JP5289234B2 - 車両用シート装置 - Google Patents

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JP5289234B2 JP2009192510A JP2009192510A JP5289234B2 JP 5289234 B2 JP5289234 B2 JP 5289234B2 JP 2009192510 A JP2009192510 A JP 2009192510A JP 2009192510 A JP2009192510 A JP 2009192510A JP 5289234 B2 JP5289234 B2 JP 5289234B2
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Description

本発明は、シートバックとシートクッションを前後に並べて格納できる車両用シート装
置に関する。
ワンボックスカーやミニバンなどのように乗員と荷物の両方を積載可能な車両において
、リヤシートを格納することにより、荷物を積載する荷室を拡げられるようにした構造が
採用されている。例えば、特許文献1に開示された車両用シート装置は、シートクッショ
ンを使用位置から格納位置に後退移動し、さらにシートバックを起立位置から前倒位置に
回動することにより、シート装置全体を格納できるようになっている。このシート装置は
、一端部が車両フロア上に回動可能に連結され他端部がシートクッションフレームの前端
部に回動可能に連結された左右一対のリンク部材と、車両フロア上に配置されてガイド溝
を有する案内部材と、シートクッションフレームの後端部に設けられてガイド溝に係合さ
れるスライド突部とを備えている。そして、リンク部材が回動するとともに、スライド突
部がガイド溝を摺動して、シートクッションフレームが後退移動するようになっている。
この種のシート装置の操作には、乗員が操作する手動式と、電動モータを利用した電動式
とがある。電動式では、シートバックおよびシートクッションをそれぞれ駆動するために
、通常複数の電動モータを用いる。
また、特許文献1では、スライド突部がガイド溝を摺動する際の異音の発生を防止し、
シートクッションをスムーズに作動させ、さらには使用位置および格納位置でがたつきを
発生させないために、ガイド溝は弾性たわみ部を有したガイドシューで形成されている。
特開2008−285025号公報
ところで、特許文献1の車両用シート装置では、スライド突部はシートクッションフレ
ームの後端部の左右にそれぞれ設けられ、左右一対の案内部材のガイド溝にそれぞれ係合
されている。特許文献1中の図11に示されるように、スライド突部は、シートクッショ
ンフレームとは別体で製作されている。そして、組立作業時に、左右の案内部材の間に配
置されたシートクッションフレームに対し、両側からガイド溝を通り抜けるようにスライ
ド突部を差し込んで螺合組み付けする構造となっている。このような螺合組み付け構造で
は 経年使用によるストレス、例えば乗員着座時やシートクッション移動時の衝撃荷重が
繰り返し加わることにより、スライド突部に緩みや変形の発生するおそれが皆無でない。
したがって、機械的強度を向上して信頼性、安全性を一層高めることが好ましい。また、
螺合組み付けを行う場所が狭隘で、組立作業性が良好でない。
さらに、ガイド溝に配設されたガイドシューの外形寸法や取り付け位置の精度が低いと
シートクッションのスムーズな作動を阻害し、作動時に衝撃や異音をさせ、使用位置およ
び格納位置でがたつきが発生するおそれがある。逆に、ガイドシューの精度を向上しよう
とすると、取り付け構造が複雑化し、あるいは取り付けに手間がかかるようになりがちで
ある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、従来よりもスライド突部の機械的強度が
大きく、経年使用による緩みや変形のおそれがない高い信頼性、安全性を有するとともに
