JP5263497B2 - 信号処理プロセッサ及び半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、信号処理プロセッサ及び半導体装置等に関する。
特定の演算処理を高速に行うことを目的とし、デジタル信号処理に特化したデジタル信号処理プロセッサ(DSP;digital signal processor)が開発されている。
このようなデジタル信号処理プロセッサにおいては、データ演算命令でメモリオペランドを指定するものが多い(例えば、特許文献1参照)。この場合には、ロード/ストアするデータの型(例えば、データサイズや符号の有無)をデータ演算命令内で指定する必要がある。
特開2000−267851号公報
上述のようにデータ演算命令内で指定する場合には、サポートするデータの型が増えると、データ演算命令の数が増大するという課題があった。例えば、サポートする演算数が10種類、サポートするデータの型が3種類の場合は、3×10×3=90種類のデータ演算命令で済むが、サポートするデータの型が6種類の場合は、6×10×6=360種類のデータ演算命令が必要になる。
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものである。本発明の幾つかの態様によれば、データ演算命令の種類の増加や語長を抑制した、信号処理プロセッサ及び半導体装置を提供できる。
(1)本発明に係る信号処理プロセッサは、
アドレスデータを記憶するアドレス・レジスタと、
データ演算命令をデコードするデコード部と、
前記デコード部でデコードされた前記データ演算命令と、前記アドレス・レジスタに記憶されるアドレスデータに基づいてメモリからのデータを読み出す読み出し処理部と、
前記デコード部でデコードされた前記データ演算命令に基づき、前記読み出し処理部により読み出されたデータに対して所与の演算処理を行う演算処理部を含む信号処理プロセッサにおいて、
前記アドレスデータに対応する前記メモリに記憶されるデータの属性情報を、前記アドレス・レジスタに関連付けて記憶する属性情報保持部を含み、
前記読み出し処理部は、前記属性情報に基づいて、前記メモリから読み出すデータのサイズを制御することを特徴とする。
例えば、読み出し処理部は、属性情報によって特定されるデータサイズ(語長)で、メモリからのデータを読み出すことができる。
本発明によれば、アドレスデータに対応するメモリに記憶されるデータの属性情報を、アドレス・レジスタに関連付けて記憶する属性情報保持部を含むことにより、データ演算命令の種類の増加や語長を抑制することができる。
(2)この信号処理プロセッサにおいて、
複数のアドレス・レジスタを含み、
前記デコード部は、前記データ演算命令に基づいて前記アドレス・レジスタの1つを選択し、
前記読み出し処理部は、選択された前記アドレス・レジスタに関連付けられた前記属性情報に基づいて、前記メモリから読み出すデータのサイズを制御し、選択された前記アドレス・レジスタに記憶されるアドレスデータに基づいてデータを読み出してもよい。
(3)これらのいずれかの信号処理プロセッサにおいて、
前記読み出し処理部は、前記属性情報に基づいて特定されるデータ拡張処理規則にしたがって、前記メモリから読み出したデータに対してデータ拡張処理を行うデータ拡張処理部を含んでもよい。
(4)本発明に係る信号処理プロセッサは、
アドレスデータを記憶するアドレス・レジスタと、
データ演算命令をデコードするデコード部と、
前記デコード部でデコードされた前記データ演算命令に基づき、所与のデータに対して所与の演算処理を行う演算処理部と、
前記デコード部でデコードされた前記データ演算命令と、前記アドレス・レジスタに記憶されるアドレスデータに基づいて、前記演算処理部による前記演算処理後のデータをメモリに書き出す書き出し処理部とを含む信号処理プロセッサにおいて、
前記アドレスデータに対応したデータの属性情報を、前記アドレス・レジスタに関連付けて記憶する属性情報保持部を含み、
前記書き出し処理部は、前記属性情報に基づいて、前記メモリに書き出すデータのサイズを制御することを特徴とする。
例えば、書き出し処理部は、属性情報によって特定されるデータサイズ(語長)で、メモリにデータを書き込むための出力をすることができる。
本発明によれば、アドレスデータに対応するメモリに記憶されるデータの属性情報をアドレス・レジスタに関連付けて記憶する属性情報保持部を含むことにより、データ演算命令の種類の増加や語長を抑制することができる。
