JP5253896B2 - 麦芽発酵飲料の製造に用いる大麦の前処理方法 - Google Patents

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発明の背景
発明の分野
本発明は、麦芽発酵飲料の製造に用いる大麦の前処理方法に関する。より詳しくは本発明は、大麦を原料の一部に用いる麦芽発酵飲料の香味安定性を向上させるために、麦芽発酵飲料の製造に用いる大麦を、高温の水(湯または熱水)を用いることにより前処理する方法に関する。
背景技術
ビールや発泡酒などの麦芽を原料とする麦芽発酵飲料は、時間の経過、温度の上昇等により酸化等の化学反応が加速されて製品の劣化が進行することがある。劣化した製品では、飲料の本来の味覚や香り(すなわち風味)が損なわれ、品質の低下がもたらされる。中でも、「カードボード臭」(段ボール臭ともいう)は、このような劣化臭の代表例であり、このカードボード臭の生成を抑制し、麦芽発酵飲料の香味安定性を向上させることは、麦芽飲料製造技術の中でも重要な技術の一つである。カードボード臭の主な原因物質としては、アルデヒド類、特に、トランス−2−ノネナール(trans-2-nonenal)(以下において「T2N」ということがある)が知られている。
トランス−2−ノネナールは、原料(通常は、麦芽)中に含まれるリノール酸、またはリノール酸を側鎖に含む脂質が、同じく原料中に含まれるリポキシゲナーゼ(以下「LOX」ということがある)による酵素的酸化、または自動酸化を受けて、トランス−2−ノネナールの前駆体(ヒドロオキシド誘導体)が形成され、酸化的分解を経てトランス−2−ノネナールが生成されると考えられている。このため製品の香味安定性を向上させるには、製品中に生じるT2Nを抑制することが重要であり、これまでにも、LOX活性が低い原料麦芽を製造する方法(特開2005−102690号公報(特許文献1))や、LOX活性が香味安定性に与える影響についての研究結果(N. Kobayashi et al, Proceeding of the EBC, 1993, p405-(非特許文献1)、国際公開WO01/85899(特許文献2)が報告されている。
また、文献 B. W. Drost et al., Am. Soc. Brew. Chem. Journal, Vol.48, No.4, pp. 124-131 (1990)(非特許文献2)には、麦汁のリポキシゲナーゼ(LOX)量およびノネナールポテンシャル量と、自然劣化した製品ビール中のトランス−2−ノネナール量とには、高い相関関係があり、これらの値はビール製品における製品劣化の可能性を予測するのに有用であることが報告されている。なおここでノネナールポテンシャル(NP)の量とは、麦汁等に含まれるトランス−2−ノネナールおよびその前駆体の総量であって、麦汁等に潜在的に含まれるトランス−2−ノネナール量を意味している。
原料麦芽中のLOX活性を低減もしくは失活させることによって、製品中T2Nの量を抑制することがこれまでにも検討されている。
例えば、国際公開WO2007/072780(特許文献3)には、原料麦芽を水蒸気に接触させることによって、麦芽中のLOXを含む酵素活性を低減することが開示されている。また、特開2008−017759号公報(特許文献4)には、原料麦芽を湿潤後、40℃以上に加熱することで、麦芽中のLOX活性を低減させることが開示されている。
しかしながら、これらの研究および報告はいずれも、主原料である麦芽に含まれるLOX活性を対象としたものであった。
近年、麦芽に加えて、様々な穀類(例えば、大麦)や糖類を原料の一部に使用した麦芽発酵飲料が普及しつつある。このような飲料として、例えば原料麦芽の使用量を低減した低麦芽発酵飲料(例えば、発泡酒)などが知られている。このような麦芽発酵飲料に使用されている麦芽以外の原料について、製品の香味安定性に与える影響を検討した研究は本発明者らの知る限り、殆ど報告されていない。
このような麦芽以外の原料は、当然ながら麦芽とは異なる性質を有するものであり、また、麦芽のみを使用する麦芽発酵飲料に、味わいやうまさを付与しようとするものである。このため、従来の製品において検討されてきた、製品中T2Nの量を抑制する手法を、そのまま麦芽以外の原料を使用する麦芽発酵飲料の場合についても適用することは必ずしも適当とは言えない。
