JP5255277B2 - 網膜疾患の検診装置 - Google Patents

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Description

<関連出願に関する言及>
本出願は、2004年10月5日に提出された米国仮特許出願第60/616,160号の優先権を主張するものであり、この開示をもってここへの記載加入とする。
<発明の分野>
本発明は、糖尿病性網膜症の如き網膜症を検診する方法及び装置に関するものであり、より具体的には、瞳孔測定や複数の光刺激を用いることによって、糖尿病性網膜症や網膜虚血の如き、網膜疾患及び疾患状態の重症度を客観的に表示することのできる方法及び装置に関するものである。
<関連技術の説明>
米国では、糖尿病が流行している。糖尿病性網膜症は、糖尿病によって引き起こされる網膜の病的疾患であり、糖尿病患者にとって重大な健康上の脅威となっている。糖尿病患者の80%以上が、ある程度の糖尿病性網膜症になると試算されており、大部分に治療が必要となる。糖尿病患者の失明の最も一般的な原因は、糖尿病性網膜症として認識及び治療されていない。従って、糖尿病性網膜症に対する効果的な検診が、糖尿病患者にとって視覚機能及び生活の質の維持に不可欠である。
糖尿病性網膜症は、糖尿病によって引き起こされる網膜毛細血管の損傷に起因する。網膜毛細血管の進行性損失は、網膜虚血の範囲に生じ、網膜に供給される血液の減少が、まず、網膜の中間周辺部、次に中央部のより狭い範囲に生ずる。網膜虚血は、新血管形成と称される血管形成を促進し、網膜に新たな血管を成長させる。新たな血管は損傷しやすく、出血しやすいため、制御不能となると、血管形成により、正常な網膜組織に損傷を与える。さらに、虚血は、網膜血管の透過性の増大(increased permeability)を促し、網膜の中心部の膨れ及び肥厚の原因、黄斑浮腫と称される症状(反転は、網膜中心部の近くの領域に現れる)となって、視覚機能を減退させる。中間周辺部の網膜虚血は、糖尿病性網膜症の最初に見られるが、これは、特に、鎌状赤血球病、網膜色素変性症、イールズ病、及び、放射線網膜症を含む他の症状にも多く見られる。虚血性の網膜は、部分的に光感度が低下するため、進行型の病気の糖尿病患者が、しばしば夜盲症となったり、周辺視野が狭くなる原因となっている。
従って、糖尿病性網膜症の検診において、臨床医学者は、黄斑浮腫と中間周辺部の網膜虚血の両方の兆候を調べる必要がある。斑点にある網膜の肥厚の範囲は、光断層診断装置(OCT)のような既存の技術を用いることで定量的に評価することができる。OCTは、網膜の中心6mmの範囲の実厚さ寸法を測ることができるため、視覚に悪い効果をもたらす黄斑浮腫の検知に用いることができる。
網膜虚血は、黄斑浮腫とは異なり、定量的に検診する方法が未だ知られていない。その代わりに、現状の網膜虚血の検診方法には、神経線維層、細動脈狭窄、静脈出血、及び、実際の新血管形成を含む種々の生理的状態を主観的に臨床上で観察することが含まれる。研究では、臨床力(clinical expertise)は、臨床検診を通じて、重症の前増殖糖尿病網膜症、特に網膜虚血を認識する能力と深い関係があることが示されている。これは、網膜の中間周辺部が、定期臨床試験や大部分の網膜写真撮影システムでは、十分に視覚化されていないということが原因の一つである。結果として、臨床試験に基づく検診プログラムは、視認できる確率が非常に低く、糖尿病性網膜症の多くの症状は、増殖性の網膜変化が広範囲に及ぶまでは診断されない。
公知の検診システムの多くは、臨床検査を画像エフォートに変える工夫がなされている。その種システムでは、網膜の画像は、リーディングセンターに送信され、訓練を受けた臨床医学者が病気の特徴にアクセスして診断する。このようなシステムは、画像が、遠方の臨床医学者に送信され、評価されるものであるから、患者の状態の決定に遅延が生じたり(このような遅延は、患者へのフォローアップのロスの可能性を生む)、システムを実施するのに高い人件費が掛かり、送信された画像の質に影響を与えるメディアの不明瞭さ(media opacities)に課せられる制限を受けること、そのようなシステムが依然として主観的な臨床検査に依存していること、のようないくつかの短所を有しており、結果として、上述した問題が提示されいてる。
網膜虚血を検知する最も直接的な方法は、蛍光眼底血管造影法として知られるテストである。しかしながら、蛍光眼底血管造影法は、眼を膨張させ、患者に色素を注入し、極めて特殊な写真撮影を必要とする侵襲的な手法である。結果として、蛍光眼底血管造影法は、多くの合併症を生む可能性がある。さらに、網膜の光感度の低下は、例えば網膜虚血によって引き起こされるものであるが、視野テスト及びマルチフォーカル電気生理学(multifocal electrophysiology)のような公知の技術を通じて判断されている。これら技術は、それらに関連する幾つかの短所を有している。具体的には、視野テストは、主観的で時間が掛かり、患者の積極的且つ正確な参加に依存するものであり、マルチフォーカル電気生理学は、コスト、時間が掛かり、膨張と有意な患者の協力が必要となる。
