JP5291999B2 - 脂肪組織検出方法および脂肪組織検出装置 - Google Patents
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Description
そこで、放射線被爆の問題が発生しないより安全な画像診断方法として、超音波を利用して断層画像を得る超音波トモグラフィによる脂肪検査が提案されている(非特許文献1参照)。
上記文献に開示された超音波トモグラフィによれば、この物質ごとの音速の差を利用して、内臓脂肪を測定するようにしている。
すなわち、被検体の腹部断面の内臓脂肪を測定する際に、超音波の送波器と受波器とを、腹部を挟むようにして対向配置し、超音波の透過信号による伝播時間を測定する。
超音波の送受は、アレイ型探触子50により行われる。アレイ型探触子50は、送受信部52からの駆動信号により励振されて超音波信号を発し、この超音波信号に対する被検体内からの受波信号(超音波エコー信号)を送受信部52に受信返す。走査制御部54によって、送受波を行う振動子を順に切り換えることにより、アレイ型探触子を走査する。
アレイ型探触子50の受波信号は、Bモード信号処理回路56及び光吸収解析部60に入力される。Bモード信号処理回路56は、その受波信号に対して通常のBモード断層画像形成処理を行ってアレイ型探触子走査範囲の断層画像を形成し、DSC(デジタルスキャンコンバータ)58に書き込む。また、光吸収解析部60は、受波信号を解析してアレイ型探触子走査範囲の光吸収分布(すなわち超音波速度変化分布)の画像を形成する。この超音波速度変化は、光照射前と光照射後のエコー信号の位相変化(波形シフト量)を計算することにより求められる。
Proceedings of Symposium on Ultrasonic Electronics, Vol.28,(2007),pp.339-340 14-16 November. 2007
また、測定の際に超音波送受波器と体表との間で音響的カップリングを保つ必要があり、被検体の測定領域(腹部)全周に、音響カップリングのための媒体(例えばウォーターバッグ)を取り付けなければならず、被検体には大きな負担になる。さらに、測定精度を高めるには、超音波送波器および受波器の位置を正確に移動することが必要となり、そのための制御機構も複雑になる。
水: +2 m/秒・℃
脂肪: −4 m/秒・℃
そこで、本発明では、透過型の超音波トモグラフィで法による超音波伝播速度を利用した脂肪領域の検出(非特許文献1)ではなく、測定領域を温度変化させたときの超音波速度変化を利用して脂肪領域の検出を行うものである。
すなわち、上記課題を解決するためになされた本発明の脂肪検出方法は、(a)近赤外光を照射していないときに被検体の測定領域からの非照射時超音波エコー信号、および、近赤外光照射後の前記測定領域からの光照射後超音波エコー信号を計測する計測工程と、(b)非照射時超音波エコー信号と光照射後超音波エコー信号とに基づいて、前記測定領域における光照射前後の超音波速度変化を算出する超音波速度変化算出工程と、(c)算出された超音波速度変化データにおいて光照射後に超音波速度が負の変化を示す領域を脂肪領域として検出する脂肪領域検出工程とからなる。
続いて超音波速度変化算出工程で、非照射時超音波エコー信号と光照射後超音波エコー信号とに基づいて、測定領域における光照射前後の超音波速度変化を算出する。
図9は非照射時超音波エコー信号と光照射後超音波エコー信号とを示す模式図である。
非照射時の超音波速度をV、光照射後の超音波速度をV’とする。また、非照射時にある境界間を超音波信号が伝播するときの時間をτとし、同じ境界間(距離一定)を光照射後に超音波信号の伝播時間をτ−Δτとする。すなわち、温度変化によりΔτだけパルス間隔が短くなるようにシフトしたとする。
このとき、
V・τ=V’・(τ−Δτ) (1)
の関係が成立し、
したがって、2つのエコー信号におけるパルス間隔の時間変化から超音波速度変化は次式で算出することができる。
V’/V = τ/(τ−Δτ) (2)
すなわち、式(2)で求められた超音波速度比が1より大きいか小さいかを判断することにより、1より小さければ、その領域は温度変化に対する超音波速度変化が負になる脂肪領域であるとして検出する。
本発明によれば、上述した脂肪検出方法を実現することによって、被検体の脂肪領域を検出することができる。
また、透過型超音波装置を利用した音速測定で行われる複雑なCTアルゴリズムによる演算をする必要がなくなる。
