JP5253307B2 - 可変容積蓄蔵室及び押下可能型一方向弁アセンブリを有しクリーム等の物質の吐出に使用される吐出器 - Google Patents

可変容積蓄蔵室及び押下可能型一方向弁アセンブリを有しクリーム等の物質の吐出に使用される吐出器 Download PDF

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Description

本件特許出願は、2004年1月27日付米国暫定特許出願第60/539603号、2004年9月27日付米国暫定特許出願第60/613612号、並びに「可変容積蓄蔵室及び押下可能型一方向弁アセンブリを有しクリーム等の物質の吐出に使用される吐出器」(Dispenser Having Variable−Volume Storage Chamber and Depressible One−Way Valve Assembly for Dispensing Creams and Other Substances)と題する2005年1月26日付米国特許出願(未付番、発明者:Daniel Py、エクスプレスメイリングラベルナンバー:EV567834760US、米国代理人内事件番号97818.00181)に基づく利益を享受する出願である。なお、これらの出願による開示内容は、この明示的参照を以て本願の一部として繰り込むこととする。
本発明は、収容している流体例えばクリーム、ジェル等の物質を吐出する吐出器に関し、より詳細には、その物質を複数回分保持しておける可変容積蓄蔵室、その物質を吐出器内に気密封止すると共にその物質の吐出に使用される一方向弁、並びに吐出器内のポンプ機構を作動させその物質を一方向弁を介し所定量ずつ吐出させるための作動機構を備える吐出器に関する。
クリーム、ジェルその他の流体乃至物質を複数回分蓄蔵し随時吐出させる吐出器、例えば肌に塗るクリームやジェルを吐出させるための化粧品用吐出器は、ユーザの肌に触れ又はユーザの肌の近くに露出されるものであるが、吐出器内にクリーム、ゲル等の製品をまとめて収容し気密封止状態で蓄蔵しておけるチャンバを用いるものや、ユーザの肌に付いている不可避な塵埃、病原菌、細菌等の汚染物質が吐出口経由で吐出器内に侵入し製品を汚染することを防げるものは、これまでほとんどなかった。そのため、使い回しによって汚染物質がユーザからユーザへと拡がる可能性があったし、また、汚染物質によって不健全・不健康な状態が発生しそれ以上その吐出器を使用し続けられなくなる可能性もあった。更に、吐出器内の製品が空気にさらされて劣化・無効化することを防ぐには保存料を添加する必要があるが、保存料を添加すると望ましくない否定的現象、例えばアレルギーによる不穏な皮膚疾患が発生するかもしれない。
このような事情に鑑み、本発明は、従来技術における上述の問題点乃至欠点のうち何個かを克服することを目的としている。
本発明の実施形態の一つは、筐体と、前記筐体内に配置された可変容積蓄蔵室であって、前記可変容積蓄蔵室と前記筐体外の間に実質的な流体密封止を形成し吐出対象物質を蓄蔵する可変容積蓄蔵室と、前記筐体に設けられ、吐出器を動作させるように接触及び押下可能であるマニュアル操作時接触面であって、第1位置及び第2位置の間でマニュアル押下可能であり、前記位置の一方から前記位置の他方に向けて付勢されたマニュアル操作時接触面と、前記可変容積蓄蔵室と通流可能に接続された圧縮室と、前記筐体上に実装され、前記可変容積蓄蔵室と通流可能に接続された一方向弁であって、前記一方向弁は弾性アーチ型弁部材と、相対的に剛性であるアーチ型弁座と、を備え、前記弁部材と前記弁座とは通常は閉じられたアーチ型であって軸方向に伸びる出口を形成する締嵌を形成し、前記出口は吐出対象物質の通流を妨げる流体密封止を形成し吐出対象物質が開弁圧を上回ると物質をバルブに通流させる一方向弁と、を備え、(i)マニュアル操作時接触面が第1方向を一方の位置から他方の位置へ移動する間、前記可変容積蓄蔵室から前記圧縮室内へと吐出対象物質が流れるよう前記可変容積蓄蔵室は前記圧縮室と通流可能に繋いだ状態であって、(ii)マニュアル操作時接触面が前記第1方向と逆の第2方向へ移動する間、前記圧縮室は前記可変容積蓄蔵室と通流可能に繋いでいない状態であって、前記圧縮室内の吐出対象物質が前記一方向弁の開弁圧超まで加圧され、通常は閉じられている前記一方向弁及び前記吐出器から吐出されるよう構成された吐出器である。
ここで、更に、前記マニュアル操作時接触面を前記方向に前記一方の位置から前記他方の位置へと付勢する付勢部材をさらに備え、前記付勢部材が、弦巻バネ、弾性エストラマ質バネまたはその双方を含むことが好適である。
また、前記付勢部材が、概略ドーム状の弾性エラストマ質バネであることが好適である。
また、前記出口内における物質流の圧力が前記一方向弁の開弁圧を上回ると前記弁覆いの状態が前記通常の閉じられている状態から開状態に移行し、開状態では前記弁覆いが吐出対象物質を捉えて撓み前記弁座を押しのけながら放射方向に進んで当該吐出対象物質が外部へと出ていくことが好適である。
また、更に、(i)前記筐体内に実装された可撓な嚢及び(ii)前記筐体内に実装された摺動壁のうち一方を備え、前記可変容積蓄蔵室が(i)の場合前記嚢・前記筐体間に、また(ii)の場合前記摺動壁・前記筐体間に形成されることが好適である。
また、前記可変容積蓄蔵室が実質的に無気状態であることが好適である。
また、更に、前記筐体内に収容され前記筐体との間に実質的に流体密封止を形成するプランジャを備え、前記プランジャは前記可変容積蓄蔵室からある量が吐出されたとき軸方向に動き吐出体積とほぼ等量だけ前記可変容積蓄蔵室の容積を減らすことが好適である。
また、前記弁覆いと前記弁座との少なくとも一方がテーパが付されていることが好適である。また、前記弁覆いは粘弾性であることが好適である。また、前記マニュアル操作時接触面は触り心地がよい弾性素材によって形成されることが好適である。また、前記マニュアル操作時接触面の前記弾性素材はエラストマであることが好適である。
