JP5247021B2 - 曲げ部のしわを低減させたCu−Ni−Si系合金板・条及びその製造方法 - Google Patents

曲げ部のしわを低減させたCu−Ni−Si系合金板・条及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、曲げ割れが発生しにくいだけでなく曲げ部のしわも小さく、リードフレーム、コネクタなどの電子部品用素材として好適なCu−Ni−Si系合金板・条に関するものである。
近年、リ−ドフレ−ム、電子機器の各種端子、コネクタなどにおいて、リ−ド数などの増加、狭ピッチ化が急速に進み、電子部品の高密度実装性、高信頼性が要求されている。この観点から、電子部品素材である銅合金に対しては、高強度及び高導電性は勿論のこと、180°密着曲げやノッチング後の90°曲げなどの厳しい加工に耐え得る優れた曲げ性が要求されている。
Cu−Ni−Si系合金は、高強度、高導電性、高耐熱性及び高耐応力緩和特性を兼ね備えた銅合金であり、リ−ドフレ−ム、電子機器の各種端子、コネクタなどの素材として実用化されている。Cu−Ni−Si系合金は、時効処理として低温・長時間の熱処理を行い、NiとSiの化合物(主としてNiSi)の微細粒子を析出させ、強度を高めることを特徴とする。この時効処理に先立ち、溶体化処理として高温・短時間の熱処理が行われる。溶体化処理では、時効処理での微細粒子析出を促進するために、鋳造時や熱間圧延時に晶出または析出したNiとSiの粗大粒子を一旦母地に固溶させる。高強度化のために時効の前後に冷間圧延を行うこともある。
従来、Cu−Ni−Si系合金では、介在物、析出物の量や形態、結晶粒径、集合組織などを調質することにより、様々な特性改善がなされてきた。例えば、Cu−Ni−Si系合金の曲げ加工性を改善する方策として、介在物を制御すること(特許文献1)、結晶粒の形態を制御すること(特許文献2)、結晶方位を制御すること(特許文献3)、などが提案されている。
特開2001−49369号公報 特開2002−38228号公報 特開2000−80428号公報
しかしながら、Cu−Ni−Si系合金には、曲げ加工の際に曲げ部表面に大きなしわが発生するという課題が残っている。表面観察により大きなしわと割れとを区別することは難しく、プレスメ−カにおいて、しわが割れと誤認識され不良率が高くなる等の不具合が生じている。そこで信頼性の観点から、曲げ割れの改善だけでなく、新たに曲げしわの改善も求められるようになった。
従来、Cu−Ni−Si系合金の曲げ特性として重視されていたのは、限界曲げ半径(割れが発生しない最小曲げ半径)であった。特許文献1〜3も、強度を維持しつつ曲げ割れを改善するものであり、ここで問題にしているCu−Ni−Si系合金のしわを改善する方策ついては、未だ開示されていない。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、高強度且つ優れた耐曲げ割れ性を維持したまま、Cu−Ni−Si系合金の曲げしわを飛躍的に低減させることを課題とする。
上記問題点を改善するため本発明者らは研究を重ね、引張試験において降伏点降下が生じないように、Cu−Ni−Si系合金を調質すれば、曲げ部のしわが著しく小さくなることを見出した。
降伏点降下は、伸び−応力曲線図において降伏時に応力が降下するという現象であり、鉄鋼材などのbcc金属に多く見られる。一般的に、炭素や窒素などの侵入型溶質原子に転位が固着し、この転位を開放させるのに大きな外力を必要とし、その後の転位の移動では、開放するときよりも低い外力で移動できるため降伏点降下が発現するといわれている。
一方、銅合金などのfcc金属でも特殊な条件下で降伏点降下が現れることが、Cu−Zn合金、Cu−Sn合金、Cu−Be合金、Cu−Ni−Si系合金、Cu−Al合金などで報告されている。
