JP5302253B2 - 無線中継装置 - Google Patents

無線中継装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5302253B2
JP5302253B2 JP2010062938A JP2010062938A JP5302253B2 JP 5302253 B2 JP5302253 B2 JP 5302253B2 JP 2010062938 A JP2010062938 A JP 2010062938A JP 2010062938 A JP2010062938 A JP 2010062938A JP 5302253 B2 JP5302253 B2 JP 5302253B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antenna
polarization
mobile station
base station
station
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010062938A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011199506A (ja
Inventor
直樹 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2010062938A priority Critical patent/JP5302253B2/ja
Publication of JP2011199506A publication Critical patent/JP2011199506A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5302253B2 publication Critical patent/JP5302253B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、MIMOなどの空間多重方式を用い、大容量伝送を可能にする無線通信システムに用いる無線中継装置に関するものである。
無線通信システム、例えば携帯電話等の場合、高い位置に設置された基地局と移動局でシステムが構成され、簡単な構成としては、半径1000m等のサービスエリアを1つの基地局が受け持ち、基地局と移動局が通信を行う方法がある。しかしながら、無線は直進性があり、遮蔽されたところには届きにくく、また、遠距離になると伝搬減衰があるため、通信不能エリア(いわゆる圏外)となるため、それを回避する技術としてリピータ(又はブースタとも呼ばれる)がある。
非特許文献1には、山間部などのトラフィックの少ない屋外エリアに設置されたリピータについて記載されている。図10は、非特許文献1に記載されている従来のリピータ局の例を示す図である。この図では、基地局101からの信号をリピータ102の対基地局用アンテナ103が受信し、その信号を増幅して圏外である山間部に対して対移動局用アンテナ104から電波を放出し、携帯電話である移動局105が受信して、サービスエリアの確保を行う。図10では、基地局101からの送信が記載されているが、移動局105から送信した場合は、逆のルートで基地局101が受信する。
NTTドコモジャーナル Vol15 No.1 P31
近年、伝送速度の高速化のためにMIMO(Multi Input Multi Output)技術が提案されている。MIMO技術は、複数の送受信アンテナを用いて送受信する技術で、伝搬路特性の違いを利用するものであり、信号の空間多重を行うことができる。
図11にモデルを示す。この図では、基地局121、リピータ122、移動局123のそれぞれ2本のアンテナによる空間多重を示しており、一方向のみを示しているが、実際には双方向の通信では双方向のMIMOとなる。
MIMO方式において、複数のアンテナを用いることにより空間多重伝送が可能になる。これは、各アンテナ間の伝搬関数が異なることを利用し、多重して伝送したものを分離する技術で、空間多重とか、SDMとか、そのままMIMO伝送として言う場合もある。MIMOで、空間多重する場合(今後、区別のためにMIMO−SDMと称する)、空間の伝達関数の違いを利用しているため、MIMO−SDM送信を中継するリピータも、空間多重数と同一数の増幅器系統が必要となる。図11では、リピータ122は、2系統122a,122bが用意される。各々は独立しており、それぞれのリピータ122a,122bが有している2つのアンテナに到来する入力信号も独立と考えることができる。
また、伝搬路の特性で考えた場合、分離には伝搬路の違いを用いることから、アンテナの相関が高くなると分離性能が劣化する問題がある。