本発明の実施形態の一つは、無菌液体製品を蓄蔵し吐出する方法であって、(i)吐出器の筐体内に収容される可変容積蓄蔵室内に無菌液体製品を気密封止状態に保持し、前記可変容積蓄蔵室と前記筐体外との間に実質的な流体密封止を形成するステップと、(ii)前記筐体に実装された面をマニュアル操作で接触させ、第1位置と第2位置との間にある前記マニュアル操作時接触面を押下するステップと、(iii)前記マニュアル操作時接触面が前記第1位置から前記第2位置へと向かう方向に移動する間、前記吐出器の圧縮室内の無菌液体製品を開弁圧を超えるまで加圧し、続いて前記筐体上に実装された一方向弁の通常は閉じられたアーチ型であって軸方向に伸びる出口から前記吐出器外へ前記加圧された無菌液体製品を突出するステップであって、前記一方向弁は弾性アーチ型弁部材と、相対的に剛性であるアーチ型弁座部材とを備え、前記弁部材と前記弁座との間に締嵌と流体密封止とが形成されるステップと、(iv)付勢部材によって前記マニュアル操作時接触面を前記第2位置から前記第1位置へと向かう方向に移動させるステップと、(v)前記マニュアル操作時接触面が前記第2位置から前記第1位置へと向かう前記方向に移動する間に、流体を前記可変容積蓄蔵室から前記圧縮室へと引き込むステップと、(vi)前記ステップ(ii)から(v)を繰り返すことによって、前記無菌流体製品の異なる部分を複数回、異なる時間に前記可変容積蓄蔵室から前記一方向弁を通して突出するステップと、(vii)前記ステップ(i)から(vi)の間、前記可変容積蓄蔵室内の前記無菌液体製品を無菌状態および周辺雰囲気に対して気密封止状態に保持するステップと、を含む方法である。
また、ステップ(i)から(ii)の間、前記一方向弁および前記可変容積蓄蔵室への空気またはその他の汚染物質の侵入を実質的に防ぐステップをさらに含むことが好適である。
また、ステップ(iii)の間、前記弁覆いの略環状である複数のセグメントを前記弁座と接触状態に保ち、前記一方向弁全体で前記流体密封止を保持し、病原菌、細菌、またはその他の不要物質の前記一方向弁および前記可変容積蓄蔵室への侵入を防ぐステップをさらに含むことが好適である。
また、ステップ(i)から(vii)の間、前記可変容積蓄蔵室を実質的に無気状態に保持するステップをさらに含むことが好適である。
また、前記無菌液体製品を前記可変容積蓄蔵室に無菌充填するステップと、前記可変容積蓄蔵室内の前記無菌液体製品を密封止するステップと、をさらに含むことが好適である。
また、前記無菌液体製品を前記可変容積蓄蔵室内に無菌充填するステップの前に前記無菌液体製品を滅菌するステップをさらに含むことが好適である。
また、前記無菌液体製品はクリームかジェルのどちらか一方である場合に適している。また、前記無菌液体製品は保存料を含まない場合に適している。
本発明の効果の一つは、リキッド、クリーム、ジェル等の化粧品、美容薬類の物質を気密封止された無菌の状態で複数回分吐出器内に蓄蔵しておけること、しかも吐出器内の品を最後まで使い終えるまで製品寿命を通じて蓄蔵しておけることである。更に、本発明の好適な実施形態に係る吐出器によれば、リキッド、クリーム、ジェル等の物質を、片手で行える簡単な操作で所要分量だけ吐出させることができる。
本発明の一実施形態に係る吐出器の上方からの斜視図である。 図1に示した吐出器の側面図である。 図1に示した吐出器の底面図である。 図1に示した吐出器の頂面図である。 図1に示した吐出器の他方向からの側面図である。 図1に示した吐出器の更に他方向からの側面図である。 図1に示した吐出器の断面斜視図である。 図1に示した吐出器、特にその可変容積蓄蔵室が空の状態の断面図である。 図1に示した吐出器、特にその可変容積蓄蔵室を充填しつつある状態の断面図である。 図1に示した吐出器、特にその可変容積蓄蔵室を吐出対象物質で充填した状態の断面図である。 図1に示した吐出器の他方向からの断面図である。 図1に示した吐出器の更に他方向からの断面図である。 本発明の他の実施形態に係る吐出器の使用位置における断面図である。 図13に示した吐出器の充填位置における断面図である。 本発明の更に他の実施形態に係り摺動壁付可変容積蓄蔵室を有する吐出器を示す図である。
以下、本発明の実施形態のうち現時点で好ましいと認められるものについて、別紙図面を参照しながら詳細に説明する。以下の説明により、本発明には上述のもの以外にも用途や効果があることを、理解できるであろう。
図1〜図12に、本発明の一実施形態に係る吐出器10の全体像を示す。この吐出器10の筐体12内には、その内部が筐体12外に対し流体密封止されている吐出対象物質蓄蔵用の可変容積蓄蔵室14、ピストン18、蓄蔵室14と通流可能につながれた一方向弁20、蓄蔵室14からクリーム、ジェル等の物質を所定量受け取れるようピストン18と通流可能につながれ且つその物質を弁20から吐出できるよう弁20と通流可能につながれた圧縮室22等が、実装又は形成されている。更に、本吐出器10は、ピストン18及び弁20のうち一方又は双方をマニュアルで押下し相互変位させるとそれらの状態が第1位置・第2位置間で切り替わるようにする、という本発明の着想に従い構成されている。第1位置とは、図8中に宜しく示されているように、ピストン18の一部又は全体が圧縮室22外に出ており、従って蓄蔵室14から圧縮室22内へと物質が流れ得る位置・状態をいい、第2位置とは、図10中に破線1によって宜しく示されているように、ピストン18の一部又は全体が圧縮室22内に入っており、蓄蔵室14からやってくる物質を圧縮室22内にて開弁圧超まで加圧して、弁20ひいては吐出器10外へと吐出させる位置・状態をいう。
図示実施形態においては、ピストン18を固定し一方向弁20を可動としている。従って、弁20をマニュアル操作で押下し、ピストン18を基準として動かしその位置・状態を第1位置・第2位置間で切り替えることができる。但し、本件技術分野における習熟者(いわゆる当業者)であれば本願記載に基づき理解できるように、一方向弁を固定しピストンを可動としてもよいし、一方向弁及びピストン双方を互いに可動としてもよい。
一方向弁20と筐体12の間は、弁20を第2位置(図10中に破線1で示した位置)から第1位置(図8中に示した位置)へと常時付勢する付勢部材、ここでは弦巻バネ24によって、つながれている。
図8に示されているように、一方向弁20は、ピストン18が入ってくる圧縮室22及び軸方向に延びる弁座28が形成された弁体26や、弁座28上に座し軸方向に延びる可撓な弁覆い30を、備えている。弁座28・弁覆い30間には軸方向に延びる常閉の可開当接部32が形成されており、これによって弁座28・弁覆い30間が流体密封止されている。弁体26には、更に、ピストン18が第1位置にあるときそのピストン18を受け入れる第1ボア34(図10参照)、可変容積蓄蔵室14から発して圧縮室22内へと物質流が通り抜けられるよう第1ボア34・ピストン18間をつなぐ通路36(図8中の矢印参照)、圧縮室22・可開当接部32間を通流可能につなぐ出口孔38、第1ボア34・出口孔38間に形成されその内部が圧縮室22となっている第2ボア40、内向きに放射状テーパが付されており第1ボア34・第2ボア40間をつなぐ環状面42(図8参照)等も形成されている。
