JP5288691B2 - 2次元コード読取プログラム - Google Patents
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その際、セルの位置は、特定の位置に固定して表示された位置決めシンボルを基準にして算出する。例えば、検出された2以上の位置決めシンボル間の距離と角度から画像データ中の2次元コードのサイズと傾きを求め、これを基にして各セルの位置を算出する方法が知られている(特許文献1、非特許文献1)。
特定されたセルの位置において、セルの表示は、セルの概ね中心位置における階調(濃度)の値から判定する。すなわち、セルの中心画素の階調を事前に用意されたしきい値と比較して、しきい値より階調が高いセルをマークセル、低いセルを空白セルと見なす。
例えば、文字情報、数値情報、画像情報、音声情報、暗号情報、コンピュータ上の命令コードなどのデジタル情報を、用紙などのシート状記録媒体や電子部品などの固形物表面に記録し、後で撮像装置から取得して復元することに使われる。また、表示装置上に表示するとともに、撮像装置から取得して情報を復元することによる、装置間でのデジタル情報の受け渡しに使われる。
位置のずれが生じる原因としては、画像の入出力条件の変動によって生じる画像データ面内の乱れが考えられる。例えば、2次元コードの出力時において、出力装置による出力間隔のずれ、表示面の湾曲などが原因となる。また、入力時においては、カメラのレンズがもつ光学的な歪みや、撮像する際の撮像角度の傾きなどが原因となる。
また、所定の位置に印されたマーカとパターンドットの画像を検出し、これを基にデータが表現されたデータドットの位置を求める方法が知られている(特許文献2参照)。この方法では、パターンドットの位置からマーカの位置を補正することで、マーカ位置特定の精度を向上させている。
しかし、これらの方法においては、タイミングセルやマーカから離れたセルに対しては、画像面内の歪みの影響を受けてずれが生じやすいという問題がある。ずれが生じないように位置決めシンボルやタイミングセル、マーカやパターンドットなどの位置決め用画像の数を増やすことは、相対的に情報を表現するためのデータセル数を減らすか、もしくは2次元コード全体の表示面積を拡大する必要が生じるため、情報の高密度化の観点から適切ではない。
また、位置を特定するために最初に検出される位置決めシンボルやマーカなどの画像パターンは、情報を表現するマークやドットと区別されるため、複数のセルを用いて独特な画像パターンを構成したり、画像パターンのサイズを特別に大きくしたりする必要がある。このように、最初に検出される画像パターンが大きい表示面積を有することは、情報の高密度化にとって好ましくない。そのうえ、セル上に表示されるマークやデータドットなどの画像パターンとの間で均質性がなく、違和感を与えるデザインとなってしまう。
また、この方法では、表示領域のコーナーに印したアンカービットを検出する際に、アンカービットがデータビットと接していることから、テンプレートマッチングはアンカービットの一部だけにしか行われない。そのため、2次元コード画像の入出力の際に生じるアンカービットの太りや細りによって、位置のずれが生じ易いという問題がある。さらに、この方法では、予めデジタル情報をランダム化して分布を平均化する必要があり、データに冗長性が生じることから高密度化に適切ではない。
しかし、この方法では、位置決めシンボルの画像パターンは、データマークから区別され易いように、データマークに比べて複雑でサイズの大きいパターンで構成される必要がある。そのため、予め用意する照合パターンも複雑でサイズが大きくなり、画像データを走査する際に照合・判定に計算負荷が掛かる。また、データマークを検出することから、従来の方法に比べて画像パターンの検出に計算負荷が掛かるという問題を有する。
そのため、特に、モバイル環境のように低速なコンピュータを用いる場合や、多数のプロセスを同時に実行するサーバー環境において、解析に時間が掛かり、ユーザは快適な使用感が得られない。
また、この方法では、位置決めシンボルがデータマークに比べて複雑でサイズの大きいパターンで構成されるため、情報の高密度化や、均質的で美しいデザイン性を得るという観点から好ましいとは言えない。特に、データマークをカラーで表現するカラー2次元コードにおいて、複数の色成分の重なり(黒色)で表示された位置決めシンボルは、カラフルなデータマークに対比して視覚的な違和感が生じる。そのため、2次元コードとして、全体的な均質性が得られないという問題がある。
デジタル情報を表現するデータマークは、同一の形状および大きさを有する所定の画像パターンからなる。また、位置決めマークは、データマークと同じ画像パターンを用いて表示される。ここで画像パターンが同じであるとは、表示される画像の形状だけでなくサイズも同じことを意味している。このとき、全ての位置決めマークは、データマークと同じ画像パターンを用いて表示されることが好ましい。
画像パターンとしては、図1や図2に示すように、周囲を空白領域で囲まれた正方形のパターンを用いると良い。また、図4に示すように、円形のパターンを用いても良い。
空白領域は、データマークの表示に使用される色成分を出力しないことが好ましい。この色成分の出力は減法混色によるものが好適で、出力装置が色の3原色(シアン、マゼンタ、イエロー)でフルカラーを表現する場合、空白領域は白色で表示されると良い。ただし、出力装置が加法混色の色成分からなる場合には、減法混色の場合と同じ色彩になるように、空白領域を白色に表示することが好ましい。
