JP5295418B1 - 不正検知システム及び不正検知プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】各種の不正利用の検知精度を向上させることが可能になる、不正検知システム及び不正検知プログラムを提供すること。
【解決手段】カードの不正利用を検知する不正検知システム1であって、利用者会員番号を含む会員履歴情報を格納する会員履歴情報DB12bと、端末番号を含む端末履歴情報を格納する端末履歴情報DB12cと、分析対象会員履歴情報と分析対象端末履歴情報を生成する情報蓄積生成部14と、カードの使用が不正である可能性を示すスコアを算定するスコアリング部15と、分析対象会員履歴情報及び分析対象端末履歴情報に基づいて、スコアを補正することにより最終スコアを算定するスコア補正部16、最終スコアに基づいてカードの使用が不正であるか否かを判定する不正判定部17とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、不正検知システム及び不正検知プログラムに関する。
各種の店舗等においてクレジットカード(以下、カード)による決済が行われる際には、店舗等に設置されたカード端末からカード会社に対して、カード番号等の利用明細情報(オーソリデータ)を送信することで与信照会が要求される。この与信照会の要求を受けたカード会社は、カードの与信残高照会に加えて、カードの利用が不正利用である可能性についての判定を行っており、この判定には、スコアリングモデルと呼ばれる分析モデルを使用している。このスコアリングモデルとしては様々なモデルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このような不正検知を適用したスコアリングモデルは、カードの不正利用が発生すると予想される確率(以下、予想不正率)に対応するスコアを算定するためのモデルであり、この予想不正率に影響を与え得る説明変数を複数のデータ項目に基づいて算定し、当該算定した複数の説明変数を所定のロジスティック回帰関数に投入することによりスコアを算定する。
従来、このような不正検知を行う不正検知システムにおいては、カード端末からカード会社に送信された利用明細情報を会員単位(カード番号単位)で利用して不正検知を行っていた。すなわち、不正検知システムでは、カード端末から送信された利用明細情報を会員単位でソートすることにより、会員単位での利用明細情報を生成して履歴情報として蓄積していた。そして、カード端末から新規の利用明細情報を伴って与信照会が要求された場合には、この利用明細情報に基づいて、当該与信照会の対象となった会員(カード番号)の履歴情報を参照することにより、この会員の新規の利用が当該会員の過去の利用傾向と異なるか否かを判定し、異なる場合には当該新規の利用が不正利用であると判定していた。
特開2007−207011号公報
しかしながら、このように利用明細情報を会員単位で利用して不正検知を行った場合には、クレジット・マスター(以下、クレマス)と呼ばれる不正利用を検知することが困難であるという問題があった。クレマスとは、不正利用者が、ある任意のカード会社のカード番号生成ロジックを解析し、このカード番号生成ロジックに基づいて適当に複数のカード番号を生成し、生成した複数のカード番号を1つの店舗等(1台のカード端末。以下、単に「端末」と称する)で順次連続して使用することで、実際に使用できるカード番号を確認する不正利用手法である。このクレマスでは、不正利用者が、1つの店舗等において連続して異なるカード番号の利用を試みることになるが、各カード番号は1回しか利用されないため、同じカード番号の履歴情報に基づいて不正検知を行うことができず、不正検知を行うことが困難であった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、利用明細情報を会員単位(カード番号単位)以外の単位で利用することにより、クレマスの如き各種の不正利用の検知精度を向上させることが可能になる、不正検知システム及び不正検知プログラムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の不正検知システムは、カードの不正利用を検知する不正検知システムであって、カードの過去の利用履歴に関する情報であって、カードの正当な利用者である会員を一意に識別するための利用者会員番号を含む会員履歴情報を格納する会員履歴情報格納手段と、カードの過去の利用履歴に関する情報であって、カードの決済に使用された端末を一意に識別するための端末番号を含む端末履歴情報を格納する端末履歴情報格納手段と、前記端末におけるカードの使用が不正であるか否かの分析の要求を所定方法で受け付けた場合に、当該分析の対象であるカードの使用を行った利用者会員番号を所定方法で取得し、当該取得した利用者会員番号と前記会員履歴情報格納手段に格納された前記会員履歴情報とに基づいて、当該分析の対象であるカードの利用履歴に関する会員単位の情報である分析対象会員履歴情報を生成し、かつ、当該分析の対象であるカードの使用が行われた端末の端末番号を所定方法で取得し、当該取得した端末番号と前記端末履歴情報格納手段に格納された前記端末履歴情報とに基づいて、当該分析の対象であるカードの利用履歴に関する端末単位の情報である分析対象端末履歴情報を生成する情報蓄積生成手段と、前記情報蓄積生成手段にて生成された前記分析対象会員履歴情報に基づいて、前記分析の対象であるカードの使用が不正である可能性を示すスコアを算定するスコアリング手段と、前記情報蓄積生成手段にて生成された前記分析対象会員履歴情報及び前記分析対象端末履歴情報に基づいて、前記スコアリング手段にて算定されたスコアを補正することにより最終スコアを算定するスコア補正手段と、前記スコア補正手段にて補正された前記最終スコアに基づいて、前記分析の対象である端末におけるカードの使用が不正であるか否かを判定する不正判定手段とを備え、前記情報蓄積生成手段は、前記端末履歴情報格納手段に格納された前記端末履歴情報に含まれる端末番号に基づいて、前記端末毎のカードの決済の承認依頼数を算定し、当該算定した承認依頼数に基づいて前記端末を複数のグループの中のいずれかのグループにグループ化し、前記複数のグループの各々のグループにグループ化された端末を対象として前記分析対象端末履歴情報を生成し、前記スコア補正手段は、前記承認依頼数に基づいて前記複数のグループの各々のグループにグループ化された端末を対象とする前記分析対象端末履歴情報に基づいてスコアを補正する。
請求項2に記載の不正検知システムは、請求項1に記載の不正検知システムにおいて、前記情報蓄積生成手段は、前記端末履歴情報格納手段に格納された前記端末履歴情報に含まれる端末番号の桁数に基づいて前記端末をグループ化し、同一グループにグループ化された端末を対象として前記分析対象端末履歴情報を生成し、前記スコア補正手段は、前記端末番号の桁数に基づいて同一グループにグループ化された端末を対象とする前記分析対象端末履歴情報に基づいてスコアを補正する。
請求項3に記載の不正検知システムは、請求項1又は2に記載の不正検知システムにおいて、前記スコア補正手段は、前記カードの利用チャネルが非対面チャネルであるか否かを所定方法で判定し、非対面チャネルでない場合には、前記情報蓄積生成手段にて生成された前記分析対象会員履歴情報に基づいて、前記スコアリング手段にて算定されたスコアを補正し、非対面チャネルである場合には、前記情報蓄積生成手段にて生成された前記分析対象会員履歴情報及び前記分析対象端末履歴情報に基づいて、前記スコアリング手段にて算定されたスコアを補正する。
