JP5288777B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents

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Description

この発明は、直流電源を用いて放電灯を点灯する放電灯点灯装置に関するものである。
放電灯点灯装置は、放電灯の点灯を開始するとき、特に車載ヘッドランプ用放電灯点灯装置においては、放電発光を早急に立ち上げて点灯を維持するために放電点灯を起動させた直後には安定点灯時よりも大きな電流を放電灯に供給している。その際、放電灯の点灯電圧を発生するDC/DCコンバータの一次側回路を構成する電圧制御型のスイッチング素子、また、Hブリッジ形インバータを構成する電圧制御型のスイッチング素子において、安定点灯時に比べて大きな損失が生じる。これらの電圧制御型のスイッチング素子で生じる損失を低減するため、当該スイッチング素子の特性に基いてスイッチング動作を駆動する電圧を高くすることが好ましい。ただし、常にスイッチング素子の駆動用電圧を高くしておくと、放電灯の安定点灯時にはスイッチング素子の駆動回路において過剰な損失が増えてしまう。
また、DC/DCコンバータの一次側回路に、直流電源の電圧を入力すると限時動作を開始するタイマと、タイマが動作している間はスイッチング素子の制御回路を動作させる電圧を確保するために回路電流を上昇させる可変抵抗部とを備え、直流電源の投入開始からタイマが作動している間は可変抵抗部の抵抗を低くして回路に流れる電流を大きくし、タイマが一定時間をカウントした後は可変抵抗部の抵抗を大きくして回路に流れる電流を抑えるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−136151号公報(第5頁、図1,2)
従来の放電灯点灯装置は以上のように構成されているので、電圧制御型スイッチング素子に大きな電流を流すときの損失を抑えるために駆動用電圧を常に高くしておくと、駆動用電圧を供給している電源回路等の損失が増え、放電灯が通常の点灯状態になったときには過剰な損失が増大する。また、タイマを稼動させて回路に流れる電流を大きくするものは、タイマの作用により電力の増減を行って一定の電圧に安定化するものなので、放電灯の全点灯期間に生じる損失を有効に抑えることができず、放電灯点灯装置全体の損失を最適化することが難しいという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、点灯開始から変化する放電灯の点灯電流に対応してスイッチング素子の駆動用電圧を制御し、放電灯点灯装置全体の損失の最適化を図ることを目的とする。
この発明に係る放電灯点灯装置は、例えば、DC/DCコンバータの一次側回路に流れる電流を検出する一次電流検出部と、一次電流検出部の検出電流が放電灯の安定点灯時の電流よりも高い所定値を超えると制御部により制御されて駆動用電圧を上昇させ、該上昇させた駆動用電圧を第一の駆動回路へ供給する第一の駆動用電源回路とを備え、制御部は、DC/DCコンバータの出力電圧によってイグナイタが高電圧パルスを発生するまでの昇圧期間に、放電灯に印加される電圧が放電灯の安定点灯時の電圧よりも高い所定値を超えると、第一の駆動用電源回路の駆動用電圧を上昇させるものである。
この発明によれば、一次電流検出部が検出したDC/DCコンバータの一次側回路に流れる電流が放電灯の安定点灯時の電流よりも高い所定値を超えると、制御部の制御によって第一の駆動用電源回路が駆動用電圧を上昇させて第一の駆動回路へ供給するようにしたので、全点灯期間において放電灯点灯装置全体の損失を最適化することができるという効果がある。
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。この放電灯点灯装置は、直流電力を供給する直流電源1、直流電源1の電力をON/OFFするスイッチ2、直流電源1の出力電圧を昇圧するDC/DCコンバータ3、DC/DCコンバータ3の出力電圧を短形波交流に交換するHブリッジ形インバータ4、DC/DCコンバータ3の出力電圧から点灯起動用の高電圧パルスを発生するイグナイタ5、電極間に印加された電圧によって放電発光する放電灯6、後述する制御部11の制御に応じてDC/DCコンバータ3の駆動用電圧を生成する第一の駆動用電源回路7、Hブリッジ形インバータ4の駆動用電圧を生成する第二の駆動用電源回路8、第一の駆動用電源回路7からの駆動用電圧を使用して制御部11の制御に応じた動作信号を生成してDC/DCコンバータ3へ出力する第一の駆動回路9、及び、第二の駆動用電源回路8からの駆動用電圧を使用して制御部11の制御に応じた動作信号を生成してHブリッジ形インバータ4へ出力する第二の駆動回路10を備えている。また、前述のように第一の駆動用電源回路7、第一の駆動回路9、及び第二の駆動回路10を制御する制御部11を備えている。
また、DC/DCコンバータ3の高電位側出力端子とHブリッジ形インバータ4の高電位側入力端子との間には、出力電圧検出部12の入力端子が接続されている。出力電圧検出部12の出力端子は、制御部11に接続されている。DC/DCコンバータ3の低電位側の出力端子とHブリッジ形インバータ4の低電位側入力端子との間には、出力電流検出部13が直列接続され、検出信号を出力する端子が制御部11に接続されている。
DC/DCコンバータ3は、一次側巻線及び二次側巻線からなるトランス14を備え、また当該DC/DCコンバータ3の一次側回路即ちトランス4の一次側巻線に流れる電流をオン/オフする電圧制御型の一次側のスイッチング素子として、例えばnチャネルMOSFETのFET15を備えている。FET15は、トランス4の一次側巻線の巻始め端子にドレインを接続している。
また、DC/DCコンバータ3は、FET15のソースに一端を接続させている一次電流検出抵抗16、トランス14の二次側巻線の巻始め端子にアノードを接続させた二次側平滑ダイオード17、及び、二次側平滑ダイオード17のカソードとトランス14の二次側巻線の巻終り端子との間を接続している二次側平滑コンデンサ18によって構成されている。二次側平滑ダイオード17のカソードと二次側平滑コンデンサ18の接続点が、DC/DCコンバータ3の高電位側の出力端子となり、トランス14の二次側巻線の巻終り端子と二次側平滑コンデンサ18との接続点が低電位側の出力端子となる。