また、特に2次元コードのセル数が多い場合に、位置決めマークを四角形のセル領域の辺上や、セル領域の内部に表示しても良い。一般に、セル数が多い場合、画像データが持つ面内の歪み等の影響により、位置決めマークから遠いセルは位置ずれが生じやすいが、このように位置決めマークを表示することで問題を回避できる。
データマークおよび位置決めマークの検出には、マーク領域とその周囲の囲む空白領域の2つの領域で構成された照合パターンを用いると良い。この場合、検出位置にずれが生じ難いという利点を持つ。これにより、入出力の際に生じる画像の太りや細り等のばらつきが存在しても、精確に位置の基準を設定することが可能となる。
また、位置決めマークに対して、データマークと同一の単純な画像パターンを用いることで、照合・判定に対して計算負荷を抑えることができる。一方、従来の方法(特許文献4)では、位置決めシンボルはデータマークと混同されないように、形状が複雑な画像パターンで構成される。この場合、予め用意する照合パターンも複雑になり、画像データを走査する際に、照合パターンの照合・判定に対して計算負荷が掛かる。
位置決めマークは、四隅の位置決めマーク間を結ぶ直線上や、セル領域の内部に表示しても良く、その場合には四隅の位置決めマークを選出した後、これら四隅の位置決めマークとの位置関係を基に選出すると良い。例えば、四隅の位置決めマークの位置から正方格子を想定し、想定された位置のマークを位置決めマークとして選出すると良い。
また、セルの位置が算出された後、当該セル位置と対比することで、検出されたデータマークが属するセルを特定すると良い。通常、上記の方法で算出されるセル位置は、画像面内の歪み等の影響によりずれが生じるが、検出されたデータマークとの距離が近いセルを選択すると良い。これにより、検出された全てのマークに対して、セルを特定することができる。
もしくは、全てのデータマークを検出しない場合、データマークが検出されたセルの位置を基に他のセルの位置を算出し、当該位置で表示を判定すると良い。この場合も、正しく判定がなされることで、全てのセルの表示が明らかになる。
上記において算出された画素値を基に、画像データからセルを含む画像領域を抽出すると良い。また、算出された画素値を基に位置決めマークを検出しても良く、当該検出位置を用いてセル位置を算出すると良い。
セル位置を特定した後では、カラー画像データを、色成分プレーンごとに解析することでセル表示を復元すると良い。その際、各色成分での解析に、算出された上記セル位置を利用すると良い。
複数の色成分を重ねた色彩(黒色等)で表示された位置決めマークに対して、条件の変動等により画像の乱れが大きい場合でも、マーク領域と周囲の空白領域のコントラストが得られ、確実に検出することができる。この効果は、カラー2次元コードにおいて、他の画像と識別しやすいため顕著に表れる。
また、画像パターン検出に必要となる計算負荷を低下させることができる。すなわち、セル位置を特定するにあたり、カラー画像データに対して色成分ごとの複数の画素値を予め統合することで、モノクロ画像データの解析と同様、一つの画像データに対して画像パターン検出のプロセスを行えば良く、解析に掛かる負荷は低減される。
もしくは、複数の画素値から平均を求めて新たな画素値としても良い。このように各色成分の平均を画素値とすると、複数の色成分を重ねた色彩(例えば、シアン、マゼンタ、イエローの色成分を重ねた黒色)で表示された位置決めマークは高い画素値を持つこととなる。これにより、位置決めマークを確実に検出することが可能となる。
上記において、各色成分の画素値から新たな画素値を算出する際に、これらの画素値による新たな画像データを生成し、当該画像データを解析することが好ましい。また、これとは別の方法として、画素値を算出しながらこの画素値を参照して、上記の解析を行っても良い。この場合、新たに画像データを生成する必要がない。
上記画像データの生成とは、元の画像データ全体に対して行う場合に限らず、その一部を抽出した、セルを含む画像領域に対して行うものであっても良い。
データマークや位置決めマーク検出のための解析は、抽出された画像領域の範囲を指定して、当該範囲に対してだけ行うと良い。例えば、四角形の画像領域の範囲として、角の4点(縦方向の始点、縦方向の終点、横方向の始点、横方向の終点)の位置を指定し、この範囲を解析すると良い。
この方法の他、抽出された画像領域を切り出して、別ファイルによる新たな画像データを生成し、当該画像データに対して解析を行っても良い。
また、抽出されたセルの周囲だけに対して解析を行い、画像データの他の領域に存在する画像を排除することができる。これにより、2次元コード以外の画像の影響による読取エラーを防ぐことができ、高い信頼性が得られる。
すなわち、位置決めマークがデータマークと同じ単純な画像パターンで構成される場合であっても、当該位置決めマークを確実に検出できる。また、画像面内にテキストや写真等の2次元コード以外の情報が表示される場合であっても、当該2次元コードからデジタル情報を確実に復元することができる。
例えば、想定されるマーク領域の中心点、及びマーク領域間の中間点(空白領域)から画素値を取得し、領域の判定に用いると良い。図25(全体図)は、セル領域が縦8セル、横8セルの正方格子状に配列した例で、図25(拡大図)に示すように、マーク領域の中心点の画素と、それら中心点の中間に位置する画素から画素値を取得すると良い。
上記の画素値の比較は、全てのセルが含まれる領域に対して行われることが好ましく、各範囲の画素値の差(コントラスト)を合わせて、画像領域を抽出するための指標とすると良い。これにより、例えば、上記コントラストの合計が大きい領域を、セルを含む画像領域であるとして抽出すると良い。
