JP5267087B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関するものである。
パチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機は、遊技制御処理を実行するCPU、遊技制御プログラムが記憶されたROM、遊技の進行により発生する各種データを一時的に記憶するRAM等の各種電子部品が実装された制御基板を備えている。そして、ROMに記憶された制御プログラムに従って、CPUにより遊技機に搭載されている各種遊技機器が制御され、一連の遊技が実行される。
この種の遊技機では、制御基板を正規のものとは異なる不正な制御基板に変更したり、ROM(ROMがCPUと共に1チップ化されている場合には当該チップ)を不正なものに交換したりする等の不正行為の発生が数多く報告されている。
このような不正行為に対処すべく、例えば、制御基板を透明な基板ボックス内に収容して制御基板の状態を外部から容易に視認できるようにする、基板ボックスに封印構造(いわゆる、カシメ構造)を設けて基板ボックスの開封時には破壊等による開封履歴を残すようにする、又は基板ボックスを構成する複数のケース体を跨ぐように再貼付不可能であり且つ剥がすと痕跡が残る有脆弱性の封印シールを貼り付ける等の不正対策が採用されている(例えば特許文献1参照)。これらの不正対策は、基板ボックスが開封された事実や制御基板が交換された事実を目視確認する場合にその確認作業を補助するものであり、またこのような不正対策の存在により不正行為を躊躇させる効果がある。
上記の各種不正対策はいずれも制御基板や基板ボックスを目視確認するものであり、日々の確認作業は煩雑である。また、封印箇所を目視では確認しづらい程度に巧妙に復元したものを発見するのは大変な作業である。特に、遊技機設置台数の多い大型の遊技ホールではそのような問題が顕著となる。
一方、目視確認による不正対策以外の新たな不正対策として、例えば、制御基板又は当該制御基板を収容する基板ボックスに、固有ID等の識別情報が記憶されたICチップ部及びアンテナ部を含む電子タグを取り付けた構成が開示されている(例えば特許文献2参照)。
特開2003−180917号公報 特開2005−143641号公報
電子タグを取り付けておけば、遊技ホールの管理者などがリーダ装置により識別情報の読取作業を行うことで、制御基板の不正な交換等の発生有無が確認される。このような電子タグを用いた不正対策では、リーダ装置による読み取り結果により不正発見をすることができることから、封印箇所の目視確認に比べて不正発見のための労力は少ないし、不正の見落としも少なくなることが期待される。
上記不正発見のための具体的な構成としては、例えば、基板ボックスの内部空間の開放に際してアンテナ部が切断されるように電子タグを取り付ける構成が考えられる。アンテナ部は動作周波数に応じた最適なものとなるように形成されているため、基板ボックスの内部空間を不正に開放したことに伴ってアンテナ部が切断された場合には、アンテナ部が適切に機能しなくなり識別情報の読取作業が行えなくなることで、当該不正開放が発見し易くなることが期待される。
しかしながら、アンテナ部は動作周波数に応じて所定の長さ寸法を有しており、切断されたとしてもその切断箇所の位置によっては、リーダ装置との通信がしづらくはなるものの、通信可能な状態が維持されることがある。そうすると、基板ボックスの不正開放が行われたにも関わらず、それを発見できない状況が発生し得る。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、電子タグを利用した不正発見作業を良好に行うことができる遊技機を提供することを目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段について記載する。
請求項1記載の発明は、固有の識別情報を記憶した記憶部、及び所定の長さ寸法となるように形成され前記識別情報を含む電波を発信するアンテナ部を有する電子タグと、
第1遊技機構成部品及び第2遊技機構成部品を有する監視対象と、
を備え、
前記第1遊技機構成部品の周縁部に設けられた第1貼付部と、前記第2遊技機構成部品の周縁部に設けられた第2貼付部とが重ね合わせられて形成された領域により前記電子タグの貼付領域が形成されており、
前記アンテナ部には、破壊された場合に前記識別情報を含む電波の発信を不可とする不可状態発生部が設けられており、
前記監視対象は、
前記第1遊技機構成部品と前記第2遊技機構成部品とを分離させる場合に前記第1貼付部と前記第2貼付部との重ね合わせ方向に対して交差する方向に前記両遊技機構成部品を相対移動させる必要があるように分離方向を規制する規制手段と、
前記第1貼付部及び前記第2貼付部のうち一方の貼付部において他方の貼付部を向く面側に設けられ、前記規制手段により規制されて両遊技機構成部品が相対移動する場合に他方の貼付部と当接することにより当該相対移動を阻止する係止部と、
を備え、
前記第1貼付部及び前記第2貼付部の境界部分を通じて挿入された切断用工具によって前記係止部が切断されることにより当該係止部により前記相対移動が阻止された状態が解除される構成であり、
前記電子タグは、前記アンテナ部において前記不可状態発生部が設けられた領域が前記境界部分を跨ぐようにして前記貼付領域に貼り付けられており、
前記電波を受信することで前記識別情報の読み取りを行うリーダ装置を用いた読み取り作業に際して、前記電子タグに対して少なくとも特定の向きから前記リーダ装置による識別情報の読み取りを行う場合の読み取り位置が前記電子タグに対して予め定められた距離以上離れた位置となるように制限する制限手段を備え
前記アンテナ部及び前記電子タグを支持するベースシートの少なくとも一方に設けられ、前記アンテナ部を前記貼付領域から分離させる場合にその応力に伴い自身が破壊されることに伴って前記アンテナ部を切断させることを可能とする易切断部を備え、
前記予め定められた距離は、前記易切断部の破壊を通じた前記アンテナ部の切断が生じていない状況における前記電子タグの通信可能限界距離よりも短く、前記易切断部の破壊を通じて前記アンテナ部が切断された状況における前記電子タグの通信可能限界距離と略同一又はそれよりも長い距離となるように設定されていることを特徴とする。
電子タグを利用した不正発見作業を良好に行うことができる。
<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10を前方から見た斜視図、図2はパチンコ機10を構成する遊技機本体12の分解斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能(開閉可能)に取り付けられた遊技機本体12とを有している。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
外枠11は、木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技場に設置される。なお、外枠11を合成樹脂やアルミニウム等の金属によって形成することも可能である。
外枠11の一側部に遊技機本体12が回動可能に支持されている。具体的には、図1に示すように、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具21が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具22が設けられている。これら上側支持用金具21及び下側支持用金具22により支持機構が構成され、当該支持機構によって外枠11に対して遊技機本体12が回動可能に支持されている。
また、遊技機本体12には、図2に示すように、その回動先端部に施錠装置23が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して閉鎖状態とした場合には施錠装置23の鉤部材24が外枠11の右枠部の内側面に設けられた鉤受け部にて受けられ、遊技機本体12の開放が阻止される。一方、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠25に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、外枠11の鉤受け部にて鉤部材24が受けられた状態が解除され、遊技機本体12の外枠11からの開放が可能となる。なお、施錠装置23は、後述する内枠13と前扉枠14との施錠を行う機能も有している。
遊技機本体12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能(開閉可能)に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側(開閉基端側)とし右側を回動先端側(開閉先端側)として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能(開閉可能)に支持されており、正面視で左側を回動基端側(開閉基端側)とし右側を回動先端側(開閉先端側)として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能(開閉可能)に支持されており、正面視で左側を回動基端側(開閉基端側)とし右側を回動先端側(開閉先端側)として後方へ回動可能とされている。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
図2に示すように、内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース31を主体に構成されている。樹脂ベース31の中央部には略楕円形状の窓孔32が形成されている。樹脂ベース31には遊技盤33が着脱可能に取り付けられている。遊技盤33は合板よりなり、遊技盤33の前面に形成された遊技領域が樹脂ベース31の窓孔32を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤33の構成を図3に基づいて説明する。遊技盤33には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口34,可変入賞装置35,作動口36,スルーゲート37及び可変表示ユニット38等がそれぞれ設けられている。一般入賞口34、可変入賞装置35及び作動口36に遊技球が入ると、それが図示しない検知スイッチにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。その他に、遊技盤33の最下部にはアウト口39が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口39を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤33には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘40が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
可変表示ユニット38には、作動口36への入賞をトリガとして図柄を可変表示する図柄表示装置41が設けられている。また、可変表示ユニット38には、図柄表示装置41を囲むようにしてセンターフレーム42が配設されている。センターフレーム42の上部には、第1特定ランプ部43及び第2特定ランプ部44が設けられている。また、センターフレーム42の下部及び上部にはそれぞれ保留ランプ部45,46が設けられている。下側の保留ランプ部45は図柄表示装置41及び第1特定ランプ部43に対応しており、遊技球が作動口36を通過した回数は最大4回まで保留され保留ランプ部45の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。上側の保留ランプ部46は第2特定ランプ部44に対応しており、遊技球がスルーゲート37を通過した回数は最大4回まで保留され保留ランプ部46の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置41には、例えば左、中及び右に並べて図柄が表示され、これらの図柄が上下方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、予め設定されている有効ライン上に所定の組合せの図柄が停止表示された場合には、特別遊技状態(以下、大当たりという)が発生することとなる。
遊技結果表示部(又は抽選結果表示部)として設けられた第1特定ランプ部43では、作動口36への入賞をトリガとして所定の順序で発光色の切り替えが行われ、予め定められた色で停止表示された場合には大当たりが発生する。また、第2特定ランプ部44では、遊技球のスルーゲート37の通過をトリガとして所定の順序で発光色の切り替えが行われ、予め定められた色で停止表示された場合には作動口36に付随する電動役物が所定時間だけ開放状態となる。なお、これら第1特定ランプ部43及び第2特定ランプ部44の制御は、後述する主制御装置により行われる。
可変入賞装置35は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。可変入賞装置35の開放態様としては、所定時間(例えば30秒間)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置35が繰り返し開放されるものが一般的である。なお、可変入賞装置35の駆動制御は、後述する主制御装置により行われる。
遊技盤33には、内レール部47と外レール部48とが取り付けられており、これら内レール部47と外レール部48とにより誘導レールが構成され、遊技球発射機構50から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。遊技球発射機構50は、図2に示すように、樹脂ベース31における窓孔32の下方に取り付けられており、前扉枠14に設けられたハンドル装置59が操作されることにより遊技球の発射動作が行われる。
内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1等に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部55が形成されている。窓部55は、略楕円形状をなし、窓パネル56が嵌め込まれている。窓パネル56は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成してもよい。窓部55の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。また、左上及び右上の位置には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部が設けられている。
前扉枠14における窓部55の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部57と下側膨出部58とが上下に並設されている。上側膨出部57内側には上方に開口した上皿57aが設けられており、下側膨出部58内側には同じく上方に開口した下皿58aが設けられている。上皿57aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構側へ導くための機能を有する。また、下皿58aは、上皿57a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。図4は、内枠13の背面図である。
図4に示すように、内枠13(遊技盤33)の背面には、主制御装置ユニット61及び音声ランプ制御装置ユニット65が搭載されている。これらのうち主制御装置ユニット61の具体的な構成については、後に詳細に説明する。
音声ランプ制御装置ユニット65は、音声ランプ制御装置66と、取付台67とを具備する構成となっており、取付台67上に音声ランプ制御装置66が装着されている。音声ランプ制御装置66は、主制御装置ユニット61に搭載された主制御装置92からの指示に従い音声やランプ表示、及び図示しない表示制御装置の制御を司る音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス68に収容されて構成されている。
裏パックユニット15は、図2に示すように、裏パック71を備えており、当該裏パック71に対して、払出機構部72及び制御装置集合ユニット73が取り付けられている。なお、裏パック71は透明性を有する合成樹脂により形成されており、主制御装置ユニット61の一部や音声ランプ制御装置ユニット65などを後方から覆うように、後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部75を有している。
払出機構部72は、保護カバー部75を迂回するようにして配設されており、遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク77と、当該タンク77に貯留された遊技球を払い出すための払出装置78と、を備えている。払出装置78より払い出された遊技球は、当該払出装置78の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、上皿57a又は下皿58aに排出される。また、払出機構部72には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチが設けられた裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット73は、払出制御装置82と電源及び発射制御装置83とを備えている。これら払出制御装置82と電源及び発射制御装置83とは、払出制御装置82がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置82は、払出装置78を制御する払出制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されている。電源及び発射制御装置83は、電源及び発射制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力され、さらに遊技者によるハンドル装置59の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。
次に、主制御装置ユニット61の構成を、図5及び図6を参照しながら説明する。図5(a)は主制御装置ユニット61の斜視図、図5(b)は主制御装置ユニット61の側面図、図6は主制御装置ユニット61の分解斜視図である。
主制御装置ユニット61は、合成樹脂製の取付台91と、当該取付台91に搭載される主制御装置92と、主制御装置92の一部を外側から被包するカバー部材93と、を備えている。当該主制御装置ユニット61は、遊技盤33と主制御装置92との間に取付台91が挟まれ、主制御装置92がパチンコ機10後方を向くようにして、遊技盤33の裏面に搭載されている。
取付台91は、図6に示すように、主制御装置92が搭載される搭載領域95が形成されたベース部96と、当該ベース部96を遊技盤33の裏面に対して回動可能な状態で支持させる支持アーム97と、を有し、これらが一体形成されてなる。
支持アーム97はベース部96において搭載領域95とは反対側の面よりも遊技盤33側に延出させて形成されており、その延出領域の先端部に軸部98が一体形成されている。当該軸部98が遊技盤33の裏面に設けられた支持金具99に対して回転可能な状態で支持されていることにより、主制御装置ユニット61が遊技盤33に支持されている。取付台91において支持アーム97が形成された側とは反対側の端部には保持操作及び保持解除操作を可能とする図示しない保持具が設けられており、ベース部96の搭載領域95とは反対側の面が遊技盤33の裏面に対向する閉鎖位置に取付台91を配置した状態で保持具に対して保持操作を行うことで当該保持具が遊技盤33に保持され、当該閉鎖位置において取付台91が保持される。また、当該保持具に対して保持解除操作が行われることにより、取付台91を開放位置に向けて回動させることが可能となる。
ここで、支持アーム97が上記のとおりベース部96において搭載領域95とは反対側の面よりも遊技盤33側に延出させて形成されているとともに、その延出領域の先端に軸部98が設けられていることにより、取付台91が閉鎖位置に配置されている状態においてベース部96と遊技盤33とは所定の距離離間されている。また、ベース部96は所定の厚み寸法を有している。したがって、取付台91に搭載された主制御装置92は遊技盤33の表面からパチンコ機10後方に所定の距離離間されているとともに、当然のことながら、その所定の距離よりも大きな距離分、前扉枠14の表面に対して主制御装置92はパチンコ機10後方に離間されている。
遊技盤33の裏面において主制御装置ユニット61の上方には、図5(b)に示すように、可変表示ユニット38及び音声ランプ制御装置ユニット65が搭載されており、主制御装置92が下方となるようにして音声ランプ制御装置66と主制御装置92とは上下に並設されている。また、遊技盤33を基準とした主制御装置92のパチンコ機10後方への張り出し量は、音声ランプ制御装置66のパチンコ機10後方への張り出し量と略同一、より詳細には若干少ない程度となっているが、両張り出し量が同一である構成としてもよい。この場合、主制御装置92の長さ方向の略全体が音声ランプ制御装置66の下方への投影範囲内に含まれている。但し、これに限定されることはなく、主制御装置92の長さ方向の全体が音声ランプ制御装置66の下方への投影範囲内に含まれる構成としてもよい。
裏パックユニット15が内枠13に対して閉鎖位置に配置されている状態において、主制御装置ユニット61の下方には、図5(b)に示すように、裏パックユニット15に設けられた制御装置集合ユニット73が配置されており、主制御装置92が上方となるようにして主制御装置92と払出制御装置82とは上下に並設されている。また、遊技盤33を基準とした主制御装置92のパチンコ機10後方への張り出し量は、払出制御装置82のパチンコ機10後方への張り出し量と略同一、より詳細には若干少ない程度となっているが、両張り出し量が同一である構成としてもよい。この場合、主制御装置92の長さ方向の略全体が払出制御装置82の上方への投影範囲内に含まれている。但し、これに限定されることはなく、主制御装置92の長さ方向の全体が払出制御装置82の上方への投影範囲内に含まれる構成としてもよい。
つまり、主制御装置92は、裏パックユニット15が閉鎖位置に配置されている状態において、第1遊技機構成体である音声ランプ制御装置66と第2遊技機構成体である払出制御装置82とにより主制御装置92がその幅方向(より具体的には、縦方向)に挟まれることとなる。なお、裏パックユニット15が閉鎖位置に配置されている状態では、主制御装置92の一部が保護カバー部75によりパチンコ機10後方から覆われることとなるが、これに限定されることはなく、主制御装置92の全体が保護カバー部75によりパチンコ機10後方から覆われる構成としてもよく、主制御装置92の全体が保護カバー部75によりパチンコ機10後方から覆われない構成としてもよい。
次に、主制御装置92の構成を、図7乃至図10を参照しながら説明する。図7(a)は主制御装置92の斜視図、図7(b)は主制御装置92の側面図、図8は主制御装置92を表面側から見た分解斜視図、図9は主制御装置92を裏面側から見た分解斜視図である。
