JP5276347B2 - シリコンウェーハ中に存在する原子空孔の定量評価装置、その方法、シリコンウェーハの製造方法、及び薄膜振動子 - Google Patents

シリコンウェーハ中に存在する原子空孔の定量評価装置、その方法、シリコンウェーハの製造方法、及び薄膜振動子 Download PDF

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Description

本発明は、半導体産業で用いられるチョクラルスキー法(CZ法)やフロートゾーン(FZ法)で製造されるシリコン結晶のウェーハ中の原子空孔の種類、及び、原子空孔濃度を、直接、かつ定量的に評価することができる、シリコンウェーハ中に存在する原子空孔の定量評価装置及びその方法に関するものである。
近年、DRAMやフラッシュメモリに代表される半導体素子(LSI:Large Scale Integration)は、通信機器等の高度化に伴い、多機能化、高品質化が進むと共に、携帯電話や携帯音楽プレイヤーなどの普及によって、需要が急速に増加(2年で2倍)している。これに対応して、半導体素子の材料であるシリコンウェーハの需要も急速に増加しており、今後も増加すると予想される需要に対応するべく、高品質のシリコンウェーハを効率的に生産することができる技術が求められている。因みに、半導体産業において、シリコンウェーハは、一般的にチョクラルスキー法(CZ法)やフロートゾーン(FZ法)で製造される。これらの方法で形成されたシリコンウェーハには、一定の割合で格子欠陥が含まれる。この格子欠陥は、主に格子中の原子1個程度で存在する原子空孔と格子間原子からなる点欠陥である。これらの点欠陥が集合体を形成すると、シリコンウェーハの性質に影響を及ぼすことになる。従って、上記したような通信機器等に用いられるいわゆるハイエンド・デバイスには、アニールウェーハ、エピタキシャルウェーハ、及び、完全結晶シリコンウェーハが使われている。
ところが、アニールウェーハは、表面層の欠陥を除去するために、基板ウェーハにアニール処理を施すものである。また、エピタキシャルウェーハは、ウェーハ上に不純物濃度と厚みを精密に制御したエピタキシャル層を形成するものである。すなわち、アニールウェーハ、及び、エピタキシャルウェーハでは、いずれもシリコンインゴットから切り出したシリコンウェーハに対し二次加工をする必要があるので、生産工数が増加することとなり、効率的にシリコンウェーハを生産することは困難である。また、アニールウェーハ、及び、エピタキシャルウェーハでは、大口径のウェーハ上へ、上記した二次加工を施すことが困難であるという問題もある。
このような理由から、近年では、格子間原子を除去し原子空孔のみとした完全結晶シリコンウェーハが有望視されている。但し、この完全結晶シリコンウェーハにおいても、歩留りを向上するためには、結晶インゴット内における原子空孔リッチの部分の領域と、格子間原子リッチの部分の領域を判定する必要がある。さらに、一つの原子空孔リッチの部分の領域の中においても、原子空孔濃度の分布を事前に評価することが必要である。
従って、点欠陥を制御したCZシリコン結晶インゴットの成長技術の開発には超音波計測による原子空孔濃度の定量評価が必要となっている。上記CZシリコン結晶インゴットをスライスして製造される完全結晶シリコンウェーハ中の原子空孔の存在濃度を超音波計測によって予め評価することで、完全結晶シリコンウェーハを用いたデバイスの製造における特性制御が可能であり、歩留り向上に大きな寄与があると期待されている。
本発明者は、これまでに超音波計測を用いた原子空孔分析装置を提案している(特許文献1)。この原子空孔分析装置では、シリコン試料に外部磁場を印加し、冷却しながら結晶試料に超音波を通過させて、シリコン試料での超音波音速変化又は超音波吸収変化とシリコン試料の冷却温度との関係を示す曲線の急峻な落ち込み量に基づいて、原子空孔欠陥濃度を求めるものである。シリコン試料は、供試材料としてのシリコンウェーハの表面に、接着剤を介して、例えばLiNbOからなる振動子が貼り付けられている。この振動子に交流電圧をかけることにより、超音波パルスの発振と受信を行っている。
ところが、シリコンウェーハは約200K以下でわずかながら膨張するのに対し、LiNbOからなる振動子は低温で収縮するので、通常用いられているLiNbOからなる振動子をシリコンウェーハに接着する方法では、熱膨張差によってシリコンウェーハ表面と振動子との接着に剥離が生じる。従って、LiNbOからなる振動子を用いたトランスデューサでは、シリコン試料における超音波の音速変化を安定的に計測することができないことが分かった。
これに対し、本発明者らは、LiNbOからなる振動子に換えて、酸化亜鉛(ZnO)からなる薄膜振動子を用いた原子空孔の定量評価装置を提案している(非特許文献1〜4)。供試材料としてのシリコンウェーハには、超音波パルスの発振と受信を行うため、シリコンウェーハの一面に超音波発振部が設けられ、他面に超音波受信部が設けられている。これら、超音波発振部及び超音波受信部は、上記ZnO薄膜らなる薄膜振動子と、該薄膜振動子を挟んで両面に設けられた電極とからなるトランスデューサで構成され、一方の電極がクロム薄膜を介してシリコンウェーハ上に設けられている。ここで上記ZnO薄膜は、C軸が所定の方向に略揃うように電極上にスパッタ法で直接形成する。ここでC軸とは、ZnO薄膜の結晶構造の回転対称軸である。
シリコンウェーハの一面に設けられた超音波発振部の電極に交流電圧をかけると、薄膜振動子に膨張・収縮の振動が発生し、これにより、シリコンウェーハに弾性波(実際には、パルス波)が送り込まれる。この弾性波は、シリコンウェーハの対向面に設けられた超音波受信部によって検知され、電気信号に変換される。
このように、振動子としてZnO薄膜を用いたことにより、振動子が剥離することがないので、安定してシリコンウェーハ中に存在する原子空孔の測定を行うことができるという優れた効果を発揮する。
