以下に、本願の開示する無線端末、無線端末制御方法、無線端末制御プログラムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
[無線端末の概要]
まず最初に、図1を用いて、実施例1に係る無線端末の概要を説明する。図1は、実施例1に係る無線端末の概要を説明するための図である。
実施例1に係る無線端末は、BluetoothやHomeRFなどを用いて、自無線端末の周辺にある周辺機器(周辺端末とも称する)と接続する。また、例えば、無線端末は、Bluetoothに対応する携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などが該当し、利用者によって用いられる。
ここで、実施例1に係る無線端末は、位置を識別する位置情報に対応付けて、位置情報によって識別される位置にある無線端末が無線通信により接続可能な周辺機器を示す端末情報(IDとも称する)を記憶する記憶部を備える。なお、例えば、記憶部に記憶された情報は、利用者によって事前に登録され、または、後述するように、ブロードキャストして周辺機器からの応答をうけとると、応答の送信元を示す端末情報が格納される。
例えば、図1に示すように、位置「A」にある無線端末が、周辺機器「コンピュータ」や「ラジカセ」と接続可能である場合には、実施例1における記憶部は、位置情報「A」に対応付けて端末情報「コンピュータ」や「ラジカセ」を記憶する。言い換えると、無線端末は、位置情報ごとに、端末情報のリストを記憶する。なお、位置情報「A」は、位置「A」を示す位置情報であり、端末情報「コンピュータ」や「ラジカセ」が、周辺機器「コンピュータ」や「ラジカセ」を示す端末情報である。
例えば、家の中を例にすると、位置情報は、家の中の部屋毎にRF−IDに位置情報を登録しておき、無線端末が読み取る様にしてもよい。そして、端末情報「コンピュータ」や「ラジカセ」も、無線端末と同じ通信手段を持つものとする。
そして、実施例1に係る無線端末は、記憶部に記憶された端末情報を出力する場合に、無線端末の現在位置を示す位置情報を取得し、図1に示す例では、利用者が有する無線端末が位置「A」にあるので、位置情報「A」を取得する。そして、無線端末は、記憶部から、取得した位置情報に対応する端末情報を取得し、例えば、位置情報「A」に対応する端末情報「コンピュータ」や「ラジカセ」を取得する。言い換えると、無線端末は、位置情報「A」に対応する端末情報のリストを取得する。
そして、実施例1に係る無線端末は、取得した端末情報を出力し、例えば、端末情報「コンピュータ」や「ラジカセ」を無線端末が備えるディスプレイから表示する。言い換えると、無線端末は、現在位置に対応する端末情報のリストを出力する。
このようなことから、実施例1に係る無線端末は、現在位置にて接続可能な周辺機器を利用者が把握可能である。
[実施例1に係る無線端末の構成]
次に、図2を用いて、図1に示した無線端末100の構成を説明する。図2は、実施例1に係る無線端末の構成を説明するためのブロック図である。図2に示すように、無線端末100は、GPS(Global Positioning System)アンテナ101と、Bluetoothアンテナ102と、入力部103と、出力部104と、記憶部200と、制御部300とを有する。
無線端末100は、例えば、Bluetoothに対応する携帯型ゲーム機やPDA、携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)の如き移動体通信端末などが該当し、自無線端末100の周辺にある周辺機器と無線通信を用いて接続する。また、周辺機器は、例えば、Bluetoothに対応するデスクトップコンピュータやプリンタ、家庭用ゲーム機、ヘッドセット、PDA、あるいは携帯電話やPHSの如き移動体通信端末などが該当し、無線端末100に無線通信を用いて接続される。
なお、以下では、特に言及しない限り、無線端末100が周辺機器とBluetoothを用いて接続する場合について説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、Bluetooth以外の無線通信方式を用いて接続しても良い。例えば、無線端末100は、HomeRFや赤外線を用いて周辺機器と接続しても良い。
GPSアンテナ101は、制御部300内にある位置情報取得部301と接続される。また、GPSアンテナ101は、GPS衛星によって送信されるGPS信号を受信し、受信したGPS信号を位置情報取得部301に送る。
Bluetoothアンテナ102は、制御部300内にあるBluetooth制御部302と接続される。また、Bluetoothアンテナ102は、無線信号を送受信し、具体的には、Bluetooth制御部302によって指示された無線信号を送信し、周辺機器によって送信された無線信号を受信してBluetooth制御部302に送る。
入力部103は、制御部300内にある登録処理部303とリスト表示制御部304と接続され、例えば、キーボードやマウス、マイク、タッチパネルなどが該当する。入力部103は、利用者からの指示を受け付け、受け付けた指示を登録処理部303やリスト表示制御部304に送る。具体的には、入力部103は、端末情報を登録する旨の登録指示を利用者から受け付けると、受け付けた登録指示を登録処理部303に送る。また、入力部103は、端末情報を表示する旨の表示指示を利用者から受け付けると、受け付けた表示指示をリスト表示制御部304に送る。
出力部104は、リスト表示制御部304と接続され、例えば、ディスプレイやスピーカなどが該当する。出力部104は、端末情報をリスト表示制御部304から受け付けると、受け付けた端末情報リストを出力し、例えば、ディスプレイ上に表示したりスピーカから報知したりする。
記憶部200は、制御部300と接続され、制御部300による各種登録処理や表示処理に用いるデータを記憶し、図2に示す例では、登録リスト記憶部201を備える。
登録リスト記憶部201は、登録処理部303とリスト表示制御部304と接続され、図3に示すように、位置情報と端末情報とを対応付けて記憶する。具体的には、登録リスト記憶部201は、位置情報に対応付けて、位置情報によって識別される位置にある無線端末100が無線通信により接続可能な周辺機器を示す端末情報を記憶する。なお、図3は、実施例1における登録リスト記憶部に記憶された情報の一例を説明するための図である。
例えば、図3に示す例では、登録リスト記憶部201は、位置情報「A」に対応付けて、端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」や「プリンタ(Bluetooth #b)」、「内線PHS (Bluetooth #c)」を記憶する。すなわち、登録リスト記憶部201は、位置「A」にて、無線端末100が、周辺機器「会社PC(Bluetooth #a)」や「プリンタ(Bluetooth #b)」、「内線PHS(Bluetooth #c)」と接続可能であることを記憶する。
また、登録リスト記憶部201は、登録処理部303によって位置情報と端末情報とが対応付けて格納され、登録リスト記憶部201によって記憶された情報が、リスト表示制御部304によって使用される。
制御部300は、各種の登録処理手順や表示処理手順などを規定したプログラムを記憶するための内部メモリを有し、種々の登録処理や表示処理を実行する。また、制御部300は、図2に示す例では、位置情報取得部301と、Bluetooth制御部302と、登録処理部303と、リスト表示制御部304とを備える。
位置情報取得部301は、GPSアンテナ101と登録処理部303とリスト表示制御部304と接続される。また、位置情報取得部301は、登録処理部303やリスト表示制御部304から現在位置を示す位置情報を取得する位置取得指示を受け付けると、GPSアンテナ101から受信したGPS信号を用いて現在位置を取得する。そして、位置情報取得部301は、現在位置を示す位置情報を登録処理部303やリスト表示制御部304に送る。
なお、実施例1では、図2に示すように、位置情報取得部301は、GPS信号を用いて現在位置を取得する手法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の公知の手法を用いて現在位置を取得しても良い。特に屋内では、GPSを用いることができない場合は、RF−IDなどを各部屋に設置して位置情報を読み取るなどするようにしてもよいし、部屋毎に、出力の弱い近距離様に設定した無線LANを用いるようにしてもよい。
Bluetooth制御部302は、Bluetoothアンテナ102と登録処理部303と接続される。Bluetooth制御部302は、Bluetoothアンテナ102を介して無線信号を送信し、また、周辺機器によって送信された無線信号をBluetoothアンテナ102を介して受信する。