よって、このような麦芽発酵飲料において生じ得る「カードボード臭」を低減し、飲料の香味安定性を向上できる適切な手法の開発が望まれていた。
特開2005−102690号公報 国際公開WO2001/85899 国際公開WO2007/072780 特開2008−017759号公報 N. Kobayashi et al, Proceeding of the EBC, 1993, p405- B. W. Drost et al., Am. Soc. Brew. Chem. Journal, Vol.48, No.4, pp. 124-131 (1990)
発明の概要
本発明者等は、麦芽の原料であり、それ自体でも麦芽以外の副原料として使用されていることから、穀類の中で大麦に着目し、様々な検討を行った。まず、大麦のLOX活性について調べた。後述する実施例の例1にあるように、カナダ、ヨーロッパ、オーストラリアを含む世界各国において2004年に収穫された各種ロットの大麦と、これらの大麦を用いて製造された各麦芽の全てのLOX活性を測定したところ、大麦生産地によって若干のばらつきはあるが、大麦LOX活性は麦芽LOX活性に比較して、少なくとも4倍(おおよそ5〜7倍)もの強い活性があることが今回見出された。すなわち、大麦のLOX活性が麦芽に比べて著しく高いことから、大麦を一部に用いる麦芽発酵飲料においては、その香味安定性へ及ぼす大麦LOX活性の影響が極めて大きいことが今回判明した。
大麦のLOX活性はその胚部に局在することが予想され得るため、大麦表面を研削(「搗精」ともいう)によって除去し、大麦LOX活性を除去もしくは低減することが考えられる。しかしながら、工場等での大規模生産を考慮すると、生産コストが高くなることが予想され、有効な手法とは言えない。またLOX活性が低い大麦品種を選抜して使用する手法も考えられるが、このような所望の形質を備えた大麦品種を育種する時間やコストを考えれば現実的な手法とは言えない。
本発明者等は今般、麦芽発酵飲料において大麦を原料の一部として使用する場合に、原料の大麦を糖化工程前に予め、高温の水(湯)中で所定の条件にて前処理することによって、大麦中のLOX活性を効果的に低減でき、さらに、大麦を麦芽と共に糖化を行って得られる麦汁におけるノネナールポテンシャル(以下「麦汁NP」ということがある)を大幅に低下させることに成功した。併せて、麦芽だけを糖化して得た麦汁によるビールの場合と同様に、大麦と麦芽を混合して作成した麦汁においても、大麦(および麦芽)のLOX活性と麦汁NPとの間にも正の良好な相関あることを確認した。このため、大麦と麦芽を混合して作成した麦汁の麦汁NPについても、製品において発生するT2N量、即ち生成する劣化臭の良好な指標となりうることが判明した。
一方で、大麦を原料の一部として使用する場合、大麦に含まれるタンパク質やアミノ酸成分などによって、麦芽発酵飲料製品に味わいやうまさがさらに付与されることが期待されるが、大麦の前処理によって、これらの効果が失われたり、減退することが考えられる。また大麦由来のアミノ酸を含む、麦汁中のアミノ酸が不足すると、その後の酵母発酵工程において、酵母の代謝が不十分となって最終的にジアセチルの消失不足による香味異常を引き起こす可能性も予想される。特に、アミノ酸供給源である麦芽の使用比率が小さい場合、麦汁におけるアミノ酸濃度にも十分に注意を払う必要があると考えられる。
このため、本発明者等は、大麦の前処理による麦汁中のアミノ酸濃度への影響も測定したところ、上記所定の条件で前処理を行う場合には、アミノ酸濃度の低減を抑えられることができたが、上記所定の条件以外の場合には、アミノ酸濃度の低下が見られた。
したがって、上記所定の条件に従って大麦を前処理することによって、大麦中のLOX活性を効果的に低減すると同時に、アミノ酸濃度の低下を抑えることに予想外にも成功した。本発明はこれら知見に基づくものである。
よって本発明は、大麦中のLOX活性を効果的に低減して、麦芽発酵飲料製品におけるノネナールポテンシャルを大幅に低下させると同時に、大麦中のアミノ酸濃度の低下を抑え、その結果、麦芽発酵飲料の香味安定性を向上させる、麦芽発酵飲料の製造に用いる大麦の前処理方法を提供することをその目的とする。
