JP5251910B2 - エンジン吸排気装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガソリンを燃料とする車両走行用のエンジンの排気ガスの一部を、吸気量の調整を行なうスロットルバルブの吸気上流側の吸気通路に戻すことのできる低圧EGR装置(LPL−EGR)を備えたエンジン吸排気装置に関する。
〔従来技術〕
エンジンの燃焼温度を下げる技術として、高圧EGR装置(HPL−EGR)が知られている。
この高圧EGR装置は、従来より「一般的にEGR装置」と呼ばれているものであり、排気ガスの一部をEGRガスとして、吸気通路におけるスロットルバルブの吸気下流側(例えば、インテークマニホールドにおける各吸気ブランチの吸気吸込口:高吸気負圧発生範囲)に戻すことで、吸気に不燃ガスであるEGRガスを混入させ、エンジン燃焼室の燃焼温度を抑えることでノッキングを抑制する技術である。
近年では、燃費向上のためにエンジンの圧縮比が上がってきており、ノッキングが発生し易くなっている。このため、従来に対し、より広い運転領域でEGRガスを吸気側へ戻す技術として、高圧EGR装置とは別に、低圧EGR装置を搭載する技術が提案されている。
低圧EGR装置は、排気ガスの一部をEGRガスとして、吸気通路におけるスロットルバルブの吸気上流側(例えば、ターボチャージャにおけるコンプレッサの吸気上流側:低吸気負圧発生範囲)に戻すことで、EGRガスをエンジンの吸気側へ戻す装置である。
この低圧EGR装置を用いることによって、高圧EGR装置では実現困難であった、例えばエンジン負荷の大きい運転領域でも、EGRガスを吸気に混入させることができ、ノッキングを抑制することが可能になった。
〔従来技術の問題点〕
ガソリンエンジンでは、減速時(具体的には、燃料カットから燃焼噴射が開始される運転時)において燃焼室の吸気にEGRガスが混入されると、燃焼が不安定となり、失火が発生する。このため、減速時には素早くEGRガスがエンジンに戻されるのを止めて、燃焼室に「EGRガスが含まれない空気」を素早く供給する必要がある。
高圧EGR装置は、エンジンまでの吸気通路長の短い吸気ブランチの吸気上流側にEGRガスを戻すものであるため、吸気ブランチへ戻されたEGRガスは減速開始初期の短期間にエンジンを介して排気側へ排出される。このため、高圧EGR装置による減速時における失火の影響はない。
しかし、低圧EGR装置は、EGRガスをスロットルバルブの吸気上流側(例えば、ターボチャージャにおけるコンプレッサの吸気上流側)へ戻すものであるため、低圧EGR装置のEGRガスの循環を止めても、エンジンの気筒内に吸い込まれる吸気を「EGRガスが含まれない空気」にするには時間がかかる。
このため、減速時に低圧EGR装置がEGRガスの循環を止めても、低圧EGR装置によるEGRガスの影響によってエンジンにおいて失火する懸念がある。
なお、従来の技術として、インタークーラにおける冷却コア部をバイパスさせる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このように、インタークーラの冷却コア部をバイパスさせることで、「低圧EGR装置によるEGRガスが流れる吸気通路の容積」を縮小できる。しかし、インタークーラ内で通路の切り替えを行なっても、減速時における失火対策として不十分であった。また、特許文献1の技術は、インタークーラを搭載しない車両には適用することができなかった。
特開2004−28105号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、低圧EGR装置を搭載するエンジン吸排気装置であっても、減速時に素早く燃焼室に「EGRガスが含まれない空気」を供給して減速時における失火を防ぐことにある。
〔請求項1の手段〕
請求項1の手段のエンジン吸排気装置は、次の手段を採用している。
〇インテークマニホールドは、吸気が分岐される分岐部よりも吸気上流側のインマニ上流通路と、このインマニ上流通路の吸気下流側に設けられて流路断面積が拡大してなるサージタンクと、このサージタンクから分岐してなる複数の吸気ブランチとを備える。
〇また、インテークマニホールドは、「インマニ上流通路、サージタンク、吸気ブランチからなるメイン吸気通路」とは別に、「インマニ上流通路の吸気上流側から、各吸気ブランチの吸気下流側へ吸気を導くサブ吸気通路」を備える。
〇サブ吸気通路は、インマニ上流通路をバイパスするサブインマニ上流通路と、このサブインマニ上流通路から分岐して各吸気ブランチをバイパスする複数のサブ吸気ブランチとを備える。
〇メイン吸気通路には、このメイン吸気通路を開閉可能な開閉バルブが設けられる。
〇開閉バルブの開閉制御を行なう制御装置は、車両の運転状態が減速時で、低圧EGR調整弁が低圧EGR流路を閉じる際に、開閉バルブによってメイン吸気通路を閉じる。
請求項1の手段のエンジン吸排気装置は、上記の構成を採用することにより、車両の減速時に、低圧EGR装置によるEGRガスの循環が止められると、開閉バルブによってインテークマニホールドのメイン吸気通路(インマニ上流通路+サージタンク+吸気ブランチ)が閉じられる。その結果、サブ吸気通路(サブインマニ上流通路+サブ吸気ブランチ)のみを介して吸気がエンジンに吸引される。
このように、減速時にはサブ吸気通路のみを通って吸気がエンジンに吸い込まれるため、インテークマニホールドにおける吸気が流れる通路の容積を大幅に縮小することができる。これにより、エンジンに吸い込まれる吸気を、「EGRガスの混ざった空気」から「EGRガスが含まれない空気」へ短時間で切り替えることができ、減速時の失火を防ぐことができる。
