JP5277422B2 - 反射型lcd用フロントライトおよび反射型表示装置 - Google Patents

反射型lcd用フロントライトおよび反射型表示装置 Download PDF

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本発明は、反射型LCD(反射型液晶表示装置)用フロントライトおよび反射型表示装置に関する。このフロントライトは、周囲光が十分でない場合に反射型LCDにこれの観測者側の面から光を与えて表示画面を明るくする補助照明手段として使用されるものである。
従来技術(1)として、例えば図6に示すように構成された反射型LCDが知られている(特許文献1、非特許文献1)。反射型LCD20は、その下面(観測者側を向いた面の反対側の面)側から順に、ガラス基板9、反射板8、液晶7、カラーフィルタ6、ガラス基板5、偏光板3を積層配置した構造を有する。導光板2Aの一端部に光源1を配置してなるフロントライトが偏光板3の上面(観測者側を向いた面)に対面配置してある。光源1から導光板2A内に入射した光は、導光板2Aの上部(観測者側の界面)と下部(反観測者側の界面)で交互に全反射を繰り返すことにより、導光板2A内を伝播する。
従来技術(1)では、導光板2Aの下部はほぼ単一平面、上部は緩急二斜面分の複数連結面とし、その急斜面分の角度を40〜45°程度として、この急斜面分で反射した光が反射型LCD20に対して垂直に近い角度で入射するようにしている。
また、従来技術(2)として、例えば図9に示すように構成されたフロントライトシステムが知られている(特許文献2)。これは、光源1から光を取り込む入射面をもつ楔形の導光体2Bと、導光体2Bの界面から射出する光を散乱させる異方性散乱板10とを備え、液晶セル(ガラス基板5,9で挟まれた部分)への入射光を、この液晶セルの表面に対して垂直に近い角度で入射させる。
導光体2Bと異方性散乱板10および反射型LCD20との間に、光学的界面での屈折率差を緩和する充填剤11が満たされている(屈折率マッチングをとってある)。このため、前方照明装置(フロントライト)と反射型LCD20の間に空気層は存在しない。導光体2Bの上部で光を全反射させ、下部では光を全反射させずに異方性散乱板10へ透過させる構造となっている。
異方性散乱板10は、入射光をその進行方向側へのみ散乱させる機能を有する前方散乱体であるとともに、所定の角度範囲(例えば10°〜70°)から入射した光のみを散乱させ、前記所定の角度範囲外からの入射光を完全に透過する特性を有する。
また、従来技術(3)として、例えば図12のように構成された反射型表示装置が知られている(特許文献3)。導光板2と反射型LCD20との間には、屈折率が空気の屈折率超かつ導光板2の屈折率未満である低屈折率層(接着層12)が形成されている。これにより、導光板1下部における全反射を制御し、フロントライトから射出した光を反射型LCD20に対し斜めに入射させることで、フロントライトの反射光により画面のコントラストが低下する現象を回避している。
反射面(反射板8の表面)8Aは、フロントライトから斜めに入射した光を観測者方向へ反射させる凹凸パターンを形成された第1の領域と、ほぼ垂直に入射した外光を観測者方向へ反射させる凹凸パターンを形成された第2の領域とを備えている。
特開2000−111900号公報 特開平10−268308号公報 特開2002−258277 Yang Yangbao,et al.:IDW'00FMC5-4(p.391-394)
しかし、従来技術(1)では、図7に示すように、導光板2Aの下部および反射型LCD20の上面からの反射光が観察者に視認されることによりコントラスト比が低下する問題がある。
また、従来技術(2)では、上述のように、導光体2Bの上部で光を全反射させ、下部では光を全反射させずに異方性散乱板10へ透過させる構造になっている。この構造では、光源1付近は異方性散乱板10の前記所定の角度範囲(例えば10°〜70°)へ入射する光が多いが、光源1から離れるに従い、この所定の角度範囲へ入射する光が少なくなるため導光体2Bは暗くなり、輝度均一性が悪い。