Cu−Ni−Si系合金には、強度、応力緩和特性を改善するために、NiとSi以外の合金元素が添加される場合がある。本発明者らは、Cu−Ni−Si合金に合金元素を添加すると降伏点が発現しやすくなることを知見した。この原因については、積層欠陥エネルギ−の低下と関係していると推測された。
さらに、Cu−Ni−Si系合金において、強度、導電性、曲げ割れなどを改善する目的で、析出物の増量や形態制御、集合組織の制御、結晶粒径の調整などを行ったときに、降伏点降下が発現しやすくなる場合があることも知見した。これは後述する転位の固着と関係していると推測された。
一方、降伏点降下と曲げしわの関係については、降伏点降下が発現すると降伏点伸びが生じて不均一な加工硬化が進行し、これが原因となり曲げ表面に大きなしわが発生すると考えられた。
次に、本発明者らはCu−Ni−Si系合金において降伏点降下の発現を防止する方策を明らかにするため、種々の加工条件で試験及び調査を繰り返した。その結果、降伏点降下は溶体化処理時に残留するNi−Si粒の量と強い相関を持つことを知見した。即ち、残留Ni−Si粒が転位を固着することにより降伏点降下が顕著に現れ、これにより曲げ部のしわが大きくなることを見出したのである。そして、この残留Ni−Si粒を低減し、さらに結晶粒径、圧延加工率などを最適化することにより、従来のCu−Ni−Si系合金と比較して、曲げ部のしわが著しく小さいCu−Ni−Si系合金の開発に成功した。
なお、工業的に製造されているCu−Ni−Si系合金では、むしろ残留Ni−Si粒を強度などの特性改善に積極的に利用している。例えば、特開平2004−156115に記載のCu−Ni−Si−Zn−(Sn)では、直径0.05〜10μmの晶出物・析出物を1000個/mm以上導入することにより、強度、導電性、加工性及びワイヤボンディング性が向上することが示されている。このような多量の晶出物・析出物を導入すると顕著な降伏点降下が発現する。
溶体化処理時のNi−Si粒の残留を防止するためには、より高温でより長時間の溶体化処理を行えばよい。しかし、高温・長時間の加熱は結晶粒径の粗大化を招く。したがって、結晶粒径が粗大化しない温度・時間範囲で、降伏点降下が発現しないレベルまでNi−Si粒を低減することが必要となる。この温度・時間条件は、合金成分(Ni、Siおよび他元素の濃度添加量)の影響および溶体化処理以前の熱・加工履歴の影響を強く受けるため、成分や履歴に応じて個別に条件設定する必要があった。また条件範囲が非常に狭く、場合によっては適正条件を見出せない場合もあった。以上のことから、溶体化処理条件の制御だけで、降伏点降下の発現を安定して防止することは、現実的には不可能であった。
本発明者らは、熱間圧延の条件を特定範囲に制御することにより、溶体化処理において、結晶粒径を粗大化させることなく、容易に残留Ni−Si粒を低減できることを見出した。そして、この技術に基づき、降伏点降下の発現を安定して抑制し、Cu−Ni−Si系合金の課題であった曲げしわを飛躍的に低減したのである。
即ち本発明は、
(1)Niを1.0〜4.5質量%(以下、%とする)、Siを0.25〜1.1%、Mgを0.005〜0.3%含有し、残部がCu及び不可避的不純物よりなり、圧延方向と平行方向の引張強さが584MPa以上であり、かつ、引張試験を行ったときに降伏点降下が発現しないことを特徴とするCu−Ni−Si系合金板・条。
(2)Niを1.0〜4.5質量%(以下、%とする)、Siを0.25〜1.1%、Znを0.1〜2.0%、Snを0.05〜1.0%含有し、残部がCu及び不可避的不純物よりなり、圧延方向と平行方向の引張強さが584MPa以上であり、かつ、引張試験を行ったときに降伏点降下が発現しないことを特徴とするCu−Ni−Si系合金板・条。