具体的には、Bluetooth制御部302は、サーチ処理指示を登録処理部303から受け付けると、Bluetoothアンテナ102を介して、サーチ無線信号を自無線端末100の周囲に送信する。
なお、サーチ無線信号は、自無線端末100の周囲にある周辺機器を示す端末情報や周辺機器と接続するための認証情報などを、無線端末100が周辺機器から取得するための信号である。例えば、Bluetooth制御部302は、新たな端末情報を登録リスト記憶部201に格納する場合や、自無線端末100の周囲にある周辺機器を確認する場合などに、登録処理部303からサーチ処理指示を受け付ける。
また、Bluetooth制御部302は、サーチ無線信号に対する周辺機器からの応答信号を受信すると、応答信号の送信元となる周辺機器とペアリング処理を実行し、ペアリング処理が完了した周辺機器を示す端末情報を識別する。例えば、Bluetooth制御部302は、受信した応答信号に含まれる情報であって応答信号の送信元となる周辺機器を示す端末情報を識別する。無線端末100が位置「A」からサーチ無線信号を送信した場合には、Bluetooth制御部302は、端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」や「プリンタ(Bluetooth #b)」、「内線PHS(Bluetooth #c)」を識別する。
なお、ペアリング処理は、応答信号の送信元となる周辺機器と無線端末100とが互いに通信可能な状態であることを認識するための処理である。また、一度ペアリング処理を行うことで、無線端末100は、周辺機器と接続するための情報が記憶部200に格納され、次回以降、記憶部200内の情報を参照することで無線端末100はペアリング処理済みの周辺機器と即座に接続する。
また、Bluetooth制御部302は、識別した端末情報を登録処理部303に送り、例えば、端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」や「プリンタ(Bluetooth #b)」、「内線PHS(Bluetooth #c)」を送る。
登録処理部303は、入力部103と登録リスト記憶部201と位置情報取得部301とBluetooth制御部302と接続される。また、登録処理部303は、入力部103から登録指示を受け付けると、端末情報を登録リスト記憶部201に登録する。
具体的には、登録処理部303は、新たな端末情報を登録リスト記憶部201に格納する場合や、自無線端末100の周囲にある周辺機器を確認する場合などに、利用者によって入力された登録指示を入力部103から受け付ける。そして、登録処理部303は、入力部103から登録指示を受け付けると、サーチ処理指示をBluetooth制御部302に送り、位置取得指示を位置情報取得部301に送る。そして、登録処理部303は、応答信号の送信元となる周辺機器を示す端末情報をBluetooth制御部302から取得する。また、登録処理部303は、サーチ無線信号が送信された際の無線端末100の位置を示す位置情報を位置情報取得部301から取得する。つまり、登録処理部303は、サーチ無線信号(応答要求信号)が送信される場合に、該応答要求信号が送信された際の無線端末100の位置を示す位置情報を取得する。
例えば、登録処理部303は、端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」や「プリンタ(Bluetooth #b)」、「内線PHS(Bluetooth #c)」を取得し、位置情報「A」を取得する。
また、登録処理部303は、端末情報と位置情報とを受け付けると、位置情報と端末情報とを対応付けて登録リスト記憶部201に格納する。例えば、登録処理部303は、位置情報「A」に対応付けて、端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」や「プリンタ(Bluetooth #b)」、「内線PHS(Bluetooth #c)」を格納する。すなわち、登録処理部303は、位置情報「A」に対応付けて、位置「A」にて接続可能な周辺機器を示す端末情報を登録リスト記憶部201に格納する。
リスト表示制御部304は、入力部103と出力部104と登録リスト記憶部201と位置情報取得部301と接続される。リスト表示制御部304は、入力部103から表示指示を受け付けると、登録リストを出力部104から出力する。
具体的には、リスト表示制御部304は、入力部103から表示指示を受け付けると、位置取得指示を位置情報取得部301に送り、位置情報取得部301から位置情報を受け付ける。つまり、リスト表示制御部304は、現在位置を示す位置情報を位置情報取得部301から取得する。そして、リスト表示制御部304は、受け付けた位置情報に対応する端末情報を登録リスト記憶部201から取得する。つまり、リスト表示制御部304は、現在位置にて接続可能な周辺機器を示す端末情報を取得する。
位置情報「A」を受け付けた場合を例に用いてさらに説明する。リスト表示制御部304は、登録リスト記憶部201に記憶された端末情報の内、位置情報「A」に対応する端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」や「プリンタ(Bluetooth #b)」、「内線PHS(Bluetooth #c)」を取得する。
また、リスト表示制御部304は、取得した端末情報を出力部104に送り、その後、出力部104が端末情報を出力する。例えば、リスト表示制御部304は、位置情報「A」に対応する端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」や「プリンタ(Bluetooth #b)」、「内線PHS(Bluetooth #c)」を出力部104に送る。その後、出力部104は、リスト表示制御部304から受け付けた端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」や「プリンタ(Bluetooth #b)」、「内線PHS(Bluetooth #c)」を利用者に出力する。
[実施例1における登録処理]
次に、図4を用いて、実施例1に係る無線端末100による登録処理の流れの一例について説明する。図4は、実施例1に係る無線端末による登録処理の流れの一例について説明するためのフローチャートである。
図4に示すように、実施例1に係る無線端末100では、登録処理部303は、入力部103から登録指示を受け付けると(ステップS101肯定)、サーチ処理指示をBluetooth制御部302に送る(ステップS102)。
そして、Bluetooth制御部302は、サーチ無線信号を送信する(ステップS103)。そして、Bluetooth制御部302は、サーチ無線信号(応答要求信号とも称する)を受信して応答することが可能な通信距離圏内にある周辺機器からの全ての応答信号を受信し(ステップS104)、各周辺機器に対してペアリング処理を実行する(ステップS105)。その後、Bluetooth制御部302は、ペアリング処理が終了した周辺機器を示す端末情報を識別し、登録処理部303が、Bluetooth制御部302から端末情報を取得する(ステップS106)。つまり、登録処理部303は、無線端末100がサーチ無線信号を送信した位置にて、接続可能な全ての周辺機器を示す端末情報を取得する。例えば、登録処理部303は、端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」や「プリンタ(Bluetooth #b)」、「内線PHS(Bluetooth #c)」を取得する。
そして、登録処理部303は、位置取得指示を位置情報取得部301に送り、現在位置を示す位置情報を位置情報取得部301から取得する(ステップS107)。つまり、登録処理部303は、無線端末100がサーチ無線信号を送信した位置を示す位置情報を取得し、例えば、位置情報「A」を取得する。
そして、登録処理部303は、位置情報に対応付けて端末情報を登録リスト記憶部201に格納する(ステップS108)。つまり、登録処理部303は、位置情報に対応付けて、無線端末100が無線通信により接続可能な周辺機器を示す端末情報を格納し、例えば、位置情報「A」に対応付けて端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」や「プリンタ(Bluetooth #b)」などを格納する。
[実施例1における表示処理]
次に、図5を用いて、実施例1に係る無線端末100による表示処理の流れの一例について説明する。図5は、実施例1に係る無線端末による表示処理の流れの一例について説明するためのフローチャートである。
図5に示すように、実施例1に係る無線端末100では、リスト表示制御部304は、入力部103から表示指示を受け付けると(ステップS201肯定)、現在位置を示す位置情報を取得する(ステップS202)。例えば、リスト表示制御部304は、位置情報「A」を取得する。
