JP5250697B2 - 類似した凝固範囲を有する複数の金属の連続鋳造 - Google Patents

類似した凝固範囲を有する複数の金属の連続鋳造 Download PDF

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Description

本発明は、複数の金属の鋳造、特に、直接冷硬(DC)鋳造技術(direct chill(DC)casting techniques)を用いたアルミニウムおよびアルミニウム合金の鋳造に関する。より詳しくは、連続凝固を行う直接冷硬鋳造を用いた金属層の共鋳造(co-casting)に関する。
金属インゴットは、溶融金属を直接冷硬鋳造することにより一般的に製造されている。
この直接冷硬鋳造は、冷却された壁、開口上端部および(開始後には)開口下端部を有する鋳型の中に溶融金属を注入する工程を含む。鋳造操作が進むにつれて、降下しかつ延びる固体金属インゴットとして、金属は鋳型の下端部から現れる。別のケースでは、鋳造は水平に行われるが、手順は実質的に同じである。鋳型から現れる生成インゴットの側面に液体冷却剤(一般的に水)の流れを向けることにより、鋳型から出るインゴットの凝固を促進しかつ確実に行うことができる。これは、インゴットの「2次冷却」と呼ばれる(1次冷却は冷却された鋳型壁によりなされる)。そのような鋳造技術はアルミニウムおよびアルミニウム合金の鋳造に特に適するが、他の金属にも適用してもよい。
この種の直接冷硬技術は、ワグスタッフ(Wagstaff)の米国特許第6,260,602号において広く議論されており、それはもっぱらモノリシックインゴット、すなわち同じ金属で一貫して製造されかつ単層として鋳造されるインゴットの鋳造に関する。アンダーソンら(Anderson et al.)の米国特許出願公開第2005/0011630A1号明細書には、連続凝固技術を用いた、2層または多層の構造体(「複合インゴット」と呼ぶ。)のための鋳造装置と鋳造方法が開示されている。連続凝固は、2層または多層の鋳造に関係し、第1層の鋳造(例えば、内層または「コア」となる層)を行い、引き続きしかし同じ鋳造操作で、一旦適度に凝固した第1層の上に他の金属を1層以上(例えば、外層またはクラッド(cladding)層として)鋳造することを含むものである。
1992年9月22日に発行されたミューラーら(Mueller et al.)の米国特許第5,148,856号は、デフレクター手段を備えた鋳造用鋳型を開示している。該デフレクター手段は、インゴットの周囲の一定の距離から冷却剤をインゴットに当てて形成されるインゴットの局所的な収縮状態に合わせて、冷却剤の流れをいろいろな方向に変えるものである。デフレクター手段には、可動式バッフル(baffle)が好ましい。
これらの技術は効果的ではあるが、合金の特定の組み合わせ、特に、溶融状態から冷却する際の凝固範囲が類似した合金の組み合わせの場合、および特に凝固範囲が重複する合金の組み合わせの場合(すなわち、各合金の固相線温度と液相線温度の間の重複範囲)に対して連続凝固技術を適用しようとすると問題が生じる。特に、そのような金属を連続的に鋳造した場合、クラッド層がコア層に希望通りに強く結合していないことや、クラッド層とコア層との界面が、鋳造時にいろいろな層で発生する大きな収縮力によって破壊されまたは崩壊することが時々認められる。
したがって、これらの種類の金属を共鋳造する場合には、改良された鋳造技術および鋳造方法が必要である。
1つの例示的な実施形態は、複合金属インゴットの鋳造装置を提供する。該装置は、端部が開口した概ね矩形の中空鋳型を備え、該中空鋳型は、入口端部と、排出端開口と、中空鋳型を囲み、鋳型の対向する側壁と対向する端壁とを形成する冷却される鋳型壁と、排出端部内に嵌め込まれて鋳造時には鋳型の軸方向に移動するように取り付けられた可動式底部ブロックとを有している。少なくとも1つの冷却される分割壁を、鋳型の入口端部に設けて、該入口端部を少なくとも2つの供給チャンバーに分割する。内層用の金属を少なくとも2つの供給チャンバーの一つに供給する手段と、少なくとも1つの外層用の別の金属を少なくとも一つの別の供給チャンバーに供給する少なくとも1つの手段を有し、それにより、対向する側面と対向する端面を備え、かつ1つの内層と少なくとも1つの外層を有する概ね矩形のインゴットを排出端開口で形成する。インゴットのための2次冷却装置は、鋳造方向の排出端開口から離れた位置に配置され、排出端開口から出てくるインゴットの各面を2次的に冷却するように構成されている。2次冷却装置は、対向する側面および対向する端面をそれぞれ2次的に冷却するように配置された複数の部品を有し、該複数の部品の内の少なくとも1つの部品が、該少なくとも1つの部品以外の少なくとも1つの部品に対して自由に鋳造方向に移動できるように配置されている。該複数の部品の少なくとも1つを鋳造方向に移動させる手段を有している。
鋳型の排出端開口からの有効距離であって、端面の2次冷却が開始される時の有効距離とは異なる有効距離で、出てくるインゴットの両側面の2次冷却を開始できるように、2次冷却装置の部品が形成されていることが好ましい。そのため、インゴットの少なくとも1つの側面に対しては、2次冷却を、インゴットの周囲で垂直方向に配列することはできない。2次冷却装置の部品を鋳型の近接する側壁および端壁により支持させ、鋳型の他の壁に対して少なくとも1つの側壁が鋳造方向に移動できるようにしてもよい。あるいは、2次冷却装置の部品を鋳型の近接する側壁および端壁により支持させ、鋳型の少なくとも1つの側壁に対して対向する端壁を鋳造方向に移動させることができるようにしてもよい。