〔請求項2の手段〕
請求項2の手段のエンジン吸排気装置は、開閉バルブをインマニ上流通路に設けるものである。
このように、開閉バルブをインマニ上流通路に設けることで、開閉バルブの数を少なくでき、コストを抑えることができる。
〔請求項3の手段〕
請求項3の手段のエンジン吸排気装置は、開閉バルブを複数の吸気ブランチのそれぞれに設けるものである。
このように、開閉バルブを各吸気ブランチに設けることにより、開閉バルブがメイン吸気通路の吸気下流側を塞ぐ。このため、エンジンの吸引力により、メイン吸気通路内のEGRガスがエンジンに吸われる不具合がない。これにより、減速時に切り替えられる吸気を、より効果的に「EGRガスが含まれない空気」にすることができる。
〔請求項4の手段〕
請求項4の手段のエンジン吸排気装置は、開閉バルブがエンジンの気筒内に渦流(タンブル流、スワール流)を生じさせる渦流コントロールバルブ(TCV等)を兼用するものである。
このように、開閉バルブを渦流コントロールバルブと兼用させることで、渦流コントロールバルブを有する吸気装置であれば、開閉バルブを別途追加することなく本発明を適用することができる。
即ち、渦流コントロールバルブを有する吸気装置であれば、部品点数の増加を抑えて本発明を適用することができる。
〔請求項5の手段〕
請求項5の手段のエンジン吸排気装置は、インマニ上流通路に開閉バルブを設けるとともに、複数の吸気ブランチのそれぞれに開閉バルブを設けるものである。
このように、インマニ上流通路に設けた開閉バルブと、各吸気ブランチに設けた開閉バルブとにより、メイン吸気通路の吸気上流側と吸気下流側の両方を塞ぐことができ、メイン吸気通路内のEGRガスを、吸気上下流の開閉バルブによって封じ込めることができる。
これにより、メイン吸気通路内のEGRガスがエンジンに吸われる不具合がない。このため、減速時に切り替えられる吸気を、より効果的に「EGRガスが含まれない空気」にすることができる。
〔請求項6の手段〕
請求項6の手段のエンジン吸排気装置は、サージタンクの内部に、エンジンに吸い込まれる吸気を冷却するインタークーラを配置するものである。
これにより、開閉バルブが閉じられることによって、インテークマニホールド内における吸気通路の容積の縮小と同時に、インタークーラもバイパスされる。
その結果、EGRガスが流れる吸気通路の容積を大幅に縮小することができ、エンジンに吸い込まれる吸気を、「EGRガスの混ざった空気」から「EGRガスが含まれない空気」へ短時間で切り替えることができ、減速時の失火をより確実に防ぐことができる。
エンジン吸排気装置の概略説明図である(実施例1)。 (a)インテークマニホールドの概略図、(b)インマニ上流通路を吸気上流側から見た説明図、(c)各吸気ブランチを吸気下流側から見た説明図、(d)インマニ上流通路に設けられた開閉バルブを吸気の流れ方向から見た説明図、(e)開閉バルブが閉じられた状態を示す説明図、(f)開閉バルブが開かれた状態を示す説明図である(実施例1)。 (a)インテークマニホールドの概略図、(b)インマニ上流通路を吸気上流側から見た説明図、(c)各吸気ブランチを吸気下流側から見た説明図、(d)吸気ブランチに設けられた開閉バルブを吸気の流れ方向から見た説明図、(e)開閉バルブが閉じられた状態を示す説明図、(f)開閉バルブが開かれた状態を示す説明図である(実施例2)。 (a)インテークマニホールドの概略図、(b)インマニ上流通路を吸気上流側から見た説明図、(c)各吸気ブランチを吸気下流側から見た説明図、(d)開閉バルブが閉じられた状態を示す説明図、(e)開閉バルブが渦流コントロールバルブの機能を果たす説明図、(f)開閉バルブが開かれた状態を示す説明図である(実施例3)。 (a)インテークマニホールドの概略図、(b)インマニ上流通路を吸気上流側から見た説明図、(c)各吸気ブランチを吸気下流側から見た説明図、(d)インマニ上流通路に設けられた開閉バルブを吸気の流れ方向から見た説明図、(e)吸気ブランチに設けられた開閉バルブを吸気の流れ方向から見た説明図である(実施例4)。 (a)インタークーラを内蔵するインテークマニホールドの概略図、(b)インマニ上流通路を吸気上流側から見た説明図、(c)各吸気ブランチを吸気下流側から見た説明図、(d)インマニ上流通路に設けられた開閉バルブを吸気の流れ方向から見た説明図、(e)開閉バルブが閉じられた状態を示す説明図、(f)開閉バルブが開かれた状態を示す説明図である(実施例5)。 (a)インタークーラを内蔵するインテークマニホールドの概略図、(b)インマニ上流通路を吸気上流側から見た説明図、(c)各吸気ブランチを吸気下流側から見た説明図、(d)吸気ブランチに設けられた開閉バルブを吸気の流れ方向から見た説明図、(e)開閉バルブが閉じられた状態を示す説明図、(f)開閉バルブが開かれた状態を示す説明図である(実施例6)。 (a)インタークーラを内蔵するインテークマニホールドの概略図、(b)インマニ上流通路を吸気上流側から見た説明図、(c)各吸気ブランチを吸気下流側から見た説明図、(d)開閉バルブが閉じられた状態を示す説明図、(e)開閉バルブが渦流コントロールバルブの機能を果たす説明図、(f)開閉バルブが開かれた状態を示す説明図である(実施例7)。 (a)インタークーラを内蔵するインテークマニホールドの概略図、(b)インマニ上流通路を吸気上流側から見た説明図、(c)各吸気ブランチを吸気下流側から見た説明図、(d)インマニ上流通路に設けられた開閉バルブを吸気の流れ方向から見た説明図、(e)吸気ブランチに設けられた開閉バルブを吸気の流れ方向から見た説明図である(実施例8)。 (a)サブ吸気通路のレイアウトの違いを示すインテークマニホールドの概略図、(b)インマニ上流通路を吸気上流側から見た説明図、(c)各吸気ブランチを吸気下流側から見た説明図である(実施例9)。
