JP5276023B2 - 高磁場磁気共鳴適用のための正弦的に共鳴する無線周波ボリューム・コイル - Google Patents

高磁場磁気共鳴適用のための正弦的に共鳴する無線周波ボリューム・コイル Download PDF

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Description

下記は磁気共鳴技術に関する。高磁場(たとえば約3テスラ以上)での磁気共鳴撮像において格別の用途を見出し、特にその関連で記載されるが、以下は実質的に任意の磁場で実行される磁気共鳴撮像、磁気共鳴分光などにおける、より一般的な用途を見出すものである。
バードケージ型直交無線周波コイル(quadrature radio frequency coil)は、検査領域を通じた静磁場B0と平行に軸方向に配列された複数の平行横棒(rung)からなる。それらの横棒の両側に配された端部リングはそれらの横棒を相互接続し、それらの横棒のまわりに電流を正弦波的に分配する。128MHz未満の周波数では、そのようなコイルは、直交位相で駆動されるとき、ボリュームを通じて実質的に一様な横磁場B1を与える。直交バードケージ型コイルは、全身コイル、頭部コイルなどのような有効なボリューム・コイルであることが見出されている。密接してはまるグラウンド・シールドのないバードケージ・コイルの開放的な円筒構造は、頭部コイルの応用については、開放的な幾何構造が患者の不安や閉所恐怖症への傾向を軽減するので有利である。
より高い静磁場B0はより高い周波数の核磁気共鳴(NMR、磁場B0の強さに比例)および増大した信号強度につながるが、開放的な頭部バードケージ・コイルはより高い周波数での増大した放射損失、よってより低いコイル効率につながる。同様の放射損失およびコイル効率の問題は、他の用途のために高磁場でバードケージ・コイルを使う際にも生じる。放射損失は、伝導性メッシュまたは他の物質の外側無線周波シールドを含めることによっていくぶん軽減できるが、幾何構造がそれほど開放的でなくなり、患者の不安や閉所恐怖症の可能性があるという代償を伴う。バードケージ・コイルの端部キャップ・バージョンがコイルの一端からの放射をさらに低減させるために使用されうるが、放射損失は端部キャップ型コイルの開放端では問題として残る。
密接してはまる円筒型無線周波(RF)グラウンドが望まれる7テスラ以上の静磁場では、横電磁(TEM: transverse-electromagnetic)コイルが使用されてもよい。TEMコイルでは、横棒は棒(rod)に置き換えられる。それらの棒も検査領域を通じて静磁場B0と平行に配列された平行導体である。だが、バードケージ幾何構造と異なり、TEMコイルの棒は各端で、まわりを取り巻く円筒無線周波シールドとの電気接続によって終端されている。TEMコイルは棒どうしの間で電流を分配するための端部リングはもたない。TEMコイルは動作上、バードケージ・コイルとは、その共鳴モードにおいて異なっている――TEMコイルの各棒はシールドを通じた伝導性の戻り経路と共鳴する。TEMコイルの統合された無線周波シールドおよびその結果としてのシールドされた幾何構造は、さまざまな棒の別個の同調および励起をもつことができる。
頭部コイルの応用の場合、バードケージ型コイルおよびTEMコイルは両方とも、患者の肩と、コイル対称性を破る問題のある結合をもつことがある。RF結合および放射損失を減らすようコイル・デザインを修正してデザインが非対称的になるよう修正することが知られている。そのような非対称的なデザインのいくつかでは、端部キャップが肩から遠位にある端に含められる(バードケージ頭部コイルの場合、その端部キャップが閉端における端部リングを置き換えてもよい)。頭部コイルの肩側の端における伝導性の端部フランジがある程度肩への結合を軽減し、コイル・パフォーマンスを改善することができる。
放射性の効率損失、閉所恐怖症を起こす閉鎖的な幾何構造および磁場B1の非一様性といった前述した問題に加え、バードケージ・コイルおよびTEMコイルは、かなりの数の横棒または棒(たとえば8本、16本またはそれ以上の横棒または棒もめずらしくない)、端部リングまたは端部キャップおよび取り囲む円筒型シールドを含み、任意的にフランジを含み、比較的複雑であるという欠点を共有している。これらの各構成要素ならびに互いに対するおよび磁気共鳴スキャナの他の伝導性構成要素に対するそれらの位置は、共鳴特性(たとえば共鳴周波数、共鳴品質またはQ因子など)に影響することができ、バードケージ・コイルまたはTEMコイルの調整を複雑なプロセスにしている。これらの困難は、多核撮像または分光のために二つ以上のコイルが一緒に使われるときは一層問題になる。
