JP5259517B2 - 携帯電子機器 - Google Patents
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Description
つまり、第1筐体2を図1中の矢印の方向に移動させることによってスライドさせて開状態としている。
第1筐体2と第2筐体3は、図1の矢印の方向に相対移動することは可能であるが、その他の方向に相対運動させることはできない。
つまり、一方方向にのみ第1筐体2と第2筐体3とは摺動しつつ往復運動のみが可能である。
なお、第1筐体2と第2筐体3とをスライドさせる機構は、例えば、直動ベアリング等による。
第1筐体2及び第2筐体3は直方体形状を有している。また、第1筐体2と第2筐体3とが接合する面が縦横の長さが長く、その他の面の幅は狭く構成されている。つまり、高さの低い四角柱形状となっている。
さらに、図1のように、第1筐体2及び第2筐体3の縦横の比率は縦の方が2倍程度で形成されている。
図2のように、第1筐体2の表面部分(第2筐体3と接合している側とは反対の面)には表示部8が配置されている。
この表示部8が配置されている第1筐体2の面を第1筐体表面17といい、反対側の第1筐体2の面を第1筐体裏面18という。
また、第1筐体2をスライドして開状態にする方向側の面を第1筐体上側面16といい、その反対側を第1筐体下側面15という。
この入力部10が配置されている第2筐体3の面を第2筐体表面13といい、反対側の第2筐体3の面を第2筐体裏面14という。
また、第1筐体2をスライドして開状態にする方向側の面を第2筐体上側面11といい、その反対側を第2筐体下側面12という。
開状態においては、第1筐体裏面18の第1筐体下側面15側の一部の面と、第2筐体表面13の第2筐体上側面11側の一部の面とが対向状態である。その結果、第1筐体裏面18と第2筐体表面13とが対向していない部分の面は、ユーザが確認及び操作することができる。
この開状態とした時に外部に現れる第2筐体表面13に入力部10が配置されている。
また、表示部8はLCD(液晶ディスプレイ)、OLED(Organic light-emitting diode:有機EL)等によって構成されている。
また、第2筐体下側面12から第2筐体上側面11への方向を、第1筐体2を第2筐体3に対して相対的にスライドして開状態とする方向という。
また、第1筐体2と第2筐体3とがスライドする方向を摺動方向という。
そして、この携帯電話機1の第1筐体2と第2筐体3とを分離したそれぞれの図が図3(a)及び図3(c)である。
より詳しく説明すると、第2筐体表面13の第2筐体上側面11側であって、第2筐体表面13のスライド方向の中心軸上にボール20は配置されている。
また、このボール20が配置されている位置は、図3(a)からも分かるように、携帯電話機1が開状態であっても第1筐体2と対向している位置に配置されている。
図4(a)のように、第1筐体2の第1筐体裏面18には、ガイド溝部21が形成されている。
このガイド溝部21は、第1筐体2を第2筐体3に対して相対的にスライドして開状態とする方向に伸びた溝である。
このガイド溝部21内に図3のボール20が挿入される。
また、スライドして開状態とする方向側のガイド溝部21の先位置には、上側穴22が配設される。
ガイド溝部21は、下側穴23に近い部分である後端寄りの第2の溝部分36、上側穴22に近い部分である先端寄りの第1の溝部分38、及び、後端寄りの第2の溝部分36と先端寄りの第1の溝部分38にある中間の溝部分37が形成されている。
つまり、第1筐体2には、下側穴23、後端寄りの第2の溝部分36、中間の溝部分37、先端寄りの第1の溝部分38及び上側穴22が、スライドして開状態とする方向に順に形成されている。
スライドして開状態となる方向における、先端寄りの第1の溝部分38の先の位置には、上側穴22が形成されている。
また、スライドして閉状態となる方向における、後端寄りの第2の溝部分36の先の位置には、下側穴23が形成されている。