(5)この信号処理プロセッサにおいて、
複数のアドレス・レジスタを含み、
前記デコード部は、前記データ演算命令に基づいて前記アドレス・レジスタの1つを選択し、
前記書き出し処理部は、選択された前記アドレス・レジスタに関連付けられた前記属性情報に基づいて、前記メモリに書き出すデータのサイズを制御し、選択された前記アドレス・レジスタに記憶されるアドレスデータに基づいて前記メモリにデータを書き出してもよい。
(6)これらのいずれかの信号処理プロセッサにおいて、
前記属性情報保持部は、関連付けられた前記アドレス・レジスタの一部に設けられていてもよい。
(7)これらのいずれかの信号処理プロセッサにおいて、
前記デコード部は、所与の演算命令に基づき前記属性情報を設定する属性情報設定処理を行ってもよい。
(8)これらのいずれかの信号処理プロセッサにおいて、
前記属性情報は、前記メモリから読み出されるデータ又は前記メモリに書き出されるデータのデータサイズを識別する情報を含んでもよい。
(9)これらのいずれかの信号処理プロセッサにおいて、
前記属性情報は、前記メモリから読み出されるデータ又は前記メモリに書き出されるデータの符号の有無を識別する情報を含んでもよい。
(10)これらのいずれかの信号処理プロセッサにおいて、
前記データ演算命令は、メモリオペランドを含んでもよい。
(11)本発明に係る半導体装置は、
これらのいずれかの信号処理プロセッサを含むことを特徴とする。
以下、本発明を適用した実施の形態について図面を参照して説明する。ただし、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。また、本発明は、以下の内容を自由に組み合わせたものを含むものとする。
以下、本発明を適用した信号処理プロセッサについて説明する。
図1は、本実施の形態の信号処理プロセッサの構成を示す機能ブロック図である。なお、本実施形態の信号処理プロセッサは、図1の構成要素(各部)を全て含む必要はなく、その一部を省略した構成としてもよい。
本実施の形態の信号処理プロセッサは半導体装置102として実現することが出来る。
本実施の形態の信号処理プロセッサ100は、プログラムメモリ(メモリ200の一部に設けられていても良い)から命令コードを読み出し、読み出した命令コードをフェッチレジスタ182に格納するフェッチ部180を含む。命令コードには、例えば、後述する命令実行部130がメモリ200に記憶されるデータに対する演算を行うためのデータ演算命令や、後述する命令実行部130が後述するアドレス・レジスタ122に記憶されるアドレスデータに対する演算を行うためのアドレス演算命令がある。データ演算命令は、メモリオペランドを含む命令とすることができる。
本実施の形態の信号処理プロセッサ100は、フェッチレジスタ182にフェッチされた命令コードをデコードしてデコード結果に基づき命令実行に必要なデコード信号112、114を生成するデコード部110を含む。
メモリ200は、演算対象のデータ又は演算結果のデータが格納される主記憶装置として機能するもので、半導体装置102の外部に設けられ、バスによって半導体装置102と接続される外部メモリとして構成でもよい。
本実施の形態の信号処理プロセッサ100は、ホストプロセッサ240との通信インターフェイスとして機能するホストインターフェイス部190を含んでいてもよい。ホストプロセッサ240は、ホストインターフェイス部190を介して情報保持部120に保持される情報を書き換えることができる。
本実施の形態の信号処理プロセッサ100は、信号処理プロセッサ100がメモリ200にアクセスするためのアドレスデータを記憶するアドレス・レジスタ122と、アドレスデータに対応するメモリ200に記憶されるデータの属性情報を、アドレス・レジスタ122に関連付けて記憶する属性情報保持部124とを含む情報保持部120を含む。
属性情報は、例えばメモリ200から読み出されるデータ又はメモリ200に書き出されるデータのデータサイズを識別する情報を含んでいてもよい。また、属性情報は、例えばメモリ200から読み出されるデータ又はメモリ200に書き出されるデータの符号の有無を識別する情報を含んでいてもよい。
