JP5243805B2 - 水中距離測定方法および水中距離測定システム - Google Patents

水中距離測定方法および水中距離測定システム Download PDF

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Description

本発明は、水中距離測定方法および水中距離測定システムに関する。
海洋工事や調査等において、水中における2点間の距離を測定する場合がある。
従来、2点間の距離を測定する方法としては、スチールテープを利用する距離測定や、光波測距儀による距離測定が一般的に行われている。
スチールテープによる距離測定は、張力が付加された状態で、2点間の距離を測定するものであるが、この方法による距離測定は、距離が長距離になると誤差が大きくなるため、長距離の測定には不向きであった。
また、光波測距儀による距離測定は、一方に据え付けられた光波測距儀から発射された光波を、他方に据え付けられた反射プリズムに反射させて、光波による位相差で2点間の距離を測定するものであるが、光波測距儀による測定は、水中では光波が乱反射してしまう等の理由により、測定することができなかった。
そのため、例えば、特許文献1には、水中における長距離測定を行う装置として、水中の2点間に音波を飛ばし、その伝達時間で距離を測定する水中用距離測定装置が開示されている。
特開2002−131418号公報
ところが、音波は水温、海水の場合は塩分濃度等が影響するため、これらの要素を測定値の補正項として実測値を補正する必要がある。しかし、これらの条件は時々刻々変化するため、2点間の絶対値を測定することは不可能である。
また、実測を行う場所と、キャリブレーションを行う場所とでは、同条件で行う必要があるが、海等のように不安定な条件と同条件の場所をキャリブレーションのために設定するのは困難であった。
本発明は、前記の問題点を解決するためになされたものであり、水中での測定における特殊な条件に影響を受けることなく、高精度に水中の2点間距離を測定することを可能とした水中距離測定方法および水中距離測定システムを提案することを課題とする。
このような課題を解決するために、本発明の水中距離測定方法は、大気中で高張力線材に張力を与え、該高張力線材に目盛を付すとともに、基準鋼線温度を測定する工程と、前記高張力線材を、水中に設けられた2つの測定点の直上を通るように水中に配設する工程と、前記高張力線材に張力を与えて前記目盛と前記測定点との位置関係により前記測定点同士の水中距離を測定するとともに該高張力線材の鋼線温度を測定する工程と、基準鋼線温度と水中での鋼線温度との差により、前記水中距離の補正を行う工程と、を備えることを特徴としている。
ここで、高張力線材には、少なくともPC鋼線やPCより線等の緊張材として使用される各種線材が含まれる。
かかる水中距離測定方法によれば、高張力線材の延びに影響を及ぼす鋼線温度について、陸上と水中での温度差により補正を行うため、高精度の測定結果を得ることを可能としている。
なお、水中での鋼線温度の測定は、高張力線材の温度を直接測定してもよいし、高張力線材周辺の水温から算出してもよい。
また、陸上でな鋼線温度の測定についても、高張力線材の温度を直接測定してもよいし、日射の影響を受けないなどの環境が整えば、高張力線材周辺の外気温から算出してもよい。
また、緊張力が付された高張力線材を利用した実測値により測定を行っているため、水中での測定において、水温分布や、海水の場合の塩分濃度などの影響を受けることがなく、高精度に測定を行うことができる。
また、高張力線材を利用していることで、長距離測定に伴う撓み等の影響が少なく、長距離測定を高精度に行うことが可能となる。
また、高張力を掛けて高張力線材の撓みを小さくすることで、水の流れや波浪での高張力線材の撓みを小さくできる。そのため、作業できる施工条件化では、距離の測定誤差として実用上無視できるくらい小さくすることができる。
また、目盛が付された高張力線材を利用しているため、再測定を容易に行うことが可能であるとともに、測定誤差を最小限に抑えることが可能である。
