JP5290012B2 - 車両 - Google Patents

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Description

本発明は、弾性体に備蓄された弾性力で走行する車両に関する。
従来、自動車工場等の生産現場では、例えば、エンジンやギアボックス等の部品(ワーク)を搬送する車両として、バッテリを搭載し、このバッテリからの電力で走行用モータを回転駆動することにより駆動輪を駆動して走行する無人の自動搬送車(AGV:Automated Guided Vehicle)が用いられている。この種の搬送車では、エンジン部品のような重量物を搬送するため、走行用モータに十分な出力が求められる。従って、モータの大型化やこれに伴う車両の大型化等による設備コストや消費電力の増大等が懸念される。
特許文献1には、オートマチックトランスミッション等の部品(ワーク)を搬送する搬送車として、電動や油圧による駆動系統を設けない構成が記載されている。この搬送車では、搬送するワークの自重によってラック・ピニオン機構を駆動し、車輪の前進駆動力にすると共に、該ワークの自重を台座に設けたコイルばね(弾性体)に備蓄する。そして、ワークを台座から取り除いた際の前記コイルばねの反発力によりラック・ピニオン機構を逆方向に駆動し、車両の後退駆動力にすることができる。
特開2004−331052号公報
この場合、上記特許文献1に記載の搬送車では、予め定められた一直線の経路上を往復移動することしかできず、複数種類の部品の搬送や部品同士の組み付け等を行う生産ラインに適用することは困難であり、また、搬送経路の変更も容易ではなかった。さらに、搬送車の発進動作が、台車上にワークを載せる、もしくは、ワークを取り除く作業に依存するため、発進時の動作制御が煩雑となるといった問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、所望の移動経路を走行することができ、発進動作を容易に行うことができる車両を提供することを目的とする。
上述課題を解決するため、本発明は、車両本体の駆動輪に連結され、動力を弾性力に変換して備蓄可能な一方、備蓄した弾性力を動力として前記駆動輪に出力可能な弾性体を含むエネルギ備蓄機構と、前記エネルギ備蓄機構に動力を付与して前記弾性体に弾性力を備蓄する備蓄用動力源と、前記弾性体に前記弾性力を備蓄した状態で、前記エネルギ備蓄機構を保持するとともに、車両発進時に当該保持を解除して当該弾性力を出力する出力制限器と、を備え、前記出力制限器は、前記駆動輪に連結する軸に形成されたギアと、前記弾性力の備蓄時に前記ギアに噛合して当該軸をロックする爪を有し、前記弾性力の出力時に該爪を前記ギアから離脱する方向に揺動するラチェットと、を備え、前記エネルギ備蓄機構は、前記弾性体であり前記駆動輪に連結する軸に巻き取られるぜんまいばねを備え、前記ぜんまいばねの一端は、前記軸の軸端部外周に連結され、他端は、当該軸の軸端部と平行に延び、前記備蓄用動力源に連動して当該軸の周囲を正回転方向に回転する平行部に連結され、この平行部が前記正回転方向とは反対の逆回転方向への回転を防止するワンウェイクラッチを設けたことを特徴とする。
この構成によれば、エネルギ備蓄機構に動力を付与して弾性体に弾性力を備蓄する備蓄用動力源を備えるため、この備蓄用動力源を駆動させることにより、予め、エネルギ備蓄機構に弾性力を備蓄することができ、この弾性力を利用して所望の移動経路を走行することができる。また、弾性体に前記弾性力を備蓄した状態で、前記エネルギ備蓄機構を保持するとともに、車両発進時に当該保持を解除して当該弾性力を出力する出力制限器を備えるため、弾性体に備蓄した弾性力を必要なときに、必要な量だけ使用することができ、発進動作を容易に行うことができる。
また、上記構成によれば、出力制限器の構成を簡素化することができ、ラチェットを揺動させる簡単な動作で、エネルギ備蓄機構への弾性力の備蓄、もしくは、当該弾性力の出力を行うことができる。また、上記構成によれば、例えば、上記した軸、もしくは、平行部の一方を回転しないように固定して、他方を備蓄用動力源により回転させることにより、ぜんまいばねに弾性力を備蓄することができる。さらに、例えば、上記軸、もしくは、平行部の他方を回転しないように固定して、一方を備蓄された弾性力により回転させることにより、ぜんまいばねに備蓄された弾性力を出力することができる。この場合、備蓄時と出力時とで、上記軸と平行部を同一方向に回転させることができるため、エネルギ備蓄機構への弾性力の備蓄、もしくは、当該弾性力の出力を円滑に行うことができる。
この構成において、車両発進時に、前記弾性力を動力として出力する一方、車両が速度零を含む所望の速度に達した以後時間零を含む所望の時間が経過した際に、前記軸の回動をロックするように前記出力制限器を制御する制御手段を備える構成としても良い。この構成によれば、例えば、車両の加速時にのみ、備蓄した弾性力を使用することができるため、弾性力の使用効率の向上を図ることができ、備蓄用動力源による巻上げ作業の頻度を低減することができる。
この構成において、前記車両本体を駆動する主駆動輪と、前記主駆動輪を駆動する走行用駆動源とを備え、前記エネルギ備蓄機構の弾性体に備蓄した動力が、前記走行用駆動源の駆動力をアシストする構成としても良い。この構成によれば、エネルギ備蓄機構の弾性体に備蓄した動力が走行用駆動源をアシストする分、この走行用駆動源として低出力かつ小型のものを用いることができ、車両の軽量化及び省エネルギ化が可能となる。