図面を参照して[発明を実施するための形態]を説明する。
エンジン吸排気装置は、車両走行用エンジンとしてガソリンを燃料とするエンジン1を搭載する車両に適用されるものであり、少なくとも低圧EGR装置2、およびインテークマニホールド3を備える。
なお、低圧EGR装置2は、エンジン1の排気ガスの一部を、吸気量の調整を行なうスロットルバルブ4の吸気上流側の吸気通路5に戻す低圧EGR流路6を備えるとともに、この低圧EGR流路6の開閉および開度調整を行なう低圧EGR調整弁7を備えるものである。
インテークマニホールド3は、吸気が分岐される分岐部よりも吸気上流側のインマニ上流通路8aと、このインマニ上流通路8aの吸気下流側に設けられて流路断面積が拡大してなるサージタンク8bと、このサージタンク8bから分岐してなる複数の吸気ブランチ8cとを備える。
また、インテークマニホールド3は、「インマニ上流通路8a、サージタンク8b、吸気ブランチ8cからなるメイン吸気通路8」とは別に、「インマニ上流通路8aの吸気上流側から、各吸気ブランチ8cの吸気下流側へ吸気を導くサブ吸気通路9」を備える。
このサブ吸気通路9は、インマニ上流通路8aをバイパスするサブインマニ上流通路9aと、このサブインマニ上流通路9aから分岐して各吸気ブランチ8cをバイパスする複数のサブ吸気ブランチ9bとで構成される。
一方、メイン吸気通路8には、このメイン吸気通路8を開閉可能な開閉バルブ10が設けられる。
この開閉バルブ10は、制御装置11により開閉制御が行なわれる。
この制御装置11は、車両の運転状態が減速時で、低圧EGR調整弁7が低圧EGR流路6を閉じる際に、開閉バルブ10によってメイン吸気通路8を閉じるように設けられている。
なお、好ましい形態としては、サージタンク8bの内部に、エンジン1に吸い込まれる吸気を冷却するインタークーラ12を配置するものである。
エンジン吸排気装置の一例を、図1、図2を参照して説明する。なお、以下の実施例において、上記[発明を実施するための形態]と同一符号は、同一機能物を示すものである。
〔エンジン吸排気装置の概略説明〕
先ず、図1を参照してエンジン吸排気装置を説明する。
この実施例に示すエンジン1は、ガソリンを燃料とする車両走行用エンジンであり、吸気を気筒内に導く吸気通路5と、気筒内で発生した排気ガスを大気中に排出する排気通路13とを備える。
吸気通路5は、吸気上流側から下流側に向かって、吸気管14、インテークマニホールド3および吸気ポート15によって構成される。
吸気管14は、外気の取入口からインテークマニホールド3までの通路部材であり、その吸気管14には、エンジン1に吸い込まれる吸気中に含まれる塵や埃を除去するエアクリーナ16、ターボチャージャのコンプレッサ17(吸気羽根車)、このコンプレッサ17によって圧縮されて高圧になり温度上昇した吸気を強制冷却するインタークーラ12、気筒内に吸引される吸気流量の調整を行なうスロットルバルブ4などが接続配置されている。
インテークマニホールド3は、吸気管14から供給される吸気をエンジン1の各気筒に分配する吸気分配管であり、その具体的な構造は後述する。
吸気ポート15は、エンジン1のシリンダヘッドにおいて気筒毎に形成されて、インテークマニホールド3より分配された吸気を各気筒内へ導く。
排気通路13は、排気ポート、エキゾーストマニホールドおよび排気管によって構成される。
排気ポートは、吸気ポート15と同様、エンジン1のシリンダヘッド内において気筒毎に形成されるものであり、気筒内で発生した排気ガスをエキゾーストマニホールドへ導く。
エキゾーストマニホールドは、各排気ポートから排出される排気ガスの集合管であり、エキゾーストマニホールドの排気出口と排気管との接続部には、ターボチャージャの排気タービン18(排気羽根車)が配置されている。
排気管は、排気タービン18を通過した排気ガスを大気に向けて放出する通路部材であり、その排気管には、排気ガスを浄化する三元触媒19(炭化水素を水と二酸化炭素に、一酸化炭素を二酸化炭素に、窒素酸化物を窒素に、それぞれ酸化あるいは還元する触媒)が設けられている。
エンジン1のシリンダヘッドには、各気筒毎に、吸気ポート15の出口端を開閉する吸気バルブと、排気ポートの入口端を開閉する排気バルブとが設けられている。
エンジン1の各気筒は、吸入、圧縮、爆発、排気の各行程を順次繰り返すものである。そして、吸気の開始時(ピストンの下降に伴う気筒内容積の増加時)に吸気バルブが開かれ、吸気の終了時(ピストンの下降終了に伴う気筒内容積の増加終了時)に吸気バルブが閉じられる。このエンジン1の吸気作動により、吸気通路5には外気取入口からエンジン1の気筒内に向かう吸気の流れが生じる。
同様に、排気の開始時(ピストンの上昇に伴う気筒内容積の減少時)に排気バルブが開かれ、排気の終了時(ピストンの上昇終了に伴う気筒内容積の減少終了時)に排気バルブが閉じられる。このエンジン1の排気作動により、排気通路13にはエンジン1の気筒内から大気放出部(排気出口)に向かう排気ガスの流れが生じる。
エンジン吸排気装置には、高圧EGR装置21と低圧EGR装置2とが設けられている。
