以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は実施形態に係る無線通信装置1〜3が無線通信を行う一例を示すブロック図である。図1では、無線通信装置1が無線通信装置2と接続して一連のフレームの送受信4を行い、一連のフレーム送受信4を終えた後に切断処理を行った後、無線通信装置2と無線通信装置3が接続して一連のフレームの送受信5を行い、一連のフレーム送受信5を終えた後に切断処理を行う様子を示している。このように、無線通信装置は、他の1台の無線通信装置との無線通信を終えた後に、別の無線通信装置との無線通信を行う。
図2は、実施形態に係る無線通信装置1の概略構成の一例を示すブロック図である。図2の無線通信装置1は、アンテナ11、無線部22、受信部12、受信成功判定部13、干渉検出部14、送信部15、周波数切替部16、フレーム生成部17、インターバルタイマー18、制御部19、サブインターバルタイマー20、受信部起動タイマー21、マルチチャネル接続試行タイマー23から構成される。
図3は、無線通信装置1が送信する接続要求フレームのフレームフォーマットの一例を示す図である。接続要求フレーム31は共通ヘッダ32、サブヘッダ33、フレームボディ34から構成される。共通ヘッダ32は受信端末IDフィールド35、送信端末IDフィールド36、共通ヘッダヘッダチェックシーケンス(CH HCS)39から構成される。サブヘッダ33はフレーム種別フィールド40、ACKポリシーフィールド45、マルチチャネルサーチ要求フィールド37、干渉発生フィールド38、フレームボディ長さフィールド41、サブヘッダヘッダチェックシーケンス(SH HCS)42から構成される。フレームボディ34は接続要求フレームIDを含んだフレームボディフィールド43とフレームチェックシーケンス(FCS)44から構成される。受信端末IDフィールド35には受信端末のIDが設定されるが、接続要求フレームが送信される段階では接続相手端末が決まっていないことから、ブロードキャストIDやページングIDといった端末を特定しない予め決められた値が設定される。送信端末IDフィールド36には、接続要求フレームを送信する端末のIDが設定される。共通ヘッダヘッダチェックシーケンス(CH HCS)39には、受信端末IDフィールド35、送信端末IDフィールド36を対象としたCRC(cyclic redundancy check)符号等の誤り検出符号のパリティビットが設定される。フレーム種別フィールド40には、接続要求フレームが分類されるマネージメントフレームを示す予め決められた値が設定される。ACKポリシーフィールド45には、当該接続要求フレームに対するACKフレーム応答の有無が示される。例えば、ACKポリシーフィールド45は、「0」が設定されている場合には「NoACK」を表し、当該接続要求フレームに対してACKフレーム応答をする必要はないことを示す。ACKポリシーフィールド45は、「1」が設定されている場合には「ImmACK」を表し、当該接続要求フレームに対してSIFS(short inter−frame space)時間後にACKフレーム応答をする必要があることを示す。マルチチャネルサーチ要求フィールド37には、マルチチャネルサーチを要求する場合に「1」が設定され、マルチチャネルサーチを要求しない場合に「0」が設定される。干渉発生フィールド38には、干渉が検出された周波数チャネルで接続要求フレームが送信される場合に「1」が設定され、干渉が検出されていない周波数チャネルで接続要求フレームが送信される場合に「0」が設定される。フレームボディ長さフィールド41には、フレームボディフィールド43のバイト長が示される。サブヘッダヘッダチェックシーケンス(SH HCS)42は、フレーム種別フィールド40、ACKポリシーフィールド45、マルチチャネルサーチ要求フィールド37、干渉発生フィールド38、フレームボディ長さフィールド41を対象としたCRC符号等の誤り検出符号のパリティビットが設定される。フレームボディ34には予め決められた接続要求フレームIDが設定される。フレームチェックシーケンス(FCS)44には、フレームボディフィールドを対象としたCRC符号等の誤り検出符号のパリティビットが設定される。
図3に示す接続要求フレームのフレームフォーマットでは、マルチチャネルサーチ要求フィールド37と干渉発生フィールド38がサブヘッダに含まれる例を示したが、これらのフィールドは共通ヘッダ32、或いはフレームボディ34に含まれてもよい。
図4は、無線通信装置1が送信するACKフレームのフレームフォーマットの一例を示す図である。ACKフレーム51は、共通ヘッダ32とサブヘッダ52から構成され、共通ヘッダ32は受信端末IDフィールド35、送信端末IDフィールド36、共通ヘッダヘッダチェックシーケンス(CH HCS)39から構成される。サブヘッダ52はACKフレームIDフィールド53、マルチチャネル接続試行要求フィールド55、干渉発生フィールド38、シーケンス番号フィールド54、サブヘッダヘッダチェックシーケンス(SH HCS)42から構成される。
受信端末IDフィールド35には、当該ACKフレームの受信先となる受信端末のIDが設定される。送信端末IDフィールド36には、ACKフレームを送信する端末のIDが設定される。共通ヘッダヘッダチェックシーケンス(CH HCS)39は、受信端末IDフィールド35、送信端末IDフィールド36を対象としたCRC符号等の誤り検出符号のパリティビットが設定される。ACKフレームIDフィールド53はフレーム種別フィールドであり、ACKフレームを示す予め決められた値が設定される。マルチチャネル接続試行要求フィールド55には、マルチチャネル接続試行を要求する場合に「1」が設定され、マルチチャネル接続試行を要求しない場合に「0」が設定される。干渉発生フィールド38には、干渉が検出された周波数チャネルでACKフレームが送信される場合に「1」が設定され、干渉が検出されていない周波数チャネルでACKフレームが送信される場合に「0」が設定される。サブヘッダヘッダチェックシーケンス(SH HCS)42は、フレーム種別フィールド40、マルチチャネル接続試行要求フィールド55、干渉発生フィールド38を対象としたCRC符号等の誤り検出符号のパリティビットが設定される。
図4に示すACKフレームのフレームフォーマットでは、マルチチャネル接続試行要求フィールド55と干渉発生フィールド38がサブヘッダに含まれる例を示したが、これらのフィールドは共通ヘッダ32に含まれてもよい。
図5A〜図5Cは、無線通信装置1が行う、無線接続前の接続試行処理の一例を示すフローチャートである。無線通信装置1は、予め決められた周波数チャネルのみで接続試行を行うデフォルトチャネル接続試行モードと、予め決められた複数の周波数チャネルそれぞれにおいて接続試行を行うマルチチャネル接続試行モードのいずれかを行うものとする。また、無線通信装置1は接続要求フレームに対するACKを受信するまでは、接続要求フレームを連続的に繰返し送信するバースト接続要求送信スキームで動作し、接続要求フレームに対するACKを受信した後は、ランダムバックオフにより送信される接続応答フレームの受信を待つために、ランダムバックオフ期間の間隔で接続要求フレームを送信する間欠接続要求送信スキームで動作を行う。制御部19は、接続要求フレームの送信フェーズをバースト接続要求送信フェーズに設定し(ステップS60)、接続試行モードをデフォルトチャネル接続試行モードに設定して(ステップS61)、周波数切替部16を制御して予め決められたデフォルト周波数チャネルに設定する(ステップS91)。次に、1つのインターバルを構成する複数のサブインターバルの中から接続要求フレームを送信する接続試行状態サブインターバルをランダムに選択し(ステップS62)、インターバルタイマー18とサブインターバルタイマー20を起動する(ステップS63、S64)。当該サブインターバルがステップS62で選択された接続試行状態サブインターバルであるか否かを判定し(ステップS65)、接続試行状態サブインターバルでなければサーチ状態サブインターバル処理(ステップS66)を行う。このサーチ状態サブインターバル処理(ステップS66)の詳細については、後に説明を行う。一方、ステップS65において当該サブインターバルが接続試行状態サブインターバルであれば、送信部15の起動を行い(ステップS67)、いずれかの周波数チャネルで干渉を検出したか否かの判定を行う(ステップS99)。