多核調査では、インターリーブする横棒または棒を使うことにより、バードケージ・コイルまたはTEMコイルを二つの異なる核(通例は基準となる1H磁気共鳴および関心のある別の核種の磁気共鳴)の磁気共鳴周波数に「二重同調」させることが知られている。しかしながら、二つの異なる核種(基準となる1H核種に加えて)が調査される場合、このアプローチは不十分であり、何らかの種類のコイル・スワップ〔入れ換え〕が典型的には用いられる。たとえば、高磁場磁気共鳴脳撮像は、時に核種31Pおよび13Cを使う――したがって、1Hおよび31Pの磁気共鳴周波数で共鳴する第一の二重同調されたコイルおよび1Hおよび13Cの磁気共鳴周波数で共鳴する第二の二重同調されたコイルが必要に応じてスワップされて出し入れされる。そのような物理的なスワップは位置付け誤差につながることがあり、撮像セッションの継続時間を長くする。物理的なスワップは、磁気造影剤の流入および流出をモニタリングする調査においては、そうした調査ではタイミングが決定的なので、特に問題である。
したがって、当技術分野には、比較的少ない構成要素をもち、開放的な幾何構造をもち、既存のバードケージ・コイルおよびTEMコイルの他の困難を概して克服する、ボリューム送信コイルまたは送受信コイルとしての使用のための無線周波コイルに対する必要がまだ満たされずに残っている。
下記では、上記の問題等を克服する新しい改善された装置および方法が提供される。
ある側面によれば、ある磁気共鳴周波数で正弦波状の電流分布をサポートするよう構成された環状導体と;前記環状導体を少なくとも一つの方向においてシールドする無線周波シールドとを有する無線周波コイル組立体であって、前記無線周波シールドが(i)前記環状導体の周を取り巻く円筒状シールド部分および(ii)前記環状導体とほぼ平行に配置された平面状シールド部分のうち少なくとも一つを含む、無線周波コイル組立体が開示される。
別の側面によれば、静磁場を生成する磁石と;前記静磁場に選択された磁場勾配を重畳するよう構成された傾斜磁場システムと;前記静磁場にほぼ横方向に配置されたコイル平面を定義する環状導体を含む無線周波コイル組立体とを有する磁気共鳴スキャナであって、前記環状導体は前記静磁場に対して横方向のB1磁場の送信および検出の少なくとも一方を行うよう構成された、磁気共鳴スキャナが開示される。
別の側面によれば、静磁場を生成する段階と;前記静磁場に選択された磁場勾配を選択的に重畳する段階と;(i)前記静磁場に対してほぼ横方向に配置された実質的に円形の経路に沿って正弦波状の電流分布を循環させることおよび(ii)前記静磁場に対してほぼ横方向に配置された実質的に円形の経路において誘導された正弦波状電流分布を検出することの少なくとも一方によって、ある磁気共鳴周波数でB1磁場を生成または検出する段階とを有する、磁気共鳴方法が開示される。
一つの利点は、二つまたはそれ以上の異なる磁気共鳴周波数に同時並行して同調されることができる無線周波コイル組立体を提供することにある。
もう一つの利点は、改善された、より高速な多核撮像および分光にある。
もう一つの利点は、高磁場で使用するための、より視覚的に開けたボリューム無線周波コイル組立体を提供することにある。
もう一つの利点は、デザインの簡単さおよび比較的少ない構成要素にある。
本発明のさらなる利点は、以下の詳細な説明を読み、理解すれば当業者には理解されるであろう。
無線周波コイル組立体を含む磁気共鳴スキャナを図的に示す図である。 図1の無線周波コイル組立体の横断面図を図的に示す図である。 介在するキャパシタンス素子やインダクタンス素子のない連続的な、シールドされていない円環状導体のための正弦波共鳴周波数を、円環状導体の半径の関数としてプロットする図である。 図1および図2の無線周波コイル組立体の環状導体の一つの正弦波状共鳴モードを図的に示す図である。 図2と同様だがシールドする端部キャップが第二のシールドするフランジによって置き換えられている無線周波コイル組立体の横断面図を図的に示す図である。 図5と同様だがTEMコイル棒が省略され、円筒状シールドの大半が省略された端部フランジ・シールド要素のみが残されている無線周波コイル組立体の横断面図を図的に示す図である。 図1の磁気共鳴スキャナにおいて図1の周波コイル組立体が省略され、ボア開口部にマウントされた環状導体を有する全身コイルが追加された磁気共鳴スキャナを図的に示す図である。
図1を参照すると、例示的なボア型磁気共鳴スキャナ8は、スキャナ8のボア開口12と平行な配位の静磁場B0を生成する磁石10を含む。磁石10は超電導磁石でも抵抗性磁石でもよい。図示した水平ボア幾何構造以外の幾何構造が実装されることもできる。磁気共鳴スキャナ8はさらに、静磁場B0に選択された磁場勾配を重畳するよう構成された傾斜磁場システム14を含む。いくつかの実施形態では、傾斜磁場システム14は、三つの直交する磁場勾配、たとえば直交する指定されたx、yおよびz方向に沿った磁場勾配を選択的に生成する巻き線を含む。軸方向すなわちB0方向がzと指定され、横方向xおよびyはB1 RF場を含む。典型的には、図示した傾斜磁場システム14が図示した磁石10の内部に配されているように、傾斜磁場システムは前記磁石の内部に配されるが、傾斜磁場コイル巻き線が磁石の外側に配され生成された磁場勾配が強磁性ヨーク(yoke)によってボア開口中に結合されるOverwegの国際出願WO2005/124381に開示される構成のような他の配位も考えられる。図1では、ボア開口12の内部を示すために、磁石10および傾斜磁場システム14は図的に透明なものとして示されている。