トランス14の一次側巻線の巻終り端子は、スイッチ2を介して直流電源1の高電位側に接続されている。また、一次電流検出抵抗16の他端、及び、トランス14の二次側巻線の巻終り端子と二次側平滑コンデンサ18との接続点は、直流電源1の低電位側に接続して接地されている。一次電流検出抵抗16などの接地部分とトランス14の一次側巻線の巻終り端子とがDC/DCコンバータ3の各入力端子になる。
なお、DC/DCコンバータ3の一次電流検出部として備えられている一次電流検出抵抗16は、同様な作用効果を得ることが可能であれば、例えば電流センサやカレントトランスなどに替えて備えてもよい。
Hブリッジ形インバータ4は、四つの電圧制御型スイッチング素子の例えば絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(以下、IGBTと記載する)19a〜19dによって構成されている。詳しくは、DC/DCコンバータ3の出力端子間に、IGBT19aとIGBT19bとを直列接続し、またIGBT19cとIGBT19gとを直列接続し、これらIGBT19a,19bとIGBT19c,19dが二列を成すように接続されている。即ち、Hブリッジ形インバータ4は、DC/DCコンバータ3の高電位側の出力端子に二つのIGBT19a,19cの各コレクタを接続し、これらIGBT19a,19cの各エミッタに、IGBT19b,19dのコレクタを接続している。なお、IBGT19b,19dの各エミッタは、前述の出力電流検出部13を介してDC/DCコンバータ3の低電位側の出力端子に接続している。直列接続されている高電位側のIGBT19aのエミッタと低電位側のIGBT19bのコレクタとの接続点、及びIGBT19cのエミッタとIGBT19dのコレクタの接続点は、各々イグナイタ5を介して放電灯6の両端電極に接続されている。四つのIGBT19a〜19dのゲートは、各々第二の駆動回路10に接続されている。
第一の駆動回路9は、例えばNPN型バイポーラトランジスタからなるNPNトランジスタ20のエミッタと、PNP型バイポーラトランジスタからなるPNPトランジスタ21のエミッタとを接続し、この接続点の電圧がDC/DCコンバータ3のFET15のゲートに印加されるように接続されている。またNPNトランジスタ20のベースとPNPトランジスタ21のベースとを接続し、この接続点に制御部11からの制御信号が入力されるように接続されている。NPNトランジスタ20のコレクタは、第一駆動電源回路7から出力される駆動用電圧が入力されるように接続されている。PNPトランジスタ21のコレクタは接地されている。
なお、Hブリッジ形インバータ4を駆動する第二の駆動回路10は、電圧制御型スイッチング素子を駆動する回路として第一の駆動回路9と同様に構成され、制御部11からの制御信号に応じてHブリッジ形インバータ4を構成する各IGBT19a〜19dを駆動するように構成されたものである。
第一の駆動用電源回路7は、例えばPNP型バイポーラトランジスタからなるPNPトランジスタ22のベースに、NPN型バイポーラトランジスタからなるNPNトランジスタ24のコレクタが接続されている。NPNトランジスタ24のエミッタにはエミッタ抵抗25の一端が接続され、この接続点にはツェナーダイオード22のアノードが接続されている。ツェナーダイオード23のカソードはPNPトランジスタ22のコレクタに接続されている。また、PNPトランジスタ22のコレクタには、分圧抵抗26の一端が接続されている。分圧抵抗26の他端には、分圧抵抗27の一端及びNPNトランジスタ24のベースが接続されている。分圧抵抗27の他端には、分圧抵抗28の一端が接続され、この接続点に、後述する制御部11に含まれているコンパレータ30の出力信号が入力されるように接続されている。前述のPNPトランジスタ22のコレクタと、ツェナーダイオード23のカソードと、分圧抵抗26の一端との接続点には、コンデンサ29の一端が接続され、この接続点が当該第一の駆動電源回路7の出力点となって第一の駆動回路9のNPNトランジスタ20のコレクタに接続されている。なお、エミッタ抵抗25の他端、分圧抵抗28の他端、及びコンデンサ29の他端は接地されている。また、PNPトランジスタ22のエミッタは、DC/DCコンバータ3の高電位側の入力端子に接続され、またスイッチ2を介して直流電源1の高電位側に接続されている。
制御部11は、例えば、自ら記憶しているプログラムなどのソフトウェアに基いて放電灯点灯装置の各部を制御するプロセッサ等からなるもので、その一部分としてコンパレータ30、及びコンパレータ30の比較動作で使用する基準電圧31を生成する手段を備えている。コンパレータ30は、正入力端子にDC/DCコンバータ3の一次電流検出抵抗16によって検出されるトランス14の一次側巻線に流れる電流値を表す電圧が入力されるように接続されている。また反転入力端子には、基準電圧31が入力されるように接続構成されている。コンパレータ30の出力端子は、前述のように第一の駆動用電源回路7の分圧抵抗27と分圧抵抗28との接続点に接続されている。
次に動作について説明する。
図1に示した放電灯点灯装置は、スイッチ2が閉じられると、直流電源1の電力がDC/DCコンバータ3、第一の駆動用電源回路7、第二の駆動用電源回路8などに供給され、また、制御部11が起動して第一の駆動用電源回路7、第一の駆動回路9及び第二の駆動回路10などの制御を開始する。
起動した制御部11は、DC/DCコンバータ3の出力電圧を検出する出力電圧検出部12の検出値から放電灯6に印加される電圧を検知し、またDC/DCコンバータ3の出力電流を検出する出力電流検出13の検出値から放電灯6の電極間に流れる電流の検知を開始する。