その例を図12に示す。これは、送信2本、受信2本の空間多重数2のMIMO−SDMの特性を示したものである。この例は、基地局121から移動局123へ送信した場合の特性であり、リピータは介していない。図12には、2本の受信アンテナの相関を変えたときの誤り率特性を示しており、横軸がS/N、縦軸がビットエラーレートである。相関としては、0(無相関)と、0.3,0.6,0.9の4種類を示している。受信アンテナ相関がゼロの時に対して、受信アンテナ相関が0.3、0.6、0.9となってくるとビットエラーが増加して特性が劣化する。
通常の受信移動局では、障害物がない状態の「見通し」とならない環境が一般的であり相関は低いうえに、移動環境で使うことが多いので、例え相関が高い状態があったとしても、その状態が続くことは少ない。ところが、図10に示されるような設置環境で設置されるリピータ102では、基地局101とリピータ局102は見通し且つ固定設置環境になることが想定され、リピータで用意される2系統のアンテナについては、相関が高くなる可能性がある。
図10において、伝搬路は、基地局−リピータ間とリピータ−基地局間に2つ独立に存在し、一方(基地局−リピータ間)の相関が高くなると、もう一方(リピータ−移動局間)の相関が低くても、全体の相関が高くなってしまうため、空間多重の多重性能が劣化してしまう。このような相関問題は、リピータをMIMO化する場合に問題となることが予想される。
また、空間多重しない利用(複数アンテナによるダイバシティ利用)においても、空間相関が高くなると特性が劣化することはもちろんである。
そこで、本発明は、MIMO伝送において、見通し位置にリピータを設置した場合においても、特性の良い空間多重、あるいはダイバシティ通信を実現できる無線中継装置を提供することを目的とする。
本発明は、複数のアンテナを持つ無線基地局との間で送受信するための複数の対基地局用アンテナと、複数のアンテナを持つ無線移動局との間で送受信するための複数の対移動局用アンテナとを備え、対をなす対基地局用アンテナと対移動局用アンテナとの間で、無線基地局と無線移動局間の通信信号を増幅する多アンテナ入力多アンテナ出力方式の無線中継装置において、
前記対基地局用アンテナの少なくとも一対は、基地局アンテナと異なる偏波特性を有して、且つ前記一対の対基地局用アンテナは、各アンテナ間の相関を基地局アンテナと同一の偏波方式の場合よりも低くする偏波方式を用い、さらに前記対基地局用アンテナとそれに対をなす対移動局用アンテナとが異なる偏波特性を有することを特徴とする。
ここで、すべての前記対移動局用アンテナは、移動局アンテナと同じ偏波特性を有することを特徴とする。
あるいは、前記対移動局用アンテナの少なくとも一対は、移動局のアンテナと異なる偏波特性を有し、且つ前記一対の対移動局用アンテナは、各アンテナ間の相関を移動局アンテナと同一の偏波方式の場合よりも低くする偏波方式を用いることを特徴とする。
また、本発明は、前記基地局用アンテナあるいは前記移動局用アンテナ相関を低くする対基地局用アンテナあるいは対移動局用アンテナの偏波方式とは、一対の直交関係の偏波である。
ここで、前記一対の直交関係の偏波とは、基地局用アンテナび移動局アンテナが直線偏波である場合に、右旋円偏波あるいは左旋円偏波であってもよいし、基地局用アンテナび移動局アンテナが直線偏波である場合に、該直線偏波に対して、各々偏波面を傾けるとともに直交している直線偏波であってもよい。
また、本発明は、対基地局用アンテナと対移動局用アンテナ間の各々の増幅系統には、アンテナの偏波の利得特性に関する制御情報をやり取りする手段を有し、前記制御情報に基づいて、一定の送信電力あるいは受信電力が得られるように、増幅系統間の増幅度を制御することを特徴とする。
ここで、対基地局用アンテナあるいは対移動局用アンテナが送信アンテナの場合、さらに送信出力を制御することを特徴とする。
また、前記制御情報は、アンテナが有している偏波を考慮した指向性利得に関する情報を含み、前記指向性利得に基づいて、増幅系統間の増幅度を制御し、送信出力を制御することを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、MIMO対応の多入力多出力対応の中継器に本発明を用いることにより、見通し位置に無線中継装置を設置した場合においても、良好な空間多重を実現することができるようになる。
