JP5271888B2 - エンジン制御システム - Google Patents

エンジン制御システム Download PDF

Info

Publication number
JP5271888B2
JP5271888B2 JP2009288175A JP2009288175A JP5271888B2 JP 5271888 B2 JP5271888 B2 JP 5271888B2 JP 2009288175 A JP2009288175 A JP 2009288175A JP 2009288175 A JP2009288175 A JP 2009288175A JP 5271888 B2 JP5271888 B2 JP 5271888B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
opening
ignition
engine
operation position
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009288175A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011127550A (ja
Inventor
義基 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Jukogyo KK filed Critical Kawasaki Jukogyo KK
Priority to JP2009288175A priority Critical patent/JP5271888B2/ja
Publication of JP2011127550A publication Critical patent/JP2011127550A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5271888B2 publication Critical patent/JP5271888B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は、エンジンを制御するエンジン制御システムに関し、より詳しくは、スロットル弁の開度、燃料供給量及び点火タイミングを電子的に制御してエンジンの出力を制御するエンジン制御システムに関する。
エンジンには吸気通路を開閉するスロットル弁が備えられ、エンジンへの吸気量はスロットル弁の開度に応じて変更される。エンジンを搭載した乗物においては、スロットルグリップやアクセルペダル等の入力部材が操作されると、スロットル弁の開度が機械的又は電子的に変更されるようにしている。このため、運転者は、入力部材を操作することで、エンジンへの吸気量、すなわちエンジンの出力を所望するように調節することができる。
スロットル弁の開度を電子的に変更するエンジン制御システムとして、スロットル弁を駆動する電動式の弁アクチュエータと、弁アクチュエータの動作を制御してスロットル弁の開度を制御する制御装置とを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。このようなエンジン制御システムには更に、入力部材の操作位置を検出する操作位置検出装置と、スロットル弁の実開度を検出するスロットル位置検出装置とが備えられる。そして制御装置は、検出された操作位置に応じてスロットル弁の目標開度を求め、求めた目標開度と検出された実開度との偏差に基づいて実開度が目標開度となるような弁アクチュエータの動作指令値を求め、求めた動作指令値に従って弁アクチュエータを動作させる。つまり、制御装置は、スロットル弁の開度をフィードバックして制御する構成となっている。
特開2004−156546号公報
しかし、このようなエンジン制御システムにおいては、実開度と目標開度との間の偏差が大きくなることがある。例えば、入力部材での操作位置の変更速度が急変したときには、実開度が目標開度の変化に追従できず、偏差が大きくなることがある。また、弁アクチュエータには一般に電気モータが適用されるが、電気モータが一時的に停止する、所謂スタックが発生したような場合に、入力部材の操作位置が変化しても開度が変化せず、大きな偏差が生じるおそれがある。
このようにして実開度と目標開度との間に生じる偏差が大きくなると、運転者が要求するとおりにエンジンの出力を得ることができなくなる。これにより、運転者に快適な運転フィーリングを与えることが難しくなり、運転者が乗物を安定して運転することが難しくなる。
そこで本発明は、スロットル弁の実開度と目標開度との間に大きな偏差が生じた場合においても、乗物を安定して運転することを可能とするエンジン制御システムを提供することを目的としている。
本発明は上記目的を達成するためになされたものであり、本発明に係るエンジン制御システムは、エンジンの気筒の吸気量を調節するスロットル弁及び前記スロットル弁を駆動する弁アクチュエータを有するスロットル装置と、前記エンジンの気筒に対する点火を行う点火装置と、前記エンジンの気筒に対する燃料供給を行う燃料供給装置と、運転者により操作される入力部材の操作位置を検出する操作位置検出装置と、前記スロットル弁の実開度を検出するスロットル位置検出装置と、前記操作位置検出装置により検出された前記操作位置に応じて前記スロットル弁の目標開度を求め、前記スロットル位置検出装置により検出された前記実開度が前記目標開度となるように前記弁アクチュエータを制御するフィードバック制御を実行する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記操作位置検出装置により検出された前記操作位置が所定位置よりも閉側に位置しているか否かを判定する第1判定部と、前記実開度が前記所定位置に対応する前記目標開度よりも大きい値である所定開度よりも開側に位置しているか否かを判定する第2判定部と、前記第1判定部により前記操作位置が前記所定位置よりも閉側に位置していると判定され且つ前記第2判定部により前記実開度が前記所定開度よりも開側に位置していると判定されると、前記フィードバック制御を継続しつ前記点火装置及び前記燃料供給装置の少なくとも一方を制御して前記エンジンの出力を低下させる出力低下制御を実行する出力低下制御部と、を有していることを特徴としている。
前記構成によれば、操作位置に応じた目標開度と実開度との偏差が所定値を超えて大きくなると、スロットル弁の開度調整と無関係に出力が低下する。よって、かかる偏差が生じて運転者が要求する開度と実開度とが離れがちとなっても、安定した運転を行わせることができる。運転者の要求よりもエンジンの出力が大きくなるような場合においても、燃料供給装置及び/又は点火装置の制御により出力を低下させることができるため、運転者が安定して運転することができる。
前記入力部材が略全閉位置にある状態を0%とし、前記入力部材が略全開位置にある状態を100%としたときに、前記所定位置は0%以上10%以下に設定されていてもよい。前記構成によれば、特にエンジンの出力を低下させる要求が高いときであって、エンジンの出力がその要求よりも大きくなる場合においても、燃料供給装置及び/又は点火装置の制御により出力を低下させることができる。
前記操作位置検出装置が、前記操作位置を検出する操作位置センサと、前記操作位置が前記所定位置よりも閉側にあるときにその検出信号としてオン信号を出力し且つ開側にあるときにその検出信号としてオフ信号を出力する操作位置スイッチと、を備え、前記第1判定部は、前記操作位置スイッチからの検出信号に基づいて、前記操作位置が前記所定位置よりも閉側に位置しているか否かを判定してもよい。前記構成によれば、第1判定部は操作位置スイッチがオン信号を出力しているかオフ信号を出力しているのかに基づいて、操作位置が所定位置に対して開き側にあるのか閉じ側にあるのかを判定することができ、処理が単純化する。
前記操作位置スイッチと前記制御装置とを接続する電線が断線したときには、前記制御装置に前記操作位置スイッチからの検出信号として前記オン信号が入力されてもよい。前記構成によれば、実際の操作位置が開き側にあるのに断線時に生成するオン信号により制御装置がその操作位置を誤認する場合において、実開度が閉じ側にあると判定されると通常制御が継続され、実開度が開き側にあると判定されると出力低下制御へと移行する。前者では、運転者の要求と実開度とが一致しないが、スロットル弁の開度は閉じ側にあるため、そのときのエンジンの出力は小さく、運転者は安定して走行することができる。後者では、断線時に実開度が開き側にありエンジンの出力が大きくなっているときに、スロットル弁の開度の調整と無関係にエンジンの出力が小さくなる。よって、運転者が安定して走行することができるようになる。