下側穴23及び上側穴22は、ガイド溝部21よりも深く形成されている。また、図5のように、断面形状が円又は楕円形状となっている。
つまり、溝の深さで説明すると、後端寄りの第2の溝部分36及び先端寄りの第1の溝部分38よりも中間の溝部分37は溝が浅く形成されていることになる。
また、中間の溝部分37のうち、最も第2筐体3側に張出している(最も溝が浅い)部分を、特に、最浅部分39という。
ボール支持部24はボール20を回転自在に保持(支持)している。
ボール支持部24は円筒または角柱形状に形成されており、支持部スライド穴部25に挿入されている。
この支持部スライド穴部25内をボール支持部24は摺動する。
ボール支持部24は、第1筐体2の方向に形成されている。その結果、ボール支持部24は、第1筐体2の方向に往復運動可能である。
また、ボール支持部24の第2筐体3側にはばね26が配置されており、ボール支持部24を第1筐体2側に押しつけている。
また、ガイド溝部21を潤滑性とすることもできる。例えば、フッ素樹脂加工等することも考えられる。
たとえば、ボール20が用いられる回転体として円柱であってもよい。
円柱とした場合の利点は、ガイド溝部21の一点に応力が集中しないことである。このように、一点に応力が集中しないことによって、多数回開閉動作が行われる携帯電話機1においては、回転体又はガイド溝部21への負担が少なくなるという利点がある。
この図6(a)の閉状態においては、ボール20は上側穴22内に収納されている。
このように、上側穴22はガイド溝部21の先端寄りの第1の溝部分38よりも深く、かつ、断面形状が半円形状に構成されている。その結果、ボール20が、一度、上側穴22内に入った状態(閉状態)となった後に、この状態から開状態へのスライド移動を始める場合には、多くの力が最初に必要となる。
このような形状を上側穴22が有することによって、僅かな外力によって閉状態を維持することができなくなることを防いでいる。なお、下側穴23においても同様である。
さらに、このばね26の力による閉状態に戻ろうとする力に打ち勝って、先端寄りの第1の溝部分38、中間の溝部分37を通って、ボール20が最浅部分39を通過するまで外力を加え続ける(図6(b)の状態)。
そして、最浅部分39を通過すると今度はばね26の力は、開状態にする方向に働くのであるから、あとは、外力を加えなくても自動的に開状態(図6(c)の状態)となる。
なお、上記説明においてはボール20が動くかのように説明したが、実際に動くのは第1筐体2である。
この動きは、開状態から閉状態になる場合にも同様である。
また、ユーザの操作感も増す。
さらに、従来例では開状態又は閉状態の途中状態で止まってしまうということがあったが、本実施形態においては開状態又は閉状態の途中状態に留まってしまうようなことはない。
また、本実施形態はガイド溝部21及び被ガイド機構27の様に極めて簡便な機構によって、スムーズな開閉を行うことができる。
さらに、このように簡便な機構によってスムーズな開閉動作を行うことができるのであるから、機構設計上の自由度が増すという効果がある。
図7は、本発明の第1及び第2の変形例の説明図である。
図7(b)が図7(a)と異なる点はガイド溝部21の断面形状が直線ではなく曲線で形成されている点である。
この様に曲線形状としたことの利点は、最浅部分39において、急激な変動を生じさせないことである。
図7(c)では、ガイド溝部21の途中部分に中間穴40が形成される点である。
このように途中に中間穴40が形成されることによって、開状態と閉状態の間に中間的な状態を作り出すことが可能となる。
なお、中間穴40はガイド溝部21の途中に形成するのであれば、必要性に応じてどのような位置に形成してもよい。
図7で説明した例は、後端寄りの第2の溝部分36及び先端寄りの第1の溝部分38と中間の溝部分37とで、勾配(傾斜)が異なるものではなかった。
しかし、人間の筋肉の出力は動き始めに一番大きな力を出し、動く距離が大きくなるほど出力が小さくなるという傾向がある。