本発明によれば、エネルギ備蓄機構に動力を付与して弾性体に弾性力を備蓄する備蓄用動力源を備えるため、この備蓄用動力源を駆動させることにより、予め、エネルギ備蓄機構に弾性力を備蓄することができ、この弾性力を利用して所望の移動経路を走行することができる。また、弾性体に前記弾性力を備蓄した状態で、前記エネルギ備蓄機構を保持するとともに、車両発進時に当該保持を解除して当該弾性力を出力する出力制限器を備えるため、弾性体に備蓄した弾性力を必要なときに、必要な量だけ使用することができ、発進動作を容易に行うことができる。
また、本発明によれば、出力制限器の構成を簡素化することができ、ラチェットを揺動させる簡単な動作で、エネルギ備蓄機構への弾性力の備蓄、もしくは、当該弾性力の出力を行うことができる。
また、本発明によれば、弾性力の備蓄時と出力時とで、上記軸と平行部を同一方向に回転させることができるため、エネルギ備蓄機構のぜんまいばねへの弾性力の備蓄、もしくは、当該弾性力の出力を円滑に行うことができる。
また、本発明によれば、例えば、車両の加速時にのみ、備蓄した弾性力を使用することができるため、弾性力の使用効率の向上を図ることができ、備蓄用動力源による巻上げ作業の頻度を低減することができる。
また、本発明によれば、エネルギ備蓄機構の弾性体に備蓄した動力が走行用駆動源をアシストする分、この走行用駆動源として低出力かつ小型のものを用いることができ、車両の軽量化及び省エネルギ化が可能となる。
以下、本発明の一実施形態を添付した図面を参照して説明する。以下の説明中、前後左右及び上下といった方向の記載は車体に対してのものとする。また、図中矢印FRは車体前方を、矢印Rは車体右方を、矢印UPは車体上方をそれぞれ示している。
図1は、本実施形態に係る車両の適用例である搬送車10の一部省略斜視図であり、図2は、図1に示す搬送車10の一部省略側面図である。また、図3は、図2に示す搬送車10の駆動系を模式的に示す一部省略平面図であり、図4は、図1に示す搬送車10の電気系統及び油圧系統を説明するためのブロック説明図である。
搬送車10は、主にバッテリ(電力供給部)12を電源とする主動力部14からの駆動力で所望の経路を走行可能な電動車両であり、例えば、自動車のエンジンやギアボックス等の部品(ワーク)を載置台16に積載し、工場内の所望の位置へと搬送するAGVである。なお、本実施形態では、電動車両の例示として搬送車10を挙げて説明するが、乗用車、電動カート及び電車等、電動で走行する車両であれば適用可能である。
このような搬送車10は、主として通常走行時に駆動される主動力部14と、例えば当該搬送車10の停止状態からの発進時に駆動され、主動力部14による走行を補助(アシスト)する補助動力部18と、載置台16でワークWを積載する積載部20と、主動力部14、補助動力部18及び積載部20の駆動を総合的に制御する制御部22とを備え、各部がボディ23で覆われた車体フレーム(車両本体)24に搭載されている。
主動力部14は、車体フレーム24の車長方向の略中央部に設けられ、当該車体フレーム24の車幅方向に橋架された支持フレーム26で支持した走行用モータ(走行用駆動源)28と、支持フレーム26に対して回転可能に軸支され、走行用モータ28の駆動軸28aにより回転駆動される主駆動輪30と、走行用モータ28に電力を供給するバッテリ12とを備える。バッテリ12は、例えば、搬送車10が待機や作業のために所定のステーション(後述する)に停車された際、当該ステーションに設置された外部電源31によって充電される。搬送車10と外部電源31とは、例えば、磁力で着脱可能な雄雌一対のコネクタ29、33によって、容易に電気的な接続が可能である(図4参照)。
補助動力部18は、図3に示すように、車体フレーム24の車長方向の後部に設けられたユニットケース19を備え、このユニットケース19に、動力を弾性力に変換して備蓄可能な一方、備蓄した弾性力を動力として出力可能なぜんまいばね(弾性体)32を有したエネルギ備蓄機構34と、エネルギ備蓄機構34に動力を付与してぜんまいばね32に弾性力を備蓄させる補助モータ(備蓄用駆動源)36と、エネルギ備蓄機構34で備蓄した弾性力に基づく動力で駆動される補助駆動輪(駆動輪)38とが設けられている。ユニットケース19は、車幅方向よりも車長方向に長い箱状に形成され、このユニットケース19の側面部から延びる複数の支持部材21によって車体フレーム24に固定されている。
積載部20は、図2及び図4に示すように、ワークWが載置されるテーブルである載置台16と、載置台16を上下方向に昇降可能であって該載置台16及びワークWを所望の高さ位置に保持可能な昇降装置60とを備える。
昇降装置60は、載置台16の略中央下面に固定されたロッド62を介して当該載置台16を昇降させる油圧シリンダ(昇降機構)64と、油圧シリンダ64を駆動する油圧回路66(図4参照)とから構成されている。載置台16の昇降動作は、載置台16後方に設けられた垂直プレート68の車幅方向両側でロッド62と平行して車体上下方向に延びたレール70と、車体フレーム24側に固定され、レール70が摺動可能に係合するガイド凹部72とによって案内される。
図4に示すように、油圧回路66は、ロッド62に連結されたピストン74によって画成される油圧シリンダ64の上室64a及び下室64bに制御弁機構76を介してそれぞれ接続される。制御弁機構76は、油圧回路66の上室64aや下室64bとの連通状態や作動油の流通方向を適宜切換可能な弁装置であり、制御部22により駆動制御される。
