JP5240602B2 - Pet/mri一体型装置 - Google Patents

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Description

この発明は、PET/MRI一体型装置に関し、より特定的には、生体の断層画像を撮像するためのPET/MRI一体型装置に関する。
一般に、陽電子放出核種で標識した薬剤が投与された生体からの放射線を検出することによって、生体内における薬剤の濃度分布を表す断層画像を撮像するPET(Positron Emission Tomography)装置が知られている。また、一般に、水素原子核の核磁気共鳴現象を利用して、たとえば生体の内部器官の形状を詳細に表す断層画像を撮像するMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置が知られている。
たとえば特許文献1には、PET装置で撮像した断層画像(PET画像)とMRI装置で撮像した断層画像(MRI画像)とを合成する(重ね合わせる)ことによって、生体のどの器官のどの位置に薬剤が集中しているのかを表す合成画像を得るシステムが開示されている。このようなシステムでは、生体のどの器官のどの位置に薬剤が集中しているのかを正確に表す合成画像、つまり、高品質な合成画像を得るために、互いにあらゆる方向にずれていないPET画像とMRI画像とを撮像することが望ましい。また、生体の状態は時間経過に伴って変化するので、同時に撮像したPET画像とMRI画像とを合成することが望ましい。
特許文献1のシステムでは、生体を載せた受け台をPET装置とMRI装置との間で移動させ、PET画像とMRI画像とを撮像する。生体が全く動かないようにPET装置とMRI装置との間で受け台を移動させることは困難であるので、特許文献1のシステムでは、PET画像とMRI画像とにどうしてもずれが生じてしまう。また、PET装置とMRI装置とで同時に撮像できないので、一方での撮像時と他方での撮像時とで生体の状態が変化している場合がある。これらの理由から、特許文献1のシステムでは、高品質な合成画像を得ることができないという問題があった。
そこで、近年、生体を移動させることなくPET装置とMRI装置とで生体を同時に撮像するために、PET装置とMRI装置とを一体的に設ける構成が検討されている。
特開2006−75596号公報
しかし、PET装置とMRI装置とを一体的に設けると、PET装置において放射線に基づく光を検出するために用いられる光センサの出力ひいては検出精度が、MRI装置によって発生される磁界の影響で低下してしまう。このために、PET装置とMRI装置とを一体的に設けても、結局は、PET画像の品質が低下してしまい、高品質な合成画像を得ることができないという問題が生じる。
それゆえに、この発明の主たる目的は、高品質な合成画像を得ることができる、PET/MRI一体型装置を提供することである。
上述の目的を達成するために、請求項1に記載のPET/MRI一体型装置は、空隙を介して対向配置される一対の板状継鉄、互いに対向するように一方の前記板状継鉄の対向面に一方が設けられ他方の前記板状継鉄の対向面に他方が設けられる一対の磁石、前記一対の板状継鉄を磁気的に結合し、前記空隙側の一方主面から前記空隙とは反対側の他方主面に貫通する貫通孔を有する支持継鉄、前記一対の磁石間に配置され放射線を受けて発光するシンチレータ、前記支持継鉄の前記他方主面側に配置される光センサ、および前記支持継鉄の前記貫通孔に挿通され前記シンチレータと前記光センサとを接続する光ガイドを備える。
請求項2に記載のPET/MRI一体型装置は、請求項1に記載のPET/MRI一体型装置において、前記支持継鉄の前記他方主面側に配置され前記光センサを収容するシールドケースをさらに含むことを特徴とする。
請求項3に記載のPET/MRI一体型装置は、請求項1または2に記載のPET/MRI一体型装置において、前記光センサは光電子増倍管であることを特徴とする。