高圧EGR装置21は、高排気圧範囲(三元触媒19の排気上流側で、高い排気圧が発生する範囲)の排気通路13の内部と、スロットルバルブ4の吸気下流側の吸気通路5の内部とを接続する排気ガス再循環装置であり、排気ガスの一部をEGRガスとして吸気通路5の吸気下流側へ戻す高圧EGR流路22を備えている。具体的に、この実施例の高圧EGR流路22は、排気通路13側がエキゾーストマニホールドに接続され、吸気通路5側がインテークマニホールド3に接続されるものである。
高圧EGR流路22の途中には、高圧EGR流路22の開閉および開度調整を行なうことでEGRガスの流量調整を行なう高圧EGR調整弁23と、吸気側に戻されるEGRガスの冷却を行なう高圧EGRクーラ24と、吸気側に戻されるEGRガスを高圧EGRクーラ24から迂回させる高圧クーラバイパス25と、高圧EGRクーラ24と高圧クーラバイパス25の切り替えを行なう高圧EGRクーラ切替弁26とが設けられている。
なお、図1に示す高圧EGR装置21は具体的な一例であり、(i)例えば、高圧クーラバイパス25および高圧EGRクーラ切替弁26を用いない例や、(ii)あるいは、高圧EGRクーラ24を用いない例など、適宜変更可能なものである。
低圧EGR装置2は、低排気圧範囲(三元触媒19の排気下流側で、低い排気圧が発生する範囲)の排気通路13の内部と、低吸気負圧発生範囲(スロットルバルブ4の吸気上流側で、低い吸気負圧が発生する範囲)の吸気通路5の内部とを接続して、EGRガスをエンジン1に戻す排気ガス再循環装置であり、排気ガスの一部をEGRガスとして吸気通路5の吸気上流側に戻す低圧EGR流路6を備えている。具体的に、この実施例の低圧EGR流路6は、排気通路13側が三元触媒19より排気下流側の排気管に接続されるものであり、吸気通路5側がターボチャージャのコンプレッサ17より吸気上流側の吸気管14に接続されるものである。
また、低圧EGR装置2には、低圧EGR流路6の開閉および開度調整を行なうことでEGRガスの流量調整を行なう低圧EGR調整弁7と、吸気側に戻されるEGRガスの冷却を行なう低圧EGRクーラ27とが設けられている。
ここで、図1に示す低圧EGR装置2には、「低圧EGR装置2を用いて多量のEGRガスを吸気通路5へ戻す運転領域」において、「吸気通路5と低圧EGR流路6の接続部」に吸気負圧を発生させるための吸気絞り弁28が設けられている。
なお、吸気絞り弁28に代えて、低圧EGR流路6のEGRガスの取入口における排気圧を高める排気絞り弁を用いても良い。あるいは、吸気絞り弁28と排気絞り弁の両方を用いない低圧EGR装置2であっても良い。
高圧EGR装置21および低圧EGR装置2に搭載される各電気機能部品は、ECU11(エンジン・コントロール・ユニットの略:制御装置に相当する)によって通電制御される。
このECU11は、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラムおよびデータを保存する記憶装置(ROMやRAM等のメモリ)、入力回路、出力回路等の機能を含んで構成される周知構造のマイクロコンピュータを搭載するエンジン制御用の電子制御装置である。
そして、ECU11は、記憶装置に搭載(記憶)された制御プログラムと、種々のセンサ信号(乗員の操作信号、各種検出センサ信号等)とに基づいて、エンジン1の運転制御(燃料噴射制御など)を行なうプログラムの他に、高圧EGR装置21および低圧EGR装置2の運転制御を行なう「EGR制御プログラム」が搭載されている。
この「EGR制御プログラム」の中で、本発明の作動に関連する制御プログラムを説明する。
ECU11の「EGR制御プログラム」には、ECU11が車両の減速運転を判定した場合(例えば、車速センサから車両が走行状態と判定され、且つスロットル開度が全閉位置の運転状態と判定された場合)に、「高圧EGR調整弁23によって高圧EGR流路22を閉じる」とともに、「低圧EGR調整弁7によって低圧EGR流路6を閉じる」プログラムが搭載されている。
これにより、車両の減速時には、
(i)高圧EGR装置21によるEGRガスの循環(高圧EGR装置21による吸気通路5へのEGRガスの供給)が止められるとともに、
(ii)低圧EGR装置2によるEGRガスの循環(低圧EGR装置2による吸気通路5へのEGRガスの供給)が止められる。
〔実施例1の背景技術〕
ガソリンを燃料とするエンジン1では、減速時の燃料カットから燃焼噴射が開始される運転時に、燃焼室に供給される吸気にEGRガスが混入されると、燃焼が不安定となり、失火が発生する。このため、減速時には素早くEGRガスがエンジン1に戻されるのを止めて、燃焼室に「EGRガスが含まれない空気」を素早く供給する必要がある。
高圧EGR装置21は、インテークマニホールド3におけるエンジン近傍(具体的には、吸気ブランチ8cの吸気上流部)へEGRガスを戻すものである。このため、高圧EGR装置21によって吸気通路5内へ戻されたEGRガスは、減速開始初期の短期間(燃料カット中)にエンジン1を介して排気側へ排出される。このため、高圧EGR装置21による減速時における失火の影響はない。
しかし、低圧EGR装置2は、EGRガスをスロットルバルブ4の吸気上流側(具体的には、ターボチャージャにおけるコンプレッサ17の吸気上流側)へ戻すものである。このため、低圧EGR装置2によるEGRガスの循環を止めても、エンジン1の気筒内に吸い込まれる吸気を「EGRガスが含まれない空気」にするには時間がかかる。
このため、減速時に低圧EGR調整弁7が低圧EGR流路6を閉じても、低圧EGR装置2によるEGRガスの影響によってエンジン1において失火する懸念がある。
〔実施例1の特徴技術〕