そして、リスト表示制御部304は、現在位置を示す位置情報に対応する端末情報を登録リスト記憶部201から取得する(ステップS203)。例えば、リスト表示制御部304は、登録リスト記憶部201に記憶された端末情報の内、位置情報「A」に対応する端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」や「プリンタ(Bluetooth #b)」、「内線PHS(Bluetooth #c)」を取得する。
そして、リスト表示制御部304は、取得した端末情報を出力部104に送り、現在位置に対応する端末情報を出力部104が表示する(ステップS204)。この結果、出力部104が、位置情報「A」に対応する端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」や「プリンタ(Bluetooth #b)」、「内線PHS(Bluetooth #c)」を出力する。
[実施例1の効果]
上記したように、実施例1によれば、無線端末100は、位置情報に対応付けて接続可能な周辺機器を示す端末情報を記憶する登録リスト記憶部201を備える。そして、無線端末100は、登録リスト記憶部201に記憶された端末情報を出力する場合に、無線端末100の現在位置を示す位置情報を取得し、登録リスト記憶部201から、現在位置を示す位置情報に対応する端末情報を取得する。そして、無線端末100は、取得した端末情報を出力部104にて出力する。この結果、現在位置にて接続可能な周辺機器を利用者が把握可能である。
つまり、無線端末100は、端末情報を表示する場合に、現在位置に対応する端末情報を表示するので、登録リスト記憶部201に記憶された端末情報の内、接続可能な周辺機器を示す端末情報を把握することが可能である。
図6を用いて、本発明の効果についてさらに説明する。図6は、実施例1に係る無線端末による効果を説明するための図である。なお、図6に示すように、自宅に周辺機器「A」「B」「C」があり、会社に周辺機器「D」「E」がある場合を例に説明する。また、登録リスト記憶部201が、位置情報「A」に対応付けて端末情報「A」「B」「C」を記憶し、位置情報「B」に対応付けて端末情報「D」「E」を記憶する場合を例に説明する。なお、位置「A」は、自宅内の位置になり、位置「B」が、会社内の位置になる。
図6に示すように、無線端末100が位置「A」にある場合には、無線端末100は、登録リスト記憶部201に記憶された端末情報「A」〜「E」の内、位置情報「A」に対応する端末情報「A」〜「C」を出力し、端末情報「D」「E」を出力しない。つまり、無線端末100は、登録リスト記憶部201内にある端末情報すべてを出力するのではなく、無線端末100の現在位置にて接続可能な周辺機器を示す端末情報を選択的に出力する。
この結果、登録リスト記憶部201内にある端末情報すべてを出力する手法では、出力された端末情報が現在位置にて接続可能か否かが明確ではなかったのに対して、本発明によれば、現在位置にて接続可能な周辺機器を利用者が簡単に把握可能である。また、この結果、利用者が、端末情報を選択する場合に、周辺機器がこの場に存在するか否かを意識して選択することなく、出力された端末情報から選択することが可能である。
さて、これまで、実施例1として、周辺機器が設置型か可搬型か区別することなく一律にあつかう手法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、周辺機器が設置型か可搬型かを区別して扱っても良い。
具体的には、設置型の周辺機器は、特定の位置に設置され、特定の位置にて無線端末100と接続されることが多く、例えば、デスクトップコンピュータやプリンタなどが該当する。また、可搬型の周辺機器は、必ずしも設置位置が固定されず、利用者によって携帯されることが多い。また、可搬型の周辺機器は、登録リスト記憶部201内にて対応付けられた位置だけでなく、それ以外の位置において接続可能であることも多く、例えば、ヘッドセットやPDAなどが該当する。
このように、設置型の周辺機器と可搬型の周辺機器との間には大きな違いがあるため、以下では、実施例2として、周辺機器が設置型か可搬型かを区別する手法について説明する。具体的には、実施例2では、可搬型の周辺機器を示す端末情報グループ化しておき、現在位置に関わらず、可搬型の周辺機器としてグループ化された端末情報を出力部104に出力する手法について説明する。なお、以下では、実施例1に係る無線端末と同様の点については、簡単に説明し、または、説明を省略する。
[実施例2に係る無線端末の構成]
まず、実施例2に係る無線端末100の構成について説明する。実施例2に係る無線端末100は、実施例1に係る無線端末100と同様の構成を有する。
図7に示すように、実施例2に係る無線端末100は、登録リスト記憶部201に加えて、可搬型リスト記憶部202をさらに備える。なお、図7は、実施例2に係る無線端末の構成を説明するためのブロック図である。以下では、実施例1とは異なる点について、順に説明する。
実施例2における登録リスト記憶部201は、図8Aや図8Bに示すように、端末情報に対応付けて、周辺機器が可搬端末か否かを示す情報を、各周辺機器とのペアリング処理の過程で取得する「クラスオブデバイス(CoD、Class of Device)(属性情報とも称する)」を元に「端末属性」として、さらに記憶する。なお、図8Aや図8Bは、実施例2における登録リスト記憶部に記憶された情報の一例を説明するための図である。
図8Aに示す例では、登録リスト記憶部201は、位置情報「B」に対応付けて、端末情報「自宅PC(Bluetooth #d)」と端末属性「設置型」との対応付けや、端末情報「PDA(Bluetooth #y)」と端末属性「可搬型」との対応付けを記憶する。
また、登録リスト記憶部201は、後述するように、端末属性「可搬型」に対応付けられた端末情報が登録処理部303によって分類されると、可搬型の端末情報が取り出される。図8Bに示す例では、登録リスト記憶部201は、位置情報「B」に対応付けて、端末情報「自宅PC(Bluetooth #d)」と端末属性「設置型」との対応付けや、端末情報「コンポ(Bluetooth #e)」と端末属性「設置型」との対応付けを記憶する。言い換えると、図8Aに示す例では、登録リスト記憶部201は、端末情報「PDA(Bluetooth #y)」を記憶していたが、分類後には、図8Bに示すように、端末情報「PDA(Bluetooth #y)」を記憶していない。
実施例2における可搬型リスト記憶部202は、登録処理部303とリスト表示制御部304と接続される。可搬型リスト記憶部202は、後述するように、端末属性「可搬型」に対応付けられた端末情報が登録処理部303によって分類されると、図9に示すように、可搬型の端末情報を記憶する。なお、図9は、実施例2における可搬型リスト記憶部に記憶された情報の一例を説明するための図である。
図9に示す例では、可搬型リスト記憶部202は、位置情報「B」に対応付けて、端末情報「PDA(Bluetooth #y)」と端末属性「可搬型」との対応付けを記憶する。可搬型リスト記憶部202は、登録処理部303によって情報が格納され、可搬型リスト記憶部202によって記憶された情報は、リスト表示制御部304によって使用される。
実施例2におけるBluetooth制御部302は、端末情報を識別するのに加えて、さらに、応答信号の送信元となる周辺機器が可搬端末か否かを示す属性情報を識別する。例えば、Bluetooth制御部302は、端末情報「自宅PC(Bluetooth d)」に加えて端末属性「設置型」を識別し、端末情報「PDA(Bluetooth y)」に加えて端末属性「可搬型」を識別する。そして、Bluetooth制御部302は、識別した端末情報と端末属性とを対応付けて登録処理部303に送る。
実施例2における登録処理部303は、Bluetooth制御部302から、端末情報と端末属性との対応付けを取得する。例えば、端末情報「PDA(Bluetooth y)」と端末属性「可搬型」との対応付けを取得する。また、例えば、登録処理部303は、位置情報「B」を位置情報取得部301から取得する。
また、登録処理部303は、取得した端末属性を端末情報に対応付けて登録リスト記憶部201に格納する。例えば、図8Aに示すように、登録処理部303は、位置情報「B」に対応付けて、端末情報「PDA(Bluetooth #y)」と端末属性「可搬型」との対応付けを登録リスト記憶部201に格納する。
また、実施例2における入力部103は、端末属性「可搬型」に対応付けられた端末情報を分類する分類指示を利用者から受け付けると、受け付けた分類指示を登録処理部303に送る。
例えば、入力部103は、図10に示すような分類設定画面が出力部104によって利用者に出力され、図10に示す例では、「YES(ON設定)」が利用者に選択されると、つまり、分類する指示を受け付けると、分類指示を登録処理部303に送る。一方、例えば、入力部103は、図10に示す「NO(OFF設定)」が利用者に選択されると、つまり、分類しない旨の指示を受け付けると、分類指示を送らない。なお、図10は、実施例2における分類設定画面の一例を説明するための図である。