本発明に係る無線中継装置(リピータ)の実施例を示すブロック図である。 第1実施例の基地局、リピータ、移動局のアンテナの偏波関係を説明する図である。 各偏波の電界と磁界の関係を示す図であり、(a)は直線偏波(垂直偏波)、(b)は右旋偏波、(c)は右旋偏波を示す。 基地局からリピータを経由して移動局へ送信した場合における各装置のアンテナの偏波方式を示す図であり、(a)は第1、第2実施例を示し、(b)は第3実施例を示す。 基地局からリピータを経由して移動局へ送信した場合の第4実施例における各装置のアンテナの偏波方式を示す図である。 移動局からリピータを経由して基地局へ送信した場合の第5実施例における各装置のアンテナの偏波方式を示す図である。 第6実施例における無線中継装置(リピータ)を示すブロック図である。 第7実施例のアンテナの偏波関係を説明する図である。 リピータを経由して移動局と基地局の間で送受信した場合の第7実施例における各装置のアンテナの偏波方式を示す図である。 MIMO方式におけるリピータを用いた従来の無線通信システムを示す図である。 従来の基地局、リピータ、移動局のアンテナの偏波関係を説明する図である。 アンテナの相関に対する、誤り率特性とS/Nの関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る無線中継装置(リピータ)の実施例を示すブロック図である。このリピータは、2系統のアンプ系を有し、対基地局用アンテナ21a,21bと、対移動局用アンテナ22a,22bによるMIMO方式の無線中継装置であり、一つの対基地局用アンテナと一つの対移動局用アンテナを対をなす組として接続する2つの増幅系統のリピータ10a,10bから構成される。
リピータ10a,10bは、共用器11a,11b,15a,15bと、LNA(Low Noise Amp)12a,12b,16a,16bと、RF処理部13a,13b,17a,17bと、HPA(High Power Amp)14a,14b,18a,18bとから構成されている。
リピータ10aにおいては、基地局から到来した信号は、対基地局用アンテナ21aから入り、共用器11aにて、下りの系統に入る。入力した信号はLNA12aで増幅された後、RF処理部13aにて、不要となる回り込み波の抑圧(除去)等の処理が行われる。その後、HPA14aにて高出力に増幅され、共用器15aを経て対移動局用アンテナ21aから放出される。このような処理によって、対基地局用アンテナ21aから入力された信号は数十dB増幅されることになる。対移動局用アンテナ22aから送出された信号は、移動局にて受信される。
一方、移動局から送信された信号は、対移動局用アンテナ22aから入り、共用器15aにて、上りの系統に入る。入力した信号はLNA16aで増幅された後、RF処理部17aにて、不要となる回り込み波の抑圧(除去)等の処理が行われる。その後、HPA18aにて高出力に増幅され、共用器11aを経て対基地局用アンテナ21aから放出される。この結果、対基地局用アンテナ21aから送出された信号は、基地局にて受信される。
リピータ10bにおいても同様の動作が行なわれる。
このように、対基地局用アンテナ21a,21bと、対移動局用アンテナ22a,22bは、それぞれ送信アンテナ及び受信アンテナとして機能する。
(第1実施例)
第1実施例のアンテナの偏波関係を図2に示す。
この第1実施例においては、基地局30からは2つのアンテナ31a,31bから直線偏波である垂直偏波で送信された信号が送られてくる。一方、リピータ10aにおいては、右旋円偏波のアンテナ21aで、リピータ10bにおいては左旋円偏波のアンテナ21bで受信される。その後、リピータ10aで増幅され、再び垂直偏波でアンテナ22a,22bから送信される。
図3に各偏波の電界と磁界の関係を示しており、(a)は直線偏波(垂直偏波)、(b)は右旋偏波、(c)は右旋偏波を示している。
図3(b)(c)の円偏波は、右旋偏波と左旋偏波で、磁界と電界が逆方向にずれて回転しているので直交関係となる。この第1実施例の偏波を使い方を図4(a)のtype1に示す。
円偏波アンテナの特質としては
(1)円偏波アンテナは、直線偏波の電波を3dBダウンで受信する。
(2)左旋、右旋は直交関係であるため、受信相関は低い。(理想的にはゼロ)
図2に示すように、リピータ10a,10bは、受信感度を上げるために基地局30が見通せる場所に設置し、アンテナ21a,21bを基地局向けに設置することが行われた場合においても、実施例の構成のようにリピータ10a,10bの受信アンテナ21a,21bに円偏波を用いることで、受信利得は多少落ちる(3dB)ものの、2つのアンテナ21a,21bが直交関係であるので伝搬路は独立なものとすることが可能となり、相関が低くなる。その結果、MIMO信号をリピートしても、伝搬路の相関が低いので、良好な伝搬路を用意できる。