請求項1に記載のPET/MRI一体型装置では、支持継鉄の他方主面側に光センサが配置されることで、一対の磁石によって発生される磁界の影響を光センサが受けにくくなり、光センサの出力低下を抑えることができる。つまり、光センサの検出精度の低下を抑えることができる。また、支持継鉄の一方主面から他方主面に貫通する貫通孔を光ガイドが挿通することによって、光ガイドが支持継鉄を迂回する場合と比較して、光ガイドを短くできる。このように光ガイドを短くできるので、シンチレータから光センサまでの間の光の減衰(損失)を小さくでき、シンチレータから光センサに光を効率的に案内できる。ひいては、光センサの出力を大きくでき、光センサの検出精度を向上させることができる。したがって、生体の同一部位について同時にMRI画像とPET画像とを撮像しつつも高品質なPET画像を得ることができ、高品質な合成画像を得ることができる。
請求項2に記載のPET/MRI一体型装置では、光センサを磁界から遮蔽するためのシールドケースに光センサが収容されることによって、より一層、光センサが磁界の影響を受けにくくなり、光センサの検出精度の低下を抑えることができる。
光電子増倍管は、フォトダイオード等の半導体センサに比べて磁界の影響によってその出力が低下しやすい。したがって、請求項3に記載するように、この発明は、光センサとして光電子増倍管を用いるPET/MRI一体型装置において特に有効となる。
この発明によれば、高品質な合成画像を得ることができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。
図1を参照して、この発明の一実施形態のPET/MRI一体型装置10は、それぞれ断層画像を撮像するためのPET(Positron Emission Tomography)装置とMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置とを一体的に設けた撮像装置であり、たとえば人間の頭部や小動物等の生体の断層画像を撮像するために用いられる。
PET/MRI一体型装置10は、MRIユニット12、PETユニット14および制御ユニット16を備える。
MRIユニット12は、空隙Gを介して対向配置される一対の板状継鉄18a,18b、互いに対向するように板状継鉄18a,18bに設けられる一対の永久磁石20a,20b、および板状継鉄18aと18bとを磁気的に結合する支持継鉄22を含む。
永久磁石20a,20bはそれぞれ、たとえばNEOMAX−47(日立金属株式会社製)等のR−Fe−B系磁石からなる複数の磁石単体を組み立てることによって得られる。永久磁石20aは、板状継鉄18aの空隙G側の面(板状継鉄18bとの対向面)に取り付けられる。同様に、永久磁石20bは、板状継鉄18bの空隙G側の面(板状継鉄18aとの対向面)に取り付けられる。永久磁石20a,20bは、互いの磁化方向が同方向になるように板状継鉄18a,18bに取り付けられ、互いの空隙G側の面(互いの対向面)に異極を有する。具体的には、たとえば、永久磁石20aが空隙G側の面にN極を有しかつ空隙Gとは反対側の面(板状継鉄18a側の面)にS極を有する場合、永久磁石20bは空隙G側の面にS極を有しかつ空隙Gとは反対側の面にN極を有する。
また、永久磁石20aの空隙G側の面には、磁極片24aが取り付けられ、永久磁石20bの空隙G側の面には、磁極片24bが取り付けられる。磁極片24aは、永久磁石20aに固定される円板状のベースプレート26、ベースプレート26の周縁部に設けられる環状突起28、およびベースプレート26上であって環状突起28の内周側に設けられる珪素鋼板(図示せず)を含む。磁極片24bについても同様である。磁極片24a,24bそれぞれの珪素鋼板上には、傾斜磁界コイルおよび高周波コイル(いずれも図示せず)が配置される。