いずれかの周波数チャネルで干渉を検出していれば、接続要求フレームのマルチチャネルサーチ要求フィールド37を「1」に設定し(ステップS69)、現在の周波数チャネルは干渉を検出した周波数チャネルであるか否かの判定を行う(ステップS70)。現在の周波数チャネルにおいて干渉を検出していれば接続要求フレームの干渉検出フィールド38に「1」を設定し(ステップS71)、現在の周波数チャネルにおいて干渉を検出していなければ接続要求フレームの干渉検出フィールド38に「1」を設定しない(「0」を設定する)。一方、ステップS99において、いずれの周波数チャネルでも干渉を検出していなければ、接続要求フレームのマルチチャネルサーチ要求フィールド37にも干渉検出フィールド38にも「1」を設定しない(「0」を設定する)。ステップS72において図3に示すマルチチャネルサーチ要求フィールド37と干渉発生フィールド38以外のフィールドに値を設定して接続要求フレームの生成を行い、接続要求フレームの送信を行う(ステップS73)。ステップS73で接続要求フレームの送信を行った後、受信モードへの切替えを行い(ステップS74)、フレームを受信したか否かを判定する(ステップS75)。ステップS75においてフレームを受信すれば、受信カウンタR1をインクリメントし(ステップS76)、受信成功判定部13がフレーム受信に成功したか否かの判定を行う(ステップS77)。この受信成功の判定は、例えばCRC符号等を用いて行う。ステップS77においてフレーム受信に失敗すると、受信失敗カウンタF1をインクリメントし(ステップS78)、サブインターバルタイマー20がタイムアウトしたか否かの判定を行う(ステップS84)。サブインターバルタイマー20がタイムアウトしていなければステップS99以降の処理を繰返し、サブインターバルタイマー20がタイムアウトしていればR1>0かつR1=F1か否かの判定、即ち、1回以上受信試行したが全て受信失敗したか否かの判定を行い(ステップS85)、R1>0かつR1=F1であれば現周波数チャネルを干渉検出周波数チャネルとして記憶する(ステップS86)とともに、無線通信装置1の接続試行モードをマルチチャネル接続試行モードに設定する(ステップS87)。続いて、インターバルタイマー18がタイムアウトしたか否かの判定を行い(ステップS88)、タイムアウトしていなければステップS64以降の処理を繰返し、タイムアウトしていればマルチチャネル接続試行モードか否かの判定を行う(ステップS89)。マルチチャネル接続試行モードであれば、マルチチャネル接続試行タイマー23がタイムアウトしたか否かの判定を行い(ステップS96)、マルチチャネル接続試行タイマー23がタイムアウトしていなければ周波数チャネルの切替えを行って(ステップS90)、ステップS62以降の処理を繰り返す。この周波数チャネルの切替え(ステップS90)は、例えば、使用可能な周波数チャネルがf1からf4までの4つの周波数チャネルある場合には、f1→f2→f3→f4→f1→f2→・・・の順番に周波数を切替える処理である。一方、ステップS96においてマルチチャネル接続試行タイマー23がタイムアウトしていれば、デフォルトチャネル接続試行モードに設定し(ステップS97)、動作する周波数チャネルをデフォルト周波数チャネルに設定して(ステップS98)、ステップS62以降の処理を繰り返す。一方、ステップS77において受信に成功すると、受信したフレームはACKフレームであるか否かの判定を行う(ステップS79)。受信したフレームがACKフレームでなければステップS84以降の処理を繰返し、受信したフレームがACKフレームであればACKフレームの干渉検出ビットが「1」であるか否かの判定を行う(ステップS80)。ACKフレームの干渉検出ビットが「1」でなければ干渉を検出していない周波数チャネルでACKフレームを受信したか否かの判定を行い(ステップS94)、ACKフレームを干渉が検出された周波数チャネルで受信した場合はステップS82の処理へ進む。一方、ACKフレームを干渉が検出されていない周波数チャネルで受信した場合は、間欠接続要求送信スキームに設定し(ステップS100)、接続応答フレーム受信待ちの状態へ移行し(ステップS81)、終了する。一方、ステップS80においてACKフレームの干渉検出ビットが「1」であれば、ACKフレームのマルチチャネル接続試行要求ビットが「1」であるか否かの判定を行う(ステップS82)。ACKフレームのマルチチャネル接続試行要求ビットが「1」でなければステップS84の処理に進み、ACKフレームのマルチチャネル接続試行要求ビットが「1」であれば無線通信装置1の接続試行モードをマルチチャネル接続試行モードに設定を行って(ステップS83)、マルチチャネル接続試行タイマー23の起動を行って(ステップS85)、ステップS84の処理に進む。
図6は、実施形態に係る無線通信装置1の概略構成の一例を示すブロック図である。この構成は、図2に示したブロック図にプリアンブル検出部101を追加したものである。
図7A〜図7Dは、図5A〜図5Cに示した無線接続前の接続試行処理の変形例を示すフローチャートである。図7A〜図7Dにおいて、ステップS60からステップS65までの処理は図5A〜図5Cに示すフローチャートと同一であるため説明を省略する。ステップS65において当該サブインターバルが接続試行状態サブインターバルであれば、プリアンブル検出部101がプリアンブル検出処理を行い(ステップS111)、プリアンブルが検出されたか否かの判定を行う(ステップS112)。ここで、プリアンブル検出処理は、例えば、受信する信号と予め決められたプリアンブル波形とのマッチトフィルタ(整合フィルタ)処理を予め決められた期間行い、フィルタ出力が予め決められたしきい値以上の場合にプリアンブルが検出されたと判定し、フィルタ出力が予め決められたしきい値より小さい場合はプリアンブルが検出されないと判定する。ステップS112において、プリアンブルが検出されるとステップS76に進み、プリアンブルが検出されなければステップS67に進む。ステップS112においてプリアンブルが検出された場合に進むステップS76以降の処理は、図5A〜図5Cに示すフローチャートと同様であるため説明を省略する。また、ステップS112においてプリアンブルが検出されなかった場合に進むステップS67からステップS74までの処理は、図5A〜図5Cに示すフローチャートと同様であるため説明を省略する。ステップS74において受信モードへの切替えを行った後、プリアンブル検出部101がプリアンブル検出処理を行い(ステップS113)、プリアンブルが検出されたか否かの判定を行う(ステップS114)。ステップS114において、プリアンブルが検出されるとステップS76に進み、プリアンブルが検出されなければステップS64に進む。ステップS112においてプリアンブルが検出された場合に進むステップS76以降の処理は、図5A〜図5Cに示すフローチャートと同様であるため説明を省略する。また、ステップS112においてプリアンブルが検出されなかった場合に進むステップS64以降の処理は、図5A〜図5Cに示すフローチャートと同様であるため説明を省略する。
図8は、接続要求フレームの送信を行う端末Aと接続要求フレームの待受けを行う端末Bの3つの周波数チャネルf1、f2、f3におけるフレーム交換シーケンスを示したタイミング図であり、端末Aに干渉が発生している場合のタイミング図である。周波数チャネルf1における端末A、端末Bそれぞれの動作を600、650によって示し、周波数チャネルf2における端末A、端末Bそれぞれの動作を601、651によって示し、周波数チャネルf3における端末A、端末Bそれぞれの動作を602、652によって示している。また、端末A、端末Bは2以上のサブインターバルから構成されるインターバル周期に基づいて動作を行っており、図8に示す例では1つのインターバルが2つのサブインターバルで構成される例を示している。