さらに、油圧回路66の途中には、回路内の作動油を加圧・流動するポンプ78と、作動油の圧力や流動を受けて発電するジェネレータ(発電機)80とが配設されている。該ジェネレータ80で発電された電力は、キャパシタ等の蓄電素子や2次電池等で構成される補助バッテリ82に蓄電された後、ポンプ78の駆動電力として使用される。なお、補助バッテリ82の電力だけではポンプ78の駆動電力が不足する際には、バッテリ12を使用することもできる。また、補助バッテリ82を設けずに、ジェネレータ80で発電した電力をバッテリ12に蓄電しても構わないことは言うまでもない。この場合、補助バッテリ82が存在しない分だけ搬送車10が軽量になる。
このような搬送車10は、制御部22の制御下に、主駆動輪30及び補助駆動輪38が適宜駆動されて走行するものであるが、車体フレーム24には(図3参照)、さらに,主駆動輪30及び補助駆動輪38による走行で従動回転する車輪84a〜84dが軸支されている。なお、搬送車10の前進走行方向(図1の矢印方向)で前輪となる車輪84a、84bは、例えば、制御部22の制御下に操舵される操舵輪として機能させてもよく、勿論、後輪となる車輪84c、84dを操舵輪とすることもできる。
また、搬送車10の車体底面側には、例えば、工場内で搬送車10が走行すべき経路上に貼り付けられ、当該搬送車10を案内する磁気テープ86(図6参照)の磁界を検知するセンサ88(図3参照)が設けられ、これにより搬送車10を磁気誘導することができる。なお、搬送車10を案内する方法としては、これ以外にも、例えば、床面にレールを敷設し、これによって当該搬送車10を誘導する方法等、各種方法がある。
次に、補助動力部18について説明する。図5は、補助動力部18の構成を示す図であり、図5Aは、補助動力部18の一部省略平面図、図5Bは、図5Aの一部省略側面図である。
補助動力部18は、上述のように、搬送車10の車長方向に長く形成されたユニットケース19を備え、このユニットケース19には、図5に示すように、補助モータ36が配置され、この補助モータ36の軸線と略平行に配置される中間シャフト41、メインシャフト42及び駆動シャフト43が、それぞれユニットケース19の対向する側面部19A、19Bに回転可能に軸支されている。
補助モータ36は、ユニットケース19の底面部19Cに固定され、このユニットケース19の一方の側面部19Aに形成された切り欠きを通じて当該ユニットケース19の外方に突出している。補助モータ36のモータ軸36aには、第1ギア37が固定され、この第1ギア37は、中間シャフト41に固定された第2ギア39に噛合する。
中間シャフト41の一端は、ユニットケース19の一方の側面部19Aに取り付けられた軸受部44に軸支され、他端は、ユニットケース19の他方の側面部19Bに取り付けられた第1ワンウェイクラッチ45により軸支されている。この第1ワンウェイクラッチ45は、機械式クラッチであり、中間シャフト41が正転方向(補助モータ36の駆動により回転する方向)と同方向に回転する場合にのみ、その回転を許容し、中間シャフト41が逆方向に回転しないように構成されている。具体的には、中間シャフト41が逆方向に回転しようとすると、第1ワンウェイクラッチ45はユニットケース19と係合し、当該中間シャフト41の逆方向への回転が阻害される。
また、中間シャフト41には、第2ギア39と軸受部44との間に、第3ギア46が配置され、この第3ギア46は、中間シャフト41との間にトルクリミッタ47を備える。このトルクリミッタ47は、第3ギア46に所定値以上の外力(トルク)が生じた際に、この第3ギア46を中間シャフト41に対して空転させるものであり、補助モータ36への過負荷を防止している。
メインシャフト42の一端は、ユニットケース19の一方の側面部19Aに取り付けられた軸受部48に軸支され、他端側は上記したエネルギ備蓄機構34に軸支される。更に、本構成では、エネルギ備蓄機構34がユニットケース19の他方の側面部19Bに回転可能に軸支されている。
具体的には、エネルギ備蓄機構34は、本体部49と、この本体部49にそれぞれ固定される第4ギア50と、上記したぜんまいばね32を収容するケーシング51とを備える。本体部49には、メインシャフト42が貫通する貫通孔49Aが形成され、この貫通孔49Aに、一対の軸受部52、52を介して、メインシャフト42が軸支されている。
また、本体部49の一端側外周部49Bには、中間シャフト41の第3ギア46に噛合する第4ギア50が嵌めこまれ、この第4ギア50と本体部49とがボルト53により固定されている。更に、本体部49の他端側外周部49Cには軸受部54が設けられ、この軸受部54はユニットケース19の他方の側面部19Bに取り付けられる。これにより、本体部49は、メインシャフト42とは別個に回転することが可能となる。
本体部49の他端側端面49Dは、ユニットケース19の他方の側面部19Bよりも僅かに外方に突出しており、この他端側端面49Dに上記したケーシング51がボルト55により固定されている。このため、ケーシング51と本体部49とが一体的に回転する。
ケーシング51内には、渦巻き型のぜんまいばね32が収容され、このぜんまいばね32の一端はケーシング51の内壁面51Aに固着され、当該ぜんまいばね32の他端はメインシャフト42の軸端部外周に固着される。これにより、メインシャフト42、もしくは、ケーシング51の回転に基づき、当該メインシャフト42にぜんまいばね32が巻き掛けられる。本実施形態では、ケーシング51の内壁面51Aが、メインシャフト42の軸端部41Aと平行に延び、補助モータ36に連動してメインシャフト42の周囲を回転する平行部として機能する。