本実施の形態の信号処理プロセッサ100は、デコード信号112、114及び図示しないレジスタに記憶されている情報に基づきフェッチ部にフェッチされた命令コードの実行を行う命令実行部130とを含む。命令実行部130は、メモリ200に接続されたバスに対してデータの読み出し処理を行う読み出し処理部140を含む。また、命令実行部130は、デコード信号114(デコード部110でデコードされたデータ演算命令)に基づき、読み出し処理部140によって読み出されたデータ142を受け取り、所与の演算処理を行う演算処理部150を含む。さらに、命令実行部130は、演算処理部150の演算結果152を受け取り、メモリ200に接続されたバスに対して出力する書き出し処理部160を含む。
読み出し処理部140は、情報保持部120から、アドレス・レジスタ122に記憶されるアドレスデータ1221と、属性情報保持部124に記憶される属性情報1241とを受け取り、バスに対して出力し、メモリ200からバスを介してデータ202を受け取ることにより読み出し処理を行う。ことのとき、属性情報保持部124に記憶される属性情報1241を、読み出すデータ202のサイズ情報としてバスに出力することにより、メモリ200から読み出すデータのサイズを制御することができる。
書き出し処理部160は、アドレス・レジスタ122に記憶されるアドレスデータ1222と、属性情報保持部124に記憶される属性情報1242を受け取り、バスに対して出力し、メモリ200にバスを介してデータ204を出力することにより書き出し処理(メモリに書き込むための出力処理)を行う。ことのとき、属性情報保持部124に記憶される属性情報1242を、書き込むデータ204のサイズ情報としてバスに出力することにより、メモリ200から書き込むデータのサイズを制御することができる。
すなわち、本実施の形態の信号処理プロセッサ100によれば、データ演算命令でデータの型を指定する必要がない。したがって、データ演算命令の種類の増加や語長を抑制した信号処理プロセッサを実現することができる。
例えば、データ演算命令がメモリオペランドを含む場合において、サポートする演算数が10種類、サポートするデータの型が6種類の場合は、従来は6×10×6=360種類のデータ演算命令が必要であったところ、本実施の形態によれば10種類のデータ演算命令で対応することができる。
また、従来はデータの型を指定するために使用していたデータ演算命令内のビットを、他の制御に用いることができる。
図2は、本実施の形態の信号処理プロセッサ100のハードウエア構成の一例を示す回路ブロック図である。
本実施の形態の信号処理プロセッサ100は、フェッチ部180とデコード部110に対応する命令フェッチ/デコード回路10、情報保持部120に対応するレジスタ・ファイル20、演算処理部150に対応する演算回路30、読み出し処理部140に対応するXバスリード回路40及びYバス・リード回路50、書き出し処理部150に対応するZバス・ライト回路60、ホストインターフェイス部190に対応するホストインターフェイス回路70を含む。
レジスタ・ファイル20は、命令実行に使用するアドレス、データ、制御情報の少なくとも1つを記憶するレジスタとして機能する。
図3は本実施の形態の信号処理プロセッサ100のレジスタ・ファイル20のレジスタ構成の一例について説明する図である。
本実施の形態の信号処理プロセッサ100は、アドレス・レジスタ群310、データ・レジスタ群320、演算制御レジスタ群330を含んで構成されている。
アドレス・レジスタ群310は複数のアドレス・レジスタ(A0〜YR)311を含んでもよい。アドレス・レジスタ(A0〜YR)311は、その一部(上位の所定ビット又は下位の所定ビット)に属性情報(long型、short型、char型等)を保持するための所定ビット(ここでは3ビット)の属性情報保持フィールド350(属性情報保持部124に対応)を設けても良い。この場合実際のアドレスデータはフィールド350を除いたアドレス情報保持フィールド352に記憶される。
なおアドレス・レジスタ群310はデータ兼用レジスタ(DR)312を含んでもよい。そしてデータ兼用レジスタ(DR)312の一部(上位の所定ビット又は下位の所定ビット)に属性情報(long型、short型、char型等)を保持するための所定ビット(ここでは3ビット)の属性情報保持フィールド350を設けてもよい。
属性情報保持フィールド350に保持される属性情報と、対応するデータ型との関係は、例えば図6に示す表に示すように設定することができる。
なお、上記例では、属性情報保持部124として属性情報保持フィールド350がアドレス・レジスタの一部のフィールドに設けられている例であるが、属性情報保持部124は、アドレス・レジスタのフィールドの一部に設けた構成に限られず、アドレス・レジスタと一義的に対応する場所(レジスタ・ファイルのいずれか)に設けられていればよい。