別の例示的な実施形態は、複合金属インゴットの鋳造装置を提供する。該装置は、端部が開口した概ね矩形の中空鋳型を備え、該中空鋳型は、入口端部と、排出端開口と、中空鋳型を囲み、鋳型の対向する側壁と対向する端壁とを形成する冷却される鋳型壁と、排出端部内に嵌め込まれて、鋳造方向である鋳型の軸方向に移動するように取り付けられた可動式底部ブロックとを有している。鋳型の入口端部に少なくとも1つの冷却される分割壁を設け、それにより入口端部を少なくとも2つの供給チャンバーに分割する。内層用の金属を少なくとも2つの供給チャンバーの1つの供給チャンバーに供給する導管を設けるとともに、少なくとも1つの外層用の金属を他の少なくとも1つの供給チャンバーに供給する少なくとも1つの別の導管を設け、それにより、対向する側面と対向する端面とを備え、内層と少なくとも1つの外層を有する概ね矩形のインゴットを排出端開口に形成する。導管を通る金属の供給を制御する装置を設け、該装置は、最下端面を、少なくとも1つの冷却される分割壁の下端より上へ3mmまでの位置に、あるいは使用時に、近接する供給チャンバーから供給される半固体金属と表面が接触する分割壁の下端よりも下の位置に維持しながら、異なる供給チャンバーにおける金属の上面を異なる垂直レベルに維持する。2次冷却装置は、排出端開口の近くに配置され、鋳型の各側壁および各端壁に近接するように配置された部品を有する。少なくとも1つの分割壁は、鋳造方向に移動可能である。金属の供給を制御する装置は、少なくとも1つの供給チャンバー内の金属の上面を、少なくとも1つの分割壁に対して設定された相対位置に維持するように調整することができる。
本発明の別の例示的な実施形態は、類似した凝固範囲を有する複数の金属から成る複合インゴットの鋳造方法を提供する。該方法は、冷却される鋳型壁と少なくとも1つの冷却される分割壁とを備えた鋳型に、類似した凝固範囲を有する複数の金属を流し込み、それにより該複数の金属を1次冷却してインゴットを形成し、さらに、鋳型の排出端開口から出てくる該インゴットの側面および端面を2次冷却して、少なくとも2つの金属層と対向する側面と対向する端面を有する概ね矩形の複合インゴットを連続的に鋳造する工程を含む。排出端開口からの有効距離であって、端面に最初に2次冷却を行う際の有効距離と異なる有効距離で、インゴットの少なくとも1つの側面に最初に2次冷却を行い、それにより、後で鋳造した溶融金属が、最初の接触時に、先に鋳造された層の金属を該金属の凝固範囲内の温度に加熱することにより、金属層間の付着力を向上させる。
該方法においては、鋳型の側壁または端壁からインゴットに水流を向けて2次冷却を行うことが好ましく、そして鋳型の少なくとも1つの壁を少なくとも1つの他の壁に対して移動させることにより、インゴットの表面に対する最初の2次冷却の有効距離を変化させる。
本発明の別の例示的な実施形態は、類似した凝固範囲を有する複数の金属から成る複合インゴットの鋳造方法を提供する。該方法は、冷却される鋳型壁と少なくとも1つの冷却される分割壁とを備えた鋳型に、類似した凝固範囲を有する複数の金属を流し込み、それにより該複数の金属を1次冷却してインゴットを形成し、さらに、鋳型の排出端開口から出てくる該インゴットの側面および端面を2次冷却して、少なくとも2つの金属層と対向する側面と対向する端面を有する概ね矩形の複合インゴットを連続的に鋳造する工程を含み、該少なくとも1つの分割壁は、鋳造方向に移動可能であり、かつ該少なくとも2つの金属層間の付着力を最大にするように配置されている。
上述の例示的な実施形態は、複合インゴットの近接する金属層が類似したまたは重複する凝固範囲を有する場合に、特に用いることができる。「重複する」とは、1つの金属の凝固範囲が他の金属の凝固範囲より部分的に上または下にあること、あるいは1つの金属の凝固範囲が他の金属の凝固範囲の中に完全に含まれることを意味する。2層の金属が同じ場合には、もちろん、そのような重複する範囲は実質的に同じである。説明したように、重複する凝固範囲を有する合金を共鋳造する場合には、層の付着力および/または鋳造信頼性に問題が認められる。凝固範囲がわずかでも重複すればそのような問題が発生するが、重複する範囲が少なくとも約5℃の場合、さらに特に少なくとも約10℃の場合には、その問題が特に問題となり始める。
本明細書で鋳型またはインゴットを表現するのに使用されている「矩形」という用語は、「正方形」という用語を包含する意味であることが理解されるべきである。また、矩形インゴットを鋳造する場合、鋳造用中空部は、多くの場合、少なくとも長側壁にわずかに膨れた壁を有し、それにより、冷却に伴う金属の差収縮(differential contraction)を可能としており、「矩形」という用語はそのような形状も包含するものである。
本明細書で、複合インゴットの層を表現するのに使用されている「外」および「内」という用語は、非常に大まかに使用されていることが説明されるべきである。例えば、2層インゴットでは、そのような外層や内層は存在しないが、外層は、最終製品に加工された時に、空気、風雨または目に曝されることを通常意図されている。また、「外」層は多くの場合、「内」層よりも薄く、通常かなり薄いものであり、インゴットに主たる特徴を付与する、下の「内」層またはコアインゴットの上に薄い被覆(coating)層またはクラッド層として設けられている。熱間圧延および/または冷間圧延によりシート製品を製造するインゴットの場合、多くの場合、インゴットの両方の主たる(圧延)面を被覆するのが好ましく、その場合、「内」層と「外」層とを明確に区別することができる。そのような場合、内層は多くの場合、「コア」または「コア層」と呼ばれ、外層は「クラッド」または「クラッド層」と呼ばれる。
以下、添付の図面を参照して、本発明の例示的な実施形態についてより詳細に説明する。