特開平7一174742号公報 Terutaka Goto, Hiroshi Yamada-Kaneta, Yasuhiro Saito, Yuichi Nemoto, Koji Sato, Koichi Kakimoto, and Shintaro Nakamura 「Observation of Vacancy in High Purity Silicon Crystal Using Low-Temperature Ultrasonic Measurements」 ECS Transactions, 3 (4) 375-385 (2006) Terutaka Goto, Hiroshi Yamada-Kaneta, Yasuhiro Saito, Yuichi Nemotoa, Koji Sato, Koichi Kakimoto, Shintaro Nakamura 「Materials Science and Engineering B 134 (2006) 233-239 Direct observation of vacancy in silicon using sub-Kelvin ultrasonic measurements」 Materials Science and Engineering B 134 (2006) 233-239 Hiroshi Yamada-Kaneta, Terutaka Goto, Yasuhiro Saito, Yuichi Nemotob, Koji Sato, Koichi Kakimoto, Shintaro Nakamurad, 「Vacancies in defect-free zone of point-defect-controlled CZ silicon observed by low-temperature ultrasonic measurements」Materials Science and Engineering B 134 (2006) 240-243 Terutaka GOTO, Hiroshi YAMADA-KANETA, Yasuhiro SAITO, Yuichi NEMOTO, Koji SATO, Koichi KAKIMOTO and Shintaro NAKAMURA 「Observation of Low-Temperature Elastic Softening due to Vacancy in Crystalline Silicon」 Journal of the Physical Society of JapanVol. 75, No. 4, April, 2006, 044602
しかしながら、上記特許文献2においても、ZnO薄膜振動子は、例えばスパッタ法で作成すると、積層するのに長時間を要するという問題があった。すなわち、通常、このZnO薄膜は、20ミクロン〜1ミクロンの厚さで形成される。この厚さは、測定精度を上げるという主な目的のために、測定試料の厚さに伴って変化させる必要がある。一般に、測定試料が薄くなると、より高周波の音波が必要となるので、ZnO薄膜はより薄いものにしてゆく必要がある。
薄膜振動子としてもっとも多く用いられるのは、10−3ミクロンのZnO薄膜である。スパッタ法で10ミクロンの厚さのZnO薄膜を形成するには、およそ一昼夜の時間(約12時間)を要する。このZnO薄膜を、シリコンウェーハの表面と裏面の両方に形成して、超音波発振部と超音波受信部とを形成するには、おおよそ2日間必要となる。そうすると、このような従来技術では、トランスデューサを形成するために長時間を要するので、増加する需要に対応して、短期間にウェーハを大量に生産し、大量に評価することが困難である。これは、良質のZnO薄膜を形成するのに長時間を要するという、従来技術の本質的な短所に根ざしたものであり、ZnO薄膜を採用する限り、不可避的な問題である。
また、スパッタ法は、一般的にスパッタ装置が高価であると共に、高真空を必要とするので、複雑な製造プロセスを必要とするものである。
従って、上記した理由により、スパッタ法を用いて薄膜振動子を形成する従来の方法では、効率的にシリコンウェーハ中に存在する原子空孔の定量評価を行うのが困難であった。
そこで本発明は上記した問題点に鑑み、効率的にシリコンウェーハ中に存在する原子空孔の定量評価を行うことができる原子空孔の定量評価装置及び定量評価方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る発明は、シリコンウェーハに超音波発振部と超音波受信部とを形成したシリコン試料と、前記シリコン試料に対し外部磁場を印加する磁力発生手段と、前記シリコン試料を50K以下の温度域に冷却可能な冷却手段と、前記超音波発振部から発振された超音波パルスと、前記超音波パルスを前記シリコンウェーハ中に伝播させ前記超音波受信部において受信した測定波パルスとの位相差を検出する検出手段と備え、前記超音波発振部、及び、前記超音波受信部は、前記温度域で温度降下に伴うシリコンウェーハの膨張に追随できる物性をもつ薄膜振動子のうち、固体化する際,もしくは固体化後に加熱し冷却する際に分子軸の配向が発生する性質を有する高分子材料からなる薄膜振動子と、前記薄膜振動子に電場を印加する電極とを有するトランスデューサを備え
前記高分子材料はPVDF、P(VDF/TrFE)、P(VDF/TrFE)、P(VDF/TeFE)、P(VDCN/VAc)、(NHCONH−R−NHCONH−R’)n(R,R’は芳香族)、フッ素樹脂のいずれかであることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、前記薄膜振動子は、電場を印加して分子軸を電場方向に配向させた状態で、固体化すると同時に電場除去後も前記分子軸の配向が維持される性質を有する高分子材料からなることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、50℃以上500℃以下の高温加熱状態において電場を印加して前記薄膜振動子の分子軸を電場方向に配向させることを特徴することを特徴する。