(3)W曲げ試験においてクラックの発生しない限界曲げ半径で曲げ加工を行ったときに、曲げ外周面に発生するしわの幅が30μm以下であることを特徴とする(1)または(2)に記載のCu−Ni−Si系合金板・条。
(4)以下の製造工程を含むことを特徴とする(1)〜(3)のいずれか一項に記載のCu−Ni−Si系合金板・条の製造方法。
(a)熱間圧延:加熱温度T(℃)で表される変数Dと加熱時間t(h)とが(式1)を満たす条件でインゴットを加熱した後、熱間圧延を行う。
15≦(Dt)1/2・・・(式1)
D=1.919×1011×exp(−2.515×104/(T+273))
900℃≦T≦1050℃
(b)溶体化処理:体積抵抗率を(式2)の範囲に調整し、さらに結晶粒径を2〜15μmの範囲に調整する。
0.7≦ρx/ρAlloy≦0.9・・・(式2)
ρx:溶体化処理上がりの体積抵抗率
ρAlloy:1000℃で1h加熱後、水冷したときの体積抵抗率
(c)中間冷間圧延:加工度を60%以下とする。
(d)時効処理:350℃〜550℃で2〜10h加熱する。
(e)最終冷間圧延:加工度50%以下とする。
なお、本発明におけるCu−Ni−Si系合金は、溶解鋳造→熱間圧延→素条冷間圧延→溶体化処理→中間冷間圧延→時効処理→最終冷間圧延の工程順で製造される。
本発明により、曲げ割れが発生しにくいだけでなく曲げ部のしわも小さく、リ−ドフレ−ム、コネクタなどの電子部品用素材として好適なCu−Ni−Si系合金を提供できる。
以下に本発明の限定理由を説明する。
Ni及びSi濃度
NiとSiの作用により、時効処理においてNiSiを主とする金属間化合物の微細粒子が析出し、合金の強度が著しく増加し、同時に導電率も上昇する。ただし、Ni濃度が1.0%未満の場合、またはSi濃度が0.25%未満の場合は、他方の濃度を調整しても所望とする強度が得られない。また、Ni濃度が4.5%を超える場合、またはSi濃度が1.1%を超える場合は導電率が低くなる。よって、Ni濃度を1.0〜4.5%、Si濃度を0.25〜1.1%と定めた。なお、Ni濃度とSi濃度との比(Ni/Si)は、通常4〜6の範囲に調節する。比をこの範囲に調整することにより、より高い導電性が得られるためである。
降伏点降下
引張試験において降伏点降下が生じないように、Cu−Ni−Si系合金を調質すれば曲げ部のしわが著しく小さくなる。図1、2にそれぞれ降伏点降下が発現した場合及び降伏点降下が発現しなかった場合の伸び−応力曲線図を示す。図1に示すΔσは、発現した上降伏点と下降伏点の応力の差であり、これを降伏点降下量と呼ぶ。この降伏点降下量が5MPa以上のときに降伏点降下が発現したと判断する。降伏点降下量が5MPa以上になると後述するしわの幅が30μmを超え、しわと割れとの見分けが難しくなる。よって、降伏点降下量を5MPa以下、すなわち、降伏点降下量が発現しないように定める。
しわの幅
しわの幅が30μmを超えると、表面観察において割れと誤認識され、不良品と判断される。よって、しわの幅を30μm以下と定める。
Mg濃度
Mgには応力緩和特性を大幅に改善する効果があるが、0.005%未満ではその効果が得られず、0.3%を超えると鋳造の際に鋳肌が劣化し熱間圧延で割れが発生する。そこで、Mgの濃度を0.005〜0.3%と定める。
Zn及びSn濃度
Znには半田接合部の耐熱性を大幅に改善する作用があり、Snには強度を向上させる作用がある。また、Zn及びSnを同時に添加することにより耐応力緩和特性は大幅に改善される。しかし、Zn濃度が0.1%未満、またSn濃度が0.05%未満では、その効果は小さい。一方、Zn濃度が2.0%を超えると、またSn濃度が1%を超えると、導電性が著しく低下する。そこで、Znの濃度を0.1%〜2.0%とし、Snの濃度を0.05%〜1.0%とする。