端末A、端末Bはインターバル603を構成するサブインターバル604、605と、インターバル606を構成するサブインターバル607、608と、インターバル609を構成するサブインターバル612とに基づいて動作しており、図8に示す例では、端末Aと端末Bのインターバルが同期している例を示している。実際には、端末Aと端末Bのインターバルは同期しないことがほとんどだが、説明の都合上、両端末のインターバルが同期している例を示している。端末Aのインターバルと端末Bのインターバルは必ずしも同期している必要はなく、非同期で動作していてもよい。図8において、632、660、637、640、642、643は送信フレームを示し、646、647は待受け状態(受信回路起動状態)を示し、633、634、635、636は他システム等からの干渉を示し、661、638、639はフレームの受信を示している。648はフレーム送信後に無線部22を送信モードから受信モードに切り替えてACKフレームの待受けを行う時間を表しており、649はフレーム送信後に無線部22を送信モードから受信モードに切り替える時間を表している。接続要求フレーム632、660、637等の上段の数字左側はマルチチャネルサーチ要求フィールド37の値を示しており、上段の数字右側は干渉検出フィールド38の値を示しており、下段の数字はACKポリシーフィールド45の値を示している。図8の上部に示した期間621はデフォルトチャネル接続試行モードを示しており、期間622はマルチチャネル接続試行モードを示している。また、期間630は接続要求フレームを連続的に繰返し送信するバースト接続要求送信スキームを示しており、期間631はランダムバックオフにより送信される接続応答フレームの受信を待つために、ランダムバックオフ期間の間隔で接続要求フレームを送信する間欠接続要求送信スキームを示している。以下では、端末Aの動作を中心に説明を行い、端末Bの動作に関しては次以降の実施形態において説明を行う。
端末Aはインターバル603において、デフォルトチャネルであるf1において干渉を検出していないため、マルチチャネルサーチ要求フィールド37を「0」、干渉検出フィールド38を「0」に設定し、ACKポリシーフィールドをSIFS(short inter−frame space)時間後の即時応答を表す「ImmACK」を示す「1」に設定した接続要求フレーム632を、無線部22を受信モードに切り替えるために要する時間とACK受信待ちの時間を合わせた時間間隔648で送信する。次のインターバル606において、接続要求フレーム送信前のキャリアセンス(プリアンブルセンス)において信号633を検出したため復調処理を行ったがCRCエラーとなり、また、接続要求フレーム送信後のACKフレーム待ち時間において信号634を検出したため復調処理を行ったがCRCエラーとなり、1フレーム内で信号検出し受信処理を行ったが一度も受信成功しなかったため、デフォルト周波数チャネルf1において干渉が発生したと判定する。したがって、インターバル609からマルチチャネル接続試行モード622に切り替えを行い、インターバル609に周波数チャネルf1で送信する接続要求フレーム660のマルチチャネルサーチ要求フィールド37に「1」を設定し、干渉検出フィールド38に「1」を設定して送信する。次のインターバル612において周波数チャネルf2で送信する接続要求フレーム637のマルチチャネルサーチ要求フィールド37は「1」に設定するが、周波数チャネルf2では干渉を検出していないため干渉検出フィールド38は「0」に設定して送信を行う。端末Aが送信した接続要求フレームを端末Bが受信する(638)。端末BはACKフレーム640を送信する。端末Aは端末BからのACKフレーム640を受信する(639)。フレーム639によれば、干渉検出フィールド38の値が「0」であり、かつ、端末Aが干渉を検出していない周波数チャネルf2でACKフレームを受信したため、端末Aは、間欠接続要求送信スキーム631に設定して接続応答フレームの待受けを行う。
上記の例では、端末Aが干渉を検出した周波数チャネルf1で送信する接続要求フレーム660のACKポリシーフィールドをSIFS時間後の即時応答を表す「ImmACK」を示す「1」に設定する例を示したが、端末Aが干渉を検出した周波数チャネルで接続要求フレーム660を送信する場合は、ACKポリシーフィールドを、ACK応答を必要としない「NoACK」を表す「0」に設定して送信してもよい。
端末Aの干渉検出状態に応じて端末Aが送信する接続要求フレームのマルチチャネルサーチ要求フィールド、干渉検出フィールド、ACKポリシーフィールドの設定値をまとめたテーブルを図9に示す。図9に示すように、複数の周波数チャネルのいずれかの周波数チャネルで干渉が検出された場合(980、981)は、マルチチャネルサーチ要求フィールド(MultiChReq)を「1」に設定し、いずれの周波数チャネルでも干渉が検出されていない場合(982)はマルチチャネルサーチ要求フィールド(MultiChReq)を「0」に設定する。干渉検出フィールド(Interference)は、複数の周波数チャネルのいずれかの周波数チャネルで干渉が検出され、かつ干渉が検出された周波数チャネルで接続要求フレームを送信する場合(983)に「1」を設定し、いずれかの周波数チャネルで干渉が検出されたが干渉が検出されていない周波数チャネルで接続要求フレームを送信する場合(984)、或は、いずれの周波数チャネルにおいても干渉を検出していない場合(985)に「0」を設定する。ACKポリシーフィールドに関しては、複数の周波数チャネルのいずれかの周波数チャネルで干渉が検出され、かつ干渉が検出された周波数チャネルで接続要求フレームを送信する場合(986)に「0:NoACK」を設定し、いずれかの周波数チャネルで干渉が検出されたが干渉が検出されていない周波数チャネルで接続要求フレームを送信する場合(987)、或は、いずれの周波数チャネルにおいても干渉を検出していない場合(988)に「1:ImmACK」を設定する。いずれかの周波数チャネルで干渉が検出され、かつ干渉が検出された周波数チャネルで接続要求フレームを送信する場合(986)に「0:NoACK」を設定するのは、当該周波数チャネルでACKフレームを受信してもその周波数チャネルで接続を行うことは出来ないため、接続要求フレームを、マルチチャネルサーチを要求する報知的なフレームとして送信する意味合いと、当該周波数チャネルでは端末Aが干渉を受けているため、ACKフレームの受信が干渉の影響で失敗する可能性が高い意味合いを含んでいる。
図10は、接続要求フレームの送信を行う端末Aと接続要求フレームの待受けを行う端末Bの3つの周波数チャネルf1、f2、f3におけるフレーム交換シーケンスを示したタイミング図であり、端末Bに干渉が発生している場合のタイミング図である。
図10においても、図8と同様の表記法を用いて動作の説明を行う。また、以下では、端末Aの動作を中心に説明を行い、端末Bの動作に関しては次以降の実施形態において説明を行う。
端末Aは、インターバル603、606においていずれの周波数チャネルにおいても干渉を検出していないため、デフォルトチャネル接続試行モード621で動作を行う。したがって、端末Aがインターバル603において送信する接続要求フレーム632、インターバル606において送信する接続要求フレーム670は、マルチチャネルサーチ要求フィールド37の値と干渉検出フィールド38の値を「0」に設定される。インターバル606において端末Aが送信した接続要求フレーム670を受信した端末Bは、デフォルト周波数チャネルf1で干渉を検出しているため、接続要求フレームに対するACKフレーム672のマルチチャネル接続試行要求フィールド55と干渉検出フィールド38の値を「1」に設定して送信する。端末Aはマルチチャネル接続試行要求フィールド55と干渉検出フィールド38の値が「1」に設定されたACKフレームを受信するが(673)、干渉検出フィールド38の値が「1」であるため間欠接続要求送信スキームには移行せずバースト接続要求送信スキームを継続するとともに、マルチチャネル接続試行要求フィールド55の値が「1」であるため次のインターバル609からマルチチャネル接続試行モード622に移行する。マルチチャネル接続試行モード622の下でインターバル609、612において送信する接続要求フレーム680のマルチチャネルサーチ要求フィールド37の値は「1」に設定されている例を示しているが、これは、端末Aがマルチチャネル接続試行モードに居ることを示しており、端末Bは周波数チャネルf1で干渉を検出しているので既にマルチチャネルサーチモードに移行しており、必ずしも「1」に設定する必要はない。インターバル612において端末Aが送信する接続要求フレームを端末Bが受信し(638)、端末BがACKフレーム640を送信し、端末Aがこれを受信(639)した結果、干渉検出フィールド38の値が「0」であり、かつ、端末Aが干渉を検出していない周波数チャネルf2でACKフレームを受信したため、間欠接続要求送信スキーム631に設定して接続応答フレームの待受けを行う。
このように、相手端末に他の周波数チャネルでサーチを行うよう通知し、かつ、第一の端末が干渉を受けている周波数チャネルを通知することにより、干渉のない周波数チャネルで無線接続し通信を行うことが可能となる。