主制御装置92は、図8及び図9に示すように、主制御基板101と基板ボックス102とを備えており、当該基板ボックス102内に主制御基板101が収容されて構成されている。
主制御基板101は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM等を備えている。本実施の形態では、CPU、ROM及びRAMがCPUチップ103に1チップ化されている。また、詳細な説明は省略するが、入出力ドライバ用ICチップ104及びラッチ用ICチップ105が搭載されている。また、図示は省略するが、主制御基板101には、コンデンサや抵抗などの各種素子や複数のコネクタが搭載されている。
主制御基板101においてCPUチップ103などの各種素子やコネクタは全て同一の板面上に搭載されており、その逆側の板面にて半田付けされている。つまり、主制御基板101は、一方の板面が素子搭載面106となっており、他方の板面が半田面107となっている。なお、半田面107とは、素子搭載面106に搭載される各種素子の半田付け部分が設けられる面であるが、当該半田面107に対して回路パターンが形成されていてもよい。また、両板面が素子搭載面として構成されていてもよい。
基板ボックス102は、複数のケース体として、表側構成体(ボックスカバー)111と裏側構成体(ボックスベース)112とを備えている。これら表側構成体111及び裏側構成体112は、基板ボックス102内に収容された主制御基板101の素子搭載面106及び半田面107を基板ボックス102外から視認可能なように透明性を有する材料により形成されている。具体的には、無色透明のポリカーボネート樹脂により形成されているが、これに限定されることはなく、アクリル樹脂等であってもよい。
表側構成体111及び裏側構成体112が組み合わされることにより、図7(a),(b)に示すように、基板ボックス102は四角箱状(略直方体形状)に形成されており、所定の内部空間を有している。
詳細には、表側構成体111は、図8に示すように、当該表側構成体111の周縁を規定する表側周縁部113と、当該表側周縁部113から一方に膨出するようにして形成された膨出部114とが一体形成されてなる。これら表側周縁部113と膨出部114とにより、表側構成体111は膨出部114の膨出側とは反対側に開放された略直方体形状をなしている。また、表側構成体111は正面視で長方形状をなしている。なお、詳細な説明は省略するが、表側構成体111の膨出部114には主制御基板101に設けられたコネクタを基板ボックス102の外部に露出させるための開口部や、放熱用の開口部が形成されている。
表側構成体111にはその背面側から主制御基板101がネジ固定されている(所定の工具を用いて着脱可能な状態で固定されている)。表側構成体111への主制御基板101のネジ固定は、主制御基板101の半田面107側から行われており、主制御基板101の素子搭載面106に搭載された各種素子は、主制御基板101と表側構成体111との間の領域内に収容されている。ちなみに、図9に示すように膨出部114の裏面側には主制御基板101に向けて延びる囲み壁部115が形成されており、表側構成体111と主制御基板101との間の空間において主制御基板101のCPUチップ103は囲み壁部115により周囲が囲まれている。
主制御基板101が一体化された表側構成体111に対して、裏側構成体112が固定されている。裏側構成体112は、図8及び図9に示すように、正面視で四角形状、具体的には長方形状をなす略板状に形成されており、平面状に形成された平面部116と、当該平面部116の周縁を囲むようにして形成された裏側周縁部117とが一体形成されてなる。
表側構成体111に対してその裏面側から裏側構成体112を固定することにより、表側構成体111の表側周縁部113と裏側構成体112の裏側周縁部117とが重なり、膨出部114の裏面側への開放部分が裏側構成体112の平面部116により閉塞される。この場合、主制御基板101の半田面107は、裏側構成体112により覆われている。つまり、主制御基板101の素子搭載面106はその全体が表側構成体111と対向しており、主制御基板101の半田面107はその全体が裏側構成体112と対向している。上記構成の主制御装置92は、図5(b)に示すように、裏側構成体112の裏面が取付台91側を向くようにして取付台91に搭載されている。
次に、表側構成体111と裏側構成体112との固定に係る構成について詳細に説明する。両構成体111,112の固定に係る構成としては、両構成体111,112の相互の位置ずれを特定の規制方向のみに規制する規制手段と、当該規制方向への位置ずれを防止するように両構成体111,112を相互に固定する固定手段と、を備えている。
先ず、規制手段について詳細に説明する。
図8及び図9に示すように、規制手段として、裏側構成体112には、フック部118が一体形成されている。フック部118は複数設けられており、これらフック部118は裏側周縁部117の対向する各長辺部(具体的には、上縁部及び下縁部)において当該長辺部の延びる方向に沿って等間隔で形成されている。この場合、フック部118は、上下にそれぞれ6個ずつ形成されているが、複数であればその数は任意である。各フック部118は、全て同一形状となるように形成されているとともに、全て同一のサイズに形成されている。各フック部118は表側構成体111に向けて起立させて設けられており、自由端側が裏側構成体112の一方の短辺部側に向けて延びるように途中位置で折り曲げて形成されている。
フック部118に対応させて表側構成体111の上下の各長辺部には、各フック部118に1対1で対応させてスリット119が形成されている。スリット119は、基板ボックス102の厚み方向、すなわち表側構成体111と裏側構成体112との並設方向に貫通しており、対応するフック部118を内部に挿入可能となっている。そして、スリット119の内部にはフック部118の先端を係止する図示しない受け部が形成されている。
上記のようにフック部118及び受け部を有する規制手段が設けられていることにより、表側構成体111と裏側構成体112とを一体化させる際には、各スリット119内に対応するフック部118が挿入されるように表側構成体111と裏側構成体112とを組み合わせる。この段階では、表側構成体111と裏側構成体112とは、基板ボックス102の長さ方向(すなわち、長辺部が延びる方向)に相互にずれている。その後、フック部118が対応する受け部に係止されるように、表側構成体111及び裏側構成体112のうちの一方を他方に対して上記長さ方向にスライド移動させる。これにより、各フック部118が対応する受け部に係止され、表側構成体111と裏側構成体112とを基板ボックス102の厚み方向や幅方向(すなわち、短辺部が延びる方向)に離間させようとしてもそれが規制される。
なお、規制手段の構成は上記のものに限定されることはなく、表側周縁部113及び裏側周縁部117のうちの一方にガイド用突条部を形成するとともに、他方にガイド用突条部が嵌り込み可能であり嵌り込んだガイド用突条部を所定の方向のみにスライド移動可能とするガイド用溝部を形成する構成としてもよい。
次に、固定手段について説明する。
基板ボックス102には、図7(a)に示すように、固定手段として、第1の固定領域120と第2の固定領域130とが少なくとも設けられている。第1の固定領域120及び第2の固定領域130のうちの一方は基板ボックス102における一の辺部に対して設けられているとともに、他方は前記一の辺部と対向する辺部に対して設けられている。詳細には、第1の固定領域120は規制手段により規制された方向の両端のうち一方の端部側に設けられているとともに、第2の固定領域130は規制手段により規制された方向の両端のうち他方の端部側に設けられている。より詳細には、第1の固定領域120は一方の短辺部に設けられているとともに、第2の固定領域130は他方の短辺部に設けられている。
第1の固定領域120は、図8及び図9に示すように、表側構成体111に一体形成された表側固定領域121と、裏側構成体112に一体形成された裏側固定領域122と、を備えている。表側固定領域121及び裏側固定領域122は、各構成体111,112の一方の短辺部において当該短辺部の他の部位よりも側方に延出させて形成されており、基板ボックス102の厚み方向に重なり合っている。
表側固定領域121には、短辺部に沿って複数(具体的には、3個)の表側結合部123が並設されているとともに、裏側固定領域122には、それら表側結合部123に1対1で対応させて裏側結合部124が並設されている。これら各組み合わせの表側結合部123及び裏側結合部124はそれぞれ同一の構成を有しているため、以下、一の組み合わせについてその構成を説明する。
表側結合部123には基板ボックス102の厚み方向に貫通する貫通孔が形成されており、裏側結合部124には表側結合部123に向けて開放された有底のネジ孔が形成されている。貫通孔とネジ孔とは連通されており、これら連通された孔部に対して貫通孔側から破断ネジ125が螺着されている。
ここで、破断ネジ125とは、ドライバなどの工具の先端を差込可能な頭部126と、ネジ溝が形成された側との連結部分の強度が低く設定されたものであり、それ以上締めることができない位置において頭部126に対して上記工具によりさらに所定の力を加えることにより、上記連結部分が切断され、頭部126が分離されるものである。つまり、破断ネジ125は、螺着後において、上記工具を用いて緩める方向へ回転させることを不可とするものである。
なお、螺着後において表側結合部123と裏側結合部124との結合を緩めることができないようにすることができるのであれば、両結合部123,124を結合する固定具(結合具)は破断ネジ125に限定されることはなく周知のワンウェイネジであってもよい。また、ネジにより結合される構成に限定されることはなく、裏側結合部124に係止部が設けられているとともに、表側結合部123側から挿入された係止爪が上記係止部に係止され、表側結合部123や裏側結合部124の破壊を要することなく上記係止状態を解除できない構成としてもよい。
表側結合部123及び裏側結合部124の組み合わせは上記のとおり複数組設けられているが、それら全ての組み合わせに対して破断ネジ125による結合が行われている。そして、それら破断ネジ125は全て頭部126が取り外されている。このように表側結合部123及び裏側結合部124が結合されていることにより、表側構成体111と裏側構成体112とが分離不可な状態で相互に固定されている。
図9に示すように、各裏側結合部124はベース側連結部127を介して裏側周縁部117に連結されているとともに、相互連結部128を介して隣り合う裏側結合部124同士が連結されている。これらベース側連結部127及び相互連結部128の周囲には、ニッパやカッタなどといった切断用工具の先端を差込可能な空間が確保されている。これにより、各連結部127,128の切断が可能となっている。特に、各連結部127,128はその強度が、表側結合部123及び裏側結合部124を破壊するとともに破断ネジ125を介した結合を解除する場合よりも切断し易いように設定されている。具体的には、周囲の領域に比べ肉薄に形成されている。これにより、各連結部127,128の切断を行い易くなっている。
ベース側連結部127を切断することにより、裏側結合部124を裏側周縁部117から分離されることとなる。この場合に、表側結合部123及び裏側結合部124が設けられた位置は、基板ボックス102の一の辺部であって、規制手段により規制された状態を解除すべく表側構成体111又は裏側構成体112の一方を他方に対してスライド移動させた場合に、表側結合部123と裏側結合部124との結合痕跡片が、主制御基板101が収容された本体と当接しない位置となっている。これにより、表側結合部123及び裏側結合部124の結合を通じて表側構成体111と裏側構成体112とが固定された状態を解除することができる。
また、仮に、表側構成体111と裏側構成体112との相対位置が元に戻されたとしても、連結部127,128の切断箇所が残ることとなる。したがって、遊技ホールの管理者等にとっては、連結部127,128が切断されているか否かを確認することで、表側結合部123及び裏側結合部124の結合を通じた表側構成体111と裏側構成体112との固定が解除されているか否かを目視確認することができる。
ちなみに、表側結合部123及び裏側結合部124の全ての組み合わせに対して破断ネジ125による結合を行うのではなく、一部の組み合わせに対して破断ネジ125による結合を行う構成においては、遊技ホールの管理者等が主制御基板101の検査やメンテナンスに際して当該結合に伴う固定を解除した後には、未使用の組み合わせに対して破断ネジ125を螺着することで再度固定を行うことが可能となる。このように一部の組み合わせが破断ネジ125により結合されている状況において当該結合に係る固定を解除する上では、ベース側連結部127だけでなく相互連結部128の切断も要する。
なお、上記各連結部127,128が裏側結合部124に対してではなく、表側結合部123に対して設けられていてもよく、両結合部123,124に対して設けられていてもよい。また、上記各連結部127,128を不具備とし、上記結合に係る固定を解除する上では表側結合部123自体や裏側結合部124自体の破壊を要する構成としてもよい。この場合、遊技ホールの管理者等が正規に基板ボックス102を開放させる場合の作業性が低下するものの、依然として、基板ボックス102を固定する機能及び不正開放が行われた場合にはその痕跡を視的効果として残す機能は果たされる。
次に、第2の固定領域130について説明する。
表側構成体111及び裏側構成体112において、表側固定領域121及び裏側固定領域122が設けられた側とは反対側の短辺部には、図7(a)に示すように、第2の固定領域130として、表側固定ベース部131及び裏側固定ベース部132が設けられている。表側固定ベース部131及び裏側固定ベース部132は、各構成体111,112の一方の短辺部において当該短辺部の一部よりも側方に延出させて形成されている。
表側固定ベース部131の側方への張り出し位置と裏側固定ベース部132の張り出し位置とが同一又は略同一となっており、さらに短辺部に沿った方向の寸法も両ベース部131,132において同一又は略同一となっている。表側構成体111及び裏側構成体112が組み合わされた状態において表側固定ベース部131と裏側固定ベース部132とは基板ボックス102の厚み方向に並設され、表側固定ベース部131において裏側固定ベース部132を向く面側の周縁部の全体と、裏側固定ベース部132において表側固定ベース部131を向く面側の周縁部の全体とが相互に当接している。
表側固定ベース部131の表面及び裏側固定ベース部132の表面により、封印シール160の貼付領域が形成されている。なお、封印シール160の詳細については後に説明する。貼付領域は、表側固定ベース部131により構成される表面領域133と、裏側固定ベース部132により構成される裏面領域134と、表側固定ベース部131及び裏側固定ベース部132の両方により構成され、それぞれコーナー部を介して表面領域133及び裏面領域134の両方に連続しこれら両領域133,134の間に介在する側面領域135と、を備えている。
これら表面領域133、裏面領域134及び側面領域135は平面状に形成されている。また、表面領域133において側面領域135との境界側の端部とその反対側の端部との間の寸法は、裏面領域134において側面領域135との境界側の端部とその反対側の端部との間の寸法よりも大きく設定されている。
側面領域135は上記のとおり表側固定ベース部131及び裏側固定ベース部132の両方により構成されているため、当該側面領域135には両ベース部131,132の境界136が存在している。当該境界136は一連の線状に形成されている。ここで、当該境界136は非直線状となっている。かかる構成について以下に詳細に説明する。
図9に示すように、表側固定ベース部131において裏側固定ベース部132と対向する側は、基板ボックス102の幅方向の途中位置にて両端側に比べ表面領域133側に凹んだ段差状に形成されている。つまり、表側固定ベース部131において裏側固定ベース部132と対向する側には、一対の段差壁部141により基板ボックス102の幅方向に挟まれた凹み領域142が形成されている。
表側固定ベース部131に凹み領域142が形成されていることに伴って、裏側固定ベース部132において側面領域135を構成する部位には、基板ボックス102の幅方向の途中位置に当該幅方向の両端側の側面基部143よりも表側固定ベース部131側に突出した突出壁部144が一体形成されている。突出壁部144は凹み領域142の全体を埋めるように形成されているのではなく、凹み領域142において側面領域135側の端部を含む箇所を埋めるように形成されている。
突出壁部144は、裏側固定ベース部132において側面基部143から連続するとともに当該側面基部143から直線状に起立した一対の起立エッジと、これら一対の起立エッジを直線状に結ぶ連結エッジとにより周囲が規定された角形状、より詳細には四角形状となっている。起立エッジの長さ寸法は、表側固定ベース部131における段差壁部141の高さ寸法と同一又は略同一となっており、連結エッジの長さ寸法は、凹み領域142における段差壁部141間の距離と同一又はそれよりも若干短い程度となっている。
表側構成体111と裏側構成体112とが組み合わされた状態において凹み領域142に対して突出壁部144が入り込んでおり、各起立エッジは対応する段差壁部141と近接した位置にて対向しているとともに、連結エッジは凹み領域142の底部と近接した位置にて対向している。したがって、突出壁部144により、凹み領域142は基板ボックス102外側の端部にて閉塞されており、さらに凹み領域142と突出壁部144とが形成された構成において側面領域135は両ベース部131,132の境界を除いて面一又は略面一となっている。
凹み領域142及び突出壁部144が形成されていることにより、側面領域135における表側固定ベース部131と裏側固定ベース部132との境界136は、その途中位置にコーナー部を有する非一直線状となっている。詳細には、図7(b)に示すように、側面領域135外の境界から連続する第1ライン145と、第1ライン145に対して連続し且つ当該第1ライン145に対して交差する方向、より具体的には直交又は略直交する方向に延びる第2ライン146と、第2ライン146に対して連続し且つ当該第2ライン146に対して交差する方向、より具体的には第1ライン145に対して平行又は略平行となる方向に延びる第3ライン147と、第3ライン147に対して連続し且つ当該第3ライン147に対して交差する方向、より具体的には第2ライン146に対して平行又は略平行となる方向に延びる第4ライン148と、第4ライン148に対して連続し且つ当該第4ライン148に対して交差する方向、より具体的には第1ライン145に対して平行又は略平行となる方向に延びる第5ライン149と、を有しており、第5ライン149は側面領域135外の境界に連続している。
つまり、側面領域135における境界136は、その両端側に所定の間隔を隔てて同一直線上に配置された第1ライン145及び第5ライン149を有しているとともに、第1ライン145及び第5ライン149のそれぞれに対してコーナー部を介して連続し相互に対向する一対の第2ライン146及び第4ライン148を有しており、さらに第2ライン146及び第4ライン148を連結する第3ライン147を有している。なお、裏側構成体112には突出壁部144の面方向の強度を強化するために突出壁部144よりも内側において当該突出壁部144に連続するリブが一体形成されている。
表側固定ベース部131及び裏側固定ベース部132には、第1ライン145を形成する領域及び第5ライン149を形成する領域のそれぞれに、結合具により両ベース部131,132の結合を行うための結合部が設けられている。
具体的には、図8及び図9に示すように、表側固定ベース部131において凹み領域142の外側にはその厚み方向に貫通する一対の貫通孔151が形成されており、これら貫通孔151に1対1で対応させて裏側固定ベース部132にはネジ孔152が形成されている。各貫通孔151とそれに対応するネジ孔152とは基板ボックス102の厚み方向に連通されており、それら連通された各組み合わせの貫通孔151及びネジ孔152に対して表側固定ベース部131側から破断ネジ153が螺着されている。そして、各破断ネジ153は螺着後において頭部154が除去されている。これにより、表側固定ベース部131及び裏側固定ベース部132は解除困難な状態で結合されており、当該結合を解除する上では、表側固定ベース部131、裏側固定ベース部132及び破断ネジ153のいずれかの破壊が行われ、その痕跡が残ることとなる。したがって、遊技ホールの管理者等にとってはその痕跡を目視確認することにより、基板ボックス102の不正開放が行われたか否かを確認することができる。
なお、螺着後において表側固定ベース部131と裏側固定ベース部132との結合を緩めることができないようにすることができるのであれば、両ベース部131,132を結合する固定具(結合具)は破断ネジ153に限定されることはなく周知のワンウェイネジであってもよい。また、ネジにより結合される構成に限定されることはなく、裏側固定ベース部132に係止部が設けられているとともに、表側固定ベース部131側から挿入された係止爪が上記係止部に係止され、表側固定ベース部131や裏側固定ベース部132の破壊を要することなく上記係止状態を解除できない構成としてもよい。
表側固定ベース部131及び裏側固定ベース部132には、上記ネジによる結合を通じた固定以外にも、表側構成体111と裏側構成体112との分離を阻止する構造が設けられている。かかる阻止構造について、図10及び図11を参照しながら説明する。図10は図7(b)のA―A線断面図、図11(a),(b)は阻止構造による分離阻止の作用を説明するための説明図である。
図10に示すように、表側固定ベース部131において凹み領域142の底部には裏側固定ベース部132に向けて突出した引っ掛け部155が一体形成されている。引っ掛け部155は、図9に示すように、凹み領域142において一対の段差壁部141間の方向に所定の間隔を隔てて複数(具体的には、2個)設けられている。なお、引っ掛け部155は複数であることに限定されることはなく、1個のみ設けられた構成としてもよい。
各引っ掛け部155は突出壁部144に向けて除々に突出量が増加するように形成されており、各引っ掛け部155はその表面に、突出壁部144に向けて裏側固定ベース部132側へと傾斜したテーパ面156と、突出壁部144の内壁面と対向する端面157と、を備えている。なお、端面157は突出壁部144の内壁面から若干離間されているが、両者が当接している構成としてもよい。
既に説明したように表側構成体111及び裏側構成体112には組み合わせに際しての方向を規制する規制手段が設けられており、表側構成体111と裏側構成体112とを組み合わせる際には、図11(a),(b)に示すように、一方を他方に対して、規制手段により規制された方向であって組み合わせ方向にスライド移動させる必要がある。この場合に、各引っ掛け部155には既に説明したようにテーパ面156が形成されており、さらに表側固定ベース部131及び裏側固定ベース部132が合成樹脂製であり弾性変形可能となっているため、各引っ掛け部155と干渉しながらも表側構成体111と裏側構成体112とを組み合わせることはできる。