本発明による麦芽発酵飲料の製造に用いる大麦の前処理方法は、大麦を50〜80℃の湯中に1〜30分間保持することを特徴とする。
本発明の一つの好ましい態様によれば、前記前処理方法において、湯の温度は60〜65℃である。
本発明の別の好ましい態様によれば、前記前処理方法において、大麦の湯中の保持時間は5〜10分間である。
本発明のさらに好ましい態様によれば、前記前処理方法において、搗精し粉砕した大麦を前処理に使用する。
本発明の別の態様によれば、本発明による前処理方法によって得られた前処理大麦と、麦芽とを原料として使用することを特徴とする、麦芽発酵飲料の製造方法が提供される。
本発明の大麦の前処理方法によれば、大麦に含まれるLOX活性を低減し大麦を原料の一部に用いる麦芽発酵飲料における麦汁ノネナールポテンシャルおよび製品T2Nを大幅に低下させることができ、その結果、劣化臭の発生を抑えて、麦芽発酵飲料の香味安定性を著しく向上させことができる。特に、大麦のLOX活性は通常の麦芽に比べて著しく高いため、本発明によって、大麦を原料の一部に用いる飲料の香味安定性を極めて効果的に向上させることができる。また併せて、麦汁のアミノ酸濃度の低下を抑えることができるので、発酵工程で香味異常を起こすことが回避でき、さらには、大麦由来のアミノ酸等により麦芽発酵飲料の味わいやうまさを向上させることができる。すなわち、本発明によれば、大麦を原料の一部に用いる麦芽発酵飲料における香味安定性を大幅に向上させることができる。これは、本発明による前処理方法を適用した麦芽発酵飲料の工程や香味安定性以外の製品品質には影響を及ぼさないことを意味すると言える。
さらに本発明による方法は、大麦の搗精処理の必要性を最小限にすることができるので、コスト面でも優れた方法であると言える。
一方で本発明による前処理方法は、原料大麦を高温の水で前処理するため、そこに引き続いて麦芽を加えて糖化工程を行うことができる。このため、大麦の前処理工程を、麦芽発酵飲料の製造工程の一部に容易に組み込むことができ、大麦を原料の一部に用いる麦芽発酵飲料の製造を、大麦の前処理を行いつつ、効率的かつ連続した工程で行うことも可能となる。すなわち、本発明によれば、麦芽発酵飲料製造用の現有設備の改造や装置を追加する必要なしに、そのまま利用でき、本発明を実施するための追加コストがほとんど不要である。
発明の具体的説明
本発明による麦芽発酵飲料の製造に用いる大麦の前処理方法は、前記したように、大麦を50〜80℃の湯中に1〜30分間保持することを特徴とする。
前記前処理方法における湯の温度は、好ましくは60〜70℃程度、より好ましくは60〜65℃程度であり、特に好ましくは約60℃である。
前記前処理方法における大麦の湯中の保持時間は、好ましくは約1〜10分間であり、より好ましくは約5〜10分間であり、さらに好ましくは約8〜10分間、さらにより好ましくは約10分間である。
ここで、大麦を前処理する際の湯の量は、特に制限はなく、大麦を処理する温度、大麦処理後の糖化開始時間、他の原料の使用の有無、設備用量等を考慮して適宜設定することができる。典型的には、湯の量は、大麦に対して、2〜5倍である。
本発明において、「麦芽発酵飲料」とは、原料として麦芽を用いて得られた加ホップ麦汁を主成分とする原料を、発酵させることによって得られる飲料をいい、例えば、ビール、発泡酒、さらにビールや発泡酒にアルコールを添加したリキュール類等が挙げられる。さらに本発明においては、「麦芽発酵飲料」は、原料の一部として(例えば副原料として)、大麦を使用した麦芽発酵飲料を含む意味で用いられる。
本発明においては、麦芽を原料として使用しない「ビール様飲料」についても、麦芽発酵飲料と同等に、トランス−2−ノネナールによる劣化臭を発生し得る飲料、すなわちトランス−2−ノネナールもしくはその前駆体を含有し得る飲料であれば、「麦芽発酵飲料」と同様に扱うことができるものとして理解することができる。換言すると、麦芽を原料として使用しない「ビール様飲料」の製造においても、その飲料がトランス−2−ノネナールによる劣化臭を発生し得るものであって、原料の一部に大麦を使用するのであれば、本発明による大麦の前処理方法を適用することができる。このような「ビール様飲料」としては、大麦を原料の一部とする一方で、例えば、ビールと同等もしくは類似した風味を有する、穀物を主原料とする発酵飲料などが挙げられ、具体例として、大豆やエンドウ豆のような豆類由来成分とホップとを主原料として発酵させることによって得られる飲料(いわゆる、酒税法上「その他雑酒2」に分類されるアルコール飲料を包含する)などが挙げられる。