、組立作業性の良好な車両用シート装置を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する請求項1に係る車両用シート装置の発明は、シートクッションを構
成し使用位置と格納位置との間で移動可能なシートクッションフレームと、シートバック
を構成し起立位置と前倒位置との間で回動可能なシートバックフレームと、一端側が車両
フロア上に回動可能に連結され他端側が前記シートクッションフレームの前端部に回動可
能に連結された左右一対のリンク部材と、前記車両フロア上に配置され前記使用位置と前
記格納位置とに亘ってガイド溝を形成した案内部材と、前記シートクッションフレームの
後端部に配設されて前記案内部材のガイド溝にスライド可能に係合されたスライド突部と
、を備え、前記シートバックと前記シートクッションとを前後に並べて格納できる車両用
シート装置であって、前記スライド突部は前記シートクッションフレームに一体に設けら
れ、前記案内部材は、前記ガイド溝を後方に開放する後端開放部、および該後端開放部の
機械的強度を高める補強ブラケットを有することを特徴とする。
ここで、スライド突部がシートクッションフレームに一体に設けられるとは、例えばカ
シメ固定や溶接接合などにより取り外し不可能に堅固に結合されることを意味し、ボルト
の締結などによる着脱可能な組み付けは除外される。
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記ガイド溝を形成する上方縁部の内周面
および下方縁部の内周面を樹脂製の上方ガイドシューおよび下方ガイドシューでそれぞれ
被覆し、前記スライド突部は外側に樹脂製の摺動部材を有し、前記上方ガイドシューと前
記下方ガイドシューの内周面の間隔が前記後端開放部で狭くなり前記ガイド溝の溝幅が減
少して前記上方ガイドシューおよび前記下方ガイドシューと前記摺動部材とが隙間なく係
合することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2において、前記上方ガイドシューおよび下方ガイドシ
ューには、前記ガイド溝の長さ方向において前記上方縁部の両側面および前記下方縁部の
両側面に互い違いに配置され前記ガイド溝の上方縁部および下方縁部に設けられた係合部
に係止される複数の係止爪部がそれぞれ形成されていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項において、前記シートクッション
フレームは、前記使用位置と前記格納位置との間で電気モータによって往復駆動され、前
記シートバックフレームは、前記起立位置と前記前倒位置との間で電気モータによって回
動駆動されることを特徴とする。
請求項1に係る車両用シート装置の発明では、スライド突部がシートクッションフレー
ムに一体に設けられ、取り外し不可能に堅固に結合されている。したがって、本発明のス
ライド突部は、フレームに螺合組み付けされた従来のそれよりも機械的強度が大きく、経
年使用で乗員着座時やシートクッション移動時の衝撃荷重などが繰り返し加わっても緩み
や変形の発生するおそれがなく、信頼性、安全性が一層高められる。また、スライド突部
が係合する案内部材のガイド溝が後端開放部で開放されている。したがって、スライド突
部を前以てシートクッションフレームに一体に組み付けた後に、スライド突部を後端開放
部からガイド溝に係入させて容易に組み付けることができ、組立作業性が良好である。さ
らに、案内部材の後端が開放状態となってガイド溝が開いたり閉じたりするおそれに対し
、補強ブラケットが取り付けられるのでこの部位の機械的強度は従来と同等になる。
請求項2に係る発明では、案内部材のガイド溝を形成する上方縁部および下方縁部が樹
脂製の上方ガイドシューおよび下方ガイドシューでそれぞれ被覆され、スライド突部の外
側に樹脂製の摺動部材が設けられる。したがって、シートクッション移動時に樹脂同士が
摺動し、作動がスムーズになって、発生する衝撃や異音が抑制される。また、後端開放部
で上下のガイドシューの間隔が狭くなって摺動部材と隙間なく係合するので、格納された
シートクッションのがたつきが防止される。さらに、上下に二分割されたガイドシューは