そのため、動き始めの最初の部分において大きな出力を必要とし、そして、ある程度動いた後には出力が小さくても済むようにするのが操作性の点で都合がよい。
そこで、後端寄りの第2の溝部分36及び先端寄りの第1の溝部分38の勾配(傾斜)を大きくして、ユーザが加える力が大きくなるようにする。そして、中間の溝部分37の勾配(傾斜)を小さく取ることが望ましい。
図8(b)は、ガイド溝部21の断面形状は複数の曲線で構成されており、急変化溝部32の曲線の曲率半径の変化率は、緩変化溝部33の曲線の曲率半径の変化率よりも大きく形成されている。
以上の様に構成したことによって、最初に多くの力を必要とし、その後にはそれほど大きな力が必要とされないスライド機構を構成することができる。
これによって、ユーザの操作性が増すという効果がある。
なお、以上の分割された直線及び曲線の数は任意に選ぶことができる。
図9は、第4の変形例の説明図である。
しかし、特に一定の方向に空けるときには少し動かしただけで、後は自動で動く方が良いという場合もある。
そこで、図9のように最浅部分39の位置を下側穴23側又は上側穴22側に変位させて構成することができる。
これによって、自動で動く範囲を任意に決定することができる。
図10は、第5の変形例の説明図である。
また、被ガイド機構27は、ガイド溝部21内に挿入され、第1筐体2の位置する方向に移動可能な移動部材を有している。
そして、ガイド溝部21は、前記両筐体の摺動方向での一端側の第1の溝部分38と他端側の第2の溝部分36の深さが、前記各溝部分の中間の溝部分37よりも深く形成されている。
このような構成としたことによって、一定程度外力を加えて動かした後は自動的に閉状態又は開状態となる。そして、このことによって、ユーザは円滑に開状態から閉状態又は閉状態から開状態に携帯電話機1を移行させることができる。
また、ユーザの操作感も増す。
さらに、従来例では開状態又は閉状態の途中状態で止まってしまうということがあったが、本実施形態においては開状態又は閉状態の途中状態に止まってしまうようなことはない。
また、本実施形態はガイド溝部21及び被ガイド機構27の様に極めて簡便な機構によって、スムーズな開閉を行うことができる。
さらに、このように簡便な機構によってスムーズな開閉動作を行うことができるのであるから、機構設計上の自由度が増すという効果がある。
このような構成としたことによって、ガイド溝部21を容易に作製することができる。
そして、急傾斜溝部30は、緩傾斜溝部31よりも、ガイド溝部21の両端側に形成されている。
このように構成したことによって、最初に多くの力を必要とし、その後にはそれほど大きな力がいらないというスライド機構を構成することができる。
これによって、ユーザの操作性が増すという効果がある。
このような構成によって、最浅部分39において、急激な外力が必要な状態から自動で動く領域への変化を生じさせずにすむ。
このことは、ユーザの操作性が増すという効果がある。
このように構成したことによって、最初に多くの力を必要とし、その後にはそれほど大きな力がいらないというスライド機構を構成することができる。
これによって、ユーザの操作性が増すという効果がある。
また、最浅部分39において、急激な外力が必要な状態から自動で動く領域への変化を生じさせずにすむという効果もある。
特に一定の方向に空けるときには少し動かしただけで、後は自動で動く方が良いという場合に対応できる。
このような構成としたことによって、ボール20が、一度、上側穴22内に入った状態(閉状態)となった後に、この状態から開状態へのスライド移動を始める場合には、多くの力が最初に必要となる。
このような形状を上側穴22が有することによって、僅かな外力によって閉状態を維持することができなくなることを防いでいる。なお、下側穴23においても同様である。
このように構成することによって、開状態と閉状態の間に中間的な状態を作り出すことが可能となる。
このように構成することによって、簡便な手段で携帯電話機1の開状態及び閉状態を検出することができる。
