JP5283396B2 - 炭素材と銅合金材を冶金的に接合する高熱負荷機器製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高熱負荷機器製作のための炭素材と銅または銅合金材を接合する方法に関し、特に、核融合装置の炉内機器のうちでも特に大きい熱負荷を受けるダイバータなどを製作するために、受熱部となる炭素材ブロックと除熱部となる銅合金製冷却配管を冶金的に接合して高熱負荷機器を製造する方法に関する。
核融合装置のダイバータには入射する荷電粒子の持つ運動エネルギーが熱として与えられるため、ダイバータは核融合装置の炉内機器において最も高い熱負荷を受ける機器である。したがって、ダイバータにはこのような高熱負荷に耐えて除熱を行う機能が要求される。さらに、長時間放電を行う核融合実験装置においては、ダイバータを構成する部材自体の熱容量ではその表面温度が構成材料の融点を超えてしまうため、水冷等の方法による強制冷却方式を採用することになる。
ダイバータに要求される高熱負荷の除熱機能を満たすために、熱伝導のよい材料でダイバータの受熱機器を構成することが必要である。また、ダイバータはイオン照射によるスパッタリングやプラズマディスラプションにおける熱衝撃から冷却構造を保護するために表面にアーマタイルを備える。
アーマタイルには、荷電粒子や中性粒子が入射するためスパッタリングによって表面材料が損耗する。また、スパッタリングなどの負荷を受けたときに表面から粒子が飛散してプラズマに不純物として混入し、プラズマ温度の低下や閉じ込め性能の低下を招くため、損耗量を抑制することも重要な要求となっている。このようなプラズマへの悪影響は、原子番号の小さい材料ほど小さいため、アーマタイルには低原子番号材料、特に、炭素系材料が用いられている。
アーマタイルは、除熱の観点から熱伝導のより高い炭素材料である炭素繊維強化炭素複合材料(CFC材)を採用することがより望ましい。炭素繊維の方向を揃えたCFC材は繊維の方向に高い熱伝導率を有するので、表面に対して垂直方向に炭素繊維を揃えたアーマタイルは、表面部分で発生する熱を効率よく冷却管に搬送できる。
このように、ダイバータでは、核融合炉におけるプラズマからの受熱材であるアーマタイルとして炭素材が好んで使用され、アーマタイルの中に伝熱性および強度の高いたとえばクロム・ジルコニウム銅(CuCrZr)など銅合金製の冷却配管が設置された構造が採用される。炭素材が受けた熱は冷却水により除熱する。炭素材と銅合金は接合性が悪いので、プラズマからの入熱を効率よく冷却管に伝えるため、アーマタイルは冷却管に冶金的に接合され、熱抵抗を可能な限り低減する構造になっている。
炭素材のアーマタイルと銅合金製の冷却配管の間には膨張率の差を吸収するため銅材製の緩衝材を介装し、相互間を、主としてCu−Mg系やTi−Cu系の熱伝導のよい接合材を用いたロウ付け接合などを用いて強固に接合する。
しかし、製造工程中の高熱処理に伴う炭素材と銅合金の熱膨張率の差や炭素材の強度不足から、炭素材の割れが発生したり、緩衝材と炭素材の剥離が生じたりして、歩留りがあがらなかった。また、ロウ付けで使用するロウ材は薄膜状であることから接合前の部品組立てに多大な労力を要するため、大量生産に適しない問題があった。
特許文献1には、グラファイト部と金属部をロウ層を介して結合され、金属層とロウ層の間に、クロムに銅やニッケルを加えた合金からなる中間層を設けた高耐熱構造部品が開示されている。この特殊な中間層により、異種材料間の熱膨張率の違いを吸収して、グラファイトと金属の間を強固に結合することができる。
開示発明の高耐熱構造部品は、核融合炉の運転中に遭遇する熱サイクル負荷には耐えて構造部品の著しい変形や材料割れを防止することができても、部品の製造工程中に履歴する高熱処理には耐えかねるので製品としての歩留りが十分でない。
ちなみに、本願発明者らの知見によると、析出硬化型銅合金(CuCrZr)製冷却管に貫通孔付き炭素繊維強化炭素複合材料(CFC)製のモノブロックを10個程度連ねて差し入れ、冷却管とモノブロックの間に無酸素銅製の円筒緩衝材を介装した、本願発明の前駆的なサンプルについて、985℃で真空ロウ付けをして析出硬化型銅合金の強度確保のため急冷後、480℃で時効処理を行った後に検査をした結果、かなりの率でCFCブロックの側面に軸方向のクラックが入ること、ロウ付けの不良が多くかなりの率でCFCブロックが冷却管周方向にがたつきがあること、外観からはロウ付け良好と見られたものでも切断検査すると周方向の1/3程度しか接続されていないものがあること、などの欠陥が観察された。