本発明に係るエンジン制御システムは、エンジンの気筒の吸気量を調節するスロットル弁及び前記スロットル弁を駆動する弁アクチュエータを有するスロットル装置と、前記エンジンの気筒に対する点火を行う点火装置と、前記エンジンの気筒に対する燃料供給を行う燃料供給装置と、運転者により操作される入力部材の操作位置を検出する操作位置検出装置と、前記スロットル弁の実開度を検出するスロットル位置検出装置と、前記操作位置検出装置により検出された前記操作位置に応じて前記スロットル弁の目標開度を求め、前記スロットル位置検出装置により検出された前記実開度が前記目標開度となるように前記弁アクチュエータを制御するフィードバック制御を実行する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記実開度と前記目標開度との偏差が所定値以上であるときに前記フィードバック制御を継続しつつ前記点火装置及び前記燃料供給装置の少なくとも一方を制御して前記エンジンの出力を低下させる出力低下制御を実行する出力低下制御部と、前記出力低下制御の実行中に、前記スロットル弁の実開度が復帰閾値よりも閉側にあるか否かを判定する復帰判定部と、を有し、前記復帰閾値は前記目標開度よりも閉側に設定されており、前記出力低下制御部は、前記復帰判定部により前記実開度が前記復帰閾値よりも閉側にあると判定されると、前記点火装置及び前記燃料供給装置の制御パターンを通常のパターンに復帰させる復帰制御を実行する。
前記構成によれば、操作位置に応じた目標開度と実開度との偏差が所定値を超えて大きくなると、スロットル弁の開度調整と無関係に出力が低下する。よって、かかる偏差が生じて運転者が要求する開度と実開度とが離れがちとなっても、安定した運転を行わせることができる。出力低下制御は、スロットル弁の開度が復帰閾値よりも小さくならなければ終了しない。これにより、復帰に伴って出力が大きく変化することが抑えられ、運転フィーリングを良好に保つことができる。
前記出力低下制御部が前記出力低下制御において点火間引き制御を実行する場合において、前記出力低下制御部は、前記復帰制御において、所定時間をかけて失火頻度を次第に低くしながら通常の点火パターンに復帰させてもよい。前記構成によれば、エンジンの出力が急上昇するのを避けることができ、安定した運転を行わせることができる。
前記所定値は、目標開度の変化率が大きいときほど大きい値に設定されてもよい。目標開度の変化率が大きいときには、目標開度の変化に対して実開度の変化が遅れる可能性が高い。このような状況になると、所定値が大きくなるようにしているため、単純に実開度の変化の遅れに起因して偏差が生じているだけの場合に、出力が小さくなるのを避けることができる。
前記所定値は、目標開度に対する実開度の偏差が大きいときほど大きい値に設定されてもよい。目標開度と実開度との間の偏差が大きいときには、実際に目標開度の変化に対して実開度の変化が遅れているとき、あるいは実開度にオーバーシュートが発生しているときなどの可能性がある。このような状況になると所定値が大きくなるようにしているため、単純に実開度の変化の遅れやオーバーシュートに起因して偏差が生じているような場合に、出力が小さくなるのを避けることができる。
前記制御装置は、前記操作位置検出装置により検出された前記操作位置が所定位置よりも閉側に位置しているか否かを判定する第1判定部と、前記実開度が前記所定位置に対応する前記目標開度よりも大きい所定開度よりも開側に位置しているか否かを判定する第2判定部と、を有し、前記出力低下制御部は、前記第1判定部により前記操作位置が前記所定位置よりも閉側に位置していると判定され且つ前記第2判定部により前記実開度が前記所定開度よりも開側に位置していると判定されると、前記偏差が前記所定値以上であるとして前記出力低下制御を実行してもよい。
前記出力低下制御部は、前記出力低下制御において点火間引き制御を実行してもよい。前記構成によれば、スロットル弁の開度を変更することによって出力を低下させる場合と比べ、その出力の低下幅を小さくすることができる。このため、運転者の運転フィーリングが損なわれるのを防ぐことができる。
前記出力低下制御部は、前記点火間引き制御の開始直後には第1の点火パターンに従って前記点火装置及び前記燃料供給装置を制御して点火を間引き、前記点火間引き制御の開始時点から所定時間の経過後には第1の点火パターンよりも失火頻度を高めた第2の点火パターンに従って前記点火装置及び/又は前記燃料供給装置を制御して点火を間引いてもよい。前記構成によれば、徐々に失火頻度が高くなってエンジンの出力の急低下を防ぐことができ、運転者の運転フィーリングが損なわれるのを防ぐことができる。
以上本発明によれば、スロットル弁の実開度と目標開度との偏差が大きくなっても、安定して運転をすることができる。
本発明の実施形態に係るエンジン制御システムを搭載した乗物の一例として示す自動二輪車の左側面図である。 本発明の実施形態に係るエンジン制御システムの全体構成を示す構成図である。 図2に示すエンジン制御システムのブロック図である。 スロットルグリップの操作位置に対するスロットル弁の開度を示したグラフである。 図3に示す電子制御ユニットが実行する出力低下制御の突入条件を示す説明図である。 (a)が、第1の点火パターンの一例を示す説明図、(b)が第1の点火パターンの変更例を示す説明図である。 (a)が、第2の点火パターンの一例を示す説明図、(b)が第2の点火パターンの変更例を示す説明図である。 図3に示す電子制御ユニットが自動二輪車の運転中に実行する制御の処理内容を示すフローチャートである。 図8に示す出力低下制御の処理内容を示すフローチャートである。 図8に示す復帰制御の処理内容を示すフローチャートである。 通常制御から出力低下制御及び復帰制御を経て再び通常制御に戻るまでの点火パターンの推移の一例を示すタイミングチャートである。
以下、これら図面を参照して本発明の実施形態について説明する。以下では、本発明の実施形態に係るエンジン制御装置を搭載した乗物として自動二輪車を例示し、方向の概念は自動二輪車に騎乗した運転者から見た方向を基準としている。
図1は自動二輪車1の左側面図である。図1に示すように、自動二輪車1は前輪2及び後輪3を備えている。前輪2は略上下方向に延びるフロントフォーク4の下端部に回転自在に支持され、フロントフォーク4の上端部は、ヘッドパイプ5に回転自在に支持されたステアリングシャフト(図示せず)を介し、左右一対のグリップを有したハンドル6と連結されている。運転者がグリップを把持してハンドル6を回動操作すると、ステアリングシャフトを回転軸として前輪2が転向する。運転者の右手で把持されるグリップは、手首の捻りにより回転させることでスロットル装置15を操作するためのスロットルグリップ7(図2参照)である。運転者の左手で把持されるグリップの前側にはクラッチレバー8が設けられている。
ヘッドパイプ5からは左右一対のメインフレーム9が後下方へ延び、メインフレーム9の後部には左右一対のピボットフレーム10が接続され、ピボットフレーム10には略前後方向に延びるスイングアーム11の前端部が枢支され、スイングアーム11の後端部には後輪3が回転自在に軸支されている。メインフレーム9及びピボットフレーム10にはエンジン12が支持され、エンジン12の出力は変速装置13及びチェーン14を介して後輪3に伝達される。エンジン12の吸気ポート(図示せず)にはスロットル装置15及びエアクリーナ16が連設されている。また、ハンドル6の後方には燃料タンク17を介して運転者騎乗用のシート18が設けられ、シート18下方の内部空間にはエンジン12を制御する電子制御ユニット(ECU)19が収容されている。
図2は図1に示す自動二輪車1に搭載される本発明の実施形態に係るエンジン制御システム20の全体構成を示す構成図である。図2に示すエンジン制御システム20は、上記の電子制御ユニット19を備えている。電子制御ユニット19の入力側には、自動二輪車1の運転状態を検出するセンサ類が接続されている。電子制御ユニット19の出力側には、エンジン12の動作に関連する装置類が接続されている。エンジン制御システム20には、電子制御ユニット19に接続されたこれらセンサ類及び装置類も含まれる。なお、電子制御ユニット19は、これらセンサ類及び装置類のそれぞれと、図示しない電線を介して電気的及び機械的に接続されている。センサ類からの信号及び装置類への信号は各電線を介して伝達される。
図2では、電子制御ユニット19の出力側に接続される装置類として、スロットル装置15の弁アクチュエータ23、燃料供給装置24、及び点火装置25を例示している。