また、請求項4に係る発明は、前記高分子材料は、PVDF又はP(VDF/TrFE)であることを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、前記薄膜振動子は、厚さが0.1〜30μmであることを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、弾性定数C44の比率が多い結晶方位の方向に前記超音波パルスを伝播させ、前記超音波受信部において測定波パルスを受信し、前記超音波パルスと前記測定波パルスの位相差を検出することを特徴とする。
また、請求項7に係る発明は、前記薄膜振動子と前記シリコン試料の表面との間に金薄膜、チタン薄膜、アルミニウム薄膜、及び銅薄膜のいずれか1つを形成したことを特徴とする。
また、請求項8に係る発明は、前記超音波発振部及び超音波受信部は、10μs以下のパルス幅の超音波パルスを用いることを特徴とする。
また、請求項9に係る発明は、50K以下の温度域で温度降下に伴うシリコンウェーハの膨張に追随できる物性をもつ高分子材料からなる薄膜振動子を、それぞれ有する超音波発振部と超音波受信部とを形成したシリコン試料に対し、前記薄膜振動子を固体化する際、固体化後に加熱する際、及び固体化後に加熱し冷却する際のいずれかにおいて分子軸の配向を発生させる配向処理工程と、50K以下の温度域で、かつ、外部磁場を印加して、前記超音波発振部において超音波パルスを発振し、前記超音波パルスをシリコンウェーハ中に伝播させた測定波パルスを前記超音波受信部において受信し、前記超音波パルスと前記測定波パルスとの位相差を検出する検出工程とを備えることを特徴とする。
また、請求項10に係る発明は、前記請求項7記載の定量評価方法により前記シリコンウェーハ中に存在する原子空孔を定量評価する評価工程を備えることを特徴とする。
また、請求項11に係る発明は、50K以下の温度域で温度降下に伴うシリコンウェーハの膨張に追随できる物性をもつ薄膜振動子のうち、固体化する際、固体化後に加熱する際、及び固体化後に加熱し冷却する際のいずれかにおいて分子軸の配向が発生する性質を有する高分子材料からなることを特徴とする。
また、請求項12に係る発明は、前記薄膜振動子は、超音波発振部と超音波受信部とを有する検出手段と、シリコンウェーハに前記超音波発振部と前記超音波受信部とを形成したシリコン試料と、前記シリコン試料に対し外部磁場を印加する磁力発生手段と、前記シリコン試料を50K以下の温度域に冷却可能な冷却手段とを備えるシリコンウェーハ中に存在する原子空孔の定量評価装置の前記超音波発振部及び前記超音波受信部に用い、電場を印加して分子軸を電場方向に配向させた状態で、固体化すると同時に電場除去後も前記分子軸の配向が維持される性質を有する高分子材料からなり、前記高分子材料はPVDF、P(VDF/TrFE)、P(VDF/TrFE)、P(VDF/TeFE)、P(VDCN/VAc)、(NHCONH−R−NHCONH−R’)n(R,R’は芳香族)、フッ素樹脂のいずれかであることを特徴とする。
また、請求項12に係る発明は、前記薄膜振動子は、超音波発振部と超音波受信部とを有する検出手段と、シリコンウェーハに前記超音波発振部と前記超音波受信部とを形成したシリコン試料と、前記シリコン試料に対し外部磁場を印加する磁力発生手段と、前記シリコン試料を50K以下の温度域に冷却可能な冷却手段とを備えるシリコンウェーハ中に存在する原子空孔の定量評価装置の前記超音波発振部及び前記超音波受信部に用い、電場を印加して分子軸を電場方向に配向させた状態で、固体化すると同時に電場除去後も前記分子軸の配向が維持される性質を有する高分子材料からなることを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の定量評価装置によれば、薄膜振動子を高分子材料で、前記シリコンウェーハ上に設けることができる。これにより、スパッタリングのような物理蒸着法によりZnO薄膜を形成していた従来に比べ、格段と容易、かつ、短時間で、均一な薄膜を形成することができるので、効率的にシリコンウェーハ中に存在する原子空孔の定量評価を行うことができる。また、ZnO薄膜を形成していた従来では、形成できる膜厚が0.5μm〜10μmであったのに対し、高分子材料で薄膜振動子を形成する本発明では、0.1μm〜30μmと広い範囲の膜厚とすることができる。
また、請求項2に記載の定量評価装置によれば、確実に分子軸を所定方向に配向させることができる。
また、請求項3に記載の定量評価装置によれば、より確実に分子軸を所定方向に配向させることができる。
また、請求項4に記載の定量評価装置によれば、より確実に超音波パルスを発生させることができる。
また、請求項5に記載の定量評価装置によれば、測定可能な超音波を発生させることができる。
また、請求項6に記載の定量評価装置によれば、C44の比率が高い結晶方位の方向に前記超音波パルスを伝播させ、前記超音波受信部において測定波パルスを受信し、前記超音波パルスと前記測定波パルスの位相差を検出して定量評価を行うことにより、より確実にウェーハ中の原子空孔濃度を定量的に評価することができる。
また、請求項7に記載の定量評価装置によれば、冷却時の剥離を防止するとともに導電性を高めることができる。
また、請求項8に記載の定量評価装置によれば、隣り合うパルス同士を確実に区別することができる。
また、請求項9に記載の定量評価方法によれば、薄膜振動子を高分子材料で構成したことにより、スパッタリングのような物理蒸着法によりZnO薄膜を形成していた従来に比べ、格段と容易、かつ、短時間で形成することができるので、効率的にシリコンウェーハ中に存在する原子空孔の定量評価を行うことができる。
また、請求項10に記載のシリコンウェーハの製造方法によれば、短期間に効率よく高品質のシリコンウェーハを生産することができる。