熱伝達を著しく損ねる剥離は殆ど、CFCブロックと緩衝材の間のロウ材層で発生する。上記サンプルでは、炭素材と銅緩衝材はチタン含有量の多いロウ材(たとえば、60Ti−15Cu−25Niの組成を持つロウ材)を用いて直接ロウ付けしている。
析出硬化型銅合金製冷却配管は、強度を確保するため加熱急冷する溶体化処理が必要で、ロウ付け直後に熱処理炉内で1℃/秒以上の勾配で急冷する。このとき、炭素材と銅合金の熱膨張率の差に基づきロウ材層に大きな引っ張り張力が発生し、ロウ材中のチタン化合物層と他の金属化合物層の間に剥離が生じたものである。
剥離部のCFCブロック側には剥離したチタンカーバイドらしきロウ材の化合物、緩衝材側にはロウ材の銅成分が多く残されていた。また、CFCブロック内部にロウ材が浸透した形跡が見られた。
特表平8−506315号公報
そこで、本発明が解決しようとする課題は、接合しにくい炭素材と銅合金を冶金的接合することにより高熱負荷機器を製造する方法を提供することであり、特に核融合炉のダイバータにおける炭素材ブロックと銅合金製冷却管を良好に接合する方法を提供することである。
本発明の高熱負荷機器製造方法は、炭素材と銅合金材を接合してなる高熱負荷機器において、炭素材の表面に炭素材と接合性のよいメタル層を形成し、メタル層と銅合金材を緩衝材を介して対向するように配置し、炭素材と緩衝材の間および緩衝材と銅合金材の間に薄膜状のロウ材を介挿して組み上げた組立体を、真空ロウ付けし、時効処理して、冶金的接合により高熱負荷機器を製造する。
上記製造方法において、高熱負荷機器は核融合炉におけるダイバータであって、炭素材は貫通孔を備えた炭素繊維強化炭素複合材料(CFC)製のモノブロック型アーマタイル、銅合金材は析出硬化型銅合金製の冷却配管、緩衝材は無酸素銅製の円筒緩衝材であってもよい。
炭素材と緩衝材を接合するロウ材は、ニッケル、銅、マンガンを1つ以上含むロウ材であることが好ましい。
炭素材表面のメタル層は、銅およびチタンを含む金属粉末を溶剤によりペースト又は溶液にして、炭素材の緩衝材に面する面に塗布した後、不活性ガス雰囲気中で800℃ないし2000℃で焼結させて金属層を形成させた上で、接合面となる金属層面に機械加工を施して平滑化することにより得ることができる。
炭素材表面のメタルコーティングは、予めチタンカーバイドを炭素材側に形成しておくために行う。なお、メタル層の組成はチタンと銅の重量に対してチタン重量2〜10%程度とチタンを極力低めに抑えることが望ましい。
チタン量の少ないメタル層を予め設けることでチタンカーバイドを介して炭素材との接合性を確保することができる。また、ロウ材中のチタンを省くことができるので、ロウ付け時にチタン化合物が生成することを抑えることが可能である。さらに、メタル層に銅を含めることでロウ材との熱膨張差が小さくなり、急冷時のロウ材層剥離を抑えることが可能になる。
炭素材の表面にチタン層が形成されると剥離が生じやすくなるため、メタル層中のチタン量は、接合性を確保できる限り少ないことが好ましい。
本発明の高熱負荷機器製造方法は、薄膜状ロウ材を介挿する代わりに、ニッケルを含む素材を表面に無電解メッキした緩衝材を使用するものであってもよい。
前述の本発明方法により多数のCFC製モノブロックを並べて冷却配管で貫通させた形状のダイバータを製造するときは、薄膜ロウ材を炭素材と緩衝材の間および緩衝材と銅合金材の間に介挿することにより接合前の部品を組み立てる作業に高い熟練と多大な労力を要するため、特に、大型のダイバータを製造するときやダイバータを多数製造するときに問題である。
緩衝材の表面にロウ材のメッキ層を形成したものを使用すれば薄膜ロウ材を使わないので、組立てに手間と熟練を要せず、大量の生産にも対処することができる。
ただし、通常のロウ材成分をそのまま銅の緩衝材表面にメッキすることはできないので、真空ロウ付けに適する、たとえばニッケル金属などを無電解メッキした緩衝材を用いる。
以下、実施例を用いて本発明の高熱負荷機器製造方法について詳細に説明する。図1は本実施例の製造方法により製造されたダイバータのアーマタイル部における断面図、図2はダイバータのアーマタイル部の斜視図、図3はその側面図である。