コア層の対向面上に2つの被覆層を鋳造し、該被覆層が最初に鋳造される、連続鋳造用鋳型の垂直断面図である。 図1の装置の部分拡大断面図であり、「基準」位置にある、鋳型の1つの側壁を示す。 図1の装置の部分拡大断面図であり、高くした位置にある、鋳型の1つの側壁を示す。 図5に示す鋳造用鋳型の平面図の模式図である。 連続鋳造用鋳型の分割された垂直断面図であり、鋳型の正面と端部では鋳型壁の高さが相対的に異なることを示す。 鋳型の簡略化した略図であり、鋳型の側壁の相対的な移動を示している。 鋳型の簡略化した略図であり、鋳型の側壁の相対的な移動を示している。 いろいろなアルミニウム合金の凝固範囲を示すグラフである。 いろいろなアルミニウム合金の凝固範囲を示すグラフである。
本発明は、例えば、アンダーソンら(Anderson et al.)の名前で2005年1月20日に発行された米国特許出願公開第2005/0011630号明細書(参照することによりその開示は本明細書に取り込まれる)に記載された一般的なタイプの鋳造装置であって、本明細書に記載されたように改良された鋳造装置を用いてもよい。本発明は、ワグスタッフの米国特許第6,260,602号(参照することによりその開示は本明細書に盛り込まれる)に記載された技術にも拡張される。
純金属と異なり、金属合金は、それぞれの融点または融解温度では直ぐには溶融しないことが知られている(合金がたまたま共融組成を有しない限りは)。その代わり、合金の温度を高くすると、温度が合金の固相線温度に達するまで金属は完全に固体のままであり、その後、温度が液相線温度に達するまで金属は半固体状態(固体と液体の混合物)になり、液相線温度で金属は完全に液体になる。固相線と液相線の間の温度範囲は、合金の「凝固範囲」とよく呼ばれ、そこでは合金は柔らかい状態となる。アンダーソンらの装置では、連続固化により金属を鋳造して、内層(例えばコア層)の上に少なくとも1つの外層(例えば、クラッド層)を形成することが可能である。高い液相線温度を有する合金は、通常、最初に鋳造される(すなわち、最初に冷却されるように、上面は鋳型内のより高い垂直レベルに位置が決められる)。アンダーソンらの出願に開示されているように、層間に良好な結合を形成するために、後の鋳造金属の表面(すなわち、鋳型内で低い位置にある金属表面)が、先の鋳造金属を拘束し冷却するのに使用される冷却された分割壁の下端よりもわずかに上の位置に(好ましくは、下端より上へ3mmを越えない位置)、あるいは先の鋳造金属の表面に溶融金属が接触するように、分割壁の下端よりわずかに下の位置に維持されることが確保されることが望ましい。この方法で溶融金属と最初に接触させる場合、先の鋳造金属の外面は半固体が好ましく、あるいは溶融金属で再加熱して半固体にする。十分な界面結合を得るために、後の鋳造合金の溶融金属を、半固体状態にある先の鋳造合金の溶融金属分と混ぜること(おそらく非常に薄い界面領域のわずかな範囲のみに)については理論付けがなされている。少なくとも、たとえ溶融合金の混合がなくても、特定の合金成分は界面を横切って十分に移動可能であり、冶金学的な結合の形成が促進される。合金が大きく異なる凝固範囲を有する場合、あるいは合金が少なくとも大きく異なる液相線温度を有する場合にはこれは非常に有効であるが、合金の凝固範囲が類似したまたは重複している場合、特に液相線温度が非常に接近している場合には問題が発生することが見出されている。
特定の理論に束縛されるものではないが、以下の理由により問題が起きるかもしれない。最初の鋳造合金の場合、この時点ではインゴットの中心は通常まだ完全に液体ではあるが、冷却された分割壁の下を層が移動する前に、層は自立性の半固体の殻または完全に固体の殻を表面に成長させる必要がある。温度が液相線以下となり固相線に達するまで(そこでは金属は完全に固体である)、そうでない状態の溶融合金中の固体金属の体積分率は、増加する。表面における半固体領域内の金属の体積分率の増加に伴い、自立面の破壊というリスク(例えば、殻が破壊されると、中心から溶融金属が流出する)は軽減される。もし2層の合金が類似した液相線温度を有する場合、先の鋳造合金の体積分率が非常にわずかである点において、後の鋳造合金の溶融金属が先の鋳造合金の表面と接触する可能性がある。後の鋳造合金からの熱は、自立面を曲げて破壊する可能性があり、それにより、すべての鋳造操作を終了せざるを得なくなる。そのため、十分な冶金学的結合を得るために接触領域中の先の鋳造合金の中に十分な溶融金属を存在させることと、自立面が破壊されるのを防ぐために固体金属の体積分率を十分に大きくすることとの間には微妙なバランスが存在し、合金が類似したまたは重複する凝固範囲を有している場合には、そうでない場合に比べ、そのバランスを達成するのはより難しい。
鋳造時に発生する問題は、合金の熱伝導率も関係している。また、特定の理論に束縛されるものではないが、この理由としては、以下に説明する理由が一般的に信じられている。直接冷硬鋳造プロセスでは、インゴットが鋳型から出てくる時、インゴットの外面に冷却水が接触する。これにより高度な冷却効果が生じる。すなわち、冷却水を使用しない場合に比べ、インゴットの外層は直ぐによく冷える(鋳型の出口に近いほど)。さらに、金属の熱伝導性により、冷却水は鋳型内の金属から熱を奪う。すなわち、冷却水との最初の接触点よりはもっと高い冷却効果が発揮される。高度な冷却効果の大きさは、インゴットの外面に近接する合金の熱伝導率と、冷却水による熱除去率の関数である。重複する凝固範囲を有する複数の合金の場合、特にクラッド合金が相対的に低い熱伝導率を有する場合には、クラッド層とコア層との間の界面の安定性に対して高度な冷却効果が大きな影響を及ぼすことが認められている。この理由は、異なる層の合金間の最初の接触点でこれら合金が近い温度を有しているため、そのような合金の組み合わせにおける界面が本質的に不安定であることによるものであり(上述のように)、もしクラッド合金の熱伝導率が低いと、その領域から熱が十分に除去されないことによりさらにその不安定性が悪化する。一般に、2つの金属(固体状態にある時)の間の熱伝導率の差が約−10W/(m・K)より大きいと金属の鋳造が難しいことが見出されている。
