以下に、本願の開示するパケット中継装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
[実施例1に係るパケット中継装置の構成]
まず、図1を用いて、実施例1に係るパケット中継装置100の構成の一例について説明する。図1は、実施例1に係るパケット中継装置の構成の一例について説明するためのブロック図である。
実施例1に係るパケット中継装置100は、ポートを複数有し、図1に示すように、パーティション情報記憶部111とVLAN情報記憶部112と識別部121と判定部122と送信部123とを備える。
パーティション情報記憶部111は、パケット中継装置100に設定されたパーティションを識別するパーティション情報に対応付けて、パーティション内に含まれる複数のポートを識別するポート情報を記憶する。
VLAN情報記憶部112は、仮想ネットワークを識別するVLAN情報に対応付けて、パケットの送信や受信に用いられるポートを識別するポート情報を記憶する。また、VLAN情報記憶部112は、ポート情報として、パーティション情報記憶部111によって記憶されたポート情報すべてを予め記憶する。
識別部121は、パケットを受信すると、受信ポートに対応するパーティション内に含まれるポートを識別するポート情報をパーティション情報記憶部111から識別する。
判定部122は、受信したパケットに設定されたVLAN情報である受信VLAN情報を識別する。そして、判定部122は、識別した該受信VLAN情報に対応づけてVLAN情報記憶部112に記憶されたポート情報に、識別部121によって識別されたポート情報が含まれるかを判定する。なお、実施例1では、上記したように、VLAN情報記憶部112が、パーティション情報記憶部111によって記憶されたポート情報すべてを記憶しており、含まれると判定することになる。
送信部123は、判定部122によって含まれると判定されると、含まれると判定されたポートからパケットを送信する。なお、パケットが送信されるポートは、上記したように、受信ポートに対応するパーティション内に含まれるポートである。
[実施例1に係るパケット中継装置による処理]
次に、図2を用いて、実施例1に係るパケット中継装置100による処理の流れの一例について説明する。図2は、実施例1に係るパケット中継装置による処理の流れの一例について説明するためのフローチャートである。
図2に示すように、実施例1に係るパケット中継装置100では、識別部121は、パケットを受信すると(ステップS101肯定)、受信ポートに対応するパーティション内に含まれるポートを識別する(ステップS102)。
そして、判定部122は、受信VLAN情報を識別し(ステップS103)、識別した受信VLAN情報に対応づけられたポート情報に、識別したポート情報が含まれるかを判定する(ステップS104)。
ここで、送信部123は、判定部122によって含まれると判定されると(ステップS104肯定)、含まれると判定されたポートからパケットを送信する(ステップS105)。一方、判定部122によって含まれないと判定されると(ステップS104否定)、送信部123によってパケットが送信されることなく、パケット中継装置100による処理が終了する。
[実施例1の効果]
上記したように、実施例1によれば、パケット中継装置100は、パーティション情報記憶部111とVLAN情報記憶部112とを備える。また、VLAN情報記憶部112は、ポート情報として、パーティション情報記憶部111によって記憶されたポート情報すべてを予め記憶する。そして、識別部121は、パケットを受信すると、受信ポートに対応するパーティション内に含まれるポートを識別するポート情報をパーティション情報記憶部111から識別する。また、判定部122は、受信したパケットに設定されたVLAN情報である受信VLAN情報を識別し、識別した該受信VLAN情報に対応づけてVLAN情報記憶部112に記憶されたポート情報に、識別部121によって識別されたポート情報が含まれるかを判定する。そして、送信部123は、判定部122によって含まれると判定されると、含まれると判定されたポートからパケットを送信する。この結果、実施例1によれば、VLANごとにパケットを区別して扱うことが可能である。
具体的には、パーティション内にあるポートが全VLANに使用されると設定しておくことで、いずれのVLANからのパケットかを区別してパケットを中継しても、透過なネットワークを実現可能である。例えば、上記したように、受信ポートが、パケットのVLANのパケットを送受信するポートかを判定したうえでパケットを送信する場合であっても、透過なネットワークを実現可能である。
次に、実施例2に係るパケット中継装置200について説明する。なお、パケット中継装置200は、実施例1に係るパケット中継装置100に対応する。
以下では、実施例2に係るパケット中継装置200の概要とパケット中継装置200の構成の一例、パケット中継装置200による処理について順に説明し、その後、実施例2の効果について説明する。なお、以下では、実施例1に係るパケット中継装置100と同様の点については、簡単に説明し、または、説明を省略する。
[実施例2に係るパケット中継装置の概要]
実施例2に係るパケット中継装置(スイッチとも称する)200の概要について説明する。実施例2に係るパケット中継装置200は、パケットを送受信するポートを複数備え、パケットを中継する。
また、実施例2に係るパケット中継装置200は、利用者によってパーティションが設定される。パケット中継装置200は、パーティションが設定されると、受信ポートを含むパーティション内にある別のポートからパケットを送信し、他のパーティションに含まれるポートからはパケットを送信しない。
例えば、複数あるポートが部門「A」と部門「B」とによってパケット中継装置200が用いられる場合を例に説明する。パケット中継装置200は、部門「A」によって用いられるポートについてパーティションが設定され、また、部門「B」によって用いられるポートについてパーティションが設定される。そして、パケット中継装置200は、部門「A」によって用いられるポートが受信したパケットについては、部門「A」についてのパーティション内にある別のポートから送信し、部門「B」についてのパーティション内にあるポートからは送信しない。
ここで、実施例2に係るパケット中継装置200は、後述するように、パーティション内にあるポートが全VLANに使用されると設定されることで、VLANごとに区別してパケットを中継しても透過なネットワークを実現可能なスイッチである。
具体的には、実施例2に係るパケット中継装置200は、透過なVLANネットワークを実現するスイッチであり、受信したパケットに設定されたVLAN情報が何であっても受信したパケットを送信する。
[実施例2に係るパケット中継装置が使用されるネットワーク]
次に、図3を用いて、実施例2に係るパケット中継装置200が使用されるネットワーク300の構成例の一例について説明する。図3は、実施例2に係るパケット中継装置が使用されるネットワークの構成例の一例について説明するための図である。
図3に示すように、ネットワーク300は、サーバシステム301A〜301Cと、記憶システム302A〜302Cと、パケット中継装置200A〜200Fを含むパケット中継装置群303、ネットワークシステム304、ルーティングシステム305を有する。なお、ネットワーク300では、一つまたは複数のVLANが形成される。
サーバシステム301A〜301Cは、サーバやホストコンピュータなどの情報処理装置であり、パケット中継装置200A〜200Fのいずれかに接続される。また、記憶システム302A〜302Cは、サーバシステム301A〜301Cによって使用されるデータを記憶するストレージ装置であり、パケット中継装置200A〜200Fのいずれかに接続される。ネットワークシステム304は、ネットワーク300の保守や監視を行うための装置であり、図3に示す例では、パケット中継装置200Eと接続される。ルーティングシステム305は、ネットワーク300と他のネットワークとの間におけるパケットの送受信を中継し、図3に示す例では、パケット中継装置200Fと接続される。
パケット中継装置200A〜200Fは、自パケット中継装置200以外の別のパケット中継装置200A〜200Fやサーバシステム301A〜301C、記憶システム302A〜302Cと接続される。また、パケット中継装置200A〜200Fは、自パケット中継装置200以外の別のパケット中継装置200A〜200Fやサーバシステム301A〜301C、記憶システム302A〜302C間において送受信されるパケットを中継する。
なお、図3に示したネットワーク300の構成例はあくまで一例であり、実施例2に係るパケット中継装置200A〜200Fが適用されるネットワークの構成は、図3に示した構成例に限られない。例えば、図3に示したネットワーク300では、3台のサーバシステム301A〜301Cや3台の記憶システム302A〜302Cなどを有する場合について示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、4台以上のサーバシステム301や1台の記憶システム302を有するネットワーク300であってもよい。
[実施例2に係るパケット中継装置の構成]
次に、図4を用いて、実施例2に係るパケット中継装置200の構成の一例について説明する。図4は、実施例2に係るパケット中継装置の構成の一例について説明するためのブロック図である。
図4に示すように、パケット中継装置200は、複数のポート201と、スイッチコア210とを有する。ポート201は、スイッチコア210内にあるポートモジュール211と接続され、また、ネットワーク300を介して他の装置と接続される。なお、ポート201が接続される他の装置とは、例えば、図3に示すように、サーバシステム301や記憶システム302などが該当する。
ポート201は、自ポート201が接続された接続先となる装置からパケットを受信すると、受信したパケットをポートモジュール211に送る。また、ポート201は、ポートモジュール211からパケットを受信すると、自ポート201が接続された接続先となる装置へとパケットを送信する。
なお、以下では、実施例2では特に言及しない限り、図5に示すように、パケット中継装置200は、ポート「1」からポート「7」まで7個のポート201を備える場合について説明する。また、図5に示すように、実施例2では、パケット中継装置200に対して、ポート「1」「2」「5」を含むパーティション「1」と、ポート「3」「6」「7」を含むパーティション「2」とが利用者によって設定される場合を例に説明する。また、ポート「4」については、使用されない場合を例に説明する。なお、図5は、実施例2におけるポートについて説明するための図である。
なお、実施例2では、ポート201が「7」個あり、上記したような2つのパーティションが設定される場合について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ポート201が「7」個未満、あるいは、8個以上あってもよい。また、例えば、パーティションが一つ、または、3つ以上であってもよく、パーティションに含まれるポート201が上記したポート201とは異なっても良い。