また、ボール20を回転可能に支持し、かつ、支持部スライド穴部25に挿入されていることによって第1筐体2の位置する方向に往復運動可能なボール支持部24とを有する。
そして、ボール支持部24を、第1筐体2の位置する方向に付勢する弾性体26と、を有する。
このように構成することによって、簡易な手段によって被ガイド機構27を作成することができる。
この様な構成としたことによって、ガイド溝部21の一点に応力が集中しない。
そして、一点に応力が集中しないことによって、多数回開閉動作が行われる携帯電話機1においては、回転体又はガイド溝部21への負担が少ないという利点がある。
また、本発明において、ガイド溝部21とは、上側穴22及び下側穴23とは別のボール20をガイドする部分のみをいう。
つまり、ガイド溝部21は、先端寄りの第1の溝部分38に形成される上側穴22及び後端寄りの第2の溝部分36に形成される下側穴23を含まないものである。
Claims (10)
- ガイド溝部が形成された第1の筐体と、
前記第1の筐体に対して摺動可能であり、前記第1の筐体の前記ガイド溝部が形成された面と対向した面に被ガイド機構が形成されている第2の筐体と、を有し、
前記被ガイド機構は、
前記ガイド溝部内に挿入され、前記第1の筐体の位置する方向に移動可能な移動部材を有し、
前記ガイド溝部は、前記両筐体の摺動方向での一端側の第1の溝部分と他端側の第2の溝部分の深さが、前記各溝部分の中間の溝部分よりも深く形成されているとともに、
前記被ガイド機構は、
回転自在な回転体と、
前記第2の筐体に有底に形成された穴形状の支持部スライド穴部と、
前記回転体を回転可能に支持し、かつ、前記支持部スライド穴部に挿入されていることによって前記第1の筐体の位置する方向に往復運動可能な回転体支持部と、
前記回転体支持部を、前記第1の筐体の位置する方向に付勢する弾性体と、を有する
携帯電子機器。 - 前記ガイド溝部は、前記摺動方向における断面形状が、少なくとも傾斜方向が異なる2つの傾斜部を有して構成されている
請求項1に記載の携帯電子機器。 - 前記ガイド溝部は、前記摺動方向に対して角度が大な傾斜の急傾斜溝部と前記摺動方向に対して角度が小な傾斜の緩傾斜溝部を有しており、
前記急傾斜溝部は、前記緩傾斜溝部よりも、前記ガイド溝部の両端側に形成されている
請求項2に記載の携帯電子機器。 - 前記ガイド溝部は、前記摺動方向における断面形状が、曲線から形成されて構成されている
請求項1に記載の携帯電子機器。 - 前記ガイド溝部は、曲線の変化割合が急な急変化溝部と曲線の変化割合が緩い緩変化溝部を有しており、
前記急変化溝部は、前記緩変化溝部よりも、前記ガイド溝部の両端側に形成されている
請求項4に記載の携帯電子機器。 - 前記ガイド溝部は、前記一端側の第1の溝部分と前記他端側の第2の溝部分よりも浅く形成されている中間の溝部分の最も浅い最浅部分は、前記一端側の第1の溝部分又は他端側の第2の溝部分よりもどちらか一方に偏って配置されている
請求項1〜5いずれか1項に記載の携帯電子機器。 - 前記ガイド溝部の前記第1の筐体をスライドさせて開状態とする方向には、上側穴が配設されており、
前記上側穴の位置とは反対方向には下側穴が配設されており、
前記上側穴及び前記下側穴は、前記ガイド溝部の深さよりも深く形成されている
請求項1〜6いずれか1項に記載の携帯電子機器。 - 前記ガイド溝部には、中間穴が形成されている
請求項1〜7いずれか1項に記載の携帯電子機器。 - 少なくとも前記上側穴又は前記下側穴にはスイッチが配設されており、
当該スイッチによって、前記第1の筐体と第2の筐体が開位置又は閉位置にあることを検出する
請求項7又は8に記載の携帯電子機器。 - 前記回転体は、円柱形状である
請求項1に記載の携帯電子機器。
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JP2009176879A JP5259517B2 (ja) | 2009-07-29 | 2009-07-29 | 携帯電子機器 |
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