Fe、Ti、Zr、Cr、Co、Al、P、Mn、Ag、又はBe
Fe、Ti、Zr、Cr、Co、Al、P、Mn、Ag、又はBeには、Cu−Ni−Si系合金の強度及び耐熱性を改善する作用がある。また、これらの中でFeは組織を微細化する効果がある。更にTi、Zr、Al及びMnは熱間圧延性を改善する効果を有する。この理由は、これらの元素が硫黄との親和力が強いため硫黄と化合物を形成し、熱間圧延割れの原因であるインゴット粒界への硫化物の偏析を軽減するためである。また、Cr及びCoは、Niと反応せずに固溶したSiと金属間化合物を作るため、導電性が向上する。Fe、Ti、Zr、Cr、Co、Al、P、Mn、Ag、又はBeの濃度が総量で0.005%未満であると上記の効果は得られず、総量が2.0%を越えると導電性が著しく低下する。そこで、これらの含有量を総量で0.005〜2.0%と定める。
製造方法
本発明のCu−Ni−Si系合金は、溶解・鋳造→熱間圧延→素条冷間圧延→溶体化処理→中間冷間圧延→時効処理→最終圧延の工程順で製造される。これら工程のうち、本発明の合金を作り込むために、製造条件を限定すべき工程について、以下にその限定理由を説明する。
(a)熱間圧延
変数Dと加熱時間t(h)とが(式1)を満たす条件でインゴットを加熱してから熱間圧延を行う。ここで、変数Dは下式に示すように温度T(℃)で表される。
15≦(Dt)1/2 ・・・(式1)
D=1.919×1011×exp(−2.515×10/(T+273))
900℃≦T≦1050℃
熱間圧延上がりで存在するNi−Si粒が多い場合、後工程の溶体化処理において固溶しきれずに残留するNi−Si粒が増える。このため、降伏点降下の発現を安定して防止するためには、熱間圧延の条件を制御し、熱間圧延上がりにおいてNi−Si粒を低減しておくことが肝要である。
Dとtが(式1)を満たすようにインゴットを加熱し熱間圧延を行うと、微細結晶粒が得られる条件で溶体化処理を行っても、降伏点降下が発現しなくなる。(式1)は残留Ni−Si粒の制御を目的として導出されたものであり、本発明の課題解決のために従来の熱間圧延条件(温度と時間とを規定したもの)をさらに最適化した条件である。
(Dt)1/2の値が15を下回る条件で加熱すると、溶体化処理後の残留Ni−Si粒が多くなり降伏点降下が発現する。よって(Dt)1/2を15以上とする。なお、(Dt)1/2の上限値は特に規定しないが、この値を大きくすることは加熱温度を高くし加熱時間を長くすることになるため、(Dt)1/2を必要以上に大きくすることは不経済である。好ましくは50以下が良い。
加熱温度Tは900℃≦T≦1050℃と規定する。インゴットの温度Tが1050℃を超えると、液相が出てきて熱間圧延割れが発生する。一方、インゴットの温度Tが900℃未満になると、残留するNi−Si粒が増え降伏点降下が発現する。より好ましい温度は、950℃≦T≦1000℃である。
熱間圧延後(溶体化処理前)の素条冷間圧延については、実施の有無、実施する場合の加工度とも、本発明が課題とする降伏点降下に伴う曲げしわに影響を及ぼさない。素条冷間圧延の条件は、熱間圧延板の板厚、製品の板厚、中間圧延加工度、最終圧延加工等に応じて、任意に設定してよい。
(b)溶体化処理
溶体化処理上がりの体積抵抗率が(式2)の範囲となり、かつ再結晶粒の平均結晶粒径が2〜15μmの範囲となるように、溶体化処理の条件を調整する。
0.7≦ρ/ρAlloy≦0.9・・・ (式2)
ρ:溶体化上がりの体積抵抗率
ρAlloy:1000℃で1h加熱後、水冷したときの体積抵抗率