さらに、被検体の測定領域(腹部)全周に、音響カップリングのための媒体(例えばウォーターバッグ)を取り付ける必要もなくなり、装置が簡単になりかつ被検体の負担が軽減する。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態である脂肪検出装置の構成を示すブロック図である。
脂肪検出装置1は、アレイ型探触子2、赤外線レーザ光源3からなるプローブ5と、送受信部6、走査制御部7、超音波速度変化解析部8(光吸収解析部)、包絡線データ抽出部14、関心信号区間抽出部15、脂肪領域検出部16、Bモード信号処理部9、DSC10(デジタルスキャンコンバータ(画像表示制御部))からなる制御系11(コンピュータ装置)と、表示装置12とを備えている。
アレイ型探触子2の受信信号(超音波エコー信号)は、Bモード信号処理回路9及び超音波速度解析部8に入力される。図Bモード信号処理回路9は、その受信信号に対して周知のBモード断層画像形成処理を行ってビーム走査範囲の断層画像を形成し、DSC10に書き込む。図3は345本の走査超音波ビームの超音波信号から形成されたBモード画像の一例を示す図である。
例えば、超音波走査線345本のすべての超音波ビームの関心信号区間について同様の解析を行い、それぞれの伝播時間(τ)と波形シフト量(Δτ)を算出する。
そして式(2)に基づいて、各部位の超音波速度比(V’/V)を算出する。さらに超音波速度変化解析部8は超音波速度比の算出結果に基づいて超音波速度変化画像を形成し、DSC10に書き込む。
次に、光トモグラフィ装置1による測定動作例について、図6のフローチャートを用いて説明する。
プローブ5を被検体の測定領域に向けてセットし、測定を開始する。赤外線レーザ光源3に対して光照射を行う制御信号が送られる(S11)。これにより、赤外線レーザ光源3の光が被検体100に照射される。
そして、光照射状態で取得した超音波エコー信号(受信信号)の波形を、光照射後超音波エコー信号として記憶する(S13)。
この照射停止から所定時間経過して被検体100が十分に温度低下したところで、走査制御部7が送受信部6に信号を送ってアレイ型探触子2を駆動し、超音波信号を送波するとともに、被検体100から超音波エコー信号を受波する(S15)。そして、光照射停止状態で取得した超音波エコー信号(受信信号)の波形を非照射時超音波エコー信号として記憶する(S16)。
図7は、本発明の脂肪検出装置1を用いて撮影した断層画像例を示す図であり、図7(a)は測定対象試料を説明する図、図7(b)はそのBモード画像、図7(c)は超音波速度変化画像である。
図7(b)のBモード画像では、ほとんど区別がつかないが、図7(c)の本発明による超音波速度変化画像では,脂肪領域を明確に青色で表示させることができた。
2: アレイ型探触子
3: 赤外線レーザ光源
5: プローブ
8: 超音波速度変化解析部
10: DSC(画像表示制御部)
12: 表示装置
14: 包絡線データ抽出部
15: 関心信号区間抽出部
16: 脂肪領域検出部
Claims (3)
- 脂肪組織の検出方法であって、
(a)近赤外光を照射していないときに被検体の測定領域から受波した非照射時超音波エコー信号、および、近赤外光照射後の前記測定領域から受波した光照射後超音波エコー信号を計測する計測工程と、
(b)非照射時超音波エコー信号と光照射後超音波エコー信号とに基づいて、前記測定領域における光照射前後の超音波速度変化を算出する超音波速度変化算出工程と、
(c)算出された超音波速度変化データにおいて光照射後に超音波速度が負の変化を示す領域を脂肪領域として検出する脂肪領域検出工程とからなる脂肪組織の検出方法。 - 測定領域に近赤外光を照射する光源と、測定領域に超音波信号を送波するとともに測定領域からの超音波エコー信号を受波する超音波送受機構と、赤外光を照射していないときの測定領域から受波した非照射時超音波エコー信号と近赤外光照射後の測定領域から受波した光照射後超音波エコー信号とに基づいて測定領域への光照射に対する超音波速度変化を算出する超音波速度変化解析部と、算出された超音波速度変化データにおいて光照射後に超音波速度が負の変化を示す領域を脂肪領域として検出する脂肪領域検出部と、超音波速度変化データに基づいて超音波速度変化の分布に関する断層画像を表示するとともに、検出された脂肪領域を表示する画像表示制御部とを備えたことを特徴とする脂肪検出装置。
- 画像表示制御部は、光照射後に超音波速度が負の変化を示す領域を着色表示する請求項2に記載の脂肪検出装置。
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