図1は、本発明の実施の形態における遊技機、制御方法および制御プログラムを適用して構成した遊技機の装置構成図の一例であって、図2は、本発明のガラス枠を開放させた状態の遊技機1の斜視図であり、図3は、1つの遊技機1の裏面側の斜視図である。
遊技機1は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠60と、その外枠60と回動可能に支持されたガラス枠50とが備えられている(図1、図2参照)。また、外枠60には、遊技球が流下する遊技領域6が形成された遊技盤2が設けられている。ガラス枠50には、回動操作されることにより遊技領域6に向けて遊技球を発射させる操作ハンドル3と、スピーカからなる音声出力装置32と、複数のランプを有する演出用照明装置34と、押圧操作により演出態様を変更させるための演出ボタン等によって構成される入力装置35とが設けられている。
さらに、ガラス枠50には、複数の遊技球を貯留する受け皿40が設けられており、この受け皿40は、操作ハンドル3の方向側に遊技球が流下するように下りの傾斜を有している(図2参照)。この受け皿40の下りの傾斜の端部には、遊技球を受け入れる受入口が設けられており、この受入口に受け入れられた遊技球は、玉送りソレノイド4bが駆動することにより、ガラス枠50の裏面に設けられた玉送り開口部41へ1個ずつ送り出される。
そして、玉送り開口部41へ送り出された遊技球は、打出部材4cの方向に向けて下り傾斜を有している発射レール42により、発射レール42の下り傾斜の端部に誘導される。発射レール42の下り傾斜の端部の上方には、遊技球を停留させる停止するストッパー43が設けられており、玉送り開口部41から送り出された遊技球は、発射レール42の下り傾斜の端部で1個の遊技球が停留されることになる(図2参照)。
そして、遊技者が操作ハンドル3を回動させると、操作ハンドル3に直結している発射ボリューム3bも回動し、発射ボリューム3bにより遊技球の発射強度が調整され、調整された発射強度で発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cが回転する。この打出部材4cが回転することで、打出部材4cにより発射レール42の下り傾斜の端部に貯留されている遊技球が打ち出され、遊技球が遊技領域6に発射されることとなる。
上記のようにして発射された遊技球は、発射レール42からレール5a、5b間を上昇して玉戻り防止片5cを超えると、遊技領域6に到達し、その後遊技領域6内を落下する。このとき、遊技領域6に設けられた複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することとなる。
また、上記遊技領域6には、複数の一般入賞口12が設けられている。これら各一般入賞口12には、一般入賞口検出スイッチ12aが設けられており、この一般入賞口検出スイッチ12aが遊技球の入賞を検出すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
また、上記遊技領域6の中央下側の領域には、遊技球が入球可能な始動領域を構成する第1始動口14および第2始動口15と、遊技球が入球可能な第2大入賞口17とが設けられている。
この第2始動口15は、一対の可動片15bを有しており、これら一対の可動片15bが閉状態に維持される第1の態様と、一対の可動片15bが開状態となる第2の態様とに可動制御される。なお、第2始動口15が上記第1の態様に制御されているときには、当該第2始動口15の真上に位置する第2大入賞口17の入賞部材が障害物となって、遊技球の受入れを不可能としている。
一方で、第2始動口15が上記第2の態様に制御されているときには、上記一対の可動片15bが受け皿として機能し、第2始動口15への遊技球の入賞が容易となる。つまり、第2始動口15は、第1の態様にあるときには遊技球の入賞機会がなく、第2の態様にあるときには遊技球の入賞機会が増すこととなる。
ここで、第1始動口14には遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチ14aが設けられ、第2始動口15には遊技球の入球を検出する第2始動口検出スイッチ15aが設けられている。そして、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出すると、特別図柄判定用乱数値等を取得し、後述する大当たり遊技を実行する権利獲得の抽選(以下、「大当たりの抽選」という)が行われる。
また、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出した場合にも、所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
また、第2大入賞口17は、遊技盤2に形成された開口部から構成されている。この第2大入賞口17の下部には、遊技盤面側からガラス板52側に突出可能な第2大入賞口開閉扉17bを有しており、この第2大入賞口開閉扉17bが遊技盤面から突出する開放状態と、遊技盤面に埋没する閉鎖状態とに可動制御される。
そして、第2大入賞口開閉扉17bが遊技盤面に突出していると、遊技球を第2大入賞口17内に導く受け皿として機能し、遊技球が第2大入賞口17に入球可能となる。この第2大入賞口17には第2大入賞口検出スイッチ17aが設けられており、この第2大入賞口検出スイッチ17aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
さらに、上記遊技領域6の右側の領域には、遊技球が通過可能な普通領域を構成する普通図柄ゲート13と、遊技球が入球可能な第1大入賞口16とが設けられている。
このため、操作ハンドル3を大きく回動させ、強い力で打ち出された遊技球でないと、普通図柄ゲート13と第1大入賞口16とには遊技球が、通過または入賞しないように構成されている。
特に、後述する時短遊技状態に移行したとしても、遊技領域6の左側の領域に遊技球を流下させてしまうと、普通図柄ゲート13に遊技球が通過しないことから、第2始動口15にある一対の可動片15bが開状態とならず、第2始動口15に遊技球が入賞することが困難になるように構成されている。
この普通図柄ゲート13には、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ13aが設けられており、このゲート検出スイッチ13aが遊技球の通過を検出すると、普通図柄判定用乱数値を取得し、後述する「普通図柄の抽選」が行われる。
第1大入賞口16は、通常は第1大入賞口開閉扉16bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としている。これに対して、後述する特別遊技が開始されると、第1大入賞口開閉扉16bが開放されるとともに、この第1大入賞口開閉扉16bが遊技球を第1大入賞口16内に導く受け皿として機能し、遊技球が第1大入賞口16に入球可能となる。第1大入賞口16には第1大入賞口検出スイッチ16aが設けられており、この第1大入賞口検出スイッチ16aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
さらには、遊技領域6の最下部の領域には、一般入賞口12、第1始動口14、第2始動口15、第1大入賞口16および第2大入賞口17のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口11が設けられている。
また、遊技領域6の中央には、遊技球の流下に影響を与える飾り部材7が設けられている。この飾り部材7の略中央部分には、液晶表示装置(LCD)31が設けられており、この液晶表示装置31の上方には、ベルトの形をした演出用駆動装置33が設けられている。
この液晶表示装置31は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。なかでも、後述する大当りの抽選結果を報知するための3個の演出図柄36が表示され、特定の演出図柄36の組合せ(例えば、777等)が停止表示されることにより、大当りの抽選結果として大当りが報知される。
より具体的には、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときには、3個の演出図柄36をそれぞれスクロール表示するとともに、所定時間経過後に当該スクロールを停止させて、演出図柄36を停止表示するものである。また、この演出図柄36の変動表示中に、さまざまな画像やキャラクタ等を表示することによって、大当たりに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにもしている。
上記演出用駆動装置33は、その動作態様によって遊技者に期待感を与えるものである。演出用駆動装置33は、例えば、ベルトが下方に移動したり、ベルト中央部の回転部材が回転したりする動作を行う。これら演出用駆動装置33の動作態様によって、遊技者にさまざまな期待感を与えるようにしている。
さらに、上記の各種の演出装置に加えて、音声出力装置32は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行い、演出用照明装置34は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更して、照明による演出を行うようにしている。
また、演出ボタンおよび十字キーにより構成される入力装置35は、例えば、上記液晶表示装置31に当該演出ボタンおよび十字キーを操作するようなメッセージが表示されたときのみ有効となる。入力装置35には、検出スイッチ35aが設けられている。
遊技領域6の右下方には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、普通図柄保留表示器25が設けられている。
上記第1特別図柄表示装置20は、第1始動口14に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するものであり、7セグメントのLEDで構成されている。つまり、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が複数設けられており、この第1特別図柄表示装置20に大当たりの抽選結果に対応する特別図柄を表示することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。例えば、大当たりに当選した場合には「7」が表示され、ハズレであった場合には「−」が表示される。このようにして表示される「7」や「−」が特別図柄となるが、この特別図柄はすぐに表示されるわけではなく、所定時間変動表示された後に、停止表示されるようにしている。
ここで、「大当たりの抽選」とは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに、特別図柄判定用乱数値を取得し、取得した特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、「小当たり」に対応する乱数値であるかの判定する処理をいう。この大当たりの抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、第1特別図柄表示装置20において特別図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。
なお、第2特別図柄表示装置21は、第2始動口15に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するためのもので、その表示態様は、上記第1特別図柄表示装置20における特別図柄の表示態様と同一である。
また、本実施形態において「大当たり」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、大当たり遊技を実行する権利を獲得したことをいう。「大当たり遊技」においては、第1大入賞口16または第2大入賞口17が開放されるラウンド遊技を計15回行う。各ラウンド遊技における第1大入賞口16または第2大入賞口17の最大開放時間については予め定められた時間が設定されており、この間に第1大入賞口16または第2大入賞口17に所定個数の遊技球(例えば9個)が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。
つまり、「大当たり遊技」は、第1大入賞口16または第2大入賞口17に遊技球が入球するとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できる遊技である。
また、普通図柄表示装置22は、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを契機として行われる普通図柄の抽選結果を報知するためのものである。詳しくは後述するが、この普通図柄の抽選によって当たりに当選すると普通図柄表示装置22が点灯し、その後、上記第2始動口15が所定時間、第2の態様に制御される。