また、メインシャフト42には、エネルギ備蓄機構34と軸受部48との間に、メインシャフト42の回転を止めるストッパー機構(出力制限器)40と、第1スプロケット56とが配置されている。この第1スプロケット56は、チェーン57を介して、駆動シャフト43の第2スプロケット58に連結されている。また、ユニットケース19の一方の側面部19Aには、第1スプロケット56及び第2スプロケット58間に張られたチェーン57のテンション調整をするためのテンショナー63が設けられている。
駆動シャフト43は、一対の軸受部59、59により、ユニットケース19の両側面部19A、19Bに軸支されており、この駆動シャフト43の両軸端部にはそれぞれ補助駆動輪38、38が取り付けられている。また、駆動シャフト43と第2スプロケット58との間には、第2ワンウェイクラッチ61が設けられている。この第2ワンウェイクラッチ61は、第2スプロケット58が正転方向(エネルギ備蓄機構34の出力により回転する方向)に回転する場合に、駆動シャフト43と係合し、第2スプロケット58が逆転方向に回転する場合に、上記した係合が解除されてスリップする機械式のクラッチである。
ストッパー機構40は、メインシャフト42に固定されるギア本体(ギア)65と、このギア本体65のギア部65Aに噛合自在に揺動するラチェット部(ラチェット)67とを備える。なお、図5Bでは、ギア部65Aは、作図の便宜上、ギア本体65の外周の一部に記載しているが、本実施形態では、ギア部65Aは、ギア本体65の全周に亘って形成されている。
ラチェット部67は、ギア部65Aに噛合する爪69Aが先端部に形成されたラチェット本体69を備え、このラチェット本体69は、ユニットケース19の底面部19Cに立設された支持部71に揺動自在に支持されている。具体的には、支持部71の上部には、対向する一対の支持片71A、71Bが形成され、これら支持片71A、71B間にラチェット本体69の略中央部69Bが連結ピン73を介して支持されている。
また、支持部71の下方にはソレノイドアクチュエータ75が取り付けられている。ソレノイドアクチュエータ75は、制御部22の制御下、このソレノイドアクチュエータ75のコイル(不図示)に通電することにより、軸部75Aを上下方向に移動自在とするものであり、この軸部75Aの先端がラチェット本体69の基端部69Cに連結されている。
ソレノイドアクチュエータ75は、例えば、通常(コイルに通電されていない)時には、コイルばね(不図示)等により、軸部75Aが下方に移動するように付勢されている。これによれば、ラチェット本体69は、図5Bに破線で示すように、連結ピン73を中心に、爪69Aがギア部65Aから離脱する方向に揺動するため、ラチェット本体69によるメインシャフト42のロックが解除され、メインシャフト42が回転自在となる。
一方、ソレノイドアクチュエータ75のコイルに通電されると、軸部75Aを上方に押し上げる力が生じ、コイルばねの付勢力に抗って、軸部75Aが上方に移動する。これにより、ラチェット本体69は、図5Bに実線で示すように、爪69Aがギア本体65のギア部65Aに噛合することにより、メインシャフト42は、回転しないようにロックされる。
次に、本実施形態に係る搬送車10の走行動作について説明する。
搬送車10では、基本的には制御部22の制御下に、停止状態からの発進時には補助動力部18を用いて走行(発進)し、発進後の通常走行時には主動力部14を用いて走行する制御が行われる。
搬送車10が、例えば、待機ステーションや作業ステーション(後述する)に停止している場合、この搬送車10のバッテリ12は、待機ステーションや作業ステーションに設けられる外部電源31で充電されている。ここで、補助動力部18による走行(発進)を行う場合には、制御部22は、外部電源31からの電力で補助モータ36を駆動する。
この際、制御部22は、ソレノイドアクチュエータ75を作動状態(オン)としておく。つまり、ソレノイドアクチュエータ75を作動させることにより、軸部75Aが上方に移動し、ラチェット本体69の爪69Aがギア本体65のギア部65Aに噛合する。このため、メインシャフト42は回転しないようにロックされる。
メインシャフト42がロックした状態で、補助モータ36を駆動すると、図6Aに示すように、補助モータ36の正転方向の回転が第1ギア37、第2ギア39、中間シャフト41、第3ギア46及び第4ギア50に伝達される。この第4ギア50は、エネルギ備蓄機構34の本体部49及びケーシング51に固定されているため、このケーシング51が第4ギア50と一体的に回転することにより、ぜんまいばね32がメインシャフト42に巻き上げられる。ここで、ぜんまいばね32が過剰に巻き上げられると、第3ギア46と中間シャフト41との間に設けられたトルクリミッタ47が空転することにより、補助モータ36への過負荷が防止される。
また、この状態において、ぜんまいばね32には、ケーシング51を逆回転方向に回転させようとする弾性力が発生している。本実施形態では、中間シャフト41には、この中間シャフト41の逆回転を防止する第1ワンウェイクラッチ45が設けられているため、この中間シャフト41にギア連結されるケーシング51が逆回転方向に回転しないように固定(保持)される。このように、エネルギ備蓄機構34では,補助モータ36の動力(回転トルク)をぜんまいばね32の弾性力に変換して備蓄される。
次に、外部電源31によるバッテリ12の充電と共に、エネルギ備蓄機構34での弾性力の備蓄が完了した後、制御部22は、走行(発進)指示に基づいて、走行開始(発進)をする。具体的には、制御部22は、発進指示を受けた場合に、ソレノイドアクチュエータ75を停止状態(オフ)とする。