請求項4に記載の不正検知プログラムは、カードの不正利用を検知する不正検知プログラムであって、コンピュータは、カードの過去の利用履歴に関する情報であって、カードの正当な利用者である会員を一意に識別するための利用者会員番号を含む会員履歴情報を格納する会員履歴情報格納手段と、カードの過去の利用履歴に関する情報であって、カードの決済に使用された端末を一意に識別するための端末番号を含む端末履歴情報を格納する端末履歴情報格納手段を備え、前記コンピュータを、前記端末におけるカードの使用が不正であるか否かの分析の要求を所定方法で受け付けた場合に、当該分析の対象であるカードの使用を行った利用者会員番号を所定方法で取得し、当該取得した利用者会員番号と前記会員履歴情報格納手段に格納された前記会員履歴情報とに基づいて、当該分析の対象であるカードの利用履歴に関する会員単位の情報である分析対象会員履歴情報を生成し、かつ、当該分析の対象であるカードの使用が行われた端末の端末番号を所定方法で取得し、当該取得した端末番号と前記端末履歴情報格納手段に格納された前記端末履歴情報とに基づいて、当該分析の対象であるカードの利用履歴に関する端末単位の情報である分析対象端末履歴情報を生成する情報蓄積生成手段と、前記情報蓄積生成手段にて生成された前記分析対象会員履歴情報に基づいて、前記分析の対象であるカードの使用が不正である可能性を示すスコアを算定するスコアリング手段と、前記情報蓄積生成手段にて生成された前記分析対象会員履歴情報及び前記分析対象端末履歴情報に基づいて、前記スコアリング手段にて算定されたスコアを補正することにより最終スコアを算定するスコア補正手段と、前記スコア補正手段にて補正された前記最終スコアに基づいて、前記分析の対象である端末におけるカードの使用が不正であるか否かを判定する不正判定手段として機能させるものであり、前記情報蓄積生成手段として、前記端末履歴情報格納手段に格納された前記端末履歴情報に含まれる端末番号に基づいて、前記端末毎のカードの決済の承認依頼数を算定し、当該算定した承認依頼数に基づいて前記端末を複数のグループの中のいずれかのグループにグループ化し、前記複数のグループの各々のグループにグループ化された端末を対象として前記分析対象端末履歴情報を生成し、前記スコア補正手段として、前記承認依頼数に基づいて前記複数のグループの各々のグループにグループ化された端末を対象とする前記分析対象端末履歴情報に基づいてスコアを補正するように機能させる。
請求項1に記載の不正検知システム、又は請求項4に記載の不正検知プログラムによれば、従来のように会員単位ではなく端末単位の履歴情報を生成してスコアを補正することにより、不正判定用の最終スコアを算定できるので、1つの店舗等において連続して異なるカード番号の利用が不正に行われたような場合であっても、この不正利用を検知することが可能になり、不正検知の精度を高めることができる。
また、端末毎のカードの決済の承認依頼数に基づいて同一グループにグループ化された1台又は複数台の端末を対象として最終スコアを算定できるので、1つの店舗等に複数の売り場が設けられている場合において、特定の売り場に設定された複数の端末において連続して異なるカード番号の利用が不正に行われたような場合であっても、この不正利用を検知することが可能になり、不正検知の精度を一層高めることができる。
請求項2に記載の不正検知システムによれば、端末番号の桁数に基づいて同一グループにグループ化された1台又は複数台の端末を対象として最終スコアを算定できるので、1つの店舗等に複数の売り場が設けられている場合において、特定の売り場に設定された複数の端末において連続して異なるカード番号の利用が不正に行われたような場合であっても、この不正利用を検知することが可能になり、不正検知の精度を高めることができる。
請求項3に記載の不正検知システムによれば、カードの利用チャネルに応じて最適な最終スコアを算定することができるので、不正検知の精度を一層高めることができる。
本発明の一実施の形態に係る不正検知システムを含んで構築された承認システムの電気的構成を機能概念的に示したブロック図である。 会員情報の構成例を示す図である。 第1会員履歴情報の構成例を示す図である。 第2会員履歴情報の構成例を示す図である。 第1分析対象会員履歴情報の構成例を示す図である。 第2分析対象会員履歴情報の構成例を示す図である。 第1端末履歴情報の構成例を示す図である。 第2端末履歴情報の構成例を示す図である。 第1分析対象端末履歴情報の構成例を示す図である。 第2分析対象端末履歴情報の構成例を示す図である。 不正判定結果情報の構成例を示す図である。 スコアリング情報の構成例を示す図である。 説明変数情報の構成例を示す図である。 不正検知処理のフローチャートである 情報蓄積生成処理のフローチャートである。 会員履歴スコアリング処理のフローチャートである。 スコア補正処理のフローチャートである。 不正判定処理のフローチャートである。 システム管理処理のフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る不正検知システム及び不正検知プログラムの実施の形態を詳細に説明する。
(構成)
まず、不正検知システムの構成を説明する。図1は、本実施の形態に係る不正検知システムを含んで構築された承認システムの電気的構成を機能概念的に示したブロック図である。図1に示すように、承認システム1は、カードの利用の承認(オーソリ)を行うためのシステムであり、不正検知システム10、業務ホスト20、承認ホスト(オーソリホスト)30、不正判定端末40、及びシステム管理端末50を、インターネットの如きネットワーク60を介して相互に通信可能に接続して構成されている。
(構成−不正検知システム)
不正検知システム10は、カードの不正利用を検知するためのシステムであり、ネットワークインターフェース(以下、ネットワークIF)11、記憶部12、及び制御部13を備えて構成されている。
ネットワークIF11は、不正検知システム10の処理に必要な情報の入力を受け付ける入力手段であると共に、不正検知システム10から外部に情報を出力するための出力手段であり、例えば、公知のネットワークボードとして構成されている。
記憶部12は、不正検知システム10の処理に必要な各種の情報を記憶する記憶手段であり、例えばハードディスクやその他の記録媒体によって構成されるもので、会員情報DB(以下、データベースを「DB」と称する)12a、会員履歴情報DB12b、端末履歴情報DB12c、不正判定結果情報DB12d、スコアリング情報DB12e、及び説明変数テーブル12fを備える。これら各DBの詳細は後述する。
制御部13は、不正検知システム10を制御する制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。特に、本実施の形態に係る不正検知プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納され、当該記録媒体から不正検知システム10にインストールされることで、制御部13の各部を実質的に構成する。
この制御部13は、機能概念的に、情報蓄積生成部14、スコアリング部15、スコア補正部16、不正判定部17、及びシステム管理部18を備えている。情報蓄積生成部14は、記憶部12に対する各種の情報の蓄積や、各種の情報の生成を行う情報蓄積生成手段である。スコアリング部15は、会員履歴情報に基づいてスコアを算定するスコアリング手段である。スコア補正部16は、スコアを補正して最終スコアを算定するスコア補正手段である。不正判定部17は、最終スコアを用いたクレジットカードの不正利用の判定を行うため、必要な処理を行う不正判定手段である。システム管理部18は、スコアリングモデルの分析や評価に関する処理を行うシステム管理手段である。これら各部の具体的な機能については、後述する。
次に、記憶部12の各DBの詳細について説明する。ただし、各DBに格納される情報として以下で説明する情報は、あくまで例示であり、実際には、一部を省略することができ、他の情報を含めることができ、あるいは他の情報で置換することができる。
図1の会員情報DB12aは、カードの正当な利用者として登録された者(以下、会員)に関する情報(以下、会員情報)を格納する会員情報格納手段である。この会員情報は、図2の構成例に示すように、項目「利用者会員番号」、項目「カード総供与」、項目「カードキャッシング総供与」、項目「利用者生年月日」、項目「利用者性別」、項目「カード有効期限」、項目「利用者入会年月日」等の各項目と、これら各項目に対応するデータを、相互に対応付けて構成されている。項目「利用者会員番号」に対応する情報は、各会員に一意に付与された会員番号である。項目「カード総供与」に対応する情報は、各会員のカードの総利用可能額である。項目「カードキャッシング総供与」に対応する情報は、各会員のカードによるキャッシングの総利用可能額である。項目「利用者生年月日」に対応する情報は、各会員の生年月日である。項目「利用者性別」に対応する情報は、各会員の性別であり、例えば「0」は男性、「1」は女性を示す。項目「カード有効期限」に対応する情報は、各会員のカードの有効期限である。項目「利用者入会年月日」に対応する情報は、各会員がカードに入会した年月日である。