スロットル装置15は、エンジン12とエアクリーナ16との間に設けられた吸気管21と、吸気管21の内部通路に設けられたスロットル弁22と、スロットル弁22を駆動する弁アクチュエータ23とを備えている。スロットル弁22は弁アクチュエータ23により駆動されて吸気管21の内部通路を開度可変に開閉し、これによりエンジン12への吸気量が調節される。また、ここではエンジン12として並列4気筒エンジンを例示しており、このエンジン12には、4つの気筒(#1〜#4)ごとに燃料供給装置24及び点火装置25がそれぞれ1つずつ設けられている。各燃料供給装置24は対応する気筒に対する燃料供給を行い、各点火装置25は対応する気筒に個別に点火を行う。これら燃料供給装置24及び点火装置がそれぞれ適宜タイミングで動作することにより、各気筒内の混合気が点火燃焼され、エンジン12が出力を発生する。概してスロットル弁22の開度が大きく、燃料供給装置24からの燃料供給量が多く、点火装置25による混合気の点火タイミングが進角しているときほど、エンジン12の出力は大きくなる。
ここでスロットルグリップ7は、その軸線周りに回転可能である。スロットルグリップ7の操作位置は、全閉位置と全開位置との間で回転変位し、外力を与えなければ全閉位置にとどまるように付勢される。運転者は、手首の捻りによりスロットルグリップ7を回転操作することで操作位置を変化させることができる。このとき、操作位置を全開位置に近づけるように変化させることで、エンジン12の出力を上昇させる要求を入力することができ、操作位置を全閉位置に近づけるように変化させることで、エンジン12の出力を低下させる要求を入力することができる。以下では、操作位置が全開位置に近づく側を「開き側」、全閉位置に近づく側を「閉じ側」という。
また、図2では、電子制御ユニット19の入力側に接続されるセンサ類として、スロットルグリップ7の操作位置を検出するグリップ位置検出装置41、スロットル弁22の実開度を検出するスロットル位置検出装置42、及びエンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ43とを例示している。
グリップ位置検出装置41には、グリップ位置センサ44及びグリップ位置スイッチ45が含まれる。これらセンサ44及びスイッチ45は、互いに独立して電子制御ユニット19に接続されている。スロットル位置検出装置42には、スロットル位置センサ46及びスロットル位置スイッチ47が含まれる。これらセンサ46及びスイッチ47も、互いに独立して電子制御ユニット19に接続されている。
グリップ位置センサ44は、スロットルグリップ7の操作位置φ(図4参照)が、全開位置から全閉位置までの間の範囲内でどの位置にあるのかを検出する。他方、グリップ位置スイッチ45は、スロットルグリップ7の操作位置φが、予め定めた所定の操作位置φ1(図4参照)よりも閉じ側であるか否かを検出するスイッチである。グリップ位置スイッチ45は、操作位置φが所定の操作位置φ1よりも閉じ側であれば、オン信号を電子制御ユニット19に出力し、開き側であればオフ信号を電子制御ユニット19に出力する。オン信号は、操作位置φが所定の操作位置φ1以上であるときだけでなく、グリップ操作スイッチ45を電子制御ユニット19に接続する電線が断線したときにも出力される。オン信号及びオフ信号の電圧は特に限定されず、オン信号の電圧は例えば0V又は5V、オフ信号の電圧は例えば5V又は0Vにそれぞれ設定される。断線時に5Vの信号を生成するために、電子制御ユニット19の入力部51(図3参照)において電源プルアップされてもよい。かかるグリップ位置スイッチ45は、例えばホールICや接点式スイッチ等により実現可能である。
同様に、スロットル位置センサ46は、スロットル弁22の実開度θ(図4参照)が、全開から全閉までの範囲のどの開度にあるのかを検出するセンサである。スロットル位置スイッチ47は、スロットル弁22の実開度θが予め定めておいた所定開度未満であるか否かを検出するスイッチであり、実開度θが所定開度未満であればオン信号を電子制御ユニット19に出力し、実開度θが所定開度以上であればオフ信号を電子制御ユニット19に出力する。
図3はエンジン制御システム20のブロック図である。図3に示す電子制御ユニット19は、例えばマイクロコンピュータ等により実現され、入力部51、目標開度算出部52、偏差算出部53、弁駆動制御部55、F/I制御部56、偏差判定部57、及び復帰判定部58を有している。
入力部51には、グリップ位置検出装置41(すなわち、グリップ位置センサ44及びグリップ位置スイッチ45)、スロットル位置検出装置42(すなわち、スロットル位置センサ43及びスロットル位置スイッチ44)、エンジン回転数センサ45、バンク角センサ46からの信号がそれぞれ入力される。
目標開度算出部52は、電子制御ユニット19の記憶領域(図示せず)に予め記憶された制御マップを参照し、グリップ位置センサ44により検出されたスロットルグリップ7の操作位置及びエンジン回転数センサ43により検出されたエンジン回転数などに応じて、スロットル弁22の目標開度を算出する。
図4はスロットルグリップ7の操作位置に対するスロットル弁22の目標開度を示している。図4に示すように、操作位置が全閉位置にあるときには、目標開度が全閉よりも僅かに開き側の開度であるアイドル開度となり、操作位置が全開位置にあるときには目標開度が全開となり、操作位置が大きくなればなるほど、スロットル弁22の目標開度もアイドル開度と全開との間の範囲内で大きくなっていく。なお、図4では目標開度が操作位置に対して比例しているが、目標開度は操作位置に対し非線形に変化してもよい。
図3に戻り、偏差算出部53は、スロットルグリップ7の操作位置等に基づいて算出されたスロットル弁22の目標開度と、スロットル位置センサ46により検出されたスロットル弁22の実開度との偏差を求める。弁駆動制御部55は、偏差算出部53により求められた偏差に基づいて、弁アクチュエータ23の動作指令値を求め、求めた動作指令値に基づいて弁アクチュエータ23を制御する。このようにして弁アクチュエータ23の動作が制御されることにより、スロットル弁22の実開度は、目標開度との偏差がなくなるように調節され得る。このようにして電子制御ユニット19は、スロットル弁22の開度のフィードバック制御を実行する。
F/I制御部56は、電子制御ユニット19の記憶領域に予め記憶された制御マップを参照し、スロットル位置センサ46により検出されるスロットル弁22の実開度及びエンジン回転数センサ45により検出されるエンジン回転数などに基づいて、各気筒での目標燃料量を求め、当該目標燃料量が各気筒に供給されるように各燃料供給装置24を制御する。また、F/I制御部56は、電子制御ユニット19の記憶領域に予め記憶された制御マップを参照し、エンジン回転数センサ43により検出されたエンジン回転数などに基づいて、各気筒での目標点火タイミングを求め、気筒内の混合気が当該目標点火タイミングで点火燃焼されるように各点火装置25を制御する。
また、電子制御ユニット19の記憶領域には、F/I制御部56により参照される複数の点火パターンが予め記憶されている。点火パターンとは、点火燃焼の対象気筒及び失火の対象気筒を定めたものである。F/I制御部56は、自動二輪車1の運転状態に応じて参照する点火パターンを選択し、選択した点火パターンに従って、点火燃焼の対象気筒での混合気の点火燃焼を行わせるべく、燃料供給装置24及び/又は点火装置25を制御する。
例えば自動二輪車1の定速走行中又は加速走行中においては、4つの気筒の全てを点火燃焼の対象気筒とする点火パターンが選択され、全気筒での混合気の点火燃焼が繰り返されるようになっている。この点火パターンは、本エンジン12において、点火頻度が最大(失火頻度が0)となる点火パターンである。以下、この点火パターンを「通常点火パターン」といい、通常点火パターンを参照して実行する燃料供給装置24及び点火装置25の制御を「通常制御」という。
また、F/I制御部56は、目標開度算出部52により求められた目標開度と、スロットル位置センサ46により検出されたスロットル弁22の実開度との偏差が所定値以上である場合に、燃料供給装置24及び/又は点火装置25のうち少なくとも一方を制御し、エンジン12の出力を低下させる出力低下制御を実行するよう構成されている。