このように放電灯6に印加される電圧、及び流れる電流を検知する制御部11は、出力電圧検出部12から入力した信号が、放電灯6ならびにイグナイタ5へ印加する所望の電圧を示すように、第一の駆動用電源回路7及び第一の駆動回路9を制御してDC/DCコンバータ3のFET15のスイッチング動作、即ちDC/DCコンバータ3のデューティ制御を行って直流電源1の供給電圧を昇圧させる。さらにHブリッジ形インバータ4を介して、DC/DCコンバータ3の出力電力がイグナイタ5に供給され、当該イグナイタ5が点灯起動用の高電圧パルスを発生させる。
放電灯6は、イグナイタ5から出力された高電圧パルスによって放電点灯を開始し、当該放電灯6の電極間に電流が流れる。制御部11は、出力電圧検出部12及び出力電流検出部13の各検出値から放電灯6の点灯状態を検知し、放電灯6へ供給する電力もしくは放電灯6に流れる電流が所望の値となるように、換言すると放電状態が安定するように第一の駆動用電源回路7及び第一の駆動回路9を制御し、即ちDC/DCコンバータ3の動作デューティを制御して、また第二の駆動回路10を制御してHブリッジ形インバータ4を稼動させ、放電灯6の電極間に印加する電圧極性を周期的に反転させて放電灯6の点灯を定常状態に遷移させる。
図1の放電灯点灯装置は、概ねこのように動作する。
制御部11は、前述のようにDC/DCコンバータ3のデューティ制御を行うとき、第一の駆動回路にFET15のスイッチング動作のタイミングを制御する制御信号を出力する。
第一の駆動回路9は、制御部11からの制御信号と第一の駆動用電源回路7から出力された駆動用電圧とを用いて、FET15を駆動する動作信号を生成してFET15のゲートへ出力する。FET15は、第一の駆動回路9から出力された動作信号に応じてDC/DCコンバータ3の一次側回路に流れる電流をオン/オフする。制御部11は、このように第一の駆動回路9を制御することによってFET15のスイッチング動作を制御し、DC/DCコンバータ3の出力電圧、もしくは出力電流が所望の値となるようにしている。
図1に例示した第一の駆動用電源回路7は、シリーズレギュレータの回路構成を有するもので、前述のように回路接続されたNPNトランジスタ24、ツェナーダイオード23、エミッタ抵抗25、及び分圧抵抗26〜28によってPNPトランジスタ22のベース電流を制御して当該PNPトランジスタ22のインピーダンスを変化させ、入力した直流電源1の電源電圧から所定の電圧を生成し、この電圧をコンデンサ29を用いて安定させて出力している。なお、第一の駆動用電源回路7は、DC/DCコンバータやコンデンサカップリングによるチャージポンプ式の電源回路を用いて構成したものでも良い。また、図1に示した第二の駆動用電源回路8も概ね同様に構成され、一定の電圧を出力するように回路構成されている。
制御部11のコンパレータ30は、前述のように接続された一次電流検出抵抗16に生じる電圧を正入力端子へ入力する。トランス14の一次側巻線に流れる電流が小さく、一次電流検出抵抗16からコンパレータ30へ入力される電圧が基準電圧31よりも小さいときには、コンパレータ30はLレベルを示す電圧を出力する。コンパレータ30の出力がLレベルのときには、第一の駆動用電源回路7の分圧抵抗27と分圧抵抗28との接続点の電位が低くなって、分圧抵抗28が回路素子として作用しなくなる。このようなとき、第一の駆動用電源回路7は、ツェナーダイオード23のツェナー電圧からNPNトランジスタ24のベース・エミッタ間電圧を減じた値と、分圧比(分圧抵抗26÷(分圧抵抗26+分圧抵抗27))に当該第一の駆動用電源回路7の出力電圧を乗じた値が同じになるように動作する。このように動作したときの出力電圧は、第一の駆動回路9を介してFET15のゲートに印加され、後述するように低い駆動用電圧でFET15がスイッチング動作を行う。
また、一次電流検出抵抗16からコンパレータ30へ入力される電圧が基準電圧31よりも大きくなると、当該コンパレータ30の出力がオープン状態になり、分圧抵抗27と分圧抵抗28が直列接続された回路構成となる。このとき第一の駆動用電源回路7の出力電圧は、前述のコンパレータ30の出力がLレベルのときに比べて上昇し、第一の駆動回路9へ供給する駆動用電圧が高くなる。
なお、ここで説明した制御部11は、コンパレータ30等のハードウェアにてトランス14の一次側回路の電流値と基準値とを比較しているが、当該比較処理をソフトウェアにおいて行うことも、またソフトウェアによって放電灯6の状態を判断してFET15の駆動用電圧を切り替えることも可能である。
Hブリッジ形インバータ4を構成するIGBT19a〜19dは、各々第二の駆動回路10によって駆動されてスイッチング動作を行う。第二の駆動回路10は、前述のように制御部11から入力したIGBT19a〜19dの制御信号と、第二の駆動用電源回路8から出力された第二の駆動用電圧とを用いてIGBT19a〜19dの動作信号を生成し、IGBT19a〜19dの各ゲートへ出力してスイッチング動作を駆動する。
図2は、実施の形態1による放電灯点灯装置の動作を示す説明図である。この図は、上段に放電灯6の電極間の電圧32の経時変化を示し、その下段に放電灯6に流れる電流33、その下段にDC/DCコンバータ3の一次側回路に流れる一次電流34、その下段に第一の駆動用電源回路7から出力される第一の駆動用電圧35、その下段に第二の駆動用電源回路8から出力される第二の駆動用電圧36を示したものである。なお、DC/DCコンバータ3の一次電流34は、実際には三角波となるものであるが、ここでは三角波のピーク値の軌跡を示した波形として図示している。
ここで、スイッチ2が閉じられた後、まだ放電灯6が消灯状態となっている期間を昇圧期間38、高電圧パルスによって放電灯6が放電点灯を開始し点灯状態が安定するまでを安定点灯時よりも一次電流が大きい期間39、放電灯6の電圧32及び電流33がほぼ安定したときを安定点灯時40とする。
昇圧期間38において、制御部11は、放電灯6の電極間の電圧32が当該放電灯6の安定点灯時40の電圧値41よりも高くなるように、DC/DCコンバータ3の出力電力を制御する。詳しくは、第一の駆動用電源回路8及び第一の駆動回路9を制御してDC/DCコンバータ3のFET15のスイッチング動作を制御して、DC/DCコンバータ3から上記の電圧値41よりも高い電圧を出力させる。このときのDC/DCコンバータ3の出力電圧によってイグナイタ5がエネルギを蓄積し、昇圧期間38において蓄積したエネルギを用いて高電圧パルス37を発生する。高電圧パルス37が印加された放電灯6は、放電を開始して点灯状態に移行する。