また、前記水中距離測定方法において、測定用水中カメラで撮影された画像により、前記水中距離の測定を行ってもよい。
かかる水中距離測定方法によれば、陸上や台船上において水中距離測定を行うことが可能なる。
また、本発明の水中距離測定システムは、目盛が付されており、水中に設けられた2つの測定点の直上を通るように配設された高張力線材と、前記高張力線材に緊張力を付与する緊張力付与手段と、前記目盛と前記測定点との位置関係を撮影する測定用水中カメラと、前記測定用水中カメラにより撮影された画像を表示するモニタと、前記高張力線材の鋼線温度を測定する鋼線温度計と、を備えており、前記目盛は、前記高張力線材に大気中で張力を与えた状態で付されたものであることを特徴としている。
かかる水中距離測定システムによれば、測定用水中カメラで撮影された画像を利用して測定点の距離を測定するため、不確定要素がなく、高精度な測定が可能である。
また、前記水中距離測定システムにおいて、前記測定点が、水中に配設された距離測定架台に設けられており、前記距離測定架台には、前記高張力線材に沿って補助目盛が付されていれば、補助目盛を目視することにより詳細な距離測定を行うことが可能となる。
また、前記水中距離測定システムにおいて、前記測定用水中カメラにより撮影された画像を記録する記録手段を備えていれば、測定時の画像が記録されているため、誤測定の確認等を行うことが可能である。
また、前記水中距離測定システムが、前記高張力線材が前記測定点の真上に位置するように、前記緊張力付与手段の位置を調整する線材位置修正手段を備えていれば、高張力線材の位置の調整を簡易に行うことが可能である。
また、前記水中距離測定システムにおいて、前記緊張力付与手段を撮影するジャッキ用水中カメラと、前記ジャッキ用水中カメラにより撮影された画像を表示するモニタと、を備えていれば、緊張力付与手段の荷重が高張力線材に確実に伝達されているかを確認することが可能となる。
本発明の水中距離測定方法および水中距離測定システムによれば、水中での測定における特殊な条件に影響を受けることなく、高精度に水中の2点間距離を測定することが可能となる。
本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。
本実施形態では、図1(a)および(b)に示すように、水中に構築された構造物A1,A2にそれぞれ設けられた測定点P1,P2の直線距離Lの測定を、本発明の水中距離測定システムおよび水中距離測定方法により行う場合について説明する。
構造物A1,A2は、海底に構築された海洋構造物である。測定点P1,P2は、構造物に固定された架台(距離測定架台)40,40上に設定された点である。
本実施形態に係る水中距離測定システム1は、図1(a)および(b)に示すように、架台40,40に設けられた2つの測定点P1,P2の直上を通るように配設されたPC鋼線(高張力線材)10と、このPC鋼線10に緊張力を付与する緊張力付与手段20と、各測定点P1,P2とPC鋼線10との位置関係を撮影する測定用水中カメラ30,30と、を備えている。
緊張力付与手段20は、PC鋼線10の先端を固定するジャッキ受22と、PC鋼線10に緊張力を付与するジャッキ21とを有して構成されている。
ジャッキ21およびジャッキ受22は、構造物A1,A2にそれぞれ固定されたジャッキ用架台23,23に設置されている。
本実施形態ではジャッキ21として、センターホールジャッキを使用するが、緊張力付与手段の形式は限定されるものではなく、適宜公知の緊張力付与手段の中から選定して使用すればよい。
構造物A1に固定された一方のジャッキ用架台23の上面には、図2(a)および(b)に示すように、ベースプレート24が固定されており、ジャッキ21は、このベースプレート24の上方で左右(図2(a)において上下)にスライド可能に設置されたスライドプレート25に固定されている。
スライドプレート25は、ベースプレート24に設置されたハンドル26を回転させることにより、ベースプレート24の前後(図2において左右端)に固定されたレール27,27に沿ってスライドする。