一方、リピータ10a,10bの送信側のアンテナ22a,22bは、基地局30が送信している偏波を用いて送信する。移動局40側では、直線偏波を前提にアンテナ41a,41bが設計されているので、一致した偏波方式で送信することでリピータ−移動局間の伝搬ロスを最小限にすることができる。
このように、本実施例では
(1)見通しに設置され、高い信号受信電力が期待できるリピータの前記基地局用アンテナは基地局送信偏波と異なり(円偏波)、且つ前記対基地局用アンテナは、各アンテナ間の相関を基地局のアンテナと同一の偏波方式(垂直偏波)の場合よりも低くする偏波方式を用いる。特に直交関係にある偏波方式を用いる。
(2)伝搬環境が様々であるリピータと移動局の通信は、リピータ送信アンテナとして、移動局側で最も利得のとれる偏波方式、すなわち基地局の偏波方式と同じ偏波方式を用いる。
以上により、相関が低く、安定した移動局受信電力が得られ、MIMO−SDMの伝送の特性を上げることができるようになる。
(第2実施例)
また、第2実施例として、別の偏波の使い方を図4(a)のtype2に示す。
基地局の垂直偏波の信号を、偏波面を左右45度傾けた一対の直線偏波アンテナで受信する。すると、その性質は
(1)垂直偏波に対して偏波面を45度傾けると、受信アンテナは垂直偏波から3dBダウンで受信する。
(2)偏波面を左右45度傾けた一対の直線偏波アンテナは、直交関係となり、相関は低くなる。
したがって、リピータの受信アンテナには、第1実施例の2つの円偏波の代わりに、基地局の垂直偏波に対して右方向と左方向に45度傾けた直線偏波アンテナを用いても、第1実施例と同等の効果が得られる。尚、リピータの送信アンテナは第1実施例と同様に、垂直偏波を用いる。
(第3実施例)
また、4×4のMIMOの場合の第3実施例を図4(b)に示す。
円偏波と45度傾けた垂直偏波を組み合わせることで4つの異なった伝搬関数を形成できる。この例では、端から[45度垂直、右旋、左旋、−45度垂直]で並べているが、この順序はこれに限ったことではなく、円偏波同士を離したり、交互に配置することもできる。
なお、円偏波どおし、垂直偏波どおしは直交関係にあるものの、円偏波と45度垂直偏波間は直交しておらず、ある程度の相関が存在するが、3本以上の場合には、このように相関を許容しながら設置することで、本発明は3本以上のMIMOに拡張することができる。尚、リピータの送信側のアンテナは同様に垂直偏波を4本設置する。
(第4実施例)
第4実施例は、さらに対基地局用アンテナの数が増えた場合であり、図5に6×6の場合を示す。この場合には、基地局と同一の垂直偏波を2本増えている(対基地局用のリピータ受信におけるアンテナ1,6)。この2本については、受信電力は最も高くなるが、他のリピータ受信アンテンナの円偏波や45度傾けた垂直偏波との相関は低くできる。尚、同一の偏波であるアンテナ1とアンテナ6は相関が高くなる懸念があるので、距離を離した構成を図示している。
(第5実施例)
また、第5実施例として上り回線(移動局→リピータ→基地局)の偏波例を図6にしめす。図6(a)はリピータのアンテナが2×2の場合、(b)はリピータの受信アンテナが4×4野場合を示す。図6(a)において、リピータ送信のtype1は円偏波の場合であり、type2は45度傾けた垂直偏波の場合である。
上り回線も伝搬環境は以下のようになる可能性が高い。
(1)[基地局−リピータ間]は見通しで相関が高い
(2)[リピータ−移動局間]は見通し外で相関が低い
したがって、上り回線では、リピータの対移動局用受信アンテナは、移動局と同一の偏波アンテナを用い(垂直偏波)、一方リピータの対基地局用送信アンテナは基地局の受信アンテナと異なった偏波を持つアンテナを用いる。図6(a)のtype1ではアンテナ1が右旋偏波、アンテナ2が左旋偏波である。図6(a)のtype2ではアンテナ1が右方向に45度傾けた直線偏波、アンテナ2が左方向に45度傾けた直線偏波である。また、図6(b)では、アンテナ1が右方向に45度傾けた直線偏波、アンテナ2が右旋偏波、アンテナ3が左旋偏波、アンテナ4が左方向に45度傾けた直線偏波である。
こうして上り回線においても、実施例1〜4と同様に、リピータの対移動局用受信アンテナには、移動局と同一の偏波アンテナを用いることにより、[リピータ−移動局間]は見通し外で相関が低いので、受信電力は最も高くする。リピータの対基地局用送信アンテナは基地局の受信アンテナと異なった偏波を持つアンテナを用いることにより、相関を出来る限り低く保つ。
(第6実施例)
第1〜第5実施例においては、図1のブロック図のリピータであったが、第6実施例においては図7のブロック図のリピータを用いる。