図1の会員履歴情報DB12bは、カードの利用履歴に関する情報であって、会員(カード番号)単位での情報(以下、会員履歴情報)を格納する会員履歴情報格納手段であり、特許請求の範囲における会員履歴情報格納手段に対応する。この会員履歴情報は、本実施の形態では、第1会員履歴情報、第2会員履歴情報、第1分析対象会員履歴情報、及び第2分析対象会員履歴情報を含む。
第1会員履歴情報は、承認ホスト30から送信された承認情報(オーソリ情報)を含んで構成されるもので、図3の構成例に示すように、項目「一意キー」、項目「利用者会員番号」、項目「承認受付年月日」、項目「承認受付時刻」、項目「利用金額」等の各項目と、これら各項目に対応するデータを、相互に対応付けて構成されている。項目「一意キー」を除いた各項目に対応する情報は、承認ホスト30から送信された承認情報に含まれる情報である。項目「一意キー」に対応する情報は、制御部13によって自動的に一意に採番された情報であって、第1会員履歴情報の主キーになる情報である。項目「利用者会員番号」に対応する情報は、各会員に一意に付与された会員番号(カード番号)である。項目「承認受付年月日」に対応する情報は、承認が受け付けられた年月日、項目「承認受付時刻」に対応する情報は、承認が受け付けられた時刻、項目「利用金額」に対応する情報は、承認の対象となっている金額である。なお、承認ホスト30から送信された承認情報には、これら各情報以外にも各種の情報(例えば、後述する具体的における商品コード)が含まれるが、本実施の形態においてはその説明を省略する。
また、第2会員履歴情報は、カードの利用履歴に統計的処理を施して生成された情報を含んで構成されるもので、図4の構成例に示すように、項目「利用者会員番号」、項目「承認受付年月日」、項目「承認受付時刻」、項目「過去1回前からの経過時間」、項目「過去n回前からの経過時間」、項目「過去1回前の利用時刻」、項目「過去n回前の利用時刻」、項目「過去1回前の利用チャネル」、項目「過去n回前の利用チャネル」等の各項目と、これら各項目に対応するデータを、相互に対応付けて構成されている。項目「利用者会員番号」、項目「承認受付年月日」、及び項目「承認受付時刻」に対応する情報は、図3の第1会員履歴情報における同一項目に対応する情報と同じである。項目「過去1回前からの経過時間」に対応する情報は、承認の対象となっている会員が、過去1回前のカード利用を行ってから今回のカード利用を行うまでの経過時間である。項目「過去n回前からの経過時間」に対応する情報は、承認の対象となっている会員が、過去n回前のカード利用を行ってから今回のカード利用を行うまでの経過時間である。なお、「n」は整数であり、図示は省略するが、第2会員履歴情報は、1とnの間の各整数x(=2、3、・・・、n−1)に対応する項目「過去x回前からの経過時間」と、この項目に対応する情報を含んで構成されている(以下、nを用いて表現された他の情報についても同じ)。項目「過去1回前の利用時刻」に対応する情報は、承認の対象となっている会員が、過去1回前のカード利用を行った時刻である。項目「過去n回前の利用時刻」に対応する情報は、承認の対象となっている会員が、過去n回前のカード利用を行った時刻である。項目「過去1回前の利用チャネル」に対応する情報は、承認の対象となっている会員が、過去1回前のカード利用を行ったチャネルである。チャネルとは、カードの利用経路であり、例えば、国内又は海外のいずれか一方と、対面又は非対面のいずれか一方とを組み合わせて特定され、「対面国内」、「対面海外」、「非対面国内」、「非対面海外」の4つのチャネルがある。国内とは、利用経路が国内である場合を意味し、海外とは、利用経路が海外である場合を意味し、対面とは、カード利用者が、実店舗等においてカードを利用することにより、実店舗等のカード決済担当者と対面する場合を意味し、非対面とは、カード利用者が、インターネット上の仮想店舗等においてカードを利用することにより、仮想店舗等のカード決済担当者と対面しない場合を意味する。項目「過去n回前の利用チャネル」に対応する情報は、承認の対象となっている会員が、過去n回前のカード利用を行ったチャネルである。
また、第1分析対象会員履歴情報は、カードの利用履歴に統計的処理を施して生成された情報であって、分析の対象になる会員(カード番号)単位での情報を含んで構成されるもので、図5の構成例に示すように、項目「利用者会員番号」、項目「直近5分以内利用回数」、項目「直近30日以内利用回数」、項目「直近5分以内利用金額合計」、項目「直近30日以内利用金額合計」、項目「直近5分以内利用金額平均」、項目「直近30日以内利用金額平均」等の各項目と、これら各項目に対応するデータを、相互に対応付けて構成されている。項目「利用者会員番号」に対応する情報は、図3の第1会員履歴情報における同一項目に対応する情報と同じである。項目「直近5分以内利用回数」に対応する情報は、分析の対象となっている会員が、直近5分以内にカードを利用した回数である。項目「直近30日以内利用回数」に対応する情報は、分析の対象となっている会員が、直近30日以内にカードを利用した回数である。なお、図示では「・・・」と示して省略しているが、これら項目「直近5分以内利用回数」に対応する情報と項目「直近30日以内利用回数」に対応する情報との間には、直近5分から直近30日の間(例えば、直近1時間、直近10日等)の時間単位での利用回数が格納されている(後述する他の履歴情報に関しても同じ)。
また、第2分析対象会員履歴情報は、カードの利用履歴に統計的処理を施して生成された情報であって、分析の対象になる会員(カード番号)単位での情報を含んで構成されるもので、図6の構成例に示すように、項目「利用者会員番号」、項目「承認受付年月日」、項目「承認受付時刻」、項目「過去1回前からの経過時間」、項目「過去n回前からの経過時間」、項目「過去1回前の利用時刻」、項目「過去n回前の利用時刻」、項目「過去1回前の利用チャネル」、項目「過去n回前の利用チャネル」等の各項目と、これら各項目に対応するデータを、相互に対応付けて構成されている。各情報は、図4の第2会員履歴情報における同一項目に対応する情報と同じである。
図1の端末履歴情報DB12cは、カードの利用履歴に関する情報であって、端末単位での情報(以下、端末履歴情報)を格納する端末履歴情報格納手段であり、特許請求の範囲における端末履歴情報格納手段に対応する。この端末履歴情報は、本実施の形態では、第1端末履歴情報、第2端末履歴情報、第1分析対象端末履歴情報、及び第2分析対象端末履歴情報を含む。
第1端末履歴情報は、承認ホスト30から送信された承認情報(オーソリ情報)を含んで構成されるもので、図7の構成例に示すように、項目「一意キー」、項目「端末番号」、項目「承認受付年月日」、項目「承認受付時刻」、項目「利用金額」等の各項目と、これら各項目に対応するデータを、相互に対応付けて構成されている。項目「一意キー」を除いた各項目に対応する情報は、承認ホスト30から送信された承認情報に含まれる情報である。項目「一意キー」に対応する情報は、制御部13によって自動的に一意に採番された情報であって、第1端末履歴情報の主キーになる情報である。項目「端末番号」に対応する情報は、各端末番号に一意に付与された端末番号である。その他の項目に対応する情報は、図3の第1会員履歴情報の同一項目名に対応する情報と同じである。なお、承認ホスト30から送信された承認情報には、これら各情報以外にも各種の情報(例えば、後述する具体的における商品コード)が含まれるが、本実施の形態においてはその説明を省略する。