本発明において、「麦汁」とは、当業者に麦汁として理解されうるもの、例えば、ビールや発泡酒等の麦芽発酵飲料の製造工程において得られる麦汁であれば特に制限はない。一般的に、ビール等の麦芽発酵飲料の製造工程は、麦芽を調製する製麦工程、麦芽を糖化槽で糖化後ろ過してろ過麦汁を得、さらにホップを添加し煮沸して最終的な仕上がり麦汁を得る仕込み工程を含む。具体的には、麦汁は、これら工程で得られる麦汁(全濾過麦汁)またはそれからさらに調製された麦汁を包含する。また本発明においては、「麦汁」は、原料の一部に大麦を使用する場合については、大麦と麦芽を混合して作成した麦汁も含めた意味で使用される。
具体的には、例えば、本発明において麦汁は、大麦を前処理した後、約50℃の湯中で該大麦と、製麦工程より調製された麦芽とを所定の割合で混合して混合物を得(これを醪(もろみ)という)、得られた醪を50℃から80℃まで所定の時間をかけて昇温して、糖化し、ろ過して固形物を分離し、麦汁を得る。本発明では、この麦汁糖度を12゜Pに調整した後、下記のNPの測定に付し、麦汁NPを測定することができる。
本発明において、「ノネナールポテンシャル」(NP)量とは、飲料や麦汁に含まれるトランス−2−ノネナールおよびその前駆体の量をいい、被検サンプル中に現実的および潜在的に含まれるトランス−2−ノネナールの総量を意味する指標である。またノネナールポテンシャルは、潜在的な劣化臭を知るための指標になり得るものである。ノネナールポテンシャル量の算出にあたっては、例えば、文献 B. W. Drost et al., Am. Soc. Brew. Chem. Journal, Vol.48, No.4, pp. 124-131 (1990)(非特許文献2)のノネナールポテンシャルの項目を参照してもよいが、本発明においては、WO2001/85899(特許文献2)に従って行うことができる。具体的には、pH4.0に調整した酢酸緩衝液に、一定量(緩衝液の1/5量)の被検サンプルを加えて、これを100℃で2時間加熱(煮沸)し、生成したトランス−2−ノネナールの量を測定することにより、その被検サンプルのノネナールポテンシャル量を得ることができる。
なお、麦汁の糖度を11°P(プラトー)に調整した全濾過麦汁中のNP量は、ビールの種類によっても異なるが通常7〜10ppb程度である。
本発明において、T2N(トランス−2−ノネナール)の測定は、Verhagenらの方法(L. C. Verhagen et al, Journal of Chromatography, 1987, 393, page.85-)に従って行うことができる。具体的には、試料中のT2Nを固相抽出し、ダンシルヒドラジンを添加してT2N−ダンシルヒドラジン誘導体を形成させる。カラムスイッチング法を用いたHPLCによってT2N−ダンシルヒドラジン誘導体を分離し、T2N−ダンシルヒドラジン誘導体量を、252nmの吸光度を用いて測定することによって、T2N量を測定することができる。なおここで、試料とは、麦汁または製品のことであり、更に製品としては、容器に充填した状態で37℃に7日間静置して強制的に劣化させたものを用いる。
本発明において、麦汁のエキス濃度を測定する必要が有る場合には、該濃度は、例えば、「ビール分析法」(ビール酒造組合 編)の「7.2 エキス」の項に従って、測定することができる。即ち、麦汁の比重を測定し、比重のエキス換算表から、麦汁エキス濃度を算出することができる。