点灯状態に移行した直後は放電点灯の維持や発光量を早急に増大させるため、制御部11は、安定点灯時40において放電灯6に流れる電流値42よりも大きい電流をDC/DCコンバータ3が放電灯6へ供給するように第一の駆動回路9を制御し、また詳しくは後述するように第一の駆動用電源回路7を制御する。その後、徐々に安定点灯時40の電流値42へ収束するようにDC/DCコンバータ3から放電灯6に供給する電流を減少させる制御を行う。
図3は、電圧制御型スイッチング素子の電気的特性を示す説明図である。この図は、電圧制御型スイッチング素子のドレイン・ソース間の電圧/電流特性を示すもので、ここではFET15の特性を一例として示している。縦軸がドレイン・ソース間電流を表し、横軸がドレイン・ソース間電圧を表している。図3に示したドレイン・ソース間の電圧/電流特性は、ゲート・ソース間電圧をパラメータとしており、特性曲線aから特性曲線b、特性曲線c、特性曲線dの順にパラメータのゲート・ソース間電圧が高いものとなっている。図3に示したように、ゲート・ソース間電圧が高くなるほど、ドレイン・ソース間電圧が小さく、当該ドレイン・ソース間に電流が流れ易くなり、FETの損失が小さくなる。FET15のゲート・ソース間電圧は、当該FET15の動作信号電圧であることから、FET15を駆動する電圧が高いほど損失が小さくなる。なお、このように駆動用電圧が高いほど損失が小さくなる特性は、FET15と同様に電圧制御型スイッチング素子であるIGBT19a〜19dも同様なものとなる。
図2に示した安定点灯時40よりも一次電流34が大きくなる期間39は、安定点灯時40に比べてFET15によってスイッチングされるDC/DCコンバータ3の一次側電流が大きいために動作信号の電圧が低いとFET15による損失が大きくなる。期間39のようにスイッチングを行う電流が大きいときには、制御部11が第一の駆動電源回路7を制御して当該第一の駆動電源回路7が生成している第一の駆動用電圧35を図2に示したように高くして、FET15の動作信号の電圧を高める。このように動作信号の電圧を高くすると、安定点灯時40よりも一次電流34が大きい期間39においてFET15による損失が低減する。
但し、上記のように高い電圧の動作信号を用いてFET15を駆動すると、安定点灯時40では第一の駆動回路9に備えられるスイッチング素子のNPNトランジスタ20及びPNPトランジスタ21、ならびにこれらのスイッチング素子を含む回路全体で生じる損失が大きくなって、安定点灯時40に過剰な損失が増えてしまう。
図2に示す安定点灯時40では、一次電流34が安定点灯時の一次電流値43となる。この安定点灯時の一次電流値43よりも大きな所定の電流値44を制御部11自らに設定しておき、例えば図1に示した基準電圧31が所定の電流値44を表すように構成しておく。例えば、所定の電流値44としてDC/DCコンバータ3の一次側回路に流れるピーク電流値20[A]を設定して比較処理に用いる。所定の電流値44は、コンパレータ30が比較処理を行ったときに有効な比較結果が得られるように設定される任意の値で、電圧制御型スイッチング素子であるFET15の損失と第一の駆動用電源回路7等の回路による損失とを有効に低減することができるように設定されたものである。
コンパレータ30が、一次電流検出抵抗16によって検出した電圧と基準電圧31とを比較し、その結果一次電流検出抵抗16によって検出した電圧が基準電圧31よりも大きくなっている期間、即ち図2に示した一次電流34が所定の電流値44よりも大きくなっている期間45において、前述のように第一の駆動回路9がFET15へ出力する動作信号の電圧が高くなるように第一の駆動電源回路7を制御する。
期間45の後、即ち一次電流検出抵抗16の検出した電圧が基準電圧31以下となる期間では、FET15への動作信号の電圧が低くなるように第一の駆動電源回路7を制御し、第一の駆動回路9のスイッチング素子であるNPNトランジスタ20及びPNPトランジスタ21などから成る回路による損失を低減する。このようにして放電灯6の全点灯期間における放電灯点灯装置全体の損失を最適化する。
具体的には、例えば、放電灯6が点灯を開始して安定するまでの期間39では75[W]の電力を要するが、安定点灯時40では35[W]の電力で足りることから、電圧制御型のスイッチング素子であるFET15の動作信号電圧を期間39に含まれる期間45で高くして75[W]の電力に対応させて動作させ、安定点灯時40では動作信号電圧を低くして35[W]の電力に対応させて動作させることにより、放電灯点灯装置が点灯動作を行っている期間全体の損失を最適化している。
以上のように実施の形態1によれば、DC/DCコンバータ3の一次側回路に流れる電流を検出する一次電流検出抵抗16と、制御部11の制御に応じて駆動用電圧を生成する第一の駆動用電源回路7とを備え、制御部11が第一の駆動用電源回路7を制御して、一次電流検出抵抗16を用いて検出した一次電流34が放電灯6の安定点灯時40の一次電流値43よりも大きな値に設定された所定の電流値44よりも大きくなっている期間45において、第一の駆動用電圧35を上昇させるようにしたので、一次電流検出抵抗16を用いることにより、出力電流検出部13の検出結果に含まれてしまうIGBT19a〜19dによる損失の影響を排除して放電灯6に流れる電流を検知することができ、この検知結果を用いることによってDC/DCコンバータ3の一次側電流をスイッチングするFET15の動作信号の電圧即ち駆動用電圧を適切に制御することが可能になり、DC/DCコンバータ3が動作するときに生じる損失を抑えて放電灯点灯装置全体において生じる損失を最適化することができるという効果がある。また、安定点灯時40には、FET15の駆動用電圧を低くして各回路を動作させていることから当該回路等による損失を抑えることができ、放電灯6の全点灯期間において損失を最適化することができる。
実施の形態2.
