JP5271077B2 - 時間変調されたコントラストの向上を備えた造影剤を伴うmri - Google Patents

時間変調されたコントラストの向上を備えた造影剤を伴うmri Download PDF

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Description

本発明は、磁気共鳴画像法(magnetic resonance imaging)(MRI)に関係する。より詳しくは、本発明は、コントラストが向上させられたエリアにおける改善された信号対雑音比、向上させられてないエリアにおける強く抑制された所望されてない信号、及び、低減された、動作のアーチファクトのような、アーチファクトを備えた画像に至るMRIに関係する。
磁気共鳴画像法(MRI)は、医学における主要な画像化の技術の一つであり、且つ、分子の画像化のための主要な担い手の一つである。画像は、患者へ強い磁場、磁場の勾配、及び相関させたRF照射を印加することによって得られる。画像化の過程の間に、固有の磁気モーメントを備えた原子核、人間の体内においてはほとんど水及び脂肪の分子の水素原子(陽子)が、それら原子核は、磁気双極子と同様に作用するが、RF放射によって励起されたものになる。RF照射が、停止させられるとき、励起された殻の緩和が、RF信号の自然放出を引き起こす。印加された磁場の勾配の結果として、この放出されたRF信号における周波数は、空間的な情報を含有し、且つ、画像を構築するために使用され得る。
時々、異なる組織の間のMRIのコントラストにおける差異は、満足な臨床の情報を得るには、十分ではなく、且つ、MRI造影剤が、そのとき使用される。現今では、MRIにおける造影剤(contrast agent)(CA)の使用は、発達している。現行の造影剤は、(超)常磁性の材料を含み、それら材料は、近くの水のH核の緩和過程に影響し、且つ、そのようにして、画像のコントラストの局所的な変化に至る。しかしながら、造影剤の投与の後には、コントラストにおける変化は、制御されない。それは、ほとんど、造影剤の濃度に依存し、その濃度は、次には、それの体内分布に依存する。このように、現行のMRI造影剤によるコントラストの向上は、患者毎に異なるものであり、且つ、低すぎるか又は高すぎるコントラストを備えた画像、より長い測定時間、不必要な多い用量の造影剤、及び、もしかすると不利な健康の効果に至り得る。
ほとんどの場合には、コントラストの向上のエリアは、造影剤を使用することなくすでに存在する顕著なMRIのコントラストを備えたエリア内に又はその近くに位置させられる。従って、造影剤の取り込みを伴ったエリアを正確に局在化させるために、又は、ある一定のエリアにおける造影剤の取り込みの量を定量化するために、コントラストが向上させられた画像は別として、同様に参照の画像を取得することは、必要なことである。この参照の画像を、コントラストが向上させられた画像から予め存在するコントラストを減ずるために、使用することができる。現行で使用される造影剤では、コントラストの向上を、投与の後に、オフに切り替えることができない。このように、参照の画像は、造影剤の投与より先に、又は、通常では数時間から数日かかる、組織からの排泄の後に、獲得される必要がある。
コントラストが向上させられた画像は、例えば、造影剤の取り込みの速度に依存する、リンパ節におけるマクロファージに媒介されたコントラストの取り込みを可能にするために、必然的に、数分だけ(通常の臨床の行為)又は多くの時間若しくは多くの日にちさえ、参照の画像に遅れをとる。分子の画像化の場合には、例えば、この遅延時間は、数時間又は数日であることが、期待される。これらの遅延時間の間における患者の変位は、相当なものであり、且つ、不整合な参照の画像の減法は、定量化において大きい誤差を引き起こす。特に、ターゲット化された分子の画像化のような、少ない造影剤の取り込みの場合には、これらの誤差は、現実のコントラストの向上を容易に超過し得る。よって、正確な定量化は、困難なことであるか又は不可能でさえある。例えば、ターゲット化された分子の画像化の場合には、造影剤は、関心のある疾患についてのターゲット分子の受容体へ結び付く必要があり且つその後結び付けられなかった造影剤が体の残りから追い出される必要がある、ターゲット化する配位子を含む。この全体の過程は、数時間から数日さえかかり、且つ、CAの結び付きの後の画像がいずれの形態学的な情報をも含まないものであるので、投与より先に参照の画像を獲得することは、目下の事情では本質的なことである。」
このようにMRIの画像化の間に起こることがある問題は、患者の、及びこのように、体の、動作のものであり、動作のアーチファクトを引き起こす。これらの動作のアーチファクトは、画像化のシーケンスの間に、完全な体の動作によって、又は、体の一部、例.患者の腕若しくは脚、の動作によって、引き起こされ得る。画像化のシーケンスの間における体の全体の動作は、一般に、位相コード化の方向におけるゴースト像を備えた画像の全体の不鮮明に帰着する。画像化された対象の小さい部分の移動は、画像にわたる対象のその小さい部分の不鮮明に帰着する。
本発明の目的は、コントラストの向上の改善された検出能を備えた画像に至る磁気共鳴画像法(MRI)を行うためのデバイス及び方法を提供することである。
上記の目的は、本発明に従った方法及び装置によって、成し遂げられる。
本発明の特定の及び好適な態様は、添付する独立及び従属請求項に述べられたものである。従属請求項の特徴は、独立請求項の特徴と、及び、適切なものとして且つ単に請求項に明示的に述べられたものとしてではなく他の従属請求項の特徴と、組み合わせられることもある。
第一の態様において、本発明は、MRIの画像化のための方法を提供し、その方法は、
− 患者による造影剤の投与の後に、
− 第一の外部の刺激を前記の造影剤へ適用した後に、患者の体の少なくとも一部の参照のMRIの画像の少なくとも一部を獲得すること、
− 第二の外部の刺激を前記の造影剤へ適用した後に、患者の体の少なくとも一部のコントラストが向上させられたMRIの画像の少なくとも一部を獲得すること、及び
− コントラストが向上させられたMRIの画像と参照の画像との間の比較、例.差異、から体の部分における造影剤の効果、例.存在、を決定すること
:を含む。
第一の及び第二の外部の刺激は、好ましくは、相互に異なるものである。本発明の実施形態に従って、第一の外部の刺激は、第一のRFの飽和パルスを適用することを含むことがあり、且つ、第二の外部の刺激は、第二のRFの飽和パルスを適用することを含むことがあり、第一の及び第二のRFの飽和パルスは、前記のRFの飽和パルスのパワー、オフセット周波数、形状、多重度、区間の持続時間の少なくとも一つにおいて相互に異なる。例えば、一つの実施形態において、第一の外部の刺激は、造影剤をオンに切り替えないために、ゼロの振幅を備えた刺激、即ち、実際には、全く刺激無し、であることがある。代替の実施形態においては、第一の及び第二の外部の刺激は、少なくとも一つの異なるパラメーター、例.異なる周波数を有することがある。
さらには、本発明は、MRIの画像化のための方法を提供し、その方法は、
− 画像を又は画像の一部を繰り返して獲得すること、これにより、前記の造影剤へ時間変動する外部の刺激を適用することによって時間内に造影剤のコントラストの向上を故意に変調すること、を含み、時間変動する外部の刺激は、知られた時間経過を有し、
− その後に、各々の画像又は画像の部分を別々に構築すること、
− 別々に構築された画像から、各々の画像又は画像の各々の部分の強度の時間経過を決定すること、及び、
− 外部に適用された刺激の知られた時間経過と強度の時間経過を相関させること、又は、外部の刺激における変化の結果としてのコントラストの向上の動的な応答に影響する組織パラメーターを抽出するために強度の時間経過を使用すること
:を含む。