含まれる合金の組み合わせの範囲、インゴットの物理的大きさ、鋳造装置の特性、鋳造速度等に依存するため、鋳造障害を発生させる凝固範囲の重複の程度または液相温度の差異に対して正確な数値を与えることはできない。しかし、合金の組み合わせにこの障害が発生していることは容易に認識できる。なぜなら、その際には、鋳造操作の失敗数がおそらく増加し、あるいは得られたインゴットまたは圧延製品の界面結合力が低下するからである。1例として、コア層として使用されるAA2124の上にクラッド層として合金AA1200を最初に鋳造する時に、鋳造障害が発生することが知られている。合金AA1200の固相線は618℃、液相線は658℃であるが、合金AA2124の液相線は640℃である。その結果、凝固範囲は重複し、液相線温度は18℃しか違わない。同様に、合金AA6111の上に合金AA3003をクラッド層として最初に鋳造した場合にも障害が発生する。合金AA3003の固相線温度は636℃、液相線温度は650℃であるが、AA6111の液相線温度は650℃である。液相線温度の違いは17℃でしかない。コア層を最初に鋳造する場合、合金AA2124(固相線620℃、液相線658℃)をコアとして用い、合金AA4043(液相線629℃)をコアとして用いる場合に障害が発生する。ここで、液相線温度の差異は28℃であるが、それでも鋳造時に問題が発生する。他の問題のある組み合わせは、合金AA6063/6061、6066/6061および3104/5083を含む。ついでに、アルミニウムおよびその合金の命名および同定に最も一般的に用いられる数字名称システム(AA数字)を理解するためには、「展伸アルミニウムおよび展伸アルミニウム合金の国際合金名称および化学組成限界」(アルミニウム協会発行、改訂2011年1月)(参照することによりその開示は本明細書に取り込まれる)を参照されたい。
驚くべきことに、本発明者らは、コア/クラッドの界面に近接するインゴットの面に冷却水を適用する場合(2次冷却)の最初の適用点を、連続共鋳造装置で通常使用されている最初の適用点から変化させることにより、そのような問題のある合金の組み合わせであっても必要な鋳造特性のバランスを達成できることまたは回復させることができることを見出した。そのような装置においては、鋳造インゴットの周囲のすべての場所で同じ高さで(鋳型出口からのまたは鋳型内の金属溜めの上面からの距離)冷却水を通常適用する。好ましい例示的な実施形態においては、2次冷却水の最初の適用点を、インゴットの端部またはインゴットの対向面(その面の下に金属界面が存在しない場合)の冷却と比較して、近接する下の金属界面がある面の上に移動させる(鋳型内の金属溜めの上面に近付けて適用する)。すなわち、インゴットの端面および非クラッド面(存在すれば)よりもクラッド面により早く冷却水を適用する。次いで、鋳型内でクラッド金属とコア金属が出会う前に、従来の冷却装置では得られないであろう程度にクラッド金属を広範囲に冷却し(高度な冷却効果により)、それにより界面に大きな安定性を与える。しかしながら、クラッド金属の冷却により、上述した理由により強い界面結合が必要な、界面における溶融金属と半固体金属との間の接触を確保できる可能性が減るので、2次冷却の移動範囲を大きくし過ぎるべきではない、
図1は、連続共鋳造に適した装置10の一例を示している。この図面では、アンダーソンらの刊行物で説明されている装置と同じように見えるが、別の図に示す図面を見ればその違いは明らかである。図1は、内側のコア層が鋳造される前に、2つの外側の(クラッド)層が鋳造される配置を示しており、それは、本発明の例示的な実施形態として好ましいものであるが、コア層が最初に鋳造される別の配置も可能である。
したがって、図示した装置においては、矩形の内層またはコア層12の主側面(圧延面)の上に外層11が鋳造される。鋳造過程において、被覆層11が最初に固化され(少なくとも一部が)、次いで外層の半固体面に接触するようにコア層が鋳造される。一般に(必ずしも必須ではないが)、2つのコート層11に用いられる金属は同じであり、この金属はコア層12に用いられる金属とは異なるものであるが、選択された金属は従来界面付着力が弱いと言われている金属、すなわち類似したまたは同じまたは重複する凝固範囲を有する金属であり、外層の金属には熱伝導率の低い金属が好ましい。
図1の装置は、1次冷却用のウォータージャケット15の一部を形成する鋳型壁14を備えた矩形の鋳造鋳型アセンブリーを含み、該ウォータージャケットは、周囲の冷却水の1以上の流れ16を穴または溝を通して、出てくるインゴット17の外面上に2次冷却用に供給する。図1では、鋳型壁は一般的な数字14で示されているが、別の図面では、数字14Aで示される鋳型壁は(一般的に広い)鋳型側壁を示し、数字14Bは、(一般的に狭い)鋳型端壁を示している。そのような装置で鋳造されたインゴットは、矩形断面を有し、70インチ×35インチまでの大きさを一般的に有するが、それより大きくても小さくてもよい。得られたインゴットは、通常、圧延用に使用され、通常の熱間および冷間圧延操作により、圧延機でクラッドシートに圧延される。すでに説明したように、鋳造時、圧延時または製品使用時に層が分離しないように、インゴットの内層と外層の間に十分な付着力を確保することが重要である。もちろん、界面の破壊または崩壊による鋳造問題を防止することも重要である。