この例のように、最大値を画素値として採用すると、カラー2次元コードにおけるカラーのデータマークが大きい画素値を取るため、上記の画像領域が抽出されやすくなる。
また、画像データ中における2次元コードのサイズは、入出力条件によって変動するため、取得する画素間の位置に対して相似の関係を維持したまま、縮小/拡大して画素値を取得すると良い。
また、入出力時の偏り等を原因として、画像データ面内においても階調の特性に変動が存在する。この変動は、2次元コードをデジタルカメラ等により近接して撮像する際に、中央部と端部との間で顕著に発生する。
上記の指標の取得は、特に、抽出された画像領域において算出することが好ましい。この場合、画像面内に階調の変動が存在しても、この画像領域に適した判定を行うことができる。また、この場合、想定されるマーク以外の画像が含まれないため、より好適な指標が得られる。
すなわち、指標の取得にあたり、対象とする画像領域は画像データ中のセルを含む範囲であると良く、更に好ましくは、全てのセルが含まれた領域であると良い。
上記のように、マーク領域と空白領域で構成される画像において、画素値の頻度分布を取った場合、通常、マーク領域と空白領域に対応して2つのピークを持ち、これらのピークの周囲に分布が広がったものとなる(図11)。
上記の指標は、画像領域を構成する領域(マーク領域や空白領域)に対応して、複数算出することが好ましい。例えば、マーク領域と空白領域の2種類で構成される場合には、それぞれの領域を表す指標を算出すると良い。この場合、マーク領域に対応する指標は大きい画素値に、空白領域に対応する指標は小さい画素値に対応したものとなる。
各画素が複数の画素値を持つカラー画像データをそのまま扱う場合や、マークが中間調を用いて表される場合等、より多くの領域が存在する画像データでは、上記の指標は領域に応じた数の指標を用意すると良い。例えば、領域数と同数の指標を用意すると良い。
すなわち、上記の指標は、画像領域における画素値の頻度に基づいて算出すると良い。例えば、画像領域中の複数の画素から画素値の頻度分布を求め、これを用いて導出すると良い。好適な例として、頻度分布における頻度のピークでの画素値(図11の例におけるMv、Mw)を採用すると良い。これらは、画像データにおける各領域を代表する値であり、これらの値を用いることで正確に画像の判定を行うことができる。
これらのピークは、頻度分布に対する解析により検出すると良い。ただし、ピークが検知できない/存在しない場合には、上記の指標として、画素の取り得る最大値や最小値を用いても良い。
その際、画素値の分類は、画像領域を構成する各領域の比率に応じた相対頻度によって為されると良い。例えば、画像領域がマーク領域と空白領域の2つの領域で構成される場合に、想定されるマーク領域と空白領域の比率(例えば、マーク領域:空白領域=30:70)に応じて、画素値が高い画素数30%の集合と、画素値が低い画素数70%の集合の、2つの集合に分類すると良い。
また、特定の画素値をしきい値として、しきい値に対する大小で画素値を分類しても良い。例えば、しきい値を0.5として、画素値が0.5以上の集合と、画素値が0.5より小さい集合に分類すると良い。
例えば、照合パターンがマーク領域と、その周囲の空白領域で構成される場合(図9)に、マーク領域の階調(画素値)が想定される指標よりも大きく、かつ、空白領域の階調(画素値)が想定される別の指標よりも小さい場合に、所望の位置決めマークであるとすれば良い。
照合パターンは、2つの領域で構成される場合が好適であるが、3つ以上の領域で構成されていても良い。この場合、照合パターンを構成する各領域に対して、それぞれ対応する指標が導出されることが好ましい。
プログラムを実行するコンピュータとしては、一般的に普及しているものでよく、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、メインフレームなどのコンピュータの他、携帯電話やPDAなどの電子機器に搭載したコンピュータであってもよい。また、このプログラムを実行するために特別に用意されたコンピュータであってもよい。
これにより、モバイル端末のように低速なコンピュータを使用する場合や、サーバーにて多数のプロセスを同時に実行する場合等、十分な計算速度が得られにくい環境においても、コンピュータによる計算時間が少なくて済み、短時間で実行することができる。
また、画素値の統合により、位置決めマークのコントラストが得られやすく、当該位置決めマークの検出を確実に行うことができる。これにより、デジタル情報を高密度に情報を表示した場合でも、短時間で正確に復元することが可能となる。
その際、当該画像領域の画素から所定の指標を導出して、画像パターン検出の際の判定に利用することで、当該判定を確実に行うことができる。
上記により、入出力における様々な条件の変動に対応して、2次元コードを確実に復元することができる。
本実施例における2次元コードの全体像を図1に示す。セルは記録媒体上に格子状に配列して想定され、本実施例では12×12セルに構成した。ただし、セルの数は12×12セルから増減してもよい。また、各辺のセル数は、縦と横が等しい正方形の場合に限らず、例えば長方形のものであってもよい。
さらに、本実施例のように、セルに対して正方形のデータマークを表示する場合に限らず、例えば図4に示すように、六角格子状に配列した六角形のセルに対して、円形のデータマークを表示してもよい。この場合、位置決めマークは、六角形のセル領域における各角に配置されるとよい。また、位置決めマークの画像パターンは、データマークと同じ円形とするとよい。