このソレノイドアクチュエータ75が停止されると、上述のように、ラチェット本体69の爪69Aがギア部65Aから離脱することにより、メインシャフト42のロックが解除される。このため、図6Bに示すように、ぜんまいばね32の弾性力が開放されることにより、メインシャフト42が勢いよく回転する。ここで、ケーシング51は、第1ワンウェイクラッチ45により逆回転方向への回転が規制されているため、メインシャフト42は、備蓄時のケーシング51と同様に正回転方向に回転する。
このように、本構成では、ぜんまいばね32への弾性力の備蓄時にケーシング51が回転する方向と、この弾性力の出力時にメインシャフト42が回転する方向とを同一方向とすることができるため、エネルギ備蓄機構34への弾性力の備蓄、もしくは、当該弾性力の出力を円滑に行うことができる。
メインシャフト42の回転駆動力は、第1スプロケット56、チェーン57、第2スプロケット58及び第2ワンウェイクラッチ61を介して、駆動シャフト43に伝達され、この駆動シャフト43が回転することにより、補助駆動輪38が搬送車10を前進させる方向に回転し、当該搬送車10を発進させることができる。
ここで、メインシャフト42の回転を固定するストッパー機構40として、例えば、電磁ブレーキを採用することもできる。しかしながら、メインシャフト42に伝達される回転トルクは、エネルギ備蓄機構34のぜんまいばね32の特性や、備蓄残量によって変化するため、電磁ブレーキを採用する構成では、ぜんまいばね32に対してブレーキを厳密に選定する必要があり、ストッパー機構の構成が煩雑化し、製品コストも増加する。
本実施形態では、ストッパー機構40は、メインシャフト42に固定されるギア本体65と、このギア本体65のギア部65Aに噛合自在に揺動するラチェット部67とを備えて構成される。この構成では、ぜんまいばね32の特性によらず、メインシャフト42の回転を固定する際には、ラチェット部67をギア部65Aに噛合させ、メインシャフト42を回転させる際には、ラチェット部67の爪69Aをギア部65Aから離脱させるように揺動すれば良い。このため、ストッパー機構40の構成を簡素化することができ、製造コストの低減化を図れるとともに、ラチェット部67を揺動させる簡単な動作で、エネルギ備蓄機構34への弾性力の備蓄、もしくは、当該弾性力の出力を行うことができる。
本実施形態では、制御部22は、搬送車10の発進してから、所望の時間(例えば、5秒間)経過した際に、ラチェット本体69をギア部65Aに噛合させるように、ソレノイドアクチュエータ75を制御する。これによれば、エネルギ備蓄機構34に備蓄された弾性力を専ら加速時に使用することができるため、弾性力の使用効率の向上を図ることができ、待機ステーションや作業ステーションでの巻上げ作業の頻度を低減することができる。また、ストッパー機構40の制御は、任意に変更することができ、例えば、搬送車10の速度が所望の速度に至った時点でラチェット本体69をギア部65Aに噛合させても良いし、上記所望の速度に至った時点から所望の時間を計測しても良い。この場合、車速は、駆動シャフト43の回転数を検知して、この回転数から算出すれば良い。
補助動力部18による発進では、少なくともぜんまいばね32に備蓄された弾性力が開放されるまでの間は、メインシャフト42が回転することにより補助駆動輪38に回転トルクが付与される。本実施形態では、駆動シャフト43と第2スプロケット58との間には、第2ワンウェイクラッチ61が設けられているため、ぜんまいばね32に備蓄された弾性力が開放されてメインシャフト42の回転速度が駆動シャフト43の回転速度よりも遅くなったとしても、第2ワンウェイクラッチ61がスリップすることにより、駆動シャフト43の回転が継続され、搬送車10は慣性力によってある程度の距離を走行することができる。従って、搬送するワークの重さを含む搬送車10の車体車重やぜんまいばね32の特性、各軸受部等のロス等を考慮した設計を行っておくことにより、例えば、工場内での各作業ステーション間を、エネルギ備蓄機構34のぜんまいばね32に備蓄した弾性力のみで走行することも可能である。
なお、走行用モータ28の駆動軸28aと主駆動輪30との間にもクラッチ(図示せず)を配設しておき、このような補助動力部18による発進に際し、当該グラッチを切離状態としておくこともできる。そうすると、発進時に使用しない走行用モータ28への負荷を軽減すると共に、該走行用モータ28からの負荷が当該発進動作に影響することを有効に抑えることができる。
補助動力部18による発進後、さらに走行を継続する場合、制御部22は、主動力部14を駆動し、バッテリ12からの電力で走行用モータ28を駆動することで、搬送車10は通常の電動車両として走行を継続することができる。
以上のように、本実施形態に係る搬送車10によれば、エネルギ備蓄機構34のぜんまいばね32で備蓄した弾性力で補助駆動輪38を駆動して、停止状態から発進することができる。この場合、ぜんまいばね32を巻き上げる補助モータ36は、搬送車10の停車時に外部電源31で駆動するため、バッテリ12を消費する必要がなく、しかもバッテリ12の充電と同時に行うことができるため時間的なロスを生じることもない。さらに、補助動力部18による発進後は、一般的な電動車両と同様に主動力部14による電気走行を行うことができることから、所望の経路を所望の距離走行することができる。
また、一般に、低速回転時のモータの電力量(電流量)は所定の高速回転時に比べて大きく、しかも停車時からの発進に必要な駆動トルクは定常走行時に比べて非常に大きい。換言すれば、仮に走行用モータ28で搬送車10を発進させようとした場合には、当該走行用モータ28は低速回転で且つ高トルクを出力しなければならず、その電力消費量は、ぜんまいまね32を巻き上げるための補助モータ36の電力消費量に比べて極めて大きなものとなる。