そこで、この実施例1のインテークマニホールド3は、上記の問題点を解決する技術として、以下の手段を採用している。
インテークマニホールド3は、吸気が分岐される分岐部よりも吸気上流側のインマニ上流通路8aと、このインマニ上流通路8aの吸気下流側に設けられて流路断面積が拡大してなるサージタンク8bと、このサージタンク8bから分岐してなる複数の吸気ブランチ8cとを備える。
インマニ上流通路8aは、吸気管14の吸気下流端部に接続される通路である。
サージタンク8bは、インマニ上流通路8aよりも流路断面積が拡大して設けられて、吸気脈動や吸気干渉を低減させる空間部である。
各吸気ブランチ8cは、エンジン1のシリンダヘッドに形成された各吸気ポート15の吸気上流端部に接続されて、サージタンク8b内と吸気ポート15を接続する通路である。
なお、「インマニ上流通路8a、サージタンク8b、吸気ブランチ8cによってメイン吸気通路8」が構成される。
一方、インテークマニホールド3は、「メイン吸気通路8」とは別に、「インマニ上流通路8aの吸気上流側から、各吸気ブランチ8cの吸気下流側へ吸気を導くサブ吸気通路9」が設けられている。
このサブ吸気通路9は、減速時にエンジン1の運転に要求される吸気量を確保可能な流路断面積に設けられるものであり、インマニ上流通路8aをバイパスするサブインマニ上流通路9aと、このサブインマニ上流通路9aから分岐して各吸気ブランチ8cをバイパスする複数のサブ吸気ブランチ9bとで構成される。
サブインマニ上流通路9aは、インマニ上流通路8aと並列に吸気を流すように設けられるものであり、吸気管14の吸気下流端部に接続される通路である。なお、サブインマニ上流通路9aの流路断面積は、図2(b)に示すように、インマニ上流通路8aの流路断面積より小さく設けられている。
各サブ吸気ブランチ9bは、各吸気ブランチ8cと並列に吸気を流すように設けられるものであり、各吸気ポート15の吸気上流端部に接続される通路である。なお、サブ吸気ブランチ9bの流路断面積は、図2(c)に示すように、吸気ブランチ8cの流路断面積より小さく設けられている。
即ち、サブ吸気通路9の容積は、メイン吸気通路8の容積に比較して十分小さく設けられるものである。
メイン吸気通路8には、このメイン吸気通路8を開閉可能な開閉バルブ10が設けられる。
具体的に、この実施例1では、開閉バルブ10がインマニ上流通路8aに設けられて、インマニ上流通路8aを開閉する。
具体的に、実施例1に示す開閉バルブ10は、図2(d)のハッチング部分に示すように、バタフライバルブであり、インマニ上流通路8aの開閉を行なう板形状を呈し、インテークマニホールド3の外部から回動操作が可能なシャフト10aによって操作される。なお、この実施例では、図2(e)、(f)に示すように、開閉バルブ10の中心(弁体を成す円板の中心)からズレた部位にシャフト10aが設けられるオフセットバタフライバルブを採用するものである。
なお、この実施例では、開閉バルブ10の具体的な一例としてバタフライバルブを示すが、開閉バルブ10はバタフライバルブに限定されるものではなく、メイン吸気通路8を開閉可能であれば、他の形式のバルブを用いても良い。
シャフト10aを回動駆動することで開閉バルブ10を開閉操作するアクチュエータ10bは、電動モータあるいは電磁アクチュエータを用いた電動アクチュエータであっても良いし、負圧と大気の切り替えによって作動する負圧アクチュエータであっても良い。
即ち、開閉バルブ10は、電動バルブであっても良いし、VSV(バキューム・スイッチング・バルブ)であっても良い。
上記開閉バルブ10は、ECU11によって開閉制御される。
ECU11には、上述した「EGR制御プログラム」の一部、または上述した「EGR制御プログラム」とは独立してなる「開閉バルブ制御プログラム」が搭載されている。
この「開閉バルブ制御プログラム」は、
(i)車両の減速運転を判定して、「高圧EGR調整弁23が高圧EGR流路22を閉じる」とともに、「低圧EGR調整弁7が低圧EGR流路6を閉じる」際には、図2(e)に示すように、「開閉バルブ10によってメイン吸気通路8のインマニ上流通路8a」を閉じるものであり、
(ii)他の運転状態(「減速時に高圧EGR調整弁23および低圧EGR調整弁7の両方が閉じられる運転状態」とは異なる運転状態)の際には、図2(f)に示すように、「開閉バルブ10によってメイン吸気通路8のインマニ上流通路8a」を開くものである。
(実施例1の効果)
この実施例1のエンジン吸排気装置は、上述したように、車両の減速時に、高圧EGR装置21および低圧EGR装置2によるEGRガスの循環が止められると同時に、開閉バルブ10によってメイン吸気通路8のインマニ上流通路8aが閉じられる。
その結果、「メイン吸気通路8とサブ吸気通路9の両方を通って吸気がエンジン1に吸い込まれる状態」から、「サブ吸気通路9のみを介して吸気がエンジン1に吸い込まれる状態」へ切り替わる。
このように、減速時にはインテークマニホールド3のサブ吸気通路9のみを通って吸気がエンジン1に吸い込まれるため、インテークマニホールド3における吸気が流れる通路の容積を大幅に縮小することができる。これにより、エンジン1に吸い込まれる吸気を、「EGRガスの混ざった空気」から「EGRガスが含まれない空気」へ短時間で切り替えることができ、減速時に「EGRガスが含まれない空気」を用いた燃焼によって、減速時の失火を防ぐことができる。
また、この実施例1のエンジン吸排気装置は、開閉バルブ10をインマニ上流通路8aに設けている。このため、開閉バルブ10の数が1つで済み、開閉バルブ10に要するコストを抑えることができる。
