JP5281902B2 - イソブテンを含む原料油のオリゴマー化 - Google Patents

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Description

この発明はイソブテンを含むオレフィン原料油のオリゴマー化反応への使用に関し、好ましい実施形態では、オクテン生産時の生成物(raffinate)をアルコール可塑剤の製造用原料油に用いることに関する。
軽質オレフィンから重質オレフィンへのオリゴマー化は、ガソリン、蒸留液や他のプロセスの原料油の製造において重要である。このようなオリゴマー化プロセスでは一般に、C3からC6のオレフィンまたはその混合物をゼオライトまたは固体リン酸(SPA)触媒にオリゴマー化条件下で接触させ、二量体、三量体、および他のオリゴマー(低分子量ポリマー)に転換する。得られた製品はそのままで用いられるか、さらに水素化、あるいは官能化などの処理がなされる。
例えば、典型的なC4オレフィンの二量化生成物は、オクタンのエンハンサー(enhancer)として有用なトリメチルペンテンである。例えば米国特許出願2004/0181106号、米国特許出願2004/0030212号を参照されたい。この際、原料中に存在するイソブテンは、目的とする高分岐生成物の生産を向上させる。
触媒重合ユニットでの軽質オレフィンからガソリンへのオリゴマー化におけるイソブテンもオクタン価の改善に有用である。固体リン酸をゼオライトで置き換えるための最近の研究によれば、ゼオライトは一般に、イソブテンを含む原料油から高分岐、高オクタン価のオリゴマーを製造する際の優れた触媒である。サンフランシスコで2005年3月13−15日に開催されたNational Petrochemical & Refiners Associationで発表された「EMOGAS Technology for Catpoly Units」と、米国特許出願2004/0181106 Alを参照されたい。
上記の二量化で製造されたオクテンはまた、周知のオキソ反応により一酸化炭素および水素と反応して、C9のアルデヒドおよび/またはアルコールを生成する。例えば米国特許出願2005/0119508号を参照されたい。
C9のアルデヒドおよび/またはアルコールには多くの用途があり、例えばトリイソノニルフタレートなどの可塑剤の製造に特に有用である。例えば米国特許第3657150号、米国特許第6969736号を参照されたい。
過去には、イソブテンの存在は可塑剤の製造において問題を生じていた。このため、可塑剤製造用の高級オレフィンの生産に用いるゼオライトの使用に関する先行技術のいくつかは、原料油中のイソブテンの存在に着目している。
米国公開特許公報2004/0006250号(WO 01‐83407A1)は、精製またはクラッキングで得られた原料油はブテンからなること、140から240℃においては、イソブテンが数wt%から30ないし40wt%含まれるn−ブテンとイソブテンの混合物からなることが開示されている。
一例として、全アルケンの転化率が95%以上に保たれるよう調整した条件下で、n−ブテンとイソブテンの混合物をH‐ZSM−57に供給する事が開示されている。実施例には、約8wt%のイソブテンを含む原料油から、約80wt%のオクテン選択性で、約6.5wt%のトリメチルペンテンを含む製品が得られている。
C4の直鎖オレフィンは、ゼオライト触媒でオクテンを製造する際に有用な原料油である。これには種々の理由があるが、特に、得られるオクテンに含まれる三分岐鎖が5wt%未満であることによる。
イソブテンがオリゴマー化原料油に添加されると、三分岐鎖したオクテンの量が、特定の可塑剤などの最終用途にとって許容できないレベルまで増加する。
一般に、石油精製(すなわちラフィネート−1、あるいは「raff−1」)で得られるC4供給液中のイソブテンの量は、現在商業的にオキソプロセスの原料油に用いられるオリゴマー化反応生成物に含まれるイソブテンの量よりも多い。
したがってイソブテンを除去し、生成物「raff−2」として、可塑剤グレードのC9アルコールを製造するためのオキソプロセスに有用に用いられる。
このステップで除去されたイソブテンは、例えばMTBEの製造に用いることができる。しかし、MTBEは使用されなくなっているため、raff−1をraff−2にするとともに、原料油をオキソおよびMTBEプロセスに供給する複合的な商業プロセスは、もはや実用的ではない。
以上の理由から、イソブテンを除去せずにオキソプロセスに有用なC8製品を直接得るために、イソブテンを全部または一部除去するステップを経ずにraff−1を直接二量化できるプロセスが望まれている。