板状継鉄18aと18bとは、1枚の板状の支持継鉄22によって連結されることで磁気的に結合される。詳しくは、板状継鉄18aの空隙G側の面の一端縁に支持継鉄22の一方端面(ここでは下面)が、板状継鉄18bの空隙G側の面の一端縁に支持継鉄22の他方端面(ここでは上面)が位置するように、板状継鉄18a,18bと支持継鉄22とが接続される。板状継鉄18aと支持継鉄22との接続部、および板状継鉄18bと支持継鉄22との接続部はそれぞれ略90°の角度を有し、板状継鉄18a,18bと支持継鉄22とは全体として側面視コ字状を呈する。したがって、板状継鉄18a,18b、永久磁石20a,20bおよび支持継鉄22を含む磁界発生装置、ひいてはMRIユニット12は、三方(ここでは前側および左右両側)に開放するオープンタイプに構成される。
また、支持継鉄22には、空隙G側の一方主面22aから空隙Gとは反対側の他方主面22bに貫通する貫通孔30が設けられる。貫通孔30は、一方主面22aおよび他方主面22bに直交する矢印A方向に延びて、一方主面22aおよび他方主面22bの中央に円形の開口部を有する。
PETユニット14は、生体からの放射線を検出するための放射線検出部32、放射線検出部32に接続される光ガイド部34、および光ガイド部34に接続される光検出部36を含む。
図2および図3をも参照して、放射線検出部32は、永久磁石20aと20bとの中間(空隙Gの中央)に配置されるケース38、およびケース38に収容される複数のシンチレータブロック40を含む。
ケース38は、たとえば合成樹脂(プラスチック)であるアクリルや塩化ビニール等の非金属材料からなる。図1および図2に示すように、ケース38は、その中央に矢印A方向(ケース38の軸方向)に延びる貫通孔39を有しかつその内部に環状の収容空間S1を有する円筒状に形成される。貫通孔39には、断層画像を撮像すべき生体(たとえば人間の頭部)が挿入される。また、図3に示すように、ケース38内の収容空間S1には、矢印B方向(ケース38の周方向)に複数(ここでは16個)のシンチレータブロック40が配置される。つまり、収容空間S1には、複数のシンチレータブロック40が環状に配置される。
なお、図3では、図面を簡略化するために、環状に配置される複数のシンチレータブロック40および光ガイド束48のうち、上下に対向配置される2つのシンチレータブロック40および光ガイド束48についてのみ符号が付されている。
図2および図3に示すように、シンチレータブロック40は、直方体状に形成される複数のシンチレータ42をまとめることによって得られる。詳しくは、矢印A方向に9個、矢印B方向に11個のシンチレータ42を並べ、合計9×11=99個のシンチレータ42をまとめることによって直方体状のシンチレータブロック40が得られる。シンチレータブロック40において、隣り合うシンチレータ42の間には光反射膜が設けられる。シンチレータ42は、たとえばLu2SiO5単結晶等からなり、生体から放出された放射線が入射することによって発光する。
なお、図2には、シンチレータ42および光ガイド50(後述)が実際よりも大きく示されており、その数も実際のものとは異なる。図3に示されているシンチレータ42および光ガイド50についても同様である。
図2に示すように、光ガイド部34は、外筒44、外筒44内に配置される内筒46、および外筒44と内筒46との間の収容空間S2を矢印A方向に延びる複数の光ガイド束48を含む。
外筒44および内筒46はそれぞれ、たとえば合成樹脂(プラスチック)であるアクリルや塩化ビニール等の非金属材料からなり、矢印A方向に延びる両端開口の円筒状に形成される。外筒44および内筒46の一方端はそれぞれ、外筒44および内筒46がケース38と同心になるように、ケース38に接続される。外筒44と内筒46との間に設けられる収容空間S2は、ケース38内の収容空間S1に連通される。また、外筒44は、その他方端が支持継鉄22の他方主面22bと面一になるように支持継鉄22の貫通孔30に嵌入される。内筒46は、その他方端が貫通孔30から他方主面22b側に突出するように貫通孔30に挿入される。
図2に示すように、複数の光ガイド48はそれぞれ、内筒46の外周面に接着剤等を用いて取り付けられる。図3に示すように、複数の光ガイド束48は、環状に配置される複数のシンチレータブロック40の外周側(貫通孔39とは反対側)に環状に配置され、それぞれシンチレータブロック40に接続される。したがって、この実施形態では、光ガイド部34に16個の光ガイド束48が含まれる。
