JP5266476B2 - 行動記録保存システム、サーバ装置、行動記録保存方法及びコンピュータプログラム - Google Patents
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また、行動記録の一形態であるブログ(ウェブ上で公開する日記)などでは、ユーザが帰宅後にその日の自身の行動を思い起こして、そこから記録しておきたい行動を選択し、その行動を行なった時間や場所などの詳細な情報を思い出しながら文章による記録を行なう。あるいは、カメラ付き携帯電話などを用いて、記録したい行動に関して撮影した画像をオンラインで逐次アップロードする場合もある。
行動記録を一定時間ごとに記録した場合、24時間の行動記録を全て日々の保存対象にすると、記録のための総データ量が大きくなりすぎてしまい、保存のコストが高くなるという問題がある。また、自動記録された一連の行動記録から、保存すべき行動をユーザ自身に一から選択させることは、ユーザへの負担が大きいという問題がある。自動記録された行動記録は時系列で記録されてユーザに提示されるのみであり、ブログ等に残したい行動記録がいずれであるかを判断する指針として用いることができる情報を記録、提示するものではなく、あとから参照する際の検索性も落ちてしまい好ましくない。
また、保存に値する行動の記録として、ある地点におけるユーザのある状態の持続時間が通常とは異なるときのもの、あるいは、他の人たちと違うときのものを抽出することができ、それらの行動の記録を優先的に保存することが可能となる。
図1は、本発明の一実施の形態による行動記録保存システムの全体構成図である。同図において、行動記録保存システムは、デバイス装置1、クライアント装置2、サーバ装置3及びデータベース装置4(以下、「データベース」を「DB」と記載)からなり、クライアント装置2とサーバ装置3とは、インターネットなどのネットワークNを介して接続される。
同図において、デバイス装置1は、センサ11、状態センシング部12、量子化部13、検出記録管理部14、メモリ15、外部インタフェース部16(以下、「インタフェース」を「I/F」と記載)、及び、時計17を備える。
センサ11は、例えば、GPS(Global Positioning System)であり、緯度及び経度により示される位置を検出する。状態センシング部12は、センサ11が検出した位置と、時計17から取得した検出時刻とを示す検出情報を量子化部13に出力する。量子化部13は、状態センシング部12から検出情報を受信すると、受信した検出情報の時刻及び位置に対して、値の精度を落としてより元のデータより粗い区間に分け直すデータの量子化を行ない、検出記録情報を生成する。位置のデータの量子化により、緯度及び経度はマトリックスにより表される領域に変換される。量子化部13は、生成した検出記録情報を検出記録管理部14へ出力する。検出記録管理部14は、量子化部13から検出記録情報を受信し、メモリ15に書き込む。また、検出記録管理部14は、メモリ15に記憶されている検出記録情報を読み出し、クライアント装置2へ出力する。外部I/F部16は、例えば、Wi−FiやUSB(Universal Serial Bus)などにより、クライアント装置2とデータの送受信を行なう。
外部I/F部21は、例えば、Wi−FiやUSBなどであり、デバイス装置1とデータの送受信を行なう。ネットワークI/F部24は、ネットワークNを介してサーバ装置3とデータの送受信を行なう。表示部26は、CRT(cathode ray tube)やLCD(Liquid Crystal Display)などのディスプレイである。入力部27は、例えばキーボードであり、ユーザによる情報の入力を受ける。
ネットワークI/F部31は、ネットワークNを介してクライアント装置2とデータの送受信を行なう。行動記録管理部32は、クライアント装置2から受信した行動記録情報をDB装置4へ書き込む。統計処理部37は、DB装置4に記憶されている行動記録情報から各ユーザやユーザ群についての統計情報を生成し、DB装置4に書き込む。非日常性検出部33は、クライアント装置2から受信した行動記録情報を、DB装置4に記憶されている統計情報と比較し、非日常性を判断する。パラメータ管理部34は、非日常性を判断するための指標となる値の算出式に用いられる係数や、当該算出式により算出された値と比較すべき閾値などを記憶する。候補選択部35は、非日常であると判断した行動記録情報をクライアント装置2へ出力する。学習部36は、ユーザにより非日常であると選択された行動記録情報に基づいて、パラメータ管理部34に記憶されている係数や閾値を更新する。