なお、出力部104は、分類設定画面を常にディスプレイに出力してもよく、また、利用者によって分類設定画面を出力する旨の指示が入力部103に入力された場合に出力しても良い。
登録処理部303は、分類指示を入力部103から受け付けると、登録リスト記憶部201に記憶された端末情報の内、端末属性「可搬型」に対応付けられた端末情報を識別する。そして、登録処理部303は、端末属性「可搬型」に対応付けられる端末情報を可搬型リスト記憶部202に格納する。なお、登録処理部303による詳細な分類処理の流れの一例については、後述するため、ここでは説明を省略する。
また、実施例2におけるリスト表示制御部304は、端末情報を出力する場合に、登録リスト記憶部201から、現在位置を示す位置情報に対応する端末情報を取得し、また、可搬型リスト記憶部202から端末情報を取得する。
位置情報「A」を受け付けた場合を例に用いてさらに説明する。リスト表示制御部304は、登録リスト記憶部201から端末情報を取得し、図8Bに示す例では、位置情報「A」に対応する端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」や「プリンタ(Bluetooth #b)」などを取得する。また、リスト表示制御部304は、可搬型リスト記憶部202から端末情報を取得し、図9に示す例では、端末情報「PDA(Bluetooth y)」を読み出す。そして、リスト表示制御部304は、読み出した端末情報を出力部104に送り、出力部104が利用者に出力する。
ここで、図11と図12とを用いて、リスト表示制御部304が出力部104に出力する端末情報についてさらに説明する。図11と図12とは、実施例2におけるリスト表示制御部によって出力される端末情報の一例について説明するための図である。
図11に示すように、位置「A」にある無線端末100が、設置位置が固定された周辺機器「Bluetooth #a」「Bluetooth #b」「Bluetooth #c」と接続可能である場合を例に説明する。また、位置「B」にある無線端末100が、設置位置が固定された周辺機器「Bluetooth #d」「Bluetooth #e」「Bluetooth #f」と接続可能である場合を例に説明する。また、可搬型の周辺機器「Bluetooth #z」と「Bluetooth #y」とがあるものとして説明する。
位置「A」においては、リスト表示制御部304は、現在位置が位置「A」では、端末情報「Bluetooth #a」「Bluetooth #b」「Bluetooth #c」に加えて、端末情報「Bluetooth #z」と「Bluetooth #y」とを出力部104に送る。そして、図12の「位置「A」」に示すように、出力部104が、位置情報「A」に対応する端末情報のリストと可搬型の周辺機器を示す端末情報のリストとを出力する。
また、位置「B」においては、リスト表示制御部304は、現在位置が位置「B」では、端末情報「Bluetooth #d」「Bluetooth #e」「Bluetooth #f」に加えて、端末情報「Bluetooth #z」と「Bluetooth #y」とを出力部104に送る。そして、図12の「位置「B」」に示すように、出力部104が、位置情報「B」に対応する端末情報のリストと可搬型の周辺機器を示す端末情報のリストとを出力する。
また、位置「A」「B」外においては、リスト表示制御部304は、端末情報「Bluetooth #z」と「Bluetooth #y」とを出力部104に送る。そして、図12の「位置「A」「B」外」に示すように、出力部104が、可搬型の周辺機器を示す端末情報のリストを出力する。
このように、リスト表示制御部304は、可搬型の周辺機器である場合には、現在位置に関わらず、端末情報を出力部104に送る。
[実施例2における分類処理]
次に、図13を用いて、実施例2における登録処理部303による分類処理の流れの一例について説明する。なお、図13は、実施例2における登録処理部による分類処理の流れの一例について説明するためのフローチャートである。
図13に示すように、登録処理部303は、分類指示を受け付けると(ステップS301肯定)、登録リスト記憶部201に記憶された端末情報について、端末属性を識別する(ステップS302)。
そして、登録処理部303は、端末属性「可搬型」が対応付けられた端末情報が登録リスト記憶部201にあるかを判定する(ステップS303)。ここで、登録処理部303は、登録リスト記憶部201にあると判定する場合には(ステップS303肯定)、例えば、図8Aに示すように、端末情報「PDA(Bluetooth #y)」と端末属性「可搬型」との対応付けが登録リスト記憶部201にある場合には、「可搬型」の端末情報を取得する(ステップS304)。例えば、登録処理部303は、登録リスト記憶部201から、位置情報「B」に対応付けられた端末情報「PDA(Bluetooth #y)」と端末属性「可搬型」との対応付けを取得する。また、登録処理部303は、取得した端末情報を登録リスト記憶部201から削除する。
そして、登録処理部303は、取得した端末情報を可搬型リスト記憶部202に格納し(ステップS305)、例えば、位置情報「B」に対応付けられた端末情報「PDA(Bluetooth #y)」と端末属性「可搬型」との対応付けを格納する。
一方、上記したステップS303において、登録処理部303は、端末属性「可搬型」が対応付けられた端末情報が登録リスト記憶部201にないと判定すると(ステップS303否定)、そのまま処理を終了する。
なお、図13を用いた処理の流れでは、分類指示を受け付けるごとに処理が行われる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、分類指示を受け付けた後、登録リスト記憶部201に端末情報を格納したり取得したりするごとに、上記した処理を行っても良い。
また、可搬型の端末情報であっても、可搬型リスト記憶部202に記憶していなくても良い。例えば、可搬型リスト記憶部202に一度格納された端末情報について、利用者が可搬型リスト記憶部202から取得し、登録リスト記憶部201に格納しても良い。
[実施例2における表示処理]
次に、図14を用いて、実施例2に係る無線端末100による表示処理の流れの一例について説明する。なお、図14は、実施例2に係る無線端末による表示処理の流れの一例について説明するためのフローチャートである。
図14に示すように、実施例2に係る無線端末100では、リスト表示制御部304は、入力部103から表示指示を受け付けると(ステップS401肯定)、可搬型リスト記憶部202に端末情報があるかを判定する(ステップS402)。そして、リスト表示制御部304は、可搬型リスト記憶部202にあると判定する場合には(ステップS402肯定)、可搬型リスト記憶部202から端末情報を取得する(ステップS403)。例えば、図9に示す例では、リスト表示制御部304は、端末情報「PDA(Bluetooth #y)」を取得する。
そして、リスト表示制御部304は、現在位置を示す位置情報を取得し(ステップS404)、例えば、位置情報「A」を取得する。そして、現在位置を示す位置情報に対応する端末情報を登録リスト記憶部201から取得し(ステップS405)、例えば、図8Bに示す例では、位置情報「A」に対応する端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」などを取得する。
そして、リスト表示制御部304は、取得した端末情報を出力部104に送り、現在位置に対応する端末情報を出力部104が表示する(ステップS406)。この結果、出力部104が、位置情報「A」に対応する端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」や「プリンタ(Bluetooth #b)」などと、可搬型の周辺機器を示す端末情報「PDA(Bluetooth #y)」を出力する。
なお、上記したステップS402において、リスト表示制御部304は、可搬型リスト記憶部202に端末情報がないと判定すると(ステップS402否定)、上記したステップS404の処理を開始する。
[実施例2の効果]
上記したように、無線端末100は、応答信号を受信すると、応答信号の送信元となる周辺機器が可搬端末か否かを示す端末属性をさらに取得し、取得した端末属性を端末情報に対応付けて登録リスト記憶部201に格納する。また、無線端末100は、端末情報を出力する場合に、現在位置を示す位置情報に対応する端末情報と、端末属性「可搬型」に対応付けられた端末情報とを取得して出力部104から出力する。この結果、実施例3によれば、周辺機器が特定の位置に設置され、特定の位置にて無線端末100と接続されるものなのか、必ずしも設置位置が固定されず、利用者によって携帯されることが多いものなのかを区別したうえで、端末情報を出力することが可能である。