軽質オレフィンのオリゴマー化にゼオライト、特にZSM−22、ZSM−23、SAPO−11などの10員環の一次元ゼオライトを用いた先行技術は多数ある。例えば、米国特許第4962249号、米国特許第5026933号、欧州特許0703888号、欧州特許0625132号、欧州特許0757976号を参照されたい。
本願発明者らは、多次元のゼオライトをラフィネート−1などの高イソブテン含量の原料油のオリゴマー化に用いることができ、低三分岐鎖オクテンが得られるプロセスを見出した。
この発明は、イソブテンを含有する原料油を、モレキュラーシーブ、好ましくはゼオライト、より好ましくはMFS型構造を有するゼオライトでオリゴマー化し、三分岐鎖の少ないオクテン異性体を製造することを目的とする。実施形態では、触媒はZSM−57などの、少なくとも1つの10または12員環チャンネル系を含む多次元モレキュラーシーブから成る。
またこの発明は、イソブテンを含むラフィネート−1をオリゴマー化し、次にオリゴマー化された生成物の少なくとも一部をオキソプロセスで反応させる工程を含む、官能化されたC9製品(例えばアルコール)を製造するプロセスを提供することを目的とする。
この発明は、可塑剤グレードのC9アルコールを提供するオキソプロセスに好適で、分岐度が低減されたオクテンを含有する製品を製造することが可能な、改良されたイソブテンのオリゴマー化プロセスを提供することを目的とする。
この発明の別の目的は、実施形態において、温度が240℃(反応器入り口温度)を超えブテン転換率が約80から95%の条件下で、分岐指数(BI)が1.9未満の三分岐鎖オクテン生成物の含有量が10wt%未満のオクテン製品を選択的に提供することが可能な、イソブテン含量が高いオレフィン原料油をオリゴマー化するプロセスを提供することにある。
以下、発明の詳細な説明、好ましい実施形態、実施例、および特許請求の範囲を参照することにより、この発明の他の目的、構成、および効果を明らかにする。
この発明によれば、C3からC6のオレフィンを二量体、あるいはより高級なオリゴマーへオリゴマー化できるモレキュラーシーブ触媒上で、イソブテンを含有する原料油をオリゴマー化する。モレキュラーシーブ触媒には、特にゼオライト、より好ましくはIZA委員会で定義され、W.M.Meierらの「Atlas of Zeolite Structure Types(第4版、Elsevier,London、1996年)に開示されたMFS型構造のゼオライトを用いることができる。ZSM−57は好ましいゼオライトである。
好ましい触媒はZSM−57であり、完全に酸性化されるか、少なくとも一部が酸性化される。
「イソブテン」は、2−メチルプロペン(あるいはイソブチレン)を意味する。
原料油は、イソブテンと1以上の他のC3〜C6の直鎖および/または分岐オレフィン(アルケン)の混合物からなり、および/または、選択される。好ましい実施形態では、原料油はラフィネート−1あるいはraff−1からなる。本願ではラフィネート−1とraff−1は同義で用いる。
好ましい原料油はラフィネート−1であり、本願ではラフィネート−1とraff−1は同義で用いる。一般にraff−1は、広い範囲の炭化水素、典型的にはC3からC5を含む原料油から得られる。
raff−1は、FCCまたは熱クラッキング装置(例えばコーカー(coker)、ビスブレーカー(visbreaker)スチームクラッカー)またはこれらの組合せにより得られる40%を越えるオレフィンと、1wt%未満のジエンを含有するC4原料油の意味で用いる。異なる炭素数の混合物は脱プロパン装置へ送られてC3炭化水素が除去され、次に脱ブタン装置でC5+炭化水素が除去される。このようにしてスチームクラッカーで得られたC4混合物の原料油は、10から40wt%のブタジエンを含有する。
raff−1を得るため、スチームクラッカーで得られたC4成分混合物は水素と混合され、ブタジエンを選択的に直鎖ブテンに転換する触媒に通されりことにより、イソブテン、n−ブテン、イソブタン、n−ブタンと、1wt%未満のブタジエンを含む混合物が提供される。
原料油には、イソブテンの他に、他の1種または複数の他のアルケン、同一炭素数の直鎖および分岐アルケン、あるいは異なる炭素数の直鎖および/または分岐アルケンが含まれる。
例えば、好適な供給原料には、精製、クラッキング(触媒クラッキングあるいはスチームクラッキング)および/またはオイルの改質、オイルの熱分解によりエチレンを製造する工程で得られるC4副生物留分(この留分には、数wt%から30ないし40wt%のイソブテンを含むn−ブテンとイソブテンの混合物が含まれる)の除去またはブタジエンの選択的水素化で得られるブタン−ブテン留分、あるいはn−ブテンとイソブテンを含む炭化水素混合物の脱水素化で得られるC4炭化水素の混合物などにより得られるC3とC4の混合物の供給原料が含まれる。