スイッチコア210は、複数あるポート201各々と接続され、ポート201を介してデータを送受信する。具体的には、後述するように、ポート201がパケットを受信すると、受信ポートとは別のポート201からパケットを送信する。なお、受信ポートから送信するようにしてもよい。
スイッチコア210は、図4に示す例では、ストリームメモリ213と、複数のポートモジュール211と、スイッチコア記憶部220と、スイッチコア制御部230とを有する。
ストリームメモリ213は、パケット中継装置200によって中継されるパケットを一時的に記憶し、具体的には、パケット中継装置200が受信したパケットを、パケットが送信されるまでの間記憶する。なお、ストリームメモリ213によって記憶されるパケットは、ポート201が受信したパケットであり、ポートモジュール211によって格納される。また、ストリームメモリ213によって記憶されるパケットは、ポートモジュール211によって読み出されてポート201から送信される。なお、ストリームメモリ213によって記憶されたパケットは、例えば、ポートモジュール211によって読み出される際に削除され、または、読み出された後他のパケットを格納する際に上書きされることによって削除される。
複数あるポートモジュール211は、それぞれ、複数あるポート201のいずれかと接続される。言い換えると、図4に示す例では、ポートモジュール211は、ポート201ごとに設けられる。例えば、ポート201が「7」個ある場合には、ポートモジュール211もまた「7」個ある。なお、実施例2では、ポートモジュール211がポート201と同数ある場合について説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、異なる数であってもよい。例えば、複数のポート201に対して、1つのポートモジュール211を備える場合であってもよい。
また、複数あるポートモジュール211は、それぞれ、ストリームメモリ213と、スイッチコア制御部230内にある送信制御部231と接続される。なお、図4においては、複数あるポートモジュール211各々とスイッチコア制御部230との接続関係については、記載の便宜上、複数あるポートモジュール211をポートモジュール群212とまとめた上で、ポートモジュール群212とスイッチコア制御部230との接続関係として記載した。つまり、図4においては、記載の便宜上、ポートモジュール群212とスイッチコア制御部230とを接続することで、複数あるポートモジュール211各々がスイッチコア制御部230と接続していることを示した。
ポートモジュール211は、ポート201からパケットを受信すると、受信したパケットをストリームメモリ213に格納する。また、ポートモジュール211は、パケットを受信した受信ポートを識別するポート情報である受信ポート情報を識別し、例えば、自ポートモジュール211が接続されたポート201を識別する。そして、ポートモジュール211は、受信ポート情報と、受信したパケットのヘッダ情報とを送信制御部231に送る。
なお、ポートモジュール211から送信制御部231に送られる「ヘッダ情報」には、例えば、DA(Destination Address:宛先MAC(Media Access Control)アドレス)やSA(Source Address:送信元MACアドレス)、VLAN情報などが含まれる。DAは、送信先となる装置を識別する情報であり、SAが、送信元となる装置を識別する情報である。また、ヘッダ情報に含まれるVLAN情報(VLAN番号やVLAN IDとも称する)は、パケットの送信元となる装置が属するVLANを識別する情報であり、受信VLAN情報とも称する。
例えば、ポートモジュール211は、受信ポート情報「1」やDA「00:01:02:03:04:05」、受信VLAN情報「1」を送信制御部231に送信する。なお、受信ポート情報「1」は、受信ポートがポート「1」であることを示す。
また、ポートモジュール211は、送信制御部231から中継指示を受信すると、ストリームメモリ213に記憶されたパケットの内、中継指示によって指定されるアドレスに記憶されたパケットを読み出し、ポート201に送る。その後、ポート201が、ポートモジュール211から受信したパケットを送信する。つまり、パケット中継装置200は、受信したパケットを他の装置に送信する。
スイッチコア記憶部220は、スイッチコア制御部230と接続され、スイッチコア制御部230による各種制御処理に用いられる情報を記憶する。スイッチコア記憶部220は、図4に示す例では、MACアドレス記憶部221と、パーティション情報記憶部222と、VLAN情報記憶部223とを有する。なお、実施例2におけるパーティション情報記憶部222は、実施例1におけるパーティション情報記憶部111に対応する。また、実施例2におけるVLAN情報記憶部223は、実施例1におけるVLAN情報記憶部112に対応する。
なお、本実施例においては特に言及しないが、スイッチコア記憶部220は、一般的に、ストリームメモリ213を管理する管理情報を記憶するタグメモリを備える。具体的には、タグメモリは、ポートモジュール211によってストリームメモリ213に格納されたパケットごとに、パケットが格納されたストリームメモリ213内のアドレスを識別するための情報を記憶する。そして、ポートモジュール211やスイッチコア制御部230は、タグメモリを用いて、ストリームメモリ内に格納されたパケットを識別する。
MACアドレス記憶部221は、スイッチコア制御部230内にある送信制御部231と接続され、送信先となる装置に対応付けて、ポート情報を記憶する。例えば、図6に示すように、MACアドレス記憶部221は、送信先となる装置を示すMACアドレスに対応付けて、送信先となる装置が属するVLANを識別するVLAN情報と、パケットの送信先となる装置に接続されたポート201を識別するポート情報とを記憶する。なお、図6は、実施例2におけるMACアドレス記憶部に記憶された情報の一例を説明するための図である。
図6に示す例では、MACアドレス記憶部221は、MACアドレス「00:01:02:03:04:05」とVLAN情報「1」とに対応付けて、ポート情報「5」を記憶する。すなわち、MACアドレス記憶部221は、VLAN「1」に属し、DA「00:01:02:03:04:05」が設定されているパケットの送信先となる装置が、ポート「5」と接続されていることを記憶する。
また、MACアドレス記憶部221によって記憶された情報は、例えば、パケット中継装置200を利用する利用者によって格納され、または、パケットを受信するごとにパケット中継装置200が格納する。例えば、パケット中継装置200は、パケットを受信すると、受信したパケットのヘッダ情報に含まれるSAを「MACアドレス」に格納し、受信したパケットのVLAN情報を「VLAN情報」に格納する。そして、パケット中継装置200は、格納したMACアドレスと「VLAN情報」とに対応付けて、受信ポート情報を「ポート情報」に格納する。
パーティション情報記憶部222は、スイッチコア制御部230内にある送信制御部231と設定変更部232と接続される。また、図7に示すように、パーティション情報記憶部222は、パケット中継装置200に設定されたパーティションを識別するパーティション情報に対応付けて、パーティション内に含まれるポート201を識別するポート情報を記憶する。なお、図7は、実施例2におけるパーティション情報記憶部に記憶された情報の一例を説明するための図である。なお、パーティション情報記憶部222は、拡張VLAN情報テーブルとも称し、パーティション情報が、拡張VLAN情報とも称する。
図7に示す例では、パーティション情報記憶部222は、パーティション情報「1」に対応付けてポート情報「1」「2」「5」を記憶し、また、パーティション情報「2」に対応付けてポート情報「3」「6」「7」を記憶する。つまり、図7に示す例では、パーティション情報記憶部222は、パケット中継装置200に対して、ポート「1」「2」「5」を含むパーティション「1」と、ポート「3」「6」「7」を含むパーティション「2」とが既に設定されていることを記憶する。
なお、図7に示す例では、パーティション情報記憶部222が、パーティション情報を「64」個記憶する例を示した。このため、パーティションが2つ設定された場合では、「64」個あるパーティション情報の内2つが使用されており、図7に示すように、パーティション情報「3」〜「64」については、何ら情報が格納されていない。なお、実施例2では、パーティション情報記憶部222がパーティション情報を「64」個記憶する場合について説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、「64」個未満でも、「65」個以上でもよい。
また、パーティション情報記憶部222に記憶された情報は、後述するように、設定変更部232によって格納され、または、削除される。パーティション情報記憶部222に記憶された情報は、送信制御部231によって使用される。
VLAN情報記憶部223は、スイッチコア制御部230内にある送信制御部231と設定変更部232と接続される。また、図8に示すように、VLAN情報記憶部223は、VLAN情報に対応付けて、パケットの送信や受信に用いられるポート201を識別するポート情報を記憶する。具体的には、VLAN情報記憶部223は、ポート情報として、パーティション情報記憶部222によって記憶されたポート情報すべてを記憶する。なお、図8は、実施例2におけるVLAN情報記憶部によって記憶された情報の一例を説明するための図である。
図8に示す例を用いて、ポート「1」「2」「5」を含むパーティション「1」と、「3」「6」「7」を含むパーティション「2」とが既に設定されている場合を例に説明する。言い換えると、図7に示すように、パーティション情報記憶部222が、パーティション情報「1」に対応付けてポート情報「1」「2」「5」を記憶し、また、パーティション情報「2」に対応付けてポート情報「3」「6」「7」を記憶する場合を例に説明する。なお、図8に示す例では、VLAN情報が「4095」個ある場合を示した。言い換えると、VLANの数が最大で「4095」個である場合を例に説明する。
図8に示すように、VLAN情報記憶部223は、VLAN情報それぞれについて、ポート情報「1」「2」「5」とポート情報「3」「6」「7」とを記憶する。言い換えると、VLAN情報記憶部223は、ポート「1」「2」「5」「3」「6」「7」が、すべてのVLANからのパケットの送受信に用いられることを記憶する。すなわちポート「1」「2」「5」「3」「6」「7」においては、VLAN情報が何であっても、受信したパケットが送信されることになる。
また、VLAN情報記憶部223によって記憶された情報は、設定変更部232によって格納され、または削除される。例えば、利用者によってパーティションが設定されると、VLAN情報記憶部223は、設定変更部232によって、4095個あるVLAN情報それぞれに対応付けて、パーティション内に含まれるポート201を識別するポート情報が格納される。また、VLAN情報記憶部223によって記憶された情報は、送信制御部231によって使用される。