さて、これまで、実施例1や実施例2について説明したが、本発明は上述した実施例1や実施例2以外にも、その他の実施例にて実施されてもよい。そこで、実施例3では、周辺機器と自動的に接続し、所定の処理を自動的に実行する手法について説明する。
言い換えると、無線端末100は、周辺機器と自動的に接続し、接続後に利用者が日常的に行っているデータ交換操作やスケジューリング同期処理などを自動的に行い、利用者の操作負荷を軽減する手法について説明する。
[実施例3に係る無線端末の構成]
まず、実施例3にかかる無線端末100の構成について説明する。図15に示すように、無線端末100は、実施例1に係る無線端末100の構成に加えて、自動接続部305と自動処理部306とを有する。なお、図15は、実施例3に係る無線端末の構成を説明するためのブロック図である。
図16に示すように、実施例3における登録リスト記憶部201は、端末情報に対応付けて、無線端末100が端末情報によって示される周辺機器と接続する時間帯を記憶する。例えば、図16に示すように、登録リスト記憶部201は、端末情報に対応付けて、時間帯の開始時刻を示す「開始時刻」と時間帯の終了時刻を示す「終了時刻」との対応付けを記憶する。なお、図16に示すように、「開始時刻」と「終了時刻」との対応付けに何ら時刻が格納されていない端末情報は、自動接続を行わない端末情報である。図16は、実施例3における登録リスト記憶部に記憶された情報の一例を説明するための図である。
図16に示す例では、登録リスト記憶部201は、端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」に対応付けて、開始時刻「8:00」と終了時刻「20:00」との対応付けを記憶する。つまり、登録リスト記憶部201は、周辺機器「会社PC(Bluetooth #a)」と接続する時間帯が、「8:00」〜「20:00」であることを記憶する。
また、登録リスト記憶部201は、端末情報に対応付けて、周辺機器と接続時に無線端末100が周辺機器と処理する処理内容を記憶する。例えば、図16に示すように、登録リスト記憶部201は、端末情報に対応付けて、処理内容を示す「作業タスク」を記憶し、図16に示す例では、端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」に対応付けて、作業タスク「スケジュール帳受信」を記憶する。つまり、登録リスト記憶部201は、周辺機器「会社PC(Bluetooth #a)」との接続時に「スケジュール帳受信」を処理することを記憶する。
また、登録リスト記憶部201は、利用者によって予め「開始時刻」と「終了時刻」との対応付けや「作業タスク」が格納される。また、登録リスト記憶部201によって記憶された情報の内「開始時刻」と「終了時刻」との対応付けは、自動接続部305によって用いられ、「作業タスク」が自動処理部306によって用いられる。
また、図16に示す例では、登録リスト記憶部201は、「開始時刻」と「終了時刻」との対応付けや、「作業タスク」に加えて、さらに、「プロトコル」を記憶する場合を示した。ここで、「プロトコル」は、作業タスクを実行する際に用いるプロトコルを一意に識別する情報であり、例えば、「OPP」や「BIP」などが該当する。
実施例3における自動接続部305は、登録リスト記憶部201と自動処理部306と接続する。自動接続部305は、無線端末100の現在位置を示す位置情報を取得すると、登録リスト記憶部201から、取得した位置情報に対応する端末情報の内、自動接続を行う端末情報を取得する。
例えば、自動接続部305は、現在位置「A」を取得すると、位置情報「A」に対応付けられた端末情報を取得する。そして、自動接続部305は、取得した端末情報の内、自動接続を行う端末情報を取得する。図16に示す例を用いて説明すると、自動接続部305は、位置情報「A」に対応付けられた端末情報の内、「開始時刻」と「終了時刻」とが設定された端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」と「内線PHS(Bluetooth #c)」とを取得する。
また、自動接続部305は、取得した端末情報に対応付けられた時間帯に現在時刻が含まれるかを判定し、つまり、取得した端末情報に対応付けられた開始時刻と終了時刻との間に、現在時刻が含まれるかを判定する。例えば、現在時刻が「9:00」である場合を例に説明する。図16に示すように、取得した端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」や「内線PHS(Bluetooth #c)」には、開始時刻「8:00」と終了時刻「20:00」とが設定されており、時間帯に現在時刻が含まれると判定する。一方、例えば、自動接続部305は、現在時刻が「3:00」である場合には、端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」や「内線PHS(Bluetooth #c)」の時間帯が含まれないと判定する。
また、自動接続部305は、取得した端末情報に対応付けられた時間帯に現在時刻が含まれると判定すると、含まれると判定した端末情報によって示される周辺機器と接続する。例えば、自動接続部305は、端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」や「内線PHS(Bluetooth #c)」が含まれると判定すると、周辺機器「会社PC(Bluetooth #a)」や「内線PHS(Bluetooth #c)」と接続する。言い換えると、自動接続部305は、周辺機器「会社PC(Bluetooth #a)」や「内線PHS(Bluetooth #c)」と、利用者から指示を受けることなく接続する。
また、自動接続部305は、周辺機器と接続すると、接続した周辺機器を示す端末情報を自動処理部306に送り、例えば、端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」や「内線PHS(Bluetooth #c)」を送る。
なお、例えば、自動接続部305は、定期的に位置情報を位置情報取得部301に要求し、位置情報取得部301から位置情報を取得し、位置情報を取得するごとに上記した処理を実行する。
実施例3における自動処理部306は、自動接続部305と登録リスト記憶部201と接続される。また、自動処理部306は、自動接続部305によって周辺機器と接続されると、周辺機器を示す端末情報に対応付けて登録リスト記憶部201に記憶された作業タスクを実行する。
具体的には、自動処理部306は、自動接続部305から端末情報を受け付けると、受け付けた端末情報を検索キーとして、登録リスト記憶部201から作業タスクやプロトコルを取得する。例えば、自動処理部306は、端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」や「内線PHS(Bluetooth #c)」などを自動接続部305から受け付けると、登録リスト記憶部201から、作業タスク「スケジュール帳受信」や「電話帳アップロード」を取得する。そして、自動処理部306は、「スケジュール帳受信」や「電話帳アップロード」を実行する。個々で、「スケジュール帳受信」や「電話帳アップロード」を処理する場合には、対応付けられたプロトコルを用いて処理する。
また、自動処理部306は、作業タスクの実行が終了すると、自動接続部305によって接続された周辺機器との接続を切断する。具体的には、自動処理部306は、自動接続部305から受け付けた端末情報によって示される周辺機器との接続を切断し、例えば、周辺機器「会社PC(Bluetooth #a)」や「内線PHS(Bluetooth #c)」との接続を切断する。
ここで、図17と図18とを用いて、実施例3に係る無線端末100による自動接続と同処理とについてさらに説明する。図17と図18とは、実施例3に係る無線端末による自動接続と自動処理とについて説明するための図である。
図17に示すように、位置「A」にある無線端末100が、設置位置が固定された周辺機器「Bluetooth #a」「Bluetooth #b」「Bluetooth #c」と接続可能である場合を例に説明する。また、位置「B」にある無線端末100が、設置位置が固定された周辺機器「Bluetooth #d」「Bluetooth #e」「Bluetooth #f」と接続可能である場合を例に説明する。また、可搬型の周辺機器「Bluetooth #z」と「Bluetooth #y」とがあるものとして説明する。
また、図17に示す周辺機器の内、「Bluetooth #a」「Bluetooth #c」「Bluetooth #d」「Bluetooth #e」について、時間帯や作業タスクが設定されているものとして説明する。また、現在時刻は、端末情報「Bluetooth #a」「Bluetooth #c」「Bluetooth #d」「Bluetooth #e」に対応付けられた時間帯に含まれるものとして説明する。