一方、各引っ掛け部155には、突出壁部144の内壁面と対向する端面157が形成されているため、表側構成体111と裏側構成体112とが組み合わされている状態において、一方を他方に対して、規制手段により規制された方向であって分離方向にスライド移動させようとしても、端面157と突出壁部144とが当接し、それ以上のスライド移動が阻止される。これにより、表側構成体111及び裏側構成体112は分離困難な状態で固定されており、当該固定を解除する上では、表側固定ベース部131、裏側固定ベース部132及び引っ掛け部155のいずれかの破壊が行われ、その痕跡が残ることとなる。したがって、遊技ホールの管理者等にとってはその痕跡を確認することにより、基板ボックス102の不正開放が行われたか否かを確認することができる。
ここで、引っ掛け部155を直接破壊する上では、表側固定ベース部131と裏側固定ベース部132との境界136から両ベース部131,132の間の空間に差し込んだ切断工具により引っ掛け部155を切断する方法が考えられる。この場合に、引っ掛け部155は上記のとおり凹み領域142に対して設けられており一対の段差壁部141により挟まれているため、境界136において切断工具を挿入する位置は第3ライン147に規制される。
次に、貼付領域に対して貼り付けられる封印シール160について説明する。図12(a)は封印シール160の正面図、図12(b)は封印シール160の裏面図、図13は封印シール160の断面図である。
封印シール160は、図12及び図13に示すように、略矩形状のベースシート161を備えており、ベースシート161の裏面には粘着剤が塗布され粘着層162が形成されている。粘着層162には電子タグ(又はRFIDタグ)としてのICタグ163が埋め込まれている。なお、図13においては、粘着層162に剥離シート164が積層されているが、当該剥離シート164は封印シール160を基板ボックス102に貼り付ける際に剥がされる。
ベースシート161はポリエステル系フィルムなどの可撓性樹脂フィルムにより形成されており適度な脆性を有し、さらに溶剤や熱に対して反応性を有する。具体的には、粘着層162を構成する粘着剤に対して溶解性を備えたトルエンなどがベースシート161に塗布されると、ベースシート161は変色する。また、粘着層162の粘着力が低下する温度(例えば、50℃)以上の熱が加えられた場合にもベースシート161は変色する。これにより、基板ボックス102の貼付領域から封印シール160を不正に剥がそうとして溶剤がかけられたり、熱が加えられたりした場合、ベースシート161が変色することで当該不正行為の痕跡を残すことができる。
ベースシート161の表面には、図12(a)に示すように、インク塗布部165、識別番号部166及び機種情報部167が設けられている。インク塗布部165には、紫外線などといった特定の波長の光が照射されることにより模様が表れる特殊インクが塗布されている。識別番号部166には、複数の数字が記載されており、当該識別番号部166に記載される数字はパチンコ機毎に異なっている。機種情報部167には、当該遊技機の機種名や当該遊技機の製造メーカー名などが記載されている。
粘着層162の粘着剤は、従来の封印シールと同様に、一旦貼り付けされた後に剥がされるとベースシート161から剥がれる程度の粘着力を有している。したがって、封印シール160が剥がされた場合には再度貼り付けすることが不可能なものであり、さらには粘着層162の一部が貼付領域側に残ることとなる。よって、封印シール160を不正に剥がした痕跡を残すことができる。
ICタグ163は、ICチップ171及びアンテナ部材172を備えている。ICチップ171は集積回路として形成されるものであり、制御部及びメモリ領域を有する。メモリ領域は、データ書き換え不可な不揮発性メモリ(ROM)により構成されており、その記憶容量は例えば128bitとなっている。メモリ領域には、識別情報としてのID情報が格納されている。具体的には、製造メーカ名(又は複数のメーカごとに付されたメーカ固有番号)、遊技機固有のID番号が格納されている。ICチップ171のメモリ領域はデータ書き換え不可であるため、ID情報が不正に改ざんされる等の不都合が抑制できるようになっている。
アンテナ部材172は平面矩形状であって比較的薄い(例えば、10〜200μm)長尺状となっており、アルミや銅等の金属の導体箔として形成されている。アンテナ部材172の長手方向(又は長さ方向)のほぼ中央には、ICチップ171が配置されている。かかるICチップ171の配置は、例えば異方導電性フィルムや導電ペーストなどの接着剤によって、ICチップ171の図示しない電極をアンテナ部材172に固定することで行われている。
アンテナ部材172においてICチップ171が配置された位置には、アンテナ部材172の表面から裏面に貫通させてスリット173が形成されている。スリット173は、ICチップ171からアンテナ部材172の長手方向に延びる第1スリット部174と、ICチップ171から上記長手方向に対して交差する方向、具体的には上記長手方向に直交する方向に延び、アンテナ部材172の端部に達する第2スリット部175とからなり、全体としてL字状に形成されている。スリット173は、ICチップ171の内部に形成されている容量素子と結合してICチップ171とアンテナ部材172との間のインピーダンスを整合させるマッチング回路を構成するインダクタとして機能する。この点、スリット173を整合用切り込みと称することができ、さらには当該スリット173が正常に機能しないとICタグ163において正常な通信が不可となる構成に鑑みると通信用整合部又は不可状態発生部と称することができる。
また、アンテナ部材172は共振調整回路としての機能を有しており、アンテナ部材172の長さ寸法は通信特性に重要な影響を与えるものである。最適なアンテナ部材172の長さ寸法は動作条件により変わるが、アンテナ部材172の周囲が空気である場合には、動作周波数のほぼ1/2波長が最適値となり、周囲が誘電体で覆われている場合には誘電体による波長短縮効果があるので、最適長さ寸法はこれより短い大きさとなることが知られている。本パチンコ機10におけるアンテナ部材172の長さ寸法は、動作周波数が一定周波数となるように、約50mmの大きさに設定されている。
ICチップ171のID情報は、制御部によって呼び出されてアンテナ部材172から電波として発信することができるように構成されており、アンテナ部材172から発信された電波を、リーダ装置で受信してID情報を読み取ることができるようになっている。
ICタグ163(アンテナ部材172)は、図12(b)に示すように、ベースシート161においてその一隅部側からその対角方向の隅部側に亘って斜めに配置されている。この場合、長尺状のアンテナ部材172はその長手方向がベースシート161のすべての辺方向と交差することとなる。
封印シール160にはアンテナ用切り込み176が形成されている。アンテナ用切り込み176はベースシート161の表面から粘着層162の表面まで貫通している。なお、粘着層162の表面とは、封印シール160の裏面側において露出している面であり、この点、アンテナ用切り込み176は封印シール160の表面から裏面まで貫通しているとも言える。
アンテナ用切り込み176は、アンテナ部材172の長手方向に対して直交する方向又は略直交する方向に延びる直線状である。ちなみに、アンテナ部材172の長手方向に対して直交する方向又は略直交する方向は、ベースシート161の全ての辺方向と交差する方向となる。
アンテナ用切り込み176は、アンテナ部材172の短手方向において当該アンテナ部材172を間に挟むようにして形成されているとともに、各長辺部側において長手方向に沿って等間隔となるように複数形成されている。各アンテナ用切り込み176は、ベースシート161においてアンテナ部材172の配置されていない領域側を一端として、他端側がアンテナ部材172の配置されている領域に若干かかる構成となっている。この場合に、一方の長辺部側のアンテナ用切り込み176は他方の長辺部側のアンテナ用切り込み176に対して短手方向に並ばないように形成されている。
複数のアンテナ用切り込み176の一部は、アンテナ部材172においてスリット173が形成された領域に対しても隣接させて設けられている。この場合、一方の長辺部側における一部のアンテナ用切り込み176が、アンテナ部材172においてスリット173が形成された領域に対して隣接させて設けられているとともに、他方の長辺部側における一部のアンテナ用切り込み176も、アンテナ部材172においてスリット173が形成された領域に対して隣接させて設けられている。つまり、アンテナ用切り込み176は、少なくともアンテナ部材172においてスリット173が形成された領域を間に挟むようにして形成されている。
封印シール160の4隅には、ベースシート161の表面側から粘着層162の表面まで貫通する隅側切り込み177がそれぞれ形成されている。隅側切り込み177は、封印シール160の隅角に沿うようにしてL字状に形成されている。また、封印シール160の外縁には、外縁端部から内側に向けて多数の外縁切り込み178が形成されている。これら外縁切り込み178は、内側から外側に向けて開くようにして鋭角のV字状となっており、さらに封印シール160の外周に沿って等間隔で形成されている。
上記のようにアンテナ用切り込み176、隅側切り込み177及び外縁切り込み178が形成されていることにより、封印シール160を貼付領域から剥がそうとすると、ベースシート161に破れが生じたり、アンテナ部材172が切断されたりする。かかる作用については、後に説明する。
次に、封印シール160の貼付位置に係る構成について説明する。図14は主制御装置92において封印シール160が貼り付けられた領域及びその周辺を拡大して示す拡大斜視図、図15は貼付領域における封印シール160の位置関係を説明するための説明図である。なお、図15においては、説明の便宜上、隅側切り込み177及び外縁切り込み178を省略している。
図14に示すように、封印シール160は貼付領域に貼り付けられている。この場合、貼付領域において表面領域133、側面領域135及び裏面領域134に亘って封印シール160が配置されるように当該封印シール160はコ字状に曲げて貼り付けられている。封印シール160により、表面領域133の略全体、側面領域135の略全体及び裏面領域134の略全体が覆われている。したがって、表面領域133に形成されている各貫通孔151の開口部及び裏面領域134に形成されている各ネジ孔152の開口部が封印シール160により覆われているとともに、側面領域135における表側固定ベース部131と裏側固定ベース部132との境界136もその略全体が封印シール160により覆われている。
なお、表面領域133における側面領域135との境界側の端部とその反対側の端部との間の距離は、裏面領域134における側面領域135との境界側の端部とその反対側の端部との間の距離よりも長く設定されている。したがって、裏面領域134に比べ表面領域133の面積が広く設定されており、それに伴って封印シール160において裏面領域134を覆う領域よりも表面領域133を覆う領域の方が面積は広い。但し、これに限定されることはなく、表面領域133に比べ裏面領域134の面積を広くしてもよく、両領域133,134の面積を同程度としてもよい。
封印シール160においてアンテナ部材172は、既に説明したとおり、ベースシート161においてその一隅部側からその対角方向の隅部側に亘って配置されているため、封印シール160と同様に、アンテナ部材172も表面領域133、側面領域135及び裏面領域134に亘ってコ字状に曲げて配置されている。
アンテナ部材172と破断ネジ153との位置関係について説明する。
アンテナ部材172における長手方向の一方の端部は、図15に示すように、表面領域133における一の貫通孔151の開口部を跨いでいる。詳細には、アンテナ部材172の短手方向の寸法は貫通孔151の開口部の孔径よりも小さくなっており、さらにアンテナ部材172が貫通孔151の開口部を挟んで当該開口部の周縁部を架渡すように配置されている。このようにアンテナ部材172が配置されていることにより、アンテナ部材172の端部は、破断ネジ153におけるネジ溝側とは反対側の端部と対峙している。但し、破断ネジ153におけるネジ溝側とは反対側の端部が貫通孔151における軸線方向の途中位置に配置されているため、破断ネジ153とアンテナ部材172とは接触していない。
アンテナ部材172において上記開口部を跨ぐ側の端部とは反対側の端部は、裏面領域134における一のネジ孔152の開口部を跨いでいる。この場合に、破断ネジ153におけるネジ溝側の端部がネジ孔152における軸線方向の途中位置に配置されているため、破断ネジ153とアンテナ部材172とは接触していない。
例えば、アンテナ部材172が破断ネジ153に接触すると、設定された動作周波数(例えば、2.45GHz)が変化してしまい、アンテナ部材172を通じた通信が良好に行えなくなるおそれがある。そうすると、ICチップ171に記憶されたID情報をリーダ装置により読み取ろうとしてもそれが行えないおそれがあるが、上記のようにアンテナ部材172と破断ネジ153とが接触していないことにより、上記不都合の発生が抑えられている。
次に、アンテナ部材172と境界136との位置関係について説明する。
アンテナ部材172は、側面領域135を挟み表面領域133から裏面領域134に亘って配置されているため、側面領域135における表側固定ベース部131と裏側固定ベース部132との境界136を跨いでいる。境界136は、既に説明したとおり非一直線状に形成されており、第1ライン145〜第5ライン149が順次連続することで形成されている。アンテナ部材172は、上記第1ライン145〜第5ライン149のうち、第3ライン147を跨いでいる。
つまり、境界136は、封印シール160において相互に対向する一対の第1周縁部(第1辺部)と第2周縁部(第2辺部)との間に亘って配置されているとともに、第1周縁部及び第2周縁部とは異なる周縁部であって相互に対向する一対の第3周縁部(第3辺部)及び第4周縁部(第4辺部)のうち少なくとも一方に向けて延びるラインが生じるように曲がり部が形成されている。
アンテナ部材172においてICチップ171及びスリット173が形成された領域は、貼付領域において第2ライン146と第4ライン148とにより挟まれた領域に対して配置されている。また、ICチップ171は、第1ライン145及び第5ライン149よりも表面領域133側であって第3ライン147よりも裏面領域134側に配置されているのに対して、スリット173は、第1スリット部174のICチップ171側とは反対側の端部が第3ライン147を跨いでいる。
アンテナ部材172が第3ライン147を跨いでいることにより、ベースシート161においてアンテナ用切り込み176が形成されている領域は、第3ライン147よりも表面領域133側に配置されているとともに、第3ライン147よりも裏面領域134側に配置されている。また、第1スリット部174が、第3ライン147を跨いでいることにより、第1スリット部174に向けたアンテナ用切り込み176は、第3ライン147よりも表面領域133側に配置されているとともに、第3ライン147よりも裏面領域134側に配置されている。
ここで、貼付領域は、囲み部180によって囲まれている。
囲み部180について詳細には、図8に示すように、表側構成体111の表側周縁部113において表側固定ベース部131に連続する部分と、表側固定ベース部131の表面領域133との間には表側段差部181が形成されている。また、図9に示すように、裏側構成体112の裏側周縁部117において裏側固定ベース部132に連続する部分と、裏側固定ベース部132の裏面領域134との間には裏側段差部182が形成されている。さらに、表側固定ベース部131には表面領域133及び側面領域135を間に挟むようにして対向する一対の表側突条部183が形成されているとともに、裏側固定ベース部132には側面領域135及び裏面領域134を間に挟むようにして対向する一対の裏側突条部184が形成されており、表側突条部183と裏側突条部184とはそれぞれ同じ側に配置されている同士が境界136を挟んで連続している。
表側段差部181、裏側段差部182、表側突条部183及び裏側突条部184により囲み部180が形成されており、貼付領域は囲み部180によって囲まれている。そして、貼付領域に貼り付けられている封印シール160の周縁はその全体が囲み部180に近接している。これにより、封印シール160を剥がそうとしても、その剥がし行為が非常に困難なものとなっている。
封印シール160の周縁の全体が囲み部180に近接していることにより、封印シール160の貼り付け作業に際しては、封印シール160が囲み部180によって囲まれた領域内からはみ出ないように貼り付けることで、アンテナ部材172と貫通孔151との位置関係、アンテナ部材172とネジ孔152との位置関係及びアンテナ部材172と境界136との位置関係は、自ずと上記のような関係となる。
また、図15に示すように、囲み部180によって囲まれる領域は、封印シール160の面積よりも広くなっている。これにより、封印シール160の貼り付け作業に際しては、貼り付け位置に所定のゆとりが生まれ、貼り付け作業の作業性が向上されている。この場合に、その貼り付け位置のゆとりは、アンテナ部材172と貫通孔151との上記位置関係、アンテナ部材172とネジ孔152との上記位置関係及びアンテナ部材172と境界136との上記位置関係が、自ずと維持される範囲内で設定されている。
次に、上記のように封印シール160が貼り付けられていることによる作用効果について説明する。
基板ボックス102を不正に開放する場合、少なくとも表側固定ベース部131及び裏側固定ベース部132に設けられた固定手段による固定を解除する必要がある。かかる固定を解除する方法としては、封印シール160を貼付領域から剥がすことなく、境界136に沿って封印シール160を切断するとともに、境界136を介して表側固定ベース部131と裏側固定ベース部132との間に所定の工具を挿入し、各破断ネジ153の切断と引っ掛け部155の切断とを行う第1の方法が考えられる。また、この他に、封印シール160を貼付領域から剥がすことで境界136を露出させるとともに、当該境界136を介して表側固定ベース部131と裏側固定ベース部132との間に所定の工具を挿入し、各破断ネジ153の切断と引っ掛け部155の切断とを行う第2の方法が考えられる。以下、第1の方法に対する作用効果及び第2の方法に対する作用効果について順次説明する。
第1の方法で不正開放が行われる場合、上記のとおり、封印シール160は境界136に沿って切断されることとなる。この場合に、境界136が上記のとおり非一直線状に形成されていることにより、境界136に沿って封印シール160を切断する作業が煩雑なものとなる。また、ICタグ163のアンテナ部材172が境界136を跨ぐように配置されているため、境界136に沿って封印シール160が切断された場合、アンテナ部材172が切断されることとなる。そうすると、アンテナ部材172においてICチップ171が配置された側の部分の長さ寸法が短くなり、リーダ装置との間の通信距離が短くなる。また、切断後の長さ寸法によっては通信が不可となる。この場合、リーダ装置によりID情報を正規に読み取ろうとする管理者にとっては、通信がしづらい又は通信ができないことを確認することで、上記不正開放の事実を把握することができる。
また、アンテナ部材172に形成されたスリット173が境界136を跨ぐように配置されているため、境界136に沿って封印シール160が切断された場合、スリット173が形成された箇所を含めて切断されることとなる。そうすると、インピーダンス整合が良好に行われなくなり、通信がしづらくなる又は通信が不可となる。この場合、上記管理者にとっては、リーダ装置を用いた通信がしづらい又は通信ができないことを確認することで、上記不正開放の事実を把握することができる。
第2の方法で不正開放が行われる場合、上記のとおり、封印シール160は貼付領域から剥がされることとなる。かかる剥がし作業に際しては、封印シール160をその隅角から剥がす場合と、封印シール160の一辺に沿う方向に剥がす場合とが想定される。
隅角から剥がす場合、剥がす力に伴う応力が封印シール160の隅側切り込み177や外縁切り込み178に集中するため、封印シール160の破壊が生じ易く、上記管理者にとっては、剥がした後の封印シール160が再貼付されている場合にはその破壊を目視確認することで上記不正開放の事実を把握することが可能となる。
隅角から剥がす場合及び封印シール160の一辺に沿う方向に剥がす場合のいずれであっても、剥がす力に伴う応力がアンテナ用切り込み176の端部に集中することで、アンテナ用切り込み176を介してベースシート161が破壊され、それに伴ってアンテナ部材172が切断される。この場合、上記管理者にとっては、リーダ装置を用いた通信がしづらい又は通信ができないことを確認することで、上記不正開放の事実を把握することができる。
特に、アンテナ部材172においてスリット173が形成された領域の一部は、境界136において対向する一対の第2ライン146と第4ライン148との間の領域に配置されている。また、アンテナ部材172においてスリット173が形成された領域の一部は、第3ライン147よりも裏面領域134側であって、第1ライン145及び第5ライン149よりも表面領域133側に配置されている。したがって、封印シール160を任意の方向であって同一方向に剥がすことで境界136の全てを露出させるためには、封印シール160におけるスリット173が形成されている部分を貼付領域から剥がす必要がある。そして、アンテナ用切り込み176の一部はスリット173に隣接させて形成されているため、境界136を全て露出させる際に、スリット173が形成された箇所においてアンテナ部材172の切断又は破壊が生じることが期待される。そうすると、インピーダンス整合が良好に行われなくなり、通信がしづらくなる又は通信が不可となる。この場合、上記管理者にとっては、リーダ装置を用いた通信がしづらい又は通信ができないことを確認することで、上記不正開放の事実を把握することができる。
また、境界136の形状に沿うようにして剥がす方向を順次変えながら封印シール160を剥がすことも考えられるが、その剥がし行為は煩雑なものとなる。また、この場合、剥がす際に封印シール160に生じる折れ目が複雑なものとなることで封印シール160に大きな負荷がかかり易くなり、それに伴って封印シール160に破れが生じ易くなる。さらには、アンテナ用切り込み176はスリット173を間に挟むようにして形成されており、境界136を基準として表面領域133側及び裏面領域134側の両方にアンテナ用切り込み176が配置されている。したがって、境界136を全て露出させる際に、スリット173が形成された箇所においてアンテナ部材172の切断又は破壊が生じることが期待される。そうすると、インピーダンス整合が良好に行われなくなり、通信がしづらくなる又は通信が不可となる。この場合、上記管理者にとっては、リーダ装置を用いた通信がしづらい又は通信ができないことを確認することで、上記不正開放の事実を把握することができる。
次に、封印シール160のカバー部材93について説明する。図16(a),(b)はそれぞれ異なる方向から見たカバー部材93の斜視図、図17はカバー部材93が主制御装置92に取り付けられている様子を説明するための説明図、図18は主制御装置92においてカバー部材93が取り付けられた部分の断面図である。