図3を参照して実施例2を説明する。なお、以下に示す各実施例において、上記実施例1と同一符号は同一機能物を示すものである。
上記の実施例1では、開閉バルブ10をインマニ上流通路8aに設けて、メイン吸気通路8の吸気上流側を開閉バルブ10で開閉する例を示した。
これに対し、この実施例2は、開閉バルブ10を各吸気ブランチ8cに設けて、メイン吸気通路8の吸気下流側を開閉バルブ10で開閉するものである。
なお、各開閉バルブ10におけるシャフト10aは、共通のアクチュエータ10bによって同時に開閉駆動されるものである。
このように、開閉バルブ10を各吸気ブランチ8cに設けることにより、開閉バルブ10がメイン吸気通路8の吸気下流側を塞ぐため、エンジン1の吸引力により、メイン吸気通路8内のEGRガスがエンジン1に吸われる不具合を回避できる。これにより、減速時に切り替えられる吸気を、より効果的に「EGRガスが含まれない空気」にすることができる。
図4を参照して実施例3を説明する。
この実施例3は、上記実施例2と同様、開閉バルブ10を各吸気ブランチ8cに設けたものである。
上記の実施例2では、各開閉バルブ10が吸気ブランチ8cを開閉する例を示したが、この実施例の開閉バルブ10は、エンジン1の気筒内に渦流(タンブル流あるいはスワール流)を生じさせる渦流コントロールバルブ(TCV等)を兼用するものである。
このため、実施例3における開閉バルブ10は、図4(e)に示すように、(i)気筒内に渦流を生じさせるための中間開度が設定可能であるとともに、(ii)シャフト10aが弁体の一端に設けられるヒンジ型のバルブを用いて中間開度の設定時に中間開度で通過する吸気が、サブ吸気ブランチ9bに近い側に流れるように設けられている。
また、ECU11における「開閉バルブ制御プログラム」は、エンジン1の運転状態が、渦流の発生が要求される運転状態の時に(アクセル開度やエンジン回転数等で設定される所定の運転状態の時に)、開閉バルブ10が渦流コントロールバルブの機能を果たすように、開閉バルブ10を中間開度に制御するものである。
このため、開閉バルブ10が、ECU11によって図4(e)に示す中間開度に設定される運転状態では、エンジン1の吸気行程において中間開度の開閉バルブ10とサブ吸気ブランチ9bを通過した偏った吸気がエンジン1の気筒内に流れることで気筒内に渦流が生じる。即ち、開閉バルブ10が渦流コントロールバルブの機能を果たす。
この実施例3は、開閉バルブ10を渦流コントロールバルブと兼用させることで、渦流コントロールバルブを有する吸気装置であれば、開閉バルブ10を別途追加する必要がない。
このため、上記実施例2の効果(開閉バルブ10がメイン吸気通路8を閉じた際に、メイン吸気通路8内のEGRガスがエンジン1に吸われる不具合を回避できる効果)に加え、渦流コントロールバルブを有する吸気装置であれば、部品点数の増加を抑えて本発明を適用することができる。
図5を参照して実施例4を説明する。
上記の実施例1〜3は、メイン吸気通路8の吸気上流側または吸気下流側の一方のみに開閉バルブ10を設けたものである。
これに対し、この実施例4は、開閉バルブ10を、「メイン吸気通路8の吸気上流側」と「メイン吸気通路8の吸気下流側」の両方に設けたものである。
具体的に、実施例4は、
(i)開閉バルブ10をインマニ上流通路8aに設けて、メイン吸気通路8の吸気上流側を開閉バルブ10で開閉するとともに、
(ii)開閉バルブ10を各吸気ブランチ8cに設けて、メイン吸気通路8の吸気下流側を開閉バルブ10で開閉するものである。
このように、インマニ上流通路8aに設けた開閉バルブ10と、各吸気ブランチ8cに設けた開閉バルブ10とにより、メイン吸気通路8の吸気上流側と吸気下流側の両方を塞ぐことができるため、メイン吸気通路8内のEGRガスを、上下流の開閉バルブ10によって封じ込めることができる。
このため、メイン吸気通路8内のEGRガスがエンジン1に吸われる不具合がない。これにより、減速時に切り替えられる吸気を、より効果的に「EGRガスが含まれない空気」にすることができる。
図6を参照して実施例5を説明する。
上記の実施例1〜4は、インタークーラ12(符号、図1参照)が、インテークマニホールド3の吸気上流側に設けられるものであった。
これに対し、この実施例5は、インテークマニホールド3のサージタンク8b内にインタークーラ12を配置するものである。
具体的に、実施例5は、上述した実施例1のサージタンク8bの内部にインタークーラ12を内蔵させた構成を採用するものであり、メイン吸気通路8を開閉するための開閉バルブ10がインマニ上流通路8aに設けられるものである。
このように、上述した実施例1のサージタンク8bの内部にインタークーラ12を内蔵させることにより、上述した実施例1の効果に加え、次の作用効果が得られる。
メイン吸気通路8の一部を成すサージタンク8bの内部にインタークーラ12を配置したことにより、開閉バルブ10が閉じられることによって、インテークマニホールド3内における吸気通路5の容積の縮小と同時に、インタークーラ12もバイパスされる。
その結果、EGRガスが流れる吸気通路5の容積を大幅に縮小することができ、エンジン1に吸い込まれる吸気を、「EGRガスの混ざった空気」から「EGRガスが含まれない空気」へ短時間で切り替えることができ、減速時の失火をより確実に防ぐことができる。