スイッチコア制御部230は、スイッチコア記憶部220とポートモジュール211と接続される。また、スイッチコア制御部230は、図4に示す例では、送信制御部231と、設定変更部232とを備える。また、実施例2における送信制御部231やポートモジュール211は、実施例1における識別部121に対応する。また、実施例2における送信制御部231は、実施例1における判定部122や送信部123にも対応する。
送信制御部231は、ポートモジュール211とMACアドレス記憶部221とパーティション情報記憶部222とVLAN情報記憶部223と接続される。なお、送信制御部231による処理の詳細な流れの一例については後述するため、ここでは説明を省略する。
送信制御部231は、受信ポート情報やパケットのヘッダ情報をポートモジュール211からポートモジュール211から受信し、例えば、受信ポート情報「1」やDA「00:01:02:03:04:05」、受信VLAN情報「1」を受信する。
ここで、送信制御部231が、MACアドレス記憶部221を用いてパケットを送信するポート201についてのポート情報を取得する手法について説明する。なお、送信制御部231が、受信ポート情報「1」やDA「00:01:02:03:04:05」、受信VLAN情報「1」を受信した場合を例に説明する。
送信制御部231は、MACアドレス記憶部221を用いてパケットを送信するポート201を識別する送信ポート情報を取得する。具体的には、送信制御部231は、MACアドレス記憶部221を参照して取得したヘッダ情報に対応するポート情報を取得し、図6に示す例では、DA「00:01:02:03:04:05」とVLAN情報「1」との組み合わせに対応するポート情報「5」を取得する。
なお、実施例2では、MACアドレス記憶部221を用いてパケットを送信するポート201を識別する手法について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、送信制御部231は、受信ポートに対応するパーティション内に含まれるポート201をパーティション情報記憶部222から識別し、識別したポート201すべてをパケットを送信するポート201として識別しても良い。
送信制御部231は、受信VLAN情報に対応づけてVLAN情報記憶部223に記憶されたポート情報に、送信ポート情報が含まれるかを判定する。例えば、送信制御部231は、受信VLAN情報が「1」である場合には、図8に示す例では、ポート情報「1、2、5、3、6、7」を識別し、識別したポート情報に受信ポート情報が含まれるかを判定する。例えば、送信制御部231は、送信ポート情報が「5」である場合には、含まれると判定する。
なお、実施例2では、上記したように、VLAN情報記憶部223は、ポート情報として、パーティション情報記憶部222によって記憶されたポート情報すべてを予め記憶しており、送信制御部231が含まれると判定することになる。
また、送信制御部231は、MACアドレス記憶部221を用いて取得したポート情報が、受信ポート情報に対応づけてパーティション情報記憶部222に記憶されたポート情報に含まれているかを判定する。すなわち、送信制御部231は、受信ポートと、パケットを送信するポート201とが同じパーティション内に含まれているかを判定する。
例えば、送信制御部231は、受信ポート情報に対応するパーティション情報をパーティション情報記憶部222から取得し、図7に示す例では、受信ポート情報「1」に対応するパーティション情報「1」を取得する。そして、送信制御部231は、パーティション情報「1」に対応付けられたポート情報「1、2、5」を取得する。ここで、送信制御部231は、取得したポート情報が「1、2、5」であり、送信ポート情報「5」が取得したポート情報に含まれるので、含まれると判定する。
送信制御部231は、受信VLAN情報に対応づけてVLAN情報記憶部223に記憶されたポート情報に送信ポート情報が含まれると判定し、受信ポートと送信ポートとが同じパーティション内に含まれていると判定すると、パケットを送信し、例えば、ポート「5」からパケットを送信する。一方、送信制御部231は、含まれていないと判定すると、つまり、例えば、受信ポートと送信ポートとが同じパーティション内に含まれてないと判定すると、パケットを送信せず、例えば、パケットを破棄する。
送信制御部231は、パケットを送信する場合には、例えば、パケットの送信先となる装置と接続されたポート201と接続されたポートモジュール211に対して、中継指示を送る。例えば、送信制御部231は、ポート「5」からそれぞれパケットを送信する場合には、ポート「5」と接続されたポートモジュール211に対して、中継指示を送る。その後、ポートモジュール211は、ストリームメモリ213からパケットを読み出し、自ポートモジュール211と接続されたポート201にパケットを送り、ポート201がパケットを送信する。
設定変更部232は、パーティション情報記憶部222とVLAN情報記憶部223と接続される。また、設定変更部232は、処理タイミングになると、例えば、利用者から設定内容を受信すると、受信した設定内容に基づいて、パーティション情報記憶部222やVLAN情報記憶部223にポート情報を格納したり削除したりする。なお、設定変更部232は、ポート情報格納部やポート情報削除部とも称する。
なお、設定内容とは、例えば、パーティション情報記憶部222やVLAN情報記憶部223に対して、ポート情報を新たに格納したり削除したりするポート情報を識別するための情報である。
パーティション情報記憶部222およびVLAN情報記憶部223に対してポート情報を新たに格納する場合を例に、設定変更部232についてさらに説明する。なお、パーティション情報記憶部222およびVLAN情報記憶部223に対してポート情報を新たに格納する場合とは、例えば、新たにパーティションを設定する場合や、既存のパーティションにポート201を追加する場合などが該当する。以下では、新たにパーティションを設定する場合を例に説明する。
設定変更部232は、パケット中継装置200に対して新たに設定するパーティションに含まれるポート情報を受信する。そして、設定変更部232は、受信したポート情報をVLAN情報記憶部223に格納し、その後、受信したポート情報をパーティション情報記憶部222に格納する。
例えば、設定変更部232は、パケット中継装置200に対してパーティション「1」のみが設定されている状態において、ポート「3、6、7」を含むパーティション「2」を新たに設定する場合について説明する。言い換えると、パーティション情報記憶部222は、パーティション情報「1」についての情報のみを記憶し、VLAN情報記憶部223が、各VLAN情報に対応付けて、ポート情報「1、2、5」を記憶する場合について説明する。
例えば、設定変更部232は、設定内容として、ポート情報「3、6、7」を利用者から受信する。そして、設定変更部232は、まず、VLAN情報記憶部223に対してポート情報「3、6、7」を格納し、具体的には、各VLAN情報に対応付けてポート情報「3、6、7」を格納する。図8に示す例では、VLAN情報「1」から「4095」各々について、ポート情報「3、6、7」を格納する。その後、設定変更部232は、パーティション情報記憶部222にポート情報「3、6、7」を格納し、例えば、未使用のパーティション情報「2」に対応付けて、ポート情報「3、6、7」を格納する。
また、パーティション情報記憶部222およびVLAN情報記憶部223からポート情報を削除する場合を例に、設定変更部232についてさらに説明する。なお、パーティション情報記憶部222およびVLAN情報記憶部223からポート情報を削除する場合とは、例えば、既存のパーティションを削除する場合や、既存のパーティションに含まれるポート201の一部をパーティションから削除する場合などが該当する。以下では、既存のパーティション「1」からポート「1」を削除する場合を例に説明する。
設定変更部232は、既存のパーティション「1」から削除するポート201を識別するポート情報を受信し、例えば、ポート情報「1」を受信する。そして、設定変更部232は、まず、受信したポート情報をパーティション情報記憶部222から削除し、例えば、パーティション情報記憶部222に記憶されたポート情報の内、パーティション「1」に対応付けられたポート情報から、ポート情報「1」を削除する。その後、設定変更部232は、受信したポート情報をVLAN情報記憶部223から削除し、例えば、各VLAN情報について、ポート情報「1」を削除する。図8に示す例では、VLAN情報「1」から「4095」各々について、ポート情報「1」を削除する。
なお、上記した設定変更部232による格納順や削除順については、実施例2の効果にて説明するため、ここでは説明を省略する。
[実施例2に係るパケット中継装置による処理]
次に、実施例2に係るパケット中継装置200による処理の流れの一例について説明する。以下では、実施例2における送信制御部231による送信処理の流れの一例、実施例2における設定変更部232による格納処理の流れの一例、実施例2における設定変更部232による削除処理の流れの一例について順に説明する。
[実施例2における送信制御部による送信処理]
図9を用いて、実施例2における送信制御部231による送信処理の流れの一例について説明する。図9は、実施例2における送信制御部による送信処理の流れの一例について説明するためのフローチャートである。なお、図9に示した処理の内、ステップS201、S203は、図2に示した処理の内ステップS101、S103に対応する。
図9に示すように、実施例2に係るパケット中継装置200では、パケットを受信すると(ステップS201肯定)、送信制御部231は、受信ポート情報を識別する(ステップS202)。
そして、送信制御部231は、MACアドレス記憶部221を用いてパケットを送信するポート情報を取得する(ステップS203)。例えば、送信制御部231は、受信したパケットのヘッダ情報に含まれるDAが「00:01:02:03:04:05」であり受信VLAN情報が「1」である場合には、MACアドレス記憶部221からポート情報「5」を取得する。
そして、送信制御部231は、受信VLAN情報を識別する(ステップS204)。そして、送信制御部231は、識別した受信VLAN情報に対応づけられたポート情報に送信ポート情報が含まれるかを判定し(ステップS205)、受信ポートと、パケットを送信するポート201とが同じパーティション内に含まれるかを判定する(ステップS206)。
ここで、送信制御部231は、含まれると判定すると(ステップS205肯定、および、ステップS206肯定)、パケットを送信し(ステップS207)、例えば、ポート「5」からパケットを送信する。一方、送信制御部231は、含まれないと判定すると(ステップS205否定、および/または、ステップS206否定)、パケットを送信することなく処理を終了する。
[実施例2における設定変更部による格納処理]
図10を用いて、実施例2における設定変更部232による格納処理の流れの一例について説明する。図10は、実施例2における設定変更部による格納処理の流れの一例について説明するためのフローチャートである。なお、以下では、ポート「3、6、7」を含むパーティションを新たに設定する場合を例に説明する。