本発明は、患者の体の少なくとも一部の参照のMRIの画像の少なくとも一部が獲得され且つ患者の体の少なくとも一部のコントラストが向上させられたMRIの画像の少なくとも一部が獲得されるタイプの造影剤の患者への投与の後で、またMRIの画像化のための方法を提供し、その方法は、
− 参照のMRIの画像の少なくとも一部の獲得のために:前記の造影剤についての第一の外部の刺激を活性化させること、
− コントラストが向上させられたMRIの画像の少なくとも一部の獲得のために:前記の造影剤についての第二の外部の刺激を活性化すること、及び
− コントラストが向上させられたMRIの画像と参照の画像との間における比較、例.差異、から、体の一部における造影剤の効果、例.存在、を決定すること
:を含む。
第一の及び第二の外部の刺激は、好ましくは、相互に異なるものである。一つの実施形態において、第一の外部の刺激は、造影剤をオンに切り替えないために、ゼロの振幅を備えた刺激、即ち、全く刺激無し、であることがある。代替の実施形態においては、第一の及び第二の外部の刺激は、少なくとも一つの異なるパラメーター、例.異なる周波数、を有することがある。
本発明の方法は、コントラストの向上の改善された検出能、高い信号対雑音比を備えた、及び、低減された動作のアーチファクトを備えた、MRIの画像に至る。本発明の実施形態に従って、本発明の方法と共に使用されるものである適切な造影剤は、核スピン及び核スピンの共鳴周波数を有する少なくとも一つの交換可能な実体を含むことがある。交換可能な実体は、例えば、陽子、水の分子、又は、リン酸塩及び/又はリン酸エステル基であることがある。
本発明の実施形態において、交換可能な実体は、第一の及び第二の交換可能な位置を有することがあり、ここで、MRIの画像化の間に、交換可能な実体が、第一の交換可能な位置から第二の交換可能な位置まで変化し、これにより、それの核スピンの共鳴周波数における変化を誘起する。
本発明に従った特定の実施形態において、造影剤は、CESTの造影剤であることがある。例えば、造影剤は、Yb−DOTAM−G3の錯体であることがあり、その錯体は、担体としてのPPIのデンドリマーへ共有結合的に付けられたYb−DOTAMの常磁性の錯体で形成される。この分子の利点は、MRIの技術の感度の増加に至る、約112個の交換可能な陽子を含むというものである。
本発明の実施形態に従って、時間変動する外部の刺激は、RFの飽和パルスを適用することによって、行われることがあり、これにより、コントラストの向上を変調するための前記のRFの飽和パルスのパワー、オフセット周波数、形状、多重度、持続時間、又は区間の少なくとも一つを変動させる。RFの飽和パルスは、整形されたRFパルス、複合のRFパルス、RFパルスの系列、連続波のRFの照射、又はそれらの組み合わせを含むことがある。
本発明の実施形態において、コントラストの向上は、コントラストの向上をオン及びオフに切り替えることによって、変調されることがある。
第二の態様において、本発明は、MRIの画像化を行うためのデバイスを提供する。そのデバイスは、
− 患者へ投与された造影剤のコントラストの向上を変調するための外部の刺激を適用するための手段、
− 前記の造影剤へ第一の外部の刺激を適用した後に患者の体の少なくとも一部の参照のMRIの画像の少なくとも一部を獲得するための且つ前記の造影剤へ第二の外部の刺激を適用した後に患者の体の少なくとも一部のコントラストが向上させられたMRIの画像の少なくとも一部を獲得するための手段、及び、
− コントラストが向上させられたMRIの画像と参照の画像との間における比較、例.差異、から体の部分における造影剤の効果、例.存在、を決定するための計算する手段
:を含む。
本発明は、さらには、MRIの画像化を行うためのデバイスを提供し、そのデバイスは、
− 時間変動する外部の刺激の形成のための、パラメーターのデータ、例.強度の経過、を入力するための入力手段、
− 時間変動する外部の刺激が、入力としてのパラメーターのデータ、例.強度の経過、に基づいたものであるようなものである、造影剤のコントラストの向上を変調するための時間変動する外部の刺激を適用するための手段、
− 各々の画像又は画像の部分を別々に構築するための画像を発生させる手段、
− 各々の構築された画像又は画像の部分の強度の時間経過を決定するための第一の計算する手段、及び、
− 外部に適用された時間変動する刺激の知られたパラメーターのデータ、例.強度の経過、と前記の決定された強度の時間経過を相関させるための又は外部の刺激における変化の結果としてのコントラストの向上の動的な応答に影響する組織パラメーターを抽出するために決定された強度の時間経過を使用するための第二の計算する手段
:を含む。
本発明の実施形態に従って、時間変動する外部の刺激を適用するための手段は、時間変動するRFの飽和パルスを適用するためのRFパルスを発生させる手段であることがある。RFの飽和パルスは、整形されたRFパルス、複合のRFパルス、RFパルスの系列、連続波のRF照射、又はそれらの組み合わせを含むことがある。
本発明の実施形態においては、第一の計算手段及び第二の計算手段は、コンピューターの部分であることがある。
本発明は、さらには、コンピュータープログラムプロダクトを提供し、そのプロダクトは、処理デバイスにおいて実行されたとき、本発明の方法のいずれをも行う。
本発明は、さらには、本発明のコンピュータープログラムを記憶する機械で読み取り可能なデータ記憶デバイス及びMRIの画像化のデバイス用の制御器を開示し、制御器は、時間変動する外部の刺激の形成に関係するデータを得るための手段、及び、得られたデータに従って造影剤へ時間変動する外部の刺激を適用するための手段を制御するための制御手段を含む。
本発明の上記の及び他の特性、特徴及び利点は、添付する図面と併せて理解される、次に続く詳細な説明から明らかになると思われ、それら図面は、一例として、本発明の原理を図解する。この記載は、本発明の範囲を限定することなく、例のみの目的で与えられる。以下に引用された参考図は、添付された図面を指す。
異なる図において、同じ符号は、同じ又は類似の要素を指す。
本発明を、特定の実施形態に関して、且つ、ある一定の図面を参照して、記載することにするが、本発明は、それらに限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。特許請求の範囲におけるいずれの符号も、その範囲を限定するものとして解釈されないものとする。記載された図面は、単に概略的なものであり、且つ、限定しないものである。図面において、要素のいくつかの大きさは、誇張されることがあり、且つ、図解の目的のために一定の縮尺で描かれたものではない。用語“を含む”が、本記載及び特許請求の範囲において使用される場合、それは、他の要素又はステップを排除するものではない。単数の名詞を指すとき不定冠詞又は定冠詞、例.“ある”、“その”が使用される場合、これは、他に何かが具体的に述べられない限り、複数のその名詞を含むものである。
さらには、本記載において、及び、特許請求の範囲において、用語、第一の、第二の、第三の、及び同様のものは、類似の要素の間で区別するために使用され、且つ、必ずしも連続した又は経時的な順序を記述するために使用されるものではない。そのように使用される用語が、適切な状況の下で交換可能であること、及び、ここに記載された本発明の実施形態が、ここに記載された又は図解された以外の順序で動作の可能なものであることは、理解されることである。
特許請求の範囲において使用される、用語“を含む”が、その後に列挙される手段に制限されるものとして解釈されるべきではないことは、注意されることである;それは、他の要素又はステップを排除するものではない。このように、それは、言及したような、述べられた特徴、整数、ステップ、又は構成成分の存在を条件として指定するものとして解釈されるものであるが、一つ以上の他の特徴、整数、ステップ、若しくは構成成分、又はそれらの群の存在又は付加を予め除外するものではない。このように、表現“手段A及びBを含むデバイス”の範囲は、構成成分A及びBのみからなるデバイスに限定されるべきではない。それは、本発明に関して、デバイスの単に関連性のある構成成分がA及びBであることを意味する。
