JP5263851B1 - 文書変換方法および文書変換プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】マークアップ言語で記述された、第一の装置で表示するための第一の文書ファイルに対して、前記第一の装置よりも低い表示解像度を持つ第二の装置に適合するスタイルを割り当てるページ変更ステップと、スタイルを割り当てた前記第一の文書ファイルを出力するステップと、を含む文書変換方法において、前記ページ変更ステップは、前記第一の文書ファイルに含まれる複数の要素を解析し、前記複数の要素の中から、所定の用途で利用されていると推定される特定要素を抽出し、抽出された特定要素に対して、前記特定要素と同じ種類の要素であるが前記所定の用途で利用されていない通常の要素に対して割り当てるスタイルとは異なる、前記所定の用途に適合するスタイルを割り当てる。
【選択図】図1
Description
単純に画面幅のみを縮小すると、図9(b)のような表示となり、視認性および操作性がともに劣化してしまう。
これを解決するためには、例えば「ロゴ画像については中央上部に配置する」、「左ペインに表示されたメニューに対しては、引き伸ばして画面中央に配置する」など、画面を構成する要素ごとに、スマートフォン向けに設計されたスタイルを適切に割り当てなければならない。しかし、適切なスタイルが何であるかを判別することは、従来の技術では困難であった。
マークアップ言語とは、典型的にはHTML言語である。また、第一の装置とは、典型的にはパーソナルコンピュータである。また、第二の装置とは、第一の装置よりも画面の表示解像度が低いデバイスであり、典型的にはスマートフォンなどの携帯情報端末である(以下、携帯端末と称する)。
前記特定要素抽出ステップで抽出された特定要素に対して、前記特定要素と同じ種類の要素であるが前記所定の用途で利用されていない通常の要素に対して割り当てるスタイルとは異なる、前記所定の用途に適合するスタイルを割り当てるスタイル変更ステップと、
を含むことを特徴とする。
また、特定要素とは、文書中に定義された要素(エレメント)の構造や、当該要素に割り当てられたスタイルを参照することで、その用途が推定できる要素である。例えば、ある要素内において、リストが定義されており、各リストアイテムに子要素が一つずつ入っていた場合、当該要素はメニューとして利用されていると推定できる。対象の要素は、開始宣言と終了宣言で囲まれたブロックであってもよいし、単独で定義されたものであってもよい。
抽出された特定要素には、推定された用途に適合したスタイルが割り当てられる。例えば、メニューであると推定された要素には、携帯端末に適合したメニュー用のスタイルが割り当てられる。また、用途が推定できない要素には、携帯端末に適合した通常のスタイルが割り当てられる。
従来の文書変換技術が、要素の用途を考慮せず、定義されたスタイルを単純に置き換えるものであるのに対し、本発明に係る文書変換方法では、文書に定義された要素の用途が何であるかを推定し、用途ごとに適したスタイルを適用する。これにより、変換後の画面
が、サービス提供者の意図しないレイアウトになってしまうことを防ぐことができる。
本発明に係る文書変換方法では、まず、入力された文書から、順序なしリストを表す要素を検出する。そして、当該要素が、複数のリストアイテムを含んでおり、かつ、各リストアイテムに含まれる子要素が全て一つであった場合に、リスト全体をメニューであると判別し、携帯端末に適合するメニュー用のスタイルを割り当てる。子要素が一つであるとは、リストアイテムを親要素とする要素が一つであることを意味し、孫要素は含まれない。このようにすることで、メニューであるブロックを適切に検出し、携帯端末向けのメニュー表示に変換することができる。
(1)余白量の指定が自動ではない
(2)背景画像を定義する属性が指定されている
の、双方に該当し、かつ、コンテナではない要素を、見出しつきアイテムの用途で利用されている特定要素として抽出し、前記スタイル変更ステップは、前記抽出した特定要素に対して、余白量が指定されたスタイルを割り当て、前記特定要素以外の通常の要素に対しては、余白量の指定が削除されたスタイルを割り当てることを特徴としてもよい。
PC向けのスタイルが定義された文書を、携帯端末向けに変換する際には、要素に割り当てられたスタイルから、余白量(パディング)の指定を削除することが好ましい。しかし、見出しつきアイテムに対してこれを実行すると、ページのレイアウトが意図しないも