ピストン18の表面には、複数個の環状封止部乃至封止部材43が、軸方向に沿って相互間隔をおきつつ、組み込まれている。これらの封止部材43は、弁体26と摺動接触することによって、封止部材43・弁体26間を流体密封止する。図示実施形態における封止部材43はOリング又はこれに類する形態を採っているが、いわゆる当業者であれば本願記載から理解できるように、封止部乃至封止部材の形状、構成等は(既知のものも出願後に既知になるものも含め)様々な形状、構成等とすることができる。
図8に示されているように、第1位置即ち非動作時位置においては、封止部材43のうち上寄りにあるものと第1ボア34との間に放射方向に沿い間隙が生じるため、可変容積蓄蔵室14内にあるクリーム、ジェル等の物質がその間隙を通って圧縮室22内に流れ込む。このとき、下寄りにある封止部材43によってピストン18・弁体28間の流体密封止が保たれているので、ピストン18・弁体28間を通る下向きの流体流が発生することはない。他方、図10中に破線で示されているように、ピストン18の先端が圧縮室22内に入り込んでいるときには、上寄りの封止部材43が弁体26の第2ボア40と接触するため封止部材43・弁体26間が流体密封止される。従って、その状態から更に弁20を下向きに動かすと、圧縮室22内におけるクリーム、ジェル等の物質の圧力が高まる。圧縮室22の内圧が一方向弁20の開弁圧を上回ると、圧縮室22内にある物質例えばクリームやジェルは可開当接部32内を通って流れ弁20から吐出されることとなる。
看取できるように、軸方向に延びている弁座28と、その上に座し軸方向に延びている可撓な弁覆い30との間には、常閉の可開当接部32が形成されており、この可開当接部32も軸方向に延びている。この可開当接部32によって、弁覆い30・弁座28間が流体密封止されている。また、弁20の出口孔38は、圧縮室22と可開当接部32の間を通流可能につないでいる。後にまた説明するように、弁覆い30は粘弾性を有しているので弁座28に対し可撓即ち可動であり、また可開当接部32を出口孔38と通流可能につなぐことができる。従って、圧縮室22内の物質を可開当接部32経由で吐出器10外に出すことができる。断面図(図8〜図10)中で弁覆い30を示す線と弁座28を示す線とが重なっていることから解るように、粘弾性のある弁覆い30は弁座28に締嵌されており、それによって流体密封止が簡便且つ好適に実現されている。
図示実施形態における弁座28の表面は幾つかの部分に分かれており、これらの部分には全体として一方向弁20の内側から外側へと放射方向外向きにテーパが付されている。即ち、図9及び図11に示されているように、弁座28は第1表面セグメント44、第2表面セグメント46、第3表面セグメント48及び第4表面セグメント50に区画されている。そのうち第1表面セグメント44には弁20の軸に対して鋭角(第1の鋭角)をなすよう外向き放射状テーパが付されており、その下手隣にある第2表面セグメント46は弁20の軸に対してほぼ平行であり、その下手隣にある第3表面セグメント48には弁20の軸に対して鋭角(第2の鋭角)をなすよう外向き放射状テーパが付されており、その隣にある第4表面セグメント50は弁20の軸に対してほぼ平行である。
こうしたテーパ付形状には、一方向弁20を複数の環状部分に輪切りにして考えたとき、その軸に沿い弁20の内側から外側に進むにつれて、各環状部分を開かせるのに必要なエネルギが小さくなっていく、という利点がある。そのため、弁20の下部を開かせる圧力だけで、弁覆い30の各環状部分を軸方向に沿って順繰りに開かせることができ、従って所定量の流体を軸方向沿いに通していくことができる。同時に、所定量の流体が通り抜けたらその環状部分をすぐに、従って弁覆い30の各環状部分を内側から順繰りに、閉じていくことができる。所定量吐出を行っている最中も、嬉しいことに、弁覆い30を構成する略環状のセグメントのうち何れかがほぼ必ず弁座28に接触している。そのため、弁20全体として流体密封止を保つことができるので、病原菌、細菌等の不要物質が弁20を介し可変容積蓄蔵室14内に侵入することを防ぐことができる。また、望みとあらば、弁覆いの断面形状をテーパ付(厚みが傾斜的に変わる)断面とすることもできる。そうすれば、一方向弁の内側から外側に進むにつれ開弁所要エネルギが漸減するという効果が更に強化される。また、弁覆いの断面にテーパを付してしまえば、弁座にテーパを付す必要はなくなる。弁座や弁覆いの輪郭形状は、図示していないその他の形状とすることもできる。
看取できるように、図示実施形態における第1の鋭角と第2の鋭角は互いにほぼ等しい角度である。これらは何れも、15°〜45°の範囲内とするのが望ましい。図中においては何れの鋭角も約30°としてある。但し、いわゆる当業者であれば本願記載に基づき認め得るように、ここで示した角度の値は例に過ぎず、所望乃至所要に応じて変えることができる。
また、弁覆い30は、第1部分52、第2部分54及び可動部分56を備え可撓性を有する部材である。第1部分52は可開当接部32を形成している部分の一端で弁体26につながれており、第2部分54は可開当接部32を挟み第1部分52と逆の端で筐体12につながれている。第2部分54から可開当接部32にかけての部分を可動部分56としてあるので、筐体12に対し一方向弁20及び弁覆い30を第1位置・第2位置間で動かすことができる。弁覆い30の第1部分52及び第2部分54にはそれぞれ肉厚の環状突起が形成されており、前者は弁体26に対応形成された環状溝内に、後者は筐体12に対応形成された環状溝内に、それぞれ嵌め込まれている。従って、これらによって、弁覆い30の各端がそれぞれ弁体26又は筐体12に固定保持されることとなる。