このとき、偏差算出部53及び弁駆動制御部55は、F/I制御部56による出力低下制御に関わらず、上記フィードバック制御を継続して実行する。これにより、目標開度と実開度との偏差が所定値以上となる場合に、スロットル弁22の開度を調節する制御とは無関係にエンジン12の出力を低下させることができる。これにより、運転者が要求する開度と実開度とが離れがちとなっても、安定した運転を行わせることができる。また、目標開度と実開度との偏差が大きくなっている状況下では、スロットル弁22の開度を無理に調節するのではなく、スロットル弁22とは別個の燃料供給装置24及び点火装置25の動作態様を変更するようにしたため、エンジン12の出力を低下させる制御を安定して行うことができる。
出力低下制御においては、4つの気筒の一部を失火の対象気筒とし、残りの気筒が存在する場合にその気筒を点火燃焼の対象気筒とする点火パターン(図9及び図10参照)が選択され、点火燃焼を間引きながらエンジン12を動作させる。この場合、失火の対象気筒が占める割合が高くなるにつれ、通常点火パターンと比べて点火頻度が小さくなっていく(すなわち、失火頻度が大きくなっていく)。点火パターンの点火頻度を小さくすることにより、通常制御を実行しているときと比べ、エンジン12(図2参照)の出力が低下する。以下、このように、通常点火パターンよりも点火頻度の低い点火パターンを参照して実行される燃料供給装置24及び/又は点火装置25の制御を「点火間引き制御」という。
点火間引き制御において失火の対象気筒として定められた気筒に関しては、燃料供給装置24の動作を停止して燃料供給のみを停止してもよく、点火装置25の動作のみを停止して混合気の点火のみを停止してもよく、燃料供給装置24及び点火装置25の両方の動作を停止して燃料供給及び点火の両方を停止してもよい。このように燃料供給装置24及び/又は点火装置25が制御されると、いずれの場合においても結果的に失火を起こすことができる。他方、点火燃焼の対象気筒については、通常制御と同じ制御マップを参照して目標燃料量及び目標点火タイミングに従って燃料供給装置24及び点火装置25が制御される。結果としては、失火を起こす気筒が存在することにより、スロットル弁22の開度調整とは無関係に、エンジン12の出力が低下する。
なお、前述のとおり目標燃料量及び目標点火タイミングは通常制御の実行中においてスロットル弁22の実開度に応じて求められるのに対し、この点火間引き制御の実行中には、点火燃焼の対象気筒における目標燃料量及び目標点火タイミングを実開度と無関係に求めてもよい。つまり、目標燃料量及び目標タイミングを求めるための制御マップを予め複数記憶しておき、通常制御を実行するとき出力低下制御の実行中とで参照する制御マップを異ならせてもよい。このとき、目標燃料量は通常制御で求められる値よりも小さい値とされ、目標点火タイミングは通常制御で求められるタイミングに対し遅角させることが好ましい。これにより、エンジン12の出力を更に低下させることができる。
このように点火間引き制御によりエンジン12の出力を低下させると、例えばスロットル弁22の開度を閉じ側に変更する場合と比べ、出力の低下幅が小さくなる。よって、参照する点火パターンが変更されてエンジン12の出力が低下しても、そのショックが運転者には伝わりにくく、運転者の運転フィーリングを良好に保つことができる。
偏差判定部57は、第1及び第2判定部61,62を有し、実開度と目標開度との偏差が所定値以上であるか否かを判定する。F/I制御部56は、通常制御を実行しているときに、第1及び第2判定部61,62による各判定の結果に基づいて、通常制御を維持するのか、通常制御から出力低下制御へと移行するのかを判断する。
図4も参照すると、第1判定部61は、スロットルグリップ7の操作位置φが所定位置φ1よりも開き側に位置しているのか、閉じ側に位置しているのかを判定する。この判定のため、第1判定部61はグリップ位置センサ44の入力を参照してもよく、グリップ位置スイッチ45の入力を参照してもよい。
以下、第1判定部61における判定に、操作位置φが所定位置φ1よりも閉じ側に位置しているとオン信号を出力し、そうでなければオフ信号を出力するグリップ位置スイッチ45からの入力を参照するものとする。この所定位置φ1は全閉位置付近に位置し、例えば全開位置を0%、全開位置を100%としたときに所定位置φ1は0%から10%までの範囲に設定される。なお、第1判定部61における判定にグリップ位置センサ44の入力を参照する場合は、エンジン制御システム20からグリップ位置スイッチ45を省略することもできる。
第2判定部62は、スロットル弁22の実開度θ(図4参照)が所定開度θ2(図4参照)よりも開き側に位置しているのか閉じ側に位置しているのかを判定する。所定開度θ2は、上記所定位置φ1(図4参照)に応じて算出され得る目標開度θ1(図4参照)よりも、所定偏差Δθ(図4参照)だけ大きい開度に定められている。この判定のため、第2判定部62はスロットル位置センサ46の入力を参照してもよく、スロットル位置スイッチ47の入力を参照してもよい。スロットル位置スイッチ47の入力を参照する場合、第2判定部62は、スロットル位置スイッチ47からの入力がオン信号であるのかオフ信号であるのかに基づいて、上記判定を行うことができる。スロットル位置センサ46の入力を参照する場合、自動二輪車1の運転状態によって、上記所定偏差Δθ及び所定開度θ2を変更することが可能となる。以下では、所定開度θ2を一定値とし、第2判定部62における判定処理にスロットル位置スイッチ47からの入力が用いられるものとする。なお、このように第2判定部62における判定にスロットル位置センサ46の入力を参照する場合は、エンジン制御システム20からスロットル位置スイッチ47を省略することもできる。
図5は第1及び第2判定部61,62による各判定の結果と、F/I制御部56による判断の結果との対応関係を示している。図5に示すように、操作位置φ及び実開度θがともに閉じ側にあると判定されたとき、及び操作位置φ及び実開度θがともに開き側にあると判定されたときには、F/I制御部56は通常制御を継続して実行する。
第1判定部61により操作位置φが所定位置φ1よりも閉じ側に位置すると判定され、且つ第2判定部62により実開度θが所定開度θ2よりも開き側にあると判定されると、F/I制御部56は出力低下制御を実行する。このとき、実開度と目標開度との偏差は上記所定偏差Δθ以上となる。
このように操作位置φが閉じ側にあるのに対し、実開度θが開き側にある場合、すなわち、運転者からエンジン12の出力を小さくする要求がある一方、エンジン12の出力が大きくなっている場合に、F/I制御部56は出力低下制御を実行する。これにより、スロットル弁22の実開度θを調節する制御とは無関係にエンジン12の出力が低下し、運転者が安定して運転することができる。
また、所定位置φ1は操作位置φが閉じ側に位置するか否かを判定する閾値であり、この所定位置φ1が全開位置付近に設定されている。このため、運転者がエンジン12の出力を低下させる要求が特に高いときであって、エンジン12の実際の出力がその要求よりも大きくなるような場合に、スロットル弁22の実開度θを調節する制御とは無関係に、このような運転者の要求に応えることができる。
第1判定部61により操作位置φが所定位置φ1よりも開き側に位置すると判定され、且つ第2判定部62により実開度θが所定開度θ2よりも閉じ側にあると判定されたときにも、通常制御から出力低下制御へと移行する。このように、運転者がエンジン12の出力を大きくするよう要求しているのに対し、エンジン12の出力がその要求よりも小さくなるような場合においても、エンジンの出力12が低下し、運転者が安定して運転することができる。
なお、本実施形態では、グリップ位置スイッチ45と電子制御ユニット19との間を接続する電線が断線したときには、電子制御ユニット19に、操作位置φが所定位置φ1よりも閉じ側に位置していることを表すオン信号と同じ電圧の信号が入力される。このため、この電線が断線した場合、第2判定部62により実開度θが所定開度θ2よりも開き側にあると判定されると通常制御から出力低下制御へと移行し、実開度θが所定開度θ2よりも閉じ側にあると判定されると通常制御が継続される。
つまり、実際の操作位置φが閉じ側にあって、断線時の信号によっても電子制御ユニット19がその操作位置を誤認しないような場合において、実開度θが閉じ側にあると判定されると通常制御が継続し、実開度θが開き側にあると判定されると出力低下制御へと移行する。前者においては、実際の操作位置に応じた目標開度と、実開度との間の偏差が小さく、運転者の運転フィーリングを安定して保つことができる。後者においては、上記と同様にして、運転者からエンジン12の出力を小さくする要求がある一方、エンジン12の出力が大きくなっている場合に、スロットル弁22の実開度を調節する制御とは無関係にエンジン12の出力が低下し、運転者が安定して運転することができる。