のとなってしまう可能性がある。すなわち、見出しつきアイテムに限っては、スタイルの余白量指定を削除する操作は、逆に携帯端末に適合しないスタイルを与えてしまうことになる。そこで本発明では、見出しつきアイテムを判別し、該当しない要素に対してのみ、割り当てられたスタイルから余白量の削除を行う。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。第一の実施形態に係る文書変換システムは、パーソナルコンピュータ(以下、PC)によって表示されることを想定したHTMLファイルおよびスタイルシート(以下、CSS)ファイルを取得し、当該HTMLファイルおよびCSSファイルを、PCよりも解像度が低いスマートフォンによって表示するために変換し、出力するシステムである。例えば、横幅1024ピクセルの画面を想定して作られたHTMLファイルを、横幅640ピクセルの画面で表示するための変換を行う。
図1は、第一の実施形態に係る文書変換システムのシステム構成図である。
第一の実施形態に係る文書変換システムは、Webサーバ10、および文書変換装置20から構成される。
Webサーバ10は、PC向けに設計されたウェブページを記憶し、HTTPサーバを実行することによって利用者にウェブサービスを提供するコンピュータである。
文書変換装置20は、Webサーバ10から変換対象のファイルを取得し、変換を実行したのちにWebサーバ10に書き戻す機能を持つコンピュータである。文書変換装置20は、通信部21、ページ入出力部22、制御部23、スタイル記憶部24から構成される。文書変換装置20は、補助記憶装置に記憶されたプログラムが主記憶装置にロードされ、CPUによって実行されることによって図1に図示した各手段が機能する。(CPU、補助記憶装置、主記憶装置はいずれも不図示)
また、コンピュータ30およびスマートフォン40は、Webサーバ10にアクセスし、ウェブページを取得して表示する端末である。コンピュータ30およびスマートフォン40は、第一の実施形態に係る文書変換システムの必須構成要件ではないが、補助的に図1に図示している。
通信部21は、ネットワーク経由で他のコンピュータと通信を行う手段である。本実施形態では、インターネットを通してWebサーバ10と通信を行うことができる。
ページ入出力部22は、変換対象となるHTMLファイルと、当該HTMLファイルが参照しているCSSファイルを取得する手段である。また、変換結果を、HTMLファイルおよびCSSファイルとして出力する手段である。ページ入出力部21は、通信部21を経由して、変換対象のファイルをネットワークから取得、および変換結果のファイルをネットワークへ送信することができる。例えば、利用者からURLの入力を受け取り、当該URLにアクセスすることで対象のファイルを取得することができる。なお、取得するHTMLファイルは単一のものでなくてもよい。例えば、指定されたHTMLファイルからリンクされているHTMLファイルを全て取得するようにしてもよい。また、HTMLファイルからリンクされている画像ファイルを同時に取得するようにしてもよい。
タイルライブラリを抽出し、CSSファイルを記憶させる。制御部23がスタイルの参照先を切り替える際は、スタイル記憶部24に記憶されているスタイルが指定される。
次に、文書変換装置20が行う文書変換処理の詳細について説明する。図2は、文書変換装置20が行う変換処理のフローチャートである。図2に示した処理は、利用者の指示によって開始される。
構文解析は、テキストファイルを構造化したデータに変換する処理である。HTMLの構文解析には、例えばPython用のHTMLパーサであるBeautiful Soup等を利用することができる。これにより、入力されたHTMLファイルを、構造化したデータ(以下、構造化HTMLと称する)に変換することができる。構造化HTMLは、制御部23によって一時的に記憶される。以降のステップにおいて、ファイルの変換は、制御部23によって記憶された構造化HTMLに対して行われる。
(1)順序なしリスト(UL)の子要素に、複数のリストアイテム(LI)がある
(2)複数のLIタグについて、当該LIタグを親要素とする子要素が一つずつある
メニューは、選択肢を一つずつ画面に列挙するという性質上、順序なしリストが多く用いられ、また、順序なしリストに複数の要素を入れることが無いため、上記(1)および(2)を満たすブロックを検出することで、メニューであるブロックを推定することができる。条件を満たすブロック(<UL>〜</UL>)が存在する場合、当該ブロックに対して、
スマートフォンに適合するメニュー用のスタイルを割り当てる。
”という名称のスタイルに変更される。切り替え先となるスマートフォン用のスタイルは、スタイル記憶部24に記憶されているスタイルの中から選択される。
なお、図3(c)の例では、LIタグの中に要素が二つ(<a>および<img>)あるが、LIタグを親要素とする子要素は一つのみ(<a>)であり、画像タグ(<img>)は孫要素であるため、メニューであると判定され、スタイル変更の対象となる。
一方、図4は、上記(1)および(2)の条件に合致しない場合の例である。図4の場合、LIタグを親要素とする子要素が二つあるため、メニューではないと判断され、スタイルの変換対象とはならない。
である。