動作では、例示的な無線周波コイル組立体18のような一つまたは複数の無線周波コイルが一つまたは複数の磁気共鳴周波数で好適な無線周波電流によって賦活され、1H、13C、31P、23Na、19Fまたは他の核種といった一つまたは複数の核種における磁気共鳴を励起する。励起される一つまたは複数の磁気共鳴を空間的に限定および/またはエンコードするために、一つまたは複数の傾斜磁場が典型的には傾斜磁場システム14によって印加される。励起される磁気共鳴は無線周波コイル18、20の一つまたは複数によって読み出される。読み出しコイルまたは受信コイルは、励起に使われる無線周波コイルと同じであっても別のものであってもよい。図示した無線周波コイル組立体18は、点線で示されている患者Pの頭部を撮像するよう構成された頭部コイルであるが、このコイルは他の撮像用途、分光用途などのために使われることもできる。
引き続き図1を参照し、さらに図2を参照すると、図示した無線周波コイル組立体18は三つの独立して操作可能な無線周波コイル、すなわち第一の環状導体20によって定義される第一コイルと、第二の環状導体22によって定義される第二コイルと、互いに平行にかつ環状導体20、22に対しては横方向に配列された棒導体によって定義されるTEMコイル24とを含む。環状導体20、22は略円形であるが、完全な円形幾何形状からの若干の逸脱は考えられている。無線周波コイル組立体18はさらに、取り囲む略円筒型の無線周波シールド30を含む。例示的な無線周波コイル組立体18では、略円筒型の無線周波シールド30は、該円筒型シールド30の隣接領域とともに第一の環状導体20の遮蔽に寄与する端部キャップ32と、該円筒型シールド30の隣接領域とともに第二の環状導体22の遮蔽に寄与するフランジ34とを含む。導体20、22、24は、単一の端部キャップを持つ略円筒型の誘電体型枠(former)36の内側表面上に配されている。誘電型枠36は、シールド要素30、32、34についての支持基板をも提供する。それらのシールド要素は、端部キャップの付いた略円筒型の誘電体型枠36の外側表面上に配される。あるいはまた、前記導体およびシールド要素のいくつかまたは全部が、自立型であったり、誘電体支持物に埋め込まれているなどしてもよい。第一および第二の環状導体20、22は互いから、棒導体24から、そしてシールド要素30、32、34から離間される。他方、棒導体24はその端部で前記略円筒形のシールド30に接続38によって電気的に接続される。伝導性接続38が示されているが、いくつかの実施形態では、TEMコイル内での棒導体のシールドへの電気的接続は、容量性結合、誘導性結合などによってもよい。より図的な図1では、誘電体型枠36および伝導性接続38は図示されず、ラベルも示されておらず、導体20、22、24は図的に曲線または直線によって表現されていることを注意しておく。図示した実施形態では、支持型枠36は遮蔽要素30、32、34の内部に示されているが、支持型枠を遮蔽要素の外部に配置することも考えられる。
第一および第二の実質的に円形の導体20、22のそれぞれは、それぞれ第一および第二の磁気共鳴周波数で正弦波状電流分布をサポートするよう構成される。第一および第二の磁気共鳴周波数は同じでも異なっていてもよい。導体24によって定義されるTEMコイルは、第三の磁気共鳴周波数での共鳴をサポートするよう構成される。第三の磁気共鳴周波数は第一および第二の磁気共鳴周波数と同じでも異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、導体24によって定義されるTEMコイルは、第三の磁気共鳴周波数(これは第一および第二の磁気共鳴周波数と同じでも異なっていてもよい)および第四の異なる磁気共鳴周波数で共鳴するよう構成される。
図3を参照する。これまでは、遮蔽されない円形導体、たとえば円筒型シールド30、端部キャップ32およびフランジ34のないものの正弦波モードは、磁気共鳴撮像や分光のために価値があるとは考えられてこなかった。というのも、共鳴周波数が高すぎると見なされ、共鳴品質は低すぎると見なされ、生成されたB1場は非一様すぎると見なされたからである。しかしながら、本願の発明者は、高磁場磁気共鳴についておよび十分大きな半径の環状導体については、正弦波モードは、関心のあるある種の磁気共鳴周波数に整合する有用な周波数範囲で流通することを認識するに至った。たとえば、1H磁気共鳴周波数は7テスラの静磁場(B0)中では298MHzである。図3に示されるように、ヒト用頭部コイルについての典型的な半径である約15センチメートルというそこそこの半径をもつ円環状導体の正弦波共鳴は、1H磁気共鳴周波数に近い範囲内にある。円筒型シールド30、端部キャップ32およびフランジ34の効果を取り入れて、正弦波モードの共鳴周波数は298MHzに密接に整合されることができる。円筒型シールド30、端部キャップ32およびフランジ34はまた、環状導体の共鳴品質(Q因子)を先鋭化させもする。さらに、本願の発明者は、より高い磁場では、空間的一様性は主として誘電体およびコイルを装荷する患者もしくは他の被験体の伝導特性によって決定されることを認識するに至った。よって約3テスラまたはそれ以上の静磁場B0の値では、正弦波モードによって生成されるB1場の比較的大きな無装荷の非一様性が受け容れ可能である。