位置決めマーク010は、他のデータマークと同じサイズ・同じパターンで構成され、2次元コードの位置の基準として特定の位置に常に表示される。その際、位置決めマークは画像面内の歪みに対応するため複数存在することが望ましく、本実施例では、図1に示すように、セル領域の4隅にそれぞれ配置した。図1では、位置決めマークを表示する領域をセル配列の1つとしてセル領域に設けたが、セル領域の外部(セル配列の外側)に配置してもよい。
例えば、データマークを判定する際の階調(画素値)の基準として利用する参照マークを表示する場合、当該参照マークの画像パターンは、データマークや位置決めマークと同じ形状および大きさによる同一の画像パターンを用いてセルに表示すると良い。
より好適な表示としては、2次元コードに表示される全てのマークを、データマークと同じ形状および大きさによる同一の画像パターンで構成すると良い。これにより、位置決めマークが同じ画像パターンからなることの利点(情報の高密度化、美しいデザイン、等)を、参照マーク等の他のマークを表示する場合にも得ることができる。
デジタル情報入力部100では、コンピュータ内において、デジタル情報を構成する1と0からなる2進データ列を取得する。2次元コードに表現されるデジタル情報としては、氏名、住所、電話番号などの個人情報や、商品名とそのホームページアドレスなどの広告情報、商品名とその金額、会社名などの契約情報など、様々な内容の情報を含めることができる。
2次元コード生成部200では、入力された2進データ列から2次元コードの画像データを生成する。実際の手順は、2進データ列を2次元コードに変換するエンコード(エンコード手段)と、当該2次元コードの画像データ生成(画像データ生成手段)、の2ステップからなる。2次元コード生成部200の詳細については後述する。
2次元コード出力部300では、画像データとしてコンピュータ内に保持された2次元コード画像を、用紙等の記録媒体上に出力したり、ディスプレイ等の表示装置上に表示したりする。2次元コード出力部300の詳細についても後述する。
エンコード手段210では、入力手段110から得られるデータ列を基に、2次元コードにおける各セルの表示を決定する。本実施例では、前記データ列の各桁を、「1」をマークセル、「0」を空白セルとして、2次元的に配置したセルに割り当てた。その際、入力手段110で入力されたデータ列を所定の規則に基づいて変換し、変換後のデータ列をセルに割り当ててもよい。
データ列のセルへの割り当ては、予め定めた規則に基づいて行われる。本実施例においては、データ列の1桁目から順に、セルの配列の行ごとに左上から右下へと割り当てた。
画像データ生成手段220では、エンコード手段で定めたセルの表示から、実際に出力装置から出力するための画像データを生成する。その際、画像データ中のセルは複数の画素によって構成される。本実施例におけるセルと、当該セル上に表示されたデータマークの画像の例を図6に示した。図6に示されるように、本実施例において、画像データは各画素が256階調の画素値を持つものを用いた。この画像データにおいて、各画素の値は明るさを意味し、濃度の高い(暗い)黒色は「0」に、濃度の低い(明るい)白色は「255」に表される。
このとき、マーク領域は、黒以外の色彩を用いてカラーで表示してもよい。また、マーク領域と空白領域の色を反転して、マーク領域を白色に、空白領域を黒色に表示してもよい。さらに、マーク領域の出力において、中間階調を用いて、セルの表示に対して複数種類の階調を用意してもよい。
その際、階調は各出力装置に設けられた既知の方法によって形成すればよい。例えば、記録装置の場合には、インク(またはトナー)の出力による記録媒体上の面積階調によって形成する。また、表示装置の場合には、画像を構成する複数の発光体の発光割合によって形成すると良い。
2次元コード入力部400では、記録媒体等に表示された2次元コードの画像を光学的に取得して、当該2次元コードの画像データをコンピュータに入力する。画像の取得には既知の装置を用いることができ、本実施例では、カメラ付き携帯電話に付属したデジタルカメラ(50万画素)、および、フラットヘッドスキャナ(600dpi)を用いた。
2次元コード読取部500では、入力された画像データをコンピュータにより解析して、2次元コードに表されたデジタル情報を読み取る。2次元コード読取部500の詳細については後述する。
デジタル情報出力部600では、画像データの読み取りによって得られたデジタル情報を出力する。デジタル情報の出力には既知の方法を用い、読み取った内容をデータベースに記述することでコンピュータ内に保存したり、ディスプレイに表示したり、等に利用する。これにより、コンピュータ内に個人情報を登録することや、商品広告の内容をディスプレイ上に表示すること、また、商品の売買契約を結ぶことなどに使用する。
画像領域抽出手段510では、入力手段410から入力された画像データから、セルを含む画像領域を抽出する。
画像パターン検出指標取得手段520では、画像パターン検出手段530で画像パターンを検出する際に参照する指標(画像パターン検出指標)を取得する。
画像パターン検出手段530では、画像領域抽出手段510で抽出された画像領域において、セル上に表示された画像パターンを検出する。当該画像パターンの検出は、データマークと同じ形状および大きさからなる全てのマークを対象とし、データマークの他、位置決めマークや参照マークの画像を検出する。
セル配置再現手段540では、画像パターン検出手段530によって取得された複数の画像パターン検出位置の中から、位置決めマークの検出位置を選出する。その後、選出された位置決めマークの位置を基に格子状に想定されたセルの位置を算出し、画像パターン検出手段で検出された画像パターンが属するセルを明らかにする。