本発明は、コントラストが向上させられたエリアにおける高い信号対雑音比(signal-to-noise ratio)(SNR)、向上させられてないエリアにおける強く抑制された所望されてない信号、及び、低減された、例.動作のアーチファクトのような、アーチファクトを備えた画像に至る、磁気共鳴画像法(MRI)を行うための方法及びデバイスを提供する。本発明に従って、これは、時間変調されたコントラストの向上を使用することによって、達成される。本発明の第一の態様において、MRIを行うための方法が、提供される。知られた先行技術のMRIの方法における場合であるもののように、二つの画像、即ち、造影剤の取り込みの後に取得された一つのコントラストが向上させられた画像及び造影剤の取り込みの前に取得された一つの参照の画像の代わりに、本発明は、造影剤の取り込みのみの後に、少なくとも二つの画像、例えば、時系列の画像又は画像の部分を獲得し、ここで、コントラストの向上は、所定のプロトコルに従って、且つ、例.時間変動するRF(無線周波数(radio frequency))の飽和パルス(後続のものを参照のこと)のような、時間変動する外部の刺激の結果として、時間内に故意に変動させられるか又は変調させられる。“画像の一部”で、例えば、一つ以上のスライス、マルチスライスの獲得の一部、又は、k空間における一つ以上の線が意味されることがある。少なくとも二つの画像は、体の一部の参照のMRIの画像及びコントラストが向上させられたMRIの画像、得られるものである画像の全ての部分について参照の画像及びコントラストが向上させられた画像が獲得されるまでの体の一部の参照のMRIの画像の部分及びコントラストが向上させられた画像の部分の系列;又は画像若しくは画像の部分の時系列を含むことがある。
従って、本発明に従った方法は、コントラストを時間内に変調することができる造影剤の使用をする。このような造影剤の例は、コントラストが、例.RFパルスのプロトコルを適用することによって向上が時間内に変調されることがある薬剤である。従って、本発明の方法と共に適用されることがある適切な造影剤は、核スピン及び核スピンの共鳴周波数を有する、例.陽子、リン酸塩及び/又はリン酸エステル基、水の分子のような、少なくとも一つの交換可能な実体を含むべきであり、それら造影剤は、例.適切なRFパルスのプロトコルで、一時的に飽和させられることがある。交換可能な実体で、第一の交換可能な位置及び第二の交換可能な位置を有する実体が、意味され、ここで、MRIの実験の間に、交換可能な実体は、第一の位置から第二の位置まで変化し、これにより、それの核スピンの共鳴周波数における変化を誘起する。第一の交換可能な位置から第二の交換可能な位置まで変化することによって、交換可能な実体は、このように、それらがあるところに、即ち、第一の交換可能な位置に又は第二の交換可能な位置に、依存する、異なる信号、即ち、異なる核スピンの共鳴周波数を発生させるべきである。画像の強度が変化し且つMRIの方法の感度が交換可能な実体の磁気飽和の及び化学交換の速度の程度に依存すると、造影剤が、より多くの交換可能な実体を含めば含むほど、画像の強度の変化、例.コントラスト、及び、本発明の第一の態様に従ったMRIの方法の感度が、より良好なものになることになるので、好ましくは、造影剤は、できるだけ大きい数、即ち、10個まで、例えば112個、の交換可能な実体を含むことがある。さらには、交換可能な実体は、画像を発生させるために使用されたスピンの共鳴周波数、例.陽子の画像化の場合における水のピーク、から良好に離れた核スピンの共鳴周波数を有するべきである。
本発明の第一の態様の実施形態に従った方法を、以後に詳細に議論することにする。第一のステップにおいて、コントラストの向上が、時間変動する外部の刺激の結果として、時間内に故意に変調される一方で、画像又は画像の部分が、繰り返して、即ち、二回よりも多く、獲得され、その刺激は、例えば、適切な造影剤の交換可能な実体を飽和させるための時間変動するRFの飽和パルスであることがある。画像の部分は、一つ以上のスライス、マルチスライスの獲得の一部、k空間における一つ以上の線、・・・・であることがある。そして、本方法の上記第一のステップは、画像の全ての部分が繰り返して獲得されてしまうまで、繰り返されることがある。交換可能な実体は、例えば、水素原子又は陽子、リン酸塩及び/又はリン酸エステル基、水の分子、又はいずれの他の適切な交換可能な実体でもあることがある。
次のステップにおいて、あらゆる画像又は画像のあらゆる部分は、別々に再構築される。これは、空間的な方向におけるフーリエ(Fourier)変換を適用することによって、されることがある。非デカルトのサンプリング、例.径方向のもの、の場合には、データは、フーリエ変換を適用する前に、最初にデカルトの格子に置かれる。また、投影の再構築のような、再構築の他の手段、又は異なる方法の組み合わせを、使用することができる。そして、強度の時間経過、即ち、時間の関数としての画像の強度の変動は、画像又は画像の部分のシーケンスについて、ピクセル毎に又はボクセル毎に、外部に適用された変調の知られた時間経過と相関させられる。この相関は、統計的な分析の手段によって、例えば、スチューデントのt検定、相互相関、又は時間的な統計量を使用することによって、行われることがある。これが、画像における全てのピクセルについて又は全てのボクセルについてなされるとすれば、いわゆる確率マップが、得られる。この確率マップにおけるピクセル又はボクセルの高い値は、このピクセル又はボクセルにおける造影剤の存在についての高い確率を意味し、低い値は、低い確率を意味する。相関分析に代わって、時間領域に沿ったフーリエ変換が、変調周波数を抽出するために、適用されることがある。
上述した方式において、正常な時間で平均したものと比較すると、擬似的な時間変動が顕著に抑制されるので、造影剤の検出は、改善される。
本発明の第一の態様の好適な実施形態において、時間変調されたコントラストの向上の方法が、化学交換飽和移動(chemical exchange saturation transfer)(又はCEST)の造影剤を使用することによって、適用される。CEST造影剤の場合には、少なくとも一つの交換可能な実体は、陽子であることがある。CEST剤は、数年の間に知られたものであり、且つ、J.Mag.Res.143,79(2000)においてK.M.Ward、A.H.Aletras、及びR.S.BalabanによってMRIの造影剤として最初に提唱されたものである。CESTは、造影剤の分子における特異的な水素核の磁化を選択的に飽和させるために使用されるRFの信号に基づいたものである。すでに議論したように、CEST剤は、本発明に従って、結果として生じる画像の増加させられた強度を得るために、複数の、好ましくはできるだけ多数の、1012個までの、好ましくは1014個までの、なおもさらに好適なのは1016個までの、交換可能な陽子を含むことがある。さらには、CEST造影剤の交換可能な陽子は、画像を発生させるために使用されたスピン共鳴周波数、例.陽子の画像化の場合における水のピーク、から良好に離れた共鳴周波数を有するべきである。
CEST剤の利点は、画像のコントラストを、自由自在にオン及びオフに切り替えることができるというものである。さらには、適当なRFの信号での予備飽和によってコントラストの向上を与えるためだけのCEST剤は、知られたものである。これは、参照の画像及びコントラストが向上させられた画像を、それぞれ、オフの共鳴の予備飽和を使用する又は使用しない及びオンの共鳴の予備飽和を使用することによって、最小限の時間の遅延で獲得することができることを意味する。