鋳型の入口端部18は、分割壁19(「冷硬部」(chills)または「冷硬壁」(chill walls)と呼ばれる場合がある)によって、3層インゴット構造の各層のための3つの供給チャンバーに分離されている。分割壁19は十分な熱伝導性を確保するためにしばしば銅から成り、例えば、溶融金属表面の高さより上で分割壁と接触する冷水冷却装置(不図示)を用いてチルドされる(すなわち、冷却される)。結果として、分割壁は、分割壁と接触する溶融金属を冷却し、固化させる。同様に、鋳型壁14も水冷され、鋳型壁と接触する溶融金属を冷却し、固化させる。鋳型壁と分割壁の両方により提供される複合冷却は、金属の「1次」冷却と呼ばれるが、これは、鋳型から出てくる初期の固化インゴットを作製するために最も重要な冷却であり、および金属が鋳型を通過する時に金属が最初に経験する冷却であるからである。矢印Aで示すように、2つの側面チャンバーには複数の金属溜め23(または1つの金属溜め)から同じ金属が供給され、矢印Bで示すように、中央チャンバーには溶融金属溜め24から異なる金属が供給される。3つのチャンバーにはそれぞれ、鋳造時を通して溶融金属の上面を所定高さに保持するように調整可能なスロットル20Aをそれぞれ備えた別々の溶融金属供給ノズル20によって所望の高さ(垂直高さ)まで溶融金属が供給される。垂直移動可能な底ブロックユニット21は、鋳型の開口した下端22を最初は閉じているが、開始期間後、鋳型から出てくる初期の複合インゴット17を支持しながら、鋳造の間下降する(矢印Cで示すように)。
この種類の装置における従来の鋳造配置では、冷却水の流れ16は、インゴットのすべての面および端部の同じ垂直高さの位置でインゴットにすべて最初に接触する。最初の接触位置は多くの場合、モノリシック(単層)なインゴットを鋳造するのに使用される接触位置と同じであり、その接触位置はインゴットが鋳型から出てくる時にインゴットの固体外殻を安定化させることを意図しているものであるが、鋳型の底部と冷却水の最初の接触点との間には空間または間隙が通常存在する。従来の最初の接触位置は、鋳型の2次冷却の「基準高さ」と見なすことができる。鋳型壁14は、鋳型の周囲では通常同じ高さであり、示すように、水流16用の開口は、各鋳型壁の最下部より下で該最下部から近い距離に配置され、同じ垂直高さで互いに整列配置されている。
図2は、図1の装置の右側の詳細断面図である。この図は、鋳型の側壁14A(インゴットの主たる圧延面の1つに近接する壁)が、端壁14Bに対して垂直に配列されていることを示しており、それにより、インゴットのすべての面および端部の同じ垂直高さで2次冷却が始まる。分割壁19と側壁14Aとの間で形成される側方区画の中に溶融金属が供給されると、該溶融金属は溶融金属プールまたは溶融金属溜め28を有する層を形成し、該層は、下側の面および外側の面をぐるりと冷却し、半固体(柔らかい)領域30、そして最後には固体領域32を形成する。柔らかい領域は、金属温度が液相線にある面29と、金属温度が固相線にある表面31とにより拘束されている。金属の上面レベル41は、鋳型の中央区画に存在するコアの金属の上面レベル39より高く、および、実際のところ、図示したように、レベル39は分割壁19の下端よりも低い。コア自身の金属は、溶融溜め35、半固体領域36および固体領域37を形成する。コア12の溶融金属35と半固体領域36は、両側矢印で示される領域Dの上で外層11の表面33と接触する。層間に適切な結合を確保するために、表面33は十分に自立性である必要があり、それにより、(もし起これば)区画からの溶融金属の制御できない混合および鋳造操作の失敗をもたらすであろう、金属層間の界面の崩壊を防止することができる。しかしながら、各金属の温度は、コアの溶融金属が外層の半固体金属と接触するようにすべきであり、それは多分コアの溶融金属が外層の金属を固相線温度と液相線温度の間の温度まで加熱するという理由による。図2の配置では、溶融金属溜め28,35および半固体領域30,36が互いに非常に近いので(おそらく、4〜8mm離れている)、金属の凝固範囲が重複し、金属の熱伝導率が低いために外層11から速やかに熱を除去できない場合には、界面に裂け目ができる危険性がある。分割壁19により行われる冷却だけでなく、鋳型壁14Aの後ろの1次冷却水により、および冷却水の流れ16による2次冷却により、外層からの熱は、もちろん、外層から部分的に除去される。流れは、領域Dより下のインゴットと接触するが、熱は外層11を通って下方に除去されるので、この領域の温度、および溜め28の形状と深さは、やはり冷却水の影響を受ける。
図3は、変形例を示し、鋳型壁14Aが、端壁14Bに対して距離Eだけ高く持ち上げられている。この場合、2次冷却流16を高くする効果を有し、それにより図2の配置の場合に比べてより早く2次冷却流をインゴットに適用することができる(金属上面41に近付けて)。したがって、この冷却源は溜め28に近いので、インゴットのこの部分に対し優れた冷却効果を与える。結果として、図に示すように、溜め28は、図2の場合よりもより浅くなる。これは、図3の配置ではコアの溶融金属35と外層の溶融金属28との間の距離が大きく、そのため、界面27の崩壊の危険が非常に小さくなる。しかしながら、領域Dにおける表面33の外層の固体金属32の温度はまだ十分に高いので、コアの溶融金属35が表面33を再加熱して、領域43で示す小さな半固体金属領域をつくる(例えば、深さは50〜200ミクロンに過ぎない)。それにより、必要とされる十分な界面結合が得られる。もし壁14Aをさらに高くすると、冷却水流16の効果により金属32が表面33で非常に冷却され、半固体金属の領域43が形成されず、必要な強い界面結合を二度と得ることができないという危険がある。このような壁の動きは、1次冷却の効果に大きな差異を与えるものではなく、水流16による2次冷却に対して主として影響がある。特定のケースで壁14Aを距離Eだけ高くする必要があるかどうかは、いくつかの要因に依存し、特に、コアの金属と外層の金属の特性に依存する。いろいろな合金の組み合わせについて、試験および実験により最適距離を決定することができる。多くの合金の組み合わせについて、多くの場合、距離Eが0.25〜1.0インチの範囲、通常0.25〜0.50インチの範囲であることがわかった。