しかも、薄型のフロントライトを実現しようとすると、光源1付近のみが明るく、他の大部分では異方性散乱板10の前記所定の角度範囲へ入射する光がほとんどなくなるため、導光体2Bは暗くなる。
よって、この構造を用いて、輝度均一性の高い薄型フロントライトを実現することは不可能である。
また、従来技術(3)では、反射面8Aがフロントライトからの光を観測者方向へ反射させる第1の領域と、外光を観測者方向へ反射させる第2の領域とを有するがゆえに、外光反射用の第2の領域に入射したフロントライトからの射出光は観測者方向に反射しない無駄な光となる。同様にフロントライトからの光の反射用の第1の領域に入射した外光は観測者方向に反射せず、利用されない。このため光の利用効率が低下する問題がある。また、反射面に凹凸のパターンを有するがゆえに、画像を表示する際に同一画素内においてリタデーションの面内均一性が悪くなり、画質の劣化を招く問題がある。
本発明は、前記従来技術の問題を解決し、コントラスト比、光の利用効率、輝度均一性、画質のいずれをも悪化させない反射型LCD用フロントライトおよび反射型表示装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成した本発明は、次のとおりである。
1.反射板が鏡面反射板である反射型LCDの上面に接した空気層である反射制御層と、光源光を受ける入射面および前記反射制御層の上面に接した第1の射出面を有し該第1の射出面を通して光を前記反射制御層へ導く第1の導光体と、前記光源光を発生させる光源と、前記反射型LCD内の偏光板と上側のガラス基板の間に配置された第2の導光体とからなり、
前記第1の導光体の屈折率が前記反射制御層の屈折率よりも大であり、
前記第2の導光体は、前記反射制御層から導入された光を透過させつつ、前記第1の導光体から前記反射制御層への光の射出角度よりも小さい射出角度で射出させるものであることを特徴とする反射型LCD用フロントライト。
ここで、第1または第2の導光体からの光の射出角度とは、その光の射出方向が前記第1の射出面の法線方向となす角度である。
2.前記第2の導光体が、光を散乱させる性質をもつ導光体すなわち光散乱体からなることを特徴とする前項1に記載のフロントライト。
3.前記第2の導光体が、光を前方に散乱させる性質をもつ導光体すなわち前方散乱体であることを特徴とする前項1に記載のフロントライト。
4.前記第2の導光体が、所定の角度範囲から入射した光のみを前方に散乱させる性質をもつ導光体すなわち異方性散乱体であり、前記第1の導光体からの射出光が前記第2の導光体へ入射する角度範囲の少なくとも一部が、前記所定の角度範囲に含まれることを特徴とする前項1に記載のフロントライト。
5.前記第1の導光体が、前記入射面と、前記第1の射出面と、該第1の射出面に対向する第2の射出面とを含み、かつ、これら二つの射出面の間隔が、該間隔測定部位の前記入射面からの離間とともに狭くなる多面体形状を有することを特徴とする前項1〜4のいずれかに記載のフロントライト。
6.前記第1の導光体の前記入射面から同導光体内へP偏光を入射することを特徴とする前項1〜5のいずれかに記載のフロントライト
.前記第1の導光体に入射した光の広がり角度の半角が40°以上であることを特徴とする前項5または6に記載のフロントライト
.前記第1の導光体の屈折率が1.4〜1.8であることを特徴とする前項1〜のいずれかに記載のフロントライト。
.前記第1の導光体の第1の射出面と第2の射出面とのなす角である楔角が0.2〜3°であることを特徴とする前項5〜のいずれかに記載のフロントライト。
10.反射型LCDに前項1〜のいずれかに記載のフロントライトを装着してなる反射型表示装置
本発明によれば、コントラスト比、光の利用効率、輝度均一性、画質のいずれにも悪影響を及ぼさない反射型LCD用フロントライトが得られる。このフロントライトを反射型LCDに装着してなる反射型表示装置は、コントラスト比、光の利用効率、輝度均一性、画質のいずれにも優れたものとなる。