なお、上記では、サブ吸気通路9がインタークーラ12を完全にバイパスする例を説明したが、サブ吸気通路9がインタークーラ12の一部を通過するように設けても良い。即ち、「サブインマニ上流通路9a」または「サブ吸気ブランチ9b」の一部、あるいは「サブインマニ上流通路9a」と「サブ吸気ブランチ9b」の間に、インタークーラ12の一部を通過する経路を設けても良い。
一般的にインタークーラ12は、吸気が流れる方向に小さく仕切られており、吸気の流れに対して直角方向(横方向)に吸気が流れにくい構造であるため、インタークーラ12の一部に、サブ吸気通路9の一部を成す経路を構成できるためである。
図7を参照して実施例6を説明する。
上記の実施例5は、上述した実施例1のサージタンク8bの内部にインタークーラ12を内蔵させるものであった。
これに対し、この実施例6は、上述した実施例2のサージタンク8bの内部にインタークーラ12を内蔵させるものである。
即ち、実施例6は、
(i)開閉バルブ10を各吸気ブランチ8cに設けて、メイン吸気通路8の吸気下流側を開閉バルブ10で開閉するとともに、
(ii)サージタンク8bの内部にインタークーラ12を内蔵させたものである。
これにより、
(i)開閉バルブ10を各吸気ブランチ8cに設けることにより、開閉バルブ10がメイン吸気通路8の吸気下流側を塞ぐため、メイン吸気通路8内のEGRガスがエンジン1に吸われる不具合を回避できる効果(実施例2で示した効果)と、
(ii)インタークーラ12をサージタンク8bの内部に配置したことにより、開閉バルブ10が閉じられることによって、インテークマニホールド3内における吸気通路5の容積の縮小に伴ってインタークーラ12もバイパスされるため、EGRガスが流れる吸気通路5の容積を大幅に縮小することができ、減速時の失火をより確実に防ぐことができる効果(実施例5で示した効果)と、
を得ることができる。
なお、上記では、サブ吸気通路9がインタークーラ12を完全にバイパスする例を説明したが、サブ吸気通路9がインタークーラ12の一部を通過するように設けても良い。即ち、「サブインマニ上流通路9a」または「サブ吸気ブランチ9b」の一部、あるいは「サブインマニ上流通路9a」と「サブ吸気ブランチ9b」の間に、インタークーラ12の一部を通過する経路を設けても良い。
一般的にインタークーラ12は、吸気が流れる方向に小さく仕切られており、吸気の流れに対して直角方向(横方向)に吸気が流れにくい構造であるため、インタークーラ12の一部に、サブ吸気通路9の一部を成す経路を構成できるためである。
図8を参照して実施例7を説明する。
この実施例7は、上述した実施例3のサージタンク8bの内部にインタークーラ12を内蔵させるものである。
即ち、実施例7は、
(i)開閉バルブ10を各吸気ブランチ8cに設けて、メイン吸気通路8の吸気下流側を開閉バルブ10で開閉するとともに、
(ii)開閉バルブ10が渦流コントロールバルブ(TCV等)を兼用し、
(iii)さらに、サージタンク8bの内部にインタークーラ12を内蔵させたものである。
これにより、
(i)開閉バルブ10を各吸気ブランチ8cに設けることにより、開閉バルブ10がメイン吸気通路8の吸気下流側を塞ぐため、メイン吸気通路8内のEGRガスがエンジン1に吸われる不具合を回避できる効果(実施例2で示した効果)と、
(ii)開閉バルブ10を渦流コントロールバルブと兼用させることで、開閉バルブ10を別途追加する必要がなく、部品点数の増加を抑える効果(実施例3で示した効果)と、(iii)インタークーラ12をサージタンク8bの内部に配置したことにより、開閉バルブ10が閉じられることによって、インテークマニホールド3内における吸気通路5の容積の縮小に伴ってインタークーラ12もバイパスされるため、EGRガスが流れる吸気通路5の容積を大幅に縮小することができ、減速時の失火をより確実に防ぐことができる効果(実施例5で示した効果)と、
を得ることができる。
なお、上記では、サブ吸気通路9がインタークーラ12を完全にバイパスする例を説明したが、サブ吸気通路9がインタークーラ12の一部を通過するように設けても良い。即ち、「サブインマニ上流通路9a」または「サブ吸気ブランチ9b」の一部、あるいは「サブインマニ上流通路9a」と「サブ吸気ブランチ9b」の間に、インタークーラ12の一部を通過する経路を設けても良い。
一般的にインタークーラ12は、吸気が流れる方向に小さく仕切られており、吸気の流れに対して直角方向(横方向)に吸気が流れにくい構造であるため、インタークーラ12の一部に、サブ吸気通路9の一部を成す経路を構成できるためである。
図9を参照して実施例8を説明する。
この実施例8は、上述した実施例4のサージタンク8bの内部にインタークーラ12を内蔵させるものである。
即ち、実施例8は、
(i)開閉バルブ10を「メイン吸気通路8の吸気上流側」と「メイン吸気通路8の吸気下流側」の両方に設けるとともに、(ii)サージタンク8bの内部にインタークーラ12を内蔵させたものである。
このように設けることにより、
(i)メイン吸気通路8内のEGRガスを、上下流の開閉バルブ10によって封じ込めることができるため、メイン吸気通路8内のEGRガスがエンジン1に吸われる不具合を回避できる効果(実施例4で示した効果)と、
(ii)インタークーラ12をサージタンク8bの内部に配置したことにより、開閉バルブ10が閉じられることによって、インテークマニホールド3内における吸気通路5の容積の縮小に伴ってインタークーラ12もバイパスされるため、EGRガスが流れる吸気通路5の容積を大幅に縮小することができ、減速時の失火をより確実に防ぐことができる効果(実施例5で示した効果)と、
を得ることができる。