、製作が容易で形状精度が高く、かつ案内部材への取り付けも容易である。
請求項3に係る発明では、上方ガイドシューおよび下方ガイドシューには、ガイド溝の
長さ方向において上方縁部および下方縁部の両側面に互い違いに配置されガイド溝の上方
縁部および下方縁部の係合部に係止される複数の係止爪部がそれぞれ形成されている。し
たがって、ガイドシューの取り付け寸法精度が高く、また、取り付けに際しては互い違い
に配置された係止爪部をひとつずつ順番に係止してゆけばよいので、組立作業性が極めて
良好である。
請求項4に係る発明では、シートクッションフレームおよびシートバックフレームは、
それぞれの電気モータによって駆動される。本発明は、電動式の車両用シート装置に適用
できる。
実施形態の車両用シート装置の全体構成の側面図であり、着座可能な使用状態が示されている。 実施形態において、格納状態の車両用シート装置の側面図である。 実施形態において、シートクッションフレームおよびベース部を説明する斜視図である。 実施形態において、シートクッションフレームを説明する図であり、(1)は平面図、(2)は側面図である。 実施形態において、シートクッションフレームのスライド支持部およびスライドピン(スライド突部)を説明する図であり、(1)は拡大斜視図、(2)は(1)のZ−Z切断図である。 実施形態において、上方ガイドシューおよび下方ガイドシューを説明する図であり、(1)は全体斜視図、(2)は全体斜視図中B部の係止爪部拡大図、(3)は全体斜視図中A部の後端拡大図である。
本発明の実施形態の車両用シート装置について、図1〜図6を参考にして説明する。図
1は、実施形態の車両用シート装置1の全体構成の側面図であり、シートクッション2が
前方の使用位置P21に引き出され、シートバック3が起立位置P31に回動されて、着
座可能な使用状態が示されている。また、図2は、シートクッション2が後方の格納位置
P22に格納され、シートバック3が前倒位置P32に回動された格納状態の車両用シー
ト装置1の側面図である。車両用シート装置1は、ワンボックスタイプやミニバンタイプ
の自動車のリヤシートであり、図示されるように、格納位置P22を構成する格納室91
を有する車両フロア9の上側に設置されている。車両用シート装置1は、シートクッショ
ン2、シートバック3、シートクッション2を移動させるための左右一対のリンク部材4
1、41および左右一対の案内部材51、51、ベース部8、などにより構成されている
ベース部8は、装置1全体を一体化して車両フロア9に取り付ける部位である。図3は
、シートクッションフレーム21およびベース部8を説明する斜視図である。図示される
ように、ベース部8は、右ベース部材81および左ベース部材82と、左右のベース部材
81、82を連結する3つの連結ベース部材83、84、85とが一体に結合されて構成
されている。左右の各ベース部材81、82は、概ねシート幅に相当する間隔で車両前後
方向に平行して延設されている。左右のベース部材81、82の前端、前方寄り、および
後方寄りをそれぞれ連結して、前端連結ベース部材83、前方連結ベース部材84、およ
び後方連結ベース部材85が設けられている。各ベース部材81〜85は、金属板材を基
に曲げ加工や穴あけ加工などを施して形成されている。
左右のベース部材81、82の前端および後方寄りには合計で4個の固定孔86(前端
のみ図示)が形成され、固定ボルトを用いて車両フロア9に固定できるようになっている
。左右の各ベース部材81、82の略中央の外側には、シートバック3を回動可能に枢支
する枢支部材87、87が立設され、枢支部材87の内寄り位置から後端にかけて案内部
材51、51が立設されている。さらに、前方連結ベース部材84には、左右一対のリン
ク部材41、41を回動可能に支持する回動支部材88が設けられている。
乗員が着座するシートクッション2は、その骨格を構成するシートクッションフレーム
21を有している。図4は、シートクッションフレーム21を説明する図であり、(1)
は平面図、(2)は側面図である。図示されるように、シートクッションフレーム21は
