JP5294322B2 - 超音波診断装置及びその制御プログラム - Google Patents

超音波診断装置及びその制御プログラム Download PDF

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本発明は、超音波診断装置に関し、特に生体組織の硬さ又は軟らかさを表す弾性画像を表示する超音波診断装置及びその制御プログラムに関する。
通常のBモード画像と、生体組織の硬さ又は軟らかさを表す弾性画像とを合成して表示させる超音波診断装置が、例えば特許文献1などに開示されている。この種の超音波診断装置において、弾性画像は次のようにして作成される。先ず、生体組織に対し、体表面からの圧迫とその弛緩を繰り返しながら超音波の送受信を行い、エコー信号を取得する。そして、得られたエコー信号に基づいて、生体組織の弾性に関する物理量を算出し、この物理量を色相情報に変換してカラーの弾性画像を作成する。ちなみに、生体組織の弾性に関する物理量としては、例えば生体組織の変形による変位(以下、単に「変位」と云う)などを算出している。
前記物理量の算出手法の一例についてもう少し説明すると、先ず同一音線上における時間的に異なる二つのエコー信号に、所定のデータ数分の幅を有する相関ウィンドウをそれぞれ設定し、この相関ウィンドウ間で相関演算を行なって変位を算出する。例えば特許文献2では、相関ウィンドウ間で相関演算を行なうことによって、両エコー信号の波形のずれを算出し、この波形のずれを変位とみなしている。
特開2005−118152号公報 特開2008−126079号公報
前記相関ウィンドウは、一つのエコー信号に複数設定され、各相関ウィンドウ毎に相関演算が行なわれて、生体組織における各部の変位が算出される。ここで、Bモード画像上に設定された関心領域(ROI:Region Of Interest)内に弾性画像が表示される場合、前記エコー信号において、関心領域における体表面側の端部(関心領域の上端部)に相当する部分から、生体組織深部側の端部(関心領域の下端部)に相当する部分へ向かって前記相関ウィンドウを順次設定し、生体組織における各部の変位が算出される。
前記相関ウィンドウの設定についてさらに説明すると、前記二つのエコー信号のうち、一方のエコー信号においては、前記関心領域の上端部に相当する部分から前記関心領域の下端部に相当する部分にかけて、一定量だけ移動させながら前記相関ウィンドウを順次設定する。また、他方のエコー信号においては、直前の相関ウィンドウにおける相関演算の演算結果(両エコー信号のずれ)を用いて、その相関ウィンドウからの移動量を決定し相関ウィンドウの設定を行なう。
ところで、上述のように、前記上端部が相関ウィンドウの設定開始点となっているが、この設定開始点は、前記二つのエコー信号のいずれにおいても体表面から所定の深さにあたる位置(信号の始まりから所定の時間)になっている。ここで、前記二つのエコー信号は、圧迫とその弛緩とを繰り返しながら取得された信号であるため、前記設定開始点が、それぞれのエコー信号上において異なる位置になる。従って、特に前記設定開始点に設定された前記相関ウィンドウ間の相関演算における相関係数(0〜1)は低くなり、生体組織の弾性を正確に反映した演算結果が得られない。
本発明が解決しようとする課題は、弾性画像表示領域における生体組織の弾性に関する物理量を、より正確に演算することができる超音波診断装置及びその制御プログラムを提供することである。
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、第1の観点の発明は、生体組織に対し、体表面からの圧迫とその弛緩を行ないながら超音波の送受信を行なって得られた同一音線上における時間的に異なる二つのエコー信号に相関ウィンドウを設定し、該相関ウィンドウ間で相関演算を行なって生体組織の弾性に関する物理量を算出する物理量算出部と、生体組織の弾性画像を表示する弾性画像表示領域における弾性画像データを、前記物理量に基づいて作成する弾性画像データ作成部と、を備え、前記物理量算出部は、前記エコー信号において、前記弾性画像表示領域における生体組織深部側の端部に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記弾性画像表示領域における体表面側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって前記相関演算を行ない、生体組織の各部における前記物理量の算出を行なうことを特徴とする超音波診断装置である。
第2の観点の発明は、生体組織に対し、体表面からの圧迫とその弛緩を行ないながら超音波の送受信を行なって得られた同一音線上における時間的に異なる二つのエコー信号に相関ウィンドウを設定し、該相関ウィンドウ間で相関演算を行なって生体組織の弾性に関する物理量を算出する物理量算出部と、生体組織の弾性画像を表示する弾性画像表示領域における弾性画像データを、前記物理量に基づいて作成する弾性画像データ作成部と、を備え、前記物理量算出部は、前記エコー信号において、前記弾性画像表示領域の体表面側の端部に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記弾性画像表示領域における生体組織深部側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって、前記相関演算として第一相関演算を行ない、また前記エコー信号において前記弾性画像表示領域内の所定の点に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記体表面側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって前記相関演算として第二相関演算を行ない、前記弾性画像データ作成部は、前記弾性画像表示領域において、前記所定の点から前記生体組織深部側の端部までは、前記第一相関演算で得られた物理量に基づいて弾性画像データの作成を行ない、また前記体表面側の端部から前記所定の点までは、前記第二相関演算で得られた物理量に基づいて弾性画像データの作成を行なうことを特徴とする超音波診断装置である。
第3の観点の発明は、生体組織に対し、体表面からの圧迫とその弛緩を行ないながら超音波の送受信を行なって得られた同一音線上における時間的に異なる二つのエコー信号に相関ウィンドウを設定し、該相関ウィンドウ間で相関演算を行なって生体組織の弾性に関する物理量を算出する物理量算出部と、生体組織の弾性画像を表示する弾性画像表示領域における弾性画像データを、前記物理量に基づいて作成する弾性画像データ作成部と、を備え、前記物理量算出部は、前記エコー信号において、前記弾性画像表示領域の体表面側の端部に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記弾性画像表示領域における生体組織深部側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって、前記相関演算として第一相関演算を行ない、また前記エコー信号において、前記弾性画像表示領域内の所定の点に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記体表面側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって前記相関演算として第二相関演算を行ない、前記弾性画像データ作成部は、前記弾性画像表示領域において、前記所定の点から前記生体組織深部側の端部までは、前記第一相関演算で得られた物理量に基づいて弾性画像データの作成を行ない、また前記体表面側の端部から前記所定の点までは、前記第一相関演算で得られた物理量と前記第二相関演算で得られた物理量のうち、エラー度の少ない方に基づいて弾性画像データの作成を行なうことを特徴とする超音波診断装置である。