溶体化処理時の残留Ni−Si粒を減らすことで降伏点降下の発現を防止することができる。そのための条件は(式2)で与えられる。ここで、ρは溶体化処理上がりの体積抵抗率である。また、ρAlloyは1000℃で1h加熱後、水冷したときの体積抵抗率であり、あらかじめ実験で求めておく。ρAlloyはNiとSiの全量を母地に固溶させたときの体積抵抗率に相当する。ρ/ρAlloyの増加は残留Ni−Si粒量の減少を意味する。溶体化処理温度を高くし時間を長くするとρ/ρAlloyが大きくなる。
ρ/ρAlloyが0.7未満になると、残留Ni−Si粒が多くなり、降伏点降下が発現する。また、溶体化処理上がりの固溶NiとSiが低下するため、時効での硬化量が減少し強度が低下することもある。一方、ρ/ρAlloyが0.9を超える条件で溶体化処理を行うと、降伏点降下は発現しないものの、結晶粒が粗大化し後述する15μm以下の結晶粒径が得られなくなる。より好ましい範囲は、0.75≦ρ/ρAlloy≦0.85である。
溶体化処理上がりの結晶粒径は2〜15μmに調整する。結晶粒径を2μm未満に調整するには、溶体化処理を低温または短時間の条件で行わなくてはならず、この場合ρ/ρAlloyが0.7未満になり、降伏点降下の発現や強度低下が生じる。また、2μm未満の結晶粒径を狙った溶体化処理においては、再結晶が完了せず圧延組織が残留したこともあり、圧延組織が残留すると降伏点降下の発現と強度低下に加え、Bad Wayの曲げ加工で割れが発生するようになる。一方、結晶粒径が15μmを超えると、降伏点降下が発現しなくても肌荒れが著しく大きくなる。より好ましい結晶粒径は5〜10μmである。
(c)中間冷間圧延
中間冷間圧延(時効処理前の冷間圧延)の加工度は60%以下とする。中間冷間圧延加工度を高くすると時効後の強度が増加するが、この強度増加は加工度60%で飽和し、60%を超える冷間圧延加工を施しても強度は増加せず、Bad Wayの曲げ加工性が悪化するだけである。なお、加工度の下限値は制限されない。例えば、冷間圧延を行わない場合でも本発明の効果は得られる。なお、加工度は次式で定義する。
r=(t−t)/t×100 (t:圧延前の板厚、t:圧延後の板厚)
(d)時効処理
時効処理条件は、350〜600℃で2〜10hの加熱とする。この範囲の中の適当な条件で時効することにより、本合金は最大強度を示す。350℃未満では析出硬化せず、600℃を超える場合には、過時効による強度低下やNiとSiの平衡溶解度積減少に伴う導電率低下が生じる。また、2h未満では十分に析出硬化せず、10h超える場合には生産性が低下し不経済である。
(e)最終冷間圧延
最終冷間圧延(時効処理前の冷間圧延)の加工度は50%以下とする。最終冷間圧延加工度を高くすると時効後の強度が増加するが、この強度増加は加工度50%で飽和し、50%を超える冷間圧延加工を施しても強度は増加せず、Bad Wayの曲げ加工性が悪化するだけである。なお、加工度の下限値は制限されない。例えば、冷間圧延を行わない場合でも本発明の効果は得られる。
なお、最終冷間圧延の後に、耐応力緩和特性の向上、伸びの回復を目的とし、歪取焼鈍を行っても良い。歪取焼鈍では400〜600℃で5〜120秒加熱することが好ましい。400℃未満の温度では5〜120秒の歪取焼鈍を施しても上記効果が得られず、600℃以上の温度では時効で析出したNi、Siが再固溶し導電率が低下する。また、5秒未満では上記効果が得られず、120秒を超えると生産性が低下し不経済である。なお、歪取焼鈍は冷間圧延加工で低下した耐応力緩和特性が伸びを回復させるために実施されるのであり、時効後に冷間圧延加工をしない場合は施さないのが通例である。
熱間圧延での(Dt)1/2および溶体化処理でのρと結晶粒径を制御し、降伏点降下の発現を防止すれば、曲げしわを低減できることを実施例により説明する。
<製造方法>
電気銅を原料とし、大気溶解炉を用いてCu−2.3%Ni−0.50%Si−0.1%Mgの合金を溶製し、厚さ20mm×幅60mmのインゴットに鋳造した。このインゴットを次の工程で加工した。