光ガイド束48は、たとえばダブルクラッド光ファイバー等の光ファイバーからなる複数の光ガイド50を含む。複数の光ガイド50はそれぞれ、シンチレータブロック40のシンチレータ42と一定の関係を有し、シンチレータ42の外周側の面(貫通孔39とは反対側の面)にシリコンゴム等を用いて光学的に接続される。この実施形態では、光ガイド束48にたとえば49本の光ガイド50が含まれる。
図2に示すように、光ガイド束48の各光ガイド50は、シンチレータ42の外周側の面から略垂直に延びた後に略90°屈曲して矢印A方向の支持継鉄22側に延びる。そして、各光ガイド50は、ケース38内の収容空間S1、外筒44と内筒46との間の収容空間S2および支持継鉄22の貫通孔30を通って支持継鉄22の他方主面22b側に突出する。
光検出部36は、支持継鉄22の他方主面22bに取り付けられるシールドケース52、およびシールドケース52に収容される複数の位置有感型光電子増倍管(PSPMT:Position Sensitive Photomultiplier)54を含む。
シールドケース52は、たとえば鉄、珪素鋼、鉄ニッケル系合金(パーマロイ)等の磁性体からなり、立方体状の箱状に形成される。シールドケース52の支持継鉄22側の壁52aには、内筒46および光ガイド束48が挿通される貫通孔56が設けられる。
複数のPSPMT54はそれぞれ、シールドケース52内の収容空間S3に配置され、貫通孔56の開口部に沿って壁52aに取り付けられる。この実施形態では、16個のシンチレータブロック40に対応して、シールドケース52内の収容空間S3に16個のPSPMT54が環状に配置される(図3参照)。
各PSPMT54は、壁52aに取り付けられ貫通孔56側に開口部を有するケース58、およびケース58に収容される受光部60を含む。受光部60には、貫通孔56側から光ガイド束48の光ガイド50がシリコンゴム等を用いて光学的に接続される。つまり、シンチレータブロック40のシンチレータ42とPSPMT54とが、光ガイド束48の光ガイド50によって光学的に接続される。
制御ユニット16は、傾斜磁界コイルや高周波コイル(RFコイル)に電力を供給するための送信系、高周波コイルやPSPMT54からの信号を受信するための受信系、ならびに送信系および受信系を制御するとともに高周波コイルやPSPMT54からの信号に基づいて生体の断層画像を生成する中央処理装置(CPU)等を含む。
このように構成されるPET/MRI一体型装置10では、MRIユニット12を用いてケース38の貫通孔39に挿入された生体の断層画像を撮像すると同時に、PETユニット14を用いて当該生体の断層画像を撮像し、これらの合成画像を生成する。
詳しくは、MRIユニット12では、永久磁石20a,20bによって空隙Gにたとえば0.3T以上の磁界を発生させつつ、磁極片24a,24bの傾斜磁界コイルによって生体に傾斜磁界を印加する。また、磁極片24a,24bの一方の高周波コイルから生体に高周波パルス信号を与え、生体からの応答信号(核磁気共鳴信号)を他方の高周波コイルに受信させる。制御ユニット16は、高周波コイルからの核磁気共鳴(NMR:Nuclear Magnetic Resonance)信号に基づいて生体の内部器官の形状を表す断層画像(MRI画像)を生成する。つまり、MRIユニット12を用いて制御ユニット16でMRI画像が撮像される。生体のスライス面は、傾斜磁界コイルによる磁界の印加方向によって設定される。
一方、PETユニット14では、陽電子放出核種で標識したFDG(2Fluoro 2Deoxy D-Glucose)等の薬剤が投与された生体からの放射線を受けることによって、シンチレータブロック40のシンチレータ42が発光する。シンチレータ42からの光は、光ガイド束48の光ガイド50を介してPSPMT54に与えられる。PSPMT54は、シンチレータ42からの光を光電子に変換した後にこれを増幅し、シンチレータ42からの光の強弱に応じた電気信号を受光部60における光の入射位置に関する情報とともに制御ユニット16に入力する。制御ユニット16は、PSPMT54からの当該電気信号の大小と当該光の入射位置に関する情報とに基づいて、生体内における薬剤の濃度分布を表す断層画像(PET画像)を生成する。つまり、PETユニット14を用いて制御ユニット16でPET画像が撮像される。