逆に実際の操作位置φが開き側にあって、断線時の信号によって電子制御ユニット19がその操作位置を誤認するような場合において、実開度θが閉じ側にあると判定されると通常制御が継続され、実開度θが開き側にあると判定されると出力低下制御へと移行する。前者においては、運転者の要求とスロットル弁22の実開度とが一致しないものの、その実開度θは閉じ側にあるため、そのときのエンジン12の出力は小さく、運転者は安定して走行することができる。後者においては、断線時に実開度θが開き側にありエンジン12の出力が大きくなっているときに、スロットル弁22の開度の調整と無関係にエンジン12の出力を小さくすることができる。よって、運転者が安定して走行することができるようになる。
また、F/I制御部56は、出力低下制御を開始すると、失火頻度を段階的に高めていくよう、参照する点火パターンを変更する。これにより、通常制御から出力低下制御へと移行してからエンジン12の出力が急低下するのを防ぐことができる。図6(a)及び図6(b)はそれぞれ、出力低下制御が開始されたときに参照される第1の点火パターンを例示しており、図7(a)及び図7(b)はそれぞれ、その後に参照される第2の点火パターンをそれぞれ例示している。
図6(a)及び図6(b)は、第1の点火パターンを例示しており、図中○印は点火燃焼の対象気筒、×印は失火の対象気筒をそれぞれ表している。図6(a)に例示する点火パターンでは、1番気筒(#1)が失火の対象気筒として固定され、それ以外の気筒(#2〜#4)が点火燃焼の対象気筒として固定される。この場合、3回の点火燃焼と1回の失火とからなる燃焼の周期が繰り返され、点火頻度が4分の3(すなわち、失火頻度が4分の1)となる。図6(b)に例示する点火パターンでは、4回の点火燃焼と1回の失火とからなる燃焼の周期が繰り返され、点火頻度が5分の4(すなわち、失火頻度が5分の1)となる。このとき、失火の対象気筒が固定されないため、出力低下制御の実行中における気筒間の温度のバラツキをなくすことができる。図6(a)及び図6(b)に例示する何れの点火パターンを参照したときにも、通常点火パターンよりも点火頻度が小さくなる。このため、出力低下制御が開始すると、通常制御の実行しているときよりも、エンジン12の出力が低下する。
図7(a)に示す第2の点火パターンにおいては、1番及び3番気筒(#1,#3)が失火の対象気筒として固定され、残りの気筒(#2,#4)が点火燃焼の対象気筒として固定される。この場合、2回の点火燃焼と2回の失火とからなる燃焼の周期が繰り返され、点火頻度が2分の1(失火頻度が2分の1)となる。図7(b)に例示する点火パターンでは、3回の点火燃焼と2回の失火とからなる燃焼の周期が繰り返され、点火頻度が5分の3(失火頻度が5分の2)となる。このときも、図6(b)に示す点火パターンと同様、失火の対象気筒が固定されない。図7(a)及び図7(b)に例示する何れの点火パターンが参照されても、第1の点火パターンよりも点火頻度が小さくなる。このため、第2の点火パターンを参照した制御を実行しているときには、出力低下制御の開始時点よりも、エンジン12の出力が低下する。
復帰判定部58は、F/I制御部56がこのような出力低下制御を実行しているときに、スロットル弁22の実開度θ(図4参照)が所定の復帰閾値θ3(図4参照)よりも閉じ側にあるか否かを判定する。復帰判定部58により実開度θが復帰閾値θ3よりも閉じ側にあると判定されると、F/I制御部56は、出力低下制御から通常制御へと移行するまでの間に復帰制御を実行する。
この復帰制御は、出力低下制御において参照された点火頻度が小さい点火パターンを、点火頻度が最大となる通常点火パターンへと戻すに際して、点火頻度が次第に高くなるようにして点火パターンを変更する制御である。この制御を実行することにより、エンジン12の出力が急上昇するのを抑えることができ、運転フィーリングを良好に保つことができる。
なお、実開度θが復帰閾値θ3未満であると判定された場合において、バンク角センサ48から検出される自動二輪車1のバンク角が所定値を超えているときには、出力低下制御から復帰制御への移行を保留するようにしてもよい。また、復帰制御を実行している場合において、同様にしてバンク角が所定値を超えているときには、通常制御への移行を遅らせるようにしてもよい。また、通常制御へと緩やかに復帰させてもよい。この場合、第1の点火パターンよりも点火頻度が大きく、通常点火パターンよりも点火頻度が小さい第3の点火パターンを参照して燃料供給装置24及び/又は点火装置25を制御してもよい。自動二輪車1のバンク角が大きいときにエンジン12の出力が上昇するのを防ぐことができ、運転者が安定して運転することができる。
図4を参照すると、復帰閾値θ3は、上記所定位置φ1に対応して算出され得る目標開度θ1よりも閉じ側の開度である。所定位置φ1は全閉位置付近に位置しているため、復帰閾値θ3もアイドル開度付近の開度となる。F/I制御部56は、出力低下制御へと移行すると、スロットル弁22の実開度がアイドル開度付近まで閉じてエンジン12の出力が大きく低下しているような状況となるまでは、通常制御に復帰しないようになっている。このため、出力低下制御から通常制御への復帰に伴ってエンジン12の出力が大きく変化することが抑えられ、運転フィーリングを良好に保つことができる。
[電子制御ユニット:処理フロー]
次に、電子制御ユニット19が実行するプログラムにより指示される処理の手順に沿って、上記の出力低下制御について説明する。図8に示すように、通常制御が実行されているときには、まず、スロットルグリップ7の操作位置φが所定位置φ1未満(すなわち所定位置φ1よりも閉じ側又は断線時)であるか否かが判定される(ステップS1)。
操作位置φが所定位置φ1未満であると判定されると(S1:YES)、スロットル弁22の実開度θが所定開度θ2未満(すなわち、所定開度θ2よりも閉じ側)であるか否かが判定される(ステップS2)。実開度θが所定開度θ2未満であると判定されると(S2:YES)、通常制御(S10)を継続する。実開度θが所定開度θ2以上(すなわち、所定開度θ2よりも開き側)であると判定されると(S2:NO)、通常制御から出力低下制御(S20)へと移行する。
操作位置φが所定位置φ1以上(すなわち、所定位置φよりも開き側)と判定されると(S1:NO)、実開度θが所定開度θ2以上であるか否かが判定される(ステップS3)。実開度θが所定開度θ2以上であると判定されると(S3:YES)、通常制御を継続する(ステップS10)。実開度θが所定開度θ2未満であると判定されると(S3:NO)、出力低下制御(S20)へと移行する。
図9に示すように、出力低下制御(S20)においては、まず、タイムカウント値が1加算される(ステップS21)。なお、出力低下制御(S20)の開始時点において、タイムカウント値は0に設定される。次に、タイムカウント値が所定値t1を超えているか否かが判定され(ステップS22)、所定値t1未満であれば(S22:NO)、通常点火パターンよりも点火頻度が小さい第1の点火パターン(図6参照)を参照し、燃料供給装置24及び/又は点火装置25の制御を通じて、点火間引き制御を実行する(ステップS23)。
次に、スロットル弁22の実開度θが復帰閾値θ3以上であるか否かが判定される(ステップS24)。実開度θが復帰閾値θ3以上であれば(S24:YES)、ステップS21に戻る。つまり、実開度θが復帰閾値θ3以上の状態が継続しているときには、タイムカウント値が所定値t1に達するまで、ステップS21〜S24の処理が繰り返される。この処理を繰り返すことにより、通常制御を実行しているときと比べてエンジン12の出力を低下させることができる。
タイムカウント値が所定値t1以上であると判定されると(S22:NO)、第1の点火パターンよりも更に点火頻度が小さい第2の点火パターン(図7参照)を参照し、燃料供給装置24及び/又は点火装置25の制御を通じて、点火間引き制御を実行し(ステップS25)、ステップS24に進む。ステップS24に進む。前述同様、実開度θが復帰閾値θ3を超える状態が継続するときには(S24:YES)、ステップS21,S22,S25,S24の処理が繰り返される。この処理を繰り返すことにより、ステップS23を経由する場合と比べ、エンジン12の出力を更に低下させることができる。
実開度θが復帰閾値θ3未満であると判定されると(S24:NO)、通常制御(S10)にリターンする前に、復帰制御(S30)へと移行する。