引き続き図3を参照すると、環状導体が約10センチメートルから約20センチメートルまでの間の半径をもつ略円形の導体であるとき正弦波モードの共鳴周波数は約200MHzから約500MHzまでの間であることが見て取れる(円筒型シールド30、端部キャップ32およびフランジ34の効果を考慮し、かつ環状同体内にキャパシタンスまたは容量性ギャップといったリアクタンス要素を追加することによる任意的同調を許容して)。これらの共鳴周波数は、高磁場における関心のある核種のいくつかの磁気共鳴周波数にまたがる。さらに、より小さな半径をもつ円環状導体は、環状導体に沿って集中インダクタンスを追加することによって関心のある磁気共鳴周波数に同調されることもできる。たとえば、誘電定数εr=2.1、厚さ1.5センチメートル(伝導性環状トレースのフランジ34からの間隔を定義する)の誘電体型枠36上に形成された、7センチメートルの半径をもち幅1センチメートルの伝導性環状トレースとして形成された環状導体22によってサポートされる正弦波モードをシミュレートするために、電磁シミュレーションが実行された。このシミュレーションでは、環状導体22に沿って均等に分布される8つのギャップを開き、環状導体22の該8つのギャップのそれぞれにおけるインダクタと直列にキャパシタを入れることによって、環状導体は298MHz(7テスラの静磁場B0における1H磁気共鳴周波数に対応)に同調された。
図3は、約3テスラの静磁場に対応する128MHzまでの、計算された曲線の外挿を示している(外挿は破線で示す)。略円形の導体は、約75cmの直径で約128MHz(c/128MHz/π)の共鳴をもつことが推定できる。これは、環状導体の厳密な半径、厚さまたは他の断面寸法といったパラメータを変えることによって、円筒型シールド30の効果によって、環状導体内のキャパシタンスまたは容量性ギャップといったリアクタンス要素を加えることによって、あるいはその他によって、同調できる。有利には、外挿は、全身無線周波コイルについての典型的な直径である直径60センチメートル(半径30センチメートル)から70センチメートル(半径35センチメートル)までの直径範囲をもつ円形導体が3テスラでの1Hプロトン磁気共鳴周波数128MHzに容易に整合するよう容易に同調されることを示している。
ある型の医療撮像について有用であると考えられるもう一つの構成は、10センチメートル未満の半径をもつ略円形の導体コイルであって、誘導性要素を使って約200MHzから約500MHzまでの間の磁気共鳴周波数に同調されたものである。ある型の医療撮像について有用であると考えられるもう一つの構成は、12センチメートル未満の半径をもつ略円形の導体コイルであって、誘導性要素を使って約200MHz未満の磁気共鳴周波数に同調されたものである。
図4は、例示的な円形導体20の正弦波状振動モードを示している(第二の環状導体22についての分析も同様)。環状導体20を巡る電流分布は、環状導体20の円周に等しい空間周期をもつ正弦波状である。したがって、任意の時点において、電流分布の二つの零点、一つの最大正電流振幅点および一つの最大負電流振幅点がある。図4に示される時点では、電流分布の二つの零点は0°および180°と示されている点に位置し、最大正電流振幅(+Imax)点は90°、最大負電流振幅点(−Imax)は270°のところにある。環状導体20の平面のそれぞれの側の、結果として得られるB1場は、環状導体20の平面と平行に向けられる。端部キャップ32およびフランジ34を実装すると、コイル18の外側への放射損失が制約される。有利なことに、直交無線周波結合(quadrature radio frequency coupling)40が、任意的に、前記磁気共鳴周波数で環状導体によってサポートされる正弦波電流分布を生成または検出するために、環状導体20と電気的に接続される。たとえば、入力信号Sは好適には直交結合40の一つの入力には直接、好適に供給され、直交結合40の他方の入力には90°移相器42を介して好適に供給される。そのような直交駆動配位の利点は、直交結合40によって、線形結合と比べて、より多くの入力電力が環状導体20に供給できるということである。同様に、読み出しモードでは、より多くの磁気共鳴信号が直交結合40によって検出できる。
図1を参照すると、無線周波コイル組立体18は磁気共鳴スキャナ8のボア開口12の内部に位置され、軸方向の静磁場B0は環状導体20、22に対して横方向に配向され、よって、環状導体20、22によってサポートされる正弦波モードによって生成されるB1場は静磁場B0に対して横方向に配向される。有利なことに、B0場とB1場が互いに直交するこの配向は、磁気共鳴を励起する励起源として、あるいは磁気共鳴を検出する検出器としての環状導体20、22の感度を最大にする。