セル判定指標取得手段550では、セル判定手段560でセル表示を判定する際に利用する指標(セル判定指標)を取得する。
セル判定手段560では、まず、上記複数の画像パターン検出位置を用いることにより、精確なセルの位置を求める。その後、その位置でセルの表示を判定する。
デコード手段570では、明らかになったセルの表示を、予め定められた規則に基づいて、「1」と「0」からなる2進データ列に復元する。これにより、セルの配列がデコードされ、2次元コードに表現されたデジタル情報が復元される。
2次元コード読取部500を構成するこれらの手段(510〜570)は、コンピュータに用意された実行プログラムにより、コンピュータ上で実現される。
本実施例における画像データとして、2次元コード読取後の画像データの一部であるマークセルの画像を図8に示す。この例が示すように、入出力時に発生するノイズ等の影響を受け、画素値は出力前の画像データからの変動を持つ。すなわち、画素の階調として完全な黒色(0)や完全な白色(255)にはならず、一般に、マーク領域では20〜130程度、空白領域では100〜210程度の画素値を持つ。
画像データの解析に際して、画素値は事前に値を反転してもよい。この場合、上記の例では白色の領域は「0」、黒色の領域は「255」に近い値をとることになる。また、画素値は正規化してもよく、この場合、画素値は0〜1の値をとる。本実施例では、画像データを解析するにあたり、画素値(d’)を反転するとともに、さらに、それを正規化したもの(d)を用いた。このとき、画素値(d)は、d=(255−d’)/255、により算出され、0(白)〜1.0(黒)の値をとる。
本実施例において、画像領域の抽出は、データマークや位置決めマーク等におけるマーク領域と、それらの周囲の空白領域とのコントラストに基づいて行われる。これにより、全てのセルが含まれる領域を抽出した。
上記コントラストは、図25に示すように、想定されるマーク領域の中心点、及びマーク領域間の中間点(空白領域)の周期で画素値を取得して評価した。その際、想定されるセルにおける2×2セルの領域に含まれる上記画素値の集合(2×2セルの領域に16点存在)から、最大の画素値と最小の画素値との間で差を取った。この差を、2次元コード全体(8×8セル)を構成する、全ての上記2×2セルの領域(2次元コード全体で16領域存在)から取得し、その平均(Mc)が最も大きいものを、コントラストが高い画像領域であるとした。
その際、図25において、画像データ中における2次元コードのサイズは、入出力条件等により変動するため、取得する画素間の位置に対して相似の関係を維持したまま、縮小/拡大して画素値を取得すると良い。
本実施例では、同時に、図25(全体図)に示すように、セルを含む領域の周囲に存在する空白領域において画素値の平均(Ms)を取り、これも画像領域を抽出に利用した。本実施例においては、上記マーク領域とその周囲の空白領域のコントラストに基づく指標Mcと、画像領域の周囲における画素値の指標Msを用いて、「Mc−Ms」が最も大きい領域を所望の画像領域であると見なして抽出した。
本実施例における画素値の頻度分布の例を、図11に示す。
図11において、頻度分布の横軸である画素値に刻みを設け、この刻みの幅に入る個数の和を取って頻度とした。本実施例では、この幅を0.02とし、例えば、画素値0.50〜0.52に含まれる個数の合計を、画素値0.5の頻度とした。
また、これらのピークの中間点を境界として頻度分布を2つの集合に分類し、各集合から指標を算出した。すなわち、画素値が大きい集合に対して標準偏差を求め、マーク領域の指標Smとした。同様に、画素値が小さい集合からは空白領域の指標Svを取得した。
平均Mと標準偏差Sの算出には、公知の計算式(数1、数2)を用いた。数1、数2において、nは画素数、iは画素番号、diは画素iの画素値、Σは各領域における画素の和、を意味する。
画像パターン検出手段530では、マーク領域とその周囲の空白領域で構成された照合パターン008を照合しながら画像データを走査する(図9)。照合された画像は判定され、所望の画像パターンとして適合する場合に画素位置が記憶される。この一連のプロセスは、本実施例では、図10のフローチャートに示した手順により実施した。
照合パターンとしては、5×5画素のセル上に3×3画素のマーク領域を想定したものを用いた(図9)。照合パターンによって照合された画像の判定には、マーク領域および空白領域での画素値の平均(DmおよびDv)を用いた。すなわち、DmとDvを判定式に代入し、条件を満たす場合に画像パターンに適合すると見なした。本実施例では、判定式としては数3を用いた。
セル領域の4隅に配置された位置決めマークのうち、左上の位置決めマークに対して、この位置決めマークを通る傾き45度の直線を引くと、他の全ての画像パターンは、この直線の下側に存在する。また、右下の位置決めマークを通る傾き45度の直線を引くと、他の全ての画像パターンは、この直線の上側に存在する。同様に、右上および左下を通る傾き135度の直線を引くと、他の全ての画像パターンは、これらの直線で囲まれた領域に存在する。
このことから、検出された画像パターンに対して、検出位置を通る傾き45度および135度の直線を求め、各直線の切片が最大および最小である計4点の画像パターンを、4隅の位置決めマークとして選出した。
このとき、本実施例で用いた直線の傾き45度および135度は、セル領域が回転していないと想定したものであって、セル領域に回転が生じている場合には、それに応じて傾きを変更してもよい。