図10に示すように、設定変更部232は、処理タイミングになると(ステップS301肯定)、VLAN情報記憶部223にポート情報を格納する(ステップS302)。例えば、設定変更部232は、VLAN情報記憶部223に記憶されたVLAN情報「1」からVLAN情報「4095」各々について、ポート情報「3、6、7」を格納する。
そして、設定変更部232は、パーティション情報記憶部222にポート情報を格納する(ステップS303)。例えば、未使用のパーティション情報「2」に対応付けて、ポート情報「3、6、7」を格納する。
[実施例2における設定変更部による削除処理]
図11を用いて、実施例2における設定変更部232による削除処理の流れの一例について説明する。図11は、実施例2における設定変更部による削除処理の流れの一例について説明するためのフローチャートである。なお、以下では、パーティションに含まれるポート情報の一部を削除する場合を例に説明する。
図11に示すように、設定変更部232は、処理タイミングになると(ステップS401肯定)、パーティション情報記憶部222からポート情報を削除する(ステップS402)。例えば、設定変更部232は、パーティション情報記憶部222に記憶されたポート情報の内、パーティション「1」に対応付けられたポート情報から、ポート情報「1」を削除する。
そして、設定変更部232は、VLAN情報記憶部223からポート情報を削除する(ステップS403)。例えば、設定変更部232は、VLAN情報記憶部223に記憶されたVLAN情報「1」からVLAN情報「4095」各々について、ポート情報「1」を削除する。
[実施例2の効果]
上記したように、実施例2によれば、パーティション情報記憶部222とVLAN情報記憶部223とに対してポート情報を格納する場合に、VLAN情報記憶部223に格納し、その後、パーティション情報記憶部222に格納する。この結果、実施例2によれば、既存のトラフィックに影響を及ぼすことなく、パーティション情報記憶部222とVLAN情報記憶部223とに変更を加えることが可能である。
具体的には、ポート情報を格納する場合には、まず、VLAN情報記憶部223にポート情報を追加し、VLAN情報記憶部223に対する格納処理が終了した後に、パーティション情報記憶部222にポート情報を追加する。この結果、パーティション情報記憶部222にポート情報を格納する段階においては、VLAN情報記憶部223に対する格納処理は終了しており、パケットによって送信されたりされなかったりするという事態を防止することが可能である。
さらに詳細に説明すると、VLAN情報記憶部223は、VLAN情報ごとにポート情報を記憶しており、VLAN情報は、例えば、1〜4095個ある。このため、VLAN情報記憶部223に対する格納処理はすぐに終了するとは限らない。この結果、パーティション情報記憶部222に格納した後にVLAN情報記憶部223に格納する手法では、VLAN情報記憶部223への格納処理が完了するまでの間、パケットのVLAN情報によって送信されたりされなかったりするという事態が発生する。例えば、ポート情報が格納されたVLAN情報のパケットについては、パケットが送信され、ポート情報が未だ格納されていないVLAN情報のパケットについては、パケットが送信されない。本実施例によれば、パーティション情報記憶部222に格納されるまでは、一律に送信されないので、このような事態を防止することが可能である。
また、実施例2によれば、パーティション情報記憶部222とVLAN情報記憶部223とからポート情報を削除する場合に、パーティション情報記憶部222から削除し、その後、VLAN情報記憶部223から削除する。この結果、実施例2によれば、パーティション情報記憶部222とVLAN情報記憶部223とに変更を加えることが可能である。
具体的には、ポート情報を削除する場合には、まず、パーティション情報記憶部222からポート情報を削除し、その後、VLAN情報記憶部223からポート情報を削除する。ここで、パーティション情報記憶部222からポート情報を削除する段階において、削除されたポート201にて受信したパケットは一律に送信されなくなる。このため、パケットのVLAN情報によって送信されたりされなかったりするという事態を防止することが可能である。
さらに詳細に説明すると、VLAN情報記憶部223は、VLAN情報ごとにポート情報を記憶しており、VLAN情報は、例えば、1〜4095個ある。このため、VLAN情報記憶部223に対する削除処理はすぐに終了するとは限らない。この結果、VLAN情報記憶部223から削除した後にパーティション情報記憶部222から削除する手法では、VLAN情報記憶部223に対する削除処理の途中にパケットを受信すると、パケットのVLAN情報によって送信されたりされなかったりするという事態が発生する。例えば、ポート情報が削除されたVLAN情報のパケットについては、パケットは送信されず、ポート情報が未だ削除されていないVLAN情報のパケットについては、パケットが送信される。本実施例によれば、パーティション情報記憶部222が先に削除されることで一律に送信されなくなるので、このような事態を防止することが可能である。
さて、これまで、実施例1や2では、VLAN情報の値によって送受信するポート201を制限しない手法について説明した。例えば、パーティション情報記憶部222がポート「1」〜「3」「5」〜「7」を記憶している場合には、ポート「1」〜「3」「5」〜「7」が、すべてのVLAN情報のパケットを送受信する場合について説明した。
しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、VLAN情報の値によって送受信するポート201を制限してもよい。例えば、パケット中継装置の利用者にVLANの知識がある場合には、利用者がVLANごとに設定することが可能であり、そのような場合には、VLANが何であってもパケットを送受信するのではなく、VLANによって送受信を制限しても良い。例えば、ポート「5」が、VLAN情報「1」のパケットを送受信しないように設定してもよい。そこで、実施例3では、送受信するポート201を制限するVLANを設定する手法について説明する。
実施例3に係るパケット中継装置200では、図12に示すように、VLAN情報記憶部223は、送受信するポート201が制限されないVLAN情報に対応付けて、パーティション情報記憶部222によって記憶されたポート情報すべてを記憶する。また、VLAN情報記憶部223は、送受信するポート201を制限されるVLAN情報に対応付けて、パーティション情報記憶部222によって記憶されたポート情報すべてを記憶するのではなく、送受信に用いられるポート201を識別するポート情報を記憶する。なお、図12は、実施例3におけるVLAN情報記憶部に記憶された情報の一例を説明するための図である。
図12に示す例では、VLAN情報記憶部223は、送受信するポート201を制限されるVLAN情報「1」に対応付けて、ポート「1」〜「3」「5」〜「7」すべてではなく、ポート「1」〜「3」「6」「7」を記憶する。言い換えると、VLAN情報記憶部223は、ポート「5」が、VLAN情報「1」のパケットを送受信しないことを記憶する。また、VLAN情報記憶部223は、送受信するポート201を制限されないVLAN情報「2」に対応付けて、ポート「1」〜「3」「5」〜「7」すべてを記憶する。
ここで、VLAN情報記憶部223についてさらに説明する。VLAN情報記憶部223は、例えば、初期設定状態において、実施例1や2において説明したように、各VLAN情報に対応付けて、パーティション情報記憶部222によって記憶されたポート情報すべてを記憶する。その上で、例えば、ポート「5」がVLAN情報「1」のパケットを送受信しないように利用者が設定する場合に、後述するように、設定変更部232によって、VLAN情報「1」に対応付けられたポート情報から、ポート情報「5」が削除される。
設定変更部232は、VLAN情報と、パーティション内に含まれる複数あるポート201の内該VLAN情報によって識別されるVLANからのパケットを送受信しないポート201を識別する情報とを受信する。例えば、設定変更部232は、送受信しないポート201を識別するための情報として、送受信しないポート201を示すポート情報を受信する。例えば、送受信しないポート201がポート「5」である場合には、設定変更部232は、ポート情報「5」とVLAN情報「1」とを利用者から受信する。
ここで、実施例3における設定変更部232が受信するVLAN情報は、送受信するポート201が制限されるVLANを識別するVLAN情報である。また、設定変更部232が受信するポート情報は、パーティション内に含まれる複数あるポート201の内、受信したVLAN情報によって識別されるVLANに属する装置からのパケットを送受信しないポート201を識別するためのポート情報である。
すなわち、設定変更部232は、VLAN情報「1」とポート情報「5」とを受信する場合には、ポート「5」がVLAN「1」のパケットを送受信しないことを示す情報を受信したことを示す。
また、設定変更部232は、受信したVLAN情報に対応付けてVLAN情報記憶部223に記憶されたポート情報の内、受信したポート情報を削除する。例えば、設定変更部232は、VLAN情報「1」に対応付けられたポート情報からポート情報「5」を削除する。
なお、ここでは、設定変更部232が、パケットを送受信しないポート201を識別するポート情報として、パケットを送受信しないポート201を示すポート情報を受信する場合について説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、パケットを送受信するポート201を示すポート情報を受信し、受信したポート情報以外のポート情報を削除してもよい。
また、パケット中継装置200に対して複数のパーティションが設定されている場合について説明する。設定変更部232は、受信したVLAN情報に対応付けてVLAN情報記憶部223に記憶されたポート情報の内、受信したポート情報に対応するパーティションとは別のパーティションに含まれるポート情報を削除しない。
例えば、設定変更部232は、VLAN情報「1」と、パケットを送受信するポート201を示すポート情報「1、3」とを受信した場合について説明する。設定変更部232は、ポート「1」に対応するパーティション「1」に含まれるポート「1、3、5」の内、ポート「1、3」以外のポート「5」を削除する。また、ここで、設定変更部232は、パーティション「2」に含まれるポート「3、6、7」については、削除しない。
[実施例3における設定変更部による削除処理]
図13を用いて、実施例3における設定変更部232による削除処理の流れの一例について説明する。図13は、実施例3における設定変更部による削除処理の流れの一例について説明するためのフローチャートである。なお、以下では、設定変更部232が、パケットを送受信しないポート201を示すポート情報を受信する場合について説明する。