また、請求項11記載の薄膜振動子によれば、薄膜振動子を高分子材料で構成したことにより、スパッタリングのような物理蒸着法によりZnO薄膜を形成していた従来に比べ、格段と容易、かつ、短時間で、均一な薄膜を形成することができるので、効率的にシリコンウェーハ中に存在する原子空孔の定量評価を行うことができる。
また、請求項12記載の薄膜振動子によれば、より確実に超音波パルスを発生させることができる。
(全体構成)
本発明に係るシリコンウェーハ中に存在する原子空孔の定量評価装置1について、図面を参照して説明する。
図1に示す定量評価装置1は、試料ホルダー部2、冷却手段としての希釈冷凍機3、磁力発生手段4、及び検出手段5を備える。この定量評価装置1は、全体として、試料ホルダー部2に設置したシリコン試料6に外部磁場を印加した状態で、該シリコン試料6を所定温度に冷却し、後述するシリコンウェーハ中を伝播した超音波パルスの音速を検出し得るように構成されている。
磁力発生手段4は、シリコン試料6に対し外部磁場を印加するため、シリコン試料6がセッティングされた位置を取り囲んで配置される。磁力発生手段4としては、例えば超伝導磁石を用いることができる。また、本発明は、シリコン試料6に対し外部磁場を必要に応じて印加した状態で、シリコンウェーハ中を伝播した超音波パルスの音速を検出するため、磁力発生手段4は、0〜20テスラの範囲で制御可能であることが好ましい。例えばシリコンウェーハ中の孤立した原子空孔の種類は、後述するが、外部磁場を印加することによって特定することができる。
希釈冷凍機3は、試料ホルダー部2に設置したシリコン試料6を50K以下の温度域に冷却・制御し得るように構成されている。本実施形態では、希釈冷凍機3は、He系10と、He系11の2系統からなり、デューワ12内を所定温度に冷却し得るように構成されている。デューワ12は、内層12aと外層12bの二重構造を有し、この内層12aと外層12bとの間に真空の空間12cが形成されている。このデューワ12内には、液体のHeが貯留されている。
He系10は、希釈冷凍機3としての冷却能力を得るように構成されている。このHe系10は、貯留タンク14、循環ポンプ15、コンデンサ16、混合器17、及び分離器18を備える。循環ポンプ15は、通常のポンプとは異なり、Heが外気へ逃げないような構造がとられている。コンデンサ16は、循環ポンプ15から送り出されたHeガスを冷却してHe液を得る。
混合器17は、希釈冷凍機3において最も温度が低い部分である。この混合器17内には、相分離したHe−He混合液の界面が存在する。混合器17内の上半分は、He濃厚相であり、上記コンデンサ16から絶えず供給されている。また、混合器17内の下半分はHe希薄相(濃度約6%で、残りが超流動He)であり、分離器18へとつながっている。この混合器17において、Heは、エントロピーが大きい濃厚相から、エントロピーが殆どない希薄相に強制的に移動させられる。このときに生ずるエントロピー差によって、希釈冷凍機3は、冷却能力を生じさせている。
分離器18は、希薄相にあるHeのみを選択的に蒸発させ得るように構成されている。この分離器18は、所定温度(例えば、0.8K以下)に保持される。これにより、分離器18は、Heの蒸気圧は0であるのに対し、Heの蒸気圧は有限に保たれる現象を利用して、Heのみを蒸発させる。
He系11は、Heガスを液化し得るように構成されている。このHe系は、排気ポンプを有する1Kポット20を備える。このHe系11では、1Kポット20内のHeを排気ポンプで排気することにより、冷却能力を得る。本実施形態では、コンデンサ16を介してデューワ12内から直接4.2KのHe液を取り込むことにより、連続的な運転が可能に構成され、コンデンサ16においてHeガスを液化している。
なお、図1では、シリコン試料6をセッティングした試料ホルダー部2が、混合器17内のHeとHeの混合液中に浸漬して直接冷却する構成を示しているがこの構成だけには限定されない。例えば、冷却した混合器17を形成する部材を熱伝導率の高い材質で構成し、混合器17を形成する部材からの熱伝導を利用してシリコン試料6を間接的に冷却することができる。かかる構成の場合には、特に冷却する温度域を高温側に広げられる点で有利である。
検出手段5は、シリコンウェーハの表面に対し超音波パルスを発振し、発振させた超音波パルスをシリコンウェーハ中に伝播させた測定波パルスを受信し、シリコンウェーハ中を伝播した超音波パルスの音速を検出し得るように構成される。
図2に示すように、試料ホルダー部2は、コイルバネ24によって軸方向に付勢された一対のピン25によって構成されている。このように構成された試料ホルダー部2は、一対のピン25の間にシリコン試料6を挟んで、シリコン試料6を保持している。
本発明では、シリコン試料6は、シリコンウェーハ26と、該シリコンウェーハ26の一面に設けられた超音波発振部27と、他面に設けられた超音波受信部28とからなる。この超音波発振部27と超音波受信部28とは後述するトランスデューサを備える。
図3に示すように、前記トランスデューサ30は、膜状に形成された薄膜振動子31と、該薄膜振動子31に電場を印加する電極としての内部電極32及び外部電極33からなる。
薄膜振動子31は、分子鎖中に大きな電気双極子能率をもち、電場を加えると双極子が電場方向に配向する(ポーリング)高分子材料で構成される。この薄膜振動子31は、前記温度域で温度降下に伴うシリコンウェーハの膨張に追随できる物性をもち、電場を印加して分子軸を電場方向に配向させた状態のまま温度降下させることにより、固体化すると同時に電場除去後も前記分子軸の配向(電気分極)が維持される性質を有する液状高分子材料を固体化させて形成されている。ここで分子軸とは、微小距離を隔てて置かれた正負のわき出しの一対をいう。また、配向は50℃以上500℃以下の高温加熱状態において行われる。さらに、シリコンウェーハ26の膨張に追随できる物性とは、シリコンウェーハ26を低温にした場合の体積膨張により発生する応力を、薄膜振動子31が吸収することにより、剥離を防止することができることをいう。本実施形態では、薄膜振動子31は、フッ化ビニリデンCHCF(VDF)の重合体(PVDF)で構成されている。