CPU51は演算や制御を行う中央演算装置であり、図2の状態センシング部12、量子化部13、検出記録管理部14を実現する。メモリ52は、システムプログラムやCPU51が各種プログラムを実行する際のワークエリア、各種データを記憶し、メモリ15を実現する。時計54は、図2の時計17に相当する。外部I/F55は、他装置と通信可能に接続するものであり、図2の外部I/F部16を実現する。
量子化部13は、センサ11から受信した検出情報の中から、所定時間毎、例えば、5分ごとの検出情報を選択すると、選択した検出情報が示す緯度及び経度を量子化し、検出位置を領域の情報に変換する。ここでは、簡単のため、領域を3×3のマトリックスにより表現するが、実際には適当な範囲の値により量子化を行って本実施形態のようなマトリックスの領域に変換を行う。量子化部13は、選択した検出情報が示す緯度及び経度を量子化して得た領域と、当該検出情報から取得した時刻とを設定した検出記録情報を検出記録管理部14に出力し、検出記録管理部14は、受信した検出記録情報をメモリ15に書き込む。
同様に、連続した日時「4/1 10:20」及び「4/1 10:25」に対応した場所に、同一の領域「(2,3)」が設定されていることから、立ち止まり認識部22は「立ち止まり」と判断し、持続時間「10」分を算出する。
なお、立ち止まり認識の詳細な処理フローは後述する。
この処理を繰り返して、時刻量子化部23は行動記録情報を生成する。なお、「立ち止まり」が発生しなかった日時のレコードに、場所あるいは持続時間に「立ち止まり」が発生しなかった旨の情報を設定してもよく、「立ち止まり」が発生したときのレコードのみからなる行動記録情報のみを生成してもよい。
サーバ装置3の行動記録管理部32は、ネットワークI/F部31を介してクライアント装置2から送信された行動記録情報を受信すると、ユーザの識別情報と対応付けてデータベース4に書き込む。
また、ここでは時刻毎の各領域における立ち止まりの統計情報を生成しているが、例えば、日毎や曜日毎、曜日及び時刻の組み合わせ毎に、各領域における立ち止まりの統計情報を生成してもよく、データ量等に応じてその算出単位を任意とすることができる。
(式1)は、いつもより長く立ち止まったことを重視して非日常性を算出するものであるが、いつもより短い場合も非日常的であると考えることもできる。その場合は、以下の(式2)により、非日常性g1を算出する。
サーバ装置3の非日常性検出部33は、この非日常性の算出を、今回アップロードされた全ての行動記録情報に示されるレコードに対して行う。行動記録管理部32は、行動記録情報の各レコードに対応づけて、非日常性検出部33が当該レコードに基づいて算出した非日常性gをDB装置4に書き込む。
なお、候補選択部35が送信する行動記録情報は、非日常性gが予め指定した閾値を上回ったレコードとその非日常性のペアのみを含むものでもよく、全てのレコードとその非日常性gのペアを提示してもよい。
なお、DB装置4に保存した行動記録情報や、ユーザが選択した行動記録情報のレコード、当該レコードについて入力されたコメントは、ネットワークNを介して他のユーザのクライアント装置2へ送信し、表示させることができる。
なお、統計を算出する前に、行動記録情報の量子化を行なってもよい。例えば、30分単位に粗くして量子化を行なう場合、行動記録情報により示される日時「3/1 10:00」と「3/1 10:15」は、「3/1 10:00」に量子化される。これにより、図7に示すような統計情報が生成される。
まず、クライアント装置2の立ち止まり認識部22は、検出記録情報の最初のレコードを読み込む(ステップS210)。立ち止まり認識部22は、読み込んだレコードの日時をT0に設定し、同レコードの場所をP0に設定する(ステップS220)。続いて、立ち止まり認識部22は、検出記録情報から次のレコードを読み込み(ステップS230)、ステップS230において読み込んだレコードの日時をT1に設定し、同レコードの場所をP1に設定する(ステップS240)。
また,屋外ではGPS、屋内では加速度センサ、のようなハイブリッドな方法も可能である。
検出記録情報には、日時「4/1 10:03」〜「4/1 10:06」、「4/1 10:08」〜「4/1 10:12」に同一の場所「(1,2)」と、止まっていることを示す状態「STOP」とが設定されているため、図4のステップS120において、クライアント装置2の立ち止まり認識部22は、「立ち止まり」を判断する。