ハンドル26は、ハンドル部26aと、ハンドル部26aの回転により回転する回転軸26bと、を備えて構成されている。回転軸26bは、ハンドル部26aに固定されているとともにベースプレート24とスライドプレート25との間に挿通されている。回転軸26b外周囲に台形ねじによるねじ加工が施されており、スライドプレート25の下面に固定された台形ナット26cを挿通している。
ハンドル26を回転させると、台形ナット26cを挿通する回転軸26bがハンドル26の回転とともに回転することで、スライドプレート25が回転軸26bに沿ってスライドする。
スライドプレート25のスライドに伴い、ジャッキ21が左右に移動することで、PC鋼線10を測定点P1の真上に位置するように調整することが可能となる。
なお、本実施形態では、台形ねじと台形ナット26cとにより線材位置修正手段を構成するものとしたが、線材位置修正手段の構成はこれに限定されるものではなく、例えばラックアンドピニオン形式により構成するなど、適宜公知の形式により形成することが可能である。
また、ジャッキ21が設置される一方のジャッキ用架台23には、ジャッキ21を撮影するためのジャッキ用水中カメラ31が固定されている。ジャッキ用水中カメラ31は、陸上や台船上等に設置された図示しないモニタに接続されている。これにより、水中に潜ることなく、ジャッキ21による緊張力の付与状況を確認することが可能になる。
ジャッキ受22は、図3(a)および(b)に示すように、構造物A2に固定された他方のジャッキ用架台23の上方に設置されたスライドプレート25に固定されている。ジャッキ用架台23の上面には、ベースプレート24が固定されており、このベースプレート24の上方には、2点の測定点P1,P2を結ぶ直線に対して左右(図3(a)において上下)にスライド可能に設置されたスライドプレート25に固定されている。
スライドプレート25のスライドは、ベースプレート24に設置されたハンドル26を回転させることにより、ベースプレート24の前後(図3において左右端)に固定されたレール27,27に沿って行われる。
ハンドル26は、ハンドル部26aと、ハンドル部26aの回転により回転する回転軸26bと、を備えて構成されている。回転軸26bは、ハンドル部26aに固定されているとともにベースプレート24とスライドプレート25との間に挿通されている。回転軸26b外周囲に台形ねじによるねじ加工が施されており、スライドプレート25の下面に固定された台形ナット26cを挿通している。
ハンドル26を回転させると、台形ナット26cを挿通する回転軸26bがハンドル26の回転とともに回転することで、スライドプレート25が回転軸26bに沿ってスライドする。
スライドプレート25のスライドに伴い、ジャッキ受22が左右に移動することで、PC鋼線10を測定点P2の真上に位置するように調整することが可能となる。
なお、本実施形態では、台形ねじと台形ナット26cとにより線材位置修正手段を構成するものとしたが、線材位置修正手段の構成はこれに限定されるものではなく、例えば、ラックアンドピニオン形式により構成するなど、適宜公知の形式により形成することが可能である。また、台形ねじではなく、角ねじや三角ねじであってもよい。
また、ジャッキ用架台23,23の構成は緊張力に耐えられるものであれば限定されるものではなく、適宜設定することが可能である。
測定用水中カメラ30は、図1(a)に示すように、測定点P1,P2を含む架台40,40の上面を撮影することが可能となるように固定されている。
測定用水中カメラ30は、図4に示すように、陸上や台船上に設置されたモニタ32に接続されており、水中に潜ることなくリアルタイムで測定することを可能としている。
また、モニタ32には、DVDレコーダ、ハードディスク、RAM等の記録手段33が接続されており、測定用水中カメラ30により撮影されてモニタ32に表示された画像データを保存することが可能に構成されている。
また、測定用水中カメラ30の近傍には、水中ライト34が設置されており、測定点P1,P2を照射することで、測定用水中カメラ30による撮影をより見やすくしている。