また、図4は本実施例の第1実施態様において組立てに使用される部品を示す分解組立図、図5は第1実施態様の製造手順例を表す流れ図、図6は本実施例の第2実施態様において組立てに使用される部品を示す分解組立図、図7は第2実施態様の製造手順例を表す流れ図である。
本実施例は、核融合炉に使用するダイバータの炭素繊維強化炭素複合材(CFC)で形成されるアーマタイルと銅合金製冷却水配管の間を冶金的に接合する方法であって、CFCブロックの冷却水配管の間に緩衝材を介挿して相互間を真空ロウ付け法により固定するもので、CFCブロックの冷却管に対向する面に金属層を形成することを特徴とする。
本実施例の方法を用いることにより、特に製造工程中の真空ロウ付けのための高熱処理で発生する熱応力に起因して、接合面で剥離を生じたりアーマタイルにクラックが入ったりすることを防止することができる。
なお、本実施例の製造方法に係る第1の実施態様においては、ロウ付け前の材料組立てに職人芸が求められるが、第2実施態様では予め部品に前処理を施すことにより、ロウ材の材質に制約はあるが組立てを極めて容易にしたため、作業者に熟練技術を要求しないので製作時の作業効率が著しく向上させることができる。
図1から図3を参照すると、アーマタイル10は、炭素繊維強化炭素複合体(CFC)で形成されるモノブロック構造のCFCブロック11を、炭素繊維の方向が、核融合炉の内側に向いた熱負荷面に対して垂直になるように配置して形成される。なお、熱負荷面は1辺30mm程度の正方形をしている。
また、CFCブロック11の内部に貫通孔が形成され、貫通孔の表面に銅とチタンで構成される金属層12が形成されている。
CFCブロック11の貫通孔を冷却管13が貫通する。1本の冷却管13に、それぞれ0.5〜1.0mm程度の隙間dをおいて数10個のアーマタイル10が固定されて、ダイバータ受熱部の構成部品が形成される。
冷却管13は、熱伝達係数の大きい銅合金で形成された肉厚約1.5mmの管で、水を流通してアーマタイル10から伝達された熱を搬出する。なお、冷却管13は、熱伝達係数が特に大きいクロムジルコニウム銅(CuCrZr)で形成することが好ましい。
アーマタイル10と冷却管13の間には、緩衝材15が介挿されて、冷却管13と緩衝材15の間と、緩衝材15とアーマタイル10の間をロウ付けして固定している。
緩衝材15は、無酸素銅で形成された円筒で、アーマタイル10と冷却管13の熱膨張差を吸収する役割を果たす。
冷却管13の端部にはチタン製のインサート管22を介してステンレススチール製の冷却配管コネクタ21が取り付けられる。
(第1実施態様)
図4は、本実施例に係る高熱負荷機器製造方法の第1の実施態様においてアーマタイル部分10を形成する部材を示す分解組立図、図5は製造手順例を表す流れ図である。
第1実施態様は、冷却管13と緩衝材15および緩衝材15とアーマタイル10を薄膜状のシートロウ材14,16を使った真空ロウ付けにより接合固定することを特徴とする。
次に、本実施態様における製造手順を説明する。
CFCブロック11、冷却管13、緩衝材15、シートロウ材14,16、その他の部品を準備する(S11)。
CFCは、核融合炉内に不純物を放出しないように、十分な脱ガス処理を施しておく。たとえばCFCブロック11では、真空加熱炉内で1000℃近くに加熱するなどの処理を行う。なお、銅や銅合金は高熱処理をすると変形するので、脱脂処理のみを行っている。
冷却管13と緩衝材15の間に介挿されるロウ材14と、緩衝材15とCFCブロック11の間に介挿されるロウ材16は、ニッケル、銅、マンガンを含んでなるもので、50μm程度の厚さのシートからCFCブロック11の幅で切り出してリボン状のシートロウ材として供給される。
CFCブロック11は、脱ガス処理を施した後、冷却管13に対する接合面となる貫通孔の内側壁に金属層12を形成してメタライズする(S12)。
金属層12は、銅粉末とチタン粉末を含む金属粉末を中性バインダでペースト状又は溶液状にしたものを貫通孔の内壁面に塗布した後、真空加熱炉中で800℃から2000℃の温度範囲で加熱して焼結させ金属層を形成し、さらに金属層に機械加工を施して緩衝材15に適合する円筒面を形成すると共に平坦化することにより形成する。なお、金属粉末のペーストあるいは溶液は重量に基づいて管理することにより簡単かつ正確に適正量を塗布することができる。