尚、本発明はこれに限らず、このような高分子材料としては、例えば、VDFと三フッ化エチレンCHFCF(TrFE)の共重合体(P(VDF/TrFE))、VDFと四フッ化エチレンCFCF(TeFE)の共重合体(P(VDF/TeFE))、シアン化ビニリデンCHC(CN)(VDCN)と酢酸ビニルCHCHOCOCH(VAc)の交互共重合体(P(VDCN/VAc))、ジアミンとジイソシアネートとの縮合重合体(NHCONH−R−NHCONH−R’)n(R,R’は芳香族、PU(ポリ尿素))、フッ素樹脂を適用することができる。
尚、PVDFは、他の上記した高分子材料に比べ、電圧−ひずみ特性が大きく、しかも電圧−ひずみ特性の線形範囲が広い。従って、薄膜振動子31は、PVDFで構成することにより、小さな電圧で効率的にシリコンウェーハの定量評価を行うことができる。
薄膜振動子31の厚さは、0.1〜10μmの範囲であることが測定可能な超音波を発生させることができる点で好ましい。
(作製方法)
次に上記のように構成されるシリコン試料6の作製方法について説明する。先ず、シリコンウェーハ26の対向する一対の表面上にAg(銀)又はAu(金)を蒸着して内部電極32を形成する。次いで、この電極上に高分子材料からなる薄膜振動子31をスピンコート法により形成する。すなわち、薄膜振動子31は、溶媒に溶解させた上記高分子材料をシリコンウェーハ26上に形成した内部電極32の表面に垂らし、シリコンウェーハ26を回転させ、その回転時の遠心力を使って内部電極32表面に均質に塗りつけることにより、形成される。次いで、このように形成した薄膜振動子31上にAg又はAuを蒸着して外部電極33を形成する。
このように本発明では、薄膜振動子31を高分子材料で構成したことにより、例えば、スピンコート法で薄膜振動子31を形成することができる。これにより、スパッタリングのような物理蒸着法によりZnO薄膜を形成していた従来に比べ、格段と容易、かつ、短時間で、均一な薄膜を形成することができるので、高品質のシリコンウェーハ26を短期間に大量に生産し、大量に評価することができる。
因みに、スパッタ法によりZnO薄膜からなる薄膜振動子を形成していた従来の定量評価装置では、一般的にスパッタ装置が高価であると共に、高真空を必要とするので、複雑な製造プロセスを必要とし、効率的に定量評価を行うことが困難であった。
これに対し、本発明では、薄膜振動子31を高分子材料で構成したことにより、スピンコート法で薄膜振動子31を形成することができる。スピンコート法は、装置が安価であるだけでなく、特別な真空を必要としないので、製造プロセスを簡素化できる。従って、本発明の定量評価装置1は、スパッタ法を用いていた従来に比べ、格段と容易に薄膜振動子を形成することができるので、効率的に定量評価を行うことができる。
また、装置が安価、かつ、効率的に定量評価を行うことができることより、本発明では、ウェーハ製造ライン、例えば、ウェーハ量産ラインでも評価を行うことができる。
また、ZnO薄膜を形成していた従来では、形成できる膜厚が0.5μm〜10μmであったのに対し、スピンコート法で薄膜振動子を形成する本発明では、0.1μm〜30μmと広い範囲の膜厚とすることができる。
また、薄膜振動子31は、この構成を採用することにより、シリコンウェーハ26を50K以下の極低温まで冷却を行っても、薄膜振動子31がシリコンウェーハ26の膨張に追随できるため、前記冷却によって剥離することを防ぐことができる。従って、本実施形態に係る定量評価装置1は、シリコンウェーハ26中を伝播した超音波パルスの音速を精度よく検出することができる結果、シリコンウェーハ26中の孤立した原子空孔の種類と存在濃度を、その濃度を高める等の加速処理を行うことなく、直接、安定して定量的に評価することができる。
さらに、前記薄膜振動子31と前記シリコンウェーハ26の表面との間に金薄膜、チタン薄膜、アルミニウム薄膜、及び銅薄膜のいずれか1つを形成したことにより、冷却時の剥離を防止するとともに導電性を高めることができる。
図4に示す検出手段5は、基本信号を直接測定した参照信号と、前記超音波パルスを前記シリコン試料6中を伝播させた後に測定した測定波パルスの測定信号との位相差を検出し得るように構成されている。本実施形態では、検出手段5は、標準信号発生器35、周波数カウンタ36、パーソナルコンピュータ37、ダイオードスイッチ38、パルス発生器39、位相移行器40、及び、位相検出器41を備える。
標準信号発生器35は、基本信号を発生する。この基本信号は、参照信号系5aと測定信号系5bとに分岐される。尚、周波数カウンタ36は、基本信号を計測し、その結果をパーソナルコンピュータ37に出力する。
参照信号系5aは、位相移行器40を介して、位相検出器41に接続されている。一方、測定信号系5bは、パルス発生器39が接続されたダイオードスイッチ38、シリコン試料6が順に配置され、位相検出器41に接続されている。ダイオードスイッチ38は、基本信号を所定の幅に分割する。
位相検出器41は、基本信号に基づく参照信号と、シリコン試料6から出力された測定信号とを比較して、シリコンウェーハ26中の超音波パルスの音速を検出する。
このように構成された検出手段5は、10μs以下のパルス幅の超音波パルスを用いることにより、厚さが10mm以下のシリコンウェーハ26中の音速を測定し、かつ隣り合うパルス同士を確実に区別することができる。また、検出手段5は、温度や磁場で音速が変化することで生じる位相差が一定になるように発振周波数を変化させ零検出を行う手段を有することがより好適である。
また、本発明の定量評価装置1は、多数個のシリコン試料6および一のシリコン試料6の複数点について、同時に位相差を測定できるように構成するのが好ましい。
(定量評価方法)
次に、本発明に係るシリコンウェーハ26中に存在する原子空孔の定量評価方法の一例について、以下で説明する。