ここで、「普通図柄の抽選」とは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに、普通図柄判定用乱数値を取得し、取得した普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理をいう。この普通図柄の抽選結果についても、普通図柄ゲート13を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、普通図柄表示装置22において普通図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、普通図柄の抽選結果に対応する普通図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。
さらに、特別図柄の変動表示中や後述する特別遊技中等、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球して、即座に大当たりの抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、大当たりの抽選の権利が保留される。
より詳細には、第1始動口14に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値を第1保留として記憶し、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値を第2保留として記憶する。
これら両保留は、それぞれ上限保留個数を4個に設定し、その保留個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24とに表示される。
なお、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の左側のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の左側のLEDが点滅するとともに右側のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の2つのLEDが点滅する。
また、第2特別図柄保留表示器24においても、上記と同様に第2保留の保留個数が表示される。
そして、普通図柄の上限保留個数も4個に設定されており、その保留個数が、上記第1特別図柄保留表示器23および第2特別図柄保留表示器24と同様の態様によって、普通図柄保留表示器25において表示される。
ガラス枠50は、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域6を視認可能に覆うガラス板52を支持している。なお、ガラス板52は、ガラス枠50に対して着脱可能に固定されている。
またガラス枠50は、左右方向の一端側(たとえば遊技機1に正対して左側)においてヒンジ機構部51を介して外枠60に連結されており、ヒンジ機構部51を支点として左右方向の他端側(たとえば遊技機1に正対して右側)を外枠60から開放させる方向に回動可能とされている。ガラス枠50は、ガラス板52とともに遊技盤2を覆い、ヒンジ機構部51を支点として扉のように回動することによって、遊技盤2を含む外枠60の内側部分を開放することができる。
ガラス枠50の他端側には、ガラス枠50の他端側を外枠60に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。また、ガラス枠50には、ガラス枠50が外枠60から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ133も設けられている。
遊技機1の裏面には、図3に示すように、主制御基板110、演出制御基板120、払出制御基板130、電源基板170、遊技情報出力端子板30などが設けられている。また、電源基板170に遊技機1に電力を給電するための電源プラグ171や、図示しない電源スイッチが設けられている。
次に、図4の遊技機1全体のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。
主制御基板110は遊技の基本動作を制御する主制御手段であり、第1始動口検出スイッチ14a等の各種検出信号を入力して、第1特別図柄表示装置20や第1大入賞口開閉ソレノイド16c等を駆動させて遊技を制御するものである。
この主制御基板110は、メインCPU110a、メインROM110bおよびメインRAM110cから構成されるワンチップマイコン110mと、主制御用の入力ポートと出力ポート(図示せず)と少なくとも備えている。
この主制御用の入力ポートには、払出制御基板130、一般入賞口12に遊技球が入球したことを検知する一般入賞口検出スイッチ12a、普通図柄ゲート13に遊技球が入球したことを検知するゲート検出スイッチ13a、第1始動口14に遊技球が入球したことを検知する第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口15に遊技球が入球したことを検知する第2始動口検出スイッチ15a、第1大入賞口16に遊技球が入球したことを検知する第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口17に遊技球が入球したことを検知する第2大入賞口検出スイッチ17aが接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板110に入力される。
また、主制御用の出力ポートには、払出制御基板130、第2始動口15の一対の可動片15bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド15c、第1大入賞口開閉扉16bを動作させる第1大入賞口開閉ソレノイド16c、第2大入賞口開閉扉17bを動作させる第2大入賞口開閉ソレノイド17c、特別図柄を表示する第1特別図柄表示装置20と第2特別図柄表示装置21、普通図柄を表示する普通図柄表示装置22、特別図柄の保留球数を表示する第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24、普通図柄の保留球数を表示する普通図柄保留表示器25、外部情報信号を出力する遊技情報出力端子板30が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が出力される。
メインCPU110aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM110bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。
このメインCPU110aでは、保留球における大当たり抽選を当該保留球における抽選処理よりも前に行い、抽選結果を先取得する(先読みする)ことも可能であって、このとき、先取得した抽選結果を演出制御基板120を介して画像制御基板150へと送出する。
主制御基板110のメインROM110bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。例えば、大当たり抽選に参照される大当り判定テーブル、普通図柄の抽選に参照される当り判定テーブル、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル、大当たり終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブル、大入賞口開閉扉の開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブル、大入賞口開放態様テーブル、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル等がメインROM110bに記憶されている。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
主制御基板110のメインRAM110cは、メインCPU110aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
例えば、メインRAM110cには、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、普通図柄データ記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、第1特別図柄乱数値記憶領域、第2特別図柄乱数値記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、大入賞口入球数(C)記憶領域、遊技状態記憶領域(高確率遊技フラグ記憶領域と時短遊技フラグ記憶領域)、高確率遊技回数(X)カウンタ、時短回数(J)カウンタ、遊技状態バッファ、停止図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタなど各種のタイマカウンタが設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
遊技情報出力端子板30は、主制御基板110において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板30は、主制御基板110と配線接続され、外部情報を遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
電源基板170は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機1に電源電圧を供給するとともに、遊技機1に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板110に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU110aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
演出制御基板120は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板120は、サブCPU120a、サブROM120b、サブRAM120cを備えており、主制御基板110に対して、当該主制御基板110から演出制御基板120への一方向に通信可能に接続されている。さらに、この演出制御基板120は、情報制御部200を具備しており、検出スイッチ35aから入力された情報を用いて情報制御を行う。この情報制御部200の詳細な構成を図15に示し、以下で説明する。
サブCPU120aは、主制御基板110から送信されたコマンド、または、上記検出スイッチ35a、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM120bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータをランプ制御基板140または画像制御基板150に送信する。サブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
例えば、演出制御基板120におけるサブCPU120aは、主制御基板110から特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、液晶表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33、演出用照明装置34に所定の演出を実行させるためのデータを生成し、かかるデータを画像制御基板150やランプ制御基板140へ送信する。
演出制御基板120のサブROM120bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、主制御基板から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための演出パターン決定テーブル、停止表示する演出図柄36の組み合わせを決定するための演出図柄決定テーブル等がサブROM120bに記憶されている。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
演出制御基板120のサブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
サブRAM120cには、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出図柄記憶領域等が設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
払出制御基板130は、遊技球の払い出し制御を行う。この払出制御基板130は、図示しない払出CPU、払出ROM、払出RAMから構成されるワンチップマイコンを備えており、主制御基板110に対して、双方向に通信可能に接続されている。払出CPUは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検知スイッチ132、扉開放スイッチ133、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板110に送信する。