(第2の実施形態)
図11は、実施形態に係る無線通信装置2の概略構成の一例を示すブロック図である。図11の無線通信装置2は、アンテナ131、無線部142、受信部132、受信成功判定部133、干渉検出部134、送信部135、周波数切替部136、フレーム生成部137、インターバルタイマー138、制御部139、サブインターバルタイマー140、受信部起動タイマー141、マルチチャネルサーチタイマー142から構成される。
図12A〜図12Cは、無線通信装置2が行う、無線接続前のサーチ処理の一例を示すフローチャートである。無線通信装置2は、予め決められた周波数チャネルのみでサーチを行うデフォルトチャネルサーチモードと、予め決められた複数の周波数チャネルそれぞれにおいてサーチを行うマルチチャネルサーチモードのいずれかを行うものとする。制御部139は、サーチモードをデフォルトチャネルサーチモードに設定し(ステップS151)、周波数切替部136を制御して予め決められたデフォルト周波数チャネルに設定する(ステップS152)。次に、インターバルタイマー138の起動と(ステップS153)、サブインターバルタイマー140の起動を行う(ステップS154)と同時に、受信部132の起動(ステップS155)と受信部起動タイマー141の起動を行う(ステップS156)。受信部132は、フレームを受信したか否かを判定し(ステップS157)、フレームを受信すればステップS158へ進み、フレームを受信しなければステップS184へ進む。ステップS157においてフレームを受信しない場合、受信部起動タイマー141がタイムアウトしたか否かの判定を行い(ステップS184)、受信部起動タイマー141がタイムアウトしていなければステップS157以降の処理を繰り返す。一方、ステップS184において、受信部起動タイマーがタイムアウトしていればマルチチャネルサーチモードであるか否かの判定を行い(ステップS185)、マルチチャネルサーチモードでなければ受信部132を停止し(ステップS188)、サブインターバルタイマー140がタイムアウトしたか否かの判定を行う(ステップS189)。ステップS189においてサブインターバルタイマー140がタイムアウトしていなければ、サブインターバルタイマー140がタイムアウトするまで待ち、サブインターバルタイマー140がタイムアウトしていればインターバルタイマー138がタイムアウトしたか否かの判定を行う(ステップS190)。ステップS190においてインターバルタイマー138がタイムアウトしていなければステップS154以降の処理を繰返し、インターバルタイマー138がタイムアウトしていればステップS153以降の処理を繰り返す。一方、ステップS185において、マルチチャネルサーチモードであればマルチチャネルサーチタイマーがタイムアウトしたか否かの判定を行い(ステップS801)、マルチチャネルサーチタイマーがタイムアウトしていればデフォルトチャネルサーチモードに設定し(ステップS802)、動作周波数チャネルをデフォルト周波数チャネルに設定する(ステップS803)。一方、マルチチャネルサーチタイマーがタイムアウトしていなければ、予め決められた全ての周波数チャネルでのサーチが終了したか否かを判定し(ステップS186)、全ての周波数チャネルでのサーチを終了していればステップS188の処理へ進み、全ての周波数チャネルでのサーチを終了していなければ周波数切替部136を制御して周波数チャネルの切替えを行い(ステップS187)、ステップS156以降の処理を繰り返す。
一方、ステップS157において、フレームを受信すれば受信カウンタR1をインクリメントし(ステップS158)、受信成功判定部133がフレームの受信に成功したか否かの判定を行う(ステップS159)。この受信成功の判定は、例えばCRC符号等を用いて行う。ステップS159においてフレームの受信に失敗すると、受信失敗カウンタF1をインクリメントし(ステップS170)、サブインターバルタイマー140がタイムアウトしたか否かの判定を行う(ステップS171)。サブインターバルタイマー140がタイムアウトしていなければステップS157以降の処理を繰返し、サブインターバルタイマー140がタイムアウトしていれば(R1>0)かつ(R1=F1)であるか否かの判定を行う(ステップS172)。(R1>0)かつ(R1=F1)でなければステップS175へ進み、(R1>0)かつ(R1=F1)であれば、現在動作している周波数チャネルを干渉検出周波数チャネルとして記憶し(ステップS173)、サーチモードをマルチチャネルサーチモードに設定して(ステップS174)、マルチチャネルサーチタイマーの起動を行う(ステップS800)。続いて、インターバルタイマー138がタイムアウトしたか否かの判定を行い(ステップS175)、タイムアウトしていればステップS153以降の処理を繰返し、タイムアウトしていなければステップS154以降の処理を繰り返す。
一方、ステップS159においてフレームの受信に成功すると、送信部135を起動し(ステップS160)、受信したフレームが接続要求フレームであるか否かの判定を行う(ステップS161)。受信したフレームが接続要求フレームでなければステップS171の処理に進み、受信したフレームが接続要求フレームであれば、接続要求フレームの干渉検出ビットが1であるか否かの判定を行う(ステップS162)。干渉検出ビットが1であればステップS165の処理へ進み、干渉検出ビットが1でなければステップS176の処理へ進む。ステップS165において、受信した接続要求フレームのマルチチャネルサーチ要求ビットが「1」であるか否かの判定を行い、マルチチャネルサーチ要求ビットが「1」でなければステップS184の処理へ進む。一方、マルチチャネルサーチ要求ビットが「1」であれば、サーチモードをマルチチャネルサーチモードに設定し(ステップS163)、マルチチャネルサーチタイマーの起動を行って(ステップS800)、ステップS184の処理へ進む。一方、ステップS162において、干渉検出ビットが1でなければ、現在動作している周波数チャネルにおいて干渉が検出されたか否かの判定を行い(ステップS176)、干渉を検出していればステップS177へ進み、干渉を検出していなければACKフレームの生成を行い(ステップS181)、生成したACKフレームの送信を行って(ステップS182)、接続応答フレームの送信待ち状態へ移行する(ステップS183)。一方、ステップS176において干渉を検出していれば、ACKフレームの干渉発生フィールド38を1に設定し(ステップS177)、ACKフレームのマルチチャネル接続試行要求フィールド55を「1」に設定する(ステップS178)。続いて、ACKフレームの残りのフィールドに値を設定してACKフレームの生成を行い(ステップS179)、生成したACKフレームを送信して(ステップS180)、ステップS184以降の処理を行う。
図13は、実施形態に係る無線通信装置1の概略構成の一例を示すブロック図であり、図11に示すブロック図にプリアンブル検出部201を追加したものである。
図14A〜図14Cは、無線通信装置2が行う、無線接続前のサーチ処理の一例を示すフローチャートであり、図12A〜図12Cに示すフローチャートを変形したものである。図14A〜図14Cにおいて、ステップS151からステップS156までの処理は図12A〜図12Cに示すフローチャートと同一であるため説明を省略する。ステップS156において受信部起動タイマー141の起動を行った後、プリアンブル検出部201がプリアンブル検出処理を行い(ステップS211)、プリアンブルが検出されたか否かの判定を行う(ステップS212)。ステップS212においてプリアンブルが検出されれば、受信処理を行い(ステップS213)、ステップS158の処理へ進む。ステップS158以降の処理は図12A〜図12Cと同様であるため説明を省略する。一方、ステップS212においてプリアンブルが検出されなければステップS184の処理へ進み、受信部起動タイマーがタイムアウトしたか否かの判定を行う。ステップS184以降の処理は、図12A〜図12Cと同様であるため説明を省略する。