また、位置決めマークが、セル領域の4隅以外、例えば辺上や領域内部に配置される場合には、4隅の位置決めマークを選出した後、これらの位置決めマークとの位置関係を基に残りの位置決めマークを選出するとよい。
以下、本実施例において、各セルの位置を算出する方法について記述する。本実施例では、まず、選出された4隅の位置決めマーク間を結ぶ線分を想定し、これらの線分をセル数で等分する。これにより、セル領域の辺上に配置されたセルの位置を算出する。次に、辺上のセルと、当該セルの対辺上に配置されたセルとの間を結ぶ線分を、行および列方向に算出して、セル領域における格子を想定する。想定された格子上の交点の位置をセル位置として、セル領域内における全てのセルの位置を算出する。このとき、算出される位置は、整数となるように、計算で得られた値を四捨五入して端数をまるめる。
検出された画像パターンとの対応づけは、その検出位置との間の距離を計算し、最も距離が短いものを当該画像パターンが属するセルとして選択した。通常、位置決めマークの位置を基に算出されたセル位置は、画像面内の歪み等の影響が考慮されておらず、微小なずれを含んでいる。しかし、位置決めマーク間の距離を所定の範囲に抑えることで、画像が1セル以上歪むことはなく、誤って他のセルに対応付けられることはない。
一方、想定される使用条件によっては、画像データに乱れにより全てのデータマークが検出されることは困難である。その場合、画像パターン検出手段530では、比較的乱れの少ない画像パターンだけを検出し、その後、セル判定手段560において、画像パターン検出位置を基に周囲のセルの位置を精度高く算出して表示を判定する。本実施例では、多様な入出力条件による画像の乱れに対応するため、セル判定手段560を利用した。
この回帰直線を求めるにあたり、本実施例では、セルからの距離で重み付けされた重み付き最小2乗法(数4)を用いた。数4において、iはセル番号、Σは軸方向の画素の和、を意味する。また、(X,Y)は画像データ上の位置座標、wiは重みの係数(数5)、を意味する。数5において、nはセルからの距離で、重みの係数wiは、算出されるセルに近いほど重みが大きい。算出された値(X,Y)は、小数点以下を四捨五入して整数値とした。
本実施例において、しきい値は、先に検出されたデータマークや位置決めマークの画像から指標(セル判定指標)を取得して求めた。すなわち、検出された全てのマークセルに対し、マーク領域と空白領域の階調の平均を求め(MmとMv)、これらの中間値(=(Mm+Mv)/2)をしきい値とした。上記のセル判定指標の取得は、セル判定指標取得手段550において行った。
上記のセル判定指標は、所定のセルに表示した参照マークの画像から取得してもよい。参照マークから取得する場合、データマークや位置決めマークと同じパターンからなる画像を所定のセルに表示して、この画像を解析して求める。カラー2次元コードの場合には、複数の色成分の組み合せによる多種類の参照マークを表示しておくとよい。
セルの表示を判定する上記以外の方法として、画像パターン検出手段530で使用した照合パターンを用いて画像を照合し、判定式(数3)を満たす場合をマークセル、満たさない場合を空白セルとしてもよい。このとき、画像の判定にあたって、判定条件は画像パターン検出手段530ほど厳しくせず、数3のRm、Rvはもっと大きい値(例えば、Rm=Rv=12)を用いるとよい。その際、Mm、Sm、Mv、Svは、上記と同様、先に検出された画像パターンの画像から求めるとよい。
数3は、抽出した画像領域から算出した指標M(Mm、Mv)と指標S(Sm、Sv)を用いて、照合パターンで照合された各領域の画素値の平均D(Dm、Dv)から、その画像の適合性を判定する。
その際、各領域の画素値の平均Dは、指標Mに近い値を持つと考えられる。また、標準偏差として求めた指標Sを用いて、階調のばらつきの幅はRSと表される(Rは許容範囲を定める定数)。これにより、「−1<(D−M)/RS<1」を満たす場合に、画素値の平均Dを所望の画像として許容した。
各領域に対する許容範囲を組み合せることで、判定式としては数3に表される。数3の適合の範囲を、概念図として図14に表した。図14において、マーク領域と空白領域の画素値の平均(DmとDv)が、J1の範囲である場合にはマークセル、J0の範囲である場合には空白セルとして判定される。
データマークや位置決めマークを検出する際には、同一のマークに対して、画素ずれた位置で重複して数3を満たすものが存在する。そのため、画像パターンの検出にあたり、周囲の複数の画素位置に対して適合性を調べ、それらの中から最も適合性の高い画像を所望の画像として選択した。
出力装置としては、印刷装置、インクジェットプリンター、電子写真装置などの記録装置を用いる。これらは、通常、シアン、マゼンタ、イエローのインク(またはトナー)を重ねて出力し、減法混色でカラーを表現する。色成分は、上記の3種類以外のものを使ってもよい。また、出力装置としては、ディスプレイなどの表示装置を用いる。この場合には、通常、レッド、グリーン、ブルーなどの発光体の発光によって加法混色でカラーを表現すると良い。
本実施例において、2次元コードの出力は、カラー用記録装置を用いて、記録媒体である用紙上に記録した。また、カラー用表示装置を用いて、ディスプレイ上に表示した。これらの出力にあたり、本実施例では、インクジェットプリンター(600dpi)、および、液晶ディスプレイ(160dpi、32ビットカラー)を用いた。
カラー2次元コードでは、複数の配置が同じセル領域を共有して表示することで、デジタル情報をより高密度に表示することが可能となる。