この発明のある実施形態は、イソブテンが約8から約40wt%、例えば約8、または9、または10、または11、または12、または13、または14wt%から、約20、または25、または30、または34、または36、または38、または40wt%の範囲のイソブテンが含まれる原料油を用いるプロセスに関する。
この数値範囲は、例えば12から34wt%、あるいは8から20wt%、あるいは12から20wt%などのように、いずれかの下限値といずれかの上限値との範囲が考慮される。
特に断りのない限り、本願でオレフィンをwt%で表すときは、モノオレフィンであるか他のオレフィン(例えばブタジエン)であるかによらず、原料油中の全てのオレフィンの重量を基準とする。すなわち、パラフィンは無視される。したがって、例えば原料油が12wt%のイソブテンと48wt%のn−ブテンと、40wt%のブタンからなる場合、イソブテン含有量は20wt%と計算される。
原料油には、不活性な希釈剤も含まれる。希釈剤は典型的にはC2からC6のパラフィンである。
好ましい実施形態では、原料油は実質的にイソブテン(例えば上記のいずれかの含有量)と、1以上の他の直鎖および/または分岐したC3〜C6オレフィン(例えば約1wt%から約50wt%未満の含有量)と、残余のパラフィン希釈剤とを有する。最も好ましい実施形態では、原料油はraff−1からなる。
実施形態では、イソブテンを含む原料油を用いた場合、三分岐鎖異性体の少ないオリゴマー生成物、すなわちオリゴマー生成物中の全オクテン重量に対しトリメチルペンテンを2から15wt%、好ましくは2から10wt%、あるいは2から8wt%含むオリゴマー生成物が得られる。
この発明のプロセスで製造されるオクテンの平均分岐性は低く、例えば1.8または1.7未満、さらには1.6未満であるが、典型的には1.6から2.2の範囲であり、例えば1.6から2.2、または1.7から2.0、または1.7から1.9である。分岐性は分子または部分(例えばオクテン)の分岐数と定義され、分岐指数(BI)は、サンプル全体の平均値である。したがって、トリメチルペンテンの分岐性は3.0である。トリメチルペンテン50モル%とジメチルペンテン50モル%の混合物のBIは2.5である。
触媒はアルケンのオリゴマー化反応に活性を示す種々のゼオライトから選ばれる(すなわち、固体リン酸(SPA)以外の触媒)。
好ましい触媒は、例えば、MFS(例えばZSM−57)、MFI(例えばZSM−5)、MWW(MCM−22族)、MEL(例えばZSM−11)、MTW(例えばZSM−12)、あるいはEUO(例えばEU‐1)型構造の多次元の10および12員環ゼオライトであり、あるいは、フェリエライト、フォージャサイト、モルデナイト、または、ゼオライトL型あるいはゼオライトベータ型構造のゼオライトである。
反応条件を適切に選択することにより、多次元のゼオライトが、ラフィネート−1などの高イソブテン含量の原料油から三分岐鎖<10%で分岐指数<1.9のオクテンを製造できることは、この発明の驚くべき発見である。
一次元という用語は、ゼオライトの孔が相互に関連していないこと、すなわち1つの孔がゼオライトを貫通していることを意味し、多次元ゼオライトでは孔が相互に関連していることと対照的である。
1以上の触媒が完全にプロトン化される。すなわち、実質的に全ての酸性サイトがプロトン化されているか、あるいは一部のサイトがプロトン化されている。完全にプロトン化された触媒と、一部プロトン化された触媒の混合物を用いることができる。
理論により拘束することは意図しないが、この発明の触媒は、イソブテンを含む原料油から二分岐鎖と三分岐鎖のオクテンを動力学的生成物(kinetic product)として生成する(原料油低オレフィン転化率における生成物)。
動力学的生成物は、二次異性化反応によって所望の低分岐異性体に転換される。二次異性化反応とオリゴマー化反応の反応速度がほぼ等しくなる反応条件を見出すことにより、低転化率において三分岐鎖異性体を主成分として生成する触媒が、驚くべきことに、好ましい実施形態では三分岐鎖<10wt%のオクテンを、80から95%の範囲のオレフィン転換率で生成する。
生成するオクテンの品質は温度と原料油オレフィン転換率に強く依存する。好ましくは80〜95wt%の高シングルパス原料油転換率で、サイクル平均反応温度が220から320℃の範囲で操業することにより、「非選択的」多次元10および12員環ゼオライト触媒を用いて、可塑剤アルコールの生産に適した高級オレフィンを製造する実用的方法が提供される。
なお、特に断りのない限り原料油オレフィン転換率は、原料油から転換された全オレフィン異性体の各々の重量平均を意味する。
また、反応温度の範囲は、例えば230から310℃、240から、300℃、あるいは240から290℃であり、好ましい実施形態では、前記のいずれかの下限値といずれかの上限値との範囲が考慮される。例えば230℃から300あるいは290℃、240℃から320あるいは310℃などである。