また、払出制御基板130の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出装置の払出モータ131が接続されている。払出CPUは、主制御基板110から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROMから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出装置の払出モータ131を制御して所定の遊技球を払い出す。
このとき、払出RAMは、払出CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
ランプ制御基板140は、遊技盤2に設けられた演出用照明装置34を点灯制御したり、光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御をしたりする。また、演出用駆動装置33を動作させるソレノイドやモータ等の駆動源を通電制御する。このランプ制御基板140は、演出制御基板120に接続されており、演出制御基板120から送信された各種のコマンドに基づいて、上記の各制御を行うこととなる。
画像制御基板150は、上記液晶表示装置31および音声出力装置32と接続されており、演出制御基板120から送信された各種のコマンドに基づいて、液晶表示装置31における画像の表示制御、音声出力装置32における音声の出力制御を行う。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
図5を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。
電源基板170により電源が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS10において、メインCPU110aは、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU110aは、電源投入に応じて、メインROM110bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM110cに記憶されるフラグなどを初期化する処理を行う。
ステップS20において、メインCPU110aは、特別図柄の変動態様(変動時間)を決定するためのリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値の更新を行う演出用乱数値更新処理を行う。
ステップS30において、メインCPU110aは、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、小当たり図柄用初期値乱数値、普通図柄判定用初期乱数値の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
図6を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS100において、メインCPU110aは、メインCPU110aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS110において、メインCPU110aは、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間等などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、普電開放時間カウンタの更新処理等の各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、普電開放時間カウンタから1を減算する処理を行う。
ステップS120において、メインCPU110aは、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、普通図柄判定用乱数値の乱数更新処理を行う。
具体的には、それぞれの乱数値及び乱数カウンタを+1加算して更新する。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、その時の初期乱数値からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
ステップS130において、メインCPU110aは、ステップS30と同様に、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、小当たり図柄用初期値乱数値、普通図柄判定用初期乱数値を更新する初期乱数値更新処理を行う。
ステップS200において、メインCPU110aは、入力制御処理を行う。
この処理において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ12a、第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口検出スイッチ17a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15a、ゲート検出スイッチ13aの各スイッチに入力があったか否か判定する入力処理を行う。
具体的には、一般入賞口検出スイッチ12a、第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口検出スイッチ17a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15aからの各種検出信号を入力した場合には、それぞれの入賞口毎に設けられた賞球のために用いる賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
さらに、第1始動口検出スイッチ14aから検出信号を入力した場合には、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に1を加算し、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を取得して、取得した各種乱数値を第1特別図柄乱数値記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶する。
同様に、第2始動口検出スイッチ15aから検出信号を入力した場合には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1を加算し、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を取得して、取得した各種乱数値を第2特別図柄乱数値記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶する。
また、ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力した場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、普通図柄保留数(G)記憶領域に1を加算し、普通図柄判定用乱数値を取得して、取得した普通図柄判定用乱数値を普通図柄保留記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶する。
さらに、第1大入賞口検出スイッチ16aまたは第2大入賞口検出スイッチ17aからの検出信号を入力した場合には、第1大入賞口16または第2大入賞口17に入賞した遊技球を計数するための大入賞口入球数(C)記憶領域に1を加算して更新する。
ステップS300において、メインCPU110aは、大当たりの抽選、特別電動役物、遊技状態の制御を行うための特図特電制御処理を行う。
ステップS400において、メインCPU110aは、普通図柄の抽選、普通電動役物の制御を行うための普図普電制御処理を行う。
具体的には、まず普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされているか否かを判定し、普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされていなければ、今回の普図普電制御処理を終了する。
普通図柄保留数(G)記憶領域に1以上のデータがセットされていれば、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、普通図柄保留記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、既に第0記憶部に書き込まれていた普通図柄判定用乱数値は上書きされて消去されることとなる。
そして、普通図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理を行う。その後、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示を行って、普通図柄の変動時間が経過すると普通図柄の抽選の結果に対応する普通図柄の停止表示を行う。そして、参照した普通図柄判定用乱数値が「当たり」のものであれば、始動口開閉ソレノイド15cを駆動させ、第2始動口15を所定の開放時間、第2の態様に制御する。
ここで、非時短遊技状態であれば、普通図柄の変動時間を29秒に設定し、「当たり」であると第2始動口15を0.2秒間、第2の態様に制御する。これに対して、時短遊技状態であれば、普通図柄の変動時間を0.2秒に設定し、「当たり」であると第2始動口15を3.5秒間、第2の態様に制御する。
ステップS500において、メインCPU110aは、払出制御処理を行う。
この払出制御処理において、メインCPU110aは、それぞれの賞球カウンタを参照し、各種入賞口に対応する払出個数指定コマンドを生成して、生成した払出個数指定コマンドを払出制御基板130に送信する。
ステップS600において、メインCPU110aは、外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータ、特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、記憶数指定コマンドのデータ作成処理を行う。
ステップS700において、メインCPU110aは、出力制御処理を行う。この処理において、上記S600で作成した外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータの信号を出力させるポート出力処理を行う。
また、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21および普通図柄表示装置22の各LEDを点灯させるために、上記S600で作成した特別図柄表示装置データと普通図柄表示装置データとを出力する表示装置出力処理を行う。
さらに、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを演出制御基板120に送信するコマンド送信処理も行う。
ステップS800において、メインCPU110aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させる。
図7を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理を説明する。
まず、ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば大当り遊技終了処理(ステップS350)に処理を移し、特図特電処理データ=5であれば小当り遊技処理(ステップS360)に処理を移す。
この「特図特電処理データ」は、特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
ステップS310の特別図柄記憶判定処理においては、メインCPU110aは、大当たり判定処理、停止表示する特別図柄の決定をする特別図柄決定処理、特別図柄の変動時間を決定する変動時間決定処理等を行う。ここで、図8を用いて、特別図柄記憶判定処理の具体的な内容を説明する。
図8は、主制御基板110の特別図柄記憶判定処理を示す図である。
まず、ステップS311において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされているか否かを判定する。
そして、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域のいずれの記憶領域にも1以上のデータがセットされていなければ、特図特電処理データ=0を保持したまま、今回の特別図柄変動処理を終了する。
一方、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされていれば、ステップS312に処理を移す。
ステップS312において、メインCPU110aは、大当たり判定処理を行う。
具体的には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされている場合には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、第2特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各種乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、既に第0記憶部に書き込まれていた各種乱数値は上書きされて消去されることとなる。そして、第2特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、「小当たり」に対応する乱数値であるかの判定を行う。
