JP5294337B2 - リング状石材加工方法 - Google Patents
リング状石材加工方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5294337B2 JP5294337B2 JP2010185676A JP2010185676A JP5294337B2 JP 5294337 B2 JP5294337 B2 JP 5294337B2 JP 2010185676 A JP2010185676 A JP 2010185676A JP 2010185676 A JP2010185676 A JP 2010185676A JP 5294337 B2 JP5294337 B2 JP 5294337B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ring
- stone
- shaped
- processing
- shape
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Adornments (AREA)
Description
特に、厚さが薄くリング状に加工された石材に対し、加工を施す際には、破損しやすく、加工には特に限界があった。
なお、下記の特許文献1には、石材ではなく金属をリング状に加工する場合の補強構造が提案される。また、下記の特許文献2には、指輪の変形を防止するために、複数の材質を組み合わせる構造が提案される。
この発明は、以上の問題点を解決するために、石材を指輪に加工する作業の際に加わる力によって、リング状の石材が破損することを防止できるリング状石材加工方法を提供することを目的とする。
前記石材補修材と一体化して強度が増した前記リング状の石材の外周面または両端面に加工を施す工程は、前記石材補修材と一体化して強度が増した前記リング状の石材の一方の端面に加工を施す工程であり、
(I)厚さの薄い前記リング状になった石材の一方の端面に、リング状の溝の加工をする作業手順と、(J)貴金属リングを加工製作する作業手順と、(K)前記リング状石材の一方の端面に形成した溝の部分に、前記貴金属リングを嵌合する作業手順と、(L)嵌合が完了した後に、リング全体の整形と研磨を行なう作業手順と、(M)リング状の石材の内部を仮埋めしていた石材補修材を削る作業手順と、を有してなるリング状石材加工方法である。
この発明の実施形態では、指輪1にするため石材をリング状に加工し、次に、このリング状の石材3の一方の端面に、L字状断面の溝5の加工を施し、この溝5の部分に、別に加工した貴金属リング7を嵌合させて、石材リングと貴金属リング7が嵌合した合せリングの指輪1を完成させる加工方法を示す。
(B)図1(A)(B)に示すように、板石9の片面11を研磨し、その片面11全体に、後に行なうサンドブラスト保護用の保護ゴムシート13を貼る。研磨することで、保護ゴムシート13の粘着性を高めることができる。
(C)図1(C)に示すように、次に、その保護ゴムシート13を、加工しようとするリング状の内部15に対応する任意の円の大きさに、切り抜く。
(D)そして、図1(D)に示すように、サンドブラスト装置で、板石9のうち保護ゴムシート13をくり抜いた部分に、孔17を空ける。このサンドブラストの技術は、墓に「・・・家之墓」などと字を彫るときの技術と同じである。このとき、孔17は仮に空けた状態であり、孔17の大きさなどは後で整形する。
1つ。初期段階では、石に孔17を空けるための孔空け機を使用してみたが、孔空け作業中に石材が破損するか、うまくリング状に仕上げることができても、よく見ると無数のヒビが出てしまうか、してしまう。そしてそのヒビが原因で、後の工程などで結局破損してしまった。次にドリルを使用し、タイルの孔空け用として使われる細いドリルのピンで試みたが、やはりヒビが入ってしまい破損の原因になった。
まずは内部の整形を80%ほど仕上げる。100%に仕上げないのには理由がある。それは、後の工程で外側を整形した後に、外側を基準にして全体の厚みなどを細かく計測して、内部の調整をする為である。
このように内部を加工する手順が2度手間にならないように、なぜ外側から整形しないか?という問題がある。それには理由がある。外側を整形した後では石の厚みが薄くなってしまい、内部の整形をする時の力で、リング状の石材3を破損するリスクが高くなるからである。このため、破損のリスクを低くするために、最終的な調整仕上げを残すだけというところまでで、内部の整形は止める。このため80%である。
(F)このリング状に残した保護ゴムシート13を目安に、リング状の外側の大まかな整形を行なう。
板石9のリング状外側の整形には、ディスクグラインダーを使う。ディスクグラインダーにダイヤの刃を付けて、無用な部分を切り落としていく。ディスクグラインダーは、石材加工では一般的に使われている工具である。大まかに切り落としたら、ディスクグラインダーに80番の砥石を付けて、慎重に整形を行う。まず、80番の砥石を付けて削る。整形の段階で石材の破損を防ぐためである。例えばダイアの刃では破損してしまう。この段階で外側の整形は80%程である。