このブロック図では、図1と共通部分には同じ符号を付している。異なるのはリピータ50a,50bのRF処理部53a,53b,57a,57bであり、受信側と送信側のRF処理部53a,53bの間、及びRF処理部57a,57bの間に制御情報がやり取りされ、送信する出力を各増幅系統間で調整している。
円偏波では直線偏波を直交した右旋、左旋で受けるため、リピータ受信アンテナ端での受信電力が同等とは限らない。さらに前述のようにアンテナ数によっては、45度傾けた直線偏波も含む、様々な偏波特性のアンテナも追加で用いることもあり、たとえば、図5のように直線偏波がある場合には、その受信電力は大きくなり、受信電力差が大きくなる。
しかしながら、リピータ50a,50bの送信アンテナ端ではすべて同じ直線偏波で送信するので、このリピータ50a,50bから送信される送信電力は同等が望ましい。そこで、お互いのリピータ50a,50b間で制御情報をやり取りし、この受信アンテナの受信特性差を吸収し、同等の電力で送信するようにする。
従来のように基地局アンテナとリピータの複数の受信アンテナが同一の偏波である場合には、瞬時的に受信電力差があっても、複数のアンテナ間での受信電力は統計平均的にはほぼ一定の電力となる。
しかし、今回の発明では、故意に偏波方式をずらすことで相関を下げることが発明の趣旨であるため、結果としてリピータの受信アンテナ間で受信電力がばらついてしまう。つまり、受信電力のばらつきは受信系のアンテナ特性に起因するため、受信系として補正してやることがよい。
また、図には示していないが、反対にリピータから送信する場合には、基地局の受信アンテナ特性を鑑み、送信出力を調整すればよい。
たとえば、基地局の受信アンテナが垂直偏波で、リピータの送信アンテナが円偏波と垂直偏波が混在している場合、円偏波のアンテナの送信出力は3dB上げる必要があるので、そのように調整する。
尚、更に具体的には、アンテナには指向性利得があるので、それを鑑みてお互いのRF処理部の利得調整等を行う。この場合は、制御情報に、アンテナの指向性利得に関する情報が含まれている。尚、図ではお互いの制御信号はRF処理部にしかいっていないが、出力にかかわるHPAも当然制御の対象となることもある。
また、指向性利得自体を上げることも考えられる。垂直偏波の放射利得を×dBiとすると、円偏波の放射利得を(×+3)dBiとするように指向性をとることも考えられる。
(第7実施例)
第7実施例を図8、図9に示す。これは、図1、図7のリピータのいずれであってもよい。
今までの例は、
(1)[基地局−リピータ間]偏波方法を異にする、
(2)[リピータ−移動局間]偏波方式を同一にする、
としてきた。
しかしながら、屋内に置くようなリピータの場合、リピータが天井につけられることもあり、[リピータ−移動局間]もほとんど見通しで使用される場合がある。この場合は、移動局の受信電力は大きいがアンテナ相関が高いということも起こり得る場合がある。
そこで、本実施例では[リピータ−移動局間]においても、偏波方式を変えることを特徴とする。その結果、[リピータ−移動局間]においても、相関を低くすることができるようになる。すなわち、図7の対移動局用送信アンテナ22a,22bにおいても、円偏波(右旋偏波、左旋偏波)を用いる。当然、上り回線においても、リピータのアンテナ21a,21b,22a,22bにおいて、円偏波を用いる。また、円偏波の代わりに、45度傾けた直線偏波を用いてよい。この偏波の使い方を表わしたのが、図9である。
こうして、移動局が見通しの状態に置かれた場合であっても、リピータのアンテナの相関を低くして、リピータと移動局の間でも良好な空間多重が実現できる。
本発明のように、見通しになるが受信電力に余裕ができそうなシステムでは、間に入れるリピータの偏波方式やアンテナ利得と増幅器利得制御を最適に行うことで、相関が低く、安定した受信電力が得られるシステムを提供できるようになり、空間多重できる移動局を増やすことが可能になる。
以上の説明では、基地局、移動局の複数のアンテナはすべて同一の偏波で示してきたが、これは同一である必要はない。つまり、基地局や移動局の複数のアンテナで異なる偏波方式を用いていても、リピータの対向アンテナの少なくとも一対は、同一の偏波方式の場合よりも受信電力を低くする異なる偏波方式を用いることで、本発明は効果を発揮できる。例えば、基地局が水平偏波用2本と垂直偏波用2本で送信し、リピータが2対の右旋偏波、左旋偏波で受けるような場合が、それに相当する。
10a,10b リピータ
11a,11b,15a,15b 共用器
13a,13b,17a,17b RF処理部
21a,21b 対基地局用アンテナ
22a,22b 対移動局用アンテナ
30 基地局
31a,31b アンテナ
40 移動局
41a,41b アンテナ
50a,50b リピータ
53a,53b,57a,57b RF処理部