図1に示す、両面に外側クラッド層11を有するインゴットの場合、インゴットの両面の鋳型壁を高くすると、インゴットの両面で必要な結合を得ることができる。端壁は、当初の位置にとどまる。もし2つの外層の金属が同じであれば、壁を高くする距離は、鋳型の両側面で同じである。もし2つの外層の金属が異なる場合、側面を高くする距離は、最適な効果を得るためには、多少異なる。一面のみにクラッド層を有するインゴットの場合、該一面の上の鋳型壁のみを高くして、反対側の鋳型壁を動かさなければ、インゴットの端部に冷却水を適用する時、同じ高さに冷却水流16を供給できる。
側壁14Aを高くする別の方法として、同じ効果を得るために、端壁14Bを低くしてもよい(側壁14Aに近い2次冷却を、端壁14Bの2次冷却に対して高くする)。その場合、分割壁19は同じ位置に留まり、そのため、鋳型の端壁に固定されない。さらに別の方法として、すべての側壁と端壁を「基準高さ」に維持した状態で、分割壁19を鋳型内部まで低くすることもできる(コア金属の表面39および被覆金属の表面41とともに)。コアおよび被覆金属の表面は、従来の鋳造操作の場合のように、同じ相対位置を保っているが、鋳造操作は鋳型内の低い位置で行われ、2次冷却はそれ以外の場合よりも高い位置で起きる(溶融金属の表面に近づいて)。これは、また、2次冷却流の最初の適用一を領域Dに対して高くするのと同様の効果を有している。そのような場合、鋳型の周りの同じ位置に2次冷却を適用してもよい。インゴットの一面のみに被覆金属が存在する場合、分割壁19を該一面上にまで低くする一方、他方の面上の側壁14Aを低くしてもよく、これにより該一面上のコア金属の低レベルを補償する。
図2および図3に示した状態は、インゴットの周囲への2次冷却の最初の適用位置を調整することが、層間の付着力へどのように作用するかを示す一例に過ぎないことに留意すべきである。いろいろな要因に応じて他の状態もあり得る。例えば、インゴットの被覆面への2次冷却の最初の適用位置を、端面の被覆面に対して、図2および図3に示すように上方ではなく、下方に移動させることが必要な状態の場合もある。例えば、被覆層の溜めが、従来の最初の適用位置では浅すぎる場合、溜めを低くするために2次冷却を低くすることにより、表面33の適切な温度を確保して領域43の形成を可能とする。
さらに別の状態として、固定されてはいるが鋳型の周囲で異なる2次冷却高さを有するように鋳型10を設計してもよい。これは、特定の合金の組み合わせの鋳造用に設計された鋳型に適したものであり、他の合金の組み合わせには用いられることはない。そのため、そのような組み合わせの合金を鋳造する場合の従来の経験に基づく設計の中に、鋳型の周囲の冷却高さを変化させることを組み入れることができる。例えば、鋳型の端壁に使用されている角度とは異なる角度で1以上の対向面に流れ16を配置してもよい。
図4および図5は、2次冷却の位置をどのように変化させられるかを示している。図5は、連続鋳造用鋳型の分割図であり、図4を参照することにより十分に理解できる。図4は、図1に類似した矩形鋳型の平面図であり、端壁14B、側壁14Aおよび分割壁19を示している。図4の2組の切断面矢印は、図5の左側の図と図5の右側の図をそれぞれ示す。したがって、分割図の左側の図は鋳型の側面14A(両方の側面は同じである)における1次冷却および2次冷却を示し、右側の図は鋳型の端面14B(両方の端面は同じである)における1次冷却および2次冷却を示す。図5は、被覆層11が最初に鋳造される鋳型を示している。
図5の場合、インゴットの側面における鋳型壁14Aは、インゴットの端面における鋳型壁14Bよりも高くされている。インゴットの端部における鋳型壁14Bは、2次冷却が「基準高さ」で行われるように配置されている。2次冷却装置(水流16)は、インゴットの側面に沿って、インゴットの端面に対して異なる位置に配置されており、これによって、インゴットの各層の固化領域(液体から半固体への領域および半固体から固体への領域)の位置の必要な調整を可能とし、それにより半固体融解を抑制して、層間に十分な付着力を付与する。
図2,3,4および5に示した態様では、適所に固定された鋳型の端壁に対して移動可能な側壁を鋳型は有している。既に説明したように、側壁を固定した状態を維持しながら端壁を低くすることにより、側壁を高くしなくても、同様な効果を得ることができる。このことを図6Aおよび図6Bに示す。図6Aでは端壁14Bは側壁14Aと同じ高さであるが、図6Aでは端壁14は端壁14Aに対して低くされている。(誤記)この態様では、鋳型の両端の端壁14Bは、同じ距離だけ移動させられており、インゴットの両面の上に外側クラッド層を設けるように鋳型が構成されている場合に、これを行うのが最も好ましい。例えば鋳造するインゴットの大きさを変化させるために、鋳型の端壁14Bを側壁の間に吊り下げてもよい(端壁を側壁の間にスライドさせて出し入れすることにより)。側壁と端壁の相対的な高さは、端壁14Bを高くすることにより調整してもよい(例えば、図示したようにウインチとケーブルを用いて)。
これらのすべての態様では、壁が互いに接する場所で鋳型から溶融金属が漏れないように、可動式壁の高さを調整する必要がある。この目的のために、適切な密封材(図示せず)を、鋳型の壁の間に設けてもよい。通常は、1つまたは1対の壁(例えば端壁)を、適所に固定し、別の対の壁(例えば側壁)を下方および/または上方に移動させてもよい。または、鋳型の4つのすべての壁を、別々に、垂直方向に調整してもよい。壁を支持し、垂直に移動させるための適切な手段を設けてもよく、例えば、油圧シリンダーまたはエアシリンダーとピストンとの組み合わせ、あるいは鋳型壁の外面上のねじ込みアイレット(eyelets)に嵌め込むねじ山を備えた回転式の垂直バーを組み込んだ支持体を設けてもよい。