図1は、本発明の1例を示す断面模式図である。この例は、本発明を実施するための最良の形態の1つに相当する。また、この例は、本発明に係る反射型表示装置の例でもある。反射型LCD21の上面には、反射制御層15が接している。反射制御層15の上には第1の導光体2が配置されている。第1の導光体2は、光源光を受ける入射面および反射制御層15の上面に接した第1の射出面を有する。光源1で発生された光源光は入射面から第1の導光体2内に入り、第1の導光体2内を透過して第1の射出面から反射制御層15へ導かれる。
反射制御層15は空気層であり、その屈折率は第1の導光体2の屈折率よりも小さい。
第1の導光体2は、前記入射面と、前記第1の射出面と、該第1の射出面に対向する第2の射出面とを含み、かつ、これら二つの射出面の間隔が、該間隔測定部位の前記入射面からの離間とともに狭くなる多面体形状を有するものが最適である。この最適なものの1例として、図1では、楔の根元側の端面を前記入射面とした楔形導光板を示している。これの下面が第1の射出面に該当し、上面が第2の射出面に該当する。
第1の導光板の材質には、ガラス(BK7)、PMMA(polymethylmetacrylate)などを用いうる。反射制御層の材質には、前記空気のほか、水、エチルアルコール、メチルアルコールなどを用いうる。光源としては、LED(Light Emitting Diode)、CCFL(Cold Cathode Fluorescent Lamp)などを用いうる。
本発明のフロントライトは、さらなる構成要素として、反射型LCD21の内部に、第2の導光体4を有する。第2の導光体4は、反射制御層15から導入された光を透過させつつ、第1の導光体2から反射制御層15への光の射出角度よりも小さい射出角度で射出させる光学特性をもつものである。
第2の導光体4を反射型LCD内に配置する位置は、図示のように、反射型LCD21内の偏光板3と上側のガラス基板5の間の位置とするのが好ましい。上記のような光学特性をもつ第2の導光体4としては、光を散乱させる性質をもつ導光体すなわち光散乱体が好ましく用いうる。なお、より好ましくは、光を前方に散乱させる性質をもつ導光体すなわち前方散乱体であり、なかでも最も好ましくは、所定の角度範囲から入射した光のみを前方に散乱させる性質をもつ導光体すなわち異方性散乱体を用い、第1の導光体2からの射出光が異方性散乱体からなる第2の導光体4へ入射する角度範囲の少なくとも一部が、当該異方性散乱体の所定の角度範囲に含まれるようにすることである。
なお、前記前方散乱体および前記異方性散乱体は、その前方散乱光量が入射光量の80%以上であるものが好ましく、より好ましくは90%以上である。
また、第2の導光体が光散乱体である場合、第2の導光体から射出される光の60%程度以上が、第1の導光体から反射制御層への光の射出角度よりも小さい射出角度で射出されることが好ましく、より好ましくは80%程度以上である。
前記異方性散乱体としては、屈折率が互いに異なる層状または線状構造を内包し、特定の入射許容角度領域からの入射光を特定の拡散角度領域に射出させる拡散フィルムが好ましく用いうる。この場合、該拡散フィルムの特定の入射許容角度領域が前記所定の角度範囲に対応する。なお、図6と同一又は相当部材には同じ符号を付し、説明を省略する。
光源1から第1の導光体2内に入射した光は、図中に有向直線(または有向折れ線)で示すような伝播経路に沿い、第1の導光体2の上部および下部において全反射を繰り返すことにより、第1の導光体2の内部を伝播する。
第1の導光体2は例えば楔形状のような多面体形状(前記入射面と、前記第1の射出面と、該第1の射出面に対向する第2の射出面とを含み、かつ、これら二つの射出面の間隔が、該間隔測定部位の前記入射面からの離間とともに狭くなる多面体形状)を有するから、第1の導光体2の内部を伝播する光が該導光体の上部(上界面=第2の射出面)および下部(下界面=第1の射出面)に入射するたびに、図2に示すように、第1の導光体2の導光体界面への光の入射角が楔角α分だけ減少する。該導光体界面への入射角φが、臨界角θよりも小さくなって全反射条件を満たさなくなったとき、第1の導光体2の内部を伝播していた光は第1の導光体2の外へ射出する(φ=θの場合は、界面に沿って進む)。すなわち、このフロントライトは、光を第1の導光体2から斜めに射出させ、反射型LCD21へ斜めに入射させる。
