JP5281527B2 - 対話型性格特徴判定装置とその方法と、プログラム - Google Patents

対話型性格特徴判定装置とその方法と、プログラム Download PDF

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Description

この発明は、人間の性格特徴を判定する性格特徴判定技術に属し、特に対話の流れから対話者の性格特徴を判定する対話型性格特徴判定装置とその方法と、プログラムに関する。
近年、より人間的なインタフェースの実現を目指して、対話システムにおいて「個性」を扱うことの重要性が増している。例えば、対話システムが、対話者(利用者)の性格を把握可能であれば、利用者の性格に適応的に対応することが可能である。その結果、利用者に好印象を与え、その対話システムをより長く使ってもらえる可能性を高くすることが出来る。
従来から直接的に利用者の性格特徴を把握する方法として、非特許文献1に開示されているような性格特徴把握のためのテストが在る。ここでは、性格特徴として外向性等の5項目からなるBig−five性格特徴を用いている。非特許文献2では、システム側が利用者と同じような性格特徴を持っていると利用者に感じさせるため、前述のBig-five性格特徴に依存した発話生成を行うことが開示されている。非特許文献3では、社会的対話において信頼感を形成するのに必要な個性の表現についての研究が開示されている。また、非特許文献4では、随筆や音声データなどから筆者や話者の性格特徴を推定している。
The Big Five personality dimensions and job performance: A meta-analysis; Barrick M.R. and Mount M.K.; Personnel psychology, Blackwell Publishing Ltd,1991,Vol.44(1),1-26 Mairesse, F. and Walker, M.(2007).PERSONAGE: Personality Generation for Dialogue. In Proc. ACL, pages 496-503,Prague, Czech Republic. Association for Computational Linguistics. Bickmore, T. and Cassell, J.(2005).Social dialogue with embodied conversational agents. Natural, intelligent and effective interaction with multimodal dialogue systems. New York: Kluwer Academic, pages 23-54. Francois Mairesse and Marilyn Walker. Words Mark the Nerds: Computational Models of Personality Recognition through Language. In Proceedings of the 28th Annual Conference of the Cognitive Science Society (CogSci 2006),pages 543-548, Vancouver, July 2006.
性格特徴把握テストは、利用者に対する物理的な負担(例えば時間的コスト)が大きいだけでなく、心理的な負担も大きい。また、対話システムの利用前にテストを受けてもらうことを前提にすると、様々な場面で対話システムが利用してもらい難くなるという課題が発生する。また、対話システムに実装可能な性格特徴判定の方法としては、例えば、 非特許文献4に開示された方法が知られている。しかしその方法は、ユーザ発話に関する断片的な音声特徴や表現から性格特徴を判定するものであって、利用者の性格特徴が現れ易いと考えられる対話の流れを判定に用いていなかった。
この発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、対話システムに実装可能で、より多くの情報が含まれる対話の流れから利用者の性格特徴を判定する対話型性格特徴判定装置とその方法と、プログラムを提供することを目的とする。