位置「A」においては、図18の「位置A」に示すように、自動接続部305は、周辺機器「Bluetooth #a」や「Bluetooth #c」と自動接続し、自動処理部306が、スケジュール受信や電話帳アップロードを実行する。
また、位置「B」においては、図18の「位置B」に示すように、自動接続部305は、周辺機器「Bluetooth #d」「Bluetooth #e」と自動接続し、自動処理部306が、画像アップロードやミュージックダウンロードを実行する。また、位置「A」「B」外においては、図18の「位置A、B外」に示すように、自動接続部305や自動処理部306は、何ら処理をしない。
なお、上記した実施例3では、自動的に接続する手法と、接続後に自動的に処理を行う手法とを併せて実行する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。具体的には、自動的に接続する手法と自動的に処理を行う手法との内、いずれか一方のみを実行しても良い。
[実施例3の処理]
次に、図19を用いて、実施例3に係る無線端末100による自動接続と自動処理の流れの一例について説明する。図19は、実施例3に係る無線端末による自動接続と自動処理の流れの一例について説明するためのフローチャートである。
図19に示すように、実施例3に係る無線端末100では、自動接続部305は、現在位置を示す位置情報を取得すると(ステップS501肯定)、例えば、位置情報「A」を取得すると、現在位置に対応する端末情報を取得する(ステップS502)。例えば、自動接続部305は、端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」や「プリンタ(Bluetooth #b )」、「内線PHS(Bluetooth #c)」を取得する。
そして、自動接続部305は、取得した端末情報の内、自動接続を行う端末情報を取得する(ステップS503)。例えば、自動接続部305は、端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」や「プリンタ(Bluetooth #b)」、「内線PHS(Bluetooth #c)」の内、「開始時刻」と「終了時刻」とが設定された端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」や「内線PHS(Bluetooth #c)」を取得する。
そして、自動接続部305は、取得した端末情報に対応付けられた開始時刻と終了時刻との間に、現在時刻が含まれるかを判定する(ステップS504)。つまり、自動接続部305は、取得した端末情報に対応付けられた時間帯に現在時刻が含まれるかを判定する。ここで、例えば、自動接続部305は、現在時刻が「9:00」であり、取得した端末情報に対応付けられた開始時刻と終了時刻とが開始時刻「8:00」と終了時刻「20:00」である場合には、自動接続部305は、含まれると判定する(ステップS504肯定)。そして、自動接続部305は、含まれると判定した端末情報によって示される周辺機器と接続し、例えば、周辺機器「会社PC(Bluetooth #a)」や「内線PHS(Bluetooth #c)」と接続する(ステップS505)。
そして、自動処理部306は、自動接続部305によって周辺機器と接続されると、登録リスト記憶部201に記憶された作業タスクを実行する(ステップS506)。例えば、自動処理部306は、作業タスク「スケジュール帳受信」や「電話帳アップロード」を登録リスト記憶部201から取得し、取得した作業タスクを実行する。
そして、自動処理部306は、作業タスクの実行が終了すると、自動接続部305によって接続された周辺機器との接続を切断し(ステップS507)、例えば、周辺機器「会社PC(Bluetooth #a)」や「内線PHS(Bluetooth #c)」との接続を切断する。
なお、上記したステップS504において、含まれないと判定すると(ステップS504否定)、そのまま処理を終了する。
[実施例3の効果]
上記したように、実施例3によれば、登録リスト記憶部201は、端末情報に対応付けて時間帯を記憶する。そして、無線端末100は、現在位置を示す位置情報を取得すると、登録リスト記憶部201から、位置情報に対応する端末情報を取得し、取得した端末情報に対応付けられた時間帯に現在時刻が含まれるかを判定し、含まれると判定した端末情報によって示される周辺機器と接続する。この結果、周辺機器と接続する際に要する利用者の操作負荷を軽減することが可能である。また、現在位置にて接続可能な周辺機器がある場合に自動的に接続処理を行うことが可能である。
また、実施例3によれば、登録リスト記憶部201は、端末情報に対応付けて作業タスクを記憶する。そして、無線端末100は、周辺機器と接続すると、登録リスト記憶部201に記憶された作業タスクを実行し、実行終了後に周辺機器との接続を切断する。この結果、周辺機器との接続を切断する際に要する利用者の操作負荷を軽減することが可能であり、また、無駄な接続が維持されることを防止でき、セキュリティを向上し、かつ、消費電力を減少することが可能である。
また、実施例3によれば、接続する周辺機器の切り替え時や接続処理時に利用者にかかっていた煩わしさを無くすことができ、ユーザービィリティを向上することが可能である。
さて、これまで実施例1〜実施例3では、位置情報ごとに端末情報を記憶し、現在位置を示す位置情報ごとに端末情報を読み出す手法について説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、位置情報の違いが僅かである場合には、違いが僅かである位置情報をまとめて扱っても良い。そこで、以下では、位置情報の違いが僅かである場合には、位置情報をまとめて扱う手法について説明する。
図20に示すように、実施例4における登録リスト記憶部201は、一つまたは複数の位置情報が対応付けられた登録エリア情報をさらに記憶する。図20に示す例では、エリア情報「2」は、位置情報「B」と「C」とに対応付けられている。なお、図20は、実施例4における登録リスト記憶部に記憶された情報の一例を説明するための図である。
複数の位置情報が同一の登録エリア情報に対応付けられる場合の一例について、図21Aと図21Bとを用いて説明する。なお、図21Aと図21Bとは、実施例4に係る無線端末について説明するための図である。
図21Aに示すように、実施例4における無線端末100は、位置「B」にてサーチ無線信号を送信し、位置情報と端末情報との対応付けを取得して登録リスト記憶部201に格納したものとして説明する。そして、その後、図21Bに示すように、無線端末100は、位置「C」にてサーチ無線信号を送信し、位置情報と端末情報との対応付けを取得して登録リスト記憶部201に格納したものとして説明する。
ここで、実施例4における登録処理部303は、位置「C」にて取得した端末情報について、位置情報「C」に対応付けて登録リスト記憶部201に格納する。そして、既に格納されている位置を中心とする無線到達可能範囲内に位置「C」が含まれるかを判定する。具体的には、登録処理部303は、登録リスト記憶部201よって記憶されている位置情報ごとに位置「C」までの距離を算出し、算出した距離が無線端末100の無線到達可能距離より小さいかを判定する。
例えば、図21Bに示す例では、位置「B」と位置「C」との座標が、現在位置を示す位置情報から既知になるので、位置「B」と位置「C」との座標の変位量を示す「Δx’」と「Δy’」とを用いて、位置「B」から位置「C」までの距離を算出する。
そして、登録処理部303は、位置「C」を含む位置情報がある場合には、つまり、算出した距離が無線端末100の無線到達可能距離より小さいと判定する位置情報があると、小さいと判定した位置情報に設定された登録エリア情報と同一の情報を設定する。例えば、図21Bに示すように、位置「B」からの無線到達可能範囲内に位置「C」が含まれている場合には、位置「B」と位置「C」とに同一の登録エリア情報を設定する。また、例えば、登録処理部303は、位置「B」に対応する登録エリア情報が「2」である場合には、位置「C」に対応する登録エリア情報に「2」を設定する。
また、登録処理部303は、位置「C」を含む位置情報がない場合には、つまり、算出した距離が無線端末100の無線到達可能距離より小さい判定する位置情報がないと、新たな登録エリア情報を設定する。
そして、実施例4におけるリスト表示制御部304は、現在位置を示す位置情報を取得すると、取得した位置情報に対応するエリア情報を取得し、取得したエリア情報に対応付けられた端末情報すべてを取得して出力部104に送る。例えば、図20に示す例では、リスト表示制御部304は、位置情報「B」を取得すると、対応するエリア情報「2」を取得し、エリア情報「2」に対応付けられた端末情報すべてを取得する。この結果、リスト表示制御部304は、位置情報「B」に対応する端末情報と、位置情報「C」に対応する端末情報とを取得する。