網膜虚血のような網膜の部分的な光感度の減少を引き起こす網膜疾患及びそれに関連する特徴は、客観的、定量的である必要があり、患者の最小限の協力の下、限られた技能において、直ちに臨床的な評価をできることが要求される。
<発明の要旨>
本発明は、患者の眼の網膜疾患を検診する装置に関するものであり、網膜の第1の部分に第1光、網膜の第2の部分に第2光を当てる光源と、第1光により生ずる眼の第1の瞳孔反射と第2光により生ずる眼の第2の瞳孔反射を測定する瞳孔測定装置と、該瞳孔測定装置と電気的に通信可能なプロセッサと、該プロセッサと電気的に通信可能なメモリと、を含んでいる。メモリは、プロセッサによって実行される1又は複数のルーチンを格納しており、ルーチンは、第1の瞳孔反射と第2の瞳孔反射を用いて、網膜疾患の重症度の表示を作成するのに適している。この器具及び方法の重要な特徴は、瞳孔の少なくとも2つの異なる領域の光反射を比較し、瞳孔反射の差異を検知する間、メディアの明瞭性(media clarity)、固有の瞳孔反射及び年齢が原因となる個人間のばらつきを、内部的に制御することができるという一つのやり方で行なうことにより、疾患の重症度の比較を行なえることである。
一実施例として、光源は、第1光を生成する第1光源と、第2光を生成する第2光源を含むことができる。さらに、第1の部分は、網膜の中央部であり、第2の部分は、網膜の中間周辺部とすることができ、この場合、第2光源は、環形光である第2光を発する環形光源とすることができる。具体的な実施例として、網膜の第1の部分は、網膜の中心の約10度であり、網膜の第2の部分は、網膜の環形部、即ち、眼の窩に対して偏心した約20〜50度を含んでいる。
瞳孔測定装置は、瞳孔計とすることができ、赤外光源と、赤外カメラのような赤外検知器を含むことができる。さらに、赤外光を適切に方向付けるためにミラーを用いることができる。
具体的な実施例として、1又は複数のルーチンは、さらに、第1光源を点灯し、第1光源の強度レベルを複数の第1の強度レベルを越えるように増加させ、瞳孔測定装置を用いて、第1の強度レベルの各々における第1の瞳孔測定を行ない、第2光源を点灯し、第2光源の強度レベルを複数の第2の強度レベルを超えるように増加させ、瞳孔測定装置を用いて、第2の強度レベルの各々における第2の瞳孔測定を行なうのに適している。この場合、第1の瞳孔反射は、第1の瞳孔測定に基づき、第2の瞳孔反射は、第2の瞳孔測定に基づく。さらに、重症レベルの表示は、第1の強度レベルに対する第2の強度レベルの比率のような、第1の強度レベルの1つと、第2の強度レベルの1つに基づいて生成される比率とすることができる。用いられる特定の強度レベルは、第2の強度レベルが、第2の瞳孔反射の特定のレベルに対応するレベル、例えば最大の50%とすることができ、第1の強度レベルが、第1の瞳孔反射の特定レベルに対応するレベル、例えば最大の50%とすることができる。
他の実施例として、1又は複数のルーチンは、さらに、第1光源の強度レベルが増加状態にある間、第1の所定の間隔で第1光源を点滅させ、第2光源の強度レベルが増加状態にある間、第2の所定の間隔で第2光源を点滅させるのに適している。第1光源は、第2光源が点灯し、その強度レベルが増加する前に、最大レベルに増加する。また、1又は複数のルーチンは、第2光源の強度レベルが増加している間、所定の間隔で、第1光源の点滅を所定の強度レベルで行ない、第1光源と第2光源を、第2光源が消灯しているときに、第1光源を点灯させ、またその逆となるように同期させる。さらに、1又は複数のルーチンは、第2光源が最大レベルにあり、重症度レベル表示が、第2光源の所定の強度レベルと最大レベルにあり、瞳孔がこれ以上変化しないと判断されたときに、第2光源の強度レベルの増加を停止するのに適している。
光源には、複数の発光ダイオードを含むことができる。例えば、第1光源は、1又は複数の発光ダイオードとし、第2光源は、複数の発光ダイオードを環形に配置したものとすることができる。また、光源には、コンピュータスクリーンを含むことができる。例えば、第1光源をコンピュータスクリーンの第1の部分とし、第2光源をコンピュータスクリーンの第2の環形部分とすることができる。
本発明は又、第1光を網膜の第1の部分に向け、第2光を網膜の第2の部分に当てるステップと、第1光が網膜の第1の部分に向けられたときの眼の第1の瞳孔反射を測定するステップ、第2光が網膜の第2の部分に向けられたときの眼の第2の瞳孔反射を測定するステップ、及び、第1の瞳孔反射及び第2の瞳孔反射を用いて網膜疾患の重症レベルの表示を生成するステップと、を含んでいる。
第1の部分は、網膜の中心部分、第2の部分は、網膜の中間周辺部とすることができる。さらに、第2光は、環形光とすることができる。具体的な事例として、網膜の第1の部分は、網膜の中心約10度であり、網膜の第2の部分には、網膜の環形部、即ち、眼の窩に対して偏心した約20〜50度を含んでいる。