本発明の定量評価方法は、まず、シリコンインゴットから所定の部位を切り出したシリコンウェーハ26の表面に、超音波発振部27と超音波受信部28とをそれぞれ形成したシリコン試料6に対し、外部磁場を必要に応じて印加した状態で、25K以下の温度域で冷却する。
次いで、標準信号発生器35により、基本信号を発振する。この基本信号は、参照信号系5aと測定信号系5bとに分岐される。測定信号系5bの基本信号は、ダイオードスイッチ38によって0.5μsの幅に分割される。
トランスデューサ30では、ダイオードスイッチ38によって分割された基本信号によって、外部電極33と内部電極32間に電場としての交流電場が印加される。この交流電場によって、薄膜振動子31の分子軸が電場方向に配向される。そうすると、薄膜振動子31が分極して圧電性が現れ、これにより超音波発振部27は、基本信号に基づいて超音波パルスを発生する。このようにして、基本信号は、超音波発振部27のトランスデューサ30によって、機械信号、すなわち、超音波パルスに変換される。
超音波パルスは、シリコンウェーハ26の一端から他端へ伝搬する。シリコンウェーハ26の内部を伝搬する超音波パルスは、シリコンウェーハ26の一端及び他端で反射を繰り返し、超音波受信部28のトランスデューサ30において測定波パルスとして受信され、再び電気信号に変換され測定信号として出力される。
この測定信号と参照信号とを位相検出器41において比較し、超音波パルスと測定波パルスとの位相差φを計測する。この位相差φを用いて、音速vを下記の式1より算出した。
式1:φ=2π(2n−1)lf/v
ここで、(2nー1)lはn番目のエコーの伝搬長であり、fは超音波周波数である。
このようにして算出された音速vから、弾性定数Cを下記の式2より算出した。
式2:C=ρv
ここで、ρ:密度である。
上記のようにして、超音波パルスの位相差φより逐次音速vを検出する。そして、音速vから冷却温度の低下に伴う弾性定数Cを算出し、弾性定数Cの減少量からシリコンウェーハ26中に存在する原子空孔の種類と濃度を定量的に評価することができる。弾性定数の減少量と原子空孔濃度とが比例するからである。
直径300mmφのシリコンウェーハ<100>の厚さはd=0.775mmである。<100>方向に伝搬する縦波超音波の音速はv=8.4km/secであり、超音波パルスがシリコンウェーハ中を往復する時間はt=2d/v=0.185×10-6 secである。超音波パルスによる音速測定では,超音波エコーパルスが相互に重ならない配慮が必要であるため,入射する超音波パルスの幅を、好ましくは、0.185×10-6 secより小さくする必要がある。
超音波計測を行なうには,幅0185×10-6 secの超音波パルスの中に超音波の波が少なくとも10個以上は必要である。したがって測定周波数は、好ましくは、f=54MHzより高い周波数が必要である。
信号と雑音の比を大きく保つために,短時間に入射する超音波パルスの繰り返し回数を、好ましくは、1000回以上(繰り返し周波数を1kHz以上)にする必要がある。
超音波受信部により電気信号を超音波に変換するには,入力側および出力側に電気増幅器を設置する。同軸ケーブルの搬送効率を最適にするためそのインピーダンスは50Ωとなっている。このため,市販の増幅器は50Ωの入出力インピーダンスを持っている。好ましくは、Zn0の共鳴インピーダンスを50Ωに調整する。
図5は、直径6インチのノンドープCZシリコンインゴットを試作し、その縦断面を模式的に示したものである。図5から明らかなように、中心部には、約3cmにわたる真性点欠陥領域(Pv領域とPi領域)が存在するのが認められた。
そこで次に、真性点欠陥領域であるPv領域とPi領域から、それぞれシリコンウェーハ26を4mm×4mm×7mmに切り出し、それぞれに超音波発振部27と超音波受信部28とを形成してシリコン試料26Aとシリコン試料26Bを得た。このシリコン試料26Aとシリコン試料26Bとを図1及び図2に示す定量評価装置1に設置し、本発明の定量評価方法によって、30K〜20mKまで冷却したときの、シリコン試料26Aとシリコン試料26Bの各シリコンウェーハの冷却温度に対する弾性定数の変化を測定すると、例えば図6のようなグラフを得ることができる。
図6に示すグラフでは、原子空孔リッチであると考えられてきたPv領域のシリコン試料26Aでは、20K〜10mKまでの極低温領域で温度の逆数に比例して弾性定数が著しく低下、言い換えれば、低温ソフト化していることを表している。一方、格子間原子リッチと考えられてきたPi領域のシリコン試料26Bでは、このような弾性定数の低下は認められないことを表している。
また、B(ボロン)をドープしたFZシリコン単結晶と、B無添加FZシリコン単結晶を用い、磁場依存性についても調査した。その結果、B添加FZシリコン単結晶における低温ソフト化は、磁場を印加すると消失するものの、無添加FZシリコン単結晶における低温ソフト化は、磁場を印加しても消失しないという知見が得られた。これは、原子空孔の電荷状態と歪みとの結合がソフト化の起源であることを示している。無添加FZシリコン単結晶の原子空孔では4個の電子を捕獲した非磁性の電荷状態にあり、B添加FZシリコン単結晶では3個の電子を捕獲した磁気を帯びた電荷状態にある。原子空孔の分子軌道は一重項と三重項に分裂し、三重項の電気四極子と歪みとの結合がC44および(C11−C12)/2の低温ソフト化を起こしているものと考えられる。無添加FZシリコン単結晶では、原子空孔の間に反強四極子相互作用が存在し、最低温度20mKでも原子空孔の周りのT対称性は保たれ、三重項は縮退しており、電気四極子の揺らぎが存在しているものとみられる。
これらの結果から、捕捉された電子が奇数(3または5)個である原子空孔による弾性定数の低温ソフト化には磁場依存性があり、一方、偶数(4)個の電子を捕獲した原子空孔による弾性定数の低温ソフト化には磁場依存性がないという知見を利用して、本発明では、磁場依存性の有無から原子空孔の種類を決めることができる。