Claims (9)

  1. 複数のアンテナを持つ無線基地局との間で送受信するための複数の対基地局用アンテナと、複数のアンテナを持つ無線移動局との間で送受信するための複数の対移動局用アンテナとを備え、対をなす対基地局用アンテナと対移動局用アンテナとの間で、無線基地局と無線移動局間の通信信号を増幅する多アンテナ入力多アンテナ出力方式の無線中継装置において、
    前記対基地局用アンテナの少なくとも一対は、基地局アンテナと異なる偏波特性を有して、且つ前記一対の対基地局用アンテナは、各アンテナ間の相関を基地局アンテナと同一の偏波方式の場合よりも低くする偏波方式を用い
    さらに前記対基地局用アンテナとそれに対をなす対移動局用アンテナとが異なる偏波特性を有することを特徴とする無線中継装置。
  2. すべての前記対移動局用アンテナは、移動局アンテナと同じ偏波特性を有することを特徴とする請求項1に記載の無線中継装置。
  3. 前記対移動局用アンテナの少なくとも一対は、移動局のアンテナと異なる偏波特性を有し、且つ前記一対の対移動局用アンテナは、各アンテナ間の相関を移動局アンテナと同一の偏波方式の場合よりも低くする偏波方式を用いることを特徴とする請求項1に記載の無線中継装置。
  4. 記基地局用アンテナあるいは前記移動局用アンテナ相関を低くする対基地局用アンテナあるいは対移動局用アンテナの偏波方式とは、一対の直交関係の偏波であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の無線中継装置。
  5. 前記一対の直交関係の偏波とは、基地局用アンテナび移動局アンテナが直線偏波である場合に、右旋円偏波あるいは左旋円偏波であることを特徴とする請求項4に記載の無線中継装置。
  6. 前記一対の直交関係の偏波とは、基地局用アンテナび移動局アンテナが直線偏波である場合に、該直線偏波に対して、各々偏波面を傾けるとともに直交している直線偏波であることを特徴とする請求項4に記載の無線中継装置。
  7. 対基地局用アンテナと対移動局用アンテナ間の各々の増幅系統には、アンテナの偏波の利得特性に関する制御情報をやり取りする手段を有し、
    前記制御情報に基づいて、一定の送信電力あるいは受信電力が得られるように、増幅系統間の増幅度を制御することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の無線中継装置。
  8. 対基地局用アンテナあるいは対移動局用アンテナが送信アンテナの場合、さらに送信出力を制御することを特徴とする請求項7に記載の無線中継装置。
  9. 前記制御情報は、アンテナが有している偏波を考慮した指向性利得に関する情報を含み、
    前記指向性利得に基づいて、増幅系統間の増幅度を制御し、送信出力を制御することを特徴とする請求項8に記載の無線中継装置。
JP2010062938A 2010-03-18 2010-03-18 無線中継装置 Active JP5302253B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010062938A JP5302253B2 (ja) 2010-03-18 2010-03-18 無線中継装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010062938A JP5302253B2 (ja) 2010-03-18 2010-03-18 無線中継装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011199506A JP2011199506A (ja) 2011-10-06
JP5302253B2 true JP5302253B2 (ja) 2013-10-02