図8を用いて、端末Bが端末Aからマルチチャネルサーチ要求が「1」に設定された接続要求フレームを受信した場合にマルチチャネルサーチモードに移行する処理を説明する。インターバル603、606、609において端末Bはデフォルトチャネルサーチモード690で動作している。このため、デフォルト周波数チャネルであるf1において、サブインターバル開始時刻から受信部起動タイマー141がタイムアウトする時間まで受信部を起動し、接続要求フレームの待受けを行う(646)。この受信部起動タイムアウトタイマーは、端末Aによるバースト接続要求送信スキームにおける予め決められた接続要求フレームの送信時間間隔以上の時間である。端末Bはインターバル609において端末Aが送信した接続要求フレーム660を受信するが(661)、干渉検出フィールド38の値が「1」であるため、この接続要求フレームに対するACKフレームの応答は行わず、マルチチャネルサーチ要求フィールド37の値が「1」であるため、次のインターバル612からマルチチャネルサーチモード691に移行する。インターバル612において周波数チャネルf2で待受けを行っている時に接続要求フレームを受信し(638)、干渉検出フィールド38の値が「0」(周波数チャネルf2で干渉非検出)に設定されているため、この接続要求フレームに対してACKフレーム640で応答を行う。端末Bは、いずれの周波数チャネルでも干渉を検出していないため、このACKフレーム640のマルチチャネル接続要求フィールドと干渉検出フィールド38には「0」を設定する。
上記例では、干渉検出フィールド38の値が「0」(周波数チャネルf2で干渉非検出)に設定された接続要求フレームを受信した場合に必ずACKフレームの送信を行う例を示したが、2台以上の端末が接続要求フレームを受信した場合に同時に送信されるACKフレームの衝突を回避するために、例えば、干渉検出フィールド38の値が「0」に設定された接続要求フレームを受信した場合に1/2等、1より小さい確率でACKフレームを送信するようにしてもよい。このようにすることにより、2台以上の端末が接続要求フレームを受信した場合に同時にACKフレームが送信される確率を低くすることが可能となる。
図10を用いて、端末Bが干渉を検出した周波数チャネルで受信した接続要求フレームに対するACKフレーム応答を行う処理を説明する。インターバル603において、端末Bはデフォルトチャネルサーチモード675で待受けを行っていたが、接続要求フレームの待受け中646に信号695を検出したため復調処理を行ったがCRCエラーとなり、また、信号696を検出したため復調処理を行ったがCRCエラーとなり、1フレーム内で信号検出し受信処理を行ったが一度も受信成功しなかったため、デフォルト周波数チャネルf1において干渉が発生したと判定する。したがって、インターバル606からマルチチャネルサーチモード676に切り替えを行い、1つのサブインターバルにおいてf1、f2、f3それぞれの周波数チャネルで待受け処理を行う(671、677、678)。端末Bはインターバル606において接続要求フレーム670を受信し(671)、接続要求フレームの干渉検出フィールド38の値が「0」であるためACKフレームの応答を行うが、周波数チャネルf1において干渉を検出しているため、ACKフレームのマルチチャネル接続試行フィールドの値と干渉検出フィールド38の値を「1」に設定して送信を行う(672)。マルチチャネル接続試行要求フィールド55が「1」に設定されたACKフレーム673を受信した端末Aは、次のインターバル609からマルチチャネル接続試行モード622に移行し、インターバル612において周波数チャネルf2で接続要求フレーム637の送信を行うが、これを受信した端末Bは、受信した接続要求フレームの干渉検出フィールド38が「0」であり、かつ周波数チャネルf2で干渉を検出していないため、マルチチャネル接続試行要求フィールド55を「1」、干渉検出フィールド38を「0」に設定したACKフレーム640を応答する。端末Aは、干渉を検出していない周波数チャネルf2で干渉検出ビットが「0」のACKフレームを受信したため接続要求送信スキームを間欠接続要求送信スキーム631に変更する。端末Bは、端末Aが間欠接続要求送信スキームに移行したことを確認する、即ち、端末Bが送信したACKフレーム640を受信成功して(639)バースト接続要求送信スキームにおける接続要求フレームの送信が停止されたことを確認するために、697において接続要求フレームが受信されないことを確認する。端末Aは、例えば、予め決められた接続応答フレーム送信のランダムバックオフスロットの整数倍の時間間隔644、645で定期的に接続要求フレーム642、643の送信を行い、端末Bは上位層からの接続応答フレーム送信指示を待って、期間644、645においてランダムバックオフにより送信を行う。
図15は、端末Bが端末Aから受信した接続要求フレームのマルチチャネルサーチ要求フィールド(MultiChReq)と干渉検出フィールド(Interference)の値に応じた動作を示したテーブルである。
図15のテーブルにおいてMultiChReq=0、Interference=0の接続要求フレームを受信し、接続要求フレームを受信した周波数チャネルにおいて干渉を検出していなければ(760)、端末A、端末Bともに当該周波数チャネルで干渉を検出していないので、マルチチャネル接続試行要求フィールド55を「0」(MultiChReq=0)、干渉検出フィールドを「0」(Interference=0)に設定したACKフレームを送信し、他端末から接続要求を受信したことを上位層に通知する。
MultiChReq=0、Interference=0の接続要求フレームを受信し、接続要求フレームを受信した周波数チャネルにおいて干渉を検出していれば(761)、端末Aは当該周波数チャネルで干渉を検出していないが端末Bは当該周波数チャネルで干渉を検出しているので、当該周波数チャネル以外の周波数チャネルで接続するためにマルチチャネル接続試行要求フィールド55を「1」に設定し(MultiChReq=1)、当該周波数チャネルで干渉を検出したため当該周波数チャネルでは接続しないことを示すために干渉検出フィールド38を「1」(Interference=1)に設定したACKフレームを送信し、他端末から接続要求を受信したことを上位層に通知しない。
MultiChReq=1、Interference=0の接続要求フレームを受信し、接続要求フレームを受信した周波数チャネルにおいて干渉を検出していなければ(762)、端末Aはいずれかの周波数チャネルで干渉を検出したためMultiChReq=1となっているが、Interference=0が示すように接続要求フレームが送信された周波数チャネルでは干渉を検出しておらず、端末Bも当該周波数チャネルで干渉を検出していないので、マルチチャネル接続試行要求フィールド55を「0」(MultiChReq=0)、干渉検出フィールド38を「0」(Interference=0)に設定したACKフレームを送信し、他端末から接続要求を受信したことを上位層に通知する。
MultiChReq=1、Interference=0の接続要求フレームを受信し、接続要求フレームを受信した周波数チャネルにおいて干渉を検出していれば(763)、端末Aはいずれかの周波数チャネルで干渉を検出したためMultiChReq=1となっているが、Interference=0が示すように接続要求フレームが送信された周波数チャネルでは干渉を検出していないが端末Bは当該周波数チャネルで干渉を検出しているので、当該周波数チャネル以外の周波数チャネルで接続するためにマルチチャネル接続試行要求フィールド55を「1」に設定し(MultiChReq=1)、当該周波数チャネルで干渉を検出したため当該周波数チャネルでは接続しないことを示すために干渉検出フィールド38を「1」(Interference=1)に設定したACKフレームを送信し、他端末から接続要求を受信したことを上位層に通知しない。
MultiChReq=0、Interference=1の接続要求フレームを受信する(764)ことは、干渉を検出すると必ずマルチチャネル接続試行要求するため、通常は起こり得ないが、Interference=1が示すように当該周波数チャネルにおいて干渉が検出されているため接続要求フレームのACKポリシーフィールドがImmACK(即時応答要求)に設定されていてもACKフレームの送信は行わず、MultiChReq=0にしたがってサーチモードは変更しない。
MultiChReq=1、Interference=1の接続要求フレームを受信した場合(765)は、Interference=1が示すように当該周波数チャネルにおいて干渉が検出されているため接続要求フレームのACKポリシーフィールドがImmACK(即時応答要求)に設定されていてもACKフレームの送信は行わず、MultiChReq=1にしたがってマルチチャネルサーチモードに移行する。ただし、図9に示すように、MultiChReq=1、Interference=1の接続要求フレームのACKポリシーフィールドがNoACK(ACK応答不要)に設定されている場合には、指示通りACKフレームでの応答は行わない。