さらに、第1光を向けるステップには、第1光の強度レベルを複数の第1の強度レベルを超えるように増加させることが含まれ、第1の瞳孔反射の測定ステップは、さらに、第1の強度レベルの各々における第1の瞳孔測定を行なうことが含まれ、第2光源を向けるステップは、第2光源の強度レベルを複数の第2の強度レベルを超えるように増加させることが含まれ、第2の瞳孔反射の測定ステップは、第2の強度レベルの各々における第2の瞳孔測定を行なうのに適している。この場合、第1の瞳孔反射は、第1の瞳孔測定に基づき、第2の瞳孔反射は、第2の瞳孔測定に基づく。
さらに、重症度表示の生成ステップは、第1の強度レベルに対する第2の強度レベルの比率のような、第1の強度レベルの1つと、第2の強度レベルの1つに基づく比率を生成することを含んでいる。さらに、用いられる特定の強度レベルは、第2の強度レベルが、第2の瞳孔反射の特定のレベルに対応する、例えば最大の50%とすることができ、第1の強度レベルが、第1の瞳孔反射の特定レベルに対応する、例えば最大の50%とすることができる。
方法のより具体的な実施例として、第1光を方向付けるステップは、さらに、第1光の強度レベルが増加している間、第1の所定の間隔で、第1光を点滅させることを含んでおり、第2光を方向付けるステップは、第2光の強度レベルが増加している間、第2の所定間隔で第2光を点滅させることを含んでいる。また、第1光の強度レベルを増加させるステップは、さらに、第2光が点灯し、第2光の強度レベルが増加する前に、第1光の強度レベルを第1の最大レベルに増加させることを含んでいる。第1光を方向付けるステップはまた、第2光の強度レベルが増加している間、設定された強度レベルにて、第3の所望間隔で第1光を点滅させることを含んでおり、第1光及び第2光は、第2光が消灯しているときに第1光が点灯し、第1光が消灯しているときに第2光が点灯するように同期する。本方法は、眼の瞳孔がそれ以上変化しないと判断されたときに、第2光の強度レベルをこれ以上増加させないことができ、この場合、第2光は、最大レベルを有し、第2光の設定された強度レベルと最大レベルに基づく比率を生成することができるであろう。
本発明の目的は、網膜症を検診する方法及び装置を提供するものであり、網膜疾患の重症レベルを客観的且つ定量的に表示することである。
本発明のさらなる目的は、非侵襲性である網膜症を検診する方法及び装置を提供することである。
本発明のさらなる目的は、患者の最小限の協力で実施することができる網膜症の検診方法及び装置を提供することである。
本発明のさらなる目的は、技術者の技能が低くても実施することができる網膜症の検診方法及び装置を提供することである。
本発明のさらなる目的は、即座に臨床的評価をもたらすことのできる網膜症の検診方法及び装置を提供することである。
本発明の利点は、以下の詳細な説明及び添付の図面を考慮することで容易に理解されるであろう。
<望ましい実施例の詳細な説明>
通常の視覚を有する健康な人々は、網膜の異なった部位又は領域、例えば中央部及び中間周辺部は、概ね光に対して同じように敏感である。結果として、それらの異なった領域の夫々に独立して入射する特定強度の光により、概ね同じ瞳孔反射が起こる、つまり、瞳孔は同程度に収縮する。対照的に、他の部分で説明するように、特定の眼疾患は、特定の網膜領域において、その他の領域と比べて、光への感度が低下している。例えば、糖尿病性網膜症では、網膜の中央部及び中間周辺部の光感度が低下し、中間周辺部の感度は、より大きく低下する。
網膜の光への感度は、光に対する瞳孔反射を測定することによって観察されることが知られている。図1は、瞳孔反射を最大瞳孔収縮率として表したグラフであり、正視者に対して、網膜の中央部に焦点を合わせた中央光と、網膜の中間周辺部に焦点を合わせた環形光の光度とを比較している。図1に見られるように、各光源によって生ずる瞳孔反射は、概ねすべての光度に対して同様である(2曲線は、一方が他方の上に重なる)。従って、図1に見られるように、50%瞳孔反射を引き起こす中央光の強度に対する、50%瞳孔反射を引き起こす環形光の強度にとの比率は、1対1である。図2は、中程度の網膜虚血を有する中程度の糖尿病状態の人に対する同様のグラフである。図2に見られるように、中央光と環形光の曲線は右側に移動しており、これは、網膜の中央部と網膜の中間周辺部の光感度が低下したことを意味する(それぞれの場合において、図1に示した瞳孔反射を起こすには、より大きい光度が必要である)。しかしながら、図2でも見られるように、環形光の曲線は、さらに右側に移動しており、これは、網膜の中間周辺部の光感度が、網膜の中央部より大幅に低下していることを意味する。従って、図1のケースのように、50%瞳孔反射を引き起こす強度の比率は、もはや1対1とはならない。むしろ、その比率は1より大きく、例えば図2に示される1.5の比率となる。図3は、重度の網膜虚血を有する重度の糖尿病状態の人についての別の同様なグラフであって、中央光曲線がさらに右側に移動しており、環形光曲線が、それ以上にさらに右に移動している。50%瞳孔反射を引き起こす強度の比率は、より大きい結果となっており、例えば図3に示した比率1.8となる。