本発明に従った方法との、即ち、コントラストの向上の時間変調との、組み合わせにおけるオン/オフの機能は、感度を改善するために、移動のアーチファクトを低減するために、及び、体内における動力学的な過程を測定するために、使用される。別の選択肢は、最適化されたコントラストを得るために、予備飽和パルスを調節することである。誘起されたコントラストが、予備飽和のRFのパルスの周波数、パルスの方法及び振幅に依存するので、これをすることができる。
この実施形態に従って使用されることがある調節可能なコントラストを備えた及び本発明の方法を伴った適切なCEST造影剤は、少なくとも一つの(超)常磁性の粒子/イオン及び水素原子又は陽子を備えた担体を含む分子であることがあり、それらは、人間の体内における主要な水の集まりとの化学交換を受け得る。好ましくは、造影剤は、粒子/分子当たり多数の常磁性のイオンを含むことがある。これは、水のピークから良好に離れた共鳴周波数を備えた、非常に大きい数、即ち、10個まで、好ましくは10個まで、なおもより好適な10個まで、例えば112個、の交換可能な陽子を提供する。好ましくは、ランタニドの塩は、常磁性のイオンの近くに位置を定められる陽子の化学シフトが、非常に大きなものであり得ることが知られたことであるので、使用されることがある。最も好適なのは、イッテルビウム(Yb)の塩が、イオン及び水素原子当たりの多数の(超)常磁性の粒子を備えた分子として使用されることがある。交換可能な水素原子を備えた群についての好適な候補は、アミドであるが、他の群、例えばアミン、イミン、尿素、イミド、結び付けられた水の分子、リン酸塩及び/又はリン酸エステル、アルコール類、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、フェノール類、及びチオールもまた、可能であることがある。陽子の交換可能な群の範囲は、非常に大きいものであることがあり、且つ、例えば、さらには、ホウ素、炭素、窒素、酸素、ケイ素、リン、硫黄の原子を含むことがある。
全ての上述した性質を有する適切な造影剤の例は、担体として機能するポリ(プロピレンイミン)又はPPIのデンドリマー10を、それに共有結合的に付けられた造影剤としてのYb−DOTAMの錯体11と共に、含むことがある。この例では、交換可能な陽子の数は、112個である。より詳細に研究されてきた分子の一つは、Yb−DOTAM−G3である、図1を参照のこと。この分子は、知られた造影剤と同じ濃度の範囲で使用されることがあり、その知られた造影剤は、1から10μモルまでの範囲にある。
Yb−DOTAM−G3の合成方法を以後に記載することにする。‘ビルディングブロック’又は常磁性の錯体の合成は、図2に図解される。合成は、シクレンから開始され、そのシクレンは、例.Aldrich又はMacrocyclicsから、商業的に入手可能な化合物である。図2における分子A、B及びCは、文献から知られたものである。分子A及びそれの合成は、とりわけ、“E.Kimura,J.Am.Chem.Soc.,1997,199,3068−3076”に報告されてきたものである。分子Bは、国際公開第2004/065385号パンフレットに報告されてきたものであり、分子Cは、“A.Heppeler et al.,Chem.Eur.J.1999,5,7,1974−1981”に報告されてきたものである。
分子Aを、ゆっくりと、即ち、3時間以内に、CHCl(Alを通じて通過させられた、100mL)にジ−tert−ブチル=ジカーボナート(7.9g,36mmol)の溶液を、室温で、CHCl(120mL)におけるシクレン(2.2g,13mmol)及びトリエチルアミン(5.5mL,39mmol)の溶液へ添加することによって、調製することができる。反応混合物は、室温で24時間の間攪拌され、且つ、有機溶媒は、減圧の下で取り除かれる。残留する残留物は、無色の非晶質の固体(4.4g,72%)として分子Aを提供するために、シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン類/AcOEt)によって精製される[E.Kimura,J.Am.Chem.Soc.,1997,199,3068−3076]。
そして、トリ−BOCで保護された分子A(15.2g)が、20mLのアセトニトリルに溶解させられ、その後に、19mLのジイソプロピルエチルアミン、及び10mLのアセトニトリルにおける7.9gのベンジル=ブロモアセタートが、添加される。溶液は、60−65℃まで加熱され、且つ、アルゴン雰囲気の下で一晩中攪拌される。そして、混合物は、溶媒の蒸発によって濃縮され、且つ、ジクロロメタンに溶解させられる。溶液は、1MのNaOHで洗浄される。有機層は、NaSOで乾燥させられ、且つ、その後、蒸発及びトルエンとの同時蒸発によって低減される。純粋な生産物、分子Bは、溶離剤としてヘキサン/エチル=アセタート(1/1)を使用するシリカのカラムクロマトグラフィーによって単離される。収率は、約90%である。
分子B(6.22g)は、60mLのジクロロメタン及び60mLのトリフルオロ酢酸(trifluoroacetic acid)(TFA)に溶解させられる。溶液は、窒素雰囲気の下で攪拌される。3時間の後に、溶媒は、蒸発させられ、且つ、TFAの別の部分(40mL)が、添加される。2時間のさらなる攪拌の後に、TFAは、蒸発させられ、且つ、残留する混合物は、二回、トルエンと同時蒸発させられ、油として分子Cの粗TFA塩を残し、そして、その塩の10gが、さらなる精製無しに、次に続くステップにおいて使用される。油は、45mLのDMF及び31mLのジイソプロピルエチルアミンにおいて溶解させられ且つ攪拌される。そして、4.7gのブロモアセトアミドが、添加され、且つ、混合物が、50℃で二日間攪拌され、その時間の間に、沈殿が、成長させられる。混合物は、600mLのエーテル中にもってこられ、攪拌され、且つ、褐色の沈殿が、濾過及びエーテルでの洗浄によって単離される。そして、固体は、水における25%のNH溶液の25mLの部分で四回、及び、最後に30mLの水で、洗浄される。40℃での真空下での乾燥は、分子Dの白色固体の生産物(収率=85%)に帰着する。
そして、分子D(1.7g)は、触媒としてPd/C(10%)を使用して、100mLの水において70プサイの過圧力で水素化される。混合物は、セライトで濾過され、セライトは、多少の水で洗浄され、且つ、濾液は、凍結乾燥させられ、且つ、そして、分子Eの微細な白色の吸湿性の粉末の1.1グラムを与えるように、真空においてPで乾燥させられる。
担体への、与えられた例においてはPPIのデンドリマーへの、分子Eのカップリングのために、アミドのカップリング剤HBTU(o−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム=ヘキサフルオロホスファート)が使用される。デンドリマーへの常磁性の錯体のカップリングは、図3に図解される。便宜上、デンドリマーは、円として表記される。使用されたデンドリマーは、ジアミノブタン(diaminobutane)(DAB)から誘導されたコアを備えた(DAB−Am−Xの名前の下でAldrichからの、又は、SyMO−Chemからの)商業的に入手可能なポリ(プロピレンイミン)(PPI)のデンドリマーである。それらのデンドリマーについて最も使用された名前は、DAB−Am−Xであり、ここで、Xは、表面のアミノ基の数を指す。この合成において、DAB−Am−16が、DOTAM−G3の錯体を得るために、使用されてきた。