第4の観点の発明は、第2又は3の観点の発明において、前記物理量算出部は、前記第二相関演算を行なう際における前記設定開始点に設定される相関ウィンドウを、前記第一相関演算を行なった相関ウィンドウの中から、前記第一相関演算で得られた相関係数に基づいて選択することを特徴とする超音波診断装置である。
第5の観点の発明は、第3又は4の観点の発明において、前記弾性画像データ作成部は、前記エラー度を、前記第一相関演算において得られる相関係数及び前記第二相関演算において得られる相関係数に基づいて判断することを特徴とする超音波診断装置である。
第6の観点の発明は、生体組織に対し、体表面からの圧迫とその弛緩を行ないながら超音波の送受信を行なって得られた同一音線上における時間的に異なる二つのエコー信号に相関ウィンドウを設定し、該相関ウィンドウ間で相関演算を行なって生体組織の弾性に関する物理量を算出する物理量算出部と、生体組織の弾性画像を表示する弾性画像表示領域における弾性画像データを、前記物理量に基づいて作成する弾性画像データ作成部と、を備え、前記物理量算出部は、前記エコー信号において、前記弾性画像表示領域における体表面側の端部よりも体表面側に相当する部分における所定の点を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記弾性画像表示領域における生体組織深部側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって前記相関演算を行ない、生体組織の各部における前記物理量の算出を行なうことを特徴とする超音波診断装置である。
第7の観点の発明は、コンピュータに、生体組織に対し、体表面からの圧迫とその弛緩を行ないながら超音波の送受信を行なって得られた同一音線上における時間的に異なる二つのエコー信号に相関ウィンドウを設定し、該相関ウィンドウ間で相関演算を行なって生体組織の弾性に関する物理量を算出する物理量算出機能と、生体組織の弾性画像を表示する弾性画像表示領域における弾性画像データを、前記物理量に基づいて作成する弾性画像データ作成機能と、を実行させる超音波診断装置の制御プログラムであって、前記物理量算出機能は、前記エコー信号において、前記弾性画像表示領域における生体組織深部側の端部に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記弾性画像表示領域における体表面側の端部に相当する部分へ向かって前記相関ウィンドウの設定を順次行なって前記相関演算を行ない、生体組織の各部における前記物理量の算出を行なうことを特徴とする超音波診断装置の制御プログラムである。
第8の観点の発明は、コンピュータに、生体組織に対し、体表面からの圧迫とその弛緩を行ないながら超音波の送受信を行なって得られた同一音線上における時間的に異なる二つのエコー信号に相関ウィンドウを設定し、該相関ウィンドウ間で相関演算を行なって生体組織の弾性に関する物理量を算出する物理量算出機能と、生体組織の弾性画像を表示する弾性画像表示領域における弾性画像データを、前記物理量に基づいて作成する弾性画像データ作成機能と、を実行させる超音波診断装置の制御プログラムであって、前記物理量算出機能は、前記エコー信号において、前記弾性画像表示領域における体表面側の端部に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記弾性画像表示領域における生体組織深部側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって、前記相関演算として第一相関演算を行ない、また前記エコー信号において前記弾性画像表示領域内の所定の点に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記体表面側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって前記相関演算として第二相関演算を行ない、前記弾性画像データ作成機能は、前記弾性画像表示領域において、前記所定の点から前記生体組織深部側の端部までは、前記第一相関演算で得られた物理量に基づいて弾性画像データの作成を行ない、また前記体表面側の端部から前記所定の点までは、前記第二相関演算で得られた物理量に基づいて弾性画像データの作成を行なうことを特徴とする超音波診断装置の制御プログラムである。
第9の観点の発明は、コンピュータに、生体組織に対し、体表面からの圧迫とその弛緩を行ないながら超音波の送受信を行なって得られた同一音線上における時間的に異なる二つのエコー信号に相関ウィンドウを設定し、該相関ウィンドウ間で相関演算を行なって生体組織の弾性に関する物理量を算出する物理量算出機能と、生体組織の弾性画像を表示する弾性画像表示領域における弾性画像データを、前記物理量に基づいて作成する弾性画像データ作成機能と、を実行させる超音波診断装置の制御プログラムであって、前記物理量算出機能は、前記エコー信号において、前記弾性画像表示領域の体表面側の端部に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記弾性画像表示領域における生体組織深部側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって、前記相関演算として第一相関演算を行ない、また前記エコー信号において、前記弾性画像表示領域内の所定の点に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記体表面側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって前記相関演算として第二相関演算を行ない、前記弾性画像データ作成機能は、前記弾性画像表示領域において、前記所定の点から前記生体組織深部側の端部までは、前記第一相関演算で得られた物理量に基づいて弾性画像データの作成を行ない、また前記体表面側の端部から前記所定の点までは、前記第一相関演算で得られた物理量と前記第二相関演算で得られた物理量のうち、エラー度の少ない方に基づいて弾性画像データの作成を行なうことを特徴とする超音波診断装置の制御プログラムである。
第10の観点の発明は、コンピュータに、生体組織に対し、体表面からの圧迫とその弛緩を行ないながら超音波の送受信を行なって得られた同一音線上における時間的に異なる二つのエコー信号に相関ウィンドウを設定し、該相関ウィンドウ間で相関演算を行なって生体組織の弾性に関する物理量を算出する物理量算出機能と、生体組織の弾性画像を表示する弾性画像表示領域における弾性画像データを、前記物理量に基づいて作成する弾性画像データ作成機能と、を実行させる超音波診断装置の制御プログラムであって、前記物理量算出機能は、エコー信号において、前記弾性画像表示領域における体表面側の端部よりも体表面側に相当する部分における所定の点を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記弾性画像表示領域における生体組織深部側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって前記相関演算を行ない、生体組織の各部における前記物理量の算出を行なうことを特徴とする超音波診断装置の制御プログラムである。