さらに、無線周波コイル組立体18の前記配向は、患者の頭部または他の端部を、フランジ34によって定義される開口を通じて無線周波コイル組立体18の実質的に中空の内部に受け容れるのに好適である。頭部撮像では、フランジ34は有利には、コイルの患者の肩との放射性結合を低減する。
導体20、22、24は、遮蔽要素30、32、34が接地面としてはたらくマイクロストリップ送信線として好適に形成される。ただし、自立型の導体、自立型の遮蔽構造または他の物理的実装を使うこともできる。端部キャップ32および/またはフランジ34は任意的に省略されるが、これらの構成要素を含めることにより共鳴品質(たとえば共鳴ピークのQ因子)が実質的に改善されることが、電磁シミュレーションによって示された。
図示した無線周波コイル組立体18は一つ、二つ、三つまたはさらには四つの異なる磁気共鳴周波数に同調されることができる。四つの異なる磁気共鳴周波数は、各環状導体20、22が異なる磁気共鳴周波数に同調され、さらにTEMコイルがデュアル同調される場合に達成される。したがって、図示した無線周波コイル組立体18は、多核撮像、多核分光などを実行するのに好適である。
撮像被験体中深くの多核磁気共鳴探査を実行するには、ボリューム送受信(T/R)コイルが有利である。高い静磁場、たとえば7テスラでは、無線周波遮蔽30、32、34内部の前記一つまたは複数の正弦波状に共鳴する環状導体は好適に、実質的に横方向の|B1 +|場カバレッジを生成する。ある好適なアプローチでは、二つの環状導体20、22は1Hプロトン磁気共鳴周波数で共鳴する正弦波状の共鳴モードを介して撮像のために同調される。多核撮像や多核分光では、1H信号は時に、基準プロトン画像または他の基本情報を取得するために使用される。棒導体24によって定義されるTEMコイルは、1H、13C、31P、23Na、19Fまたは他の核種の磁気共鳴周波数といった、関心のある別の核種の磁気共鳴周波数に同調される。TEMコイルも1H共鳴に同調される場合には、それはコイル20、22と組み合わせて多要素受信または送受信コイルとして使用されうる。任意的に、TEMコイルは、二つの異なる磁気共鳴周波数での共鳴をサポートするデュアル同調されたコイルである。二重同調されたTEMコイルとの関連で二つの環状導体20、22が二つの異なる磁気共鳴周波数に同調され、それにより四重同調された無線周波コイル組立体を提供することも考えられている。さらなる共鳴周波数は、TEMコイル要素のいくつかを追加的な周波数に同調することによって達成できる。
図5を参照するに、修正された無線周波コイル組立体18′は、図1、図2の無線周波コイル組立体18と同様であるが、コイル組立体18の端部キャップ・シールド要素32がコイル組立体18′では第二のフランジ52によって置き換えられている。修正された無線周波コイル組立体18′を、7テスラの静磁場B0での電磁モデリングによってシミュレートした。モデル化された円筒型シールド30は直径35センチメートル、長さ23センチメートルであった。フランジ34、52はそれぞれ直径27センチメートルであった。環状導体20、22はそれぞれ幅1センチメートルの環状銅トレースとしてモデル化された。誘電体基板36は、厚さ1センチメートルおよび誘電定数εr=2.1をもつものとしてモデル化された。二つの環状導体20、22は、環状導体20、22を1H磁気共鳴周波数(すなわち7テスラでは298MHz)に同調するよう環状導体のまわりに均等に分布したそれぞれ約30ピコファラドの16個のリング・キャパシタを含むようモデル化された。TEMコイルの16本の棒導体24は、それぞれ16センチメートルの長さとしてモデル化され、円筒型シールド30内で15センチメートルの半径位置のところに位置された。各棒導体24の端部は、好適な同調キャパシタを介してシールド30に電気的に接続されているものとしてモデル化された。モデル化されたTEMコイルは、31P磁気共鳴周波数(すなわち、7テスラでは120.7MHz)に同調された。
モデリングにおいて、棒導体24と環状導体20、22の端部の間に、両者の間の結合が無視できるよう、若干の空隙が残された。しかしながら、環状導体20、22とTEM棒導体24との間の結合は一般に十分低くて無視できる。というのも、TEMコイルは円形「リング」電流をサポートしないからである。むしろ、TEMモードは棒24に沿って流れ、円筒型シールド30を通る反平行な経路に沿って戻る。よって、TEM電流は一般に、環状導体20、22内の電流の流れに対して垂直な横方向に流れるのである。
脳の多核磁気共鳴撮像は時に31Pおよび13C磁気共鳴を使用し、追加的に典型的にはパイロット撮像または他の基本もしくは基準データ収集のために、あるいは減結合実験のために1H磁気共鳴を使う。そのような用途のためには、TEMコイルは好適には、既知の手法に従って、インターリーブする棒導体24を使うことによって二重同調される。一つまたは二つの環状導体20、22を前記二つのTEM周波数とは異なる第三の磁気共鳴周波数に同調させることによって、無線周波コイル組立体18(または無線周波コイル組立体18′)に三重同調機能が好適に付与される。