弁覆い30の第1部分52の周縁には、当該第1部分52を取り巻くように環状の案内部58が配置されている。案内部58は弾性を有する弁覆い30に締嵌されているので、案内部58と弁覆い30の相対的位置関係は変わらない。ピストン18及び一方向弁20は筐体12のボア60内に入っており、また案内部58にはボア60の内面に接するように放射方向に延びたフランジ62が形成されているので、案内部58又はそのフランジ62によりボア60内での弁20の動きが案内される。更に、このフランジ62は弦巻バネ24の一端に接しているので、弁20は、フランジ62を介し弦巻バネ24により常時、第2位置から第1位置に向かい付勢される。
後に更に説明する通り、弁体26はピストン18を基準としてマニュアル押下可能であり、押下するとその状態が第1位置・第2位置間で変化する。弁体26の状態を変化させる操作によって、随時、可変容積蓄蔵室14内に蓄蔵されている物質を当該蓄蔵室14から所定量ずつ吐出させることができる。また、弁体26はマニュアル操作時接触面64を有している。一方向弁20の露出部上にあるこの面64に触れこの面64を押下することにより、吐出器10を作動させることができる。可開当接部32は面64の周縁部まで延びているので、可開当接部32から所定量ずつ吐出される物質はこの面64上に放たれる。従って、ユーザは、面64上から容易に、その物質を刮ぎ取ることができる。また、図面から看取できるように、弁体26の面64から可動部分56を経て筐体12に至る部分は、滑らかな凹面となっている。これは、面64上に所定量ずつ吐出される物質を刮ぎ取るのに、都合がよい。また、触り心地をよくするため、面64は、好ましくもエラストマ素材等の弾性素材によって形成されている。但し、これ以外の素材の中にも、好適に使用できる素材は幾つかある。更に、面64上に1回当たりに吐出される物質の量即ち上述の“所定量”は、圧縮室22の容積にほぼ等しくなる。従って、圧縮室22の容積の設定によって、吐出量を随意且つ精密に設定することができる。
図示実施形態における筐体12及び弁体26はやや硬質のプラスチック素材により形成するとよい。これに使用できるプラスチック素材としては、例えばTopaz(商標)、Surlyn(商標)、Zeonex(商標)等の名称で販売されているものがある。また、ピストン18も同じ素材から形成するとよい。もし、Oリング又はそれに類する封止部材無しでピストン18・圧縮室22間締嵌を形成したいなら、ピストン18(少なくともその先端)を弁体26より軟質の硬質プラスチック素材から形成するとよい。これに使用できるプラスチック素材としては、様々な商品名で販売されているポリプロピレンや、Alathon(商標)等の名称で販売されているプラスチック素材がある。
いわゆる当業者であれば本願記載に基づき認識できるように、以上図示した形状及び説明した組成素材は単なる例に過ぎない。即ち、これら以外の形状、組成素材等も採用可能であり、また採用できる形状、組成素材等は多数ある。例えば、望みとあらば、弾性素材によってピストン先端部分を形成し、それをピストンアセンブリの先端に取り付けるという形態で、ピストン18を構成してもかまわない。但し、図6に示したようにピストン18を比較的硬質のプラスチックで一体形成した方が、別体弾性部品等を用いる必要がないので総コストを低減でき、しかも圧縮ゾーンの封止信頼性に吐出器毎のばらつきが生じにくい設計となる等、幾つかの点で有利である。
図8〜図10に示されているように、出口孔38は、弁体26及びピストン18の軸に対し鋭角をなす方向に延びて弁座28を貫通しており、その出口は第1表面セグメント44上に開いている。このように、図示実施形態では斜めに延びる単独の孔を形成し、その孔を出口孔38として用いて所定量ずつの送給を行えるようにしているが、望みなら、更なる出口孔を追加してもよいし、出口孔38の位置を図示の位置とは違う位置にしてもよい。例えば、図示されている出口孔38から見て軸を挟んで斜向かいにもう一つ、同じ大きさ又は違う大きさの出口孔を設けてもよいし、弁座28上における出口孔38の位置を図示の位置とは逆の位置にしてもよい。また、弁覆い30はエラストマ素材から形成するのが望ましい。使用できる素材としては、例えばKraton(商標)なる名称で販売されているポリマ素材や硫化ラバー等のポリマ素材がある。但し、いわゆる当業者であれば本願記載に基づき認識できるように、これらの素材は単なる例に過ぎない。即ち、既知の他種素材や出願後に既知になる他種素材の中にも、弁覆い30の機能を達成でき同様に使用できる素材は数多くある。
図8〜図10に示されているように、可変容積蓄蔵室14は、軸方向に延びるよう筐体12内に形成された室64の中に、可撓な嚢66を実装することによって、実現されている。また、嚢66の縁に設けられている突出部は筐体12に設けられた対応する溝内に嵌め込まれており、これによって流体密封止部16が形成されている。更に、蓄蔵室14の容積が可変であるのは嚢66が可撓であるためであり、これらの図中にあるように室64内における嚢66の軸方向沿いの撓み方によって蓄蔵室14の容積が違う。例えば、蓄蔵室14内に吐出対象物質を充填する際にはそれを受け入れられるように嚢66が撓んで蓄蔵室14の容積が増し、またその物質を吐出する際にはその分だけ嚢66が撓んでほぼ吐出体積(“所定量”)と等量だけ蓄蔵室14の容積が減る。更に、筐体12の下部壁には充填口68が、ピストン18には流路70が、それぞれ形成されている。流路70は、可変容積蓄蔵室14と通路36更には圧縮室22との間を、通流可能につないでいる。
吐出器10を充填する際には、充填口68内に図示しないプローブを滑り込ませた上で、リキッド、クリーム、ジェル等の形態を採る流体例えば化粧品、美容薬等の物質を、そのプローブから流路70へまた可変容積蓄蔵室14内へと流し込む。蓄蔵室14内が流体により満たされるにつれ、図9中に矢印で示すように筐体12の室64内にある嚢66が上方(軸方向)に向け相応に撓んで蓄蔵室14の容積が増すので、流れ込んでくる流体をその蓄蔵室14内に受け入れることができる。蓄蔵室14が一杯になったらプローブを充填口68から外し、充填口68をプラグ72(図10)によって封止する。これにより、吐出器10内の流体は気密封止される。
嚢66は弾性素材から形成するのが望ましい。これに使用できる素材としては、Kraton(商標)、Santoprene(商標)等の名称で販売されているポリマ素材、例えばSantoprene 8211−35や、硫化ラバー等、各種のポリマ素材がある。但し、いわゆる当業者であれば本願記載に基づき認識できるように、これらの素材は一例に過ぎない。即ち、既知の他種素材や出願後に既知となる他種素材の中にも、嚢や弁部材の機能を同様に実現できる使用可能な素材は数多くある。