、シートクッション2の左右両側に前後方向に沿って延在する左右一対の略パイプ状の延
在部22、22を備えている。一対の延在部22、22の各後端部は内側に向かい合うよ
うに屈曲されるとともに、車幅方向に沿って延在する略パイプ状の後端連結部23によっ
て連結されている。また、延在部22、22の各前端部は内側に向かい合うように屈曲さ
れるとともに、板状の前端連結部24によって連結されている。つまり、シートクッショ
ンフレーム21は、上面視で略ロ字形に形成されている。このシートクッションフレーム
21の上側には、図略の弾性変形可能なクッションパッドが取り付けられており、クッシ
ョンパッドの表面は表皮材によって覆われている。
さらに、一対の延在部22、22の後端部には、後方外側に張り出すスライド支持部2
5、25が設けられている、各スライド支持部25、25の後端には、スライド突部に相
当するスライドピン7が一体に設けられている。
図5は、シートクッションフレーム21のスライド支持部25およびスライドピン7を
説明する図であり、(1)は拡大斜視図、(2)は(1)のZ−Z切断図である。スライ
ド支持部25は、延在部22から後方外側に張設された2枚の板材251、255で形成
されている。図5(2)に示されるように、それぞれの板材251、255には、車幅方
向に配置される軸状のスライドピン7が貫通する固定孔252、256が形成されている
。外側の板材251の固定孔252の内径D1は、内側の板材255の固定孔256の内
径D2よりも大とされている。
一方、スライドピン7は、外径に段差を有する軸体71と、軸体71の外側に周回され
る略筒状の樹脂製の摺動部材76とで構成されている。軸体71は、大径の鍔部72、外
側の板材251の固定孔252の内径D1に殆ど隙間なく嵌入する太径部73、内側の板
材255の固定孔256の内径D2に殆ど隙間なく嵌入する小径部74で構成されている
。略筒状の摺動部材76は、軸体71の太径部73の外周に配置され、外側の板材251
に接する厚肉の厚肉部77と、厚肉部77から軸体71の鍔部72に向かう薄肉の薄肉部
78で形成されている。
この部位の製作では、まず、軸体71に摺動部材76をセットし、次に図5(2)の矢
印P方向から、外側および内側の板材251、255の固定孔252、256を順次貫通
させ、最後に図中Q方向から、軸体71の小径部74を打圧してカシメ固定する。すると
、軸体71の小径部74は図中Rの破線で示されるように拡がって変形し、スライドピン
7はスライド支持部25と一体になり、取り外し不可能に堅固に結合される。また、図示
されるように、厚肉部77と薄肉部78の段差部分と軸体71の鍔部72との間隔が摺動
幅Wである。この摺動幅W内で、摺動部材76の薄肉部78の外周面が、後述する上方ガ
イドシュー56および下方ガイドシュー57と摺動する。
図1〜図3に戻り、左右一対のリンク部材41、41は、シートクッション2の前端部
を車両フロア上のベース部8に回動可能に連結支持する部材である。リンク部材41の下
方の一端側43は、ベース部8の前方連結ベース部材84上の回動支部材88に回動可能
に連結されている。リンク部材41の上方の他端側44は、図1に示されるように、前記
シートクッションフレーム21の前側下方に配設された駆動ギヤ機構45に回動可能に連
結されている。さらに、シートクッションフレーム21の下側にはシートクッション駆動
モータ46が配設されている。シートクッション駆動モータ46は、図略の制御部によっ
て制御され、その出力トルクは駆動ギヤ機構45を介してリンク部材41を回動操作する
ようになっている。
左右一対の案内部材51、51は、シートクッションフレーム21のスライドピン7を
スライド可能に支持する部材である。案内部材51は、ベース部8の左右のベース部材8
1、82の略中央から後端にかけて立設され、ガイド溝55を有している。ガイド溝55
は、案内部材51の前方から半ばまでなだらかに下降し、半ばから後方では略水平に形成
され、後端開放部53で後方に開放している。後端開放部53には、図3に示されるよう