図16は、端末Aが送信した接続要求フレームに対して受信するACKフレームのマルチチャネル接続試行要求フィールド(MultiChReq)と干渉検出フィールド(Interference)の値に応じた動作を示したテーブルである。
図16に示すテーブルにおいて(a)は周波数チャネルに関する接続試行モード(デフォルトチャネル接続試行、マルチチャネル接続試行、接続試行終了)を表しており、(b)は接続要求フレームの送信時間間隔に関する送信スキーム(バースト接続要求送信スキーム、間欠接続要求送信スキーム)を表している。
図16に示すいずれのケース(750、751、752、753)においても、接続要求フレームに対するACKフレームを受信するということは、図15に示した通り端末Aが送信した接続要求フレームは干渉が検出されていない周波数チャネル(Interference=0)で送信されたことを示している。
図16のテーブルにおいてMultiChReq=0、Interference=0のACKを受信した場合(750)は、端末A、端末Bともに当該周波数チャネルで干渉を検出していないため、(a)動作周波数チャネルをACKフレームを受信した周波数チャネルに固定し、(b)バースト接続要求送信スキームから間欠接続要求送信スキームへ移行する。
図16のテーブルにおいてMultiChReq=1、Interference=0のACKを受信した場合(752)は、端末Aは当該周波数チャネルで干渉を検出しておらず、端末Bはいずれかの周波数チャネルで干渉を検出したが当該周波数チャネルで干渉を検出していないため、(a)動作周波数チャネルをACKフレームを受信した周波数チャネルに固定し、(b)バースト接続要求送信スキームから間欠接続要求送信スキームへ移行する。
図16のテーブルにおいてMultiChReq=0、Interference=1のACKを受信すること(751)は通常は起こり得ないが、MultiChReq=0にしたがって(a)デフォルトチャネル接続試行モード/マルチチャネル接続試行モードの切替えは行わず、Interference=1にしたがって当該周波数チャネルでは接続を行わず(b)バースト接続要求送信スキームを継続する。
図16のテーブルにおいてMultiChReq=1、Interference=1のACKを受信した場合(753)、MultiChReq=1にしたがって(a)マルチチャネル接続試行モードへ移行し、Interference=1にしたがって当該周波数チャネルでは接続を行わず(b)バースト接続要求送信スキームを継続する。
このように、相手端末に他の周波数チャネルで接続要求フレームを送信するよう通知し、かつ、第二の端末が干渉を受けている周波数チャネルを通知することにより、干渉のない周波数チャネルで無線接続し通信を行うことが可能となる。
(第3の実施形態)
図17は、実施形態に係る無線通信装置1の概略構成の一例を示すブロック図であり、図6に示すブロック図にインターバルカウンタ231を追加したものである。
図18A〜図18Dは、無線通信装置1が行う、無線接続前の接続試行処理の一例を示すフローチャートであり、図7A〜図7Dに示すフローチャートを変形したものである。図18A〜図18Dに示すフローチャートでは、デフォルトチャネル接続試行モードにおいて定期的に複数の周波数チャネルそれぞれで接続要求フレームの送信を行う動作について説明を行う。図18A〜図18Dにおいて、ステップS61からステップS88までの処理は図7A〜図7Dに示すフローチャートと同一であるため説明を省略する。ステップS88においてインターバルタイマー18がタイムアウトすると、インターバルカウンタ231をカウントアップする(ステップS251)。続いて、マルチチャネル試行モードであるか否かの判定を行い(ステップS89)、マルチチャネル接続試行モードであればステップS96の処理に進む。ステップS96以降の処理は、図7A〜図7Dと同様であるため説明を省略する。ステップS89においてマルチチャネル接続試行モードでなければ、デフォルトチャネル接続試行モードにおけるマルチチャネル接続試行フェーズであるか否かの判定をお行い(ステップ252)、マルチチャネル接続試行フェーズであればステップS523に進み、マルチチャネル接続試行フェーズでなければステップS254へ進む。マルチチャネル接続試行フェーズとは、デフォルトチャネル接続試行モード中に、定期的に周波数を切替えて接続試行を行う状態である。例えば、使用可能な周波数チャネルがf1からf4までの4つの周波数チャネルであり、デフォルト周波数チャネルがf1である場合に、インターバルカウンタが10となった後に、インターバル毎にf1、f2、f3、f4と周波数チャネルの切替えを行いそれぞれの周波数チャネルで接続試行を行う。ステップS252においてマルチチャネル接続試行フェーズでなければ、インターバルカウンタが予め決められたしきい値以上であるか否かの判定を行い(ステップS254)、インターバルカウンタが予め決められたしきい値以上でなければ、ステップS62以降の処理を繰り返す。一方、インターバルカウンタが予め決められたしきい値以上であればマルチチャネル接続試行フェーズに遷移し(ステップS255)、周波数チャネル切替えを行う(ステップS258)。一方、ステップS252において、定期的マルチチャネル接続試行状態であれば、全周波数チャネルでの接続試行が終了したか否かの判定を行い(ステップS253)、全周波数チャネルでの接続試行が終了していなければステップS258へ進み周波数チャネルの切替えを行う。一方、ステップS253において全周波数チャネルでの接続試行が終了していれば、マルチチャネル接続試行フェーズの解除を行い(ステップS256)、インターバルカウンタをクリアして(ステップS257)、周波数チャネル切替えを行う(ステップS258)。ステップS258以降の処理は、図7A〜図7Dと同様であるため説明を省略する。
図19は、デフォルトチャネル接続試行モード中のフェーズ切替えを示したタイミング図である。端末Aは、デフォルトチャネル接続試行フェーズ621でデフォルトチャネルであるf1において接続要求フレームの送信を行っているが、予め決められたインターバル数だけ経過すると、マルチチャネル接続試行フェーズ622に切替えを行い、インターバル609において周波数チャネルf1で、インターバル612において周波数チャネルf2で、インターバル615において周波数チャネルf3で接続要求フレームの送信を行う。マルチチャネル接続試行フェーズ622を完了した後は、再びデフォルトチャネル接続試行フェーズに移行しデフォルトチャネルでの接続要求フレーム送信を行い、以降はこれを繰り返す。
図20は、デフォルトチャネル接続試行モードにおけるデフォルトチャネル接続試行フェーズとマルチチャネル接続試行フェーズのフレーム交換シーケンスを示したタイミング図の一例である。デフォルトチャネルサーチモード910により接続要求フレームの受信待受けを行う端末Bは、インターバル606において干渉を検出したため、インターバル609以降においてマルチチャネルサーチモード911に切り替えを行い、サブインターバル内において周波数チャネルf1、f2、f3それぞれにおいて受信部の起動を行い接続要求フレームの待受けを行う(900、901、902)。デフォルトチャネル接続試行モードのデフォルトチャネル接続試行フェーズ621により接続要求フレームの送信を行う端末Aは、予め決められたインターバル数経過したため、デフォルトチャネル接続試行モードのマルチチャネル接続試行フェーズ622に移行し、インターバル毎に周波数チャネルを切り替えて、接続要求フレームの送信を行う。そして、インターバル612において端末Bが干渉を検出していない周波数チャネルf2で、干渉検出フィールド38の値が「0」の接続要求フレームを受信(638)するため、ACKフレームの送信を行って接続応答フレーム送信待ち状態へと移行する。
このように、デフォルトチャネル接続試行モードにおいて、定期的に複数の周波数チャネルそれぞれにおいて接続試行処理を行うことにより、第二の無線端末が干渉を受けていて接続要求フレームを全く受信できない場合に、マルチチャネルサーチを行っている第二の端末と干渉のない周波数チャネルで無線接続し通信を行うことが可能となる。