その後、制御ユニット16は、生体の同一部位について同時に撮像したPET画像とMRI画像とを合成し(重ね合わせ)、合成画像を生成する。このように生成された合成画像は、制御ユニット16の指示に従って、たとえば図示しない表示部に表示される。
このようなPET/MRI一体型装置10において、PSPMT54の出力は、PSPMT54に磁界が印加されることによって低下する。具体的には、磁界を印加していない状態のPSPMT54の出力を100%として、PSPMT54に印加する磁界の強度とPSPMT54の出力との関係を図4にグラフで示す。
図4のF1は、図5に示すように、ケース58の開口部を正面にみて、PSPMT54にX軸向きの磁界を印加した場合のその強度変化に伴うPSPMT54の出力変化である。図4のF2は、図5に示すように、ケース58の開口部を正面にみて、PSPMT54にY軸向き(受光部60の受光面に直交する方向)の磁界を印加した場合のその強度変化に伴うPSPMT54の出力変化である。図4のF3は、図5に示すように、ケース58の開口部を正面にみて、PSPMT54にZ軸向きの磁界を印加した場合のその強度変化に伴うPSPMT54の出力変化である。
F1〜F3から、磁界強度が大きくなるに伴ってPSPMT54の出力低下が大きくなることがわかる。F2を参照して、特にY軸向きの磁界を印加した場合は、PSPMT54の出力低下が大きくなることがわかる。
このように、PSPMT54の出力ひいてはPSPMT54による光の検出精度は、磁界が印加されることによって低下してしまう。このために、従来、PETユニットとMRIユニットとを一体的に設けると、MRIユニットによって発生される磁界の影響によってPMTの検出精度が低下し、PET画像の品質が低下してしまっていた。
PET/MRI一体型装置10において注目すべきは、支持継鉄22の他方主面22b側ではMRIユニット12から外側に漏れる磁界(漏洩磁界)の強度が小さいことに着目し、PSPMT54を支持継鉄22の他方主面22b側に配置したことである。
具体的に、MRIユニット12によって発生される漏洩磁界の強度分布を図6および図7に示す。図6には、永久磁石20a,20bの空隙G側の面に直交しかつ支持継鉄22の中央を通る平面(第1平面:図7参照)上における強度分布が示され、図7には、永久磁石20a,20bの空隙G側の面に平行でありかつ支持継鉄22の中央を通る平面(第2平面:図6参照)上における強度分布が示されている。図6および図7では、線種の異なる複数の磁力線によって漏洩磁界の強度分布が表されており、同じ線種の磁力線はその線上の磁界強度が等しいことを表している。
図6および図7から、板状継鉄18a,18bおよび支持継鉄22に近づくほど漏洩磁界の強度が大きくなっていることがわかる。板状継鉄18a,18bの空隙Gとは反対側の面上では、最小でもその磁界強度が1.9mT(ミリテスラ)であるのに対し(図6参照)、支持継鉄22の他方主面22b上では、最大でもその磁界強度が1.5mT〜1.7mTの範囲に収まっている(図6および図7参照)。
さらに、支持継鉄22の他方主面22bに設けられるシールドケース52内の収容空間S3では、漏洩磁界の強度が小さくなる。これは、磁性体からなるシールドケース52に入った磁束がシールドケース52の壁の内部を通るので、シールドケース52内の収容空間S3に及びにくくなるからである。
具体的に、シールドケース52を取り付けた状態においてMRIユニット12によって発生される漏洩磁界の強度分布を図8および図9に示す。図6および図7と同様に、図8には、永久磁石20a,20bの空隙G側の面に直交しかつ支持継鉄22の中央を通る平面(第1平面:図9参照)上における強度分布が示され、図9には、永久磁石20a,20bの空隙G側の面に平行でありかつ支持継鉄22の中央を通る平面(第2平面:図8参照)上における強度分布が示されている。