なお、上記では、サブ吸気通路9がインタークーラ12を完全にバイパスする例を説明したが、サブ吸気通路9がインタークーラ12の一部を通過するように設けても良い。即ち、「サブインマニ上流通路9a」または「サブ吸気ブランチ9b」の一部、あるいは「サブインマニ上流通路9a」と「サブ吸気ブランチ9b」の間に、インタークーラ12の一部を通過する経路を設けても良い。
一般的にインタークーラ12は、吸気が流れる方向に小さく仕切られており、吸気の流れに対して直角方向(横方向)に吸気が流れにくい構造であるため、インタークーラ12の一部に、サブ吸気通路9の一部を成す経路を構成できるためである。
図10を参照して実施例9を説明する。
この実施例9は、サブ吸気通路9のレイアウトの変形例を示すものである。
上述した実施例1〜8では、「サブインマニ上流通路9a」と「サブ吸気ブランチ9b」との分岐部分が、吸気上流側(並行するサージタンク8bの吸気上流部分)に設けられる例を示した。
これに対し、実施例9は、「サブインマニ上流通路9a」と「サブ吸気ブランチ9b」との分岐部分が、吸気下流側(並行するサージタンク8bの吸気下流部分)に設けられるものである。
このように、「サブインマニ上流通路9a」と「サブ吸気ブランチ9b」の分岐部を、吸気の上流側から下流側へ変更することで、複数存在するサブ吸気ブランチ9bの通路長をそれぞれ短くすることができ、結果的にサブ吸気通路9の容積を縮小することができる。
このため、減速時にエンジン1に吸い込まれる吸気を、「EGRガスの混ざった空気」から「EGRガスが含まれない空気」へ、より短時間で切り替えることができる。
なお、図10では、開閉バルブ10をインマニ上流通路8aに設ける例を示したが、開閉バルブ10の配置位置は限定されるものではない。
上記の各実施例では、「1つの通路内(図面では円筒通路の内部)」に「仕切り壁」を設けて「メイン吸気通路8」と「サブ吸気通路9」を形成する例を示したが、「1つの通路内」に「仕切り壁」を設けて「メイン吸気通路8」と「サブ吸気通路9」を形成する必要はない。
1 エンジン
2 低圧EGR装置
3 インテークマニホールド
4 スロットルバルブ
5 吸気通路
6 低圧EGR流路
7 低圧EGR調整弁
8 メイン吸気通路
8a インマニ上流通路
8b サージタンク
8c 吸気ブランチ
9 サブ吸気通路
9a サブインマニ上流通路
9b サブ吸気ブランチ
10 開閉バルブ
11 ECU(制御装置)
12 インタークーラ

Claims (6)

  1. ガソリンを燃料とする車両走行用のエンジン(1)の排気ガスの一部を、吸気量の調整を行なうスロットルバルブ(4)の吸気上流側の吸気通路(5)に戻す低圧EGR流路(6)を有するとともに、この低圧EGR流路(6)の開閉および開度調整を行なう低圧EGR調整弁(7)を有する低圧EGR装置(2)と、
    前記エンジン(1)の各気筒に吸気を分配供給するインテークマニホールド(3)と、を備えるエンジン吸排気装置において、
    前記インテークマニホールド(3)は、吸気が分岐される分岐部よりも吸気上流側のインマニ上流通路(8a)と、このインマニ上流通路(8a)の吸気下流側に設けられて流路断面積が拡大してなるサージタンク(8b)と、このサージタンク(8b)から分岐してなる複数の吸気ブランチ(8c)とを備えるとともに、
    前記インマニ上流通路(8a)、前記サージタンク(8b)、前記吸気ブランチ(8c)からなるメイン吸気通路(8)とは別に、前記インマニ上流通路(8a)の吸気上流側から、各前記吸気ブランチ(8c)の吸気下流側へ吸気を導くサブ吸気通路(9)を備え、
    このサブ吸気通路(9)は、前記インマニ上流通路(8a)をバイパスするサブインマニ上流通路(9a)と、このサブインマニ上流通路(9a)から分岐して各吸気ブランチ(8c)をバイパスする複数のサブ吸気ブランチ(9b)とを備え、
    前記メイン吸気通路(8)には、当該メイン吸気通路(8)を開閉可能な開閉バルブ(10)が設けられ、
    この開閉バルブ(10)の開閉制御を行なう制御装置(11)は、車両の運転状態が減速時で、前記低圧EGR調整弁(7)が前記低圧EGR流路(6)を閉じる際に、前記開閉バルブ(10)によって前記メイン吸気通路(8)を閉じることを特徴とするエンジン吸排気装置。
  2. 請求項1に記載のエンジン吸排気装置において、
    前記開閉バルブ(10)は、前記インマニ上流通路(8a)に設けられることを特徴とするエンジン吸排気装置。
  3. 請求項1に記載のエンジン吸排気装置において、
    前記開閉バルブ(10)は、複数の前記吸気ブランチ(8c)のそれぞれに設けられることを特徴とするエンジン吸排気装置。
  4. 請求項3に記載のエンジン吸排気装置において、
    前記開閉バルブ(10)は、前記エンジン(1)の気筒内に渦流を生じさせる渦流コントロールバルブを兼用することを特徴とするエンジン吸排気装置。
  5. 請求項1に記載のエンジン吸排気装置において、
    前記開閉バルブ(10)は、前記インマニ上流通路(8a)に設けられるとともに、複数の前記吸気ブランチ(8c)のそれぞれに設けられることを特徴とするエンジン吸排気装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載のエンジン吸排気装置において、
    前記サージタンク(8b)の内部には、前記エンジン(1)に吸い込まれる吸気を冷却するインタークーラ(12)が配置されることを特徴とするエンジン吸排気装置。
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