また、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に1以上のデータがセットされておらず、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に1以上のデータがセットされている場合には、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、第1特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各種乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このときにも、既に第0記憶部に書き込まれていた各種乱数値は上書きされて消去されることとなる。そして、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか、「小当たり」に対応する乱数値であるかの判定を行う。
本実施形態では、第1特別図柄乱数値記憶領域よりも第2特別図柄乱数値記憶領域に記憶された乱数値が優先してシフト(消化)されることになる。
これに限定されることなく、始動口に入賞した順序で、第1特別図柄乱数値記憶領域または第2特別図柄乱数値記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄乱数値記憶領域を第2特別図柄乱数値記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
ステップS313において、メインCPU110aは、停止表示する特別図柄の種類を決定するための特別図柄決定処理を行う。
この特別図柄決定処理では、上記大当り判定処理(ステップS312)において「大当たり」と判定された場合には、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された大当たり図柄用乱数値に基づいて大当たり図柄を決定する。また、上記大当り判定処理(ステップS312)において「小当たり」と判定された場合には、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶された小当たり図柄用乱数値に基づいて小当たり図柄を決定する。また、上記大当り判定処理(ステップS312)において「ハズレ」と判定された場合には、ハズレ図柄を決定する。
そして、決定した特別図柄に対応する停止図柄データを停止図柄データ記憶領域に記憶する。
ステップS314において、メインCPU110aは、特別図柄の変動時間決定処理を行う。
具体的には、第1特別図柄乱数値記憶領域の第0記憶部に記憶されたリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。その後、決定した特別図柄の変動パターンに対応する特別図柄の変動時間を決定する。そして、決定した特別図柄の変動時間に対応するカウンタを特別図柄時間カウンタにセットする処理を行う。
ステップS315において、メインCPU110aは、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に特別図柄の変動表示(LEDの点滅)を行わせるための変動表示データを所定の処理領域にセットする。これにより、所定の処理領域に変動表示データがセットされていると、上記ステップS600でLEDの点灯または消灯のデータが適宜作成され、作成されたデータがステップS700において出力されることで、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21の変動表示が行われる。
さらに、メインCPU110aは、特別図柄の変動表示が開始されるときに、上記ステップS314で決定された特別図柄の変動パターンに対応する特別図柄の変動パターン指定コマンド(第1特別図柄用変動パターン指定コマンドまたは第2特別図柄用変動パターン指定コマンド)をメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS316において、メインCPU110aは、「特図特電処理データ=0」から「特図特電処理データ=1」にセットして、特別図柄変動処理のサブルーチンに移す準備を行い、特別図柄記憶判定処理を終了する。
図9を用いて、演出制御基板120のメイン処理を説明する。
ステップS1000において、サブCPU120aは、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、電源投入に応じて、サブROM120bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM120cに記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1400に処理を移す。
ステップS1100において、サブCPU120aは、演出用乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cに記憶される乱数(演出用乱数値1、演出用乱数値2、演出図柄決定用乱数値、演出モード決定用乱数値等)を更新する処理を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、上記ステップS1100の処理を繰り返し行う。
図10を用いて、演出制御基板120のタイマ割込処理を説明する。
図示はしないが、演出制御基板120に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、演出制御基板のタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS1400において、サブCPU120aは、サブCPU120aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS1500において、サブCPU120aは、演出制御基板120で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。
ステップS1600において、サブCPU120aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。コマンド解析処理の具体的な説明は、図11および図12を用いて後述する。なお、演出制御基板120は、主制御基板110から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御基板120のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、本ステップS1600において受信したコマンドの解析処理が行われる。
ステップS1700において、サブCPU120aは、検出スイッチ35aの信号のチェックを行い、入力装置35に関する演出入力制御処理を行う。
ステップS1800において、サブCPU120aは、サブRAM120cの送信バッファにセットされている各種のコマンドをランプ制御基板140や画像制御基板150へ送信するデータ出力処理を行う。
ステップS1900において、サブCPU120aは、ステップS1400で退避した情報をサブCPU120aのレジスタに復帰させる。
図11および図12を用いて、演出制御基板120のコマンド解析処理を説明する。なお、図12のコマンド解析処理2は、図11のコマンド解析処理1に引き続いて行われるものである。
ステップS1601において、サブCPU120aは、受信バッファにコマンドが有るか否かを確認して、コマンドを受信したかを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファにコマンドがなければコマンド解析処理を終了し、受信バッファにコマンドがあればステップS1610に処理を移す。
ステップS1610において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、デモ指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがデモ指定コマンドであれば、ステップS1611に処理を移し、デモ指定コマンドでなければステップS1620に処理を移す。
ステップS1611において、サブCPU120aは、デモ演出パターンを決定するデモ演出パターン決定処理を行う。
具体的には、デモ演出パターンを決定し、決定したデモ演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定したデモ演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定したデモ演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1620において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、特別図柄記憶指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄記憶指定コマンドであれば、ステップS1621に処理を移し、特別図柄記憶指定コマンドでなければステップS1630に処理を移す。
ステップS1621において、サブCPU120aは、特別図柄記憶指定コマンドを解析して、液晶表示装置31に表示させる特図保留画像の表示個数を決定するとともに、決定した特図保留画像の表示個数に対応する特図表示個数指定コマンドを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信する特別図柄記憶数決定処理を行う。
ステップS1630において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであれば、ステップS1631に処理を移し、演出図柄指定コマンドでなければステップS1640に処理を移す。
ステップS1631において、サブCPU120aは、受信した演出図柄指定コマンドの内容に基づいて、液晶表示装置31に停止表示させる演出図柄36を決定する演出図柄決定処理を行う。
具体的には、演出図柄指定コマンドを解析して、大当たりの有無、大当たりの種別に応じて演出図柄36の組み合わせを構成する演出図柄データを決定し、決定された演出図柄データを演出図柄記憶領域にセットするとともに、演出図柄データを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、演出図柄データ示す停止図柄指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1632において、サブCPU120aは、上記ステップS1100において更新されている演出モード決定用乱数値から1つの乱数値を取得し、取得した演出モード決定用乱数値と受信した演出図柄指定コマンドに基づいて、複数の演出モード(例えば、ノーマル演出モードやチャンス演出モード)の中から1つの演出モードを決定する演出モード決定処理を行う。また、決定した演出モードは、演出モード記憶領域にセットされる。
ステップS1640において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、変動パターン指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであれば、ステップS1641に処理を移し、変動パターン指定コマンドでなければステップS1650に処理を移す。
ステップS1641において、サブCPU120aは、上記ステップS1100において更新されている演出用乱数値1から1つの乱数値を取得し、取得した演出用乱数値1、受信した変動パターン指定コマンド及び演出モード記憶領域にセットされている演出モードに基づいて、複数の変動演出パターンの中から1つの変動演出パターンを決定する変動演出パターン決定処理を行う。
その後、かかる演出パターンに基づいて、液晶表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33、演出用照明装置34が制御されることになる。なお、ここで決定した変動演出パターンに基づいて、演出図柄36の変動態様が決定されることとなる。
ステップS1650において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄確定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであれば、ステップS1651に処理を移し、図柄確定コマンドでなければステップS1660に処理を移す。
ステップS1651において、サブCPU120aは、演出図柄36を停止表示させるために、演出図柄を停止表示させるための停止指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする演出図柄停止表示処理を行う。