データ・レジスタ320は、メモリ200から読み出されたデータや演算回路30の出力値が格納されるレジスタである。演算制御レジスタ330は、演算回路30で行われる種々の演算処理において必要に応じて使用されるレジスタである。
命令フェッチ/デコード回路10は、命令アドレス11を出力してメモリ200に記憶されている命令コード12を受け取り、受け取った命令コードをデコードして、後述する各種信号を出力する。例えば、命令フェッチ/デコード回路10は、データ演算命令に基づいて、使用するアドレス・レジスタを選択するアドレス・レジスタ選択信号13を出力する。
また、命令フェッチ/デコード回路10は、所与の命令に基づいて属性情報設定信号14を出力し、属性情報保持部124に保持される属性情報を設定したり変更したりする属性情報設定処理を行うように構成することも可能である。属性情報設定処理を行う命令は、汎用的なレジスタ書き込み命令である場合でもよいし、レジスタ・ファイルの属性情報保持部に属性情報を設定するための専用命令である場合でもよい。
演算回路30は、Xバス・リード回路40の出力であるXデータ45、Yバス・リード回路の出力であるYデータ55を受け取り、命令フェッチ/デコード回路10から出力されるデコード信号31に基づき演算処理を行い、演算結果をZデータ35として出力する。
Xバスリード回路40は、命令フェッチ/デコード回路10からXリード・リクエスト27やXアドレス変位値16を、レジスタ・ファイル20からXリード・アドレス21やX属性情報24を受け取り、Xアドレス41、Xデータサイズ42、Xリードリクエスト43をXバスに出力し、XバスからXリードデータ44を受け取り、演算回路30にXデータ45を出力する。
Yバスリード回路50は、命令フェッチ/デコード回路10からYリード・リクエスト28やYアドレス変位値17を、レジスタ・ファイル20からYリード・アドレス22やY属性情報25を受け取り、Yアドレス51、Yデータサイズ52、Yリードリクエスト53をYバスに出力し、YバスからYリードデータ54を受け取り、演算回路30にYデータ55を出力する。
Zバスライト回路60は、演算回路30から受け取った演算結果であるZデータ35を、命令フェッチ/デコード回路10からZリード・リクエスト29やZアドレス変位値18を、レジスタ・ファイル20からZライト・アドレス23やZ属性情報26を受け取り、Zアドレス61、Zデータサイズ62、Zライトリクエスト63、Zライトデータ64をZバスに出力する。
ホストインターフェイス回路70は、ホストライトデータ71、ホストアドレス72を受け取りレジスタ・ファイル20のアドレスデータや属性情報やその他の情報を設定する。またレジスタ・ファイル20からデータを読み出しホストリードデータ73としてホストプロセッサ240に出力する。
ホストインターフェイス回路70は、例えばホストプロセッサ240から、アドレス・レジスタの属性情報を受け取り、レジスタ・ファイル20のアドレス・レジスタの属性情報保持部に設定するようにしてもよい。
例えば本実施の形態の信号処理プロセッサ100は、メモリオペランドとして、入力となるXソース、Yソース、出力となるディスティネーションZのアドレス・レジスタを選択する情報有するデータ演算命令を命令セットに有している場合、命令フェッチ/デコード回路10は、上記データ演算命令をデコードすると、Xソース、Yソース、出力となるディスティネーションZに対応するアドレス・レジスタ(例えば図3のアドレス・レジスタ群310のA0〜A2)を選択するアドレス・レジスタ選択信号13をレジスタ・ファイルに対しデコード信号として出力する。
また上記演算命令でXソース、Yソース、出力となるディスティネーションZに対しXアドレス変位値、Yアドレス変位値、Zアドレス変位値が設定されている場合には、Xアドレス変位値16をXバス・リード回路40に、Yアドレス変位値17をYバス・リード回路50に、Zアドレス変位値18をZバス・ライト60にそれぞれ出力する。
図4は本実施の形態のXバス・リード回路40の一例を示す回路ブロック図である。なお、Yバス・リード回路50の構成も、Xバス・リード回路40と同様である。
図4に示すXバス・リード回路40は、パイプライン・レジスタ401〜404、データ拡張処理回路405、シフタ406、加算器407を含んで構成されている。