一例として、7テスラの静磁場B0において31Pおよび13Cの磁気共鳴周波数に同調された、二重同調TEMコイルについて、二つの環状導体20、22はいずれも1H磁気共鳴周波数(7テスラでは298MHz)に同調されているとして、電磁シミュレーションを行った。TEMコイルは、インターリーブする棒導体24として配置された二組のキャパシタ値を使って同調された16棒TEMコイルとしてモデル化された。31P磁気共鳴周波数(120.7MHz)について使われる8つの棒導体は52ピコファラドのキャパシタをもつものとしてモデル化され、一方、13C磁気共鳴周波数(74.9MHz)について使われる8つのインターリーブされた棒導体は132ピコファラドのキャパシタをもつものとしてモデル化された。直径20センチメートルの装荷(loading)球状ファントム(σ=0.855S/m、εr=80)の中央横断スライスにおいて、|B1 +|場分布は、31Pの棒と13Cの棒の両者はTEMコイルへの4ポート・フィードを使って直交位相で駆動されるとして、モデル化された。1Hの|B1 +|場に同調された二つの環状導体20、22も、一方のポートが第一の環状導体20を「x」モードで駆動し、他方のポートが第二の環状導体22を「y」モードで駆動する2ポート・フィードを使って直交位相で駆動された。三つすべての磁気共鳴周波数、すなわち1H、31Pおよび13Cの磁気共鳴周波数において、受け容れ可能な|B1 +|場の均一性が達成された。表1は、それら三つの磁気共鳴周波数における計算された送信効率|B1 +|ave/√Pabsを示す。ここで、|B1 +|aveは球状ファントムの中央スライスにおける平均(average)|B1 +|場、Pabsは全吸収(absorbed)パワーである。表1において、送信効率は、磁気共鳴周波数が低下するにつれて増大する。
Figure 0005276023
環状導体20、22と内部TEM棒導体24との間にどのくらいの結合が生じるかを見るために追加的な電磁モデリングが行われた。計算によれば、二つの環状導体20、22がより高い周波数の298MHzで送信するときは、送信効率はTEMコイルの減結合があってもなくてもほとんど変わらないことが示された(モデルでは、減結合は、TEM棒導体24中にギャップを開けることによってモデル化された)。これは、1H周波数と他の多核周波数との間には、良好な本来的分離があることを示している。したがって、1H核減結合が実行できる。たとえば、二つの周波数での同時送信、あるいはTEMコイルを使って別の核種の磁気共鳴を受信している間の1Hコイルでの同時送信が実現可能である。デュアル同調されたTEMコイルについては、インターリーブする横棒が使われるとき、二つの同調された周波数は、本来的に互いから減結合されている。
任意的に、たとえば多チャネルSENSE多核撮像を容易にするため、各棒導体24は円筒型無線周波シールド30への同調キャパシタによって終端されることができ、各送受信(T/R)チャネルは一つまたは複数のそのような棒導体24に対応することができる。たとえば、多核撮像のためのあるアプローチでは、すべての棒導体24が同じ非1H磁気共鳴周波数に同調されるか、あるいは二つ以上の異なる非1H磁気共鳴周波数に二重同調するためにインターリーブする棒導体24が異なる非1H磁気共鳴周波数に同調される。1H磁気共鳴周波数に結合するためのボリューム・コイルは、1H磁気共鳴周波数に同調された二つの環状導体20、22を使って好適に定義される。この構成では、前記二つの環状導体20、22によって定義されるボリューム・コイルが基準1H磁気共鳴画像または他の基本もしくは基準1Hデータを提供する間に、同時に同じ解剖学的領域内でTEMコイルに結合された一つ、二つまたはそれ以上の非1H磁気共鳴周波数にSENSE撮像または分光が適用されることができる。
さらなる動作上の柔軟性が、前記二つの環状導体20、22を一緒にまたは独立して動作させることによって任意的に達成される。一例として、被験体の頭部をコイル組立体の中央に置いての、脳撮像のための図5の無線周波コイル組立体18′の使用を考える。中央アキシャル・スライスより数センチメートル上に位置するアキシャル・スライスまたはスラブ(つまり、脳の頂部)が撮像される場合は、頭の頂部から遠位に位置する環状導体のみを直交位相で(in quadrature)駆動し、頭の頂部の近位の環状導体は離調させて共鳴しないようにすることで十分である。電磁シミュレーションは、一つの環状導体のみを直交位相で駆動するための|B1 +|場の一様性は、両方の環状導体20、22が同時に直交位相で駆動される構成に対して実質的に改善されることを示している。実際、一つの環状導体のみを直交位相で駆動するときの|B1 +|場の標準偏差(無単位)は、同時に両者を直交位相で駆動するのに比べて53%減少する。表2は、計算された送信効率およびSAR差を、中央スライスより5センチメートル上のスライスでの|B1 +|場が1μTに等しいようにスケーリングして示す。中央スライスより5センチメートル上の関心のあるスライスでは、関心のあるスライスから遠位の環状導体を駆動することは、両方の環状導体20、22を駆動するのと同様の送信効率SARをもつ一方、|B1 +|場の一様性を高めることが見て取れる。比較として、従来の二重同調されたTEMコイルでは、|B1 +|場の一様性を改善するためには、典型的には、多チャネル送信配位を使うという、より複雑な解決策が用いられる。