カバー部材93は、ポリカーボネートなどといった無色透明の合成樹脂により、図16(a),(b)及び図17に示すように、所定の内部空間185を有する直方体の箱状に形成されており、当該内部空間185を区画形成する複数(具体的には6個)の壁部はカバー部材93の内外に電波が透過可能となっている。カバー部材93の各壁部のうち所定の壁部186には、内部空間185をカバー部材93の外部に開放させる開口部187が形成されている。以下、壁部186を開口用壁部186ともいう。
開口部187は、図16(b)に示すように、開口用壁部186を挟んで対向する一対の壁部188,189のうち一方から他方に亘って形成されており、開口部187の周縁部の一部は各壁部188,189のそれぞれに対して内側に入り込むようにして形成されている。また、開口部187は、開口用壁部186に対して各壁部188,189側とは異なる方向にて隣り合う壁部190と開口用壁部186との境界に沿うようにして形成されている。
カバー部材93の内部空間185は、図18に示すように、封印シール160が貼り付けられた表側固定ベース部131及び裏側固定ベース部132の全体を収容可能な大きさに形成されているとともに、開口部187は表側固定ベース部131及び裏側固定ベース部132の先端側からそれら両ベース部131,132を内部空間185内に差込可能な大きさに形成されている。なお、説明の便宜上、以下の説明では表側固定ベース部131及び裏側固定ベース部132の組み合わせを固定ベース191ともいう。
カバー部材93の両壁部188,189間の距離は固定ベース191において基板ボックス102の幅方向寸法と同一又はそれよりも若干大きく設定されており、これら両壁部188,189には開口部187の周縁部から開口用壁部186側の境界に向けて突出させて爪部192が一体形成されている。当該爪部192は弾性変形可能に形成されている。かかる爪部192に対応させて、図17に示すように、基板ボックス102の表側固定ベース部131の側面には外方に突出させて受け部193が一体形成されている。カバー部材93は、開口部187を介して内部空間185内に固定ベース191が差し込まれるように基板ボックス102に設置されており、その設置に際して爪部192が受け部193にて受けられることで基板ボックス102に固定されている。以下、各壁部188,189を係止用壁部188,189ともいう。
基板ボックス102にカバー部材93が固定されていることにより、固定ベース191の全体がカバー部材93によって囲まれている。これにより、固定ベース191に貼り付けられた封印シール160がカバー部材93により保護されることとなる。例えば、パチンコ機10の出荷時などにはシュリンクフィルムを熱収縮させてパチンコ機10が覆われることとなるが、主制御装置92がパチンコ機10の背面に露出している構成においては、シュリンクフィルムが熱収縮する際の収縮方向への負荷や熱などの封印シール160やICタグ163への影響を抑えることが好ましく、上記のようにカバー部材93が設けられていることにより上記影響を低減することができる。
カバー部材93は既に説明したように無色透明となっているため、上記のようにカバー部材93が設けられた構成において、固定ベース191に貼り付けられた封印シール160をカバー部材93外から目視確認することができる。なお、カバー部材93は無色透明に限定されることはなく、カバー部材93外から封印シール160を目視確認できるようにする上では、封印シール160を目視確認できる程度の透明性を有していればよく、有色透明であってもよい。また、カバー部材93外から封印シール160を目視確認することはできなくなるが、カバー部材93を非透明に形成してもよい。
次に、カバー部材93の各壁部と封印シール160との位置関係について説明する。
図18に示すように、カバー部材93に対して固定ベース191はその全体が収容されており、開口用壁部186は表側構成体111において膨出部114の側面に対して側方から当接している。なお、膨出部114とカバー部材93との間の隙間を少なくする上では上記のとおり膨出部114とカバー部材93とが当接していることが好ましいが、開口用壁部186と膨出部114とが所定の間隔を開けて近接する構成としてもよい。
開口用壁部186と開口部187を挟んで隣り合う壁部190は、既に説明したとおり開口部187が当該壁部190と開口用壁部186との境界に沿うようにして形成されているため、固定ベース191の裏面領域134側と重なり合っている。以下、当該壁部190を重なり壁部190ともいう。また、既に説明したとおり、係止用壁部188,189間の距離は固定ベース191において基板ボックス102の幅方向と同一又はそれよりも若干大きく設定されているため、図17に示すように、これら係止用壁部188,189は固定ベース191の両側面と重なり合っている。
上記構成において、図18に示すように、開口用壁部186は開口部187の位置からその反対側の端部までの長さ寸法が、封印シール160において固定ベース191の表面領域133に貼り付けられた箇所と、重なり壁部190に対して対向する壁部194とが所定の距離を隔てるように設定されている。これにより、封印シール160において表面領域133に貼り付けられた箇所から当該壁部194の表面までの距離がL1となっている。以下、当該壁部194を第1離間壁部194ともいう。ちなみに、封印シール160と第1離間壁部194との間には電波を遮断する部材が設けられていない。
また、重なり壁部190は開口部187の周縁部側の端部からその反対側の端部までの長さ寸法が、封印シール160において固定ベース191の側面領域135に貼り付けられた箇所と、開口用壁部186に対して対向する壁部195とが所定の距離を隔てるように設定されている。これにより、封印シール160において側面領域135に貼り付けられた箇所から当該壁部195の表面までの距離がL2となっている。かかる距離L2は、封印シール160において表面領域133に貼り付けられた箇所から第1離間壁部194までの距離L1よりも短く設定されている。以下、上記壁部195を第2離間壁部195ともいう。ちなみに、封印シール160と第1離間壁部195との間には電波を遮断する部材が設けられていない。
封印シール160に設けられたICタグ163の通信可能距離は、リーダ装置Rから所定の出力強度で呼出波が出力された場合に距離L3となるように設定されている。かかる距離L3は、封印シール160において表面領域133に貼り付けられた箇所から第1離間壁部194の表面までの距離L1及び封印シール160において側面領域135に貼り付けられた箇所から第2離間壁部195の表面までの距離L2よりも大きく設定されている。そして、ICタグ163の通常の通信可能範囲C1には、第1離間壁部194の全体よりも外側が含まれているとともに、第2離間壁部195の全体よりも外側が含まれている。また、既に説明したとおりカバー部材93の各壁部は電波を透過可能に形成されている。したがって、遊技ホールの管理者等はICタグ163からID情報の読み取りを行う場合にカバー部材93を基板ボックス102から取り外すことなく当該読み取り作業を行うことができる。
また、第1離間壁部194の周縁部には、図16(b)及び図18に示すように、開口用壁部186との境界の周縁部を除いて一連の突条部196が一体形成されており、かかる突条部196により区画された区画面197は平面状となっている。この場合、遊技ホールの管理者等はICタグ163からID情報の読み取りを行う場合にリーダ装置Rの先端を上記区画面197に当接又は近接させることで、ID情報の読み取り作業を簡単且つ確実に行うことができる。つまり、区画面197はID情報の読み取り作業に際しての位置決め部として機能する。
特に、主制御装置92においてカバー部材93が設けられた箇所は裏パックユニット15により覆われておらず、さらに上記区画面197はパチンコ機10後方を向いている。したがって、外枠11に対して遊技機本体12をパチンコ機10前方に回動させることで、遊技ホールの管理者等は区画面197に対してリーダ装置Rを容易に近付けることができる。この点からも、ID情報の読み取り作業の作業性の向上が図られている。
ちなみに、図5(a)や図18に示すように、カバー部材93において区画面197の取付台91からの距離は膨出部114における膨出側の面の取付台91からの距離と略同一となっている。つまり、区画面197は膨出部114における膨出側の面に対して略面一となっており、当該面に対して奥まった位置には配置されていない。奥まった位置に区画面197が配置されていると、リーダ装置Rの先端を当接又は近接させようとしてもそれが膨出部114に邪魔されて行いづらくなることが想定されるが、上記構成によればかかる不都合の発生が抑えられる。
次に、基板ボックス102の不正開放の確認に関して上記カバー部材93が設けられたことによる作用について説明する。
既に説明したとおり、基板ボックス102の不正開放が行われた場合には、封印シール160に設けられたICタグ163のアンテナ部材172において何らかの切断が発生することが期待される。そして、アンテナ部材172が切断された場合には、ICタグ163が通信不可となることがある。この場合、遊技ホールの管理者等にとってはリーダ装置Rから呼出波を出力させてもID情報の読み取りを行えないことで、基板ボックス102の上記不正開放が行われたことを把握することができる。
ICタグ163が通信不可とならない場合であってもアンテナ部材172が切断された場合には、ICタグ163の通信可能範囲が狭くなる。この場合に、封印シール160の各アンテナ用切り込み176は、任意のアンテナ用切り込み176からその延びる方向にアンテナ部材172が切断された場合には、図18に示すように、ICタグ163の通信可能距離が、封印シール160において表面領域133に貼り付けられた箇所から第1離間壁部194の表面までの距離L1よりも短いL4となるように形成されている。そうすると、ICタグ163の通信可能範囲C2に区画面197が含まれなくなり、遊技ホールの管理者等がリーダ装置Rを区画面197に位置決めさせた状態でID情報の読み取りを行おうとしてもそれが不可となる。これにより、遊技ホールの管理者等は、基板ボックス102の不正開放が行われたことを把握することができる。
また、遊技ホールの管理者等によっては区画面197にて位置決めさせることなく、例えば第2離間壁部195側からリーダ装置Rをカバー部材93に近付けてID情報の読み取り作業を行うことが考えられる。この場合であっても、アンテナ部材172において切断が発生し、ICタグ163の通信可能距離が上記L4となった場合には、ICタグ163の通信可能範囲に第2離間壁部195が含まれなくなるため、ID情報の読み取りを行おうとしてもそれが不可となる。
ちなみに、図5(b)に示すように、カバー部材93を基準として一方の係止用壁部188側の位置には音声ランプ制御装置66が並設されており、さらに他方の係止用壁部189側の位置には払出制御装置82が配置されている。したがって、遊技ホールの管理者等がいずれかの係止用壁部188,189側からリーダ装置Rを近付けようとしてもそれが規制される。よって、これら係止用壁部188,189が固定ベース191に重なる構成であり、アンテナ部材172に所定の切断が発生した状況で依然として通信可能範囲に係止用壁部188,189が含まれるとしても問題は生じない。
同様に、図5(b)に示すように、カバー部材93を基準として重なり壁部190側の位置には取付台91及び遊技盤33が位置している。したがって、遊技ホールの管理者等が重なり壁部190側からリーダ装置Rを近付けようとしてもそれが規制される。よって、重なり壁部190が固定ベース191に重なる構成であり、アンテナ部材172に所定の切断が発生した状況において通信可能範囲に重なり壁部190が含まれるとしても問題は生じない。
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図19のブロック図に基づいて説明する。図19では、電力の供給ラインを二重線矢印で示し、信号ラインを実線矢印で示す。
主制御装置92に設けられた主制御基板101には、主制御回路202と停電監視回路203とが内蔵されている。主制御回路202には、CPUチップ103が搭載されている。CPUチップ103には、当該CPUチップ103により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM205と、そのROM205内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM206と、割込回路やタイマ回路、データ入出力回路などの各種回路が内蔵されている。
CPUチップ103には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。CPUチップ103の入力側には、主制御基板101に設けられた停電監視回路203、払出制御装置82に設けられた払出制御基板211及びその他図示しないスイッチ群などが接続されている。この場合に、停電監視回路203には電源及び発射制御装置83に設けられた電源及び発射制御基板215が接続されており、CPUチップ103には停電監視回路203を介して電力が供給される。
一方、CPUチップ103の出力側には、停電監視回路203、払出制御基板211及び中継端子板219が接続されている。払出制御基板211には、賞球コマンドなどといった各種コマンドが出力される。中継端子板219を介して主制御回路202から音声ランプ制御装置66に設けられた音声ランプ制御基板221に対して各種コマンドなどが出力される。
停電監視回路203は、主制御回路202と電源及び発射制御基板215とを中継し、また電源及び発射制御基板215から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。
払出制御基板211は、払出装置78により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU212は、そのCPU212により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM213と、ワークメモリ等として使用されるRAM214とを備えている。
払出制御基板211のCPU212には、入出力ポートが設けられている。CPU212の入力側には、主制御回路202、電源及び発射制御基板215、及び裏パック基板が接続されている。また、CPU212の出力側には、主制御回路202及び裏パック基板が接続されている。
電源及び発射制御基板215は、電源部216と発射制御部217とを備えている。電源部216は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御回路202や払出制御基板211等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を二重線矢印で示す経路を通じて主制御回路202や払出制御基板211等に対して供給する。発射制御部217は、遊技球発射機構50の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構50は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声ランプ制御基板221は、表示制御装置225を制御するものである。演算装置であるCPU222は、そのCPU222により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM223と、ワークメモリ等として使用されるRAM224とを備えている。
音声ランプ制御基板221のCPU222には入出力ポートが設けられている。CPU222の入力側には中継端子板219に中継されて主制御回路202が接続されており、主制御回路202から出力される各種コマンドに基づいて、表示制御装置225を制御する。表示制御装置225は、音声ランプ制御基板221から入力する表示コマンドに基づいて図柄表示装置41を制御する。
次に、ICタグ163からID情報を読み取ることに基づく不正行為の有無の確認作業について説明する。図20は上記パチンコ機10が多数設置された遊技ホールHの概略図である。
図20において、遊技ホールHに設置された各パチンコ機10には各々、前述したとおり主制御装置92にICタグ163が取り付けられている。リーダ装置Rは、ハンディタイプのリーダであり、ICタグ163から非接触の状態でID情報の読み取りが可能となっている。この場合、既に説明したように、ID情報の読み取りに際しては、外枠11に対して遊技機本体12が開放され、カバー部材93の区画面197に対してリーダ装置Rの先端を当接又は近接させた状態で当該読み取り作業が行われる。
また、管理コンピュータHCは、パチンコ機10の管理プログラムを有する電子演算装置であり、リーダ装置Rに接続されることで同リーダ装置Rの読み取り情報を読み込むことができるようになっている。図20中、符号DCは、遊技ゲーム数や大当たり回数などを表示するためのデータカウンタであり、同データカウンタDCには、遊技ホールHにおいてパチンコ機10ごとの台番号が付されている。
以上の構成において、リーダ装置Rにより各パチンコ機10のICタグ163からID情報を読み取ると、その読み取り結果は管理コンピュータHCにおいて入力されて収集される。この場合に、リーダ装置RからはID情報とともにそのID情報の出力元のパチンコ機10を特定する固有情報(台番号等)が合わせて出力される。つまり、リーダ装置Rを操作する作業者はID情報の読み取りを開始する際にその読み取りを開始するパチンコ機10の固有情報をリーダ装置Rに入力し、その入力した固有情報は読み取ったID情報とともに管理コンピュータHCに出力される。
管理コンピュータHCには、パチンコ機10の固有情報と対応づけて管理用のID情報が登録された管理データが記憶されている。そして、管理コンピュータHCでは、入力した固有情報に基づいて管理用のID情報を読み出し、その管理用のID情報と入力したID情報とを比較し、その比較結果を記憶するとともに、その比較結果を管理コンピュータHCに備え付けられた表示装置にて表示する。これにより、主制御装置92に対する不正行為として、主制御装置92の不正な装置への交換や、基板ボックス102を開封して行う不正な制御基板又は不正なチップへの交換などを行った後に、ID情報を発信可能な不正なICタグを取り付ける不正行為が行われたとしても、それを発見することが可能となる。
また、リーダ装置Rから呼出波を出力したにも関わらず、所定時間経過しても当該リーダ装置Rにて応答波を受信しない場合には、その旨の情報を管理コンピュータHCに出力するようにしてもよい。そして、管理コンピュータHCでは、応答波を受信しない旨をそのパチンコ機10を特定した態様で記憶するとともに、表示装置にて表示する。これにより、主制御装置92の不正な装置への交換や、基板ボックス102を開放して行う不正な制御基板又は不正なチップへの交換などを行った後に、不正なICタグを取り付けない不正行為が行われたとしても、それを発見することが可能となる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
主制御装置92の基板ボックス102にICタグ163付きの封印シール160が貼り付けられていることにより、遊技ホールの管理者等はICタグ163から正規の識別情報を受信することができるか否かを確認することで、主制御装置92を好適に管理することができる。
本構成において、基板ボックス102の不正開放が行われた場合には、封印シール160に設けられたICタグ163のアンテナ部材172において何らかの切断が発生することが期待される。そして、アンテナ部材172が切断された場合には、ICタグ163が通信不可となることがある。この場合、遊技ホールの管理者等にとってはリーダ装置Rから呼出波を出力させてもID情報の読み取りを行えないことで、基板ボックス102の上記不正開放が行われたことを把握することができる。
また、アンテナ部材172に長さ方向の途中位置において切断が生じた場合には、ICタグ163において通信が可能であるが、通信可能距離が短くなることが想定される。この場合、リーダ装置Rによる読み取り作業が短縮後の通信可能距離外にて行われれば当該読み取り作業を通じて不正行為の事実を認識することができるが、読み取り作業が短縮後の通信可能距離内にて行われれば当該読み取り作業を通じて不正行為の事実を認識することができない。
これに対して、本構成によれば、基板ボックス102にはカバー部材93が設けられており、ICタグ163に対して少なくとも特定の向きからリーダ装置Rによる識別情報の読み取りを行う場合の読み取り位置がICタグ163から予め定められた距離以上離れた位置となるように制限されている。これにより、遊技ホールの管理者等においてICタグ163に対して特定の向きからリーダ装置Rによる読み取り作業を行うように決めておけば、アンテナ部材172に切断が生じて通信可能距離が短くなった場合には、リーダ装置RにてID情報を読み取ることができない事実を把握することで基板ボックス102の不正開放が行われた可能性があることを認識することができる。
また、本構成によれば、カバー部材93を設けるという比較的な構成により上記効果を奏することができる。また、遊技ホールの管理者等にとってはリーダ装置Rをカバー部材93の区画面197に当接又は近接させることで、ICタグ163に対してリーダ装置Rが予め定められた距離以上離れた状態となる。よって、ID情報の読み取り作業の作業性を向上させながら上記効果を奏することができる。
また、カバー部材93により封印シール160を保護する機能が果たされるとともに、封印シール160にアクセスしづらくする機能が果たされる。つまり、カバー部材93を設けることにより、様々な効果を同時に奏することができる。
アンテナ部材172にインピーダンス整合用のスリット173が形成されているとともに、ベースシート161にスリット173に向けて延びるアンテナ用切り込み176が形成されている。これにより、基板ボックス102を不正に開放させるべく封印シール160が剥がされた場合にはアンテナ用切り込み176を通じて、アンテナ部材172においてスリット173が形成された領域が破壊又は切断されることが期待される。そして、スリット173が形成された領域が破壊又は切断された場合にはアンテナ部材172とICチップ171との間でインピーダンス整合が良好に行われなくなり、ICタグ163が通信不可となる。これにより、遊技ホールの管理者等にとってはID情報の読み取り作業を行えないことを把握することで容易に不正行為の発生を認識することができる。
また、封印シール160は、アンテナ部材172においてスリット173が形成された領域(以下、スリット領域ともいう)が境界136を跨ぐようにして貼り付けられている。これにより、封印シール160が境界136に沿って切断された場合にはそれに伴ってスリット領域が破壊又は切断されることとなり、遊技ホールの管理者等にとってはID情報の読み取り作業を行えないことを把握することで容易に不正行為の発生を認識することができる。また、境界136を露出させるために封印シール160が剥がされた場合であっても、境界136の全体を露出させるためには封印シール160においてスリット173が配置された領域を剥がす必要が生じる。そうすると、アンテナ用切り込み176を通じたスリット領域の破壊又は切断が期待され、遊技ホールの管理者等にとってはID情報の読み取り作業を行えないことを把握することで容易に不正行為の発生を認識することができる。