図4のステップS130において、クライアント装置2の時刻量子化部23は、日時「4/1 10:00」〜「4/1 10:14」を日時「4/1 10:00」に量子化する。ステップS120において、立ち止まり認識部22は、日時「4/1 10:03」〜「4/1 10:06」、「4/1 10:08」〜「4/1 10:12」に場所「(1,2)」での立ち止まりが発生したと判断しているため、時刻量子化部23は、量子化した日時「4/1 10:00」と、立ち止まりが発生した場所「(1,2)」と、立ち止まりの持続時間「9」分とを対応付けたレコードを、行動記録情報として生成する。
また、クライアント装置2の立ち止まり認識部22、時刻量子化部23の処理を、デバイス装置1において実行してもよく、サーバ装置3において実行してもよい。
一方、ユーザ群のその時点での行動記録から生成した統計情報と、受信した行動記録情報を比較する場合、例えば、「自分は今(10時に)A地点で10分立ち止まった」という行動記録と、「他の(今、A地点にいる)ユーザたちは、15分立ち止まっている」という行動記録とを比較するものである。この場合、他のユーザは「いつも」はA地点で立ち止まってないかもしれないが、それを気にせずに「今回」の行動記録のみ比較するということである。
従って、いつもと異なる行動の記録は保存する価値が高いと仮定し、その記録を優先的に保存することができるため、保存コストを削減することが可能になる。また、ユーザのある状態に着目し、その状態の持続時間がいつもと異なるときの行動の記録は保存する価値が高いと仮定し、その記録を優先的に保存することができるため、保存コストを削減することが可能になる。
従って、立ち止まりや滞在などの状態に着目し、その持続時間がいつもと違うときの行動の記録は保存する価値が高いと仮定し、それらを優先的に保存することができるため、保存コストを削減することが可能になる。
従って、他の人の行動と異なる行動の記録は保存する価値が高いと仮定し、その記録を優先的に保存することができるため、保存コストを削減することが可能になる。
従って、ユーザに提示する行動記録の保存候補を、非日常性をもとに絞り込むことができるため、ユーザが保存対象を選択するコストを削減することが可能になる。
従って、ユーザが候補の中から保存する行動記録を選択する際に、非日常性という明確な指標を参考にすることができるため、選択コストが削減される。
従って、ユーザが候補の中から保存対象の行動記録を選択する繰り返し行なうことによって、ユーザの望む候補をより優先的に提示させることができるようになり、結果としてユーザが保存対象を選択するコストの削減が可能になる。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
11…センサ
12…状態センシング部
13…量子化部
14…検出記録管理部
15…メモリ
16…外部I/F部
2…クライアント装置
21…外部I/F部
22…立ち止まり認識部(認識部)
23…時刻量子化部(行動記録情報生成部)
24…ネットワークI/F部
25…提示/選択部
26…表示部
27…入力部
3…サーバ装置
31…ネットワークI/F部(受信部)
32…行動記録管理部
33…非日常性検出部
34…パラメータ管理部
35…候補選択部
36…学習部
37…統計処理部
4…データベース装置(記憶部)
Claims (9)
- 所定の状態が検出された領域と、当該所定の状態の持続時間とを示す行動記録情報を記憶する記憶部と、
時刻と、当該時刻におけるユーザの位置とを取得する状態センシング部と、
前記状態センシング部により取得した時刻とユーザの位置とに基づいてユーザの状態を検出するとともに、前記所定の状態が検出された領域及び当該所定の状態の持続時間を取得する認識部と、
前記ユーザの位置の取得間隔よりも大きな時間間隔毎に、前記認識部により前記所定の状態が検出された領域における当該所定の状態の持続時間の合計を示す行動記録情報を生成する行動記録情報生成部と、
前記行動記録情報生成部が生成した前記行動記録情報と、前記記憶部に記憶されている前記行動記録情報の統計から得られる各領域における平均的な前記所定の状態及び持続時間とを比較して、前記行動記録情報生成部が生成した前記行動記録情報の中から平均的な前記所定の状態及び持続時間と乖離している行動記録情報を抽出する非日常性検出部と、
前記非日常性検出部が抽出した前記行動記録情報を前記記憶部に書き込む行動記録管理部と、
を備えることを特徴とする行動記録保存システム。 - 所定の状態が検出された領域と、当該所定の状態の持続時間とを示す行動記録情報を記憶する記憶部と、