このようにして、本発明の定量評価装置1および方法によれば、測定により得られた冷却温度に対する弾性定数の変化から、原子空孔濃度を定量的に評価することができる。
また、結晶方位<100>方向に示す弾性定数は、数1に示すとおりである。ここでCは、数2に示すとおりである。この式から明らかなように、<100>方向には、弾性定数C44は含まれていない。
Figure 0005276347
Figure 0005276347
同様に、結晶方位<110>方向、及び<111>方向における各弾性定数は、数3及び数4に示すとおりである。
Figure 0005276347
Figure 0005276347
この式から明らかなように、結晶方位<110>方向、及び<111>方向では、低温ソフト化を起こすC44が含まれる。このC44の比率が高い結晶方位の方向に前記超音波パルスを伝播させ、前記超音波受信部において測定波パルスを受信し、前記超音波パルスと前記測定波パルスの位相差を検出して定量評価を行うことにより、より確実にウェーハ中の原子空孔濃度を定量的に評価することができる。
具体的には、図7に示すように、シリコンインゴットから切り出したシリコンウェーハ50の鉛直方向が結晶方位<100>方向(図中矢印V)となり、シリコンウェーハ50の水平方向が結晶方位<110>方向(図中矢印H)となる。従って、シリコンウェーハ50をさらに所定の大きさに分割して得たチップ51に対し、結晶方位<110>方向(図中矢印H)の一対の面にそれぞれ超音波発振部27及び超音波受信部28を設ける。これにより、C44の比率が高い結晶方位の方向に超音波パルスを伝播させることができるので、より確実にチップ51中の原子空孔濃度を定量的に評価することができる。
上述したところは、この発明の実施形態の一例を示したにすぎず、請求の範囲において
種々の変更を加えることができる。例えば、上記した実施形態では、薄膜振動子31をスピンコート法で形成する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、高分子材料からなるシート状の薄膜振動子をウェーハ上に設けることとしてもよい。
(実施例)
次に本発明に係る実施例について、説明する。まず、図8に示すように、アンチモンをドーピングしたN型のSi基板55(低効率0.02Ω・cm)上にTi薄膜56を200nm積層した基板試料57を作製した(同図a)。次いで、上記基板試料57を分割して20mm角の試料チップ58を得た。
この試料チップ58上にP(VDF/TrFE)を塗布法で形成した薄膜振動子31を積層した(図9)。この薄膜振動子31の膜厚を、2,4,6,8,10,12μmとした試料59をそれぞれ形成した。尚、このようにして得られた各試料59には、図10に示すように等間隔にAl電極を蒸着法で形成した。
そして、図11に示すように、Si基板55とAl電極60とを電気的に接続し、配向処理を行った。配向処理は、図12のシーケンスに示す条件で、試料59を所定温度(本実施例では180℃)とした状態で、Si基板55とAl電極60との間に200V電圧を30分印加して行った。また、この場合の薄膜振動子31の耐圧を評価するため同時にリーク電流を測定した。尚、この配向処理の条件は、強誘電体が常誘電体に変化する転移温度であるキュリー温度が、P(VDF/TrFE)の場合180℃であることから決定した。
その結果、薄膜振動子31の膜厚が10μmの試料では、電圧が200Vに達する前の119.5Vで薄膜振動子31が破壊され、実質的にAl電極60とSi基板55とがショートを起こすことを確認した(図13)。これに対し、薄膜振動子31の膜厚12μmの試料では、200V電圧をかけている30分の間、リーク電流は小さいまま推移し、正常に配向処理を行うことができたことを確認した(図14)。これにより、P(VDF/TrFE)で構成した薄膜振動子31において、確実に配向処理を行うことができることが分かった。尚、薄膜振動子31の膜厚については、形成条件等をさらに検討することにより、より薄い膜厚でも、上記した配向処理を行うことができるものと推測できる。
また、上記のようにして得られた試料について、挿入損失の周波数特性を計測した(図15)。この結果から、共振周波数がシャープであることにより、薄膜振動子31からの発振が確認された。
また、図16に上記のようにして得られた試料で測定したスミスチャートを示す。この結果から、P(VDF/TrFE)で構成した薄膜振動子の共鳴インピーダンスを50Ωに設定できることが確認できた。
また,図12の配向シーケンスにおいて,Si基板55とAl電極60との間に電圧を印加しない場合でも,上記電圧印加の場合に較べて弱いながら,図15と同様な共振が確認され,電圧印加無しの配向シーケンスでも,電場印加有りの配向シーケンス(図12)で得られた配向性に準ずる配向性を持つ使用可能な薄膜振動子が作成可能であることが実証された。
本実施形態に係るシリコンウェーハ中に存在する原子空孔の定量評価装置の概略図である。 本実施形態に係るシリコン試料をセッティングした試料ホルダー部の拡大図である。 本実施形態に係るシリコン試料の構成を模式的に示す断面図である。 本実施形態に係る超音波パルスを用いて位相差を検出する方法を説明するための全体構成図である。 ノンドープCZシリコンインゴットの縦断面の一例を模式的に示したものである。 本発明の定量評価方法でシリコンウェーハ中に存在する原子空孔を測定した場合に得られる冷却温度に対する弾性定数の変化を表した図である。 本発明の定量評価方法におけるシリコンウェーハの結晶方位と測定方向との関係を示す図である。 本発明の実施例の構成を示す断面図であり、(a)基板試料、(b)試料チップを示す図である。 本発明の実施例に係る試料の構成を示す断面図である。 本発明の実施例に係る試料の構成を示す平面図である。 本発明の実施例に係る配向処理を行う場合の構成を示す断面図である。 本発明の実施例に係る配向処理を行う場合のシーケンスを示す図である。 本発明の実施例に係る膜厚10μmの薄膜振動子について配向処理を行った場合の電流密度−バイアス電圧線図である。 本発明の実施例に係る膜厚12μmの薄膜振動子について配向処理を行った場合の電流密度−バイアス電圧線図である。 本発明の実施例に係る挿入損失の周波数特性を示す図である。 本発明の実施例に係るスミスチャートである。