図8に示されているように、吐出器10が空のとき嚢66は下方に降りており、筐体12内に形成された室64の下部壁に全面的に接触している。従って、このとき、可変容積蓄蔵室14の容積は実質的に0となっている。望みなら、蓄蔵室14内にある流体その他の物質に正の圧力勾配が発生するように、嚢66を形成することもできる。
また、図示実施形態では、可変容積蓄蔵室14内に物質を充填しその物質を蓄蔵室14内に気密封止された実質的に無気の状態で保持させる手段として、充填口68及びプラグ72を使用している。望みなら、こうした簡素な部材に代わり、吐出器の充填孔内にもう一つ一方向弁を実装し(図示せず)、この2個目の一方向弁を充填弁として用いて蓄蔵室14内に物質を送り込むようにしてもよい。この充填弁は、例えば、軸方向に延びる弁座と、弁座上に座し弁座に対して可動即ち可撓で軸方向に延びる弁覆いと、弁覆い・弁座間に形成され蓄蔵室14と通流可能で弁覆い・弁座間を流体密封止する軸方向に延びた常閉の可開当接部と、を有し、この可開当接部を介した通流によって蓄蔵室14内に充填対象物質を送り込める構成とするとよい。こうした構成の充填弁を使用する場合も、上記とほぼ同様、充填用プローブを充填弁につなぎその充填弁を介して物質を送り込む操作で、蓄蔵室14内に物質を充填することができる。また、この充填弁の弁覆いは常閉であるので、吐出器10内の気密封止を保つことができる。即ち、充填に先立って空の吐出器をガンマ線、電子ビーム等の輻射にさらして滅菌し、封止・滅菌した空の吐出器を無菌充填マシン等の設備、即ち滅菌された吐出器10の内部が汚染される危険のない設備に持ち込んで、充填を行えばよい。
また、筐体12は上部にある第1の筐体部品74及び下部にある第2の筐体部品76から構成されている。筐体部品76は、筐体部品74・筐体部品76間が流体密封止されるよう、筐体部品74にしっかりと固定されている。これら筐体部品74・筐体部品76間を流体密封止するため、両者の間にはOリング又はこれに類する封止部材たる周縁封止部材78が押し込まれている。これもまた図8〜図10に示されているように、嚢66の流体密封止部16も、可変容積蓄蔵室14と外部雰囲気の間が流体密封止されるよう、筐体部品74・筐体部品76間に押し込まれている。
筐体12は、更に、弁覆い30の第2部分54の周りまで延びた環状の締結部材80を有している。この締結部材80により、弁覆い30が筐体12にしっかり固定されており、また弁覆い30・筐体12間が流体密封止されている。締結部材80の外周には窪みがあり、また筐体12の表面のうちこれに面する部分には丸い出っ張りがある。この出っ張りは向かい側の窪み(締結部材80の外周の窪み)に嵌り込むので、締結部材80は筐体12にしっかりと固定される。図示されているように、締結部材80の外面、弁体26特にそのマニュアル操作時接触面64、並びにその周りにある上部筐体部品74の表面が一続きになっているので、一方向弁20から吐出される所定量の物質は全体として概ね滑らかな凹面に溜まる。これは、ユーザがその面から物質を受け取るのに好都合である。
また、下部筐体部品76には下部壁84がしっかりと固定されている。この壁84には、筐体部品76・壁84間を流体密封止する環状の封止部材86例えばOリングが組み込まれている。看取できるように、前述の充填口68は壁84に形成されており、可変容積蓄蔵室14からピストン18内へと延びる前述の流路70を形成する上で、壁84は筐体部品76と共に一役買っている。更に、筐体部品76内には、その外表面に沿うようにして、軸方向及び放射方向に延びる室86が形成されている。本発明を実施するに当たっては、筐体部品76を(半)透明とし且つその内部にラベル等の部材を入れられるよう室86を構成するとよい。室86内にラベル等を入れれば、そのラベル等によって、吐出器10内に入っている物質の種類を示す情報等、価値ある情報を提示することができる。
吐出器10を使用する際ユーザが行うべきマニュアル操作は、一方向弁20のマニュアル操作時接触面64を押下する操作であり、この操作を行うと弁20が作動する。即ち、図8〜図10中の第1位置から図10中に破線1で示される第2位置へと変位し、この変位によって圧縮室22内のクリーム、ジェルその他の流体が加圧される。その結果、圧縮室22内の圧力が開弁圧に達すると、圧縮室22の容積にほぼ等しい所定量の物質が出口孔38及び可開当接部32を経て吐出器12外に吐出される。当該所定量の物質が出ていく先は弁20の外面上にある窪んだ面である。ユーザは、自分の指を何本か使い、この面からその物質を刮ぎ取ることができる。ユーザが弁20の面64から身を離すと、バネ24の作用によって弁20が第2位置(図10中の破線1参照)から第1位置(図8参照)へと駆動され、弁体26がピストン18から離れる方向に動く。封止されている蓄蔵室14及び圧縮室22やその間をつなぐ流路は好ましくも(実質的に)無気状態であるので、こうした弁体26の動きによって、次回分の所定量のクリーム、ジェルその他の物質は蓄蔵室14や流路70から圧縮室22内へと吸引導入され、それにより圧縮室22が満たされる。また、これとほぼ同時に、筐体12内に形成された室64の内部では嚢66が下方に撓み、圧縮室22内に送り込まれた次回分の物質の量とほぼ等しい分量だけ、蓄蔵室14の容積を減らす。こうして、吐出器10は、次回分の物質を送り出す準備が整った状態となる。
いわゆる当業者であれば本願記載に基づき認識できるように、バネ24は様々な形状、構造、素材により形成できる。また、使用できる形状、構造、素材等は数多くある。それらは、本願に記載したバネ機能を実現できる限り、既知のものでも出願後に既知となるものでもよい。例えば、ドーム状に形成されたエラストマ等の弾性素材からなるバネをバネ24として用いてもよい。その位置は、例えば図示のバネ24と同じ場所、即ち弁体26の下部と筐体12の間とする。或いは、弁覆い30の可動部分56において当該弁覆い30と一体になるようエラストマにより形成したバネを、バネ24として用いることもできる。このように、ピストン18及び弁20のうち一方又は双方を基準として相互に付勢する上述のバネ24は、既知のものも出願後に既知になるものも含め様々な形態とすることができ、また金属、プラスチック等様々な素材によって形成することができる。また、バネ24を構成する素材や形状を適宜選択することにより、そのバネ24の強さを調整することができる。更に、上述したドーム形状のバネ24には、その形状がドーム状であるため弁20に対し横方向即ち放射方向の力及び軸方向の力が作用する結果、完全に押し込んだ位置から非使用時位置まで弁20を駆動する力の強さを、吐出器10の全寿命及び全使用期間を通じ、十分な強さに好適に保つことができる、という利点がある。また、上述したエラストマ質のバネ24には、弁覆い30と一体に形成できるのでその分は所要部品点数が少なくなる、という利点もある。