Family

ID=44877170

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010062938A Active JP5302253B2 (ja) 2010-03-18 2010-03-18 無線中継装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5302253B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101340964B1 (ko) 2011-10-14 2013-12-13 한국과학기술원 전자기장 편파 안테나 기반의 이동 통신 시스템, 장치 및 방법
KR101371997B1 (ko) * 2012-01-19 2014-03-19 한국과학기술원 분산 노드를 활용한 편파 안테나 전송 방법
JP7465462B2 (ja) 2019-11-06 2024-04-11 PicoCELA株式会社 無線通信システム、及び、無線ノード

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001513969A (ja) * 1997-03-03 2001-09-04 セレトラ・リミテッド セルラー通信システム
JP4523817B2 (ja) * 2003-12-05 2010-08-11 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 無線中継装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011199506A (ja) 2011-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8228878B2 (en) Method and system of communications
EP2740286B1 (en) An outdoor-indoor mimo communication system using multiple repeaters and leaky cables
US8570933B2 (en) Self-interference suppression in full-duplex MIMO relays
US10069542B2 (en) MIMO coverage over bi-directional leaky cables
US20150195001A1 (en) Antenna system with enhanced inter-sector interference mitigation
KR20050098028A (ko) 통신 개선 방법 및 시스템
US8417295B2 (en) Antenna system
AU2005225108A1 (en) Apparatus and method for high-speed data communication in a mobile communication system with a plurality of transmitting and receiving antennas
JP5302253B2 (ja) 無線中継装置
US7593753B1 (en) Base station antenna system employing circular polarization and angular notch filtering
US8618982B2 (en) Communication device and method for controlling an antenna arrangement
JP5218221B2 (ja) Mimo通信方式におけるアンテナ設置方法、通信装置及び通信システム
JP5394994B2 (ja) 無線通信システム及び無線基地局
JP5135399B2 (ja) 中継装置及び中継方法
EP1914903B1 (en) Method and system for indoor communications with radio frequency distribution
WO2008048788A2 (en) Wireless communication system with transmit diversity designs
KR101427644B1 (ko) 실내 안테나 시스템
JP6294769B2 (ja) アンテナ装置及び基地局装置
KR101079156B1 (ko) 지능형 교통 시스템
EP2740287B1 (en) Enhanced rank for outdoor to indoor coverage
JP2006352328A (ja) 移動通信中継システム
WO2013109001A1 (ko) Mimo 통신을 위한 무선 중계기
KR20090007002A (ko) 다중 안테나 장치 설치 방법
KR20120081683A (ko) 멀티홉 협력 전송 무선 통신 시스템의 성능 열화 방지 방법 및 이를 이용하는 무선 통신 시스템, 이를 위한 기록 매체

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120223

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130313

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130528

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130620

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5302253

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150