G3のPPIのデンドリマーへの分子Eのカップリングのために、0.25mLのジイソプロピルエチルアミンが、1mLの乾燥DMFにおける164mgのHBTUの混合物へ添加される。分子E(172mg)が、添加され、且つ、混合物が、澄んだ溶液が獲得されるまで、攪拌される。これは、約5から10分かかることがある。そして、1mLの乾燥DMFにおける第三の世代のPPI−デンドリマーのDAM−Am−16(41mg)が、添加され、且つ、溶液は、窒素の不活性な雰囲気の下で一晩中攪拌される。混合物は、40mLの攪拌されたエーテルの中へ注入され、沈殿を与える;エーテルは、エーテルの別の部分に取り替えられ(洗浄するステップ)、且つ、沈殿は、乾燥させられる。最後に、沈殿は、水及びトリエチルアミンに溶解させられ、且つ、この溶液は、1000の分子量のカットオフを備えた膜を使用して、且つ、洗浄溶媒として1.2Lの水及び20mLのトリエチルアミンを使用して、透析される。一晩中の透析の後で、洗浄溶液は、1.2Lの水に取り替えられ、且つ、透析は、別の24時間の間続けられる。透析の管における溶液の凍結乾燥は、約200mgの綿毛状の白色の生産物を与えたが、その生産物を、さらなる合成において、分子IIIと呼ぶことにする。
合成における最後のステップは、Yb3+イオンとの錯化である。Yb−DOTAM−G3錯体の形成のために、5mLの水における0.1mmolのYbClの溶液が、8mLの水における49mg(0.1mmol)の分子IIの攪拌する溶液へ、滴の様式で添加される。その後に、溶液は、攪拌する一方で、2時間の間60℃まで加熱され、その間に、NHOHの小滴を添加することによって7から8までのpHを維持する。溶液は、500の分子量のカットオフを備えた膜及び洗浄溶媒としての流水を使用して、24時間の間透析される。溶液の凍結乾燥は、〜80%の収率で白色の粉末を生じる。
ランタニドイオンの代わりとして、例.遷移金属イオンのような、全ての他の常磁性のイオンが、また、使用されることがある。
本発明の第一の態様のこの好適な実施形態に従って、コントラストの向上の変調が、CEST剤の複数の交換可能な実体、与えられた例においては複数の陽子、を飽和させるための飽和パルスのRFのパワー又はオフセット周波数を変動させることによって、成し遂げられることがある。
この実施形態に従って、変調プロトコルは、最初に飽和パルスのオンで、多くの画像、例えば1枚から10枚までの画像、及び好ましくは1枚の画像を、そして、飽和パルスのオフで、多くの画像、例えば1枚から10枚までの画像、及び好ましくは1枚の画像を、そして、再度、飽和パルスのオンで、多くの画像、例えば1枚から10枚までの画像、及び好ましくは1枚の画像を、獲得することなどであることがある。その方法の正確度は、あらゆる繰り返しと共に増加する。典型的には、実験は、オン/オフの系列の10回の繰り返しを含むことがある。原則として、患者に快適なものであるのと同程度に長い画像が、獲得されることがあり、それら画像は、典型的には、約10分の時間周期内にあることがある。個々の画像の走査時間に依存して、合計の系列は、少なくとも二枚の、しかし、数千枚までの画像を含むことがある。RFの飽和パルスのプロトコルをオンに切り替えた後におけるコントラストの向上の増大が、少なくとも約0.1秒かかることが期待されるので、変調の数は、また、少なくとも二から数千までであることがある。しかしながら、実用的な例は、合計で約1000枚の画像であることがある変調当たり約50枚の画像での約20の変調であるであろう。
次に、全ての個々の画像は、時々投影再構築のような他の技術との組み合わせで、非デカルトのk空間のトラジェクトリーの場合に再度グリッドを与えると共に、フーリエ変換を使用して再構築されることがある。個々の画像の再構築の後に、最終的なコントラストが向上させられた画像は、機能的なMRI(functional MRI)(fMRI)の分野で一般的に使用されるものと類似の方式で再構築されることがあり、その機能的なMRIは、脳の様々な機能的なエリアをマッピングするための方法である。fMRIの検査において、患者は、非常に特異的な課題、例.指で軽くたたく課題、を行う必要がある。この課題に伴われた脳のエリアにおける活動は、増加することになり、コントラストの微妙な変化に帰着し、そして、その変化が、MRIによって検出される。また、fMRIの実験において、活動的な周期及び安静な周期が、インターリーブされる。注意することが重要なことは、fMRIにおいて、一般に、造影剤が使用されないことである。
上述した実験において、オンで、最大の又は100%の向上が、意味され、且つ、オフで、0%の向上が、意味されるとすれば、本発明のこの第一の態様に従った他の実施形態において、同じプロトコルが、しかし今、最大の又は100%の向上の代わりに、より低い百分率の向上、例えば50%又は25%の向上で、使用されることがある。例えば10回の繰り返し、の実験内で、向上の百分率は、追加の変動として、それぞれのオンの周期において変動させられることがある。現実の画像は、追加の変動を反映し且つ相関マップの特異性をさらに増加させることになる。100%未満の向上を使用することのさらなる利益は、時間内に大幅により速くそれに到達されるということである。時間平均すること又は相関分析との組み合わせで、これは、改善された全体的な感度に帰着することがある。
本発明の一般的な実施形態にすでに記載されたように、各々の画像のある一定のピクセルの強度の時間経過は、この好適な実施形態において、また、例えばスチューデントのt検定、相互相関、又は時間的な統計量を使用することによって、時間変調する外部に適用されたRFの飽和パルスの信号の知られた時間経過と統計的に相関させられることもある。これが、画像における全てのピクセルについてされるとすれば、いわゆる確率マップが、得られる。この相関マップにおけるピクセルの高い値は、このピクセルにおける造影剤の存在について高い確率を意味し、低い値は、低い確率を意味する。相関分析の代わりとして、時間領域に沿ったフーリエ変換を、変調周波数を抽出するために、適用することができるであろう。
心臓性の、呼吸性の、及び他の動作によるもののような、患者の移動のような、オンの画像とオフの画像との間における強度の変動の所望されてない源は、通常、変調プロトコルの時間経過と相関させられず、且つ、従って、相関マップにおいて強く抑制されることになる。これは、先行技術の方法に関する重要な利点である。
本発明の第一の態様のさらなる実施形態に従って、時間内におけるコントラストの向上の変動は、コントラストの向上の検出をさらに最適化するために、非デカルトのk空間のトラジェクトリー及びセグメントに分けられた獲得の方法と組み合わせられることがある。径方向の画像化ともまた呼ばれる、これらの技術の組み合わせは、動作のアーチファクトを低減するために、好都合であることがある。この実施形態を、CEST剤を使用する手段によって記載することにするが、これが、本発明に対する限定ではないこと、及び、また他の像得剤が使用されることがあることは、理解される必要がある。
図4は、k空間における径方向のトラジェクトリーのセグメントに分けられた獲得を使用する時間系列の例を示し、セグメント1から4までを獲得し、ここでCEST効果は、セグメント1から4までの間でオン/オフに切り替えられる。全てのk空間の線5は、k空間7の中心6を横切り、従って、画像のコントラストは、径方向の獲得方法が、高いkの値(解像度)と比較すると、中心のkの値(信号の強度)をより密にサンプリングするので、頻繁に更新される。結果として、径方向の読み出しの方法での不十分なサンプリングは、画像のコントラストに影響を及ぼすものではないが、単に、より低い解像度を備えた画像に帰着する。さらには、各々のセグメント1から4までは、低い解像度の画像8の再構築を可能にする。説明したように、径方向の方向における不十分なサンプリングは、主として、画像の解像度に影響を及ぼす。従って、再度、フーリエ変換及び再度グリッドを与えることが、例.投影再構築のような、他の方法との組み合わせで使用されることがある。さらには、セグメント1から4までの組み合わせは、高い解像度の画像9の再構築を可能にする。高いkの値のより多くの数の読み出しが実現されるので、今、解像度は、より良好なものである。その方式では、相関分析を、異なる空間的な及び時間的な解像度のレベルで行うことができる。主要な利点は、一つの径方向の獲得から、低い解像度を備えたものにもかかわらず相関画像を、及び、高い解像度の解剖学的な画像を、再構築することが可能であるので、画像のスピードにおける増加である。