これにより、例えば図4に示すように、第1の導光体2の下部および反射型LCD21の上面における反射光は、観測者の視認可能領域を±30°とすると、この視認可能領域外に射出されるので、コントラスト比の低下を抑制することができる。ここで、導光板2からの射出光の大部分が、射出角度(第1の導光体2の第1の射出面の法線に対する角度で定義される)=30°〜90°の範囲で斜めに射出するのが好ましく、それには、第1の導光体2に用いる楔形導光板の楔角αは、20°以下とするのが好ましい(ただし、この楔角αの上限値は屈折率によっても変わる)。なお、楔形導光板において、その上面および下面は、必ずしも単一平面(全体的に曲がりがない(曲率がゼロである)面)である必要はなく、射出光の大部分(例えば90%以上)が前記好ましい射出角度範囲(30°〜90°)で射出する限りにおいて、部分的あるいは全体的に曲がりを有する面であっても構わない。
さらに、本例では、第1の導光体2から反射型LCD21へ斜めに入射させた光を、前記拡散フィルムで構成した第2の導光体4により散乱させる。拡散フィルム4は、図3に示すように、所定の角度範囲(例えば0°〜90°)に入射した光のみを散乱させることにより、液晶7層への垂直入射成分が増加する。また、この所定の角度範囲外に入射した光に対しては何も作用せず透過させるから、不要な散乱光による画質の劣化を招かない。以上より、このフロントライトは、光源から遠い箇所でも明るさの低下は小さく、輝度均一性に優れたものとなる。
また、本発明のフロントライトが適用される通常の反射型LCDでは、反射板8の反射面が平面状であるから、反射面に凹凸を設ける従来技術(3)に生じるような光の利用効率が低下する問題や、リタデーションの面内均一性悪化により画質が劣化する問題は、全く生じない。
また、本発明のフロントライトにおいては、第1の導光体の入射面から同導光体内へP偏光を入射することが好ましい(→前項6の本発明)。通常の無偏光(ランダム偏光)に代えてP偏光を入射することで第1の導光体内での反射を低減し、観察者方向への漏れ光を抑制することができる。このことにより、より高いコントラスト比と、より明るい表示を実現することができる。
P偏光を入射する場合は、前項6の本発明から第2の導光体を省略した参考発明形態としてもよい。かかる形態であっても、従来技術(1)〜(3)に比べ、より高いコントラスト比と、より明るい表示を実現可能である。もっとも、第2の導光体を省略した参考発明形態のフロントライトを装着する場合、該装着される反射型LCDの反射板の反射面は、通常の鏡面反射面に代えて拡散反射面(表面を粗くした反射面)とすることが、画面の正面からの視認性を高める観点からすれば好ましい。
このP偏光入射は、例えば図13(a)に示すように、通常の無偏光34を発する光源1に代えてP偏光35を発する光源31を用いる、あるいは例えば図13(b)に示すように、第1の導光体2の入射面の前に偏光板30を配置して、光源1からの無偏光34中のP偏光のみ透過させる、などの手段により実現しうる。なお、図13において2は入射面である。
また、本発明では、第1の導光体へ無偏光、P偏光のいずれを入射する場合でも、第1の導光体に入射した光の広がり角度(図14(a)の2Ψ)を大きくすることにより、反射型ディスプレイの明るさの均一性を向上することができる。好ましくは、広がり角度2Ψの半角Ψを40°以上とする。2Ψを大きくするための手段としては、図14(b)に示すように入射面2の形状をフラットではなく荒らした構造(凹凸構造)とする、あるいは図14(c)に示すように入射面2の形状を、微小なレンズなどの微小光学系が配列した構造とする、といった手段が挙げられる。
また、本発明において反射制御層15を非空気層も含めた中間層とした参考発明では、第1の導光体へ無偏光、P偏光のいずれを入射する場合でも、第2の導光体4への入射角(第2の導光体の法線方向と光の進行方向とのなす角)が小さいほど明るい表示を実現することができる。このためには、前記中間層の屈折率は小さいほうが好ましく、具体的には1.0〜1.4であることが好ましい。