図13に示すように、設定変更部232は、処理タイミングとなると(ステップS501肯定)、つまり、例えば、利用者からVLAN情報とポート情報とを受信すると、VLAN情報記憶部223からポート情報を削除する(ステップS502)。具体的には、設定変更部232は、受信したVLAN情報に対応付けられたポート情報から、受信したポート情報を削除し、例えば、VLAN情報「1」とポート情報「5」とを利用者から受信すると、VLAN情報「1」に対応付けられたポート情報からポート情報「5」を削除する。
[実施例3の効果]
上記したように、実施例3によれば、VLAN情報と、パーティション内に含まれる複数あるポート201の内該VLAN情報によって識別されるVLANからのパケットを送受信しないポート201を識別する情報とを受信する。そして、設定変更部232は、受信したVLAN情報に対応付けてVLAN情報記憶部223に記憶されたポート情報の内、送受信しないポート201を識別する情報によって識別されるポート情報を削除する。この結果、実施例3によれば、VLAN情報の値によって送受信するポート201を制限することが可能である。
言い換えると、実施例3によれば、パーティション内において、送受信するポート201をVLANごとに制限することが可能である。この結果、パーティション内に含まれるポート201の内特定のポート201からパケットを送信し、他のポート201からパケットが送信されないように設定することが可能である。
すなわち、従来のQ−in−Q技術とは異なり、パケット中継装置200内にてVLAN情報を区別して扱うことができ、この結果、上記したように、VLAN情報の値によって送受信するポート201を制限することが可能である。
また、実施例3によれば、パケット中継装置200に複数のパーティションが設定されている場合に、受信したVLAN情報に対応するポート情報の内、受信したポート情報に対応するパーティションとは別のパーティションに含まれるポート情報を削除しない。この結果、実施例3によれば、他のパーティションに影響を与えることなく、VLAN情報の値によって送受信するポート201を制限することが可能である。
さて、これまで、実施例1や2では、設定変更部232が利用者から設定内容を受信する場合について説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、図14に示すように、利用者から設定内容を受け付ける設定内容受付部400をさらに備え、設定変更部232が、設定内容受付部400から設定内容を受信してもよい。なお、図14は、実施例4に係るパケット中継装置の構成の一例を説明するためのブロック図である。
そこで、以下では、設定内容受付部400は、利用者から設定内容を受け付け、設定変更部232が、設定内容受付部400から利用者からの設定内容を受信する場合について説明する。また、その際には、後述するように、設定内容受付部400が、利用者からの設定内容を一括して設定変更部232に送信する場合について説明する。
[実施例4に係るパケット中継装置の構成]
図14に示すように、パケット中継装置200は、設定内容受付部400と接続され、例えば、イーサネット(登録商標)を用いて接続される。
設定内容受付部400は、パケット中継装置200内にある設定変更部232と接続される。設定内容受付部400は、パケット中継装置200とは別途設けられたCPU(Central Processing Unit)などの処理装置を用いて実現される。また、設定内容受付部400とパケット中継装置200とは、例えば、イーサネット(登録商標)を用いて接続される。
設定内容受付部400は、VLAN情報記憶部223やパーティション情報記憶部222に対する設定内容を利用者から受け付けると、受け付けた設定内容をパケット中継装置200内にある設定変更部232に対して一括して送信する。
例えば、設定内容受付部400は、図15に示すようなフォーマットを用いて、設定内容をまとめた上で、一括して送信する。図15は、実施例4における設定内容受付部によって送信される設定内容のフォーマットの一例を説明するための図である。
図15に示す例では、「VLAN ID End」と「VLAN ID Start」でVLANの範囲を指定して、「USE」ビットベクトルでVLANに属するポートを示す。「Bit Enable USE」は、「USE」のポート情報が有効であるか否かを示し、他のパーティションに属するポートのVLAN設定に影響を与えないようにするものである。「Extended VLAN ID」は、パーティションの情報を示し、「Extended VLAN Inclusive」と「Extended VLAN Exclusive」は、パーティションに追加するポートとパーティションから削除するポートをそれぞれ示す。
ここで、設定内容を一括して送信する意義について説明する。設定内容受付部400は、設定内容を設定変更部232に送信するが、例えば、新たにパーティションを設定する場合には、VLAN情報記憶部223に記憶されたVLAN情報それぞれに対する設定内容を送信することになる。例えば、設定内容受付部400は、ポート情報「3、6、7」を含むパーティションを新たに設定する場合には、VLAN情報記憶部223に記憶された「4095」個あるVLAN情報それぞれに対してポート情報「3、6、7」を格納する設定内容を送信する。
例えば、図16を用いて、設定内容受付部400が、設定内容を一括して送信せず、各設定内容を別個に送信する場合について説明する。図16は、実施例4における設定内容受付部が設定内容を一括して送信しない場合について説明するためのシーケンス図である。
図16に示すように、設定内容受付部400は、設定内容を受け付けると(ステップS601肯定)、設定内容を送信する。具体的には、図16に示すように、設定内容受付部400は、VLAN情報記憶部223のVLAN情報「1」についての設定内容を送信し(ステップS602(1))、VLAN情報記憶部223のVLAN情報「2」についての設定内容を送信(ステップS602(2))する。また、同様に、設定内容受付部400は、VLAN情報記憶部223のVLAN情報「4095」まで順に設定内容を送信する(ステップS602(4095))。また、図16には示していないが、パーティション情報記憶部222に対する設定内容も送信する。
その後、図16に示すように、パケット中継装置200では、設定変更部232が、設定を変更し(ステップS603)、例えば、VLAN情報記憶部223に対して、VLAN情報「1」〜「4095」各々に対応付けて、ポート情報「3、6、7」を格納する。
これに対して、図17を用いて、設定内容受付部400が、設定内容を一括して送信する場合について説明する。図17は、実施例4における設定内容受付部が設定内容を一括して送信する場合について説明するためのシーケンス図である。
図17に示すように、設定内容受付部400は、設定内容を受け付けると(ステップS701肯定)、設定内容を一括して送信する(ステップS702)。つまり、図17に示すように、設定内容をそれぞれ別個に送信するのではなく、まとめて一括して送信する。その後、図17に示すように、パケット中継装置200では、設定変更部232が、設定を変更する(ステップS703)。
[実施例4の効果]
上記したように、実施例4によれば、パケット中継装置200は、設定内容受付部400と接続される。そして、設定内容受付部400は、VLAN情報記憶部223やパーティション情報記憶部222に対する設定内容を受け付けると、受け付けた設定内容をパケット中継装置200に対して一括して送信するので、パーティション情報記憶部222やVLAN情報記憶部223に対して、設定内容を効率的に送信することができ、設定変更を効率的に実行することが可能である。
具体的には、例えば、パケット中継装置200と設定内容受付部400とは、イーサネット(登録商標)などで接続されており、データの送受信に時間がかかる。また、例えば、VLAN情報記憶部223には、4095個あるVLAN情報ごとにポート情報が記憶されており、それぞれについての変更内容を別個に送信する手法では、設定内容を送信するのに時間がかかっていた。例えば、イーサネット(登録商標)にて接続する場合には、例えば、1つの設定内容を送信するのに、例えば、数百μS要しており、約4000回指示を送る場合には、「数百μS×4000」もの時間を要していた。このため、レイテンシーを短縮することは重要であった。実施例4に係るパケット中継装置200は、変更内容を一括してまとめて送信するので、設定内容を別個に送信する手法と比較して、設定変更に要する時間を短縮することが可能である。
さて、次に、実施例5では、複数のパケット中継装置200を相互に接続させ、複数のパケット中継装置200にまたがったパーティションが設定される場合について説明する。例えば、図18のパーティション「1」に示すように、ローカルなパーティションだけなく、図18のパーティション「2」に示すように、グローバルなパーティションが設定され、その上で、透過なネットワークが実現される場合について説明する。なお、図18は、実施例5におけるローカルなパーティションとグローバルなパーティションとについて説明するための図である。
なお、ローカルなパーティション(同一パーティションとも称する)は、パーティション内に含まれるポート201すべてが同一のパケット中継装置200が備えるポート201であるパーティションを示す。また、グローバルなパーティション(非同一パーティションとも称する)は、パーティション内に含まれるポート201すべてが同一のパケット中継装置200のポート201とはならず、複数のパケット中継装置200にまたがったパーティションを示す。
以下では、特に言及しない限り、図18に示すように、パケット中継装置「0」と「1」と「2」とが接続された場合を例に説明する。また、以下では、ローカルなパーティションであるパーティション「1」と、グローバルなパーティションであるパーティション「2」とが設定される場合について説明する。また、以下では、パーティション「1」には、ポート「0/0、0/1、0/2、0/3」が含まれる場合を例に説明する。また、以下では、パーティション「2」には、ポート「1/0、1/1、1/2、2/0」が含まれる場合を例に説明する。
また、以下では、パケット中継装置200を相互に接続するためのポート201を「スタックポート」と称し、図18に示す例では、パケット中継装置「1」がスタックポート「1/b」や「1/c」を有する場合を例に説明する。なお、図18に示す例では、パケット中継装置「1」は、スタックポート「1/b」を介してパケット中継装置「0」と接続され、スタックポート「1/c」を介してパケット中継装置「2」と接続される。
また、実施例5では、各パケット中継装置200内にあるパーティション情報記憶部222は、同一の情報が格納されたパーティション情報記憶部222を有する。例えば、各パーティション情報記憶部222が同期することによって、各パーティション情報記憶部222が同一の情報を記憶する。
例えば、図19に示すように、各パーティション情報記憶部222は、パーティション情報「1」に対応付けてポート情報「0/0、0/1、0/2、0/3」を記憶する。また、パーティション情報記憶部222は、パーティション情報「2」に対応付けてポート情報「1/0、1/1、1/2、2/0」を記憶する。なお、図19は、実施例5におけるパーティション情報記憶部に記憶された情報の一例を説明するための図である。