本発明によれば、前記エコー信号において、弾性画像を表示する領域における生体組織深部側の端部に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、この設定開始点から体表面側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって相関演算を行ない、生体組織の各部における前記物理量の算出を行なう。ここで、生体組織内においては、体表面側と比べて深部側の方が、体表面からの圧迫とその弛緩による生体組織の変位が少ない。従って、弾性画像を表示する領域における生体組織深部側の端部に相当する部分を、前記相関ウィンドウの設定開始点とすることにより、二つのエコー信号における前記設定開始点のずれが少なくなり、この結果前記設定開始点に設定された相関ウィンドウについての相関演算における相関係数が高くなる。これにより、前記弾性画像表示領域における前記物理量を従来より正確に算出することができる。
また、他の発明によれば、前記エコー信号において、前記弾性画像表示領域の体表面側の端部に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、この設定開始点から前記弾性画像表示領域における生体組織深部側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって、前記相関演算として第一相関演算を行ない、また前記エコー信号において前記弾性画像表示領域内の所定の点に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、この設定開始点から前記体表面側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって前記相関演算として第二相関演算を行なう。そして、前記所定の点から前記生体組織深部側の端部までは、前記第一相関演算で得られた物理量に基づいて弾性画像データの作成を行ない、また前記体表面側の端部から前記所定の点までは、相関係数が低くなる可能性が高い前記第一相関演算で得られた物理量に代わり、前記第二相関演算で得られた物理量に基づいて弾性画像データの作成を行なうことにより、前記弾性画像表示領域における前記物理量を従来より正確に演算することができる。
また、前記エコー信号において、前記弾性画像表示領域の体表面側の端部に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、この設定開始点から前記弾性画像表示領域における生体組織深部側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって、前記相関演算として第一相関演算を行ない、また前記エコー信号において前記弾性画像表示領域内の所定の点に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、この設定開始点から前記体表面側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって前記相関演算として第二相関演算を行なう。そして、前記所定の点から前記生体組織深部側の端部までは、前記第一相関演算で得られた物理量に基づいて弾性画像データの作成を行ない、また前記体表面側の端部から前記所定の点までは、前記第一相関演算で得られた物理量と前記第二相関演算で得られた物理量のうち、エラー度の少ない方に基づいて弾性画像データの作成を行なうことにより、前記弾性画像表示領域における前記物理量を従来より正確に演算することができる。
また、前記第二相関演算を行なう際における前記設定開始点に設定される相関ウィンドウを、前記第一相関演算を行なった相関ウィンドウの中から、前記第一相関演算で得られた相関係数に基づいて選択することにより、前記所定の点に設定される相関ウィンドウについて行なわれる相関演算で得られる前記物理量をより正確なものにすることができる。
さらに、他の発明によれば、前記エコー信号において、前記弾性画像表示領域における体表面側の端部よりも体表面側に相当する部分における所定の点を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、この設定開始点から前記弾性画像表示領域における生体組織深部側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって前記相関演算を行ない、生体組織の各部における前記物理量の算出を行なう。ここで、前記二つのエコー信号のうち、一方のエコー信号においては一定量だけ移動させながら前記相関ウィンドウを順次設定し、また他方のエコー信号においては直前の相関ウィンドウにおける相関演算の演算結果を用いてその相関ウィンドウからの移動量を決定して相関ウィンドウを設定し、相関演算を行なう場合、前記設定開始点に設定された相関ウィンドウから順次移動するにつれて、相関係数が次第に高くなる。従って、前記設定開始点を前記弾性画像表示領域における体表面側の端部よりも体表面側に相当する部分にすることにより、前記弾性画像表示領域内に設定される相関ウィンドウについての相関演算で得られる前記物理量を従来より正確に算出することができる。
本発明に係る超音波診断装置の一実施形態の概略構成を示すブロック図である。 図1に示す超音波診断装置の弾性画像処理部の構成を示すブロック図である。 図1に示す超音波診断装置の表示部に表示された超音波画像の一例を示す図である。 図3に示す超音波画像における関心領域を示す図である。 第一実施形態において、同一音線上における時間的に異なる二つのエコー信号に設定される相関ウィンドウを説明するための図である。 第二実施形態における関心領域を示す図である。 第二実施形態における第一相関演算において、同一音線上における時間的に異なる二つのエコー信号に設定される相関ウィンドウを説明するための図である。 第二実施形態における第二相関演算において、同一音線上における時間的に異なる二つのエコー信号に設定される相関ウィンドウを説明するための図である。 第三実施形態における関心領域を示す図である。 第三実施形態において、同一音線上における時間的に異なる二つのエコー信号に設定される相関ウィンドウを説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。
(第一実施形態)
先ず、第一実施形態について図1〜図5に基づいて説明する。図1に示す超音波診断装置1は、超音波プローブ2、送受信部3、Bモード画像処理部4、弾性画像処理部5、合成部6、表示部7を備え、さらに制御部8及び操作部9を備える。
前記超音波プローブ2は、生体組織に対して超音波の送受信を行なう。この超音波プローブ2を生体組織の表面に当接させた状態で圧迫と弛緩を繰り返しながら超音波の送受信を行なって取得されたエコー信号に基づいて、後述のように弾性画像が作成される。
前記送受信部3は、前記超音波プローブ2を所定のスキャンパラメータで駆動させてスキャン面を走査させる。また、前記超音波プローブ2で得られたエコー信号について、整相加算処理等の信号処理を行なう。
前記Bモード画像処理部4は、前記送受信部3から出力されたエコー信号に対し、対数圧縮処理、包絡線検波処理等のBモード処理を行い、Bモード画像データを作成する。
前記弾性画像処理部5は、前記送受信部3から出力されたエコー信号に基づいて、弾性画像データを作成する。この弾性画像処理部5は、図2に示すように、変位算出部51と弾性画像データ作成部52とを有する。
前記変位算出部51は、生体組織における各部の弾性に関する物理量として、前記超音波プローブ2による圧迫とその弛緩によって生じた生体組織における各部の変形による変位(以下、単に「変位」と云う)を算出する(変位算出機能)。前記変位算出部51は、同一音線上において時間的に異なる二つのエコー信号に基づいて変位を算出する。詳細は後述する。前記変位算出部51は本発明における物理量算出部の実施の形態の一例であり、また前記変位算出機能は本発明における物理量算出機能の実施の形態の一例である。