デジタル情報を復元する際には、各画素が複数の色成分の階調(画素値)を保持して構成されたカラー画像データを解析する。その際、色成分プレーンごとにセルの表示を復元し、それらの色成分の表示を合せて、表現されたデジタル情報を読み取ると良い。
本実施例におけるカラー2次元コードを図17に示す。図17に示されるカラー2次元コードは、図18に示す表示フォーマットに対して、デジタル情報に基づいて構成されたカラーのデータマークを表示したものである。セルの配列は、本実施例では、8×8セルの正方格子状に配列した。ただし、セルの配列は8×8セルに限らず、表現するデジタル情報の容量に応じて変更することができる。より容量の大きい場合の例として、図19に12×12セルの配列を示した。
一方、表示装置上に表示する場合、セル上に表示されるカラーのデータマークは、加法混色の色成分を持つ発光体による発光を組み合せて表示される。このとき、周囲の空白領域は、各色成分の発光体(レッド、グリーン、ブルー)を発光させて白色に表示する。この場合、各色成分において、マーク領域は発光体を発光させずに、空白領域に対してコントラストを設けて表示する。その際、マーク領域は、発光体の補色である減法混色の色成分(シアン、マゼンタ、イエロー)を組み合せて表示される。
ただし、上記とは異なる方法として、空白領域は、発光体を発光させずに黒色に表示してもよい。この場合には、マーク領域は発光体を発光させて、発光体の色成分(レッド、グリーン、ブルー)で表示される。
ただし、出力装置が加法混色の色成分からなるディスプレイ等の表示装置の場合には、減法混色の場合と同じ色彩として扱えるように、出力装置が持つ色成分の補色を用いながらカラーを表現することが好ましい。これにより、上記と同様、位置決めマークを黒色として表示すると良い。
色成分を重ねた色彩を用いると、位置決めマークのマーク領域は、各色成分プレーンで高い濃度(大きい画素値)を持つことになる。そのため、2次元コード読取の際に、マーク領域と周囲の空白領域とのコントラストが得られ易くなり、画像に乱れが存在する場合でも、位置決めマークを確実に検出することができる。
分離して得られるデータ列は、モノクロ2次元コードの場合と同じ方法で画像データを生成する。これによって、複数の色成分の組み合せで構成されるカラー表示を、白黒の場合と同じ単純な方法によって生成することができる。
生成された画像データは、出力装置の色成分ごとに重ねて表示する。画像を出力する際には、色成分ごとの画像データを統合して、所定の形式によるカラー画像データを生成するとよい。その際、各画像データに対して、階調の反転や、色変換などの所定の変換を行ってもよい。
上記とは異なる方法として、2進データ列を、セル表示の種類に応じた進数のデータ列に変換し、そのデータ列を基にセルの表示を定めてもよい。すなわち、例えば、セルの8種類の表示(黒色、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、グリーン、ブルー、白色)に合せて、2進データ列を8進データ列に変換し、この8進データ列を、8を「黒色」、7を「シアン」、6を「マゼンタ」、…、0を「白色」と対応付けてセルに表示すると良い。これにより、8進データ列の各桁の数を、各セルでカラー表示を用いて表現する。
これにより、本実施例では、セルのカラー表示を構成するデータマークは、各画素が持つレッド、グリーン、ブルーの色成分を用いて、黒色、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、グリーン、ブルー、白色の8種類を表現される。また、周囲の空白領域は、白色で表示される。
画像パターンの検出の際には、色成分ごとに周囲の領域とのコントラストを指標として画像の判定を行った。そのため、白色の空白領域に対して、減法混色の色成分である、シアン、マゼンタ、イエローのマークを検出した。その際、画像データに対して、階調の反転や、色変換などの所定の変換を事前に行ってもよい。
デジタル情報入力部100、および、2次元コード出力部300は、本実施例ではカラー画像を扱う以外、実施例1と同一である。
データ列分離手段230は、入力手段110から得られる2進データ列を、色成分ごとに分離するものである。これにより、色成分ごとに分離されたデータ列の集まりに対して、実施例1のモノクロ2次元コードと同じ方法を用いて画像データを生成する。
画像データ統合手段240は、画像データ生成手段220で生成された、色成分ごとの複数の画像データを、カラー画像データとして統合するものである。
これらのステップにより、デジタル情報を構成する2進データ列から、カラー2次元コードを生成する。図22に、本実施例におけるカラー2次元コード作成の概念図を示す。
2次元コード入力部400、および、デジタル情報出力部600は、本実施例ではカラー画像を扱う以外、実施例1と同一である。
画像データ分離手段580で画像データを分離した後は、各色成分の画像データに対して、実施例1に記載されたモノクロ2次元コードと同じ方法を用いて解析を行う。
本実施例では、セル判定指標取得手段550におけるセル判定指標の取得、および、セル判定手段560におけるセル表示の判定は、画像データ分離手段580で分離された、各色成分プレーンの画像データに対して行った。
データ列統合手段585は、色成分ごとの画像データの解析によって得られる複数のデータ列を統合するものである。この統合は、カラー2次元コードを生成する際に用いたデータ列の分離と同じ規則に従って、分離とは逆の手順を用いて実施する。
上記のプロセスを通して、カラー2次元コードに表現されたデジタル情報を読み取ることができる。図24に、本実施例におけるカラー2次元コード読取の概念図を示す。