現時点で本発明の好適な実施形態と認められる構成の利点の一つは、所定量の物質を吐出し終えると一方向弁20が図8に示す非使用時位置に復帰し、圧縮室22内の圧力と可変容積蓄蔵室14内の圧力とがほぼ等化されるため、弁20内にクリーム、ジェルその他の物質が流れ続けることがないことである。即ち、吐出用の弁20を介しクリーム、ジェルその他の物質が余計に漏れ出すことがない。また、本実施形態に係る吐出器10の利点としては、更に、クリーム、ジェルその他の物質が、吐出器10の全寿命及び全使用期間を通して気密封止を保ちながらひとまとめに蓄蔵室14内に蓄蔵される、という利点もある。本実施形態に係る吐出器10の利点としては、更に、蓄蔵室14を(実質的に)無気状態に保たれており、また病原菌、細菌その他の不要物質の吐出器10内への侵入が弁20により実質的に妨げられているため、吐出器10内に製品としてひとまとまりに収容されているクリーム、ジェルその他の物質の汚染を防止できる、という利点もある。従って、本実施形態に係る吐出器10は、望みとあらば、無菌の物質や保存料抜きの物質を複数回分蓄蔵しておき随時吐出させる用途にも、使用することができる。
図13及び図14に、本発明の他の実施形態に係る吐出器100の全体像を示す。この吐出器100は図11〜図12を参照して説明した吐出器10と類似した構成であるため、その構成要素のうち吐出器10のそれと対応するものには、吐出器10における参照符号の先頭に「1」を付け加えた参照符号を付してある。また、図13に示されているのは操作時及び待機時における、図14に示されているのは充填時及び吐出時における、吐出器100の状態である。図1〜図12を参照して説明した吐出器10に対する吐出器100の相違点は、第1に、そのマニュアル操作時接触面164が一方向弁120の内側ではなく一方向弁120の周りを取り囲むように配置されている点である。このような構成とすることにより、吐出器100の頂部上に広い可動部分156が形成されるため、図1〜図12を参照して前述した実施形態に比べ一方向弁120の操作が容易である。これは、物質を吐出させる上で都合がよい。
吐出器10に対する吐出器100の相違点は、第2に、嚢166を保持している可変容積蓄蔵室114が、蓄蔵室14のような非環状ではなく環状である点である。
吐出器10に対する吐出器100の相違点は、第3に、圧縮室122に物質を導く通路が、2個のボア(34及び40)ではなく直径の異なる3個のボア134、136及び140を、環状面141及び142でつないだ構成を有している点である。注記すべきことに更にボアを増やすことも可能である。ボアを増やせば、可変容積蓄蔵室114から物質をよりむらなく吐出させることができる。
吐出器10に対する吐出器100の相違点は、第4に、軸方向に延びる可開当接部132が、吐出器10と異なりテーパ付表面セグメント(44、46及び48)から構成されてはいない点である。
吐出器10に対する吐出器100の相違点は、第5に、その充填システムが、可変容積蓄蔵室114内に物質を入れる可撓環状充填用一方向弁171を備える点である。その充填システムを使用する際は、まず充填口168内に図示しない充填管を入れ、この充填管から充填路上流部分170を経て弁171内へと物質を送り込む。弁171内に物質を送り込むと正の圧力が発生し弁171に加わるので弁171が開き、充填路下流部分173内に物質が入り、蓄蔵室114内にある可撓な嚢166の近辺が順にこの物質により満たされていく。充填プロセスを実施している間、嚢166は蓄蔵室114内に入ってくる物質に押されて上向きに撓んでいき、嚢166が撓むにつれて蓄蔵室14内の空気が圧縮されていくが、嚢166が蓄蔵室114の内面上に重なってしまうことはなく、蓄蔵室114内ではむしろ物質の上方に何個かのエアポケットが発生する。このエアポケットは、弁120を操作して物質を吐出させる際に役立つ。図示しない充填管に物質を通して発生させた正の圧力が低下すると弁171は閉じるため、蓄蔵室114から充填口168内へと物質が逆流することはない。複数個設けられている環状の封止部材135及び143は、蓄蔵室114から物質が流れ出すことや、圧縮室122から弁120のボア134、136及び140を介して下向きに物質が流れ出すことを、防いでいる。
なお、この充填用の一方向弁171は、例えば、本願出願人が特許を受ける権利を保有している係属中の「吐出器並びに吐出器充填装置及び方法」(Dispenser and Apparatus and Method for Filling a Dispenser)と題する2004年5月12日付米国特許出願第10/843902号に記載の充填弁の何れかと同一の又は類似した構成とすることができ、また吐出器充填装置及び方法は、同出願に記載の装置及び方法の何れかと同一の又は類似した構成とすることができる。なお、当該出願の内容はこの明示的参照を以て本願の一部として繰り入れることとする。
図15に、本発明の更に他の実施形態に係る吐出器200の全体像を示す。この吐出器200は図1〜図14を参照して説明した吐出器10及び100と類似した構成であるので、それらの構成部材に対応する構成部材には、先頭に「2」を付け加えた参照符号を付してある。図15に示す可変容積蓄蔵室214は、筐体212の室264内(又はプランジャを入れられる他種形態の室内)に摺動壁290即ちプランジャを入れ、このプランジャ290によって室264を筐体212から実質的に流体密封止した構成を有している。この摺動壁290は可撓な嚢の代わりに導入された部材であり、嚢と同様の機序で作動する。また、この摺動壁290は、蓄蔵室114から所定量の物質が吐出されたときに軸方向に沿い動くよう(図の例では下方向に動くよう)、構成されている。この動きによって、蓄蔵室114の容積は、およそ吐出量相当分だけ減らされる。