パイプライン・レジスタ401〜404は、後述するパイプライン処理における1クロックサイクル(パイプライン処理の1ステージに対応)に相当する時間だけ信号を遅延させる。図4においては、説明を簡潔にするために各信号線上に1段ずつのパイプライン・レジスタを示しているが、必要に応じて増減することができる。
Xバス・リード回路40は、レジスタ・ファイル20からXリード・アドレス21を受け取り、パイプライン・レジスタ401を介して、Xアドレス41としてバスに出力する。また、Xバス・リード回路40は、レジスタ・ファイル20からX属性情報24を受け取り、パイプライン・レジスタ402を介して、Xデータ・サイズ42としてバスに出力する。さらに、Xバス・リード回路40は、命令フェッチ/デコード回路10からXリード・リクエスト27を受け取り、パイプライン・レジスタ403を介して、Xリード・リクエスト43としてバスに出力する。
Xバス・リード回路40は、Xリード・データ44に対してデータ拡張処理を行うデータ拡張処理回路405を含んでいてもよい。データ拡張処理回路405は、データ拡張処理部として機能し、X属性情報24に基づいて特定されるデータ拡張処理規則にしたがって、Xリード・データ44に対してデータ拡張処理を行う。
属性情報と、対応するデータ拡張規則との関係は、例えば図6に示す表に示すように設定することができる。図6に示す例は、Xリード・データ44を4バイトに拡張する例である。
図6において、「バイト符号拡張」とは、「char型(符号付1バイト)」のデータを「long型(符号付4バイト)」に符号拡張するデータ拡張規則である。「2バイト符号拡張」とは、「short型(符号付2バイト)」のデータを「long型(符号付4バイト)」に符号拡張するデータ拡張規則である。「バイトゼロ拡張」とは、「unsighned char型(符号なし1バイト)」のデータを「unsighned long型(符号なし4バイト)」にゼロ拡張するデータ拡張規則である。「2バイトゼロ拡張」とは、「unsighned short型(符号なし2バイト)」のデータを「unsighned long型(符号なし4バイト)」にゼロ拡張するデータ拡張規則である。「拡張なし」とは、リード・データをそのまま出力するデータ拡張規則である。
このように、データ拡張処理回路405を設けることにより、演算回路30は予め設定したデータ型のデータのみを受け取ることができる。
Xバス・リード回路40は、シフタ406と加算器407を含むアドレス更新処理部を含むことができる。アドレス更新処理部は、Xバス・リード回路がアドレス・レジスタ311からXリード・アドレス21を読み出す際に、レジスタ・ファイル20内のアドレス・レジスタ311に保持されるアドレスデータに、所与の変位量を加算するアドレス更新処理を行う。アドレス更新処理部は、所与の変位量を属性情報に基づいて制御する。
図4に示す例では、シフタ406は、命令フェッチ/デコード回路10からXアドレス変位値16を、レジスタ・ファイル20からX属性情報24を受け取り、X属性情報24に基づいて決定されるアドレス変位のシフトをXアドレス変位値16対して行い、Xアドレス変位値を補正する。加算器407は、Xリード・アドレス21に補正後のXアドレス変位値を加算してX更新アドレス46を生成し、レジスタ・ファイル20内のアドレス・レジスタ311に保持されるアドレスデータを更新する。
属性情報と、対応するアドレス変位のシフトとの関係は、例えば図6に示す表に示すように設定することができる。
図6において、「<<1」とは、アドレス変位値に対して左に1ビットだけシフトすることを示す。「<<2」とは、アドレス変位値に対して左に2ビットだけシフトすることを示す。「なし」とは、アドレス変位値をそのまま出力することを示す。
つまり、図6に示す例では、アドレス更新処理部は属性情報に基づきデータの語長(サイズ)に比例したアドレス変位値となるように制御している。
このように属性情報に基づいてアドレス更新処理を行うことにより、プログラマがデータ型の違いを注意深く意識しなくとも、適切なアドレス更新処理を行うことができる。
図5は本実施の形態のZバス・ライト回路60の一例を示す回路ブロック図である。
図5に示すZバス・ライト回路60は、パイプライン・レジスタ601〜603、シフタ605、加算器606を含んで構成されている。
パイプライン・レジスタ601〜603は、後述するパイプライン処理における1クロックサイクル(パイプライン処理の1ステージに対応)に相当する時間だけ信号を遅延させる。図5においては、説明を簡潔にするために各信号線上に1段ずつのパイプライン・レジスタを示しているが、必要に応じて増減することができる。