この発明の対話型性格特徴判定装置は、HMM学習部と、性格特徴判定部と、を具備する。HMM学習部は、ある一つの性格傾向に関する性格特徴の高い対話データと当該性格特徴の低い対話データを学習データとして、期待値最大化アルゴリズムを用いて性格傾向の高い対話の確率モデル(高HMM)と性格傾向の低い対話の確率モデル(低HMM)とを生成する。性格特徴判定部は、性格傾向の高い対話の確率モデル(高HMM)と性格傾向の低い対話の確率モデル(低HMM)と、判定対象の対話データとを入力として、その対話データの観測シンボル列の生起確率から、利用者の性格傾向を表す性格特徴スコアを出力する。
この発明の対話型性格特徴判定装置は、予め学習したある一つの性格傾向に関する二つのHMMを用意し、その二つのHMMと判定対象の対話データの観測シンボル系列の生起確率とから、利用者の性格傾向を表す性格特徴スコアを出力する。よって、対話システムに実装可能な対話型性格特徴判定装置を実現することが出来る。また、対話データの観測シンボル系列から利用者の性格特徴を判定するので、従来における、個々のユーザ発話の表現や音声特徴のみに基づく断片的な手法よりも発話の流れを重視した適切な判定を可能にする効果を奏する。
この発明の対話型性格特徴判定装置100の機能構成例を示す図。 対話型性格特徴判定装置100の動作フローを示す図。 聞き役対話の一例を示す図。 HMM学習部30の機能構成例を示す図 HMM学習部30の動作フローを示す図。 遊戯性の高い話し役が参加した聞き役対話から生成されたHMMの一例を示す図。 遊戯性の低い話し役が参加した聞き役対話から生成されたHMMの一例を示す図。 図6と図7のHMMの状態系列の時間に対する変化を示す図。 性格特徴判定手段60の動作フローを示す図。 出力確率の計算の例を説明する図。 実験結果の一例を示す図であり、遊戯性の性格傾向の高い対話の確率モデル(高HMM)に、遊戯性の高い話し役が参加した対話データを判定対象として入力した場合の計算結果を示す図。 実験結果の一例を示す図であり、遊戯性の性格傾向の低い対話の確率モデル(低HMM)に、遊戯性の低い話し役が参加した対話データを判定対象として入力した場合の計算結果を示す図。
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。複数の図面中同一のものには同じ参照符号を付し、説明は繰り返さない。
図1にこの発明の対話型性格特徴判定装置100の機能構成例を示す。動作フローを図2に示す。対話型性格特徴判定装置100は、HMM学習部30と、性格特徴判定部60と、を具備する。HMM(Hidden Markov Model)は、確率モデルである隠れマルコフモデルである。対話型性格特徴判定装置100は、例えばROM、RAM、CPU等で構成されるコンピュータに所定のプログラムが読み込まれて、CPUがそのプログラムを実行することで実現されるものである。
HMM学習部30は、ある一つの性格傾向に関する性格特徴の高い対話データと、同じ性格傾向に関する性格特徴の低い対話データを学習データとして、期待値最大化アルゴリズムを用いてその性格傾向の高い対話の確率モデル(高HMM)と性格傾向の低い対話の確率モデル(低HMM)とを生成する(ステップS30)。
性格特徴判定部60は、性格傾向の高い対話の確率モデルと性格傾向の低い対話の確率モデルと、判定対象の対話データとを入力として、その対話データの観測シンボル列の生起確率から、利用者の性格傾向を表す性格特徴スコアを出力する(ステップS60)。
ここで、一つの性格傾向とは、例えば、愛着性、統制性、情動性、外向性、遊戯性、といった性格特徴のことである。(参考文献「5因子性格検査短縮版(FFPQ-50)の作成、藤島寛他著、パーソナリティ研究、日本パーソナリティ心理学界、2005,Vol.13(2)231-241」)
〔学習データ〕
学習データについて説明する。学習データを用意するために、データ収集参加者を集い、事前に性格特徴把握テストを受けてもらい被試験者各自の性格傾向を把握した。
性格傾向を把握したデータ収集参加者に、カウンセリングやインタビューのように話者が聞き約と話し役に分かれ、聞き役が積極的に話し役の話を聞く「聞き役対話」を行ってもらった。
図3にその対話の一例を示す。発話者のLは聞き役、Sは話し役である。図3は、事前の性格特徴把握テストで話し役Sは遊戯性が高く、聞き役Lは遊戯性が低いと判定された人物間の対話記録の例である。
収録した対話記録の一文毎に、対話データの観測シンボル列として対話行為タグが付与されている。一文とは、基本的に句点、若しくは一発話を切れ目としたものである。
対話行為タグは、表1に示すように7種類とした。
Figure 0005281527