図8および図9に示すように、シールドケース52を設けることによって磁束がシールドケース52の壁の内部を通るので、シールドケース52内の収容空間S3では、最大でもその磁界強度が0.5mT〜0.7mTの範囲に収まっている。したがって、図4をも参照して、収容空間S3に収容されるPSPMT54では、その出力低下率が最大でも5%程度になる。
このようなPET/MRI一体型装置10によれば、支持継鉄22の他方主面22b側にPSPMT54が配置されることによって、一対の永久磁石20a,20bによって発生される磁界の影響をPSPMT54が受けにくくなり、PSPMT54の出力低下を抑えることができる。つまり、PSPMT54による光の検出精度の低下を抑えることができる。また、光ガイド50が支持継鉄22の貫通孔30を挿通することによって、光ガイド50が支持継鉄22を迂回する場合と比較して、光ガイド50を短くできる。このように光ガイド50を短くできるので、シンチレータ42からPSPMT54までの間の光の減衰(損失)を小さくでき、シンチレータ42からPSPMT54に光を効率的に案内できる。ひいては、PSPMT54の出力を大きくでき、PSPMT54の検出精度を向上させることができる。したがって、生体の同一部位について同時にMRI画像とPET画像とを撮像しつつも高品質なPET画像を得ることができ、高品質な合成画像を得ることができる。
PSPMT54を漏洩磁界から遮蔽するためにシールドケース52が支持継鉄22の他方主面22bに設けられ、シールドケース52内の収容空間S3にPSPMT54が配置されることによって、より一層、PSPMT54の検出精度の低下を抑えることができる。
支持継鉄22の貫通孔30に外筒44が嵌入されることによって、光ガイド部34およびこれに接続される放射線検出部32を支持継鉄22によって支持できる。つまり、複数のシンチレータブロック40および光ガイド束48を支持継鉄22によって支持できる。このように、支持継鉄22がシンチレータブロック40および光ガイド束48を支持する支持手段としても機能することによって、支持手段を別に設ける必要がなく、構成を簡素にできる。
MRIユニット12の支持継鉄22に矢印A方向に延びるようにPETユニット14が設けられるので(図1参照)、PETユニット14が空隙Gへのアクセスの妨げになることがない。したがって、三方に開放するMRIユニット12の前側および左右両側のいずれからも空隙Gひいては断層画像を撮像すべき生体にアクセスでき、利便性を向上できる。また、MRIユニット12が三方に開放するオープンタイプに構成されることによって、少なくともPETユニット14の貫通孔39に挿入されるまでは生体に与える閉塞感を低減できる。
PSPMT54は、フォトダイオード等に比べて磁界の影響によってその出力が低下しやすいので、この発明は、光センサとしてPSPMT54を用いるPET/MRI一体型装置10において特に有効となる。
なお、上述の実施形態では、磁石として永久磁石20a,20bを用いる場合について説明したが、この発明に用いられる磁石は、永久磁石に限定されず、電磁石であってもよい。
また、上述の実施形態では、光センサとしてPSPMT54を用いる場合について説明したが、光センサはこれに限定されない。たとえば光センサとしてフラットパネルPMTを用いてもよいしフォトダイオード等の半導体センサを用いてもよい。
なお、図2に一点鎖線で示すように、たとえば、鉄、珪素鋼、鉄ニッケル系合金等からなる円柱状の磁性体62を、支持継鉄22の貫通孔30内において内筒46に嵌入させてもよい。これによって、貫通孔30から支持継鉄22の他方主面22b側に漏れる磁束を減少させることができ、支持継鉄22の他方主面22b側の磁界強度を小さくできる。したがって、より一層、PSPMT54の検出精度の低下を抑えることができる。また、貫通孔30においても磁束が磁性体62を通過するので、一対の板状継鉄18a,18bおよび支持継鉄22における磁束の流れを円滑にできる。これによって、貫通孔30を設けることによる空隙Gの磁界強度の低下を抑えることができる。このように空隙Gの磁界強度の低下を抑えることができるので、永久磁石20a,20bの使用量を少なくでき、装置のコストを抑えることができる。また、磁石として電磁石を用いる場合は、電磁石に供給する電力を抑えることができ、ランニングコストを抑えることができる。