次に、実施例5における送信制御部231について、スタックポートからパケットを送信する場合と、スタックポートからパケットを受信した場合とについて順に説明する。なお、実施例5における送信制御部231による処理の流れの一例については、後述するため、説明を省略する。
パケット中継装置200が、スタックポートからパケットを送信する場合について説明する。なお、スタックポートからパケットを送信する場合の一例について説明する。例えば、パケット中継装置「1」が、パーティション「2」に含まれるポート201からパケットを受信し、パケットを送信するポート201がポート「2/0」になる場合が該当する。この場合、パケット中継装置「1」は、パケット中継装置「2」にパケットを送信し、具体的には、パケット中継装置「2」と接続されたスタックポート「1/c」からパケットを送信することになる。
送信制御部231は、複数のポート201の内他のパケット中継装置200と接続されたスタックポートからパケットを送信する場合に、受信ポート情報に対応するパーティション情報をパーティション情報記憶部222から識別する。そして、送信制御部231は、識別したパーティション情報を付加したパケットを送信する。
例えば、パケット中継装置「1」のポート「1/0」がパケットを受信した場合を例に説明する。送信制御部231は、パーティション情報記憶部222を参照し、受信ポート「1/0」に対応するパーティション情報「2」を取得する。そして、受信したパケットに対してパーティション情報が「2」を付加した上で、スタックポートであるポート「1/c」からパケットを送信する。
パーティション情報をパケットに付加する点について、図20を用いてさらに説明する。図20は、実施例5に係るパケット中継装置によって用いられるパケットのタグの一例を説明するための図である。図20の「拡張VLANポート」に示すように、例えば、送信制御部231は、ベースVLANタグの後の領域にパーティション情報を格納する。なお、例えば、パーティション情報の後の領域には、VLAN情報が格納されている。
また、パケット中継装置200が、スタックポートからパケットを受信した場合について説明する。送信制御部231は、受信したパケットに付加されたパーティション情報を識別する。そして、送信制御部231は、識別したパーティション情報に対応付けられたポート情報をパーティション情報記憶部222から識別し、識別したポート201の内該受信ポートとは別のポート201からパケットを送信する。
例えば、パケット中継装置「2」において、パケット中継装置「1」と接続されたポート「2/d」からパケットを受信した場合を例に説明する。送信制御部231は、受信したパケットに付加されたパーティション情報を識別し、例えば、パーティション情報「2」を識別する。そして、送信制御部231は、パーティション情報「2」に対応付けられたポート情報「1/0、1/1、1/2、2/0」をパーティション情報記憶部222から識別し、「2/0」からパケットを送信する。なお、送信制御部231は、パケットを受信したスタックポートから再度パケットを送信することはしない。
ここで、スタックポートからパケットを送信する場合に、パーティション情報を付加する意義について、図18を用いて間単に説明する。パーティション情報を付加するのは、スタックポートからパケットを受信したパケット中継装置200は、受信ポートがわからず、いずれのパーティションに含まれるパケットなのかが判定できない場合があるからである。例えば、図18に示す例では、スタックポート「2/d」から受信したとしても、必ずしもパーティション「2」に含まれるとは限らず、例えば、受信ポートが「1/3」であったパケットを受信する場合も考えられ、この場合、パーティション「2」に含まれないパケットとなる。
このため、実施例5における送信制御部231は、スタックポートからパケットを送信する場合には、パーティション情報をパケットに付加した上で送信する。なお、上記した例では、パーティション情報を付加する場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、受信ポート情報を付加してもよい。
[実施例5における送信制御部による送信処理]
次に、図21を用いて、実施例5における送信制御部231による送信処理の流れの一例について説明する。図21は、実施例5における送信制御部による送信処理の流れの一例について説明するためのフローチャートである。なお、図21における処理の内、S801、S806は、それぞれ、図2におけるS101、S103に対応する。
図21に示すように、実施例5における送信制御部231は、パケットを受信すると(ステップS801肯定)、スタックポートから受信したかを判定する(ステップS802)。例えば、パケット中継装置「2」の送信制御部231は、ポート「2/d」から受信したパケットかを判定する。
そして、送信制御部231は、スタックポートから受信したと判定すると(ステップS802肯定)、パーティション情報を識別し(ステップS803)、例えば、パーティション情報が「2」かを識別する。そして、送信制御部231は、識別したパーティション情報に対応付けられたポート情報を識別し(ステップS804)、例えば、パーティション情報「2」に対応付けられたポート情報「1/0、1/1、1/2、2/0」をパーティション情報記憶部222から識別する。
そして、送信制御部231は、スタックポートから送信するかを判定する(ステップS808)。例えば、パケット中継装置「1」は、パーティション内に含まれるポート201に別のパケット中継装置のポート201が含まれるかを判定し、含まれると判定する場合に、スタックポートから送信すると判定する。そして、送信制御部231は、スタックポートから送信すると判定すると(ステップS808肯定)、パーティション情報を付加し(ステップS809)、スタックポートからパケットを送信する(ステップS810)。
一方、送信制御部231は、スタックポートから送信しないと判定すると(ステップS808否定)、パーティション情報を付加することなくポート201からパケットを送信する(ステップS811)。
なお、上記したステップS802において、スタックポートから受信していないと判定すると(ステップS802否定)、送信制御部231は、受信ポート情報を識別し(ステップS805)、受信VLAN情報を識別する(ステップS806)。そして、送信制御部231は、識別した受信VLAN情報に対応づけられたポート情報に送信ポート情報が含まれるかを判定する(ステップS807)。そして、送信ポート情報が含まれると判定すると(ステップS807肯定)、送信制御部231は、上記したステップS808を実行する。一方、送信ポート情報が含まれないと判定すると(ステップS807否定)、そのまま処理を終了する。
[実施例5の効果]
上記したように、実施例5によれば、複数のパケット中継装置200がスタックポートを介して相互に接続される。そして、送信制御部231は、スタックポートからパケットを送信する場合に、受信ポート情報に対応するパーティション情報をパーティション情報記憶部222から識別し、識別したパーティション情報を付加したパケットを送信する。また、送信制御部231は、スタックポートからパケットを受信した場合に、受信したパケットに付加されたパーティション情報を識別する。そして、送信制御部231は、識別したパーティション情報に対応付けられたポート情報をパーティション情報記憶部222から識別し、識別したポート201の内受信ポートとは別のポート201からパケットを送信する。この結果、実施例5によれば、複数のパケット中継装置200にまたがってパーティションを設定でき、また、透過なネットワークを実現することが可能である。
さて、実施例5では、各パーティション情報記憶部222が同一の情報を記憶する場合について説明した。この場合、パケット中継装置200に対して設定可能なパーティションの数はパーティション情報の数と同数になり、例えば、パーティション情報が「1」から「64」まである場合には、最大「64」個になる。
しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、各パーティション情報記憶部222が記憶するパーティション情報の数以上のパーティションを設定できるようにしてもよい。例えば、パーティション情報が「1」から「64」までしかない場合であっても、「64」個以上のパーティションを設定できるようにしてもよい。そこで、以下では、各パーティション情報記憶部222が記憶するパーティション情報の数以上のパーティションを設定可能なパケット中継装置200について説明する。具体的には、後述するように、パーティション情報を、ローカルなパーティション用や、グローバルなパーティション用に割り当てて用いる手法について説明する。
[パーティション情報の割り当てとパーティション数とについて]
実施例6では、パーティション情報記憶部222によって記憶されるパーティション情報が「P」個ある場合を例に説明する。なお、図22は、実施例6におけるパーティション情報について説明するための図である。図22に示すように、実施例6では、「P」個あるパーティション情報を、ローカル用パーティション情報と、共用パーティション情報と、グローバル用パーティション情報とに対して、それぞれ、「n」個、「m」個、「l」個ずつ割り当てる。なお、「P」=「n」+「m」+「l」になる。
なお、ローカル用パーティション情報は、ローカルなパーティションに対して使用されるパーティション情報である。言い換えると、各パケット中継装置200は、それぞれ、自パケット中継装置200内のポート201のみを含むパーティションを、「n」個設定可能であることを示す。また、共用パーティション情報は、ローカルなパーティションあるいはグローバルなパーティションに対して使用されるパーティション情報である。また、グローバル用パーティション情報は、グローバルなパーティション情報に対して使用されるパーティション情報である。言い換えると、複数あるパケット中継装置200に共通して用いられるパーティション情報が、「l」個あり、複数のパケット中継装置200にまたがったパーティションを「l」個設定可能であることを示す。
また、図23を用いて、パーティション情報数の割り当てと設定可能なパーティション数との関係について説明する。なお、図23は、実施例6におけるパーティション情報数の割り当てと設定可能なパーティション数との関係について説明するための図である。なお、図23に示す例では、全パーティション情報数「P」が「64」である場合を例に示した。なお、図23の「n」は、ローカル用パーティション情報の数を示す。図23の「m」は、共用パーティション情報の数を示す。図23の「l」は、グローバル用パーティション情報の数を示す。また、図23に示す例では、パケット中継装置200が「8」個ある場合を例に示した。