また、第2端末履歴情報は、カードの利用履歴に統計的処理を施して生成された情報を含んで構成されるもので、図8の構成例に示すように、項目「端末番号」、項目「承認受付年月日」、項目「承認受付時刻」、項目「過去1回前からの経過時間」、項目「過去n回前からの経過時間」、項目「過去1回前の利用時刻」、項目「過去n回前の利用時刻」等の各項目と、これら各項目に対応するデータを、相互に対応付けて構成されている。項目「端末番号」、項目「承認受付年月日」、及び項目「承認受付時刻」に対応する情報は、図7の第1端末履歴情報における同一項目に対応する情報と同じである。項目「過去1回前からの経過時間」に対応する情報は、承認の対象となっている端末が、過去1回前のカード利用に使用されてから今回のカード利用に使用されるまでの経過時間である。項目「過去n回前からの経過時間」に対応する情報は、承認の対象となっている端末が、過去n回前のカード利用に使用されてから今回のカード利用に使用されるまでの経過時間である。項目「過去1回前の利用時刻」に対応する情報は、承認の対象となっている端末が、過去1回前のカード利用に使用された時刻である。項目「過去n回前の利用時刻」に対応する情報は、承認の対象となっている端末が、過去n回前のカード利用に使用された時刻である。
ここで、これら項目「過去1回前からの経過時間」・・・項目「過去n回前からの経過時間」、及び項目「過去1回前の利用時刻」・・・項目「過去n回前の利用時刻」に対応するデータとしては、それぞれ、「全桁」に対応するデータと「丸め桁」に対応するデータとが格納されている。「全桁」に対応するデータとは、端末番号の全桁(図8の例では13桁)に対応するデータである。同一の全桁に対応する端末番号を有するカード端末は一つしか存在しないため、「全桁」に対応するデータとしては、当該一つのカード端末に対応するデータのみが格納される。一方、「丸め桁」に対応するデータとは、端末番号の全桁のうち、所定の一部の桁の相違を無視して(丸めて)構成された残りの桁(丸め桁)に対応するデータである。丸め桁に対応する端末番号を有するカード端末は複数存在し得るため、丸め桁に対応するデータとしては、当該複数のカード端末に対応するデータが統合されて格納される。
すなわち、1つの店舗等(加盟店等)には複数の売り場を設けられていることが多く、各売り場毎に1台又は複数台の端末が設置されていることが多い。このような場合、クレマスの如き各種の不正利用は、1つの店舗等における特定の売り場を対象に行われることが多いため、各端末を完全に個別的に切り離して端末単位で端末スコアを算定するよりも、1つの店舗等における特定の売り場に設置された複数の端末をグループ化し、このグループ単位で端末スコアを算定した方が、不正検知精度が向上することが期待される。このため、本実施の形態では、グループ単位で端末スコアを算定する。なお、非対面チャネルの場合には、例えば、店舗等(加盟店等)とは、ネットワーク上の仮想店舗を意味し、売り場とは、当該仮想店舗の内部で複数の商品が商品毎に異なるWebページで販売される場合には各Webページを意味するが、このような対応付けに限定されず、任意の店舗等や売り場に対応させて本形態を適応することができる。
複数の端末のグループ化は、端末番号を丸めることにより行う。すなわち、端末番号は、所定の桁数(以下、全体桁数)で構成されており、この全体桁数の中の上位の所定桁数(以下、店舗桁数)により店舗等が特定できる。例えば、全体桁の桁数が13桁(例:00053−746−17265)で、店舗桁の桁数が上1桁〜上5桁(例:00053)の場合、全体桁が異なる場合であっても店舗桁が同一である場合には(例:00053−746−17265と、00053−998−28474)、同じ店舗等に設置された端末であると特定できる。そこで、これら店舗の桁数以外の桁を丸めて(無視して)(例:00053−746−17265の746−17265を無視し、00053−998−28474の998−28474を無視して)、同一店舗に設置された複数の端末の端末番号を揃える。
さらに、端末番号の桁数に対して、売り場との関係性は、店舗との関係性程には明確ではないが、これまでの不正検知の経験と分析結果に基づいて、ある程度推定することが可能である。そこで、本実施の形態では、全体桁数の中で、店舗桁数より下位の所定の桁数(以下、売り場桁数)により、売り場が同一である端末を推定している。例えば、全体桁の桁数が13桁(例:00053−746−17265)で、売り場の桁数が上6桁〜上8桁(例:746)の場合、全体の桁数が異なる場合であっても店舗の桁数及び売り場の桁数が同一である場合には(例:00053−746−17265と、00053−746−37465)、同じ店舗等における同じ売り場に設置された端末であると推定して、店舗の桁数以外であって売り場の桁数以外の桁を丸めて、同一店舗の同一売り場に設置された複数の端末の端末番号を揃える。なお、この売り場桁数は、複数設定してもよい。
さらに、このように同じ店舗等における同じ売り場に設置されたものであると推定された端末に対して、これらを一括して取り扱うのではなく、さらにグループ化してもよい。このグループ化は、任意の基準で行うことが可能であるが、例えば、店舗規模(より具体的には、店舗における単位時間当たりの承認依頼数)に基づいて、グループ化することができる。例えば、このグループ化の数(以下、店舗グループ化数)や、グループ化の基準となる単位時間当たりの承認依頼数の閾値(以下、店舗グループ化閾値)は、これまでの不正検知の経験と分析結果に基づいて、決定することが可能である。例えば、店舗グループ化数が2つであり、店舗グループ化閾値が200件である場合において、同じ店舗等における単位時間当たりの承認依頼数が1000件である場合、この店舗等における同じ売り場に設置された複数の端末の中で、単位時間当たりの承認依頼数が200件以上の端末については、第1のグループに振り分け、単位時間当たりの承認依頼数が200件未満の端末については、第2のグループに振り分ける。なお、各端末毎の単位時間当たりの承認依頼数は、例えば、第2端末履歴情報に基づいて算定することができる。
このように桁数を丸めることでグループ化された複数の端末番号に対応するデータは、グループ毎に統合される。例えば、全体桁=00053−746−17265の端末番号に対応する「前回1回前からの経過時間」が1201(秒)であり、全体桁=00053−746−37465の端末番号に対応する「前回1回前からの経過時間」が789(秒)である場合、前者の端末番号に対応するデータとして、「全桁」に対応する「前回1回前からの経過時間」は1201が格納されるが、「丸め桁」に対応する「前回1回前からの経過時間」は789が格納される。これは、同一のカード端末に対応する経過時間として789と1201が存在する場合、「前回1回前からの経過時間」は最短の経過時間になるためである。このように、「丸め桁」に対応する各データは、桁を丸めることでグループ化された複数の端末番号に対応するデータを統合した結果に基づいて格納される(後述する他の履歴情報に関しても同じ)。
また、第1分析対象端末履歴情報は、カードの利用履歴に統計的処理を施して生成された情報であって、分析の対象になる端末単位での情報を含んで構成されるもので、図9の構成例に示すように、項目「端末番号」、項目「直近5分以内利用回数」、項目「直近30日以内利用回数」、項目「直近5分以内利用金額合計」、項目「直近30日以内利用金額合計」、項目「直近5分以内利用金額平均」、項目「直近30日以内利用金額平均」等の各項目と、これら各項目に対応するデータを、相互に対応付けて構成されている。項目「端末番号」に対応する情報は、図7の第1端末履歴情報における同一項目に対応する情報と同じである。その他の項目に対応する情報は、図5の第1分析対象会員履歴情報における同一項目に対応する情報と同じである。
また、第2分析対象端末履歴情報は、カードの利用履歴に統計的処理を施して生成された情報であって、分析の対象になる端末単位での情報を含んで構成されるもので、図10の構成例に示すように、項目「端末番号」、項目「承認受付年月日」、項目「承認受付時刻」、項目「過去1回前からの経過時間」、項目「過去n回前からの経過時間」、項目「過去1回前の利用時刻」、項目「過去n回前の利用時刻」等の各項目と、これら各項目に対応するデータを、相互に対応付けて構成されている。各情報は、図8の第2端末履歴情報における同一項目に対応する情報と同じである。