また、上述の実施形態では、シールドケース52内の収容空間S3にPSPMT54を配置する場合について説明したが、支持継鉄22の他方主面22b側であって支持継鉄22を迂回させる場合よりも光ガイド50を短くできる範囲であれば、PSPMT54を設ける位置はこれに限定されない。たとえば、支持継鉄22の他方主面22bに直接、PSPMT54を取り付けるようにしてもよい。この場合、他方主面22b側に壁を有しないシールドケースを支持継鉄22の他方主面22bに設けることによってPSPMT54が外部に露出しないようにすればよい。また、PSPMT54を収容したシールドケース52を他方主面22b側で支持継鉄22から離れた位置に設けるようにしてもよい。
さらに、上述の実施形態では、別部材である一対の板状継鉄18a,18bおよび支持継鉄22を接続する場合について説明したが、この発明はこれに限定されない。一対の板状継鉄および支持継鉄は、予め一体的に形成されたものであってもよく、たとえば全体として側面視C字状に形成されているものであってもよい。このように継鉄が一体的にかつC字状に形成されている場合、空隙を介して対向する主面を有する部分が一対の板状継鉄に相当し、それ以外の部分が支持継鉄に相当する。
なお、この発明のPET/MRI一体型装置によって断層画像を撮像すべき生体は、人間に限定されない。この発明のPET/MRI一体型装置によって、任意の生体の断層画像を撮像できる。
この発明の一実施形態を示す斜視図である。 PETユニットと支持継鉄との位置関係を示す端面図解図である。 PETユニットの要部を示す正面図解図である。 印加される磁界の強度変化とPSPMTの出力変化との関係を示すグラフである。 PSPMTに印加する磁界の向きを説明するための図解図である。 MRIユニットによって発生される漏洩磁界の強度分布を示す側面図解図である。 MRIユニットによって発生される漏洩磁界の強度分布を示す平面図解図である。 シールドケースを取り付けた状態においてMRIユニットによって発生される漏洩磁界の強度分布を示す側面図解図である。 シールドケースを取り付けた状態においてMRIユニットによって発生される漏洩磁界の強度分布を示す平面図解図である。
符号の説明
10 PET/MRI一体型装置
12 MRIユニット
14 PETユニット
18a,18b 板状継鉄
20a,20b 永久磁石
22 支持継鉄
22a 一方主面
22b 他方主面
30,39,56 貫通孔
40 シンチレータブロック
42 シンチレータ
48 光ガイド束
52 シールドケース
50 光ガイド
54 PSPMT(位置有感型光電子増倍管)
G 空隙

Claims (3)

  1. 空隙を介して対向配置される一対の板状継鉄、
    互いに対向するように一方の前記板状継鉄の対向面に一方が設けられ他方の前記板状継鉄の対向面に他方が設けられる一対の磁石、
    前記一対の板状継鉄を磁気的に結合し、前記空隙側の一方主面から前記空隙とは反対側の他方主面に貫通する貫通孔を有する支持継鉄、
    前記一対の磁石間に配置され放射線を受けて発光するシンチレータ、
    前記支持継鉄の前記他方主面側に配置される光センサ、および
    前記支持継鉄の前記貫通孔に挿通され前記シンチレータと前記光センサとを接続する光ガイドを備える、PET/MRI一体型装置。
  2. 前記支持継鉄の前記他方主面側に配置され前記光センサを収容するシールドケースをさらに含む、請求項1に記載のPET/MRI一体型装置。
  3. 前記光センサは光電子増倍管である、請求項1または2に記載のPET/MRI一体型装置。
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