また、前記弾性画像データ作成部52は、前記変位算出部51によって算出された変位を色相情報に変換し、弾性画像を表示する弾性画像表示領域における弾性画像データを作成する(弾性画像データ作成機能)。前記弾性画像データ作成部52は本発明における弾性画像データ作成部の実施の形態の一例であり、また前記弾性画像データ作成機能は本発明における弾性画像データ作成機能の実施の形態の一例である。
ここで、前記弾性画像表示領域は、スキャン面全体であってもよく、また操作者によって設定された関心領域(ROI:Region Of Interest)であってもよい。本例では、後述するように関心領域R(図3参照)が前記弾性画像表示領域になっている。
前記Bモード画像処理部4で作成されたBモード画像データと、前記弾性画像処理部5で作成された弾性画像データは、前記合成部6で合成される。具体的には、この合成部6は、一フレーム分の前記Bモード画像データと前記弾性画像データとを加算処理し、前記表示部7に表示する一フレーム分の超音波画像データを作成する。そして、前記合成部6で得られた超音波画像データは、図3に示すように、白黒のBモード画像BGとカラーの弾性画像EGとが合成された超音波画像Gとして前記表示部7に表示される。ちなみに、本例では、弾性画像EGは、関心領域Rについて作成され表示されており、前記弾性画像表示領域は、関心領域Rになっている。
前記制御部8は、CPU(Central Processing Unit)で構成され、図示しない記憶部に記憶された制御プログラムを読み出し、前記変位算出機能、前記弾性画像データ作成機能を実行させ、その他前記超音波診断装置1の各部における機能を実行させる。また、前記操作部9は、操作者が指示や情報を入力するためのキーボード及びポインティングデバイス(図示省略)などを含んで構成されている。
さて、本例の超音波診断装置1の作用について説明する。前記送受信部3は、前記超音波プローブ2から被検体の生体組織へ超音波を送信させ、そのエコー信号を取得する。このとき、前記超音波プローブ2により、被検体への圧迫とその弛緩を繰り返しながら超音波の送受信を行う。
前記Bモード画像処理部4は、前記送受信部3からのエコー信号に基づいてBモード画像データを作成する。また、前記弾性画像処理部5は、前記送受信部3からのエコー信号に基づいて弾性画像データを作成する。
弾性画像データの作成について図4及び図5に基づいて詳しく説明する。図4に示す関心領域Rにおいて一点鎖線Lは図5に示すエコー信号Sa,Sbの音線位置を示している。この一点鎖線L上における関心領域Rの上端部qに相当するエコー信号Sa上の点が点Qであり、一点鎖線L上における関心領域Rの下端部pに相当するエコー信号Sa上の点が点Pである。また、エコー信号Sb上において関心領域Rの上端部qに相当する点を点Q′とし、エコー信号Sbにおいて関心領域Rの下端部pに相当するエコー信号Sb上の点を点P′とする。すなわち、図5において、右側が生体組織深部側であり、左側が体表面側になっている。前記関心領域Rの上端部qは、本発明における弾性画像表示領域の体表面側の端部の実施の形態の一例であり、また前記下端部pは、本発明における弾性画像表示領域の生体組織深部側の端部の実施の形態の一例である。
ちなみに、点P,P′は、前記エコー信号Sa,Sbの終端部にあたるt3から時間Tαだけ遡ったt2に位置し、また点Q,Q′は、前記エコー信号Sa,Sbの終端部にあたるt3から時間Tβだけ遡ったt1に位置する。
ここで、前記エコー信号Saよりも前記エコー信号Sbの方が、生体組織が圧迫を受けた状態であり、前記エコー信号Sbは体表面側の部分の波形が前記エコー信号Saよりも圧縮されたような波形になっている。
前記弾性画像処理部5における変位算出部51は、同一音線上における時間的に異なる二つのエコー信号Sa,Sbに、相関ウィンドウWa,Wbをそれぞれ設定し、この相関ウィンドウWa,Wb間で相関演算を行なって、前記エコー信号Sa,Sbのずれ量を算出する(詳細は前記特許文献2参照)。そして、前記変位算出部51は、前記エコー信号Sa,Sbのずれ量を生体組織の各部における変位とする。
前記変位算出部51は、前記エコー信号Saにおいて点Pから点Qまで、前記相関ウィンドウWaを複数設定する。また,前記エコー信号Sbにおいて、点P′から点Q′まで、前記相関ウィンドウWbを複数設定する。すなわち、前記エコー信号Saには、相関ウィンドウWa1,Wa2,Wa3,・・・,WaNを設定し、前記エコー信号Sbには、相関ウィンドウWb1,Wb2,Wb3,・・・,WbNを設定する。そして、前記相関ウィンドウWa1,Wb1間、前記相関ウィンドウWa2,Wb2間、前記相関ウィンドウWa3,Wb3間、・・・、前記相関ウィンドウWaN,WbN間で相関演算を行なう。
ちなみに、前記各エコー信号Sa,Sbにおいて、隣り合う相関ウィンドウ(例えば、相関ウィンドウWa1と相関ウィンドウWa2)は、互いに重なり合っていてもよい。
前記変位算出部51による変位の算出についてもう少し説明すると、前記変位算出部51は、前記エコー信号Saにおいては、先ず前記点Pを前記相関ウィンドウWaの設定開始点とし、また前記エコー信号Sbにおいては、先ず前記点P′を前記相関ウィンドウWbの設定開始点とする。すなわち、前記エコー信号Saにおいては、前記点Pを設定開始点として相関ウィンドウWa1を設定し、また前記エコー信号Sbにおいては、前記点P′を設定開始点として相関ウィンドウWb1を設定する。ちなみに、前記相関ウィンドウWa1と前記相関ウィンドウWb1におけるデータ数は同じである。このようにして前記相関ウィンドウWa1,Wb1が設定されると、これら相関ウィンドウWa1,Wb1間で相関演算C1を行なう。
ここで、生体組織内においては、体表面側と比べて深部側の方が、体表面からの圧迫とその弛緩による生体組織の変位が少ない。従って、生体組織深部側である点P,P′を前記相関ウィンドウWa,Wbの設定開始点とすることにより、体表面側である点Q,Q′を設定開始点とするよりも、二つのエコー信号Sa,Sbにおける前記設定開始点のずれが少なくなる。この結果、前記設定開始点に設定された相関ウィンドウWa1,Wb1についての相関演算C1における相関係数が高くなり、変位をより正確に算出することができる。
次に、前記変位算出部51は、相関ウィンドウWa2,Wb2を設定する。具体的には、前記変位算出部51は、前記エコー信号Saにおいて、前記相関ウィンドウWa2を、前記相関ウィンドウWa1から一定量だけ移動させて設定する。また、前記変位算出部51は、前記エコー信号Sbにおいて、前記相関演算C1の演算結果を用いて前記相関ウィンドウWb1からの移動量を決定して前記相関ウィンドウWb2を設定する(相関ウィンドウの設定方法の詳細については前記特許文献2参照)。ちなみに、前記相関ウィンドウWa2と前記相関ウィンドウWb2におけるデータ数は異なっている場合がある(相関ウィンドウWa3,Wb3以降についても同様)。そして、前記変位算出部51は、前記相関ウィンドウWa2,Wb2間で相関演算C2を行なう。
以降、前記変位算出部51は、前記エコー信号Saに、点Qへ向かって一定量だけ移動させながら相関ウィンドウWa3〜WaN(一部のみ図示)を順次設定し、また前記エコー信号Sbに、点Q′へ向かって直前の相関ウィンドウの演算結果から移動量を決定した上で相関ウィンドウWb3〜WbN(一部のみ図示)を順次設定して、相関演算C3(相関ウィンドウWa3,Wb3間の相関演算)〜CN(相関ウィンドウWaN,WbN間の相関演算)を行なう。これにより、前記関心領域R内における一音線分の変位の算出が完了する。前記変位算出部51は、前記関心領域R内における各音線の変位を算出し、一フレーム分の変位の算出を行なう。
