリアルタイム性を有するアプリケーションの要求帯域に対して、一の無線通信経路にて不足した帯域を他の無線通信経路を用いて補完して、前記無線通信装置と通信先との通信を制御する通信制御装置であって、
    狭帯域化した無線通信経路が検出された場合、当該狭帯域化した無線通信経路以外の無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記無線通信装置に広帯域化させるよう制御する制御手段
    を有することを特徴とする通信制御装置。
  8. 通信制御装置との間で複数の異なる無線通信経路が利用可能で、使用するリアルタイム性を有するアプリケーションの要求帯域に対して、一の無線通信経路にて不足した帯域を他の無線通信経路を用いて補完して、前記通信制御装置を介して通信先と通信する無線通信装置であって、
    狭帯域化した無線通信経路が検出された場合、当該狭帯域化した無線通信経路以外の無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記通信制御装置に広帯域化させるよう制御する制御手段
    を有することを特徴とする無線通信装置。
  9. 無線通信装置との間で複数の異なる無線通信経路が利用可能で、使用するリアルタイム性を有するアプリケーションの要求帯域に対して、一の無線通信経路にて不足した帯域を他の無線通信経路を用いて補完して、前記無線通信装置と通信先との通信を制御する通信制御方法であって、
    狭帯域化した無線通信経路が検出された場合、当該狭帯域化した無線通信経路以外の無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記無線通信装置に広帯域化させるよう制御するステップ
    を有することを特徴とする通信制御方法。
  10. 通信制御装置との間で複数の異なる無線通信経路が利用可能で、使用するリアルタイム性を有するアプリケーションの要求帯域に対して、一の無線通信経路にて不足した帯域を他の無線通信経路を用いて補完して、前記通信制御装置を介して通信先と通信する無線通信方法であって、
    狭帯域化した無線通信経路が検出された場合、当該狭帯域化した無線通信経路以外の無線通信経路に対するパケットの送信帯域を前記通信制御装置に広帯域化させるよう制御するステップ
    を有することを特徴とする無線通信方法。
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