これに対して、搬送車10では、発進をぜんまいばね32の弾性力で賄うことができるため、走行用モータ28として低出力且つ小型のものを用いることができ、特に、重量物であるワークを搬送することも必要とされる搬送車10では、発進に係る負荷は非常に大きく、その効果は顕著である。さらに、搬送車10では、発進時にバッテリ12をほとんど使用する必要がないため、バッテリ12の小容量化・小型化も可能となり、搬送車10の軽量化及び省電力化が可能となる。しかも、エネルギ備蓄機構34を構成する弾性体としてぜんまいばね32を用いていることから、簡単且つ低コストで補助動力部18を構成可能である。
本実施形態の搬送車10では、上記のように主動力部14及び補助動力部18を選択的に駆動して走行することで通常の電動車両に比べて大幅な省電力化を可能としているが、ワークが積載される積載部20を構成する昇降装置60についても、上記したジェネレータ80及び補助バッテリ82等を設け、一層の省電力化を可能としている。
すなわち、昇降装置60では、ワークWを載置台16に載置する前、先ず、制御部22の制御下に制御弁機構76を切り替えると共にポンプ78を駆動して、油圧回路66に図4中の破線矢印Pで示す方向の油圧をかける。これにより、下室64bを加圧し、ピストン74を介して載置台16を所望の高さ位置まで上昇させる。
次いで、載置台16にワークWを載置する。この際、制御弁機構76によって下室64bからの油圧の抜けを防止し、その加圧状態を維持しておけば、ポンプ78の駆動を維持することなく、容易に且つ省電力でワークWの高さ位置を維持しておくことができる。
そして、載置台16にワークWを載置した際、又は上記所望の高さ位置で保持しているワークWを下降させる際には、制御弁機構76を適宜制御しておくことで、ポンプ78を駆動させず、ワークW及び載置台16の重量によって載置台16を下降させることができる。すなわち、制御弁機構76は、下室64bから作動油が流出可能に、且つ、流出した作動油が油圧回路66中で実線矢印Q方向に流動するように切り替え制御される。これにより、ワークW及び載置台16の下降に伴うピストン74の下降で圧縮される下室64bから作動油が流動し、ジェネレータ80の図示しない羽根車等が回転されて発電し、その電力が補助バッテリ82に蓄電される。
昇降装置60では、このように蓄電した補助バッテリ82からの電力によりポンプ78を駆動し、再び載置台16を所望の高さ位置へと戻すことができる。なお、補助バッテリ82からの電力だけでは足りない場合には、バッテリ12も併用すればよい。
以上のように、昇降装置60では、ワークW及び載置台16の重量を利用してジェネレータ80で発電し、補助バッテリ82を介して載置台16の再上昇に用いるポンプ78の駆動源として利用することができる。すなわち、昇降装置60は、所望の高さ位置とした載置台16に載置されたワークWの位置エネルギを、油圧回路66及びジェネレータ80を用いて電気エネルギとして回生し、補助バッテリ82を充電するエネルギ回生機構を備えている。このため、基本的には載置台16の昇降に要するエネルギを当該昇降装置60自体で賄うことができる。
従って、搬送車10では、上記のエネルギ回生機構を有する昇降装置60を備えていることから、載置台16の昇降エネルギとしてバッテリ12等の電力を用いる必要がない。このため、バッテリ12の一層の小容量化及び小型化が可能となり、当該搬送車10の一層の省電力化が可能となる。
また、図4に示すように、搬送車10では、昇降装置60で回生されるジェネレータ80からの電気エネルギは、補助バッテリ82の充電用としてだけではなく、例えば、補助動力部18の補助モータ36の駆動用電力として用いることもできる。これにより,搬送車10の停車時、例えば、バッテリ12に充電をする必要がない場合や停車しているステーション等に外部電源31がない場合等であっても、バッテリ12からの電力を使うことなく、補助バッテリ82からの電力で補助モータ36を駆動し、エネルギ備蓄機構34に弾性力を備蓄することができる。
しかも、ワークWを載置した載置台16を停車時の所望のタイミングで下降させ、ジェネレータ80で発電することで、当該停車時にジェネレータ80からの電力を補助モータ36に供給してぜんまいばね32に弾性力を備蓄することも可能である。つまり、搬送車10の停車時に、ワークWの積載と、ぜんまいばね32への弾性力の備蓄とを略同時に行うことができ、ワークWの積載後、補助動力部18による迅速な発進が可能となる。このため、一層の省電力化や搬送作業の迅速化が可能となる。
次に、本実施形態に係る搬送車10の適用例である搬送システム100について説明する。図7に示すように、搬送システム100では、複数台の搬送車10が工場内に敷設された磁気テープ86によって案内される経路上を走行しながら、各作業ステーション102a〜102cで所定の作業が行われる。
先ず、搬送システム100の待機ステーション104で待機している搬送車10は、外部電源31から電力供給を受け、バッテリ12の充電及びエネルギ備蓄機構34での弾性力の備蓄を完了した後、補助動力部18を駆動源として発進する。発進した搬送車10は、制御部22の制御下に、センサ88による磁界検知によって磁気テープ86に案内され、1番目の作業ステーション102aに到着する。なお、待機ステーション104と作業ステーション102aとの間の距離が補助動力部18による動力だけで十分到達可能な距離であれば、発進後に主動力部14を駆動する必要がないため極めて省電力であり、以下の各作業ステーション聞での移動についても同様である。