に、案内部材51の上端縁と下端縁を挟み込んで機械的強度を高める金属製の補強ブラケ
ット54が溶接結合されている。
また、ガイド溝55を形成する上方縁部および下方縁部の内周面は、樹脂製の上方ガイ
ドシュー56および下方ガイドシュー57でそれぞれ被覆されている。図6は、上方ガイ
ドシュー56および下方ガイドシュー57を説明する図であり、(1)は全体斜視図、(
2)は全体斜視図中B部の係止爪部拡大図、(3)は全体斜視図中A部の後端拡大図であ
る。図示されるように、上方および下方ガイドシュー56、57は、案内部材51のガイ
ド溝55の上方縁部および下方縁部に沿い密着して取り付けられるように屈曲して成形さ
れ、断面は縁部を挟み込むようにコ字形状とされている。また、上方ガイドシュー56お
よび下方ガイドシュー57を案内部材51に取り付けたときの両者の間隔は、スライドピ
ン7の摺動部材76の外径D3よりも大とされている。
さらに、長さ方向において縁部の両側面に互い違いに配置される係止爪部58が、上方
ガイドシュー56で6個、下方ガイドシュー57で4個設けられている。各係止爪部58
の先端には、案内部材51と当たる側の面に係止突部59が突設されている。一方、案内
部材51の各係止突部59が対向する対応箇所にはそれぞれ、係合部に相当する係合孔5
2(図3に一部図示)が設けられている。そして、各係止爪部58の先端の係止突部59
を係合孔52に嵌入して係止することにより、上方ガイドシュー56および下方ガイドシ
ュー57を案内部材51に取り付けることができる。
また、図6(3)に示されるように、上方ガイドシュー56の後端部分には、下方に突
出する下方突部561、および側方に突出する側方突部562が設けられている。下方突
部561により、後端開放部53で上方ガイドシュー56と下方ガイドシュー57との間
隔が狭くなり、スライドピン7の摺動部材76の外径D3と概ね等しくなる。また、側方
突部562により、上方ガイドシュー56の幅が部分的に拡がり、スライドピン7の摺動
幅Wと概ね等しくなる。
乗員の背中を支持するシートバック3は、その骨格を構成するシートバックフレーム3
1を有している。シートバックフレーム31は、シートバック3の幅方向両側部内に上下
方向に沿って延在する左右一対のサイド部32、32を備えている。一対のサイド部32
、32は、板状に形成されており、板厚方向が車幅方向に沿う状態で配置されている。一
対のサイド部32、32の各上端部は、車幅方向に沿って延在するパイプ状の連結部33
によって連結されており、シートバックフレーム31は、正面視で下方に開いた略コ字形
に形成されている。サイド部32、32の下端部は、シートバック3の左右両外側でそれ
ぞれ、枢支部材87と案内部材51との間に配置されており、支軸871を介して枢支部
材87に回動可能に枢支されている。また、シートバックフレーム31には、図略のバッ
クマットを介して弾性変形可能な図略のバックパッドが取り付けられており、バックパッ
ドの表面は表皮材によって覆われている。
シートバック3の一方のサイド部32の下端部と枢支部材87との間には、図1に示さ
れるようにリクライニング装置34が設けられている。リクライニング装置34は、シー
トバック駆動モータ35を有しており、起立位置P31のシートバック3の傾斜角を調整
するようになっている。さらに、シートバック駆動モータ35は図略の制御部によって制
御され、その出力トルクはリクライニング装置34を介してシートバック3を起立位置P
31と前倒位置P32との間で回動操作するようになっている。
次に、実施形態の実施形態の車両用シート装置1の作動、作用について、格納操作時を
例にして説明する。図1に示される使用状態で格納指令が制御部に伝達されると、制御部
はまずシートクッション駆動モータ46に電源を供給する。すると、シートクッション駆
動モータ46の出力トルクは、駆動ギヤ機構45を介してリンク部材41を駆動し、リン
ク部材41の上方の他端側44が下方の一端側43を中心にして後方に回動する。これと
同時に、スライドピン7が上方および下方ガイドシュー56、57の間を摺動して後方に