(1)所定の温度に調整した加熱炉中に、インゴットを所定の時間挿入した後、板厚9mmまで熱間圧延を行った。熱間圧延後、表面スケ−ルをグラインダ−研磨により除去した。
(2)素条冷間圧延として、厚さ0.294mmまで加工度97%の圧延を行った。
(3)溶体化処理として表1に示す温度及び時間で加熱した後、水冷した。ここで、加熱時間は、材料温度(熱電対を接触させて測定)が所定の温度に達した後、水冷を開始するまでの時間であり、時間0秒とは所定温度に到達直後に水冷を開始したことを意味する。
(4)中間冷間圧延として、厚さ0.25mmまで加工度15%の圧延を行った。
(5)0.2%耐力が最大となる温度で3時間の時効処理を行った。この温度は400〜600℃の範囲であった。
(6)時効後の圧延加工および歪取焼鈍は実施しなかった。
これらの試料について降伏点降下量、引張強さ、曲げ加工性、曲げしわの幅を下記要領で評価した。
<(Dt)1/2の値>
インゴットを挿入した加熱炉の温度をT、インゴットの挿入時間をtとし(式1)に代入して算出した。
<降伏点降下量>
圧延方向と平行な方向にJIS13B号試験片を作製し、引張試験機にて伸び−応力曲線図を採取した。このときに発現する上降伏点と下降伏点の応力の差、すなわち、降伏点降下量を評価した。なお、降伏点降下量が5MPa以下の場合は、゛−゛と記した。
<引張強さ>
引張方向が圧延方向と平行となるようにJIS13B号引張試験片を作製し、引張試験機により引張強さを測定した。
<曲げ試験>
JIS H 3130に記載のW曲げ試験を、曲げ半径Rを変化させて行った。試験方向はBad Way(曲げ軸が圧延方向と平行な方向)とした。試験片は幅10mm、長さ30mmの短冊とし、しわの幅を測定するためのマ−カ−として表面に#600のエメリ−紙で試験の長手方向に研磨傷をつけた。
まず、種々のRでW曲げを行った試験片について、曲げ部断面を観察し割れの有無を調査した。そして、この結果より割れの発生しない最小曲げ半径MBR(Minimum Bend Radius)と板厚tとの比MBR/tを求めた。このMBR/t値により、供試材の耐曲げ割れ性を評価した。MBR/tが1.0以下であれば、電子部品用素材として広範な用途に使用できる。
次に、上記MBRにてW曲げを行った試験片に対し、走査電子顕微鏡(SEM)を用いて曲げ部外周表面を観察し、最大のしわの幅を測定した。図3に曲げ部外周表面のSEM像を示すが、図中の矢印がしわの幅を示しており、その幅は13μmである。最大しわ幅の測定は3つの試験片に対して行い、3つの測定値の平均を求め、これをしわ幅とした。しわの幅が30μm以下の場合を良好と判断した。
<体積抵抗率:ρ及びρAlloy
圧延方向と平行な方向に幅10mm、長さ70mmの短冊を作製し、JIS H 0505に記載の体積抵抗率測定方法に準じて、四端子法で測定した。
<結晶粒径>
溶体化処理後の試料につき、圧延方向に直角な断面を機械研磨により鏡面に仕上げた。次に、塩化第二鉄10g、水100mlおよび35wt%塩酸10mlを混合したエッチング液に15秒間浸漬し、結晶粒界を現出させた。この金属組織を、光学顕微鏡で400倍に拡大して写真撮影した。この写真上にて、長さ50μmの線分を板厚方向及び幅方向にそれぞれ5本ずつ、計10本を引き、これらの線分によって完全に切られる結晶粒径を数え、その切断長さの平均値を結晶粒径とした。
特性の評価結果を表1に示す。発明例No.1〜14では、(Dt)1/2が15以上となるように熱間圧延の加熱を行い、ρx/ρAlloyが0.7〜0.9で結晶粒径が2〜15μmとなるように溶体化処理を行った。その結果、降伏点降下が発現せず、曲げしわの幅が30μm以下であり、またMBR/tも1.0以下であった。
これらのうち、溶体化処理を比較的高温で行った発明例No.7〜9では、Bad