ちなみに、弾性画像が動画である場合、次のフレームの弾性画像を作成する際の変位の算出は、前記エコー信号Sbと、このエコー信号Sbとは時間的に異なる同一音線上のエコー信号(図示省略)とを用いて上記と同様にして行なう。この場合、例えば前記エコー信号Sbには新たに相関ウィンドウを設定する。
前記変位算出部51で変位が算出されると、前記弾性画像データ作成部が弾性画像データを作成する。そして、この弾性画像データと前記Bモード画像処理部4で作成されたBモード画像データとを前記合成部6で合成して超音波画像Gを作成し、前記表示部7に表示する。
以上説明した本例の超音波診断装置1によれば、上述のように、前記設定開始点P,P′に設定された相関ウィンドウWa1,Wb1についての相関演算C1における相関係数が高くなり、変位をより正確に算出することができる。また、前記相関ウィンドウWa2,Wb2についての相関演算C2においては、相関係数が高い相関演算C1の演算結果を用いた相関ウィンドウの設定が行なわれるので、前記相関演算C1と同様に相関係数が高くなる。そして、以降の相関ウィンドウについての相関演算C3〜CNにおいても、直前の相関ウィンドウについて相関係数が高い相関演算の結果を用いた相関ウィンドウの設定が行なわれるので、結果として、前記関心領域Rにおいて変位を従来より正確に算出することができる。
(第二実施形態)
次に、第二実施形態について図6〜図8に基づいて説明する。なお、以下の説明では、第一実施形態と異なる部分についてのみ説明するものとする。
図6に示す関心領域Rにおいて一点鎖線Lは図7及び図8に示すエコー信号Sa,Sbの音線位置を示している。第一実施形態と同様に、前記一点鎖線L上における関心領域Rの上端部qに相当するエコー信号Sa上の点が点Qであり、一点鎖線L上における関心領域Rの下端部pに相当するエコー信号Sa上の点が点Pである。また、エコー信号Sb上において関心領域Rの上端部qに相当する点を点Q′とし、エコー信号Sbにおいて関心領域Rの下端部pに相当するエコー信号Sb上の点を点P′としている。
本例では、前記変位算出部51は、図7に示すように、前記エコー信号Sa,Sbにおける点Q,Q′を設定開始点として点P,P′へ向かって相関ウィンドウWa,Wbを順次設定して相関演算を行ない、また図8に示すように、前記エコー信号Sa,Sbにおいて点P,P′と点Q,Q′との間における所定の点X,X′を設定開始点として点Q,Q′へ向かって相関ウィンドウWa,Wbを順次設定して相関演算を行なう。設定開始点Q,Q′から点P,P′へ向かって相関ウィンドウWa,Wbを設定して行なう一連の相関演算を第一相関演算とし、また設定開始点X,X′から点Q,Q′へ向かって相関ウィンドウWa,Wbを設定して行なう一連の相関演算を第二相関演算とする。前記点X,X′は、図6に示す関心領域Rにおける点xに対応する点であり、本発明において、弾性画像表示領域内の所定の点に相当する部分の実施の形態の一例である。
本例では、エコー信号Sa,Sb上の点Q,Q′は、前記エコー信号Sa,Sbの始端部にあたるt0から時間Tγ経過したt1に位置し、また点P,P′は、前記t0から時間Tδ経過したt2に位置する。ちなみに、前記t1は、前記エコー信号Saの終端部にあたるt3から時間Tβだけ遡った位置であり、また前記t2は前記t3から時間Tαだけ遡った位置である(第一実施形態の図4参照)。
前記第一相関演算及び前記第二相関演算について詳しく説明する。先ず、第一相関演算について説明すると、前記変位算出部51は、第一相関演算を行なうにあたり、図7に示すように、前記エコー信号Saにおいては点Qを設定開始点として相関ウィンドウWa11を設定し、また前記エコー信号Sbにおいては点Q′を設定開始点として相関ウィンドウWb11を設定する。そして、前記相関ウィンドウWa11,Wb11間で相関演算C11を行なう。
次に、第一実施形態と同様に、前記エコー信号Saにおいて、相関ウィンドウWa12を前記相関ウィンドウWa11から一定量だけ移動させて設定し、また前記エコー信号Sbにおいて、前記相関演算C11の演算結果を用いて前記相関ウィンドウWb11からの移動量を決定して相関ウィンドウWb12を設定し、これら相関ウィンドウWa12,Wb12間で相関演算C12を行なう。以降、同様にして前記エコー信号Saに相関ウィンドウWa13〜Wa1N(一部のみ図示)を順次設定し、また前記エコー信号Sbに相関ウィンドウWb13〜Wb1N(一部のみ図示)を順次設定して、相関演算C13(相関ウィンドウWa13,Wb13間の相関演算)〜C1N(相関ウィンドウWa1N,Wb1N間の相関演算)を行なう。
ちなみに、前記エコー信号Sbは、体表面側の部分の波形が前記エコー信号Saよりも圧縮されたようになっているので、前記エコー信号Saにおける点Qに対応するエコー信号Sb上の点は、点Q′にはなっていない。従って、前記相関ウィンドウWa11,Wb11間で行なわれる相関演算C11の相関係数(0〜1)は低くなる。しかし、上述のように、エコー信号Sbにおいて、相関ウィンドウWb12以降の相関ウィンドウは、直前の相関ウィンドウについての相関演算の演算結果を用いて設定されるので、相関演算C12,13,・・・と相関演算を行なううちに、エコー信号Sa上の相関ウィンドウWaの位置とエコー信号Sb上の相関ウィンドウWbの位置とが次第に一致するようになり、相関係数が次第に高くなり1に近づく。本例では、エコー信号Saにおける相関ウィンドウWa14の位置と、エコー信号Sbにおける相関ウィンドウWb14の位置とが一致し、これら相関ウィンドウWa14,Wb14間の相関演算C14における相関係数が高くなるようになっている。
次に、第二相関演算について説明する。第二相関演算を行なうにあたっては、先ず前記変位算出部51は、図8に示すように、前記点X,X′に相関ウィンドウWa21,Wb21を設定する。前記変位算出部51は、第一相関演算C11〜C1Nを行なった相関ウィンドウWa11〜Wa1N及び相関ウィンドウWb11〜Wb1Nの中から、前記第一相関演算C11〜C1Nで得られた相関係数に基づいて、前記相関ウィンドウWa21,Wb21となる相関ウィンドウを選択する。本例では、図8に示すように、前記相関ウィンドウWa14が前記相関ウィンドウWa21として選択され、また前記相関ウィンドウWb14が前記相関ウィンドウWb21として選択されている。
前記相関ウィンドウWa21,Wb21の選択についてもう少し詳しく説明する。上述のように、前記第一相関演算C11〜C1Nにおいて得られる相関係数は、相関演算C11、相関演算C12、・・・と相関演算を行なううちに次第に高くなる。そこで、点Q,Q′から点P,P′へ向けて、相関演算C11、相関演算C12、・・・と第一相関演算を行なううちに、相関係数が初めて所定の設定値以上となった相関演算が行なわれた相関ウィンドウを前記相関ウィンドウWa21,Wb21として選択する。本例では、相関ウィンドウWa14,Wb14間の相関演算C14における相関係数が所定の設定値以上となったものとする。
前記変位算出部51は、以上のようにして前記相関ウィンドウWa21,Wb21を設定すると、前記相関ウィンドウWa21,Wb21間で相関演算C21を行なう。
次に、前記エコー信号Saにおいて、相関ウィンドウWa22を前記相関ウィンドウWa21から一定量だけ移動させて設定し、また前記エコー信号Sbにおいて、前記相関演算C21の演算結果を用いて前記相関ウィンドウWb21からの移動量を決定して相関ウィンドウWb22を設定し、これら相関ウィンドウWa22,Wb22間で相関演算C22を行なう。次に、同様にして前記エコー信号Saに相関ウィンドウWa23,Wa24を順次設定し、また前記エコー信号Sbに相関ウィンドウWb23,Wb24を順次設定して、相関ウィンドウWa23,Wb23間での相関演算C23及び相関ウィンドウWa24,Wb24間での相関演算C24を行なう。