図10に示すように、復帰制御(S30)においては、タイムカウント値が0にリセットされ(ステップS31)、タイムカウント値が所定値t3未満であるか否かが判定される(ステップS32)。タイムカウント値が所定値t3未満であると判定されると(S32:YES)、例えば第1の点火パターン(図6参照)を参照し、燃料供給装置24及び/又は点火装置25の制御を通じて、点火間引き制御を実行する(ステップS33)。そして、タイムカウント値を1だけ加算し(ステップS34)、ステップS32に戻る。タイムカウント値が所定値t3以上であると判定されると(S33:NO)、通常制御(S10)にリターンする。
図11は図8乃至図10に示す処理を実行したときの点火パターンの推移の一例を示すタイミングチャートである。図11に示すように、通常制御(S10)から出力低下制御(S20)へ移行して出力低下制御(S20)が開始すると、参照される点火パターンが通常点火パターンから第1の点火パターンに変更される。第1の点火パターンを参照した制御は、タイムカウント値が所定値t1に達するのに要する時間T1が経過する間、継続する。時間T1の経過後は、参照される点火パターンが第1の点火パターンから第2の点火パターンに変更される。第2の点火パターンを参照した制御は、実開度θが復帰閾値θ3未満になるまで継続する。実開度θが復帰閾値θ3未満になると、復帰制御(S30)へと移行する。
図示例では、復帰制御(S30)へと移行すると、タイムカウント値が所定値t3に達するのに要する時間T3が経過するまでの間、第1の点火パターンを参照して燃料供給装置24及び/又は点火装置25が制御される。
時間T3は、予め定められた一定値であってもよいし、出力低下制御(S20)の開始時点から復帰制御の開始時点までの経過時間(図示例ではT1+T2)に応じて適宜変更される値であってもよい。また、前述したようにバンク角に応じて変更することもできる。このように設定変更する場合には、復帰制御の実行時間T3を当該経過時間よりも短くすることが好ましい。また、時間T1が経過するまでの間に実開度θが復帰閾値θ3未満となったときには、時間T3(すなわち、設定値t3)を0とし、即座に通常制御(S10)にリターンしてもよい。
図11においては、図7に示すステップS33の復帰パターンとして、第2の点火パターンを参照する制御が行われたときには、第1の点火パターンを第1点火パターンに従って制御するとし、失火頻度を次第に小さくするようにして(点火頻度を次第に大きくするようにして)、出力低下制御を通常制御へと復帰させるようにしている。これにより、エンジン12の出力が急上昇するのを避けることができ、運転フィーリングに違和感を与えることがない。
これまで、本発明の実施形態について説明したが、上記構成は一例を示すものであり、本発明の範囲内で適宜変更可能である。例えば、上記実施形態においては目標開度と実開度の所定偏差Δθが一定値であるとしたが、所定偏差Δθは運転状態に応じて可変に設定されてもよい。
ここで、スロットル弁は弁体を付勢するバネを有し、外力が付与されていないときには開度が所定値となるよう弁体が付勢される。弁体は弁アクチュエータによって付勢力に抗して駆動され、これによりスロットル弁の実開度が変更される。目標開度が決定されると、弁アクチュエータによりスロットル弁が駆動されて実開度が追従していくが、弁アクチュエータのイナーシャやスロットル弁のバネの付勢力などの影響のため、実開度の変化は目標開度の変化に対し過渡的な遅れを伴う。逆に、スロットル弁の実開度の変化の遅れを小さくしようとすると、目標開度に向かって実開度が変化したときに、その実開度が目標開度を超えて変化する、所謂オーバーシュートの発生を避けることが難しい。
このような事情から、所定偏差Δθを運転状態に応じて可変に設定する際には、例えば、所定偏差Δθは、目標開度の変化率が大きいときほど大きい値に設定されてもよい。目標開度の変化率が大きいときには、目標開度の変化に対する実開度の変化の遅れが発生する可能性が高い。このような状況になると所定偏差Δθが大きくなるようにすれば、単純に実開度の変化の遅れに起因して小さな偏差が生じただけの場合に、エンジン12の出力が小さくなるのを避けることができる。このようにして所定偏差Δθを設定する際には、次式(1),(2)に基づいて所定偏差Δθを算出してもよい。
Δθ=k1×Δθtarget(n)+C1 ・・・(1)
Δθtarget(n)=Δθtarget(n-1)+(Δθtarget(n)−Δθtarget(n-1))×K1 ・・・(2)
ここで、Δθtargetは目標開度の変化率を示し、(n)は時点tnでサンプリングされた値であることを示し、k1,K1は係数を示し、C1は定数を示し。なお、目標開度の変化率が大きいときの追従遅れによって生じ得る偏差は走行試験などにおいて予め把握可能であり、k1,C1は、所定偏差Δθがこの予め把握可能な遅れにより生じ得る偏差以上とするような所定値に設定されることが好ましい。
また、K1は0以上1以下の値に設定される。上記式(2)では、一次遅れ演算を用いて目標開度の変化率を算出するようにし、当該一次遅れ演算により算出された目標開度の変化率に基づいて所定偏差Δθが算出されるようになっている。このため、目標開度の変化率が継続的に大きくなる場合に所定偏差Δθが大きくなる。これにより、目標開度の変化率が瞬間的に大きな変化があっても、所定偏差Δθがこれに敏感に追従しなくなり、当該瞬間的な変化に基づいてエンジンの出力抑制が不意に終了したり不意に開始するのを避けることができる。
また、所定偏差Δθは、目標開度と実開度との偏差が大きいときほど大きい値に設定されてもよい。目標開度と実開度との間の偏差が大きいときには、実際に目標開度の変化に対して実開度の変化が遅れているとき、或いは実開度にオーバーシュートが発生しているときなどの状態であると考えられる。このような状況になると所定偏差Δθが大きくなるようにしているため、単純に実開度の変化の遅れやオーバーシュートに起因して小さな偏差が生じているような場合に、出力が小さくなるのを避けることができる。このようにして所定偏差Δθを設定する際には、次式(3),(4)に基づいて所定偏差Δθを算出してもよい。
Δθ=k1×εθ(n)+C1 ・・・(1)
εθ(n)=εθ(n-1)+(εθ(n)−εθ(n-1))×K2 ・・・(2)
ここで、εθは目標開度と実開度との偏差を示し、(n)は時点tnでサンプリングされた値であることを示し、k2,K2は係数を示し、C2は定数を示す。目標開度に対する実開度の追従遅れにより生じ得る偏差、及びオーバーシュートにより生じ得る偏差も走行試験などにおいて予め把握可能であり、k2,C2は、所定偏差Δθがこの予め把握可能な遅れにより生じ得る偏差以上となるような値に設定されることとなる。
また、K2は0以上1以下の値に設定される。上記式(4)においても、一次遅れ演算を用いて目標開度の変化率を算出するようにし、上記式(3)において、当該一次遅れ演算により算出された目標開度の変化率に基づいて所定偏差Δθが算出される。これにより、偏差が瞬間的に拡大するようなことがあっても、所定偏差Δθがこれに敏感に追従しなくなり、当該瞬間的な変化に基づいてエンジンの出力抑制が不意に終了したり不意に開始するのを避けることができる。
以上のように所定偏差Δθが変更されることにより、単に実開度が目標開度に対して正確に追従していないだけで、出力が低下することを避けることができる。また、このような遅れに伴う小さな偏差が生じてもスロットル開度の目標開度の補正をせず、実開度が目標開度に追従するのを待機することになる。実開度が目標開度に追従しようとしている最中に目標開度の補正が無理に行われなくなるため、結果的に本来運転者がスロットルグリップで入力した要求に対応した開度となるようスロットル装置を制御することができるようになる。
本発明は、スロットル弁の実開度と目標開度との偏差が大きくなっても、安定して走行することができるという作用効果を奏し、例えば自動二輪車、四輪車、小型滑走艇などの種々の乗物に適用可能である。
1 自動二輪車
7 スロットルグリップ(入力部材)
12 エンジン
15 スロットル装置
19 電子制御ユニット(制御装置)
20 エンジン制御システム
21 吸気管
22 スロットル弁
23 弁アクチュエータ
24 燃料供給装置
25 点火装置
41 グリップ位置センサ(操作位置検出装置;操作位置センサ)
42 グリップ位置スイッチ(操作位置検出装置;操作位置スイッチ)
43 スロットル位置センサ(スロットル位置検出装置)
44 スロットル位置スイッチ(スロットル位置検出装置)
51 入力部
52 目標開度算出部
53 偏差算出部
55 弁駆動制御部
56 F/I制御部(出力低下制御部)
57 偏差判定部
58 復帰判定部
60 第1判定部
61 第2判定部