図23のn「0」m「0」l「64」に示すように、64個あるパーティション情報すべてをグローバル用パーティション情報に割り当てた場合には、パーティション数は、「64」個になる。一方、図23のn「16」m「16」l「32」に示すように、ローカル用パーティション情報に「16」個、共用パーティション情報に「16」個、グローバル用パーティション情報に「32」個割り当てた場合には、「176〜288」個のパーティションが設定できることになる。つまり、8個あるパケット中継装置200それぞれが、自装置内にて完結するローカルなパーティションを「16」個作成でき、これにより、「16×8=128」個のローカルなパーティションが作成できることになる。また、グローバル用パーティション情報が「32」個あり「32」個のグローバルなパーティションが設定できることになる。また、共用パーティション情報が「16」個あり、すべてをグローバルなパーティション設定に用いた場合には、「16」個のパーティションが設定可能である。また、共用パーティション情報が「16」すべてをローカルなパーティション設定に用いられた場合には、「16×8=128」個のパーティションが設定可能である。つまり、「128+32+(16〜128)=176〜288」個のパーティションが設定可能となる。
なお、各パーティション情報記憶部222は、自パケット中継装置200に設定されるローカルなパーティションについてのパーティション情報と、グローバルなパーティションについてのパーティション情報を記憶することになる。言い換えると、自パケット中継装置200に設定されるローカルなパーティションについてのパーティション情報については、各パーティション情報記憶部222がそれぞれ別個に記憶する。また、グローバルなパーティションについてのパーティション情報については、全てのパーティション情報記憶部222が共通して記憶することになる。
[使用するパーティション情報決定処理]
次に、図24を用いて、実施例6における設定変更部232によるパーティション情報決定処理の流れの一例について説明する。図24は、実施例6における設定変更部によるパーティション情報決定処理の流れの一例について説明するためのフローチャートである。
なお、以下では、ローカル用パーティション情報に「16」個割り当てられ、共用パーティション情報に「16」個割り当てられ、グローバル用パーティション情報に「32」個割り当てられた場合を例に説明する。
実施例6における設定変更部232は、パーティション設定タイミングとなると(ステップS901肯定)、設定するのがローカルなパーティションかを判定する(ステップS902)。つまり、設定変更部232は、自パケット中継装置200が有するポート201のみを含むパーティションを設定するか否かを判定する。
ここで、設定変更部232は、ローカルなパーティションであると判定すると(ステップS902肯定)、ローカル用パーティション情報に空きがあるかを判定する(ステップS903)。つまり、設定変更部232は、自パケット中継装置200内にあるパーティション情報記憶部222内にあるローカル用パーティション情報に空きがあるかを判定する。
そして、設定変更部232は、空きがあると判定すると(ステップS903肯定)、例えば、「15」個以下のローカル用パーティション情報が使用されている場合には、ローカル用パーティション情報を使用する(ステップS904)。つまり、設定変更部232は、パーティション情報記憶部222に記憶されたパーティション情報の内、ローカル用パーティション情報に割り当てられたパーティション情報に対応付けて、新たに設定するパーティションに含まれるポート情報を格納する。
一方、設定変更部232は、空きがないと判定すると(ステップS903否定)、例えば、「16」個のローカル用パーティション情報が使用されている場合には、共用パーティション情報を使用する(ステップS905)。つまり、設定変更部232は、パーティション情報記憶部222に記憶されたパーティション情報の内、共用パーティション情報に割り当てられたパーティション情報に対応付けて、新たに設定するパーティションに含まれるポート情報を格納する。
なお、例えば、ローカル用パーティション情報が既に「16」個使用されており、「1」個共用のパーティション情報を使用することになった場合には、各パケット中継装置200にて、ローカルなパーティションが「16」個設定できることになる。
また、上記したステップS902において、ローカルなパーティションでないと判定する場合について(ステップS902否定)、つまり、グローバルなパーティションであると判定する場合について説明する。この場合、設定変更部232は、グローバル用パーティション情報に空きがあるかを判定する(ステップS906)。そして、空きがあると判定すると(ステップS906肯定)、例えば、「32」個以下のグローバル用パーティション情報が使用されている場合には、グローバル用パーティション情報を使用する(ステップS907)。一方、設定変更部232は、空きがないと判定すると(ステップS906否定)、共用パーティション情報を使用する(ステップS905)。
なお、図24に示す例では特に言及しなかったが、共用パーティション情報に空きがない場合には、パーティションを新たに設定することなく、処理を終了する。
[実施例6の効果]
上記したように、実施例6によれば、所定の個数あるパーティション情報を、ローカル用パーティション情報と、グローバル用パーティション情報と、共用パーティション情報とに割り当てる。この結果、設定可能なパーティションの個数を、パーティション情報の個数よりも多く設定することが可能である。
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、その他の実施例にて実施されてもよい。そこで、以下では、その他の実施例について説明する。
[ポート情報の推定]
例えば、上記した実施例1では、送信制御部231が、VLAN情報記憶部223に記憶されたVLAN情報を用いて処理を実行する場合について説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、送信制御部231は、受信したパケットのVLAN情報に対応付けて、VLAN情報記憶部223がポート情報を何も記憶していない場合に、該VLAN情報に対応付けてVLAN情報記憶部223が全ポート情報を記憶しているものとして判定しても良い。
つまり、送信制御部231は、VLAN情報記憶部223が未設定であり、パーティション情報記憶部222によって記憶されたポート情報すべてが未だ格納されていない場合に、パーティションに含まれるポート情報が格納されているものとして扱ってもよい。
この結果、VLAN情報記憶部223が未設定であったとしても、透過なネットワークを実現することが可能である。また、設定処理を省略でき、処理負荷を軽減することが可能である。
[パーティション情報記憶部]
また、例えば、パーティションを、受信ポートごとに設定しても良い。具体的には、図25や図26に示すように、パーティション情報記憶部222は、受信ポート情報を示すパーティション情報ごとに、パーティション内に含まれる複数のポート201を識別するポート情報を記憶してもよい。なお、図25や図26は、受信ポートごとにパーティションを設定する場合におけるパーティション情報記憶部が記憶する情報の一例を説明するための図である。なお、図25や図26には、説明の便宜上、パーティション情報それぞれに対応付けて、対応する受信ポートを併せて示した。
図25に、ポート「1、2、5」を含むパーティションと、ポート「3、6、7」を含むパーティションとが設定された場合を示した。図25に示すように、パーティション情報記憶部222は、受信ポート「1」に対応するパーティション情報「1」に対応付けて、ポート情報「1、2、5」を記憶する。また、同様に、パーティション情報記憶部222は、受信ポート「2」や「5」に対応するパーティション情報「2」や「5」に対応付けて、ポート情報「1、2、5」を記憶する。なお、図25は、図7に示したパーティション情報記憶部222によって記憶された情報の一例を、内容はそのままに、受信ポート情報に対応付けた形式に変更したものである。
また、図26に、受信ポートが「1」である場合のパーティションには、ポート「1、5」が含まれ、受信ポートが「5」である場合のパーティションには、ポート「1、2、5」が含まれる場合を示した。図26に示すように、パーティション情報記憶部222は、受信ポート「1」に対応するパーティション情報「1」に対応付けて、ポート情報「1、5」を記憶する。一方、パーティション情報記憶部222は、受信ポート「5」に対応するパーティション情報「5」に対応付けて、ポート情報「1、2、5」を記憶する。
このように、受信ポートごとにパーティションを設定することで、パーティションをより細かく設定することが可能である。例えば、図26に示すように、ポート「1」がパケットを受信した場合には、ポート「5」から送信する一方、ポート「5」がパケットを受信した場合には、ポート「1、2」から送信するようにすることが可能である。
[各パーティション情報記憶部が記憶するポート情報]
また、例えば、実施例5や実施例6では、グローバル用のパーティション情報について、各パーティション情報記憶部222が同一の情報を記憶し、図19に示すように、他のパケット中継装置200が備えるポート201を示すポート情報も記憶する場合を例に説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、各パーティション情報記憶部222が、自パケット中継装置200が備えるポート201についてのポート情報を記憶し、他のパケット中継装置200が備えるポート情報を記憶しなくてもよい。
具体的には、他のパケット中継装置200が備えるポート情報を記憶しない場合には、図27や図28に示すように、パーティション情報記憶部222は、スタックポートを示すポート情報を記憶する。なお、図27は、パケット中継装置「1」のパーティション情報記憶部が記憶する情報の一例を説明するための図である。図28は、パケット中継装置「2」のパーティション情報記憶部が記憶する情報の一例を説明するための図である。
図27に示すように、パケット中継装置「1」のパーティション情報記憶部222は、パーティション情報「2」に対応付けて、ポート情報「1/0、1/1、1/2、1/c」を記憶する(図18参照)。つまり、パケット中継装置「1」のパーティション情報記憶部222は、他のパケット中継装置200のポート201を識別するポート情報を記憶しない。また、図28に示すように、パケット中継装置「2」のパーティション情報記憶部222は、パーティション情報「2」に対応付けて、ポート情報「2/0、2/d」を記憶する(図18参照)。つまり、パケット中継装置「1」や「2」のパーティション情報記憶部222は、他のパケット中継装置200のポート201を識別するポート情報を記憶しない。
[トポロジー情報]
また、例えば、実施例5や6にて説明したように、複数のパケット中継装置200を接続して用いる場合には、トポロジー情報を併せて用いても良い。なお、トポロジー情報とは、パケット中継装置200の接続関係を示す情報である。
例えば、図29に示すように、パケット中継装置「0」とパケット中継装置「2」とが直接接続している場合を例に説明する。なお、図29は、トポロジー情報を用いる場合について説明するための図である。