さらに別の態様では、鋳型の側壁または端壁を高くしたり、低くしたりする以外の別の手段により、冷却水の最初の適用位置を調整してもよい。例えば、いくつかの鋳型では、冷却水の噴射流を発生させるための2列の穴を鋳型の各側面に設ける(例えば、ワグスタッフの米国特許第5,685,359号に開示されているように。参照することによりその開示は本明細書に取り込まれる。)。一組の穴は、他の組の穴とは異なる向きに噴射流を発生させるので、噴射流は異なる高さでインゴットに接触する。2組の噴射流を同時に適用すると、平均の冷却高さが得られるが、低い組の噴射水流を発生させる穴を封鎖することにより冷却高さを変化させることができる(上方に移動させる)。
もちろん、本発明のいくつかの例示的な態様において重要なことは、確かに、インゴットの異なる面に対する2次冷却手段の相対的な移動である。そのため、一定の態様では、鋳型壁が互いに相対移動しないように保持されてもよく、2次冷却手段を鋳型壁に対して自由にしてもよい(例えば、冷却壁の下に配置されたパイプにより供給される冷却水噴射、および鋳型の1以上の側面に近接する2次冷却手段の一部を別々に高くしたりおよび/または低くしたりするための手段を設けてもよい。)しかしながら、1次冷却のために使用される水ジャケットの中に形成された穴または溝から2次冷却流を供給することは、この種の鋳造装置においては一般的なことであるので、鋳型壁を移動させることが一般的には好ましい。
さらに別の例示的な態様では、鋳型の周囲に対する2次冷却の最初の適用位置を垂直方向に変化させるために鋳型壁または冷却手段を移動させるのではなく、冷却液体の放出角度を鋳型の周囲で変化させてもよい。もし、冷却流がインゴットの表面に接する前に、鋳造方向に出て来るインゴットの近くに冷却流を向けると、冷却流の最初の接触点は、鋳型の排出端出口に近くなるであろう。同様に、もし、鋳型の底端部からさらに遠くに冷却流を向けると、最初の適用位置を効果的に低くすることができる。鋳型の周囲で放出角度を変化させることが好ましく、それにより、インゴットの特定の側面または端面に対する最初の適用高さや、特定の金属の組み合わせに対して用いる最適位置を自由に変化させることができる。
図7および図8は、いろいろなアルミニウム合金の凝固範囲を示すグラフである。最初に説明したように、例示的な態様での使用に適した合金の組み合わせの例は、アルミニウム合金3104/5083、6063/6061および6066/6061(被覆金属を最初に示す)を含んでもよい。図7は、第1の組み合わせ(矢印で示す)である合金3104および5083を含むいろいろな合金を示している。これらの合金は、凝固範囲の重複が15℃であることがわかる。図8は、合金6066、6061および6063の凝固範囲を示している。6063/6061の組み合わせは重複が23℃であり、6066/6061の組み合わせは重複が46℃である。

Claims (20)

  1. 端部が開口した概ね矩形の中空鋳型であって、入口端部と、排出端開口と、中空鋳型を囲み、鋳型の対向する側壁と対向する端壁とを形成する冷却される鋳型壁と、排出端部内に嵌め込まれて鋳造時には鋳型の軸方向に移動するように取り付けられた可動式底部ブロックとを有する中空鋳型と、
    鋳型の入口端部に設けられ、該入口端部を少なくとも2つの供給チャンバーに分割する、少なくとも1つの冷却される分割壁と、
    内層用の金属を少なくとも2つの供給チャンバーの一つに供給する導管と、および少なくとも1つの外層用の金属を少なくとも一つの別の供給チャンバーに供給する少なくとも1つの導管とからなり、それにより、対向する側面と対向する端面を備え、かつ1つの内層と少なくとも1つの外層を有する概ね矩形のインゴットを排出端開口で形成する複数の導管と、
    異なる供給チャンバー内の金属の上面を異なる垂直レベルに維持するように、上記複数の導管を通る金属の供給を制御する装置と、
    鋳型の上記側壁と上記端壁のそれぞれに近接して配置された複数の部品を有し、排出端開口に近接する2次冷却装置とを有し、
    上記端壁に近接する上記2次冷却装置の部品が、少なくとも1つの上記側壁に近接する上記2次冷却装置の部品と比較して、鋳造方向の上記インゴットに沿った異なる位置で2次冷却を開始するように配置されている、複合金属インゴットの鋳造装置。
  2. 上記の金属の供給を制御する装置は、上記の少なくとも1つの冷却される分割壁の下端から上へ3mmまでの位置に、上記の異なる供給チャンバ―内の金属の上面の中の最も低い上面を位置させるように、あるいは、使用時に、近接する供給チャンバーから供給される半固体金属と該最も低い上面が接触するように、該最も低い上面を分割壁の下端よりも低く位置させるように操作可能である請求項1記載の装置。
  3. 上記端壁に近接する上記2次冷却装置の部品が、上記側壁の両方に近接する上記2次冷却装置の部品と比較して、上記インゴットに沿った異なる位置で2次冷却を開始するように配置されている請求項1または2に記載の装置。
  4. 上記2次冷却装置の部品が、鋳型の各側壁および各端壁により支持されており、少なくとも1つの側壁が、鋳型の他の壁に対して鋳造方向に移動可能である請求項1から3のいずれか一つに記載の装置。
  5. 上記2次冷却装置の部品が、鋳型の各側壁および各端壁により支持されており、対向する端壁が、鋳型の少なくとも1つの側壁に対して鋳造方向に移動可能である請求項1から3のいずれか一つに記載の装置。