Zバス・ライト回路60は、レジスタ・ファイル20からZライト・アドレス23を受け取り、パイプライン・レジスタ601を介して、Zアドレス61としてバスに出力する。また、Zバス・ライト回路60は、レジスタ・ファイル20からZ属性情報27を受け取り、パイプライン・レジスタ602を介して、Zデータ・サイズ62としてバスに出力する。さらに、Zバス・ライト回路60は、命令フェッチ/デコード回路10からZライト・リクエスト29を受け取り、パイプライン・レジスタ603を介して、Zライト・リクエスト63としてバスに出力する。
また、Zバス・ライト回路60は、演算回路30からZデータ35を受け取り、Zライト・データ64としてバスに出力する。
Zバス・ライト回路60は、シフタ605と加算器606を含むアドレス更新処理部を含むことができる。Zバス・ライト回路60のアドレス更新処理部の構成及び動作は、Xバス・リード回路40のアドレス更新処理部の構成及び動作と同様である。
図7は、本実施の形態の信号処理プロセッサ100のパイプラインステージの一例について説明するための図である。本実施の形態の信号処理プロセッサ100は、700に示すように8段のパイプライン構成となっている。
IF(701)はフェッチ部180(図2の命令フェッチ/デコード回路10)が命令フェッチを行うステージであり、DE(702)はデコード部110(図2の命令フェッチ/デコード回路10)が命令デコード、アドレス計算を行うステージであり、MA(703)は読み出し処理部140(図2のXバス・リード回路40、Yバス・リード回路50)が、Xバス、Yバスのメモリ・アクセスを行うステージであり、DR(704)は読み出し処理部140(図2のXバス・リード回路40、Yバス・リード回路50)が、Xバス、Yバスのデータ・リードを行うステージであり、E1(705)は演算処理部150(図2の演算回路30)が乗算を行うステージであり、E2(706)は演算処理部150(図2の演算回路30)が加減算やアキュミュレーションを行うステージであり、E3(707)は図示しない飽和処理部がシフトや飽和処理を行うステージであり、WB(708)は、書き出し処理部160(図2のZバス・ライト回路60)がZバス・ライトを行うステージである。
なお、本発明は本実施の形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
本実施の形態の信号処理プロセッサの構成を示す機能ブロック図。 本実施の形態の信号処理プロセッサのハードウエア構成の一例を示す回路ブロック図。 本実施の形態の信号処理プロセッサのレジスタ・ファイルのレジスタ構成の一例。 本実施の形態のXバス・リード回路の一例を示す回路ブロック図。 本実施の形態のZバス・ライト回路の一例を示す回路ブロック図。 属性情報とデータ型、データ拡張規則、アドレス変位のシフトとの関係の一例を示す表。 本実施の形態の信号処理プロセッサのパイプラインステージの一例について説明するための図。
符号の説明
10 命令フェッチ/デコード回路、20 レジスタ・ファイル、30 演算回路、40 Xバス・リード回路、50 Yバス・リード回路、60 Zバス・リード回路、70 ホストインターフェイス回路、100 信号処理プロセッサ、102 半導体装置、110 デコード部、120 情報保持部、122 アドレス・レジスタ、124 属性情報保持部、140 読み出し処理部、150 演算処理部、160 書き出し処理部、180 フェッチ部、182 フェッチレジスタ、190 ホストインターフェイス部、200 メモリ、240 ホストプロセッサ、310 アドレス・レジスタ群、311 アドレス・レジスタ、320 データ・レジスタ群、330 演算制御レジスタ群、350 属性情報保持フィールド、352 アドレス情報保持フィールド、401〜404 パイプライン・レジスタ、405 データ拡張回路、406 シフタ、407 加算器、601〜603 パイプライン・レジスタ、605 シフタ、606 加算器

Claims (11)

  1. アドレスデータを記憶するアドレス・レジスタと、
    データ演算命令をデコードするデコード部と、
    前記デコード部でデコードされた前記データ演算命令と、前記アドレス・レジスタに記憶されるアドレスデータに基づいてメモリからのデータを読み出す読み出し処理部と、