本発明は、瞳孔測定、特に、図1、図2及び図3に例示した、異なった瞳孔反射特性を用い、網膜の異なった部位にそれぞれに影響を及ぼす疾病、例えば糖尿病性網膜症の重症度の客観的、定量的な指標を得るものである。より具体的には、本発明は、瞳孔反射を測定し、網膜の異なる部位への光の相対的な感度を比較し、相対感度を、特定の疾病の重症度レベルと関連づけるものである。
図4は、本発明による網膜症を検診する装置のブロック図であって、該装置は、網膜疾患及びそれに関連する疾病の特徴(例えば糖尿病性網膜疾患及び網膜虚血)の重症度に関する、客観的、定量的な測定を提供するものである。装置(5)は、プロセッサ(10)を含むことができ、プロセッサは、マイクロプロセッサとそれに連繋されるメモリ(12)を具えることができる。勿論、これに限定されるものではない。メモリ(12)は、種々のタイプの内部及び/又は外部記憶媒体とすることができ、例えばRAM、ROM、EPROM(s)、EEPROM(s)などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、コンピュータの内部記憶領域のように、データを記憶する記憶レジスタをなし、揮発性メモリ又は不揮発性メモリとすることもできる。また、プロセッサ(10)とメモリ(12)は、別々の電子部品又は、単一の電子部品に組み込むことができる。メモリ(12)は、ここで説明するように、データの処理のためのプロセッサ(10)によって実行可能な多くのアプリケーション又はルーチンをさらに含んでいる。そのようなアプリケーション又はルーチンは、任意の種々の形態とすることができ、例えばソフトウェア、ファームウェアなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
図4に示すように、瞳孔測定器(15)は、プロセッサ(10)と(ワイヤ又はワイヤレスで)電気的に通信する。瞳孔測定器(15)は、眼の瞳孔の直径を自動的に測定する装置であり、瞳孔が拡張及び/又は収縮する場合の直径の変化でさえも測定することができる。そのような多くのデバイスは、当該分野でよく知られているものであり、一般的に、被検者の瞳孔に向けられた赤外光源と、赤外カメラのような赤外探知器を用い、該赤外探知器は、眼が反射する赤外光を受光するように配置され、瞳孔の直径を測定する。そのような装置は、赤外探知器によって受光された赤外光信号を、瞳孔直径測定値に変換する高性能で既知のソフトウェアアプリケーションに用いられている。そのような既知のデバイスの例として、カリフォルニア州グレンドーラのOasis Medical, Inc.が販売するthe OasisTM Colvard pupillometer、アイルランド・カントリーキルディア州クレアのBarencoが販売するthe MCJ Eye Check TM FC2000 pupillometer、ニュージャージー州フランクリンレークスのBecton, Dickinson and Companyが販売するthe NeurOptics TM pupillometer、及び、Procyon Instruments Ltd.が製造し、ペンシルベニア州ブルーモールのKeeler Instrumentsが販売するthe P20002A pupillometerが挙げられる。ここで挙げたような瞳孔測定器は、屈折矯正手術前に、明暗状態で患者の瞳孔サイズを測定するために最もよく使用されている。
図4を参照すると、光源(20)は、複数の光源を含んでおり、又、プロセッサ(10)と電気的に通信する。図4、図6及び図7に関連して説明する具体的な実施例では、糖尿病性網膜疾患及び網膜虚血の重症度の指標を提供することに使用され、光源(20)は、中央光源(25)と環形光源(30)を含む。各光源(25)(30)は、適した方式で配置された多くの発光ダイオード又は、液晶ディスプレイのようなコンピュータスクリーンに形成されるのに適したサイズのイメージを含んでいる。装置(5)は、患者が特定の位置に焦点を合わせたときに、中央光源(25)が網膜の中央部位に向けられ、環形光源(30)が網膜の中間周辺部に向けられるように構成されている。望ましい実施例として、中央光源(25)は、網膜の約10度からなる中央部を照らし、環形光源(30)は、窩に対して約20〜50度偏心している網膜の360度の中間周辺の環形部を照らす。図では、これらの望ましい領域は、眼(35)の断面斜視図である図5A、図5B及び図5Cに示されている。図5Aは、網膜(40)を示す眼(35)の図であり、図5Bは、中央部(45)を強調した網膜(40)を示す眼(35)の図であって、図5Cは、中間周辺部(50)を強調した網膜(40)を示す眼(35)の図である。さらに、図5Dは、眼(35)を示す断面図であって、中央部(45)及び中間周辺部(50)を有する網膜(40)が含まれている。