[実施例4における登録処理]
次に、図22を用いて、実施例4に係る無線端末100による登録処理の流れの一例について説明する。図22は、実施例4に係る無線端末による登録処理の流れの一例について説明するためのフローチャートである。なお、図22に示す処理の流れの内、ステップS601〜S608は、図4におけるステップS101〜S108に対応するため、説明を省略する。
図22に示すように、登録処理部303は、位置情報に対応付けて端末情報を登録リスト記憶部201に格納すると(ステップS608)、登録リスト記憶部201に記憶された位置から現在位置までの距離を算出する(ステップS609)。例えば、現在位置を示す位置情報が位置情報「C」である場合には、登録処理部303は、登録リスト記憶部201に記憶された位置情報から、位置「C」までの距離を算出する。また、登録処理部303は、登録リスト記憶部201に記憶された位置情報ごとに算出する。
そして、登録処理部303は、算出した距離が到達可能距離より小さいかを判定し(ステップS610)、つまり、小さいと判定する位置情報があるかを判定する。ここで、登録処理部303は、小さいと判定すると(ステップS610肯定)、つまり、小さいと判定した位置情報画あると、小さいと判定した位置情報に設定された登録エリア情報と同一の登録エリア情報を設定する(ステップS611)。例えば、登録処理部303は、位置「B」からの到達可能範囲内に位置「C」が含まれている場合には、位置「C」と位置「D」とに同一の登録エリア情報を設定し、例えば、登録エリア情報「2」を設定する。
一方、小さくないと判定すると(ステップS610否定)、つまり、小さいと判定する位置情報がないと、新たな登録エリア情報を設定し(ステップS612)、例えば、登録エリア情報「5」を設定する。
[実施例4の効果]
上記したように、実施例4によれば、位置情報の違いが僅かである場合には、違いが僅かである位置情報をまとめて扱うので、登録リスト記憶部201内に格納される位置情報数を抑えることができ、また、実質的に同一の位置情報をまとめて扱うことが可能である。
また、登録エリア情報を用いることで、端末情報を利用者が意図した単位でグループ化して使い分けることが可能である。
さて、これまで本発明の実施例1〜実施例4について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、その他の実施例にて実施されてもよい。そこで、以下では、その他の実施例について説明する。
[ログ記憶部]
例えば、実施例3では、自動接続し、自動処理する手法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、さらに、自動接続結果や自動処理結果を記憶してもよい。
例えば、図23に示すように、ログ記憶部は、ログを一意に識別する「No.」に対応付けて、「端末情報」と、接続を開始した時刻を示す「接続開始時刻」と、接続を終了した時刻を示す「接続終了時刻」を記憶する。また、ログ記憶部は、「No.」に対応付けて、処理の成否を示す「成功/失敗」と、処理結果を示す「実行結果」とを記憶する。なお、図23は、ログ記憶部に記憶された情報の一例を説明するための図である。
図23に示す例では、NO「1」に対応付けて、端末情報「会社PC(Bluetooth #a)」と接続開始時刻「8:30」と接続終了時刻「8:31」と成功/失敗「成功」と実行結果「3/3受信終了」とを記憶する。言い換えると、ログ記憶部は、無線端末100が、周辺機器「会社PC(Bluetooth #a)」と、「8:30」〜「8:31」の間接続し、自動接続や自動処理の実行が成功して「3/3受信終了」という実行結果が得られたことを記憶する。
なお、ログ記憶部は、例えば、自動接続部305と自動処理部306と接続され、自動接続部305によって「接続開始時刻」が格納され、自動処理部306によって「接続終了時刻」と「成功/失敗」と「実行結果」とが格納される。この結果、自動接続や自動処理の結果を利用者が簡単に把握することが可能である。
[登録リスト記憶部]
また、実施例4では、登録処理部303が、登録リスト記憶部201に登録エリア情報を格納する手法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、利用者が登録エリア情報の設定を変更しても良い。
例えば、図24に示すように、位置情報「C」に対応する端末情報「PDA(Bluetooth #y)」の登録エリア情報について、「3」から「2」へと利用者が手動にて変更しても良い。なお、図24は、登録リスト記憶部に記憶された情報を手動にて変更する場合について説明するための図である。
[登録エリア情報記憶部]
また、例えば、登録エリア情報についての情報を記憶する登録エリア情報記憶部をさらに備えても良い。例えば、図25に示すように、登録エリア情報ごとに、利用者が登録エリアを識別するために用いる「登録名」や「マーク」を対応付けて記憶してもよい。なお、図25は、登録エリア情報記憶部に記憶された情報の一例を説明するための図である。
ここで、リスト表示制御部304は、端末情報を取得する際に、端末情報に対応する登録エリア情報についての「登録名」や「マーク」を登録エリア情報記憶部から取得し、取得した「登録名」や「マーク」を端末情報とともに出力部104に送ってもよい。この結果、出力部104が、端末情報に加えて「登録名」や「マーク」を利用者に出力するので、利用者は、現在いる登録エリアを簡単に把握することが可能である。
[接続実績]
また、例えば、過去の接続実績が高い端末情報を優先的に取得しても良い。具体的には登録リスト記憶部は、リスト表示制御部304と接続され、端末情報に対応付けて、端末情報によって示される周辺機器と無線端末100とが接続した接続実績を記憶する。例えば、登録リスト記憶部は、過去に接続した接続回数や接続時間などを接続実績として記憶する。
そして、出力部104は、リスト表示制御部304によって取得された端末情報の内、接続実績が他の端末情報よりも高い端末情報を優先して出力してもよい。例えば、出力部104は、接続回数が他の端末情報よりも多い端末情報について、接続回数が他の端末情報よりも少ない端末情報と比較して先に出力しても良い。
[可搬型の端末情報]
また、例えば、実施例2では、端末属性が「可搬型」である端末情報を可搬型リスト記憶部202に格納する場合について説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、端末情報とともに取得した位置情報を用いた判定を実行し、端末情報とともに取得した位置情報が変化していた場合に、端末情報を可搬型リスト記憶部202に格納してもよい。
例えば、位置「A」にてサーチ無線信号を送信して、端末情報「1」と位置情報「A」を取得し、登録リスト記憶部201に格納したものとする。その後、位置「B」にてサーチ無線信号を送信して、端末情報「1」と位置情報「B」を取得したものとする。ここで無線端末100は、端末情報「1」に対応付けられた位置情報が変化していると判定し、可搬型リスト記憶部202に端末情報「1」を格納してもよい。
[可搬型の端末情報]
また、例えば、実施例2では、端末属性が「可搬型」である端末情報について、登録リスト記憶部201から削除して可搬型リスト記憶部202に格納する場合について説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、無線端末100は、登録リスト記憶部201に記憶させたまま、可搬型リスト記憶部202にも記憶させても良い。
[接続]
また、例えば、無線端末100では、入力部103が、出力部104によって出力された端末情報の内いずれかを選択する選択指示を利用者から受け付ける。そして、制御部300は、受け付けられた選択指示によって選択される端末情報によって示される周辺端末と接続する。
[実施例の組み合わせについて]
また、実施例1では、現在位置に対応する端末情報のみを出力する手法に加えて、現在位置に対応付けて接続可能な周辺機器を示す端末情報を記憶部に格納する手法を実施する手法について説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、現在位置に対応する端末情報のみを出力する手法のみを実施しても良い。具体的には、予め端末情報が格納された登録リスト記憶部201を用いて実施しても良い。
また、その他、実施例2〜実施例5にて説明した手法は、それぞれ、実施例1と組み合わせて実施する場合に限定されるものではなく、実施例2〜5にて説明した手法の内一つまたは複数の手法を併せて実施してもよい。
[システム構成]
また、本実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。例えば、可搬型リスト記憶部202に端末情報を格納する処理を手動で行っても良く、また、サーチ無線信号を利用者からの指示を受けることなく、所定のタイミングにて自動的に送信してもよい。