図4は、この発明の実施の形態2による放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。図1に示したものと同一あるいは相当する部分に同じ符号を使用し、実施の形態1による放電灯点灯装置と同様に構成される部分の重複説明を省略し、実施の形態2による放電灯点灯装置の特徴となる部分を説明する。図4に示した放電灯点灯装置は、実施の形態1で説明した図1の放電灯点灯装置から第二の駆動用電源回路8を除き、第一の駆動用電源回路7が第一の駆動回路9及び第二の駆動回路10に駆動用電圧を供給するように構成されている。
また、図4の放電灯点灯装置は、DC/DCコンバータ3の電圧制御型スイッチング素子であるFET15のソースを接地し、図1に示した一次電流検出抵抗16を除いて構成したもので、制御部11のコンパレータ30は、正入力端子に出力電流検出部13の出力信号を入力するように接続され、反転入力端子に基準電圧46が印加されるように当該基準電圧46を生成する手段が接続されている。
次に動作について説明する。
ここでは実施の形態1で説明したものと同様に動作する部分の重複説明を省略し、実施の形態2による放電灯点灯装置の特徴となる部分の動作を説明する。
図4に示したコンパレータ30の反転入力端子に印加されている基準電圧46は、安定点灯時において放電灯6に流れる電流よりも大きな値の所定の電流値を表す電圧である。図4のコンパレータ30は、基準電圧46と、出力電流検出部13の出力信号、即ちDC/DCコンバータ3の出力電流値を表す電圧とを比較する。
DC/DCコンバータ3の出力電流が小さく、出力電流検出部13の出力信号の電圧が基準電圧46以下のときには、コンパレータ30はLレベルを示す電圧を出力する。コンパレータ30の出力がLレベルのときには、実施の形態1で説明したものと同様に第一の駆動用電源回路7の分圧抵抗28が回路素子として作用しなくなり、第一の駆動用電源回路7から出力される駆動用電圧が低くなる。また、出力電流検出部13の出力信号の電圧が基準電圧46よりも大きくなると、当該コンパレータ30の出力がオープン状態になり、第一の駆動用電源回路7は実施の形態1で説明したものと同様に分圧抵抗27と分圧抵抗28が直列接続された回路構成となって、前述のコンパレータ30の出力がLレベルのときに比べて第一の駆動用電源回路7から出力される駆動用電圧が高くなる。
なお、ここで説明した制御部11は、コンパレータ30等のハードウェアにて出力電流検出部13の出力信号が示す値と基準値とを比較しているが、当該比較処理をソフトウェアによって行うことも、またソフトウェアによって放電灯6の状態を判断してFET15、IGBT19a〜19dなどの電圧制御型スイッチング素子の駆動用電圧を切り替えることも可能である。
図5は、実施の形態2による放電灯点灯装置の動作を示す説明図である。実施の形態1で説明に用いた図1と同様な部分に同じ符号を使用し、その詳細説明を省略する。図5は、上段に放電灯6の電極間の電圧32、その下段に放電灯6に流れる電流33、その下段に図4に示した第一の駆動用電源回路7から出力される駆動用電圧47を示したものである。
実施の形態1で説明したものと同様に、制御部11は昇圧期間38においてDC/DCコンバータ3もしくは第一の駆動用電源回路7及び第一の駆動回路9等を制御し、イグナイタ5に高電圧パルス37を発生させて放電灯6の放電/点灯を開始させる。点灯状態に移行した直後は放電点灯の維持や発光量を早急に増大させるため、制御部11は、安定点灯時40において放電灯6に流れる電流値42よりも大きな電流が放電灯6に流れるように第一の駆動回路9を制御して、また第一の駆動用電源回路7を制御してDC/DCコンバータ3を動作させる。その後、放電灯6に流れる電流33が徐々に安定点灯時40の電流値42へ収束するようにDC/DCコンバータ3の出力電流を減少させる制御を行う。
このようにDC/DCコンバータ3の出力電流を制御するとき、図4に示した制御部11は、出力電流検出部13の出力信号から検知した放電灯6に流れる電流33が、安定点灯時40の放電灯6に流れる電流値42よりも大きな所定の電流値48を超えている期間49において、第一の駆動用電源回路7を制御して出力電圧、即ち第一の駆動回路9及び第二の駆動回路10へ出力する駆動用電圧47を上昇させる。
点灯直後の放電灯6に流れる大きな電流は例えば2.4[A]で、安定点灯時40に流れる電流は0.4[A]程度になる。このようなときには所定の電流値48を、例えば中間の値となる1.5[A]に設定する。所定の電流値48は、コンパレータ30が比較処理を行ったときに有効な比較結果が得られるように設定される任意の値で、電圧制御型スイッチング素子であるFET15及びIGBT19a〜19dの損失と第一の駆動用電源回路7等の回路による損失とを有効に低減することができるように設定されたものである。
DC/DCコンバータ3やHブリッジ形インバータ4が、安定点灯時40よりも大きな電流を放電灯6に供給する期間49において、第一の駆動用電源回路7から出力される駆動用電圧47を高くして、この高い駆動用電圧47を用いて第一の駆動回路9ならびに第二の駆動回路10が生成した動作信号をFET15、ならびにIGBT19a〜19dへ入力してスイッチング動作を駆動し、これらの電圧制御型スイッチング素子による損失を低減させる。
以上のように実施の形態2によれば、点灯直後の放電灯6に大きな電流を供給する期間39において、制御部11が、出力電流検出部13の出力信号を用いて検知した放電灯6に流れる電流33が放電灯6の安定点灯時40に流れる電流値42よりも大きな所定の電流値48を超えている期間49では、第一の駆動用電源回路7を制御して第一の駆動回路9及び第二の駆動回路10へ出力する駆動用電圧を上昇させてDC/DCコンバータ3のFET15及びHブリッジ形インバータのIGBT19a〜19dを駆動し、期間49を過ぎると上記の駆動用電圧を低下させてFET15及びIGBT19a〜19dを駆動するようにしたので、電圧制御型スイッチング素子であるFET15及びIGBT19a〜19dによる損失と、第一の駆動用電源回路7や各駆動回路による損失の低減とを図ることができ、全点灯期間における放電灯点灯装置の損失を最適化することができるという効果がある。
また、Hブリッジ形インバータ4のIGBT19a〜19dによる損失が低減するようにしたので、DC/DCコンバータ3とHブリッジ形インバータ4との間に備えられている出力検出部13の検出結果から、当該IGBT19a〜19dの損失による影響を除くことが可能になり、制御部11が出力電流検出部13の出力信号から放電灯6に流れる電流33を精度よく検出することができるという効果がある。
実施の形態3.