図6は、本発明の一実施例による網膜疾患を検診する方法を表すフローチャート図であって、網膜疾患の重症度を客観的、定量的に指標するものであり、例えば図4に示した装置(5)(あるいは、図8及び下記で説明する装置(60))を用いている。図6に示す方法は、メモリ(12)に記憶され、装置(5)のプロセッサ(10)によって実行可能なソフトウェアで具体化される1以上のルーチンにて実行されることは理解されるであろう。
本方法はステップ(100)で始まり、患者の顔を装置(5)に接近させ、検査される眼(「被検眼」)は、中央光源(25)が網膜の所望の中央位置に向いて、その位置を照らし、環形光源(30)が網膜の所望の中間周辺位置に向き、その位置を照らすように特定の位置に焦点付けられる。両眼は、周囲を遮断する構造又はマスクによって周囲光に暴露されることを低減又は遮断される。最初は、中央光源(25)及び環形光源(30)は消灯している。検査されない眼は、検査光源から遮断されている。一実施例では、被検眼の瞳孔反射だけを測定しているが、他の実施例では、光源を一方又は他方の眼に対して作用させて、両眼の瞳孔反射を測定している。
次に、ステップ(105)において、中央光源(25)を、初期の強度レベルで、規則的な所定の間隔で点滅させる。次に、中央光源(25)の強度レベルを所定量増加させ、被検眼の瞳孔の瞳孔反射を、瞳孔測定器で(瞳孔の直径に関して)測定する。その後、ステップ(115)では、最大の瞳孔反射に達したかどうかを判断する。これは、光度を増加した時に、これ以上瞳孔反射は変化しない(瞳孔はこれ以上収縮しない)ことを意味する。ステップ(115)の答えが「No」である場合、本方法は、ステップ(110)に戻り、光度を増加し、瞳孔反射を再度測定する。従って、ステップ(110)及びステップ(115)では、最大の瞳孔反射に達するまで光度が増加されるから、非常に多くの光度で瞳孔反射が測定されることとなる。これらのステップで得られたデータは、図1、図2及び図3に示すものと同様な、中央光源(25)に対する瞳孔反射と光度の対比のグラフを作成するために用いることができる。
しかしながら、ステップ(115)での答えが「Yes」である場合(最大瞳孔反射に達している)、ステップ(120)にて、中央光源(25)の強度は、所定のレベルまで低減される。そのレベルは、最大瞳孔反射に達した強度レベルの約50%とすることが望ましく、他のレベル、例えば75%とすることもできる。
次に、ステップ(125)において、中央光源(25)と環形光源(30)は、同期する形で所定の間隔で点滅する。即ち、中央光源(25)は、環形光源(30)が消灯している時に点灯し、また逆に、環形光源(30)は、中央光源(25)が消灯している時に点灯する。中央光源(25)の光度は、ステップ(120)で設定されたレベルに維持され、環形光源(30)の光度は、初期値に設定される。その後、ステップ(130)において、環形光源(30)の光度は、所定量増加され、環形光源(30)からの光による被検査眼の瞳孔反射は、瞳孔測定器(10)によって測定される。次に、ステップ(135)では、被検査眼の瞳孔が、2つの光源(25)(30)からの変化する光に未だ反応しているか(すなわち直径が変化しているか)否かが判断される。ステップ(135)での答えが「Yes」である場合、本方法は、ステップ(130)に戻り、環形光源(30)の光度を増加し、瞳孔反射が再度測定される。ステップ(130)及びステップ(135)では、環形光源(30)によって、非常に多くの光度で瞳孔反射が測定されることとなり、得られたデータは、環形光源(30)に対する瞳孔反射と光度の対比のグラフを作成するために用いることができる。
ステップ(135)での答えが「No」である場合(被検査眼の瞳孔は静止し、これ以上反応していないことを意味する)、ステップ(140)において、ステップ(130)で設定された中央光源の強度レベルと、環形光源(30)の現在の強度レベルの比率が得られる。又は、例えば最大反射の50%を引き起こす各光源の強度レベルのような選択された瞳孔反射レベルの各光源の強度レベルに基づいて、ステップ(110)(115)(130)(135)で集められたデータから同様の比率を得ることができる。
そのような比率は、網膜の中央部と比べて、網膜の中間周辺部の光に対する網膜の感度が低下したことを表し、それゆれに、糖尿病性網膜疾患のような網膜疾患の重症度レベルの指標となる。試験を通じて、さらなる検査又は治療の必要がない健常な網膜と考えられる比率の値の範囲が設定される。加えて、閾値となる比率は、患者がその値以上の比率を有すると判断された場合、その患者は網膜の問題を有すると考えられ、網膜疾患のさらなる検査及び/又は治療を受けるべきであると判断される。患者の持つ比率は、長期にわたって追跡され、特定の網膜疾患の状態の進行を示す比率の変化がモニターされる。また、閾値比率以上の様々な範囲は、例えば軽度、中程度、重症及び/又は進行性疾患を示す網膜疾患の相対的な重症度レベルとして確立される。