既に冷却管13に固定されたCFCブロック11と新しく固定されるCFCブロック11の間隙dが0.5mmから1.0mm程度になるように固定位置18を決めて、シートロウ材14を内面に巻き付けた緩衝材15を冷却管13に嵌め込む。さらに、CFCブロック11の貫通孔内面にシートロウ材16をセットして、CFCブロック11を緩衝材15に嵌め込み、位置決めする。この工程をCFCブロック11の数だけ繰り返して、ロウ付け前の組立体を形成する(S13)。
このとき、組立体においてCFCブロック11の間のスペースを後の工程にわたって保持するため、カーボン材で作成したスペーサを用いることができる。スペーサはロウ付け後に取り外す。
なお、シートロウ材14,16は、緩衝材15やCFCブロック11を組み合わせた後で隙間に挿入するようにしてもよい。
組み上がった組立体を真空加熱炉で1000℃程度に加熱してロウ材を溶融して、真空ロウ付け処理を行う(S14)。
ロウ付けは、複雑な組成形状を有する組立体全体を均等にロウ付け温度にするため、ロウ付け温度に達する前に、ロウ付け温度よりわずかに低い温度に保って十分な予熱を行うことが好ましい。均熱状態になった組立体をさらに加熱してロウ付け温度まで上げて所定時間保持した後に、アルゴンガスによる強制冷却を行う。
ロウ付け後に、アルゴンガス雰囲気下の真空中で500℃程度の時効温度に上げて所定時間保持する時効処理を行う(S15)。
冷却管13を形成する金属は析出硬化型銅合金(CuCrZr)であるため、ロウ付け時に高熱に曝されると軟化するので、ロウ付け後に時効処理を行って硬度を確保する必要がある。時効処理後は炉内にて放冷する。
ロウ付けした冷却管/CFCブロック接合体の冷却管13の両端部に冷却配管コネクタ21を溶接により取り付ける(S16)。
冷却配管コネクタ21はステンレススチール製でCuCrZr製冷却管との接合性が良くないので、インサート材としてニッケル管を用いて、電子ビーム溶接を行って接続する。溶接後に管の内外表面を切削して所定の寸法に加工する。
CFCブロック11の金属層12に含まれるチタンは、CFCブロック11中の炭素と反応しチタンカーバイドなどのチタン化合物を生成してブロックと強固に接合すると共に、ロウ材16中の金属成分と馴染んで接合性を確保する。
また、金属層12に含まれる銅はロウ材16中の銅成分さらに緩衝材15の銅と馴染んでこれらと高い接合性を有する。
したがって、本実施態様により製造されたダイバータのアーマタイル部分は、CFCブロック11に生成した金属層12により、製造中の温度変動により大きな熱ストレスを受けても、CFCブロック11とロウ材16、あるいは緩衝材15と剥離しにくい。ただし、金属層12中にチタンが過剰に存在するとCFCブロック11の表面にチタンカーバイドなどのチタン化合物の層を形成して剥離しやすくなるので、チタンの含有量は銅とチタンの合計に対して重量比で2%から10%の範囲など過大にならないようにすることが好ましい。
なお、核融合炉作動中に受ける熱ストレスは、製造中に受けるものより小さいので、緩衝材15により十分吸収できる。
(第2実施態様)
冷却管13と緩衝材15、緩衝材15とCFCブロック11の間隙は100μm程度とすることが好ましい。第1実施態様の高熱負荷機器製造方法では、狭い間隙にシートロウ材14,16を挿入するので、ロウ付け前の組立体を組み上げる作業は、かなりの熟練が必要で、しかも多大な労力を要し、生産性が良くない。
本実施例第2の実施態様は、緩衝材15の内周と外周にロウ材としてニッケルメッキ層を形成することで、狭い間隙にシートロウ材を介挿する手間を省いて、生産性を向上させたものである。
図6は本実施例に係る高熱負荷機器製造方法の第2実施態様においてアーマタイル部分10を形成する部材を示す分解組立図、図7は本実施態様の製造手順例を表す流れ図である。本実施例態様は第1実施態様に対してシートロウ材に代えて緩衝材に施したメッキを用いるところだけが異なるので、第1実施態様と共通する部分については同じ参照番号を用いて簡単に記載する。
次に、本実施態様における製造手順を説明する。
CFCブロック11、冷却管13、緩衝材15、その他の部品を準備する(S21)。各部品は、脱ガス処理を施しておく。
無酸素銅製の緩衝材15について、まず下地として電解ニッケルメッキを施した上で、酸性無電解ニッケルメッキ液に浸漬して全面に20μm程度の無電解ニッケルメッキを施す(S22)。