吐出器210を使用するときにユーザが行うべきマニュアル操作は、一方向弁220のマニュアル操作時接触面264を押下することである。そうすると図示の如く弁220が下方に動き、その動きによって圧縮室222内のクリーム、ジェルその他の流体が加圧される。圧縮室222内の圧力が弁220の開弁圧に達すると、圧縮室222の容積に実質的に等しい所定量の物質が、出口孔238及び可開当接部232を介して吐出器200外に吐出される。この所定量の物質は弁220の外面上にある湾曲面へと出ていく。ユーザは、何本かの指を使ってこの面からその物質を刮ぎ取ることができる。
ユーザが一方向弁220のマニュアル操作時接触面264から身を離すと、本実施形態ではドーム状バネとして構成されているバネ224に押され、弁220が上向きに駆動される。これにより弁体226がピストン218から遠ざかる方向に動くと、可変容積蓄蔵室214や流路270から次回分の所定量のクリーム、ジェルその他の物質が吸引され、吸引された物質は圧縮室222内に入りこれを満たしていく。これと実質的に同時に、摺動壁290は、筐体212の室264内で下向きに変位する。この変位によって、蓄蔵室214の容積が、圧縮室222に送られた次回分の物質の量にほぼ等しい量だけ、減ることとなる。この段階で、吐出器200の次回使用準備が整う。
摺動壁290は、例えば、やや弾性の高いプラスチック素材から形成するとよい。使用できるプラスチック素材としてはSantoprene(商標)等の名称で販売されているプラスチック素材がある。その例としてはそのショア硬度が35のSantoprene 8211−35や、そのショア硬度が55のSantoprene 8211−55がある。また、先にも示したように、弁覆い及びドーム状のバネを使う場合は、それらは例えばやや弾性の高いプラスチック素材にて形成するとよい。これに使用できる素材としては、Santoprene(商標)なる名称で販売されているプラスチック、例えばそのショア硬度が35のSantoprene 8211−35がある。また、いわゆる当業者であれば本願記載に基づき認識できることであるが、ここで掲げた素材は一例に過ぎない。即ち、その用途に相応しい又は必要とされる素材を選択すればよい。例えば、低吸収性が求められる用途では、摺動壁、ピストン、筐体、弁体等の一部又は全部を、比較的吸収性の低い素材から形成するとよい。これに使用できる素材としてはやや硬質のプラスチック、例えばTopas(商標)なる名称で販売されている何種類かのプラスチックがある。
本願は、何れも本願出願人にその特許を受ける権利が譲受されている係属中の「封止室及び一方向弁を有し物質を所定量ずつ供給できる吐出器」(Dispenser With Sealed Chamber And One−Way Valve for Providing Metered Amounts Of Substances)と題する2002年10月16日付米国特許出願第10/272577号、「吐出器並びに吐出器充填装置及び方法」(Dispenser and Apparatus and Method for Filling a Dispenser)と題する2004年5月12日付米国特許出願第10/843902号、「一方向弁を有し物質を所定量ずつ蓄蔵及び吐出できるピストン型吐出器」(Piston−Type Dispenser With One−Way Valve for Storing And Dispensing Metered Amounts Of Substances)と題する2004年7月16日付米国特許出願第10/893686号、並びに「吐出容器」(Dispensing Container)と題する2004年9月27日付米国意匠特許出願第29/214038号にて開示された構成と類似した又は関連のある構成を開示している。なお、これら係属中の米国出願の内容については、この明示的参照を以て本願に繰り込むこととする。
いわゆる当業者であれば本願記載に基づき認識できるように、上述したものもそうでないものも含め、本発明の実施形態には、別紙特許請求の範囲により画定される本発明の技術的範囲から逸脱することなく、多様な変形乃至改良を施すことができる。例えば、吐出器構成部品を形成するための素材は、その部品の機能を実現できる限り、既知のものも出願後に既知になるものも含め、多数の素材の中から選ぶことができる。同様に、吐出器構成部品が採り得る形状や構造は多様である。更に、吐出器から吐出できる流体乃至物質の種類や用途は多様である。例としては、化粧品、スキンケア剤、美容薬、医薬品、薬局薬等を掲げ得る。また、本発明に係る吐出器を充填するのに使用する充填機も、吐出器を充填できる限り、既知のものも出願後に既知になるものも含め、多様な構成を採ることができる。例えば、充填機は吐出器滅菌機構、吐出器移送機構、吐出器減圧・真空化機構、吐出器充填機構等といった様々な機構から構成でき、またそれらの機構は様々な構成を採り得る。更に、充填手段として弁を設ける場合にその弁が採り得る構成は多様であるし、またその弁を設けられる場所も多様である。例えば、筐体の壁を貫くように充填用の弁を設ける等して当該弁を蓄蔵室に通流可能につなぎ、蓄蔵室に対し減圧、充填又はその双方を実施できるようにしてもよい。或いは、吐出器内を減圧するための弁を1個と、吐出器の蓄蔵室を充填するための弁を1個、吐出器に設けてもよい。更に、ピストン、吐出用の弁又はその双方の構成を本願記載の構成とは違うものとしてもよい。このように、現時点で好適と認められる実施形態として詳細に説明したものは、専ら、本発明の構成を解りやすくく例示するためのものであり、限定的意味合いを含むものではない。

Claims (19)

  1. 筐体と、
    前記筐体内に配置された可変容積蓄蔵室であって、前記可変容積蓄蔵室と前記筐体外の間に実質的な流体密封止を形成し吐出対象物質を蓄蔵する可変容積蓄蔵室と、
    前記可変容積蓄蔵室と流通可能に接続された圧縮室と、
    前記筐体に設けられ、吐出器を動作させるように接触及び押下可能であるマニュアル操作時接触面であって、第1位置及び第2位置の間でマニュアル押下可能であり、前記位置の一方から前記位置の他方に向けて付勢されたマニュアル操作時接触面と、
    前記可変容積蓄蔵室と通流可能に接続された圧縮室と、