(G)上記(F)の作業の途中で、リング状の保護ゴムシート13は剥がされる。このようにして石材をリング状にする加工が完了する(図2(G))。
(H)次に図2(H)に示すように、リング状の石材3の内周面に石材補修材21であるパテを十分に付着させる。このパテにより、リング状の内部15に存在する孔17の空間を、円盤状に仮に埋め戻す。時間をかけて養生し、円盤状の石材補修材21を硬化させる。この硬化により、石材補修材21はリング状の石材3と一体化し、全体として、一枚の円盤のようになる。こうすることで石材の補強が図られ、図2(I)に示すようなL字状断面の溝5の加工が可能となる。
(L)嵌合および接着が完了した後に、はみ出ている貴金属の整形およびリング全体の研磨を行なう(図2(L))。前述したように少々はみ出ていた貴金属部を、先ほど使用していたダイアモンドヤスリを使用して、石材部分との歪みがなくなるように、整形していく。最終的な細部の石材と貴金属の擦り合わせは、研磨することで滑らかにする。200〜3000番の砥石を使用して、石材と貴金属を同時に研磨し光沢を出す。
このようにして、石材リングと貴金属リング7が嵌合した合せリングの指輪1が、完成する。
以上説明したように、石材を指輪1に加工する作業の際に、加工途中のリング状の石材3(図2(G))の補強を行なうために、リング状の石材3の内周面に石材補修材21を付着させて、リング状の内部15に存在する孔空間を円盤状に埋め戻し、この円盤状の石材補修材21を硬化させる。これにより、リング状の石材3は石材補修材21と固く一体化する。よって、全体として一枚の固い円盤状になり(図2(H))、全体としての強度が増す。その後に、この円盤状の外側に位置するリング状の石材3に対し、外周面または両端面に加工を施す(図2(I))。この加工は、強度が増した円盤状のものに対して行なわれるので、この加工する作業の際に加わる力によって、リング状の石材3が破損することを防止できる。
以上の実施形態では、石材をリング状に加工する工程は、板石9を主にサンドブラストによって加工するものであったが、他の実施形態では、サンドブラストによらない他の加工でも構わない。
Claims (2)
- 指輪にするため石材をリング状に加工し、次に、このリング状の石材の外周面または両端面に加工を施す加工方法であって、前記石材を前記リング状に加工する工程と、前記リング状の石材の内周面に石材補修材を付着させて前記リング状の内部に存在する孔空間を円盤状に埋め戻す工程と、前記円盤状の石材補修材を硬化させ前記リング状の石材と一体化させる工程と、前記石材補修材と一体化して強度が増した前記リング状の石材の外周面または両端面に加工を施す工程と、を有することを特長とするリング状石材加工方法。
- 前記石材を前記リング状に加工する工程は、(A)大きな石から板石を切り出す作業手順と、(B)前記板石の片面にサンドブラスト保護用の保護ゴムシートを貼る作業手順と、(C)前記保護ゴムシートを、加工しようとするリング状の内部に対応する円の大きさに、切り抜く作業手順と、(D)サンドブラスト装置で、板石のうち前記保護ゴムシートをくり抜いた部分に、孔を空ける作業手順と、(E)前記保護ゴムシートを、加工しようとするリング状の外周に沿って切り抜き、リング状に残す作業手順と、(F)前記リング状に残した保護ゴムシートを目安に、板石の前記リング状の外側の整形を行なう作業手順と、(G)前記リング状の保護ゴムシートは剥がされ、石材をリング状にする加工が完了する作業手順と、を有してなり、
前記石材補修材と一体化して強度が増した前記リング状の石材の外周面または両端面に加工を施す工程は、前記石材補修材と一体化して強度が増した前記リング状の石材の一方の端面に加工を施す工程であり、
(I)厚さの薄い前記リング状になった石材の一方の端面に、リング状の溝の加工をする作業手順と、(J)貴金属リングを加工製作する作業手順と、(K)前記リング状石材の一方の端面に形成した溝の部分に、前記貴金属リングを嵌合する作業手順と、(L)嵌合が完了した後に、リング全体の整形と研磨を行なう作業手順と、(M)リング状の石材の内部を仮埋めしていた石材補修材を削る作業手順と、を有してなる請求項1に記載のリング状石材加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010185676A JP5294337B2 (ja) | 2010-08-21 | 2010-08-21 | リング状石材加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010185676A JP5294337B2 (ja) | 2010-08-21 | 2010-08-21 | リング状石材加工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012040264A JP2012040264A (ja) | 2012-03-01 |