移動するので、シートクッション2が後方に移動される。このとき、スライドピン7は、
上方および下方ガイドシュー56、57の間で隙間を有して樹脂同士で摺動するので、作
動はスムーズである。
シートクッション2の後方への移動は、格納室91内の格納位置P22に達して終了す
る。このとき、スライドピン7は上方ガイドシュー56の後端に達し、スライドピン7の
摺動部材76は上方ガイドシュー56の下方突部561に達して隙間なく係止される。さ
らに、スライドピン7の摺動幅W内に上方ガイドシュー56の側方突部562が隙間なく
入り込む。したがって、シートクッション2は、格納位置P22において鉛直方向にも車
幅方向にもがたつかない。
次に、制御部は、シートバック駆動モータ35に電源を供給する。すると、シートバッ
ク駆動モータ35の出力トルクは、リクライニング装置34を介して、シートバック3を
起立位置P31から前倒位置P32まで回動操作する。
ここで、格納室91は、荷室92の床部を構成するデッキボード93の下側に設けられ
ている。図2に示されるように、前倒位置P32のシートバック3の背面は、格納された
シートクッション2の前方で、デッキボード93の上面と略同じ高さに配置されるように
なっている。さらに、デッキボード93の前端部には、板状に形成された回動ボード94
がヒンジピン95を介して回動可能に連結されている。回動ボード94は、シートバック
3が起立位置P31に保持された図1の状態では、シートバック3の背面に沿って起立し
た状態に保持されるようになっている。回動ボード94は、図略の付勢部材によって車両
前側に付勢されており、シートバック3が図2の前倒位置P32に回動されると、ともに
車両前側へ回動されるようになっている。そして回動ボード94は前倒位置P32のシー
トバック3の背面とデッキボード93との間の隙間を塞ぐ位置に保持され、シートバック
3の背面と回動ボード94の上面とデッキボード93の上面とで連続した床面が形成され
るようになっている。
なお、図2に示される格納状態から図1の使用状態へは、格納時と概ね逆の順序で作動
するので、詳述は省略する。
実施形態の車両用シート装置では、スライド突部に相当するスライドピン7が、カシメ
固定によりシートクッションフレーム21に一体に設けられ、取り外し不可能に堅固に結
合されている。したがって、本実施形態のスライドピン7は、フレームに螺合組み付けさ
れた従来のそれよりも機械的強度が大きく、経年使用で乗員着座時やシートクッション移
動時の衝撃荷重などが繰り返し加わっても緩みや変形の発生するおそれがなく、信頼性、
安全性が一層高められる。また、ベース部8から離れた場所で、スライド突部7を前以て
シートクッションフレーム21に一体に組み付けた後、スライド突部7を案内部材51の
後端開放部53からガイド溝55に係入させて容易に組み付けることができ、組立作業性
が良好である。さらに、案内部材51の後端が開放状態となって機械的強度が低下しガイ
ド溝55が開いたり閉じたりするおそれに対し、補強ブラケット54が溶接結合されて強
度低下分が補償されるのでこの部位の機械的強度は従来と同等になる。
また、案内部材51のガイド溝55を形成する上方縁部および下方縁部が樹脂製の上方
ガイドシュー56および下方ガイドシュー56でそれぞれ被覆され、スライド突部7の外
側に樹脂製の摺動部材76が設けられる。したがって、シートクッション2移動時に樹脂
同士が摺動し、作動がスムーズになって、発生する衝撃や異音が抑制される。また、後端
開放部53で上下のガイドシュー56、57の間隔が狭くなって摺動部材76と隙間なく
係合するので、格納位置P21のシートクッション2の鉛直方向のがたつきが防止される
。加えて、スライド部材7の摺動幅W内に上方ガイドシュー56の側方突部562が隙間
なく入り込むので、シートクッション2は車幅方向にもがたつかない。さらに、上下に二
分割されたガイドシュー56、57は、上下を合体して略U字形状に一体成形したガイド
シューと比較して形状精度を高くでき製作が容易で、取り扱いも楽である。
また、上方ガイドシュー56および下方ガイドシュー56には、ガイド溝55の長さ方