Figure 0005276023
コイル組立体18、18′の一つの利点は、これらが任意的に、視覚的に開放的な構造であるということである。たとえば、誘電体型枠または基板36が透明であるか、棒導体24間のギャップ部で省略される場合、円筒型シールド30は伝導性メッシュまたは他の比較的開放的な構造として形成され、コイル組立体18、18′内に頭を入れられる被験者はコイル組立体18、18′の外を見ることができる。よって、コイル組立体はそれほど視覚的に閉鎖的でなくなり、患者は不安や閉所恐怖症を受ける可能性が比較的低くなる。
図5を参照して、TEMコイル棒導体24が省略されている変形を考える。円筒型シールド30およびそれぞれのフランジ52、34の近くに配されている円環状導体20、22を考える。このコイルは、任意的に二つの環状導体20、22を異なる磁気共鳴周波数に同調させることによって多核収集を実行するよう構成され、あるいは環状導体20、22を同じ磁気共鳴周波数に同調させることによって単一周波数ボリューム・コイルとして使用されることもできる。単一周波数ボリューム・コイルとして使われるときは、環状導体20、22内に好適な制御可能離調回路を実装して、TEMコイル棒導体24とは異なる一つまたは複数の局所的な無線周波受信もしくは送受信コイルがボリューム・コイル内に、プロトンまたは多核収集のために置かれることができる。たとえば、そのような収集のために表面コイル53がボリューム・コイル内に置かれてもよい。
図6を参照すると、修正された無線周波コイル組立体18″は図5のコイル組立体18′と同様であるが、TEMコイル棒導体24および局所的表面コイル53は省略されており、円筒型シールド部分30の大半は省略されて、それぞれの環状導体20、22を取り囲みそれぞれのフランジ52、34に接続された環状シールド部分60、61のみを残している。同様に、ここでは図示していないが、考えられているもう一つの実施形態では、円筒型シールド部分30の頂部領域は、患者の視界の開放度を増すために省略され、一方で底部は放射損失を減らすために保持される。このコイルは任意的には、やはり二つの環状導体20、22を異なる磁気共鳴周波数に同調させることによって多核収集を実行することができ、あるいは二つの環状導体20、22を同じ磁気共鳴周波数に同調させることによって単一周波数ボリューム・コイルとして使われることもできる。コイル組立体18″にはTEMコイルはない。TEMコイルおよび周囲のシールド30のかなりの部分を除去することは、誘電体型枠36を、間に大きなギャップ68のある支柱を含む、より開放的な誘電体型枠66で置き換えて患者にとって、より一層の開放性を提供するという利点がある。
図3に戻って参照すると、約3テスラの静磁場B0では、1H磁気共鳴周波数は128MHzであり、約60センチメートルの直径をもつ環状導体がこの1H周波数で正弦波モードで共鳴する。正弦波共鳴の厳密な共鳴周波数は、直径以外のさまざまな因子、たとえば導体の幅、遮蔽〔シールディング〕からの間隔および遮蔽の型などに依存し、厳密な共鳴周波数はさらに、環状導体に、離散的キャパシタまたは容量性ギャップといった直列キャパシタンス要素を挿入することによって調節できる。したがって、環状導体の設計を、(i)特定の直径と(ii)3テスラについての1H磁気共鳴周波数128MHzでの厳密な共鳴とを含む設計上の制約条件を満たすように行うことはストレートにできる。
図7を参照すると、そのような環状導体120は、128MHzで共鳴し、本実施形態では3テスラの静磁場B0を生成するよう動作する磁気共鳴スキャナ8のボア開口12にうまく収まるよう、好適に設計される。環状導体120は、該環状導体120の面をボア開口12の軸および静磁場B0に略垂直にして位置される。この位置で、環状導体120は、1H磁気共鳴を励起または検出するために効率的に使用されるよう、B0場に対して横方向のB1場を生成するまたはこれと結合される正弦波モードをサポートする。ボア開口12はその軸に沿って一定の直径をもつので、いくつかの実施形態では、環状導体120は、ボア内に位置する所与の被験体と最適に結合するよう、ボアに沿った任意の選択された位置にスライドされ、あるいは他の仕方で動かされることができる。この柔軟な構成は、円筒型無線周波シールド130を、ボア裏打ち材をコーティングする伝導性メッシュとして、あるいはボア開口12と同軸に配置された誘電体型枠上に配されるようにして含めることなどによって容易にされる。