本発明のさらに好ましい態様によれば、前処理に付す大麦として、搗精し粉砕した大麦を使用する。前記したように、大麦のLOX活性はその胚部に局在すると考えられるため、大麦表面を搗精によって除去することで、大麦LOX活性を低減できる。すなわち、大麦を搗精する程度、即ち搗精度を変えることで、種々のLOX活性を有する大麦試料を調製することができる。本発明において、使用する大麦を予め搗精する場合には、搗精を実施することによる生産コストの上昇、生産の作業効率等を考慮して、実施する搗精の程度を適宜設定することができる。本発明においては、搗精度を例えば90%とすることができる。
なおここで大麦の搗精は、市販の研削式精米機(例えば、株式会社サタケ製TM050など)に投入し、研削処理時間を調整することによって搗精度を調整することができる。搗精の程度は、搗精度として表すことができ、搗精度は、搗精後の大麦重量を投入した大麦で除した値として求められる。したがって、研削の処理時間が長いほど搗精が進むため搗精度は小さくなる。
本発明においては、前処理に付す大麦は、必要に応じて、粉砕したものを用いることができる。粉砕しておくことで、湯中での加熱処理をより効率的に行うことができる。粉砕は、市販のディスクミル(例えば、間隙0.2mm)を使用して行うことができる。
本発明において、大麦または麦芽中のリポキシゲナーゼ(LOX)活性は、例えば、下記のようにして測定することができる。まず、大麦または麦芽の粉砕物を、塩化ナトリウムを含む酢酸緩衝液(pH5.0)で抽出したものを酵素液とし、リノール酸をホウ酸緩衝液(pH9.0)に懸濁したものを基質とし、両者をリン酸緩衝液(pH6.8)の中で混合して234nmの吸光度を測定する。LOX活性によるリノール酸の変換物は234nmに特有の吸収を持つので、所定時間の吸光度の増加量が、LOX活性として求められる。
本発明において、麦汁のアミノ酸濃度の測定は、例えば、市販の全自動アミノ酸分析計(例えば、日立ハイテクノロジーズ社製L−8800)を用いて、定法に従って分析することができる。本発明においては、本発明による前処理による影響によって、麦汁のアミノ酸濃度の低下ができるだけ少ないことが望ましく、具体的には、本発明の前処理を行わない対照サンプルに対して、本発明の前処理を行った場合の麦汁のアミノ酸濃度の変動が、例えば約10%以内の保持されていることが望ましい。
本発明による麦芽発酵飲料は、前記したように、本発明による前処理方法によって得られた前処理大麦と、麦芽とを原料として使用し、慣用の麦芽発酵飲料の製造方法にしたがって得ることができる。具体的には例えば、本発明による前処理方法によって得られた前処理大麦と、麦芽とを湯(例えば約50℃の水)中にて混合し、これを所定の温度経過に従って昇温して糖化し、ろ過して麦汁を得、ここにホップを加えて沸騰させた後、酵母による発酵工程に付して発酵させ、さらに所定の貯蔵期間を経て濾過した後、容器に充填して、所望の麦芽発酵飲料(例えば発泡酒)を製造することができる。
なお本明細書において、「約」および「程度」を用いた値の表現は、その値を設定することによる目的を達成する上で、当業者であれば許容することができる値の変動を含む意味である。
本発明を以下の例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例1: 大麦および麦芽LOX活性のロットでの比較
2004年に、カナダ、ヨーロッパ、オーストラリアにおいて収穫された大麦、計27点(27ロット)用意し、また、これらの地域の麦芽製造会社からそれぞれ入手した麦芽、計24点(24ロット)用意した。具体的には、大麦についての内訳は、カナダ2品種(分析点数3)、ヨーロッパ7品種(分析点数15)、オーストラリア8品種(分析点数9)であり、また麦芽の内訳については、カナダから6点、ヨーロッパから6点、オーストラリアから12点であった。
これら各ロットの大麦のLOX活性を以下の手順で測定した。
まず、各ロットの大麦を、ディスクミル(0.2mm間隙)で粉砕し、5g秤量して氷冷した0.1M塩化ナトリウムを含む50mM酢酸緩衝液(pH5.0)40mlに懸濁させた。これをコールドルーム(10℃以下)内に置き、スターラーによって1時間穏やかに攪拌した後、遠心分離によって得られた上清を粗酵素液とした。
一方、0.25%Tween20を含む25mMホウ酸緩衝液(pH9.0)に、水酸化ナトリウムと共に最終濃度0.25%となるようにリノール酸(和光純薬工業株式会社製)を懸濁させ、溶解させた。得られた溶液を基質溶液として使用した。