JP5294337B2 true JP5294337B2 (ja) | 2013-09-18 |
Family
ID=45897240
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010185676A Expired - Fee Related JP5294337B2 (ja) | 2010-08-21 | 2010-08-21 | リング状石材加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5294337B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3302707B2 (ja) * | 1991-08-30 | 2002-07-15 | オール − エスト・エス・ア | 環状装身具及びその製造方法 |
JPH05131591A (ja) * | 1991-09-25 | 1993-05-28 | Mitsubishi Materials Corp | 貴金属メツシユおよびその製造方法 |
-
2010
- 2010-08-21 JP JP2010185676A patent/JP5294337B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012040264A (ja) | 2012-03-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2005118989A (ja) | チタンおよびチタン合金製の機械部品の自動研磨方法 | |
JP5998574B2 (ja) | スクライビングホイールの製造方法 | |
JP5294337B2 (ja) | リング状石材加工方法 | |
US11407048B2 (en) | Method for producing a workpiece provided with a toothing or profiling | |
TWI674169B (zh) | 刻劃輪及其製造方法 | |
JP2008044070A (ja) | ホーニング砥石 | |
JP5968735B2 (ja) | フェライト磁石の磁場中成形に用いるロアーパンチ、及び当該ロアーパンチの製造方法 | |
JP2007136570A (ja) | 歯車状ダイヤモンドドレッサの製造方法 | |
JP2006255871A (ja) | ホーニング砥石およびその製造方法 | |
JP2018064881A (ja) | 加工工具研磨治具、加工工具の研磨方法、及び歯科補綴物の作製方法 | |
JP2005224917A (ja) | ホーニング砥石 | |
JP5781371B2 (ja) | 砥石工具の製造方法 | |
JPH02256464A (ja) | 歯車型ドレッサの製造方法 | |
JP2007253327A (ja) | 軸付き超砥粒ホイールおよびその製造方法 | |
EP3322842B1 (en) | Forming an article made of metal matrix composite | |
JP6234418B2 (ja) | スクライビングホイール | |
JP6234534B2 (ja) | スクライビングホイール | |
KR20230101102A (ko) | 표면 조도를 향상시키기 위한 다이아몬드 로타리 드레샤 제조방법 | |
CN106313346B (zh) | 刀轮及其制造方法 | |
JP2015139841A (ja) | 切断補助部材および切断方法 | |
ITRM20080521A1 (it) | Mola, metodo e kit di mole per la lavorazione di pietre dure quali marmo, granito e simili. | |
CN203680096U (zh) | 石材复合磨轮 | |
JP2006255804A (ja) | レンズ貼付治具及びその製作方法 | |
JP2019022994A (ja) | スクライビングホイール及びその製造方法 | |
JP2001150318A (ja) | ベルヤトイ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130501 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20130501 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20130604 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130606 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130606 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |