JP5245066B2 - 温度調節管を有する電鋳殻の製造方法 - Google Patents

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本発明は、射出成形、パウダースラッシュ成形、回転成形、RIM成形、RT成形等に用いられる温度調節管を有する電鋳殻の製造方法および電鋳殻に関する。
自動車のインストルメントパネル、ドアトリム、グラブドア、コンソールボックス等の車内装部品の表皮には樹脂成型品から構成されているものがあり、その表面には、皮様の微細な凹凸がつけられている。このような微細な凹凸模様を再現して樹脂成形するため、例えば塩化ビニルやウレタン等を用いたパウダースラッシュ成形が用いられている。
パウダースラッシュ成形をはじめとする様々なタイプの成形用金型は、電鋳加工により製造されている。これは、電鋳加工で成形された金型が、表面転写性や寸法複写精度に優れているためである。
パウダースラッシュ成形は、成形用金型の表面を所定の温度まで加熱した成形用金型(本明細書において、電鋳殻ということもある。)を回転させ、溶融した樹脂を金型表面に付着させてから冷却しておこなう。成形用金型の加熱あるいは冷却ため、金型の背面には金型表面の温度を調節するための温度調節部材が成形用金型の背面に設けられている。この温度調節部材として、例えば温度調節パイプやフィンが使用される。温度調節部材が温度調節パイプの場合、熱媒体をパイプ内に流通させることで金型表面を所定の温度に加熱あるいは冷却する。また、温度調節パイプを用いないで金型表面に直接熱を伝達して成形を行う場合もある。例えば砂浴等により金型を加熱する成形である。この場合、金型表面への熱伝導率を高めるために、金型の背面にフィン状の金属板が設けられる。
特許文献1は、温度調節パイプと金型の背面とを銀ロウで溶接して固定する技術を開示している。また、特許文献2は、金型背面に配設した温度調節パイプをシート状多孔体で被覆してから電鋳処理を施すことで温度調節パイプを金型背面に固定する方法を開示している。
特開平7−227851号公報 特開2004−195758号公報
しかしながら、銀ロウは溶接後の冷却で収縮することから、金型に形の歪み、ねじれや収縮という悪影響を及ぼす。
また、銀ロウ溶接の温度に耐えるために、電鋳層は少なくとも3mmの厚さを必要とする。ところが厚い電鋳層の形成には時間を要する。したがって、電鋳層の層厚を厚くするためには電鋳処理の時間が長くなるため、金型製造に要する工期が長くなってしまうという問題もある。
さらに、銀ロウは溶融温度が高いため、温度調節部材に融点の低い、熱伝達効率のよい肉厚の材質を使用することは困難であった。
特許文献2には、温度調節パイプにシート状多孔体を電鋳層の上に被覆してから電鋳して固定する方法が開示されている。しかしこの方法では、温度調節パイプをシート状多孔体で被覆する工程が増え、さらにこれを電鋳処理するという方法であるため、処理工程が複雑になり、また電鋳殻の製造時間が増えてしまうことになる。さらに、温度調節パイプの加熱・冷却を繰り返すことにより、図3に示すように、金型本体とシート状多孔体の間に空隙4が生じることが多く、温度調節管からの熱伝達ロスが発生するという問題が指摘されている。
上記問題に鑑み、本発明は金型の歪み、或いはねじれや収縮が無く、熱伝達ロスの発生もない温度調節管を有する電鋳殻の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る電鋳殻に温度調節管を形成する方法は、
電鋳殻の背面にキャリアガスとともに金属粉を噴射して、電鋳殻の背面に複数の金属層を畝状に形成する工程と、
金属層によって電鋳殻の背面に形成された畝合いを板状物で蓋う工程と、
板状物の両端にキャリアガスとともに金属粉を噴射して、板状物を金属層に固定する工程とを含む、ことを特徴とする。
本発明の方法によれば、電鋳殻の背面に細密な金属の積層が可能である。したがって、積層面に対するノズルの角度、距離および速度を適正にコントロールすることにより、三次元の複雑な形状を有する電鋳殻の背面にも、任意の位置、範囲に正確かつ短時間で、温度調節管を形成することが可能である。
また、低い温度で金属層を形成できるので、融点の低い熱伝達効率の高い材質を用いた温度調節管の形成が可能となる。
さらに、再電鋳を必要としない等、工程数の削減や加工時間の短縮を図ることができる。
本発明の方法で製造された電鋳殻は、銀ロウで熱調節部材を固定する製造法のように温度の影響を受けていないので、電鋳殻の形の歪み、ねじれや収縮がなく、特に金型表面での表面転写性、寸法複写精度を保つことができる。また、加熱冷却を繰り返しても電鋳殻の背面に空隙を生ずることが無く、熱伝達ロスを防ぐことができる。
電鋳殻背面に温度調節管を形成する電鋳殻の製作の1フローを表す模式図である。 図1の点線で囲んだ部分の拡大図である。 温度調節管を覆う金属層と電鋳殻背面との間に生ずる空隙を示す図である。
以下に図面を用いて本発明を説明する。
図1は、本発明の温度調節管を有する電鋳殻製作工程の概要を表す概略図である。すなわち、電鋳殻1の背面に、ノズル(図示せず)からキャリアガスとともに金属粉を噴射して、畝状の金属層2を形成する工程、金属層2にはさまれて形成された畝合い5を板状物3で蓋う工程、金属板の両端部にキャリアガスとともに金属粉を噴射して固定層4を形成し、板状物を金属層2に固定する工程、のそれぞれを模式的に表したものである。
ここで、電鋳殻とは、金型の型表面が電鋳処理されているものを一例として挙げることできるが、表面が電鋳以外の処理により製造されている電鋳殻でもよい。電鋳殻の背面とは、樹脂を形付けする、電鋳殻の意匠等の型が形成された表面とは反対側に位置する面をいう。
電鋳殻背面、金属層及び板状物によって形成された空隙には冷却水や温水等の熱媒体を通して電鋳殻の温度を調節することができる。
金属粉は、活性金属、金、銀、アルミニウム、錫、チタニウム、亜鉛等の金属類やアルミブロンズ、モネル、ニッケル、ニッケルクロム、ステンレス等の合金、各種ポリマーまたは、それらの混合物を用いることができる。粒径は1〜50μmの範囲が望ましい。50μm以上になると衝突速度が遅くなるので、接触面への付着率が悪くなり、1μmより小さくなると衝突速度にバラツキが生じ、付着率が急激に低下する。
キャリアガスは、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン等の不活性ガスや窒素、空気を用いることができる。
前述した金属粉をキャリアガスで高速化して電鋳殻背面に衝突させると、金属粒子が電鋳殻背面に付着、堆積しはじめる。不活性ガスの速度は、300〜1200m/sの範囲であり、この範囲を超えると接着面への付着、堆積の効率が悪くなる。このような高速度でキャリアガスと固相状態の金属粉をマスターモデル型表面に衝突させるためには、圧力を0.3〜0.7Mpaの範囲で噴射を行うことが望ましい。この場合、噴射ノズルとマスターモデル型表面との距離を10〜15mm程度に調節することが好ましい。
ガス温度は、高ければ金属の付着率が上がるが、使用する金属の融点等を考慮した最適範囲で行うことが望ましい。ただし、電鋳殻表面への温度の影響を考慮して、電鋳殻温度が100℃以下の範囲で行うことが特に望ましい。この範囲を超えると、電鋳殻表面を冷却することが必要になる。
このように、金属粉をキャリアガスで高速化して、電鋳殻背面に金属層を形成する、あるいは板状物と金属層を固定するために、例えば、コールドスプレー法を使用することができる。コールドスプレー法の装置として、例えば、米国イノバティ社製KM−CDS等を使用することができる。
形成された温度調節管では冷却水や温水等の熱媒体が流通することから、金属層2の方向、高さや間隔は、電鋳殻の端部で温度調節管と接続する熱媒体供給管(図示せず)を考慮して設定すればよい。
畝合い5を蓋う板状物3の材質は金属が好ましいが、耐熱性の樹脂を用いてもよい。
金属層2と板状物3の固定は、上述したキャリアガスとともに金属粉を板状物3の縁部に噴射して行う。金属粉による金属層2と板状物3の固定を確実に行うため、図2に示すように、板状物3は、板状物3の縁部が金属層2の外縁より内側、すなわち畝合い5側、に位置するように設置する。そして、金属層2の外縁から板状物3の上面縁部にかけて金属粉の噴出を行う。このようにすることで、板状物3は、その縁から上面端部が金属粉で覆われ、固定層4を形成して、金属層2に固定される。
なお、図では、1個の畝合いしか示していないが、板状物3によって覆われる畝合いを2つ以上としてもよい。
以上述べたように、本発明は短時間で電鋳殻を製造できるだけでなく、複雑な形状の電鋳殻背面へも温度調節管を形成することができる。
また、温度調節管形成時の熱の影響も少ないので、電鋳殻の歪み、ねじれや収縮のない電鋳殻を製造することができる。
このようにして電鋳殻に形成された温度調節管は、電鋳殻背面と金属層との固定が緻密で接合強度の高い接合となるため、加熱や冷却を繰り返しても、金属層や接合部に空隙を生ずることがなく、温度調節管から電鋳殻への熱伝達にロスが生じにくい。
曲面形状の電鋳背面にニッケル粉末をヘリウムガスで噴射して、層厚3.0〜3.5mmまで畝状にニッケルを積層した。畝合いにニッケル板を橋渡しして、さらに、ニッケル粉末をヘリウムガスで噴射してニッケル層にニッケル板を固定し、温度調節管を形成した。得られた電鋳殻を鋳物枠に固定し、鋳物枠背面より電鋳殻背面の空隙にコンクリートを打設し、射出成形金型を形成した。これにより、熱伝達ロスの少ない射出成形金型となる。
その結果、電鋳殻背面からの温度調節管の剥離、さらに金属層内の亀裂等の発生もなく、実用上問題のないことを確認した。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は実施形態にのみ限定されるものでなく、本発明の範囲内で適宜変更等が可能である。さらに、実施形態で説明した具体的数値等は、必要に応じて適宜変更可能である。
1:電鋳殻
2:金属層
3:板状物
4:固定層
5:畝合い

Claims (2)

  1. 電鋳殻に温度調節管を形成する方法であって、
    電鋳殻の背面にキャリアガスとともに金属粉を噴射して、上記電鋳殻の背面に複数の金属層を畝状に形成する工程と、
    上記金属層によって上記電鋳殻の背面に形成された畝合いを板状物で蓋う工程と、
    上記板状物の両端にキャリアガスとともに金属粉を噴射して、上記板状物を上記金属層に固定する工程とを含む、温度調節管を有する電鋳殻の製造方法。
  2. 前記金属粉の噴射がコールドスプレー法である、請求項1記載の温度調節管を有する電鋳殻の製造方法。
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