    前記デコード部でデコードされた前記データ演算命令に基づき、前記読み出し処理部により読み出されたデータに対して所与の演算処理を行う演算処理部を含む信号処理プロセッサにおいて、
    前記アドレスデータに対応する前記メモリに記憶されるデータの属性情報を、前記アドレス・レジスタに関連付けて記憶する属性情報保持部を含み、
    前記読み出し処理部は、前記属性情報に基づいて、前記メモリから読み出すデータのサイズを制御することを特徴とする信号処理プロセッサ。
  2. 請求項1に記載の信号処理プロセッサにおいて、
    複数のアドレス・レジスタを含み、
    前記デコード部は、前記データ演算命令に基づいて前記アドレス・レジスタの1つを選択し、
    前記読み出し処理部は、選択された前記アドレス・レジスタに関連付けられた前記属性情報に基づいて、前記メモリから読み出すデータのサイズを制御し、選択された前記アドレス・レジスタに記憶されるアドレスデータに基づいてデータを読み出すことを特徴とする信号処理プロセッサ。
  3. 請求項1及び2のいずれかに記載の信号処理プロセッサにおいて、
    前記読み出し処理部は、前記属性情報に基づいて特定されるデータ拡張処理規則にしたがって、前記メモリから読み出したデータに対してデータ拡張処理を行うデータ拡張処理部を含むことを特徴とする信号処理プロセッサ。
  4. アドレスデータを記憶するアドレス・レジスタと、
    データ演算命令をデコードするデコード部と、
    前記デコード部でデコードされた前記データ演算命令に基づき、所与のデータに対して所与の演算処理を行う演算処理部と、
    前記デコード部でデコードされた前記データ演算命令と、前記アドレス・レジスタに記憶されるアドレスデータに基づいて、前記演算処理部による前記演算処理後のデータをメモリに書き出す書き出し処理部とを含む信号処理プロセッサにおいて、
    前記アドレスデータに対応したデータの属性情報を、前記アドレス・レジスタに関連付けて記憶する属性情報保持部を含み、
    前記書き出し処理部は、前記属性情報に基づいて、前記メモリに書き出すデータのサイズを制御することを特徴とする信号処理プロセッサ。
  5. 請求項4に記載の信号処理プロセッサにおいて、
    複数のアドレス・レジスタを含み、
    前記デコード部は、前記データ演算命令に基づいて前記アドレス・レジスタの1つを選択し、
    前記書き出し処理部は、選択された前記アドレス・レジスタに関連付けられた前記属性情報に基づいて、前記メモリに書き出すデータのサイズを制御し、選択された前記アドレス・レジスタに記憶されるアドレスデータに基づいて前記メモリにデータを書き出すことを特徴とする信号処理プロセッサ。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の信号処理プロセッサにおいて、
    前記属性情報保持部は、関連付けられた前記アドレス・レジスタの一部に設けられていることを特徴とする特徴とする信号処理プロセッサ。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の信号処理プロセッサにおいて、
    前記デコード部は、所与の命令に基づき前記属性情報を設定する属性情報設定処理を行うことを特徴とする信号処理プロセッサ。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の信号処理プロセッサにおいて、
    前記属性情報は、前記メモリから読み出されるデータ又は前記メモリに書き出されるデータのデータサイズを識別する情報を含むことを特徴とする信号処理プロセッサ。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の信号処理プロセッサにおいて、
    前記属性情報は、前記メモリから読み出されるデータ又は前記メモリに書き出されるデータの符号の有無を識別する情報を含むことを特徴とする信号処理プロセッサ。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の信号処理プロセッサにおいて、
    前記データ演算命令は、メモリオペランドを含むことを特徴とする信号処理プロセッサ。
  11. 請求項1乃至10のいずれかに記載の信号処理プロセッサを含む半導体装置。
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