上述した技術が、データの獲得についての二つの方法の組み合わせ、即ち、径方向のk空間の充填する且つセグメントに分けられた獲得、であることは、理解される必要がある。これらの技術は、いくつかの場合において、時間変調されたコントラストの向上の最適な検出に必要であることがある。
本発明の第一の態様に従った方法は、改善された信号対雑音比を備えた改善された且つより敏感なMRIの画像化に至る。それは、移動のアーチファクトからあまり損害を受けないものであり、且つ、低い濃度でMRIラベルの改善された検出を可能とする。それは、造影剤で誘起された信号の変化を、他の所望されてない信号の変動から分離するために、一般的に、コントラストが向上されたMRIに使用されることがある。さらには、それは、例えば小さい病巣、即ち、癌の早期の徴候、虚血、を見出すために、pH、温度、又は、例.ある一定の金属イオン、例えばCa2+イオン、若しくは、代謝産物、例えばブドウ糖若しくは乳酸塩及び/又は乳酸エステル、の存在のような、他のパラメーターのマッピングに適用されることがある。
本発明のこの第一の態様に従った方法は、例えば、ターゲット化された分子の画像化に、使用されることがある。ターゲット化された分子の画像化における使用のために、また、ターゲッティング配位子12は、デンドリマー10に付けられることがある、図5を参照のこと。適切なターゲッティング配位子12は、血管形成についてのArg−Gly−Asp(RGD)又はAsn−Gly−Arg(NGR)を含有するペプチドのモチーフ、細胞消滅についてのアネキシンV、動脈硬化についての抗フィブリン又は酸化されたLDL(oxLDL)に対応する環状のオリゴヌクレオチドであることがあるが、それらに限定されるものではない。図5は、図1におけるものと同じ構造、即ち、Yb−DOTAM−G3、を概略的に図解し、今だけ、少数のCEST剤の基11が、ターゲッティング配位子12で取り替えられる。
先の例におけるもののように、担体としてのデンドリマーの代わりに、直鎖の重合体、例.ポリエチレンイミン、ポリアルギニン、ポリアスパラギン、ポリリシン、若しくはポリグルタミン、又は、リポソーム、又は、(脂質の)ミセル、若しくは、リン脂質若しくはコアの重合体の殻を備えたいずれの粒子も、例.米国特許出願公開第2004/0058951号明細書においてWickline及びLanzaによって使用されたリン脂質の粒子は、担体として使用されることがある。後者は、より多くの常磁性のイオンが、一つの粒子に組み込まれることになるという利点を有することがあり、それらイオンは、感度をなおさら改善することになる。
Ybの代わりに、例.酸化鉄のような、他の(超)常磁性の粒子は、使用されることがある。他の実施形態において、デキストラン又はアミドの陽子を含有する重合体でコートされた超常磁性の酸化鉄の粒子が、使用されることがある。このような造影剤は、通常、マクロファージに取り込まれ且つ例.肝臓へ輸送されることがあり、それは、コントラストが向上させられた画像と参照の画像との間に大きな時間の遅延を必要とする。
本発明の第一の態様に従った方法の主要な用途の一つは、参照の画像化と造影剤の画像化の間に大きな時間の遅延及び誤差がある分子の画像化のエリアにあることがある。十分な感度を得るために、好ましくは、粒子/分子当たり多数の常磁性のイオンを備えたCEST剤が、それらが、水のピークから良好に離れた共鳴周波数を備えた非常に多数の交換可能な陽子を提供するので、使用されることがある。多数の常磁性のイオンを、担体へ共有結合的に又は非共有結合的に付けることができ、その担体は、例.上で議論したような、デンドリマー、直鎖の重合体、又はリポソームであり得る。ターゲット化された分子の画像化の場合には、体内における関心のあるターゲットの分子へ結び付くことになるターゲッティング配位子が、また、担体へ付けられる。
しかしながら、CEST剤以外の薬剤が、また、この発明の利益を得るために使用されることがあることは、理解される必要がある。
本発明の第二の態様において、本発明の第一の態様に記載されたようなMRIの方法を行うためのMRIスキャナー20が、提供される。図6に図解される、MRIのスキャナー20は、狭いテーブル21を含み、そのテーブルには、画像化される対象、ほとんどの場合には患者22が、寝かせられる。画像化される対象は、また、例えば、動物であることがある。その場合には、MRIは、動物の画像化に、例、調査の目的に、適用されることがある。狭いテーブル21は、スキャナー20内のトンネル様の管の内側で滑動することができ、且つ、例.コンピューターのような制御器23によって制御されることができる。テーブル21の位置決めの正確度は、テーブルの種類に依存し、且つ、例えば、1mmの位置決めの正確度であることがある。スキャナー20は、磁石24を含み、その磁石は、画像化の手順のために磁場Bを生じさせる。スキャナー20は、さらには、磁気勾配コイル25及びRFコイル26を含む。RFコイル26は、90°又は180°だけスピンを回転させるために必要な磁場を生じさせる。RFコイル26は、また、体内におけるスピンからの信号を検出する。
磁石24、磁気勾配コイル25、及びRFコイル26は、MRIのスキャナーの走査空間に位置させられ、その走査空間は、高いパワーのRFのパルスが、スキャナー20が位置決めされる空間を通じて放出することを予防するための遮蔽物27によって、囲まれる。それは、さらには、例.テレビジョン又はラジオ局から来る照射が、スキャナー20によって検出されることを予防する。
スキャナー20の鍵となる構成要素は、それがスキャナー20の全ての構成要素を制御すると、制御器23である。制御器23によって制御される第一の構成要素は、RFのパルスを発生させる手段28である。RFのパルスを発生させる手段28は、所望の周波数の、正弦波、又は、三角波若しくは方形波のような、いずれの他の所望の形状をも生じさせるためのRFの源、及び、RFのパルスを整形するためのパルスプログラマーを含むことがある。RFのパルスを発生させる手段28は、ミリワットからキロワットまでパルスのパワーを増加させる(図6に表されない)RFの増幅器をさらに含むことがある。制御器23は、さらには、勾配の場の形状及び振幅を設定するための勾配のパルスを発生させる手段29を制御する。勾配のパルスを発生させる手段29は、勾配のパルスのパワーを、磁気勾配コイル25を駆動するための十分なレベルへ増加させるための勾配の増幅器を含むことがある。すでに上述したように、制御器23は、また、テーブル21の位置を制御することがある。
制御器23は、算定するデバイス、例.マイクロプロセッサー、を含むことがあり、例えば、それは、マイクロコントローラーであることもある。特に、それは、プログラム可能なスキャナーの制御器、例えばプログラマブルアレイロジック(Programmable Array Logic)(PAL)、プログラマブルロジックアレイ、プログラマブルゲートアレイ、特に、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array)(FPGA)のようなプログラム可能なディジタル論理デバイス、を含むことがある。FPGAの使用は、例.FPGAの要求された設定をダウンロードすることによって、スキャナーデバイス20のその後のプログラミングを可能になる。