図6は、この発明の実施の形態3による放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。図4に示したものと同一あるいは相当する部分に同じ符号を使用し、実施の形態2で説明した放電灯点灯装置と同様に構成される部分の重複説明を省略し、実施の形態3による放電灯点灯装置の特徴となる部分を説明する。図6に示した放電灯点灯装置は、制御部11にコンパレータ30、コンパレータ50、基準電圧51、基準電圧61、NPN型バイポーラトランジスタからなるNPNトランジスタ52を備えている。
図6のコンパレータ30は、反転入力端子に出力電流検出部13の出力信号を入力するように接続され、また正入力端子に基準電圧61が印加されるように当該基準電圧61を生成する手段が接続されている。コンパレータ30の出力端子は、NPNトランジスタ52のベースに接続されている。コンパレータ50は、反転入力端子に出力電圧検出部12の出力信号を入力するように接続され、正入力端子には基準電圧51が印加されるように当該基準電圧51を生成する手段が接続されている。コンパレータ50の出力端子には、プルアップ抵抗53の一端が接続され、プルアップ抵抗53の他端には図示されない電源回路等からの直流電圧Vcが供給されている。また、プルアップ抵抗53とコンパレータ50の出力端子との接続点は、前述のコンパレータ30の出力端子及びNPNトランジスタ52のベースに接続されている。NPNトランジスタ52のコレクタは第一の駆動用電源回路7の分圧抵抗27と分圧抵抗28との接続点に接続されている。NPNトランジスタ52のエミッタは接地されている。
なお、第一の駆動用電源回路7が第一の駆動回路9及び第二の駆動回路10に駆動用電圧を出力するとき、当該第一の駆動用電源回路7の負荷が過重になるようであれば、図6に示したように第一の駆動用電源回路7の出力部分に前述の直流電圧Vcを供給するように構成する。
次に動作について説明する。
ここでは実施の形態1及び実施の形態2で説明したものと同様に動作する部分の重複説明を省略し、実施の形態3による放電灯点灯装置の特徴となる部分の動作を説明する。
図6の制御部11において、コンパレータ50は、出力電圧検出部12の出力信号が示すDC/DCコンバータ3の出力電圧に相当する電圧と、後述する安定点灯時40の放電灯6の電圧値41よりも大きな所定の電圧値54に相当する基準電圧51とを比較する。
コンパレータ30は、出力電流検出部13の出力信号が示すDC/DCコンバータ3の出力電流に相当する電圧と、安定点灯時40の放電灯6の電流値42よりも大きな所定の電流値48に相当する、即ち所定の電流値48を表す基準電圧61とを比較する。
コンパレータ50は、比較した結果、基準電圧51よりもDC/DCコンバータ3の出力電圧に相当する電圧が小さいとき、出力がオープン状態になり、また、コンパレータ30も、基準電圧61よりもDC/DCコンバータ3の出力電流に相当する電圧が小さいとき、出力がオープン状態になる。コンパレータ50及びコンパレータ30の出力が共にオープン状態のときには、プルアップ抵抗53からNPNトランジスタ52のベースに電流が流れ、NPNトランジスタ52がオン状態になる。オン状態のNPNトランジスタ52には、第一の駆動用電源回路7の分圧抵抗27と分圧抵抗28との接続点から電流が流れ込み、当該第一の駆動用電源回路27は分圧抵抗28が無い回路となって動作し、実施の形態1で説明したものと同様に低い電圧の駆動用電圧を出力する。
また、コンパレータ50は、比較結果が基準電圧51よりもDC/DCコンバータ3の出力電圧に相当する電圧が大きいとき、Lレベルの電圧を出力し、また、コンパレータ30も、基準電圧61よりもDC/DCコンバータ3の出力電流に相当する電圧が大きいとき、Lレベルの電圧を出力する。コンパレータ50及びコンパレータ30のいずれか一つでも出力がLレベルになると、プルアップ抵抗53からNPNトランジスタ52のベースに流れていた電流が遮断され、NPNトランジスタ52がオフ状態になる。NPNトランジスタ52がオフ状態になると、第一の駆動用電源回路7の分圧抵抗27と分圧抵抗28との接続点からNPNトランジスタ52に流れていた電流が無くなり、当該第一の駆動用電源回路7は分圧抵抗27と分圧抵抗28が直列接続された回路となって動作し、出力する駆動用電圧47が高くなる。
なお、ここで説明した制御部11は、コンパレータ30、コンパレータ50、NPNトランジスタ52などのハードウェアにて出力電圧検出部12の出力信号が示す値と基準値とを比較し、また出力電流検出部13の出力信号が示す値と基準値とを比較しているが、当該比較処理をソフトウェアによって行うことも、またソフトウェアによって放電灯6の状態を判断してFET15、IGBT19a〜19dなどの電圧制御型スイッチング素子の駆動用電圧を切り替えることも可能である。
図7は、実施の形態3による放電灯点灯装置の動作を示す説明図である。実施の形態1で説明に用いた図1及び実施の形態2で説明に用いた図5と同様な部分に同じ符号を使用し、その詳細説明を省略する。図7は、上段に放電灯6の電極間の電圧32、その下段に放電灯6に流れる電流33、その下段に図6に示した第一の駆動用電源回路7から出力される駆動用電圧47を示したものである