ちなみに、前記相関ウィンドウWa22は、第一相関演算を行なう際に設定された前記相関ウィンドウWa13と同じ位置に設定され、前記相関ウィンドウWa23は、前記相関ウィンドウWa12と同じ位置に設定され、前記相関ウィンドウWa24は、前記相関ウィンドウWa11と同じ位置に設定される。
一方で、前記相関ウィンドウWb22は、相関演算C21の演算結果を用いて設定されるため、前記相関ウィンドウWb12とは異なる位置に設定され、この結果相関ウィンドウWa22,Wb22間の相関演算C22における相関演算は、相関ウィンドウWa13,Wb13間の相関演算C13における相関係数よりも高くなる。また、前記相関ウィンドウWb23は、相関演算C22の演算結果を用いて設定されるため、前記相関ウィンドウWb12とは異なる位置に設定され、この結果相関ウィンドウWa23,Wb23間の相関演算C23における相関係数は、相関ウィンドウWa12,Wb12間の相関演算C13における相関係数よりも高くなる。
弾性画像データ作成部52は、前記関心領域Rにおいて点xから点pまでは、前記第一相関演算で得られた変位に基づいて弾性画像データの作成を行なう。すなわち、前記相関ウィンドウWa15,Wb15間の相関演算C15から相関演算C1Nまでの演算で得られた変位に基づいて、点xから点pまでの弾性画像データの作成を行なう。
また、前記弾性画像データ作成部52は、前記関心領域Rにおいて点qから点xまでは、前記第二相関演算で得られた変位に基づいて弾性画像データの作成を行なう。すなわち、前記相関演算C21〜C24までの演算で得られた変位に基づいて、点qから点xまでの弾性画像データの作成を行なう。
なお、第一実施形態と同様に、他の音線についても上述と同様にして弾性画像データを作成し、前記関心領域Rについての一フレーム分の弾性画像データを作成するものとする。
以上のように、関心領域Rにおいて、点xから点pまでは、第一相関演算で得られた変位、すなわち相関係数が高い相関演算C15以降の相関演算で得られた変位に基づいて弾性画像データが作成される。また、点qから点xまでは、相関係数が高い相関演算C24で得られた変位に基づいて弾性画像データが作成されるとともに、第一相関演算C12,C13よりも相関係数が高い第二相関演算C22,C23で得られた変位に基づいて弾性画像データが作成される。これにより、関心領域Rにおいて従来より正確に演算された変位に基づいて弾性画像データを作成することができる。
ここで、生体組織深部側よりも体表面側の方が、エコー信号の信号強度は強くなる。従って、点Q,Q′から点P,P′へ向かって相関ウィンドウWa,Wbを設定する第一相関演算においては、エコー信号の信号強度が強い側の相関演算の結果を用いて、エコー信号Sbに次の相関ウィンドウWbが設定されることになる。従って、一旦相関係数が高い相関演算が行なわれれば、以降の相関演算の相関係数が安定して高く維持される。従って、点xから点pまでの弾性画像データの作成を、第一相関演算で得られた変位に基づいて行なうことで、より正確に演算された変位に基づいて弾性画像データを作成できる。
なお、本例において、前記点X,X′の位置は、フレーム毎又は音線毎に異なっていてもよい。
次に、第二実施形態の変形例について説明する。この変形例においても、前記第一相関演算C11〜C1N及び前記第二相関演算C21〜C24を行ない、関心領域Rにおける点xから点pまでは第一相関演算C15〜C1Nで得られた変位に基づいて、前記弾性画像データ作成部52が弾性画像データを作成する。一方、前記弾性画像データ作成部52は、関心領域Rにおける点qから点xまでについては、第一相関演算C14で得られた変位と第二相関演算C21で得られた変位のうちエラー度の少ない方の変位に基づいて弾性画像データを作成し、また第一相関演算C13で得られた変位と第二相関演算C22で得られた変位のうちエラー度の少ない方の変位に基づいて弾性画像データを作成する。さらに、第一相関演算C12で得られた変位と第二相関演算C23で得られた変位のうちエラー度の少ない方の変位に基づいて弾性画像データを作成し、また第一相関演算C11で得られた変位と第二相関演算C24で得られた変位のうちエラー度の少ない変位に基づいて弾性画像データを作成する。
本例では、前記弾性画像データ作成部52は、エラー度を、第一相関演算において得られる相関係数及び第二相関演算において得られる相関係数に基づいて判断する。具体的に説明すると、前記弾性画像データ作成部52は、第一相関演算C14と第二相関演算C21のそれぞれの相関係数を比較し、その値が大きい方の相関演算で得られた変位をエラー度の少ないものとし、その変位に基づいて弾性画像データを作成する。また、同様にして前記弾性画像データ作成部52は、第一相関演算C13と第二相関演算C22のそれぞれの相関係数の比較、第一相関演算C12と第二相関演算C23のそれぞれの相関係数の比較、第一相関演算C11と第二相関演算C24のそれぞれの相関係数の比較を行ない、その値が大きい方の相関演算で得られた変位をエラー度の少ないものとし、その変位に基づいて弾性画像データを作成する。
この変形例によれば、関心領域Rにおける点qから点xにおいて、よりエラー度の少ない変位に基づいて弾性画像データの作成が行なわれるので、点qから点pまで全域にわたってより正確に演算された変位に基づいて作成された弾性画像を得ることができる。
そして、他の音線についても上述と同様にして弾性画像データを作成することにより、関心領域Rにおいて従来より正確に演算された変位に基づいて作成された弾性画像を得ることができる。
なお、第二実施形態の変形例は、関心領域Rにおける点xから点qに向かって、第一相関演算で得られた変位と第二相関演算で得られた変位のエラー度を比較しているが、第一相関演算よりも第二相関演算のエラー度が大きくなった時点で、次の相関ウィンドウWa,Wb以降のエラー度の比較を行なわず、第一相関演算で得られた変位に基づいて弾性画像データを作成するようにしてもよい。これにより、弾性画像データ作成部52における処理の負担を軽減することができる。
(第三実施形態)
次に、第三実施形態について図9及び図10に基づいて説明する。なお、以下の説明では、第一、第二実施形態と異なる部分についてのみ説明するものとする。
図9に示す関心領域Rにおいて、一点鎖線Lは図10に示すエコー信号Sa,Sbの音線位置を示している。以下の説明では、この音線位置についてのエコー信号Sa,Sbに基づく弾性画像データの作成について説明するが、他の音線についても同様にして弾性画像データが作成される。なお、本例では、一点鎖線Lは関心領域Rの外まで延びている。
前記第一、第二実施形態と同様に、前記一点鎖線L上における関心領域Rの上端部qに相当するエコー信号Sa上の点が点Qであり、関心領域Rの下端部pに相当するエコー信号Sa上の点が点Pである。また、前記一点鎖線L上における点qに相当するエコー信号Sb上の点を点Q′とし、点pに相当するエコー信号Sb上の点を点P′としている。
なお、第一、第二実施形態と同様に、点Q,Q′はt1の位置にあり、また点P,P′はt2の位置にある。
本例では、前記変位算出部51は、関心領域Rにおける上端部qよりも体表面側の所定の点yに相当する前記エコー信号Saにおける点Yを設定開始点として点Pへ向かって相関ウィンドウWaを順次設定して相関演算を行なう。ちなみに、点Yは、エコー信号Saの始端部にあたるt0から時間Tε経過したt4の位置にある。また、エコー信号Sbにおいては、エコー信号Sbの始端部にあたるt0から時間Tε経過したt4の位置にある点Y′を設定開始点として、点P′へ向かって相関ウィンドウWbを順次設定して相関演算を行なう。点Y,Y′は、本発明において、弾性画像表示領域における体表面側の端部よりも体表面側に相当する部分の実施の形態の一例である。