なお、一般的な対話のタグ付けを行うために作られたDAMSLタグセットのタグの個数は43個であるが、この実施例では、対話データをモデリングするのに重要であると思われる最小限のタグとして表1に示した7種類に絞り込んだ。
対話行為タグの付与は、人が行っても良いし、後述するように対話の音声記録を音声認識した対話記録に系列ラベリングの手法を用いて自動的に対話行為タグを付与することも可能である。
以上述べたHMM学習部30と性格特徴判定部60の動作によって、判定対象の利用者の性格傾向を表す性格特徴スコアを出力する。このようにコンピュータ資源によって実現される対話型性格特徴判定装置100は、対話システムに容易に実装することが可能である。また、対話データの観測シンボル系列から利用者の性格特徴を判定するので、従来の断片的な手法よりも適切な判定を可能にする効果を奏する。以降、各部のより具体的な機能構成例を示して更に詳しくこの発明を説明する。
〔HMM学習部〕
図4にHMM学習部30の機能構成例を示す。その動作フローを図5に示す。HMM学習部30は、状態設定手段33と、HMM学習手段34と、HMM選択手段35と、を備える。状態設定手段33は、HMMの状態数を変動させた状態系列を設定する(ステップS33)。HMM学習手段34は、状態設定手段33で設定された状態系列で学習データを学習してHMMパラメータを更新する(ステップS34)。HMM選択手段35は、更新されたHMMパラメータの中から最適なHMMを選択する(ステップS35)。
状態設定手段33は、HMMの状態数を1〜10個の範囲で変動させて設定する。HMMM学習手段34は、まず、変動するそれぞれの状態数毎に、例えば100個の初期値を設定する(ステップS34a)。これは、初期値に依存してHMMの学習結果が異なることによる。そして、HMM学習手段34は、HMMの状態数と初期値を変えながら例えば1000個のHMMを学習する(ステップS34b)。HMMの学習は、所定数(例えば1000個)のHMMが得られるまで繰り返される(ステップS34cのNO)。
HMM選択手段35は、多数(例えば1000個)のHMMから、最小記述長のHMMを一つ選ぶ(ステップS35)。選択には、例えば、式(1)に示すMDL(Minimum Description Length)基準を用いて最適なHMMを一つ選ぶ。
Figure 0005281527
ここでLは、選択した一つのHMMに、そのHMMを生成するために用いた学習データを与えて得られた対数尤度の合計である。kは確率が0でない状態遷移と観測確率の数の合計、nは学習データの数である。なお、MDL基準の他に、例えば、赤池情報量基準(AIC)等を用いても良い。
図6と図7に、判定対象の対話データの観測シンボルを、聞き役用と、話し役用とをそれぞれ表1(7種類)のように設定し、対話行為タグ数を14個(7種類×2話者)として生成した確率モデルを示す。HMMの状態の遷移は、全ての状態から全ての状態へ可能な全遷移型モデルとして学習した。また、半分の状態からは一方の話者の対話行為(7種類)しか観測されず、残りの半分の状態からは、もう一方の話者の対話行為(7種類)しか観測されないようにした。
図6は、遊戯性の高い話し役が参加した聞き役対話から生成したHMMである。図7は、遊戯性の低い話し役が参加した聞き役対話から生成したHMMである。○は状態、→は状態遷移を表し、○内の数字は観測確率、→の数字は遷移確率を表す。二重線の○は初期状態を表す。なお、HMMが見難くなることを避ける目的で遷移確率は0.1以上のもののみを表記している。
例えば、図6のHMMでは、状態3から状態2への状態遷移確率が0.84と高いことから、状態3から状態2へは非常に遷移し易いことが分かる。また、状態2での自己遷移確率も0.42と比較的高い。このことから、遊戯性の高い話し役が参加した聞き役対話から生成したHMMは状態2に留まることが多いといえる。また、状態2の観測確率から、遊戯性の高い利用者の場合、聞き役が状態2において自己開示する確率(0.567)と、質問をする確率(0.343)とが高いことが分かる。
図7のHMMでは、状態3から状態2への状態遷移確率が0.63であり、図6のHMMにおける状態3から状態2ほど高くない。また、状態2における自己遷移の確率が0.12と比較的低い。このことから、このHMMでは状態3から状態2にそれほどすぐには遷移するわけではなく、また、遷移すると直ぐに他の状態に遷移することが分かる。また、図から、遊戯性の低い利用者の場合、聞き役が状態3において自己開示する確率(0.547)と、相槌をする確率(0.301)と、共感する確率(0.108)とが高いことが分かる。