スイッチ2が閉じられ、放電灯6を点灯させる動作が開始されると、実施の形態1で説明したものと同様に、昇圧期間38においてDC/DCコンバータ3から出力される電圧が高められ、放電灯6に印加される電圧32が上昇する。この昇圧期間38において電圧32が所定の電圧値54を超えると、制御部11のコンパレータ50の出力が前述のようにLレベルになって、第一の駆動用電源回路7から出力される駆動用電圧47が上昇する。
放電灯6の電極間の電圧32は、例えば、昇圧期間38において最も高くなるときで400[V]になり、安定点灯時には85[V]程度になる。このようなときには所定の電圧値54を中間の値となる200[V]に設定する。所定の電圧値54は、コンパレータ50が比較処理を行ったときに有効な比較結果が得られるように設定される任意の値で、電圧制御型スイッチング素子であるFET15及びIGBT19a〜19dの損失と第一の駆動用電源回路7等の回路による損失とを有効に低減することができるように設定されたものである。
前述の高められた駆動用電圧47を用いて第一の駆動回路9が生成した動作信号によってFET15ならびにIGBT19a〜19dを駆動し、DC/DCコンバータ3からイグナイタ5へ電力を供給する。イグナイタ5は充分なエネルギを蓄積すると高電圧パルス37を発生して放電灯6を起動させ、放電/点灯を開始させる。
高電圧パルス37が発生したときから、放電灯6に流れる電流33は所定の電流値48よりも大きなものとなって、コンパレータ30の出力がLレベルになる。高電圧パルス37が消えた後、放電灯6の電圧32は所定の電圧値54よりも低くなってコンパレータ50の出力がオープン状態になる。即ち、放電灯6に大きな電流を流す期間39では、放電灯6の電極間の電圧32が所定の電圧値54よりも低くなるためコンパレータ50の出力がオープン状態になるが、コンパレータ30の出力がLレベルとなって第一の駆動用電源回路7から高められた駆動用電圧47が出力され、高い駆動用電圧47を用いて生成された各動作信号によってFET15及びIGBT19a〜19dが駆動される。
起動した放電灯6の点灯状態が安定してくると、制御部11の制御によってDC/DCコンバータ3の出力電力が低減され、放電灯6に流れる電流33が所定の電流値48よりも低くなってコンパレータ30の出力がオープン状態になり、第一の駆動用電源回路7から出力される駆動用電圧47が低くなる。
このように、制御部11のコンパレータ50の出力がLレベルとなっている期間とコンパレータ30の出力がLレベルとなっている期間が連なった期間55において、第一の駆動用電源回路7から高められた駆動用電圧47が出力され、DC/DCコンバータ3のFET15及びHブリッジ形インバータ4のIGBT19a〜19dが上記の高められた駆動用電圧47を用いた動作信号によって駆動される。
換言すると、DC/DCコンバータ3に大きな電力を出力させ、またHブリッジ形インバータ4を介して放電灯6に大きな電流を供給する期間55において、DC/DCコンバータ3のFET15及びHブリッジ形インバータ4のIGBT19a〜19dの動作信号の電圧を高くして、当該FET15及びIGBT19a〜19dの損失を低減する。
また、放電灯6に流れる電流33に対応するDC/DCコンバータ3の出力電流が、安定点灯時40の放電灯6の電流値42よりも大きい所定の電流値48以下になっている期間、またさらに放電灯6の電極間の電圧32に対応するDC/DCコンバータ3の出力電圧が安定点灯時40の放電灯6の電圧値41よりも高い所定の電圧値54以下になっている期間では、FET15及びIGBT19a〜19dの動作信号の電圧を低くして第一の駆動用電源回路7、第一の駆動回路9及び第二の駆動回路10に生じる損失を低減する。このようにして全点灯期間における放電灯点灯装置全体の損失を最適化する。
なお、実施の形態3で説明した放電灯点灯装置は、実施の形態2による放電灯点灯装置について、放電灯6の点灯前の昇圧期間38において駆動用電圧を高くしてFET15及びIGBT19a〜19dに高い電圧の動作信号を入力して動作させるように構成し、点灯開始時から遅延することなく確実に電圧制御型スイッチング素子、即ちFET15及びIGBT19a〜19dの損失を低減させるようにしたものであるが、前述の実施の形態1による放電灯点灯装置も、放電点灯を起動した直後から放電灯6に流れる電流33が安定点灯時40の電流値42よりも大きくなるので、制御部11が出力電圧検出部12等の出力信号を用いて第一の駆動用電源回路7を制御し、放電灯6の点灯前の昇圧期間38において第一の駆動用電源回路7から出力される駆動用電圧を高めてFET15及びIGBT19a〜19dに高い電圧の動作信号を入力して動作させるようにしてもよい。
以上のように実施の形態3によれば、制御部11が、DC/DCコンバータ3の出力電圧から検知した放電灯6の電極間の電圧32が安定点灯時40の電圧値41よりも高い所定の電圧値54を超えているとき、またDC/DCコンバータ3の出力電流から検知した放電灯6に流れる電流33が安定点灯時40の電流値42よりも高い所定の電流値48を超えているとき、第一の駆動用電源回路7を制御して駆動用電圧を上昇させ、この高められた駆動用電圧を用いて生成した動作信号でFET15及びIGBT19a〜19dを駆動するようにしたので、イグナイタ5が放電灯6を起動させる高電圧パルスを発生する前から、即ち放電灯6の点灯前から遅延することなく確実に高い駆動用電圧を用いてFET15及びIGBT19a〜19dを駆動することができるという効果がある。