次いで、作業ステーション102aに到着した搬送車10には、該作業ステーション102aに設けられた作業ロボット106aにより、例えば自動車エンジン等のワークWが積載される。また、昇降装置60では、必要に応じてワークWの重量を利用してエネルギ回生を行い、補助バッテリ82に蓄電しておく。
なお、ワークWの積載と略同時に昇降装置60で発電を行えば、その発電した電力で補助モータ36を駆動し、エネルギ備蓄機構34に弾性力を備蓄することができ、場合によっては当該作業ステーション102aから外部電源31を省略することもできる。
ワークWを積載された搬送車10は、補助動力部18を駆動源として発進し、2番目の作業ステーション102bに到着する。該作業ステーション102bでは、例えば、作業ロボット106bによって作業ステーション102aから搬送してきたワークWに所望の部品(図示せず)を組み付ける。
続いて、搬送車10が、3番目の作業ステーション102cに到着すると、例えば、作業ロボット106cが前記所望の部品の組み付けがなされたワークWを載置台16から搬出する。同時に、外部電源31により、再びエネルギ備蓄機構34に弾性力を備蓄する。
その後、作業ステーション102cから発進した搬送車10は、再び待機ステーション104へと戻る経路を走行する。この際、補助動力部18による発進後、主動力部14を駆動すれば、待機ステーション104までの戻り経路が比較的長距離であっても容易に帰着することができる。待機ステーション104へと戻った搬送車10では、再び上記のように外部電源31から電力供給を受け、バッテリ12の充電やエネルギ備蓄機構34での弾性力の備蓄を行う。また、作業ステーション102aで充電した補助バッテリ82によって昇降装置60を駆動することで、載置台16を所望の高さ位置へと上昇させることができる。
以上のように、搬送システム100では、搬送車10が、各作業ステーション間等での移動を補助動力部18による動力のみで移動することができるため、極めて省電力で作業を行うことができる。勿論、各作業ステーション間等での移動中にも必要に応じて主動力部14を駆動することもできる。
しかも搬送車10は、通常の電動車両と同様に走行用モータ28による走行も行うことができる。このため、比較的長い走行経路等であっても確実に移動可能であり、移動経略の設計自由度を向上させることができる。そこで、図6に破線で示すように、搬送車10の走行経賂は,例えば、磁気テープ86を貼り替えて制御部22の制御プログラムを多少変更するだけで容易に変更可能である。
以上、説明したように、本実施形態によれば、エネルギ備蓄機構34に動力を付与してぜんまいばね32に弾性力を備蓄する補助モータ36を備えるため、この補助モータ36を駆動させることにより、作業ステーション等で、予めエネルギ備蓄機構34のぜんまいばね32に弾性力を備蓄することができ、この弾性力を利用して所望の移動経路を走行することができる。さらに、ぜんまいばね32に弾性力を備蓄した状態で、エネルギ備蓄機構34を保持するとともに、車両発進時に当該保持を解除して当該弾性力を出力するストッパー機構40とを備えるため、ぜんまいばね32に備蓄した弾性力を必要なときに、必要な量だけ使用することができ、発進動作を容易に行うことができる。
また、本実施形態によれば、ストッパー機構40は、補助駆動輪38に連結されるメインシャフト42に形成されたギア本体65と、弾性力の備蓄時にギア本体65のギア部65Aに噛合して当該メインシャフト42をロックする爪69Aを有し、弾性力の出力時に該爪69Aをギア部65Aから離脱する方向に揺動するラチェット部67とを備えるため、ストッパー機構40の構成を簡素化することができるとともに、ラチェット部67を揺動させる簡単な動作で、エネルギ備蓄機構34への弾性力の備蓄、もしくは、当該弾性力の出力を行うことができる。
また、本実施形態によれば、エネルギ備蓄機構34は、補助駆動輪38に連結するメインシャフト42に巻き取られるぜんまいばね32を備え、ぜんまいばね32の一端は、メインシャフト42の軸端部外周に連結され、他端は、当該メインシャフト42の軸端部と平行に延び、補助モータ36に連動して当該メインシャフト42の周囲を回転するケーシング51の内壁面51Aに連結されているため、ぜんまいばね32への弾性力の備蓄時にケーシング51が回転する方向と、この弾性力の出力時にメインシャフト42が回転する方向とを同一方向とすることができる。このため、エネルギ備蓄機構34への弾性力の備蓄、もしくは、当該弾性力の出力を円滑に行うことができる。
また、本実施形態によれば、発進時に、弾性力を動力として出力する一方、搬送車10が速度零を含む所望の速度に達した以後時間零を含む所望の時間が経過した際に、メインシャフト42の回動をロックするようにストッパー機構40を制御する制御部22を備えるため、例えば、車両の加速時にのみ、備蓄した弾性力を使用することができるため、弾性力の使用効率の向上を図ることができ、作業ステーション等での巻上げ作業の頻度を低減することができる。
また、本実施形態によれば、車体フレーム24を駆動する主駆動輪30と、主駆動輪30を駆動する走行用モータ28とを備え、エネルギ備蓄機構34のぜんまいばねに備蓄した動力が、車両の発進時に、走行用モータ28の駆動力をアシストするため、走行用モータ28として低出力かつ小型のものを用いることができ、搬送車10の軽量化及び省電力化が可能となる。
なお、本発明は、上記実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは勿論である。例えば、本実施形態では、搬送車10は、走行用モータ28を有する主動力部14を備え、エネルギ備蓄機構34を発進時の補助として利用する構成について説明したが、例えば、作業ステーション間のように走行する距離が予め決まっているような場合には、エネルギ備蓄機構34を条件に適合した設計とすることにより、主動力部14を備えない構成とすることもできる。