少なくとも本願のいくつかの目的は、例えば好ましい実施形態で、好ましいオレフィン(ブテン)転換率80〜95%の範囲で、三分岐鎖<10wt%、BI<1.9を達成することである。
この発明に接した当業者であれば、反応温度の低いサイクル開始時であっても、高転換率で操業することにより高品質が得られることが分かるであろう。高転換率条件下では、二次オレフィン不均化オリゴマー化反応がより重要になる。raff−1原料油を用いたとき、オクテンへの選択性は劇的に低下しうる。これは、経済的理由から低オレフィン転換率で操業する動機付けになる。転換率に対する選択性の変化の方向は驚くに当らないが、温度に対する依存性は驚くに値する。
raff−1原料油転換反応の反応温度を上げることにより、触媒の活性、選択性、および安定性が改善された。これに対し、従来の技術では、より高い選択性が得られると一般に思われていた低温で高活性を示す触媒を見出すことの必要性が強調されていた。
したがって、従来知られていたこととは逆に、この発明によれば、最も好ましい解決策は、オレフィンのオリゴマー化反応に、低活性の多次元ゼオライト触媒を相対的に高温で用いることである。
好ましい実施形態では、触媒は、例えば欧州特許EP‐B‐174121、米国特許第4873067号、および米国特許第4973781号に開示されたZSM−57などのMFS型構造のゼオライトを含有する。
実質的にMFSの結晶構造と同じ結晶構造を有するが、化学的組成がわずかに異なるゼオライト触媒を用いることもできる。例えばアルミニウム原子を除去して得られるゼオライト結晶、あるいはゼオライトのスチーミングによりえられるもの、あるいは、例えば含浸、カチオン交換、またはゼオライト合成時に導入するなどの方法で、ゼオライト触媒に異なる元素を添加して得られるゼオライト触媒などである。
ZSM−57触媒は、例えば、酸化ケイ素源と酸化アルミニウムを含む反応混合物を加熱するなどの、適切な方法で合成することができる。次に、得られた結晶を空気中または酸素中で、例えば510℃または550℃などの500℃を超える温度で、例えば10から20時間焼成する。
好ましくは、焼成された結晶は、アンモニウムイオン(NH )交換され、次にアンモニウムイオンが分解される条件で処理してアンモニアとプロトンを生成させることにより、酸性ZSM−57を製造する。ゼオライトを完全にプロトン化することができる。すなわち、実質的に全ての酸性サイトをプロトン化する。あるいは、ゼオライトを部分的にプロトン化することもできる。酸性ZSM−57は、例えば塩酸によるイオン交換で酸性化することによっても得られる。
この発明に適した触媒は、商業的に入手可能、および/または公知の方法で製造することができる。例えばZSM−57、ZSM‐12、MCM−22族触媒はExxonMobil Chemical Company社から商業的に入手できる。FAU、ベータ、ZSM−5、モルデナイトはPQ社、Engelhard社、SudChemie社から商業的に入手できる。
改質されたZSM−57を用いることもできる。「改質」という用語は、有機物(有機プロモータまたは鋳型分子)を用いることにより、所望のMFS型構造のアルミノシリケート結晶(ゼオライト前駆体結晶)を生成させて得られるZSM−57を意味する。
焼成されていないゼオライト前駆体はアンモニウムイオンまたはプロトンでイオン交換され、得られた結晶は、有機プロモータまたはその分解生成物の一部が結晶の孔の中に残る条件で焼成される。
ZMS−57、または改質されたZMS−57を含む触媒の製法を開示した文献として、次のものが参照される;米国特許第4873067号、米国特許第4973781号、欧州特許EP‐Bl‐174121号、欧州特許EP‐A‐625132号、EmstとWeitkampの「Zeolite ZSM−57: Synthesis, Characterization and Shape Selective Properties」、Ed.G.Ohlmannらの「Catalysis and Adsorption Zeolites」(Elsevier Science Publishers社刊、B. V. Amsterdam)。
触媒はZSM−57単独であることが好ましいが、実施形態では、ゼオライト触媒は少量の他のゼオライト結晶や石英などの、他の結晶性物質を含んでいてもよい。
ゼオライトは、粉末形状(その全部または一部が単結晶からなる粉末を含む)で用いることもできるし、あるいは、オリゴマー化反応で用いられる条件下で実質的に不活性なバインダーと組み合わせて、錠剤形状、押出形状、球形状として用いることもできる。
ゼオライト触媒は、組み合わされたバインダーとゼオライトの重量に対し1から99wt%含まれる。バインダーの材料としては、例えばシリカ、金属酸化物、モンモリロナイト、ベントナイト、カオリンなどのクレイなど、適切な材料であればいずれも用いることができる。クレイを用いる前に、焼成または化学的に修飾しておくこともできる。