WayのMBR/tが0を超えているが、引張強さが高く、これらのMBR/tは高い強度に見合った良好な耐曲げ割れ性といえる。また、(Dt)1/2が50を超えた発明例No.14は、曲げしわの幅が30μm以下であったが、発明例No.5と比較すると、熱間圧延での加熱時間が6時間も長いにも関わらず同等の特性しか得られていない。すなわち、(Dt)1/2の値が50を超える熱間圧延は不経済で好ましくない条件であることがわかる。
比較例No.15及び16は、熱間圧延温度が低く(Dt)1/2が15未満であったため、ρ/ρAlloyが0.7未満となった。その結果、降伏点降下が発現し曲げしわの幅が30μmを超え、引張強さも低下した。なお、比較例16は、熱間圧延で残留したNi−Si粒を消失させるために、高温・長時間の溶体化処理を行ったが、Ni−Si粒が多すぎて消失しきれなかった例である。すなわち、曲げしわを改善するためには、熱間圧延でNi−Si粒をできるだけ消失させなければならないことが示されている。
熱間圧延温度の高い比較例No.17では、熱間圧延割れが発生し加工を中止した。
比較例No.18〜22では、熱間圧延が規定範囲で行われたが、溶体化処理条件が規定範囲から外れた例である。比較例No.18〜21では、溶体化処理温度が低いためρxρAlloyが0.7未満となり、降伏点降下が発生した。溶体化温度が低いほど、降伏点降下量が大きくなり、曲げしわの幅が大きくなった。これらの内、結晶粒径が2μm以下の比較例No.19の引張強さは低かった。圧延組織が残留した比較例No.20及び21は、引張強さが低いことに加え、Bad WayのMBR/tがかなり悪かった。
比較例No.22は溶体化温度が低く溶体化時間が長かった例であり、結晶粒径が2〜15μmであったが、ρx/ρAlloyが0.7未満となり、降伏点降下が発現し曲げしわの幅が30μmを超えた。
次に、(Dt)1/2、ρおよび結晶粒径が本発明範囲を満たす場合について、中間冷間圧延加工度および最終圧延加工度が特性に及ぼす影響を、実施例に基づき説明する。
電気銅を原料とし、大気溶解炉を用いてCu−1.7%Ni−0.35%Si−0.5%Sn−0.4%Znの銅合金を溶製し、厚さ20mm×幅60mmのインゴットに鋳造した。熱間圧延では、加熱炉を1000℃に調節し、3時間加熱((Dt)1/2=39)した後、板厚5mmまで熱間圧延を行ない、その後グラインダ−研磨により表面スケ−ルを除去した。
中間冷間圧延及び最終冷間圧延の加工度は表2の値とし、最終冷間圧延後の板厚は0.2mmとした。これに応じて素条冷間圧延および中間冷間圧延での仕上げ厚みを決定した。
溶体化処理は実施例1での方法に準じ、表2に示す温度及び時間で行った。時効処理も実施例1と同様に行った。最終冷間圧延を行った試料については、最終冷間圧延後に、歪取焼鈍として500℃で60秒間加熱した。
これらの試料について引張強さ、曲げ加工性、曲げしわの幅、結晶粒径を実施例1の要領で評価した。評価結果を表2に示す。
中間冷間圧延及び最終冷間圧延の加工度がそれぞれ60%以下及び50%以下である発明例No.23〜25、No.28〜30及びNo.33では、MBR/tが1.0以下である。また、No.23〜35では、熱間圧延及び溶体化処理が規定条件で行われたため、中間冷間圧延及び最終冷間圧延の加工度に関わらず、曲げしわの幅が30μm以下である。
No.23〜27は、最終冷間圧延を行わない条件下で、中間冷間圧延の加工度を変化させたものである。中間冷間圧延の加工度が高くなるに従い、引張強さが増加し、MBR/tが大きくなっている。ただし、加工度が60%を超えると(比較例No.26、27)、引張強さはほとんど増加せず、MBR/tが増大し1.0を超えている。