また、本発明では、第1の導光体へ無偏光、P偏光のいずれを入射する場合でも、明るい表示を得るためには、第1の導光体の屈折率は高いほうがよい。しかし、第1の導光体の屈折率が高いと該導光体の入射面から該導光体内に入射する光の角度(前記入射面の法線に対する角度)が小さくなることから、明るさの均一性が低下する。つまり、明るさとその均一性はトレードオフの関係になる。従って、明るさと均一性の兼ね合いを考えて第1の導光体の屈折率を決める必要があり、検討の結果、屈折率は1.4から1.8までの間が望ましいことが明らかとなった。
また、第1の導光体が前項5に記載の多面体形状(前記入射面と、前記第1の射出面と、該第1の射出面に対向する第2の射出面とを含み、かつ、これら二つの射出面の間隔が、該間隔測定部位の前記入射面からの離間とともに狭くなる多面体形状)すなわち楔形状を有する場合、明るい表示を得るためには、その楔形状の第1の導光体(楔形導光板)の楔角(図2のα)は大きいほうがよい。しかし、楔角が大きくなると導光板厚(楔形導光板の板厚)が大きくなる。それゆえ明るさと導光板厚の兼ね合いを考えて楔角を決める必要があり、発明者らの検討によると、楔角αは0.2°から3°までの間が望ましい。
図6に示したフロントライト(光源1および導光板2Aからなる)を比較例とし、図1に示したフロントライト(光源1、第1の導光体としての前記楔形導光板2、反射制御層15、第2の導光体としての前記異方性散乱体4からなる)を本発明例(1)として、これらについて、autronic社のコノスコープを用いて、導光板(楔形導光板2または導光板2A)下部および反射型LCDの上面における反射光の輝度を測定した。
導光板2Aの材質はPMMA、楔形導光板2の材質はガラス(BK7)で、屈折率は共に1.5程度とした。楔形導光板2の断面形状寸法は、最厚端部の厚み=1mm、最厚端から最薄端までの長さ=3.8mm、楔角α=1.5°、上下両面とも単一平面(ただし製作誤差範囲内の曲がりを含む)、とした。光源1には、LEDを用いた。このLEDは無偏光を発する。異方性散乱体4には、前記拡散フィルム(図3における所定の角度範囲を0°〜90°に設定、厚み=0.4mm)を用いた。反射制御層15には、空気層(屈折率=1)を用いた。
比較例の測定結果を図8に、本発明例(1)の測定結果を図5に、それぞれ示す。なお、コノスコープによる輝度測定は、図10(a)のような、極角θと方位角φで表される球面座標系内の多数の点について行われ、その輝度データは図10(b)のような同心円の半径をθ軸、円周をφ軸とする平面座標系内にプロットされるが、それらの代表として、図5、図8では、図11に示す平面Sを輝度測定領域として該平面S内に楔形導光板2、導光板2Aのそれぞれから射出した光の輝度分布(方位角φ一定の場合の極角θ方向の輝度分布)を示した。
図8では極角0°付近に輝度のピークが現れ、導光板下部および反射型LCDの上面における反射光が観察者の視認可能領域の中心部に入るのに対し、図5では極角−80°〜−60°の範囲に光が射出されており、導光板下部および反射型LCDの上面における反射光が観察者の視認可能領域から外れていることが明白である。すなわち、本発明によればコントラスト比の低下が抑制されることがわかる。
また、本発明例(2)として、本発明例(1)において、例えば図13(b)に示したように光源1と楔形導光板2の間に偏光板30を配置し、入射面2からP偏光を入射するようにしたフロントライトについても、本発明例(1)と同様の測定を行った。その結果、P偏光入射を行った本発明例(2)における極角0°付近の輝度は、無偏光入射を行った本発明例(1)の場合を100とした相対値で80を示し、P偏光入射によるコントラスト比のさらなる向上効果が確認された。