また、スリット領域に向けて延びるアンテナ用切り込み176のうちの一部が境界136を跨ぐようにしてアンテナ部材172が配置されている。また、スリット領域に向けて延びるアンテナ用切り込み176のうちアンテナ部材172の一方の長辺部側に形成されたものと他方の長辺部側に形成されたものとで境界136の一部を間に挟むようにして封印シール160が配置されている。これにより、封印シール160において境界136を挟んで対向する両対向端部のうちいずれから封印シール160が剥がされたとしても、アンテナ用切り込み176を通じたスリット領域の破壊又は切断が生じ得る。よって、境界136を露出させるべく封印シール160が剥がされた場合にはスリット領域の破壊又は切断が生じ易くなる。
ちなみに、アンテナ用切り込み176がアンテナ部材172において一方の長辺部側に形成されているとともに他方の長辺部側に形成されていることにより、封印シール160が剥がされた場合にアンテナ用切り込み176を通じたスリット領域の破壊又は切断が生じ易くなっている。
また、各アンテナ用切り込み176は、ベースシート161においてアンテナ部材172の配置されていない領域側を一端として、他端側がアンテナ部材172の配置されている領域に若干かかるように形成されている。これにより、アンテナ用切り込み176を通じて封印シール160が破れた場合には、その破れ領域は封印シール160においてスリット領域に容易に達するため、アンテナ用切り込み176を通じたスリット領域の破壊又は切断が生じ易くなる。
また、アンテナ用切り込み176はベースシート161に形成されておりアンテナ部材172には形成されていない。さらに、アンテナ部材172の一方の長辺部側に形成されたアンテナ用切り込み176と他方の長辺部側に形成されたアンテナ用切り込み176とがアンテナ部材172の幅方向に並ばないように形成されている。これにより、アンテナ用切り込み176を通じてスリット領域が破壊又は切断され易くなるようにした構成において、封印シール160を貼付領域に正規に貼り付ける際に誤ってスリット領域が破壊又は切断されてしまう可能性が低減される。
封印シール160が貼り付けられる貼付領域において、表側固定ベース部131と裏側固定ベース部132との境界136は曲がり部を有するように形成されている。境界136を跨ぐように封印シール160が貼り付けられた構成においては、基板ボックス102を開放させる際には境界136を露出させるべく、境界136に沿って封印シール160を切断する又は封印シール160を剥がす必要が生じる。これに対して、境界136は曲がり部を有するように形成されているため、当該境界136に沿って封印シール160を切断すると、境界136が一直線状である構成に比べ切断領域が広範囲になるとともに切断作業も行いづらくなる。その一方、封印シール160を剥がそうとすると、剥がしている途中にて封印シール160が破れてしまうことが考えられ、封印シール160が破れた場合にはそれに伴ってアンテナ部材172が切断されることが期待される。よって、本構成によれば、ICタグ163付きの封印シール160を貼り付けることによる不正発見効果が高められる。
表側固定ベース部131の凹み領域142には引っ掛け部155が形成されており、表側構成体111と裏側構成体112とを分離させるべく規制手段により規制された方向に両構成体111,112をスライド移動させた場合には引っ掛け部155が裏側固定ベース部132の突出壁部144に当接することで当該スライド移動が阻止される。これにより、表側構成体111と裏側構成体112とを分離して所定の不正を行おうとしてもそれが難しくなる。そして、凹み領域142に突出壁部144が入り込むことで境界136に曲がり部が生じている。つまり、本構成によれば表側構成体111と裏側構成体112との分離を阻止する構成を利用して、境界136に曲がり部を生じさせることができる。
<第2の実施の形態>
本実施の形態では、リーダ装置によるID情報の読み取り位置をICタグの位置から所定の距離だけ確実に離間させるための構造が上記第1の実施の形態と異なっている。かかる相違する構成について、図21を用いて説明する。図21は主制御装置230においてカバー部材239が取り付けられた側の構成及びその周辺の構成を説明するための説明図である。なお、上記第1の実施の形態と同様の構成については、図21において同一の番号を付すとともに基本的に説明を省略する。
主制御装置230は、上記第1の実施の形態における主制御装置92と同様に、取付台91を介して遊技盤33に搭載されている。主制御装置230は、表側構成体231と裏側構成体232とが組み合わされてなる基板ボックス233を備えており、当該基板ボックス233に主制御基板が収容されている。
基板ボックス233には、上記第1の実施の形態における基板ボックス102と同様に、表側固定ベース部234と裏側固定ベース部235とが組み合わされてなる固定ベース236が設けられており、当該固定ベース236には両ベース部234,235の境界を跨ぐようにして封印シール237が貼り付けられている。封印シール237は、ICタグ238を備えている。これら封印シール237及びICタグ238の構成は、上記第1の実施の形態における封印シール160及びICタグ163と同様である。
基板ボックス233には、封印シール237の周囲を囲むようにしてカバー部材239が取り付けられている。カバー部材239は、上記第1の実施の形態におけるカバー部材93と同様に、所定の内部空間240が形成された箱状に形成されており、封印シール237が貼り付けられた固定ベース236が当該内部空間240に収容されている。
ここで、カバー部材239は、上記第1の実施の形態におけるカバー部材93と異なり、全ての壁部が電波を透過可能に形成されているのではなく、一部の壁部のみが電波を透過可能に形成されている。具体的には、カバー部材239において遊技盤33側を向く面を形成する透過可能壁部241を除いた各壁部242は電波の透過を防止又は抑制するシールド性を有するように形成されている。当該シールド性を有するようにするための具体的な構成は任意であるが、例えば、上記壁部242を電磁シールド性の高い金属材料により形成する構成や、電磁シールド性の低い材料により壁部242のベースを形成するとともに当該ベースに対して電磁シール性の高い材料によるコーティングを施す構成が考えられる。
上記のようにカバー部材239が設けられていることにより、ICタグ238の通常の通信可能な範囲C1は、透過可能壁部241側、つまり遊技盤33側に規制される。遊技盤33は電波を透過可能な材料、具体的には木材により形成されている。また、遊技盤33の表面においてカバー部材239のパチンコ機10前方に位置する部位には、パチンコ機10の製造情報などが記載された証紙を貼り付けるための台座243が設けられており、当該台座243において証紙が貼り付けられる貼付面244は平面状となっている。そして、これら台座243及び証紙は電波を透過可能となっているとともに、台座243とICタグ238との間に電波を遮断する部材が設けられていない。
ICタグ238の通信可能範囲には、台座243の貼付面244の全体が含まれているとともに、台座243よりもパチンコ機10前方の空間が含まれている。したがって、遊技ホールの管理者等は、ID情報の読み取り作業に際して、前扉枠14を開放させることで遊技盤33の表面を露出させ、リーダ装置Rの先端を上記貼付面244又は貼付面244に貼り付けられた証紙に当接又は近接させることで、ID情報の読み取り作業を簡単且つ確実に行うことができる。つまり、貼付面244はID情報の読み取り作業に際しての位置決め部として機能する。
以上のとおり本実施の形態では、ID情報の読み取り作業は、遊技機本体12の背面側からではなく遊技機本体12の正面側から行われる。
本実施の形態のICタグ238は上記第1の実施の形態におけるICタグ163と同様の構成を有しているため、基板ボックス233の不正開放が行われた場合にはICタグ238のアンテナ部材238aにおいて何らかの切断が発生することが期待される。そして、アンテナ部材238aが切断された場合には、ICタグ238が通信不可となることがある。この場合、遊技ホールの管理者等にとってはリーダ装置Rから呼出波を出力させてもID情報の読み取りを行えないことで、基板ボックス233の不正開放が行われたことを把握することができる。
ICタグ238が通信不可とならない場合であってもアンテナ部材238aが切断された場合には、ICタグ238の通信可能範囲が狭くなる。この場合に、ICタグ238の通信可能範囲C2に貼付面244が含まれなくなることで、遊技ホールの管理者等がリーダ装置Rを貼付面244に位置決めさせた状態でID情報の読み取りを行おうとしてもそれが不可となる。
特に、カバー部材239は透過可能壁部241以外の壁部242が電波の透過を防止又は抑制するシールド性を有しているため、遊技機本体12の背面側からID情報の読み取りを行おうとしてもそれが不可となり、読み取り位置が上記貼付面244側に確実に規制される。したがって、アンテナ部材238aが切断された場合には、リーダ装置RによりID情報の読み取り作業が行えなくなる状況が発生し易くなり、それに伴って基板ボックス102の不正開放の発見を行い易くなる。
なお、リーダ装置RによるID情報の読み取り位置が遊技盤33の表面側にて位置決めされる構成に代えて、ICタグ238の通常の通信可能範囲が上記のものよりも広範囲である構成においては、前扉枠14の表面側にて位置決めされる構成としてもよい。この場合、遊技ホールの管理者等が、本来なら前扉枠14の表面側からID情報の読み取り作業を行うはずなのに、遊技盤33の表面側からID情報の読み取り作業を行うと、ICタグ238の通信可能範囲が狭くなっていてもID情報の読み取りが行えてしまうという状況が発生するおそれはあるが、ID情報の通常の読み取り作業に際して前扉枠14の開放作業を要しない点で、ID情報の読み取り作業の作業性を向上させることができる。
<第3の実施の形態>
本実施の形態では、固定ベース191における表側固定ベース部131と裏側固定ベース部132との境界136に対するICタグ163のアンテナ部材172の位置関係が上記第1の実施の形態と異なっている。かかる相違する構成について、図22を用いて説明する。図22は境界136とアンテナ部材172との位置関係を説明するための説明図である。なお、上記第1の実施の形態と同様の構成については、図22において同一の番号を付すとともに基本的に説明を省略する。
境界136は、上記第1の実施の形態と同様に、非一直線状に形成されており、第1ライン145〜第5ライン149が順次連続することで形成されている。アンテナ部材172は、上記第1の実施の形態と同様に、境界136を跨ぐようにして配置されているが、上記第1の実施の形態と異なり一のラインではなく複数のライン147〜149を跨いでいる。具体的には、アンテナ部材172は第3ライン147と、第4ライン148と、第5ライン149とを跨いでいる。この場合に、アンテナ部材172において第3ライン147を跨ぐ領域にはスリット173が形成されている。
上記構成によれば、基板ボックス102の不正開放を行うべく封印シール160を境界136に沿って切断した場合には上記第1の実施の形態よりも多い箇所においてアンテナ部材172の切断が発生することが期待される。また、基板ボックス102の不正開放を行うべく固定ベース191から封印シール160を剥がした場合には、封印シール160におけるアンテナ部材172が配置された領域において境界136を露出させるために固定ベース191から剥がすことを要される領域が広くなる。そうすると、アンテナ用切り込み176を通じてアンテナ部材172の切断が発生する箇所が多くなることが期待される。
上記のようにアンテナ部材172の切断が発生する箇所が多くなると、それだけ不正後におけるアンテナ部材172の長さ寸法が小さくなる。そうすると、不正後において通信可能範囲を通常の範囲からより大きく狭めることが可能となり不正発見を行い易くなる。
ちなみに、アンテナ部材172においてスリット173が形成された領域が境界136を跨いでおり、さらにスリット173を間に挟むようにして形成された各長辺部側のアンテナ用切り込み176は境界136を挟んだ両側に配置されている。したがって、基板ボックス102の不正開放を行うべく封印シール160が切断された場合や固定ベース191から剥がされた場合には、アンテナ部材172においてスリット173が形成された領域にて切断や破壊が発生し、通信が不可となることが期待される。
なお、上記構成においてアンテナ部材172が境界136を跨ぐ箇所を3箇所ではなく、2箇所としてもよく、4箇所以上としてもよい。
<第4の実施の形態>
本実施の形態では、固定ベース191における両ベース部間の境界の形状が上記第1の実施の形態と異なっている。かかる相違する構成について、図23を用いて説明する。図23は境界253とアンテナ部材172との位置関係を説明するための説明図である。なお、上記第1の実施の形態と同様の構成については、図23において同一の番号を付すとともに基本的に説明を省略する。
固定ベース191を構成する両固定ベース部251,252の境界253は、上記第1の実施の形態における境界136と同様に、非一直線状に形成されている。但し、当該境界253は、上記第1の実施の形態における境界136よりもラインの数が少なく形成されている。具体的には、側面領域254外の境界から連続する第1ライン255と、第1ライン255に対して連続し且つ当該第1ライン255に対して交差する方向、より具体的には直交又は略直交する方向に延びる第2ライン256と、第2ライン256に対して連続し且つ当該第2ライン256に対して交差する方向、より具体的には第1ライン255に対して平行又は略平行となる方向に延びる第3ライン257と、を有しており、第3ライン257は側面領域254外の境界に連続している。
ICタグ163を有する封印シール160は、ICタグ163のアンテナ部材172が第3ライン257を跨ぐようにして配置されている。この場合、アンテナ部材172においてスリット173が形成された領域は第3ライン257を跨いでいないが、当該スリット173が形成された領域は第3ライン257よりも裏面領域258側であって第1ライン255よりも表面領域259側の範囲に少なくとも一部が、具体的には全体が含まれている。これにより、基板ボックス102の不正開放に際して境界253の全体を露出させるべく封印シール160を同一方向に剥がした場合にはスリット173が形成された領域も剥がされることとなる。そうすると、アンテナ部材172においてスリット173が形成された領域が、スリット173に向けて形成されたアンテナ用切り込み176を通じて切断又は破壊されることが期待される。
また、スリット173を間に挟むようにして形成された各長辺部側のアンテナ用切り込み176は第3ライン257を挟んだ両側に配置されている。したがって、基板ボックス102の不正開放に際して境界253の全体を露出させるべく方向を随時変えながら封印シール160を引き剥がした場合であっても、アンテナ部材172においてスリット173が形成された領域が、スリット173に向けて形成されたアンテナ用切り込み176を通じて切断又は破壊されることが期待される。
<第5の実施の形態>
ICタグ163に対して特定の向きからID情報の読み取りを行う場合に読み取り位置がICタグ163から予め定められた距離以上となるように制限することで不正行為を良好に発見できるという特徴に着目した場合又はアンテナ部材172に不可状態発生部としてスリット173が形成されているとともに当該スリット173に対してアンテナ用切り込み176が形成されていることで不正行為を良好に発見できるという特徴に着目した場合、図24に示す構成としてもよい。以下、図24の構成について説明する。図24は境界263とアンテナ部材172との位置関係を説明するための説明図である。なお、上記第1の実施の形態と同様の構成については、図24において同一の番号を付すとともに基本的に説明を省略する。
固定ベース191を構成する両固定ベース部261,262の境界263は、上記第1の実施の形態における境界136と異なり、一直線状に形成されている。ICタグ163を有する封印シール160は、ICタグ163のアンテナ部材172においてスリット173が形成された領域が境界263を跨ぐようにして配置されている。これにより、基板ボックス102の不正開放に際して境界263に沿って封印シール160を切断した場合にはスリット173が形成された領域も切断されることとなる。
また、スリット173を間に挟むようにして形成された各長辺部側のアンテナ用切り込み176は境界263を挟んだ両側に配置されている。したがって、基板ボックス102の不正開放に際して境界263の全体を露出させるべく封印シール160を剥がす場合の方向がいずれの方向であったとしても、アンテナ部材172においてスリット173が形成された領域が、スリット173に向けて形成されたアンテナ用切り込み176を通じて切断又は破壊されることが期待される。
<他の実施の形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記各実施の形態における構成に対して、個別に適用してもよく、相互に組み合わせて適用してもよい。また、以下の別形態の構成は、適用対象として例示した実施の形態とは異なる実施の形態に対して適用してもよい。
(1)上記第1の実施の形態では、制限手段としてカバー部材93を設けたが、これに限定されることはなく、例えば板状の部材をICタグ163に対して予め定められた距離以上離れた位置に配置し、当該板状の部材にICタグ163側とは反対側からリーダ装置を当接又は近接させてID情報の読み取り作業を行うようにしてもよい。また、箱状ではなく枠状又は網状の部材を設けるとともに、当該部材においてICタグ163に対して予め定められた距離以上離れた位置となる部位にICタグ163側とは反対側からリーダ装置を当接又は近接させてID情報の読み取り作業を行うようにしてもよい。
また、裏パックユニット15の保護カバー部75により主制御装置92をパチンコ機10後方から覆うようにするとともに、当該保護カバー部75の背面からICタグ163に対して予め定められた距離以上離れた位置となるようにし、当該保護カバー部75の背面にリーダ装置を当接又は近接させてID情報の読み取り作業を行うようにしてもよい。この場合、裏パックユニット15により制限手段としての機能が果たされる。
(2)カバー部材93の区画面197がパチンコ機10後方を向いている構成に限定されることはなく、例えば、主制御装置92を遊技盤33に対して起立させて設置することで、区画面197が遊技機本体12の回動先端側又は回動基端側を向く構成としてもよい。この場合、区画面197が遊技機本体12の回動先端側を向くようにすることで、リーダ装置を区画面197に近付ける作業を容易に行うことができる。
(3)カバー部材93が分離に際して所定の部位の破壊を要するように基板ボックス102に固定された構成としてもよい。この場合、カバー部材93において、表側固定ベース部131と裏側固定ベース部132とを不正に分離させようとしてもそれを行いづらくする効果が高められる。
(4)上記第1の実施の形態において、ICタグ163に対して特定の向きからID情報の読み取りを行う場合に読み取り位置がICタグ163から予め定められた距離以上となるように制限することで不正行為を良好に発見できるという特徴に着目した場合には、ICタグ163が封印シール160に取り付けられている構成は必須ではなく、例えば、ICタグ163が封印シール160を介することなく接着剤などによって基板ボックス102に固定された構成としてもよい。
(5)表側固定ベース部131と裏側固定ベース部132との境界136が少なくとも一部にV字状又はU字状となる領域を有していてもよい。また、L字状に形成されていてもよく、曲がり部分が曲線状となるように形成されていてもよい。さらには、境界136の全体が曲線状にカーブするように形成されていてもよく、境界136の延びる方向に連続する山切り形状となるように形成されていてもよい。
(6)上記第1の実施の形態において、アンテナ部材172においてスリット173が形成された領域が境界136を跨がないように封印シール160が配置されていてもよい。但し、この場合、境界136を露出させるべく封印シール160を剥がす場合にスリット173が形成された領域も剥がされるようにするべく、第2ライン146と第4ライン148との間にスリット173の少なくとも一部が含まれるように封印シール160を配置したり、第1ライン145よりも表面領域133側であって第3ライン147よりも裏面領域134側にスリット173の少なくとも一部が含まれるように封印シール160を配置するとよい。
また、本構成において、スリット173に向けて延びるアンテナ用切り込み176が境界136を跨ぐように封印シール160を配置してもよく、アンテナ部材172において一方の長辺部側のアンテナ用切り込み176と他方の長辺部側のアンテナ用切り込み176とにより境界136を間に挟むように封印シール160を配置してもよい。これらの場合、封印シール160において境界136を挟んで対向する両対向端部のうちいずれの方向から封印シール160が剥がされたとしても、アンテナ用切り込み176を通じたスリット173の破壊が期待される。
(7)上記第1の実施の形態において、アンテナ部材172が境界136を跨がないように封印シール160が配置されていてもよい。但し、この場合、境界136を露出させるべく封印シール160を剥がす場合にアンテナ部材172の一部やアンテナ部材172においてスリット173が形成された領域も剥がされるようにするべく、第2ライン146と第4ライン148との間にアンテナ部材172やスリット173の一部が含まれるように封印シール160を配置したり、第1ライン145よりも表面領域133側であって第3ライン147よりも裏面領域134側にアンテナ部材172やスリット173の少なくとも一部が含まれるように封印シール160を配置するとよい。
(8)貼付領域において表側固定ベース部131と裏側固定ベース部132との間の境界136が側面領域135にのみ形成されている構成に限定されることはなく、表面領域133にのみ形成されている構成としてもよく、裏面領域134にのみ形成されている構成としてもよい。また、表面領域133と側面領域135との両方に亘って境界136が形成されていてもよく、裏面領域134と側面領域135との両方に亘って境界136が形成されていてもよい。さらには、表面領域133、側面領域135及び裏面領域134の全てに亘って境界136が形成されていてもよい。上記いずれの構成であっても、いずれかの面上において境界136に曲がり部が生じていることが好ましい。
(9)貼付領域がコーナー部を介して連続する3つの面からなる構成に限定されることはなく、コーナー部を介して連続する2つの面又はコーナー部を介して連続する4つの面からなる構成としてもよい。つまり、貼付領域がコーナー部を介して連続する複数の面からなる構成においては、その具体的な面の数は任意である。このように貼付領域がコーナー部を介して連続する複数の面からなる構成によれば、封印シール160が貼付領域から剥がされる際にコーナー部の位置にて封印シール160に大きな応力がかかることが期待され、それに伴って封印シール160の破れやアンテナ部材172の切断が発生し易くなる。