ステップS1660において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであればステップS1661に処理を移し、遊技状態指定コマンドでなければステップS1670に処理を移す。
ステップS1661において、サブCPU120aは、受信した遊技状態指定コマンドに基づいた遊技状態を示すデータをサブRAM120cにある遊技状態記憶領域にセットする。
ステップS1670において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニングコマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがオープニングコマンドであればステップS1671に処理を移し、オープニングコマンドでなければステップS1680に処理を移す。
ステップS1671において、サブCPU120aは、当たり開始演出パターンを決定する当たり開始演出パターン決定処理を行う。
具体的には、オープニングコマンドに基づいて当たり開始演出パターンを決定し、決定した当たり開始演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した当たり開始演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当たり開始演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1680において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、大入賞口開放指定コマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが大入賞口開放指定コマンドであればステップS1681に処理を移し、大入賞口開放指定コマンドでなければステップS1690に処理を移す。
ステップS1681において、サブCPU120aは、大当たり演出パターンを決定する大当たり演出パターン決定処理を行う。
具体的には、大入賞口開放指定コマンドに基づいて大当たり演出パターンを決定し、決定した大当たり演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した大当たり演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した大当たり演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1690において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディングコマンドであるか否かを確認する。
サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがエンディングコマンドであればステップS1691に処理を移し、エンディングコマンドでなければコマンド解析処理を終了する。
ステップS1691において、サブCPU120aは、当たり終了演出パターンを決定する当たり終了演出パターン決定処理を行う。
具体的には、エンディングコマンドに基づいて当たり終了演出パターンを決定し、決定した当たり終了演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定した当たり終了演出パターンの情報を画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、決定した当たり終了演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。本処理を終了すると、コマンド解析処理が終了する。
図13を用いて、画像制御基板150のメイン処理を説明する。
電源基板170により電源が供給されると、ホストCPU150aにシステムリセットが発生し、ホストCPU150aは、以下のメイン処理を行う。
ステップS1710において、ホストCPU150aは、初期化処理を行う。この処理において、ホストCPU150aは、電源投入に応じて、ホストROM150cからメイン処理プログラムを読み込むとともに、ホストCPU150aの各種モジュールやVDP2000の初期設定を指示する。
ここで、ホストCPU150aは、VDP2000の初期設定の指示として、
(1)表示回路に映像信号を作成して出力させることを指示するため、映像信号作成の指示をしたり(表示レジスタの0bit目に1をセットしたり)、
(2)伸長回路に使用頻度の高い画像データ(演出図柄36等の画像データ)をVRAM153の展開記憶領域153bに伸長させて展開させるために、伸長レジスタに所定の初期値データをセットしたり、
(3)描画回路に初期値画像データ(「電源投入中」という文字画像等)を描画させるため、初期値ディスプレイリストを出力したりする。
ステップS1720において、ホストCPU150aは、描画実行開始処理を行う。この処理において、既に出力したディスプレイリストに対する描画の実行をVDP2000に指示するため、描画レジスタに描画実行開始データをセットする。
すなわち、電源投入開始時には上記ステップS1710で出力された初期値ディスプレイリストに対する描画の実行が指示され、通常のルーチン処理時には後述するS1750で出力されたディスプレイリストに対する描画の実行が指示されることになる。
ステップS1730において、ホストCPU150aは、演出制御基板120から送信された演出指示コマンド(ホストRAM150bの受信バッファに格納されているコマンド)を解析する演出指示コマンド解析処理を行う。
なお、画像制御基板150は、演出制御基板120から送信されたコマンドを受信すると、図示しない画像制御基板150のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、本ステップS1730において受信したコマンドの解析処理が行われる。
演出指示コマンド解析処理は、受信バッファに演出指示コマンドが記憶されているか否かを確認する。受信バッファに演出指示コマンドが記憶されていなければ、そのままステップS1740に処理を移す。
受信バッファに演出指示コマンドが記憶されていれば、新たな演出指示コマンドを読み込み、読み込んだ演出指示コマンドに基づいて、実行する1つまたは複数のアニメグループを決定するとともに、それぞれのアニメグループからアニメパターンを決定する。そして、アニメパターンを決定すると、読み込んだ演出指示コマンドを送信バッファから消去する。
ステップS1740において、ホストCPU150aは、アニメーション制御処理を行う。この処理において、後述するステップS2210において更新される「シーン切換えカウンタ」、「ウェイトフレーム」、「フレームカウンタ」と、上記ステップS1730で決定されたアニメパターンとに基づいて、各種アニメシーンのアドレスを更新する。
ステップS1750において、ホストCPU150aは、アニメシーンが属するアニメグループの優先順位(描画順序)に従って、更新したアドレスにあるアニメシーンの1フレームの表示情報(スプライトの識別番号、表示位置等)から、ディスプレイリストを生成していく。
そして、ディスプレイリストの生成が完了すると、ホストCPU150aはディスプレイリストをVDP2000に出力する。
なお、ここで出力されたディスプレイリストは、VDP2000におけるCPU I/Fを介して、VRAM153のディスプレイリスト記憶領域153aに記憶される。
ステップS1760において、ホストCPU150aは、「FB切換えフラグ=01」であるか否かを判定する。
ここで、FB切換えフラグは、1/60秒(約16.6ms)毎のVブランク割込みにおいて、前回のディスプレイリストの描画が完了していれば、FB切換えフラグ=01になる。すなわち、ステップS1760では、前回の描画が完了したか否かを判定することになる。
ホストCPU150aは、「FB切換えフラグ=01」であれば、ステップS1770に処理を移し、「FB切換えフラグ=00」であれば、「FB切換えフラグ=01」になるまで待機をする。
ステップS1770において、ホストCPU150aは、「FB切換えフラグ=00」をセットして(FB切換えフラグを「オフ」にして)、ステップS1720に処理を移す。
以降は、所定の割り込みが発生するまで、ステップS1720〜ステップS1770の処理を繰り返し行う。
図14は、本発明の実施の形態における遊技機を用いて構成した遊技システムの全体構成を示す図である。
図14において、遊技システムは、図1乃至図4に示すような構成からなる遊技機1が複数(遊技機1−1、遊技機1−2、・・・、遊技機1−N)設けられた構成と、遊技機に表示されるコード情報を読み取るコード情報読み取り機能を有する情報端末300と、情報端末300によって読み取ったコード情報に基づく情報を元に処理を行う情報処理サーバ400と、情報端末300と情報処理サーバ400との通信を制御する通信制御装置500とを少なくとも有する構成である。
情報端末300は、遊技機1に表示されたコード情報を読み取るために撮像する撮像装置(以下、「カメラ」という)を搭載し、このカメラを用いてコード情報を撮像する。撮像したコード情報に基づいて情報処理サーバ400へと通信制御装置500を介して遊技者に関する情報(以下、「遊技者情報」という)、例えば遊技者IDや遊技者の遊技履歴情報などの取得要求を行う。
情報処理サーバ400は、情報端末300からの遊技者情報の要求に対する応答を行う。なお、この通信制御装置500は、一般的に通信に用いる回線等を提供するキャリアにおける処理制御装置であって、通信制御を行う。
図15は、図14に示す遊技機の演出制御基板120を構成する情報制御部200の詳細な構成を示すブロック図である。
図15において、情報制御部200は、入力受付部201、遊技履歴情報管理制御部202、遊技者情報作成部203、遊技履歴記憶部204、受信部205、状態判断部206、設定情報記憶部207、計時部208、操作受付判断部209、情報形成制御部210、情報保存部211、情報容量計測部212、コード種別決定制御部213、コード情報作成制御部214、数量計数部215、情報分割制御部216、表示要求部217を具備して構成されている。
図4に示す、画像読取り装置、タッチパネル式の入力ディスプレイ、ボタン式の入力機構などによって構成される入力装置35から遊技者情報が入力されると、この遊技者情報を入力受付部201で受け付ける。
このときの「遊技者情報」は、例えば、数字、記号、アルファベットなどからなる文字列のほか、二次元コードなどのコード情報によって構成されるものであって、遊技を行う遊技者に関する情報である。この遊技者情報には、遊技者を識別する遊技者識別情報(以下、「遊技者ID」ともいう)や遊技機を用いて遊技を行った遊技履歴情報などが含まれる。
この遊技者情報は、携帯電話などによって構成される情報端末が情報処理サーバから取得するものである。
この「遊技者情報」がコード情報によって構成されている場合には、画像読取装置からなる入力装置35がこのコード情報を読み取ることによってそのコード情報に含まれる情報を入力受付部201によって受け付ける。また、「遊技者情報」が文字列によって構成されている場合には、タッチパネル式の入力ディスプレイからなる入力装置35が遊技者による文字列の入力を受け付ける。
さらに、この入力受付部201は、図4に示す主制御基板110において行った主制御処理の遊技に関する情報の入力を受け付ける。
このような遊技者情報および遊技に関する情報を入力受付部201で受け付けると、これらの情報を遊技履歴情報管理制御部202に対して送出する。この遊技履歴情報管理制御部202では、遊技者情報に基づく遊技者において行われる遊技に関する情報の保存領域を遊技履歴記憶部204に形成し、遊技に関する情報を受け付けることによってこの保存領域に記憶する。
これによって、遊技履歴記憶部204には、遊技者ごとに遊技履歴情報が記憶された状態となる。
入力受付部201では、これ以外にも、入力装置35を用いて遊技者により遊技を終了する操作が行われることで遊技の終了を受け付けると、その旨を遊技履歴情報管理制御部202へと通知する。この遊技履歴情報管理制御部202では、遊技者情報作成部203に対してその遊技者が行った遊技に関する遊技履歴情報を含む遊技者情報の作成を要求する。
これにより、遊技者情報作成部203では、遊技履歴記憶部204で記憶しているその遊技者の遊技履歴情報を読み出して所定の情報を形成してこの情報を含む遊技者情報を作成する。このとき作成される遊技者情報は、図4に示す入力装置35において入力される遊技者情報と同一の形態であってもよいし、異なる形態であってもよい。すなわち、入力装置35において入力される遊技者情報が、コード情報である場合、遊技者情報作成部203で作成する遊技者情報はコード情報であってもよいし、文字列であってもよい。
遊技者情報作成部203で遊技者情報を作成すると、表示要求部217へとその遊技者情報の表示要求を行う。この表示要求部217では、図4に示す液晶表示装置31等にその遊技者情報を表示する。