本発明の1例を示す断面模式図である。 第1の導光体外への光射出条件の説明図である。 第2の導光体の散乱範囲を示す断面模式図である。 本発明の作用効果の説明図である。 本発明における第1の導光体(例:楔形導光板)下部および反射型LCB上面での反射光測定結果を示すグラフである。 従来技術(1)の構成を示す断面模式図である。 従来技術(1)の問題点を示す断面模式図である。 従来技術(1)における導光板下部および反射型LCD上面での反射光測定結果を示すグラフである。 従来技術(2)の構成を示す断面模式図である。 輝度測定に用いる座標系の説明図である。 実施例における輝度測定領域を示す模式図である。 従来技術(3)の構成を示す断面模式図である。 第1の導光体の入射面からP偏光を入射する実施形態の例を示す平面模式図である。 第1の導光体に入射した光の広がり角度の定義(a)、および該広がり角度を大きくする手段(b)、(c)を示す平面模式図である。
符号の説明
1 光源
2 第1の導光体(例:楔形導光板)
2A 導光板(上部:緩急二斜面分の複数連結面、下部:ほぼ単一平面)
2B 導光体(楔形)
入射面
3 偏光板
4 第2の導光体(例:異方性散乱体)
5 ガラス基板
6 カラーフィルタ
7 液晶
8 反射板
8A 反射面
9 ガラス基板
10 異方性散乱板
11 充填剤
12 接着層
15 反射制御層(空気層)
20 反射型LCD
21 反射型LCD(内部に第2の導光体を配置したもの)
30 偏光板
31 P偏光を発する光源
34 無偏光
35 P偏光

Claims (10)

  1. 反射板が鏡面反射板である反射型LCDの上面に接した空気層である反射制御層と、光源光を受ける入射面および前記反射制御層の上面に接した第1の射出面を有し該第1の射出面を通して光を前記反射制御層へ導く第1の導光体と、前記光源光を発生させる光源と、前記反射型LCD内の偏光板と上側のガラス基板の間に配置された第2の導光体とからなり、
    前記第1の導光体の屈折率が前記反射制御層の屈折率よりも大であり、
    前記第2の導光体は、前記反射制御層から導入された光を透過させつつ、前記第1の導光体から前記反射制御層への光の射出角度よりも小さい射出角度で射出させるものであることを特徴とする反射型LCD用フロントライト。
  2. 前記第2の導光体が、光を散乱させる性質をもつ導光体すなわち光散乱体からなることを特徴とする請求項1に記載のフロントライト。
  3. 前記第2の導光体が、光を前方に散乱させる性質をもつ導光体すなわち前方散乱体であることを特徴とする請求項1に記載のフロントライト。
  4. 前記第2の導光体が、所定の角度範囲から入射した光のみを前方に散乱させる性質をもつ導光体すなわち異方性散乱体であり、前記第1の導光体からの射出光が前記第2の導光体へ入射する角度範囲の少なくとも一部が、前記所定の角度範囲に含まれることを特徴とする請求項1に記載のフロントライト。
  5. 前記第1の導光体が、前記入射面と、前記第1の射出面と、該第1の射出面に対向する第2の射出面とを含み、かつ、これら二つの射出面の間隔が、該間隔測定部位の前記入射面からの離間とともに狭くなる多面体形状を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフロントライト。
  6. 前記第1の導光体の前記入射面から同導光体内へP偏光を入射することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のフロントライト。
  7. 前記第1の導光体に入射した光の広がり角度の半角が40°以上であることを特徴とする請求項5または6に記載のフロントライト。
  8. 前記第1の導光体の屈折率が1.4〜1.8であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のフロントライト。
  9. 前記第1の導光体の第1の射出面と第2の射出面とのなす角である楔角が0.2〜3°であることを特徴とする請求項5〜のいずれかに記載のフロントライト。
  10. 反射型LCDに請求項1〜のいずれかに記載のフロントライトを装着してなる反射型表示装置。
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