この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については(図1〜図25)、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、図14に示す例では、登録リスト記憶部201から端末情報を取得した後に、可搬型リスト記憶部202から端末情報を取得してもよい。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
[コンピュータ]
また、上記の実施例で説明した各種の処理は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図26を用いて、上記の実施例1と同様の機能を有する無線プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。なお、図26は、実施例1に係る無線端末制御プログラムを実行するコンピュータの一例について説明するための図である。
図26に示すように、コンピュータ3000は、操作部3001、マイク3002、スピーカ3003、ディスプレイ3005、通信部3006、Bluetoothアンテナ3007、GPSアンテナ3008を備える。また、コンピュータ3000は、CPU(Central Processing Unit)3010、ROM(Read Only Memory)3011、HDD(Hard Disk Drive)3012、RAM(Random Access Memory)3013を備える。また、コンピュータ3000は、各部がバス3009などで接続される。
なお、GPSアンテナ3008は、図2に示すGPSアンテナ101に対応し、Bluetoothアンテナ3007が、図2に示すBluetoothアンテナ102に対応する。また、操作部3001やマイク3002は、図2に示す入力部103に対応し、スピーカ3003やディスプレイ3005が、図2に示す出力部104に対応する。
ROM3011には、上記の実施例1で示した位置情報取得部301と、Bluetooth制御部302と、登録処理部303と、リスト表示制御部304と同様の機能を発揮する制御プログラム、つまり、図26に示すように、位置情報取得プログラム3011aと、Bluetooth制御プログラム3011bと、登録処理プログラム3011cと、リスト表示制御プログラム3011dとが予め記憶されている。なお、これらのプログラム3011a〜3011dについては、図2に示した無線端末100の各構成要素と同様、適宜統合または分離してもよい。
そして、CPU3010が、これらのプログラム3011a〜3011dをROM3011から読み出して実行することにより、図26に示すように、各プログラム3011a〜3011dについては、位置情報取得プロセス3010aと、Bluetooth制御プロセス3010bと、登録処理プロセス3010cと、リスト表示制御プロセス3010dとして機能するようになる。なお、各プロセス3010a〜3010dは、図2に示した、位置情報取得部301と、Bluetooth制御部302と、登録処理部303と、リスト表示制御部304とにそれぞれ対応する。
そして、HDD3012には、登録リストテーブル3012aが設けられている。なお、テーブル3012aは、図2に示した登録リスト記憶部201に対応する。
そして、CPU3010は、登録リストテーブル3012aを読み出してRAM3013に格納し、RAM3013に格納された登録リストデータ3013aと、現在位置データ3013bと、端末情報データ3013cとを用いて、無線端末制御プログラムを実行する。
以上の各実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)位置を識別する位置情報に対応付けて、該位置情報によって識別される位置にある無線端末が無線通信により接続可能な周辺端末を示す端末情報を予め記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された端末情報を出力する場合に、前記無線端末の現在位置を示す位置情報を取得する位置取得部と、
前記記憶部から、前記位置取得部によって取得された位置情報に対応する全ての端末情報を取得する端末情報取得部と、
前記端末情報取得部によって取得された端末情報を出力する出力部と
を備える無線端末。
(付記2)さらに、
無線通信により、周辺機器に応答要求信号を送信する送信部と、
前記送信部によって送信された前記応答要求信号に対する前記周辺端末からの応答信号を受信すると、該応答信号に含まれる情報であって該応答信号の送信元となる周辺端末を示す端末情報を取得する送信時端末情報取得部と、
前記送信部によって周辺端末に応答要求信号が送信される場合に、該応答要求信号が送信された際の前記無線端末の位置を示す位置情報を取得する送信位置取得部と、
前記送信位置取得部によって取得された位置情報に対応付けて、前記送信時端末情報取得部によって取得された端末情報を前記記憶部に格納する格納部と、
を備えたことを特徴とする付記1に記載の無線端末。
(付記3)前記端末情報は、応答信号の送信元となる周辺端末が可搬端末か否かを示す属性情報をさらに含み、
前記送信時端末情報取得部は、応答信号を受信すると、前記属性情報を取得し、
前記格納部は、前記送信時端末情報取得部によって取得された属性情報を端末情報に対応付けて前記記憶部に格納し、
前記端末情報取得部は、端末情報を出力する場合に、前記記憶部から、前記位置取得部によって取得された位置情報に対応する端末情報と、可搬端末であることを示す属性情報に対応付けられた端末情報とを取得することを特徴とする付記2に記載の無線端末。
(付記4)前記記憶部は、端末情報に対応付けて、該端末情報によって示される周辺端末と接続する時間帯を予め記憶し、
前記無線端末の現在位置を示す位置情報を取得すると、前記記憶部から、取得した位置情報に対応する端末情報を取得し、取得した端末情報に対応付けられた時間帯に現在時刻が含まれるかを判定する時間帯判定部と、
前記時間帯判定部によって含まれると判定された端末情報によって示される周辺端末と接続する接続部と
をさらに備えたことを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の無線端末。
(付記5)前記記憶部は、端末情報に対応付けて、該端末情報によって示される周辺端末と接続時に前記周辺端末を用いて処理する処理内容を記憶し、
前記接続部によって周辺端末と接続されると、該周辺端末を示す端末情報に対応付けて前記記憶部に記憶された処理内容を、前記周辺端末を用いて処理する実行部と、
前記実行部による処理が終了すると、前記接続部によって接続された周辺端末との接続を切断する切断部と
をさらに備えたことを特徴とする付記4に記載の無線端末。
(付記6)前記記憶部は、端末情報に対応付けて、該端末情報によって示される周辺端末と前記無線端末とが接続した接続実績を記憶し、
前記出力部は、前記前記端末情報取得部によって取得された端末情報の内、接続実績が他の端末情報よりも高い端末情報を優先して出力することを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の無線端末。
(付記7)さらに、
前記出力部によって出力された端末情報の内いずれかを選択する選択指示を利用者から受け付ける受付部と、
前記受付部によって受け付けられた選択指示によって選択される端末情報によって示される周辺端末と接続する選択接続部と
を備えたことを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載の無線端末。
(付記8)無線端末が、
位置を識別する位置情報に対応付けて周辺端末を示す端末情報を予め記憶する記憶部に記憶された端末情報を出力する場合に、前記無線端末の現在位置を示す位置情報を取得する位置取得ステップと、
前記記憶部から、前記位置取得ステップによって取得された位置情報に対応する端末情報であって、該位置情報によって識別される位置にある無線端末が無線通信により接続可能な周辺端末を示す端末情報全てを取得する端末情報取得ステップと、
前記端末情報取得部によって取得された端末情報を出力する出力ステップと
を含んだことを特徴とする無線端末制御方法。
(付記9)位置を識別する位置情報に対応付けて周辺端末を示す端末情報を予め記憶する記憶部に記憶された端末情報を出力する場合に、前記無線端末の現在位置を示す位置情報を取得する位置取得手順と、
前記記憶部から、前記位置取得手順によって取得された位置情報に対応する端末情報であって、該位置情報によって識別される位置にある無線端末が無線通信により接続可能な周辺端末を示す端末情報全てを取得する端末情報取得手順と、
前記端末情報取得部によって取得された端末情報を出力する出力手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする無線端末制御プログラム。