(第4の実施形態)
図21は、実施形態に係る無線通信装置2の概略構成の一例を示すブロック図であり、図13に示すブロック図にインターバルカウンタ231を追加したものである。
図22A〜図22Cは、無線通信装置2が行う、無線接続前のサーチ処理の一例を示すフローチャートであり、図14A〜図14Cに示すフローチャートを変形したものである。図22A〜図22Cに示すフローチャートでは、デフォルトチャネルサーチモードにおいて定期的に複数の周波数チャネルそれぞれで接続要求フレームの待受けを行う動作について説明を行う。図22A〜図22Cにおいて、ステップS151からステップS185までの処理は図14A〜図14Cに示すフローチャートと同一であるため説明を省略する。ステップS185において、マルチチャネルサーチモードであるか否かの判定を行い、マルチチャネルサーチモードでない場合はデフォルトチャネルサーチモードのマルチチャネルサーチフェーズであるか否かの判定を行う(ステップS281)。マルチチャネルサーチフェーズでなければステップS188へ進み、マルチチャネルサーチフェーズであれば全周波数チャネルのサーチが終了したか否かの判定を行う(ステップS282)。全周波数チャネルのサーチが完了していなければステップS286へ進み、全周波数チャネルのサーチが完了していればマルチチャネルサーチフェーズの解除を行う(ステップS283)。続いて、インターバルカウンタ231のクリアを行い(ステップS284)、周波数チャネルをデフォルト周波数チャネルに切替えて(ステップS286)、受信部を停止する(ステップS188)。続いて、サブインターバルタイマー140がタイムアウトしたか否かの判定を行い(ステップS189)、タイムアウトしていなければタイムアウトするまで待ち、タイムアウトしていればインターバルタイマー138がタイムアウトしたか否かの判定を行う(ステップS190)。インターバルタイマー138がタイムアウトしていなければステップS154以降の処理を繰返し、タイムアウトしていればインターバルカウンタ231をカウントアップする(ステップS287)。ステップS287の後、インターバルカウンタ231が予め決められたしきい値以上であるか否かの判定を行い(ステップS288)、しきい値を以上でなければステップS153以降の処理を繰返し、しきい値以上であればマルチチャネルサーチフェーズに設定する(ステップS289)。ステップS289の後、ステップS153以降の処理を繰り返す。
図23は、デフォルトチャネルサーチモード中のフェーズ切替えを示したタイミング図である。端末Bは、デフォルトチャネルサーチフェーズ722でデフォルトチャネルであるf1において接続要求フレームの待受けを行っているが、予め決められたインターバル数だけ経過すると、マルチチャネルサーチフェーズ723に切替えを行い、サブインターバル内において周波数チャネルf1、f2、f3それぞれにおいて受信部の起動を行い接続要求フレームの待受けを行う(719、720、721)。インターバル709においてマルチチャネルサーチフェーズでの処理を行った後は、再びデフォルトチャネルサーチフェーズ722に移行しデフォルトチャネルでの接続要求フレームの待受けを行い、以降はこれを繰り返す。
上記の例では、マルチチャネルサーチフェーズが1インターバルだけ継続する例を示したが、マルチチャネルサーチフェーズの期間は1インターバルに限る必要はなく、複数のインターバル期間であってもよい。
図24は、デフォルトチャネルサーチモードにおけるデフォルトチャネルサーチフェーズとマルチチャネルサーチフェーズのフレーム交換シーケンスを示したタイミング図の一例である。デフォルトチャネル接続試行モード621により接続要求フレームの送信を行う端末Aは、インターバル606において干渉を検出したため、インターバル609以降においてマルチチャネル接続試行モード622に切り替えを行い、インターバル609において周波数チャネルf1で、インターバル612において周波数チャネルf2で接続要求フレームの送信を行う。デフォルトチャネルサーチモードのデフォルトチャネルサーチフェーズ722により接続要求フレームの待受けを行う端末Bは、予め決められたインターバル数経過したため、デフォルトチャネルサーチモードのマルチチャネルサーチフェーズ723に移行し、インターバル612のサブインターバル内において周波数チャネルf1、f2、f3それぞれにおいて受信部の起動を行い接続要求フレームの待受けを行う。そして、インターバル612において端末Bが干渉を検出していない周波数チャネルf2で、干渉検出フィールド38の値が「0」の接続要求フレームを受信(638)するため、ACKフレームの送信を行って接続応答フレーム送信待ち状態へと移行する。
このように、デフォルトチャネルサーチモードにおいて、定期的に複数の周波数チャネルそれぞれでサーチを行うことにより、第一の無線端末が干渉を受けていて接続要求フレームに対する応答フレーム(ACK)を全く受信できない場合に、マルチチャネルでの接続要求フレーム送信を行っている第一の端末と干渉のない周波数チャネルで無線接続し通信を行うことが可能となる。
(第5の実施形態)
図25は、実施形態に係る無線通信装置2の概略構成の一例を示すブロック図であり、図21に示すブロック図に接続判断部301を追加し、受信部122と送信部135を制御部139と接続したものである。
図26A〜図26Cは、無線通信装置2が行う、無線接続前のサーチ処理の一例を示すフローチャートであり、図22A〜図22Cに示すフローチャートを変形したものである。図26A〜図26Cにおいて、ステップS151からステップS176までの処理は図22A〜図22Cに示すフローチャートと同一であるため説明を省略する。ステップS176において、現在動作している周波数チャネルに干渉が検出されていないと判定されると、制御部139は接続判断部301に接続要求フレームを送信した端末のIDを通知し、接続要求フレームを送信した端末と接続するか否かの問合せを行う(ステップS311)。続いて、ACKフレームの生成を行い(ステップS181)、生成したACKフレームの送信を行って(ステップS182)、接続判断部301から接続判断が入力されたか否かを判定する(ステップS312)。接続判断部301から接続判断が入力されなければ入力されるまで待ち、接続判断が入力されると接続要求フレームを送信した端末と接続するか否かの結果を確認する(ステップS313)。接続要求フレームを送信した端末と接続する判断であれば、接続応答フレームの生成を行い(ステップS314)、生成した接続応答フレームの送信を行う(ステップS315)。一方、ステップS313において、接続要求フレームを送信した端末と接続しない場合には、接続拒否フレームの生成を行い(ステップS316)、生成した接続拒否フレームの送信を行って(ステップS315)、ステップS153以降の処理を繰り返す。
図8を用いて、端末Bが接続応答フレームを送信する周波数チャネルを決定する処理について説明する。インターバル612では、端末Bは干渉を検出していない周波数チャネルf2において、干渉検出フィールド38が「0」に設定された接続要求フレームを受信(638)するため、マルチチャネル接続試行要求フィールド55が「0」、干渉検出フィールド38が「0」のACKフレームで応答し、ACKフレームが正常に受信され、接続要求フレームの送信が停止されることを確認した(697)後、接続応答フレームを周波数チャネルf2で送信することを決定し、上位層からの送信指示が入力された後にランダムバックオフにより接続応答フレームの送信を行う。
このように、両方の端末が干渉を受けていない周波数チャネルで接続応答を行うことによって、干渉を受けていない周波数チャネルで無線通信を行うことが可能となる。
(第6の実施形態)
図27は、実施形態に係る無線通信装置1の概略構成の一例を示すブロック図であり、図17に示すブロック図に応答待ちタイマー331を追加したものである。