図8に、遊戯性が高い話し役が参加した対話データのうちの一つを入力としたときの、図6と7の状態系列の変化を示す。横軸は時間経過をフレーム番号で表す、縦軸は状態番号である。×が遊戯性の高い利用者、|が遊戯性の低い利用者を示す。図6と7の説明の通り、遊戯性の高い話し役が参加した対話では状態2に多く留まり、遊戯性の低い話し役との対話では状態3により多く留まっていることが分かる。
なお、観測シンボル列が付された対話データを用いる例を説明したが、観測シンボル列は自動的に付与するようにしても良い。例えば、対話データが音声信号で与えられる場合、HMM学習部30は、音声認識手段31とタグ付与手段32と、を備える。音声認識手段31は、音声信号の対話データを音声認識して文字データに変換する(ステップS31、図5)。タグ付与手段32は、文字データを解析して例えば単語の種類に応じて対話行為タグを付与する(ステップS32)。この自動タグ付けは、例えばCRF(Conditional Random Fields)などの系列ラベリングの手法を用いることが出来る。(参考文献「Applying Conditional Random Fields to Japanese Morphologiaical,Kudo Taku, Yamamoto Kaoru, Matsumoto Yuji, IPSJ SIG Notes, Information Processing Society of Japan(IPSJ),20040513,Vol.2004(47),89-96」)
また、対話データが文字情報で与えられる場合は、タグ付与手段32に直接、対話データが入力される。タグ付与手段32で、観測シンボル列として対話行為タグが付与された学習データは状態設定手段33に入力される。
以上述べたように、HMM学習部30は、ある一つの性格傾向に関する性格特徴の高い対話データとその性格傾向の低い対話データを学習データとして、図6と図7に例示したような2種類のHMMを生成する。
〔性格特徴判定部〕
性格特徴判定部60は、出力確率算出手段63と、性格スコア算出手段64と、を備える(図1参照)。その動作フローを図9に示す。
出力確率算出手段63は、判定対象の対話データの観測シンボル列の出力確率として、ある一つの性格傾向に関する性格特徴の高い対話の確率モデルの生起確率である高HMM出力確率Phighと、その性格傾向に関する性格特徴の低い対話の確率モデルの生起確率である低HMM出力確率Plowの、2つを式(2)で算出する(ステップS63)。
Figure 0005281527
ここで、Vは観測シンボル列(被評価対話データのタグの系列)、rはT個の隠れ状態のある特定の系列sである。
図10を用いて出力確率の計算を説明する。図10は、状態数を2個として、判定対象の対話データのタグの系列が、例えば、「自己開示」と「相槌」だけだと仮定した場合のHMMである。なお、初期状態は二重丸で囲まれたものである。ここで、「自己開示」の後に「相槌」が観測されたとすると、状態Aの「自己開示」→状態Bの「相槌」と、状態Aの「自己開示」→状態Aの「相槌」の二通りが考えられる。状態Aの「自己開示」→状態Bの「相槌」の系列の出力確率は0.8×0.3×0.6=0.144である。状態Aの「自己開示」→状態Aの「相槌」の系列の出力確率は0.8×0.7×0.2=0.122である。よって、「自己開示」の後に「相槌」が観測される確率は、これらの出力確率を合計した0.266となる。
出力確率算出手段83は、例えば、図6に示したHMMの状態遷移の全ての通りについて足し合わせて高HMM出力確率Phighを算出する。同様に図7に示したHMMの状態遷移の全ての通りについて足し合わせて低HMM出力確率Plowを算出する。
性格特徴スコア算出手段64は、高HMM出力確率Phighと低HMM出力確率Plowとを入力として、性格特徴スコアを、例えば、式(3)の計算で算出する(ステップS64)。
Figure 0005281527
性格特徴スコアを、高HMM出力確率Phighを低HMM出力確率Plowで除算した対数値として示したが、高HMM出力確率Phighと低HMM出力確率Plowとの差が分かる値であれば何でも良い。最も簡単な例としては、性格特徴スコア=高HMM出力確率Phigh−低HMM出力確率Plowが考えられる。
なお、対話データが音声信号で与えられても良い。その場合、性格特徴判定部60は、音声認識手段61とタグ付与手段62とを備える。その動作は、説明済みのHMM学習部30と同じである。よって、その説明は省略する。
〔実験結果〕