予め、100mMリン酸緩衝液(pH6.8)2.85mLと、基質溶液100μLとを混合し、25℃に保持しているところに、粗酵素液50μLを加えた後、直ちに234nmの吸光度(以下「A234」ということがある)を3分間測定した。
LOX活性は1分間にA234が1増加する酵素量を1ユニット(以下「U」という)とし、その酵素量を大麦乾物重量で除した値を、大麦1グラム当りの酵素量(以下「U/g」という)とした。
用意した各麦芽についても前記した大麦の場合と同様に行った。
結果は図1および図2に示されるとおりであった。
大麦または麦芽1グラム当たりの酵素量を比較すると、大麦LOX活性は50〜70U/g程度にあるのに対し、麦芽LOX活性は10U/g程度であった。すなわち、大麦は、麦芽に対して凡そ5〜7倍の強いLOX活性を持っていた。
例2: 大麦を原料の一部に用いる麦芽発酵飲料の香味安定性への大麦LOX活性の影響
大麦LOX活性が胚部に局在すると考え、大麦表面を搗精によって除去すると大麦LOX活性を除去もしくは低減することができると考えた。そこで、1つのロットの大麦を、3種類の異なる搗精度(75、85、および92.5%)を有する搗精大麦を得、これらの搗精大麦をそれぞれ、ディスクミル(0.2mm間隙)を用いて粉砕した後、各搗精大麦についてLOX活性を測定した。その結果、搗精度の小さかった方から順に、LOX活性は、14.8、19.4、および27.4U/gであった。
次に、LOX活性が異なる各搗精大麦と、麦芽とを用いて、それぞれ糖化を行った。
即ち、糖化ビーカーに水120mLを入れ、水温を50℃に保ち、ここに粉砕した搗精大麦40gと、麦芽40gとを同時に加えて、均一になるように良く攪拌した。糖化は、50℃で60分間保持した後、当業者に周知の慣用の温度・時間経過に条件に付して、行った。得られた糖化液をよく攪拌し、濾紙(東洋濾紙No.2)を用いて濾過し、回収した濾過液を、麦汁として得た。得られた麦汁を、加水によって麦汁糖度を12゜Pに調整し、これを麦汁NPの測定に用いた。
麦汁NPの分析は、麦汁10mLと、200mM酢酸緩衝液(pH4.0)40mLを混合して、100℃、2時間の熱処理によってT2Nを生成させた。この溶液10mLをSep−PakC18カートリッジ(Waters社製)に供してメタノール1mLによって溶出させた。メタノール溶出液の一部に酢酸溶液、ダンシルヒドラジン(SIGMA製)溶液を加えて誘導化を形成させた後、カラムスイッチング法を用いたHPLCに導入してT2Nを分析した。
HPLCの構成は次の通りであった:
・プレカラム1、2(濃縮用): Shim−Pack SPC−PR3(30mm×4.0mm、9μm)、
・カラム1(分取用): YMC−Pack ProC18(150mm×4.6mm、5μm、YMC製)、
・カラム2(分離用): YMC−Pack(250mm×4.6mm、5μm、YMC製)、
・検出器: UV検出器。
また、移動相は次の通りであった:
・移動相1: メタノール−0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)(50:50、v/v)、
・移動相2: メタノール−0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)(20:80、v/v)、
・移動相3: 0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)、
・移動相4: アセトニトリル−0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)(70:30、v/v)。
HPLCにおいて、流量は全て1mL/分とした。
HPLCによる分析は次の通りに行った。
すなわち、HPLCにT2Nダンシルヒドラジン誘導体を注入し、移動相1と共にプレカラム1に供した。この段階で、プレカラム1にT2Nダンシルヒドラジン誘導体が吸着される。次に、移動相2に切り替えてプレカラム1からT2Nダンシルヒドラジン誘導体を溶出させながらカラム1へ導入した。カラム1の出口に別のポンプを用いて等流量(1mL/分)の移動相3を注入して、メタノール濃度を低下させながらプレカラム3へ導入した。次に、プレカラム2へ移動相3を注入して、メタノールその他のものを洗い流した。この段階で、プレカラム2にはT2Nダンシルヒドラジン誘導体が選択的に吸着されている。次に、移動相4に切り替え、プレカラム2へ移動相4を注入し、プレカラム2からの溶出物をそのままカラム2へ導入した。