時刻と、当該時刻におけるユーザの位置とに基づいてユーザの状態を検出するクライアント装置から、前記ユーザの位置の取得間隔よりも大きな時間間隔毎に、所定の状態が検出された領域における当該所定の状態の持続時間の合計を示す前記ユーザの行動記録情報を受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記行動記録情報と、前記記憶部に記憶されている前記行動記録情報の統計から得られる各領域における平均的な前記所定の状態及び持続時間とを比較して、受信した前記行動記録情報の中から平均的な前記所定の状態及び持続時間と乖離している行動記録情報を抽出する非日常性検出部と、
前記非日常性検出部が抽出した前記行動記録情報を前記記憶部に書き込む行動記録管理部と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。 - 前記クライアント装置は、止まっている状態、及び、移動している状態を検出し、止まっている状態が検出されたときの領域及び持続時間を取得する、
ことを特徴とする請求項2に記載のサーバ装置。 - 前記記憶部は、複数のユーザの行動記録情報を記憶し、
前記非日常性検出部は、受信した前記ユーザの行動記録情報と、前記記憶部に記憶されている複数のユーザの前記行動記録情報の統計から得られる各領域における平均的な前記所定の状態及び持続時間とを比較して、受信した前記ユーザの前記行動記録情報の中から平均的な前記所定の状態及び持続時間と乖離している行動記録情報を抽出する、
ことを特徴とする請求項2または3に記載のサーバ装置。 - 前記非日常性検出部が抽出した前記行動記録情報を表示させる候補選定部をさらに備え、
前記行動記録管理部は、前記候補選定部が表示させた前記行動記録情報の中からユーザが選択した行動記録情報を前記記憶部に書き込む、
ことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかの項に記載のサーバ装置。 - 前記非日常性検出部は、受信した前記行動記録情報により示される各領域における前記持続時間と、前記記憶部に記憶されている前記行動記録情報の統計から得られる前記各領域における持続時間とを用いて非日常性の指標となる値を算出し、
前記候補選定部は、算出した当該指標の値を前記行動記録情報とともに表示させる、
ことを特徴とする請求項5に記載のサーバ装置。 - 前記非日常性検出部は、受信した前記行動記録情報により示される各領域における前記持続時間と、前記記憶部に記憶されている前記行動記録情報の統計から得られる前記各領域における持続時間とを用いて非日常性の指標となる値を算出し、算出した当該指標の値と非日常性判断するための閾値とを比較して平均的な前記所定の状態及び持続時間との乖離を判断し、
前記候補選定部が表示させた前記行動記録情報の中からユーザが選択した行動記録情報に基づいて、前記非日常性の指標となる値の算出に用いられる算出式の係数と、前記閾値を調整する学習部をさらに備える、
ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のサーバ装置。 - 行動記録保存システムに用いられる行動記録保存方法であって、
前記行動記録保存システムは、所定の状態が検出された領域と、当該所定の状態の持続時間とを示す行動記録情報を記憶する記憶部を備え、
状態センシング部が、時刻と、当該時刻におけるユーザの位置とを取得する状態センシングステップと、
認識部が、前記状態センシングステップにおいて取得した時刻とユーザの位置とに基づいてユーザの状態を検出するとともに、前記所定の状態が検出された領域及び当該所定の状態の持続時間を取得する認識ステップと、
行動記録情報生成部が、前記ユーザの位置の取得間隔よりも大きな時間間隔毎に、前記認識ステップにおいて前記所定の状態が検出された領域における当該所定の状態の持続時間の合計を示す行動記録情報を生成する行動記録情報生成ステップと、
非日常性検出部が、前記行動記録情報生成ステップにおいて生成された前記行動記録情報と、前記記憶部に記憶されている前記行動記録情報の統計から得られる各領域における平均的な前記所定の状態及び持続時間とを比較して、生成された前記行動記録情報の中から平均的な前記所定の状態及び持続時間と乖離している行動記録情報を抽出する非日常性検出ステップと、
行動記録管理部が、前記非日常性検出ステップにおいて抽出された前記行動記録情報を前記記憶部に書き込む行動記録管理ステップと、
を有することを特徴とする行動記録保存方法。 - 請求項2から請求項7のいずれかの項に記載のサーバ装置としてコンピュータを動作させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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