本発明に従って、制御器23は、さらには、少なくとも一つの交換可能な実体を飽和させるために、少なくとも一つの交換可能な実体を有すると共に患者22の内側にある造影剤へ時間変動する外部の刺激を適用するための手段30を制御する。外部の刺激は、一般には、現実のMRIの画像に使用されるものと同じアンテナを使用することによって、適用されることがある。とはいえ、他の実施形態において、別のアンテナの使用が、また、外部の刺激の用途に適用されることがある。
本発明の第一の態様の好適な実施形態に従って、造影剤へ時間変動する外部の刺激を適用するための手段30は、CEST造影剤の少なくとも一つの陽子を飽和させるために、時間変動するRFの飽和パルスを適用するための手段であることがある。
制御器23それ自体は、入力手段31を通じて制御器23へ入力を与える作業者によって制御されることがあり、その入力手段は、キーボード又はマウスのようなポインティングデバイスであることがある。画像化のシーケンスは、入力手段31から選択され且つカスタマイズされることがある。作業者は、ディスプレイ32に画像を見ることができる。他の実施形態においては、作業者は、(図に示されない)フィルムプリンター又は同様のもののような印刷するデバイスにおいて画像のハードコピーを作ることができる。時間変動する外部の刺激を発生させるために使用された知られたパラメーターのデータ、例.知られた時間経過、と画像から結果として生じる時間経過との間の相関は、適切なコンピュータープログラムを使用することによって、実施されることがある。
図6に概略的に示された制御器23は、典型的には一つ以上の標準的なコンピューターシステム(一般的に“処理システム”)の構成を有する処理システムである。図7に図解されたような、典型的な処理システム50は、バス51、処理ユニット(演算処理装置、CPU)52、少なくとも一つのメモリーデバイス(例.ランダムアクセスメモリー(random access memory)、RAM、及び/又は、リードオンリーメモリー(read only memory)、ROM)54、大容量記憶デバイス56、インターネットのインターフェース57、ネットワークのインターフェースカード(network interface card)(NIC)58、ディスプレイ32、及び様々な他の入力/出力デバイス59を含むことがある。大容量記憶デバイス56は、磁気的な、光学的な、又は、他の等価な記憶媒体を含むことがある。インターネット接続デバイス57は、含まれるとすれば、インターネットへ接続するために使用されるいずれのデバイスであることもあり、例示的な接続デバイスは、モデム、ディジタル加入者線(digital subscriber line)(DSL)のモデム、ケーブルのモデム、光学的な接続デバイス、T1インターフェース、T3インターフェース、E−1インターフェース、及びE−3インターフェース:を含むが、それらに限定されない。入力/出力デバイス59は、マウス及びキーボードのようなポインティングデバイス31を含むことがある。
処理システム50のようなデータ処理システムは、また、明りょうさの目的のために図7に示されないアプリケーションのプログラム、オペレーティングシステム、データなどを含むことがある。このようなデータ処理システムが、また、ディスク駆動装置、キーボード、表示デバイス、ネットワーク接続、追加のメモリー、追加の処理ユニット、LAN、入力/出力線などのような、示されない非常に多数の素子を含むことがあることは、理解されると思われる。例えば、処理システム50は、現実には、配置されたアーキテクチャーにおいて接続された多数の物理的な及び論理的なデバイスを含むことがある。
それに応じて、ネットワークのインターフェースカード58が、処理システム50の部分である他のデバイスとのデータ通信を提供するために、使用される。
さらには、本発明は、本発明に従った方法の機能性を提供するコンピュータープログラムプロダクトを含む。さらに、本発明は、CD−ROM又は機械で読み取り可能な形態でコンピュータープロダクトを記憶し且つ制御器23のような算定するデバイスで実行されたとき本発明の方法の少なくとも一つを実行するディスケットのようなデータ担体を含む。今日では、そのようなソフトウェアは、インターネット又はダウンロード用の会社のインターネットで提供されることがあり、よって、本発明は、局所的な又は幅広いエリアのネットワークで本発明に従ったコンピュータープロダクトを送信することを含む。算定するデバイスは、マイクロプロセッサー又はFPGAの一つを含むことがある。
本発明に従ったデバイスについて、材料のみならず、好適な実施形態、具体的な構築物及び構成を、ここにおいて議論してきたとはいえ、形態及び細部における様々な変化又は変更が、本発明の範囲及び主旨から逸脱することなく、なされることがあることは、理解されることである。
[付記]
付記(1):
患者の体の少なくとも一部の参照のMRIの画像の少なくとも一部が獲得され且つ該患者の体の少なくとも一部のコントラストが向上させられたMRIの画像の少なくとも一部が獲得されるタイプの造影剤の該患者への投与の後におけるMRIの画像化のための方法であって、
該方法は、
− 該参照のMRIの画像の少なくとも一部の獲得のために:該造影剤についての第一の外部の刺激を活性化させること、
− 該コントラストが向上させられたMRIの画像の少なくとも一部の獲得のために:該造影剤についての第二の外部の刺激を活性化すること、及び
− 該コントラストが向上させられたMRIの画像と該参照の画像との間における比較から該体の一部における造影剤の効果を決定すること
:を含む、方法。
付記(2):
前記造影剤の効果を決定する前に、参照のMRIの画像の一部の獲得及び前記コントラストが向上させられたMRIの画像の一部の獲得を、前記画像の全ての部分が獲得されてしまうまで、繰り返すことをさらに含む、付記(1)に記載の方法。
付記(3):
前記第一の外部の刺激は、第一のRFの飽和パルスを適用することを含み、且つ、前記第二の外部の刺激は、第二のRFの飽和パルスを適用することを含み、前記第一の及び第二のRFの飽和パルスは、前記RFの飽和パルスのパワー、オフセット周波数、形状、多重度、区間の持続時間の少なくとも一つにおいて相互に異なる、付記(1)に記載の方法。
付記(4):
該方法は、
− 画像を又は画像の一部を繰り返して獲得すること、これにより、前記造影剤へ時間変動する外部の刺激を適用することによって時間内に造影剤のコントラストの向上を故意に変調することを含み、該時間変動する外部の刺激は、知られた時間経過を有し、
− その後に、各々の画像又は該画像の部分を別々に構築すること、
− 該別々に構築された画像から、各々の画像又は該画像の各々の部分の強度の時間経過を決定すること、及び、
− 該外部に適用された刺激の知られた時間経過と該強度の時間経過を相関させること、又は、該外部の刺激における変化の結果としての該コントラストの向上の動的な応答に影響する組織パラメーターを抽出するために該強度の時間経過を使用すること
:を含む、付記(1)に記載の方法。
付記(5):
前記造影剤は、核スピン及び核スピンの共鳴周波数を有する少なくとも一つの交換可能な実体を含む、付記(1)に記載の方法。
付記(6):
前記交換可能な実体は、第一の及び第二の交換可能な位置を有し、MRIの画像化の間に、前記交換可能な実体は、該第一の交換可能な位置から該第二の交換可能な位置まで変化し、これにより、それの核スピンの共鳴周波数における変化を誘起する、付記(5)に記載の方法。
付記(7):
前記造影剤は、CESTの造影剤である、付記(5)に記載の方法。
付記(8):
時間変動する外部の刺激を適用することは、RFの飽和パルスを適用することによって、行われ、これにより、前記コントラストの向上を変調するための該RFの飽和パルスのパワー、オフセット周波数、形状、多重度、持続時間、又は区間の少なくとも一つを変動させる、付記(4)に記載の方法。
付記(9):
前記コントラストの向上を変調することは、前記コントラストの向上をオン及びオフに切り替えることを含む、付記(4)に記載の方法。
付記(10):