また、貼付領域がコーナー部を介して連続する複数の面からなる構成に限定されることはなく、単一の面からなる構成としてもよい。
(10)ベースシート161に対して長尺状のアンテナ部材172が直線状に配置されている構成に限定されることはなく、略直線状又は曲線状に配置されている構成としてもよい。また、長さ方向の途中位置において単一の又は複数の曲がり部を有するように配置されていてもよい。
(11)封印シール160が剥がされる際にスリット173が破壊され易くする易破壊部は、アンテナ用切り込み176のようにスリット状であることに限定されることはなく、断続的に延びる破断線状であってもよい。また、開口部であってもよく、周囲の領域よりも薄く形成された薄膜部であってもよい。さらには、アンテナ部材172の端部からスリット173に向けて凹む凹部であってもよい。このように凹部として易破壊部を形成する構成においては、当該易破壊部はベースシート161ではなくアンテナ部材172に形成されることとなる。この場合、易破壊部として、上記凹部の他に、ベースシート161に対しても上記のように例示した易破壊部を形成してもよい。かかる構成とした場合、封印シール160が剥がされた場合にスリット173が破壊され易くなる。
(12)上記第1の実施の形態では、アンテナ用切り込み176がベースシート161に形成されていて、アンテナ部材172には形成されていない構成としたが、これに限定されることはなく、アンテナ部材172にもベースシート161のアンテナ用切り込み176に連続する切り込みが形成されていてもよい。但し、当該切り込みはアンテナ部材172を切断しない範囲及びスリット173に達しない範囲で形成する必要がある。
(13)長尺状のアンテナ部材172に代えてループ状のアンテナ部材を用いてもよい。この場合、ループ部が切断された場合には通信不可又は通信しづらくなるように構成するとともに、当該ループ部を上記各実施の形態におけるスリット173に相当するものとして境界136との位置関係やアンテナ用切り込み176との位置関係を設定するとよい。例えば、ループ部に向けて延びる易破壊部を形成することで、封印シール160が剥がされた場合にはループ部の切断が期待される。また、ループ部が境界136を跨ぐようにして封印シール160を配置することで、境界136を露出させるべく封印シール160が切断された場合や封印シール160が剥がされた場合にはループ部の切断が期待される。
なお、不可状態発生部は上記各実施の形態のスリット173や上記ループ部に限定されることはなく、自身の破壊に伴ってICタグ163が通信不可又は通信しづらくなるのであれば、具体的な構成は任意である。但し、上記スリット173や上記ループ部により不可状態発生部を形成する構成においては、当該不可状態発生部を簡単な構成として設けることができる。
(14)基板ボックス102が一の壁部に開口部が形成された箱体と、当該開口部を覆う板状の蓋体とから形成されている構成においては、開口部の周縁部と蓋体との境界の一部を覆うように封印シール160が貼り付けられていてもよく、当該境界の全てを覆うように封印シール160が貼り付けられていてもよい。
(15)表側固定ベース部131に突出壁部144が形成されているとともに、裏側固定ベース部132に凹み領域142が形成されている構成としてもよい。また、これら凹み領域142及び突出壁部144における両固定ベース部131,132の固定に係る構成は引っ掛け部155を用いた構成に限定されることはなく、破断ネジといった固定後の分離を不可又は難しくする固定具を用いた構成としてもよい。また、両固定ベース部131,132の貫通孔151及びネジ孔152を通じた固定は、工具を用いて容易に固定解除作業が可能な通常のネジを用いて行われていてもよい。
(16)基板ボックス102に開放用の切断部が区画形成されており、当該切断部を切断することで基板ボックス102の内部空間を開放可能な構成においては、当該切断部の少なくとも一部を跨ぐようにして封印シール160を貼り付ける構成としてもよい。切断部を覆うように封印シール160が貼り付けられた構成においては切断部を切断するために封印シール160も合わせて切断する行為や、切断部を露出させるために封印シール160を剥がす行為が想定される。これに対して、切断部において封印シール160により覆われる領域に曲がり部が生じるように当該切断部が形成されていてもよく、当該曲がり部は上記各実施の形態における境界136の形状と同様のものであってもよい。さらには、切断部とアンテナ部材172との位置関係又は切断部とスリット173との位置関係を、上記各実施の形態における境界136とアンテナ部材172との位置関係又は境界136とスリット173との位置関係のように設定してもよい。これにより、切断部が不正に切断されたか否かの管理を、封印シール160を用いて好適に行うことができる。
なお、上記切断部としては、基板ボックス102の壁部を内外に貫通する貫通部がミシン目状となるように断続的に環状に形成された構成が考えられ、また周囲の領域よりも肉薄に形成された肉薄部が環状に形成された構成も考えられる。
(17)封印シール160の貼付対象は、主制御装置92に限定されることはなく、払出制御装置82といった他の制御装置であってもよい。また、複数の制御装置に対して封印シール160が貼り付けられた構成としてもよい。さらに、払出装置78といった制御装置以外の機器に対して封印シール160が貼り付けられていてもよく、制御装置と取付台との境界を跨ぐように封印シール160が貼り付けられていてもよい。これらいずれの構成であっても、上記各実施の形態における境界136とアンテナ部材172との位置関係や境界136とスリット173との位置関係を適用することが好ましく、またID情報の読み取り位置を予め定められた距離以上に制限する構成を適用することが好ましい。
(18)ICタグ163に対して特定の向きからID情報の読み取りを行う場合に読み取り位置がICタグ163から予め定められた距離以上となるように制限することで不正行為を良好に発見できるという特徴に着目した場合、又は境界136が曲がり部を有するように形成されていることで封印シール160を通じた不正発見効果が高められるという特徴に着目した場合、アンテナ部材172に不可状態発生部が形成されていることは必須ではなく、またベースシート161に易破壊部が形成されていることも必須ではない。
(19)アンテナ部材172に不可状態発生部としてスリット173が形成されているとともに当該スリット173に対してアンテナ用切り込み176が形成されていることで不正行為を良好に発見できるという特徴に着目した場合、又は境界136が曲がり部を有するように形成されていることで封印シール160を通じた不正発見効果が高められるという特徴に着目した場合、ICタグ163に対して特定の向きからID情報の読み取りを行う場合に読み取り位置がICタグ163から予め定められた距離以上となるように制限する構成は必須ではない。
(20)上記各実施の形態では、ICタグ163はリーダ装置からの呼出波を受信することにより識別情報を応答波として発信する構成としたが、これに代えて、識別情報を含んだ電波を常時発信するICタグとしてもよい。
(21)2個の構成体111,112が組み合わされて基板ボックス102が形成されている構成に限定されることはなく、3個以上の構成体が組み合わされて基板ボックス102が形成されていてもよい。また、封印シール160においてアンテナ部材172が斜めに配置されている構成に限定されることはなく、斜め以外の方向に配置されている構成としてもよい。また、封印シール160のベースシート161は長方形状であることに限定されることはなく、正方形状、他の多角形状又は円形状であってもよい。
(22)上記各実施の形態では、外側貯留部として上皿57aと下皿58aとを備えたパチンコ機10に本発明を適用したが、これに代えて、単一の外側貯留部を備えたパチンコ機に本発明を適用してもよい。また、停電監視装置を主制御装置92とは別に設けることで、主制御基板101は主制御回路202のみの機能を有する構成としてもよい。
(23)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも、本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
特徴A1.固有の識別情報を記憶した記憶部(ICチップ171)と、所定の長さ寸法を有するとともに前記識別情報を含む電波を発信するアンテナ部(アンテナ部材172)と、を備えた電子タグ(ICタグ163)を有し、
予め定められた監視対象(主制御装置92)の一部の分離が行われる場合又は予め定められた監視対象の設置箇所からの移動が行われる場合に前記アンテナ部が長さ方向の途中位置において切断が生じ得るように前記電子タグが取り付けられており、
さらに、前記電波を受信することで前記識別情報の読み取りを行うリーダ装置を用いた読み取り作業に際して、前記電子タグに対して少なくとも特定の向きから前記リーダ装置による識別情報の読み取りを行う場合の読み取り位置が前記電子タグに対して予め定められた距離以上離れた位置となるように制限する制限手段(カバー部材93)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、監視対象に電子タグが設けられていることにより、遊技ホールの管理者等は電子タグから正規の識別情報を受信することができるか否かを確認することで、監視対象を好適に管理することができる。
本構成において、監視対象の一部の分離が行われる場合又は監視対象の設置箇所からの移動が行われる場合にアンテナ部には長さ方向の途中位置において切断が生じ得る。この場合に電子タグの通信が不可となることで、遊技ホールの管理者等はその事実を把握することで監視対象に対して不正行為が行われた可能性があることを認識することができる。
また、アンテナ部に長さ方向の途中位置において切断が生じた場合に、電子タグにおいて通信が可能であるが、通信可能距離が短くなることが想定される。この場合、リーダ装置による読み取り作業が短縮後の通信可能距離外にて行われれば当該読み取り作業を通じて不正行為の事実を認識することができるが、読み取り作業が短縮後の通信可能距離内にて行われれば当該読み取り作業を通じて不正行為の事実を認識することができない。
これに対して、本構成によれば、制限手段が設けられており、電子タグに対して少なくとも特定の向きからリーダ装置による識別情報の読み取りを行う場合の読み取り位置が電子タグに対して予め定められた距離以上離れた位置となるように制限されている。これにより、遊技ホールの管理者等において電子タグに対して特定の向きからリーダ装置による読み取り作業を行うように決めておけば、アンテナ部に切断が生じて通信可能距離が短くなった場合には、リーダ装置にて識別情報を読み取ることができない事実を把握することで監視対象に対して不正行為が行われた可能性があることを認識することができる。
特徴A2.固有の識別情報を記憶した記憶部(ICチップ171)と、所定の長さ寸法を有するとともに前記識別情報を含む電波を発信するアンテナ部(アンテナ部材172)と、を備えた電子タグ(ICタグ163)を有し、
一方の面に粘着層(粘着層162)を有するベースシート(ベースシート161)の粘着層側に前記電子タグが取り付けられていることでシール部材(封印シール160)が構成されているとともに、当該シール部材は、予め定められた監視対象(主制御装置92)に対して貼り付けられており、
前記シール部材がその貼付領域から剥がされる際にその応力に伴い自身が破壊されることに伴って前記アンテナ部が長さ方向の途中位置において切断が生じ得るように前記シール部材が形成されており、
さらに、前記電波を受信することで前記識別情報の読み取りを行うリーダ装置を用いた読み取り作業に際して、前記電子タグに対して少なくとも特定の向きから前記リーダ装置による識別情報の読み取りを行う場合の読み取り位置が前記電子タグに対して予め定められた距離以上離れた位置となるように制限する制限手段(カバー部材93)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A2によれば、監視対象に電子タグが設けられていることにより、遊技ホールの管理者等は電子タグから正規の識別情報を受信することができるか否かを確認することで、監視対象を好適に管理することができる。
本構成において、監視対象の一部の分離が行われる場合又は監視対象の設置箇所からの移動が行われる場合に、シール部材が貼付領域から剥がされた場合にはアンテナ部には長さ方向の途中位置において切断が生じ得る。この場合に電子タグの通信が不可となることで、遊技ホールの管理者等はその事実を把握することで監視対象に対して不正行為が行われた可能性があることを認識することができる。
また、アンテナ部に長さ方向の途中位置において切断が生じた場合に、電子タグにおいて通信が可能であるが、通信可能距離が短くなることが想定される。この場合、リーダ装置による読み取り作業が短縮後の通信可能距離外にて行われれば当該読み取り作業を通じて不正行為の事実を認識することができるが、読み取り作業が短縮後の通信可能距離内にて行われれば当該読み取り作業を通じて不正行為の事実を認識することができない。
これに対して、本構成によれば、制限手段が設けられており、電子タグに対して少なくとも特定の向きからリーダ装置による識別情報の読み取りを行う場合の読み取り位置が電子タグに対して予め定められた距離以上離れた位置となるように制限されている。これにより、遊技ホールの管理者等において電子タグに対して特定の向きからリーダ装置による読み取り作業を行うように決めておけば、アンテナ部に切断が生じて通信可能距離が短くなった場合には、リーダ装置にて識別情報を読み取ることができない事実を把握することで監視対象に対して不正行為が行われた可能性があることを認識することができる。
特徴A3.前記制限手段は、前記電子タグから前記特定の向きに前記予め定められた距離以上離れた位置に配置され、前記電波を透過可能に形成された離間壁部(第1離間壁部194、第2離間壁部195)を有していることを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、離間壁部を設けるという比較的簡素な構成により、上記特徴A1又はA2の優れた効果を奏することができる。また、離間壁部に当接又は近接させてリーダ装置による読み取り作業を行うことで、電子タグに対して特定の向きからリーダ装置による読み取りを行う場合の読み取り位置が電子タグに対して予め定められた距離以上離れた位置となる。よって、読み取り作業の作業性の向上を図りながら、上記特徴A1又はA2の優れた効果を奏することができる。
特徴A4.前記制限手段は、前記監視対象に対して取り付けられており、当該監視対象との間で前記電子タグの収容領域を形成するとともに前記離間壁部を有するカバー部材であることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、カバー部材を設けるという比較的簡素な構成により、上記特徴A1又はA2の優れた効果を奏することができる。また、本構成によれば、カバー部材において電子タグを外側から保護する機能が果たされ、制限手段の多機能化が図られる。
特徴A5.前記カバー部材は、前記監視対象に対して取付部(爪部192、受け部193)を介して取り付けられており、
当該取付部は、前記カバー部材の取り外しを不可とするように、取り外しをしづらくするように、又は取り外しに際して前記取付部若しくは前記カバー部材の破壊を要するように形成されていることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
特徴A5によれば、カバー部材により電子タグに対する不正を行いづらくする機能が果たされる。これにより、カバー部材の多機能化が図られる。
特徴A6.前記監視対象において前記電子タグが設けられた領域は他の遊技機構成部品(音声ランプ制御装置66、払出制御装置82)と並ぶようにして配置されているとともに、前記他の遊技機構成部品と並ばない向きの少なくとも一部の向きとして前記特定の向きが設定されていることを特徴とする特徴A3乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A6によれば、他の遊技機構成部品に対して他の遊技機構成部品が並設された構成においては、リーダ装置による読み取り作業を他の遊技機構成部品側から行いづらくなる。そして、特定の向きは、他の遊技機構成部品と並ばない向きとして設定されている。つまり、特定の向きは遊技ホールの管理者等にとって読み取り作業を行い易い位置として設定されているため、遊技ホールの管理者等が電子タグに対して特定の向き以外から読み取り作業を行ってしまう可能性が低減される。
特徴A7.前記監視対象において前記電子タグが設けられた領域は他の遊技機構成部品と並ぶようにして配置されているとともに、当該他の遊技機構成部品と並ばない向きとして、前記特定の向きである第1の向きと、当該第1の向きとは異なる向きである第2の向きとが少なくとも存在しており、
前記離間壁部として、前記電子タグから前記第1の向きに前記予め定められた距離以上離れた位置に配置され前記電波を透過可能に形成された第1離間壁部(第1離間壁部194)と、前記電子タグから前記第2の向きに前記予め定められた距離以上離れた位置に配置され前記電波を透過可能に形成された第2離間壁部(第2離間壁部195)と、を備えていることを特徴とする特徴A3乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A7によれば、読み取り作業に際して他の遊技機構成部品に邪魔されない第1の向き及び第2の向きのそれぞれに対応させて第1離間壁部と第2離間壁部とが設けられているため、識別情報の読み取り作業が電子タグに対して予め定められた距離以上離れた位置以外の位置にて行われる可能性が低減される。
特徴A8.所定の面側に搭載面が形成された搭載部(樹脂ベース31、遊技盤33)を備え、前記搭載面には前記監視対象が搭載されており、
前記特定の向きは、前記電子タグを基準として前記搭載部側とは反対側の向きであることを特徴とする特徴A3乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A8によれば、特定の向きが電子タグを基準として搭載部側とは反対側の向きとして設定されているため、遊技ホールの管理者等にとっては特定の向きが読み取り作業を行い易い向きとなる。よって、識別情報の読み取り作業が電子タグに対して予め定められた距離以上離れた位置以外の位置にて行われる可能性が低減される。
特徴A9.前記搭載面には前記監視対象が搭載されているとともに、当該監視対象と前記搭載面上において並ぶように他の遊技機構成部品(音声ランプ制御装置66、払出制御装置82)が搭載されており、
前記離間壁部として、前記特定の向きである第1の向きに前記予め定められた距離以上離れた位置に配置され、前記電波を透過可能に形成された第1離間壁部と、前記監視対象において前記電子タグが設けられた領域が前記搭載面上において前記他の遊技機構成部品と並ばない第2の向きに前記予め定められた距離以上離れた位置に配置され、前記電波を透過可能に形成された第2離間壁部と、を備えていることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
特徴A9によれば、読み取り作業に際して他の遊技機構成部品に邪魔されない第1の向き及び第2の向きのそれぞれに対応させて第1離間壁部と第2離間壁部とが設けられているため、識別情報の読み取り作業が電子タグに対して予め定められた距離以上離れた位置以外の位置にて行われる可能性が低減される。
特徴A10.前記制限手段は、前記監視対象が搭載される搭載面が形成された搭載部(樹脂ベース31、遊技盤33)を備えており、
前記特定の向きは、前記搭載部を基準として前記搭載面側とは反対側から前記リーダ装置による識別情報の読み取りを行う向きであり、
前記搭載面側とは反対側の領域から前記電子タグに対して前記リーダ装置を近付けることができる最短距離が前記予め定められた距離以上となるように前記搭載部が形成されていることを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
特徴A10によれば、搭載面側とは反対側の領域から電子タグに対してリーダ装置を近付けることができる最短距離が予め定められた距離以上となるように搭載部を形成するという比較的簡素な構成により、上記特徴A1又はA2の優れた効果を奏することができる。
特徴A11.前記制限手段は、前記搭載面側において前記電子タグが設置された領域の周囲であって前記電子タグから前記搭載部に向けた側以外の位置に配置され、前記電波を透過不可とする又は透過しづらくする規制壁部(壁部242)を有していることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
特徴A11によれば、規制壁部が設けられていることにより、リーダ装置による読み取り作業が搭載面側から行われてしまうことが規制される。
特徴A12.支持対象(外枠11)に対して開閉可能に支持されているとともに、前記搭載面側が背面側となるようにして前記搭載部を有する開閉体(内枠13)を備えていることを特徴とする特徴A8乃至A11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A12の構成を、特徴A8に対して適用した場合、遊技ホールの管理者等にとっては開閉体を開放操作するだけで、制限手段により制限された位置にリーダ装置を簡単に持って行くことができる。
また、特徴A12の構成を、特徴A10に対して適用した場合、遊技ホールの管理者等にとっては開閉体の開放操作を行うことなく、制限手段により制限された位置にリーダ装置を簡単に持って行くことができる。
なお、開閉体を支持対象に対して閉鎖した状態で施錠するとともに解錠キーによる解錠操作に応じて施錠状態を解除し前記開閉体を開放可能とする施錠手段を備えていてもよい。この場合、不正行為者にとって監視対象へのアクセスを行いづらくしながら、上記効果を奏することができる。
特徴A13.前記監視対象は、制御基板(主制御基板101)と、複数の構成体が組み合わされて形成され前記制御基板を収容する基板ボックス(基板ボックス102)と、を有する制御装置(主制御装置92)であり、
前記アンテナ部は、前記複数の構成体のうち、隣接させて設けられ相互に分離させることで前記基板ボックスの内部空間を開放させることが可能となる第1構成体(表側構成体111)及び第2構成体(裏側構成体112)の境界を跨ぐようにして配置されていることを特徴とする特徴A1乃至A12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A13によれば、基板ボックスが不正開放されたか否かの監視において、上記特徴A1又はA2の優れた効果を奏することができる。
特徴A14.前記アンテナ部又は前記電子タグを支持するベースシートの少なくとも一方に設けられ、前記アンテナ部を前記監視対象から分離させる場合にその応力に伴い自身が破壊されることに伴って前記アンテナ部を切断させることを可能とする易切断部(アンテナ用切り込み176)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A14によれば、監視対象の一部の分離が行われる場合又は監視対象の設置箇所からの移動が行われる場合に、アンテナ部の切断が発生し易くなる。そして、本構成に対して、上記特徴A1又はA2等の構成を適用することで、監視対象を好適に管理することができる。