ステップS122では、スタイルが割り当てられている要素を抽出し、以下のルールに従って、記憶された構造化スタイルを変換する。
(1)マージン属性を除去する
マージン属性(margin,margin-left,margin-top,margin-right,margin-bottom)が定義されているスタイルがあった場合、当該属性を除去する。
パディング属性(padding,padding-left,padding-top,padding-right,padding-bottom)が定義されたスタイルがあった場合、当該属性を除去する。
ただし、パディング属性の除去は、対象のスタイルが、以下のいずれかを満たす場合にのみ行われる。以下の全てに該当しない場合、当該スタイルは、アイコンを表示するために設定されたスタイルであることが推定されるため、パディング属性を除去すると正しくアイコン表示が行われなくなる可能性があるためである。
(A)余白量の指定を行う属性(padding)に、値の自動指定(auto)が含まれている
(B)背景画像を定義する属性(background,background-image,list-style-image)が指定されていない
(C)コンテナタグ(<BODY>,<DIV>,<DL>,<UL>等、一つ以上の他の要素を包含する
タグ)自体に適用されているスタイルである
アイコンを表示するためによく使われる手法に、背景画像とパディング属性を用いたものがある。具体的には、アイテム要素に付与したスタイルに、背景画像をセットし、パディング属性でアイテム要素の位置をずらす。このようにすることで、背景画像が見えるようになり、アイテム要素の先頭または末尾に画像を表示することができる。
この手法を用いてアイコンを表示している場合、パディング属性を除去してしまうと、アイテム要素の位置が固定され、アイコンが表示されなくなる、もしくはアイテム要素と重なって表示されてしまう。そこで、パディング属性および背景画像属性を参照することで、対象の画像がアイコンであるか否かを判定することができる(上記(A)および(B))。
なお、コンテナタグに含まれるアイテム要素ではなく、コンテナタグ自体にスタイルが付与されている場合があるが、このような場合は、当該スタイルはアイテム要素を修飾するためのものではないと推定できるため、アイコンの判定から除外する(上記(C))。
ステップS122の処理を行うことで、見出しつきアイテムの用途で利用されている要
素(図6(a)では、<p>〜</p>の部分)に対して、適切なスタイルを付与することがで
きる。
(3)幅および高さの属性を除去する
幅および高さの属性(width,height)が定義されているスタイルがあった場合、当該
属性を除去する。ただし、幅もしくは高さが極端に小さい(例えば0ピクセルである)要素は、隠れ要素であると推定できるため、除去は行わない。
背景画像に関する属性(background,background-image,list-style-image)が定義されており、かつ、画像のURLが定義されているスタイルがあった場合、当該属性を除去する。
LIタグに適用されたスタイルがあって、背景画像に関する属性(background,background-image,list-style-image)が定義されている場合、当該属性を除去する。
また、LIタグに適用されたスタイルがあって、ボーダー属性(border,border-color,border-style,border-width,border-top,border-bottom,border-left,border-right等、borderで始まる属性)が定義されている場合も、当該属性を除去する。
(1)IFRAMEタグのサイズを調整する
IFRAMEタグに対して、スマートフォン用のサイズを持ったstyle属性を付与する
。具体的には、display:block,max-width:100%,margin-right:auto,margin-left:autoの各値を持ったstyle属性を付与する。
(2)画像のサイズを調整する
IMGタグまたはINPUTタグで参照されている画像のサイズが、変換対象のスマートフォンの解像度を超えている場合、スマートフォン用のサイズを持ったstyle属性を付
与する。具体的には、display:block,max-width:100%,margin-right:auto,margin-left:autoの各値を持ったstyle属性を付与する。また、HTMLファイルが参照している画
像のファイルを同時に取得している場合は、当該画像の解像度を、変換対象のスマートフォンが持つ画面解像度よりも縮小して保存してもよい。(例えば最大640ピクセルに縮小する)
ステップS13は、制御部23が、HTMLタグによって既定された幅や高さのサイズを調整するステップである。具体的には、HTMLタグに、幅(width)または高さ(height)を表す属性が定義されている場合、当該属性を除去する。