MRIの画像化を行うためのデバイスであって、
該デバイスは、
− 患者へ投与された造影剤のコントラストの向上を変調するための外部の刺激を適用するための手段、
− 該造影剤へ第一の外部の刺激を適用した後に該患者の体の少なくとも一部の参照のMRIの画像の少なくとも一部を獲得するための且つ該造影剤へ第二の外部の刺激を適用した後に該患者の体の少なくとも一部のコントラストが向上させられたMRIの画像の少なくとも一部を獲得するための手段、及び、
− 該コントラストが向上させられたMRIの画像と該参照の画像との間における比較から該体の部分における造影剤の効果を決定するための計算する手段
:を含む、デバイス。
付記(11):
該デバイスは、
− 時間変動する外部の刺激の形成のためのパラメーターのデータを入力するための入力手段、
− 該時間変動する外部の刺激が、入力としての該パラメーターのデータに基づくようなものである、造影剤のコントラストの向上を変調するための時間変動する外部の刺激を適用するための手段、
− 各々の画像又は該画像の部分を別々に構築するための画像を発生させる手段、
− 各々の構築された画像又は該画像の部分の強度の時間経過を決定するための第一の計算する手段、及び、
− 該外部に適用された時間変動する刺激の該知られたパラメーターのデータと該決定された強度の時間経過を相関させるための又は該外部の刺激における変化の結果としての該コントラストの向上の動的な応答に影響する組織パラメーターを抽出するために該決定された強度の時間経過を使用するための第二の計算する手段
:を含む、付記(10)に記載のデバイス。
付記(12):
前記時間変動する外部の刺激を適用するための手段は、時間変動するRFの飽和パルスを適用するためのRFパルスを発生させる手段である、付記(11)に記載のデバイス。
付記(13):
前記第一の計算する手段及び前記第二の計算手段は、コンピューターの部分である、付記(11)に記載のデバイス。
付記(14):
処理デバイスにおいて実行されたとき、付記(1)に記載の方法を行う、コンピュータープログラム。
付記(15):
付記(14)に記載のコンピュータープログラムを記憶する機械で読み取り可能なデータ記憶デバイス。
付記(16):
MRIの画像化のデバイス用の制御器であって、該制御器は、
− 時間変動する外部の刺激の形成に関係するデータを得るための手段、及び、
− 該得られたデータに従って造影剤へ時間変動する外部の刺激を適用するための手段を制御するための制御手段
を含む、制御器。
MRIのコントラストの向上の改善された検出のための方法及びデバイス
図1は、Yb−DOTAM−G3の構造を示す。 図2は、Yb−DOTAM−G3の合成を図解する。 図3は、Yb−DOTAM−G3の合成を図解する。 図4は、CEST効果を変調することとの組み合わせで径方向のコード化のスキームを図解する。 図5は、本発明の実施形態に従ったターゲット化された分子の画像化用の樹枝状のCEST造影剤を図解する。 図6は、本発明の実施形態に従った方法を行うためのMRIスキャナーを図解する。 図7は、本発明に従ったデバイスとの使用ための処理デバイスを図解する。

Claims (11)

  1. 造影剤の患者への投与の後におけるMRIイメージングデバイスを制御する方法であって、制御手段に、
    イメージ又はイメージの部分を繰り返して獲得し、予め決定された経時変化に従って、時間変動する無線周波数の飽和パルスを前記造影剤へ適用することによって時間において前記造影剤のコントラストの向上を故意に変調するステップであって、前記時間変動する無線周波数の飽和パルスが、知られた経時変化を持つ、ステップと、
    各々のイメージ又はイメージの部分を別個に構築するステップと、
    前記別個に構築されたイメージから、各々のイメージ又はイメージの各々の部分の強度の経時変化を決定するステップと、
    各々のイメージのピクセル又はイメージのボクセルについて、各々のイメージのピクセル又はボクセルにおける造影剤の存在を決定するために、確率マップを提供するための統計的な分析の手段によって、前記適用された無線周波数の飽和パルスの予め決定された経時変化と前記強度の経時変化を相関させるステップとを実行させる、方法。
  2. 請求項1に記載された方法において、
    イメージの部分が繰り返して獲得され、
    前記方法は、前記イメージの各々の部分を別個に構築する前に、前記イメージの全ての部分が繰り返して獲得されるまで、前記イメージの部分の獲得を繰り返すステップを更に実行させる、方法。
  3. 請求項1に記載された方法において、
    上記の造影剤は、核スピン及び核スピン共鳴周波数を持つと共に第一及び第二の交換可能な配置を持つ少なくとも一つの交換可能な実体を有し、前記時間変動する無線周波数の飽和パルスの結果として、前記交換可能な実体は、前記第一の交換可能な配置から前記第二の交換可能な配置まで変化し、これによって核スピン共鳴周波数における変化がもたらされる、方法。
  4. 請求項3に記載された方法において、
    前記造影剤は、CEST造影剤である、方法。
  5. 請求項1に記載された方法において、
    前記時間変動する無線周波数の飽和パルスの適用が、前記コントラストの向上を変調するため、パワー、オフセット周波数、形状、多重度、持続時間、又は前記無線周波数の飽和パルスの間におけるインターバルの少なくとも一つを変動することによって行われる、方法。
  6. 請求項1に記載された方法において、
    前記コントラストの向上を変調するステップが、前記コントラストの向上をオン及びオフに切り替えるステップを有する、方法。
  7. MRIのイメージングを行うためのデバイスであって、
    時間変動する無線周波数の飽和パルスの形成のための予め決定された経時変化を入力するための入力手段と、
    繰り返してイメージ又はイメージの部分の獲得の間に造影剤のコントラストの向上を変調するために前記予め決定された経時変化に従った前記時間変動する無線周波数の飽和パルスを適用するための手段と、
    別個に各々のイメージ又はイメージの部分を構築するためのイメージを発生させる手段と、
    各々の構築されたイメージ又はイメージの部分の強度の経時変化を決定するための第一の計算する手段と、
    各々のイメージのピクセル又はイメージのボクセルについて、各々のイメージのピクセル又はイメージのボクセルにおける造影剤の存在を決定するために、確率マップを提供するための統計的な分析の手段によって、前記適用された時間変動する無線周波数の飽和パルスの予め決定された経時変化と上記の決定された強度の経時変化を相関させるための第二の計算する手段とを有する、デバイス。
  8. 請求項7に記載されたデバイスにおいて、
    前記第一の計算する手段及び前記第二の計算する手段は、コンピューターの部分である、方法。
  9. コンピューターに請求項1に記載の方法を実行させるためのプログラム。
  10. 請求項9のコンピュータープログラムを記憶する機械で読み取り可能なデータ記憶デバイス。
  11. MRIのイメージングデバイスのためのコントローラーであって、
    時間変動する無線周波数の飽和パルスの予め決定された経時変化を得るための手段と、
    得られたデータと一致して造影剤へ時間変動する無線周波数の飽和パルスを適用するための手段を制御するための制御手段と、
    各々のイメージのピクセル又はイメージのボクセルについて、確率マップを提供するための統計的な分析の手段によって、前記適用された時間変動する無線周波数の飽和パルスの予め決定された経時変化と再構築されたイメージ又はイメージの部分から決定された強度の経時変化を相関させるための計算する手段を制御するための制御手段とを有する、コントローラー。
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