    前記筐体上に実装され、前記可変容積蓄蔵室と通流可能に接続された一方向弁であって、前記一方向弁は弾性の弁覆い、弁座と、を備え、前記弁覆いと前記弁座とは通常は閉じられた出口を形成する締嵌を形成し、前記出口は吐出対象物質の通流を妨げる流体密封止を形成し吐出対象物質が開弁圧を上回ると物質をバルブに通流させる一方向弁と、
    を備え、
    (i)マニュアル操作時接触面が第1方向を一方の位置から他方の位置へ移動する間、前記可変容積蓄蔵室から前記圧縮室内へと吐出対象物質が流れるよう前記可変容積蓄蔵室は前記圧縮室と通流可能に繋いだ状態であって、(ii)マニュアル操作時接触面が前記第1方向と逆の第2方向へ移動する間、前記圧縮室は前記可変容積蓄蔵室と通流可能に繋いでいない状態であって、前記圧縮室内の吐出対象物質が前記一方向弁の開弁圧超まで加圧され、通常は閉じられている前記一方向弁及び前記吐出器から吐出されるよう構成された吐出器。
  2. 請求項1記載の吐出器であって、更に、
    前記マニュアル操作時接触面を前記方向に前記一方の位置から前記他方の位置へと付勢する付勢部材をさらに備え、前記付勢部材が、弦巻バネ、弾性エストラマ質バネまたはその双方を含む吐出器。
  3. 請求項2記載の吐出器であって、前記付勢部材が、概略ドーム状の弾性エラストマ質バネである吐出器。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項記載の吐出器であって、前記出口内における物質流の圧力が前記一方向弁の開弁圧を上回ると前記弁覆いの状態が前記通常の閉じられている状態から開状態に移行し、開状態では前記弁覆いが吐出対象物質を捉えて撓み前記弁座を押しのけながら進んで前記吐出器を通じて当該吐出対象物質が外部へと出ていく吐出器。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項記載の吐出器であって、更に、(i)前記筐体内に実装された可撓な嚢及び(ii)前記筐体内に実装された摺動壁のうち一方を備え、前記可変容積蓄蔵室が(i)の場合前記嚢・前記筐体間に、また(ii)の場合前記摺動壁・前記筐体間に形成される吐出器。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項記載の吐出器であって、前記可変容積蓄蔵室が実質的に無気状態である吐出器。
  7. 請求項1乃至6の何れか一項記載の吐出器であって、更に、前記筐体内に収容され前記筐体との間に実質的に流体密封止を形成するプランジャを備え、前記プランジャは前記可変容積蓄蔵室からある量が吐出されたとき軸方向に動き吐出体積とほぼ等量だけ前記可変容積蓄蔵室の容積を減らす吐出器。
  8. 請求項1乃至7の何れか一項記載の吐出器であって、前記弁覆いと前記弁座との少なくとも一方がテーパが付された吐出器。
  9. 請求項1乃至8の何れか一項記載の吐出器であって、前記弁覆いは粘弾性である吐出器。
  10. 請求項1乃至9の何れか一項記載の吐出器であって、前記マニュアル操作時接触面は触り心地がよい弾性素材によって形成される吐出器。
  11. 請求項10記載の吐出器であって、前記マニュアル操作時接触面の前記弾性素材はエラストマである吐出器。
  12. 無菌液体製品を蓄蔵し吐出する方法であって、
    (i)吐出器の筐体内に収容される可変容積蓄蔵室内に無菌液体製品を気密封止状態に保持し、前記可変容積蓄蔵室と前記筐体外との間に実質的な流体密封止を形成するステップと、
    (ii)前記筐体に実装されたマニュアル操作可能な面をマニュアル操作で接触させ、第1位置から第2位置へと前記マニュアル操作時接触面を押下するステップと、
    (iii)前記マニュアル操作時接触面が前記第1位置から前記第2位置へと向かう方向に移動する間、前記吐出器の圧縮室内の無菌液体製品を開弁圧を超えるまで加圧し、続いて前記筐体上に実装された一方向弁の通常は閉じられた出口から前記吐出器外へ前記加圧された無菌液体製品を突出するステップであって、前記一方向弁は弾性の弁覆い、弁座部材とを備え、前記弁部材と前記弁座との間に締嵌と流体密封止とが形成されるステップと、
    (iv)付勢部材によって前記マニュアル操作時接触面を前記第2位置から前記第1位置へと向かう方向に移動させるステップと、
    (v)前記マニュアル操作時接触面が前記第2位置から前記第1位置へと向かう前記方向に移動する間に、無菌液体製品を前記可変容積蓄蔵室から前記圧縮室へと引き込むステップと、
    (vi)前記ステップ(ii)から(v)を繰り返すことによって、前記無菌流体製品の異なる部分を複数回、異なる時間に前記可変容積蓄蔵室から前記一方向弁を通して突出するステップと、を含み、
    前記ステップ(i)から(vi)の間、前記可変容積蓄蔵室内の前記無菌液体製品を無菌状態に保持すると共に周辺雰囲気に対して気密封止状態に保持する、
    方法。
  13. 請求項12記載の方法であって、ステップ(i)から(ii)の間、前記一方向弁および前記可変容積蓄蔵室への空気またはその他の汚染物質の侵入を実質的に防ぐステップをさらに含む方法。
  14. 請求項12または13記載の方法であって、ステップ(iii)の間、前記弁覆いの略環状である複数のセグメントを前記弁座と接触状態に保ち、前記一方向弁全体で前記流体密封止を保持し、病原菌、細菌、またはその他の不要物質の前記一方向弁および前記可変容積蓄蔵室への侵入を防ぐステップをさらに含む方法。
  15. 請求項12乃至14の何れか一項記載の方法であって、ステップ(i)から(vi)の間、前記可変容積蓄蔵室を実質的に無気状態に保持するステップをさらに含む方法。
  16. 請求項12乃至15の何れか一項記載の方法であって、
    前記無菌液体製品を前記可変容積蓄蔵室に無菌充填するステップと、
    前記可変容積蓄蔵室内の前記無菌液体製品を密封止するステップと、
    をさらに含む方法。
  17. 請求項16記載の方法であって、前記無菌液体製品を前記可変容積蓄蔵室内に無菌充填するステップの前に前記無菌液体製品を滅菌するステップをさらに含む方法。
  18. 請求項12乃至17の何れか一項記載の方法であって、前記無菌液体製品はクリームかジェルのどちらか一方である方法。
  19. 請求項12乃至18の何れか一項記載の方法であって、前記無菌液体製品は保存料を含まない方法。
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