図7は単一の環状導体120を示しているが、より大きなボリュームと結合するよう、二つ以上のそのような環状導体を含めることも考えられている。ある代替的な実施形態では、ボアに沿ってたとえば10センチメートルの軸方向間隔で離間された複数の環状導体を含めることが考えられている。この実施形態では、スキャナ操作者は、磁気共鳴撮像または分光収集のためにボア内の所与の位置にある所与の被験体と結合するために最良の位置にある一つまたは二つもしくはそれ以上の選択された環状リングを選択的に使うことができる。別の実施形態では、二つの環状導体120が、図5および図6に示されたフランジ34、52と同様の放射線封じ込めフランジとともに、傾斜システム14の端部の近くに、あるいは撮像領域の端部の近くに統合されることができる。円筒シールド130は、傾斜システム14の内直径にまたはその近くに置かれるか統合される。そのような配置は、従来の磁気共鳴システムでは従来の全身無線周波コイルによって占められていたボア空間を効率的に利用し、よって、患者が利用できるスペースを増やし、不安や閉所恐怖症への傾向を減らす。
無線周波コイル組立体18、18′、18″はそれぞれ独立して正弦波モードで動作可能な二つの環状導体20、22を含んでいるが、実施形態によっては、一つの環状導体(第一の環状導体20または第二の環状導体22)しか含まれなくてもよい。あるいはまた、励起または受信の体積を拡大する、多核実験のために追加的な磁気共鳴周波数を励起または検出するなどのために、三つ以上の環状導体が含められてもよい。さらに、環状導体は、無線周波コイル組立体に沿って実質的にどこに位置されることもでき、無線周波コイル組立体18、18′、18″の端部にある図示された位置に限定されない。
本発明は好ましい実施形態を参照して記述されてきた。以上の詳細な説明を読み、理解すれば、他の者にも修正および変更が思いつくことがありうる。本発明は、付属の請求項およびその等価物の範囲内にはいる限りそのようなすべての修正および変更も含むと解釈されることが意図されている。

Claims (10)

  1. ある磁気共鳴周波数で正弦波状の電流分布をサポートするよう構成された環状導体と;
    前記環状導体を少なくとも一つの方向においてシールドする無線周波シールドとを有する無線周波コイル組立体であって:
    前記無線周波シールドが前記環状導体の周を取り囲む円筒型シールド部分を
    当該無線周波コイル組立体がさらに:
    前記環状導体の平面に略垂直に配置された複数の棒導体を含み、前記棒導体は端部が前記円筒型シールド部分と電気的に接続されてTEMコイルを画定しており、前記棒導体は前記環状導体とは電気的に接続されておらず、
    前記環状導体が、それぞれ第一および第二の磁気共鳴周波数で正弦波状の電流分布をサポートするよう構成された二つの平行な環状導体を含み、前記円筒型シールド部分は前記TEMコイルの棒導体および両環状導体の周を取り囲む、
    無線周波コイル組立体。
  2. 前記環状導体が、静磁場に対して実質的に垂直に配向された円形の幾何形状をもつ、請求項1記載の無線周波コイル。
  3. 前記環状導体が、(i)連続的な伝導性ループである、または、(ii)リアクタンス性同調ギャップでセグメント分割されている、の一方である、請求項1または2記載の無線周波コイル組立体。
  4. 前記無線周波シールドがさらに、前記円筒型シールド部分の一端と電気的に接続され、該一端から内側に延び、前記環状導体と平行に配置されている平面状環状フランジ・シールド部分をさらに含む、請求項記載の無線周波コイル組立体。
  5. 前記無線周波シールドがさらに、前記円筒型シールド部分の一端と電気的に接続され、該一端を封鎖し、前記環状導体と平行に配置されている平面状ディスク部分を含む、請求項記載の無線周波コイル組立体。
  6. 前記第一および第二の磁気共鳴周波数が同じであり、前記TEMコイルが、前記第一および第二の磁気共鳴周波数とは異なる第三の磁気共鳴周波数で共鳴するよう構成されている、請求項記載の無線周波コイル組立体。
  7. 前記TEMコイルが、いずれも前記第一および第二の磁気共鳴周波数とは異なる、第三および第四の異なる磁気共鳴周波数で共鳴するよう構成されている、請求項記載の無線周波コイル組立体。
  8. 前記第一および第二の磁気共鳴周波数が異なる磁気共鳴周波数であり、前記TEMコイルが前記第一および第二の磁気共鳴周波数とは異なる第三の磁気共鳴周波数で共鳴するよう構成されている、請求項記載の無線周波コイル組立体。
  9. 前記第一および第二の磁気共鳴周波数が異なる磁気共鳴周波数であり、前記TEMコイルが、いずれも前記第一および第二の磁気共鳴周波数とは異なる、第三および第四の異なる磁気共鳴周波数で共鳴するよう構成されている、請求項記載の無線周波コイル組立体。
  10. 検査領域を通じた静磁場を生成する磁石と;
    前記静磁場に選択された磁場勾配を重畳するよう構成された傾斜磁場システムと;
    請求項1ないしのうちいずれか一項記載の無線周波コイル組立体とを有する、
    磁気共鳴スキャナ。
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