Webサーバ10にアップロードされたファイルは、HTTPサーバによって公開され、スマートフォン40での閲覧が可能になる。
また、PC向けに記述されたスタイルを検出して除去することで、所望の解像度で対象のページを正しく表示できるようになる。従来のように、スマートフォン用のスタイルを割り当てるだけでは、PC向けのスタイル記述が残ってしまい、正しい表示を妨げる原因となっていたが、本実施形態に係る文書変換システムではこれを解決することができる。また、スタイルの除去においては、見出しつきアイテムとして利用されている要素を判別するため、本来残すべきアイコンが消えたり、望ましくない位置に移動したりすることを防ぐことができる。
また、第一の実施形態では、利用者が文書変換装置20を操作することで、Webサーバから対象ファイルを取得して変換を行ったが、文書変換サービスを提供する事業者が文書変換装置20を有し、サービス利用者に対してネットワーク経由で変換サービスを提供するようにしてもよい。具体的には、サービス利用者がコンピュータ30を通して文書変換装置20に変換リクエストを送信し、文書変換装置20が、変換結果をコンピュータ30に返信するようにしてもよい。その際、変換対象のファイルはコンピュータ30から送信してもよいし、Webサーバ20から取得してもよい。
第一の実施形態では、ステップS121の処理において、メニューを構成するブロックを検出してスタイルの変更を行った。しかし、メニューはリンクつき画像によって構成されている場合が多く、スタイルの変更のみでは適切なレイアウトに変換できないケースがある。第二の実施形態は、これに対応するため、画像によるリンクを、文字によるリンクに置換する実施形態である。なお、第二の実施形態に係る文書変換システムのシステム構成は、第一の実施形態と同様である。
(1)順序なしリスト(UL)の子要素に、複数のリストアイテム(LI)がある
(2)複数のLIタグについて、当該LIタグを親要素とする子要素が一つずつある
(3)上記子要素が画像を包含している
条件を満たすブロックが存在する場合、当該ULタグについて、スマートフォンに適合したメニュー用スタイルを割り当てる。また、画像を表すタグを削除し、代替となるテキストを挿入する。
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本発明はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施しうる。
例えば、変換の対象はHTML文書だけでなく、マークアップ言語で記述された文書であれば、XHTML文書やXML文書などであってもよい。
また、実施形態の説明では、HTMLファイルからメニューを表すブロックを検出する例について述べたが、メニューを検出することができれば、その方法は、例示したような、ULタグおよびLIタグを用いたものでなくてもよい。例えば、テーブル内の複数のセルにリンクつきの画像が配置されており、当該全ての画像の解像度が同一であった場合、当該テーブルをメニューと判定するなどしてもよい。
また、検出対象の要素はメニューや画像のみである必要はなく、タグの構造や、付与されたスタイルによって用途を推定できるものであれば、どのようなものであってもよい。
20 文書変換装置
21 通信部
22 ページ入出力部
23 制御部
24 スタイル記憶部
30 コンピュータ
40 スマートフォン
Claims (2)
- コンピュータが、
マークアップ言語で記述された、第一の装置で表示するための第一の文書ファイルを取得するページ入力ステップと、
取得した前記第一の文書ファイルに対して、前記第一の装置よりも低い表示解像度を持つ第二の装置に適合するスタイルを割り当てるページ変更ステップと、
前記スタイルを割り当てた前記第一の文書ファイルを、前記第二の装置で表示するための第二の文書ファイルとして出力するページ出力ステップと、
を実行する文書変換方法において、
前記ページ変更ステップは、
前記第一の文書ファイルに含まれる複数の要素をそれぞれ解析し、前記第一の文書ファイルから、割り当てられたスタイルが、
(1)余白量の指定が自動ではない
(2)背景画像を定義する属性が指定されている
の、双方に該当し、かつ、コンテナではない要素を、見出しつきアイテムの用途で利用されている特定要素として抽出する特定要素抽出ステップと、
前記特定要素抽出ステップで抽出された特定要素に対して、余白量が指定されたスタイルを割り当て、前記特定要素以外の通常の要素に対しては、余白量の指定が削除されたスタイルを割り当てるスタイル変更ステップと、
を含むことを特徴とする、文書変換方法。 - 請求項1に記載の文書変換方法の各ステップをコンピュータに実行させる
ことを特徴とする、文書変換プログラム。
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