図1の不正判定結果情報DB12dは、カードの不正判定の結果に関する情報(以下、不正判定結果情報)を格納する不正判定結果情報格納手段である。この不正判定結果情報は、図11の構成例に示すように、項目「利用者会員番号」、項目「承認受付年月日」、項目「承認受付時刻」、項目「ヒットルールID」、項目「(承認情報)」、項目「(会員情報)」、項目「(属性情報)」、項目「最終スコア」等の各項目と、これら各項目に対応するデータを、相互に対応付けて構成されている。項目「利用者会員番号」、項目「承認受付年月日」、及び項目「承認受付時刻」に対応する情報は、図3の第1会員履歴情報における同一項目に対応する情報と同じである。項目「ヒットルールID」に対応する情報は、カードの不正判定を行うためのルールのうち、各承認の情報に合致したルール(ヒットルール)を一意に特定するためのルール特定情報である。項目「(承認情報)」に対応する情報は、後述する情報蓄積生成処理において、カードが店舗等で利用された際に、店舗等に設置された図示しない端末から承認ホスト30を介して不正検知システム10に送信される情報であり、例えば、利用者会員番号、承認受付年月日、承認受付時刻、買上年月日、買上時刻、利用金額、商品コード、営業店コード、カード利用金額、端末番号、加盟店番号等を含む情報である。項目「(会員情報)」に対応する情報は、後述する情報蓄積生成処理において、承認情報が承認ホスト30を介して不正検知システム10に送信された際に、この承認情報に基づいて会員情報DB12aから取得される情報であり、例えば、利用者会員番号、カード総供与、カードキャッシング総供与、利用者生年月日、利用者性別、カード有効期限、利用者入会年月日等を含む情報である。項目「(属性情報)」に対応する情報は、後述する情報蓄積生成処理において、会員履歴情報DB12bから取得された第1分析対象会員履歴情報及び第2分析対象会員履歴情報と、端末履歴情報DB12cから取得された第1分析対象端末履歴情報及び第2分析対象端末履歴情報である。項目「最終スコア」に対応する情報は、スコアリングモデルを用いて算定されたスコアである。
図1のスコアリング情報DB12eは、スコアリングモデルを用いた不正判定に関する情報(以下、スコアリング情報)を格納するスコアリング情報格納手段である。このスコアリング情報は、図12の構成例に示すように、項目「利用者会員番号」、項目「承認受付年月日」、項目「承認受付時刻」、項目「説明変数1」、項目「説明変数n」、項目「最終スコア」等の各項目と、これら各項目に対応するデータを、相互に対応付けて構成されている。項目「利用者会員番号」、項目「承認受付年月日」、及び項目「承認受付時刻」に対応する情報は、図3の第1会員履歴情報における同一項目に対応する情報と同じである。項目「説明変数1」に対応する情報は、スコアリングモデルに投入された1番目の説明変数である。項目「説明変数n」に対応する情報は、スコアリングモデルに投入されたn番目の説明変数である。項目「最終スコア」に対応する情報は、スコアリングモデルを用いて算定されスコア補正部で補正された最終スコアである。
図1の説明変数テーブル12fは、説明変数に関する情報(説明変数情報)を設定するテーブルである。この説明変数情報は、図13の構成例に示すように、項目「説明変数」、項目「有効性」等の各項目と、これら各項目に対応するデータを、相互に対応付けて構成されている。項目「説明変数」に対応する情報は、スコアリングモデルに投入される説明変数であり、承認受付時刻、利用金額、チャネル、商品コード、端末番号等を含む。項目「有効性」に対応する情報は、各説明変数の有効性を示す情報であり、ここでは100分率値として設定されており、各説明変数の有効性の合計は100%である。
(構成−業務ホスト)
次に、図1の業務ホスト20について説明する。この業務ホスト20は、会員情報の管理を行うホストコンピュータであり、図2に示した会員情報を格納しており、この会員情報を必要に応じて不正検知システム10に送信する。
(構成−承認ホスト)
図1の承認ホスト30は、店舗等に設定された図示しない端末から照会のために送信された承認情報を受信して処理するホストコンピュータであり、この承認情報等を必要に応じて不正検知システム10に送信する。
(構成−不正判定端末)
図1の不正判定端末40は、不正判定業務を担当する担当者のコンピュータ端末であり、例えば、カード会社に設置されるコンピュータ端末であって、公知のパーソナルコンピュータと同様に構成されている。
(構成−システム管理端末)
図1のシステム管理端末50は、不正検知システム10の管理を担当する担当者のコンピュータ端末であり、例えば、システム会社に設置されるコンピュータ端末であって、公知のパーソナルコンピュータと同様に構成されている。
(処理)
次に、このように構成された承認システム1によって実行される不正検知処理について説明する。図14は、不正検知システム10が実行する不正検知処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。この不正検知処理は、例えば不正検知システム10の起動後に繰り返して起動させるもので、情報蓄積生成処理(SA1)、スコアリング処理(SA2)、スコア補正処理(SA3)、不正判定処理(SA4)、及びシステム管理処理(SA5)を実行する。以下、これら各処理について順次説明する。
(処理−情報蓄積生成処理)
最初に、情報蓄積生成処理(SA1)について説明する。この処理は、各種の情報の蓄積と生成を行う処理であり、情報蓄積生成部14によって実行される。図15は、情報蓄積生成処理のフローチャートである。業務ホスト20に対する会員情報の新規登録や更新が公知の手段で行われると、業務ホスト20はこの会員情報を不正検知システム10に送信する。不正検知システム10の情報蓄積生成部14は、会員情報を業務ホスト20から受信すると(SB1、Yes)、新規登録された会員情報を会員情報DB12aに追加し、あるいは更新された会員情報を会員情報DB12aに反映させる(SB2)。
また、カードが店舗等で利用されると、店舗等に設置された図示しない端末は、承認ホスト30に対して、承認情報と共に、与信残高と不正利用の照会要求を送信する。この承認情報は、カードの利用が対面チャネルで行われた場合には、属性情報(カード利用チャネル等)と会員履歴情報(利用者会員番号、承認受付年月日、承認受付時刻、利用金額等)を含んで構成され、カードの利用が非対面チャネルで行われた場合には、これら属性情報及び会員履歴情報に加えて端末履歴情報(端末番号、承認受付年月日、承認受付時刻、利用金額等)を含んで構成される。この照会要求を受けた承認ホスト30は、承認情報を不正検知システム10に送信する。不正検知システム10の情報蓄積生成部14は、承認情報を承認ホスト30から受信すると(SB3、Yes)、この承認情報に含まれる利用者会員番号に対応する会員情報を会員情報DB12aから取得する(SB4)。
次いで、情報蓄積生成部14は、承認情報に基づいて、会員履歴情報DB12bの第1会員履歴情報と第2会員履歴情報とを更新する(SB5)。例えば、情報蓄積生成部14は、所定方法で一意キーを採番し、この一意キーを主キーとして承認情報に付加することによって第1会員履歴情報を生成し、この第1会員履歴情報を会員履歴情報DB12bに追加する。また、情報蓄積生成部14は、承認情報に含まれる利用者会員番号を主キーとし、承認情報に含まれる承認受付年月日及び承認受付時刻を含む第2会員履歴情報を生成し、この第2会員履歴情報を会員履歴情報DB12bに蓄積する。この際、第2会員履歴情報の他の情報(過去1回前からの経過時間等)は、会員履歴情報DB12bにそれまでに蓄積された第1会員履歴情報であって、承認情報に含まれる利用者会員番号に対応する第1会員履歴情報を参照することによって生成する。
次いで、情報蓄積生成部14は、承認情報に基づいて、第1分析対象会員履歴情報と第2分析対象会員履歴情報とを生成し、これらを会員履歴情報DB12bに蓄積する(SB6)。例えば、情報蓄積生成部14は、承認情報に含まれる利用者会員番号に対応する第2会員履歴情報を会員履歴情報DB12bから取得し、当該取得した第2会員履歴情報を公知の方法で統計処理等することで、第1分析対象会員履歴情報の中で利用者会員番号以外の各情報を取得する。そして、当該取得した各情報に利用者会員番号を対応付けることで第1分析対象会員履歴情報を生成し、当該生成した第1分析対象会員履歴情報を会員履歴情報DB12bに蓄積する。また、情報蓄積生成部14は、承認情報に含まれる利用者会員番号に対応する第1会員履歴情報及び第2会員履歴情報を会員履歴情報DB12bから取得し、当該取得した第1会員履歴情報及び第2会員履歴情報を公知の方法で統計処理等することで、第2分析対象会員履歴情報の中で利用者会員番号以外の各情報を取得する。そして、当該取得した各情報に利用者会員番号を対応付けることで第2分析対象会員履歴情報を生成し、当該生成した第2分析対象会員履歴情報を会員履歴情報DB12bに蓄積する。