なお、水中ライト34は必要に応じて設置すればよい。ここで、図面における符号35は、測定用水中カメラ30、モニタ32または水中ライト34の電源である。
架台40,40は、図1(a)および(b)に示すように、構造物A1,A2に固定されており、上面に測定点P1,P2が設けられている。
測定点P1(P2)は、図5(a)に示すように、架台40の上面に固定されたベースプレート41の表面に設定されている。
ベースプレート41には、カメラ固定具42が固定されており、測定点P1(P2)の直上に測定用水中カメラ30を設置することが可能に構成されている。
また、ベースプレート41の上面には、水流等により測定用水中カメラ30の撮影に悪影響を及ぼすことがないように、カメラ固定具42を覆うようにカバー43が設置されている。
なお、カバー43を構成する材料は限定されるものではないが、本実施形態ではアクリル製の透明の箱状部材により構成するものとする。また、カバー43は必要に応じて設置すればよく、省略することも可能である。
また、カメラ固定具42の構成も限定されるものではなく、適宜設定することが可能であるが、測定用水中カメラ30の上下の移動および測定用水中カメラ30の回転が可能に構成されていることが望ましい。
架台40(ベースプレート41)の上面には、図5(b)に示すように、PC鋼線10に沿って補助目盛44が付されている。本実施形態では補助目盛44の間隔を1cmとするが、補助目盛44の間隔が限定されないことはいうまでもない。
本実施形態では、カメラ固定具42の近傍に図示しない浄化装置が設置されており、濁水時においても、測定用水中カメラ30(ジャッキ用水中カメラ31)の周囲の浄化を行うことで撮影を可能とするように構成されている。なお、浄化装置は必要に応じて設置すればよく、省略してもよい。
PC鋼線10には、図5(b)に示すように、先端部分および後端部分の測定点P1,P2に対応する箇所に水中での確認が可能となるように、着色することにより目盛が付されている。本実施形態では、10cm間隔で色分けを行うことで、水中での確認を可能に構成されている。なお、目盛の間隔や着色の色等は限定されるものではなく、適宜設定することが可能である。
また、水中距離測定システム1は、図示しない鋼線温度計を備えており、緊張力が付与された状態のPC鋼線10の鋼線温度を測定することが可能に構成されている。また、水中距離測定システム1は、鋼線温度計の近傍に図示しない水温計も備えており、鋼線温度の測定とともに水温の測定も行うことが可能に構成されている。なお、本実施形態では、鋼線温度計により直接鋼線温度を測定するものとしたが、水温計により鋼線周囲の水温を測定することで、鋼線温度を測定する構成としてもよい。
次に、本実施形態に係る水中距離測定システム1を利用した水中距離測定方法について説明する。
本実施形態に係る水中距離測定方法は、準備工程と、配設工程と、測定工程と、補正工程とを備えている。
準備工程は、陸上(大気中)において、PC鋼線10に張力を与えた状態で、想定される2点(P1,P2)間の距離(本実施形態では約100m)に対応するPC鋼線10の先端部と基端部とに目盛を付すとともに、PC鋼線10の基準鋼線温度を測定する工程である。本実施形態ではPC鋼線10に付す目盛として、図5(c)に示すように、10cm間隔で異なる2色を着色することにより行う。なお、目盛の間隔および色は限定されるものではない。
また、架台40には、図5(b)に示すように、予め測定点P1,P2の周辺に、1cm間隔の補助目盛44を付しておく。ここで補助目盛44は、0.5cm幅線からなる10cm目盛44aと1cm目盛44bを備えている。
配設工程は、水中の構造物A1,A2に設けられた2つの測定点P1,P2の直上を通るように準備工程において目盛が付されたPC鋼線10を水中に配設する工程である。
配設工程では、構造物A1,A2に固定された緊張力付与手段20にPC鋼線10の先端と基端とを固定することにより行う。なお、緊張力付与手段20は、ジャッキ用架台23,23を介して予め構造物A1,A2に固定しておいてもよいし、PC鋼線10の設置とともに、構造物A1,A2に固定してもよい。
測定工程は、ジャッキ21によりPC鋼線10に所定の緊張力(本実施形態では30kN)を与えてPC鋼線10の目盛と測定点P1,P2との位置関係により測定点P1と測定点P2との水中距離を測定する工程である。また、測定工程では、水中距離Lの測定とともにPC鋼線10の鋼線温度を測定も行う。
ジャッキ21の加圧作業は、本実施形態では、微調整を行うことが可能となるように手動ポンプにより行うものとするが、自動加圧ポンプにより行ってもよい。このとき、ジャッキの緊張荷重の管理は、モニタ32に近傍に設置された図示しないデータロガを利用して行う。
ジャッキ21によるPC鋼線10への緊張時は、ジャッキ用水中カメラ31によりジャッキ21の荷重が確実にPC鋼線10に伝達されているかを確認する。
水中距離Lの測定は、測定用水中カメラ30により撮影された画像をモニタ32により確認することで行う。このとき、架台40に付された補助目盛44を利用することで、ミリ単位の測定を行うことができる。
本実施形態では、図5(c)に示すように、PC鋼線10の100m地点から0.055m(55mm)の位置に測定点P1が位置していることから、水中距離Lは99.945m(=100−0.055)である。
また、PC鋼線10と測点P1または測点P2との位置関係にずれがある場合は、ジャッキ21またはジャッキ受22を横方向にスライドさせることにより、ずれの調整を行う。
なお、測定用水中カメラ30およびジャッキ用水中カメラ31の操作は、モニタ32による画像の確認を行いながら、モニタ32の近傍に設けられた図示しないカメラコントローラーにより行う。
また、測定用水中カメラ30およびジャッキ用水中カメラ31により撮影された画像は、記録手段33によりモニタ32に表示された画像を録画することで保存する。
鋼線温度の測定は、図示しない鋼線温度計により行う。また、鋼線温度の測定に伴い、水温も測定することで、水温による鋼線温度への影響の確認も行う。なお、鋼線温度計および水温計による測定結果は、モニタ32またはモニタ32の近傍に設けられた図示しない表示手段に表示されることで、大気中(地上または台船上)において確認する。
補正工程は、測定工程において測定された鋼線温度と、準備工程において測定された基準鋼線温度との温度差を利用して、測定工程において測定された水中距離の補正を行う工程である。
つまり、PC鋼線10の緊張時の伸びは、鋼線の温度により影響を受けるため、大気中と水中での温度差により、補正を行うことで、より正確な距離測定を行う。
以上、本発明の水中距離測定システムおよび水中距離測定方法によれば、所定の強度を有したPC鋼線10に緊張力を付与した状態で、PC鋼線10に付された目盛を利用して測定を行うため、水流や波等の水中の状況の影響を受けることなく一定の精度で測定を行うことができる。
また、モニタ32により映し出された映像を目視で確認しながら実施するため、不確定要素がなく、正確性に優れている。
また、記録手段33により測定時の画像が記録されているため、測定結果のチェックを行うことが可能である。
また、PC鋼線10上に測定時の目盛が付されているため、同様の手順を踏むことで再測定を行うことが可能なため、より正確な測定データを確保することが出来る。
また、測定誤差については、準備工程において、大気中にてPC鋼線10の特長による誤差の確認、測定時の基準鋼線温度、サグ量による影響を検証しているため、100m±20mmは確保可能であることを確認している。
また、測定工程における水中測定時には、PC鋼線10の基準鋼線温度と測定中の鋼線温度と水温とにより補正を行っているため、より正確なデータを得ることが可能である。
以上、本発明について、好適な実施形態について説明したが、本発明は前記各実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、高張力線材としてPC鋼線を使用するものとしたが、高張力線材はPC鋼線に限定されるものではなく、例えばPCより線を使用する等、適宜公知の緊張材の中から選定して使用してもよい。