本実施例において、1つの画素が保持する複数の画素値を比較し、最大のものを選択して新たな画素値とした。これにより、1つの画素が1つの画素値を持つ、新たな画像データを生成した。その際、本実施例では、画像データに含まれる全ての画素を対象として統合を行った。
本実施例では、画像領域抽出手段510における画像領域抽出、および、画像パターン検出指標取得手段520における画像パターン検出指標の取得、画像パターン検出手段530における位置決めマーク等のマークの検出は、画素値統合手段590で新たに生成された上記画像データに対して行った。
特に、本発明の2次元コード読取プログラムでは、2次元コードに表現された大容量のデジタル情報を、固有の特性を持つ多様な入出力装置を介して、様々な条件の変動の影響を受けることなく扱うことに適している。そのため、ネットワークを介して送受信されるデジタル情報を入出力する際の使用に適している。
これにより、時間的および地理的な条件に縛られることなく、様々な場面において情報をやり取りすることができ、我々の周囲に存在する様々な種類の情報を簡便・快適に取り扱うことを可能にする。
また、本発明の2次元コードは、均質で美しいデザインを有しており、様々なユーザに着目されやすく、シンボリックな役割を担うことができる。これにより、多様な場面で、多くの人の目に付きやすい、様々な種類の情報を表現することを目的としたメディア上に表示されることに適している。
003,005…データマーク、004…空白領域、
006…画素、007…階調(画素値)、010…位置決めマーク、
008,051…照合パターン、009…データマークのパターン、
021,022,023…カラーのデータマーク
030…画素(画像領域の抽出に利用)
031…画像領域のマーク領域
032…画像領域の周囲の空白領域
033…画像領域の拡大図(2×2セルの範囲)
042…参照マーク、
090…記録媒体上の2次元コード、
100…デジタル情報入力部、110…入力手段、
200…2次元コード生成部、
210…エンコード手段、220…画像データ生成手段、
230…データ列分離手段、240…画像データ統合手段、
300…2次元コード出力部、310…出力手段、
400…2次元コード入力部、410…入力手段、
500…2次元コード読取部、
510…画像領域抽出手段、520…画像パターン検出指標取得手段、
530…画像パターン検出手段、540…セル配置再現手段、
550…セル判定指標取得手段、560…セル判定手段、
570…デコード手段、
580…画像データ分離手段、585…データ列統合手段、
590…画素値統合手段、
600…デジタル情報出力部、610…出力手段、
J1…マークセルと判定する領域、J0…マークセルではないと判定する領域、
C…シアン色のデータマーク、M…マゼンタ色のデータマーク、
Y…イエロー色のデータマーク、R…赤色のデータマーク、
G…緑色のデータマーク、B…青色のデータマーク、K…黒色のデータマーク、
C1…シアンプレーン、M1…マゼンタプレーン、Y1…イエロープレーン
Claims (3)
- 2次元的に配置した複数のセルに対して表示されたデータマーク、及び、前記セルに対して固定した位置関係で表示された位置決めマーク、を含む2次元コードから当該2次元コードに表現されたデジタル情報を読み取るプログラムであって、
前記2次元コードを撮像して取得されたカラー画像データにおいて、当該画像データを構成する1つの画素は複数の色成分を保持しており、当該複数の色成分のそれぞれに対応する複数の階調を前記1つの画素を単位として統合し、当該統合により前記1つの画素に対応する1つの階調を導出すること、
前記位置決めマークは、前記データマークと同じ形状および大きさの画像パターンからなり、かつ周囲を空白領域に囲まれて表示されており、前記統合により導出された階調を対象として、マーク領域とその周囲の空白領域とで構成された照合パターンを照合しながら走査するプロセスを通して、当該照合におけるマーク領域と空白領域との間のコントラストが大きい画像を前記位置決めマークの画像パターンとして検出すること、
を特徴とする2次元コード読取プログラム。 - 前記画像データにおいて複数のセルが含まれる画像領域を抽出するとともに、当該画像領域を構成する画素を前記統合により導出された階調の大きさで分類し、当該分類による一の集合の階調をマーク領域の指標、同じ分類による別の集合の階調を空白領域の指標として、それぞれ取得すること、
前記画像パターンの検出において、前記照合パターンの照合により得られるマーク領域の階調を前記マーク領域の指標と対比すること、及び、同じ照合パターンの照合により得られる空白領域の階調を前記空白領域の指標と対比することにより、前記照合におけるマーク領域と空白領域との間のコントラストの大きさを判定すること、
を特徴とする請求項1に記載の2次元コード読取プログラム。 - 前記位置決めマークは、セルが正方格子状に配列して構成されたセル領域の四隅に対応する位置に表示されており、前記照合パターンを照合しながら走査するプロセスを通して複数の画像が検出されるとともに、それらの複数の検出位置の中から相対的な位置関係が外側に存在する四箇所を、前記位置決めマークとして選出すること、
選出された前記位置決めマークの位置に基づいてセルの位置を算出し、当該位置のセルに属するデータマークを判定して表示を特定すること、
を特徴とする請求項1に記載の2次元コード読取プログラム。
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