具体的に説明すると、前記変位算出部51は、前記エコー信号Saにおいては点Yを設定開始点として相関ウィンドウWa1を設定し、また前記エコー信号Sbにおいては点Y′を設定開始点として相関ウィンドウWb1を設定する。そして、前記相関ウィンドウWa1,Wb1間で相関演算C1を行なう。
次に、第一、第二実施形態と同様に、前記エコー信号Saにおいて、相関ウィンドウWa2を前記相関ウィンドウWa1から一定量だけ移動させて設定し、また前記エコー信号Sbにおいて、前記相関演算C1の演算結果を用いて前記相関ウィンドウWb1からの移動量を決定して相関ウィンドウWb2を設定し、これら相関ウィンドウWa2,Wb2間で相関演算C2を行なう。以降、同様にして前記エコー信号Saに相関ウィンドウWa3〜WaNを順次設定し、また前記エコー信号Sbに相関ウィンドウWb3〜WbNを順次設定して、相関演算C3〜CNを行なう。
ここで、エコー信号Saにおける点Yに対応するエコー信号Sb上の点は、点Y′になっていない。従って、前記相関ウィンドウWa1,Wb1間で行なわれる相関演算C1の相関係数(0〜1)は低くなる。しかし、上述のように、エコー信号Sbにおいて、相関ウィンドウWb2以降の相関ウィンドウは、直前の相関ウィンドウについての相関演算の演算結果を用いて設定されるので、相関演算C2,C3,・・・と相関演算を行なううちに、エコー信号Sa上の相関ウィンドウWaの位置とエコー信号Sb上の相関ウィンドウWbの位置とが次第に一致するようになり、相関係数が次第に高くなる。本例では、エコー信号Saにおける相関ウィンドウWa4の位置と、エコー信号Sbにおける相関ウィンドウWb4の位置とが一致し、これら相関ウィンドウWa4,Wb4間の相関演算C4における相関係数が高くなるようになっている。
点Y,Y′の位置は、関心領域R内において、上端部qに相当するエコー信号Sa上の点Q′に設定される相関ウィンドウWaと、この相関ウィンドウWaとの間で相関演算が行なわれる相関ウィンドウWb(本例では相関ウィンドウWa4,Wb4)との間で行なわれる相関演算における相関係数が高くなり、変位を正確に算出できるような位置に設定されることが好ましい。
前記弾性画像データ作成部52は、関心領域R内において算出された変位、すなわち相関演算C4〜相関演算CNで算出された変位に基づいて弾性画像データを作成する。
本例では、相関ウィンドウWa,Wbの設定開始点を、関心領域Rの体表面側の端部よりも体表面側に相当する部分である点Y,Y′にすることにより、関心領域Rの体表面側の端部に相当する部分を設定開始点にする従来に比べて、関心領域R内における相関演算の相関係数を高くすることができる。これにより、関心領域Rにおいて変位を従来より正確に算出することができる。
以上、本発明を前記各実施形態によって説明したが、本発明はその主旨を変更しない範囲で種々変更実施可能なことはもちろんである。例えば、前記物理量算出部51は、生体組織の弾性に関する物理量として、生体組織の変形による変位の代わりに生体組織の歪みや弾性率を算出してもよい。
1 超音波診断装置
51 変位算出部(物理量算出部)
52 弾性画像データ作成部
Sa,Sb エコー信号
Wa,Wb 相関ウィンドウ
R 関心領域(弾性画像表示領域)

Claims (10)

  1. 生体組織に対し、体表面からの圧迫とその弛緩を行ないながら超音波の送受信を行なって得られた同一音線上における時間的に異なる二つのエコー信号に相関ウィンドウを設定し、該相関ウィンドウ間で相関演算を行なって生体組織の弾性に関する物理量を算出する物理量算出部と、
    生体組織の弾性画像を表示する弾性画像表示領域における弾性画像データを、前記物理量に基づいて作成する弾性画像データ作成部と、を備え、
    前記物理量算出部は、前記エコー信号において、前記弾性画像表示領域における生体組織深部側の端部に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記弾性画像表示領域における体表面側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって前記相関演算を行ない、生体組織の各部における前記物理量の算出を行なう
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 生体組織に対し、体表面からの圧迫とその弛緩を行ないながら超音波の送受信を行なって得られた同一音線上における時間的に異なる二つのエコー信号に相関ウィンドウを設定し、該相関ウィンドウ間で相関演算を行なって生体組織の弾性に関する物理量を算出する物理量算出部と、
    生体組織の弾性画像を表示する弾性画像表示領域における弾性画像データを、前記物理量に基づいて作成する弾性画像データ作成部と、を備え、
    前記物理量算出部は、前記エコー信号において、前記弾性画像表示領域の体表面側の端部に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記弾性画像表示領域における生体組織深部側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって、前記相関演算として第一相関演算を行ない、また前記エコー信号において前記弾性画像表示領域内の所定の点に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記体表面側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって前記相関演算として第二相関演算を行ない、
    前記弾性画像データ作成部は、前記弾性画像表示領域において、前記所定の点から前記生体組織深部側の端部までは、前記第一相関演算で得られた物理量に基づいて弾性画像データの作成を行ない、また前記体表面側の端部から前記所定の点までは、前記第二相関演算で得られた物理量に基づいて弾性画像データの作成を行なう
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  3. 生体組織に対し、体表面からの圧迫とその弛緩を行ないながら超音波の送受信を行なって得られた同一音線上における時間的に異なる二つのエコー信号に相関ウィンドウを設定し、該相関ウィンドウ間で相関演算を行なって生体組織の弾性に関する物理量を算出する物理量算出部と、
    生体組織の弾性画像を表示する弾性画像表示領域における弾性画像データを、前記物理量に基づいて作成する弾性画像データ作成部と、を備え、
    前記物理量算出部は、前記エコー信号において、前記弾性画像表示領域の体表面側の端部に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記弾性画像表示領域における生体組織深部側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって、前記相関演算として第一相関演算を行ない、また前記エコー信号において、前記弾性画像表示領域内の所定の点に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記体表面側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって前記相関演算として第二相関演算を行ない、
    前記弾性画像データ作成部は、前記弾性画像表示領域において、前記所定の点から前記生体組織深部側の端部までは、前記第一相関演算で得られた物理量に基づいて弾性画像データの作成を行ない、また前記体表面側の端部から前記所定の点までは、前記第一相関演算で得られた物理量と前記第二相関演算で得られた物理量のうち、エラー度の少ない方に基づいて弾性画像データの作成を行なう