また、PC鋼線の位置のずれが生じるおそれがない場合には、線材位置修正手段を省略してもよい。
また、線材位置修正手段のハンドルの回転軸に歯車が固定されている構成としたが、回転軸の外周面にネジ加工が施されているものとしてもよい。
測定点は必ずしも架台上に設定されている必要はなく、構造物に直接設定された測定点を測量する構成としてもよい。
補助目盛は必要に応じて設置すればよく、例えばPC鋼線に付された目盛のみで水中距離の測定が可能であれば、省略してもよい。
本発明の好適な実施形態に係る水中距離測定システムの概略を示す図であって、(a)は側面図、(b)は平面図である。 図1に示す水中距離測定システムの緊張力付与手段のジャッキを示す図であって、(a)は平面図、(b)は側面図である。 図1に示す水中距離測定システムの緊張力付与手段のジャッキ受を示す図であって、(a)は平面図、(b)は側面図である。 図1に示す水中距離測定システムの水中カメラとモニタの関係等を示す模式図である。 図1に示す水中距離測定システムの架台を示す図であって、(a)は架台の側面図、(b)は(a)の拡大a−a矢視図、(c)は(a)の拡大b−b矢視図である。
符号の説明
1 水中距離測定システム
10 PC鋼線(高張力線材)
20 緊張力付与手段
21 ジャッキ
22 ジャッキ受
24 ベースプレート(線材位置修正手段)
25 スライドプレート(線材位置修正手段)
26 ハンドル(線材位置修正手段)
30 測定用水中カメラ
31 ジャッキ用水中カメラ
32 モニタ
33 記録手段
40 架台(距離測定架台)
44 補助目盛
L 水中距離
P1,P2 測定点

Claims (7)

  1. 大気中で高張力線材に張力を与え、該高張力線材に目盛を付すとともに、基準鋼線温度を測定する工程と、
    前記高張力線材を、水中に設けられた2つの測定点の直上を通るように水中に配設する工程と、
    前記高張力線材に張力を与えて前記目盛と前記測定点との位置関係により前記測定点同士の水中距離を測定するとともに該高張力線材の鋼線温度を測定する工程と、
    基準鋼線温度と水中での鋼線温度との差により、前記水中距離の補正を行う工程と、を備えることを特徴とする、水中距離測定方法。
  2. 測定用水中カメラで撮影された画像により、前記水中距離の測定を行うことを特徴とする、請求項1に記載の水中距離測定方法。
  3. 目盛が付されており、水中に設けられた2つの測定点の直上を通るように配設された高張力線材と、
    前記高張力線材に緊張力を付与する緊張力付与手段と、
    前記目盛と前記測定点との位置関係を撮影する測定用水中カメラと、
    前記測定用水中カメラにより撮影された画像を表示するモニタと、
    前記高張力線材の鋼線温度を測定する鋼線温度計と、を備える水中距離測定システムであって、
    前記目盛は、前記高張力線材に大気中で張力を与えた状態で付されたものであることを特徴とする、水中距離測定システム。
  4. 前記測定点は、水中に配設された距離測定架台に設けられており、
    前記距離測定架台には、前記高張力線材に沿って補助目盛が付されていることを特徴とする、請求項3に記載の水中距離測定システム。
  5. 前記測定用水中カメラにより撮影された画像を記録する記録手段を備えることを特徴とする、請求項3または請求項4に記載の水中距離測定システム。
  6. 前記高張力線材が前記測定点の真上に位置するように、前記緊張力付与手段の位置を調整する線材位置修正手段を備えることを特徴とする、請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の水中距離測定システム。
  7. 前記緊張力付与手段を撮影するジャッキ用水中カメラと、前記ジャッキ用水中カメラにより撮影された画像を表示するモニタと、を備えることを特徴とする、請求項3乃至請求項6のいずれか1項に記載の水中距離測定システム。
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