次いで、情報蓄積生成部14は、承認情報に基づいて、カード利用チャネルが非対面チャネルであるか否かを判定する(SB7)。すなわち、承認情報には、カード利用チャネル(国内対面、国内非対面、海外対面、海外非対面のいずれか)が含まれているため、国内非対面又は海外非対面である場合には非対面チャネルであると判定し、国内対面又は海外対面である場合には非対面チャネルではないと判定する。本実施の形態において、このようにカード利用チャネルが非対面チャネルであるかの判定を行うのは、主要な検知対象行為であるクレマスの如き不正利用は、非対面チャネルのみで行われる可能性が高いためである。
そして、非対面チャネルではないと判定した場合(SB7、No)、クレマスが行われている可能性が低いことから、端末単位でのスコアリングを行う必要性は低いため、第1分析対象端末履歴情報や第2分析対象端末履歴情報の生成等を行うことなく、情報蓄積生成処理を終了して、不正検知処理に戻る。
一方、非対面チャネルであると判定した場合(SB7、Yes)、情報蓄積生成部14は、承認情報に基づいて、端末履歴情報DB12cの第1端末履歴情報と第2端末履歴情報とを更新する(SB8)。例えば、情報蓄積生成部14は、所定方法で一意キーを採番し、この一意キーを主キーとして承認情報に付加することによって第1端末履歴情報を生成し、この第1端末履歴情報を端末履歴情報DB12cに追加する。また、情報蓄積生成部14は、承認情報に含まれる端末番号を主キーとし、承認情報に含まれる承認受付年月日及び承認受付時刻を含む第2端末履歴情報を生成し、この第2端末履歴情報を端末履歴情報DB12cに蓄積する。この際、第2端末履歴情報の他の情報(過去1回前からの経過時間等)は、端末履歴情報DB12cにそれまでに蓄積された第1端末履歴情報であって、承認情報に含まれる端末番号に対応する第1端末履歴情報を参照することによって生成する。
また、情報蓄積生成部14は、承認情報に基づいて、第1分析対象端末履歴情報と第2分析対象端末履歴情報とを生成し、これらを端末履歴情報DB12cに蓄積する(SB9)。例えば、情報蓄積生成部14は、承認情報に含まれる端末番号に対応する第2端末履歴情報を端末履歴情報DB12cから取得し、当該取得した第2端末履歴情報を公知の方法で統計処理等することで、第1分析対象端末履歴情報の中で端末番号以外の各情報を取得する。そして、当該取得した各情報に端末番号を対応付けることで第1分析対象端末履歴情報を生成し、当該生成した第1分析対象端末履歴情報を端末履歴情報DB12cに蓄積する。また、情報蓄積生成部14は、承認情報に含まれる端末番号に対応する第1端末履歴情報及び第2端末履歴情報を端末履歴情報DB12cから取得し、当該取得した第1端末履歴情報及び第2端末履歴情報を公知の方法で統計処理等することで、第2分析対象端末履歴情報の中で端末番号以外の各情報を取得する。そして、当該取得した各情報に端末番号を対応付けることで第2分析対象端末履歴情報を生成し、当該生成した第2分析対象端末履歴情報を端末履歴情報DB12cに蓄積する。
また、このようにSB8とSB9において各履歴情報を蓄積する際、情報蓄積生成部14は、予め設定されている桁の数及び位置に基づいて、端末番号の全桁に対する丸め桁を特定し、当該特定された丸め桁に対応する端末番号を有するカード端末をグループ化して、「丸め桁」に対応する各データを生成して各履歴情報に含める。この丸め桁の意義等については後述する。これにて情報蓄積生成処理を終了して、図14の不正検知処理に戻る。
(処理−スコアリング処理)
次に、図14のスコアリング処理(SA2)について説明する。このスコアリング処理は、不正検知を適用して構成されたスコアリングモデルを用いてスコアを算定する処理であり、スコアリング部15によって実行される。図16は、スコアリング処理のフローチャートである。スコアリング部15は、図15のSB3で受信した承認情報、SB4で取得した会員情報、SB6で生成した第1分析対象会員履歴情報及び第2分析対象会員履歴情報の中から、スコアリングモデルに投入する説明変数を算定するための所定の複数のデータ項目を取得する(SC1)。例えば、データ項目としては、承認受付時刻、利用金額、商品コード等がある。
そして、スコアリング部15は、SC1で取得した複数のデータ項目を用いて、説明変数変換処理(SC2)、及び回帰係数変換処理(SC3)を行うことで、スコアリングモデルに投入する説明変数を算定する。この際、説明変数テーブル12fによって設定されている各説明変数の有効性を用いて、全ての説明変数の合計に対する各説明変数の有効性を維持しつつ、説明変数を算定する。このような説明変数の算定には、例えば、本願出願人による特願2011−034012の回帰分析を適用することができる。ただし、これら説明変数変換処理や回帰係数変換処理のその他の具体的な処理としては、公知の処理を適用することができるので、その詳細な説明は省略する。
次いで、スコアリング部15は、算定した説明変数を、不正検知を適用して構築された所定のスコアリングモデルに投入することにより、スコア(会員履歴スコアリング処理においては、会員単位での予想不正率)を算定する(SC4)。ただし、スコアリングモデルとしては公知のモデルを使用することができるので、その詳細な説明は省略する。これにて会員履歴スコアリング処理を終了し、図14の不正検知処理に戻る。
(スコア補正処理)
次に、図14のスコア補正処理(SA3)について説明する。この処理は、スコアリングモデルを用いて算定されたスコアを補正することにより、最終的に不正判定に使用するスコア(以下、最終スコア)を算定する処理であり、スコア補正部16によって実行される。図17は、スコア補正処理のフローチャートである。
まず、スコア補正部16は、図15のSB7と同様に、承認情報に基づいて、カード利用チャネルが非対面チャネルであるか否かを判定する(SD1)。
そして、カード利用チャネルが非対面チャネルである場合(SD1、Yes)、スコア補正部16は、スコアを属性情報、会員履歴情報、及び端末履歴情報に基づいて補正する(SD2)。すなわち、カード利用チャネルが非対面チャネルである場合には、クレマスが行われる可能性があるため、クレマスに特有のカード利用パターンが行われた場合に、スコアを高くする補正を行う。例えば、クレマスに特有の複数のカード利用パターンの各々を予め「補正条件」として複数設定しておき、各補正条件に合致した場合に加算する「補正スコア」も予め設定しておく。そして、各補正条件に合致したか否かを判定し、合致した場合には、スコアリング処理で算定したスコアに、当該合致した補正条件に対応する補正スコアを加算する。これら補正条件や補正スコアの具体的内容は任意であるが、例えば、「承認受付時刻=23時から1時の間、かつ、利用金額=6万円以上、かつ、過去1回前からの経過時間(第2会員履歴情報)=100秒以下、かつ、過去1回前からの経過時間(第2端末履歴情報)=1000秒以下」のように設定され、補正スコア=200のように設定される(この場合、スコアリング処理で算定したスコア=550の場合であって、補正条件に合致した場合には、最終スコア=550+200=750になる)。
特に、カード利用チャネルが非対面チャネルである場合におけるスコア補正において、端末履歴情報を考慮した補正を行うことにより、スコアの精度を高めることができる。すなわち、近年のクレマスは、不正使用者が、不正に生成等した最初のカード番号を店舗において1度だけ使用し、この使用が承認されなかった場合には、この最初のカード番号の一部だけを自動的に代えることにより2番目のカード番号を生成し、当該次の2番目のカード番号を同一店舗において1度だけ使用し、この使用が承認されなかった場合には、この2番目のカード番号の一部だけを自動的に代えることにより3番目のカード番号を生成し、以降同様に、カード番号の生成と使用を、使用が承認されるまで繰り返すことで行われる。このようなクレマスにおいては、各カード番号は1度しか不正使用されないため、各カード番号に対する不正使用の履歴情報も1レコードしか存在せず、カード番号単位(すなわち会員番号単位)の履歴情報のみを参照しても、不正使用を検知することが困難である。一方、このようなクレマスでは、一部の番号だけが異なる多数のカード番号が同一店舗に不正使用されるので、同一店舗に設置された1台又は複数台のカード端末の端末番号に対する不正使用の履歴情報も複数存在することになり、端末番号単位(すなわちカード端末単位)の履歴情報を参照することで、これまで検知が困難であった不正使用を検知することが可能になる。