これにより、遊技者は、情報端末を操作することによってその遊技者情報を読み取り若しくは記録し、情報処理サーバへとアクセスすることによってその遊技者情報に含まれる遊技履歴情報または遊技履歴情報を元に形成した所定の情報を情報処理サーバへと登録する。このとき、情報処理サーバでは、遊技者に対応付けてその情報を記憶した状態とする。
続いて、受信部205では、図4に示す主制御基板110から遊技に関する情報を受信し、状態判断部206へと送出する。この状態判断部206では、主制御基板110から受信した遊技に関する情報を元に、遊技状態および演出状態を判断する処理を行う。
このとき、状態判断部206は、設定情報記憶部207で記憶する遊技状態および演出状態に関する「状態設定情報」を読み出し、その状態設定情報に該当する遊技状態および演出状態にあるかを判断する。
状態判断部206において、状態設定情報で設定された遊技状態および演出状態にあると判断する場合には、遊技者が「遊技に関する情報の取得を要求する操作」の受け付けを可能とする「操作受付可能設定」を設定情報記憶部207に登録する。また、同時に、状態判断部206は、判断した状態情報を送出して計時部208に対して予め指定された指定時間の計時を要求する。この計時部208では、送出されてきた状態情報に基づく指定時間を設定情報記憶部207から取得して、その指定時間の計時を行う。
この「操作受付可能設定」が設定情報記憶部207に記憶されている状態で、操作受付判断部209が、所定の操作を受け付けたかを判断し、指定時間内にこの所定の操作を受け付けた場合には、続いて、その操作が、「遊技に関する情報の取得を要求する操作」であるか、「特別演出画像の登録操作」であるかを判断する。
まず、「特別演出画像の登録操作」を受け付けたと判断するとき、操作受付判断部209は、受信部205を介して主制御基板110から受信した遊技に関する情報に含まれる特別演出画像を識別する画像識別情報を情報形成制御部210へと送出する。
このとき、情報形成制御部210では、その画像識別情報をコード種別決定制御部213へと送出し、コード種別決定制御部213は一時記憶領域(図示せず)に一時記憶する。さらに、この情報形成制御部210では、遊技履歴記憶部204で記憶している、操作受付判断部209で操作を受け付けたときまでに記憶している遊技履歴情報を読み出し、また、設定情報記憶部207で記憶している遊技詳細情報の作成要否設定を読み出す。
それに対して、操作受付判断部209が、「遊技に関する情報の取得を要求する操作」を受け付けたと判断するとき、この操作受付判断部209は、情報形成制御部210に対して「遊技に関する情報の操作を要求する情報」を送出する。
この情報形成制御部210では、遊技履歴記憶部204で記憶している、操作受付判断部209で操作を受け付けたときまでに記憶している遊技履歴情報を読み出し、さらに、設定情報記憶部207で記憶している遊技詳細情報の作成要否設定を読み出す。
このようにして、上記のように、遊技履歴情報が読み出された状態となると、遊技詳細情報の作成要否設定から、遊技詳細情報の作成が必要であるかを判断する。
遊技詳細情報の作成が必要であると判断されない場合、情報形成制御部210は、読み出した遊技履歴情報を情報保存部211へと保存する。それに対して、遊技詳細情報の作成が必要であると判断する場合、情報形成制御部210は、読み出した遊技履歴情報を用いて「遊技に関して一般的に提供される情報よりも詳細な情報」である「遊技詳細情報」を作成し、この遊技詳細情報を情報保存部211へと保存する。
この遊技詳細情報の一例として、例えば、単位時間当たりの回転数や一定期間内で最初に「大当たり」となるまでに要した遊技時間や回転数などである。
また、情報形成制御部210は、情報容量計測部212に対して情報保存部211に保存している情報(遊技履歴情報若しくは遊技詳細情報)の情報容量の計測を指示する。これによって、情報容量計測部212は、情報保存部211にアクセスすることでこの情報の情報容量(「情報容量値」ともいう)を計測する。このときの計測処理では、その情報そのものの情報容量のほか、当該情報の整合性を確認するために用いる情報確認情報(CRC(Cyclic Redundancy Check)などの誤り検出符号情報)を含めた情報容量を計測する。
情報容量計測部212において、情報容量の計測が行われると、コード種別決定制御部213へと情報容量値を送出する。
コード種別決定制御部213では、送出されてきた情報容量値に基づいて、情報保存部211で保存している情報を含める二次元コード等のコード情報のコード種別を決定する。このとき、コード種別は、包含可能な情報容量が異なる複数のコード情報の種類を示しており、このコード種別を決定することによって情報を包含するコード情報を指定する。
コード情報の一例を図18に示す。
図18において、図18(a)では、縦横29セルからなるコード情報を示しており、図18(b)では、縦横45セルからなるコード情報を示しており、図18(c)では、縦横65セルからなるコード情報を示しており、図18(d)では、縦横121セルからなるコード情報を示している。
これら各コード情報には包含可能な情報容量(限界情報容量)が決まっている。
このコード種別決定制御部213の詳細な構成を図16に示しており、以下で説明する。なお、コード種別決定制御部213の一時記憶領域(図示せず)に特別演出画像を識別する画像識別情報が記憶されている場合には、コード種別決定制御部213は、この画像識別情報を含むコード情報を作成するコード種別を決定し、コード情報作成制御部214へとこの画像識別情報を送出する。
このコード種別決定制御部213によってコード種別が決定すると、決定したコード種別のコード情報を用いる場合、情報保存部211で保存している情報の情報形態の変更が必要であるかを判断する。この判断処理によって、情報形態の変更が必要であると判断しない場合、すなわち、決定したコード種別のコード情報でその情報全てが包含できる場合には、コード種別決定制御部213は、コード情報作成制御部214に対してそのコード種別に基づくコード情報の作成を指示する。
また、判断処理によって、情報形態の変更が必要であると判断する場合、すなわち、決定したコード種別のコード情報でその情報全てが包含できない場合には、コード種別決定制御部213は、数量計数部215にコード情報のコード種別を送出する。
数量計数部215は、受信したコード種別に対するコード情報に包含可能な「限界情報容量」と、情報保存部211で保存している情報の情報容量値とから、そのコード情報の必要な必要数量を計数する。この必要数量を計数すると、数量計数部215は、情報分割制御部216へと必要数量を送出する。
これによって、情報分割制御部216では、情報保存部211で保存している情報を、送出されてきた必要数量で分割する。また、この情報分割制御部216は、分割後の各情報間の関係を示した関係情報を作成して分割後の情報と関係情報とを情報保存部211へと保存し、コード情報作成制御部214へとコード情報の作成を指示する。
そして、コード情報作成制御部214では、コード種別決定制御部213からコード情報の作成が指示されると、情報保存部211で保存している遊技履歴情報を取得してその遊技履歴情報を含む二次元コードなどのコード情報を作成する。そして、コード情報作成制御部214は、作成したコード情報を表示要求部217へと送出する。
なお、コード種別決定制御部213から画像識別情報が送出されてきている場合には、コード情報作成制御部214は、設定情報記憶部207で記憶しているアプリケーションの起動情報(起動ファイル)を読み出してこの起動情報および画像識別情報を含むコード情報を作成する。
また、情報分割制御部216からコード情報の作成が指示されると、コード情報作成制御部214は、情報保存部211で保存している分割された分割後の遊技詳細情報それぞれを取得して、分割した各遊技詳細情報を含む分割して必要数量のコード情報を作成する。そして、コード情報作成制御部214は、作成したコード情報を表示要求部217へと送出する。なお、このとき作成されるコード情報には、分割した各遊技詳細情報に加えて関係情報をも含めてもよい。
この表示要求部217では、図4に示す液晶表示装置31等にその遊技者情報を表示する。
図16は、図15に示すコード種別決定制御部213の詳細な構成を示すブロック図である。
コード種別決定制御部213は、情報受信部213−1、情報容量値記憶部213−2、設定情報読出し部213−3、コード種別決定部213−4、情報容量比較部213−5、情報形態設定部213−6を具備して構成される。
図15に示す情報容量計測部212から情報容量値が送出されてくると、これを情報受信部213−1で受信し、情報受信部213−1は、情報容量値記憶部213−2へと記憶し、さらに、設定情報読出し部213−3に対して情報容量値を記憶したことを通知する。
設定情報読出し部213−3では、図15に示す設定情報記憶部207から、初期設定されたコード種別の情報(「初期設定コード種別情報」という)の読み出しを行う。この初期設定コード種別情報の読み出しができた場合であって、初期設定コード種別が設定されているときは、設定情報読出し部213−3は、さらに設定情報記憶部207から初期設定コード種別に対するコード情報の限界情報容量の情報を取得する。
そして、設定情報読出し部213−3は、情報容量比較部213−5に対してその初期設定コード種別の限界情報容量を送出する。
これにより、情報容量比較部213−5は、送出されてきた初期設定コード種別の限界情報容量と情報容量値記憶部213−2で記憶している情報容量値との情報容量大小を比較する。
そして、情報容量比較部213−5は、比較した結果をコード種別決定部213−4へと送出する。このとき、コード種別決定部213−4は、その結果から、記憶している情報容量値が初期設定コード種別の限界情報容量以下であると判断する場合には、その限界情報容量が指定されているコード種別のコード情報を作成することに決定する。
また、コード種別決定部213−4は、その結果から、記憶している情報容量値が初期設定コード種別の限界情報容量以下であると判断しない場合には、設定情報読出し部213−3に対して設定情報の読み出しを指示する。このとき、設定情報読出し部213−3では、複数コード情報の作成が許可若しくは禁止されているかが設定された「複数コード情報作成設定情報」を図15に示す設定情報記憶部207から取得し、コード種別決定部213−4へと送出する。
これによって、コード種別決定部213−4では、この複数コード情報作成設定情報から複数のコード情報の作成が許可されているか(複数コード情報作成設定情報が「有効」となっているか)を判断する。
複数のコード情報の作成が許可されている場合には、記憶している情報容量値が限界情報容量以下であると判断されなかった初期設定コード種別のコード情報を作成することに決定し、情報形態設定部213−6に対して情報形態の設定を指示する。この情報形態設定部213−6では、情報保存部211で保存している情報(遊技履歴情報若しくは遊技詳細情報)の状態形態の変更が必要であることを設定する。
それに対して、複数のコード情報の作成が許可されていない場合には、図15の情報保存部211に保存している情報を含むコード情報が作成できない旨のエラー状態を表示して処理を終了する。
以上のように、設定情報読出し部213−3において初期設定コード種別情報の読み出しができた場合であって、初期設定コード種別が設定されている場合とは異なり、その初期設定コード種別情報の読み出しができない場合や読み出したが初期設定コード種別が設定されていない場合、設定情報読出し部213−3は、図15に示す設定情報記憶部207から、その設定情報記憶部207で記憶している全コード種別に対する全限界情報容量を受信する。
そして、設定情報読出し部213−3は、情報容量比較部213−5に対して送出し、情報容量比較部213−5は、送出されてきた全限界情報容量と情報容量値記憶部213−2で記憶している情報容量値との情報容量大小を比較する。
もちろん、送出されてきた限界情報容量がひとつである場合にはその限界情報容量と記憶している情報容量値とを比較する。
そして、情報容量比較部213−5は、比較結果をコード種別決定部213−4へと送出する。
このコード種別決定部213−4では、その比較結果により、記憶している情報容量値が、限界情報容量以下とならない場合には、この複数コード情報作成設定情報から複数のコード情報の作成が許可されているか(複数コード情報作成設定情報が「有効」となっているか)を判断する。
複数のコード情報の作成が許可されている場合には、記憶している情報容量値が限界情報容量以下であると判断されなかった初期設定コード種別のコード情報を作成することに決定し、情報形態設定部213−6に対して情報形態の設定を指示する。この情報形態設定部213−6では、情報保存部211で保存している情報(遊技履歴情報若しくは遊技詳細情報)の状態形態の変更が必要であることを設定する。
それに対して、コード種別決定部213−4では、その比較結果により、記憶している情報容量値が、限界情報容量以下となる場合には、さらにこの限界情報容量以下となるコード種別が複数存在するかを判断する。複数存在しない場合、すなわち限界情報容量以下となるコード種別が1つしか存在しない場合には、そのコード種別のコード情報を作成することに決定する。
また、複数のコード種別が存在する場合には、その情報容量値が限界情報容量以下となるコード種別であって、その記憶している情報容量値に最も近い限界情報容量が指定されているコード種別のコード情報を作成することに決定する。