さらに、網膜の異なる部位からの光度の比率は、本発明で重症度指標として使用されるから、眼の光透過率に悪影響を及ぼす眼の状態、例えば白内障は、測定に悪影響を及ぼさないことが理解されるであろう。この場合には、悪い眼の状態は、網膜の両方の部位で同等に光透過率に影響を与え、計算される比率は影響を受けない(網膜の各部位に届く光が少なく、その結果、瞳孔反射は、網膜の各部位で同等に低下する)からである。これと同じことは、瞳孔反射が、何らかの理由で影響を受ける場合、例えば、瞳孔反射を低下する薬剤を接種している人についても言える。両方の網膜領域が刺激されたときに、同じように瞳孔反射は低下するから、計算された比率は悪影響を受けない。
図7は、本発明の他の実施例による網膜疾患の検診方法を示すフローチャート図であって、図4に示す装置(5)を用いて、網膜疾患の重症度に関する客観的、定量的な指標を提供する。図7に示す方法は、メモリ(12)に記憶され、装置(5)のプロセッサ(10)によって実行可能なソフトウェアで具体化される1以上のルーチンにて実行される。
この別の方法は、ステップ(150)から始まり、患者の顔を装置(5)に接近させ、中央光源(25)が網膜の所望の中央位置に向いて、その位置を照らし、環形光源(30)が網膜の所望の中間周辺位置に向いて、その位置を照らすように、特定の位置に焦点付けられる。次に、ステップ(155)において、中央光源(25)を初期の強度レベルで点灯する(環形光源(30)は消灯している)。次に、ステップ(160)において、中央光源(25)の強度を所定量増加し、被検眼の瞳孔の瞳孔反射が、瞳孔測定器(15)で測定される。その後、ステップ(165)では、最大の瞳孔反射に達したかどうかが判断される。ステップ(165)での答えが「No」である場合、本方法は、ステップ(110)に戻り、光度を増加して、瞳孔反射が再度測定される。従って、ステップ(160)及びステップ(165)は、光度を増加するから、非常に多くの光度で瞳孔反射が測定されることが理解されるであろう。これらのステップで得られたデータは、図1、図2及び図3に示すものと同様な、中央光源(25)に対する瞳孔反射と光度の対比のグラフを作成するために用いることができる。
しかしながら、ステップ(165)での答えが「Yes」である場合、ステップ(170)にて、中央光源(25)を消灯し、環形光源(30)を初期の強度レベルで点灯させる。次に、ステップ(175)において、環形光源(30)の強度を所定量増加し、環形光源(30)からの光による被検眼の瞳孔反射を瞳孔測定器(10)によって測定する。その後、ステップ(180)では、最大の瞳孔反射に達したかどうかが判断される。ステップ(180)での答えが「No」である場合、本方法は、ステップ(175)に戻り、そこでは、環形光源(30)の光度を増加し、瞳孔反射が再度測定される。ステップ(175)及びステップ(180)では、非常に多くの光度で環形光源(30)による瞳孔反射が測定されることとなり、得られたデータは、環形光源(30)に対する瞳孔反射と光度の対比のグラフを作成するために用いることができる。ステップ(180)での答えが「Yes」である場合、ステップ(140)において、選択された瞳孔反射レベルにおける各光源(25)(30)の強度レベル、例えば最大反射の50%を引き起こす各光源(25)(30)の強度レベルに基づいて、ステップ(165)(175)(180)で集められたデータから、比率が得られる。
図6の場合、この比率は、網膜の中央部と比べて、網膜の中間周辺部の光に対する網膜の感度が低下したことを表しており、糖尿病性網膜疾患のような網膜疾患の重症度レベルの指標となる。図7は、環形光源(30)による瞳孔反射を測定する前に、測定された中央光源(25)による瞳孔反射を示しているが、測定の順番は、本発明の範囲から逸脱することなく、逆にしてもよいことは理解されるであろう。さらに、さらなる選択肢として、ステップ(155)(160)において、中央光源(25)は、瞳孔反射を測定している間、所定の間隔で点滅させることもできる。同様に、ステップ(170)(175)において、瞳孔反射を測定している間、環形光源(30)を所定の間隔で点滅させることもできる。