この発明の実施の形態1による放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。 実施の形態1による放電灯点灯装置の動作を示す説明図である。 電圧制御型スイッチング素子の電気的特性を示す説明図である。 この発明の実施の形態2による放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。 実施の形態2による放電灯点灯装置の動作を示す説明図である。 この発明の実施の形態3による放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。 実施の形態3による放電灯点灯装置の動作を示す説明図である。
符号の説明
1 直流電源、2 スイッチ、3 DC/DCコンバータ、4 Hブリッジ形インバータ、5 イグナイタ、6 放電灯、7 第一の駆動用電源回路、8 第二の駆動用電源回路、9 第一の駆動回路、10 第二の駆動回路、11 制御部、12 出力電圧検出部、13 出力電流検出部、14 トランス、15 FET、16 一次電流検出抵抗、17 二次側平滑ダイオード、18 二次側平滑コンデンサ、19a〜19d IGBT、20,24,52 NPNトランジスタ、21,22 PNPトランジスタ、23 ツェナーダイオード、25 エミッタ抵抗、26〜28 分圧抵抗、29 コンデンサ、30,50 コンパレータ、31,46,51,61 基準電圧、32 放電灯の電極間の電圧、33 放電灯に流れる電流、34 一次電流、35 第一の駆動用電圧、36 第二の駆動用電圧、37 高電圧パルス、38 昇圧期間、39,45,49,55 期間、40 安定点灯時、41 電圧値、42 電流値、43 安定点灯時の一次電流値、44,48 所定の電流値、47 駆動用電圧、53 プルアップ抵抗、54 所定の電圧値、Vc 直流電圧。

Claims (2)

  1. 直流電源に接続され、一次側及び二次側巻線からなるトランス及び前記トランスの一次側巻線に流れる電流をオン/オフする電圧制御型の一次側のスイッチング素子を備えて該一次側のスイッチング素子のスイッチング動作によって前記トランスの二次側巻線に昇圧した電圧を発生するDC/DCコンバータと、前記DC/DCコンバータの一次側のスイッチング素子を駆動する第一の駆動回路と、前記DC/DCコンバータの出力電圧を矩形波の交流電圧に変換して放電灯に供給するHブリッジ形インバータと、前記Hブリッジ形インバータを駆動する第二の駆動回路と、前記Hブリッジ形インバータに接続して前記放電灯の起動用高電圧パルスを発生するイグナイタと、前記DC/DCコンバータの出力電流ならびに出力電圧から放電灯に供給されている電流及び電圧を検知して該DC/DCコンバータの動作を制御すると共に前記Hブリッジ形インバータの動作を制御する制御部と、を備えた放電灯点灯装置において、
    前記DC/DCコンバータの一次側回路に流れる電流を検出する一次電流検出部と、
    前記一次電流検出部の検出電流が放電灯の安定点灯時の電流よりも高い所定値を超えると前記制御部により制御されて駆動用電圧を上昇させ、該上昇させた駆動用電圧を前記第一の駆動回路へ供給する第一の駆動用電源回路と、を備え、
    前記制御部は、前記DC/DCコンバータの出力電圧によって前記イグナイタが高電圧パルスを発生するまでの昇圧期間に、前記放電灯に印加される電圧が放電灯の安定点灯時の電圧よりも高い所定値を超えると、前記第一の駆動用電源回路の駆動用電圧を上昇させることを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 直流電源に接続され、一次側及び二次側巻線からなるトランス及び前記トランスの一次側巻線に流れる電流をオン/オフする電圧制御型の一次側のスイッチング素子を備えて該一次側のスイッチング素子のスイッチング動作によって前記トランスの二次側巻線に昇圧した電圧を発生するDC/DCコンバータと、前記DC/DCコンバータの一次側のスイッチング素子を駆動する第一の駆動回路と、前記DC/DCコンバータの出力電圧を矩形波の交流電圧に変換して放電灯に供給するHブリッジ形インバータと、前記Hブリッジ形インバータを成す電圧制御型のスイッチング素子を駆動する第二の駆動回路と、前記Hブリッジ形インバータに接続して前記放電灯の起動用高電圧パルスを発生するイグナイタと、前記DC/DCコンバータの出力電流ならびに出力電圧から放電灯に供給されている電流及び電圧を検知して該DC/DCコンバータの動作を制御すると共に前記Hブリッジ形インバータの動作を制御する制御部と、を備えた放電灯点灯装置において、
    前記DC/DCコンバータの出力電流から検知した放電灯に流れる電流が放電灯の安定点灯時の電流よりも高い所定値を超えると前記制御部により制御されて駆動用電圧を上昇させ、該上昇させた駆動用電圧を前記第一の駆動回路及び前記第二の駆動回路へ供給する第一の駆動用電源回路を備え、
    前記制御部は、前記DC/DCコンバータの出力電圧によって前記イグナイタが高電圧パルスを発生するまでの昇圧期間に、前記放電灯に印加される電圧が放電灯の安定点灯時の電圧よりも高い所定値を超えると、前記第一の駆動用電源回路の駆動用電圧を上昇させることを特徴とする放電灯点灯装置。
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