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  4. 前記物理量算出部は、前記第二相関演算を行なう際における前記設定開始点に設定される相関ウィンドウを、前記第一相関演算を行なった相関ウィンドウの中から、前記第一相関演算で得られた相関係数に基づいて選択することを特徴とする請求項2又は3に記載の超音波診断装置。
  5. 前記弾性画像データ作成部は、前記エラー度を、前記第一相関演算において得られる相関係数及び前記第二相関演算において得られる相関係数に基づいて判断することを特徴とする請求項3又は4に記載の超音波診断装置。
  6. 生体組織に対し、体表面からの圧迫とその弛緩を行ないながら超音波の送受信を行なって得られた同一音線上における時間的に異なる二つのエコー信号に相関ウィンドウを設定し、該相関ウィンドウ間で相関演算を行なって生体組織の弾性に関する物理量を算出する物理量算出部と、
    生体組織の弾性画像を表示する弾性画像表示領域における弾性画像データを、前記物理量に基づいて作成する弾性画像データ作成部と、を備え、
    前記物理量算出部は、前記エコー信号において、前記弾性画像表示領域における体表面側の端部よりも体表面側に相当する部分における所定の点を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記弾性画像表示領域における生体組織深部側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって前記相関演算を行ない、生体組織の各部における前記物理量の算出を行なう
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  7. コンピュータに、
    生体組織に対し、体表面からの圧迫とその弛緩を行ないながら超音波の送受信を行なって得られた同一音線上における時間的に異なる二つのエコー信号に相関ウィンドウを設定し、該相関ウィンドウ間で相関演算を行なって生体組織の弾性に関する物理量を算出する物理量算出機能と、
    生体組織の弾性画像を表示する弾性画像表示領域における弾性画像データを、前記物理量に基づいて作成する弾性画像データ作成機能と、を実行させる超音波診断装置の制御プログラムであって、
    前記物理量算出機能は、前記エコー信号において、前記弾性画像表示領域における生体組織深部側の端部に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記弾性画像表示領域における体表面側の端部に相当する部分へ向かって前記相関ウィンドウの設定を順次行なって前記相関演算を行ない、生体組織の各部における前記物理量の算出を行なう
    ことを特徴とする超音波診断装置の制御プログラム。
  8. コンピュータに、
    生体組織に対し、体表面からの圧迫とその弛緩を行ないながら超音波の送受信を行なって得られた同一音線上における時間的に異なる二つのエコー信号に相関ウィンドウを設定し、該相関ウィンドウ間で相関演算を行なって生体組織の弾性に関する物理量を算出する物理量算出機能と、
    生体組織の弾性画像を表示する弾性画像表示領域における弾性画像データを、前記物理量に基づいて作成する弾性画像データ作成機能と、を実行させる超音波診断装置の制御プログラムであって、
    前記物理量算出機能は、前記エコー信号において、前記弾性画像表示領域における体表面側の端部に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記弾性画像表示領域における生体組織深部側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって、前記相関演算として第一相関演算を行ない、また前記エコー信号において前記弾性画像表示領域内の所定の点に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記体表面側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって前記相関演算として第二相関演算を行ない、
    前記弾性画像データ作成機能は、前記弾性画像表示領域において、前記所定の点から前記生体組織深部側の端部までは、前記第一相関演算で得られた物理量に基づいて弾性画像データの作成を行ない、また前記体表面側の端部から前記所定の点までは、前記第二相関演算で得られた物理量に基づいて弾性画像データの作成を行なう
    ことを特徴とする超音波診断装置の制御プログラム。
  9. コンピュータに、
    生体組織に対し、体表面からの圧迫とその弛緩を行ないながら超音波の送受信を行なって得られた同一音線上における時間的に異なる二つのエコー信号に相関ウィンドウを設定し、該相関ウィンドウ間で相関演算を行なって生体組織の弾性に関する物理量を算出する物理量算出機能と、
    生体組織の弾性画像を表示する弾性画像表示領域における弾性画像データを、前記物理量に基づいて作成する弾性画像データ作成機能と、を実行させる超音波診断装置の制御プログラムであって、
    前記物理量算出機能は、前記エコー信号において、前記弾性画像表示領域の体表面側の端部に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記弾性画像表示領域における生体組織深部側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって、前記相関演算として第一相関演算を行ない、また前記エコー信号において、前記弾性画像表示領域内の所定の点に相当する部分を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記体表面側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって前記相関演算として第二相関演算を行ない、
    前記弾性画像データ作成機能は、前記弾性画像表示領域において、前記所定の点から前記生体組織深部側の端部までは、前記第一相関演算で得られた物理量に基づいて弾性画像データの作成を行ない、また前記体表面側の端部から前記所定の点までは、前記第一相関演算で得られた物理量と前記第二相関演算で得られた物理量のうち、エラー度の少ない方に基づいて弾性画像データの作成を行なう
    ことを特徴とする超音波診断装置の制御プログラム。
  10. コンピュータに、
    生体組織に対し、体表面からの圧迫とその弛緩を行ないながら超音波の送受信を行なって得られた同一音線上における時間的に異なる二つのエコー信号に相関ウィンドウを設定し、該相関ウィンドウ間で相関演算を行なって生体組織の弾性に関する物理量を算出する物理量算出機能と、
    生体組織の弾性画像を表示する弾性画像表示領域における弾性画像データを、前記物理量に基づいて作成する弾性画像データ作成機能と、を実行させる超音波診断装置の制御プログラムであって、
    前記物理量算出機能は、エコー信号において、前記弾性画像表示領域における体表面側の端部よりも体表面側に相当する部分における所定の点を前記相関ウィンドウの設定開始点とし、該設定開始点から前記弾性画像表示領域における生体組織深部側の端部に相当する部分へ向かって前記エコー信号に前記相関ウィンドウの設定を順次行なって前記相関演算を行ない、生体組織の各部における前記物理量の算出を行なう
    ことを特徴とする超音波診断装置の制御プログラム。
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