Claims (11)

  1. エンジンの気筒の吸気量を調節するスロットル弁及び前記スロットル弁を駆動する弁アクチュエータを有するスロットル装置と、
    前記エンジンの気筒に対する点火を行う点火装置と、
    前記エンジンの気筒に対する燃料供給を行う燃料供給装置と、
    運転者により操作される入力部材の操作位置を検出する操作位置検出装置と、
    前記スロットル弁の実開度を検出するスロットル位置検出装置と、
    前記操作位置検出装置により検出された前記操作位置に応じて前記スロットル弁の目標開度を求め、前記スロットル位置検出装置により検出された前記実開度が前記目標開度となるように前記弁アクチュエータを制御するフィードバック制御を実行する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記操作位置検出装置により検出された前記操作位置が所定位置よりも閉側に位置しているか否かを判定する第1判定部と、
    前記実開度が前記所定位置に対応する前記目標開度よりも大きい値である所定開度よりも開側に位置しているか否かを判定する第2判定部と
    前記第1判定部により前記操作位置が前記所定位置よりも閉側に位置していると判定さ且つ前記第2判定部により前記実開度が前記所定開度よりも開側に位置していると判定されると、前記フィードバック制御を継続しつつ前記点火装置及び前記燃料供給装置の少なくとも一方を制御して前記エンジンの出力を低下させる出力低下制御を実行する出力低下制御部と、を有していることを特徴とするエンジン制御システム。
  2. 前記入力部材が略全閉位置にある状態を0%とし、前記入力部材が略全開位置にある状態を100%としたときに、前記所定位置は0%以上10%以下に設定されている請求項に記載のエンジン制御システム。
  3. 前記操作位置検出装置が、前記操作位置を検出する操作位置センサと、前記操作位置が前記所定位置よりも閉側にあるときにその検出信号としてオン信号を出力し且つ開側にあるときにその検出信号としてオフ信号を出力する操作位置スイッチと、を備え、
    前記第1判定部は、前記操作位置スイッチからの検出信号に基づいて、前記操作位置が前記所定位置よりも閉側に位置しているか否かを判定することを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジン制御システム。
  4. 前記操作位置スイッチと前記制御装置とを接続する電線が断線したときには、前記制御装置に前記操作位置スイッチからの検出信号として前記オン信号が入力されることを特徴とする請求項に記載のエンジン制御システム。
  5. エンジンの気筒の吸気量を調節するスロットル弁及び前記スロットル弁を駆動する弁アクチュエータを有するスロットル装置と、
    前記エンジンの気筒に対する点火を行う点火装置と、
    前記エンジンの気筒に対する燃料供給を行う燃料供給装置と、
    運転者により操作される入力部材の操作位置を検出する操作位置検出装置と、
    前記スロットル弁の実開度を検出するスロットル位置検出装置と、
    前記操作位置検出装置により検出された前記操作位置に応じて前記スロットル弁の目標開度を求め、前記スロットル位置検出装置により検出された前記実開度が前記目標開度となるように前記弁アクチュエータを制御するフィードバック制御を実行する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記実開度と前記目標開度との偏差が所定値以上であるときに前記フィードバック制御を継続しつつ前記点火装置及び前記燃料供給装置の少なくとも一方を制御して前記エンジンの出力を低下させる出力低下制御を実行する出力低下制御部と、
    前記出力低下制御の実行中に、前記スロットル弁の実開度が復帰閾値よりも閉側にあるか否かを判定する復帰判定部と、を有し、
    前記復帰閾値は前記目標開度よりも閉側に設定されており、
    前記出力低下制御部は、前記復帰判定部により前記実開度が前記復帰閾値よりも閉側にあると判定されると、前記点火装置及び前記燃料供給装置の制御パターンを通常のパターンに復帰させる復帰制御を実行することを特徴とすエンジン制御システム。
  6. 前記出力低下制御部が前記出力低下制御において点火間引き制御を実行する場合において、前記出力低下制御部は、前記復帰制御において、所定時間をかけて失火頻度を次第に低くしながら通常の点火パターンに復帰させることを特徴とする請求項に記載のエンジン制御システム。
  7. 前記所定値は、目標開度の変化率が大きいときほど大きい値に設定されることを特徴とする請求項5又は6に記載のエンジン制御システム。
  8. 前記所定値は、目標開度に対する実開度の偏差が大きいときほど大きい値に設定されることを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載のエンジン制御システム。
  9. 前記制御装置は、
    前記操作位置検出装置により検出された前記操作位置が所定位置よりも閉側に位置しているか否かを判定する第1判定部と、
    前記実開度が前記所定位置に対応する前記目標開度よりも大きい所定開度よりも開側に位置しているか否かを判定する第2判定部と、を有し、
    前記出力低下制御部は、前記第1判定部により前記操作位置が前記所定位置よりも閉側に位置していると判定され且つ前記第2判定部により前記実開度が前記所定開度よりも開側に位置していると判定されると、前記偏差が前記所定値以上であるとして前記出力低下制御を実行することを特徴とする請求項5乃至8のいずれか1項に記載のエンジン制御システム。
  10. 前記出力低下制御部は、前記出力低下制御において点火間引き制御を実行することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のエンジン制御システム。
  11. 前記出力低下制御部は、前記点火間引き制御の開始直後には第1の点火パターンに従って前記点火装置及び前記燃料供給装置を制御して点火を間引き、前記点火間引き制御の開始時点から所定時間の経過後には第1の点火パターンよりも失火頻度を高めた第2の点火パターンに従って前記点火装置及び/又は前記燃料供給装置を制御して点火を間引くことを特徴とする請求項10に記載のエンジン制御システム。
JP2009288175A 2009-12-18 2009-12-18 エンジン制御システム Active JP5271888B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009288175A JP5271888B2 (ja) 2009-12-18 2009-12-18 エンジン制御システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009288175A JP5271888B2 (ja) 2009-12-18 2009-12-18 エンジン制御システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011127550A JP2011127550A (ja) 2011-06-30
JP5271888B2 true JP5271888B2 (ja) 2013-08-21