図8は、本発明の具体的な一実施例に従って、網膜疾患を検診する装置(60)のブロック図であって、該装置は、網膜疾患及びそれに関連する疾病の特徴、例えば糖尿病性網膜疾患及び網膜虚血の重症度を、客観的、定量的に測定するものである。装置(60)には、コンピュータ制御システム(65)が含まれ、該システムは、プロセッサと、ここで説明する本発明を実行するための1以上の実行するルーチンを記憶するメモリを含んでいる。特に、コンピュータ制御システム(65)は、以下で説明する装置(60)の種々のコンポーネントを制御する1以上のアウトラインを記憶及び実行することができ、図6及び図7で関連して説明したように、本発明に従って、瞳孔反射を測定し、網膜疾患の指標を提供する。赤外光源(70)及び赤外カメラ(75)は、コンピュータ制御システム(65)と電気的に通信する。赤外光源(70)及び赤外線カメラ(75)は、コンピュータ制御システム(65)に記憶されている適当なソフトウェアとともに、眼(35)の瞳孔反射を測定するための瞳孔測定器として機能することができる。ディスプレイ(80)は又、コンピュータ制御システム(65)と電気的に通信する。ディスプレイ(80)は、コンピュータ制御システム(65)の制御の下で、中央光源と環形光源からなるイメージを生成及び表示することができる。ディスプレイ(80)に表示されたイメージは、患者が特定の位置に焦点を合わせる時、その中央光源部分が網膜の中央部に向けられ、その環形光源部分が網膜の中間周辺部に向けられるように構成されている。さらに、装置(60)は、ミラー(85)、ハーフミラー(90)及び補正レンズ(95)を含んでおり、それらは連携して、ディスプレイ(80)からのイメージを眼(35)に焦点付け、赤外光源(70)及び赤外カメラ(75)が、赤外光を伝送、受信し、ディスプレイ(80)からのイメージの経路を塞がない位置から瞳孔反射を測定できるようにしている。上記の如く、装置(60)は、本発明の方法を実施するために使用され、その実施例は、図6及び図7に示されている。他の実施例では、監視赤外カメラは、どのようなものであっても2つの光源に用いられる固定点の後ろ側に配置することができる。
さらに、上述の実施例において、1基の瞳孔測定器と1基の光源を用い、各眼を順々に別々に測定することができ、患者は、測定を行なえるように、自身の位置を移動又は調整する。しかしながら、2基の瞳孔測定器及び/又は2基の光源を有する装置を具備することも可能であることは理解されるべきであり、この場合、一方の瞳孔測定器及び一方の光源が一方の眼に向けられている間、同時に他方の瞳孔測定器及び他方の光源は他方の眼に向けられるようになす。そのような構成により、患者は位置を移動又は変更することなく、各眼を別々に測定することができる。さらに、健康な視神経を持つ健常者では、片眼だけへの光刺激は、他方の眼が同様に刺激を受けていないにもかかわらず、両眼に同一の瞳孔反射が生ずることは知られている。これが患者に起こらない場合、一般的に患者が一方の眼に視神経損傷を有しているという兆候である。従って、2基の瞳孔測定器を有し、その一方が各眼に焦点を合わせる装置は、上述の如く、視神経の問題を検診する装置として使用することもできる。特に、被検眼は、ここで説明したように刺激を受け、その眼の網膜疾患の重症度の指標が判断されると、他方の検査されていない眼の瞳孔反射も同時に測定できる。検査されていない眼の視神経が健康である場合、被検眼で観察されるのと同じ瞳孔反射が、検査されていない眼でも観察されるはずであり、観察された瞳孔反射の差は、検査されていない眼の視神経損傷の指標となるであろう。同じ効果は、1基の瞳孔測定器を用いて実施することができ、該瞳孔測定器では、急速に変更させることで、両方の眼の瞳孔反射を急速に測定することができる。
ゆえに、本発明は、例えば網膜虚血のように、網膜の一部において光感度を低下させる網膜疾患及びそれに関連する疾病の特徴を検診する方法及び装置を提供するものであって、網膜疾患の重症度に関する客観的、定量的な測定を行なうことができる。従来技術と異なり、本発明の方法及び装置は、非侵襲性であり、患者の協力をあまり必要とせず、技術者の能力も限定されていてもよく、迅速な臨床的評価をもたらすことができる(評価には、通常1つの眼に最大約1分以下を要する)。本発明は、視神経に関連する問題の検診にも使用することができる。
発明の特定の実施例を詳細に説明してきたが、当該分野の専門家であれば、それらの詳細への種々の変更及び改変は、開示の全体的な教示に照らして行うことができると理解されるであろう。例えば、本発明の主たる適用は、糖尿病性網膜疾患を検診することであるが、本発明は、網膜の異なる部位に影響を及ぼすあらゆる網膜疾患の状態、特に、網膜の異なる部位における光感度を検診するために使用することができ、疾患として、とりわけ鎌状赤血球病、網膜色素変性症、イールズ病及び放射線網膜疾患を挙げることができる。さらに、ここで説明した種々の光度レベル、光の点滅間隔及び強度レベル増加の割合などの最も効果的又は適当な値は、現在知られていない。そのような値は、問題となる特定の用途で、試験に基づいてすぐに決定されるであろう。従って、開示した具体的な構成は、説明のためだけのものであり、添付の特許請求の範囲に記載された発明及び同等のものの範囲を限定するものではない。