ここで、同一店舗に複数台のカード端末が設置されている場合には、一部の番号だけが異なる多数のカード番号が不正使用された場合であっても、店舗側のシステム構成等によっては不正使用が各カード端末に振り分けられてしまうことで、不正使用が各カード端末に分散してしまう結果、全桁に対応した端末番号単位の履歴情報では、不正使用の検知精度が低下する可能性がある。そこで、上記のように桁を丸めることで、不正使用が各カード端末に振り分けられた場合であっても、同一店舗におけるカード端末をグループ化して同一視することで、不正使用の検知精度を向上させることが可能になる。このような観点から、SE2においては、全桁や丸め桁に対応する端末履歴情報に基づいて判定を行う補正条件を予め設定しておき、この補正条件に基づく判定結果に応じた補正スコアを加算することで、不正使用の可能性が高い場合にはスコアを高くしている。
一方、カード利用チャネルが非対面チャネルではない場合(SD1、No)、スコア補正部16は、スコアを属性情報及び会員履歴情報に基づいて補正する(SD3)。すなわち、カード利用チャネルが非対面チャネルではない場合(対面チャネルである場合)には、クレマスが行われる可能性がないため、端末履歴情報を考慮することなく補正を行う。この場合においても、「補正条件」と「補正スコア」を予め設定しておき、各補正条件に合致したか否かを判定し、合致した場合には、スコアリング処理で算定したスコアに、当該合致した補正条件に対応する補正スコアを加算する。
なお、これらSD2やSD3の処理は、条件に応じてさらに分類し、各分類に応じて補正条件や補正スコアを変えてもよい。例えば、SD3の処理は、利用チャネルに基づいて、対面国内チャネルや対面海外チャネルに分類し、これら各分類に応じて異なる補正条件や異なる補正スコアを適用してもよい。
(処理−不正判定処理)
次に、図14の不正判定処理(SA4)について説明する。この処理は、スコア補正処理で補正されることで算定された最終スコア等を参照し、承認要求が行われたカードの利用が不正利用であるか否かを判定する処理であり、不正判定部17によって実行される。図18は、不正判定処理のフローチャートである。
不正判定部17は、図15のSB3で受信した承認情報、SB4で取得した会員情報、SB6で生成した第1分析対象会員履歴情報及び第2分析対象会員履歴情報、SB9で第1分析対象端末履歴情報及び第2分析対象端末履歴情報を生成した場合にはこれら第1分析対象端末履歴情報及び第2分析対象端末履歴情報、及び、図17のスコア補正処理で算定された最終スコアが、所定のルールに合致するか否かを判定する(SE1)。「ルール」とは、不正利用の可能性が高いパターンを示す判定基準であり、例えば、不正検知システム10の担当者によって複数のルールが設定されて予め記憶部12に記憶されている。一例としては、「最終スコア=600点以上、利用金額=10万円以上、過去1回前の利用金額=10万円以上、かつ、過去1回前からの経過時間=5分以内」というルールが設定されており、不正判定部17は、上記取得した各情報に照らして当該ルールに含まれる全ての条件が満たされるか否かを判定し、満たされる場合には、当該ルールに合致すると判定される(このように合致すると判定されたルールを、ヒットルールと称する)。
そして、所定の複数のルールのうち、いずれか一つ以上のルールに合致すると判定された場合(SE2、Yes)、不正判定部17は、照会要求が行われている承認を保留する旨を、承認ホスト30に送信する(SE3)。次いで、不正判定部17は、SE1の判定に用いた各情報と、SE1で判定されたヒットルールを一意に識別するヒットルールIDとを含む情報であって、承認情報の利用者会員番号を主キーとする不正判定結果情報を生成して不正判定結果情報DB12dに蓄積する(SE4)。
次いで、不正判定部17は、上記生成した不正判定結果情報を不正判定端末40に送信する(SE5)。この結果、不正判定端末40に設けたモニタに不正判定結果情報が出力されるので、業務担当者は、この不正判定結果情報を参照することで、照会が要求されているカードの利用が不正利用であるか否かを最終的に判断し、この不正判定結果を不正判定端末40を介して不正検知システム10に送信する。不正判定部17は、不正判定結果を受信すると(SE6、Yes)、この不正判定結果を承認ホスト30に送信して(SE7)、不正判定処理を終了し、不正検知処理に戻る。
(処理−システム管理処理)
次に、図14のシステム管理処理(SA5)について説明する。この処理は、スコアリングモデルの精度の分析や評価を行い、必要に応じてスコアリングモデルの更新を行う処理であり、システム管理部18によって実行される。図19は、システム管理処理のフローチャートである。
システム管理部18は、図15のSB3で受信した承認情報、図16のSC4でスコアリングモデルに投入された説明変数又は図17のSD4でスコアリングモデルに投入された説明変数、及び、図17のスコア補正処理で算定された最終スコアを含む情報であって、承認情報の利用者会員番号を主キーとするスコアリング情報を生成してスコアリング情報DB12eに蓄積する(SF1)。そして、システム管理部18は、システム管理端末50からの要求に応じて(SF2、Yes)、このスコアリング情報をスコアリング情報DB12eから取得してシステム管理端末50に送信する(SF3)。この結果、システム管理端末50に設けたモニタにスコアリング情報が出力されるので、システム管理担当者は、このスコアリング情報を参照することで、スコアリングモデルの精度を所定方法で解析する。そして、システム管理担当者は、この精度のレポート作成を定期的に行うと共に、スコアリングモデルが劣化している場合には、システム管理端末50から不正検知システム10に更新データを送信することで、スコアリングモデルの各パラメータを変更し、スコアリングモデルの精度の維持及び向上を図る。例えば、図13に例示した各説明変数の有効性を見直す。その後、業務ホスト20は、システム管理端末50から送信された更新データに基づいて(SF4、Yes)、スコアリングモデルの更新等を行う(SF5)。これにてシステム管理処理を終了し、不正検知処理を終了する。
(実施の形態の効果)
このように本実施の形態によれば、従来のように会員単位ではなく端末単位で、履歴情報を生成して不正判定用のスコアを算定できるので、1つの店舗等において連続して異なるカード番号の利用が不正に行われたような場合であっても、この不正利用を検知することが可能になり、不正検知の精度を高めることができる。
また、端末番号の桁数に基づいて同一グループにグループ化された1台又は複数台の端末を対象として端末スコアを算定できるので、1つの店舗等に複数の売り場が設けられている場合において、特定の売り場に設定された複数の端末において連続して異なるカード番号の利用が不正に行われたような場合であっても、この不正利用を検知することが可能になり、不正検知の精度を高めることができる。
また、端末毎のカードの決済の承認依頼数に基づいて同一グループにグループ化された1台又は複数台の端末を対象として端末スコアを算定できるので、1つの店舗等に複数の売り場が設けられている場合において、特定の売り場に設定された複数の端末において連続して異なるカード番号の利用が不正に行われたような場合であっても、この不正利用を検知することが可能になり、不正検知の精度を一層高めることができる。
また、カードの利用チャネルが非対面チャネルである場合にのみ、端末単位で履歴情報を生成して不正判定用のスコアを算定できるので、カードの利用状況に合致した方法で履歴情報の生成やスコアの算定を行うことが可能になり、不正検知の精度を一層高めることができる。