この発明の動作を確認する目的で、確認実験を行った。評価対象の対話データを次のようにして収集した。
データ収集参加者は全員で16名、年齢は21〜29歳であった。全員に性格特徴把握テストを受けてもらい各人の性格特徴を把握した。性格特徴把握テストには、Five-Factor Personality Questionnairesの簡易版を用い、5つの性格特徴である「愛着性」、「統制性」、「情動性」、「外向性」、「遊戯性」を測った。(参考文献「5因子性格検査担出版(FFPQ-50)の作成、藤島寛他、パーソナリティ研究、日本パーソナリティ心理学会、2005,Vol.13(2),231-241」)
そして実験参加者に2対話聞き役対話を行ってもらい、全部で16対話を収集した。実験参加者は、聞き役と話し役に分かれ、別々の部屋で収録を行った。対話の内容は、複数のトピックの中から好きなものを選んでもらい30分間のチャットを行った。トピックは、食べ物、旅行、映画、音楽、芸能人、スポーツ、健康、家事と育児、パソコン及びインターネット、動物、ファッション、ゲームとした。
表2に収集した対話データの内容を示す。
Figure 0005281527
ここで平均単語数とは一発話当たりの平均単語数である。
この実験では、対話データの観測シンボル列は、タグ付与者(アノテータ)が付与した。付与されたタグ数は1177個であった。タグの数と発話数が一致しないのは、テキスト対話であるという性質上一発話が長いため、一発話中に文区切りを付けそれ毎にタグ付けしたためである。
遊戯性の高い話し役が参加した8つの対話の内、4つの対話データを用いて、遊戯性の性格傾向の高い対話の確率モデル(高HMM)を生成した。また、遊戯性の低い話し役が参加した8つの対話の内、4つの対話データを用いて、遊戯性の性格傾向の低い対話の確率モデル(低HMM)を生成した。
確率モデル生成に使用しなかった残りの対話データを、それぞれの確率モデルに与えて計算した出力確率Phigh,Plowと、性格特徴スコアを求めた。その結果を図11と図12に示す。図11は、遊戯性の性格傾向の高い対話の確率モデル(高HMM)に、遊戯性の高い話し役が参加した対話データを判定対象として入力した場合の計算結果を示す。図12は、遊戯性の性格傾向の低い対話の確率モデル(低HMM)に、遊戯性の低い話し役が参加した対話データを判定対象として入力した場合の計算結果を示す。観測シンボル列の数列は、表1に示した対話行為タグを、聞き役の自己開示を0〜話し役のその他を13と付番したタグ番号の時系列である。
性格特徴スコアは、遊戯性の高い話し役が参加した8つの対話の内の4つの対話データ(a)〜(d)が、順に0.073,0.119,0.284,0.017、遊戯性の低い話し役が参加した4つの対話データ(e)〜(h)が、順に−0.044,−0.022,−0.118,−0.098と、その性格傾向の高低に対応したスコアが得られている。つまり、性格傾向の高低を識別できている。
このように、この発明の対話型性格特徴判定装置100によれば、対話の流れから利用者の性格特徴を判定することを可能にする。なお、性格傾向として遊戯性を例に説明を行ったが、その他の性格傾向、愛着性、統制性、情動性、外向性、などについても同様に性格傾向スコアを求めることが可能である。
また、上記方法及び装置において説明した処理は、記載の順に従って時系列に実行され
るのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されるとしてもよい。
また、上記装置における処理手段をコンピュータによって実現する場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、各装置における処理手段がコンピュータ上で実現される。
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。具体的には、例えば、磁気記録装置として、ハードディスク装置、フレキシブルディスク、磁気テープ等を、光ディスクとして、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM(Random Access Memory)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等を、光磁気記録媒体として、MO(Magneto Optical disc)等を、半導体メモリとしてEEP−ROM(Electronically Erasable and Programmable-Read Only Memory)等を用いることができる。