特徴A15.前記予め定められた距離は、前記易切断部の破壊を通じた前記アンテナ部の切断が生じていない状況における前記電子タグの通信可能限界距離よりも短く、前記易切断部の破壊を通じて前記アンテナ部が切断された状況における前記電子タグの通信可能限界距離と略同一又はそれよりも長い距離となるように設定されていることを特徴とする特徴A14に記載の遊技機。
特徴A15によれば、監視対象の一部の分離が行われる場合又は監視対象の設置箇所からの移動が行われる場合に、アンテナ部の切断が発生し易くなり、さらにその切断が生じた場合には制限手段により制限された位置にてリーダ装置による読み取り作業を行うことで識別情報を読み取ることができなくなる。よって、上記特徴A1又はA2の効果を生じ易くなる。
特徴B1.固有の識別情報を記憶した記憶部(ICチップ171)と、所定の長さ寸法を有するとともに前記識別情報を含む電波を発信するアンテナ部(アンテナ部材172)と、を備えた電子タグ(ICタグ163)を有し、
一方の面に粘着層(粘着層162)を有し且つ貼付領域から剥がされる際にその応力に伴い自身が破壊されるような脆弱性を有するベースシート(ベースシート161)の粘着層側に前記電子タグが取り付けられていることでシール部材(封印シール160)が構成されているとともに、当該シール部材は監視対象(主制御装置92)の所定の境界(境界136)を跨ぐようにして貼り付けられており、
さらに、前記境界における前記シール部材が貼り付けられた境界特定領域において曲がり部が生じるように前記境界が形成されていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、電子タグが設けられていることにより、遊技ホールの管理者等は電子タグから正規の識別情報を受信することができるか否かを確認することで、監視対象を好適に管理することができる。
本構成において、監視対象における所定の境界を跨ぐようにシール部材が貼り付けられているため、監視対象の境界に対して細工を行うことにより不正行為を行う際には境界特定領域を露出させるべく、境界特定領域に沿ってシール部材を切断する又はシール部材を剥がす必要が生じる。これに対して、境界特定領域は曲がり部が生じるように形成されているため、当該境界特定領域に沿ってシール部材を切断すると、境界特定領域が一直線状である構成に比べ切断領域が広範囲になるとともに切断作業も行いづらくなる。その一方、シール部材を剥がそうとすると、剥がしている途中にてシール部材が破れてしまうことが考えられ、シール部材が破れた場合にはそれに伴ってアンテナ部が切断されることが期待される。よって、本構成によれば、電子タグ付きのシール部材を貼り付けることによる不正発見効果が高められる。
なお、長尺状をなすアンテナ部を直線状、略直線状又は弧状に曲げた状態でベースシートに貼り付けることでシール部材を形成してもよい。この場合、ベースシートが破れた場合にそれに追随してアンテナ部が切断され易くなる。
また、「所定の境界」には、複数の遊技機構成部品間の境界が含まれるとともに、監視対象の表面に形成され切断することにより監視対象の内部空間を開放させることを可能とする易切断部も含まれる。
特徴B2.固有の識別情報を記憶した記憶部(ICチップ171)と、所定の長さ寸法を有するとともに前記識別情報を含む電波を発信するアンテナ部(アンテナ部材172)と、を備えた電子タグ(ICタグ163)を有し、
一方の面に粘着層(粘着層162)を有し且つ貼付領域から剥がされる際にその応力に伴い自身が破壊されるような脆弱性を有するベースシート(ベースシート161)の粘着層側に前記電子タグが取り付けられていることでシール部材(封印シール160)が構成されているとともに、当該シール部材は、複数の遊技機構成部品(表側構成体111、裏側構成体112)間の境界(境界136)を跨ぐようにして貼り付けられており、
さらに、前記境界における少なくとも前記シール部材が貼り付けられた境界特定領域において曲がり部が生じるように、前記複数の遊技機構成部品が設けられていることを特徴とする遊技機。
特徴B2によれば、電子タグが設けられていることにより、遊技ホールの管理者等は電子タグから正規の識別情報を受信することができるか否かを確認することで、監視対象を好適に管理することができる。
本構成において、複数の遊技機構成部品間の境界を跨ぐようにシール部材が貼り付けられているため、複数の遊技機構成部品の一部を相対移動させる際には境界特定領域を露出させるべく、境界特定領域に沿ってシール部材を切断する又はシール部材を剥がす必要が生じる。これに対して、境界特定領域は曲がり部が生じるように形成されているため、当該境界特定領域に沿ってシール部材を切断すると、境界特定領域が一直線状である構成に比べ切断領域が広範囲になるとともに切断作業も行いづらくなる。その一方、シール部材を剥がそうとすると、剥がしている途中にてシール部材が破れてしまうことが考えられ、シール部材が破れた場合にはそれに伴ってアンテナ部が切断されることが期待される。よって、本構成によれば、電子タグ付きのシール部材を貼り付けることによる不正発見効果が高められる。
なお、長尺状をなすアンテナ部を直線状、略直線状又は弧状に曲げた状態でベースシートに貼り付けることでシール部材を形成してもよい。この場合、ベースシートが破れた場合にそれに追随してアンテナ部が切断され易くなる。
特徴B3.前記アンテナ部には、破壊された場合に前記識別情報を含む電波の発信を不可とする不可状態発生部(スリット173)が形成されていることを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、シール部材を貼付領域から剥がしている途中にてシール部材が破れた場合に、それに伴って、アンテナ部における不可状態発生部が形成された領域が破壊されることが期待される。この場合、遊技ホールの管理者等にとっては識別情報の読み取り作業を行えないことを把握することで、監視対象に対して不正行為が行われたことを容易に認識することができる。
特徴B4.前記アンテナ部は、前記不可状態発生部が前記境界特定領域を跨ぐようにして配置されていることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、シール部材が境界特定領域に沿って切断された場合にはそれに伴って不可状態発生部が破壊されることとなり、遊技ホールの管理者等にとっては識別情報の読み取り作業を行えないことを把握することで容易に不正行為の発生を認識することができる。また、境界特定領域を露出させるためにシール部材が剥がされた場合であっても、境界特定領域の全体を露出させるためにはシール部材において不可状態発生部が配置された領域を剥がす必要が生じる。そうすると、シール部材の破れに伴う不可状態発生部の破壊が期待され、遊技ホールの管理者等にとっては識別情報の読み取り作業を行えないことを把握することで容易に不正行為の発生を認識することができる。
特徴B5.前記ベースシート又は前記アンテナ部の少なくとも一方に設けられ、前記シール部材を貼付領域から剥がす際にその応力により自身が破壊されることに伴って前記アンテナ部において前記不可状態発生部が形成された領域を破壊させる易破壊部(アンテナ用切り込み176)を備えていることを特徴とする特徴B3又はB4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、易破壊部が設けられていることにより、シール部材が剥がされた場合に不可状態発生部の破壊が生じる可能性が高められる。
なお、「易破壊部」は、「前記ベースシート又は前記アンテナ部の少なくとも一方に設けられ、前記不可状態発生部に向けて延び、前記シール部材を貼付領域から剥がす際にその応力が前記不可状態発生部側の端部に集中して自身が破壊されることに伴って前記アンテナ部において前記不可状態発生部が形成された領域を破壊させる破壊用切り込み(アンテナ用切り込み176)」であってもよい。
特徴B6.前記シール部材は、前記易破壊部が前記境界特定領域を跨ぐようにして配置されていることを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
特徴B6によれば、シール部材において境界特定領域を挟んで対向する両対向端部のうちいずれからシール部材が剥がされたとしても、易破壊部を通じた不可状態発生部の破壊が生じ得る。これにより、境界特定領域を露出させるべくシール部材が剥がされた場合に不可状態発生部の破壊が生じ易くなる。
特徴B7.前記アンテナ部は長尺状に形成されているとともに、前記不可状態発生部は前記アンテナ部の幅方向の途中位置に形成されており、
前記易破壊部は前記アンテナ部の幅方向の一端側に形成されているとともに他端側にも形成されていることを特徴とする特徴B5又はB6に記載の遊技機。
特徴B7によれば、易破壊部がアンテナ部の幅方向の両端に対して形成されているため、シール部材が剥がされた場合に易破壊部を通じた不可状態発生部の破壊が生じ易くなる。
特徴B8.前記シール部材は、前記一端側の易破壊部と前記他端側の易破壊部とにより前記境界特定領域の少なくとも一部を間に挟むようにして配置されていることを特徴とする特徴B7に記載の遊技機。
特徴B8によれば、シール部材において境界特定領域を挟んで対向する両対向端部のうちいずれからシール部材が剥がされたとしても、易破壊部を通じた不可状態発生部の破壊が生じ得る。これにより、境界特定領域を露出させるべくシール部材が剥がされた場合に不可状態発生部の破壊が生じ易くなる。
特徴B9.前記一端側の易破壊部と前記他端側の易破壊部とが前記幅方向に並ばないように形成されていることを特徴とする特徴B7又はB8に記載の遊技機。
特徴B9によれば、易破壊部を通じて不可状態発生部の破壊が生じ易くなるようにした構成において、シール部材を貼付領域に対して正規に貼り付ける際に誤って不可状態発生部が破壊されてしまう可能性が低減される。
特徴B10.前記易破壊部は前記ベースシートにおける前記アンテナ部が配置された領域において前記アンテナ部の幅方向の途中位置から当該アンテナ部の外方に亘って形成されていることを特徴とする特徴B5乃至B9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B10によれば、易破壊部を通じてシール部材が破れた場合には、その破れ領域はシール部材において不可状態発生部が設けられた領域に容易に達するため、易破壊部を通じた不可状態発生部の破壊が生じ易くなる。
特徴B11.前記易破壊部は前記ベースシートに形成されており前記アンテナ部には形成されていないことを特徴とする特徴B5乃至B10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B11によれば、易破壊部を通じて不可状態発生部の破壊が生じ易くなるようにした構成において、シール部材を貼付領域に対して正規に貼り付ける際に誤って不可状態発生部が破壊されてしまう可能性が低減される。
特徴B12.前記易破壊部は、前記アンテナ部において前記不可状態発生部が形成された領域とは異なる領域に対しても形成されていることを特徴とする特徴B5乃至B11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B12によれば、シール部材が貼付領域から剥がされた場合には、易破壊部を通じてアンテナ部において不可状態発生部が形成された領域の破壊が期待されるだけでなく、易破壊部を通じてアンテナ部において不可状態発生部が形成された領域以外の切断も期待される。
特徴B13.前記境界特定領域は一連のライン状に形成されているとともに、相互に対向する一対のライン部(第2ライン146、第4ライン148)を備えており、
前記不可状態発生部の少なくとも一部は、前記一対のライン部間の領域に配置されていることを特徴とする特徴B3乃至B12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B13によれば、不可状態発生部の少なくとも一部が相互に対向する一対のライン部間の領域に配置されているため、シール部材が同一方向に剥がされる場合にはその剥がされる方向がいずれの方向であったとしても、境界特定領域の全体を露出させるためには、シール部材において不可状態発生部が配置された領域が剥がされることとなる。これにより、シール部材が剥がされる際に不可状態発生部において破壊が生じる可能性が高められる。その一方、剥がす方向を境界特定領域の形状に合わせて変更しながらシール部材が剥がされる場合、その剥がし行為は煩雑なものとなる。また、この場合、剥がす際にシール部材に生じる折れ目が複雑なものとなることでシール部材に大きな負荷がかかり易くなり、それに伴ってシール部材に破れが生じ易くなる。
特徴B14.前記境界特定領域は、第1ライン部(第1ライン145)と、当該第1ライン部とは異なる方向に延びる中間ライン部(第2ライン146)を介して前記第1ライン部に連続し、前記中間ライン部を基準として前記第1ライン部側とは反対側に向けて延びる第2ライン部(第3ライン147)と、を備えており、
前記シール部材の周縁部には、前記第1ライン部及び前記第2ライン部のうち前記第1ライン部に近い位置に配置された第1周縁部と、前記第1ライン部及び前記第2ライン部のうち前記第2ライン部に近い位置に配置された第2周縁部と、を備え、前記シール部材は前記第1周縁部と前記第2周縁部とにより前記境界特定領域を間に挟むようにして配置されており、
前記不可状態発生部の少なくとも一部は、前記第1ライン部よりも前記第2周縁部側であって前記第2ライン部よりも前記第1周縁部側に配置されていることを特徴とする特徴B3乃至B13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B14によれば、不可状態発生部の少なくとも一部が、第1ライン部よりも第2周縁部側であって第2ライン部よりも第1周縁部側に配置されているため、シール部材が同一方向に剥がされる場合にはその剥がされる方向がいずれの方向であったとしても、境界特定領域の全体を露出させるためには、シール部材において不可状態発生部が配置された領域が剥がされることとなる。これにより、シール部材が剥がされる際に不可状態発生部において破壊が生じる可能性が高められる。その一方、剥がす方向を境界特定領域の形状に合わせて変更しながらシール部材が剥がされる場合、その剥がし行為は煩雑なものとなる。また、この場合、剥がす際にシール部材に生じる折れ目が複雑なものとなることでシール部材に大きな負荷がかかる易くなり、それに伴ってシール部材に破れが生じ易くなる。
特徴B15.前記電子タグは、前記記憶部から読み取った識別情報を含む電波を前記アンテナ部から発信させる制御部を備えており、
前記不可状態発生部は、前記アンテナ部と前記制御部との間でインピーダンス整合を行う回路を構成していることを特徴とする特徴B3乃至B14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B15によれば、アンテナ部と制御部との間で不可状態発生部を通じてインピーダンス整合が行われることにより識別情報を含む電波の発信が良好に行われるとともに、当該不可状態発生部が破壊された場合にはインピーダンス整合が行われなくなることで識別情報を含む電波の発信が不可となる。
特徴B16.前記境界特定領域は、前記ベースシートにおいて相互に対向する第1周縁部と第2周縁部との間に亘って配置されているとともに、前記ベースシートにおいて前記第1周縁部及び前記第2周縁部とは異なる周縁部であって相互に対向する一対の第3周縁部及び第4周縁部のうち少なくとも一方に向けて延びるラインが生じるように曲がり部が形成されていることを特徴とする特徴B1乃至B15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B16によれば、境界特定領域が形成される範囲を好適に広くすることが可能となる。
特徴B17.前記境界特定領域は、それぞれ異なる方向に延びる複数のライン部を備えており、
前記シール部材は、前記アンテナ部が前記複数のライン部の少なくとも一部であって複数のライン部を跨ぐように貼り付けられていることを特徴とする特徴B1乃至B16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B17によれば、境界特定領域に沿ってシール部材が切断された場合には、アンテナ部が複数箇所にて切断されることとなる。そして、アンテナ部の長さ寸法がある程度短くなると、電子タグは通信不可となる。これにより、境界特定領域に沿ってシール部材が切断された場合には、遊技ホールの管理者等にとっては識別情報の読み取りを行えないことを把握することで不正行為を容易に発見することができる。
特徴B18.前記監視対象は、複数の遊技機構成部品として第1遊技機構成部品(表側構成体111)と第2遊技機構成部品(裏側構成体112)とを備えており、
前記第1遊技機構成部品の周縁部に設けられた第1貼付部(表側固定ベース部131)と、前記第2遊技機構成部品の周縁部に設けられた第2貼付部(裏側固定ベース部132)とが重ね合わせられることにより形成された境界を跨ぐようにして前記シール部材が貼り付けられており、
さらに、前記第1貼付部及び前記第2貼付部の両者に挿通され境界を跨ぐようにして配置されていることにより、前記第1貼付部と前記第2貼付部とを結合する結合具(破断ネジ153)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B17のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B18によれば、第1貼付部と第2貼付部との境界を通じて切断用工具を挿入し、結合具を切断しようとする行為が想定されるが、境界特定領域に曲がり部が形成されていることにより切断用工具を挿入しづらくなっている。
特徴B19.前記監視対象は、複数の遊技機構成部品として第1遊技機構成部品(表側構成体111)と第2遊技機構成部品(裏側構成体112)とを備えており、
前記第1遊技機構成部品の周縁部に設けられた第1貼付部(表側固定ベース部131)と、前記第2遊技機構成部品の周縁部に設けられた第2貼付部(裏側固定ベース部132)とが重ね合わせられることにより形成された境界を跨ぐようにして前記シール部材が貼り付けられており、
前記第1遊技機構成部品と前記第2遊技機構成部品とを分離させる場合に前記第1貼付部と前記第2貼付部との重ね合わせ方向に対して交差する方向に前記両遊技機構成部品を相対移動させる必要があるように分離方向を規制する規制手段(フック部118、スリット119)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B18のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B19によれば、第1遊技機構成部品と第2遊技機構成部品とを分離させるために第1貼付部と第2貼付部との重ね合わせ方向に対して交差する方向に両遊技機構成部品を相対移動させる上では、境界特定領域を跨ぐようにして貼り付けられているシール部材が邪魔となる。この場合に、上記特徴B1等の構成を備えていることにより、シール部材の切断行為が行いづらくなるとともに、シール部材を剥がした場合には識別情報の読み取りが不可となることが期待される。
特徴B20.前記監視対象は、複数の遊技機構成部品として第1遊技機構成部品(表側構成体111)と第2遊技機構成部品(裏側構成体112)とを備えており、
前記第1遊技機構成部品の周縁部に設けられた第1貼付部(表側固定ベース部131)と、前記第2遊技機構成部品の周縁部に設けられた第2貼付部(裏側固定ベース部132)とが重ね合わせられて形成された領域により前記シール部材の貼付領域が形成されており、
前記第1貼付部は前記第2貼付部との重なり側から凹む凹み領域(凹み領域142)を備えているとともに、前記第2貼付部は前記凹み領域に入り込み前記凹み領域が両貼付部の周面において開放されないように覆う凸壁部(突出壁部144)を備えており、
前記凹み領域に前記凸壁部が入り込むことで前記境界に曲がり部が生じているとともに、当該境界を跨ぐようにして前記シール部材が貼り付けられており、
さらに、前記第1遊技機構成部品と前記第2遊技機構成部品とを分離させる場合に前記第1貼付部と前記第2貼付部との重ね合わせ方向に対して交差する方向に前記両遊技機構成部品を相対移動させる必要があるように分離方向を規制する規制手段(フック部118、スリット119)と、
当該規制手段により規制されて両遊技機構成部品が相対移動する場合の前記凸壁部の移動経路上に突出するように前記凹み領域に設けられた係止部(引っ掛け部155)と、
を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B19のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B20によれば、第1貼付部の凹み領域に係止部が設けられていることにより、両遊技機構成部品を規制手段により規制された方向に相対移動させようとしても係止部が凸壁部と当たり当該相対移動が阻止される。これにより、第1遊技機構成部品と第2遊技機構成部品とを分離して所定の不正を行おうとしてもそれが難しくなる。そして、凹み領域に凸壁部が入り込むことで境界に曲がり部が生じている。つまり、本構成によれば第1遊技機構成部品と第2遊技機構成部品との分離を阻止する構成を利用して、境界に曲がり部を生じさせることができる。
特徴B21.前記シール部材が貼り付けられる貼付領域を囲むようにして形成され、前記シール部材の貼付位置をガイドする囲み部(囲み部180)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B20のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B21によれば、囲み部に囲まれた領域にシール部材を貼り付けることで、境界とシール部材との位置関係や境界とアンテナ部との位置関係が自ずと所定の位置関係となる。これにより、シール部材を貼り付ける場合の作業性を向上させることができる。
なお、「囲み部」を貼付領域から突出した囲み枠として形成してもよい。この場合、不正を行うべくシール部材を剥がそうとしても、囲み枠によってその剥がし行為が行いづらくなる。そうすると、シール部材に複雑な応力がかかり易くなり、シール部材に破れが生じ易くなるとともに、それに伴ってアンテナ部が切断され易くなる。
ちなみに、上記特徴B1乃至B21のいずれか1にて限定した構成を、上記特徴A1乃至A15のいずれか1に対して適用してもよい。この場合、各構成に起因する相乗的な効果を奏し得る。
特徴C1.固有の識別情報を記憶した記憶部(ICチップ171)と、前記識別情報を含む電波を発信するアンテナ部(アンテナ部材172)と、を備えた電子タグ(ICタグ163)を有し、
一方の面に粘着層(粘着層162)を有するベースシート(ベースシート161)の粘着層側に前記電子タグが取り付けられていることでシール部材(封印シール160)が構成されているとともに、当該シール部材は監視対象(主制御装置92)に対して貼り付けられており、
さらに、前記アンテナ部に設けられ、破壊された場合に前記識別情報を含む電波の発信を不可とする不可状態発生部(スリット173)と、