他の適切なバインダーの材料の例は、シリカ−アルミナ、シリカ−ベリリア(berylia)、シリカ−マグネシア、シリカ−トリア(thoria)、シリカ−アルミナ−マグネシア、シリカ−アルミナ−トリア、シリカ−アルミナ−ジルコニア、およびシリカ−マグネシア−ジルコニアなどである。
MFS型構造のゼオライトを用いる好ましい実施形態では、ゼオライト結晶を、例えば本願に参照として組み込まれる米国特許第5993642号、米国特許第6039864号、欧州特許EP‐B‐568566号、欧州特許EP‐B‐793634号、欧州特許EP‐B‐808298号に開示された、他のゼオライトと結合させることができる。
イソブテンを含むアルケンを含む原料油は、オクテンを生成するオリゴマー化条件下でモレキュラーシーブ触媒と接触させられる。モレキュラーシーブ触媒は、好ましくはMFS型構造のゼオライト、または実質的にMFS型結晶構造と同じ結晶構造を有するか、または前記の改質されたMFS型構造の触媒である。
実際には、アルケンを含む原料油と接触したとき、ゼオライト触媒の孔に炭素質の析出物が堆積することに注意を要する。この析出物はゼオライト触媒の活性を低下させる。活性の損失を補償するために、この発明では、時間の経過とともに反応温度を上昇させる。
製造される製品の三分岐鎖性と分岐指数は反応温度が上昇するに従い低下する。この発明のプロセスでは、好ましくは、1サイクルの全温度範囲にわたる平均反応器温度において、三分岐鎖<10wt%で全分岐指数<1.9の製品を製造する。
好ましい実施形態では、条件には、サイクル温度の始点が約200℃から約250℃の範囲、例えば約220℃から約230℃、または240℃を超える温度(反応器の入り口で測定した温度)、およびサイクル温度の終点が約280℃から約350℃の範囲、例えば約290℃から約310℃が含まれる。
好ましい全サイクル温度範囲は、いずれかのサイクルの始点の温度範囲、例えば220℃からいずれかのサイクルの終点の温度範囲、例えば300℃の範囲である。したがって、少なくともサイクルの一部では、反応器入り口温度は約250、260、270、280℃などである。
圧力は、好ましくは5から10Mpa、より好ましくは6から8Mpaであり、アルケンの重量空間速度(WHSV)は好ましくは0.1から40の範囲、より好ましくは1から20、最も好ましくは3から12重量/(重量・時間)の範囲である。
一般に、所望の転換率レベルは、第1に反応温度を選択することにより、次に全時間にわたり触媒の不活性化を補償するために反応温度を定期的に調整することによって得られる。
この発明のプロセスは最大95wt%の転換率において選択性が高い。転換率は65から95wt%であり、好ましくは80から95wt%である。このような転換率はリサイクル無しで達成できる。すなわち、これらの転換率はシングルパスにおける値である。
この発明のプロセスにより、単鎖分岐オクテンに富み、三分岐鎖オクテンの少ないオリゴマー生成物を含む製品が提供され、この製品は分留、水素化、ヒドロホルミル化、酸化、カルボニル化、エーテル化、エポキシ化、水和などのステップでさらに変換され得る。
したがって、この発明はまた、ヒドロホルミル化(例えばオキソプロセス)により得られる高級アルデヒド、この高級アルデヒドの水素化により得られる高級アルコール、およびこの高級アルコールの酸化により得られる高級カルボン酸に関する。(ここで「高級」とは単純に、生成物がオリゴマー化、例えば二量化、され、次いで公知のオキソあるいはヒドロホルミル化によるCOとHとの反応により、炭素鎖の炭素数が1以上増加したことを意味する。)
この発明のプロセスは、ポリカルボン酸エステルの製造に適した条件で、オリゴマー化生成物から得られる高級アルコールとポリカルボン酸とを反応させる、ポリカルボン酸のエステルの製造プロセスに関する。好ましいエステルはフタル酸エステルまたはアジピン酸エステルである。
この発明の顕著な利点は、精製プロセスまたは石化プロセスからのraff−1が、raff−1中のイソブテンを除去することなく原料油として用いられる点にある。
FCC装置から得られるraff−1や、FCCとコーカーとビスブレーカーの混合装置からのraff−1は、一般にパラフィン(イソブタンとブタン)に富む。高級パラフィン含有量が多いことは、このタイプのraff−1の、スチームクラッキングで得られるraff−1と比較した価値を低下させる。
スチームクラッキングで得られるraff−1とは異なり、ジエンを選択的に水素化することなくFCC装置からraff−1を製造することができる。
この発明のプロセスは、最小限の初期投資でFCCのC4オレフィンからの可塑剤の製造を可能にする。raff−1はFCC装置から蒸留され、含有されるC4オレフィンは高収率でイソノニルアルコールに転換され、全副生成物は精製工程に燃料として送り返される。