各パケット中継装置200は、他のパケット中継装置200との接続関係を示すトポロジー情報を記憶している。例えば、パケット中継装置「1」と「2」との間の接続に障害が発生した場合には、パケット中継装置「1」は、パケット中継装置「2」にパケットを送信する場合に、トポロジー情報を参照し、パケット中継装置「0」と「1」とが接続していることを確認する。そして、パケット中継装置「1」は、ポート「1/c」からパケットを送信するのではなく、ポート「1/b」からパケットを送信し、パケット中継装置「0」を介してパケット中継装置「2」にパケットを送信してもよい。
[VLAN情報]
また、例えば、実施例2では、VLAN情報が4095個ある場合に、VLAN情報記憶部223が、4095個あるVLAN情報それぞれに対応付けて、パーティション内に含まれるポート201を識別するポート情報すべてを予め記憶する手法について説明した。かし、本発明はこれに限定されるものではなく、一部のVLAN情報に対応付けて、パーティション内に含まれるポート201を識別するポート情報すべてを予め記憶し、他のVLAN情報に対応付けて、ポート情報すべてを予め記憶しなくてもよい。
すなわち、透過なネットワークを実現したいVLANについては、VLAN情報に対応付けてパーティション内に含まれるポート201を識別するポート情報すべてを予め記憶する。例えば、4095個あるVLAN情報の内、1〜2000までのVLAN情報については透過なネットワークを実現したい場合には、VLAN情報「1」〜「2000」についてのみ、パーティション内に含まれるポート201を識別するポート情報すべてを予め記憶しておいてもよい。この場合、VLAN情報「2000」〜「4095」については、ポート情報すべてを予め記憶しておかない。
[受信ポートを用いた判定]
また、実施例2では、送信ポート情報が、識別した受信VLAN情報に対応づけてVLAN情報記憶部223に記憶されたポート情報に含まれているかを判定する手法について説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、パケット中継装置200は、さらに、受信ポートが、識別した受信VLAN情報に対応づけてVLAN情報記憶部223に記憶されたポート情報に含まれているかを判定してもよい。
例えば、パケット中継装置200は、パケットを受信すると、パケットを受信した受信ポートを識別するポート情報である受信ポート情報を識別する。そして、受信したパケットに設定されたVLAN情報である受信VLAN情報を識別し、識別した該受信VLAN情報に対応づけてVLAN情報記憶部223に記憶されたポート情報に、識別した受信ポート情報が含まれるかを判定する。そして、受信ポートに対応するパーティション内に含まれるポートをパーティション情報記憶部222から識別し、受信ポートが含まれると判定されると、識別したポートからパケットを送信してもよい。なお、パケット中継装置200は、送信ポート情報について判定の代わりに、受信ポートのみを用いた判定を実行してもよい。
[実施例の組み合わせについて]
また、例えば、上記した実施例は、上述した実施形態に限定されるものではなく、自由に組み合わせて実施してもよい。例えば、実施例1では、ポート情報を格納する場合に、VLAN情報記憶部223に格納してからパーティション情報記憶部222に格納する手法と、ポート情報を削除する場合に、パーティション情報記憶部222から削除してからVLAN情報記憶部223から削除する手法とを併せて実施する手法について説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、上記した手法の内いずれか一方のみを実施し、または、両方とも実施しなくてもよい。
[システム構成]
また、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については(例えば、図1〜図28)、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、図9に示す例では、ステップS206を実行した後に、ステップS204を実行しても良い。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、図4に示す例では、パケット中継装置200の内、スイッチコア記憶部220を分散して配置してもよい。
以上の各実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)ポートを複数有するパケット中継装置であって、
前記パケット中継装置に設定されたパーティションを識別するパーティション情報に対応付けて、該パーティション内に含まれる複数のポートを識別するポート情報を記憶するパーティション情報記憶部と、
仮想ネットワークを識別するVLAN情報に対応付けて、該仮想ネットワークに属する装置によって送信されたパケットの送信および/または受信に用いられるポートを識別するポート情報を記憶する記憶部であって、該ポート情報として、前記パーティション情報記憶部によって記憶されたポート情報すべてを予め記憶するVLAN情報記憶部と、
パケットを受信すると、受信ポートに対応するパーティション内に含まれるポートを識別するポート情報を前記パーティション情報記憶部から識別する識別部と、
受信したパケットに設定されたVLAN情報である受信VLAN情報を識別し、識別した該受信VLAN情報に対応づけて前記VLAN情報記憶部に記憶されたポート情報に、前記識別部によって識別されたポート情報が含まれるかを判定する判定部と、
前記判定部によって含まれると判定されると、含まれると判定されたポートからパケットを送信する送信部と
を備えたことを特徴とするパケット中継装置。
(付記2)VLAN情報と、パーティション内に含まれる複数あるポートの内該VLAN情報によって識別される仮想ネットワークに属する装置からのパケットを送受信しないポートを識別するための情報とを受信する受信部と、
前記受信部によって受信されたVLAN情報に対応付けて前記VLAN情報記憶部に記憶されたポート情報の内、送受信しないポートを識別するための情報によって識別されるポート情報を削除する削除部と
をさらに備えることを特徴とする付記1に記載のパケット中継装置。
(付記3)前記パケット中継装置に複数のパーティションが設定されている場合であって、
前記削除部は、前記受信部によって受信されたVLAN情報に対応付けて前記VLAN情報記憶部に記憶されたポート情報の内、送受信しないポートを識別するための情報によって識別されるポート情報に対応するパーティションとは別のパーティションに含まれるポート情報を削除しないことを特徴とする付記2に記載のパケット中継装置。
(付記4)前記パーティション情報記憶部および前記VLAN情報記憶部に対してポート情報を格納する場合に、前記VLAN情報記憶部にポート情報を格納し、その後、前記パーティション情報記憶部にポート情報を格納するポート情報格納部をさらに備えたことを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載のパケット中継装置。
(付記5)前記パーティション情報記憶部および前記VLAN情報記憶部からポート情報を削除する場合に、前記パーティション情報記憶部からポート情報を削除し、その後、前記VLAN情報記憶部からポート情報を削除するポート情報削除部をさらに備えたことを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載のパケット中継装置。
(付記6)前記パケット中継装置は、前記パーティション情報記憶部および前記VLAN情報記憶部に対する設定内容を利用者から受け付ける受付部と接続され、該受付部から、該VLAN情報記憶部および/または該パーティション情報記憶部に対する設定内容を一括して受信することを特徴とする付記4または5に記載のパケット中継装置。
(付記7)前記判定部は、前記VLAN情報記憶部が受信VLAN情報に対応付けてポート情報を何も記憶していない場合に、該VLAN情報記憶部が受信VLAN情報に対応付けて全ポート情報を記憶しているものとして判定することを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載のパケット中継装置。
(付記8)複数のパケット中継装置がポートを介して相互に接続され、
複数のポートの内他のパケット中継装置と接続されたポートからパケットを送信する場合に、前記送信部は、受信ポート情報に対応するパーティション情報を前記パーティション情報記憶部から識別し、識別したパーティション情報を付加したパケットを送信し、
ポートの内他のパケット中継装置と接続されたポートからパケットを受信した場合に、
前記識別部は、受信したパケットに付加されたパーティション情報を識別し、
前記送信部は、前記受信部によって識別されたパーティション情報に対応付けられたポート情報を前記パーティション情報記憶部から識別し、識別したポートからパケットを送信することを特徴とする付記1〜7のいずれか一つに記載のパケット中継装置。
(付記9)前記パーティションには、パーティション内に含まれるポートすべてが同一のパケット中継装置が備えるポートである同一パーティションと、パーティション内に含まれるポートすべてが同一のパケット中継装置が備えるポートとはならない非同一パーティションとがあり、
前記パーティション情報記憶部によって記憶されるパーティション情報は所定の個数あるものであって、
所定の個数あるパーティション情報を、同一パーティションを識別するためのパーティション情報と、非同一パーティションを識別するためのパーティション情報と、同一パーティションまたは非同一パーティションを識別するためのパーティション情報とに予め割り当てることを特徴とする付記8に記載のパケット中継装置。
(付記10)前記パーティション情報記憶部は、受信ポートごとに予め割り当てられたパーティション情報ごとに、該パーティション内に含まれる複数のポートを識別するポート情報を記憶し、
前記送信部は、受信ポートに予め割り当てられたパーティション情報によって識別されるパーティション内に含まれるポートからパケットを送信することを特徴とする付記1〜9のいずれか一つに記載のパケット中継装置。
(付記11)前記パケット中継装置に設定されたパーティションを識別するパーティション情報に対応付けて、該パーティション内に含まれる複数のポートを識別するポート情報を記憶するパーティション情報記憶部から、パケットを受信した受信ポートに対応するパーティション内に含まれるポートを識別するポート情報を識別する識別ステップと、
仮想ネットワークを識別するVLAN情報に対応付けて、該仮想ネットワークに属する装置によって送信されたパケットの送信および/または受信に用いられるポートを識別するポート情報を記憶する記憶部であって、該ポート情報として、前記パーティション情報記憶部によって記憶されたポート情報すべてを予め記憶するVLAN情報記憶部によって、受信したパケットに設定されたVLAN情報である受信VLAN情報に対応づけて記憶されたポート情報に、前記識別ステップによって識別されたポート情報が含まれるかを判定する判定ステップと、
前記判定ステップによって含まれると判定されると、含まれると判定されたポートからパケットを送信する送信ステップと
を含んだことを特徴とするパケット中継方法。