前記ベースシート又は前記アンテナ部の少なくとも一方に設けられ、前記シール部材を貼付領域から剥がす際にその応力により自身が破壊されることに伴って前記アンテナ部において前記不可状態発生部が形成された領域を破壊させる易破壊部(アンテナ用切り込み176)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、電子タグが設けられていることにより、遊技ホールの管理者等は電子タグから正規の識別情報を受信することができるか否かを確認することで、監視対象を好適に管理することができる。
本構成において、監視対象に対して不正を行うべくシール部材が剥がされた場合には易破壊部を通じて不可状態発生部が破壊されることが期待される。そして、不可状態発生部が破壊された場合には、遊技ホールの管理者等にとっては識別情報の読み取り作業を行えないことを把握することで容易に不正行為の発生を認識することができる。
なお、「易破壊部」は、「前記ベースシート又は前記アンテナ部の少なくとも一方に設けられ、前記不可状態発生部に向けて延び、前記シール部材を貼付領域から剥がす際にその応力が前記不可状態発生部側の端部に集中して自身が破壊されることに伴って前記アンテナ部において前記不可状態発生部が形成された領域を破壊させる破壊用切り込み(アンテナ用切り込み176)」であってもよい。
特徴C2.前記シール部材は前記アンテナ部において前記不可状態発生部が設けられた領域が前記監視対象における所定の境界(境界136)を跨ぐようにして貼り付けられていることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、監視対象における所定の境界を跨ぐようにシール部材が貼り付けられているため、監視対象の境界に対して細工を行うことにより不正行為を行う際には境界を露出させるべく、境界に沿ってシール部材を切断する又はシール部材を剥がす必要が生じる。この場合に、シール部材が境界に沿って切断された場合にはそれに伴って不可状態発生部が破壊されることとなり、遊技ホールの管理者等にとっては識別情報の読み取り作業を行えないことを把握することで容易に不正行為の発生を認識することができる。また、境界を露出させるためにシール部材が剥がされた場合であっても、境界の全体を露出させるためにはシール部材において不可状態発生部が配置された領域を剥がす必要が生じる。そうすると、破壊用切り込みを通じた不可状態発生部の破壊が期待され、遊技ホールの管理者等にとっては識別情報の読み取り作業を行えないことを把握することで容易に不正行為の発生を認識することができる。
なお、「所定の境界」には、複数の構成部品間の境界が含まれるとともに、監視対象の表面に形成され切断することにより監視対象の内部空間を開放させることを可能とする易切断部も含まれる。これは以下も同様である。
特徴C3.前記シール部材は前記易破壊部が前記監視対象における所定の境界(境界136)を跨ぐようにして貼り付けられていることを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、シール部材において境界を挟んで対向する両対向端部のうちいずれからシール部材が剥がされたとしても、易破壊部を通じた不可状態発生部の破壊が生じ得る。これにより、境界を露出させるべくシール部材が剥がされた場合に不可状態発生部の破壊が生じ易くなる。
特徴C4.前記アンテナ部は長尺状に形成されているとともに、前記不可状態発生部は前記アンテナ部の幅方向の途中位置に形成されており、
前記易破壊部は前記アンテナ部の幅方向の一端側に形成されているとともに他端側にも形成されていることを特徴とする特徴C1乃至C3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C4によれば、易破壊部がアンテナ部の幅方向の両端に対して形成されているため、シール部材が剥がされた場合に易破壊部を通じた不可状態発生部の破壊が生じ易くなる。
特徴C5.前記シール部材は前記一端側の易破壊部と前記他端側の易破壊部とにより前記監視対象における所定の境界(境界136)の少なくとも一部を間に挟むようにして貼り付けられていることを特徴とする特徴C4に記載の遊技機。
特徴C5によれば、シール部材において境界を挟んで対向する両対向端部のうちいずれからシール部材が剥がされたとしても、易破壊部を通じた不可状態発生部の破壊が生じ得る。これにより、境界を露出させるべくシール部材が剥がされた場合に不可状態発生部の破壊が生じ易くなる。
特徴C6.前記一端側の易破壊部と前記他端側の易破壊部とが前記幅方向に並ばないようにそれら易破壊部が形成されていることを特徴とする特徴C4又はC5に記載の遊技機。
特徴C6によれば、易破壊部を通じて不可状態発生部の破壊が生じ易くなるようにした構成において、シール部材を貼付領域に対して正規に貼り付ける際に誤って不可状態発生部が破壊されてしまう可能性が低減される。
特徴C7.前記易破壊部は前記ベースシートにおける前記アンテナ部が配置された領域において前記アンテナ部の幅方向の途中位置から当該アンテナ部の外方に亘って形成されていることを特徴とする特徴C1乃至C6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C7によれば、易破壊部を通じてシール部材が破れた場合には、その破れ領域はシール部材において不可状態発生部が設けられた領域に容易に達するため、易破壊部を通じた不可状態発生部の破壊が生じ易くなる。
特徴C8.前記易破壊部は前記ベースシートに形成されており前記アンテナ部には形成されていないことを特徴とする特徴C1乃至C7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C8によれば、易破壊部を通じて不可状態発生部の破壊が生じ易くなるようにした構成において、シール部材を貼付領域に対して正規に貼り付ける際に誤って不可状態発生部が破壊されてしまう可能性が低減される。
特徴C9.前記易破壊部は、前記アンテナ部において前記不可状態発生部が形成された領域とは異なる領域に対しても形成されていることを特徴とする特徴C1乃至C8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C9によれば、シール部材が貼付領域から剥がされた場合には、易破壊部を通じてアンテナ部において不可状態発生部が形成された領域の破壊が期待されるだけでなく、易破壊部を通じてアンテナ部において不可状態発生部が形成された領域以外の切断も期待される。
特徴C10.前記電子タグは、前記記憶部から読み取った識別情報を含む電波を前記アンテナ部から発信させる制御部を備えており、
前記不可状態発生部は、前記アンテナ部と前記制御部との間でインピーダンス整合を行う回路を構成していることを特徴とする特徴C1乃至C9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C10によれば、アンテナ部と制御部との間で不可状態発生部を通じてインピーダンス整合が行われることにより識別情報を含む電波の発信が良好に行われるとともに、当該不可状態発生部が破壊された場合にはインピーダンス整合が行われなくなることで識別情報を含む電波の発信が不可となる。
特徴C11.前記シール部材は前記監視対象の所定の境界(境界136)を跨ぐようにして貼り付けられており、
さらに、前記所定の境界における前記シール部材が貼り付けられた境界特定領域において曲がり部が生じるように前記境界が形成されていることを特徴とする特徴C1乃至C10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C11によれば、監視対象における所定の境界を跨ぐようにシール部材が貼り付けられているため、監視対象の境界に対して細工を行うことにより不正行為を行う際には境界特定領域を露出させるべく、境界特定領域に沿ってシール部材を切断する又はシール部材を剥がす必要が生じる。これに対して、境界特定領域は曲がり部が生じるように形成されているため、当該境界特定領域に沿ってシール部材を切断すると、境界特定領域が一直線状である構成に比べ切断領域が広範囲になるとともに切断作業も行いづらくなる。その一方、シール部材が剥がされた場合には易破壊部を通じて不可状態発生部が破壊されることが期待される。そして、不可状態発生部が破壊された場合には、遊技ホールの管理者等にとっては識別情報の読み取り作業を行えないことを把握することで容易に不正行為の発生を認識することができる。よって、本構成によれば、電子タグ付きのシール部材を貼り付けることによる不正発見効果が高められる。
特徴C12.前記境界特定領域は一連のライン状に形成されているとともに、相互に対向する一対のライン部(第2ライン146、第4ライン148)を備えており、
前記不可状態発生部の少なくとも一部は、前記一対のライン部間の領域に配置されていることを特徴とする特徴C11に記載の遊技機。
特徴C12によれば、不可状態発生部の少なくとも一部が相互に対向する一対のライン部間の領域に配置されているため、シール部材が同一方向に剥がされる場合にはその剥がされる方向がいずれの方向であったとしても、境界特定領域の全体を露出させるためには、シール部材において不可状態発生部が配置された領域が剥がされることとなる。これにより、シール部材が剥がされる際に不可状態発生部において破壊が生じる可能性が高められる。その一方、剥がす方向を境界特定領域の形状に合わせて変更しながらシール部材が剥がされる場合、その剥がし行為は煩雑なものとなる。また、この場合、剥がす際にシール部材に生じる折れ目が複雑なものとなることでシール部材に大きな負荷がかかり易くなり、それに伴ってシール部材に破れが生じ易くなる。
特徴C13.前記境界特定領域は、第1ライン部(第1ライン145)と、当該第1ライン部とは異なる方向に延びる中間ライン部(第2ライン146)を介して前記第1ライン部に連続し、前記中間ライン部を基準として前記第1ライン部側とは反対側に向けて延びる第2ライン部(第3ライン147)と、を備えており、
前記シール部材の周縁部には、前記第1ライン部及び前記第2ライン部のうち前記第1ライン部に近い位置に配置された第1周縁部と、前記第1ライン部及び前記第2ライン部のうち前記第2ライン部に近い位置に配置された第2周縁部と、を備え、前記シール部材は前記第1周縁部と前記第2周縁部とにより前記境界特定領域を間に挟むようにして配置されており、
前記不可状態発生部の少なくとも一部は、前記第1ライン部よりも前記第2周縁部側であって前記第2ライン部よりも前記第1周縁部側に配置されていることを特徴とする特徴C11又はC12に記載の遊技機。
特徴C13によれば、不可状態発生部の少なくとも一部が、第1ライン部よりも第2周縁部側であって第2ライン部よりも第1周縁部側に配置されているため、シール部材が同一方向に剥がされる場合にはその剥がされる方向がいずれの方向であったとしても、境界特定領域の全体を露出させるためには、シール部材において不可状態発生部が配置された領域が剥がされることとなる。これにより、シール部材が剥がされる際に不可状態発生部において破壊が生じる可能性が高められる。その一方、剥がす方向を境界特定領域の形状に合わせて変更しながらシール部材が剥がされる場合、その剥がし行為は煩雑なものとなる。また、この場合、剥がす際にシール部材に生じる折れ目が複雑なものとなることでシール部材に大きな負荷がかかる易くなり、それに伴ってシール部材に破れが生じ易くなる。
特徴C14.前記境界特定領域は、それぞれ異なる方向に延びる複数のライン部を備えており、
前記シール部材は、前記アンテナ部が前記複数のライン部の少なくとも一部であって複数のライン部を跨ぐように貼り付けられていることを特徴とする特徴C11乃至C13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C14によれば、境界特定領域に沿ってシール部材が切断された場合には、アンテナ部が複数箇所にて切断されることとなる。そして、アンテナ部の長さ寸法がある程度短くなると、電子タグは通信不可となる。これにより、境界特定領域に沿ってシール部材が切断された場合には、遊技ホールの管理者等にとっては識別情報の読み取りを行えないことを把握することで不正行為を容易に発見することができる。
特徴C15.前記監視対象は、複数の遊技機構成部品として第1遊技機構成部品(表側構成体111)と第2遊技機構成部品(裏側構成体112)とを備えており、
前記第1遊技機構成部品の周縁部に設けられた第1貼付部(表側固定ベース部131)と、前記第2遊技機構成部品の周縁部に設けられた第2貼付部(裏側固定ベース部132)とが重ね合わせられることにより形成された境界を跨ぐようにして前記シール部材が貼り付けられており、
さらに、前記第1貼付部及び前記第2貼付部の両者に挿通され境界を跨ぐようにして配置されていることにより、前記第1貼付部と前記第2貼付部とを結合する結合具(破断ネジ153)を備えていることを特徴とする特徴C11乃至C14のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C15によれば、第1貼付部と第2貼付部との境界を通じて切断用工具を挿入し、結合具を切断しようとする行為が想定されるが、境界特定領域に曲がり部が形成されていることにより切断用工具を挿入しづらくなっている。
特徴C16.前記監視対象は、複数の遊技機構成部品として第1遊技機構成部品(表側構成体111)と第2遊技機構成部品(裏側構成体112)とを備えており、
前記第1遊技機構成部品の周縁部に設けられた第1貼付部(表側固定ベース部131)と、前記第2遊技機構成部品の周縁部に設けられた第2貼付部(裏側固定ベース部132)とが重ね合わせられることにより形成された境界を跨ぐようにして前記シール部材が貼り付けられており、
前記第1遊技機構成部品と前記第2遊技機構成部品とを分離させる場合に前記第1貼付部と前記第2貼付部との重ね合わせ方向に対して交差する方向に前記両遊技機構成部品を相対移動させる必要があるように分離方向を規制する規制手段(フック部118、スリット119)を備えていることを特徴とする特徴C11乃至C15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C16によれば、第1遊技機構成部品と第2遊技機構成部品とを分離させるために第1貼付部と第2貼付部との重ね合わせ方向に対して交差する方向に両遊技機構成部品を相対移動させる上では、境界特定領域を跨ぐようにして貼り付けられているシール部材が邪魔となる。この場合に、上記特徴B1等の構成を備えていることにより、シール部材の切断行為が行いづらくなるとともに、シール部材を剥がした場合には識別情報の読み取りが不可となることが期待される。
特徴C17.前記監視対象は、複数の遊技機構成部品として第1遊技機構成部品(表側構成体111)と第2遊技機構成部品(裏側構成体112)とを備えており、
前記第1遊技機構成部品の周縁部に設けられた第1貼付部(表側固定ベース部131)と、前記第2遊技機構成部品の周縁部に設けられた第2貼付部(裏側固定ベース部132)とが重ね合わせられて形成された領域により前記シール部材の貼付領域が形成されており、
前記第1貼付部は前記第2貼付部との重なり側から凹む凹み領域(凹み領域142)を備えているとともに、前記第2貼付部は前記凹み領域に入り込み前記凹み領域が両貼付部の周面において開放されないように覆う凸壁部(突出壁部144)を備えており、
前記凹み領域に前記凸壁部が入り込むことで前記境界に曲がり部が生じているとともに、当該境界を跨ぐようにして前記シール部材が貼り付けられており、
さらに、前記第1遊技機構成部品と前記第2遊技機構成部品とを分離させる場合に前記第1貼付部と前記第2貼付部との重ね合わせ方向に対して交差する方向に前記両遊技機構成部品を相対移動させる必要があるように分離方向を規制する規制手段(フック部118、スリット119)と、
当該規制手段により規制されて両遊技機構成部品が相対移動する場合の前記凸壁部の移動経路上に突出するように前記凹み領域に設けられた係止部(引っ掛け部155)と、
を備えていることを特徴とする特徴C11乃至C16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C17によれば、第1貼付部の凹み領域に係止部が設けられていることにより、両遊技機構成部品を規制手段により規制された方向に相対移動させようとしても係止部が凸壁部と当たり当該相対移動が阻止される。これにより、第1遊技機構成部品と第2遊技機構成部品とを分離して所定の不正を行おうとしてもそれが難しくなる。そして、凹み領域に凸壁部が入り込むことで境界に曲がり部が生じている。つまり、本構成によれば第1遊技機構成部品と第2遊技機構成部品との分離を阻止する構成を利用して、境界に曲がり部を生じさせることができる。
特徴C18.前記シール部材が貼り付けられる貼付領域を囲むようにして形成され、前記シール部材の貼付位置をガイドする囲み部(囲み部180)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C17のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C18によれば、囲み部に囲まれた領域にシール部材を貼り付けることで、境界とシール部材との位置関係や境界とアンテナ部との位置関係が自ずと所定の位置関係となる。これにより、シール部材を貼り付ける場合の作業性を向上させることができる。
なお、「囲み部」を貼付領域から突出した囲み枠として形成してもよい。この場合、不正を行うべくシール部材を剥がそうとしても、囲み枠によってその剥がし行為が行いづらくなる。そうすると、シール部材に複雑な応力がかかり易くなり、シール部材に破れが生じ易くなるとともに、それに伴ってアンテナ部が切断され易くなる。
ちなみに、上記特徴C1乃至C18のいずれか1にて限定した構成を、上記特徴A1乃至A15のいずれか1に対して適用してもよい。この場合、各構成に起因する相乗的な効果を奏し得る。
以下に、以上の各特徴を適用し得る各種遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
第1の実施の形態におけるパチンコ機の構成を示す前方から見た斜視図。 遊技機本体の主要な構成を分解して示す分解斜視図。 遊技盤の構成を示す正面図。 内枠の構成を示す背面図。 (a)主制御装置ユニットの構成を示す斜視図、(b)主制御装置ユニットの構成を示す側面図。 主制御装置ユニットの構成を示す分解斜視図。 (a)主制御装置の構成を示す斜視図、(b)主制御装置の構成を示す側面図。 主制御装置を表面側から見た分解斜視図。 主制御装置を裏面側から見た分解斜視図。 図7(b)のA―A線断面図。 (a),(b)阻止構造による分離阻止の作用を説明するための説明図。 (a)封印シールの構成を示す正面図、(b)封印シールの構成を示す裏面図。 封印シールの構成を示す断面図。 主制御装置において封印シールが貼り付けられた領域及びその周辺を拡大して示す拡大斜視図。 貼付領域における封印シールの位置関係を説明するための説明図。 (a),(b)それぞれ異なる方向から見たカバー部材の斜視図。 カバー部材が主制御装置に取り付けられている様子を説明するための説明図。 主制御装置においてカバー部材が取り付けられた部分の断面図。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図。 パチンコ機が多数設置された遊技ホールの概略図。 第2の実施の形態におけるICタグに係る構成を説明するための説明図。 第3の実施の形態におけるICタグに係る構成を説明するための説明図。 第4の実施の形態におけるICタグに係る構成を説明するための説明図。 第5の実施の形態におけるICタグに係る構成を説明するための説明図。
符号の説明
10…パチンコ機、11…外枠、13…内枠、31…搭載部を構成する樹脂ベース、33…搭載部を構成する遊技盤、66…他の遊技機構成部品としての音声ランプ制御装置、82…他の遊技機構成部品としての払出制御装置、92…監視対象としての主制御装置、93…カバー部材、101…主制御基板、102…基板ボックス、111…表側構成体、112…裏側構成体、131…表側固定ベース部、132…裏側固定ベース部、136…境界、142…凹み領域、144…突出壁部、145…第1ライン、146…一対のライン部を構成する第2ライン、147…第3ライン、148…一対のライン部を構成する第4ライン、153…破断ネジ、155…引っ掛け部、160…封印シール、161…ベースシート、163…ICタグ、171…記憶部又は制御部を構成するICチップ、172…アンテナ部材、173…不可状態発生部としてのスリット、176…易切断部としてのアンテナ用切り込み、192…取付部を構成する爪部、193…取付部を構成する受け部、194…第1離間壁部、195…第2離間壁部、242…規制壁部としての壁部。

Claims (1)

  1. 固有の識別情報を記憶した記憶部、及び所定の長さ寸法となるように形成され前記識別情報を含む電波を発信するアンテナ部を有する電子タグと、
    第1遊技機構成部品及び第2遊技機構成部品を有する監視対象と、
    を備え、
    前記第1遊技機構成部品の周縁部に設けられた第1貼付部と、前記第2遊技機構成部品の周縁部に設けられた第2貼付部とが重ね合わせられて形成された領域により前記電子タグの貼付領域が形成されており、
    前記アンテナ部には、破壊された場合に前記識別情報を含む電波の発信を不可とする不可状態発生部が設けられており、
    前記監視対象は、
    前記第1遊技機構成部品と前記第2遊技機構成部品とを分離させる場合に前記第1貼付部と前記第2貼付部との重ね合わせ方向に対して交差する方向に前記両遊技機構成部品を相対移動させる必要があるように分離方向を規制する規制手段と、
    前記第1貼付部及び前記第2貼付部のうち一方の貼付部において他方の貼付部を向く面側に設けられ、前記規制手段により規制されて両遊技機構成部品が相対移動する場合に他方の貼付部と当接することにより当該相対移動を阻止する係止部と、
    を備え、
    前記第1貼付部及び前記第2貼付部の境界部分を通じて挿入された切断用工具によって前記係止部が切断されることにより当該係止部により前記相対移動が阻止された状態が解除される構成であり、
    前記電子タグは、前記アンテナ部において前記不可状態発生部が設けられた領域が前記境界部分を跨ぐようにして前記貼付領域に貼り付けられており、
    前記電波を受信することで前記識別情報の読み取りを行うリーダ装置を用いた読み取り作業に際して、前記電子タグに対して少なくとも特定の向きから前記リーダ装置による識別情報の読み取りを行う場合の読み取り位置が前記電子タグに対して予め定められた距離以上離れた位置となるように制限する制限手段を備え
    前記アンテナ部及び前記電子タグを支持するベースシートの少なくとも一方に設けられ、前記アンテナ部を前記貼付領域から分離させる場合にその応力に伴い自身が破壊されることに伴って前記アンテナ部を切断させることを可能とする易切断部を備え、
    前記予め定められた距離は、前記易切断部の破壊を通じた前記アンテナ部の切断が生じていない状況における前記電子タグの通信可能限界距離よりも短く、前記易切断部の破壊を通じて前記アンテナ部が切断された状況における前記電子タグの通信可能限界距離と略同一又はそれよりも長い距離となるように設定されていることを特徴とする遊技機。
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