この発明の別の利点は、前記のraff−1原料油のオリゴマー化生成物は、好ましい実施形態ではさらに精製することなく、オキソネーション(oxonation)反応、すなわちCOとHの存在下でオレフィンより1以上炭素数が多いアルデヒドを主成分とする製品が提供される、遷移金属触媒によるヒドロホルミル化反応に有効な触媒と接触させられる。
必要であれば、さらに任意に、水素化反応によりC9アルコールを生成させ、またはさらに酸化してC9カルボン酸を生成させる。
特に好ましい実施形態では、生成したC9アルコールは、無水フタル酸、無水トリメリット酸、アジピン酸などとの反応により、対応する3−および/または2−置換エステル生成物とされ、PVCや他の樹脂の可塑剤として有用な可塑剤に転換される。
この生成物は例えばノニルフェノールなど、洗剤の中間体に用いることもできる。
上記に、この発明についていくつかの実施形態を参照しながら概説した。以下の実施例は代表例であり、好ましい実施形態を開示しているが、この発明を限定するものではない。
原材料:(a)50% ExxonMobil Chemical Company社から購入した、活性水素化された状態の押出形状のZSM−57/50%を粉砕し、0.3から1.0mmに分級した。そうでない場合は、そのまま使用した。
純原料油成分 ― n−ブテン、イソブテンとブタンはAir Liquide社から購入しそのまま使用した。ブテンのオリゴマー化は60wt%のブテンと40wt%のパラフィン合成原料油を用いて行った。
すべての実験は、商業生産の条件に近い条件に調整した標準小型パイロット装置で行った。一例を挙げれば、130−300℃で、圧力70bar(7000kPa)である。
原料油は50リットルの容器から、マスフローメータで制御された容積移送式ポンプで送り出した。原料油を、水を内在し40℃に保たれた容器に下から上に向けて通過させることにより、水で飽和させた。
水飽和装置を出た原料油を、予め決められた温度まで予備加熱した後、内部温度計を有する固定床に上から下に向け通過させた。オリゴマー化反応は発熱反応であるため、触媒床の上から下に向かう温度分布は非等温であった。
C2またはClガスの供給はせず、また発生もなかった。また、原料油の分解が生じた徴候も無かった。得られた生成物を室温近くまで冷却するとともに、20barまで圧力を下げた。
反応器流出液のサンプルは20barで採取した。サンプル容器を通過させた後、流出液の圧力を20barから大気圧まで下げた。未反応の原料油中のオレフィンとパラフィンは、排気ベントから排出した。
すべての反応器流出液をガスクロマトグラフィー(GC)で分析した。転換率を測定するため、原料油中と、生成物中のオレフィン/パラフィンの比を比較した。
液状生成物を、オレフィンに水素添加してパラフィンにする白金触媒を備えた標準のガスクロマトグラフィー(GC)で分析した。炭素数の分布とパラフィンの分布を求めた。

転化率(%)=[1−{(Aolefin/Aparaffin)/(A0 olefin/A0 paraffin)}]×100
ここでA=生成物分析のクロマトグラフのピーク面積(wt%)、
0=原料油分析のクロマトグラフのピーク面積(wt%)。

選択性は、水素添加後の反応生成物のガスクロマトグラフィーのピーク面積から、次の式により求めた。

Cn=ACn/ΣCi
ここでACn=炭素数がnのすべての異性体のクロマトグラフピークの面積、
Ci=炭素数がn以外のすべての異性体のクロマトグラフピークの面積。

「転化率」と「選択性」は、米国特許出願2004/0006250A1号と、そこに引用された文献により詳しく記載されている。本願の転化率と選択性の数値は、特許請求の範囲の記載も含め、特に断りの無い限り、ブテンの転化率と、オクテンの選択性を意味する。
<実施例1>
市販の押出形状のZSM-57/アルミナを用い、12wt%イソブテンと、48wt%n−ブテンと、10wt%イソブタンと、30wt%n−ブタンを含む原料油を加工した。
反応条件は、70bar、15WHSV、原料油入り口温度235℃または275℃であった。
オクテン選択性と転化率の関係を、図1に菱形でプロットして示した。一本の連続した曲線が得られ、これは、オクテンの選択性は反応温度にほとんど依存しないことを示している。
生成物の三分岐鎖とブタン転化率の関係を図2に菱形でプロットして示した。分岐指数のデータは2つのグループに分かれている。
転化率が40から75%のグループは、三分岐鎖が相対的に多いところで直線となっている。転化率が70から95%のグループは、相対的に三分岐鎖が少ないところで直線となっている。
生成物の分岐指数と転化率の関係を、図3に菱形でプロットして示した。転化率が40から75%のグループは、分岐指数が相対的に高いところで直線となっている。転化率が70から95%のグループは、分岐指数が相対的に低いところで直線となっている。