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記録装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
また、各手段は、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより構成することにしてもよいし、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。

Claims (7)

  1. ある一つの性格傾向に関する性格特徴の高い対話データと当該性格特徴の低い対話データを学習データとして、期待値最大化アルゴリズムを用いて上記性格傾向の高い対話の確率モデル(高HMM)と上記性格傾向の低い対話の確率モデル(低HMM)とを生成するHMM学習部と、(HMM:Hidden Markov Model)
    上記性格傾向の高い対話の確率モデル(高HMM)と上記性格傾向の低い対話の確率モデル(低HMM)と、判定対象の対話データとを入力として、その対話データの観測シンボル列の生起確率から、利用者の上記性格傾向を表す性格特徴スコアを出力する性格特徴判定部と、
    を具備する対話型性格特徴判定装置。
  2. 請求項1に記載の対話型性格特徴判定装置において、
    上記HMM学習部は、
    HMMの状態数を変動させた状態系列を設定する状態設定手段と、
    上記状態系列で上記学習データを学習してHMMパラメータを更新するHMM学習手段と、
    上記状態系列の中から最小記述長のHMMを選択するHMM選択手段と、
    を備えることを特徴とする対話型性格特徴判定装置。
  3. 請求項1又は2に記載した対話型性格特徴判定装置において、
    上記性格特徴判定部は、
    上記判定対象の対話データの観測シンボル列の出力確率として、上記性格傾向の高い対話の確率モデル(高HMM)の生起確率である高HMM出力確率と上記性格傾向の低い対話の確率モデル(低HMM)の生起確率である低HMM出力確率と、を算出する出力確率算出手段と、
    上記高HMM出力確率と上記低HMM出力確率とを入力として上記性格特徴スコアを算出する性格特徴スコア算出手段と、
    を備えることを特徴とする対話型性格特徴判定装置。
  4. HMM学習部が、ある一つの性格傾向に関する性格特徴の高い対話データと当該性格特徴の低い対話データを学習データとして、期待値最大化アルゴリズムを用いて上記性格傾向の高い対話の確率モデル(高HMM)と上記性格傾向の低い対話の確率モデル(低HMM)とを生成するHMM学習過程と、(HMM:Hidden Markov Model)
    性格特徴判定部が、上記性格傾向の高い対話の確率モデル(高HMM)と上記性格傾向の低い対話の確率モデル(低HMM)と、判定対象の対話データとを入力として、その対話データの観測シンボル列の生起確率から、利用者の上記性格傾向を表す性格特徴スコアを出力する性格特徴判定過程と、
    を含む対話型性格特徴判定方法。
  5. 請求項4に記載の対話型性格特徴判定方法において、
    上記HMM学習過程は、
    状態設定手段が、HMMの状態数を変動させた状態系列を設定する状態設定ステップと、
    HMM学習手段が、上記状態系列で上記学習データを学習してHMMパラメータを更新するHMM学習ステップと、
    HMM選択手段が、上記状態系列の中から最小記述長のHMMを選択するHMM選択ステップと、
    を含むことを特徴とする対話型性格特徴判定方法。
  6. 請求項4又は5に記載した対話型性格特徴判定方法において、
    上記性格特徴判定過程は、
    出力確率算出手段が、上記判定対象の対話データの観測シンボル列の出力確率として、上記性格傾向の高い対話の確率モデル(高HMM)の生起確率である高HMM出力確率と上記性格傾向の低い対話の確率モデル(低HMM)の生起確率である低HMM出力確率と、を算出する出力確率算出ステップと、
    性格特徴スコア算出手段が、上記高HMM出力確率と上記低HMM出力確率とを入力として上記性格特徴スコアを算出する性格特徴スコア算出ステップと、
    を含むことを特徴とする対話型性格特徴判定方法。
  7. 請求項1乃至3の何れかに記載した対話型性格特徴判定装置としてコンピュータを機能させるための装置プログラム。
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