No.23、No.28〜32は、中間冷間圧延を行わない条件下で、最終冷間圧延の加工度を変化させたものである。最終冷間圧延の加工度が高くなるに従い、引張強さが増加し、MBR/tが大きくなっている。ただし、加工度が50%を超えると(比較例No.31、32)、引張強さはほとんど増加せず、MBR/tのみが増大し1.0を超えている。
No.33〜35は、中間冷間圧延と最終冷間圧延の両方を行った例であり、No.33およびNo.34は非常に高い引張強さが得られている。比較例No.34は中間冷間圧延、最終冷間圧延とも規定の加工度を超えたものであり、発明例No.33に対し、引張強さはほほ同等であるにも関わらずMBR/tが著しく大きい。比較例No.35は、中間冷間圧延および最終冷間圧延の加工度が高すぎた為、圧延中に破断したため特性評価できなかった。
比較例No.36は、規定範囲内の加工度で中間冷間圧延および最終冷間圧延が行われたが、ρ/ρAlloyおよび結晶粒径が規定範囲から外れた例である。比較例No.36は溶体化処理温度が低かったため、結晶粒径が2μm未満になり、発明例No.33と同等の加工度で圧延したにも関わらず引張強さが著しく低かった。また、ρAlloyが0.7未満で降伏点降下が発現し、曲げしわが30μmを超えた。ρ/ρAlloy、結晶粒径、中間冷間圧延加工度および最終圧延加工度の全てが本発明範囲を満たさなければ良好な強度、曲げ加工 性および曲げしわが得られないことが分かる。
降伏点降下が発現した場合の応力−伸び曲線図を示す。 降伏点降下が発現しなかった場合の応力−伸び曲線図を示す。 曲げ部外周表面SEM像である。

Claims (4)

  1. Niを1.0〜4.5質量%(以下、%とする)、Siを0.25〜1.1%、Mgを0.005〜0.3%含有し、残部がCu及び不可避的不純物よりなり、圧延方向と平行方向の引張強さが584MPa以上であり、かつ、引張試験を行ったときに降伏点降下が発現しないことを特徴とするCu−Ni−Si系合金板・条。
  2. Niを1.0〜4.5質量%(以下、%とする)、Siを0.25〜1.1%、Znを0.1〜2.0%、Snを0.05〜1.0%含有し、残部がCu及び不可避的不純物よりなり、圧延方向と平行方向の引張強さが584MPa以上であり、かつ、引張試験を行ったときに降伏点降下が発現しないことを特徴とするCu−Ni−Si系合金板・条。
  3. W曲げ試験においてクラックの発生しない限界曲げ半径で曲げ加工を行ったときに、曲げ外周面に発生するしわの幅が30μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のCu−Ni−Si系合金板・条。
  4. 以下の製造工程を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のCu−Ni−Si系合金板・条の製造方法。
    (a)熱間圧延:加熱温度T(℃)で表される変数Dと加熱時間t(h)とが(式1)を満たす条件でインゴットを加熱した後、熱間圧延を行う。
    15≦(Dt)1/2・・・(式1)
    D=1.919×1011×exp(−2.515×104/(T+273))
    900℃≦T≦1050℃
    (b)溶体化処理:体積抵抗率を(式2)の範囲に調整し、さらに結晶粒径を2〜15μmの範囲に調整する。
    0.7≦ρx/ρAlloy≦0.9・・・(式2)
    ρx:溶体化処理上がりの体積抵抗率
    ρAlloy:1000℃で1h加熱後、水冷したときの体積抵抗率
    (c)中間冷間圧延:加工度を60%以下とする。
    (d)時効処理:350℃〜550℃で2〜10h加熱する。
    (e)最終冷間圧延:加工度50%以下とする。
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