三分岐鎖と分岐指数は、温度の関数になっていることが分かる。高温で操業することにより、所望のオクテンの三分岐鎖と分岐指数の低減効果が得られる。
<実施例2>
市販の押出形状のZSM-57/アルミナを用い、20wt%イソブテンと、46wt%n−ブテンと、16wt%イソブタンと、18wt%n−ブタンを含む原料油を加工した。
反応条件は、70bar、15WHSV、原料油入り口温度175℃であった。
オクテン選択性とブタン転化率の関係を、図1に示した。オクテン中の三分岐鎖異性体(オクテン三分岐)の割合と、転化率の関係を図2に示した。オクテン分岐指数(BI)と転化率の関係を図3に示した。175℃では、95%の転化率においても、生成物は高いレベルの三分岐鎖物と高いBI値を示す。
高い温度と転化率で操業することにより、オクテン三分岐鎖の段階的減少が生じる。高温で90%以上の転化率で操業することにより、オクテン三分岐鎖含量が、実施例2の25wt%から実施例1の5wt%未満まで低下する(図2)。
75から85%の転化率では、驚いたことに、高温でもオクテンの選択性の損失が無い。オクテン三分岐鎖は、転化率の上昇とともに低下する(図2)。
これらの結果は、イソブテン/全ブテンの比が0.10より大きい場合でも、十分高温で操業することにより三分岐鎖が10wt%未満のオクテン製品が得られることを示している。
これは、驚くべきことに、イソブテン/全ブテンの比が0.10より大きい場合には三分岐鎖が10wt%を越えるという従来技術の知見と正反対である。
理論により拘束されることは望まないが、これらの良好な結果は、二または三分岐鎖オクテンの一分岐鎖オクテンへの異性化反応の速度の方が、不均化反応に伴う二量体または四量体へのオリゴマー化反応の速度よりも、はるかに速いことを示唆している。
好ましい触媒であるZSM−57は、単分子での異性化反応を促進しながら、オクテンの更なるオリゴマー化を抑制するという、優れた効果を奏する。本願より以前には、ゼオライトZSM−22とZSM−23がオクテンの二次異性化に高活性を示すと考えられていた。
本願では商標は(TM)または(R)で表示し、これらの名称が例えば多くの法域において登録商標とされるなど、商標法で保護されていることを示した。
ここに引用したすべての特許、特許出願、試験方法(ASTM,ULなど)、その他の文献は、その内容が本願と矛盾しない範囲で、それが許されるすべての法域において、本願に参照として組み込まれる。
数値範囲の上限値と下限値が本願に列挙されている場合、いずれかの下限値といずれかの上限値との組み合わせが考慮される。
本願の発明を充填剤に基づき説明したが、当業者であれば、本願発明の精神と範囲に基づき、容易に種々の変更を行なうことができることが理解されるであろう。
従って、本願の特許請求の範囲は実施例や本願の記載内容により制限されるものではなく、本願の属する技術分野における当業者にとって均等とみなせる範囲を含め、この発明に含まれるすべての特許性のある特徴を考慮して定められる。
これらの特徴のなかで、好ましい実施形態には以下が含まれる。
イソブテンを含む原料油と、少なくとも1つの10または12員環チャンネル系を含む多次元モレキュラーシーブとを、オクテンの全重量に対し約10wt%未満の三分岐鎖オクテンを含み、オクテン分岐指数<2のオクテンを含有する生成物を製造するオリゴマー化条件下で接触させることを含むプロセスであって、
好ましくはオリゴマー化条件は、反応器入り口で測定した温度が、約220℃から約320℃、あるいは、240℃を越える温度から約320℃であり;
あるいは上記のいずれかにおいて、触媒がZSM−57、ZSM−5、FAU、Beta、ZSM−12、モルデナイト、MCM−22族、およびこれらの混合物から選択され、特に触媒は、完全におよび/または一部がプロトン化されたZSM−57から選択され、
あるいは触媒は完全におよび/または一部がプロトン化されたZSM−57を少なくとも90wt%含み;
あるいは上記のいずれかにおいて、原料油は、原料油中のオレフィンの重量に対し10wt%を越えるイソブテンを含むラフィネート−1から成り;
あるいは上記のいずれかにおいて、オクテンを含む製品は、オクテンに対し約8wt%未満の三分岐鎖オクテンを含有し、
あるいは、原料油は、原料油中のオレフィンの重量に対し12から40wt%のイソブテンを含み、
あるいは、原料油は、原料油中のオレフィンの重量に対し12から34wt%のイソブテンを含み、
あるいは、原料油は、原料油中のオレフィンの重量に対し8から20wt%のイソブテンを含み;
あるいは上記のいずれかにおいて、製品は8wt%未満の三分岐鎖オクテンを含み、