また、端末単位で履歴情報を生成して不正判定用のスコアを算定することに加えて、会員単位で履歴情報を生成して不正判定用のスコアを算定し、これらを統合して不正判定用のスコアを算定できるので、不正検知の精度を一層高めることができる。
(実施の形態に対する変形例)
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(変形例−分散や統合について)
上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散や統合して構成できる。例えば、不正検知システム10の機能の一部を承認ホスト30や不正判定端末40に持たせてもよく、あるいは、不正検知システム10の機能を複数台のコンピュータに分散して持たせてもよい。また、回帰分析処理の一部として説明した処理を、他の処理で行う等、各処理の一部を相互に入れ替えてもよい。
(チャネルについて)
上記実施の形態においては、カード利用チャネルが非対面チャネルであるか否かの判定を行い、非対面チャネルである場合のみに第1分析対象端末履歴情報や第2分析対象端末履歴情報の生成等を行ったり、端末スコアの算定を行っているが、不正検知対象が対面チャネルで行われる可能性がある場合には、対面チャネルの場合であっても、これら第1分析対象端末履歴情報や第2分析対象端末履歴情報の生成等を行ったり、端末スコアの算定を行うようにしてもよい。また、カード利用チャネルが国内チャネルと海外チャネルのいずれであるのかを判定し、いずれか一方の場合のみに、第1分析対象端末履歴情報や第2分析対象端末履歴情報の生成等を行ったり、端末スコアの算定を行うようにしてもよい。
1 承認システム
10 不正検知システム
11 ネットワークIF
12 記憶部
12a 会員情報DB
12b 会員履歴情報DB
12c 端末履歴情報DB
12d 不正判定結果情報DB
12e スコアリング情報DB
12f 説明変数テーブル
13 制御部
14 情報蓄積生成部
15 スコアリング部
16 スコア補正部
17 不正判定部
18 システム管理部
20 業務ホスト
30 承認ホスト
40 不正判定端末
50 システム管理端末
60 ネットワーク

Claims (4)

  1. カードの不正利用を検知する不正検知システムであって、
    カードの過去の利用履歴に関する情報であって、カードの正当な利用者である会員を一意に識別するための利用者会員番号を含む会員履歴情報を格納する会員履歴情報格納手段と、
    カードの過去の利用履歴に関する情報であって、カードの決済に使用された端末を一意に識別するための端末番号を含む端末履歴情報を格納する端末履歴情報格納手段と、
    前記端末におけるカードの使用が不正であるか否かの分析の要求を所定方法で受け付けた場合に、当該分析の対象であるカードの使用を行った利用者会員番号を所定方法で取得し、当該取得した利用者会員番号と前記会員履歴情報格納手段に格納された前記会員履歴情報とに基づいて、当該分析の対象であるカードの利用履歴に関する会員単位の情報である分析対象会員履歴情報を生成し、かつ、当該分析の対象であるカードの使用が行われた端末の端末番号を所定方法で取得し、当該取得した端末番号と前記端末履歴情報格納手段に格納された前記端末履歴情報とに基づいて、当該分析の対象であるカードの利用履歴に関する端末単位の情報である分析対象端末履歴情報を生成する情報蓄積生成手段と、
    前記情報蓄積生成手段にて生成された前記分析対象会員履歴情報に基づいて、前記分析の対象であるカードの使用が不正である可能性を示すスコアを算定するスコアリング手段と、
    前記情報蓄積生成手段にて生成された前記分析対象会員履歴情報及び前記分析対象端末履歴情報に基づいて、前記スコアリング手段にて算定されたスコアを補正することにより最終スコアを算定するスコア補正手段と、
    前記スコア補正手段にて補正された前記最終スコアに基づいて、前記分析の対象である端末におけるカードの使用が不正であるか否かを判定する不正判定手段とを備え、
    前記情報蓄積生成手段は、前記端末履歴情報格納手段に格納された前記端末履歴情報に含まれる端末番号に基づいて、前記端末毎のカードの決済の承認依頼数を算定し、当該算定した承認依頼数に基づいて前記端末を複数のグループの中のいずれかのグループにグループ化し、前記複数のグループの各々のグループにグループ化された端末を対象として前記分析対象端末履歴情報を生成し、
    前記スコア補正手段は、前記承認依頼数に基づいて前記複数のグループの各々のグループにグループ化された端末を対象とする前記分析対象端末履歴情報に基づいてスコアを補正する、
    不正検知システム。
  2. 前記情報蓄積生成手段は、前記端末履歴情報格納手段に格納された前記端末履歴情報に含まれる端末番号の桁数に基づいて前記端末をグループ化し、同一グループにグループ化された端末を対象として前記分析対象端末履歴情報を生成し、
    前記スコア補正手段は、前記端末番号の桁数に基づいて同一グループにグループ化された端末を対象とする前記分析対象端末履歴情報に基づいてスコアを補正する、
    請求項1に記載の不正検知システム。
  3. 前記スコア補正手段は、前記カードの利用チャネルが非対面チャネルであるか否かを所定方法で判定し、非対面チャネルでない場合には、前記情報蓄積生成手段にて生成された前記分析対象会員履歴情報に基づいて、前記スコアリング手段にて算定されたスコアを補正し、非対面チャネルである場合には、前記情報蓄積生成手段にて生成された前記分析対象会員履歴情報及び前記分析対象端末履歴情報に基づいて、前記スコアリング手段にて算定されたスコアを補正する、
    請求項1又は2に記載の不正検知システム。
  4. カードの不正利用を検知する不正検知プログラムであって、
    コンピュータは、
    カードの過去の利用履歴に関する情報であって、カードの正当な利用者である会員を一意に識別するための利用者会員番号を含む会員履歴情報を格納する会員履歴情報格納手段と、
    カードの過去の利用履歴に関する情報であって、カードの決済に使用された端末を一意に識別するための端末番号を含む端末履歴情報を格納する端末履歴情報格納手段を備え、
    前記コンピュータを、
    前記端末におけるカードの使用が不正であるか否かの分析の要求を所定方法で受け付けた場合に、当該分析の対象であるカードの使用を行った利用者会員番号を所定方法で取得し、当該取得した利用者会員番号と前記会員履歴情報格納手段に格納された前記会員履歴情報とに基づいて、当該分析の対象であるカードの利用履歴に関する会員単位の情報である分析対象会員履歴情報を生成し、かつ、当該分析の対象であるカードの使用が行われた端末の端末番号を所定方法で取得し、当該取得した端末番号と前記端末履歴情報格納手段に格納された前記端末履歴情報とに基づいて、当該分析の対象であるカードの利用履歴に関する端末単位の情報である分析対象端末履歴情報を生成する情報蓄積生成手段と、
    前記情報蓄積生成手段にて生成された前記分析対象会員履歴情報に基づいて、前記分析の対象であるカードの使用が不正である可能性を示すスコアを算定するスコアリング手段と、
    前記情報蓄積生成手段にて生成された前記分析対象会員履歴情報及び前記分析対象端末履歴情報に基づいて、前記スコアリング手段にて算定されたスコアを補正することにより最終スコアを算定するスコア補正手段と、
    前記スコア補正手段にて補正された前記最終スコアに基づいて、前記分析の対象である端末におけるカードの使用が不正であるか否かを判定する不正判定手段として機能させるものであり、
    前記情報蓄積生成手段として、前記端末履歴情報格納手段に格納された前記端末履歴情報に含まれる端末番号に基づいて、前記端末毎のカードの決済の承認依頼数を算定し、当該算定した承認依頼数に基づいて前記端末を複数のグループの中のいずれかのグループにグループ化し、前記複数のグループの各々のグループにグループ化された端末を対象として前記分析対象端末履歴情報を生成し、
    前記スコア補正手段として、前記承認依頼数に基づいて前記複数のグループの各々のグループにグループ化された端末を対象とする前記分析対象端末履歴情報に基づいてスコアを補正する、
    ように機能させるための不正検知プログラム。
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