Family

ID=44290387

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009288175A Active JP5271888B2 (ja) 2009-12-18 2009-12-18 エンジン制御システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5271888B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101371456B1 (ko) * 2011-11-30 2014-03-11 현대자동차주식회사 가변 흡기시스템과 그것의 제어장치 및 방법
AT515866B1 (de) 2014-06-04 2016-03-15 Ge Jenbacher Gmbh & Co Og Verfahren zur Regelung einer Brennkraftmaschine

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3801841B2 (ja) * 2000-05-23 2006-07-26 三菱電機株式会社 内燃機関の燃料制御装置
JP4290950B2 (ja) * 2001-10-19 2009-07-08 ヤマハ発動機株式会社 自動二輪車の転倒検出装置
JP4412177B2 (ja) * 2005-01-11 2010-02-10 株式会社デンソー 内燃機関の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011127550A (ja) 2011-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5926095B2 (ja) 自動二輪車用トラクション制御装置
US8244443B2 (en) Slip suppression control system for vehicle
US9008938B2 (en) Control system in vehicle
US9227603B2 (en) Traction control system in a vehicle, vehicle including traction control system, and traction control method
US8180550B2 (en) Slip suppression control system for vehicle
JP5075021B2 (ja) 乗物
US7938749B2 (en) Control system and vehicle
US9482170B2 (en) Deceleration control system in a vehicle, vehicle including a deceleration control system, and deceleration control method
US6343586B1 (en) Control apparatus and method of internal combustion engine installed on a motor vehicle
JP5287818B2 (ja) エンジンの制御装置
US8554439B2 (en) Slip suppression control for a motorcycle with an on/off input device
US7846062B2 (en) Control system and vehicle including the same
US11529943B2 (en) Quickshifter-equipped vehicle control unit and quickshifter-equipped motorcycle
JP2007092623A (ja) レジャービィークル用エンジン
JP2010247681A (ja) 車両制御装置
US8433489B2 (en) Transmission control system with adjustable clutch disconnection and vehicle including same
JP2017072073A (ja) 出力制御装置
US8826885B2 (en) Fuel injection control system
JP6913607B2 (ja) オートダウンシフト機能付き乗物
JP5271888B2 (ja) エンジン制御システム
JP5798387B2 (ja) 騎乗型車両の発進制御装置
US8909451B2 (en) Motorcycle including traction control
JP5293717B2 (ja) エンジンの制御装置
JP2007303298A (ja) 鞍乗型車両
EP2530288B1 (en) Activation determining system for oxygen sensor

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120618

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130326

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130328

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130417

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130513

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5271888

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250