  6. 冷却される鋳型壁が冷却用液体を含むジャケットにより囲まれており、上記2次冷却装置が、冷却用液体の流れをインゴットの表面上に向ける、鋳型の排出端開口に近接した開口を該ジャケットの中に有する請求項1から5のいずれか一つに記載の装置。
  7. 上記2次冷却装置の少なくとも1つの部品が、0.25〜1.0インチの範囲内で鋳造方向に移動可能である請求項1から6のいずれか一つに記載の装置。
  8. 上記の金属の供給を制御する装置が、重複する凝固範囲を有する複数の溶融金属を含む溜めに接続されている請求項1から7のいずれか一つに記載の装置。
  9. 上記の金属の供給を制御する装置が、固体状態の熱伝導率の差が−10W/m・Kより大きい複数の溶融金属を含む溜めに接続されている請求項1から8のいずれか一つに記載
    の装置。
  10. 鋳型の基準点からインゴットの端面の2次冷却が始まり、かつ少なくとも側面の2次冷却が該基準点以外の位置から始まるように、上記2次冷却装置が配置されている請求項1から9のいずれか一つに記載の装置。
  11. 端部が開口した概ね矩形の中空鋳型であって、入口端部と、排出端開口と、中空鋳型を囲み、鋳型の対向する側壁と対向する端壁とを形成する冷却される鋳型壁と、排出端部内に嵌め込まれて鋳造時には鋳型の軸方向に移動するように取り付けられた可動式底部ブロックとを有する中空鋳型と、
    鋳型の入口端部に設けられ、該入口端部を少なくとも2つの供給チャンバーに分割する、少なくとも1つの冷却される分割壁と、
    内層用の金属を少なくとも2つの供給チャンバーの一つに供給する導管と、および少なくとも1つの外層用の金属を少なくとも一つの別の供給チャンバーに供給する少なくとも1つの導管とからなり、それにより、対向する側面と対向する端面を備え、かつ1つの内層と少なくとも1つの外層を有する概ね矩形のインゴットを排出端開口で形成する複数の導管と、
    少なくとも1つの冷却される分割壁の下端より上へ3mmまでの位置に、異なる供給チャンバ―内の金属の上面の中の最も低い上面を維持しながら、あるいは使用時に、近接する供給チャンバーから供給される半固体金属と該最も低い上面が接触する分割壁の下端よりも下の位置に該最も低い上面を維持しながら、異なる供給チャンバーにおける金属の上面を異なる垂直レベルに維持する、上記複数の導管を通る金属の供給を制御する装置と、
    鋳型の上記側壁と上記端壁のそれぞれに近接して配置された複数の部品を有し、排出端開口に近接する2次冷却装置とを有し、
    上記の少なくとも1つの分割壁が、鋳造方向に移動可能であり、上記供給チャンバー中の少なくとも1つの金属の上面を、少なくとも1つの上記分割壁に対して規定された位置に維持するように、上記の金属の供給を制御する装置を調整することが可能である、複合金属インゴットの鋳造装置。
  12. 類似した凝固範囲を有する複数の金属からなる複合インゴットの鋳造方法であって、
    冷却される鋳型壁と少なくとも1つの冷却される分割壁とを備えた鋳型に、類似した凝固範囲を有する複数の金属を流し込み、それにより該複数の金属を1次冷却してインゴットを形成し、さらに鋳型の排出端開口から出てくる該インゴットの側面および端面を2次冷却して、少なくとも2つの金属層と対向する側面と対向する端面を有する概ね矩形の複合インゴットを連続的に鋳造する工程を含み、
    該インゴットの少なくとも1つの側面または端面のインゴットに沿った位置であって、該少なくとも1つの側面または端面以外の少なくとも1つの面に冷却水を適用する場合の位置とは異なる位置に、2次冷却を適用する該方法。
  13. 金属を供給して1つの内層と2つの外層を有するインゴットを形成し、さらに該インゴットの端部の2次冷却を開始する位置とは異なる、鋳造方向の位置で、該2つの外層の2次冷却を開始する請求項12記載の方法。
  14. 層間の付着力を最大化するために、側面の2次冷却を鋳造方向で変化させる請求項12または13に記載の方法。
  15. 少なくとも1つの側面に対して2次冷却が行われる時の距離が、端面の2次冷却が開始される時の距離と、0.25〜1.0インチだけ異なる請求項12、13または14に記載の方法。
  16. 端面の2次冷却が鋳型の基準点で開始され、少なくとも1つの側面に対する2次冷却が該基準点とは異なる請求項12から15のいずれか一つに記載の方法。
  17. 鋳型壁からインゴット上へ水流を向けることにより2次冷却を行い、そして少なくとも1つの鋳型壁を、それ以外の少なくとも1つの鋳型壁に対して移動させる請求項12から16のいずれか一つに記載の方法。
  18. 固体状態の熱伝導率の差が−10W/m・Kより大きくなるように、上記の複数の金属を選択する請求項12から17のいずれか一つに記載の方法。
  19. 重複する凝固範囲を有するように、上記の複数の金属を選択する請求項12から18のいずれか一つに記載の方法。
  20. 類似した凝固範囲を有する複数の金属からなる複合インゴットの鋳造方法であって、
    冷却される鋳型壁と少なくとも1つの冷却される分割壁とを備えた鋳型に、類似した凝固範囲を有する複数の金属を流し込み、それにより該複数の金属を1次冷却してインゴットを形成し、さらに鋳型の排出端開口から出てくる該インゴットの側面および端面を2次冷却して、少なくとも2つの金属層と対向する側面と対向する端面を有する概ね矩形の複合インゴットを連続的に鋳造する工程を含み、
    上記の少なくとも1つの冷却される分割壁が、上記鋳型内を鋳造方向に移動可能であり、鋳造信頼性および上記複数の金属の層間の付着力を最大化するように配置されている該方法。
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