符号の説明
1 定量評価装置
3 希釈冷凍機(冷却手段)
4 磁力発生手段
5 検出手段
6 シリコン試料
26 シリコンウェーハ
27 超音波発振部
28 超音波発振部
30 トランスデューサ
31 薄膜振動子
32 内部電極(電極)
33 外部電極(電極)

Claims (12)

  1. シリコンウェーハに超音波発振部と超音波受信部とを形成したシリコン試料と、
    前記シリコン試料に対し外部磁場を印加する磁力発生手段と、
    前記シリコン試料を50K以下の温度域に冷却可能な冷却手段と、
    前記超音波発振部から発振された超音波パルスと、前記超音波パルスを前記シリコンウェーハ中に伝播させ前記超音波受信部において受信した測定波パルスとの位相差を検出する検出手段と
    を備え、
    前記超音波発振部、及び、前記超音波受信部は、
    前記温度域で温度降下に伴うシリコンウェーハの膨張に追随できる物性をもつ薄膜振動子のうち、固体化する際、固体化後に加熱する際、及び固体化後に加熱し冷却する際のいずれかにおいて分子軸の配向が発生する性質を有する高分子材料からなる薄膜振動子と、
    前記薄膜振動子に電場を印加する電極と
    を有するトランスデューサを備え
    前記高分子材料はPVDF、P(VDF/TrFE)、P(VDF/TrFE)、P(VDF/TeFE)、P(VDCN/VAc)、(NHCONH−R−NHCONH−R’)n(R,R’は芳香族)、フッ素樹脂のいずれかであることを特徴とするシリコンウェーハ中に存在する原子空孔の定量評価装置。
  2. 前記薄膜振動子は、
    電場を印加して分子軸を電場方向に配向させた状態で、固体化すると同時に電場除去後も前記分子軸の配向が維持される性質を有する高分子材料からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の定量評価装置。
  3. 50℃以上500℃以下の高温加熱状態において電場を印加して前記薄膜振動子の分子軸を電場方向に配向させることを特徴する請求項2記載の定量評価装置。
  4. 前記高分子材料は、PVDF又はP(VDF/TrFE)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の定量評価装置。
  5. 前記薄膜振動子は、厚さが0.1〜30μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の定量評価装置。
  6. 弾性定数C44の比率が多い結晶方位の方向に前記超音波パルスを伝播させ、前記超音波受信部において測定波パルスを受信し、前記超音波パルスと前記測定波パルスの位相差を検出することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の定量評価装置。
  7. 前記薄膜振動子と前記シリコン試料の表面との間に金薄膜、チタン薄膜、アルミニウム薄膜、及び銅薄膜のいずれか1つを形成したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の定量評価装置。
  8. 前記超音波発振部及び超音波受信部は、10μs以下のパルス幅の超音波パルスを用いることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の定量評価装置。
  9. 50K以下の温度域で温度降下に伴うシリコンウェーハの膨張に追随できる物性をもつ高分子材料からなる薄膜振動子を、それぞれ有する超音波発振部と超音波受信部とを形成したシリコン試料に対し、前記薄膜振動子を固体化する際、固体化後に加熱する際、及び固体化後に加熱し冷却する際のいずれかにおいて分子軸の配向を発生させる配向処理工程と、
    50K以下の温度域で、かつ、外部磁場を印加して、前記超音波発振部において超音波パルスを発振し、前記超音波パルスをシリコンウェーハ中に伝播させた測定波パルスを前記超音波受信部において受信し、前記超音波パルスと前記測定波パルスとの位相差を検出する検出工程と
    を備えることを特徴とする定量評価方法。
  10. 前記請求項9記載の定量評価方法により前記シリコンウェーハ中に存在する原子空孔を定量評価する評価工程を備えることを特徴とするシリコンウェーハの製造方法。
  11. 50K以下の温度域で温度降下に伴うシリコンウェーハの膨張に追随できる物性をもつ薄膜振動子のうち、固体化する際、固体化後に加熱する際、及び固体化後に加熱し冷却する際のいずれかにおいて分子軸の配向が発生する性質を有する高分子材料からなり、前記高分子材料はPVDF、P(VDF/TrFE)、P(VDF/TrFE)、P(VDF/TeFE)、P(VDCN/VAc)、(NHCONH−R−NHCONH−R’)n(R,R’は芳香族)、フッ素樹脂のいずれかであることを特徴とする薄膜振動子。
  12. 前記薄膜振動子は、
    超音波発振部と超音波受信部とを有する検出手段と、
    シリコンウェーハに前記超音波発振部と前記超音波受信部とを形成したシリコン試料と、
    前記シリコン試料に対し外部磁場を印加する磁力発生手段と、
    前記シリコン試料を50K以下の温度域に冷却可能な冷却手段とを備える
    シリコンウェーハ中に存在する原子空孔の定量評価装置の前記超音波発振部及び前記超音波受信部に用い、
    電場を印加して分子軸を電場方向に配向させた状態で、固体化すると同時に電場除去後も前記分子軸の配向が維持される性質を有する高分子材料からなる
    ことを特徴とする請求項11記載の薄膜振動子。
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