緩衝材15の内周と外周の表面に形成されたニッケルメッキ層24,26はBNi−6相当のロウ材として使用できる。
CFCブロック11は、第1実施態様と同じ手順で、脱ガス処理を施した後、冷却管13に対する接合面となる貫通孔の内側壁に金属層12を形成する(S23)。
既に冷却管13に固定されたCFCブロック11と新しく固定されるCFCブロック11の間隙dが0.5mmから1.0mm程度になるように固定位置18を決めて、ニッケルメッキ層24,26を形成した緩衝材15をはめ込み、緩衝材15の上にCFCブロック11を嵌め込んで、ロウ付け前の組立体を形成する(S24)。シートロウ材を介挿する必要が無く組立て作業が簡単になると共に、冷却管13,緩衝材15本体、CFCブロック11相互間の間隔がニッケルメッキ層24,26およびメタル層12の厚さによって極めて正確に管理することができる。
組み上がった組立体について、真空加熱炉でニッケルロウ付けの条件に従った真空ロウ付け処理を行う(S25)。
ロウ付け後に、アルゴンガス雰囲気下の真空中で時効処理を行い(S26)、時効処理後に炉内で放冷する。
ロウ付けした冷却管/CFCブロック接合体の冷却管13の両端部にニッケル製のインサート材22を介して冷却配管コネクタ21を電子ビーム溶接により取り付ける(S27)。
CFCブロック11の金属層12に含まれるチタンがCFCブロック11とニッケルメッキ層26を強固に接合し、金属層12に含まれる銅はロウ材16中のニッケルさらに緩衝材15の銅と馴染んでこれらと高い接合性を有する。
したがって、本実施態様により製造されたダイバータのアーマタイル部分は、製造中の大きな温度変動があっても、CFCブロック11とロウ材16、あるいは緩衝材15と剥離しにくい。
さらに、ロウ付け前の組立体を組み上げる手順が簡単になり、大きな生産性が期待できる。
本発明に係る高熱負荷機器製造方法の1実施例によって製造されたアーマタイル部分の断面図である。 本発明の高熱負荷機器製造方法により製造したダイバータ構成部品を示す斜視図である。 本発明の高熱負荷機器製造方法により製造したダイバータ構成部品を示す側面図である。 本実施例の第1実施態様に用いる部材を示す分解組立図である。 第1実施態様の製造手順を示す流れ図である。 本実施例の第2実施態様に用いる部材を示す分解組立図である。 第2実施態様の製造手順を示す流れ図である。
符号の説明
10 アーマタイル
11 CFCブロック
12 金属層
13 冷却管
14,16 シートロウ材
15 緩衝材
18 固定位置
21 冷却配管コネクタ
22 インサート管
24,26 ニッケルメッキ層

Claims (5)

  1. 核融合炉のダイバータにおいて、貫通孔を備えた炭素繊維強化炭素複合材料(CFC)製のモノブロック型アーマタイルの表面に該アーマタイルと接合性のよいメタル層を形成し、該メタル層が無酸素銅製の円筒型の緩衝材を介して析出硬化型銅合金製の冷却配管に対向するように配置し、該アーマタイルと該緩衝材の間および該緩衝材と該冷却配管の間に薄膜状のロウ材を介挿することにより組立体を組み上げ、該組立体を真空ロウ付けしさらに時効処理することを特徴とする高熱負荷機器製造方法。
  2. 記メタル層は、銅およびチタンを含む金属の粉末を溶剤によりペースト又は溶液にして、該アーマタイルの緩衝材に面する面に塗布した後、焼結させて金属層を形成させた上で、該金属層面に機械加工を施して平滑化することにより得ることを特徴とする請求項1記載の高熱負荷機器製造方法。
  3. 前記アーマタイルと前記緩衝材を接合するロウ材は、ニッケル、銅、マンガンの内の1以上を含むことを特徴とする請求項1または2記載の高熱負荷機器製造方法。
  4. 前記アーマタイルと前記緩衝材の間および前記緩衝材と前記冷却配管の間に介挿する薄膜状のロウ材に代えて、前記緩衝材の表面にロウ材のメッキ層を形成したものを使用することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の高熱負荷機器製造方法。
  5. 前記ロウ材メッキ層は、無電解メッキで形成したニッケル層であることを特徴とする請求項記載の高熱負荷機器製造方法。
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