通常の視覚を有する人の中央光度と、環形光度を対比した瞳孔反射のグラフである。 中程度の網膜虚血を有する人の中央光度と、環形光度を対比した瞳孔反射のグラフである。 重度の網膜虚血を有する人の中央光度と、環形光度を対比した瞳孔反射のグラフである。 本発明による網膜症を検診する装置のブロック図である。 網膜の異なる部分を示す眼の等尺断面図である。 網膜の異なる部分を示す眼の等尺断面図である。 網膜の異なる部分を示す眼の等尺断面図である。 網膜の異なる部分を示す眼の横断面図である。 本発明による図1又は図8に示す装置を用いた網膜症の検診方法を示すフローチャート図である。 本発明による図1又は図8に示す装置を用いた網膜症の他の検診方法を示すフローチャート図である。 本発明による網膜症を検診する装置の具体的な一実施例を示すブロック図である。

Claims (17)

  1. 網膜を有する患者の眼の網膜疾患を検診する装置であって、
    網膜の第1の部分が網膜疾患に対応して低下する光感度の程度が第1の程度であり、網膜の第2の部分が網膜疾患に対応して低下する光感度の程度が前記第1の程度よりも大きい第2の程度である網膜に対し、網膜の第1の部分に第1光を向け、網膜の第2の部分に第2光を向けるように構成された光源と、
    第1光が網膜の第1の部分に向けられたときの眼の第1の瞳孔反射と、第2光が網膜の第2の部分に向けられたときの眼の第2の瞳孔反射を測定する瞳孔測定器と、
    瞳孔測定器と電気的に通信するプロセッサと、
    プロセッサと電気的に通信するメモリと、を具えており、
    前記メモリは、プロセッサによって実行される1以上のルーチンを格納しており、1以上のルーチンは、第1の瞳孔反射と第2の瞳孔反射を用いて網膜疾患の重症度レベルの指標を生成し、生成された指標に基づいて網膜疾患の重症度レベルが決定される、網膜疾患の検診装置。
  2. 第1の部分は、網膜の中央部であり、第2の部分は、網膜の中間周辺部であり、光源は、第1の部分に第1光を向け、第2の部分に第2光を向けるように構成される請求項1に記載の装置。
  3. 網膜の第1の部分は、網膜の中心約10度であり、網膜の第2の部分は、眼の窩に対して約20〜50度偏心した網膜の環形部であり、光源は、第1の部分に第1光を向け、第2の部分に第2光を向けるように構成される請求項1又は請求項2に記載の装置。
  4. 光源は、第1光を生ずる第1光源と、第2光を生ずる第2光源を含んでいる請求項1乃至請求項3の何れかに記載の装置。
  5. 第2光源は、環形光源であり、第2光は、環形光である請求項4に記載の装置。
  6. 1以上のルーチンは、
    第1光源を点灯し、第1光の強度レベルを複数の第1の強度レベルを越えるように増加させ、瞳孔測定装置を用いて、第1の強度レベルの各々における第1の瞳孔測定を行ない、
    第2光源を点灯し、第2光の強度レベルを複数の第2の強度レベルを超えるように増加させ、瞳孔測定装置を用いて、第2の強度レベルの各々における第2の瞳孔測定を行なう請求項4又は請求項5に記載の装置。
  7. 指標は、第1の強度レベルの1つと、第2の強度レベルの1つに基づいて生成される比率である請求項6に記載の装置。
  8. 第2の強度レベルの1つは、第2の瞳孔反射の第1の特定レベルに対応し、第1の強度レベルは、第1の瞳孔反射の第2の特定レベルに対応しており、第1の特定レベル及び第2の特定レベルは互いに等しい請求項7に記載の装置。
  9. 1以上のルーチンは、さらに、
    第1光源の強度レベルが増加している間、第1の所定間隔で第1光源を点滅させ、
    第2光源の強度レベルが増加している間、第2の所定間隔で第2光源を点滅させる請求項6に記載の装置。
  10. 1以上のルーチンは、さらに、第2光源が点灯し、第2光源の強度レベルが増加する前に、第1光源を第1の最大レベルまで増加させる請求項9に記載の装置。
  11. 1以上のルーチンは、さらに、第2光源の強度レベルが増加している間、設定された強度レベルにて、第3の所定間隔で第1光源を点滅させる請求項10に記載の装置。
  12. 第3の所定間隔は、第1の所定間隔に等しい請求項11に記載の装置。
  13. 1以上のルーチンは、眼の瞳孔がそれ以上変化しないときに、第2光源の強度レベルの増加を停止する請求項10又は請求項11に記載の装置。
  14. 瞳孔測定器は、赤外光及び赤外検知器を含んでいる請求項1乃至請求項13の何れかに記載の装置。
  15. 光源は、複数の発光ダイオードを含んでいる請求項1乃至請求項13の何れかに記載の装置。
  16. 光源は、コンピュータスクリーンを含んでいる請求項1乃至請求項13の何れかに記載の装置。
  17. 第1光が眼の網膜の第1の部分に向けられたときに患者の第2の眼の第3の瞳孔反射と、第2光が眼の網膜の第2の部分に向けられたときに患者の第2の眼の第4の瞳孔反射とを測定する第2の瞳孔測定器を含んでおり、1以上のルーチンは、第3の瞳孔反射に対する第1の瞳孔反射の比較、又は、第4の瞳孔反射に対する第2の瞳孔反射の比較の一方又は両方を行ない、視神経が損傷しているかどうかを判断する請求項1乃至請求項16の何れかに記載の装置。
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