図17は、本発明の実施の形態における遊技システムを構成する情報端末の詳細な構成を示すブロック図である。
図17において、情報端末は、操作部301、画像読み取り制御部302、画像読み取り部303、コード情報解析部304、情報記憶部305、アプリケーション起動処理部306、アプリケーション処理部307、情報取得部308、通信制御部309、取得情報解析部310、登録処理部311、表示処理部312、表示部313を具備して構成される。
操作部301は、ユーザ(遊技者を含む)が操作する操作パネルのほか操作ボタン等によって構成されている。
まず、ユーザが遊技機を利用するために用いる「遊技者情報」を操作部301を用いて要求操作した場合において説明する。
この場合、操作部301は、遊技者情報通信処理部320へと「遊技者情報」の取得要求を送出する。このとき、遊技者情報通信処理部320は、予め登録されている情報処理サーバにこの取得要求を送信する。
取得要求を送信した情報処理サーバから「遊技者情報」が送信されると遊技者情報通信処理部320においてこれを受信し、この遊技者情報通信処理部320は、受信した「遊技者情報」を表示ディスプレイ等によって構成される表示部313に表示する。
これにより、「遊技者情報」が情報端末において取得した状態となり、この「遊技者情報」を用いることで遊技機において提供される遊技を行うことが可能となる。
これに対して、操作部301若しくは画像読み取り部303から遊技者情報が入力された場合について説明する。
画像読み取り部303からの入力として、例えば、遊技機に表示された二次元コードなどのコード情報を画像読み取り部303から読み取ることによる入力があり、また、操作部301からの入力として、例えば、遊技者が操作ボタンを用いて文字列を入力するものがある。
このようにして、操作部301若しくは画像読み取り部303から遊技者情報が入力されると、遊技者情報通信処理部320へとその遊技者情報を送出する。このとき、画像読み取り部303から入力された場合には、画像読み取り制御部302を介して、遊技者情報通信処理部320へとその遊技者情報を送出する。
この遊技者情報通信処理部320は、情報処理サーバに対してこの遊技者情報に含まれる、遊技者に対する遊技履歴情報を情報処理サーバへと送出する。情報処理サーバでは、遊技者ごとに遊技履歴情報を登録する。
続いて、遊技機等に表示されたコード情報の読取指示を操作部301を介して遊技者から指示された場合において説明する。
画像読み取り制御部302は、撮像部からなる画像読み取り部303を起動してそのコード情報の読み取りを行う。そして、画像読み取り制御部302は、読み取ったコード情報に含まれる情報をコード情報解析部304へと送出し、コード情報解析部304は、その情報を解析する処理を行う。
すなわち、この解析処理では、読み取ったコード情報に、情報端末に設定登録(インストール)されている画像登録アプリを起動する「起動情報」が含まれるか、および、特別演出画像を識別する「画像識別情報」が含まれているかを判断する。
この「起動情報」および「画像識別情報」がコード情報に含まれている場合には、コード情報解析部304は、これらの情報をアプリケーション起動処理部306へと送出する。
アプリケーション起動処理部306は、起動情報に基づいて「画像登録アプリケーション」(以下、「画像登録アプリ」ともいう)であるアプリケーション処理部307を起動させる。このアプリケーション処理部307は、画像登録機能を実現する画像登録アプリであって、少なくとも、情報取得部308、通信制御部309、取得情報解析部310、登録処理部311、表示処理部312を具備する。
情報取得部308は、画像識別情報により識別される特別演出画像の取得要求を通信制御部309へと送出し、通信制御部309は、情報処理サーバに対してその画像識別情報を送出して特別演出画像の取得通信制御を行う。
通信制御部309において情報処理サーバから特別演出画像を受信すると、情報取得部308は、この特別演出画像を取得情報解析部310に送出する。
取得情報解析部310は、取得した特別演出画像に設定されている属性情報やその特別演出画像とともに受信した情報(画像情報)を解析する。このときの属性情報や特別演出画像とともに受信した画像情報として、例えば、「画像識別情報」や「演出実行回数」や「希少価値度」などである。
取得情報解析部310は、この解析した画像情報および特別演出画像を登録処理部311へと送出する。
この登録処理部311では、情報記憶部305で記憶している画像登録フォームを取得して、取得情報解析部310から送出されてきた特別演出画像を、解析した画像情報に基づいて画像登録フォームに登録する処理を行う。
この画像登録フォームは、1または複数の画像(特に、特別演出画像)を登録できるフォームであって、例えば図19(a)に示すようなものである。
図19(a)および図19(b)に示す画像登録フォームには、画像を登録する位置が指定されており、この図19(a)および図19(b)に示す画像登録フォームの場合には「6個」の画像を登録できる画像登録位置が設けられている。また、この画像登録位置には、画像情報に基づく情報、例えば画像識別情報が設定されている。
登録処理部311では、解析した画像情報と画像登録フォームの画像登録位置に設定された「画像情報に基づく情報」とに基づいて、特別演出画像を画像登録フォームに登録する処理を行う。
図19(b)は、情報取得部308において取得した特別演出画像に設定された属性情報を取得情報解析部310が解析することで、その属性情報に含まれる画像識別情報が「01er5jp9」であって、また「演出実行回数」が「260回」である場合において、画像登録フォームに設定された画像識別情報が「01er5jp9」である画像登録位置に特別演出画像を登録した状態を表している。
このようにして、画像登録フォームに特別演出画像を登録した登録処理部311は、表示処理部312へとこの画像登録フォームを送出する。
この表示処理部312は、表示部313にこの画像登録フォームに基づく画像を表示する。
この画像登録フォームの全ての画像登録位置に、特別演出画像が登録された状態となると、この状態における画像登録フォームの画像を記憶しておき、この画像登録フォームの画像に基づいて特別情報(特別番号など)を算出し、この特別情報を遊技機に入力することで、遊技機で予めこの特別情報に対応付けて記憶している特典(特典演出、特典画像など)を与えるようにしてもよい。
図20は、本発明の実施の形態における遊技システムの構成における処理遷移を示すシーケンス図の一例である。
本遊技システムは、遊技機、情報端末、情報処理サーバによって構成されている。
図20では、あくまでも遊技システムにおいて行われる処理遷移の一例を示すものであって、遊技システムを構成する遊技機、情報端末、情報処理サーバにおいて行われる詳細な処理の流れは図21乃至図26を用いて以下で説明している。
遊技者が情報端末から遊技者情報を取得してその遊技者情報を遊技機へと入力した状態で遊技を行っているとき、その遊技における履歴情報を記憶する(2001)。このとき、指定した演出状態や遊技状態となることによって情報表示操作を遊技者から受け付けると(2002)、遊技機では、記憶している遊技履歴情報を用いて遊技詳細情報を作成する(2003)。なお、指定した演出状態や遊技状態となることによって特別演出画像の取得操作を受け付けると、その特別演出画像を識別する画像識別情報を特定し、情報端末にインストールされた画像登録アプリを起動させる起動情報を読み出す。
このようにして、作成した遊技詳細情報若しくは遊技履歴情報または特定した画像識別情報と起動情報のいずれかのうち、二次元コード等のコード情報の作成元となる情報の情報容量を計測する(2004)。
続いて、計測した情報容量に基づいて最適なコード情報を特定するコード種別を決定する(2005)。コード種別を決定すると、そのコード種別によるコード形態において、その情報を含むコード情報を生成する(2006)。
そして、生成したコード情報を表示する(2007)。
遊技機に表示されたコード情報を、遊技者により情報端末において読み取る指示を受け付けると(2008)、コード情報の読み取りを行ってそのコード情報の解析処理を行う(2009)。解析した結果、このコード情報に起動情報が含まれる場合にはこの起動情報に基づいて画像登録アプリを起動させる(2010)。
そして、予め指定されている情報処理サーバに対して、そのコード情報に起動情報とともに含まれる画像識別情報に基づく特別演出画像を要求する(2011)。
これにより、情報処理サーバは、要求された画像識別情報に基づく特別演出画像を検索して読み出し(2012)、読み出した特別演出画像を要求元の情報端末へと送信する(2013)。
そして、特別演出画像を画像登録フォームの所定の位置に登録する(2014)。
なお、情報端末では、遊技機に表示されたコード情報を読み取った場合には、そのコード情報に含まれる遊技履歴情報や遊技詳細情報を表示する。
図21は、本発明の実施の形態における遊技システムの遊技機を構成する演出制御基板の情報制御部200において行われる処理の流れを示すフローチャートの一例である。
図21において、遊技機では、遊技者情報の入力を受け付けたかを判断し(S2101)、入力を受け付けた場合(S2101でYES)には、その「遊技者情報」の入力を受け付けてから行った遊技の遊技履歴情報を、遊技者ごとに記憶する(S2102)。
遊技が行われている間は、継続して遊技履歴情報が記憶されていく状態にある。
このようにして遊技が行われている状態で、その遊技において予め指定された指定演出が行われたかを判断し(S2103)、予め指定された指定演出が行われていない場合(S2103でNO)には、その指定演出が行われるまで以下に示す処理は行われない。この指定演出が行われたかの判断処理では予め指定された指定演出状態となったか、予め指定された遊技状態となったかを判断するようにしてもよい。
そして、予め指定された指定演出が行われたと判断する場合(S2103でYES)には、続いて、演出ボタンの押下等により遊技者から操作を受け付けたかを判断する(S2104)。この演出ボタンの押下等を受け付けたかの判断処理では、図4に示す遊技機の演出制御基板120が検出スイッチ35aから検出信号を受信したかを判断することにより行う。
この指定演出が行われた状態において、演出ボタンの押下等が行われていない場合(S2104でNO)には、指定時間を経過したかを判断する(S2105)。この指定時間は指定演出または指定演出状態または遊技状態に対応付けて記憶した時間である。すなわち、指定時間としてそれぞれ異なる時間を設定することができる。
この指定時間を経過するまでは演出ボタンの押下等を受け付けたかを判断する処理(S2104)以降を行う。また、指定時間を経過した場合(S2105でYES)、すなわち、指定時間内に演出ボタンの押下等の操作が行われなかった場合には、遊技において予め指定された指定演出が行われたかを判断する処理(S2103)以降を行う。
それに対して、指定演出が行われている状態(S2103でYES)で、指定時間内に演出ボタンの押下等の操作が行われた場合(S2104でYES)には、続いて、遊技に関する情報の取得要求操作であるか、特別演出画像の登録操作であるかを判断する(S2106)。
この遊技に関する情報の取得要求操作である場合(S2106でYES)には、遊技機において記憶している遊技履歴情報を用いて、遊技に関するさまざまな情報を遊技者に提供する処理を行う。これに際して、まず、遊技履歴情報に基づいた「遊技詳細情報」の作成を必要とする設定がされているかを判断する(S2107)。
この判断処理において、「遊技詳細情報」の作成を必要とする設定がされていると判断する場合(S2107でYES)には、遊技履歴情報を用いて予め指定された遊技詳細情報を作成する(S2108)。
このようにして、遊技詳細情報が作成されると、続いて、この遊技詳細情報の情報容量を計測する(S2109)。また、「遊技詳細情報」の作成を必要とする設定がされていないと判断する場合(S2107でNO)には、「遊技者情報」の入力を受け付けてから記憶している遊技履歴情報の情報容量を計測する(S2109)。このときの、遊技詳細情報および遊技履歴情報はコード情報の作成する元となる(含まれる)情報である。
コード情報の作成する元となる情報の情報容量が計測されると、計測した情報容量に基づき、コード情報の表示形態を指定するコード種別等を決定する処理を行う(S2112)。このコード種別の決定処理の詳細な流れを図22に示し、以下で説明する。
以上のような、「遊技に関する情報の取得要求操作」であると判断する場合とは異なり、S2106で「特別演出画像の登録操作」であると判断された場合(S2106でNO)には、その特別演出画像の画像識別情報を特定する(S2110)。そして、記憶領域(図示せず)に記憶している、情報端末に設定登録(インストール)されている画像登録アプリを起動する起動情報(起動プログラム)を読み出し(S2111)、画像識別情報と起動情報とにおける情報容量を計測する(S2109)。
そして、この「画像識別情報」および「起動情報」を含むコード情報のコード種別を決定する処理を行う(S2112)。上記同様、このコード種別の決定処理の詳細な流れを図22に示し、以下で説明する。