図28A〜図28Cは、無線通信装置1が行う、無線接続前の接続試行処理の一例を示すフローチャートであり、図18A〜図18Dに示すフローチャートを変形したものである。図28A〜図28Cにおいて、ステップS61からステップS80までの処理は図7A〜図7Dに示すフローチャートと同一であるため説明を省略する。ステップS80において受信したACKフレームの干渉検出ビットが1でなければ、干渉を検出していない周波数チャネルでACKフレームを受信したか否かの判定を行い(ステップS94)、ACKフレームを干渉が検出された周波数チャネルで受信した場合はステップS82の処理へ進む。一方、ACKフレームを干渉が検出されていない周波数チャネルで受信した場合は、間欠接続要求送信スキームに設定し(ステップS100)、応答待ちタイマー331を起動する(ステップS342)。続いて、接続要求フレームを送信した宛先の無線通信装置から接続応答フレームを受信したか否かの判定を行い(ステップS343)、接続応答フレームを受信すればACKフレームを生成、送信して(ステップS346)、当該無線通信装置と接続される(ステップS347)。一方、ステップS343において、接続要求フレームを送信した宛先の無線通信装置から接続応答フレームを受信しない場合には、接続要求フレームを送信した宛先の無線通信装置から接続拒否フレームを受信したか否かを判定し(ステップS344)、接続拒否フレームを受信すればステップS62以降の処理を繰り返す。一方、接続要求フレームを送信した宛先の無線通信装置から接続拒否フレームを受信しなければ、応答待ちタイマー331がタイムアウトしたか否かの判定を行い(ステップS345)、応答待ちタイマー331がタイムアウトしていなければステップS343以降の処理を繰返し、応答待ちタイマー331がタイムアウトしていれば、ステップS62以降の処理を繰り返す。
図10を用いて、端末Aが接続応答フレームの受信待受けを行う周波数チャネルを決定する処理について説明する。
図10のインターバル606で、端末Aは干渉を検出していない周波数チャネルf1において、送信した接続要求フレームに対するACKフレームを受信(673)したが、ACKフレームの干渉検出フィールド38の値が「1」であるため、周波数チャネルf1では接続応答フレームの受信待受けは行わず、バースト接続要求送信スキーム630を継続する。一方、インターバル612で、端末Aは干渉を検出していない周波数チャネルf2において、送信した接続要求フレームに対するACKフレームを受信(639)し、ACKフレームの干渉検出フィールド38の値が「0」であるため、接続応答フレームを周波数チャネルf2で受信待受けすることを決定し、バースト接続要求送信スキーム630から間欠接続要求送信スキーム631へ移行し、ランダムバックオフ送信される接続応答フレームの受信待受けを行う。
このように、両方の端末が干渉を受けていない周波数チャネルで接続応答を行うことによって、干渉を受けていない周波数チャネルで無線通信を行うことが可能となる。
(第7の実施形態)
図29は、第7の実施形態に係る無線通信装置1000を概略的に示している。この無線通信装置1000は、図27の無線通信装置1の構成において、アンテナ11が無線通信装置に含まれる構成としている。このように、アンテナ11を無線通信装置1000に含める構成とすることにより、アンテナまで含めた1つの装置として無線通信装置を構成することが可能となるため、実装面積を少なく抑えることが可能となる。また、図29に示す構成では、アンテナ11を送信処理と受信処理で共用している。このように、1つのアンテナを送信処理および受信処理で共用することにより、無線通信装置を小型化することが可能となる。
(第8の実施形態)
図30は、第8の実施形態に係る無線通信装置2000を概略的に示している。この無線通信装置2000は、図27の無線通信装置1の構成に加えて、バッファ2001を備えており、バッファ2001は送信部15および受信部12それぞれと接続されている。このように、バッファを無線通信装置に含める構成とすることにより、送受信データをバッファに保持することが可能となり、再送処理や外部出力処理を容易に行うことが可能となる。
(第9の実施形態)
図31は、第9の実施形態に係る無線通信装置3000を概略的に示している。この無線通信装置3000は、図27の無線通信装置1の構成に加えて、プロセッサ部3001、バス3002、外部インターフェース部3003を備えており、プロセッサ部3001および外部インターフェース部3003はバス3002を介してバッファ2001と接続されている。プロセッサ部3001ではファームウエアが動作する。このように、ファームウエアを無線通信装置に含める構成とすることにより、ファームウエアの書き換えによって無線通信装置の機能の変更を容易に行うことが可能となる。
(第10の実施形態)
図32は、第10の実施形態に係る無線通信装置4000を概略的に示している。この無線通信装置4000は、図27の無線通信装置1の構成に加えて、クロック生成部4001を備えており、無線送受信部500に接続されているとともに、出力端子より外部に出力されている。このように、無線通信装置内部で生成されたクロックを外部に出力し、外部に出力されたクロックによってホスト側を動作させることにより、ホスト側と無線通信装置側を同期させて動作させることが可能となる。
(第11の実施形態)
図33は、第11の実施形態に係る無線通信装置5000を概略的に示している。この無線通信装置5000は、図27の無線通信装置1の構成に加えて、電源部5001、電源制御部5002、無線電力給電部5003を追加し、それぞれ無線送受信部500に接続されている。このように、電源を無線通信装置に備える構成とすることにより、電源を制御した低消費電力化動作が可能となる。
(第12の実施形態)
図34は、第12の実施形態に係る無線通信装置6000を概略的に示している。この無線通信装置6000は、図33の無線通信装置の構成に加えて、NFC(Near Field Communications)送受信部6001を追加し、電源制御部5002および制御部19と接続したものである。このように、NFC送受信部を無線通信装置に備える構成とすることにより、容易に認証処理を行うことが可能となるとともに、NFC送受信部をトリガとして電源制御を行うことによって待受け時の低消費電力化を図ることが可能となる。
(第13の実施形態)
図35は、第13の実施形態に係る無線通信装置7000を概略的に示している。この無線通信装置7000は、図33の無線通信装置5000の構成に加えて、SIMカード7001を追加し、制御部19と接続したものである。このように、SIMカードを無線通信装置に備える構成とすることにより、容易に認証処理を行うことが可能となる。
(第14の実施形態)
図36は、第14の実施形態に係る無線通信装置8000を概略的に示している。この無線通信装置8000は、図31の無線通信装置3000の構成に加えて、動画像圧縮/伸長部8001を追加し、バス3002と接続したものである。このように、動画像圧縮/伸長部を無線通信装置に備える構成とすることにより、圧縮した動画像の伝送と受信した圧縮動画像の伸長を容易に行うことが可能となる。
(第15の実施形態)
図37は、第15の実施形態に係る無線通信装置9000を概略的に示している。この無線通信装置9000は、図37の無線通信装置1の構成に加えて、LED部9001を追加し、制御部19と接続したものである。このように、LEDを無線通信装置に備える構成とすることにより、無線通信装置の動作状態をユーザに容易に通知することが可能となる。
(第16の実施形態)
図38は、第16の実施形態に係る無線通信装置10000を概略的に示している。この無線通信装置10000は、図27の無線通信装置1の構成に加えて、バイブレータ部10001を追加し、制御部19と接続したものである。このように、バイブレータを無線通信装置に備える構成とすることにより、無線通信装置の動作状態をユーザに容易に通知することが可能となる。
(第17の実施形態)
図39は、第17の実施形態に係る無線通信装置11000を概略的に示している。この無線通信装置11000は、図27の無線通信装置1の構成に加えて、無線LAN部11001および無線切替部11002を備えており、無線切替部11002は制御部19と無線LAN部11001に接続されている。このように、無線LANを無線通信装置に備える構成とすることにより、状況に応じて無線LANによる通信と無線送受信部500による通信を切替えることが可能となる。
(第18の実施形態)
図40は、第18の実施形態に係る無線通信装置12000を概略的に示している。この無線通信装置12000は、図39の無線通信装置11000の構成に加えて、スイッチ(SW)12001を追加したものである。このように、スイッチを無線通信装置に備える構成とすることにより、アンテナを共用しながら状況に応じて無線LANによる通信と無線送受信部500による通信を切替えることが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。