また、本実施形態の搬送車10は、主動力部14に走行用駆動源として走行用モータ28を備える構成としているが、エンジン等の内燃機関やぜんまい駆動など他の駆動源を用いることができるのは勿論である。また、本実施形態では、走行用モータ28に電力を供給する電力供給部としてバッテリ12を備える構成としているが、例えば、床面等に電力架線を設け、この電力架線を介して走行用モータに電力を供給する構成としても良い。また、バッテリ12を外部電源のみで充電するのではなく、例えば、搬送車にソーラーパネルを設け、このソーラーパネルと外部電源とを併用する構成としても良い。
また、本実施形態では、備蓄用駆動源として電動の補助モータを備える構成としていたが、これに限るものではなく、メインシャフト42に回転駆動力を与えるものであれば、例えば、インパクトレンチ等に使用される、圧縮空気を動力源として回転駆動するエアモータを用いても良い。
なお、搬送車10では、バッテリ12からの電力で駆動される走行用モータ28及び主駆動輪30を備える主動力部14で得られる駆動力によって、一般的な電動車両と同様に発進、定速運転及び加速等を行い、通常の走行を行うように構成してもよいことは言うまでもない。すなわち、搬送車10は、一般的な電動車両と略同様な走行ができることから、後退(バック)等も勿論可能であり、これにより、搬送システム100等の構成の自由度を一層向上させることができる。
また、エネルギ備蓄機構34等を含む補助動力部18等を主動力部14とは別体に構成したけん引車(押し車〉として構成し、主動力部14及び積載部20を備えた搬送車をけん引又は押すように外付けすることも可能である。そうすると、既存のAGV等に容易に補助動力部18による機能を付加することができる。
さらに、搬送車10では、積載部20を省略した構成として、ワークW等を搬送する代わりに、他の荷物を搬送し、人が乗車する電動車両として構成することができることは言うまでもない。
本実施形態に係る車両の適用例である搬送車の一部省略斜視図である。 図1に示す搬送車の一部省略側面図である。 図1に示す搬送車の駆動系を模式的に示す一部省略平面図である。 図1に示す搬送車の電気系統及び油圧系統を説明するためのブロック説明図である。 図5は、補助駆動部の構成を示す図であり、図5Aは、補助駆動部の一部省略平面図、図5Bは、図5Aの一部省略側面図である。 図6Aは、エネルギ備蓄機構のぜんまいばねに弾性力を備蓄する際の動作を説明する概略図であり、図6Bは、備蓄された弾性力を補助駆動輪に出力する際の動作を説明する概略図である。 図1に示す搬送車の適用例である搬送システムの説明図である。
10 搬送車(車両)
14 主動力部
16 載置台
18 補助動力部
19 ユニットケース
22 制御部
24 車体フレーム(車体本体)
28 走行用モータ(走行用駆動源)
30 主駆動輪
31 外部電源
34 エネルギ備蓄機構
36 補助モータ(備蓄用駆動源)
38 補助駆動輪(駆動輪)
40 ストッパー機構(出力制限器)
41 中間シャフト
42 メインシャフト
43 駆動シャフト
45 第1ワンウェイクラッチ
47 トルクリミッタ
49 本体部
50 第4ギア
51 ケーシング
61 第2ワンウェイクラッチ
65 ギア本体(ギア)
67 ラチェット部(ラチェット)
69 ラチェット本体
69A 爪
75 ソレノイドアクチュエータ
86 磁気テープ
88 センサ
100 搬送システム
102a〜102c 作業ステーション
104 待機ステーション
106a〜106c 作業ロボット

Claims (3)

  1. 車両本体の駆動輪に連結され、動力を弾性力に変換して備蓄可能な一方、備蓄した弾性力を動力として前記駆動輪に出力可能な弾性体を含むエネルギ備蓄機構と、前記エネルギ備蓄機構に動力を付与して前記弾性体に弾性力を備蓄する備蓄用動力源と、前記弾性体に前記弾性力を備蓄した状態で、前記エネルギ備蓄機構を保持するとともに、車両発進時に当該保持を解除して当該弾性力を出力する出力制限器と、を備え、前記出力制限器は、前記駆動輪に連結する軸に形成されたギアと、前記弾性力の備蓄時に前記ギアに噛合して当該軸をロックする爪を有し、前記弾性力の出力時に該爪を前記ギアから離脱する方向に揺動するラチェットと、を備え、前記エネルギ備蓄機構は、前記弾性体であり前記駆動輪に連結する軸に巻き取られるぜんまいばねを備え、前記ぜんまいばねの一端は、前記軸の軸端部外周に連結され、他端は、当該軸の軸端部と平行に延び、前記備蓄用動力源に連動して当該軸の周囲を正回転方向に回転する平行部に連結され、この平行部が前記正回転方向とは反対の逆回転方向への回転を防止するワンウェイクラッチを設けたことを特徴とする車両。
  2. 車両発進時に、前記弾性力を動力として出力する一方、車両が速度零を含む所望の速度に達した以後時間零を含む所望の時間が経過した際に、前記軸の回動をロックするように前記出力制限器を制御する制御手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両。
  3. 前記車両本体を駆動する主駆動輪と、前記主駆動輪を駆動する走行用駆動源とを備え、前記エネルギ備蓄機構の弾性体に備蓄した動力が、前記走行用駆動源の駆動力をアシストすることを特徴とする請求項1または2に記載の車両。
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