あるいは製品は分岐性が1.7から2.2、または1.6から2.1、または1.5から2.0、または1.4から1.9、あるいはいずれかのBI下限からいずれかのBI上限の範囲であり;
あるいは上記のいずれかにおいて、オリゴマー化条件は、ブテンのシングルパス転化率が80%から約95%であることを特徴とし、
あるいはオリゴマー化条件は、ブテンのシングルパス転化率が約80%から約90%であることを特徴とし;
あるいは上記のいずれかのプロセスにおいて、さらにオクテンを含む製品を、ヒドロホルミル化触媒の存在下で、C9アルコールを生じる条件下で一酸化炭素およびHと接触させるステップを備え、
さらに、生じたC9アルコールを少なくとも1の酸または酸無水物と接触させ、このC9アルコールと少なくとも1の酸または酸無水物(少なくとも1の酸または酸無水物は例えば、フタル酸および/または無水物、メリット酸および/またはトリメリット酸無水物、アジピン酸、およびこれらの混合物からなる群から選択される)とのエステルを生成させ、
さらに、このエステルをPVCと混合して可塑化されたPVCを製造し、この可塑化されたPVCを押出成型して成型品を形成するステップを含む。
この発明について実施形態と実施例に基づき説明した。当業者であれば、詳細な説明の記載に照らし、種々の変更が可能なことが示唆されるであろう。これらの変更は、特許請求の範囲に包含される。
図1は、ZSM−57触媒を用いたときのオクテン選択性とブテン転化率の関係を示すグラフである。 図2は、ZSM−57触媒を用いたときのオクテン三分岐鎖とブテン転化率の関係を示すグラフである。 図3は、ZSM−57触媒を用いたときのオクテン分岐性(BI)とブテン転化率の関係を示すグラフである。

Claims (12)

  1. 原料油中のオレフィンの重量に対し少なくとも12wt%を越えるイソブテンを含む原料油と、少なくとも1つの10または12員環チャンネル系を含み、MFS型構造を有する多次元モレキュラーシーブとを、オクテンの全重量に対し10wt%未満の三分岐鎖オクテンを含み、オクテン分岐指数が2未満のオクテンを含有する生成物を製造するオリゴマー化条件下で接触させ、オリゴマー化条件が、反応器入り口で測定した温度が240℃〜320℃であることを特徴とするプロセス。
  2. 触媒が、完全におよび/または一部がプロトン化されたZSM−57である、請求項1に記載のプロセス。
  3. 触媒の90wt%が、完全におよび/または一部がプロトン化されたZSM−57である、請求項1または請求項2に記載のプロセス。
  4. 原料油がラフィネート−1である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプロセス。
  5. オクテンを含む生成物は、全オクテンの重量に対し8wt%未満の三分岐鎖オクテンを含有する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプロセス。
  6. 原料油が、原料油中のオレフィンの重量に対し12から40wt%のイソブテンを含む、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のプロセス。
  7. 生成物が、オクテン分岐指数1.9未満のオクテンを含む、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のプロセス。
  8. オリゴマー化条件に、さらにブテンのシングルパス転化率が80%から約95%であることが含まれる、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のプロセス。
  9. さらに、オクテンを含む生成物を、ヒドロホルミル化触媒の存在下で、C9アルコールを生じる条件下で一酸化炭素およびHと接触させるステップを備える、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のプロセス。
  10. さらに、生じたC9アルコールを少なくとも1の酸または酸無水物と接触させ、このC9アルコールと少なくとも1の酸または酸無水物とのエステルを生成させるステップを備える、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のプロセス。
  11. 少なくとも1の酸または酸無水物が、フタル酸および/または無水物、メリット酸および/またはトリメリット酸無水物、アジピン酸、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項10に記載のプロセス。
  12. エステルをPVCと混合して可塑化されたPVCを製造し、この可塑化されたPVCを押出成型して成型品を形成するステップを含む、請求項11に記載のプロセス。
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