このようにして、コード種別が決定すると、このコード種別の決定処理において以下に示す「情報形態の変更」が必要であることが設定されているかを判断する(S2113)。すなわち、コード情報の作成する元となる情報が「遊技履歴情報」や「遊技詳細情報」である場合であって、これらの情報が、コード情報に記憶できる情報容量の限界値である「限界情報容量」を超えている場合に「情報形態の変更」が必要であると設定されている。
「情報形態の変更」が必要であると判断される場合(S2113でYES)には、計測して一時記憶している情報容量が、「限界情報容量以下と判断されなかったコード種別」のコード情報を複数用いて、その情報容量の情報を含ませるとした場合に必要な当該コード情報の必要数量を計数する(S2114)。
例えば、予めコード種別が指定されている場合にはその予め指定されているコード種別のコード情報の限界情報容量を元に、計測した情報容量をそのコード種別のコード情報に含ませるとした場合に必要なコード情報の必要数量を計数する。
そして、計数した必要数量で、「コード情報の作成する元となる情報」を分割する(S2115)。この分割処理では、均等にその情報を分割することに限定されるものではない。続いて、分割した分割後の各「コード情報の作成する元となる情報」間の関係を示した関係情報を作成する(S2116)。この関係情報は、各「コード情報の作成する元となる情報」同士の結合順番などが指定されている情報である。
このようにして情報形態の変更が行われ、その変更に伴う情報(関係情報)が作成されると、分割後の各「コード情報の作成する元となる情報」を含むコード情報を作成する。
これに対して、情報形態の変更が必要でないと判断される場合(S2113でNO)には、決定処理によって決定したコード種別のコード情報にその情報を含ませて作成する。このときの情報は、分割されていない遊技履歴情報や遊技詳細情報のほか、画像識別情報と起動情報とからなる情報である。
そして、作成したコード情報を表示する(S2118)。
これによって、遊技履歴情報や遊技詳細情報が含まれるコード情報や、画像識別情報と起動情報とを含むコード情報が作成されて表示された状態となる。
続いて、遊技が終了したかを判断し(S2119)、遊技が終了していない場合(S2119でNO)には、継続して行われる遊技における遊技履歴を記憶していく(S2102)。また、遊技が終了したと判断される場合(S2119でYES)には、遊技開始後からの遊技履歴情報を含む遊技者情報を作成して(S2120)この「遊技者情報」を表示する(S2121)。
図22は、図21に示すコード種別の決定処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
情報容量が計測されている場合には計測した情報容量の値(以下、「情報容量値」ともいう)を一時記憶した状態にあり、また、画像識別情報を特定して起動情報を読み出した場合にはこれらの情報の情報容量値を一時記憶した状態にある。
このような状態において、図22では、まず、初期設定されたコード種別があるかを判断し(S2201)、初期設定されたコード種別がある場合(S2201でYES)には、続いて、一時記憶している情報容量値が、初期設定されたコード種別に対して指定された「限界情報容量」以下であるかを判断する(S2202)。
初期設定されたコード種別に対して指定された「限界情報容量」以下である場合(S2202でYES)には、「限界情報容量」以下であって、記憶している情報容量値に最も近い「限界情報容量」が指定されているコード種別のコード情報を作成することに決定する(S2203)。
また、初期設定されたコード種別に対して指定された「限界情報容量」以下でない場合(S2202でNO)には、続いて、複数のコード情報を作成する設定が「有効」となっているかを判断する(S2204)。
複数のコード情報を作成する設定が「有効」となっていない場合(S2204でNO)には、コード情報を作成することができない旨のエラー表示を行って処理を終了する。すなわち、この場合、コード情報の作成元となる情報全てをコード情報に含ませることができないことを示している。
また、複数のコード情報を作成する設定が「有効」となっている場合(S2204でYES)には、一時記憶している情報容量値が、「限界情報容量」以下と判断されなかったコード種別のコード情報を作成することに決定する(S2205)。この場合、コード情報の作成元となる情報そのままでは、当該全ての情報をコード情報に含ませることができないことから、当該情報の形態を変更することが必要であることを設定する(S2206)。
続いて、初期設定されたコード種別があるかを判断処理(S2201)において、初期設定されたコード種別がない場合(S2202でNO)には、続いて、一時記憶している情報容量値が、コード種別に指定された「限界情報容量」以下であるかの判断を行う(S2207)。この判断処理では、記憶している全てのコード種別に対する各限界情報容量と、一時記憶している情報容量値とを比較することによって判断する。
一時記憶している情報容量値が、コード種別に指定された「限界情報容量」以下であると判断されない場合(S2207でNO)、すなわち、一時記憶している情報容量値が、全てのコード種別に対する各限界情報容量よりも大きい場合には、続いて、複数のコード情報を作成する設定が「有効」となっているかを判断する(S2204)。
複数のコード情報を作成する設定が「有効」となっていない場合(S2204でNO)には、コード情報を作成することができない旨のエラー表示を行って処理を終了する。すなわち、この場合、コード情報の作成元となる情報全てをコード情報に含ませることができないことを示している。
また、複数のコード情報を作成する設定が「有効」となっている場合(S2204でYES)には、一時記憶している情報容量値が、「限界情報容量」以下と判断されなかったコード種別のコード情報を作成することに決定する(S2205)。この場合、コード情報の作成元となる情報そのままでは、当該全ての情報をコード情報に含ませることができないことから、当該情報の形態を変更することが必要であることを設定する(S2206)。
これに対して、一時記憶している情報容量が、コード種別に指定された「限界情報容量」以下であるかの判断(S2207)において、「限界情報容量」以下であると判断する場合(S2207でYES)には、続いて、「限界情報容量」以下であると判断されたコード種別が、複数あるかを判断する(S2208)。
複数のコード種別が該当した場合(S2208でYES)には、限界情報容量以下であって、記憶している情報容量値に最も近い「限界情報容量」が指定されているコード種別のコード情報を作成することに決定し(S2203)、また、1つのコード種別が該当した場合(S2208でNO)には、該当したそのコード種別のコード情報を作成することに決定する(S2209)。
図23は、本発明の実施の形態における遊技システムを構成する情報端末において行われる遊技開始終了処理の流れを示すフローチャートである。
図23(a)は、遊技の開始に際して遊技機に入力する遊技者情報の取得を行う処理の流れを示すフローチャートであって、図23(b)は、遊技の終了に際して遊技者情報を登録して遊技を開始する処理の流れを示すフローチャートである。
まず、図23(a)において、情報端末は、遊技者の操作により指定された「情報処理サーバ」に対して「遊技者情報」を要求する(S2301)。この要求に対して、情報処理サーバから遊技者を識別する情報が含まれる遊技者情報を取得したかを判断し(S2302)、遊技者情報を取得した場合(S2302でYES)には、取得した「遊技者情報」を表示する(S2303)。
遊技者はこの表示された「遊技者情報」を遊技機へと入力することによって遊技を開始する。
この遊技者情報は、上記に示すほか、下記の情報処理サーバにおいて行われる画像登録処理の流れにおける説明でも示しているように、二次元コードや文字列からなる。
図23(b)は、遊技機による遊技の終了に際して遊技の履歴を登録するために行う処理であって、まず、情報端末に、遊技機で発行された遊技者情報が入力されたかを判断する(S2304)。
この入力される遊技者情報は、情報処理サーバから発行された遊技者情報と同一のものであってもよいし、異なるものであってもよい。すなわち、遊技機で発行された遊技者情報には、遊技者を識別する情報とともに、遊技の履歴情報を含む場合であってもよい。
遊技者が携帯端末に遊技者情報を入力すると(S2304でYES)、予め指定されている情報処理サーバに遊技者情報を送信する(S2305)。
図24は、本発明の実施の形態における遊技システムを構成する情報端末において行われる画像登録処理の流れを示すフローチャートである。
図24において、情報端末は、遊技機に表示された、遊技者に対する遊技履歴を含むコード情報の読み取り指示を遊技者から受け付けることで(S2401)コード情報を読み取ると、そのコード情報を解析する(S2402)。
解析した結果、そのコード情報に、情報端末にインストールされている「画像登録アプリ」の起動情報および画像識別情報が含まれるかを判断する(S2403)。起動情報が含まれていない場合(S2403でNO)には、コード情報に含まれている情報(例えば、遊技履歴情報や遊技詳細情報など)を表示する(S2409)。
それに対して、「画像登録アプリ」の起動情報が含まれていると判断する場合(S2403でYES)には、その起動情報を実行することによって「画像登録アプリ」の起動処理を行う(S2404)。
このようにして起動した画像登録アプリでは、以下の処理を行う。
まず、記憶領域に記憶している画像登録フォームを読み出す(S2405)。続いて、情報処理サーバに対して画像識別情報に基づく特別演出画像の取得要求を行う(S2406)。取得要求に対する応答によって特別演出画像を取得したかを判断し(S2407)、特別演出画像を取得するまで(S2407でNO)待ち、特別演出画像を取得すると(S2407でYES)、取得した特別演出画像に設定された属性情報と、その特別演出画像とともに情報処理サーバから受信した情報とに基づいて、その特別演出画像を「画像登録フォーム」の所定位置に登録する(S2408)。
図25は、本発明の実施の形態における遊技システムを構成する情報処理サーバにおいて行われる遊技者情報に基づく処理の流れを示すフローチャートである。
図25において、情報処理サーバでは、情報端末から遊技者情報の取得要求を受け付けたかを判断し(S2501)、遊技者情報の取得要求を受け付けた場合(S2501でYES)には、記憶している遊技者に関する情報を用いて「遊技者情報」を作成する(S2502)。
この記憶している遊技者に関する情報とは、遊技者の利用する情報端末の識別情報や遊技者の名称や属性などの情報であって、この情報を用いて二次元コードや文字列(パスワード)からなる遊技者情報を作成する。
そして、作成した遊技者情報を、要求元の情報端末へと送信する(S2503)。
また、情報端末から遊技者情報を受信したかを判断する(S2504)。このとき受信する遊技者情報は遊技機において作成されたコード情報からなり、遊技に関する履歴情報が含まれている。この遊技者情報を受信した場合(S2504でYES)には、続いて、この遊技者情報に遊技履歴情報が含まれるかを判断する(S2505)。
遊技履歴情報が含まれていると判断する場合(S2505でYES)には、その遊技者情報を用いて遊技者を識別し(S2506)、識別した遊技者に対する遊技履歴情報として、受信した遊技履歴情報を「遊技者に関する情報」に追加登録する(S2507)。
図26は、本発明の実施の形態における遊技システムを構成する情報処理サーバにおいて行われる特別演出画像の応答処理の流れを示すフローチャートである。
図26において、情報処理サーバでは、情報端末から特別演出画像の取得要求(画像識別情報を指定した取得要求)を受信したかを判断し(S2601)、取得要求を受信した場合(S2601でYES)には、受信した画像識別情報を元に、特別演出画像を検索して(S2602)特定し、特定した特別演出画像を読み出す(S2603)。
そして、読み出した特別演出画像を要求元の情報端末へと送信する(S2604)。
以上に示す実施の形態は、本発明の実施の一形態であって、これらの実施例に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。
なお、本発明は、上述の手段を構成させるためのプログラムを格納した記録媒体(CD−ROM、DVD−ROM等)から該プログラムをコンピュータにインストールし、これを実行させることにより、上述の処理を実行するコンピュータを構成することも可能である。このときのコンピュータには、システムバスを介してCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクが接続され、CPUは、ROMまたはハードディスクに記憶されているプログラムに従い、RAMを作業領域にして処理を行う。
また、プログラムを供給するための媒体は、通信媒体(通信回線、通信システムのように一時的または流動的にプログラムを保持する媒体)でもよい。例えば、通信ネットワークの電子掲示板(BBS:Bulletin Board Service)に該プログラムを掲示し、これを通信回線を介して配信するようにしてもよい。