向において上方縁部および下方縁部の両側面に互い違いに配置されて係合孔52に係止さ
れる複数の係止爪部58がそれぞれ形成されている。したがって、ガイドシュー56、5
7の取り付け寸法精度が高く、また、取り付けに際して係止爪部58の係止突部59をひ
とつずつ順番に係合孔52に嵌入してゆけばよいので、組立作業性が極めて良好である。
なお、スライドピン7をシートクッションフレーム21に一体に設ける方法は、実施形
態のカシメ固定に限定されず、溶接接合など他の方法でもよい。また、補強ブラケット5
4の構造および取り付け方法は実施形態に限らず、後端開放部53からのスライドピン7
の係入を妨げない態様であればよい。さらに、本発明は実施形態の電動式の車両用シート
装置1に限定されず、手動式の車両用シート装置にも適用できる。
1:車両用シート装置
2:シートクッション
21:シートクッションフレーム 25:スライド支持部
P21:使用位置 P22:格納位置
3:シートバック
34:リクライニング装置 35:シートバック駆動モータ
P31:起立位置 P32前倒位置
41:リンク部材 45:駆動ギヤ機構 46:シートクッション駆動モータ
51:案内部材 52:係合孔 53:後端開放部 54:補強ブラケット
55:ガイド溝 56:上方ガイドシュー 561:下方突部 562:側方突部
57:下方ガイドシュー 58:係止爪部 59:係止突部
7:スライドピン(スライド突部) 71:軸体 76:摺動部材
8:ベース部
9:車両フロア 91:格納室

Claims (4)

  1. シートクッションを構成し使用位置と格納位置との間で移動可能なシートクッションフ
    レームと、シートバックを構成し起立位置と前倒位置との間で回動可能なシートバックフ
    レームと、一端側が車両フロア上に回動可能に連結され他端側が前記シートクッションフ
    レームの前端部に回動可能に連結された左右一対のリンク部材と、前記車両フロア上に配
    置され前記使用位置と前記格納位置とに亘ってガイド溝を形成した案内部材と、前記シー
    トクッションフレームの後端部に配設されて前記案内部材のガイド溝にスライド可能に係
    合されたスライド突部と、を備え、前記シートバックと前記シートクッションとを前後に
    並べて格納できる車両用シート装置であって、
    前記スライド突部は前記シートクッションフレームに一体に設けられ、
    前記案内部材は、前記ガイド溝を後方に開放する後端開放部、および該後端開放部の機
    械的強度を高める補強部材を有することを特徴とする車両用シート装置。
  2. 請求項1において、前記ガイド溝を形成する上方縁部の内周面および下方縁部の内周面
    を樹脂製の上方ガイドシューおよび下方ガイドシューでそれぞれ被覆し、前記スライド突
    部は外側に樹脂製の摺動部材を有し、前記上方ガイドシューと前記下方ガイドシューの内
    周面の間隔が前記後端開放部で狭くなり前記ガイド溝の溝幅が減少して前記上方ガイドシ
    ューおよび前記下方ガイドシューと前記摺動部材とが隙間なく係合することを特徴とする
    車両用シート装置。
  3. 請求項2において、前記上方ガイドシューおよび下方ガイドシューには、前記ガイド溝
    の長さ方向において前記上方縁部の両側面および前記下方縁部の両側面に互い違いに配置
    され前記ガイド溝の上方縁部および下方縁部に設けられた係合穴に係止される複数の係止
    爪部がそれぞれ形成されていることを特徴とする車両用シート装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、前記シートクッションフレームは、前記使用位
    置と前記格納位置との間で電気モータによって往復駆動され、前記シートバックフレーム
    は、前記起立位置と前記前倒位置との間で電気モータによって回動駆動されることを特徴
    とする車両用シート装置。
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