カラム2溶出液をUV検出器へ導き、252nmの吸光度を測定した。予めT2N標準品(東京化成製)を用いて作成しておいた検量線を用い、試料の252nm吸光度の大きさから試料のT2N濃度を算出して、麦汁NPとした。
結果は、図3に示される通りであった。
図のように、大麦LOX活性と麦汁NPとの間に正の良好な相関(R=0.953)があることが見出された。3種類の麦汁作成に使用した麦芽は同一であることから、麦汁NPの変化は大麦LOX活性の違いに依存していると考えられた。また、大麦のLOX活性を低減することによって、最終的には製品に生成するT2Nを低減すること、つまり製品の香味安定性を向上させることが出来ると考えられた。
例3: 大麦の前処理条件(1)
用意した大麦を全て、糖精度90%に搗精した後、ディスクミル(間隙0.2mm)によって粉砕した。
糖化ビーカーに水120mLを入れ、水温を60℃または70℃に保ったものを用意し、ここにそれぞれ粉砕した搗精大麦40gを添加し、10分間から30分間の各条件にて保持し、これを大麦の前処理とした。
次に、ここに、注水後の温度が50℃となるように水温を調整した水を120mL加え、最終的に50℃で、240mL容とした。ここに粉砕した麦芽40gを同時に加えて、均一になるように良く攪拌した。糖化は、50℃で60分間保持した後、当業者に周知の慣用の温度・時間経過に条件に付して、行った。得られた糖化液をよく攪拌し、濾紙(東洋濾紙No.2)を用いて濾過し、回収した濾過液を、麦汁として得た。得られた麦汁を、加水によって麦汁糖度を12゜Pに調整し、これを麦汁NPの測定に用いた。
図4に、前処理と糖化工程とにおける温度経過の概略を示した。
なお対照は、粉砕搗精大麦(前処理なし)と粉砕麦芽とを同時に50℃の湯に添加し、前記と同様に糖化を開始して、麦汁を得、この麦汁NPを測定した。
測定結果から、60℃処理区と70℃処理区についての10、20および30分間の各処理時間の場合の麦芽NPを求め、対照の麦汁NPを100%とした相対値を、それぞれの場合について算出した。
結果は下記表1に示される通りであった。
表1: 大麦の前処理条件と麦芽NPとの関係

大麦の前処理時間(分)
対照 10 20 30
対照 100 − − −
60℃処理 − 84 87 79
70℃処理 − 76 74 77
結果に示されるように、60℃処理区よりも70℃処理区の方が処理時間の長さに関係なく麦汁NP低減の効果が大きく、また、60℃処理区および70℃処理区共に前処理時間が10分以上では殆ど麦汁NPは変化しなかった。
麦汁の重要な指標であるアミノ酸濃度を、前記した処理温度および処理時間の各場合について測定した。麦汁のアミノ酸濃度の測定は、自動アミノ酸分析計(日立ハイテクノロジーズ社製L−8800)を用いて、定法に従って分析した。
測定結果から、60℃処理区と70℃処理区についての10、20および30分間の各処理時間の場合の麦汁アミノ酸濃度を求め、対照の麦汁アミノ酸濃度を100%とした相対値を、それぞれの場合について算出した。
結果は下記表2に示される通りであった。
表2: 大麦の前処理条件と麦芽アミノ酸濃度との関係

大麦の前処理時間(分)
対照 10 20 30
対照 100 − − −
60℃処理 − 108 109 107
70℃処理 − 96 95 97
結果に示されるように、60℃処理区では対照区よりも増加している一方、70℃処理区では減少していた。
例4: 大麦の前処理条件(2)
大麦の前処理条件について、処理時間を10分間とする一方、処理温度を60℃または65℃とした以外は、前記例3と同様にして、麦汁の麦汁NPと麦汁アミノ酸濃度の測定した。
測定結果は、60℃処理区(処理時間10分間)の場合を100とした相対値を、それぞれの場合について算出した。
結果は下記表3に示される通りであった。
表3: 大麦の前処理条件と麦芽NPおよび麦芽アミノ酸濃度との関係
麦芽NP アミノ酸濃度
60℃処理 100 100
65℃処理 83 102
結果に示されるように、60℃および10分処理区の分析値を100%としたとき、65℃にすることによって麦汁NPは17%低下する一方、麦汁アミノ酸濃度は102%と同等であった。
例5: 大麦の前処理条件(3)
大麦の前処理条件について、処理時間を1分間または5分間とする一方、処理温度を60℃または65℃とした以外は、前記例3と同様にして、麦汁の麦汁NPと麦汁アミノ酸濃度の測定した。
測定結果は、60℃処理区(処理時間1分間)の場合を100とした相対値を、それぞれの場合について算出した。
結果は下記表4および表5に示される通りであった。
表4: 大麦の前処理条件と麦芽NPとの関係

大麦の前処理時間(分)
1 5
60℃処理 100 91
65℃処理 92 87
表5: 大麦の前処理条件と麦芽アミノ酸濃度との関係

大麦の前処理時間(分)
1 5
60℃処理 100 106
65℃処理 104 103
以上の結果から、麦汁NPを低減しながら、前処理を行わない場合と同等以上の麦汁アミノ酸を得ることが可能な、前処理条件(処理時間および処理温度)を設定可能であることが判明した。
例6: 麦芽発酵飲料(発泡酒)の調製
香味安定性に優れる発泡酒を製造する目的に、前処理によって大麦LOX活性を低減させた大麦を原材料の一部に使用した発泡酒を製造した。
製造工程の概要を図5に示した。
具体的には、大麦は全て搗精度90%に搗精した後、ロールミルで粉砕した。大麦の前処理工程として、糖化槽に60℃の湯を45Lを張ったところに、大麦粉砕物14Kgを投入して良く攪拌し、10分間保持した。その後、35℃の水、30Lを加えて槽中の水温を50℃とした。ここに麦芽粉砕物14Kgを加えて、さらによく攪拌した。得られた醪(もろみ)を、50℃で60分間保持した後、例3の場合と同様にして糖化を行った。糖化工程後、醪を麦汁濾過槽へ投入して濾過を行い、麦汁を得た。次に、麦汁にホップを添加して煮沸し、煮沸麦汁をワールプールタンクへ移し、煮沸によって生成した凝固物やホップ残渣を除去した。次いで、煮沸麦汁を所定温度に冷却し、酵母を添加して発酵タンクへ投入した。その後、所定の貯蔵期間を経た後、濾過を行い、容器に充填して麦芽発酵飲料(発泡酒)を製造した。
なお、対照として、大麦粉砕物の前処理工程を実施することなく、つまり大麦粉砕物と麦芽粉砕物を同時に糖化槽へ投入し、それ以外は上記麦芽発酵飲料の場合と同様の方法で、比較例としての麦芽発酵飲料(対照)を得た。
本発明による麦芽発酵飲料と、対照品における、麦汁NPと、製品におけるT2Nとをそれぞれ測定した。
測定結果は、対照品での値を100とした相対値を、それぞれの場合について算出した。
結果は下記表6に示される通りであった。
表6:
対照品 本発明による麦芽発酵飲料
麦汁 NP 100 73
製品(麦芽発酵飲料) T2N 100 79
本発明に従う前処理によって、麦芽発酵飲料の麦汁NP、および製品T2Nは、対照品に比較して大幅に低下することが確認された。即ち大麦の前処理によって、ここで製造された麦芽発酵飲料は、対照品に比較して優れた香味安定性を備えること確認できた。
例1の結果を示す図である。 例1の結果を示す図である。 例2の結果を示す図である。 例3における前処理と糖化工程とにおける温度経過の概略図である。 例6における麦芽発酵飲料の製造フローを示した図である。

Claims (5)

  1. 大麦を50〜80℃の湯中に1〜30分間保持することを特徴とする、麦芽発酵飲料の製造に用いる大麦の前処理方法。
  2. 湯の温度が60〜65℃である、請求項1に記載の方法。
  3. 大麦の湯中の保持時間が5〜10分間である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 搗精し粉砕した大麦を前処理に使用する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の前処理方法によって得られた前処理大麦と、麦芽とを原料として使用することを特徴とする、麦芽発酵飲料の製造方法。
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